(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
【発明を実施するための形態】
【0015】
後述する本発明に対する詳細な説明は、本発明を実施することができる特定の実施形態を例示として示す添付の図面を参照する。これらの実施形態は、当業者が本発明を実施するのに十分なように詳細に説明する。本発明の多様な実施形態は互いに異なるが、相互に排他的である必要はないことが理解されなければならない。例えば、ここに記載されている特定の形状、構造及び特性は、一実施形態に関連して本発明の精神及び範囲を外れないながらも、他の実施形態で具現されてもよい。また、それぞれの開示された実施形態内の個別構成要素の位置又は配置は、本発明の精神及び範囲を外れないながらも、変更されてもよいことが理解されなければならない。図面において類似の参照符号は様々な側面にわたって同一もしくは類似の機能を指し示す。
【0016】
以下、添付される図面を参照して本発明の実施形態によるタッチ入力装置を説明する。以下では、静電容量方式のタッチセンサパネル100及び圧力センサ450、460を例示するが、実施形態により、他の方式でタッチ位置及び/又はタッチ圧力を検出することができる技法が適用されてもよい。
【0017】
図1aは、本発明の実施形態による静電容量方式のタッチセンサパネル100及びこの動作のための構成の概略図である。
図1aを参照すると、実施形態によるタッチセンサパネル100は、複数の駆動電極TX1〜TXn及び複数の受信電極RX1〜RXmを含み、前記タッチセンサパネル100の動作のために複数の駆動電極TX1〜TXnに駆動信号を印加する駆動部120、及びタッチセンサパネル100のタッチ表面に対するタッチによって変化する静電容量の変化量に対する情報を含む感知信号を受信して、タッチの有無及び/又はタッチ位置を検出する感知部100を含んでもよい。
【0018】
図1aに示されたように、タッチセンサパネル100は、複数の駆動電極TX1〜TXnと複数の受信電極RX1〜RXmとを含んでもよい。
図1aにおいては、タッチセンサパネル100の複数の駆動電極TX1〜TXnと複数の受信電極RX1〜RXmとが直交アレイを構成することが示されているが、これに限定されず、複数の駆動電極TX1〜TXnと複数の受信電極RX1〜RXmが対角線、同心円、及び3次元ランダム配列などをはじめとする任意の数の次元、及びこの応用配列を有するようにすることができる。ここで、n及びmは、量の整数として互いに同じか、もしくは異なる値を有してもよく、実施形態により大きさが変わってもよい。
【0019】
図1aに示されたように、複数の駆動電極TX1〜TXnと複数の受信電極RX1〜RXmとは、それぞれ互いに交差するように配列されてもよい。駆動電極TXは、第1軸方向に延びた複数の駆動電極TX1〜TXnを含み、受信電極RXは、第1軸方向と交差する第2軸方向に延びた複数の受信電極RX1〜RXmを含んでもよい。
【0020】
本発明の実施形態によるタッチセンサパネル100において、複数の駆動電極TX1〜TXnと複数の受信電極RX1〜RXmとは、互いに同一の層に形成されてもよい。例えば、複数の駆動電極TX1〜TXnと複数の受信電極RX1〜RXmとは、絶縁膜(図示せず)の同一の面に形成されてもよい。また、複数の駆動電極TX1〜TXnと複数の受信電極RX1〜RXmは、互いに異なる層に形成されてもよい。例えば、複数の駆動電極TX1〜TXnと複数の受信電極RX1〜RXmは、一つの絶縁膜(図示せず)の両面にそれぞれ形成されてもよく、又は、複数の駆動電極TX1〜TXnは、第1絶縁膜(図示せず)の一面に、そして複数の受信電極RX1〜RXmは、前記第1絶縁膜と異なる第2絶縁膜(図示せず)の一面上に形成されてもよい。
【0021】
複数の駆動電極TX1〜TXnと複数の受信電極RX1〜RXmとは、透明伝導性物質(例えば、酸化スズ(SnO
2)及び酸化インジウム(In
2O
3)等からなるITO(Indium Tin Oxide)又はATO(Antimony Tin Oxide))等から形成されてもよい。しかし、これは単に例示に過ぎず、駆動電極TX及び受信電極RXは、他の透明伝導性物質又は不透明伝導性物質から形成されてもよい。例えば、駆動電極TX及び受信電極RXは、銀インク(silver ink)、銅(copper)又は炭素ナノチューブ(CNT:Carbon Nanotube)のうち少なくとも何れか一つを含んで構成されてもよい。また、駆動電極TX及び受信電極RXは、メタルメッシュ(metal mesh)で具現されるか、もしくは銀ナノ(nano silver)物質から構成されてもよい。
【0022】
本発明の実施形態による駆動部120は、駆動信号を駆動電極TX1〜TXnに印加することができる。実施形態において、駆動信号は、第1駆動電極TX1から第n駆動電極TXnまで順次一度に一つの駆動電極に対して印加されてもよい。このような駆動信号の印加は、再度反復して成されてもよい。これは単に例示に過ぎず、実施形態により多数の駆動電極に駆動信号が同時に印加されてもよい。
【0023】
感知部110は、受信電極RX1〜RXmを介して駆動信号が印加された駆動電極TX1〜TXnと受信電極RX1〜RXmとの間に生成された静電容量Cm:101に関する情報を含む感知信号を受信することによって、タッチの有無及びタッチ位置を検出することができる。例えば、感知信号は、駆動電極TXに印加された駆動信号が駆動電極TXと受信電極RXとの間に生成された静電容量Cm:101によりカップリングされた信号であってもよい。このように、第1駆動電極TX1から第n駆動電極TXnまで印加された駆動信号を受信電極RX1〜RXmを介して感知する過程は、タッチセンサパネル100をスキャン(scan)すると指称すことができる。
【0024】
例えば、感知部110は、それぞれの受信電極RX1〜RXmとスイッチを介して連結された受信機(図示せず)を含んで構成されてもよい。前記スイッチは、該受信電極RXの信号を感知する時間区間に、オン(on)になって受信電極RXから感知信号が受信機で感知され得るようにする。受信機は、増幅器(図示せず)及び増幅器の負(−)入力端と増幅器の出力端との間、すなわち帰還経路に結合した帰還キャパシタを含んで構成されてもよい。この時、増幅器の正(+)入力端は、グランド(ground)又は基準電圧に接続されてもよい。また、受信機は、帰還キャパシタと並列に連結されるリセットスイッチをさらに含んでもよい。リセットスイッチは、受信機によって遂行される電流において電圧への変換をリセットすることができる。増幅器の負入力端は、該受信電極RXと連結されて静電容量Cm:101に対する情報を含む電流信号を受信した後、積分して電圧に変換することができる。感知部110は、受信機を介して積分されたデータをデジタルデータに変換するADC(図示せず:analog to digital converter)をさらに含んでもよい。その後、デジタルデータはプロセッサ(図示せず)に入力され、タッチセンサパネル100に対するタッチ情報を取得するように処理されてもよい。感知部110は受信機とともに、ADC及びプロセッサを含んで構成されてもよい。
【0025】
制御部130は、駆動部120と感知部110の動作を制御する機能を遂行することができる。例えば、制御部130は、駆動制御信号を生成した後、駆動部120に伝達して駆動信号が所定の時間にあらかじめ設定された駆動電極TXに印加されるようにすることができる。また、制御部130は、感知制御信号を生成した後、感知部110に伝達して感知部110が所定の時間にあらかじめ設定された受信電極RXから感知信号の入力を受けて、あらかじめ設定された機能を遂行するようにすることができる。
【0026】
図1aにおいて駆動部120及び感知部110は、本発明の実施形態によるタッチセンサパネル100に対するタッチの有無及びタッチ位置を検出することができるタッチ検出装置(図示せず)を構成することができる。本発明の実施形態によるタッチ検出装置は、制御部130をさらに含んでもよい。本発明の実施形態によるタッチ検出装置は、タッチセンサパネル100を含むタッチ入力装置1000において、タッチセンシング回路であるタッチセンシングIC(touch sensing Integrated Circuit:図示せず)上に集積されて具現されてもよい。タッチセンサパネル100に含まれた駆動電極TX及び受信電極RXは、例えば伝導性トレース(conductive trace)及び/又は回路基板上に印刷された伝導性パターン(conductive pattern)等を通じてタッチセンシングICに含まれた駆動部120及び感知部110に連結されてもよい。タッチセンシングICは、伝導性パターンが印刷された回路基板上に位置することができる。実施形態によりタッチセンシングICは、タッチ入力装置1000の作動のためのメインボード上に実装されていてもよい。
【0027】
以上で詳しく見たように、駆動電極TXと受信電極RXの交差地点ごとに所定値の静電容量Cが生成され、指のような客体がタッチセンサパネル100に近接する場合、このような静電容量の値が変更されてもよい。
図1aにおいて、前記静電容量は、相互静電容量Cmを表わしてもよい。このような電気的特性を感知部110で感知し、タッチセンサパネル100に対するタッチの有無及び/又はタッチ位置を感知することができる。例えば、第1軸と第2軸とからなる2次元平面からなるタッチセンサパネル100の表面に対するタッチの有無及び/又はその位置を感知することができる。
【0028】
より具体的に、タッチセンサパネル100に対するタッチが生じる時、駆動信号が印加された駆動電極TXを検出することによって、タッチの第2軸方向の位置を検出することができる。これと同様に、タッチセンサパネル100に対するタッチの際に受信電極RXを介して受信された受信信号から静電容量の変化を検出することによって、タッチの第1軸方向の位置を検出することができる。
【0029】
上記では、駆動電極TXと受信電極RXとの間の相互静電容量の変化量に基づいて、タッチ位置を感知するタッチセンサパネル100の動作方式について説明したが、本発明はこれに限定されない。すなわち、
図1bのように、自己静電容量(self capacitance)の変化量に基づいて、タッチ位置を感知することも可能である。
【0030】
図1bは、本発明の他の実施形態によるタッチ入力装置に含まれる他の静電容量方式のタッチセンサパネル100及びこの動作を説明するための概略図である。
図1bに示されたタッチセンサパネル100には、複数のタッチ電極30が備えられる。複数のタッチ電極30は、
図1bに示されたように、一定の間隔を置いて格子状に配置され得るが、これに限定されない。
【0031】
制御部130により生成された駆動制御信号は駆動部120に伝達され、駆動部120は駆動制御信号に基づいて、所定の時間にあらかじめ設定されたタッチ電極30に駆動信号を印加する。また、制御部130により生成された感知制御信号は感知部110に伝達され、感知部110は感知制御信号に基づいて、所定の時間にあらかじめ設定されたタッチ電極30から感知信号の入力を受ける。この時、感知信号は、タッチ電極30に形成された自己静電容量の変化量に対する信号であり得る。
【0032】
この時、感知部110が感知した感知信号によって、タッチセンサパネル100に対するタッチの有無及び/又はタッチ位置が検出される。例えば、タッチ電極30の座標をあらかじめ知っているため、タッチセンサパネル100の表面に対する客体のタッチの有無及び/又はその位置を感知することができるようになる。
【0033】
以上では、便宜上、駆動部120と感知部110が別個のブロックに分かれて動作するものとして説明されたが、タッチ電極30に駆動信号を印加して、タッチ電極30から感知信号の入力を受ける動作を、一つの駆動及び感知部において遂行することも可能である。
【0034】
以上で、タッチセンサパネル100として相互静電容量方式のタッチセンサパネルが詳しく説明されたが、本発明の実施形態によるタッチ入力装置1000において、タッチの有無及びタッチ位置を検出するためのタッチセンサパネル100は、前述した方法以外の自己静電容量方式、表面静電容量方式、プロジェクテッド(projected)静電容量方式、抵抗膜方式、表面弾性波方式(SAW:surface acoustic wave)、赤外線(infrared)方式、光学的イメージング方式(optical imaging)、分散信号方式(dispersive signal technology)、及び音声パルス認識(acoustic pulse recognition)方式など、任意のタッチセンシング方式を用いて具現されてもよい。
【0035】
以下で、タッチの有無及び/又はタッチ位置を検出するための駆動電極TX及び受信電極RXに該当する構成は、タッチセンサ(touch sensor)100と指称することができる。
【0036】
本発明の実施形態によるタッチ入力装置1000において、タッチ位置を検出するためのタッチセンサパネル100がディスプレイパネル200Aの外部又は内部に位置してもよい。実施形態によるタッチ入力装置1000のディスプレイパネル200Aは、液晶表示装置(LCD:Liquid Crystal Display)、PDP(Plasma Display Panel)、有機発光表示装置(Organic Light Emitting Diode:OLED)などに含まれたディスプレイパネルであってもよい。これにより、使用者はディスプレイパネルに表示された画面を視覚的に確認しながら、タッチ表面にタッチを遂行して入力行為を遂行することができる。この時、ディスプレイパネル200は、タッチ入力装置1000の作動のためのメインボード(main board)上の中央処理ユニットであるCPU(central processing unit)又はAP(application processor)などから入力を受けて、ディスプレイパネルに所望する内容をディスプレイするようにする制御回路を含んでもよい。この時、ディスプレイパネル200Aの作動のための制御回路は、ディスプレイパネル制御IC、グラフィック制御IC(graphic controller IC)、及びその他のディスプレイパネル200Aの作動に必要な回路を含んでもよい。
【0037】
図2a〜
図2eは、本発明の実施形態によるタッチ入力装置において、ディスプレイパネル200Aに対するタッチセンサパネル100の相対的な位置を例示する概念図である。まず、
図2a〜
図2cを参照して、LCDパネルを用いるディスプレイパネル200Aに対するタッチセンサパネル100の相対的な位置を説明することにする。
【0038】
図2a〜
図2cに示されたように、LCDパネルは、液晶セル(liquid crystal cell)を含む液晶層250、液晶層250の両端に電極を含む第1基板層261と第2基板層262、そして前記液晶層250と対向する方向として前記第1基板層261の一面に第1偏光層271及び前記第2基板層262の一面に第2偏光層272を含んでもよい。この時、第1基板層261は、カラーフィルターガラス(color filter glass)であってもよく、第2基板層262は、TFTガラス(TFT glass)であってもよい。また、実施形態により、第1基板層261及び第2基板層262のうちの少なくとも一つはプラスチックのような物質で形成されてもよい。
【0039】
当該技術分野の当業者には、LCDパネルがディスプレイ機能を遂行するために他の構成をさらに含んでもよく、変形が可能なことは自明であろう。
【0040】
図2aは、タッチ入力装置1000において、タッチセンサパネル100がディスプレイパネル200Aの外部に配置されたものを示す。タッチ入力装置1000に対するタッチ表面は、タッチセンサパネル100の表面であってもよい。
図2aにおいて、タッチセンサパネル100の上部面がタッチ表面になってもよい。また、実施形態により、タッチ入力装置1000に対するタッチ表面は、ディスプレイパネル200Aの外面になってもよい。
図2aにおいて、タッチ表面になり得るディスプレイパネル200Aの外面は、ディスプレイパネル200Aの第2偏光層272の下部面になってもよい。この時、ディスプレイパネル200Aを保護するために、ディスプレイパネル200Aの下部面はカバー層(図示せず)で覆われていてもよい。
【0041】
図2b及び2cは、タッチ入力装置1000において、タッチセンサパネル100がディスプレイパネル200Aの内部に配置されたことを示す。この時、
図2bにおいては、タッチ位置を検出するためのタッチセンサパネル100が、第1基板層261と第1偏光層271との間に配置されている。この時、タッチ入力装置1000に対するタッチ表面は、ディスプレイパネル200Aの外面として
図2bで上部面又は下部面になってもよい。
図2cにおいては、タッチ位置を検出するためのタッチセンサパネル100が、液晶層250に含まれて具現される場合を例示する。この時、タッチ入力装置1000に対するタッチ表面は、ディスプレイパネル200Aの外面として
図2cで上部面又は下部面になってもよい。
図2b及び
図2cにおいて、タッチ表面になり得るディスプレイパネル200Aの上部面又は下部面は、カバー層(図示せず)で覆われていてもよい。
【0042】
次に、
図2d及び
図2eを参照しながら、OLEDパネルを用いるディスプレイパネル200Aに対するタッチセンサパネル100の相対的な位置を説明することにする。
図2dにおいて、タッチセンサパネル100は、偏光層282と第1基板層281との間に位置し、
図2eにおいて、タッチセンサパネル100が有機物層280と第2基板層283との間に位置する。
図2eの変形例として、タッチセンサパネル100は、第1基板層281と有機物層280との間に位置し得る。
【0043】
ここで、第1基板層281は、エンカプセレーションガラス(Encapsulation glass)からなってもよく、第2基板層283は、TFTガラス(TFT glass)からなってもよい。また、実施形態により、第1基板層281及び第2基板層283のうちの少なくとも一つは、プラスチックのような物質で形成されてもよい。タッチセンシングについては上述したので、それ以外の構成についてのみ簡略な説明をすることにする。
【0044】
OLEDパネルは、蛍光又は燐光有機物薄膜に電流を流すと、電子と正孔が有機物層で結合しながら光が発生する原理を用いた自発光型ディスプレイパネルであって、発光層を構成する有機物質が光の色を決定する。
【0045】
具体的に、OLEDは、ガラスやプラスチック上に有機物を塗布して電気を流せば、有機物が光を発散する原理を利用する。すなわち、有機物の陽極と陰極にそれぞれ正孔と電子を注入して発光層に再結合させれば、エネルギーが高い状態である励起子(excitation)を形成し、励起子がエネルギーが低い状態に落ちながらエネルギーが放出されつつ特定の波長の光が生成される原理を利用するものである。この時、発光層の有機物によって光の色が変わる。
【0046】
OLEDは、ピクセルマトリックスを構成しているピクセルの動作特性により、ライン駆動方式のPM−OLED(Passive−matrix Organic Light−Emitting Diode)と個別駆動方式のAM−OLED(Active−matrix Organic Light−Emitting Diode)とが存在する。両者は共にバックライトを必要としないため、ディスプレイモジュールを非常に薄く具現することができ、角度による明暗比が一定であり、温度による色の再現性が良いという長所を有する。また、未駆動ピクセルは、電力を消耗しないという点で非常に経済的である。
【0047】
動作面において、PM−OLEDは、高い電流でスキャニング時間(scannig time)の間だけ発光をして、AM−OLEDは、低い電流でフレーム時間(frame time)の間ずっと発光状態を維持する。したがって、AM−OLEDは、PM−OLEDに比べて解像度が良く、大面積ディスプレイパネルの駆動が有利であり、電力消耗が少ないという長所がある。また、薄膜トランジスタ(TFT)を内蔵して各素子を個別的に制御できるため、精巧な画面を具現しやすい。
【0048】
図2d及び
図2eに示されたように、基本的にOLED(特に、AM−OLED)パネルは、偏光層282、第1基板層281、有機物層280及び第2基板層283を含む。ここで、第1基板層281は、エンカプセレーションガラスであり、第2基板層283はTFTガラスであってもよいが、これに限定されない。
【0049】
また、有機物層280は、HIL(Hole Injection Layer、正孔注入層)、HTL(Hole Transfer Layer、正孔輸送層)、EIL(Emission Material Layer、電子注入層)、ETL(Electron Transfer Layer、電子輸送層)、EML(Electron Injection Layer、発光層)を含んでもよい。
【0050】
各層について簡略に説明すると、HILは正孔を注入させて、銅フタロシアニン(CuPc:Copper Phthalocyanine)などの物質を用いる。HTLは、注入された正孔を移動させる機能をして、主に、正孔の移動性(hole mobility)が良い物質を用いる。HTLは、アリールアミン(arylamine)、TPDなどが用いられてもよい。EILとETLは、電子の注入と輸送のための層であり、注入された電子と正孔はEMLにて結合し発光する。EMLは、発光する色を表現する素材として、有機物の寿命を決定するホスト(host)と色感と効率とを決定する不純物(dopant)で構成される。これは、OLEDパネルに含まれる有機物層280の基本的な構成を説明したに過ぎず、本発明は、有機物層280の層構造や素材などに限定されない。
【0051】
有機物層280は、アノード(Anode)(図示せず)とカソード(Cathode)(図示せず)との間に挿入され、TFTがオン(On)状態になれば、駆動電流がアノードに印加されて正孔が注入され、カソードには電子が注入されて、有機物層280に正孔と電子が移動して光を発散する。
【0052】
また、実施形態により、タッチセンサのうちの少なくとも一部はディスプレイパネル200A内に位置するように構成され、タッチセンサのうちの少なくとも残りの一部はディスプレイパネル200Aの外部に位置するように構成されてもよい。例えば、タッチセンサパネル100を構成する駆動電極TXと受信電極RXの何れか一つの電極は、ディスプレイパネル200Aの外部に位置するように構成されてもよく、残りの電極は、ディスプレイパネル200Aの内部に位置するように構成されてもよい。ディスプレイパネル200Aの内部にタッチセンサが配置される場合、タッチセンサの動作のための電極が追加で配置されてもよいが、ディスプレイパネル200Aの内部に位置する多様な構成及び/又は電極が、タッチセンシングのためのタッチセンサとして用いられてもよい。
【0053】
本発明の実施形態により、タッチセンサ100のうちの少なくとも一部は、ディスプレイパネル200Aに含まれる第1基板層261、281と第2基板層262、283との間に配置されてもよい。この時、タッチセンサ100のうちの残りの一部は、第1基板層261、281と第2基板層262、283との間以外の所に配置されてもよい。第2基板層262上に、データライン(data line)、ゲートライン(gate line)、TFT、共通電極(common electrode)及び画素電極(pixel electrode)等を含む多様な層が形成されてもよい。これら電気的構成要素は、制御された電場を生成して液晶層250に位置した液晶を配向させるように作動することができる。第2基板層262には、データライン、ゲートライン、共通電極及び画素電極の何れか一つがタッチセンサとして用いられるように構成されてもよい。また、OLEDパネルの場合、ゲートライン、データライン、第1電源ライン(ELVDD)、第2電源ライン(ELVSS)のうちの少なくともいずれか一つがタッチセンサとして用いられるように形成されてもよい。
【0054】
上では、本発明の実施形態によるタッチセンサパネル100によるタッチ位置検出について説明したが、本発明の一実施形態によるタッチセンサパネル100を用いて、タッチの有無及び/又は位置と共に、タッチの圧力の大きさを検出することもできる。また、本発明の実施形態による圧力検出モジュールが適用されるタッチ入力装置は、タッチセンサパネル100を備えないこともある。また、タッチセンサパネル100と別個に、タッチ圧力を検出する圧力センサをさらに含んでタッチの圧力の大きさを検出することも可能である。以下では、圧力センサ及びこれを含むタッチ入力装置について詳しく説明する。
【0055】
図3aは、本発明の実施形態により、タッチ位置及びタッチ圧力を検出できるように構成されたタッチ入力装置の断面図である。ディスプレイモジュール200を含むタッチ入力装置1000において、タッチ位置を検出するためのタッチセンサパネル100及び圧力検出モジュール400は、ディスプレイパネル200Aの前面に付着され得る。これにより、ディスプレイパネル200Aのディスプレイスクリーンを保護し、タッチセンサパネル100のタッチ検出の感度を高めることができる。
【0056】
この時、圧力検出モジュール400は、タッチ位置を検出するためのタッチセンサパネル100と別個に動作することもできるところ、例えば、圧力検出モジュール400はタッチ位置を検出するためのタッチセンサパネル100と独立して圧力のみを検出するように構成されてもよい。また、圧力検出モジュール400は、タッチ位置を検出するためのタッチセンサパネル100と結合してタッチ圧力を検出するように構成されてもよい。例えば、タッチ位置を検出するためのタッチセンサパネル100に含まれた駆動電極TXと受信電極RXのうちの少なくとも一つの電極は、タッチ圧力を検出するのに用いられてもよい。
【0057】
図3aにおいて、圧力検出モジュール400は、タッチセンサパネル100と結合してタッチ圧力を検出することができる場合を例示する。
図3aにおいて、圧力検出モジュール400は、タッチセンサパネル100とディスプレイモジュール200との間を離隔させるスペーサ層420を含む。圧力検出モジュール400は、スペーサ層420を介してタッチセンサパネル100と離隔した基準電位層を含んでもよい。この時、ディスプレイモジュール200は、基準電位層として機能することができる。
【0058】
基準電位層は、駆動電極TXと受信電極RXとの間に生成された静電容量101に変化を引き起こすることができるようにする任意の電位を有してもよい。例えば、基準電位層は、グランド(ground)電位を有するグランド層であってもよい。基準電位層は、ディスプレイモジュール200のグランド層であってもよい。この時、基準電位層は、タッチセンサパネル100の2次元平面と平行した平面を有してもよい。
【0059】
図3aに示されたように、タッチセンサパネル100と基準電位層であるディスプレイモジュール200は、離隔して位置する。この時、タッチセンサパネル100とディスプレイモジュール200の接着方法の相違によって、タッチセンサパネル100とディスプレイモジュール200との間のスペーサ層420は、エアギャップ(air gap)で具現されてもよい。スペーサ層420は、実施形態により、衝撃吸収物質からなってもよい。ここで、衝撃吸収物質がスポンジとグラファイト(graphite)層を含んでもよい。スペーサ層420は、実施形態により、誘電物質(dielectric material)で満たされてもよい。このようなスペーサ層420は、エアギャップ、衝撃吸収物質、誘電物質の組み合わせによって形成されてもよい。
【0060】
この時、タッチセンサパネル100とディスプレイモジュール200とを固定するために、両面接着テープ(DAT:Double Adhesive Tape)430が用いられてもよい。例えば、タッチセンサパネル100とディスプレイモジュール200は、それぞれの面積が積み重なった形態であり、タッチセンサパネル100とディスプレイモジュール200それぞれの端領域において両面接着テープ430を介して二つの層が接着されるものの、残りの領域においてタッチセンサパネル100とディスプレイモジュール200とが所定距離dで離隔されてもよい。または、実施形態により、所定の固定部材を介してタッチセンサパネル100とディスプレイモジュール200とが所定距離d離隔するように固定されてもよい。
【0061】
一般的に、タッチセンサパネル100の撓みなしにタッチ表面をタッチする場合でも、駆動電極TXと受信電極RXとの間の静電容量101:Cmが変化する。すなわち、タッチセンサパネル100に対するタッチ時に、相互静電容量Cm:101が基本相互静電容量に比べて減少し得る。これは、指のような導体である客体が、タッチセンサパネル100に近接した場合、客体がグランドGNDの役割をして相互静電容量Cm:101のフリンジング静電容量(fringing capacitance)が客体として吸収されるためである。基本相互静電容量は、タッチセンサパネル100に対するタッチがない場合に、駆動電極TXと受信電極RXとの間の相互静電容量の値である。
【0062】
タッチセンサパネル100のタッチ表面である上部表面を客体でタッチ時に圧力が加えられた場合、タッチセンサパネル100が撓み得る。この時、駆動電極TXと受信電極RXとの間の相互静電容量101:Cmの値は、さらに減少し得る。これは、タッチセンサパネル100が撓んでタッチセンサパネル100と基準電位層との間の距離がdからd’に減少することによって、前記相互静電容量101:Cmのフリンジング静電容量が客体だけでなく基準電位層にも吸収されるためである。タッチの客体が不導体である場合には、相互静電容量Cmの変化は、単にタッチセンサパネル100と基準電位層との間の距離変化d−d’にだけ起因し得る。
【0063】
以上で詳しく見てみたように、ディスプレイモジュール200上にタッチセンサパネル100及び圧力検出モジュール400を含んでタッチ入力装置1000を構成することによって、タッチ位置だけでなくタッチ圧力を同時に検出することができる。
【0064】
以上で、相互静電容量を介してタッチ位置及びタッチ圧力を検出する場合が例示されたが、実施形態により、自己静電容量を介してタッチ位置及びタッチ圧力を検出することもできる。実施形態により、タッチ位置は相互静電容量を介して検出し、タッチ圧力は自己静電容量を介して検出するか、または、タッチ位置は自己静電容量を介して検出し、タッチ圧力は相互静電容量を介して検出することもできる。
【0065】
しかし、
図3aに示されたように、タッチセンサパネル100だけでなく圧力検出モジュール400までディスプレイモジュール200の上部に配置させる場合、ディスプレイパネルのディスプレイ特性が低下する問題点が発生する。特に、ディスプレイモジュール200の上部にエアギャップを含む場合に、ディスプレイパネルの視認性及び光透過率が低下し得る。
【0066】
したがって、このような問題点が発生することを防止するために、タッチ位置を検出するためのタッチセンサパネル100とディスプレイモジュール200との間にエアギャップを配置せずに、OCA(Optically Clear Adhesive)のような接着剤でタッチセンサパネル100とディスプレイモジュール200とが完全ラミネーション(Full lamination)され得る。
【0067】
下の
図3b及び
図3eにおいて、タッチセンサパネル100は別途に示されていないが、実施形態により、タッチ入力装置1000において、タッチセンサパネル100はディスプレイモジュール200の外部または内部に位置してもよい。
【0068】
図3bは、本発明の実施形態により、タッチ位置及びタッチ圧力を検出できるように構成された第2例のタッチ入力装置の断面図である。
図3bに例示されたタッチ入力装置1000の断面図は、タッチ入力装置1000の一部の断面図であってもよい。
図3bに例示されたように、本発明の実施形態によるタッチ入力装置1000は、ディスプレイパネル200A、ディスプレイパネル200Aの下部に配置されたバックライトユニット200B、及びディスプレイパネル200Aの上部に配置されたカバー層500を含んで構成されてもよい。実施形態によるタッチ入力装置1000において、圧力センサ450、460は第1支持部材240上に形成されてもよい。本明細書において、ディスプレイパネル200A及びバックライトユニット200Bを含んで、ディスプレイモジュール200と指称してもよい。
図3bにおいて、第1支持部材240上に圧力センサ450、460が付着したものが例示されているが、実施形態により、第1支持部材240と同一及び/又は類似の機能を遂行するタッチ入力装置1000に含まれた構成に付着されることも可能である。
【0069】
本発明の実施形態によるタッチ入力装置1000は、携帯電話(cell phone)、PDA(Personal Data Assistant)、スマートフォン(smartphone)、タブレットPC(taplet Personal Computer)、MP3プレーヤ、ノートブック(notebook)などのようなタッチスクリーンを含む電子装置を含んでもよい。
【0070】
本発明の実施形態によるタッチ入力装置1000において、ディスプレイパネル200Aは、タッチセンサのうちの少なくとも一部がディスプレイパネル200Aの内部に含まれるディスプレイパネルであってもよい。また、実施形態により、タッチセンシングのための駆動電極及び受信電極がディスプレイパネル200Aの内部に含まれてもよい。
【0071】
本発明の実施形態によるカバー層500は、ディスプレイパネル200Aの前面を保護し、タッチ表面を形成するガラス(glass)で構成されてもよい。カバー層500は、ディスプレイパネル200Aを保護する機能を遂行できる。実施形態において、カバー層500は外部環境からディスプレイパネル200Aを保護しつつもディスプレイ画面が視覚的に確認され得るように透明な物質で構成され得る。例えば、カバー層500は、ガラス又はプラスチック(plastic)のような物質で構成されてもよく、実施形態により、ガラス/プラスチック以外の他の物質で構成されることも可能である。
図3bに例示されたように、カバー層500は、ディスプレイパネル200Aより広く形成されてもよい。
【0072】
本発明の実施形態によるLCDパネルのようなディスプレイパネル200Aは、それ自体で発光できず、ただし、光を遮断ないし透過させる機能を遂行するので、バックライトユニット(backlight unit)200Bが要求され得る。例えば、バックライトユニット200Bは、ディスプレイパネル200Aの下部に位置し、光源を含んでディスプレイパネル200Aに光を照らし、画面には、明るさと暗さだけでなく様々に多様な色を有する情報を表現することになる。ディスプレイパネル200Aは、受動素子として自ら発光できないので、後面に均一な輝度分布を有する光源が要求されるわけである。
【0073】
本発明の実施形態によるバックライトユニット200Bは、ディスプレイパネル200Aに光を照らすようにするための光学層220を含んで構成されてもよい。光学層220については、
図3cを参照して詳しく見てみる。
【0074】
本発明の実施形態によるバックライトユニット200Bは、第1支持部材240を含んで構成されてもよい。第1支持部材240は、メタル(metal)で構成されたフレーム(frame)であってもよい。タッチ入力装置1000のカバー層500を介して外部から圧力が印加される場合、カバー層500及びディスプレイモジュール200などが撓み得る。この時、撓みを介して圧力センサ450、460とディスプレイモジュール内部に位置する基準電位層との間の距離が変化し、このような距離変化による静電容量の変化を圧力センサ450、460を介して検出することによって、圧力の大きさを検出することができる。この時、圧力の大きさを精密に検出するために、カバー層500に対して圧力を印加する場合、圧力センサ450、460の位置は変わらずに固定される必要がある。したがって、第1支持部材240は、圧力の印加にもカバー層500及び/又はディスプレイパネル200Aなどに比べて撓みがそれ程でなく、圧力センサを固定させることができる支持部の役割を遂行することができる。実施形態により、第1支持部材240は、バックライトユニット200Bと別個に製作されて、ディスプレイモジュールの製作時に一緒に組み立てることができる。
【0075】
本発明の実施形態によるタッチ入力装置1000において、ディスプレイパネル200Aとバックライトユニット200Bとの間は、第1エアギャップ(air gap)210を含んで構成されてもよい。これは、ディスプレイパネル200A及び/又はバックライトユニット200Bを外部の衝撃から保護するためである。このような第1エアギャップ210は、バックライトユニット200Bに含まれるように構成されてもよい。
【0076】
バックライトユニット200Bに含まれる光学層220と第1支持部材240との間は、互いに離隔するように構成されてもよい。光学層220と第1支持部材240との間は、第2エアギャップ230で構成されてもよい。第1支持部材240上に配置された圧力センサ450、460が光学層220に接触しないことを保障し、カバー層500に外部圧力が印加されて光学層220、ディスプレイパネル200A及びカバー層500が撓んでも、光学層220と圧力センサ450、460が接触して光学層220の性能を低下させることを防止するために、第2エアギャップ230が要求され得る。
【0077】
本発明の実施形態によるタッチ入力装置1000は、ディスプレイパネル200A、バックライトユニット200B及びカバー層500が結合して固定された形態を維持できるように、第2支持部材251、252をさらに含んでもよい。実施形態により、第1支持部材240は、第2支持部材251、252と一体に形成されてもよい。実施形態により、第2支持部材251、252は、バックライトユニット200Bの一部を形成することができる。
【0078】
LCDパネル200A及びバックライトユニット200Bの構造及び機能は、公示された技術であり、以下では簡単に見てみる。バックライトユニット200Bは、数個の光学的部品(optical part)を含んでもよい。
【0079】
図3cは、本発明の実施形態によるタッチ入力装置において、バックライトユニット200Bの光学層220を例示する。
図3cでは、ディスプレイパネル200AとしてLCDパネルを用いる場合の光学層220を例示する。
【0080】
図3cにおいて、バックライトユニット200Bの光学層220は、反射シート221、導光板222、拡散シート223及びプリズムシート224を含んでもよい。この時、バックライトユニット200Bは、線光源(linear light source)又は点光源(point light source)などの形態で、導光板222の後面及び/又は側面に配置された光源(図示せず)を含んでもよい。
【0081】
導光板(light guide plate)222は、一般的に線光源又は点光源の形態である光源(図示せず)から光を面光源の形態に変換してLCDパネル200Aに向かうようにする役割をすることができる。
【0082】
導光板222から放出される光の一部が、LCDパネル200Aの反対側に放出され損失することがある。反射シート221は、このような損失した光を導光板222に再入射させることができるように導光板222の下部に位置し、反射率が高い物質で構成されてもよい。
【0083】
拡散シート(diffuser sheet)223は、導光板222から入射される光を拡散させる役割をする。例えば、導光板222のパターン(pattern)によって散乱した光は直接目に入ってくるため、導光板222のパターンがそのまま映るようになることがある。その上、このようなパターンは、LCDパネル200Aを装着した後にも明確に感知することができるので、拡散シート223は、このような導光板222のパターンを相殺させる役割を遂行することができる。
【0084】
拡散シート223を過ぎれば、光の輝度は急激に落ちることになる。したがって、光を再びフォーカス(focus)させて光の輝度を向上させるように、プリズムシート(prism sheet)224が含まれてもよい。プリズムシート224は、例えば水平プリズムシートと垂直プリズムシートを含んで構成することができる。
【0085】
本発明の実施形態によるバックライトユニット200Bは、技術の変化、発展及び/又は実施形態により、前述した構成と異なった構成を含んでもよく、また、前述した構成以外に追加的な構成をさらに含んでもよい。また、実施形態によるバックライトユニット200Bは、例えば、バックライトユニット200Bの光学的構成を、外部の衝撃や異物流入に伴う汚染などから保護するために、保護シート(protection sheet)をプリズムシート224の上部にさらに含んでもよい。また、バックライトユニット200Bは、光源からの光損失を最小化にするため、実施形態により、ランプカバー(lamp cover)をさらに含んでもよい。また、バックライトユニット200Bは、バックライトユニット200Bの主要構成である導光板222、拡散シート223、プリズムシート224及びランプ(図示せず)などが、許容サイズに合うように正確に分離組立が可能なようにする形態を維持するようにするフレーム(frame)をさらに含んでもよい。また、前述した構成のそれぞれは、2個以上の別個の部分からなってもよい。
【0086】
実施形態により、導光板222と反射シート221との間には、追加のエアギャップが存在するように構成されてもよい。これにより、導光板222から反射シート221への損失光が、反射シート221を介して再び導光板222に再入射することができる。この時、前記追加のエアギャップを維持できるように、導光板222と反射板221との間として、端には両面接着テープ(DAT:Double Adhesive Tape)が含まれてもよい。また、実施形態により、任意の他の固定部材を介して導光板222と反射板221とが互いに離隔して配置されてもよい。
【0087】
以上で見てみたように、バックライトユニット200B及びこれを含むディスプレイモジュールは、自ら第1エアギャップ210及び/又は第2エアギャップ230のようなエアギャップを含んで構成されてもよい。または、光学層220に含まれた複数のレイヤー間にエアギャップが含まれてもよい。以上では、LCDパネル200Aを用いる場合について説明したが、他のディスプレイパネルの場合にも、構造内にエアギャップを含んでもよい。
【0088】
図3dは、本発明の実施形態により、タッチ位置及びタッチ圧力を検出できるように構成された第3例のタッチ入力装置の断面図である。
図3dでは、ディスプレイモジュール200だけでなく、基板300をさらに含むタッチ入力装置1000の断面を例示する。実施形態によるタッチ入力装置1000において、基板300は、例えば、タッチ入力装置1000の最外郭機構である第2カバー320とともに、タッチ入力装置1000の作動のための回路基板及び/又はバッテリーが位置できる実装空間310等を覆うハウジング(housing)の機能を遂行することができる。この時、タッチ入力装置1000の作動のための回路基板には、メインボード(main board)として中央処理ユニットであるCPU(central processing unit)又はAP(Application Processor)などが実装されていてもよい。基板300を介してディスプレイモジュール200とタッチ入力装置1000の作動のための回路基板及び/又はバッテリーが分離されて、ディスプレイモジュール200で発生する電気的ノイズが遮断され得る。実施形態により、基板300は、タッチ入力装置1000においてミッドフレーム(mid−frame)と指称することができる。
【0089】
図3eに例示されたように、タッチ入力装置1000において、カバー層500がディスプレイモジュール200、基板300、及び実装空間310より広く形成されてもよく、これにより、第2カバー320がディスプレイモジュール200、基板300及び回路基板が位置する実装空間310を覆うように、第2カバー320が形成されてもよい。
【0090】
実施形態によるタッチ入力装置1000は、タッチセンサパネル100を介してタッチ位置を検出し、ディスプレイモジュール200と基板300との間に圧力検出モジュール400を含んでもよい。
【0091】
この時、圧力検出モジュール400に含まれる圧力センサは、基板300上に形成されてもよく、ディスプレイモジュール200上に形成されてもよく、ディスプレイモジュール200及び基板300上に形成されてもよい。また、圧力検出モジュール400に含まれる圧力センサを構成する電極450、460は、該電極を含む電極シート440の形態でタッチ入力装置1000に含まれてもよく、これについては以下で詳しく見てみる。
【0092】
図3b及び
図3dに例示されたように、タッチ入力装置1000において、圧力検出モジュール400は、ディスプレイモジュール200と基板300との間でディスプレイモジュール200の下部に配置されるので、圧力検出モジュール400に含まれた圧力センサを構成する電極は、透明物質だけでなく不透明物質で構成されることも可能である。
【0093】
以下で、本発明の実施形態によるタッチ入力装置1000に圧力センサ450、460を用いて、タッチ圧力の大きさを検出する原理及び構造について詳しく見てみる。
【0094】
図4a及び
図4bは、タッチ入力装置に含まれた第1例の圧力センサと基準電位層との間の相対的な距離及びこれに圧力が印加された場合を例示する。
【0095】
本発明の実施形態によるタッチ入力装置1000において、圧力センサ450、460は、バックライトユニット200Bを構成することができる第1支持部材240上に付着されてもよい。タッチ入力装置1000において、圧力センサ450、460と基準電位層600とは、距離dで離隔して位置することができる。
【0096】
図4aにおいて、基準電位層600と圧力センサ450、460との間は、スペーサ層(図示せず)を挟んで離隔されてもよい。この時、スペーサ層は、
図3b及び
図3cを参照して説明されたように、ディスプレイモジュール200及び/又はバックライトユニット200Bの製造時に含まれる第1エアギャップ210、第2エアギャップ230及び/又は追加のエアギャップであってもよい。ディスプレイモジュール200及び/又はバックライトユニット200Bが一つのエアギャップを含む場合、該一つのエアギャップがスペーサ層の機能を遂行することができ、複数個のエアギャップを含む場合、該複数個のエアギャップが統合的にスペーサ層の機能を遂行することができる。
【0097】
実施形態によるタッチ入力装置1000において、スペーサ層は、基準電位層600と圧力センサ450、460との間に位置することができる。これにより、カバー層500に対して圧力が印加された時、基準電位層600が撓んで基準電位層600と圧力センサ450、460との間の相対的な距離が減少し得る。
【0098】
実施形態によるタッチ入力装置1000において、ディスプレイモジュール200は、圧力を印加するタッチによって撓んだり押圧され得る。ディスプレイモジュールは、タッチの位置で最も大きい変形を示すように撓んだり押圧され得る。実施形態により、ディスプレイモジュールが撓んだり押圧される時、最も大きい変形を示す位置は、前記タッチ位置と一致しないことがあるが、ディスプレイモジュールは、少なくとも前記タッチ位置で撓み又は押圧を示し得る。例えば、タッチ位置がディスプレイモジュールの縁及び端などに近接する場合、ディスプレイモジュールが撓んだり押圧される程度が最も大きい位置はタッチ位置と異なることがある。
【0099】
実施形態によるタッチ入力装置1000に対するタッチの際、カバー層500、ディスプレイパネル200A、及び/又は、バックライトユニット200Bが撓んだり押圧される時、
図4bに示されたように、スペーサ層によってスペーサ層の下部に位置した第1支持部材240は、撓みや押圧が減少し得る。
図4bでは、第1支持部材240の撓み又は押圧が全くないように示されたが、これは例示に過ぎず、圧力センサ450、460が付着したカバー240の最下部においても撓み又は押圧があり得るが、スペーサ層を介してその程度が緩和され得る。
【0100】
実施形態により、スペーサ層は、エアギャップ(air gap)で具現されてもよい。スペーサ層は、実施形態により、衝撃吸収物質からなってもよい。スペーサ層は、実施形態により、誘電物質(dielectric material)で満たされてもよい。
【0101】
図4bは、
図4aの構造において圧力が印加された場合を例示する。例えば、
図3bに例示されたカバー層500に外部圧力が印加された場合に、基準電位層600と圧力センサ450、460との間に相対的な距離がdからd’に減少することが分かる。したがって、実施形態によるタッチ入力装置1000において、外部圧力が印加された場合に、基準電位層600を圧力センサ450、460が付着された第1支持部材240に比べてさらに撓むように構成することによって、タッチ圧力の大きさを検出することができる。
【0102】
図3b、
図4a及び
図4bにおいて、圧力検出のための圧力センサ450、460として第1電極450及び第2電極460を含む場合が例示されている。この時、第1電極450と第2電極460との間には、相互静電容量(mutual capacitance)が生成され得る。この時、第1電極450と第2電極460の何れか一つは、駆動電極であってもよく、残りの一つは受信電極であってもよい。駆動電極に駆動信号を印加し、受信電極を介して感知信号を取得することができる。電圧が印加されれば、第1電極450と第2電極460との間に相互静電容量が生成され得る。
【0103】
基準電位層600は、第1電極450と第2電極460との間に生成された相互静電容量に変化を引き起こすことができるようにする任意の電位を有してもよい。例えば、基準電位層600は、グランド(ground)電位を有するグランド層であってもよい。基準電位層600は、ディスプレイモジュール内に含まれる任意のグランド層であってもよい。実施形態により、基準電位層600は、タッチ入力装置1000の製造時に自ら含まれるグランド電位層であってもよい。例えば、
図2a〜
図2cに示されたディスプレイパネル200Aにおいて、第1偏光層271と第1基板層261との間にノイズ(noise)遮蔽のための電極(図示せず)を含んでもよい。このような遮蔽のための電極は、ITOで構成されてもよく、グランドの役割を遂行することができる。また、実施形態により、基準電位層600は、ディスプレイパネル200Aに含まれる複数の共通電極が基準電位層を構成することができる。この時、共通電極の電位が基準電位であってもよい。
【0104】
カバー層500に対して客体でタッチ時に圧力が加えられた場合、カバー層500、ディスプレイパネル200A及び/又はバックライトユニット200Bの少なくとも一部が撓むので、基準電位層600と第1電極450及び第2電極460の間の相対的な距離がdからd’に近づくことができる。この時、基準電位層600と第1電極450及び第2電極460との間の距離が近づくほど、第1電極450と第2電極460との間の相互静電容量の値は減少し得る。基準電位層600と第1電極450及び第2電極460との間の距離がdからd’に減少することによって、前記相互静電容量のフリンジング静電容量が客体だけでなく基準電位層600にも吸収されるためである。タッチ客体が不導体である場合には、相互静電容量の変化は、単純に基準電位層600と電極450、460との間の距離変化d−d’にのみ起因し得る。
【0105】
以上では、圧力センサ450、460として第1電極450と第2電極460とを含んで、この二つの間の相互静電容量の変化から圧力を検出する場合を説明した。圧力センサ450、460は、第1電極450と第2電極460の何れか一つ(例えば、第1電極450)のみを含むように構成されてもよい。
【0106】
図4c及び
図4dは、タッチ入力装置に含まれた第2例の圧力センサと基準電位層との間の相対的な距離及びこれに圧力が印加された場合を例示する。この時、第1電極450と基準電位層600との間の自己静電容量(self capacitance)を検出することによって、タッチ圧力の大きさを検出することができる。この時、第1電極450に駆動信号が印加され、第1電極450から受信信号の入力を受けて、第1電極450と基準電位層600との間の自己静電容量の変化を検出することによって、タッチ圧力の大きさを検出することができる。
【0107】
例えば、基準電位層600と第1電極450との間の距離変化によって引き起こされる第1電極450と基準電位層600との間の静電容量の変化からタッチ圧力の大きさを検出することができる。タッチ圧力が大きくなることによって距離dが減少するので、基準電位層600と第1電極450との間の静電容量は、タッチ圧力が増加するほど大きくなり得る。
【0108】
実施形態により、タッチ圧力の大きさが十分に大きい場合、所定の位置で基準電位層600と圧力センサ450、460との間の距離がこれ以上近づかない状態に至ってもよい。このような状態を、以下では飽和状態と指称する。しかし、このような場合にも、タッチ圧力の大きさがさらに大きくなる時には、基準電位層600と圧力センサ450、460との間の距離がこれ以上近づかない飽和状態にある面積が大きくなり得る。このような面積が大きくなるほど、第1電極450と第2電極460との間の相互静電容量は減少し得る。以下で、距離の変化に伴う静電容量の変化に従ってタッチ圧力の大きさを算出することが説明されるが、これは飽和状態にある面積の変化に従ってタッチ圧力の大きさを算出することを含み得る。これは、
図4eと関連した実施形態にも適用され得る。
【0109】
図3b、
図4a〜
図4dにおいて、第1電極450及び/又は第2電極460の厚さが相対的に厚く示され、これらが直接第1支持部材240に付着されたものが示されているが、これは説明の便宜のためのものであり、実施形態により、第1電極450及び/又は第2電極460は、例えば一体型シート(sheet)の形態で第1支持部材240に付着されてもよく、相対的にその厚さが薄くてもよい。
【0110】
以上では、
図3bに例示されたタッチ入力装置1000を参照して圧力センサ450、460がカバー240に付着された場合について説明したが、圧力センサ450、460は、
図3d及び
図3eに例示されたタッチ入力装置1000において、ディスプレイモジュール200と基板300との間に配置されてもよい。実施形態により、圧力センサ450、460がディスプレイモジュール200の下部に付着されてもよく、この場合、基準電位層600は、基板300であるか、又はディスプレイモジュール200の内部に位置する任意の電位層であってもよい。また、実施形態により、圧力センサ450、460が基板300に付着されてもよく、この場合、基準電位層600は、ディスプレイモジュール200又はディスプレイモジュール200の内部に位置する任意の電位層であってもよい。
【0111】
図4eは、タッチ入力装置に含まれた第3例の圧力センサの配置を例示する。
図4eに例示されたように、圧力センサ450、460のうち、第1電極450は基板300上に配置され、第2電極460はディスプレイモジュール200の下部に配置されてもよい。この場合、別の基準電位層が要求されなくてもよい。タッチ入力装置1000に対して圧力タッチが遂行される場合、ディスプレイモジュール200と基板300との間の距離が変わり得て、これにより、第1電極450と第2電極460との間の相互静電容量が増加し得る。このような静電容量の変化からタッチ圧力の大きさを検出することができる。
【0112】
図5a〜
図5eは、本発明による圧力センサを構成する電極の第1例〜第5例によるパターンを例示する。
【0113】
図5aでは、第1電極450と第2電極460との間の相互静電容量の変化を介してタッチ圧力を検出する場合の圧力電極の第1例によるパターンが例示されている。第1電極450と第2電極460との間の相互静電容量が変化することによってタッチ圧力の大きさを検出する時、検出の正確度を高めるために必要な静電容量の範囲を生成するように、第1電極450と第2電極460のパターンを形成する必要がある。第1電極450と第2電極460とが互いに向き合う面積が大きかったり長さが長いほど、生成される静電容量の大きさが大きくなり得る。したがって、必要な静電容量の範囲により、第1電極450と第2電極460との間の向かい合う面積の大きさ、長さ及び形状などを調節して設計することができる。
図5aでは、第1電極450と第2電極460とが向かい合う長さが長くなるように、くし形状の圧力電極パターンが例示されている。
【0114】
図5aでは、圧力検出のための第1電極450と第2電極460とが一つのチャネルを形成する場合を示すが、
図5bでは、圧力センサが2個のチャネルを構成する場合のパターンを例示する。
図5bにおいて、第1チャネルを構成する第1電極450−1と第2電極460−1と、第2チャネルを構成する第1電極450−2と第2電極460−2とが示されている。
図5cでは、第1電極450は2個のチャネル450−1、450−2を構成するが、第2電極460は1個のチャネルを構成する場合が例示されている。圧力センサが第1チャネルと第2チャネルを介して互いに異なる位置でタッチ圧力の大きさが検出され得るので、マルチタッチの場合にも、それぞれのタッチに対してタッチ圧力の大きさが検出され得る。この時、実施形態により、圧力センサ450、460は、より多くの数のチャネルを形成するように構成されてもよい。
【0115】
図5dでは、基準電位層600と第1電極450との間の自己静電容量の変化によりタッチ圧力の大きさを検出する場合の電極パターンを例示する。
図5dにおいて、第1電極450としてくし形状のパターンが例示されているが、第1電極450は板形状(例えば、四角形、円形など)を有してもよい。
【0116】
図5eでは、第1電極451〜459それぞれが9個のチャネルを構成する場合が例示されている。すなわち、
図5dでは1個のチャネルを構成する場合を例示し、
図5eでは9個のチャネルを構成する場合の圧力センサを例示する。したがって、
図5eの場合、マルチタッチの場合にも、それぞれに対するタッチ圧力の大きさを検出することができる。この時、他の個数のチャネルを構成するように圧力センサが構成されてもよい。
【0117】
本発明の実施形態において、圧力センサ450、460は複数のチャネルを形成する複数の電極を含んでもよい。また、本発明の実施形態において、複数のチャネルを用いて複数のタッチ圧力を検出することができる。
【0118】
図6aは、実施形態によるタッチ入力装置に付着するための圧力電極を含む例示的な電極シートの断面図である。例えば、電極シート440は、第1絶縁層470と第2絶縁層471との間に電極層441を含んでもよい。電極層441は、第1電極450及び/又は第2電極460を含んでもよい。この時、第1絶縁層470と第2絶縁層471は、ポリイミド(polyimide)、PET(Polyethylene Terephthalate)等と同じ絶縁物質であってもよい。電極層441に含まれた第1電極450と第2電極460は、銅(copper)、アルミニウム(Al)、銀(Ag)等と同じ物質を含んでもよい。電極シート440の製造工程により、電極層441と第2絶縁層471との間は、OCA(Optically Clear Adhesive)のような接着剤(図示せず)で接着されてもよい。また、実施形態により、圧力電極450、460は、第1絶縁層470の上に圧力電極パターンに相応する貫通孔を有するマスク(mask)を位置させた後、伝導性スプレー(spray)を噴射するか、伝導性物質を印刷するか、金属物質が塗布されている状態でエッチングして形成されてもよい。
【0119】
実施形態によるタッチ入力装置1000において、タッチ圧力を検出することができるように、一つ以上の圧力電極450、460を含む一体型の電極シート440は、圧力センサとして基板300、ディスプレイモジュール200または第1支持部材240とスペーサ層420とを挟んで離隔するように、基板300、ディスプレイモジュール200または第1支持部材240に付着されてもよい。電極シート440の付着方法は、
図6b〜6dを参照して以下で説明される方法以外にも、
図3a〜
図3dの構造に適用されて圧力を検出することができるように多様な方法によってタッチ入力装置1000に付着され得る。
【0120】
図6bは、第1の方法により電極シートがタッチ入力装置に付着されたタッチ入力装置の一部の断面図である。
図6bでは、電極シート440が基板300、ディスプレイモジュール200または第1支持部材240上に付着されたものが示されている。
【0121】
図6cに示されたように、スペーサ層420を保持するために、電極シート440の縁に沿って所定の厚さを有する接着テープ430が形成されてもよい。
図6cにおいて、接着テープ430は、電極シート440のすべての縁(例えば、四角形の4面)に形成されたものが示されているが、接着テープ430は、電極シート440の縁の少なくとも一部(例えば、四角形の3面)にだけ形成されてもよい。この時、
図6cに示されたように、接着テープ430は、圧力電極450、460を含む領域には形成されなくてもよい。これにより、電極シート440が、接着テープ430を介して基板300またはディスプレイモジュール200に付着される時、圧力電極450、460が、基板300またはディスプレイモジュール200と所定距離離隔していてもよい。実施形態により、接着テープ430は、基板300の上部面、ディスプレイモジュール200の下部面、または第1支持部材240の表面上に形成されてもよい。また、接着テープ430は、両面接着テープであってもよい。
図6cでは、圧力電極450、460のうち一つの圧力電極のみを例示している。実施形態により、複数のチャネルを形成する電極が、一つの電極シート440に含まれて圧力センサを構成することができる。
【0122】
図6dは、第2の方法により電極シートがタッチ入力装置に付着されたタッチ入力装置の一部の断面図である。
図6dでは、電極シート440を、基板300、ディスプレイモジュール200または第1支持部材240上に位置させた後、接着テープ431で電極シート440を基板300、ディスプレイモジュール200または第1支持部材240に固定させることができる。このため、接着テープ431は、電極シート440の少なくとも一部と基板300、ディスプレイモジュール200または第1支持部材240の少なくとも一部に接触することができる。
図6dでは、接着テープ431が、電極シート440の上部から続いて基板300、ディスプレイモジュール200または第1支持部材240の露出表面まで続くように示されている。この時、接着テープ431は、電極シート440と当接する面側にだけ接着力があってもよい。したがって、
図6dにおいて、接着テープ431の上部面は、接着力がなくてもよい。
【0123】
図6dに示されたように、電極シート440を接着テープ431を介して基板300、ディスプレイモジュール200または第1支持部材240に固定させても、電極シート440と基板300、ディスプレイモジュール200またはカバー240の間には所定の空間、すなわちエアギャップが存在し得る。これは、電極シート440と基板300、ディスプレイモジュール200または第1支持部材240の間が直接接着剤で付着されたものでなく、且つ、電極シート440はパターンを有する圧力電極450、460を含むので、電極シート440の表面は扁平でないこともあるためである。このような、
図6dにおけるエアギャップもまたタッチ圧力を検出するためのスペーサ層420として機能し得る。
【0124】
以上では、本発明の実施形態によるタッチ位置及び/又はタッチ圧力の検出が可能なタッチ入力装置1000について詳しく見てみた。以下では、本発明の実施形態により、圧力検出感度を高めることができるタッチ入力装置について詳しく見てみる。
【0125】
本発明の実施形態によるタッチ入力装置1000は、タッチ表面に圧力を印加してタッチする時、空気の流れを円滑にする貫通孔740が形成された中間機構700を含んでもよい。この時、貫通孔740は空気の流れが可能なエアホールであってもよい。
【0126】
図7a〜
図7eは、本発明の実施形態によるタッチ入力装置において、基準電位層と中間機構700との間の配置関係を示す第1例〜第5例を例示する。
【0127】
本発明の実施形態によるタッチ入力装置100において、中間機構700は、タッチ圧力の印加により基準電位層600と圧力センサ450、460との間の距離が容易に変わり得るように、空気の流れが可能な貫通孔を含んで形成され得る。本明細書において、中間機構700は、タッチ入力装置100の最外郭機構、ハウジング(housing)、ケースなどの内部に位置する任意の部材であってもよい。
【0128】
図7aに例示されたように、本発明の実施形態による中間機構700は、カバー層500と結合してその内部空間に基準電位層600及び圧力センサ450、460を含むように構成されてもよい。これは例示に過ぎず、中間機構700はカバー層500以外に他の構成と共に基準電位層600及び圧力センサ450、460を含む内部空間を形成することができる。
【0129】
図7aにおいて、基準電位層600はカバー層500に接して配置されるものとして示されるが、これは単に例示に過ぎず、中間機構700とカバー層500で形成される内部空間に基準電位層600が配置されるもので充分である。これと同様に、
図7aにおいて、圧力センサ450、460も中間機構700に接して配置されるものとして示されるが、圧力センサ450、460は中間機構700に接して配置される必要はなく、中間機構700とカバー層500で形成される内部空間に圧力センサ450、460が配置されるもので充分である。
【0130】
また、実施形態により、
図7bに例示されたように、本発明の実施形態による中間機構700は基準電位層600と結合してその内部空間に圧力センサ450、460を含むように構成されてもよい。これは例示に過ぎず、中間機構700は基準電位層600以外に、基準電位層600を含む構成又は基準電位層600と直接/間接的に付着された構成と共に圧力センサ450、460を含む内部空間を形成することができる。
【0131】
図7bにおいて、圧力センサ450、460は、中間機構700に接して配置されるものとして示されるが、圧力センサ450、460は中間機構700に接して配置される必要はなく、中間機構700と基準電位層600で形成される内部空間に圧力センサ450、460が配置されるもので充分である。
【0132】
図7aにおいては、中間機構700がカバー層500と共に形成する内部空間に基準電位層600だけでなく圧力センサ450、460が含まれる場合が例示されるが、実施形態により、基準電位層600と圧力センサ450、460のいずれか一つだけ内部空間に含まれてもよい。例えば、圧力センサ450、460は中間機構700の外部に配置されてもよい。このような場合にも、貫通孔740を介して空気の流れが自由になることによって、カバー層500に圧力が印加されれば、基準電位層600の撓みが容易になり得る。
【0133】
これと同様に、
図7bでは、中間機構700が基準電位層600と共に形成する内部空間に圧力センサ450、460が含まれる場合が例示されるが、実施形態により、圧力センサ450、460は中間機構700の外部に配置されてもよい。このような場合にも貫通孔740を介して空気の流れが自由になることによって、カバー層500に圧力が印加されれば、基準電位層600の撓みが容易になり得る。
【0134】
また、実施形態により、圧力が印加された時、基準電位層600に比べて圧力センサ450、460が付着された部材の撓みが容易なように中間機構700が配置されてもよい。
【0135】
例えば、
図7cに例示されたように、圧力センサ450、460と基準電位層600とがすべて中間機構700の外部空間に配置されてもよい。
図7cにおいて、圧力センサ450、460は中間機構700の外部面に接して配置されるものとして例示されるが、必ずしも中間機構700に直接接して付着されなくてもよい。ただし、タッチ圧力の印加により基準電位層600に比べて圧力センサ450、460の相対的な距離移動がさらに大きい位置に配置されてもよい。
図7cにおいて、基準電位層600は中間機構700の外部空間に配置されるものの、圧力センサ450、460と距離dで離隔して配置されてもよい。このような場合にもカバー層500に圧力が印加されれば、カバー層500と共に中間機構700が撓み、圧力センサ450、460と基準電位層600との間の相対的な距離が変わるものの、タッチ解除時に貫通孔740を介して空気の流れが自由になることによって、中間機構700及び中間機構700の内部空間に配置された構成の撓みが素早く元に戻り得る。
【0136】
また、
図7dに例示されたように、圧力センサ450、460が中間機構700の外部空間に配置されてもよい。この時、基準電位層600は、中間機構700それ自体になったり中間機構700の内部空間に含まれ得る。または、実施形態により、基準電位層600はタッチ圧力の印加により、圧力センサ450、460に比べて相対的な距離移動がさらに大きい位置に配置され得る。
図7dにおいて、圧力センサ450、460は基板300上に配置されるものとして例示されるが、必ずしも基板300に直接接して付着されなくてもよい。このような場合にも、カバー層500に圧力が印加されれば、カバー層500と共に中間機構700が撓み、圧力センサ450、460と基準電位層600との間の相対的な距離が変わるものの、タッチ解除時に貫通孔740を介して空気の流れが自由になることによって、中間機構700及び中間機構700の内部空間に配置された構成の撓みが素早く元に戻り得る。
【0137】
また、
図4eに例示されたように、圧力センサ450、460が配置される場合には、第1電極450が付着される部材と第2電極460が付着される部材のうちの少なくとも一つの撓みが容易なように、貫通孔740が形成された中間機構700が配置されてもよい。
【0138】
また、
図7eに例示されたように、圧力センサ450、460がディスプレイモジュール200又はディスプレイパネル200Aの下部として中間機構700の内部空間に配置されてもよい。実施形態により、圧力センサ450、460がディスプレイモジュール200又はディスプレイパネル200Aの下部に付着されてもよい。この時、基準電位層600は、中間機構700それ自体になったり中間機構700の内部空間に含まれ得る。
【0139】
図7a〜
図7eに例示されたように、中間機構700は、下部部材710及び側面部材720、730が一体型で形成されてもよいが、実施形態により、下部部材710と側面部材720、730は別個の部材として互いに結合されて中間機構700を形成してもよい。
【0140】
この時、本発明の実施形態によるタッチ入力装置1000において、中間機構700には、
図8a〜
図8cに例示されたように、貫通孔740が形成されてもよい。これはタッチ入力装置1000のタッチ表面に対するタッチ時に圧力センサ450、460が付着された部材及び基準電位層600にうちの少なくとも一つの撓みを容易にしたり撓みが元に戻るのを容易にすることができる。
【0141】
タッチ入力装置1000の形体を維持して耐久性を高めるために、タッチ入力装置1000を構成する各部材は、隙間なく結束されて一体になるように結合することができる。これにより、タッチ入力装置1000に圧力が印加される場合に空気の流れが自由ではなく、基準電位層600及び/又は圧力センサ450、460の撓みや撓みの戻りが容易でないこともある。すなわち、タッチ圧力検出の精度を高めるためには、タッチ圧力の印加により押圧/撓みがよく起きることに加えて、圧力が解除された後に素早く元に戻る必要がある。空気の流れが円滑でなければ、このような元に戻る時間が遅れかねないし、このような場合、後続するタッチ圧力の検出時にエラーが発生し得る。
【0142】
これにより、本発明の実施形態では、タッチ入力装置1000に含まれた中間機構700に貫通孔740を形成し、空気が中間機構700を貫通して自由に動くようにする。これにより、タッチ圧力の印加により基準電位層600と圧力センサ450、460との間の距離が制限されないので、圧力の大きさの検出精度が向上し得る。また、その撓みが元も戻るのが素早く遂行され得るため、後続のタッチ検出を阻害しない。
【0143】
貫通孔740の直径は、例えば数μm程度であり得る。また、実施形態により、貫通孔740の直径は、圧力タッチ時に発生する気圧変化によって空気の流入/流出は容易であるものの、直径2.5μm以上の異物は通過できない大きさに形成され得る。
【0144】
図8a〜
図8cは、本発明の実施形態によるタッチ入力装置において、貫通孔が形成された中間機構の第1例〜第3例を例示する。
図8aに例示されたように、貫通孔740は、中間機構700の下部部材710に複数個形成されてもよい。また、実施形態により、貫通孔740は均一に下部部材710の全体面積にわたって形成されてもよい。
【0145】
圧力センサ450、460又はこれを含む電極シート440が中間機構700に直接付着される場合に、電極シート440によって空気の流れが妨害されて、電極シート440の機能が低下し得る。したがって、
図8bに例示されたように、貫通孔740は、中間機構700の下部部材710において電極シート440が付着されない領域にのみ形成されてもよい。これにより、電極シート440の全体面積に対して基準電位層600との距離が均一に維持され得る。
【0146】
また、実施形態により、
図8cに例示されたように、中間機構700の下部部材710だけでなく、側面部材720、730にも貫通孔740が形成されて空気の流れをさらに自由にすることができる。実施形態により、多様な大きさの電極シート440が中間機構700の下部部材710に付着され得るように、中間機構700の側面部材720、730にのみ貫通孔740が形成されていてもよい。
図8cでは、中間機構700の側面部材720、730として二つの側面部材のみが例示されているが、実施形態により、中間機構700は全体側面により形成された側面部材720、730を含んでもよい。この時、貫通孔740は、側面部材720、730の一部にのみ形成されてもよい。
【0147】
本発明の実施形態において、貫通孔740が形成される中間機構700は、第2支持部材251、252と結合される第1支持部材240であってもよい。実施形態により、中間機構700は、任意の側面部材と結合される基板300であってもよい。実施形態により、中間機構700は、タッチ入力装置1000に含まれる任意の部材として、タッチ圧力の印加により基準電位層600と圧力センサ450、460との間の距離変化を容易にすることができるように形成された貫通孔740を含んでもよい。
【0148】
以上では、ディスプレイパネル200Aの外部に圧力センサ450、460を別途に備える場合について説明した。本発明の実施形態は、圧力センサ450、460をディスプレイパネル200Aの内部に備える場合だけでなく、圧力センサ450、460を別途に備えず、ディスプレイパネル200Aに含まれた既存の電極を圧力センサとして用いる場合にも適用することができる。また、実施形態により、タッチセンサ100を圧力センサ450、460として用いる場合にも適用され得る。
【0149】
図9a〜
図9cは、圧力センサ450、460及びタッチ位置検出のための電極がディスプレイパネル200Aの内部に位置する構造を例示する。以下でタッチ位置及びタッチ圧力を検出する原理は、以上で説明されたことと同一/類似するので、重複する説明は省略する。
【0150】
例えば、
図9a〜
図9cにおいて、本発明の一実施形態によるディスプレイパネル200Aは、第1偏光層201、複数の第2電極Rが形成された第2電極層152、カラーフィルタを備える第1基板層203、液晶セル(liquid crystal cell)を含む液晶層205、複数の基準電極654、複数の第1電極Tと複数の第3電極Cが形成された第1/第3電極層156、第2基板層207及び第2偏光層209がスタック構造になっている。この時、第2電極層152と、カラーフィルタを備える第1基板層203の位置は互いに変わっても構わない。
【0151】
図9a〜
図9cに例示された実施形態によるディスプレイパネル200Aは、液晶表示装置(liquid crystal display;LCD)に含まれたディスプレイパネルであってもよく、この時PLS(Plane to Line Switching)方式、IPS(In Plane Switching)方式、VA(Vertical Alignment)方式及びTN(Twisted Nematic)方式のいずれの方式のディスプレイパネルでも構わない。また、本発明のディスプレイパネル200Aは、有機発光表示装置(Organic Light Emitting Diode;OLED)などに含まれたディスプレイパネルであってもよい。
【0152】
複数の第2電極Rは、タッチによって変わる静電容量に対する情報を有する、タッチ位置と関連した第1信号を生成する。また、複数の第3電極Cは、タッチによって変わる静電容量に対する情報を有する、タッチ圧力と関連した第2信号を生成する。
【0153】
図9a〜
図9cにおいて、液晶層205には基準電極654が備えられており、基準電極654は前述した基準電位層600と同じ役割をすることができる。液晶層205に接して第1/第3電極層156が形成され、第1/第3電極層156に備えられた複数の第1電極Tと複数の第3電極Cとの間には相互静電容量Cmが生成される。
【0154】
基準電極654は、
図9a〜
図9cに例示されたように、液晶層205内で第1/第3電極層156と離隔して備えられてもよい。基準電極654は、液晶層205に備えられるスペーサ270の一部あるいは全体に伝導性物質層を形成することによってなってもよい。第1/第3電極層156は、基準電極654が備えられた層の上部に形成されてもよいが、実施形態により、基準電極654が備えられた層の下部に形成されてもよい。
【0155】
第1/第3電極層156が基準電極654が備えられた層の下部に形成される場合、客体がディスプレイパネル200Aのタッチ表面をタッチする時に圧力が加えられれば、基準電極654が下方に移動することになるので、第1/第3電極層156と近くなる。したがって、第1電極Tと第3電極Cとの間の相互静電容量Cmが変化(減少)することになる。ただし、基準電極154がフローティングノードである場合には、第1電極Tと第3電極Cとの間の相互静電容量Cmが増加することもある。
【0156】
また、客体がディスプレイパネル200Aのタッチ表面をタッチする場合、第1/第3電極層156に備えられた第1電極Tと、第2電極層152に備えられた第2電極Rとの間の相互静電容量Cmが減少することになる。
【0157】
同様に、第1/第3電極層156が、基準電極654が備えられた層の上部に形成される場合には、客体がディスプレイパネル200Aのタッチ表面をタッチする時に圧力が加えられれば、第1/第3電極層156が下方に移動することになるので、基準電極654と近くなる。したがって、第1電極Tと第3電極Cとの間の相互静電容量Cmが変化(減少)することになる。ただし、基準電極654がフローティングノードである場合には、第1電極Tと第3電極Cとの間の相互静電容量Cmが増加することもある。
【0158】
前記相互静電容量Cmの変化に基づいて、タッチ位置とタッチ圧力を検出することができる第1信号と第2信号が生成され得る。また、第2電極Rと第3電極Cとが互いに異なる層に配置されることによって、第1信号及び第2信号が同時に生成され得る。
【0159】
ただし、他の実施形態では、第1電極Tと基準電極654との間の距離による自己静電容量(self capacitance;Cs)の変化によって圧力を検出することもできるだろう。すなわち、第1電極Tと基準電極154との間、あるいは、第3電極Cと基準電極654との間の自己静電容量Csの変化によって圧力を検出することもできるだろう。
【0160】
複数の第1電極、複数の第2電極、及び複数の第3電極は、透明伝導性物質(例えば、酸化スズ(SnO
2)及び酸化インジウム(In
2O
3)等からなるITO(Indium Tin Oxide)又はATO(Antimony Tin Oxide))等から形成されてもよい。
【0161】
図9aの実施形態によるディスプレイパネル200Aは、第1基板層203上に第2電極層152が備えられた構成を示す。
図9aでは、最上位のカバー層113とこれを接着するためのOCA(Optically Clear Adhesive)層211が例示され、カラーフィルタ層204が第1基板層203と別途に示され、TFT層206が第2基板層207と別途に示される。
【0162】
この時、基準電極654の形成位置は、ディスプレイパネル200Aの表面タッチによって撓みが発生することにより、第1/第3電極層156と基準電極654との間の距離変化がなされる位置であれば、
図9aに示された液晶層205の上面でなくても構わない。
【0163】
ディスプレイパネル200Aの液晶層205には、間隔を確保するためのスペーサが備えられてもよい。前記スペーサは、液晶層205内に形成されても構わず、液晶層205上に位置した上部層に形成されていても構わない。本発明の一実施形態において、基準電極654は、前記スペーサにITOのような伝導性物質(conductive material)を形成することによってなってもよい。
【0164】
一実施形態において、基準電極654は、前記スペーサの全体ではない一部に伝導性物質を形成することによってなってもよい。また、前記スペーサと別に、伝導性物質の基準電極654が形成されてもよい。すなわち、基準電極654は、第1/第3電極層156から離隔して、相互静電容量Cmを変化させることができる電極として機能することができ、いかなる方式で備えられても構わない。
【0165】
図9bは、本発明の他の実施形態によるディスプレイパネル200Aの層構造を示す。
図9aとは異なり、本実施形態では、複数の第2電極Rを備える第2電極層152が液晶層205に接触して形成されている。それ以外の構成は、
図9aと関連した説明においてなされたので、省略することにする。
【0166】
図9a及び
図9bは、基準電極654が備えられた液晶層205を挟んで、第1/第3電極層156と第2電極層152が離隔している多様な形態の実施形態を示す。基準電極654を含む液晶層205を挟んで、第1/第3電極層156と第2電極層152とが離隔している構造であれば、第2電極層152あるいは第1/第3電極層156が
図9aや
図9bに示されたものと異なるように形成されても構わない。
【0167】
一方、
図9cは、
図9aや
図9bの実施形態とは異なり、基準電極654が第1/第3電極層156の下部に形成された層構造を示す。
図9cに示されたように、ディスプレイパネル200Aの基準電極654は、第1/第3電極層156の下部に離隔して形成される。この時、基準電極654の形成位置は、ディスプレイパネル200Aの表面タッチによって撓みが発生することにより、第1/第3電極層156と基準電極654との間の距離変化がなされる位置であれば、液晶層205内のどの位置に形成されても構わない。
【0168】
図9cの実施形態においても、間隔を確保するためのスペーサ215がディスプレイ パネル200Aの液晶層205に備えられてもよい。基準電極654は、第1/第3電極層156の下部に形成され、スペーサ215にITOのような伝導性物質を形成することでなってもよい。もちろん、基準電極654は、スペーサ215の全体ではない一部に伝導性物質を形成することでなってもよい。
【0169】
また、伝導性物質の基準電極654がスペーサ215とは別途に形成されてもよい。すなわち、基準電極654は、第1/第3電極層156の下方に離隔し、相互静電容量Cmを変化させることができる電極として機能することができ、いかなる方式で備えられても構わない。
【0170】
図10a及び
図10bは、ディスプレイパネル内部の構成を圧力検出のための電極に用いる構造を例示する。
【0171】
図10aに示された、本発明の一実施形態によるディスプレイパネル200Aの第2基板層207の上部にはTFT層206が形成されている。TFT層206は、液晶層205を駆動するための電場(electric field)を生成するのに必要な電気的構成要素を含む。特に、TFT層206は、データライン(data line)、ゲートライン(gate line)、TFT、共通電極(common electrode)及び画素電極(pixel electrode)等を含む多様な層からなってもよい。これら電気的構成要素は、制御された電場を生成して液晶層205に位置した液晶を配向させるように作動することができる。
【0172】
本発明の一実施形態において、複数の第1電極及び複数の第3電極は、ディスプレイパネル200Aに含まれた共通電極を用いることができる。
【0173】
図10aに示されたように、本発明の一実施形態によるディスプレイパネル200Aにおいては、第1/第3電極層156の上部に位置したスペーサ215にITOのような伝導性物質を形成し、基準電極654として用いる。スペーサ215は、液晶層205に備えられていると説明したが、カラーフィルタ層204が備えられた第1基板層203に形成されてもよい。ここで、タッチ圧力信号と関連したフリンジング静電容量C1は、共通電極を用いる複数の第1電極Tと基準電極654との間に形成され、フリンジング静電容量C2は、共通電極を用いる複数の第3電極Cと基準電極654との間に形成されてもよい。
【0174】
図10aに示されたように、本発明の一実施形態によるディスプレイパネル200Aにおいて、客体がタッチ表面をタッチする時に圧力が印加されれば、基準電極654とTFT層206との間の距離が減少し、これにより、ロー共通電極からなる複数の第1電極Tと第3電極Cとが、基準電極654との距離が近くなって、相互静電容量Cmが変化(減少あるいは増加)することになる。これにより、生成された第2信号によって、タッチ圧力を検出できるようになる。
【0175】
図10aの実施形態において、第2電極層152は、第1基板層203の上部に形成されたものとして示されたが、
図9bのように、カラーフィルタ層204の下部に形成されてもよい。
【0176】
一方、
図10bに示されたように、本発明の一実施形態によるディスプレイパネル200Aでは、第1/第3電極層156の下部に位置するスペーサ215にITOのような伝導性物質を形成し、基準電極654として用いることができる。
【0177】
この時、第1/第3電極層156は、液晶層205の上部に位置する共通電極を用いることができる。スペーサ215は液晶層205に備えられていると説明したが、画素電極を含むTFT層206上に形成されてもよい。
【0178】
ここで、タッチ圧力信号と関連したフリンジング静電容量C1は、共通電極を用いる複数の第1電極Tと基準電極654との間に形成され、フリンジング静電容量C2は、共通電極を用いる複数の第3電極Cと基準電極654との間に形成されてもよい。
【0179】
図10bに示されたように、本発明の一実施形態によるディスプレイパネル200Aにおいて、客体がタッチ表面をタッチする時に圧力が印加されれば、共通電極としてなる複数の第1電極Tと第3電極Cとが、基準電極654側に移動して、距離が近くなることにとって、相互静電容量Cmが変化(減少)する。これによって生成された第2信号により、タッチ圧力を検出できるようになる。
【0180】
一方、
図10a及び
図10bにおいて、基準電極654がフローティングノードである場合には、第1電極Tと第3電極Cとが基準電極654と近づくにつれて相互静電容量Cmが増加し得る。すなわち、基準電極654と第1電極Tとの間の静電容量C1、及び、基準電極154と第3電極Cとの間の静電容量C2が増加し、第1電極Tと第3電極Cとの間の相互静電容量Cmの一定部分を占める、静電容量(C1及びC2)の直列連結静電容量も増加することになるので、全体相互静電容量Cmも増加することになる。
【0181】
図10a及び
図10bの構成によれば、どんな駆動方式の液晶表示装置にも本発明を適用することができる。すなわち、共通電極が液晶層205の上部に位置する構造の液晶表示装置にも適用が可能であり、液晶層205の下部に位置する構造の液晶表示装置にも適用が可能である。
【0182】
さらに詳細に説明すると、共通電極(common electrode)が液晶層の下部に位置するPLS方式やIPS方式の液晶表示装置には、
図10aの実施形態によるディスプレイパネル200Aを適用することができ、共通電極が液晶層の上部に位置するVA方式やTN方式の液晶表示装置には、
図10bの実施形態によるディスプレイパネル200Aが適用され得る。
【0183】
例えば、ディスプレイパネル200A内において複数の共通電極は、一定の間隔を有して碁盤状に配列されてもよい。この時、共通電極をグループ化させることによって、それぞれ第1電極T及び第3電極Cとして機能できるようになる。
【0184】
図10a及び
図10bに例示されたディスプレイパネル200Aは、ディスプレイパネル200Aの電気的構成要素を本来の目的のとおり動作するようにすることで、ディスプレイパネル200Aとして機能することができる。また、ディスプレイパネル200Aは、ディスプレイモジュール200の電気的構成要素の少なくとも一部をタッチ圧力及び位置感知のために動作するようにすることで、タッチ圧力感知モジュールとして機能することができる。この時、それぞれの動作モード(mode)は時分割で動作することができる。すなわち、第1時間区間にディスプレイパネル200Aはディスプレイモジュールとして作動し、第2時間区間にタッチ圧力及び/又はタッチ位置感知(あるいは入力)装置として機能することができる。
【0185】
図9a〜
図10bにおいては、圧力検出のための圧力センサ450、460及び基準電位層600に対応する構成がすべてディスプレイパネル200Aの内部に位置する実施形態について詳しく見てみた。このようなディスプレイパネル200Aを用いる場合にも、貫通孔740が形成された中間機構700を用いて得ることができる効果を同様に得ることができる。
【0186】
例えば、
図7aに例示されたように、中間機構700とカバー層500で形成される内部空間に、
図9a〜
図10bと関連して説明されたディスプレイパネル200Aが配置されてもよい。この時、内部空間にディスプレイパネル200Aが配置されるため、圧力センサ450、460及び基準電位層600が追加で含まれる必要はない。または、
図7bに例示されたように、基準電位層600を含む、
図9a〜
図10bに例示されたディスプレイパネル200Aが中間機構700とともに内部空間を形成することができる。ただし、圧力センサ450、460が追加で内部空間に含まれる必要はない。
【0187】
図9a〜
図10bにおいて、圧力検出のための電極以外にタッチ位置検出のための電極もディスプレイパネル200Aに含まれた場合が例示されるが、実施形態により、タッチ位置検出のための電極はディスプレイパネル200Aの外部に配置されてもよい。
【0188】
また、
図9a〜
図10bにおいて、圧力検出のための基準電極654がディスプレイパネル200Aに含まれた場合が例示されるが、実施形態により、基準電極654はディスプレイパネル200Aの外部に配置されてもよい。
【0189】
図11a〜
図11cは、追加の圧力センサが要求されないOLEDディスプレイパネルを含むタッチ入力装置の構造を例示する。
図11aにおいて、第1基板層281とカバー層500との間にタッチセンサ100が配置されるものが例示されている。
図11aにおいて、第1基板層281上にタッチセンサ100が形成されてもよく、このようなタッチセンサ100は圧力センサ450、460として用いられてもよい。
図11aでは、タッチセンサ100と基準電位層600とが離隔して配置されている。
【0190】
図11aに例示されたような本発明の実施形態において、基準電位層600とタッチセンサ100との間の距離によって変わるタッチセンサ100から感知される相互静電容量または自己静電容量を介してタッチ圧力の大きさが検出され得る。
【0191】
また、
図11aに例示されたような本発明の実施形態において、タッチセンサ100から検出される自己静電容量または相互静電容量を介してタッチ位置が検出され得る。
【0192】
図11bは、
図11aに例示された実施形態によるタッチ入力装置に含まれ得るタッチセンサ100の配列を例示する。タッチセンサ100は、同じ層に配列された複数個の電極を含んでもよい。この時、
図11bの右側に示されたように、タッチセンサ100の一部をa−a線に沿って切った電極E1、E2、E3、E4が
図11cに例示される。
【0193】
図11cは、
図11bに例示されたタッチセンサ配列を介してタッチ位置及びタッチ圧力を検出する原理を説明する概念図である。
図11cに例示されたように、タッチセンサ100に含まれた各電極E1、E2、E3、E4から基準電位層600に対する自己静電容量を感知して、タッチ位置を検出することができる。または、駆動電極E1、E3と受信電極E2、E4との間に生成される相互静電容量を感知して、タッチ位置を検出することができる。
【0194】
また、
図11cを参照し、タッチセンサ100に含まれた電極のうちの少なくとも一つ以上の電極は、基準電位層600に対する自己静電容量を検出するように構成され、タッチ圧力を検出するのに用いられてもよい。または、タッチセンサ100に含まれた電極のうちの少なくとも一対の駆動電極TXと受信電極RXは、基準電位層320との距離によって変わる駆動電極TXと受信電極RXとの間の相互静電容量を検出するように構成され、タッチ圧力を検出するのに用いられてもよい。
【0195】
図11a〜
図11cにおいては、タッチセンサ100が第1基板層281上の同じ層に配置されることが例示されているが、タッチセンサ100において駆動電極TXと受信電極RXは互いに異なる層に形成されてもよい。または、実施形態により、駆動電極TXと受信電極RXのうちの一つは、第1基板層281の上部に、残りの一つは第1基板層281の下部に配置されてもよい。または、実施形態により、タッチセンサ100は第1基板層281の下部において、同一層または互いに異なる層に形成されてもよい。また、実施形態により、圧力を検出するのに用いられる圧力センサ450、460は、第1基板層281とOLED層280との間に配置されてもよい。この時、圧力センサ450、460は、タッチセンサ100として用いられる電極であるか、または、ディスプレイパネル200Aを駆動するための電極であってもよい。
【0196】
また、実施形態により、圧力を検出するのに用いられる圧力センサ450、460は、第2基板層283の下部に配置されてもよい。実施形態により、圧力センサ450、460は、第2基板層283の下部面に付着されてもよい。実施形態により、圧力センサ450、460は、第2基板層283の下部面に別に製作されて付着されてもよいが、第2基板層283に直接形成されてもよい。例えば、パターニング(patterning)方式、印刷(printing)方式等を介して圧力センサ450、460が第2基板層283に直接形成されてもよい。パターニング方式は、フォトレジスト(photoresist)、エッチングレジスト(etching resist)、または、エッチングペースト(etching paste)等を用いて遂行されてもよい。印刷方式としては、グラビア(Gravure)印刷方式、インクジェット(Inkjet)印刷方式、スクリーン(screen)印刷方式、フレキソ印刷方式(Flexography)、転写印刷方式(Transfer printing)等が含まれ得る。以上の圧力センサ450、460形成に対する説明は、圧力センサ450、460が第2基板層283の下部に形成される場合に制限されず、第2基板層283以外の部材に圧力センサ450、460が形成される場合にも適用され得る。
【0197】
以上において、実施形態を中心に説明したが、これは単に例示に過ぎず、本発明を限定する訳ではなく、本発明が属する分野における通常の知識を有する者であれば、本実施形態の本質的な特徴を外れない範囲で、以上に例示されない様々な変形と応用が可能であることが分かるはずである。例えば、実施形態に具体的に示された各構成要素は、変形して実施することができるものである。そして、このような変形と応用に係る相違点は、添付の特許請求の範囲において規定する本発明の範囲に含まれるものと解釈されるべきである。