(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】特許公報(B2)
(11)【特許番号】6465502
(24)【登録日】2019年1月18日
(45)【発行日】2019年2月6日
(54)【発明の名称】サイクルレインコート
(51)【国際特許分類】
A41D 3/04 20060101AFI20190128BHJP
【FI】
A41D3/04 B
【請求項の数】1
【全頁数】5
(21)【出願番号】特願2017-16773(P2017-16773)
(22)【出願日】2017年2月1日
(65)【公開番号】特開2018-123454(P2018-123454A)
(43)【公開日】2018年8月9日
【審査請求日】2018年6月26日
【早期審査対象出願】
(73)【特許権者】
【識別番号】504002388
【氏名又は名称】株式会社 東京丸惣
(74)【代理人】
【識別番号】100080595
【弁理士】
【氏名又は名称】西垣 康雄
(72)【発明者】
【氏名】相馬 和之
【審査官】
山下 浩平
(56)【参考文献】
【文献】
実開平06−020416(JP,U)
【文献】
実開昭58−072114(JP,U)
【文献】
特開平10−129761(JP,A)
【文献】
実開昭63−110210(JP,U)
【文献】
登録実用新案第3131703(JP,U)
【文献】
実開昭49−052713(JP,U)
【文献】
登録実用新案第3011898(JP,U)
(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
A41D 1/02 − 1/04、
3/00 − 3/08、29/00
A41D 27/00 − 27/28
A44B 19/00 − 19/64
(57)【特許請求の範囲】
【請求項1】
サイクルレインコート本体の前身頃の打ち合わせは止着自在とするとともに、少なくとも膝周辺から裾に向かって拡がるマチを、その一端が前記打ち合わせの一方の内側に合着され、他端はもう一方の打ち合わせの内側にオープンファスナーを介して開閉自在に止着されるようになし、また該オープンファスナー側打ち合わせ内側と前記オープンファスナーとの間には縫い代が取りつけられ、この縫い代の開放縁に弾性パイピングが備えられていることを特徴とするサイクルレインコート。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明はサイクルレインコートに関し、特にサイクルレインコート本体の前身頃の打ち合わせ内側に配したマチをオープンファスナーのチャックで閉じる際に生地を噛まないようにしたサイクルレインコートに係るものである。
【背景技術】
【0002】
従前から雨天に自転車に乗る際に着用するサイクルレインコートは各種存在しているが、その中でもサイクルレインコート本体の前身頃の打ち合わせ内側にマチを配し、
たとえば実開平6−20416号公報に示されような、自転車を漕ぐ足が上下してもマチが拡がり、雨に濡れないようにした手段は知られている。
【0003】
しかしながら、上記したような、サイクルレインコート本体の前身頃の打ち合わせの内側にオープンファスナーを介してマチが配されている場合、レインコートの素材がナイロンなどの薄い生地で作られているため、使用時に前記ファスナーのチャックを閉じる際に、ファスナー周辺の本体生地がたわむといっしょに噛んでしまいがちであるという不満があった。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0004】
【特許文献1】実開平6−20416号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0005】
解決しようとする問題点は、本体の前身頃の打ち合わせ内側にオープンファスナーを介してマチが配されているサイクルレインコートにあって、使用時にオープンファスナーのチャックを閉じる際に、前記ファスナー周辺の本体生地をいっしょに噛んでしまうことがない、使い勝手のよいサイクルレインコートを提供することにある。
【課題を解決するための手段】
【0006】
本発明は、サイクルレインコート本体の前身頃の打ち合わせは止着自在とするとともに、少なくとも膝周辺から裾に向かって拡がるマチを、その一端が前記打ち合わせの一方の内側に合着され、
他端はもう一方の打ち合わせの内側にオープンファスナーを介して開閉自在に止着されるようになし、また該オープンファスナー側打ち合わせ内側と前記オープンファスナーとの間には縫い代が取りつけられ、この縫い代の開放縁に
弾性パイピングが備えられていることを最も主要な特徴とする。
【発明の効果】
【0007】
本発明のサイクルレインコートは、サイクルレインコート本体の前身頃の打ち合わせは止着自在とするとともに、一端が前記打ち合わせの一方の内側に合着され他端がもう一方の打ち合わせの内側にオープンファスナーを介して開閉自在に止着される、襟下側から裾に向かって拡がるマチを備え、さらに
前記オープンファスナー側打ち合わせ内側と前記オープンファスナーとの間には縫い代が取りつけられ、この縫い代の開放縁に
弾性パイピングが備えられているから、使用時にオープンファスナーのチャックを閉じる際に、前記ファスナー周辺の本体生地をいっしょに噛んでしまうことがなく、使い勝手のよい利点がある。
【図面の簡単な説明】
【0008】
【
図1】
図1は本発明サイクルレインコートの前身頃を開いた状態を示す概略正面図である。
【
図2】
図2は本発明サイクルレインコートの要部の概要を示す概略正面図である。
【
図3】
図3は本発明サイクルレインコートの概略正面図である。
【発明を実施するための形態】
【0009】
サイクルレインコート本体の前身頃の打ち合わせは止着自在とするとともに、少なくとも膝周辺から裾に向かって拡がるマチを、その一端が前記打ち合わせの一方の内側に合着され、
他端はもう一方の打ち合わせの内側にオープンファスナーを介して開閉自在に止着されるようになし、また該オープンファスナー側打ち合わせ内側と前記オープンファスナーとの間には縫い代が取りつけられ、この縫い代の開放縁に
弾性パイピングが備えられている。
【実施例1】
【0010】
図1に従って説明すると、本発明サイクルレインコート1は、本体2の前身頃の打ち合わせ3,4はボタン止め自在とするとともに、襟下から裾に向かって拡がるマチ5を、その一端5aが前記打ち合わせ3の内側3aに合着され、他端5bがもう一方の打ち合わせ4の内側4aにオープンファスナー7を介して止着されるようにし、また
該オープンファスナー側打ち合わせ内側4aと前記オープンファスナー7との間には縫い代6が取りつけられ、この縫い代6の開放縁に
弾性パイピング8が備えられている。この実施例では、弾性パイピング8として、プラスチック棒(図示しない)を生地で包み込んで設けている。もちろん、プラスチック棒に限らず、弾性がある棒素材であればどのようなものでもよい。また、まちは襟下から裾に向かって拡がる形としたが、少なくとも膝周辺から裾に拡がる形を含むものであればよい。
【0011】
図中、9はオープンファスナーチャック、10は打ち合わせ3,4を止めるボタン、11は本体2にボタンで取り付けるフード、12はフードを止めるボタン、13は透明カバー、14,15はメッシュである。
【産業上の利用可能性】
【0012】
サイクルレインコート本体の前身頃の打ち合わせは止着自在とするとともに、少なくとも膝周辺から裾に向かって拡がるマチを、その一端が前記打ち合わせの一方の内側に合着され、
他端はもう一方の打ち合わせの内側にオープンファスナーを介して開閉自在に止着されるようになし、また該オープンファスナー側打ち合わせ内側と前記オープンファスナーとの間には縫い代が取りつけられ、この縫い代の開放縁に
弾性パイピングが備えられているから、使用時にオープンファスナーのチャックを閉じる際に、
この弾性パイピングが開放縁にあることで縫い代がたゆまないので、いわば壁となり、その結果としてファスナー側打ち合わせ生地のたわみがチャックに噛むことを防ぐ作用をなし、またファスナー側まちのたわみも防ぎ、使い勝手のよい利点を有する。
【符号の説明】
【0013】
1 サイクルレインコート 2 本体 3 打ち合わせ 4 打ち合わせ 5 マチ6 縫い代7 オープンファスナー8 弾性パイピング9 オープンファスナーチャック10 打ち合わせを止めるボタン11 フード12 フードを止めるボタン13 透明カバー14 メッシュ15 メッシュ