(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
所轄内の施設に設置されている設備をそれぞれ監視し、当該設備の利用者との対応業務を行う複数の監視センタを有し、前記監視センタのうち少なくとも1つの前記監視センタに代行監視センタとして前記監視センタの業務時間外における利用者との対応業務を代行させる監視システムにおいて、
前記監視センタには、
構内交換機と、
前記設備に設置されているインターフォンからの音声データを受信する受信装置と、
前記インターフォンの利用者に対応するオペレータによって使用され、前記受信装置が受信した音声データを受信するオペレータ端末と、
が設置され、
前記監視センタの業務時間外に当該監視センタの前記受信装置が受信した音声データが、当該監視センタ内の前記構内交換機及び前記代行監視センタの前記構内交換機を介して当該代行監視センタの前記オペレータ端末へ送信されるよう制御する制御手段を有し、
前記制御手段は、
前記監視センタを統括的に管理する統括管理サーバに設けられ、前記各監視センタの業務の状況が設定される業務管理情報を記憶する業務管理情報記憶部と、
前記統括管理サーバに設けられ、前記各監視センタから業務の開始及び終了の通知を受けると、受けた通知の内容に応じて前記業務管理情報を変更する業務状況管理部と、
前記複数の監視センタそれぞれに設けられ、前記業務管理情報の設定内容が変更されたことで自監視センタの業務の終了を検知すると、自監視センタの業務時間外に受信した音声データを自監視センタの前記構内交換機に転送させるよう前記受信装置を制御する受信装置制御部と、
前記受信装置から転送されてきた音声データを、前記代行監視センタの前記構内交換機に転送させるよう前記構内交換機を制御する構内交換機制御部と、
を有することを特徴とする監視システム。
【背景技術】
【0002】
全国に散在するビル設備、例えばエレベーターを監視するために、監視システムは、全国に複数箇所の監視センタを設置し、各監視センタに、それぞれの担当エリアに設置されているエレベーターを監視させている。
【0003】
エレベーターで何らかの障害が発生すると、エレベーターの乗客は、かご内にあるインターフォンを操作して呼びかける。この呼びかけに応じて、各ビルに設置されている監視発報装置は、予め登録されている第一連絡先に電話をかけることで監視センタを呼び出す。第一連絡先には、属地の監視センタ、すなわちビルの存在するエリア担当の監視センタの電話番号が登録されているので、属地のオペレータが呼び出され、乗客との対話が開始される。
【0004】
ところで、監視センタは、夜間になると数カ所のみを残し業務を終了する。夜間に業務を終了する監視センタにおいては、業務を終了する際に監視発報装置からの発呼を受信する遠隔監視受信装置を不在モードに設定する。
【0005】
夜間において業務を終了する監視センタの担当エリア内にあるエレベーターに障害が発生したことで、乗客がインターフォンを操作すると、監視発報装置は、前述したように第一連絡先に電話をかける。しかしながら、発呼先の監視センタは、業務時間外で遠隔監視受信装置には不在モードが設定されていることで不通となる。従って、監視発報装置は、不通であることを認識すると、予め登録されている第二連絡先へ電話をかけ直す。第二連絡先には、夜間でも業務を継続している監視センタが登録されているので、その監視センタのオペレータが呼び出され、乗客と対話することになる。
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0007】
上記のように、夜間において業務を終了する監視センタの担当エリア内にある監視発報装置は、夜間において不通となることが明らかであるにもかかわらず第一連絡先に電話をかけ、その後に第二連絡先に電話をかけ直すことになる。このため、オペレータに繋がるまでに要する時間が昼間に対し長くなる。また、アナログの電話回線で監視センタに接続されているインターフォンは、第二連絡先に再発呼を行うため通信コストがかかってしまう。
【0008】
本発明は、監視センタの業務時間外に設備側から発呼があった場合、設備側から再発呼させることなく設備側と代行監視センタ側との対話を可能にすることを目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0009】
本発明に係る監視システムは、所轄内の施設に設定されている設備をそれぞれ監視し、当該設備の利用者との対応業務を行う複数の監視センタを有し、前記監視センタのうち少なくとも1つの前記監視センタに代行監視センタとして前記監視センタの業務時間外における利用者との対応業務を代行させる監視システムにおいて、前記監視センタには、構内交換機と、前記設備に設置されているインターフォンからの音声データを受信する受信装置と、前記インターフォンの利用者に対応するオペレータによって使用され、前記受信装置が受信した音声データを受信するオペレータ端末と、が設置され、前記監視センタの業務時間外に当該監視センタの前記受信装置が受信した音声データが、当該監視センタ内の前記構内交換機及び前記代行監視センタの前記構内交換機を介して当該代行監視センタの前記オペレータ端末へ送信されるよう制御する制御手段を有し、前記制御手段は、
前記監視センタを統括的に管理する統括管理サーバに設けられ、前記各監視センタの業務の状況が設定される業務管理情報を記憶する業務管理情報記憶部と、
前記統括管理サーバに設けられ、前記各監視センタから業務の開始及び終了の通知を受けると、受けた通知の内容に応じて前記業務管理情報を変更する業務状況管理部と、
前記複数の監視センタそれぞれに設けられ、前記業務管理情報の設定内容
が変更されたことで自監視センタの業務の終了を検知すると、自監視センタの業務時間外に受信した音声データを自監視センタの前記構内交換機に転送させるよう前記受信装置を制御する受信装置制御部と、前記受信装置から転送されてきた音声データを、前記代行監視センタの前記構内交換機に転送させるよう前記構内交換機を制御する構内交換機制御部と、を
有することを特徴とする。
【0012】
また、前記業務管理情報には、業務時間外の前記監視センタにおける前記代行監視センタが設定されており、前記構内交換機制御部は、前記業務管理情報の設定内容に基づき音声データの転送先とする前記代行監視センタの前記構内交換機を特定することを特徴とする。
【発明の効果】
【0013】
本発明によれば、監視センタの業務時間外に設備側から発呼があった場合、設備側から再発呼させることなく設備側と代行監視センタ側との対話を開始させることができる。
【発明を実施するための形態】
【0015】
以下、図面に基づいて、本発明の好適な実施の形態について説明する。本実施の形態では、契約先のビル施設に設置されている設備のうちエレベーターを監視する監視システムを例にして説明する。
【0016】
本実施の形態における監視システムは、全国を複数のエリアに分割し、エリア毎に監視センタを設けている。エレベーターのかごには、非常時対応のためにインターフォンが設置されている。監視センタは、エレベーターの障害発生時や緊急時にインターフォンを操作した乗客に対応することを業務の1つとしている。また、監視センタは、上記の通り複数設けられているが、このうち昼間のみ業務を行い、夜間には業務を終了する監視センタと、夜間にも業務を行うことで夜間に業務をしない監視センタの業務時間外における業務を代行する監視センタの2タイプ存在する。例えば、全国を8箇所のエリアに分け、エリア毎に監視センタを設置し、このうち、東京と大阪にある監視センタは24時間体制で業務を行い、その他の監視センタは夜間には業務を終了する。そして、全国を東西に分けた場合、東側の監視センタは東京に、西側の監視センタは大阪にそれぞれ夜間の業務の代行を依頼する。
【0017】
以降の説明においては、監視センタのうち、夜間に業務を終了する監視センタを「地域監視センタ」と、地域監視センタの業務時間外における業務を代行する監視センタを「代行監視センタ」と、それぞれ称することにする。もちろん、代行監視センタであっても、昼間は担当エリアにおいて地域監視センタとして機能する。なお、本実施の形態において「夜間」というのは、地域監視センタにおける業務時間外と同義であり、「昼間」というのは、地域監視センタにおける業務時間外と同義である。
【0018】
また、以降の説明において、地域監視センタ及び代行監視センタに共通する内容は、単に「監視センタ」として説明し、地域監視センタあるいは代行監視センタに特化する説明にのみ「地域監視センタ」又は「代行監視センタ」と記載することにする。また、上記のように代行監視センタを複数設けてもよいが、各代行監視センタはそれぞれ同等の機能を持てばよいので、本実施の形態では、便宜的に1箇所の監視センタのみが代行監視センタとして機能するものとして説明する。
【0019】
図1は、本発明に係る監視システムの一実施の形態を示した全体構成図である。また、
図2は、
図1に示した監視システムにおいて、データの授受や指示系統など装置間の関係を示す図である。更に、
図2では、統括管理サーバ31のブロック構成を示している。
【0020】
図1には、監視センタ10、代行監視センタ20及びシステム管理センタ30がイントラネット1で接続された構成が示されている。
図1に示した監視センタ10は、夜間は業務を終了する地域監視センタに相当する。代行監視センタ20は、昼間は地域監視センタ10であるものの、夜間は地域監視センタ10の業務時間外における業務を代行する監視センタであるため、
図1では地域監視センタ10である監視センタと便宜的に分けて図示した。システム管理センタ30は、監視センタ10を統括的に管理する。
【0021】
監視センタ10は、所轄(担当エリア)内のビル2のエレベーターを遠隔監視するが、エレベーターのかご3には、非常時対応のインターフォン(図示せず)が設けられている。監視発報装置4は、ビル2毎に設けられており、かご3内のインターフォンが乗客により操作されるとエリア担当の監視センタ10に発呼し、インターフォンをエリア担当の監視センタ10と接続することで、乗客と監視センタ10のオペレータとの対話を可能にする。
【0022】
監視センタ10は、受信装置11、PBX(構内交換機:Private Branch eXchange)12、オペレータ端末13及び受信装置管理サーバ14をLAN(Local Area Network)15に接続した構成を有している。LAN15は、ルータ16を介してイントラネット1に接続される。なお、本実施の形態の説明に用いない構成要素は
図1から省略している。他のセンタ20,30においても同様である。
【0023】
受信装置11は、遠隔監視対象のビル2の監視発報装置4とアナログ形式の電話回線網にて接続されており、監視発報装置4から送信されてくるデータを受信し、デジタルデータに変換してからオペレータ端末13へ送る。受信するデータの種類としては、エレベーターの状態を示す信号データ、インターフォンからの音声データ、またかご3にカメラが設置されている場合は画像データ等がある。
【0024】
PBX12は、図示しない電話回線網に接続されており、顧客からの電話(外線)をオペレータ端末13につなげる。オペレータ端末13は、オペレータにより使用される専用の端末装置である。オペレータ端末13は、通常は複数台用意されているが、それぞれ同等の機能を持っているので図面では1台のみ示した。オペレータは、エレベーターの状態監視の他に、かご3の乗客とインターフォンを介して対話するなど乗客との対応を行う。受信装置管理サーバ14は、受信装置11の状態を管理するサーバコンピュータである。具体的には、業務が終了する際に業務時間外の状態に設定し、業務が開始されるときには業務時間外の状態を解除する。
【0025】
代行監視センタ20は、受信装置21、PBX22、オペレータ端末23、受信装置管理サーバ24及び電話管理サーバ27をLAN25に接続した構成を有している。LAN25は、ルータ26を介してイントラネット1に接続される。代行監視センタ20は、昼間は地域監視センタ10でもあることから前述した構成要素11〜16と同等の構成要素21〜26を有している。代行監視センタ20は、電話管理サーバ27を有する点で地域監視センタ10と異なる。電話管理サーバ27は、地域監視センタ10及び代行監視センタ20におけるPBX12,22の制御、管理を行うサーバコンピュータである。
【0026】
システム管理センタ30は、監視センタ10を統括的に管理するための統括管理サーバ31をLAN32に接続した構成を有している。LAN25は、ルータ33を介してイントラネット1に接続される。本実施の形態における統括管理サーバ31は、業務状況管理部311及び業務管理情報記憶部312を有している。業務状況管理部311は、監視センタ10から業務の開始及び終了の通知を受け、その通知の内容に従って業務管理情報記憶部312にて保持される業務管理情報を更新するなど各監視センタ10における業務の状況を管理する。
【0027】
前述した各サーバ14,24,27,31は、汎用的なサーバコンピュータで形成される。すなわち、各サーバ14,24,27,31は、CPU、ROM、RAM、HDDを有し、更にネットワーク通信を行うネットワークインタフェース、また必要に応じてユーザインタフェースを有している。
【0028】
図3Aは、業務管理情報記憶部312に記憶される業務管理情報のデータ構成の一例を示す図である。業務管理情報には、各監視センタ10の業務の状況が設定される。具体的には、監視センタ10毎に、当該監視センタ10の識別コードに対応させて、ビル2から送信されてくるデータを受信する監視センタ10、かかってきた電話に対応する監視センタ10及びインターフォンに対応する監視センタ10がそれぞれ「データ」、「電話」、「インターフォン」に設定される。なお、
図3Aにおいて、監視センタIC1には、地域監視センタ10を示す識別コード“IC1”とは別個に代行監視センタ20を示す識別コード“MC1”を付与して、代行監視センタ20であることを識別可能にしている。
【0029】
図3Aには、昼間、すなわち各監視センタ10が業務時間内であるときの設定状態が示されている。業務を行っている状況では、
図3Aに例示したように各監視センタ10共、各項目には自監視センタ10の識別コードが設定される。従って、自監視センタ10でデータ、電話及びインターフォンに対応することを示している。
【0030】
図3Bは、
図3Aと同じく業務管理情報が示されているが、
図3Aには昼間(業務時間内)の設定例が示されているのに対し、
図3Bには夜間(業務時間外)の設定例が示されている。この例では、地域監視センタ10は共に、担当エリア内からのデータは自ら受信するものの、かかってきた電話及びインターフォンの対応は代行監視センタ20が代行するよう設定されていることを示している。
【0031】
以下、
図2を用いて昼間、すなわち地域監視センタ10の業務時間内における動作について説明する。このとき、業務管理情報には、
図3Aに示す内容が設定されている。
【0032】
業務時間内における動作は、基本的には従前と同じでよい。例えば、外線がかかってくると、オペレータ端末13の着信を示すランプを点灯させるなどしてオペレータに知らせ、オペレータがその外線に対応する操作をすると、PBX12は、そのオペレータ端末13に外線を接続する。
【0033】
また、受信装置11は、インターフォンからの音声データを受信してかご3の乗客とオペレータとを対話させるが、音声データ以外にも画像データ等を受信する。これは、監視発報装置4がデータを送信する際、最初にどの建物(ビル2)のどの号機(エレベーター)がどういう状態かを示す情報、インターフォンからの音声データの有無、送信する画像データの有無などを示す情報を含む通知データを事前に送信するので、オペレータは、この通知データによってエレベーターへの閉じ込めなどの障害の有無が把握できる。すなわち、状態を示す情報は、オペレータ端末13に画面表示される。また、かご3内を撮像した画像データがあれば、その画像データはオペレータ端末13に画面表示される。
【0034】
また、本実施の形態では、一方のみが話せる片通話方式のインターフォンを想定していることから、インターフォンからの呼びかけに対応するデータ(呼設定メッセージ)、すなわち乗客からの通話要求があれば、オペレータは、オペレータ端末13に所定の操作をすることでその通話要求に応じて回線を確立してかご3の乗客との音声通話を開始し、その後通話方向(音声データの送受信方向)を適宜切り替えながら対話を続ける。このように、エレベーターの状態や画像データは、オペレータ端末13に自動的に表示されるものの、インターフォンからの呼びかけに対しては、その呼びかけに応じると判断したオペレータが所定の操作を手動にて行うことになる。
【0035】
ここで、地域監視センタ10において業務の終了時刻になったとき、オペレータは、オペレータ端末13に所定の操作を行うことで業務の終了をシステム管理センタ30に通知する。
【0036】
システム管理センタ30における業務状況管理部311は、業務の終了通知を受け取ると、その地域監視センタ10の業務管理情報を
図3Bに例示したように、電話及びインターフォンの対応を代行監視センタ20に変更する。なお、詳細には、業務管理情報の設定をどのように変更するかは、地域監視センタ10毎に予め決められており、その決められた内容に従って変更する。
【0037】
業務が終了した地域監視センタ10における受信装置管理サーバ14は、業務管理情報の設定内容が変更されたことで業務の終了を検知すると、受信したデータはデジタル変換後にPBX12に転送するよう受信装置11に設定する。
【0038】
また、代行監視センタ20における電話管理サーバ27は、業務管理情報の設定内容が変更されたことで地域監視センタ10の業務を代行する必要があることを検知すると、PBX22を親機とし、業務代行先の地域監視センタ10におけるPBX12を子機と設定し、PBX11とPBX12とで連携動作するように設定する。
【0039】
図2が昼間における装置間の関係を示す図であるのに対し、
図4は夜間における装置間の関係を示す図である。
図4から明らかなように、夜間において、受信装置11は、線5で示すように受信データをオペレータ端末13ではなくPBX12に転送する。また、PBX12は、線6,7で示すように親機であるPBX22の子機、あるいは中継機として動作し、受信データをオペレータ端末13ではなくPBX22に転送する。
【0040】
このように業務時間外用の設定がされた後、業務時間外の地域監視センタ10における担当エリア内でかご3の乗客によりインターフォンが操作され呼びかけられたとする。監視発報装置4は、インターフォンの操作に応じてエリア担当の地域監視センタ10に発呼を行う。地域監視センタ10における受信装置11は、その発呼に伴うデータ(呼設定メッセージ)を受信すると、その受信データをデジタル変換した後、PBX12に転送する。PBX12は、受信装置11からデータを受信すると、受信したデータを、イントラネット1を介して親機であるPBX22に転送する。PBX22は、PBX12から受信装置11が受信したデータを受信すると、オペレータ端末23へ送る。そして、代行監視センタ20のオペレータは、オペレータ端末23に所定の操作をすることで、操作されたインターフォンとの間で回線を確立してかご3の乗客との音声通話を開始する。
【0041】
本実施の形態によれば、以上のようにして地域監視センタ10における業務時間外において、地域監視センタ10における受信装置11がインターフォンからの呼びかけに応じてデータ(呼設定メッセージ)を、PBX12,22を介して代行監視センタ20に転送するようにしたので、地域監視センタ10における監視発報装置4は、再発呼することなく代行監視センタ20との間で回線を確立することができる。つまり、監視発報装置4は、エリア担当の地域監視センタ10の受信装置11に発呼したことでその受信装置11との回線が確立されたことになるので、かご3の乗客の発生による音声データは、受信装置11が受信すると、PBX12、イントラネット1、PBX22を介して代行監視センタ20のオペレータ端末23へ送信され、これにより、かご3の乗客と代行監視センタ20のオペレータとの対話が可能となる。
【0042】
地域監視センタ10において業務を開始するとき、オペレータは、オペレータ端末13に所定の操作をすることで業務の開始をシステム管理センタ30に通知する。
【0043】
システム管理センタ30における業務状況管理部311は、業務の開始通知を受け取ると、その地域監視センタ10の業務管理情報を
図3Aに例示したように電話及びインターフォンの対応を元に戻す。
【0044】
業務を開始する地域監視センタ10における受信装置管理サーバ14は、業務管理情報の設定内容が変更されたことで業務の開始を検知すると、受信装置11の設定を元に戻し、受信したデータをオペレータ端末13へ送信させる。
【0045】
また、代行監視センタ20における電話管理サーバ27は、業務管理情報の設定内容が変更されたことで地域監視センタ10の業務を代行する必要がなくなったことを検知すると、PBX11,12の設定を元に戻し、PBX11とPBX12との連携動作状態の解放し、それぞれ独立して作用させる。
【0046】
なお、本実施の形態では、地域監視センタ10の業務時間外における動作制御を、各サーバ31、27,14,24が連携して行えるようにした。また、本実施の形態では、各サーバ31、27,14,24が連携して上記動作制御を行う制御手段として機能するようにした。ただ、このシステム構成は一例であってこれに限定する必要はない。例えば、電話管理サーバ27は、システム管理センタ30に設けてもよい。
【0047】
また、本実施の形態では、監視対象の設備としてビル2に設置したエレベーターを例にして説明したが、他の設備の監視目的に利用してもよい。また、本実施の形態では、夜間を業務時間外としたが、監視対象や業務の内容、運用等によって業務時間の範囲は適宜決めればよい。例えば、障害発生時を業務時間外と切り替えるようにしてもよい。