特許6467225IP Force 特許公報全文掲載

技術分野

ヒトインターロイキン−18(以下、「ヒトIL−18」という。)に結合し、その生理活性を阻害するヒト抗ヒトIL−18抗体及びその抗体断片、並びにそれらの利用方法に関する。この抗体及び抗体断片は、IL−18が原因となって惹起される疾患の診断及び治療に有用である。

発明が解決しようとする課題[発明の詳細な説明]から抜粋

ヒトの生体内には、IL−18結合タンパク質(IL−18BP)と呼ばれるIL−18へ結合するタンパクが存在することが知られている。IL−18BPは、IL−18と結合することによってIL−18とIL−18レセプターとの結合を阻害し活性の調節をしている(非特許文献24)。ヒトIL−18BPの場合、mRNAのスプライシングによって得られた4つのアイソフォーム(IL−18BPa、IL−18BPb、IL−18BPc、IL−18BPd)が存在している(非特許文献25)。このうちIL−18との親和性が最も高いのがIL−18BPaであり、その中和能(IC50)は0.4nM程度とされている。IL−18BPは、活性を有していない前駆体のIL−18には結合しないが、成熟型(活性型)IL−18には結合する特徴も有する。健常なヒトの血中IL−18BP濃度は、0.5−0.7ng/mLであるとされており、IL−18BPは、血中に存在している微量の成熟型IL−18の活性を抑制している。 これらのことから、元々生体内に存在し、治療薬としても安全で、且つIL−18との作用メカニズムが明確なIL−18BPをの疾患の治療剤として使用することが提案される。しかしながら、IL−18BPは血中半減期が34−40時間と短いため、薬効を維持するには頻回投与が必要になるなど改善の余地があった(非特許文献26)。 それゆえ、IL−18の生理活性をより生体内に近いメカニズムで中和する特異的なモノクローナル抗体を開発することができれば、IL−18の関与する疾患、すなわち、IL−18の発現量の変化に関連する疾患に対して、より安全且つ有効な治療手段になることが期待される。 このような背景のもと、これまでにIL−18活性抑制剤が複数取得されているが、IL−18BPが結合するIL−18の部位(IL−18BP認識領域)と同じ部位に結合するものではなく、IL−18BPと同様の抑制メカニズムではないことが示されている(特許文献2、特許文献3)。これは、IL−18抑制剤をスクリーニングする際にIL−18に存在するIL−18BP認識領域を露呈させ、それを維持することが困難であることを意味しており、結果として、IL−18BPと同様の抑制メカニズムに基づくIL−18活性抑制剤の取得が非常に困難であることを意味する。 本発明は、の課題に鑑み、生体内の天然のIL−18活性抑制剤であるIL−18BPと同様の抑制メカニズムであり(いわゆるIL−18BP認識領域と同じ部位に結合する)、より安全で、かつ血中半減期の長い抗体分子を利用することでIL−18BPよりも、より長期作動性のIL−18活性抑制剤の作出を達成したものである。

課題を解決するための手段[発明の詳細な説明]から抜粋

本発明者らは、課題に鑑みて鋭意に検討し本発明を完成させた。ファージディスプレイライブラリーからの抗体スクリーニング(パンニング)の際に通常用いられるターゲットタンパク質(この場合IL−18)は、ELISAプレートへ直接固相化されるのが通常である。これに対し、本発明者らは、液相法でのパンニングあるいは種々の既存抗IL−18抗体を介してIL−18の配向、立体構造を制御した固相法など、パンニン・・・ 続きを知財ポータルサイト IP Force にログインして見る
【発明の効果】
本発明のヒト抗IL−18抗体及び抗体断片は、以下の特徴を有することから、より安全で、より効率的なIL−18アンタゴニストとして有用である。
(1)生体由来の天然のIL−18アンタゴニストであるIL−18BPと同じ作用メカニズムを有する。
(2)IL−18BPと相乗的に作用することができる。
(3)既報のアンタゴニスト(IL−18BP、その他抗体)と比較して、IFN−γ産生抑制におけるIC50が低いため、より低い濃度で投与できる。

この発明についての権利主張の範囲[特許請求の範囲]

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この特許公報に記載されている図面[図面の簡単な説明]から抜粋

【図1】抗ヒトIL−18抗体の結合活性試験の結果を示すグラフである。

【図2】ELISAによるIL−18レセプター結合アッセイの結果を示すグラフである。

【図3】(a)及び(b)は、KG−1細胞を用いたIL−18レセプター結合アッセイの結果を示すグラフである。

【図4】組換えIL−18を用いた中和試験の結果を示すグラフである。

【図5】競合ELISAによる抗ヒトIL−18抗体のエピトープ解析の結果を示すグラフである。

【図6】抗ヒトIL−18抗体及びIL−18BPの存在下における、IL−18レセプター結合アッセイの結果を示すグラフである。

【図7】IL−18のK53A変異体を用いた抗IL−18抗体のエピトープ解析の結果を示すグラフである。

【図8】抗ヒトIL−18抗体の、IL−18とIL−18BPとの複合体への反応性解析の結果を示すグラフである。

選択図 図1出願人が指定した本件の代表的な図

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