特許第6467296号(P6467296)IP Force 特許公報掲載プロジェクト 2022.1.31 β版

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特許6467296軽量棒状部材、自動車運搬用車両の道板及びその製造方法
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(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】特許公報(B2)
(11)【特許番号】6467296
(24)【登録日】2019年1月18日
(45)【発行日】2019年2月13日
(54)【発明の名称】軽量棒状部材、自動車運搬用車両の道板及びその製造方法
(51)【国際特許分類】
   B32B 1/08 20060101AFI20190204BHJP
   B65G 69/30 20060101ALI20190204BHJP
   B60P 1/43 20060101ALI20190204BHJP
   B60R 3/00 20060101ALI20190204BHJP
   B60P 3/07 20060101ALI20190204BHJP
   B29C 70/28 20060101ALI20190204BHJP
【FI】
   B32B1/08 Z
   B65G69/30
   B60P1/43 Z
   B60R3/00
   B60P3/07 Z
   B29C70/28
【請求項の数】11
【全頁数】16
(21)【出願番号】特願2015-117004(P2015-117004)
(22)【出願日】2015年6月9日
(65)【公開番号】特開2017-1273(P2017-1273A)
(43)【公開日】2017年1月5日
【審査請求日】2017年2月10日
【前置審査】
(73)【特許権者】
【識別番号】000236551
【氏名又は名称】株式会社浜名ワークス
(74)【代理人】
【識別番号】100076129
【弁理士】
【氏名又は名称】松山 圭佑
(74)【代理人】
【識別番号】100080458
【弁理士】
【氏名又は名称】高矢 諭
(72)【発明者】
【氏名】小室 真逸
【審査官】 増永 淳司
(56)【参考文献】
【文献】 特開2011−067957(JP,A)
【文献】 特開2009−007792(JP,A)
【文献】 特開平08−058384(JP,A)
【文献】 特開2004−058608(JP,A)
(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
B32B 1/08
B29C 70/28
B60P 1/43
B60P 3/07
B60R 3/00
B65G 69/30
(57)【特許請求の範囲】
【請求項1】
断面が四角形の中空発泡樹脂からなる芯材と、
前記芯材の外周に、2枚重ねで少なくとも2周巻付けて接着された炭素繊維平織プリプレグシートからなり、前記重ねられた2枚の炭素繊維平織プリプレグシート、前記芯材の長手方向の繊維が重ならないようにずらして配置された巻付け補強部材と、
前記炭素繊維平織プリプレグシートが巻付けられた前記芯材の1つの面に複数枚重ねて接着された、炭素繊維の方向が長手方向とされた炭素繊維UDプリプレグシートからなる非引張側面補強部材と、
前記炭素繊維平織プリプレグシートが巻付けられた前記芯材の前記1つの面の反対側の面に複数枚重ねて接着された、炭素繊維の方向が長手方向とされた炭素繊維UDプリプレグシートからなる引張側面補強部材と、を含んで構成され、
前記非引張側面補強部材を構成する炭素繊維UDプリプレグシートの枚数よりも、前記引張側面補強部材を構成する炭素繊維UDプリプレグシートの枚数が多いことを特徴とする軽量棒状部材。
【請求項2】
自動車運搬用車両の後端部に掛けられ、路面と自動車積載デッキとの間で自動車の乗り降りに用いられる、車両前後方向に長い道板であって、
前端部に設けられ、車両幅方向に長く、前記自動車運搬用車両の後端部に引掛け可能のフック部と、
該フック部と反対側で、後端部に設けられ、前記フック部が前記自動車運搬用車両の後端部に引掛けられている状態で前記路面に接触する路面側端末材と、
前記フック部及び前記路面側端末材における、これらの車両幅方向両端部に接続された左右一対のサイドメンバーと、
前記フック部及び前記路面側端末材の間に、長手方向に間隔をおいて配置され、前記左右一対のサイドメンバーを車両幅方向に連結する複数の横桁と、
を有してなり、
前記サイドメンバーは、
断面が四角形の中空発泡樹脂製の芯材、及び、前記芯材の外周に、2枚重ねで少なくとも2周巻付けて接着された2枚の炭素繊維平織プリプレグシートからなり、前記重ねられた2枚の炭素繊維平織プリプレグシートは、前記芯材の長手方向の繊維が重ならないようにずらして配置されている巻付け補強部材を含む軽量棒状部材と、
前記軽量棒状部材の上面に複数枚重ねて接着された、炭素繊維の方向が長手方向とされた炭素繊維UDプリプレグシートからなる上面補強部材と、
前記軽量棒状部材の下面に複数枚重ねて接着された、炭素繊維の方向が長手方向とされた炭素繊維UDプリプレグシートからなる下面補強部材と、を含んで構成され、
前記下面補強部材の引張強さが、前記上面補強部材の引張強さよりも大きい
ことを特徴とする自動車運搬用車両の道板。
【請求項3】
請求項において、
前記軽量棒状部材は、
長手方向に幅が均一のストレート部と、
前記ストレート部の後端に接続され、道板幅方向内側に拡大された後端側拡大端部と、
を含んで構成されたことを特徴とする自動車運搬用車両の道板。
【請求項4】
請求項において、
前記下面補強部材は、
前記ストレート部と同一幅で、前記後端側拡大端部と重なる部分が、平面内で幅方向内側に屈曲された後端側屈曲炭素繊維UDプリプレグシートと、
前記ストレート部と同一幅で、前記フック部に重なる部分が、平面内で幅方向内側に屈曲された前端側屈曲炭素繊維UDプリプレグシートと、
を交互に重ねた状態で接着された構成を含むことを特徴とする自動車運搬用車両の道板。
【請求項5】
請求項又はにおいて、
前記上面補強部材は、
前記ストレート部と同一幅で、前記後端側拡大端部と重なる部分が、平面内で幅方向内側に屈曲された後端側屈曲炭素繊維UDプリプレグシートと、
全長にわたって前記ストレート部と同幅のストレート炭素繊維UDプリプレグシートと、
を交互に重ねた状態で接着された構成を含むことを特徴とする自動車運搬用車両の道板。
【請求項6】
請求項乃至のいずれかにおいて、
前記フック部は、サイドメンバー差込み接着部とフック部本体とを有し、
前記サイドメンバー差込み接着部は、道板幅方向両端部に設けられ、前記左右一対のサイドメンバーにおける、前記軽量棒状部材の前側端部が挿入可能とされ、該挿入部分を上下から挟み込む、断面が横向きU字形状とされ、
前記フック部本体は、前記左右一対のサイドメンバー差込み接着部の間に配置されていることを特徴とする自動車運搬用車両の道板。
【請求項7】
請求項において、
前記下面補強部材は、その前側端部における、厚さ方向上側部分が、前記サイドメンバー差込み接着部の内側に接着され、厚さ方向下側部分が、前記サイドメンバー差込み接着部の下側面に接着された構成であることを特徴とする自動車運搬用車両の道板。
【請求項8】
請求項において、
前記上面補強部材は、前記サイドメンバー差込み接着部の上側面を被って接着された構成であることを特徴とする自動車運搬用車両の道板。
【請求項9】
請求項において、
前記サイドメンバー差込み接着部の上面は前端側に下向きの、傾斜角が5度以上10度以下の傾斜面とされ、前記上面補強部材は、前記傾斜面を上方から被って接着されるカバー部を有し、前記カバー部は、前記ストレート部から前記傾斜面に沿って折曲げられた折曲げ端部とされたことを特徴とする自動車運搬用車両の道板。
【請求項10】
自動車運搬用車両の後端部に設けられ、路面と自動車積載デッキとの間での自動車の乗降りに用いられ、車両幅方向に長く、前記自動車積載デッキの後端に取外し自在に引掛け可能のフック部と、
該フック部と反対側の後端部に設けられ、前記フック部と車両幅方向に同一長さで、前記フック部が前記自動車積載デッキの後端に引掛けられている状態で前記路面に接触する路面側端末材と、
前記フック部及び前記路面側端末材の、車両幅方向両端部に接続された左右一対のサイドメンバーと、
前記フック部及び前記路面側端末材の間に、車両前後方向に間隔をおいて配置され、前記左右一対のサイドメンバーを車両幅方向に連結させる複数の横桁と、
を有してなる自動車運搬用車両の道板の製造方法であって、
断面が四角形の中空発泡樹脂からなる芯材の外周に、2枚の炭素繊維平織プリプレグシートを2枚重ねで少なくとも2周巻付け接着して軽量棒状部材を形成する工程と、
前記一対の軽量棒状部材を平行に並べ、これらの長手方向一端を前記軽量棒状部材の長手方向に対して直交する方向に配置した前記フック部の車両幅方向両端部に連結する工程と、
前記一対の軽量棒状部材を平行に並べ、これらの長手方向他端を前記軽量棒状部材の長手方向に対して直交する方向に配置した前記路面側端末材の車両幅方向両端部に連結する工程と、
前記軽量棒状部材の上面に、炭素繊維の方向が、前記軽量棒状部材の長手方向とされた複数枚の炭素繊維UDプリプレグシートを重ねて接着して、上面補強部材を形成する工程、前記軽量棒状部材の下面に、炭素繊維の方向が、前記軽量棒状部材の長手方向とされた、前記上面補強部材を構成する炭素繊維UDプリプレグシートの枚数より多い枚数の炭素繊維UDプリプレグシートを重ねて接着して下面補強部材を形成する工程、
により前記サイドメンバーを形成する工程と、
前記フック部及び前記路面側端末材により連結された状態の前記一対のサイドメンバーの間に、前記複数の横桁を前記サイドメンバーの長手方向に間隔をおいて配置し、これら複数の横桁の両端を前記一対のサイドメンバーに連結する工程と、
を有することを特徴とする自動車運搬用車両の道板の製造方法。
【請求項11】
請求項10において、
前記軽量棒状部材を形成する工程は、前記重ねられた2枚の炭素繊維平織プリプレグシートを、前記芯材の長手方向の繊維が重ならないようにずらして配置して、前記芯材の外周に巻付け接着する工程を含むことを特徴とする自動車運搬用車両の道板の製造方法。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、軽量棒状部材、キャリアカーと称される自動車運搬用車両の、自動車乗降用の道板及びその製造方法に関する。
【背景技術】
【0002】
自動車運搬用車両としては、例えば特許文献1に記載されたようなものがある。従来の自動車運搬用車両においては、道板を自動車積載のための下段デッキの下側に収納し、自動車の乗降時には、車両運転者(ドライバー)が道板を下段デッキから引出して、その車両前後方向の後端を路面に設置させ、且つ、前端を下段デッキの後端部にかけて、下段デッキと路面との間に傾斜した車路を形成するようにしている。
【0003】
上記のような道板は、車両の重量軽減のため、アルミニウム等から構成されていて、その重さは約20kgあった。
【0004】
ところが、近年、自動車運搬用車両についても、女性ドライバーが増加傾向にあり、女性ドライバーでは、約20kgの重量のあるアルミニウム製の道板を、下段デッキから引出したり、収納する作業が困難であり、道坂の更なる軽量化が望まれていた。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0005】
【特許文献1】特開2000−335307号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0006】
本発明は、上記従来の問題を解消すべくなされたものであって、軽量棒状部材、アルミニウム製の道板よりも更に軽量化を図って、女性ドライバーでも取扱いが容易となるようにした自動車運搬用車両の道板及びその製造方法を提供とすることを課題とする。
【課題を解決するための手段】
【0007】
即ち、本発明は以下のような実施例により上記課題を解決するものである。
【0008】
(1)断面が四角形の中空発泡樹脂からなる芯材と、前記芯材の外周に、2枚重ねで少なくとも2周巻付けて接着された炭素繊維平織プリプレグシートからなり、前記重ねられた2枚の炭素繊維平織プリプレグシート、前記芯材の長手方向の繊維が重ならないようにずらして配置された巻付け補強部材と、前記炭素繊維平織プリプレグシートが巻付けられた前記芯材の1つの面に複数枚重ねて接着された、炭素繊維の方向が長手方向とされた炭素繊維UDプリプレグシートからなる非引張側面補強部材と、前記炭素繊維平織プリプレグシートが巻付けられた前記芯材の前記1つの面の反対側の面に複数枚重ねて接着された、炭素繊維の方向が長手方向とされた炭素繊維UDプリプレグシートからなる引張側面補強部材と、を含んで構成され、前記非引張側面補強部材を構成する炭素繊維UDプリプレグシートの枚数よりも、前記引張側面補強部材を構成する炭素繊維UDプリプレグシートの枚数が多いことを特徴とする軽量棒状部材。
【0010】
)自動車運搬用車両の後端部に掛けられ、路面と自動車積載デッキとの間で自動車の乗り降りに用いられる、車両前後方向に長い道板であって、前端部に設けられ、車両幅方向に長く、前記自動車運搬用車両の後端部に引掛け可能のフック部と、該フック部と反対側で、後端部に設けられ、前記フック部が前記自動車運搬用車両の後端部に引掛けられている状態で前記路面に接触する路面側端末材と、前記フック部及び前記路面側端末材における、これらの車両幅方向両端部に接続された左右一対のサイドメンバーと、前記フック部及び前記路面側端末材の間に、長手方向に間隔をおいて配置され、前記左右一対のサイドメンバーを車両幅方向に連結する複数の横桁と、を有してなり、前記サイドメンバーは、断面が四角形の中空発泡樹脂製の芯材、及び、前記芯材の外周に、2枚重ねで少なくとも2周巻付けて接着された2枚の炭素繊維平織プリプレグシートからなり、前記重ねられた2枚の炭素繊維平織プリプレグシートは、前記芯材の長手方向の繊維が重ならないようにずらして配置されている巻付け補強部材を含む軽量棒状部材と、前記軽量棒状部材の上面に複数枚重ねて接着された、炭素繊維の方向が長手方向とされた炭素繊維UDプリプレグシートからなる上面補強部材と、前記軽量棒状部材の下面に複数枚重ねて接着された、炭素繊維の方向が長手方向とされた炭素繊維UDプリプレグシートからなる下面補強部材と、を含んで構成され、前記下面補強部材の引張強さが、前記上面補強部材の引張強さよりも大きいことを特徴とする自動車運搬用車両の道板。
【0011】
)()において、前記軽量棒状部材は、長手方向に幅が均一のストレート部と、前記ストレート部の後端に接続され、道板幅方向内側に拡大された後端側拡大端部と、を含んで構成されたことを特徴とする自動車運搬用車両の道板。
【0012】
)()において、前記下面補強部材は、前記ストレート部と同一幅で、前記後端側拡大端部と重なる部分が、平面内で幅方向内側に屈曲された後端側屈曲炭素繊維UDプリプレグシートと、前記ストレート部と同一幅で、前記フック部に重なる部分が、平面内で幅方向内側に屈曲された前端側屈曲炭素繊維UDプリプレグシートと、を交互に重ねた状態で接着された構成を含むことを特徴とする自動車運搬用車両の道板。
【0013】
)()又は()において、前記上面補強部材は、前記ストレート部と同一幅で、前記後端側拡大端部と重なる部分が、平面内で幅方向内側に屈曲された後端側屈曲炭素繊維UDプリプレグシートと、全長にわたって前記ストレート部と同幅のストレート炭素繊維UDプリプレグシートと、を交互に重ねた状態で接着された構成を含むことを特徴とする自動車運搬用車両の道板。
【0014】
)()乃至()のいずれかにおいて、前記フック部は、サイドメンバー差込み接着部とフック部本体とを有し、前記サイドメンバー差込み接着部は、道板幅方向両端部に設けられ、前記左右一対のサイドメンバーにおける、前記軽量棒状部材の前側端部が挿入可能とされ、該挿入部分を上下から挟み込む、断面が横向きU字形状とされ、前記フック部本体は、前記左右一対のサイドメンバー差込み接着部の間に配置されていることを特徴とする自動車運搬用車両の道板。
【0015】
)()において、前記下面補強部材は、その前側端部における、厚さ方向上側部分が、前記サイドメンバー差込み接着部の内側に接着され、厚さ方向下側部分が、前記サイドメンバー差込み接着部の下側面に接着された構成であることを特徴とする自動車運搬用車両の道板。
【0016】
)()において、前記上面補強部材は、前記サイドメンバー差込み接着部の上側面を被って接着された構成であることを特徴とする自動車運搬用車両の道板。
【0017】
)()において、前記サイドメンバー差込み接着部の上面は前端側に下向きの、傾斜角が5度以上10度以下の傾斜面とされ、前記上面補強部材は、前記傾斜面を上方から被って接着されるカバー部を有し、前記カバー部は、前記ストレート部から前記傾斜面に沿って折曲げられた折曲げ端部とされたことを特徴とする自動車運搬用車両の道板。
【0018】
10)自動車運搬用車両の後端部に設けられ、路面と自動車積載デッキとの間での自動車の乗降りに用いられ、車両幅方向に長く、前記自動車積載デッキの後端に取外し自在に引掛け可能のフック部と、該フック部と反対側の後端部に設けられ、前記フック部と車両幅方向に同一長さで、前記フック部が前記自動車積載デッキの後端に引掛けられている状態で前記路面に接触する路面側端末材と、前記フック部及び前記路面側端末材の、車両幅方向両端部に接続された左右一対のサイドメンバーと、前記フック部及び前記路面側端末材の間に、車両前後方向に間隔をおいて配置され、前記左右一対のサイドメンバーを車両幅方向に連結させる複数の横桁と、を有してなる自動車運搬用車両の道板の製造方法であって、断面が四角形の中空発泡樹脂からなる芯材の外周に、2枚の炭素繊維平織プリプレグシートを2枚重ねで少なくとも2周巻付け接着して軽量棒状部材を形成する工程と、前記一対の軽量棒状部材を平行に並べ、これらの長手方向一端を前記軽量棒状部材の長手方向に対して直交する方向に配置した前記フック部の車両幅方向両端部に連結する工程と、前記一対の軽量棒状部材を平行に並べ、これらの長手方向他端を前記軽量棒状部材の長手方向に対して直交する方向に配置した前記路面側端末材の車両幅方向両端部に連結する工程と、前記軽量棒状部材の上面に、炭素繊維の方向が、前記軽量棒状部材の長手方向とされた複数枚の炭素繊維UDプリプレグシートを重ねて接着して、上面補強部材を形成する工程、前記軽量棒状部材の下面に、炭素繊維の方向が、前記軽量棒状部材の長手方向とされた、前記上面補強部材を構成する炭素繊維UDプリプレグシートの枚数より多い枚数の炭素繊維UDプリプレグシートを重ねて接着して下面補強部材を形成する工程、により前記サイドメンバーを形成する工程と、前記フック部及び前記路面側端末材により連結された状態の前記一対のサイドメンバーの間に、前記複数の横桁を前記サイドメンバーの長手方向に間隔をおいて配置し、これら複数の横桁の両端を前記一対のサイドメンバーに連結する工程と、を有することを特徴とする自動車運搬用車両の道板の製造方法。
11)(10)において、前記軽量棒状部材を形成する工程は、前記重ねられた2枚の炭素繊維平織プリプレグシートを、前記芯材の長手方向の繊維が重ならないようにずらして配置して、前記芯材の外周に巻付け接着する工程を含むことを特徴とする自動車運搬用車両の道板の製造方法。
【発明の効果】
【0019】
本発明によれば、自動車運搬用車両に用いられる道板の更なる軽量化を図ることができ、これによって女性ドライバーによる道坂の設定及び収納作業を容易とすることができる。
【図面の簡単な説明】
【0020】
図1】本発明の実施例に係る道板及びこれを用いた自動車運搬用車両の後部を模式的に示す側面図
図2】同実施例に係る道板を示す平面図
図3】同側面図
図4図2のIV−IV線に沿う拡大視図
図5図2のV−V線に沿う拡大断面図
図6】同実施例に係る道板における後端角部を示す斜視図
図7】同実施例に係る道板のサイドメンバーを製造する過程を示す斜視図
図8A】サイドメンバーを構成する棒状部材における中空発泡樹脂製の芯材の一部を示す斜視図
図8B】同芯材に巻付け補強部材を巻付けた状態を示す斜視図
図8C】同巻付け状態を模式的に示す一部断面図
図9】同実施例に係る道板を製造するための金型を示す分解斜視図
図10】同金型を組み立てた状態で示す斜視図
図11】同実施例に係るサイドメンバー、フック部、及び左側のサイドメンバーの上面及び下面補強部材を構成する炭素繊維UDプリプレグシートを後方から視た状態で示す分解斜視図
【発明を実施するための形態】
【0021】
以下、本発明の実施例に係る自動車運搬用車両の道板について詳細に説明する。
【実施例】
【0022】
図1に示されるように、本発明の実施例に係る道板10は、その前端が自動車運搬用車両1の下段デッキ(自動車積載用デッキ)2の後端部に設けられた掛止部3に掛けられた状態で、後端が路面4に接触して、路面4と掛止部3との間に傾斜した車路を形成するものである。図1の符号5は、自動車運搬用車両1に道板10を通って乗降される自動車を示す。
【0023】
道板10は、図2図3に示されているように、車両幅方向に長く、自動車運搬用車両1の掛止部3に引掛け可能のフック部12と、フック部12が自動車運搬用車両1の掛止部3に引掛けられている状態で、路面4に接触する路面側端末材14と、フック部12及び路面側端末材14における、これらの車両幅方向両端部に接続された左右一対のサイドメンバー16A、16Bと、フック部12及び路面側端末材14の間に、長手方向に間隔をおいて配置され、左右一対のサイドメンバー16A、16Bを車両幅方向に連結する複数の横桁18とを備えて構成されている。
【0024】
サイドメンバー16A、16B(以下、これらを総称する場合は単に16とする)は、図5図6に示されるように、軽量棒状部材20と、該軽量棒状部材20の上面に設けられた上面補強部材26及び下面に設けられた下面補強部材28とから構成されている。
【0025】
軽量棒状部材20は、図8A図8B図8Cに示されるように、芯材22、及び、該芯材22の外周に巻付け接着された補強部材24から構成されている。
【0026】
軽量棒状部材20における芯材22は、断面が四角形の中空発泡樹脂製であり、例えば積水化学株式会社製の発泡樹脂フォーマック(登録商標)を独立発泡させたものであり、比重は0.057、耐熱温度は115℃である。この実施例において、前記断面四角形の部材は、板状に発泡した樹脂を図5あるいは図8Aに示されるように、中空四角形に組み立て、接着して構成されている。
【0027】
芯材22に巻付けられる補強部材24は、炭素繊維平織プリプレグシート(以下、平織シート)24Aを2枚重ねで、芯材22の外周に少なくとも2周巻付けて接着剤により接着されたものである。軽量棒状部材20の断面剛性を強化するためには最低2周巻付ける必要があるが、製造コストとの関係で最大5周巻付ければよい。
【0028】
平織シート24Aを2枚重ねで同時に巻付けて接着すると、巻付け状態で、繊維の重複がなく、強度の均一化及び樹脂材料の使用量の低減を図ることができる。平織シート24A2枚を順次に巻付けた場合は、2枚のシートの繊維の位置同士が重なったり、外側に巻付けたシートの繊維が内側のシートの繊維に引掛かったりして重複が生じる。
【0029】
なお、芯材22は、図7に示されるように、長手方向中間部分が断面形状が均一の直線状のストレート部20Aと、前端側の、フック部12に差込み可能な差込み部20Bと、後端側の路面側部20Cとから構成されている。差込み部20Bは、上面が下向きに傾斜する先端先細り形状であり、また、路面側部20Cは、ストレート部20Aの後端から、下面が上向きに傾斜して、後端側ほど薄くなり、且つ、道板幅方向内側に広がるテーパ形状とされている。
【0030】
また、軽量棒状部材20は芯材22に対応して、ストレート部20Aと、差込み部20Bと、路面側部20Cとから構成され(図11参照)ている。
【0031】
図4に示されるように、上面補強部材26は、炭素繊維の方向が長手方向とされた炭素繊維UDプリプレグシート(以下、UDシート)27を複数枚重ねて、軽量棒状部材20の上面に接着した構成となっている。
【0032】
下面補強部材28は、炭素繊維の方向が長手方向とされた、炭素繊維UDプリプレグシート(以下、UDシート)29を複数枚重ねて、軽量棒状部材20の下面に接着した構成となっている。
【0033】
フック部12は、図4図9に示されるように、サイドメンバー差込み接着部12Aとフック部本体12Bとを有する構成であって、サイドメンバー差込み接着部12Aは、左右一対のサイドメンバー16A、16Bの軽量棒状部材20の差込み部20Bが挿入可能とされ、該挿入部分を上下から挟み込む、断面が横向きU字形状とされている。
【0034】
フック部本体12Bは、サイドメンバー差込み接着部12Aの前側にあって、図4に拡大して示されるように、自動車運搬用車両1の掛止部3に上方から引掛けられるように、下向きのU字形状とされている。
【0035】
上面補強部材26を構成するUDシート27は、図4に示されるように、軽量棒状部材20の前端の差込み部20Bが、サイドメンバー差込み接着部12A内に挿入接着された状態で、軽量棒状部材20の上面から、サイドメンバー差込み接着部12Aの上面にかけて連続的に覆った状態で、軽量棒状部材20及びサイドメンバー差込み接着部12Aの上面に接着されている。
【0036】
即ち、サイドメンバー差込み接着部12Aの上面である傾斜面13は、上面補強部材26の傾斜面13に沿って折曲げられた折曲げ部分であるカバー部26Aにより覆われている。
【0037】
ここで、サイドメンバー差込み接着部12Aの上面は、前方に5度以上10度以下の傾斜角θで傾く傾斜面13とされている。従って、軽量棒状部材20のストレート部20Aの上面に対して、傾斜面13は5度以上10度以下の角度を成すようにされている。
【0038】
傾斜面13の傾斜角度を5度以上としたのは、傾斜面13から上面補強部材26が剥がれ難いからであり、10度以下としたのは、UDシート27、29の折曲げ限界を考慮したものである。
【0039】
また、上面補強部材26は、図11に示されるように、ストレート部20Aと同一幅で、路面側部20Cと重なる部分で、平面内で幅方向内側に屈曲された後端側屈曲炭素繊維UDプリプレグシート(以下、後端側屈曲UDシート)27Aと、長手方向全体にわたってストレート部20Aと同幅のストレート炭素繊維UDプリプレグシート(以下、ストレートUDシート)27Bとが交互に接着された状態の構成となっている。
【0040】
図11に示されるように、上面補強部材26の最も上面のUDシートは、軽量棒状部材20の上面と同一平面形状の上面カバー炭素繊維UDプリプレグシート(以下、上面カバーUDシート)27Cとされている。なお、これらUDシート27、27A、27B、27Cは、上面補強部材26の裏面となる直平面と平行になるようにされている。
【0041】
即ち、上面補強部材26においては、後端側が道板幅方向内側に広がった上面カバーUDシート27Cと軽量棒状部材20との間に、後端側屈曲UDシート27Aと、ストレートUDシート27Bとを重ねて接着することによって、軽量棒状部材20の上面と同一平面形状を構成している。
【0042】
図4に示されるように、下面補強部材28の厚さ方向上側の一部の前端部は、軽量棒状部材20の差込み部20Bの下側を覆った状態のままで、サイドメンバー差込み接着部12A内に挿入接着される内側前端部28Aとされ、下面補強部材28の厚さ方向下側の残りの前端部は、上記の状態でサイドメンバー差込み接着部12Aの下側面を覆う下側前端部28Bとされている。
【0043】
下面補強部材28を構成する複数枚のUDシートは、軽量棒状部材20のストレート部20Aから路面側部20Cに至るとき、所定角度で上向きに屈折されている。
【0044】
また、下面補強部材28における厚さ方向最も下側の底面カバー炭素繊維UDプリプレグシート(以下、底面カバーUDシート)29Aは、その平面形状が、軽量棒状部材20の下面と同一となるようにされていて、その前端が、上記サイドメンバー差込み接着部12A内に入り込んで接着される内側前端部28Aと、サイドメンバー差込み接着部12Aの下面を覆う下側前端部28Bとに、厚さ方向に分岐されている。
【0045】
下面補強部材28における底面カバーUDシート29Aと、軽量棒状部材20の下側面との間の部分は、軽量棒状部材20とともに、前端部が、平面視で道板幅方向内側に屈曲され、サイドメンバー差込み接着部12A内に差込み接着される前端側屈曲炭素繊維UDプリプレグシート(以下、前端側屈曲UDシート)29Bと、後端部が、平面視で道板幅方向内側に屈曲された後端側屈曲炭素繊維UDプリプレグシート(以下、後端側屈曲UDシート)29Cとを交互に複数枚重ねて接着された構成となっている。
【0046】
下面補強部材28においては、底面カバーUDシート29Aと軽量棒状部材20の下側面との間に、前端側屈曲UDシート29Bと、後端側屈曲UDシート29Cとを重ねて接着することにより、軽量棒状部材20の下面と同一平面形状を構成している。
【0047】
路面側端末材14は、フック部12と連結されたサイドメンバー16A、16Bに、図6に示されるように取付けられて、一対のサイドメンバー16A、16Bの後端を強固に連結する。
【0048】
詳細には、路面側端末材14は、サイドメンバー16A、16Bを上側から押え込む押さえ部材14Aと、サイドメンバー16A、16Bの後端の下側面及び後端面を覆う断面L字形状の端末材本体14Bと、端末材本体14Bの下側角部に取付けられたゴム板14Cとから構成されている。
【0049】
横桁18は、図5に示されるように、道板幅方向両端下側が切り欠かれた断面扁平四角形状の横桁本体18Aと、該横桁本体18Aの下側面をサイドメンバー16A、16Bの道板幅方向の内側面に連結するためのアングル部材18Bとを備えて構成され、該横桁本体18Aの道板幅方向両端下側に形成された切欠18C内側面のサイドメンバー16A、16Bの表面に固着された構成となっている。
【0050】
上記のような構成の道板10は、サイドメンバー16A、16Bを構成する軽量棒状部材20の大部分が、断面四角形の中空発泡部材からなる芯材22により構成されるとともに、芯材22に平織シート24Aを巻付けてなる補強部材24によって、断面剛性が大幅に向上され、従って、重量を大幅に軽減することができる。
【0051】
実際に、従来のアルミニウム製の道板は19.9kgであったが、本実施例の道板10は、15.1kgであり重量を24%軽減できた。
【0052】
また、従来の技術においては、軽量化された道板は自動車の下段デッキへの乗降に際して、自動車の重さにより大きくたわむことが予想されたが、本実施例では、軽量棒状部材20の上下面に、長手方向に繊維がある炭素繊維UDプリプレグシートを複数枚重ねて接着することによって重量の増大を少なくして、且つ、曲げ剛性を大幅に向上することができた。
【0053】
更に、サイドメンバー16の上面は、炭素繊維UDプリプレグシートを複数枚重ねて接着した上面補強部材26から構成しているので、アルミニウムと比較して、重量を低減させた上に、サイドメンバー16の曲げ剛性を増大することができる。
【0054】
また、上面補強部材26及び下面補強部材28が、フック部12のサイドメンバー差込み接着部12Aの上面及び下面を軽量棒状部材20の上面及び下面から連続的に覆って形成されているので、フック部12にかかる自動車5の荷重を均一に分散して、サイドメンバー16A、16Bとフック部12との負荷が集中することを抑制している。
【0055】
上記の後端側屈曲UDシート27A、29C、前端側屈曲UDシート29Bは、いずれも幅が均一であるので、平面内で屈曲されていても、これが上記角度θの範囲であれば、ストレートUDシート27Bと同様の引張強を維持することができる。
【0056】
次に、図7図12を参照して、本発明の実施例に係る道板10の製造過程について説明する。
【0057】
まず、図7に示されるように、巻付け用金型30上に2枚重ねの平織シート24Aを、図7において示される上下方向に、前後方向の縦糸が重ならないように、わずかにずらして配置する。
【0058】
次に、軽量棒状部材20の芯材22を、横向きに、且つ、前端が前方向になるように配置し、この状態で、接着剤を用いながら、2枚重ねの平織シート24Aを芯材22の外周に巻付けつつ接着する。
【0059】
前述のように、2枚重ねの平織シート24Aは、同時に芯材22に巻付けられ、且つ、接着されるので、繊維の重なりが抑制され、従って、接着後の表面が均一になり、繊維の重なりによる凹凸が殆ど生じない。この巻付けの過程を、図8A図8Cに示す。
【0060】
平織シート24Aを接着する接着剤が硬化した後は、図9及び図10に示される、サイドメンバー形成金型40により、サイドメンバー16A、16B、及びこれらにフック部12が連結した中間体を形成する。
【0061】
サイドメンバー形成金型40は、その一端中央部に、軽量棒状部材20における、上方に屈折する路面側部20Cに対応して屈折して、突出された折曲突出部42を有している金型本体41と、この金型本体41の上面41Aにおける幅方向両側に配置される左右一対の外幅規制金型43A、43Bと、金型本体41の中央部に載置して配置される内幅規制金型44とを備えて構成されている。図9の符号45は、内幅規制金型44の中央の隙間に設けられるスペーサを示す。
【0062】
サイドメンバー形成金型40は、図10に示されるように組み立てられ、金型本体41の上面41Aの中央位置に内幅規制金型44が配置され、その両側からサイドメンバー形成用隙間46A、46Bを間にして、外幅規制金型43A、43Bが配置される。
【0063】
外幅規制金型43A、43Bの間の位置において、金型本体41の上面41Aは、サイドメンバー16A、16Bの下面を形成するようにされている。
【0064】
サイドメンバー形成用隙間46A、46Bの底面(上面41A)に、底面カバーUDシート29Aを、複数枚のUDシートを接着しながら重ねて形成する(図11参照)。形成された底面カバーUDシート29Aの前端部に、フック部12をサイドメンバー差込み接着部12Aに接続する。このとき、サイドメンバー差込み接着部12Aの下側面は、底面カバーUDシート29Aの前端の分岐された部分の間に入り込む。
【0065】
次に、前端側屈曲UDシート29Bと後端側屈曲UDシート29Cとを交互に重ね合わせながら底面カバーUDシート29A上に接着して、下面補強部材28を形成する。下面補強部材28上には、軽量棒状部材20を載せて接着する。
【0066】
なお、前端側屈曲UDシート29Bと後端側屈曲UDシート29Cの前端部は、フック部12のサイドメンバー差込み接着部12A内で、フック部12に接着される。
【0067】
次に、接着された軽量棒状部材20の上面に、後端側屈曲UDシート27AとストレートUDシート27Bとを交互に重ねて接着していく。
【0068】
このとき、これら後端側屈曲UDシート27AとストレートUDシート27Bの前端部は、フック部12におけるサイドメンバー差込み接着部12Aの上側の傾斜面13を覆うようにして接着固定する。
【0069】
上記交互に重ねて接着された後端側屈曲UDシート27AとストレートUDシート27Bの上面には、上面カバーUDシート27Cが接着され、これによって、上面補強部材26が完成し、同時にフック部12に取付けられた状態の一対のサイドメンバー16A、16Bからなる中間体が完成する。
【0070】
この中間体に対しては、横桁18を順次取付け、最後に、路面側端末材14をサイドメンバー16A、16Bの後端部を連結するようにして取付けて、道板10の製造が完了する。
【0071】
上記軽量棒状部材20は、本実施例においては自動車運搬車両用の道板に適用されているが、本発明はこれに限定されるものでなく、重量軽減と断面剛性強化の要求される棒状材に一般的に適用されるものである。
【産業上の利用可能性】
【0072】
本発明は、自動車運搬用車両の自動車乗降用の道板に利用でき、また、軽量棒状部材は、重量軽減と断面剛性強化の要求される棒状材に利用できる。
【符号の説明】
【0073】
1…自動車運搬用車両
2…下段デッキ(自動車積載用デッキ)
3…掛止部
4…路面
5…自動車
10…道板
12…フック部
12A…サイドメンバー差込み接着部
12B…フック部本体
13…傾斜面
14…路面側端末材
14A…押さえ部材
14B…端末材本体
14C…ゴム板
16、16A、16B…サイドメンバー
18…横桁
18A…横桁本体
18B…アングル部材
18C…切欠
20…軽量棒状部材
20A…ストレート部
20B…差込み部
20C…路面側部
22…芯材
24…補強部材
24A…炭素繊維平織プリプレグシート(平織シート)
26…上面補強部材
26A…カバー部
27、29…炭素繊維UDプリプレグシート(UDシート)
27A、29C…後端側屈曲炭素繊維UDプリプレグシート(後端側屈曲UDシート)
27B…ストレート炭素繊維UDプリプレグシート(ストレートUDシート)
27C…上面カバー炭素繊維UDプリプレグシート(上面カバーUDシート)
28…下面補強部材
28A…内側前端部
28B…下側前端部
29A…底面カバー炭素繊維UDプリプレグシート(底面カバーUDシート)
29B…前端側屈曲炭素繊維UDプリプレグシート(前端側屈曲UDシート)
30…巻付け用金型
40…サイドメンバー形成金型
41…金型本体
41A…上面
42…折曲突出部
43A、43B…外幅規制金型
44…内幅規制金型
45…スペーサ
46A、46B…サイドメンバー形成用隙間
図1
図2
図3
図4
図5
図6
図7
図8A
図8B
図8C
図9
図10
図11