【課題を解決するための手段】
【0007】
本発明の第1の態様に係る管理システムは、
管理エリア内のIDタグから送信される識別子を検出する個人特定センサと、
前記管理エリア内を撮影するカメラと、
前記個人特定センサおよび前記カメラにネットワークを介して接続されたサーバと、
を備え、
前記サーバは、
登録された個人の名称と識別子とを紐づけるマスタを記憶する記憶部と、
前記個人特定センサから前記識別子を取得するとともに、前記カメラから映像データを取得する通信部と、
取得された識別子に紐づく個人の名称を前記マスタから特定し、特定された個人の名称を取得された映像データに紐づける処理部と、
を有する。
【0008】
このような態様によれば、個人特定センサがセンシングしている管理エリアをカメラが撮影しており、個人特定センサにより検出された識別子から管理エリア内にいる個人の名称が特定され、特定された個人の名称がカメラの映像データに紐づけられる。これにより、ID未携帯やなりすまし等の管理エリアへの不正な侵入があった場合、映像データを確認する管理者は、映像データに紐づけられた個人の名称を参照することで、不正な侵入であることを容易に検知できる。したがって、管理エリアのセキュリティを大幅に向上できる。
【0009】
また、このような態様によれば、カメラが撮影している管理エリアを個人特定センサがセンシングしており、個人特定センサにより検出された識別子から管理エリア内にいる個人の名称が特定され、特定された個人の名称がカメラの映像データに紐づけられる。これにより、たとえば資材が入り組んで配置されている建設現場など、カメラの映像からは内部を確認しにくい現場であっても、映像データを確認する管理者は、映像データに紐づけられた個人の名称を参照することで、現場にいる人を容易に把握することができる。
【0010】
本発明の第2の態様に係る管理システムは、第1の態様に係る管理システムであって、
前記処理部は、取得された識別子に紐づく個人の名称を前記マスタから特定できない場合には、取得された映像データに警告情報を紐づける。
【0011】
このような態様によれば、IDタグを保持していたとしてもマスタには登録されていない人が管理エリアに不正に侵入した場合には、映像データに警告情報が紐づけられているため、映像データを確認する管理者は、このような不正な侵入を容易に検知することができる。
【0012】
本発明の第3の態様に係る管理システムは、第1または第2の態様に係る管理システムであって、
前記個人特定センサは、RFIDセンサまたはビーコンセンサである。
【0013】
本発明の第4の態様に係る管理システムは、第1〜3のいずれかの態様に係る管理システムであって、
前記管理エリア内に人がいること、または前記管理エリア内に人が入ったことを検知する補助センサをさらに備え、
前記通信部は、前記補助センサから検知結果を取得し、
前記処理部は、取得された補助センサの検知結果に基づいて前記管理エリア内の人数をカウントし、前記個人特定センサから取得された識別子の数と比較し、一致しない場合には、前記カメラから取得された映像データに警告情報を紐づける。
【0014】
このような態様によれば、たとえばIDタグを保持している人が管理エリアに正常に入るのと同時に、IDタグを保持していない人が管理エリアに不正に入った場合であっても、そのような異常な侵入が補助センサを利用して検知され、映像データに警告情報が紐づけられるため、映像データを確認する管理者は、このような異常な侵入を容易に検知することができる。
【0015】
本発明の第4の態様に係る管理システムは、第1〜3のいずれかの態様に係る管理システムであって、
前記管理エリア内に人がいること、または前記管理エリア内に人が入ったことを検知する複数の補助センサをさらに備え、
前記通信部は、各補助センサからそれぞれ検知結果を取得し、
前記処理部は、取得された補助センサの検知結果に基づいて前記管理エリア内の人数を補助センサごとにカウントし、
カウントされた人数が補助センサ間で一致しない場合には、前記カメラから取得された映像データに第1の警告情報を紐づけ、
カウントされた人数が補助センサ間で一致する場合には、前記個人特定センサから取得された識別子の数と比較し、カウントされた人数と識別子の数とが一致しない場合には、前記カメラから取得された映像データに第2の警告情報を紐づける。
【0016】
このような態様によれば、補助センサによる人数のカウントが確実にできない場合であっても、「異常」とは異なる「警告」扱いとして管理者の注意を促すことができる。
【0017】
本発明の第6の態様に係る管理システムは、第4または第5の態様に係る管理システムであって、
前記補助センサは、前記管理エリア内の動きを検知するモーションセンサ、前記管理エリアの出入口の通過を検知する赤外線センサ、前記管理エリア内の音を検知する音センサ、前記管理エリアのドアの開閉を検知するドアセンサ、前記管理エリア内の照度を検知する照度センサ、前記管理エリア内の二酸化炭素濃度を検知する二酸化炭素濃度センサからなる群のうちの1つまたは2つ以上のセンサである。
【0018】
本発明の第7の態様に係る管理システムは、第1〜6のいずれかの態様に係る管理システムであって、
前記処理部は、取得された識別子に前記個人特定センサの検出日時を紐づけてセンサデータベースに記憶するとともに、取得された映像データに前記カメラの撮影日時を紐づけて映像データベースに記憶し、
前記通信部が、端末装置から特定の日時の映像データの要求を受け付けると、前記処理部は、前記特定の日時を検索キーとして前記センサデータベースを検索して検出された識別子を抽出し、抽出された識別子に紐づいた個人の名称を前記マスタから特定し、前記特定の日時を検索キーとして前記映像データベースを検索して映像データを抽出し、抽出された映像データに特定された個人の名称を紐づけ、前記通信部は、個人の名称が紐づけられた映像データを前記端末装置に送信する。
【0019】
このような態様によれば、管理者が特定の日時の映像データを端末装置で確認する際に、個人特定センサを用いて特定された個人の名称がカメラの映像データに紐づけられる。これにより、管理エリアへの不正な侵入を過去の映像データから容易に検知することができ、管理エリアのセキュリティをさらに向上できる。
【0020】
本発明の第8の態様に係る管理システムは、第7の態様に係る管理システムであって、
前記通信部が、端末装置から特定の個人の名称に紐づく映像データの要求を受け付けると、前記処理部は、前記特定の個人の名称に紐づく識別子を前記マスタから特定し、特定された識別子を検索キーとして前記センタデータベースを検索して検出日時を抽出し、抽出された検出日時を検索キーとして前記映像データベースを検索して映像データを抽出し、前記通信部は、抽出された映像データまたは抽出された映像データのリストを前記端末装置に送信する。
【0021】
このような態様によれば、管理者は特定の個人が管理エリアにいるときの映像データを容易に抽出できる。したがって、登録された人の移動を正確に把握して管理することができる。
【0022】
本発明の第9の態様に係る管理システムは、第1〜第8のいずれかの態様に係る管理システムであって、
第2管理エリア内のIDタグから送信される識別子を検出する第2個人特定センサと、
前記第2管理エリア内を撮影する第2カメラと、
をさらに備え、
前記通信部は、前記個人特定センサおよび前記第2個人特定センサの各々から前記識別子を取得するとともに、前記カメラおよび前記第2カメラの各々から映像データを取得し、
前記処理部は、前記個人特定センサから取得された前記識別子に紐づく個人の名称を前記マスタから特定し、特定された個人の名称を、前記カメラから取得された映像データに紐づけるとともに、前記第2個人特定センサから取得された前記識別子に紐づく個人の名称を前記マスタから特定し、特定された個人の名称を、前記第2カメラから取得された映像データに紐づける。
【0023】
このような態様によれば、個人特定センサがセンシングしている管理エリアをカメラが撮影しており、個人特定センサにより検出された識別子から管理エリア内にいる人の名称が特定され、特定された名称がカメラの映像データに紐づけられるのに加えて、第2個人特定センサがセンシングしている第2管理エリアをカメラが撮影しており、第2個人特定センサにより検出された識別子から第2管理エリア内にいる人の名称が特定され、特定された名称が第2カメラの映像データに紐づけられる。これにより、管理者は、第1カメラの映像データを確認することで、第1管理エリアへの不正な侵入を容易に検知できることに加えて、第2カメラの映像データを確認することで、第2管理エリアへの不正な侵入を容易に検知できる。したがって、複数の管理エリアのセキュリティを向上できる。
【0024】
本発明の第10の態様に係る管理方法は、
個人特定センサが、管理エリア内のIDタグから送信される識別子を検出し、
カメラが、前記管理エリア内を撮影し、
サーバが、前記個人特定センサから前記識別子を取得するとともに、前記カメラから映像データを取得し、
前記サーバが、前記個人特定センサから取得された前記識別子に紐づく個人の名称を、登録された個人の名称と識別子とを紐づけるマスタから特定し、特定された個人の名称を、前記カメラから取得された映像データに紐づける。
【0025】
本発明の第11の態様に係る管理方法は、第10の態様に係る管理方法であって、
前記サーバは、前記個人特定センサから取得された前記識別子に紐づく個人の名称を前記マスタから特定できない場合には、前記カメラから取得された映像データに警告情報を紐づける。
【0026】
本発明の第12の態様に係る管理方法は、第10または第11の態様に係る管理方法であって、
前記個人特定センサは、RFIDセンサまたはビーコンセンサである。
【0027】
本発明の第13の態様に係る管理方法は、第10〜第12のいずれかの態様に係る管理方法であって、
補助センサが、前記管理エリア内に人がいること、または前記管理エリア内に人が入ったことを検知し、
前記サーバは、前記補助センサの検知結果に基づいて前記管理エリア内の人数をカウントし、前記個人特定センサから取得された識別子の数と比較し、一致しない場合には、前記カメラから取得された映像データに警告情報を紐づける。
【0028】
本発明の第14の態様に係る管理方法は、第10〜第12のいずれかの態様に係る管理方法であって、
複数の補助センサがそれぞれ、前記管理エリア内に人がいること、または前記管理エリア内に人が入ったことを検知し、
前記サーバは、前記補助センサの検知結果に基づいて前記管理エリア内の人数を補助センサごとにカウントし、
カウントされた人数が補助センサ間で一致しない場合には、前記カメラから取得された映像データに第1の警告情報を紐づけ、
カウントされた人数が補助センサ間で一致する場合には、前記個人特定センサから取得された識別子の数と比較し、カウントされた人数と識別子の数とが一致しない場合には、前記カメラから取得された映像データに第2の警告情報を紐づける。
【0029】
本発明の第15の態様に係る管理方法は、第13または第14の態様に係る管理方法であって、
前記補助センサは、前記管理エリア内の動きを検知するモーションセンサ、前記管理エリアの出入口の通過を検知する赤外線センサ、前記管理エリア内の音を検知する音センサ、前記管理エリアのドアの開閉を検知するドアセンサ、前記管理エリア内の照度を検知する照度センサ、前記管理エリア内の二酸化炭素濃度を検知する二酸化炭素濃度センサからなる群のうちの1つまたは2つ以上のセンサである。
【0030】
本発明の第16の態様に係る管理方法は、第10〜第15のいずれかの態様に係る管理方法であって、
前記サーバは、
前記個人特定センサから取得された識別子に検出日時を紐づけてセンサデータベースに記憶し、
前記カメラから取得された映像データに撮影日時を紐づけて映像データベースに記憶し、
端末装置から特定の日時の映像データの要求を受け付けると、前記特定の日時を検索キーとして前記センサデータベースを検索して検出された識別子を抽出し、抽出された識別子に紐づいた個人の名称を前記マスタから特定し、前記特定の日時を検索キーとして前記映像データベースを検索して映像データを抽出し、抽出された映像データに特定された個人の名称を紐づけ、個人の名称が紐づけられた映像データを前記端末装置に送信する。
【0031】
本発明の第17の態様に係る管理方法は、第16の態様に係る管理方法であって、
前記サーバは、
端末装置から特定の個人の名称に紐づく映像データの要求を受け付けると、前記特定の個人の名称に紐づく識別子を前記マスタから特定し、特定された識別子を検索キーとして前記センタデータベースを検索して検出日時を抽出し、抽出された検出日時を検索キーとして前記映像データベースを検索して映像データを抽出し、抽出された映像データまたは抽出された映像データのリストを前記端末装置に送信する。
【0032】
本発明の第18の態様に係る管理方法は、第10〜第17のいずれかの態様に係る管理方法であって、
第2個人特定センサが、第2管理エリア内のIDタグから送信される識別子を検出し、
第2カメラが、前記第2管理エリア内を撮影し、
前記サーバは、前記個人特定センサおよび前記第2個人特定センサの各々から前記識別子を取得するとともに、前記カメラおよび前記第2カメラの各々から映像データを取得し、
前記サーバは、前記個人特定センサから取得された前記識別子に紐づく個人の名称を、登録された個人の名称と識別子とを紐づけるマスタから特定し、特定された個人の名称を、前記カメラから取得された映像データに紐づけるとともに、前記第2個人特定センサから取得された前記識別子に紐づく個人の名称を前記マスタから特定し、特定された個人の名称を、前記第2カメラから取得された映像データに紐づける。