【0034】
より好ましくは、本発明の化合物は、
N−(4−((4−(4−((5−シクロプロピル−1H−ピラゾール−3−イル)アミノ)ピリミジン−2−イル)ピペラジン−1−イル)メチル)フェニル)ベンズアミド、
N−(4−((4−(4−((5−シクロプロピル−1H−ピラゾール−3−イル)アミノ)ピリミジン−2−イル)ピペラジン−1−イル)−メチル)フェニル)−2−(トリフルオロメチル)ベンズアミド、
N−(4−((4−(4−((5−シクロプロピル−1H−ピラゾール−3−イル)アミノ)ピリミジン−2−イル)ピペラジン−1−イル)−メチル)フェニル)−2−フルオロベンズアミド、
N−(4−((4−(4−((5−シクロプロピル−1H−ピラゾール−3−イル)アミノ)ピリミジン−2−イル)ピペラジン−1−イル)−メチル)フェニル)−2−メチルベンズアミド、
2−クロロ−N−(4−((4−(4−((5−シクロプロピル−1H−ピラゾール−3−イル)アミノ)ピリミジン−2−イル)ピペラジン−1−イル)メチル)フェニル)ベンズアミド、
N−(4−((4−(4−((5−シクロプロピル−1H−ピラゾール−3−イル)アミノ)ピリミジン−2−イル)ピペラジン−1−イル)−メチル)フェニル)−2−イソプロピルベンズアミド、
N−(4−((4−(4−((5−シクロプロピル−1H−ピラゾール−3−イル)アミノ)ピリミジン−2−イル)ピペラジン−1−イル)−メチル)フェニル)−2−メトキシベンズアミド、
N−(4−((4−(4−((5−シクロプロピル−1H−ピラゾール−3−イル)アミノ)ピリミジン−2−イル)ピペラジン−1−イル)−メチル)フェニル)−2−(トリフルオロメトキシ)ベンズアミド、
N−(4−((4−(4−((5−シクロプロピル−1H−ピラゾール−3−イル)アミノ)ピリミジン−2−イル)ピペラジン−1−イル)−メチル)フェニル)−3−(トリフルオロメチル)ベンズアミド、
N−(4−((4−(4−((5−シクロプロピル−1H−ピラゾール−3−イル)アミノ)ピリミジン−2−イル)ピペラジン−1−イル)−メチル)フェニル)−4−(トリフルオロメチル)ベンズアミド、
N−(4−((4−(4−((5−シクロプロピル−1H−ピラゾール−3−イル)アミノ)ピリミジン−2−イル)ピペラジン−1−イル)−メチル)フェニル)−2,4−ジフルオロベンズアミド、
N−(4−((4−(4−((5−シクロプロピル−1H−ピラゾール−3−イル)アミノ)ピリミジン−2−イル)ピペラジン−1−イル)−メチル)フェニル)−3−フルオロ−2−(トリフルオロメチル)ベンズアミド、
N−(4−((4−(4−((5−シクロプロピル−1H−ピラゾール−3−イル)アミノ)ピリミジン−2−イル)ピペラジン−1−イル)−メチル)フェニル)−2−フルオロ−6−(トリフルオロメチル)ベンズアミド、
N−(4−((4−(4−((5−シクロプロピル−1H−ピラゾール−3−イル)アミノ)ピリミジン−2−イル)ピペラジン−1−イル)−メチル)フェニル)−4−フルオロ−2−(トリフルオロメチル)ベンズアミド、
N−(4−((4−(4−((5−シクロプロピル−1H−ピラゾール−3−イル)アミノ)ピリミジン−2−イル)ピペラジン−1−イル)−メチル)フェニル)−2−メトキシ−4−メチルベンズアミド、
N−(4−((4−(4−((5−シクロプロピル−1H−ピラゾール−3−イル)アミノ)ピリミジン−2−イル)ピペラジン−1−イル)−メチル)フェニル)−3−(メチルスルホニル)ベンズアミド、
N−(4−((4−(4−((5−シクロプロピル−1H−ピラゾール−3−イル)アミノ)ピリミジン−2−イル)ピペラジン−1−イル)−メチル)−2−メチルフェニル)−2−フルオロベンズアミド、
N−(4−((4−(4−((5−シクロプロピル−1H−ピラゾール−3−イル)アミノ)−6−メチルピリミジン−2−イル)ピペラジン−1−イル)メチル)−2−エチルフェニル)−2−フルオロベンズアミド、
N−(4−((4−(4−((5−シクロプロピル−1H−ピラゾール−3−イル)アミノ)−6−メチルピリミジン−2−イル)ピペラジン−1−イル)メチル)−3−エチルフェニル)−2−フルオロベンズアミド、
N−(4−((4−(4−((5−シクロプロピル−1H−ピラゾール−3−イル)アミノ)ピリミジン−2−イル)ピペラジン−1−イル)−メチル)フェニル)−2−メチルオキサゾール−4−カルボキサミド、
N−(4−((4−(4−((5−シクロプロピル−1H−ピラゾール−3−イル)アミノ)ピリミジン−2−イル)ピペラジン−1−イル)−メチル)フェニル)−2−メチル−5−(トリフルオロメチル)オキサゾール−4−カルボキサミド、
N−(6−((4−(4−((5−シクロプロピル−1H−ピラゾール−3−イル)アミノ)ピリミジン−2−イル)ピペラジン−1−イル)−メチル)ピリジン−3−イル)−2−メチル−5−(トリフルオロメチル)オキサゾール−4−カルボキサミド、
N−(4−((4−(4−((5−シクロプロピル−1H−ピラゾール−3−イル)アミノ)ピリミジン−2−イル)ピペラジン−1−イル)−メチル)フェニル)−3−メチルイソオキサゾール−4−カルボキサミド、
N−(4−((4−(4−((5−シクロプロピル−1H−ピラゾール−3−イル)アミノ)ピリミジン−2−イル)ピペラジン−1−イル)−メチル)フェニル)ピコリンアミド、
N−(4−((4−(4−((5−シクロプロピル−1H−ピラゾール−3−イル)アミノ)ピリミジン−2−イル)ピペラジン−1−イル)−メチル)フェニル)−3−メチルピコリンアミド、
N−(4−((4−(4−((5−シクロプロピル−1H−ピラゾール−3−イル)アミノ)ピリミジン−2−イル)ピペラジン−1−イル)−メチル)フェニル)−3−(トリフルオロメチル)ピコリンアミド、
N−(4−((4−(4−((5−シクロプロピル−1H−ピラゾール−3−イル)アミノ)ピリミジン−2−イル)ピペラジン−1−イル)−メチル)フェニル)−2−(トリフルオロメチル)ニコチンアミド、
N−(4−((4−(4−((5−シクロプロピル−1H−ピラゾール−3−イル)アミノ)ピリミジン−2−イル)ピペラジン−1−イル)−メチル)フェニル)−2−メトキシニコチンアミド、
N−(4−((4−(4−((5−シクロプロピル−1H−ピラゾール−3−イル)アミノ)ピリミジン−2−イル)ピペラジン−1−イル)−メチル)フェニル)−4−(トリフルオロメチル)ニコチンアミド、
(R)−N−(4−((4−(4−((5−シクロプロピル−1H−ピラゾール−3−イル)アミノ)ピリミジン−2−イル)−2−メチル−ピペラジン−1−イル)メチル)フェニル)−2−(トリフルオロメチル)ニコチンアミド、
(S)−N−(4−((4−(4−((5−シクロプロピル−1H−ピラゾール−3−イル)アミノ)ピリミジン−2−イル)−2−メチル−ピペラジン−1−イル)メチル)フェニル)−2−(トリフルオロメチル)ニコチンアミド、
N−(4−((4−(4−((5−シクロプロピル−1H−ピラゾール−3−イル)アミノ)ピリミジン−2−イル)ピペラジン−1−イル)−メチル)フェニル)−3−(トリフルオロメチル)イソニコチンアミド、
N−(4−((4−(4−((5−シクロプロピル−1H−ピラゾール−3−イル)アミノ)ピリミジン−2−イル)ピペラジン−1−イル)−メチル)フェニル)−1−メチル−3−(トリフルオロメチル)−1H−ピラゾール−4−カルボキサミド、
N−(4−((4−(4−((5−シクロプロピル−1H−ピラゾール−3−イル)アミノ)ピリミジン−2−イル)ピペラジン−1−イル)−メチル)フェニル)−1−メチル−1H−イミダゾール−2−カルボキサミド、
N−(4−((4−(4−((5−シクロプロピル−1H−ピラゾール−3−イル)アミノ)ピリミジン−2−イル)ピペラジン−1−イル)−メチル)フェニル)ピラジン−2−カルボキサミド、
N−(4−((4−(4−((5−シクロプロピル−1H−ピラゾール−3−イル)アミノ)ピリミジン−2−イル)ピペラジン−1−イル)−メチル)フェニル)−3−(トリフルオロメチル)ピラジン−2−カルボキサミド、
4−((4−(4−((5−シクロプロピル−1H−ピラゾール−3−イル)アミノ)ピリミジン−2−イル)ピペラジン−1−イル)メチル)−N−(4−(トリフルオロメトキシ)フェニル)ベンズアミド、
4−((4−(4−((5−シクロプロピル−1H−ピラゾール−3−イル)アミノ)ピリミジン−2−イル)ピペラジン−1−イル)メチル)−N−(3−(トリフルオロメチル)フェニル)ベンズアミド、
4−((4−(4−((5−シクロプロピル−1H−ピラゾール−3−イル)アミノ)ピリミジン−2−イル)ピペラジン−1−イル)メチル)−N−(4−(トリフルオロメチル)フェニル)ベンズアミド、
N−(4−((4−(4−((5−シクロプロピル−1H−ピラゾール−3−イル)アミノ)ピリミジン−2−イル)ピペラジン−1−イル)−メチル)フェニル)−2−フルオロベンゼンスルホンアミド、
N−(5−((4−(4−((5−シクロプロピル−1H−ピラゾール−3−イル)アミノ)ピリミジン−2−イル)ピペラジン−1−イル)−メチル)ピラジン−2−イル)−2−(トリフルオロメチル)ベンズアミド、
N−(6−((4−(4−((5−シクロプロピル−1H−ピラゾール−3−イル)アミノ)ピリミジン−2−イル)ピペラジン−1−イル)−メチル)ピリダジン−3−イル)−2−(トリフルオロメチル)ベンズアミド、
N−(6−((4−(4−((5−シクロプロピル−1H−ピラゾール−3−イル)アミノ)ピリミジン−2−イル)ピペラジン−1−イル)−メチル)ピリジン−3−イル)−2−(トリフルオロメチル)ベンズアミド、
N−(4−((4−(4−((5−シクロプロピル−1,3,4−オキサジアゾール−2−イル)アミノ)ピリミジン−2−イル)ピペラジン−1−イル)−メチル)フェニル)−2−(トリフルオロメチル)ベンズアミド、
N−(4−((4−(4−((4−メトキシピリジン−2−イル)アミノ)ピリミジン−2−イル)ピペラジン−1−イル)メチル)−フェニル)−2−(トリフルオロメチル)ベンズアミド、
N−(4−((4−(4−((3−シクロプロピル−1H−ピラゾール−5−イル)アミノ)−6−メチルピリミジン−2−イル)ピペラジン−1−イル)メチル)フェニル)−2−(トリフルオロメチル)ベンズアミド、
N−(4−((4−(4−((3−メチル−1H−ピラゾール−5−イル)アミノ)ピリミジン−2−イル)ピペラジン−1−イル)メチル)−フェニル)−2−(トリフルオロメチル)ベンズアミド、
N−(4−((4−(4−((5−シクロプロピル−1H−ピラゾール−3−イル)アミノ)ピリミジン−2−イル)ピペラジン−1−イル)−メチル)フェニル)−2−メチルピロリジン−1−カルボキサミド、
1−シクロペンチル−3−(4−((4−(4−((3−シクロプロピル−1H−ピラゾール−5−イル)アミノ)ピリミジン−2−イル)−ピペラジン−1−イル)メチル)フェニル)尿素
からなる群から選択される。
【実施例】
【0066】
実験部
以下の実施例に使用される試薬は種々の供給源から市販されており、さらに精製せずに使用される。溶媒は乾燥形態で使用した。無水環境における反応は乾燥N
2の陽圧下で実施した。プロトン核磁気共鳴(
1H NMR)スペクトルはBruker Avance400MHz機器で記録した。化学シフトは、内部標準として残留溶媒ラインを使用してppm(δ)で報告する。分裂パターンは、s、一重項;d、二重項;t、三重項;q、四重項;m、多重項;b、ブロードシグナルと指定する。
【0067】
質量スペクトル(MS)は、ポジティブES(+)およびネガティブES(−)イオン化モードで作動するイオントラップThermo LCQ古典的分光計で実施した。
【0068】
UPLCスペクトルは、Acquity UPLC−BEH C18カラム(1.7μM、50×2.1mm)を使用してWaters Acquity UPLC−SQD機器で実施した。
【0069】
HPLCスペクトルは、Waters Alliance 2965装置およびUV−Vis検出器Waters 2996を使用して実施した。クロマトグラフ法(Phenomenex Luna C18、150
*4.6、5μを使用する)は以下のように行った:30℃で35分の溶出、異なるアセトニトリル/メタノール/KH
2PO
4(20mM pH2.5)混合物から構成される移動相、0.6ml/分の流速。
【0070】
フラッシュシリカゲルクロマトグラフィーは、Biotage SNAP HPシリカカートリッジまたはBiotage SNAP KP−NHカートリッジを使用してBiotage自動フラッシュクロマトグラフィーシステム(Sp1およびIsoleraシステム)で実施した。
【0071】
逆相クロマトグラフィーは、RediSep Gold C−18Aqカートリッジを使用してBiotage自動フラッシュクロマトグラフィーシステム(Isoleraシステム)で実施した。いくつかの基礎化合物の精製は、Phenomenex Strata SCXカートリッジ(55μm、70A)を使用して実施した。
【0072】
薄層クロマトグラフィーは、UV光で可視化したMerck TLCプレートKieselgel 60F−254、過マンガン酸塩水溶液、ヨウ素蒸気を使用して実施した。
【0073】
以下の略語を本明細書において使用する:DEAD:ジエチルアゾジカルボキシレート;Boc:terブチルオキシカルボニル;DCM:ジクロロメタン;TFA:トリフルオロ酢酸;DMF:ジメチルホルムアミド;THF:テトラヒドロフラン;RT:室温;DMAP:ジメチルアミノピリジン;AcOEt:酢酸エチル;NaOH:水酸化ナトリウム;KOH:水酸化カリウム;DIPEA:N,N−ジイソプロピルエチルアミン;TEA:トリエチルアミン;NaHCO
3:炭酸水素ナトリウム;Na
2SO
4:硫酸ナトリウム;Boc:terブチルオキシカルボニル;Et
2O:ジエチルエーテル;CCl
4:四塩化炭素;DCE:ジクロロエタン;MeOH:メタノール;EDC HCl:N’−(3−ジメチルアミノプロピル)−N−エチルカルボジイミド塩酸塩;CDI:ジ−(1H−イミダゾール−1−イル)メタノン;HOBt:1H−ベンゾ[d][1,2,3]トリアゾール−1−オール;Pd2(dba)3:9,9−ジメチル−4,5−ビス(ジフェニルホスフィノ)キサンテン;キサントホス(Xantphos):トリス(ジベンジリデンアセトン)ジパラジウム(0);AIBN:アゾビスイソブチロニトリル;1−プロパンホスホン酸環状無水物(T3P)。
【0074】
一般手順1
実施例1〜3
図1の手順による式(III)の中間体の調製
1−(ブロモメチル)−4−ニトロベンゼン(1mmol)を、DCM中のter−ブチルピペラジン−1−カルボキシレート誘導体(1.2mmol)(適切な置換を有する化合物(ST))およびトリエチルアミン(2mmol)の溶液に加えた。反応物はわずかに発熱した。得られた混合物を室温にて3時間撹拌させて置いておいた。反応物をDCMで希釈し、水および希釈クエン酸で洗浄し、乾燥させ、蒸発させて、実施例1、2、3の化合物を得た。
【0075】
【表1】
【0076】
一般手順2
実施例4〜6
図2の手順による式(X)の中間体の調製
酢酸エチル(0.12M ml)中のtert−ブチル4−(4−ニトロベンジル)ピペラジン−1−カルボキシレート誘導体(1mmol)(適切な置換を有する化合物(ST))の溶液に塩化スズ(ii)二水和物(5mmol)を加え、得られた混合物を室温にて一晩撹拌して置いておいた。次いで、飽和炭酸水素ナトリウム水溶液(20mL)を加え、激しく1時間撹拌した。固体をセライトパッドによる濾過によって除去し、濾液の有機層を分離し、水(20mL)で洗浄した。有機相を無水硫酸マグネシウムで乾燥させ、濃縮して以下の式(X)の化合物を得た。
【0077】
【表2】
【0078】
一般手順3
実施例7〜14
図2の手順による式(XII)の中間体の調製
3a:窒素雰囲気下で丸底フラスコ中で、市販の安息香酸(1.1mmol)またはスルホニルクロリドを75mlの無水DCM中に懸濁した。次いでHOBt(1.4mmol)およびEDC HCl(1.1mmol)を加え、得られた混合物を室温にて2時間撹拌した。次いで75mlの乾燥DCM中の中間体(X)(表2の実施例4〜6の化合物)(1.1mmol)の溶液を加え、完了時に混合物を40℃にて撹拌した。反応混合物を室温まで冷却しておき、飽和NH
4Cl水溶液、次いでHCl水溶液0.5M、NaOH水溶液1Mおよび最終的に飽和NaHCO
3水溶液で洗浄した。有機層を分離し、硫酸ナトリウムで乾燥させ、濾過し、真空下で蒸発させた。得られた粗生成物を、シクロヘキサン/AcOEt1/1から100%AcOEtまでの勾配で溶出するシリカゲル上でのフラッシュクロマトグラフィーによって精製した。回収した画分を蒸発させて実施例7〜10、14の化合物を得た。
【0079】
3b:市販の安息香酸(1.3mmol)をトルエン(0.01M)中で懸濁し、塩化チオニル(12mmol)を加え、混合物を110℃にて1時間加熱した。揮発性物質を蒸発させ、残渣をピリジン(40mmol)中の式(X)の中間体(表2の実施例4〜6の化合物)(1mmol)の溶液に加え、得られた混合物を室温にて1時間撹拌した。ピリジンを蒸発させ、次いでNaOMe(2mmol)およびMeOHを加えた。30分後、溶媒を蒸発させ、DCMおよび水を加えた。分離した有機相を濃縮し、残渣をDCM/MeOHで溶出するフラッシュクロマトグラフィーによって精製して、実施例11、12、13の化合物を得た。
【0080】
3c:式(X)の中間体(表2の実施例4〜6の化合物)(1mmol)およびCDI(1mmol)をアセトニトリル(割合:1.000、0.04M)およびDCM(割合:0.5、0.04M)中に溶解した。室温にて2時間後、溶媒を蒸発させ、残渣をDMF(割合:0.5、0.04M)中に溶解し、対応するアミン(1mmol)を加え、完了時に混合物を60℃で置いておいた。次いで反応物を水に注ぎ、AcOEt(3×)で抽出し、有機相を回収し、水で洗浄し、乾燥させ、蒸発させて標題の尿素(実施例15の化合物)を得た。
【0081】
【表3】
【0082】
一般手順4
図2の式(XII)の中間体のいくつかを
図3に報告されている手順によって調製した。
【0083】
実施例16〜22
図3の手順による式(1)の中間体の調製
4a:TEA(1.2mmol)および市販の塩化ベンゾイル(1.1mmol)を0℃にてDCM(0.16M)中の対応するアニリン(1mmol)の溶液に加えた。反応混合物を室温にて2時間撹拌して置いておいた。飽和NaHCO
3溶液(500ml)を加えた。相を分離し、水層をDCM(3回)で抽出した。合わせた有機層を蒸発させ、DCM/EtOAcで溶出するフラッシュクロマトグラフィーによって精製して、表4に報告されている実施例16〜18、20、21の化合物を得た。
【0084】
4b:対応するアニリン(1mmol)、市販のカルボン酸(1mmol)、DMF(1.2mmol)中の(T
3P)およびDMF(0.5M)中のDIPEA(2mmol)の混合物を完了時に45℃にて撹拌した。その後、混合物をAcOEtで希釈し、水で2回洗浄した。有機層を乾燥させ、蒸発させ、残渣をジエチルエーテル中で粉砕して、表4に報告されている実施例19、22の化合物を得た。
【0085】
【表4】
【0086】
一般手順5
実施例23〜28
図3の手順による式(2)の中間体の調製
THF(体積:0.5M)中の表4に示されるエステル(1mmol)の溶液に、THF(2.5mmol)中の水素化ホウ素リチウム4Mを滴下して加えた。完了時に反応混合物を50℃にて撹拌させて置いておいた。その後、HCl2Nを加え、混合物をさらに1時間、80℃にて撹拌させて置いておいた。反応物を室温に冷却し、pHが8の値に到達するまで飽和NaHCO
3溶液を加えた。有機相を分離し、水相をAcOEt(3回)で抽出した。有機相を合わせ、Na
2SO
4で乾燥させ、蒸発させて粗製物を得、それをDCM/MeOHで溶出するフラッシュクロマトグラフィーによって精製し、これにより実施例23〜28の化合物を得た。
【0087】
【表5】
【0088】
一般手順6
実施例29〜35
図2の手順による式(XII)の中間体の調製
6a:表5に表されているアルコール(1mmol)をDCM(0.1M)中に溶解し、トリ−ブロモ−ホスフィン(1.1mmol)を添加する前に溶液を冷却した。完了時に得られた混合物を0℃にて撹拌した。その後、溶媒を蒸発させ、残渣を少量のDMF中に溶解し、撹拌し、冷却したDMF(0.1M)中の市販のtert−ブチルピペラジン−1−カルボキシレート(1mmol)およびDIPEA(2mmol)の溶液に加えた。次いでこの混合物を0℃にて2時間撹拌し、次いで完了時に室温にて撹拌した。反応物を水とEtOACとの間に分配し、有機相を分離し、水(3回)で洗浄し、乾燥させ、粗製物に濃縮し、それをフラッシュクロマトグラフィー(溶出液:シクロヘキサン/AcOEt)によって精製した。
【0089】
6b:AIBN(0.3mmol)をCCl
4(0.7M)中の実施例20(1mmol)およびN−ブロモスクシンイミド(1.1mmol)の懸濁液に加えた。完了時に反応混合物を80℃にて撹拌させて置いておいた。反応混合物をDCM/水の混合物中に取った。相を分離し、水層をDCM(2回)で抽出した。合わせた有機層を蒸発させて油を得、それを少量のDMF中に溶解し、撹拌し、冷却したDMF(0.1M)中の市販のtert−ブチルピペラジン−1−カルボキシレート(1mmol)およびDIPEA(2mmol)の溶液に加えた。次いでこの混合物を0℃にて2時間撹拌し、次いで完了時に室温にて撹拌した。反応物を水とEtOACとの間に分配し、有機相を分離し、水(3回)で洗浄し、乾燥させ、濃縮して粗製物を得、それをフラッシュクロマトグラフィー(溶出液:シクロヘキサン/AcOEt)によって精製した。
【0090】
上記の手順6aおよび6bに従って、表6に報告されている化合物を得た。
【0091】
【表6】
【0092】
一般手順7
実施例36〜52
図1の手順による式(IV)の中間体の調製および
図2の手順による式(XIII)の中間体の調製
DCM(2M)中の中間体(XII)(
図2)および中間体(III)(
図1)(1mmol)の溶液に、トリフルオロ酢酸(10mmol)を加え、完了時に得られた混合物を室温にて撹拌した。溶媒を蒸発させ、残渣をSPE−SCXによって精製して表7に報告されている化合物を得た。
【0093】
【表7-1】
【0094】
【表7-2】
【0095】
実施例53〜57
図1および2の式(VI)の中間体の調製
一般手順8
GNH2誘導体(
図1)(1mmol)をDMSO(1ml/mmol)およびDIPEA(2mmol)中に溶解し、反応物を0℃に冷却し、次いで2,4−ジクロロピリミジン誘導体(0.98mmol)を一部ずつ加えた。室温にて2時間後、反応物を冷水に注ぎ、固体を、
8a:濾過し、水(3×100ml)で洗浄し、真空中で70℃にて乾燥させて所望の化合物を得た。
8b:EtOAc中に溶解し、有機相を水で洗浄し、乾燥させ、蒸発させた。残渣を、DCM/AcOEtで溶出するシリカゲルクロマトグラフィーによって精製した。
【0096】
一般手順9
2,4−ジクロロピリミジン誘導体(1mmol)、GNH2(1mmol)、Cs
2CO
3(4mmol)および市販のPd2(dba)3(0.02mmol)を、マイクロ波管内で窒素下でDME(0.4M)中に懸濁した。キサントホス(0.04mmol)を加え、管に蓋をして、3サイクルの窒素による排出−埋め戻し(evacuation−backfilling)に供した。反応物を105℃にて1時間加熱し、次いで室温に冷却し、濾過し、AcOEtおよびDCMで洗浄した。溶媒を蒸発させ、残渣を、シクロヘキサン/AcOEtで溶出するフラッシュクロマトグラフィーによって精製した。
【0097】
【表8】
【0098】
実施例58
図1の式(III)の中間体
tert−ブチル4−(4−(メトキシカルボニル)ベンジル)ピペラジン−1−カルボキシレートの調製(W=フェニル、S=COOCH
3、m=2、n=1、Pr=terz−ブチルカルボキシレート、R=H、R
1=Hである場合の中間体III)
乾燥した2首丸底フラスコにおいて、DCM(体積:20ml)中のN−(t−Boc)ピペラジン(1.561g、8.38mmol)および市販のメチル4−(ブロモメチル)ベンゾエート(1.6g、6.98mmol)の溶液に、N,N−ジエチルエタンアミン(2.92ml、20.95mmol)を加え、得られた混合物を室温にて2時間撹拌して置いておいた。この時間の後、混合物を水および飽和NaClで洗浄し、その後、得られた水層をDCMで一度抽出した。合わせた有機相をNa
2SO
4で乾燥させ、減圧下で濃縮して無色の油を得、それを、シクロヘキサン/EtOAcの勾配で溶出するフラッシュクロマトグラフィーによって精製した。関連画分を回収し、減圧下で濃縮して標題化合物(1.3g;55.7%収率)を得た。
1H NMR(400MHz,CDCl3)δppm8.00(1H,s),7.96(1H,d),7.56(1H,d),7.42(1H,t),3.94(3H,s),3.57(2H,s),3.40−3.49(4H,m),2.41(4H,t),1.48(9H,s);ESI+m/z 335[M+H]
+。
【0099】
実施例59
図1の式(IV)の中間体
メチル4−(ピペラジン−1−イルメチル)ベンゾエートの調製(SがCOOCH
3、R=H、R
1=H、W=フェニル、m=2、n=1である場合の中間体(IV))
1首丸底フラスコにおいて、−15℃に冷却したDCM(体積:5ml)中のtert−ブチル4−(4−(メトキシカルボニル)ベンジル)ピペラジン−1−カルボキシレート(1.3g、3.89mmol)の溶液に、ペルフルオロ酢酸(perfluoroacetic acid)(5ml、65.3mmol)を加え、15分、−15℃にて撹拌した後、混合物を室温にさせた。室温にて2時間撹拌した後、溶媒を減圧下で蒸発させ、残渣をMeOH中に溶解し、SPE−SCX(10g)カラム上に充填した。MeOHでカラム体積を2回洗浄した後、所望の化合物(847mg;93%収率)をMeOH中のNH
3の2M溶液で溶出した。
1H NMR(400MHz,CDCl3)δppm8.00(1H,s),7.95(1H,d),7.57(1H,d),7.41(1H,t),3.94(3H,s),3.55(2H,s),2.91(4H,t),2.43(4H,br.s.);ESI+m/z 236[M+H]+。
【0100】
実施例60
図1の式(VII)の中間体
メチル4−((4−(4−((5−シクロプロピル−1H−ピラゾール−3−イル)アミノ)ピリミジン−2−イル)ピペラジン−1−イル)メチル)ベンゾエートの調製(SがCOOCH
3、R=H、R
1=H、W=フェニル、m=2、n=1、XがNであり、Gが5−シクロプロピル−1H−ピラゾールであり、YがHである場合の中間体(VII))
DMSO(15ml)中の2−クロロ−N−(5−シクロプロピル−1H−ピラゾール−3−イル)ピリミジン−4−アミン(1.26g;5.37mmol)およびメチル4−(ピペラジン−1−イルメチル)ベンゾエート(1.9g;8.59mmol)の溶液に、DIPEA(2.81ml;16.1mmol)を加えた。得られた混合物を80℃にて18時間加熱した。この時間の後、DIPEAを蒸発させ、得られた混合物をAcOH(1ml)で酸性化し、水+0.1%AcOHのみからアセトニトリル+0.1%AcOHのみで溶出する逆相クロマトグラフィーによって精製した。関連画分を回収し、十分に蒸発させた。残渣を乾燥させ、順相カラム上に充填し、勾配シクロヘキサン/EtOAcで溶出して標題化合物(VII)(2.1g;93%収率)を得た。
1H NMR(400MHz,DMSO−d6)δppm11.91(1H,br.s.),9.32(1H,br.s.),7.95(1H,s),7.82−7.91(2H,m),7.63(1H,d),7.51(1H,t),6.30(1H,br.s.),6.03(1H,br.s.),3.87(3H,s),3.66−3.73(4H,m),3.59(2H,s),2.43(3H,t),1.82−1.91(1H,m),0.86−0.93(2H,m),0.61−0.67(2H,m);ESI+m/z 434[M+H]
+。
【0101】
実施例61
図1の式(VIII)の中間体
4−((4−(4−((5−シクロプロピル−1H−ピラゾール−3−イル)アミノ)ピリミジン−2−イル)ピペラジン−1−イル)メチル)安息香酸の調製(ZがCOOHであり、R=H、R
1=H、W=フェニル、m=2、n=1、XがNであり、Gが5−シクロプロピル−1H−ピラゾールであり、YがHである場合の中間体(VIII))
1,4−ジオキサン(3ml)および水(1ml)中の実施例60(331mg;0.761mmol)の化合物の溶液に、リチウム水和物(80mg;1.9mmol)を加え、得られた混合物を室温にて6時間撹拌した。次いで溶媒を減圧下で蒸発させ、残渣をDMSO(2ml)中に溶解し、AcOH(1ml)で酸性化し、水/アセトニトリルで溶出する逆相クロマトグラフィーによって精製した。関連画分を回収し、蒸発させて標題化合物(44mg;76%収率)を得た。
1H NMR(400MHz,DMSO−d
6)δppm12.34(1H,br.s.),9.31(1H,br.s.),7.92(2H,d),7.88(1H,d),7.48(2H,d),6.30(1H,br.s.),6.03(1H,br.s.),3.70(4H,br.s.),3.59(2H,s),2.43(4H,t),1.81−1.90(1H,m),0.86−0.93(2H,m),0.61−0.67(2H,m);ESI+m/z 420[M+H]
+。
【0102】
実施例62
図1の式(VII)の中間体
N−(5−シクロプロピル−1H−ピラゾール−3−イル)−2−(4−(4−ニトロベンジル)ピペラジン−1−イル)ピリミジン−4−アミンの調製(SがNO
2であり、R=H、R
1=H、W=フェニル、m=2、n=1、XがNであり、Gが5−シクロプロピル−1H−ピラゾールであり、YがHである場合の中間体(VII))
DMSO中の2−クロロ−N−(5−シクロプロピル−1H−ピラゾール−3−イル)ピリミジン−4−アミン(7.5g、31.8mmol)、1−(4−ニトロベンジル)−ピペラジン(実施例36)(10.56g、47.7mmol)およびDIPEA(16.7ml、95mmol)の溶液を100℃にて一晩加熱した。
【0103】
反応混合物を冷却し、水に注ぎ、濾過した。固体をMeOH/水 1/1で2回洗浄し、真空下で60℃にて乾燥させて14g(91%純度、茶色の固体、収率95%)の標題化合物を得た。
1H NMR(400MHz,DMSO−d6)δppm11.90(1H,s),8.21(2H,s),8.10(1H,s),7.64(2H,d),6.69(1H,br.s.),5.83(1H,br.s.),3.67(2H,s),3.51(4H,br.s.),2.47(4H,br.s.),1.85(1H,s),0.91(3H,br.s.),0.67(2H,br.s.);ESI+m/z 421[M+H]
+。
【0104】
実施例63
図1の式(VIII)の中間体
2−(4−(4−アミノベンジル)ピペラジン−1−イル)−N−(5−シクロプロピル−1H−ピラゾール−3−イル)ピリミジン−4−アミンの調製(ZがNH
2であり、R=H、R
1=H、W=フェニル、m=2、n=1、XがNであり、Gが5−シクロプロピル−1H−ピラゾールであり、YがHである場合の中間体(VIII))
水およびメタノール中の塩化アンモニウム(15.8g、295mmol)の溶液に、鉄(9.16g、164mmol)、続いて実施例62(13.8g、32.8mmol)を加えた。混合物を70℃にて1時間加熱した。高温の懸濁液をセライトパッドで濾過し、濃縮した。水およびEt
2Oを加え、分離した水相をNaOH32%で塩基性化し、生成物をDCMで2回抽出した。有機層を乾燥させ、濃縮して9.64g(96%純度、茶色の固体、収率75%)の標題化合物を得た。
1H NMR(400MHz,DMSO−d
6)δppm11.91(1H,br.s.),9.11(1H,br.s.),8.10(1H,s),6.86−7.00(2H,m),6.59−6.77(1H,m),6.52(2H,d),5.83(1H,br.s.),4.94(2H,s),3.46(4H,br.s.),2.25−2.45(4H,m),1.78−1.91(1H,m),0.90(2H,d),0.66(2H,q);ESI+m/z 391[M+H]
+。
【0105】
実施例64
表8の化合物2の調製
2−(トリフルオロメチル)安息香酸(0.974g、5.12mmol)をトルエン(割合:1.000、体積:20ml)中に懸濁し、塩化チオニル(1.869ml、25.6mmol)を加え、混合物を90℃にて1時間加熱した。溶媒を蒸発させ、残渣をピリジン(15ml、185mmol)中の2−(4−(4−アミノベンジル)ピペラジン−1−イル)−N−(5−シクロプロピル−1H−ピラゾール−3−イル)ピリミジン−4−アミン(1g、2.56mmol)の溶液に加え、得られた混合物を3時間撹拌した。ピリジンを蒸発させ、次いでナトリウムメトキシド(2g、37.0mmol)およびメタノール(割合:1.500、体積:30ml)を加えた。2時間後、溶媒を蒸発させ、DCMおよび水を加えた。分離した有機相を濃縮し、残渣をフラッシュクロマトグラフィー(DCMからDCM/MeOH9/1)によって精製して標題化合物(0.9g;62.5%収率)を得た。
1H NMR(400MHz,DMSO−d6)δppm11.91(1H,s),10.53(1H,s),9.31(1H,br.s.),7.87(2H,s),7.80(1H,s),7.54−7.76(4H,m),7.32(2H,d),6.31(1H,br.s.),6.04(1H,br.s.),3.69(4H,br.s.),3.48(2H,s),2.42(4H,br.s.),1.87(1H,s),0.91(2H,d),0.65(2H,d);ESI+m/z 563[M+H]
+。
【0106】
実施例65
化合物2のHCl塩の調製
化合物2のN−(4−((4−(4−((5−シクロプロピル−1H−ピラゾール−3−イル)アミノ)ピリミジン−2−イル)ピペラジン−1−イル)メチル)フェニル)−2−(トリフルオロメチル)ベンズアミド(10g)をMeOH(200ml)中に懸濁し、HCl/MeOH 3N(70ml)を加えた。それを15分間撹拌し(沈殿物は溶解した)、次いでそれを濃縮し、残渣(50ml)をアセトン(500ml)に滴下して加えた。沈殿物を濾過し、アセトン(2×100ml)で洗浄し、最終的に60℃にて2時間、高真空下で乾燥させた。
1H NMR(400MHz,DMSO−d6)δppm11.59(1H,br.s.),11.12(1H,br.s.),10.76(1H,s),7.93(1H,br.s.),7.77−7.90(4H,m),7.72(2H,t),7.61(2H,d),6.47(1H,br.s.),6.23(1H,br.s.),4.60(2H,d),4.33(2H,br.s.),3.59−3.76(2H,m),3.51(2H,d),3.08−3.27(2H,m),1.95(1H,t),0.92−0.99(2H,m),0.69−0.76(2H,m);ESI+m/z 563[M+H]
+。
【0107】
実施例66
本発明の化合物(式Ia、Ib、Ic、Id)を調製するために使用した一般手順:一般手順10(
図1)
10a:市販の安息香酸(1.3mmol)をトルエン(0.01M)中に懸濁し、塩化チオニル(10mmol)を加え、混合物を110℃にて1時間加熱した。揮発性物質を蒸発させ、残渣をピリジン(40mmol)中の実施例63(1mmol)の中間体(VIII)の溶液に加え、得られた混合物を室温にて1時間撹拌した。ピリジンを蒸発させ、次いでNaOMe(2mmol)およびMeOHを加えた。30分後、溶媒を蒸発させ、DCMおよび水を加えた。分離した有機相を濃縮し、残渣を、勾配DCM/MeOHで溶出するフラッシュクロマトグラフィーによって精製して、表8に報告されている式(Ia)の化合物を得た。
【0108】
10b:実施例63の中間体VIII(1mmol)、HOBt(1.1mmol)およびEDCI(1.1mmol)をDMF(0.1M)中に溶解し、室温にて30分間撹拌した。この時間の後、対応する安息香酸(市販)(1.1mmol)を加え、混合物を室温にて一晩撹拌して置いておいた。夜の後、混合物を水に注ぎ、EtOAcで数回抽出した。合わせた有機相をNaHCO
3飽和溶液で1回洗浄し、Na
2SO
4で乾燥させ、減圧下で濃縮した。残渣を、勾配DCM:MeOHで溶出するフラッシュクロマトグラフィーによって精製して、表8に報告されている式(Ib)の化合物を得た。
【0109】
10c:実施例63の中間体VIII(1mmol)およびCDI(1mmol)をアセトニトリル(割合:1.000、0.04M)およびDCM(割合:0.5、0.04M)中に溶解した。室温にて2時間後、溶媒を蒸発させ、残渣をDMF(割合:0.5、0.04M)中に溶解し、対応するアミン(1mmol)を加え、完了時に混合物を60℃にて置いておいた。次いで反応物を水に注ぎ、AcOEt(3×)で抽出し、有機相を回収し、水で洗浄し、乾燥させ、蒸発させて、表8に報告されている式(Ic)の尿素化合物を得た。
【0110】
10d:実施例61の中間体(VIII)(1mmol)、1−ヒドロキシベンゾトリアゾール一水和物(1.1mmol)およびN’−(3−ジメチルアミノプロピル)−N−エチルカルボジイミド塩酸塩(1.1mmol)をDMF(0.1M)中に溶解し、完了時に室温にて撹拌した(約30分)。この時間の後、対応するアニリン(1.1mmol)を加え、混合物を室温にて一晩撹拌させて置いておいた。夜の後、混合物を水に注ぎ、EtOAcで数回抽出した。合わせた有機相をNaHCO
3飽和溶液で1回洗浄し、Na
2SO
4で乾燥させ、減圧下で濃縮した。残渣をDCM中に溶解し、勾配DCM:MeOHで溶出するフラッシュクロマトグラフィーによって精製して、表8に報告されている式(Id)の化合物を得た。
【0111】
実施例67
一般手順11(
図2)
DMSO(0.2M)中の中間体(VI)(1mmol)、中間体(XIII)(1.5mmol)およびDIPEA(3mmol)の溶液を100℃にて6時間加熱した。DIPEAを蒸発させ、残渣を、水+0.1%AcOHのみからアセトニトリル+0.1%AcOHのみで溶出する逆相クロマトグラフィーによって精製した。関連画分を回収し、有機溶媒を十分に蒸発させ、NaOH 1Nを加え、生成物をDCMで抽出し、水で洗浄し、乾燥させ、蒸発させて、表8に報告されている式の化合物を得た。
【0112】
したがって、表は全てNMRデータと共に本発明の調製した化合物を報告した。
【0113】
【表9-1】
【0114】
【表9-2】
【0115】
【表9-3】
【0116】
【表9-4】
【0117】
【表9-5】
【0118】
【表9-6】
【0119】
【表9-7】
【0120】
【表9-8】
【0121】
【表9-9】
【0122】
【表9-10】
【0123】
【表9-11】
【0124】
【表9-12】
【0125】
【表9-13】
【0126】
本発明の化合物の薬理学的評価
本発明による式(I)の化合物を、キナーゼ阻害を試験するための細胞モデルにおけるそれらの潜在的なFYNキナーゼ阻害活性およびそれらの有効性を立証するため、ならびにラットの変形性関節症のモデルにおける誘発性痛覚過敏および疼痛行動の実験においてインビトロでのスクリーニングから得られた最適な化合物の有効性を立証するためにインビトロで研究した。SRC−ファミリーキナーゼのメンバーを選択的に阻害できる薬理学的手段である、PP2、4−アミノ−5−(4−クロロフェニル)−7−(ジメチルエチル)ピラゾロ[3,4−d]ピリミジン(Hankeら、J.of Biological Chemistry 271(2):695−701)を比較薬物として使用した。
【0127】
得られた結果を以下の表9〜12にまとめる。
【0128】
実施例68
インビトロキナーゼアッセイ
化合物のキナーゼ阻害活性を決定するアッセイを、自動液体処理装置(Microlab STAR Hamilton)およびZ’−LYTE(商標)キナーゼアッセイプラットフォーム、ハイスループットスクリーニング(HTS)用途に適合する蛍光共鳴エネルギー移動(FRET)ベースのアッセイプラットフォームを使用して実施した。このアッセイは、蛍光ベースの共役酵素フォーマットを利用し、タンパク質分解的切断に対するリン酸化および非リン酸化ペプチドの異なる感度を利用する。試験化合物を活性FYN(ヒト組換え、62.7kDa)に対するスクリーニング試験において評価した。所望の酵素を、10−10Mから10−5Mまでの最終濃度の範囲の合成ペプチド基質、ATPおよび異なる阻害剤濃度を有する384少量マイクロプレート中でインキュベートした。0%阻害(または全酵素活性)を表す試料は、反応緩衝液(50mM Hepes、10mM MgCl
2、1mM EGTA、0.01% Brij−35、pH7.5)中の化合物希釈剤(最終1%のDMSO)の存在下であった。
【0129】
キナーゼについてほぼKmのATP濃度および1時間のインキュベーションで20〜40%のZ’−LYTE(商標)Tyr2ペプチドをリン酸化する最適酵素濃度を選択した。全ての試薬を反応緩衝液中で希釈し、キナーゼ反応を25℃にて60分間、全量10μlで実施した。各プレートに含まれる0%のリン酸化(すなわちATPなし)および100%のリン酸化(すなわち供給された合成的にリン酸化したペプチド)アッセイ対照により、特定の反応ウェルにおいて達成したリン酸化パーセントを算出することができた。0%の阻害および0%のリン酸化(すなわち100%の阻害)対照はスクリーニングにおけるダイナミックレンジを定義している。インキュベーションの終わりに、非リン酸化ペプチドを認識し、切断する部位特異的プロテアーゼを含有する5μlの発生試薬の添加によって開始した二次反応(発生反応)を、5μl/試料の停止試薬を用いて60分後に中断した。クマリン(Ex.400nm、Em.460nm)およびフルオレセイン(Ex.400nm、Em.535nm)エミッション信号の測定を、蛍光プレートリーダー(Envision、PerkinElmer)によって実施した。化合物を10−6〜10−9Mの濃度範囲で試験した。結果を阻害パーセントとして表し、IC50値を、GraphPadTM Prismソフトウェアを使用して非線形曲線フィッティングによって算出した。
【0130】
式(I)の化合物の代表的な例のFYNキナーゼ阻害活性を以下の表に報告する。
【0131】
【表10】
【0132】
表9に示すように、式(I)のより有効なFynキナーゼ阻害剤は、化合物2、11、14、26、29、36および41である結果となった。したがって有益な化合物は、Aが、好ましくは、−CF
3置換基でアミド基Bにオルト置換されたフェニルまたはピリジルまたはピラジニル基である、化合物である。
【0133】
さらに、結果として得られた好ましい化合物は、上記に示した同じ化合物によって示されるように、Gが、より好ましくは5位においてシクロプロピル基で置換された1−H−ピラゾール−3−イルである。
【0134】
表9から証明されるように、PP2は効果が低かった。
【0135】
実施例69
キナーゼ阻害を試験するための細胞モデル:遺伝子レポーター(GR)アッセイ
本発明の化合物が、細胞モデルにおいても活性であるか否かを決定するために、遺伝子レポーターアッセイを、炎症性刺激(TNFα)を介してFynキナーゼを活性化することが知られている細胞株(JB6 Cl 41−5a(P+))において立証した。GRアッセイは、Fyn活性化経路の下流にある核内転写因子NF−kBの活性化を測定する。この分析における生成物の活動は細胞内に浸透し、NF−kBの活性化経路を阻害しなければならない。
【0136】
遺伝子レポーターアッセイ
マウス上皮細胞株JB6 Cl 41−5a(P+)(ATCC(登録商標)カタログ番号CRL−2010)を、pGL4.32[luc2P/NFkB−RE/Hygro]ベクター(Promega)で安定にトランスフェクトした。クローン選択を、MEM(+Earle’s BSS+1,5g/l炭酸水素ナトリウム+0,1mM NEAA)+GlutaMAX(商標)−I+1mMピルビン酸ナトリウム+5%FBS+80μg/mlハイグロマイシンB中で限界希釈によって達成した。クローンをTNFα刺激に対するそれらの反応について試験した。
【0137】
得られたトランスフェクト細胞(JB6(P+)NFkB−RE−luc2P T3−C10)は、複数の核因子−kB反応エレメント(NFkB−RE)を有する最小TATAプロモーターの制御下でホタルルシフェラーゼ遺伝子(luc2P)を含有した。これらのNFkB−REはNF−kB転写因子についてのDNA結合配列である。
【0138】
JB6(P+)NFkB−RE−luc2P T3−C10細胞を、TNFα刺激後、Fyn阻害剤によるNF−kB活性調節の分析のために使用した(Hwangら、;Biochem.Pharmacol.2009、77(7):1213−22)。
【0139】
6000細胞/ウェルを96Xウェルプレートに播種した。24時間後、抗生物質を有さない新たな培地を与えた。さらに24時間後、細胞を異なる化合物で1時間前処理し、次いで2ng/mlのTNFαで4時間刺激した。各実験において、2つの陽性標準を常に使用し、各試験条件を4連で分析した。
【0140】
ルシフェラーゼ分析をONE−Glo(商標)+ToxLuciferaseレポーターおよび細胞生存アッセイキット(Promega)で実施した。このアッセイは、細胞健康の文脈においてレポーター遺伝子発現をより良く理解するために細胞生存マーカーを用いたルシフェラーゼアッセイ化学を組み合わせた。アッセイは2工程プロセスを使用する。アッセイの第1の部分は、培養集団中で生細胞の相対数を測定した非溶解蛍光アッセイ(CellTiter−Fluor(商標)細胞生存アッセイ)であった。なぜならそれは生細胞内の保存され、構成的なプロテアーゼ活性を測定するからである。生細胞プロテアーゼ活性はインタクトな生存細胞に制限され、蛍光細胞透過ペプチド基質(グリシル−フェニルアラニル−アミノフルオロクマリン;GF−AFC)を使用して測定した。生細胞の数に比例する、生成した蛍光信号を、400nmの励起波長および500nmの発光波長を使用してEnVisionマイクロプレートリーダー(PerkinElmer)で測定した。
【0141】
アッセイの第2の部分は、ホタルルシフェラーゼレポーター遺伝子発現を定量するためにONE−Glo(商標)ルシフェラーゼアッセイシステムを使用する。ONE−Glo(商標)アッセイは、標準的なルシフェラーゼアッセイ試薬より試料成分に対して耐性がある、フルオロ−ルシフェリン基質を含有した。発光をEnVisionマイクロプレートリーダー(PerkinElmer)で測定した。
【0142】
式(I)の化合物を、細胞内に浸透し、NF−kBの活性化経路を阻害するそれらの能力について試験した。
【0143】
得られた結果を以下の表10にまとめる。
【0144】
【表11】
【0145】
表10に示すように、本発明のいくつかの化合物、特に実施例2および26の化合物は、細胞内に浸透でき、TNF−α刺激を介して、μmol以下の濃度にてFYNキナーゼ活性化を阻害できることを実証した。また、標準的な比較物PP2は、細胞内に侵入でき、このモデルにおいて有効であることを実証した。
【0146】
実施例70
JB6細胞における毒性
JB6 Cl 41−5a(P+)における細胞毒性分析は、GRアッセイにおいて得られた結果が、生成物の薬理効果または毒性効果に起因するか否かを決定するために重要である。
【0147】
この研究は以下の方法により実施した:
マウス上皮細胞株JB6 Cl 41−5a(P+)(ATCC(登録商標)カタログ番号CRL−2010)を使用して、MTT法によって生成物の細胞毒性を分析した。10
4細胞/ウェルを96XウェルプレートMEM5%中に播種した。播種の48時間後、細胞を異なる化合物および陽性標準物で1時間、前処理し、次いで(遺伝子レポーターアッセイにおいて使用した同じ実験条件を模倣するために)TNFαで4時間および24時間刺激した。インキュベーション時間の終わりに、培地を除去し、細胞インキュベータ内で37℃にて1時間、MEM 5%MTT(2mg/ml)の混合物10:1と置き換えた。MTTは、特に生きている代謝的に活性な細胞の定量化をアッセイするのに有用なテトラゾリウム塩であり、それは、ホルマザン色素(塩)を形成するためにミトコンドリアデヒドロゲナーゼによって代謝されることによって作用する。このインキュベーション後、上清を除去し、沈殿した塩を100μlのDMSOで溶解した。次いでプレートを540nmにて読み取った。100μlのDMSO単独(細胞を有さない)をブランクとして使用し、それを各試料の測定から差し引いた。
【0148】
本発明の化合物は、インキュベーションの24時間後、JB6細胞株において低い細胞毒性を実証した。本発明の式(I)の代表的な化合物として、化合物2、21および26は、3μmolにて50%超の残留細胞生存率を示したのに対して、推定標準基準物PP2は、同じ濃度にて18%のみの残留細胞生存率を示し、非常に高い毒性であった。
【0149】
実施例71
キナーゼ選択性
本発明の代表的な化合物として、化合物2をキナーゼ選択性について試験した。
【0150】
その潜在的キナーゼ阻害活性を、Cerepによる約100人のヒトキナーゼアッセイの標準的なパネルにおいて研究した。既に表2に示されるように、それは10
−9MのFYNキナーゼ阻害を示す。SRCファミリーの試験した他のキナーゼの中で、化合物2は、10
−7M濃度より高いIC
50および約100の平均効力比でそれらの全てを阻害した。化合物2は、試験した残りのキナーゼ、部分RET、CDK2、FLT−3およびFLT−4の70%より多くについて実際には効果がなく、10
−7M濃度にて50%より多くを阻害した。反対に、PP2は、SRCファミリーのキナーゼに対して選択性は非常に低かった。実際に、それらのキナーゼについてのそれらのIC
50阻害(10
−9M)は以下の通りであった:
a)化合物2:FYN(9)、SRC(730)、LYN(1400)、YES(270)、BLK(480)、LCK(450)およびHCK(3200);
b)PP2:FYN(44)、SRC(70)、LYN(64)、YES(61)、BLK(132)、LCK(67)およびHCK(61)。
【0151】
実施例72
本発明の化合物のイン「ビボ」での薬理活性の詳細
式(I)の化合物は、炎症性、慢性および神経障害性疼痛のいくつかのモデルにおいて有効な鎮痛剤であることが証明されている。
【0152】
したがって、本発明の化合物は、限定されないが、術後疼痛、筋肉痛、外傷の種々の形態から生じる疼痛、および慢性疼痛、神経障害性疼痛、がん性疼痛、関節炎によって引き起こされる疼痛を含む、急性および慢性疼痛の両方の治療に有用である。
【0153】
炎症性および神経障害性の疼痛を治療するための式(I)の化合物の有効性は、以下のインビボ動物モデルを使用して実証されている。
【0154】
ラットにおけるCFA誘発炎症性疼痛
オスのWistarラットの右後足の足蹠に、100μLの流動パラフィン(完全フロイントアジュバント;CFA)中の300μgの結核菌(Mycobacterium tuberculosis)を注射した。72時間後、化合物2および26を皮下投与し、投与の24時間後、有害な機械的刺激に対する反応を、Randall−Selittoタイプの無痛覚計を用いて足引っ込め閾値(paw withdrawal threshold)(PWT)を測定することによって評価した。動物を穏やかに押さえて動かないようにし、着実に増加させた圧力を、ドーム形のプラスチックチップを介して同側(CFA処置した)および対側の両方の足の背面に与えた。
【0155】
100%の保護は、化合物およびCFAで処置した動物が、CFA処置を受けていない対照動物と同じ刺激(重量)に耐性があり得ることを意味する。
【0156】
表11は、PP2と比較して式(I)の2つの代表的な化合物について、CFAモデルにおいて得られた結果を示す。
【0157】
【表12】
【0158】
表11に示された結果は、局所(i.d.)投与によって与えられた本発明の2つの代表的な化合物である化合物2および26の両方がCFA誘発痛覚過敏の非常に有効な阻害剤であったことを実証したが、2つの比較物は、この実験実例において効果が低いことが実証された。
【0159】
実施例73
薬物動態
1mg/kgにてラットに経口で与えた化合物2は、51%の経口バイオアベイラビリティおよび877ng
*h/mlのAUC(0〜24時間)を示した。
【0160】
比較として、同じ実験条件下では、PP2は、非常に低い経口バイオアベイラビリティ:AUC160ng
*h/mlを示した。
【0161】
したがって、実施例2の経口活性を、次の実験に記載したラットにおける誘発変形性関節症のモデルにおいて試験した。
【0162】
実施例74
ラットにおける外科的に誘発した半月板断裂変形性関節症(MMT)
約350gの体重のオスのSprague Dawleyラット(Charles River)を使用した。1l/分の流速で酸素中の2.5%のイソフルランを使用してラットを麻酔した。右後足を剃り、外科処置の準備をした。内側側副靱帯を露出し、切断した。半月板を止血鉗子で把持し、大腿骨に対して近くに表した。半月板を最も狭い点でその全層を通して切断した。結合組織層および皮膚のそれぞれを、被覆したVicryl 8−0および4−0絹縫合糸で閉じた。偽手術した動物は、内側側副靱帯を露出したが、切断していないことを除いて同一の処置を受けた。2週間回復させた後、機械的痛覚過敏を次の4週間にわたって週に1回、薬物投与の前および90分後に評価した。薬理学的経口処置を、手術の14日後から開始して28日間実施した。手術から6週間後、ラット(10匹の動物/群)を屠殺し、同側の膝を病理組織学的分析のために除去した。10および30mg/kgの本発明の化合物2および10mg/kgのPP2を、5ml/kgの生理食塩水に溶解して経口により毎日与えた。
【0163】
最大許容効果(MPE%)を以下の式によって算出した:
100*(化合物−ビヒクル)/(偽−ビヒクル)
結果を以下の表12に示す。
【0164】
【表13】
【0165】
表12は、本発明の式(I)の好ましい化合物である化合物2が、外科手術MMTの2週後に開始して、その処置期間の5週の間、変形性関節症のラットモデルにおいて疼痛行動を用量依存的に減少させることができることを示す。対照的に、標準的なFYNキナーゼ比較物であるPP2は10mg/kgにて効果がなかったが、そのより高い用量は許容されなかった。このPP2の不活性は、上記の薬物動態の段落において示されるように、その不十分な経口吸収に起因する可能性もある。