(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
しかしながら、上記特許文献1に開示された空気循環装置では、例えば天井付近の温かい空気を床付近まで移動させようとする場合、天井付近に設置することは事実上困難であり、また、天井付近に設置できる場合であったとしても、室内の空気抵抗により床付近(例えば、使用者の足元)にまで空気を移動させることは容易ではなく、これを実現させるためには上記ファンを高速で回転させなければならず、使用電力量ばかりか騒音の発生も問題となる。また、上記特許文献2に開示された空気循環装置では、上記特許文献1と同じように、室内の空気抵抗により床付近(例えば、使用者の足元)にまで空気を移動させることは困難であるとともに、該装置の購入費用に加えて該装置を天井に設置するコストも必要となる。また、上記特許文献3に開示された空気循環装置では、設置する場所が大きく制限され使用者が望む任意の位置に設置することができない。
【0005】
そこで、本発明は、上述した従来の空気循環装置が有する種々の課題を解決するために提案されたものであって、使用者が望む任意の位置に設置することができるとともに、設置費用も発生することなく極めて低コストにて市場に供給することができる新規な空気循環装置を提供することを目的とするものである。
【課題を解決するための手段】
【0006】
本発明は、上記課題を解決するために提案されたものであって、第1の発明(請求項1記載の発明)は、全部又は一部が互いに伸縮自在に連結されてなるとともに少なくとも上部管体と下部管体を含む複数の管体と、上記上部管体又は該上部管体の下側に配置された管体の上端側に形成されてなり空気が流通する上側ポートと、上記下部管体の下端側に形成されてなり空気が流通する下側ポートと、上記複数の管体の何れかの内部に配置されてなり該複数の管体内の空気を上方又は下方に送風する送風ファンと、この送風ファンを回転駆動させる駆動モータと、上記上部管体の上端に固定されてなる上部プレートと、上記下部管体の下端に固定されてなる下部プレートと、上記上部プレートを上方に付勢し又は上記下部プレートを下方に付勢する付勢手段と、を備え
、上記複数の管体のそれぞれは、円筒状に成形されたパイプであるとともに、該複数の管体は、上下方向に伸縮自在に連結された特定の管体と該特定の管体内に下端側が挿入されてなる他の管体とを含み、上記他の管体の外周面には、凸部が形成され、上記特定の管体の内周面には、上記凸部が螺合する螺旋状のネジ部と、上記凸部に対して該他の管体の長さ方向への移動を許容する移動許容部が形成され、この移動許容部により上記ネジ部が分断されてなることを特徴とするものである。
【0007】
上記第1の発明に係る空気循環装置は、基本的な構成として、上記複数の管体から構成され、上記付勢手段により、上記上部プレートは上方(天井板若しくは梁又は桁下面の下面方向)に付勢されるとともに、上記下部プレートは下方(床板方向)に付勢される。したがって、この第1の発明に係る空気循環装置によれば、天井板若しくは梁又は桁と床板とを備えた通常の室内であれば、使用者が望む任意の位置に簡単に設置することができる。そして、上記駆動モータの駆動による送風ファンの回転により、例えば、天井付近に存在する温かい空気は、上記上部管体に形成された上側ポートから吸気され、上記複数の管体内を通過し、上記下部管体に形成された下側ポートから排気される。したがって、(上記例で言えば)使用者の足元を温めたい場合には、より使用者の近傍に使用者自身で設置することができ、特別な設置費用又は施工費用は不要となる。また、循環する空気は、閉塞された空間である上記複数の管体内で上方に又は下方に向かって流通することから、上記駆動モータの出力及び送風ファンの大きさは、それぞれ小さなものを使用することができ、この結果、消費電力も重量も軽減することができる。
【0008】
なお、上記複数の管体の断面形状は、リング状(所謂丸パイプ)であっても方形状(所謂角パイプ)であっても良く、また、それぞれの管体の素材は、鉄などの金属や樹脂であっても良い。また、上記複数の管体は、少なくとも、上記上部管体と下部管体を備えていれば、これら上部管体と下部管体の二つからなるものであっても良いし、これら上部管体と下部管体との間に一又は複数の中間管体を備えているものであっても良い。また、これら複数の管体は、相互に伸縮自在に連結してなることを要し、該連結構造としては、下部管体から上方にかけて徐々に内径及び外径が短くされ最も大径とされた管体内に直上の管体の下端側が挿入されているような所謂テレスコピック状とされてなるものや、少なくとも上下関係にある二つの管体の外周又は内周に雄ネジ又は雌ネジを相対的に形成し、これら螺合された雄ネジと雌ネジとを相互に螺進操作し又は螺退操作することにより、全長が伸縮自在とされてなるものであっても良い。なお、上記複数の管体の内で、相互に伸縮自在とされているのは、これら管体の一部であっても良い。すなわち、上下関係に位置する一方の管体と他方の管体とが互いに伸縮自在とされていればよく、一部には互いに固定され伸縮関係にない管体が存在しているものであってもよい。また、上記付勢手段は、少なくとも、上記上部プレートを上方に付勢するとともに上記下部プレートを下方に付勢する機能を備えたものであれば良く、例えば、コイルスプリングや板バネ等のような弾性部材を、この付勢手段としても良いし、或いは、スポンジやゴム板等の弾性作用を有する素材を、この付勢手段として用いても良い。
【0009】
すなわち、この第1の発明に係る空気循環装置によれば、上記複数の管体の連結構造と上記付勢手段とにより、天井板等と床板とを備えた通常の室内であれば、該天井等の下面から床板の上面までの長さに多少の相違があっても、使用者が望む任意の位置に確実に設置することができ、また容易に転倒する危険性も回避することができるばかりか、該設置作業にコストを費やす必要性もない。
【0010】
また、
上記第1の発明では、上記複数の管体のそれぞれは、円筒状に成形されたパイプであるとともに、該複数の管体は、上下方向に伸縮自在に連結された特定の管体と該特定の管体内に下端側が挿入されてなる他の管体とを含み、上記他の管体の外周面には、凸部が形成され、上記特定の管体の内周面には、上記凸部が螺合する螺旋状のネジ部と、上記凸部に対して該他の管体の長さ方向への移動を許容する移動許容部が形成され、この移動許容部により上記ネジ部が分断されている。上記特定の管体と他の管体とは、上記複数の管体を構成するものであって、上下方向に伸縮自在に連結されてなる関係性を有するものであれば良い。例えば、上記複数の管体を、前記下部管体と上部管体との2つの管体で構成した場合には、この下部管体が上記特定の管体であり、上記他の管体は、上部管体である。そして、このように2つの管体で構成した場合には、上記ネジ部と移動許容部とは下部管体の内周面に形成されており、上記凸部は、上部管体の外周面に形成されている。そして、上記他の管体(例えば、上部管体)を回動操作することにより、上記凸部は上記ネジ部によりガイドされながら特定の管部に対して下方又は上方にガイドされ、該他の(例えば、上部管体)は徐々に下降(管体全体としては縮小)し又は上昇(管体全体としては伸長)する。そして、この第1の発明では、上記特定の管体の内周面には、上記凸部に対して該他の管体の長さ方向への移動を許容する移動許容部が形成されている。この移動許容部とは、上記ネジ部が形成されていない部位である。換言すれば、上記凸部が係合することなく該凸部(他の管体)を自由に上下方向に移動できる部位であり、したがって、この移動許容部は特定の管体の内周に該特定の管体の長さ方向に形成されている。なお、この移動許容部の数は、単数であっても複数であってもよく、複数形成する場合には、上記特定の管体の周回り方向に均等に形成することが望ましい。したがって、この第1の発明によれば、例えば、特定の管体に対して他の管体を長い距離に亘って伸長させたい場合(例えば、上記上部プレートの上面を天井板の下面に当接するまで上記他の管体を伸長させたい場合)には、上記凸部を上記移動許容部に位置させることによってそれが可能となる。そして、所定の長さになるまで他の管体を伸長させた後に、該他の管体を回転操作することにより、上記凸部は上記ネジ部に螺合するとともに該ネジ部にガイドされながら徐々に上方に移動させることができる。そして、こうした操作により他の管体が上昇し、上部プレートが天井板の下面に圧接されて行くに従い、先に説明した付勢手段は圧縮され、この結果、該付勢手段の付勢力による所定の圧力で上記上部プレートは天井板等の下面に圧接するばかりではなく、下部プレートは床板方向に付勢され、空気循環装置全体が安定した状態で設置される。すなわち、この発明に係る空気循環装置によれば、該空気循環装置を室内に設置する作業において、或いは、室内に設置された空気循環装置を取り除き縮小させる作業において、特定の管体に対して他の管体を長い距離に亘って伸長させたり縮小させたりする際、他の管体を何度も回転操作させる必要性はなく、該空気循環装置全体の長さを極めて簡単に伸縮させることができる。
【0011】
また、第2の発明(請求項2記載の発明)は、前記第1の発明において、前記複数の管体を構成する特定の管体には、該特定の管体に連通してなるとともに該特定の管体の中途部から45度傾斜してなる分岐管部が形成され、この分岐管部の先端には円筒状に成形された中間管体が着脱可能に接続され、この中間管体の先端には、該中間管体に接続される円筒状の円筒管部とこの円筒管部に一体成形されてなり該円筒管部から135度傾斜してなる傾斜管部とを有する折曲管体が着脱可能に接続され、この折曲管体に形成された傾斜管部には円筒状に成形され先端は開放されてなるとともに中途部には前記上側ポートが形成された延長管体が着脱可能に接続されてなることを特徴とするものである。
【0012】
この第2の発明に係る空気循環装置では、室内の天井近傍に、天井板よりも低い下面を有する梁又は桁が存在し、空気循環装置をこれら梁又は桁と床板との間に設置したい場合、上記上部プレートを上記梁等の下面に圧接させるとともに、中間管体に形成された分岐管部に上記接続管体を介して上記折曲管体を接続するとともに上記延長管体の上端を天井板の下面に当接させ又は該天井板の下面近傍に位置させることにより、上記上部プレートよりも上方に位置する天井板の近傍から空気を各管体内に流入させ又は排気することができる。
【0013】
そしてまた、この第2の発明に係る空気循環装置では、上述した使用方法以外に、以下に説明する設置方法も採用することができる。すなわち、上記上部管体に設けられた上部プレートを天井板の下面に付勢させるとともに、上述した上記接続管体に対する折曲管体の取付位置を90度回転させる。このように、折曲管体の取付方向を90度変更することにより、上記延長管体の長さ方向は水平となり、天井付近の空気を床板付近に送ることが可能となる。特に、天井に配置されたエアーコンディショナーの吹き出し口から排気される暖気等を、上記延長管体に設けられた上側ポートから内部に吸気し、先に説明した排気ポートから排気させることにより床板付近に供給することができる。またさらに、この第2の発明に係る空気循環装置では、上記中間管体、接続管体、折曲管体及び延長管体を取り除いても空気循環装置として使用することができる。換言すれば、この第2の発明に係る空気循環装置では、設置される室内の環境や設置したい位置等に応じて、上述した三つの使用方法を適宜選択して使用することができる。
【発明の効果】
【0021】
上記第1の発明(請求項1記載の発明)に係る空気循環装置によれば、上記複数の管体の連結構造と上記付勢手段とにより、天井板等と床板とを備えた通常の室内であれば、該天井等の下面から床板の上面までの長さに多少の相違があっても、使用者が望む任意の位置に確実に設置することができ、また容易に転倒する危険性も回避することができるばかりか、該設置作業にコストを費やす必要性もない。
また、この発明によれば、該空気循環装置を室内に設置する作業において、或いは、室内に設置された空気循環装置を取り除き縮小させる作業において、特定の管体に対して他の管体を長い距離に亘って伸長させたり縮小させたりする際、他の管体を何度も回転操作させる必要性はなく、該空気循環装置全体の長さを極めて簡単に伸縮させることができる。
【0022】
また、第2の発明(請求項2記載の発明)に係る空気循環装置によれば、
室内の天井近傍に、天井板よりも低い下面を有する梁又は桁が存在し、空気循環装置をこれら梁又は桁と床板との間に設置したい場合、上記上部プレートを上記梁等の下面に圧接させ、中間管体に形成された分岐管部に上記接続管体を介して上記折曲管体を接続するとともに上記延長管体の上端を天井板の下面に当接させ又は該天井板の下面近傍に位置させることにより、上記上部プレートよりも上方に位置する天井板の近傍から空気を各管体内に流入させ又は排気することができる。
【0023】
そしてまた、この第2の発明に係る空気循環装置では、上記上部管体に設けられた上部プレートを天井板の下面に付勢させるとともに、上述した上記接続管体に対する折曲管体の取付位置を90度回転させる。このように、折曲管体の取付方向を90度変更することにより、上記延長管体の長さ方向は水平となり、天井付近の空気を床板付近に送ることが可能となる。特に、天井に配置されたエアーコンディショナーの吹き出し口から排気される暖気等を、上記延長管体に設けられた上側ポートから内部に吸気し、先に説明した排気ポートから排気させることにより床板付近に供給することができる。またさらに、この第2の発明に係る空気循環装置では、上記中間管体、接続管体、折曲管体及び延長管体を取り除いても空気循環装置として使用することができる。換言すれば、この第2の発明に係る空気循環装置では、設置される室内の環境や設置したい位置等に応じて、上述した三つの使用方法を適宜選択して使用することができる。
【発明を実施するための形態】
【0028】
以下、本発明を実施するための最良の形態に係る空気循環装置について図面を参照しながら詳細に説明する。先ず、第1の実施の形態に係る空気循環装置について説明する。
【0029】
この第1の実施の形態に係る空気循環装置1は、
図1に示すように、下部管体2と、この下部管体2内に下端側が挿入された上部管体3と、上記下部管体2を上部管体3に固定する回動操作部材4と、を備えている。これら下部管体2及び上部管体3は、それぞれ塩化ビニール等の樹脂により円筒状に一体成形されてなるものであり、
図2に示すように、該下部管体2の内径と上部管体3の外径はほぼ同じ長さとされ、該上部管体3の下端側は上記下部管体2内に挿入されている。なお、上記下部管体2と上部管体3の外径寸法は、9cm〜12cmとされている。また、上記下部管体2の上端側には、複数のスリット2aが形成され、これら複数のスリット2a,2aの間には、後述するように上記回動操作部材4の回動操作により内側に変形させられる変形板部2bが形成されている。また、これらのスリット2aは、上記下部管体2上端から下方に向かって長さを有するものであり、それぞれ同じ長さとされている。また、この下部管体2(上記変形板部2b)の上端側外周には、螺旋状の一方のネジ部2cが形成されている。この一方のネジ部2cは、上記下部管体2の外周面から螺旋状に膨出してなるものであり、上記複数のスリット2aにより分割されている。
【0030】
また、上記下部管体2の外側には回動操作部材4が装着されている。この回動操作部材4は、使用者により回動操作することにより、上記下部管体2と上部管体3とを任意の位置(長さ)で固定する固定手段であって、樹脂により円筒状に成形され外周には、
図1に示すように、使用者の手指に係合する複数の凸条4aが形成されている。これら複数の凸条4aは、それぞれ縦方法に長さを有してなるものであり、該回動操作部材4の周回り方向に平行に形成されている。また、この回動操作部材4は、
図2に示すように、上記下部管体2の外径よりも長い内径とされた大径部4bと、該大径部4bの上端から徐々に小径とされた縮径部4cと、この縮径部4cの上部に形成され上記上部管体3の外径より僅かに長い内径とされた小径部4dと、を備え、上記縮径部4cの内周面には、上記下部管体2の上端側外周に形成された一方のネジ部2cが螺合してなる他方のネジ部4eが形成されている。
【0031】
したがって、上記下部管体2に対して、下端側が該下部管体2内に挿入された上記上部管体3を所定長さ上方に移動させるとともに、上記回動操作部材4を平面視において時計回り方向に回動させると、該下部管体2に対して該回動操作部材4は徐々に下方に(下降)螺進され、こうした回動操作部材2の回動操作により、下部管体2の上端側に形成された複数の変形板部2bは該下部管体2の中心方向に変形させられ、こうした変形板部2bの変形により上部管体3の外周は該下部管体2によりグリップされる(下部管体2と上部管体3とが固定される)。なお、上記下部管体2の中途部には、
図2に示すように、後述するスイッチ5を支持するフック部材6が固定されている。このフック部材6は、上記下部管体2の外周にネジ7,7により固定され背面には湾曲した固定面(符号は省略する。)が形成された固定板部6aと、この固定板部6aの正面に形成されスイッチ部材5を構成する一方の係止片5aに係止される他方の係止片6bとから構成されている。
【0032】
また、上記下部管体2の下端側中途部の内部には、送風ファン8が固定されている。この送風ファン8は、
図3に示すように、円筒状に成形された枠部8aと、この枠部8aの中心に形成された円盤部8bと、上記枠部8aと円盤部8bとを接続する4つの接続板部8cと、上記円盤部8bの中心に固定されたモータ9と、このモータ9の図示しない駆動軸に中心が固定されたファン本体10とから構成されている。なお、上記送風ファン8は、上記形状のものに限定されず、例えば、
図4に示すように、送風ファン28を円柱状枠部材29に装着することにより、上記下部管体2内に配置しても良い。すわなち、この送風ファン28は、平面形状が正方形状に成形された枠部28aを備え、この枠部28a内に上記モータ28bが配置され、このモータ28bの駆動により回転するファン本体28cを備えたものである。また、上記円柱状枠部材29は、上記送風ファン28が収容される収容空間(符号は省略する。)を備えてなるものであり、外周面29aを該下部管体2の内周面に固定されるものである。
【0033】
また、この第1の実施の形態に係る空気循環装置1では、
図1又は
図2に示すように、上記下部枠体2の下方に空気が排出され又は流入する下側ポート2dが形成されている。この下側ポート2dは、
図1に示すように、高さ方向に長さを有する複数の長孔からなるものである。そして、上述した構成に係る下部管体2の下端には、円盤状の下部プレート11が固定され、また、この下部プレート11の底面には発砲ウレタン樹脂からなる円盤状の弾性板12が固定されている。なお、上記弾性板12は、本発明を構成する弾性手段であり、この実施の形態では、
図2に示すように、下部プレート11の下側に配置されている。そして、上記下部管体2の内部であって上記下部プレート11上には、整流板13が固定されている。この整流板13は、例えば、上記送風ファン8の駆動により上方から移動した空気を上記下側ポート2d方向にガイドするものであり、この整流板13の配置により(該整流板13を配置しない場合に比べて)風速が約60%増すこととなり、空気循環の効率性を図ることができる。
【0034】
なお、上記送風ファン8を構成する上記モータ9は、ケーブル14を介して上記スイッチ5に接続され、また、該ケーブル14の先端には、一方のDCプラグ15が固定されている。この一方のDCプラグ15は、他方のDCプラグ16に接続され、この他方のCDプラグ16は、ケーブル17を介して商用電源に接続されるプラグ18に接続され、該ケーブル17の中途部には交流電流を直流電流に変換するとともに電流電圧を変換するアダプタ19が接続されている。また、上記スイッチ5は、電源のON・OFFを切り替え操作するものであって、正面にはON操作する際に押圧される一方の押圧部5bとOFF操作する際に押圧される他方の押圧部5cが形成されたスイッチ本体(符号は省略する。)が配置されている。
【0035】
また、上記上部管体3は、先に説明したように、下端側は上記下部管体2内に挿入されてなるものであり、上端には円盤状に成形された上部プレート21が固定されている。また、この上部管体3の上端側中途部には、上側ポート3aが形成されている。なお、この実施の形態では、上記上側ポート3aに連通した開口22aが内側に形成され外周にはフランジ部22bが設けられたキャップ22が取り付けられている。
【0036】
以下、上述した構成に係る空気循環装置1を室内に取り付ける方法を説明するとともに、該空気循環装置1の作用効果を説明する。
【0037】
先ず、この空気循環装置1を室内に取り付けるためには、上記弾性板12を図示しない床板の上面に支持させながら、上記上部プレート21が図示しない天井板若しくは梁又は桁の下面に当接するように上記上部プレート3を上方に引き延ばす。こうした操作をする際には、上記弾性板12が圧縮されるように下部管体2を下方に押圧する。すなわち、作業者により、上記下部管体2を下方に押圧操作しながら上部管体3を上方に押圧操作する。その後、上記回動操作部材4を回動操作することにより、該回動操作部材4を下方に移動させる。こうした回動操作部材4の回動操作により、先に説明したように、下部管体2の上端側に形成された複数の変形板部2bは該下部管体2の中心方向に変形させられ、こうした変形板部2bの変形により上部管体3の外周は該下部管体2によりグリップされる(下部管体2と上部管体3とが固定される)。こうした操作により、図示しない天井板の下面と床板との間にこの空気循環装置1を設置することができるとともに、該空気循環装置1は、上記弾性板12の弾性力により上記上部プレート21は天井板の下面に圧接され、上記下部プレート11は床板の上面方向(下方)に付勢される。
【0038】
そして、上記空気循環装置1の設置作業が終了し、上記スイッチ5に設けられた一方の押圧部5bを押圧すると、先に説明したモータ9の駆動が開始され上記ファン本体10が回転駆動する。このファン本体10の回転駆動により、(例えば)上記天井板付近の空気は、上記開口22a及び上側ポート3aから上部管体3内に流入するとともに、上記下部管体2内を通過し上記整流板13にガイドされて上記下側ポート2dから排気される。なお、上記空気の流通経路とは逆に、上記ファン本体10が逆回転する場合には、上記下側ポート2dから下部管体2内に流入した空気は、上記上部管体3に形成された上側ポート3a及び開口22aを通って天井板付近に排気・排出される。
【0039】
このように、上記第1の実施の形態に係る空気循環装置1によれば、天井板等や床板が存在する通常の室内に簡単に設置することができ、しかもその設置位置は使用者の任意の位置とすることができ、例えば、冬季においては天井板付近の温かい空気を使用者の足元付近に移動させることが可能となる。
【0040】
次に、第2の実施の形態に係る空気循環装置31について図面を参照しながら詳細に説明する。この第2の実施の形態に係る空気循環装置31は、
図5に示すように、角パイプからなる下部管体32と、この下部管体32と最も離間した位置に配置された上部管体33と、下端側は上記下部管体32の上端側から内部に挿入されてなる第1の中間管体34と、下端側はこの第1の中間管体34の上端側から内部に挿入されてなる第2の中間管体35と、下端側はこの第2の中間管体35の上端側から内部に挿入されてなるとともに上端側では上記上部管体33の下端側が内部に挿入されてなる第3の中間管体36と、を備えている。そして、上記下部管体32の下端側には下側ポート32aが形成され、上記上部管体33の上端側には上側ポート33aが形成されている。なお、上記下部管体32内には、図示しない送風ファンが固定され、また、この送風ファンには上記第1の実施の形態に係る空気循環装置1と同じように、スイッチがケーブルにより接続され、該スイッチは一方及び他方のDCプラグを介して商用電源に接続されている。
【0041】
また、上記下部管体32の下端には、正方形状に成形された下部プレート37が固定され、この下部プレート37の底面には、前記弾性板12と同じ弾性板38が固定されている。なお、この弾性板38は、発砲ウレタン樹脂からなり、本例では、上記下部プレート37と同じ形状に成形されている。また、上記上部管体33の上端側には、上側ポート33aが形成され、該上部管体33の上端には、上記下部プレートと同じ形状に成形された上部プレート39が固定されている。
【0042】
そして、上記第3の中間管体36の上端側中途部、上記第2の中間管体35の上端側中途部、上記第2の中間管体34の上端側中途部とには、
図5に示すように、それぞれ後述するラッチ本体が挿通される菱形状の挿通穴36a,35a,34aが形成され、また、下部管体32の上端側中途部には、図示しないネジが挿通されるネジ穴32aが形成されている。また、上記上部管体33の下端側中途部、第3の中間管体36の下端側中途部、第2の中間管体35の下端側中途部には、それぞれ上記ラッチ本体が挿通される菱形状の挿通穴(例えば、
図6に示す菱形状の挿通穴33b)が形成されている。そして、上記上部管体33内の下端側中途部、第3の中間管体36の下端側中途部、第2の中間管体35の下端側中途部には、それぞれラッチ部材が固定されている。
図6は、上部管体33の下端側中途部と、この上部管体33に固定されたラッチ部材41と、上記第3の中間管体36を示す断面図であって、該ラッチ部材41は、バネ収容部材43と、被押圧部材44と、上記バネ収容部材43内に収容されたバネ45を備えている。上記バネ収容部材43は、上記上部管体33の内壁に固定された固定板43aと、この固定板43aから該固定板43aが固定された内壁に対向する内壁方向に起立してなる一方の円筒体43bと、上記固定板43aの中央から起立してなる支軸43cとを備えている。そして、上記バネ45の一端側は、上記一方の円筒体43b内に収容されてなるとともに、このバネ45の中心には上記支軸43cが挿入されている。また、上記被押圧部材44は、上記ラッチ本体44aと、このラッチ本体44aの裏面から起立し上記一方の円筒体43b内に挿入され内部には上記バネ45の先端側が収容された他方の円筒体44bとから構成されている。そして、上記ラッチ本体44aは、上記上部管体33に形成された菱形状の挿通穴33b及び第3の中間管体36に形成された菱形状の挿通穴36aの外形よりも僅かに小さな菱形状に成形されてなり挿通穴36aから外部に露出され使用者により押圧される正面板部(符号は省略する。)と、この正面板部の外周から上部管体33の内側に伸びた起立板部44cと、この起立板部44cの終端に基端を有し上記バネ45の弾性力により上部管体33の内壁面に圧接するフランジ部44dとから構成されておいる。なお、上記起立板部44cの高さ(フランジ部44dから正面板部44aまでの長さ)は、上記上部管体33の肉厚の長さと第3の中間管体36の肉厚の長さの和よりも若干長いものとされている。
【0043】
したがって、上記ラッチ本体44aが上記各挿通穴33b,36aに挿通されている場合には、上部管体33と第3の中間管体36とは互いに係合する一方、使用者がラッチ本体44aを内側に押圧操作すると、それまでの係合状態は解除され該上部管体33を第3の中間管体36内にさらに挿入することができる。なお、上部管体33を第3の中間管体36内に移動させた場合(縮小させた場合)には、上記ラッチ本体44aの正面は、上記バネ45の弾性力により該第3の中間管体36の内壁面に当接されており、再び上部管体33を上方に移動させ、やがてラッチ本体44aが上記挿通穴36aに至ると、上記バネ45の弾性力によりラッチ本体44aは該挿通穴36a内に挿通され上記係合状態となり、第3の中間管体36に対して上部管体33が位置決めされる。
【0044】
したがって、上述した第2の実施の形態に係る空気循環装置31によれば、全長が最も縮小された状態から、先ず上記上部管体33を上方に引き上げ上記ラッチ本体44aにより、第3の中間管体36と上部管体33とを係合させ、さらに該第3の中間管体36を引き上げて上記ラッチ本体により第3の中間管体36と第2の中間管体35とを係合させ、さらに第2の中間管体35を上方に引き上げて上記ラッチ本体により第2の中間管体35と第1の中間管体34とを係合させ、さらに第1の中間管体34を上方に引き上げて行き、こうした操作の途中において上部プレート39の上面が天井板Rの下面に当接した場合には、上記ネジ穴32bに図示しないネジを挿通させるとともに、該ネジの先端側を上記第1の中間管体34(又は第2の中間管体35若しくは第3の中間管体36)にねじ込んで固定する。こうした作業・操作により簡単に床板Fと天井板Rとの間に設置することができる。
【0045】
次に、本発明の第3の実施の形態に係る空気循環装置51について図面を参照しながら詳細に説明する。この第3の実施の形態に係る空気循環装置51は、
図7に示すように、下部管体52と、この下部管体52の上端から下端側が挿入されている中間管体53と、上記中間管体53の上端側から下端側が挿入されてなる上部管体54と、上記下部管体52の下端に固定された下部プレート55と、上記下部プレート55の下面に固定された弾性板56と、上記上部管体54の上端に配置された上部プレート57と、を備えている。そして、上記下部管体52の下端側には、下側ポート52aが形成され、中間管体53の上端側には、上側ポート53aが形成されている。なお、上記下部管体52には、第1の実施の形態に係る空気循環装置1で説明した送風ファン、スイッチが配置されているが、これらの構成及びケーブル、一方及び他方のDCプラグ、プラグ、アダプタ等の説明は、それぞれ省略する。
【0046】
そして、この第3の実施の形態に係る空気循環装置51では、上記下部管体52、中間管体53及び上部管体54は、それぞれ円筒状に成形されてなるとともに、下部管体52の高さは、人の腰高と同じくらいの高さとされている。また、この下部管体52の上端側内周には、
図8又は
図9に示すように、螺旋状のネジ溝52bが形成され、このネジ溝52bは、3つの凸部挿通溝52cにより分断されている。上記ネジ溝52bは、
図9に示すように、下部管体52の内周面よりも該下部管体52の中心方向に膨出した部位により(全体で)螺旋状に形成されてなるものである一方、上記凸部挿通溝52cは、上記膨出した部位が形成されていない部位であり、この実施の形態では、該下部管体52の周回り方向に120度ずつ離間して均等に形成されている。一方、この下部管体52内に下端側が挿通された中間管体53の下端側中途部には、上記3つの凸部挿通溝52cにより分断されたネジ溝52bに螺合する複数の凸部53bが形成されている。なお、上記下部管体52は、本発明を構成する特定の管体であり、上記中間管体53は、本発明を構成する他の管体である。また、上記ネジ溝52bは、本発明を構成するネジ部であり、上記凸部挿通溝52cは、本発明を構成する移動許容部である。そして、これらの凸部53bは、
図10に示すように、上部管体53の外周に対して、平面視においては、180度ずつ離間して形成されているとともに、側面視においては、
図8に示すように、該上部管体53の長さ方向に複数並んで形成されている。中間管体53の長さ方向にそれぞれ形成された凸部53bの上下の間隔は、上記螺旋状に形成されたネジ溝52bの上下方向の間隔と同じ間隔とされている。したがって、下端側が下部管体52内に挿入された中間管体53は、上記各凸部53bが、それぞれ上記3つの凸部挿通溝52cの形成位置の何れかにある場合には、該下部管体52に対して該中間管体53を自由に上下動させることができる一方、該中間管体53を回転操作することにより各凸部53bをネジ溝52bに螺合させると、それぞれの凸部53bとネジ溝52bは互いに係合し、この結果該中間管体53は上下動が不能になるとともに該中間管体53を平面視において反時計回り方向に回転操作することにより徐々に下方に移動し、時計回り方向に中間管体53を回転操作すると、該中間管体53が徐々に上方に移動する。
【0047】
また、上記中間管体53の上端には、先に説明したように、上部プレート57が固定されてなる一方、上記中間管体53内の上端側中途部には、円盤状に成形されたバネ支持板61aと、このバネ支持板61aの外周から垂下してなり円筒状に成形された円筒固定部61bを備えた固定部材61が固定されている。なお、この固定部材61は、上記円筒固定部61bが固定ネジ60,60により中間管体53に対して固定されている。また、上記バネ支持板61aの中央には貫通穴61cが形成されている。そして、上記上部管体54と中間管体53の上端側中途部との内部であって、上記上部プレート57とバネ支持板61aとの間には、本発明を構成する付勢手段としての弾性材(弦巻バネ)59が収容されている。また、上記上部プレート57の下面中央には、軸体62の上端が固定され、この軸体62の下端側中途部は、上記貫通穴61c内に挿通されている。また、上記軸体62の下端側周面にはネジ(符号は省略する。)が螺刻され、このネジにはナット63が螺着されている。なお、上記軸体62の長さは、上記弾性材59の全長よりも短いものとされている。また、このナット63は、本発明を構成する抜け止め規制部材である。
【0048】
したがって、このように構成された第3の実施の形態に係る空気循環装置51によれば、先に説明した要領により、時計回り方向に中間管体53を回転操作すると、該中間管体53が徐々に上方に移動し、こうした中間管体53の移動により、
図12に示すように、やがて上記上部プレート57の上面が天井板Rの下面に当接するとともに上記弾性材59はバネ支持板61aの上昇に伴い圧縮される。すなわち、上記弾性材59の弾性力により、上記上部プレート57の上面は天井板Rの下面に圧接されるとともに、上記下部プレート54は図示しない床板方向に付勢され上記弾性板55の下面は床板の上面に圧接される。特に、この第3の実施の形態に係る空気循環装置51では、上記下部管体52の内周面に、上記3つの凸部挿通溝52cと、この3つの凸部挿通溝52cにより分断されたネジ溝52bを形成するとともに中間管体53の外周面には、3つに分断されたネジ溝52bに螺合する複数の凸部53bが形成されていることから、下部管体52に対して中間管体53を長い範囲に亘って上昇操作する場合には、上記各凸部53bを3つの凸部挿通溝52cに位置させればよく、こうした操作により上部プレート57が天井板Rの下面に当接した場合には、中間管体53を平面視において時計回り方向に螺進させることにより、
図12に示すように、上部プレート57を上記弾性材59の弾性力を介して圧接させることが可能となり、極めて簡単且つ短時間で室内の所定個所に該空気循環装置51を設置することができる。特に、この実施の形態では、上記軸体62の先端にネジを螺刻し、このネジに本発明を構成する抜け止め規制部材としてのナット63を螺着していることから、このナット63を上方に螺進させたり下方に螺退させたりすることにより、内部に配置する弾性材59弾性力により上部プレート57から中間管体53の上端までの長さを調節することができる。
【0049】
次に、第4の実施の形態に係る空気循環装置71について図面を参照しながら詳細に説明する。この第4の実施の形態に係る空気循環装置71は、
図13又は
図14に示すように、円筒状に成形された下部管体72と、下端側がこの下部管体72の上端側から挿入されてなり円筒状に成形された第1の中間管体73と、この第1の中間管体73の上端側がが内部に挿入されてなるとともに上端側からは45度(下端側からは135度)傾斜してなる分岐管部74bが形成された第2の中間管体74と、上端には
図13に示すように室内の梁Bの下面に圧接され円盤状に成形された上部プレート76が固定された上部管体77と、を備えている。上記下部管体72の下端には、円盤状に成形された下部プレート78が固定され、この下部プレート78の下面には円盤状に成形された弾性板79が固定されている。この弾性板79は、本発明を構成する付勢手段である。また、上記下部管体72の下端側中途部には、下側ポート72aが形成されている。なお、この下側ポート72aが形成された部位よりもやや上方であって該下部管体72内には、先に説明した図示しない送風ファンが装着され、この送風ファンには上記第1の実施の形態に係る空気循環装置1と同じように、スイッチがケーブルにより接続され、該スイッチは一方及び他方のDCプラグを介して商用電源に接続されているが、ここではこれらの説明は省略する。
【0050】
また、上記下部管体72の上端側中途部には、該下部管体72と第1の中間管体73とを所定の位置で固定するために使用される図示しないネジが挿通される挿通穴72bが形成されている。また、この下部管体72内に挿入された上記第1の中間管体73は、該下部管体72に対して昇降操作可能に挿入されてなるものであり、上端側中途部には、
図14に示すように、空気が流通する第1の上側ポート73aが形成されている。また、上記第2の中間管体74は、
図14に示すように、直線状に成形された直線状管部74aと、この直線状管部74aの中途部から45度の角度で傾斜してなる分岐管部74bが形成され、直線状管部74aと分岐管部74bとは互いに連通している。
【0051】
そして、上記第2の中間管体74に形成された分岐管部74bには、円筒状に成形された第3の中間管体81の一端側が挿入されており、この第3の中間管体81の他端には、折曲管体82の一端が挿入されている。この折曲管体82は、上記第3の中間管体81の他端が挿入される一方の接続部82aと、この一方の接続部82aから135度折曲されてなる他方の接続部82bとから構成されており、この他方の接続部82bには、図示しないネジが挿通されるネジ挿通穴82cが形成されている。そして、この折曲管体82を構成する他方の接続部82b内には、
図13に示すように、延長管体83の一端が挿入されている。この延長管体83の他端(先端)は、天井板Rの下面に当接されてなるものであり、他端側中途部には、第2の上側ポート83aが形成され空気が流通するように構成されている。なお、この延長管体83と折曲管体82とは、上記ネジ挿通穴82cに挿通された図示しないネジにより固定されている。なお、
図13に示す状態では、上記第1の中間管体73の上端側中途部に形成された第1の上側ポート73aは、第2の中間管体74に形成された直線状管部74aの下端側により閉塞されている。
【0052】
したがって、この第4の実施の形態に係る空気循環装置71によれば、
図13に示すように、室内に梁Bが設けられ、この梁Bと床板Fとの間に設置するとともに、天井板R付近の空気を上記第2の上側ポート83aから流入させ、上記各管体内を通過して、上記下部管体72の下端側に形成された下側ポート72aから排気させることができる。しかも、この空気循環装置71では、
図13に示す状態から、
図15に示すように、下部管体72に対して第1の中間管体73を上方に引き伸ばし、上記上部プレート76の上面を天井板Rの下面に圧接させ、図示しないネジを挿通穴72bに挿通して該下部管体72と第1の中間管体73とを固定するとともに、上記第3の中間管体81に対する折曲管体82の接続状態を90度変更し、上記延長管体83を天井板Rに平行となるように配置し、天井板Rに固定されているエアーコンディショナーAの送風口A
1に該延長管体83の先端近接するように設置することも可能となる。なお、この空気循環装置71をこのように設置する場合には、上記第2の上側ポート83aは図示しないテープ等により閉塞しておく。したがって、
図15に示す設置状態とすることにより、エアーコンディショナーAの送風口A
1からの冷気等を上記延長管体83の先端から流入させ、上記下側ポート72aから排気することが可能となる。またさらに、上記空気循環装置71から、上記第2の中間管体74、第3の中間管体81、折曲管体82及び延長管体83を取り外し、上記上部プレート76が上端に固定された上部管体77を上記第1の中間管体73の上端側から挿入して装着し、第1の中間管体73を上方に引き伸ばし、上記上部プレート76を天井板Rの下面に圧接させて、上記図示しないネジにより下部管体72と第1の中間管体73とを固定することにより、上記第1の上側ポート73aが外部に露出し、第1の実施の形態に係る空気循環装置1と同じように使用することができる。
【0053】
なお、上記それぞれの実施の形態に係る空気循環装置1、31,51,71では、それぞれの送風ファン(符号は省略する。)を駆動するモータには、正転と逆転とを切り替える切り替えスイッチが接続されていないものを図示して説明したが、こうした切り替えスイッチがケーブルを介して上記モータに接続され、送風ファンを正転及び逆転できるように構成されたものであっても良い。また、上記第4の実施の形態に係る空気循環装置71ではそれぞれの管体(符号は省略する。)は円筒状に成形されたものであるが、これらの管体は所謂角パイプによるものであっても良い。