特許第6466941号(P6466941)IP Force 特許公報掲載プロジェクト 2022.1.31 β版

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特許6466941通信インターフェースを有するタッチスクリーンスタイラス
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(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】特許公報(B2)
(11)【特許番号】6466941
(24)【登録日】2019年1月18日
(45)【発行日】2019年2月6日
(54)【発明の名称】通信インターフェースを有するタッチスクリーンスタイラス
(51)【国際特許分類】
   G06F 3/041 20060101AFI20190128BHJP
   G06F 3/03 20060101ALI20190128BHJP
   G06F 3/044 20060101ALI20190128BHJP
   G06F 3/01 20060101ALI20190128BHJP
   G06F 3/16 20060101ALI20190128BHJP
【FI】
   G06F3/041 480
   G06F3/03 400A
   G06F3/044 B
   G06F3/01 560
   G06F3/16 600
【請求項の数】21
【全頁数】12
(21)【出願番号】特願2016-536439(P2016-536439)
(86)(22)【出願日】2014年8月21日
(65)【公表番号】特表2016-528654(P2016-528654A)
(43)【公表日】2016年9月15日
(86)【国際出願番号】US2014052019
(87)【国際公開番号】WO2015027024
(87)【国際公開日】20150226
【審査請求日】2017年8月17日
(31)【優先権主張番号】14/464,012
(32)【優先日】2014年8月20日
(33)【優先権主張国】US
(31)【優先権主張番号】61/868,708
(32)【優先日】2013年8月22日
(33)【優先権主張国】US
(73)【特許権者】
【識別番号】397050741
【氏名又は名称】マイクロチップ テクノロジー インコーポレイテッド
【氏名又は名称原語表記】MICROCHIP TECHNOLOGY INCORPORATED
(74)【代理人】
【識別番号】100078282
【弁理士】
【氏名又は名称】山本 秀策
(74)【代理人】
【識別番号】100113413
【弁理士】
【氏名又は名称】森下 夏樹
(72)【発明者】
【氏名】カーティス, キース
【審査官】 ▲高▼瀬 健太郎
(56)【参考文献】
【文献】 特開2010−086542(JP,A)
【文献】 国際公開第2012/030697(WO,A1)
【文献】 米国特許出願公開第2012/0068964(US,A1)
【文献】 特開2012−208577(JP,A)
【文献】 特開2003−228456(JP,A)
【文献】 特開2011−036346(JP,A)
【文献】 特開2002−259044(JP,A)
(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
G06F 3/041
G06F 3/01
G06F 3/03
G06F 3/044
G06F 3/16
(57)【特許請求の範囲】
【請求項1】
容量タッチスクリーンスタイラスであって、
伝導性本体と、
前記本体のにある先端と、
前記先端と一体である電極であって、前記電極は、前記伝導性本体から絶縁され、容量結合をタッチスクリーンに提供する、電極と、
前記電極と連結された変調ユニットであって、前記変調ユニットは、前記電極を前記伝導性本体と接続するスイッチを制御し、前記タッチスクリーンに連結された容量タッチスクリーンコントローラによって検出されることができる変調信号を提供する、変調ユニットと
デジタルプロセッサおよびメモリと、
前記電極および前記デジタルプロセッサに連結された復調ユニットであって、前記復調ユニットは、前記タッチスクリーンを介して、および、前記電極を介して、前記容量タッチスクリーンコントローラから情報を受信する、復調ユニットと、
少なくとも1つの触覚変換器と
を備え
前記デジタルプロセッサは、前記容量タッチスクリーンコントローラから受信された情報に基づいて前記少なくとも1つの触覚変換器を制御する、容量タッチスクリーンスタイラス。
【請求項2】
前記変調信号は、パルス幅変調(PWM)、パルス位置変調(PPM)、パルス分割変調(PDM)から成る群から選択される、請求項1に記載の容量タッチスクリーンスタイラス。
【請求項3】
前記変調信号は、オンオフキーイング(OOK)、振幅偏移キーイング(ASK)、位相偏移キーイング(PSK)、および周波数偏移キーイング(FSK)から成る群から選択される、請求項1に記載の容量タッチスクリーンスタイラス。
【請求項4】
前記先端に印加される圧力を測定するための複数の圧力センサを前記本体の前記端にさらに備える、請求項1に記載の容量タッチスクリーンスタイラス。
【請求項5】
前記複数の圧力センサは、どれだけの力が前記先端に印加されているかを測定する、請求項4に記載の容量タッチスクリーンスタイラス。
【請求項6】
前記複数の圧力センサは、前記タッチスクリーンに対する前記本体の角度を判定するように力情報を提供する、請求項5に記載の容量タッチスクリーンスタイラス。
【請求項7】
前記複数の圧力センサは、前記タッチスクリーンに触れるときに、前記本体の回転を判定するように力情報を提供する、請求項5に記載の容量タッチスクリーンスタイラス。
【請求項8】
ユーザによって押されたときに、コマンドを入力するか、または前記タッチスクリーン上の画像の一部分を修正するための少なくとも1つの制御ボタンをさらに備える、請求項1に記載の容量タッチスクリーンスタイラス。
【請求項9】
ユーザによって回転させられたときに、コマンドを入力するか、または前記タッチスクリーン上の画像の一部分を修正するための少なくとも1つの入力ホイールをさらに備える、請求項1に記載の容量タッチスクリーンスタイラス。
【請求項10】
前記復調ユニットは、前記電極と連結された第1の入力と、電圧基準を受信する第2の入力とを有する比較器を備え、前記比較器の出力は、前記デジタルプロセッサと連結される、請求項1に記載の容量タッチスクリーンスタイラス。
【請求項11】
前記少なくとも1つの触覚変換器は、前記スタイラスを握るユーザに振動フィードバックを提供するための振動変換器である、請求項10に記載の容量タッチスクリーンスタイラス。
【請求項12】
前記少なくとも1つの触覚変換器は、前記スタイラスを握るユーザに音声フィードバックを提供するための音声変換器である、請求項10に記載の容量タッチスクリーンスタイラス。
【請求項13】
前記変調ユニットと、前記デジタルプロセッサおよびメモリとを備えるマイクロコントローラをさらに備え、前記デジタルプロセッサは、前記変調ユニットに連結され、前記タッチスクリーンを介してデジタル情報を前記容量タッチスクリーンコントローラに送信するように構成されている、請求項1に記載の容量タッチスクリーンスタイラス。
【請求項14】
前記デジタルプロセッサは、前記複数の圧力センサから情報を受信する、請求項13に記載の容量タッチスクリーンスタイラス。
【請求項15】
前記デジタルプロセッサは、前記本体上の少なくとも1つの制御ボタンから情報を受信する、請求項13に記載の容量タッチスクリーンスタイラス。
【請求項16】
前記デジタルプロセッサは、前記本体上の少なくとも1つの入力ホイールから情報を受信する、請求項13に記載の容量タッチスクリーンスタイラス。
【請求項17】
タッチスクリーンおよびスタイラスシステムであって、前記システムは、
タッチスクリーンデバイスであって、
容量タッチスクリーンと、
前記容量タッチスクリーンに連結された容量タッチスクリーンコントローラと、
前記容量タッチスクリーンコントローラに連結されている、デジタルプロセッサおよびメモリと
を備える、タッチスクリーンデバイスと、
請求項1〜16のうちの1項に記載のタッチスクリーンスタイラスと
を備え、
前記タッチスクリーンスタイラスは、図形情報を前記タッチスクリーンデバイスに提供する、タッチスクリーンおよびスタイラスシステム。
【請求項18】
前記図形情報は、線の幅および線の色から成る群から選択される、請求項17に記載のタッチスクリーンおよびスタイラスシステム。
【請求項19】
請求項17または18に記載のタッチスクリーンスタイラスを用いてタッチスクリーンデバイスを動作させるための方法であって、前記方法は、
前記タッチスクリーンデバイス内の前記容量タッチスクリーンコントローラに連結された前記容量タッチスクリーンの近位にある前記タッチスクリーンスタイラスの前記先端内の前記電極を通して、前記タッチスクリーンスタイラスから前記タッチスクリーンデバイスに図形情報を送信するステップ
を含む、方法。
【請求項20】
前記タッチスクリーンデバイス内の前記容量タッチスクリーンコントローラに連結された前記容量タッチスクリーンの近位にある前記タッチスクリーンスタイラスの前記先端内の前記電極を通して、前記タッチスクリーンデバイスからフィードバック情報を受信するステップをさらに含む、請求項19に記載の方法。
【請求項21】
前記タッチスクリーンスタイラスは、触覚変換器を通して前記フィードバック情報を振動または音として提供する、請求項20に記載の方法。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
(関連特許出願)
本願は、2014年8月22日に出願された、共有に係る米国仮特許出願第61/868,708号に対する優先権を主張するものであり、該仮出願は、あらゆる目的のために参照により本明細書中に援用される。
【0002】
本開示は、タッチスクリーンデバイス上に情報を入力するために使用されるタッチスクリーンスタイラスに関し、具体的には、触覚フィードバックとの通信インターフェースを有する、タッチスクリーンスタイラスに関する。
【背景技術】
【0003】
タッチスクリーンは、普遍的になりつつある。タッチスクリーンスタイラスは、ユーザが、データ、具体的には、図形データ、チェックマーク、署名等を指で入力すること、またはデバイスのタッチスクリーン、例えば、タブレットコンピュータ等のボタン、スライダ、もしくは他の稼動要素を含む、ユーザインターフェースを起動することを可能にする。しかしながら、殆どのユーザは、まだ指で描くことに慣れていない。タッチスクリーンスタイラスのいくつかのブランドが市場に現れている。知的タッチスクリーンスタイラスは、ケーブル、音、またはBluetooth(登録商標)(Bluetooth(登録商標)は、デラウェア州下企業である、5209 Lake Washington Boulevard, Suite 350, Kirkland, Washington 98033に所在するBluetooth SIG, Inc.の登録商標である)を通して、タッチスクリーンデバイスと通信する。Bluetooth(登録商標)技術は、タッチスクリーンタブレット上に存在するが、高い所要電力を有し、高周波干渉に敏感である。音声結合スタイラスは、マイクロホンを使用するが、同様に高い所要電力を有し、音声干渉、例えば、大きい話し声および雑音に敏感である。IRDAは、指向性(見通し線)であり、全てのタッチスクリーンタブレットがIRDAインターフェースを有するわけではない。スタイラスへの有線インターフェースは、煩雑である。
【発明の概要】
【課題を解決するための手段】
【0004】
したがって、タッチスクリーン用途のための改良型タッチスクリーンスタイラス、具体的には、スタイラスが図形入力情報を提供し、および/またはそこから触覚フィードバックを受信する、タッチスクリーンデバイス内のソフトウェアアプリケーションとのスタイラス、タッチスクリーン、およびユーザの間の簡略化通信の必要性が存在する。
【0005】
実施形態によると、容量タッチスクリーンスタイラスは、本体と、本体の近位端における先端と、先端と一体であり、容量結合をタッチスクリーンに提供する、電極と、電極に連結され、タッチスクリーンに連結される容量タッチスクリーンコントローラによって検出され得る変調信号を提供し得る、変調ユニットとを備えてもよい。
【0006】
さらなる実施形態によると、変調信号は、パルス幅変調(PWM)、パルス位置変調(PPM)、およびパルス分割変調(PDM)から成る群から選択されてもよい。さらなる実施形態によると、変調信号は、オンオフキーイング(OOK)、振幅偏移キーイング(ASK)、位相偏移キーイング(PSK)、および周波数偏移キーイング(FSK)から成る群から選択されてもよい。さらなる実施形態によると、複数の圧力センサが、先端に印加される圧力を測定するために本体の近位端に提供されてもよい。さらなる実施形態によると、複数の圧力センサは、どれだけの力が先端に印加されているかを測定してもよい。さらなる実施形態によると、複数の圧力センサは、タッチスクリーンに対する本体の角度を判定するように力情報を提供してもよい。さらなる実施形態によると、複数の圧力センサは、タッチスクリーンに触れるときに、本体の回転を判定するように力情報を提供してもよい。
【0007】
さらなる実施形態によると、少なくとも1つの制御ボタンが、ユーザによって押されたときに、コマンドを入力するか、またはタッチスクリーン上の画像の一部分を修正するために提供されてもよい。さらなる実施形態によると、少なくとも1つの入力ホイールが、ユーザによって回転させられたときに、コマンドを入力するか、またはタッチスクリーン上の画像の一部分を修正するために提供されてもよい。さらなる実施形態によると、少なくとも1つの触覚変換器が、提供されてもよい。さらなる実施形態によると、少なくとも1つの触覚変換器は、スタイラスを握るユーザに振動フィードバックを提供するための振動変換器であってもよい。さらなる実施形態によると、少なくとも1つの触覚変換器は、スタイラスを握るユーザに音声フィードバックを提供するための音声変換器であってもよい。
【0008】
さらなる実施形態によると、デジタルプロセッサおよびメモリが本体内に提供されてもよく、デジタルプロセッサは、変調ユニットに連結され、タッチスクリーンを介して、デジタル情報を容量タッチスクリーンコントローラに送信してもよい。さらなる実施形態によると、復調ユニットが、電極およびデジタルプロセッサに連結されてもよく、復調ユニットは、タッチスクリーンを介して容量タッチスクリーンコントローラから情報を受信してもよい。さらなる実施形態によると、デジタルプロセッサは、複数の圧力センサから情報を受信してもよい。さらなる実施形態によると、デジタルプロセッサは、本体上の少なくとも1つの制御ボタンから情報を受信してもよい。さらなる実施形態によると、デジタルプロセッサは、本体上の少なくとも1つの入力ホイールから情報を受信してもよい。さらなる実施形態によると、デジタルプロセッサは、少なくとも1つの触覚変換器を制御してもよい。さらなる実施形態によると、デジタルプロセッサ、メモリ、および変調ユニットは、マイクロコントローラによって提供されてもよい。
【0009】
別の実施形態によると、タッチスクリーンおよびスタイラスシステムは、容量タッチスクリーンと、容量タッチスクリーンに連結される容量タッチスクリーンコントローラと、容量タッチスクリーンコントローラに連結されるデジタルプロセッサおよびメモリとを備え得る、タッチスクリーンデバイスと、本体と、本体の近位端における先端と、先端と一体であり、容量結合をタッチスクリーンに提供する、電極と、電極に連結され、タッチスクリーンに連結される容量タッチスクリーンコントローラによって検出され得る変調信号を提供する、変調ユニットとを備え得る、タッチスクリーンスタイラスとを備えてもよく、タッチスクリーンスタイラスは、図形情報をタッチスクリーンデバイスに提供してもよい。さらなる実施形態によると、図形情報は、線の幅、線の太さ、および線の色から成る群から選択されてもよい。さらなる実施形態によると、少なくとも1つの制御ボタンが、ユーザによって押されたときに、コマンドを入力するか、またはタッチスクリーン上の画像の一部分を修正するために、タッチスクリーンスタイラスの本体上に提供されてもよい。さらなる実施形態によると、少なくとも1つの入力ホイールが、ユーザによって回転させられたときに、コマンドを入力するか、またはタッチスクリーン上の画像の一部分を修正するために、タッチスクリーンスタイラスの本体上に提供されてもよい。さらなる実施形態によると、複数の圧力センサが、タッチスクリーンスタイラスの本体の近位端に位置してもよい。さらなる実施形態によると、少なくとも1つの触覚変換器が、タッチスクリーンスタイラスの本体の中に提供されてもよい。
【0010】
さらに別の実施形態によると、タッチスクリーンスタイラスを用いてタッチスクリーンデバイスを制御するための方法は、タッチスクリーンデバイス内の容量タッチスクリーンコントローラに連結される容量タッチスクリーンの近位にあるタッチスクリーンスタイラスの先端内の電極を通して、タッチスクリーンスタイラスからタッチスクリーンデバイスに図形情報を送信するステップを含んでもよい。
【0011】
本方法のさらなる実施形態によると、図形情報は、線の幅、線の太さ、および線の色から成る群から選択されてもよい。本方法のさらなる実施形態によると、タッチスクリーンデバイス内の容量タッチスクリーンコントローラに連結される容量タッチスクリーンの近位にあるタッチスクリーンスタイラスの先端内の電極を通して、タッチスクリーンデバイスからフィードバック情報を受信するステップを含んでもよい。本方法のさらなる実施形態によると、フィードバック情報は、振動および音から成る群から選択されてもよい。
本願明細書は、例えば、以下の項目も提供する。
(項目1)
本体と、
前記本体の近位端における先端と、
前記先端と一体であり、容量結合をタッチスクリーンに提供する、電極と、
前記電極に連結され、前記タッチスクリーンに連結される容量タッチスクリーンコントローラによって検出される変調信号を提供する、変調ユニットと、
を備える、容量タッチスクリーンスタイラス。
(項目2)
前記変調信号は、パルス幅変調(PWM)、パルス位置変調(PPM)、およびパルス分割変調(PDM)から成る群から選択される、項目1に記載の容量タッチスクリーンスタイラス。
(項目3)
前記変調信号は、オンオフキーイング(OOK)、振幅偏移キーイング(ASK)、位相偏移キーイング(PSK)、および周波数偏移キーイング(FSK)から成る群から選択される、項目1に記載の容量タッチスクリーンスタイラス。
(項目4)
前記先端に印加される圧力を測定するための複数の圧力センサを前記本体の前記近位端にさらに備える、項目1に記載の容量タッチスクリーンスタイラス。
(項目5)
前記複数の圧力センサは、どれだけの力が前記先端に印加されているかを測定する、項目4に記載の容量タッチスクリーンスタイラス。
(項目6)
前記複数の圧力センサは、前記タッチスクリーンに対する前記本体の角度を判定するように力情報を提供する、項目5に記載の容量タッチスクリーンスタイラス。
(項目7)
前記複数の圧力センサは、前記タッチスクリーンに触れるときに、前記本体の回転を判定するように力情報を提供する、項目5に記載の容量タッチスクリーンスタイラス。
(項目8)
ユーザによって押されたときに、コマンドを入力するか、または前記タッチスクリーン上の画像の一部分を修正するための少なくとも1つの制御ボタンをさらに備える、項目1に記載の容量タッチスクリーンスタイラス。
(項目9)
ユーザによって回転させられたときに、コマンドを入力するか、または前記タッチスクリーン上の画像の一部分を修正するための少なくとも1つの入力ホイールをさらに備える、項目1に記載の容量タッチスクリーンスタイラス。
(項目10)
少なくとも1つの触覚変換器をさらに備える、項目1に記載の容量タッチスクリーンスタイラス。
(項目11)
前記少なくとも1つの触覚変換器は、前記スタイラスを握るユーザに振動フィードバックを提供するための振動変換器である、項目10に記載の容量タッチスクリーンスタイラス。
(項目12)
前記少なくとも1つの触覚変換器は、前記スタイラスを握るユーザに音声フィードバックを提供するための音声変換器である、項目10に記載の容量タッチスクリーンスタイラス。
(項目13)
前記本体内にデジタルプロセッサと、メモリとをさらに備え、前記デジタルプロセッサは、前記変調ユニットに連結され、前記タッチスクリーンを介して、デジタル情報を前記容量タッチスクリーンコントローラに送信する、項目1に記載の容量タッチスクリーンスタイラス。
(項目14)
前記電極および前記デジタルプロセッサに連結される復調ユニットをさらに備え、前記復調ユニットは、前記タッチスクリーンを介して前記容量タッチスクリーンコントローラから情報を受信する、項目13に記載の容量タッチスクリーンスタイラス。
(項目15)
前記デジタルプロセッサは、前記複数の圧力センサから情報を受信する、項目13に記載の容量タッチスクリーンスタイラス。
(項目16)
前記デジタルプロセッサは、前記本体上の前記少なくとも1つの制御ボタンから情報を受信する、項目13に記載の容量タッチスクリーンスタイラス。
(項目17)
前記デジタルプロセッサは、前記本体上の前記少なくとも1つの入力ホイールから情報を受信する、項目13に記載の容量タッチスクリーンスタイラス。
(項目18)
前記デジタルプロセッサは、前記少なくとも1つの触覚変換器を制御する、項目13に記載の容量タッチスクリーンスタイラス。
(項目19)
前記デジタルプロセッサ、メモリ、および変調ユニットは、マイクロコントローラによって提供される、項目13に記載の容量タッチスクリーンスタイラス。
(項目20)
タッチスクリーンおよびスタイラスシステムであって、
タッチスクリーンデバイスであって、
容量タッチスクリーンと、
前記容量タッチスクリーンに連結される、容量タッチスクリーンコントローラと、
前記容量タッチスクリーンコントローラに連結される、デジタルプロセッサおよびメモリと、
を備える、タッチスクリーンデバイスと、
タッチスクリーンスタイラスであって、
本体と、
前記本体の近位端における先端と、
前記先端と一体であり、容量結合をタッチスクリーンに提供する、電極と、
前記電極に連結され、前記タッチスクリーンに連結される前記容量タッチスクリーンコントローラによって検出される変調信号を提供する、変調ユニットと、
を備える、タッチスクリーンスタイラスと、
を備え、
前記タッチスクリーンスタイラスは、図形情報を前記タッチスクリーンデバイスに提供する、タッチスクリーンおよびスタイラスシステム。
(項目21)
前記図形情報は、線の幅、線の太さ、および線の色から成る群から選択される、項目20に記載のタッチスクリーンおよびスタイラスシステム。
(項目22)
ユーザによって押されたときに、コマンドを入力するか、または前記タッチスクリーン上の画像の一部分を修正するための少なくとも1つの制御ボタンを前記タッチスクリーンスタイラスの前記本体上にさらに備える、項目20に記載のタッチスクリーンおよびスタイラスシステム。
(項目23)
ユーザによって回転させられたときに、コマンドを入力するか、または前記タッチスクリーン上の画像の一部分を修正するための少なくとも1つの入力ホイールを前記タッチスクリーンスタイラスの前記本体上にさらに備える、項目20に記載のタッチスクリーンおよびスタイラスシステム。
(項目24)
前記タッチスクリーンスタイラスの前記本体の前記近位端に位置する、複数の圧力センサをさらに備える、項目20に記載のタッチスクリーンおよびスタイラスシステム。
(項目25)
前記タッチスクリーンスタイラスの前記本体の中に少なくとも1つの触覚変換器をさらに備える、項目20に記載のタッチスクリーンおよびスタイラスシステム。
(項目26)
タッチスクリーンスタイラスを用いてタッチスクリーンデバイスを制御するための方法であって、
タッチスクリーンデバイス内の容量タッチスクリーンコントローラに連結される容量タッチスクリーンの近位にある前記タッチスクリーンスタイラスの先端内の電極を通して、タッチスクリーンスタイラスから前記タッチスクリーンデバイスに図形情報を送信するステップ
を含む、方法。
(項目27)
前記図形情報は、線の幅、線の太さ、および線の色から成る群から選択される、項目26に記載の方法。
(項目28)
前記タッチスクリーンデバイス内の前記容量タッチスクリーンコントローラに連結される前記容量タッチスクリーンの近位にある前記タッチスクリーンスタイラスの前記先端内の前記電極を通して、前記タッチスクリーンデバイスからフィードバック情報を受信するステップをさらに含む、項目26に記載の方法。
(項目29)
前記フィードバック情報は、振動および音から成る群から選択される、項目28に記載の方法。
【0012】
添付図面と併せて解釈される以下の説明を参照することによって、本開示のさらに完全な理解が獲得され得る。
【図面の簡単な説明】
【0013】
図1図1は、本開示の具体的な例示的実施形態による、スタイラスおよびタッチスクリーンデバイスの概略図を図示する。
図2図2は、図1に示されるスタイラスのより詳細な概略ブロック図を図示する。
【発明を実施するための形態】
【0014】
本開示は、種々の修正および代替的な形態の影響を受けやすいが、その具体的な例示的実施形態が図面に示されており、本明細書で詳細に説明される。しかしながら、具体的な例示的実施形態の本明細書の説明は、本開示を本明細書で開示される特定の形態に限定することを目的としておらず、対照的に、本開示は、添付の請求項によって定義されるような全ての修正および均等物を対象とするものであることを理解されたい。
【0015】
本開示の教示によると、タッチスクリーンスタイラスは、データインターフェースを有するように設計されてもよく、スタイラスの先端は、例えば、色および線の太さの情報を提供する変調信号で駆動されてもよい。スタイラスの先端に連結される接地接続は、図形線特性情報、例えば、タッチスクリーンに連結される容量タッチスクリーンコントローラに伝えられ得る、色および線の太さの情報で変調されてもよい。ユーザがスタイラスの先端でタッチスクリーンに触れるとき、本図形線特性情報は、容量タッチスクリーンコントローラには、スタイラスがタッチスクリーンに触れる場所と関連付けられる変動静電容量として出現してもよい。変調された図形線特性情報信号は、圧力が、スタイラスの先端、例えば、タッチスクリーンに触れるスタイラスの先端に印加されるときにオンにされ、スタイラスの先端がタッチスクリーンに触れていないときにオフにされてもよい。変動する印加された力、傾転角度、および/またはユーザによるスタイラスの回転は、スタイラス内の基板電子機器によって検出されてもよく、図形線特性情報を伝えるようにタッチスクリーンに伝送されてもよい。
【0016】
次いで、タッチスクリーンデバイス内のソフトウェアアプリケーションが、その上に描かれている線の正しいレンダリングのために、スタイラスからの図形線特性信号情報を復調してもよい。情報が、タッチスクリーンの走査速度を変動させることによって、スタイラスに返送されてもよい。タッチスクリーンデバイスからの本情報は、スタイラスの中に位置する比較器によって検出され、触覚デバイスを制御するようにマイクロコントローラによって復調および使用されてもよい。実施例は、スタイラス内の振動変換器および/または音声変換器を通して触覚フィードバック効果を提供すること、例えば、紙の上で鉛筆を引きずることのシミュレーションを含んでもよい。したがって、スタイラスの先端内の伝送/受信電極およびタッチスクリーン容量構造を使用する低電力通信を通して、スタイラスとタッチスクリーンデバイスとの間の簡略化通信が提供されてもよい。
【0017】
容量タッチスクリーン技術(mTouch(登録商標))は、アプリケーションノート、すなわち、AN1250−Microchip CTMU for Capacitive Touch Applications、AN1325−mTouch(登録商標) Metal Over Cap Technology、AN1334−Techniques for Robust Touch Sensing Design、AN1375−See What You Can Do with the CTMU、AN1478−mTouch(登録商標) Sensing Solution Acquisition Methods Capacitive Voltage Divider、およびAN1492−Microchip Capacitive Proximity Design Guideにおいて、www.microchip.comでさらに完全に説明され、その全ては、あらゆる目的で参照することにより本明細書に組み込まれる。触覚技術(GestIC(登録商標))は、MTCH810およびMGC3130デバイスの製品データシートにおいてwww.microchip.comでさらに完全に説明され、その全ては、あらゆる目的で参照することにより本明細書に組み込まれる。GestIC(登録商標)およびmTouch(登録商標)は、デラウェア州下企業である、Microchip Technology Incorporated, Legal Department, 2355 West Chandler Boulevard, Chandler, Arizona 85224−6199の登録商標である。
【0018】
図1を参照すると、本開示の具体的な例示的実施形態による、スタイラスおよびタッチスクリーンデバイスの概略図が描写されている。概して、数字100によって表される、タッチスクリーンシステムは、タッチスクリーンデバイス102、例えば、コンピュータタブレット、スマートフォン、コンピュータタッチスクリーンディスプレイと、ソフトウェアボタンを作動させ、線を描き、タッチスクリーンデバイス102上に草書体で書くためのタッチスクリーンスタイラス104とを備えてもよい。タッチスクリーンデバイス102は、タッチスクリーン128と、タッチスクリーンコントローラ122、デジタルプロセッサ124、およびメモリ126を備え得る、デジタルデバイス106とを備えてもよい。デジタルデバイス106は、パーソナルコンピュータ、タブレット、スマートフォン等のマイクロコントローラまたはマイクロプロセッサであってもよい。限定されないが、Microchip mTouch(登録商標)技術を使用して、タッチスクリーン走査検出が行われてもよい。
【0019】
スタイラス104は、バッテリ105、例えば、再充電可能バッテリと、圧力と、複数の圧力センサ118と、少なくとも1つの触覚変換器120と、デジタル変調器110、デジタル復調器112、デジタルプロセッサ114、およびデジタルプロセッサ114用のメモリ116を備え得る、デジタルデバイス108とを備えてもよい。デジタルデバイス108は、マイクロコントローラ、マイクロプロセッサ、特定用途向け集積回路(ASIC)、プログラマブル論理アレイ(PLA)、および同等物であってもよい。
【0020】
図2を参照すると、図1に示されるスタイラスのより詳細な概略ブロック図が描写されている。スタイラス104は、本体204と、本体204の近位端に位置する先端205とを備えてもよい。スタイラス本体204は、バッテリ105、複数の圧力センサ118、少なくとも1つの触覚変換器120、およびデジタルデバイス108を囲んでもよい。本体204上で、ユーザがタッチスクリーンへの情報を修正または入力するために、少なくとも1つの制御ボタン234および/または少なくとも1つの入力ホイール236が提供されてもよい。スタイラス104の先端205は、スイッチ242と接地させられ得る、電極230を備えてもよい。本体204は、伝導性であり、ユーザの手を通して容量的に接地され、先端205は、スイッチ242が閉鎖されて電極230を接地へ引くまで、電極230が接地されていないままであるように絶縁される。先端205内の電極230が接地されるとき、先端205が近位にあるタッチスクリーン128上の点の容量値を修正するであろう。これらの修正された静電容量値は、タッチスクリーン128の走査中にタッチスクリーンコントローラ122によって検出されてもよい。パルス変調発生器206は、線特性の情報をタッチスクリーンコントローラ122に伝えるように、変調速度でスイッチ242を制御してもよい。スイッチ242は、ソリッドステートデバイスであってもよい。
【0021】
少なくとも1つの触覚変換器120は、デジタルプロセッサ114によって起動されてもよい。タッチスクリーンコントローラ122の走査速度を変調することによって、触覚情報が、タッチスクリーン128からスタイラス104の先端205(電極230)に送信されてもよい。電極230は、本触覚情報を受信するために使用されてもよく、デジタル復調器112は、本触覚情報を復号し、それをデジタルプロセッサ114に送信してもよい。次いで、デジタルプロセッサ114は、触覚変換器120のうちの少なくとも1つ、例えば、振動および/または音響変換器を起動してもよい。
【0022】
本体204の近位端に位置する複数の圧力センサ118は、圧力が先端205に印加される、例えば、先端205がタッチスクリーン128に触れるときに、そこから力ベクトルを測定してもよい。例えば、先端205がタッチスクリーン128の面に接触させられ、それと垂直に保持されるとき、先端205の軸方向押下が、圧力センサ118のそれぞれに実質的に同一の力(圧力)を提供するであろう。スタイラス104の本体204がタッチスクリーン128の面に対して90度未満の角度で保持されるとき、複数の圧力センサ118のうちの異なるものが、それにそれぞれ印加された異なる力(圧力)値を有するであろう。例えば、タッチスクリーン128の面に対して45度で保持される先端205の角度押下は、力の約半分を本体204の中心軸に沿って印加させ、半分をその中心軸と垂直に印加させるであろう。これら2つの力の比は、本体104がタッチスクリーン128の面に対して保持されている角度を判定するように復号されてもよい。複数の圧力センサ118上で力(圧力)の正弦波変動として出現し得る、先端205の角度押下によって、その軸の周囲でのスタイラス104の回転が判定されてもよい。本体204の軸と平行である恣意的な0度線に対するこれらの横力によって、相対的回転方向が判定されてもよい。
【0023】
タッチスクリーン128上に描かれている線および/またはオブジェクトの線の太さ、色、および/または他の特性を伝えるために、複数の圧力センサ118上の力(圧力)、例えば、先端205からタッチスクリーン128の面に印加される力、タッチスクリーン128の面に対する本体204の角度、および/または本体204の軸方向回転の判定が使用されてもよい。加えて、例えば、それぞれのボタン234を押すことによって、および/または本体上の選択ホイール236を回すことによって、特定の色または線の幅が選択されてもよい。
【0024】
デジタル復調器112は、単純な電圧比較器248と、電圧基準250とを備えてもよい。例えば、パルス変調発生器206(デジタル変調器110)を使用して、スタイラス104からタッチスクリーンコントローラ122に情報を伝送するときに、先端205内の電極230を接地するために、スイッチ242が使用されてもよい。パルス変調発生器206は、例えば、限定されないが、パルス幅変調(PWM)、パルス位置変調(PPM)、パルス分割変調(PDM)、マンチェスタ符号化情報を伝送するオンオフキーイング(OOK)、振幅偏移キーイング(ASK)、位相偏移キーイング(PSK)、周波数偏移キーイング(FSK)、および同等物を提供するように適合されてもよい。
【0025】
本開示の教示による、通信インターフェースを伴う前述のタッチスクリーンスタイラスは、タッチスクリーンスタイラスとタッチスクリーンデバイスとの間に低電力で確実な通信を提供する。さらに、提案された実施形態は、既存のタッチスクリーンコントローラを使用することができ、したがって、タッチスクリーン技術の能力を補完して拡張する。
【0026】
本開示の実施形態は、本開示の例示的実施形態を参照することによって、描写、説明、および定義されているが、そのような参照は、本開示への制限を示唆せず、いかなるそのような制限も推測されない。開示される主題は、本開示の利益を有する当業者に想起されるように、形態および機能のかなりの修正、改変、および均等物が可能である。本開示の描写および説明された実施形態は、実施例にすぎず、本開示の範囲について包括的ではない。
図1
図2