(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
【発明の概要】
【0005】
本発明の実施例は、充電速度を保証する前提において、移動端末の発熱量を減らすことができる端末を提供する。
【0006】
第1技術手段は、端末を提供する。該端末は、充電インタフェース及び第一充電回路を備える。第一充電回路は充電インタフェースを接続し、充電インタフェースによって、アダプタの出力電圧を受け、アダプタの出力電圧が端末における互いに直列に接続された複数電池の両端に直接に印加し、複数電池に直接に充電を行う。
【0007】
第1技術手段に関連し、第1技術手段のいくつかの実施形態において、該端末は、降圧回路と電源回路とをさらに備える。降圧回路は入力端と出力端とを備える。降圧回路の入力端は、複数電池の両端に接続され、複数電池の総電圧を第一電圧V1に変換するように構成される。V1は、a≦V1≦bであり、aは端末の最小動作電圧を示し、bは端末の最大動作電圧を示す。電源回路は降圧回路の出力端に接続され、第一電圧に基づいて端末に電力を供給する。
【0008】
第1技術手段に関連し、第1技術手段のいくつかの実施形態において、降圧回路は、チャージポンプである。第一電圧は複数電池の総電圧の1/Nであり、Nは複数電池が含む電池の数を示す。
【0009】
第1技術手段に関連し、第1技術手段のいくつかの実施形態において、第一充電回路はアダプタからの出力電流を受けるようにさらに構成される。受けた出力電流は脈動直流電流または交流電流である。
【0010】
第1技術手段に関連し、第1技術手段のいくつかの実施形態において、端末は電源回路をさらに備える。電源回路の入力端は複数電池の任意単電池の両端を接続し、電源回路は単電池の電圧に基づいて、端末におけるデバイスに電力を供給する。
【0011】
第1技術手段に関連し、第1技術手段のいくつかの実施形態において、端末は等化回路をさらに備える。等化回路は、複数電池に接続され、複数電池における各電池の間の電圧を等化するように構成される。
【0012】
第1技術手段に関連し、第1技術手段のいくつかの実施形態において、第一充電回路は定電流モードで動作することができる。
【0013】
第1技術手段に関連し、第1技術手段のいくつかの実施形態において、端末は、第二充電回路をさらに備える。第二充電回路は昇圧回路を備える。昇圧回路の一端は充電インタフェースに接続されるが、昇圧回路の他端は複数電池に接続される。昇圧回路は充電インタフェースを介してアダプタの出力電圧を受け、アダプタの出力電圧を第二電圧に昇圧させ、第二電圧を複数電池の両端に印加し、複数電池を充電する。第二充電回路が受けたアダプタの出力電圧は複数電池の総電圧より小さく、第二電圧は複数電池の総電圧より大きい。
【0014】
第1技術手段に関連し、第1技術手段のいくつかの実施形態において、第二充電回路によって受け取ったアダプタの出力電圧は5Vである。
【0015】
第1技術手段に関連し、第1技術手段のいくつかの実施形態において、第一充電回路は第一充電モードで動作することができ、第二充電回路は第二充電モードで動作することができる。端末が第一充電モードにおける充電速度は端末が第二充電モードにおける充電速度より大きい。
【0016】
第1技術手段に関連し、第1技術手段のいくつかの実施形態において、充電インタフェースはデータ線を備え、端末は制御ユニットをさらに備える。制御ユニットは、複数電池の充電を制御するように、データ線によってアダプタと双方向に通信する。
【0017】
第1技術手段に関連し、第1技術手段のいくつかの実施形態において、複数電池の充電を制御するように、前記制御ユニットは、充電モードを決定するために、アダプタと双方向に通信し、第一充電モードによって端末を充電することを決定する場合、アダプタが第一充電回路によって複数電池を充電するのを制御し、第二充電モードによって端末を充電することを決定する場合、アダプタが第二充電回路によって複数電池を充電するのを制御するように構成される。
【0018】
第1技術手段に関連し、第1技術手段のいくつかの実施形態において、充電モードを決定するように、制御ユニットは、アダプタから第一インストラクションを受信し、アダプタに第一インストラクションの応答インストラクションを送信するように構成される。第一インストラクションは端末が第一充電モードを動作可能にするか否かを問い合わせるように構成され、第一インストラクションの応答インストラクションは、端末が第一充電モードを動作可能にすることに同意することを指示するように構成される。
【0019】
第1技術手段に関連し、第1技術手段のいくつかの実施形態において、複数電池の充電を制御するように、制御ユニットは、第一充電モードの充電電圧を決定するためにアダプタと双方向に通信するようにさらに構成される。
【0020】
第1技術手段に関連し、第1技術手段のいくつかの実施形態において、第一充電モードの充電電圧を決定するように、制御ユニットは、アダプタから第二インストラクションを受信し、アダプタに第二インストラクションに対する応答インストラクションを送信するように構成される。第二インストラクションは、アダプタの出力電圧が第一充電モードの充電電圧とするのに適するか否かを問い合わせるように構成され、第二インストラクションの応答インストラクションは、アダプタの出力電圧が適切、より高い又はより低いことを指示するように構成される。
【0021】
第1技術手段に関連し、第1技術手段のいくつかの実施形態において、複数電池の充電を制御するように、制御ユニットは、第一充電モードの充電電流を決定するために、アダプタと双方向に通信する工程を実行するようにさらに構成される。
【0022】
第1技術手段に関連し、第1技術手段のいくつかの実施形態において、第一充電モードの充電電流を決定するように、制御ユニットは、アダプタから第三インストラクションを受信し、アダプタに第三インストラクションに対する応答インストラクションを送信する工程を実行するように構成される。第三インストラクションは、端末の現在のサポートされる最大充電電流を問い合わせるように構成される。第三インストラクションの応答インストラクションは、端末の現在のサポートされる最大充電電流を指示するように構成される。そのため、アダプタは端末の現在のサポートされる最大充電電流に基づいて、第一充電モードの充電電流を決定する。
【0023】
第1技術手段に関連し、第1技術手段のいくつかの実施形態において、複数電池の充電を制御するように、制御ユニットは、第一充電モードによって充電する過程において、アダプタの出力電流を調整するために、アダプタと双方向に通信する工程を実行するように構成される。
【0024】
第1技術手段に関連し、第1技術手段のいくつかの実施形態において、アダプタの出力電流を調整するように、制御ユニットは、アダプタから第四インストラクションを受信し、アダプタに第四インストラクションに対応する応答インストラクションを送信するように構成される。第四インストラクションは、複数電池の現在電圧を問い合わせるように構成される。第四インストラクションの応答インストラクションは、複数電池の現在電圧を指示するように構成される。そのため、アダプタは複数電池の現在電圧によってアダプタから出力する出力電流を調整する。
【0025】
本発明の実施例は、まず、第一充電回路によって複数電池に直接に充電を行う。また、アダプタの出力電圧を直接に使用して充電を行う方法に基づいて、端末における電池構造に変更を行う。互いに直列に接続された複数電池を導入し、単電池の方法を比較して、同じのレベルの充電速度に達する場合、複数電池が必要な充電電流は単電池が必要な充電電流の1/N(Nは端末における互いに直列に接続された電池の数)である。つまり、単電池の方法を比較して、同じレベルの充電速度を保証する前提において、本発明は充電電流の大きさを大幅に減らすことができるため、端末は充電過程における発熱量を減らすことができる。
【0026】
本発明の実施例に係る技術手段をより明瞭に説明するために、以下、本発明の実施例に必要な添付図面は簡単に紹介される。以下に説明される添付図面は、明らかに本発明の一部の実施例に関するもののみであり、当業者は、創造的な努力なしに、これらの図面から他の図面を得ることができる。
【発明を実施するための形態】
【0028】
以下、本発明の実施例に係る添付図面を参照しながら、本発明の実施例に係る技術手段について明瞭に、完全に説明する。
【0029】
本発明の実施例に用いられる「端末」は、例えば公衆電話交換網(PSTN)、デジタル加入者回線(DSL)、デジタルケーブル、直接ケーブル接続、および/または他のデータ接続/ネットワークのような有線接続を介して、および/または、例えばセルラーネットワーク、無線ローカルエリアネットワーク(WLAN)、例えばDVB−Hネットワークのようなデジタルテレビジョンネットワーク、衛星ネットワーク、AM/FMブロードキャスト送信機、および/または他の通信端末を使った無線インタフェースを介して、通信信号を受信/送信するように構成されたデバイスを含むが、それに限定されない。無線インタフェース上で通信するように構成された通信端末は、「無線通信端末」「無線端末」および/または「移動端末」と呼ばれてもよい。移動端末の例としては、衛星またはセルラー無線電話と、データ処理とファクシミリおよびデータ通信機能とを組み合わせてもよいパーソナル通信システム(PCS)端末と、無線電話器とポケベルとインターネット/イントラネットへのアクセスとウェブブラウザとオーガナイザとカレンダおよび/または全地球測位システム(GPS)受信機とを含みうる携帯情報端末(PDA)と、そして、従来のラップトップおよび/またはパームトップ受信機または無線電話通信装置(トランシーバ)を含む他の装置と、を含むがそれらに限定されない。
【0030】
また、本発明の実施例に用いられる「端末」は、携帯用電源(power bank)をさらに備えてもよい。携帯用電源は、アダプタからの充電を受けることができるため、エネルギーを蓄え、他の電子装置にエネルギーを提供することができる。
【0031】
関連技術において、通常、移動端末は単電池のみを備える。より大きい充電電流によって単電池を充電する時、移動端末の発熱現象はとてもひどい。移動端末の充電速度を保証し、移動端末の充電過程における発熱現象を緩和するために、本発明の実施例は、移動端末における電池構造を変更し、互いに直列に接続された複数電池を導入し、該複数電池に直接に充電する。以下、
図1を参照しながら、本発明の実施例に詳しい説明を行う。
【0032】
図1は、本発明の実施例による端末の構造の概略図である。
図1の端末10は、充電インタフェース11及び第一充電回路12を備える。第一充電回路12は充電インタフェース11を接続し、充電インタフェース11によって、アダプタの出力電圧を受け、アダプタの出力電圧が移動端末における互いに直列に接続された複数電池13の両端に直接に印加し、複数電池13に直接に充電を行う。
図1において、直列に接続された二つの単電池を示すが、本発明はこれに限定されず、例えば、必要によって、回路で三つまたはもっと多い電池を設けることができる。
【0033】
本明細書における用語の「直接」、「直接充電」、「直接に印加する」、「直接に充電する」などは、アダプタからの出力電圧は電池の出力電圧と合わせ、またはアダプタからの出力電圧が、電圧転換を介する必要ではなく、複数電池の両端に印加することができ、充電するように構成されることを示す。
【0034】
関連技術において、アダプタの出力電圧は、電池の両端に直接に印加しないが、幾つかの変換回路によってアダプタの出力電圧に変換を行い、変換した後の電圧を電池の両端に印加し、電池を充電する。例えば、アダプタの出力電圧は一般的に5Vであり、移動端末はアダプタの5Vの出力電圧を受けた後、BUCK回路によって降圧変換を行い、またはBoost回路によって昇圧変換を行い、変換した後の電圧を電池の両端に印加する。
【0035】
変換回路の使用により、移動端末の発熱現象はとてもひどくなりながら、アダプタの出力電力損失をもたらす。変換回路による発熱問題を解決し、電力損失を減らすために、本発明の実施例は、第一充電回路12によって、複数電池13を直接に充電する。
【0036】
前記のように、「直接に充電する」は、充電するために、アダプタからの出力電圧が複数電池13の両端に直接に印加され(または直接に導入され)することを意味し、変換回路によってアダプタの出力電圧に変換を行う必要がないので、変換過程による電力損失を避けることができる。第一充電回路12によって充電する過程において、第一充電回路12での充電電圧を調整するために、アダプタをインテリジェントアダプタとして設計することができ、充電電圧を変換するための変換回路はアダプタの内に設けられ得、アダプタによって充電電圧の変換が完成され得る。端末の負担を減し、端末の実現を簡単にすることができる。
【0037】
[複数電池]
直接に充電する方法は、ある程度で端末の発熱量を減らすことができるが、アダプタの出力電流は大きすぎる時、例えば、アダプタの出力電流は5A〜10Aの間に達する時、端末の発熱現象は相変わらずに比較的にひどいため、セキュリティリスクがあるかもしれない。充電速度を保証し、端末の発熱現象をさらに緩和するために、本発明の実施例は、端末における電池構造をさらに変更して、互いに直列に接続された複数電池を導入する。単電池によって充電する方法と比較して、同じレベルの充電速度に達する場合、複数電池に必要な充電電流は単電池に必要な充電電流の1/N(Nは端末内の互いに直列に接続された電池の数)である。つまり、同じレベルの充電速度を保証する前提において、本発明の実施例は、充電電流の大きさを大幅に減らすことができるため、端末は充電過程における発熱量をさらに減らすことができる。
【0038】
例えば、3000mAhの単電池に対して、3Cの充電率を達するために、9Aの充電電流が必要である。同じレベルの充電速度を達成し、端末は充電過程における発熱量を減らすために、3000mAhの単電池の代わりに、二つの1500mAhの電池が直列に接続され得る。それなら、4.5Aの充電電流で3Cの充電率を達し、9Aの充電電流と比較して、4.5Aの充電電流によって引き起こされる発熱量は明らかに低い。
【0039】
なお、複数の電池13は、第一充電回路12によって直接充電される(すなわち、アダプタの出力電圧を直接に使用する)ため、第一充電回路12が受けたアダプタの出力電圧は複数電池13の総電圧より大きくなければならない。一般的に、単電池の動作電圧は3.0V〜4.35Vの間にあり、二つ電池の直列を例示して、アダプタの出力電圧は10Vより大きいまたは同じに設けられ得る。
【0040】
なお、本発明の実施例は、充電インタフェース11のタイプに具体的に限定されず、例えば、ユニバーサルシリアルバス(Universal Serial Bus,USB)インタフェースであってもよく、TYPE−Cインタフェースであってもよい。USBインタフェースは、一般的なUSBインタフェースであってもよく、micro USBインタフェースであってもよい。第一充電回路12は、USBインタフェースにおける電源線によって、複数電池13を充電することができる。USBインタフェースにおける電源線は、USBインタフェースにおけるVBus線及び/又は接地線であってもよい。
【0041】
本発明の実施例は、端末のタイプに具体的に限定されず、例えば、携帯電話、padなどの移動端末であってもよく、医療装置、金融業に関する装置などのような装置であってもよい。
【0042】
本発明の実施例における複数電池13は、仕様、パラメータが同じまたは類似の電池であってもよい。仕様、パラメータが同じまたは類似の電池は、均一な管理を容易し、また、仕様、パラメータが同じまたは類似の電池から成る複数電池13の全体の機能及び寿命を向上することができる。
【0043】
互いに直列に接続された複数電池13は、アダプタの出力電圧を分圧することができることが理解されるべきである。
【0044】
現在、端末(または端末におけるデバイス、または端末におけるチップ)は、単電池を採用して電力を供給する。本発明の実施例は、互いに直列に接続された複数電池を導入し、複数電池の総電圧は、より高いので、端末(または端末におけるデバイス、または端末におけるチップ)に直接に電力を供給するのに適さない。この問題を解決するために、一つの可能な実施形態は、端末(または端末におけるデバイス、または端末におけるチップ)の動作電圧を調整するものであり、複数電池が電力を供給させることをサポートするが、この実施形態は端末に対する変更が大きくてコストがかかる。以下、複数電池の手段においてどのように電力を供給する問題を解決するように、
図2及び
図3を参照しながら、本発明の実施例による実施形態を詳しく説明する。
【0045】
[複数電池に基づく電力供給]
幾つかの実施例において、
図2に示すように、端末10は、降圧回路21及び電源回路22をさらに備えることができる。降圧回路21の入力端は複数電池13の両端を接続し、複数電池13の総電圧を第一電圧V1に変換するように構成される。ここで、V1は、a≦V1≦bであり、aは端末10(または端末におけるデバイス、または端末におけるチップ)の最小動作電圧を示し、bは端末10(または端末におけるデバイス、または端末におけるチップ)の最大動作電圧を示す。電源回路22は降圧回路21の出力端を接続し、第一電圧に基づいて端末10に電力を供給する。
【0046】
本発明の実施例は、
図1に示す実施例に基づいて、
図2に示すような降圧回路21を導入する。端末10は、動作状態における時、複数電池13の総電圧は、降圧回路21によって降圧されて第一電圧を得る。第一電圧は、端末の最大動作電圧と端末の最小動作電圧の間にあるため、第一電圧は直接端末を充電するように構成されるので、複数電池の形態においてどのように電力を供給する問題を解決する。
【0047】
なお、複数電池13の総電圧は、複数電池13の電力変化によって変化される。そのため、前記の複数電池13の総電圧は、複数電池13の現在の総電圧を指すことができる。例えば、単電池の動作電圧は、3.0V〜4.35Vの間の電圧としてもよい。複数電池は二つの電池を備え、二つの電池のそれぞれの現在電圧は3.5Vである場合、前記複数電池13の総電圧は、7Vである。
【0048】
単電池の動作電圧の範囲は3.0V〜4.35Vであることを例示して、a=3.0Vであり、b=4.35である。端末におけるデバイスの通常の電源電圧を保証するために、降圧回路21は複数電池13の総電圧を3.0V〜4.35Vの間にある任意の値に降圧することができる。降圧回路21の実施形態は多くてもよく、例えば、Buck回路、チャージポンプ(charge pump)などの回路形式を採用して降圧を行うことができる。
【0049】
なお、降圧回路21は、チャージポンプであってもよい。チャージポンプによって複数電池13の総電圧を現在の総電圧の1/Nに降圧することができ、Nは複数電池13が含む電池の数を示す。伝統的なBuck回路は、スイッチ及びインダクタなどの素子を備え、インダクタの損失は比較的に大きいため、Buck回路によって降圧することを採用して、複数電池13の電力損失は比較的に大きいことを引き起こす。Buck回路と比較して、チャージポンプは主にスイッチ及びコンデンサによって降圧を行い、コンデンサは基本的に他の余分なエレルギーを消費しない。そのため、チャージポンプを採用して、降圧過程による回路損失を減らすことを実現できる。具体的に、チャージポンプにおけるスイッチは、一定方式でコンデンサの充電および放電を制御すため、入力電圧は、一定係数(本発明の実施例は選択する係数は1/Nである)によって降圧されて、所望の電圧を得る。
【0050】
なお、他の幾つかの実施例において、
図3に示すように、端末10は電源回路32をさらに備えることができる。
図2に示す構造を比較して、
図3において、降圧回路を取り外し、電源回路32は複数電池と直接に接続されることができる。例えば、電源回路32は入力端(例えば、図面において、二つの入力端を示し、二つの入力端は別々に設けられ得、共に設けられ得る)は複数電池13の任意単電池の両端と接続される入力端を有し、電源回路32はそこで接続された単電池13の電圧に基づいて、端末10におけるデバイスに電力を供給する。
【0051】
降圧回路によって降圧した後の電圧は、リプルが生じるかもしれないため、端末の電力供給の品質に影響を与えることが理解されるべきである。本発明の実施例において、複数電池のある単電池の両端から直接引き出された電力供給電圧は端末におけるデバイスに電力を供給する。電池の出力電圧は比較的に安定であるため、本発明の実施例は、複数電池の手段においてどのように電力を供給する問題を解決しながら、端末の電力供給の品質を維持することができる。
【0052】
また、
図3の実施例に基づいて、
図4に示すように、端末10は等化回路33をさらに備えることができる。等化回路33は、複数電池13と接続され、複数電池13における各電池の間の電圧を等化するように構成される。
【0053】
図3に示す電力供給の手段を採用した後、端末におけるデバイスに電力を供給する電池(以下、主電池と呼ばれ、他の電池は第二電池と呼ばれる)は、電力を消費し続ける。これにより、主電池と第二電池の間の電圧に不均衡(または電圧不一致と呼ばれている)を引き起こす。複数電池13の間の電圧の不均衡は、複数電池13の全体の機能を減らして、複数電池13の寿命に影響を与える。また、複数電池13の間の電圧の不均衡により、複数電池13を均一に管理することが困難になる。そのため、本発明の実施例は、複数電池13における各電池の間の電圧を等化するように、等化回路33を導入するため、複数電池13の全体の機能を向上し、複数電池13の均一な管理を容易にする。
【0054】
等化回路33はたくさんの方法で実現することができる。例えば、第二電池の両端で負荷を接続することができ、電池の電力を消費し、それにより、第二電池の電力は主電池と一致し、第二電池の電圧は主電池と一致をさせることができる。あるいは、主電池の電圧と第二電池の電圧が一致するまで、第二電池を用いて主電池を充電することができる。
【0055】
アダプタの出力電力は大きくなるにつれて、アダプタは端末におけるデバイスに充電を行う時、電池のリチウムの析出現象を容易に引き起こすので、電池の寿命を減らす。
【0056】
一つの実施例において、第一充電回路12は、アダプタの出力電流を受けるようにさらに構成される。電池の信頼性及び安全性を向上するために、いくつかの実施例において、アダプタは脈動直流電流(又は、一方向の脈動出力電流と呼ばれ、又は、脈動波形電流と呼ばれ、又は、正弦波電流と呼ばれている)を出力するのを制御することができる。第一充電回路12は直接充電するように構成されるので、アダプタによって出力される脈動直流電流は、複数電池13の両端に直接に印加することができ、
図5に示すように、脈動直流電流の大きさは定期的に変換される。定電流と比較して、脈動直流電流はリチウム電池のリチウムの析出現象を減らすことができ、電池の寿命を向上する。また、定電流と比較して、脈動直流電流は充電インタフェースの接点のアーク発生の確率および強度を減らすことができ、充電インタフェースの寿命を向上する。
【0057】
アダプタの出力電流を脈動直流電流として設けるのにいくつかの方法があり得る。例えば、アダプタにおける二次フィルタ回路を取り外すことができ、二次整流回路の出力電流(即ち、整流回路の出力電流は脈動直流電流である)は直接アダプタの出力電流としてもよい。
【0058】
同様に、いくつかの実施例において、第一充電回路12が受けたアダプタの出力電圧は、脈動波形の電圧である。脈動波形の電圧は、一方向の脈動出力電圧と呼ばれ、又は、正弦波電圧と呼ばれている。
【0059】
いくつかの実施例において、第一充電回路12が受けたアダプタの出力電流は、交流電流であってもよい(例えば、アダプタにおいてフィルタ及び整流を行う必要ではなく、商用電力を直接に降圧した後に出力する)。同様に、交流電流は、リチウム電池のリチウムの析出現象を減らすことができ、電池の寿命を向上する。
【0060】
いくつかの実施例において、第一充電回路12は定電流モードにおいて動作することができる。定電流モードは、充電電流がある期間で一定を維持することを指し、充電電流がずっと一定を維持することを指さないことが、理解されるべきである。実際に、定電流モードにおいて、第一充電回路12は複数電池の現在電圧に応じて、リアルタイムで定電流モードに対応する充電電流を調整することができ、多段定電流を実現することができる。また、第一充電回路12はアダプタの出力電流が脈動直流電流である場合、第一充電回路12が充電モードの定電流モードに動作され得ることは、脈動直流電流のピーク値または脈動直流電流の平均値がある期間において一定を維持することを指す。第一充電回路12はアダプタの出力電流が交流電流である場合、第一充電回路12が定電流モードの充電モードに動作され得ることは、交流電流の順方向電流のピーク値または平均値がある期間において一定を維持することを指す。
【0061】
いくつかの実施例において、
図6に示すように、複数電池(セル)13は、一つの電池(バッテリ)51に共に封止され得る。また、電池51は、電池防護板52をさらに備えることができる。電池防護板52によって、過電圧/過電流防護、パワーバランスマネージメント、パワーマネージメントなどの機能を実現することができる。
【0062】
[第二充電回路及び第二充電回を備える装置]
いくつかの実施例において、
図7に示すように、端末10は、第二充電回路61をさらに備えることができる。第二充電回路61は第一充電回路12に並列に接続される。第二充電回路61は充電インタフェース11と複数電池13の間に接続される。すなわち、第二充電回路61の一端は充電インタフェース11に接続され、第二充電回路61の他端は複数電池13に接続される。
【0063】
また、
図8に示すように、本発明の実施例によるさらなる装置は、
図7に類似する構造を有する。
図8を参照して、本発明の実施例による装置は、充電インタフェース11、電池ユニット15、第一充電回路12及び第二充電回路61を有する。電池ユニット15、複数の直列に接続された電池を含む。第一充電回路12は充電インタフェース11に接続される。第一充電回路12は、充電インタフェース11と接続されて、充電装置の出力電圧を受けて、出力電圧を直接に電池ユニット15の両端に印加し、複数電池を充電するように構成される。第二充電回路61は第一充電回路12に並列に接続される。第二充電回路61は充電インタフェース11によって充電装置(例えば、アダプタまたは電源アダプタ、携帯用電源、充電器など)の出力電圧を受けて、出力電圧に昇圧を行い、昇圧された後の出力電圧を電池ユニット15の両端に印加し、複数電池を充電するように構成される。
【0064】
一つの例示として、第一充電回路12は第一充電モードに動作され、第二充電回路61は第二充電モードに動作される。装置は第一充電モードにおける充電速度は第二充電モードにおける充電速度より大きい。
【0065】
図9に示すように、
図7及び
図8に示す第二充電回路61は昇圧回路62を備える。昇圧回路62の一端は充電インタフェース11に接続され、昇圧回路62の他端は複数電池13に接続される。昇圧回路62は充電インタフェース11によってアダプタの出力電圧を受けて、アダプタの出力電圧を第二電圧に昇圧し、第二電圧を複数電池13の両端に印加し、複数電池を充電する。第二充電回路61が受けたアダプタの出力電圧は複数電池の総電圧より小さく、第二電圧は複数電池13の総電圧より大きい。
【0066】
前記のように、第一充電回路12は複数電池13を直接に充電する。この充電方法は、アダプタの出力電圧が電池13の総電圧より高い必要がある。例えば、二つの電池が直列に接続される手段に対して、それぞれの電池の現在電圧は4Vであるとすると、第一充電回路12によって二つの電池を充電する時、アダプタの出力電圧は少なくとも8Vより大きいが、一般的なのアダプタの出力電圧は5Vであるので、一般的なアダプタは第一充電回路12によって複数電池13を充電することができない。一般的なアダプタによる充電モードと互換性があるように、第二充電回路61は、昇圧回路を備える。昇圧回路はアダプタの出力電圧を複数電池13の総電圧より大きい第二電圧に昇圧するので、一般的なアダプタは、互いに直列に接続された複数電池13を充電することができない問題を解決する。
【0067】
なお、第二充電回路61が受けたアダプタの出力電圧の電圧値に具体的に限定されず、アダプタの出力電圧は複数電池13の総電圧より低い場合、第二充電回路61によって昇圧を行った後、複数電池13を充電する。
【0068】
なお、本発明の実施例は昇圧回路に具体的に限定されず、例えば、Boost昇圧回路またはチャージポンプを採用して昇圧することができる。いくつかの実施例において、第二充電回路61は一般的な充電回路の設計形態を採用することができる。すなわち、充電インタフェースと電池の間に充電管理チップが設けられる。充電管理チップは、充電過程に対して定電圧、定電流の制御を行うことができ、実際の要求によってアダプタの出力電圧に、例えば昇圧または降圧の調整を行うことができる。本発明の実施例は、充電管理チップの昇圧機能によって、アダプタの出力電圧を、複数電池13の総電圧より高い第二電圧に昇圧することができる。第一充電回路12と第二充電回路61の間の切り換えは、スイッチ又は制御ユニットによって実現することができ、例えば、端末において制御ユニットが設けられ、制御ユニットは実際の要求(例えば、アダプタのタイプ)によって、第一充電回路12と第二充電回路61の間で柔軟に切り換えることができることが理解されるべきである。
【0069】
[急速充電モード及びノーマル(通常)充電モード]
いくつかの実施例において、第一充電回路12は急速充電モードとも呼ばれてもよい第一充電モードで動作することができ、第二充電回路61はノーマル充電モードとも呼ばれてもよい第二充電モードで動作することができる。急速充電モードにおける端末の充電速度は、ノーマル充電モードにおける端末の充電速度より大きい。例えば、急速充電モードの充電電流はノーマル充電モードの充電電流より大きい。例えば、ノーマル充電モードは、定格出力電圧が5Vであり、定格出力電流が2.5Aより小さいまたは同じの充電モードと理解され得る。急速充電モードは、大きい電流の充電モードと理解され得る。急速充電モードの充電電流は2.5Aより高く、例えば、5A〜10Aに達することができる。また、急速充電モードでは直接充電モードを採用し、すなわち、アダプタの出力電圧を電池の両端に直接に印加する。
【0070】
また、
図10に示すように、充電インタフェース11はデータ線(図面に示されず)を備えることができ、端末10は制御ユニット71をさらに備える。制御ユニット71は、データ線によって、アダプタと双方向に通信することができるため、複数電池13の充電過程を制御する。充電インタフェースはUSBインタフェースを用いる場合、データ線はUSBインタフェースにおけるD+線及び/又はD−線であってもよい。
【0071】
本発明の実施例は制御ユニット71とアダプタの通信内容、及び制御ユニットが複数電池13の充電過程に対する制御形態について、具体的に限定されない。例えば、アダプタは出力電圧または出力電流を調整するのを制御するために、制御ユニット71はアダプタと通信し、複数電池13の現在電圧または現在電力を交換することができる。また、例えば、第一充電回路12および第二充電回路61のどちらの充電回路が充電を行うかを交渉するために、制御ユニット71はアダプタと通信し、端末のその時点の状態を交換することができる。
【0072】
以下、具体的な実施例を参照しながら、制御ユニット71とアダプタの間の通信内容、及び制御ユニット71が充電過程に対する制御形態について、詳しく説明する。
【0073】
実施形態一
いくつかの実施例において、制御ユニット71はデータ線によってアダプタと双方向に通信するため、複数電池13の充電過程を制御することは、充電モードを決定するために、制御ユニット71はアダプタと双方向に通信することと、急速充電モードによって端末を充電することを決定する場合、制御ユニット71はアダプタが第一充電回路12によって複数電池13を充電するのを制御することと、ノーマル充電モードによって端末を充電することを決定する場合、制御ユニット71はアダプタが第二充電回路61によって複数電池13を充電するのを制御することと、を備えることができる。
【0074】
本発明の実施例において、端末は、第一充電モードによって無差別に充電するのではなく、アダプタとの双方向通信を行い、急速充電モードを採用できるか否かを交渉するので、急速充電過程の安全性を向上することができる。
【0075】
例えば、充電モードを決定するように、制御ユニット71はアダプタと双方向通信を行うことは、制御ユニット71はアダプタから送信する第一インストラクションを受信することと、制御ユニット71はアダプタに第一インストラクションの応答インストラクションを送信することと、を備えることができる。第一インストラクションは端末が急速充電モードを動作可能にするか否かを問い合わせるように構成される。第一インストラクションの応答インストラクションは、端末が急速充電モードを動作可能にするのに同意することを指示するように構成される。
【0076】
実施形態二
いくつかの実施例において、制御ユニット71は、データ線によってアダプタと双方向に通信するため、複数電池13の充電過程を制御することは、急速充電モードの充電電圧を決定するために、制御ユニット71はアダプタと双方向に通信することを備えることができる。
【0077】
例えば、急速充電モードの充電電圧を決定するように、制御ユニット71がアダプタと双方向に通信することは、制御ユニット71がアダプタから送信する第二インストラクションを受信することと、制御ユニット71がアダプタに第二インストラクションの応答インストラクションを送信することと、を備えることができる。第二インストラクションは、アダプタの現在電圧が急速充電モードの充電電圧とするのに適するか否かを問い合わせるように構成される。第二インストラクションの応答インストラクションは、現在電圧が適切、より高い又はより低いことを指示するように構成される。第二インストラクションは、アダプタから出力する現在電圧を複数電池13の現在電圧にマッチするか否かを問い合わせるように構成される。第二インストラクションの応答インストラクションは、アダプタから出力する現在電圧を複数電池13の現在電圧にマッチしていること、アダプタから出力する現在電圧が複数電池13の現在電圧より、高いまたは低いことを指す。
【0078】
実施形態三
いくつかの実施例において、制御ユニット71は、データ線によってアダプタと双方向に通信するため、複数電池13の充電過程を制御することは、急速充電モードの充電電流を決定するために、制御ユニット71はアダプタと双方向に通信することを備えることができる。
【0079】
例えば、急速充電モードの充電電流を決定するように、制御ユニット71がアダプタと双方向に通信することは、制御ユニット71がアダプタから送信する第三インストラクションを受信することと、制御ユニット71がアダプタに第三インストラクションの応答インストラクションを送信することと、を備えることができる。第三インストラクションは、端末の現在のサポートされる最大充電電流を問い合わせるように構成される。第三インストラクションの応答インストラクションは、端末の現在のサポートされる最大充電電流を指示するように構成される。そのため、アダプタは端末の現在のサポートされる最大充電電流に基づいて、急速充電モードの充電電流を決定する。アダプタは端末の現在のサポートされる最大充電電流を急速充電モードの充電電流とするのを決定することができる。端末が現在サポートされる最大充電電流及びそれの自身の電流出力能力などを考慮して急速充電モードの充電電流を決定することができる。
【0080】
実施形態四
いくつかの実施例において、制御ユニット71は、データ線によってアダプタと双方向に通信するため、複数電池13の充電過程を制御することは、急速充電モードによって充電する過程において、アダプタの出力電流を調整するために、制御ユニット71はアダプタと双方向に通信することを備えることができる。
【0081】
例えば、アダプタの出力電流を調整するように、制御ユニット71はアダプタと双方向に通信することは、制御ユニット71はアダプタから送信する第四インストラクションを受信することと、制御ユニット71はアダプタに第四インストラクションの応答インストラクションを送信することと、を備えることができる。第四インストラクションは、複数電池13の現在電圧を問い合わせるように構成される。第四インストラクションの応答インストラクションは、複数電池13の現在電圧を指示するように構成される。そのため、アダプタは複数電池13の現在電圧によってアダプタから出力する充電電流を調整する。
【0082】
一つの実施例としては、制御ユニット71はアダプタに第四インストラクションの応答インストラクションを送信し、第四インストラクションの応答インストラクションは、複数電池13の現在電圧を指示するように構成されるため、アダプタは複数電池13の現在電圧によってアダプタから出力する充電電流を調整することは、制御ユニット71はアダプタから送信する第四インストラクションを受信することと、制御ユニット71はアダプタに第四インストラクションの応答インストラクションを送信することと、を備えることができる。第四インストラクションは、複数電池13の現在電圧を問い合わせるように構成される。第四インストラクションの応答インストラクションは、複数電池13の現在電圧を指示するように構成される。そのため、アダプタは複数電池13の現在電圧によってアダプタから出力電流を調整し続ける。
【0083】
実施形態五
一つの実施例として、アダプタは急速充電モードによって複数電池13を充電する過程において、アダプタは充電インタフェースが接触不良であるか否かを判定するために、制御ユニット71はアダプタと双方向に通信する。
【0084】
例えば、アダプタは充電インタフェースが接触不良であるか否か決定するように、制御ユニット71はアダプタと双方向に通信することは、制御ユニット71はアダプタから送信する第四インストラクションを受信することと、制御ユニット71はアダプタに第四インストラクションの応答インストラクションを送信することと、を備えることができる。第四インストラクションは、複数電池13の現在電圧を問い合わせるように構成される。第四インストラクションの応答インストラクションは、複数電池13の現在電圧を指示するように構成される。そのため、アダプタはアダプタの出力電圧および複数電池13の現在電圧によって充電インタフェース11が接触不良であるか否かを判定する。
【0085】
一つの実施例としては、制御ユニット71は、アダプタから送信する第五インストラクションを受信するようにさらに構成される。第五インストラクションは、充電インタフェース11が接触不良を指示するように構成される。
【0086】
以下、具体的な例を参照しながら、端末とアダプタの通信過程について、より詳しく説明する。
図11の例は、当業者が本発明を理解できるためだけのものであって、本発明を、例示する具体的な数値または具体的なシナリオに制限するものではないと注意されるべきである。
図11の例によって当業者が明らかに行われ得る修正又は変化は、本発明の保護範囲に入るものと見なすべきである。
【0087】
[急速充電モードに基づく充電工程]
図11に示すように、急速充電工程は、五つの段階を備えることができる。
【0089】
制御ユニット71は、電源供給装置を接続した後、端末はデータ線D+、D−によって電源供給装置のタイプを検出することができる。電源供給装置はアダプタであることを検出した時、端末の受ける電流は所定の電流閾値I2(例えば、1Aであってもよい)より大きくてもよい。アダプタは、所定時間(例えば、連続期間T1)におけるアダプタの出力電流がI2より大きいまたは同じであることを検出する時、アダプタは、端末が電源供給装置のタイプに対する識別を既に完了したことと見なせる。アダプタは、アダプタと制御ユニット71の間のハンドシェイク通信をスタートし、制御ユニット71にインストラクション1(前記第一インストラクションに対応する)を送信し、制御ユニット71が急速充電モード(または、フラッシュ充電モードと呼ばれる)を動作可能にするか否かを問い合わせる。
【0090】
アダプタは制御ユニット71により送信するインストラクション1の応答インストラクションを受信し、また、インストラクション1の応答インストラクションは制御ユニット71が急速充電モードを動作可能にするのに同意しないことを指示する時、アダプタは自身の出力電流を再びに検出する。アダプタは、所定時間(例えば、連続時間期間T1)におけるアダプタの出力電流は相変わらずにI2より大きいまたは同じである時、制御ユニット71にインストラクション1を再びに送信して、制御ユニット71が急速充電モードを動作可能にするか否かを問い合わせる。アダプタは、制御ユニット71が急速充電モードを動作可能にするのに同意し、またはアダプタの出力電流はI2より大きいまたは同じの条件を満たさないまで、段階1の前記ステップを繰り返す。
【0091】
制御ユニット71が急速充電モードを動作可能にするのに同意した後、急速充電モードを動作可能にし、急速充電工程は第2段階に進む。
【0093】
アダプタの出力電圧は、複数のギア(すなわち、レベル)を備えることができる。アダプタの出力電圧が急速充電モードの充電電圧とするのに適するか否かを問い合わせるように、アダプタは、制御ユニット71にインストラクション2(前記第二インストラクションに対応する)を送信する(または、インストラクション2はアダプタが出力する現在電圧が複数電池13の現在電圧にマッチするか否かを問い合わせる)。
【0094】
アダプタが出力する現在電圧は適切、より高い又はより低いことを指示するように、制御ユニット71はアダプタにインストラクション2の応答インストラクションを送信する。インストラクション2の応答インストラクションは、アダプタにより出力する現在電圧がより高い又はより低いことを指示する時、アダプタはそれが出力する現在電圧が一つのレベルを調整することができる。また、アダプタは、制御ユニット71にインストラクション2を再びに送信して、アダプタが出力する現在電圧は急速充電モードの充電電圧とするのに適するか否かをもう一度問い合わせる。制御ユニット71は、アダプタにより出力する現在電圧が急速充電モードの充電電圧とするのに適することを判定して段階3に進むまで、段階2の前記ステップを繰り返す。
【0096】
アダプタは、制御ユニット71にインストラクション3(前記第三インストラクションに対応する)を送信して、制御ユニット71に現在のサポートされる最大充電電流を問い合わせる。制御ユニット71は、端末の現在のサポートされる最大充電電流を指示するために、アダプタにインストラクション3の応答インストラクションを送信してから、第4段階に進む。
【0098】
アダプタは、端末によって現在のサポートされる最大充電電流によって、急速充電モードの充電電流を決定してから、段階5、すなわち定電流段階に進む。
【0100】
定電流段階に進んだ後、アダプタは、複数電池13の現在電圧を問い合わせるために、一定の時間間隔で、制御ユニット71にインストラクション4(前記の第四インストラクション)を送信する。制御ユニット71は、複数電池13の現在電圧をフィードバックするために、アダプタにインストラクション4の応答インストラクションを送信することができる。アダプタは、複数電池13の現在電圧によって、充電インタフェースの接触が良いか否かを判断し、アダプタの出力電流を減らす必要があるか否かを判断することができる。アダプタは、充電インタフェースが接触不良を判断する時、制御ユニット71にインストラクション5を送信する。その後、もう一度段階1に進むようにリセットする。
【0101】
いくつかの実施例において、段階1において、制御ユニット71はインストラクション1の応答インストラクションを送信する時、インストラクション1の応答インストラクションは、端末の経路インピーダンスのデータ(または、情報)を備えることができる。端末の経路インピーダンスのデータは、段階5において充電インタフェースの接触が良いか否かを判断するように構成される。
【0102】
いくつかの実施例において、段階2において、端末は急速充電モードを動作可能にするのに同意するときから、アダプタは出力電圧を適切な電圧に調整するときまでの経る時間を、一定の範囲の内に制御することができる。該時間は、所定の範囲を超える場合、制御ユニット71は急速充電通信工程が異常であると判定することができ、もう一度段階1に進むようにリセットする。
【0103】
いくつかの実施例において、段階2では、アダプタが出力する現在電圧は複数電池13の現在電圧より△V(△Vは200〜500mVを設定することができる)高い時、アダプタは出力する現在電圧が適切を指示するために、制御ユニット71はアダプタにインストラクション2の応答インストラクションを送信する。
【0104】
いくつかの実施例において、段階4では、アダプタの出力電流の調整速度は一定の範囲の内に制御され得、それにより、第一充電回路12の充電過程において極端な調整速度によって引き起こされる異常事態を避けることができる。
【0105】
いくつかの実施例において、段階5では、アダプタの出力電流の変化幅は、5%以内に制御され得る。
【0106】
いくつかの実施例において、段階5では、アダプタは第一充電回路12の経路インピーダンスをリアルタイムで監視することができる。具体的に、アダプタはアダプタの出力電圧、出力電流及び制御ユニット71によりフィードバックされる複数電池13の現在電圧によって、第一充電回路12の経路インピーダンスを監視することができる。第一充電回路12の経路インピーダンスは端末の経路インピーダンスと充電ケーブルの経路インピーダンスとの和より大きい時、充電インタフェースが接触不良を判断することができ、第一充電回路12により充電することを停止する。
【0107】
いくつかの実施例において、急速充電モードを動作可能にした後、アダプタと制御ユニット71の間の通信時間間隔は一定の範囲の内に制御され得、急速通信過程における短い通信間隔によって引き起こされる異常事態を避けることができる。
【0108】
いくつかの実施例において、急速充電工程の停止(または急速充電モードの停止)は、回復可能の停止と回復不可能の停止との二種類に分けることができる。
【0109】
例えば、複数電池13が満充電または充電インタフェースが接触不良を検出した時、急速充電工程を停止し、急速充電通信工程をリセットする。段階1にもう一度進み、端末は急速充電モードを動作可能にするのに同意しなければ、急速充電工程は段階2に進まない。この場合における急速充電工程の停止は回復不可能な停止と見なせる。
【0110】
また、例えば、制御ユニット71とアダプタの間に、通信異常が生じる時、急速充電工程を停止し、急速充電通信工程をリセットし、段階1にもう一度進む。段階1の要求を満たした後、制御ユニット71は急速充電モードを動作可能にするのに同意するため、急速充電工程を回復する。この場合における急速充電工程の停止は回復可能な停止と見なせる。
【0111】
また、例えば、制御ユニット71は複数電池13における、ある電池に異常が生じる時、急速充電工程を停止し、急速充電通信工程をリセットし、段階1にもう一度進む。制御ユニット71は急速充電モードを動作可能にするのに同意しない。複数電池13の全体は正常に回復し、段階1の要求を満たした後、制御ユニット71は急速充電モードを動作可能にするのに同意する。この場合における急速充電工程の停止は回復可能な停止と見なせる。
【0112】
なお、以上の
図11に示す通信ステップまたは操作は例示だけのものである。例えば、段階1において、端末とアダプタを接続した後、制御ユニット71とアダプタの間のハンドシェイク通信は制御ユニット71が開始することもできる。すなわち、制御ユニット71はインストラクション1を送信してアダプタが急速充電モードを動作可能にするか否かを問い合わせる。制御ユニット71はアダプタの応答インストラクションを受信し、アダプタは急速充電モードを動作可能にするのに同意することを指示する時、第一充電回路12によって複数電池13を充電する。
【0113】
なお、以上の
図11に示す通信ステップまたは操作は例示だけのものである。例えば、段階5の後、定電圧の充電段階をさらに備えることができる。すなわち、段階5において、制御ユニット71はアダプタに複数電池13の現在電圧をフィードバックすることができる。複数電池13の現在電圧は定電圧の充電閾値に達する時、充電段階は定電流段階から定電圧段階に転換する。定電圧の充電段階において、充電電流はだんだん小さくなる。電流はある閾値まで低下すると充電が終了し、これは複数電池13が満充電になったことを示す。
【0114】
当業者であれば理解できるように、本明細書で開示された実施例に関連して説明された様々なユニット及びアルゴリズムステップは、電子ハードウェア、またはコンピュータソフトウェアと電子ハードウェアの組み合せで実施されることが可能である。これらの機能がハードウェアまたはソフトウェアで実現されるか否かは、技術手段の特定応用および設計の制約条件に依存する。当業者は、各特定応用に対して、異なる方法を使用して上記機能を実現することができ、しかしながら、この実現は、本発明の範囲を超えるものと見なすべきではない。
【0115】
また、当業者であれば理解できるように、説明の便利および簡潔のために、上記システム、装置、およびユニットの詳細な動作プロセスについては、上記方法実施例の対応するプロセスを参照することができるため、再度説明しない。
【0116】
本出願に提供された若干の実施例においては、開示されたシステム、装置、および方法は、他の様式で実現されることができると見なすべきである。例えば、以上に説明された装置実施例は、単に例示的である。例えば、ユニット分割は、単に論理的機能分割であり、実際の実施形態では他の分割であってもよい。例えば、複数のユニットまたは構成要素が別のシステムに組み合わせられるまたは組み込まれることができ、あるいは、若干の特徴が無視されるまたは実行されない。さらに、表示または説明された相互結合または直接結合または通信接続は、若干のインタフェースを介して実現されることができ、装置またはユニットの間接結合または通信接続は、電気的形態、機械的形態、または他の形態であってもよい。
【0117】
別個の部材として説明されたユニットは、物理的に別個であってもよく、または、物理的に別個ではなくてもよい。表示ユニットとしての部材は、物理的ユニットであってもよく、または、物理的ユニットではなくてもよく、つまり、一つの位置にあってもよく、または、複数のネットワークユニットに分布してもよい。ユニットの一部または全部は、実施例に係る技術手段の目的を達成するために、実際の必要に応じて選択されてもよい。
【0118】
また、本発明の各実施例における各機能ユニットは、一つの処理ユニットに組み込まれてもよく、物理的に単独で存在してもよく、二つ以上のユニットが一つのユニットに組み込まれてもよい。
【0119】
上記機能がソフトウェア機能ユニットで実現され、独立した製品として販売または使用される場合、このソフトウェアはコンピュータ可読記憶媒体に記憶されてもよい。このような理解に基づいて、本発明の技術手段の要旨、あるいは従来技術に寄与する部分、あるいは技術手段的一部は、ソフトウェア製品で実現されてもよい。このコンピュータソフトウェア製品は、記憶媒体に記憶され、本発明の様々な実施例に係る方法のステップの全部または一部をコンピュータ(パーソナルコンピュータ、サーバ、またはネットワークデバイスなど)に実行させるための若干のインストラクションを含んでもよい。上記記憶媒体は、USBメモリ、リムーバブルハードディスク、読み出し専用メモリ(ROM、Read−Only Memory)、ランダムアクセスメモリ(RAM、Random Access Memory)、磁気ディスク、または光ディスクなどの、プログラムコードを記憶することができる任意の媒体を含んでもよい。