(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
2枚のシートをその長手方向に沿って搬送しながらこれらシートどうしおよびこれらシートと複数の弾性部材とを互いに接合して、前記2枚のシートと当該2枚のシートの間に挟みこまれた複数の弾性部材とを有する複合伸縮部材を製造するための装置であって、
前記搬送されている2枚のシートの間に前記各弾性部材を挟み込んだ状態で、前記各弾性部材と前記シート、および、前記シートどうしを溶着させて接合する接合装置と、
前記接合装置に、前記各弾性部材がその長手方向に延びるとともに2枚のシートの間に挟まれるように、これら2枚のシートおよび前記各弾性部材を案内する案内装置とを備え、
前記接合装置は、所定の軸回りに回転して前記各弾性部材が挟み込まれた前記2枚のシートをこれらシートの長手方向に搬送する外周面を有する搬送ローラと、当該搬送ローラの外周面と対向して当該外周面との間で前記各弾性部材が挟み込まれた前記2枚のシートを挟圧する挟圧装置とを備え、これら搬送ローラと挟圧装置との間で前記シートに熱を加えるように構成されており、
前記搬送ローラの外周面には、前記挟圧装置に向かって突出する少なくとも1つの凸部が形成されており、
前記凸部は、前記搬送ローラの搬送方向と交差する線に沿って連続して延びているとともに、当該搬送ローラの搬送方向と交差する線上の互いに離間した位置に前記搬送ローラの搬送方向に延びて深さ寸法が前記凸部の突出寸法よりもそれぞれ小さい複数の溝を有し、
前記案内装置は、前記各弾性部材を前記凸部に形成された各溝にそれぞれ案内することを特徴とする複合伸縮部材の製造装置。
【発明を実施するための形態】
【0015】
以下添付図面を参照しながら、本発明の実施の形態について説明する。なお、以下の実施の形態は、本発明を具体化した例であって、本発明の技術的範囲を限定する性格のものではない。
【0016】
(1)複合伸縮部材の構成
図1は、本発明の実施形態に係る複合伸縮部材の平面図である。
図2は、
図1のII−II線断面図の一部である。
【0017】
複合伸縮部材1は、互いに対向する長尺な2枚のシート2a,2bと、長手方向に伸縮可能な複数の長尺な弾性部材10とを備える。各弾性部材10は、両シート2a,2bの間に各シート2a,2bの長手方向(
図1の左右方向)に伸縮可能となるように、すなわち、各シート2a,2bの長手方向に伸縮するようにこの長手方向に沿って延びる状態で配置されている。本実施形態では、これら弾性部材10は、シート2a,2bの幅方向(シート2a,2bの長手方向と直交する方向)について、互いに等間隔に配置され、シート2a,2bの長手方向と平行に延びている。
【0018】
本実施形態では、両シート2a,2bとして、不織布が用いられている。
【0019】
本実施形態では、弾性部材10は、
図3に示すように、複数の糸ゴム(繊維状弾性体)10aが束状に集合したマルチストランドであって、少なくとも一部の糸ゴム10aの周囲が被覆層10bにより覆われたものが用いられている。具体的には、複数の糸ゴム10aのうち特に外周部分に配置される糸ゴム10aが被覆層10bにより覆われている。なお、全ての糸ゴム10aが被覆層10bにより覆われていてもよい。
【0020】
糸ゴム10aの材質としては、例えば、ポリウレタンが挙げられる。また、被覆層10bの材質としては、例えば、シリコンオイルやステアリン酸マグネシウム等の滑剤が挙げられる。
【0021】
両シート2a,2bどうし、および、両シート2a,2bと弾性部材10とは、
図1に示すように、格子状の接合部4において接合されている。
【0022】
図4は、
図1の接合部を模式的に示したものである。これら
図1および
図4に示すように、接合部4は、複数の第1接合部4aと複数の第2接合部4bとを有する。
【0023】
各第1接合部4aは、それぞれ両シート2a,2bの長手方向に等間隔に配置され、これらシート2a,2bの幅方向に沿って互いに平行に延びている。
【0024】
各第2接合部4bも、それぞれ両シート2a,2bの長手方向に等間隔に配置され、これらシート2a,2bの幅方向に沿って互いに平行に延びている。各第2接合部4bは、各第1接合部4aと交差するように延びており、これにより、格子状の接合部4が形成されている。
【0025】
本実施形態では、第1接合部4aおよび第2接合部4bは、ともにシート2a,2bの幅方向に対して傾斜している。また、この傾斜角度が45度よりも小さい角度とされている。例えば、この傾斜角度は30度に設定されている。
【0026】
また、第1接合部4aと第2接合部4bとは、シート2a,2bの長手方向と幅方向に延びる両直線についてそれぞれ対称な形状を有している。また、第1接合部4aと第2接合部4bとは、第1接合部4aどうしの離間距離と第2接合部4bどうしの離間距離とが一致するように配置されている。これに伴い、接合部4は、対角線がシート2a,2bの長手方向および幅方向に沿って延びる複数のひし形を区画する。特に、前記のように、第1接合部4aおよび第2接合部4bの、シート2a,2bの幅方向に対する傾斜角度が45度よりも小さい角度で傾斜していることに伴い、この幅方向に延びるひし形となっている。そして、第1接合部4aと第2接合部4bとの交差点(以下、接合部側交差点という場合がある)4cが、シート2a,2bの長手方向に延びる直線上に等間隔に並ぶとともに、シート2a,2bの幅方向に延びる直線上に等間隔に並んでいる。
【0027】
各接合部4は、すべての弾性部材10と交差しており、弾性部材10の伸縮方向と交差する線に沿って延びている。具体的には、各接合部4は、弾性部材10が配置された領域よりもシート2a,2bの幅方向の両外側部分間にわたって延びている。
【0028】
各弾性部材10と接合部4とは、接合部側交差点4cを除く部分、すなわち、接合部側交差点4cから離間した位置で交差しており、この位置で各弾性部材10と各シート2a,2bとは接合されている。
【0029】
図1の一部を拡大して示した
図5を用いて具体的に説明する。
【0030】
各弾性部材10は、各第1接合部4a上の隣接する接合部側交差点4cの間(例えば、
図5に示す接合部側交差点4c_1と接合部側交差点4c_2の間および接合部側交差点4c_2と接合部側交差点4c_3の間)をそれぞれ通過するように配置されている。すなわち、各弾性部材10と各第1接合部4aとの交差点である第1弾性部材側交差点4dは、第1接合部4a上の隣接する接合部側交差点4cどうしの間に位置しており、この位置4dにて弾性部材10とシート2a,2bとは接合されている。
【0031】
同様に、各弾性部材10は、各第2接合部4b上の隣接する接合部側交差点4cの間(例えば、
図5に示す接合部側交差点4c_4と接合部側交差点4c_2の間および接合部側交差点4c_2と接合部側交差点4c_5の間)をそれぞれ通過するように配置されている。すなわち、各弾性部材10と各第2接合部4bとの交差点である第2弾性部材側交差点4eは、第2接合部4b上の隣接する接合部側交差点4cどうしの間に位置しており、この位置4eにて弾性部材10とシート2a,2bとは接合されている。
【0032】
本実施形態では、各弾性部材10が、各第1接合部4a上の隣接する接合部側交差点4c,4cの中央および各第2接合部4b上の隣接する接合部側交差点4c,4cの中央を通り、これら中央の位置で第1接合部4aおよび第2接合部4bと交差して各シート2a,2bと接合されている。
【0033】
そして、これに伴い、第1弾性部材側交差点4dと第2弾性部材側交差点4eとは、両シート2a,2bの幅方向に延びる直線上に交互に並んでいる。また、各弾性部材10と接合部4との交差点すなわち弾性部材10とシート2a,2bとの接合点4d,4eは、シート2a,2bの長手方向について等間隔に配置されている。
【0034】
前記接合部4では、シート2a,2bどうし、および、シート2a,2bと弾性部材10とは溶着により互いに接合されている。本実施形態では、これらは、超音波溶着されている。
【0035】
シート2a,2bどうしは、その一部が溶融して互いに溶着することで接合されている。一方、弾性部材10とシート2a,2bとは、シート2a,2bの一部が溶融し、弾性部材10のうち被覆層10bが溶融することで互いに溶着されている。
【0036】
具体的には、本実施形態では、糸ゴム10aとして融点が約200℃の糸ゴムが用いられ、被覆層10bとしてこれよりも融点の低いステアリン酸マグネシウム(融点:約120℃)が用いられており、弾性部材10とシート2a,2bとの溶着時に、糸ゴム10aが溶融することなく被覆層10bが溶融して被覆層10bとシート2a,2bとが溶着される。
【0037】
(2)複合伸縮部材の製造装置
次に、前記複合伸縮部材1を製造するための製造装置について説明する。
【0038】
図6は、製造装置100の概略図である。
【0039】
製造装置100は、シート2a,2bの間に弾性部材10を挟み込んだ状態で弾性部材10とシート2a,2b、および、シート2a,2bどうしを超音波溶着させて接合する接合装置200と、シート2aを接合装置200に案内する第1案内ローラ(案内装置)102と、シート2bを接合装置200に案内する第2案内ローラ(案内装置)104a,104bと、弾性部材10を接合装置200に供給する弾性部材案内装置(案内装置)110と、接合されたシート等すなわち複合伸縮部材1を案内する第3案内ローラ106とを有する。
【0040】
接合装置200は、アンビルローラ(搬送ローラ)210と、ホーン(挟圧装置)220とを有する。
【0041】
アンビルローラ210は、
図6の紙面と直交する方向に延びる軸回りに回転する回転部材である。以下、この
図6の紙面と直交する方向を前後方向という。アンビルローラ210は、回転することで、その外周面上において、ローラ102、104a、104bにより案内されたシート2a,2bの間に弾性部材案内装置110により案内された弾性部材10を挟み込んだ状態で搬送する。
図6に示す例では、アンビルローラ210は
図6において時計回りに回転する。以下、弾性部材10を挟み込んだシート2a,2bを接合前シートという場合がある。アンビルローラ210の外周面には、径方向外側に突出する凸部212(
図11参照)が形成されている。凸部212の詳細構造については後述する。
【0042】
ホーン220は、アンビルローラ210によって搬送されている接合前シートをアンビルローラ210の外周面との間で挟圧(挟み込みながら加圧する)しながらこの接合前シートに超音波振動を付与する装置である。ホーン220は、アンビルローラ210の外周面と対向して配置されている。
図6の例では、アンビルローラ210の外周面の左側の部分と対向して配置されている。ホーン220の先端には、アンビルローラ210の外周面に向かって超音波振動を付与する出力部221が設けられている。
【0043】
ホーン220は、出力部221を接合前シートに押し付けてアンビルローラ210との間で接合前シートを挟圧しながら接合前シートに超音波振動を付与する。これにより、シート2a,2bはそれぞれ溶融し、互いに溶着される。また、弾性部材10も溶融して、弾性部材10とシート2a,2bとが互いに溶着される。具体的には、出力部221は、前記凸部212との間で接合前シートを挟圧し、接合前シートのうちこの凸部212上に配置された部分においてシート2a、2bどうしおよび弾性部材10とシート2a,2bどうしとを互いに接合する。出力部221の先端は、平面状を有している(
図13、
図14参照)。
【0044】
ここで、前記のように、本実施形態では、被覆層10bとして糸ゴム10aよりも融点の低いステアリン酸マグネシウムが用いられる。そのため、弾性部材10とシート2a,2bとの溶着時において、糸ゴム10aが溶融することなく被覆層10bが溶融して被覆層10bとシート2a,2bとが溶着される。
【0045】
ホーン220の先端221は、前後方向に延びており、ホーン220は、アンビルローラ210の外周面に対してアンビルローラ210の回転軸方向全体に超音波振動を付与する。アンビルローラ210によって接合前シートが搬送されている間、ホーン220は常に超音波振動を付与している。従って、アンビルローラ210によって接合前シートが搬送されることに伴い、接合前シートは連続して接合される。
【0046】
図6に示すように、本実施形態では、シート2aは、第1案内ローラ102によってアンビルローラ210のうちホーン220と反対側の部分P1の外周面に案内される。シート2aは、アンビルローラ210の回転に伴ってアンビルローラ210の外周面に沿ってホーン220側に搬送される。
【0047】
シート2bは、第2案内ローラ104a,104bによって、アンビルローラ210のうちホーン220近傍の部分であってホーン220よりも搬送方向上流側の部分P2の外周面に導入され、その後ホーン220と対向する位置に搬送される。
【0048】
弾性部材10は、弾性部材案内装置110によって、シート2aがアンビルローラ210に導入される位置P1とシート2bがアンビルローラ210に導入される位置P2との間の位置P3において、アンビルローラ210の外周面に導入される。これにより、弾性部材10は、シート2a,2bの間に配置された状態でホーン220と対向する位置に搬送される。
【0049】
なお、位置P2は、位置P3からホーン220と対向する位置までの間であればいずれの位置でもよいが、ホーン220と対向する位置寄りであるのが好ましく、ホーン220と対向する位置に近接する位置であるとさらに好ましい。この場合、アンビルローラ210の外周面に導入された弾性部材10が、早期にシート2bに覆われることによって位置ズレを生じさせることを防止できる。
【0050】
弾性部材10は、前後方向に互いに平行に並んだ状態でアンビルローラ210の外周面に導入され、アンビルローラ210の外周面上において、先にアンビルローラ210の外周面に導入されたシート2a上にその幅方向に互いに平行に載置される。また、弾性部材10は、アンビルローラ210の周方向に伸長された状態でアンビルローラ210に導入される。本実施形態では、弾性部材10は、自然状態の300%に伸長した状態(自然状態を100%とする)でアンビルローラ210に導入される。
【0051】
弾性部材案内装置110は、複数の弾性部材案内ローラ111a,111b,111cと、ガイド部材112とを有する。
【0052】
弾性部材案内ローラ111a,111b,111cは、それぞれ前後方向に延びる軸回りに回転可能な回転部材であり、弾性部材10を自然状態に対して300%伸長した状態でアンビルローラ210側に案内する。
【0053】
ガイド部材112は、各弾性部材10を前後方向に互いに離間した状態でアンビルローラ210の外周面に案内する。
【0054】
図7はガイド部材112の平面図である。
図8は、ガイド部材112の側面図である。
【0055】
これら
図7,
図8および
図6に示すように、ガイド部材112は、平板状の部材である。ガイド部材112は、アンビルローラ210の外周面の位置P3に対向する先端と、先端よりもアンビルローラ210から離れて配置された基端とを有し、アンビルローラ210に接離する方向に延びるとともに前後方向に延びるように配置されている。本実施形態では、ガイド部材112とシート2a,2bとが干渉しないように、ガイド部材112の厚み(
図8に示す上下方向の寸法)は小さく設定されており、ガイド部材112は薄板状を有している。
【0056】
ガイド部材112の先端部分(アンビルローラ210側の部分)には、先端に向かうほどガイド部材112の底面に近づくように傾斜する傾斜部114が形成されており、ガイド部材112は、先端に向かって先細り形状となっている。
【0057】
傾斜部114の先端114a、すなわち、ガイド部材112の先端には、切り欠き114bが前後方向に複数並んで形成されている。これら切り欠き114bは、前後方向に等間隔で並んでいる。
図7の切り欠き114bの一部を拡大して示す
図9に示すように、これら切り欠き114bは、傾斜部114の先端114aから基端側に凹み、開度が90度のV字状を有している。これら切り欠き114bは、各弾性部材10をアンビルローラ210の外周面に前後方向に互いに離間した状態で案内するために、各弾性部材10を確実に位置決めして保持する。これら切り欠き114bは、アンビルローラ210に形成された後述する溝214に対向して、溝214と同じ間隔で設けられており、これら溝214にそれぞれ弾性部材10を案内する。
【0058】
ガイド部材112は、
図6および
図10に示すように、側面視で、傾斜部114の表面と、位置P3におけるアンビルローラ210の接線との角度θ1が90度以下となるように配置されている。これは、各切り欠き114bから弾性部材が外れるのを抑制するためである。
【0059】
具体的には、傾斜部114の表面と位置P3におけるアンビルローラ210の接線との角度を90度以下とすれば、
図10に示すように、傾斜部114において収縮力により弾性部材10に加えられる力(アンビルローラ210から離間する方向に引っ張られる力)F1と、位置P3においてアンビルローラ210から弾性部材10に加えられる力F2(位置P3におけるアンビルローラの接線に沿う力F2)との合力F10を、傾斜部114における弾性部材10の搬送方向と略反対向き(ガイド部材112の基端側向き)の力にすることができる。すなわち、弾性部材10には、各切り欠き114bの底部に押し込まれる方向の合力F10が作用するため、傾斜部114において弾性部材10が各切り欠き114bから離脱するのを抑制することができる。
【0060】
本実施形態では、傾斜部114の表面と、位置P3を通るアンビルローラ210の接線のうち位置P3よりもアンビルローラ210の搬送方向の下流側部分のラインL1との角度θ1が略90度となるように設定されつつ、前記のようにガイド部材112とシート2a,2bとが干渉しないような位置に設定されている。詳細には、本実施形態では、位置P3はアンビルローラ210の中心を通る水平方向に延びるラインから約10度搬送方向下流側の位置に設定されており、傾斜部114のガイド部材112の底面に対する角度θ2(
図8参照)は10度に設定されている。
【0061】
アンビルローラ210の外周面には、
図11に示すように、径方向外側に突出する凸部212が形成されている。凸部212は、アンビルローラ210の外周面にその周方向全体にわたって設けられている。凸部212は、前記接合部4と対応する形状を有している。本実施形態では、前記のように接合部4はひし形の格子状を有しており、凸部212は、これに対応してひし形の格子状を有している。
【0062】
具体的には、凸部212は、第1接合部4aを形成するための第1凸部212aと、第2接合部4bを形成するための第2凸部212bとを含む。
【0063】
第1凸部212aは、アンビルローラ210の周方向(アンビルローラ210の搬送方向)と交差する方向(第1の方向)に沿ってすなわちこの周方向と交差する線に沿って延びて、互いに平行にかつこの周方向に等間隔に複数配置されている。第2凸部212bは、アンビルローラ210の周方向および第1の方向と交差する方向(第2の方向)に沿ってすなわちこの周方向と交差する線に沿って延びて、互いに平行にかつアンビルローラ210の周方向に等間隔に複数配置されている。
【0064】
各第1凸部212aと第2凸部212bとは、前後方向に対して45度より小さい角度で、かつ、対称となるように傾斜しているとともに、第1凸部212aどうしの離間距離と第2凸部212bどうしの離間距離とが同一となり、第1凸部212aと第2凸部212bとの交差点212cが前後方向およびアンビルローラ210の周方向に延びる線上に等間隔で並ぶように設けられている。
【0065】
図11の一部の拡大図である
図12、
図12のXIII−XIII線断面図である
図13および
図12のXIV−XIV線断面図である
図14に示すように、第1凸部212aと第2凸部212bとには、それぞれ、アンビルローラ210の径方向内側に凹む溝214(214a,214b)がそれぞれ形成されている。
図13等に示すように、第1凸部212aおよび第2凸部212bには、その長手方向に離間した位置においてそれぞれ複数の溝214が形成されている。
【0066】
これら溝214の内側にはシート2a(アンビルローラ210側に配置されるシート)のうち弾性部材10が配置される部分が挿通される。そのため、接合部4に対する弾性部材10の配置と、凸部212に対する溝の配置とは同じになっている。
【0067】
具体的には、本実施形態では、
図12に示すように、各第1凸部212aのうち、第2凸部212bとの交差点212cどうしの間の部分、より詳細には、隣接する交差点212cの中央の部分に、それぞれアンビルローラ210の周方向に延びる溝(第1溝)214aが形成されている。また、各第2凸部212bのうち、第1凸部212aとの交差点212cどうしの間の部分、より詳細には、隣接する交差点212cの中央の部分に、それぞれ溝(第2溝)214bが形成されている。そして、これら溝214は、アンビルローラ210の周方向に沿って延びる線上に等間隔に、また、前後方向に沿って延びる直線上に等間隔に設けられている。
【0068】
シート2aのうち弾性部材10が配置された部分は、各溝214内に挿入された状態でアンビルローラ210によって搬送される。前記のように、本実施形態では、各溝214に対応する位置に切り欠き114が設けられたガイド部材112によって各溝214に弾性部材10がそれぞれ案内されるため、弾性部材10はシート2a上の適切な位置に安定して配置される。
【0069】
本実施形態では、シート2aに加えて弾性部材10の一部が、これら溝214内に挿入された状態でアンビルローラ210によって搬送される。なお、シート2aのみが挿入された状態で搬送されてもよい。
【0070】
このように凸部212のうち弾性部材10が配置される部分に溝214が形成されていることで、接合時に接合前シートが挟圧された際には、接合前シートに配置された弾性部材10の少なくとも一部分は、この溝に退避した状態となる。そのため、挟圧に伴って弾性部材10が切断されるのが回避される。
【0071】
ただし、溝214の断面積が大きすぎると、弾性部材10とシート2a,2bとを適切に接合させることが困難になるおそれがある。そこで、本実施形態では、
図14に示すように、自然長の弾性部材10が溝214に配置されたとき、弾性部材10の一部が、溝214から外側にはみ出し、弾性部材10の残りが溝214内に収容されるようになっている。詳細には、アンビルローラ210の周方向(搬送方向)と直交する平面で溝214を切断した断面の形状は、弾性部材10が自然長で溝214に配置された状態において、溝214の開口端(Q1,Q2)を結ぶ直線状の仮想線L10よりも弾性部材10の一部がアンビルローラ210の径方向の外側にはみ出るような形状に設定されている。さらに、この溝214の前記断面形状は、300%伸長させた状態の弾性部材10が溝214に配置されたときに、溝214の開口端(Q1,Q2)を結ぶ直線状の仮想線L10よりも弾性部材10の一部がアンビルローラ210の径方向の外側にはみ出るように設定されている。このような溝214の断面形状としては、
図14に示すように、略V字状が好ましい。さらに、このような溝214の断面積S1としては、配置される弾性部材10の断面積よりも小さいほうが好ましい。
【0072】
(3)製造方法
前記のように構成された製造装置100を用いて複合伸縮部材1を製造する方法は、案内工程と接合工程とを含む。
【0073】
案内工程では、第1案内ローラ102によってシート2aを接合装置200に案内し、第2案内ローラ104a,104bによってシート2bを接合装置200に案内し、かつ、弾性部材案内装置110によって弾性部材10を接合装置200に案内する。この案内工程では、シート2a,2bの間に各弾性部材10がこれらシート2a,2bの長手方向に延びかつ互いに平行に配置された状態でこれらシート2a,2bおよび弾性部材10が接合装置200に搬送される。
【0074】
本実施形態では、前記のように、これらシート2a,2bおよび弾性部材10はアンビルローラ210の外周面に案内される。
【0075】
また、ガイド部材112によって、シート2aのうち弾性部材10が配置された部分および各弾性部材10の一部は、凸部212に形成された溝214にそれぞれ案内される。
【0076】
接合工程では、ホーン220と凸部212とによって接合前シートすなわち弾性部材10が挟み込まれたシート2a,2bを挟圧するとともにホーン220から凸部212側に向かって超音波振動を付与させて、弾性部材10とシート2a,2b、および、シート2a,2bどうしを超音波溶着させて接合する。このとき、アンビルローラ210側のシート2aのうち弾性部材10が配置されている部分の一部および弾性部材10の一部は、溝214内に挿入された状態で溶着される。
【0077】
(4)着用物品およびその製造方法
図15は、前記のように構成された複合伸縮部材1の使用例として、この複合伸縮部材1が用いられた使い捨ておむつ(着用物品)20を示した概略図である。
【0078】
使い捨ておむつ20は、着用者の腹部の前側に配置される前腹部21aと、着用者の臀部側に配置される後背部21bとを有する胴回り部21と、着用者の股下に配置される股下部22と、を有する。本実施形態の複合伸縮部材1は、この前腹部21a及び後背部21bに使用されている。例えば、複合伸縮部材1の伸縮方向が着用時の胴回り方向(
図15の左右方向)と一致するように複合伸縮部材1が前腹部21a及び後背部21bに適用される。
【0079】
図16は、前記使い捨ておむつ20の製造方法を示す図である。この製造方法は、ステージ1からステージ3にて構成される。まず、ステージ1では、前記複合伸縮部材1を搬送方向に連ねた連続体101を一対用意する。すなわち、前腹部21aを形成するための連続体101と、後背部21bを形成するための連続体101とを用意する。そして、両連続体101を互いに平行に配置した状態でこれら連続体101の長手方向に搬送するとともに、股下部22を、その長手方向が連続体101の長手方向と直交するように、両連続体101に跨って置く。例えば、複数の股下部22を搬送方向に離間して置く。そして、股下部22と連続体101とを接合して接合体102を形成する(接合体形成工程)。
【0080】
次に、ステージ2において、隣り合う股下部22間に、レッグ開口部となる孔を開設する。その後、接合体102を幅方向(連続体101の長手方向と直交する方向)の中心線を折り目として、股下部22が内側となるように二つ折りにする(二つ折り工程)。
【0081】
次に、ステージ3において、連続体101のうち隣り合う股下部22の中間に位置する部分が重なり合う部分を、連続体101の長手方向と直交する方向に沿って接合してサイドシールSSを形成する(サイドシール工程)とともに、連続体101をサイドシール部における切断線Kに沿って切断する(切断工程)。
【0082】
このようにして、胴回り部21(前腹部21aおよび後背部21b)が複合伸縮部材1により構成され、胴回り方向に伸縮する使い捨ておむつ20が製造される。
【0083】
なお、本実施形態において、レッグ開口部となる孔を開設する工程は、股下部22を連続体101に接合する前に行ってもよいし、行わなくてもよい。また、複合伸縮部材1の各弾性部材10は、切断線Kに対応する部位近傍において、ホットメルト接着剤により2枚のシート2a、2bに接着されてもよい。このようにすれば、切断線Kに沿って切断したことに起因した各弾性部材10の抜けを防止することができる。
【0084】
以上説明したように、本実施形態に係る複合伸縮部材1の製造装置では、シート2a,2bの間に各弾性部材10を挟み込んだ状態で、弾性部材10とシート2a,2bどうしおよびシート2a,2bどうしを超音波溶着させて接合する接合装置200と、接合装置200に、各シート2a,2bおよび各弾性部材10を案内する、第1案内ローラ102、第2案内ローラ104、弾性部材案内装置110とを備える。そして、接合装置200に、径方向外側に突出する凸部212を有し弾性部材10が挟み込まれた各シート2a,2bをシート2a,2bの長手方向に沿って搬送する外周面を有するアンビルローラ210と、アンビルローラ210に超音波振動を付与する出力部221を有するホーン220とが設けられて、これら出力部221と凸部212とによって弾性部材10とシート2a,2bどうし、および、シート2a,2bどうしが超音波溶着されるよう構成されている。
【0085】
そのため、ホットメルト材を用いてこれらを接合する場合に比べてホットメルト材の準備が不要になる。また、アンビルローラ210によって弾性部材10が挟み込まれた各シート2a,2bを搬送させながらこれらを接合することができるため、ホットメルト材を塗布するための装置を設ける場合に比べて装置を簡素化し、消費電力を抑制することができる。すなわち、簡単な構成でシート2a,2bどうしおよびシート2a,2bと弾性部材10とを接合することができる。
【0086】
ここで、超音波溶着では溶着対象物が加圧されるため、加圧時に弾性部材10が損傷するおそれがある。これに対して、この製造装置100では、弾性部材10が挟み込まれたシート2a,2bを出力部221とともに加圧する凸部212に、前記溝214が形成されている。そのため、加圧時に、弾性部材10を溝214内に退避させることができる。そのため、弾性部材10に加えられる圧力を小さく抑えて弾性部材10の損傷を抑制することができる。
【0087】
しかも、この製造装置100では、凸部212がアンビルローラ210の搬送方向と交差する方向に延び、かつ、各溝214が、各凸部212についてその長手方向に互いに離間した位置に設けられている。そのため、各溝214によって弾性部材10を退避させつつ、シート2a,2bどうしをこれらの搬送方向と交差する方向に沿って連続して接合させることができる。従って、弾性部材10の損傷を抑制しながらシート2a,2bどうしをより強固に接合することができる。
【0088】
また、前記実施形態によれば、次の効果を奏することができる。
【0089】
溝214のアンビルローラ210の搬送方向と直交する平面による断面形状が、弾性部材10が自然長で溝214に配置された状態において、この溝214に配置された弾性部材10の一部が溝214の開口端(Q1,Q2)を結ぶ直線状の仮想線L10よりもアンビルローラ210の径方向の外側にはみ出るように設定されている。
【0090】
そのため、超音波溶着時において、弾性部材10を溝214内に退避させつつ、この溝に配置される弾性部材10とシート2a,2bどうしを適度に加圧して接合させることができる。従って、弾性部材10の損傷を抑制しながらシート2a,2bと弾性部材10どうしをより確実に接合することができる。具体的には、弾性部材10のうち溝214の開口端Q1、Q2を結ぶ仮想線L10よりも外側にはみ出ている部分とシート2a,2bとに適切に圧力を加えながら、弾性部材10のうち仮想線L10よりも内側の部分すなわち溝214内に収容されている部分を溝214の内側(ホーン220から離れる側)に退避させることができる。そのため、弾性部材10とシート2a,2bとの接合力を確保しつつ弾性部材10の破損を抑制することができる。
【0091】
特に、溝214の前記断面形状は、300%伸長させた状態の弾性部材10が溝214に配置されたときに、弾性部材10の一部が、が溝214の開口端(Q1,Q2)を結ぶ直線状の仮想線L10よりもアンビルローラ210の径方向の外側にはみ出るように設定されている。
【0092】
そのため、弾性部材10の損傷を抑制しながら、シート2a,2bと弾性部材10とにより適切に圧力を加えてこれらを互いにより確実に接合することができる。
【0093】
また、各弾性部材10として、それぞれ複数の弾性体10aとこれらを被覆する被覆層10bとを含むものを用い、被覆層10bを溶融させてシート2a,2bに溶着させることで弾性部材10とシート2a,2bとを接合している。
【0094】
そのため、弾性体10aが溶着により損傷するのを抑制することができる。
【0095】
また、弾性部材10をアンビルローラ210に案内する弾性部材案内装置110に、アンビルローラ210の外周面に近接する位置から離間する方向に延びて、各弾性部材10をアンビルローラ210の軸と平行な方向に互いに離間した状態でアンビルローラ210の外周面に案内するガイド部材112が設けられており、ガイド部材112の先端に、アンビルローラの軸と平行な方向に互いに離間した位置に、各弾性部材10をそれぞれひっかけるための複数の切欠き114bが形成されている。
【0096】
そのため、各弾性部材10をより確実に適切な位置、すなわち、アンビルローラの軸と平行な方向に互いに離間した位置でアンビルローラ210に案内することができる。特に、本実施形態では、これら切欠き114bと溝214とが対応する位置に配置されているため、より確実に弾性部材10を各溝214に配置することができ、溶着時に弾性部材10を溝214内に退避させて弾性部材10の損傷を抑制することができる。
【0097】
また、凸部212が、アンビルローラ210の搬送方向と交差する第1の方向に沿って互いに平行に延びる複数の第1凸部212aと、アンビルローラ210の搬送方向および第1の方向と交差する第2の方向に沿って互いに平行に延びるとともに第1凸部212aと交差する複数の第2凸部212bとで構成されている。
【0098】
これにより、凸部212により形成される接合部4が、シート2a,2bの長手方向(複合伸縮部材1の伸縮方向)と交差する方向に沿って互いに平行に延びる複数の第1接合部4aと、シート2a,2bの長手方向と交差する方向に沿って互いに平行に延びて各第1接合部4aとそれぞれ交差する複数の第2接合部4bとで構成されている。
【0099】
すなわち、異なる方向に延びる接合部4a,4bにおいてシート2a,2bどうしが接合されている。そのため、種々の方向から複合伸縮部材1に力が加えられた場合であっても、シート2a,2bどうし、あるいは、シート2a,2bと弾性部材10とがはがれるのをより確実に抑制することができる。また、第1接合部4aと第2接合部4bとが交差していることで、この交差点4c付近におけるシート2a,2bどうしの接合力ひいては複合伸縮部材1の各位置におけるこの接合力を高くすることができる。
【0100】
また、前記第1の方向と第2の方向とが、それぞれアンビルローラ210の周方向(アンビルローラ210の搬送方向)と直交する方向に対して交差する方向に設定されている。
【0101】
そして、これにより、第1接合部4aの第1の方向と第2接合部4bの第2の方向とが、それぞれシート2a,2bの長手方向(複合伸縮部材1の伸縮方向)と直交する方向に対して交差する方向とされる。
【0102】
そのため、第1接合部4aおよび第2接合部4bに対してシート2a,2bの長手方向に力が加えられた際に、この力のうち接合部4a,4bに垂直に働く力の成分を低減することができ、各接合部4a,4bと直交する方向の力を小さくすることができる。従って、これら接合部4a,4bにおいてシート2a,2bどうしがはがれるのをより確実に抑制することができる。
【0103】
また、前記第1の方向と前記第2の方向とは、それぞれ、
アンビルローラの搬送方向に直交する方向に対して、45度よりも小さい角度で傾斜している。
【0104】
そのため、第1接合部4aと第2接合部4bとを、それぞれ、シート2a,2bの幅方向(複合伸縮部材1の伸縮方向と直交する方向)に対して、45度よりも小さい角度で傾斜させることができる。
【0105】
そして、これにより、シート2a,2bの長手方向(複合伸縮部材1の伸縮方向)における弾性部材10と各接合部4a,4bと交差点4d,4eすなわち弾性部材10と各シート2a,2bとの接合点4d,4eの距離(隣接する接合点4d,4e間の距離)を短くすることができる。そのため、複合伸縮部材1が伸張していない状態でこれら接合点4d,4e間に生じる襞(しわ)を前記伸縮方向により細かくすることができる。そのため、肌触りをより良好にすることができる。
【0106】
また、各第1凸部212aと各第2凸部212bとの交差点212cが、アンビルローラ210の周方向(アンビルローラ210の搬送方向)に延びる線上に並んでいるとともに、アンビルローラ210の搬送方向と直交する方向に延びる直線上に並んでいる。
【0107】
そして、これにより、各第1接合部4aと各第2接合部4bとの交差点4cが、シート2a,2bの長手方向(複合伸縮部材1の伸縮方向)に延びる直線上に並ぶように、かつ、シート2a,2bの幅方向(複合伸縮部材1の伸縮方向と直交する方向)に延びる直線上に並ぶように形成される。
【0108】
そのため、各第1接合部4aと各第2接合部4bとの交差点4cを整然と配置することができ、これら接合部4a,4bの交差点4c間に生じる襞による模様が規則的になるため、シート2a,2bの長手方向および幅方向についてのシート2a,2bどうしの接合力を高めることができる。
【0109】
各溝214が、各第1凸部212aと各第2凸部212bのうちこれら凸部212a,212bが交差する部分212cを除く部分に形成されている。
【0110】
そのため、各弾性部材10を、各第1接合部4aと各第2接合部4bとの交差点4cを除く部分で、これら各第1接合部4aと各第2接合部4bと交差させることができる。
【0111】
すなわち、第1接合部4aおよび第2接合部4bとでそれぞれ個別に弾性部材10がシートに接合される。そのため、これらの交差点4cで弾性部材10とこれら接合部4a,4bとを交差させる場合に比べて、弾性部材10とシート2a,2bとの接合点の数を多くすることができる。従って、弾性部材10とシート2a,2bとの接合力を高めることができる。
【0112】
また、第1凸部212aに形成された溝214aと、第2凸部212bに形成された溝214bとが、アンビルローラ210の周方向(アンビルローラ210の搬送方向)と直交する方向に延びる直線上に並んでいる。
【0113】
そのため、各弾性部材10と各第1接合部4aとの交差点4dと、各弾性部材10と各第2接合部4bとの交差点4eとを、シート2a,2bの幅方向(複合伸縮部材1の伸縮方向と直交する方向)に延びる直線上に並ぶように形成することができる。
【0114】
従って、弾性部材10とシート2a,2bとの接合点すなわち各弾性部材側交差点4d,4e間に形成される襞を、シート2a,2bの幅方向に延びる直線上に並ぶように形成することができるため、見栄えを良好にすることができる。また、この方向についての肌触りを良好にすることができる。
【0115】
また、各溝214が、アンビルローラ210の周方向(アンビルローラ210の搬送方向)について等間隔に設けられている。
【0116】
そのため、各弾性部材10と接合部4との交差点すなわち弾性部材10とシート2a,2bとの接合点を、シート2a,2bの長手方向について等間隔に形成して、各弾性部材10と接合部4とを、シート2a,2bの長手方向(複合伸縮部材1の伸縮方向)について等間隔に交差させることができる。
【0117】
従って、弾性部材10とシート2a,2bとの接合点4d,4eの間に形成される襞の大きさ、具体的には、襞が外側すなわちシート2a,2bと直交する方向に突出する寸法を、シート2a,2bの長手方向(複合伸縮部材1の伸縮方向)について均一にすることができる。従って、見栄えおよび肌触りを良好にすることができる。
【0118】
以上のように、本実施形態では、アンビルローラ210および案内装置を含む製造装置100によって、弾性部材10を損傷させることなくシート2a,2bどうしおよびシート2a,2bと弾性部材10とを高い接合力で接合することができるため、この製造装置100を用いて複合伸縮部材1を製造することで、弾性部材10の損傷が抑制され、かつ、シート2a,2bと弾性部材10とが強固に接合された複合伸縮部材1を製造することができる。
【0119】
なお、本発明は、前記実施形態に限定されるものではなく、例えば、以下の態様を採用することもできる。
【0120】
前記実施形態では、溝214の断面形状を略V字状とした場合について説明したが、この断面形状はこれに限らず、半円等であってもよい。また、溝214の断面積は、配置される弾性部材10の断面積以上であってもよい。
【0121】
前記実施形態におけるアンビルローラ210すなわち径方向外側に突出する凸部212を有し弾性部材10が挟み込まれた各シート2a,2bをシート2a,2bの長手方向に沿って搬送する外周面を有する搬送ローラによってシート2a,2bに超音波振動を付与させてもよい。そして、前記実施形態におけるホーン220に代えて、先端に前後方向に延びる平面を備える部材を、搬送ローラの外周面、より詳細には凸部212との間でシート2a,2bを挟圧する挟圧装置として用いてもよい。また、この場合には、凸部212から前記平面に向かって超音波振動を付与すればよい。
【0122】
また、前記ガイド部材112は省略してもよい。
【0123】
また、第1凸部212aと第2凸部212bの一方を省略してもよい。また、この場合において、
図17に示すように、各凸部(単位凸部)512をアンビルローラ210の搬送方向と直交する方向に延びるように形成してもよい。
【0124】
このようにすれば、凸部512により形成されるシート2a,2bの接合部がシート2a,2bの幅方向(複合伸縮部材1の伸縮方向と直交する方向)に延びる形状となるため、この方向について、シート2a,2bどうしの接合力を高めることができる。
【0125】
ここで、このように凸部512をアンビルローラ210の搬送方向について互いに平行に設けた場合には、凸部512とホーン220の出力部221とが間欠的に接触することになる。そのため、大きな振動および騒音が生じるおそれがある。
【0126】
そこで、このように凸部512をアンビルローラ210の搬送方向について互いに平行に設ける場合には、
図18に示すように、アンビルローラ210の幅方向(アンビルローラ210の回転軸と平行な方向)の端部に、補助凸部519を設けるのが好ましい。
【0127】
具体的には、弾性部材10を挟み込みつつシート2a,2bどうしを接合する凸部512とは別に、アンビルローラ210の外周面の幅方向の端部に、シート2a,2bどうしのみを接合するための補助凸部519を設ける。また、これら補助凸部519を、アンビルローラ210の搬送方向について、隣り合う凸部512どうしの間となるように設ける。
【0128】
図18に示す例では、アンビルローラ210の幅方向について、互いに離間する複数(
図18の例では5つ)の補助凸部519が一列に設けられて、アンビルローラ210の搬送方向について、隣り合う凸部512間に、この列が3列設けられている。
【0129】
このようにすれば、凸部512と補助凸部519とを含む凸部と、ホーン220の出力部221とをより連続的に接触させることができる。そのため、凸部とホーン220の出力部221とが当接を開始する際に生じる騒音および振動を小さく抑えることができる。
【0130】
なお、補助凸部519は、アンビルローラ210の搬送方向に沿って連続するように設けてもよい。このようにすれば、より確実に、凸部とホーン220の出力部221とを連続的に当接させることができる。ただし、補助凸部519は、そのアンビルローラ210の幅方向の寸法が比較的短い。そのため、補助凸部519とホーン220の出力部221との当接時には、これらに挟み込まれるシート2a,2bに比較的大きな圧力が加えられてシート2a,2bが破損しやすい。そのため、上記のように、補助凸部519をアンビルローラ210の搬送方向に沿って連続するように設けた場合には、補助凸部5
19に沿ってシート2a,2bが破損して、シート2a,2bが補助凸部5
19と当接する側と、その他の部分とに分離してしまうおそれがある。そのため、シート2a,2bの破損が生じる恐れがある場合は、
図18のように補助凸部5
19を間欠的に設けるのが好ましい。
【0131】
また、補助凸部5
19により形成されたシート2a,2bどうしが接合された部分は、アンビルローラ210を通過した後、切除されてもよいし、折り曲げられる等して複合伸縮部材の一部として利用されてもよい。
【0132】
また、
図19に示すように、アンビルローラ210の外周面に、第1凸部212aと前記第2凸部212bとを有する凸部が形成された交差パターン領域A1と、
図17で示したアンビルローラ210の搬送方向と直交する方向に延びる凸部(第3凸部)512が形成されたストレートパターン領域A2とを形成し、第1凸部212aと第2凸部212bとの交差点から凸部512がアンビルローラ210の幅方向に沿って延びるようにしてもよい。このようにすれば、交差パターン領域A1において幅方向と交差する方向に沿ってシート2a,2bどうしの接合力をより高めつつストレートパターン領域A2において幅方向に沿ってシート2a,2bどうしの接合力を高めることができる。
【0133】
また、これらシート2a,2bを前記使い捨ておむつ20等の着用物品の胴回り部に適用し、ストレートパターン領域A2を胴回り部の縁部側にその接合部504が胴回り部の内側から縁部に向かって延びるように配置した場合、交差パターン領域A1に形成される襞によって見栄えおよび肌触りを良好にするとともに、ストレートパターン領域A2に形成される襞によって胴回り部の縁部外方に向く開放空間を形成することができて、通気性を良好にすることができる。すなわち、ストレートパターン領域A2において、各接合部504間に胴回り部の内側と外側を連通する通路が形成されるため、通気性を良好にすることができる。
【0134】
また、アンビルローラ210の外周面に、
図20に示すような凸部612を形成してもよい。
【0135】
図20に示した例では、
図19における交差パターン領域A1に代えて、ストレートパターン領域A2以外の領域B1に、アンビルローラ210の搬送方向と交差するジグザグな線、すなわち、アンビルローラ210の搬送方向の一方側と他方側とに向かって複数回にわたって折れ曲がりつつアンビルローラ210の幅方向に延びる線に沿って延びる凸部612が設けられている。
【0136】
具体的には、
図20の例では、領域B1において、凸部612が、アンビルロール210の搬送方向について互いに平行に並ぶ第1単位凸部612aと、隣接する第1単位凸部612aどうしの間に位置して上記搬送方向について互いに平行に並ぶ第2単位凸部612bとで構成されている。そして、これら単位凸部612a,612bは、それぞれ、アンビルロール210の幅方向(アンビルロール210の回転軸と平行な方向)の一方端から他方端に向かって、アンビルロール210の搬送方向の一方側と他方側とに交互に傾斜しながら延びる形状を有する。また、これら単位凸部612a,612bは、アンビルロール210の幅方向に沿って延びるラインを基準として対称となる形状を有している。
【0137】
そして、各単位凸部612a,612bには、それぞれ、傾斜方向が変化する部分どうしの中央部分に、弾性部材10が配置される溝614が形成されている。これに伴い、弾性部材10が、シート2a,2b間に、これらシート2a,2bの搬送方向に沿って延びる姿勢で配置されるようになっている。
【0138】
なお、領域B1とストレートパターン領域A2との境界部分では、第1単位凸部612aと第2単位凸部612bとは合流しており、この合流部分からストレートパターンを構成する凸部512がアンビルロール210の幅方向に沿ってまっすぐ延びている。
【0139】
アンビルロール210をこのように構成した場合は、
図19に示す場合に比べて、凸部により形成される接合部の面積がシート2a,2bにおいて単位面積あたりに占める割合を小さく抑えることができる。具体的には、
図19に示した例では、第1凸部212aと各第2凸部212bとが交差するため、これらの交差点212cにおいて形成される接合部4(4c)付近において、単位面積あたりの接合部4の面積の割合が大きくなる。そして、これに伴い、この部分付近では、複合伸縮部材が硬くなってしまう。これに対して、
図20に示した例では、各単位凸部612a,612bが交差しないため(領域B1とストレートパターン領域A2との境界部分を除く)、形成される接合部4の面積(単位面積あたりの接合部の面積割合)が大きくなるのを抑制して、複合伸縮部材が硬くなるのを抑制することができ、これの手触りを良好にすることができる。
【0140】
また、弾性部材10どうしの離間距離は同一でなくてもよく、各溝214どうしの離間距離は一定でなくてもよい。また、各弾性部材10は、平行ではなく互いに交差する方向に延びていてもよく、各溝214は、アンビルローラ210の周方向に沿って延びずに、互いに交差する方向に延びていてもよい。
【0141】
また、第1凸部212aと第2凸部212bの一方を、アンビルローラ210の周方向と直交する方向に延びる形状とし、第1接合部4aと第2接合部4bとの一方を、シート2a,2bの長手方向と直交する方向に延びるようにしてもよい。
【0142】
また、第1凸部212aと第2凸部212bとの一方あるいは両方を、アンビルローラ210の搬送方向と直交する方向に対する傾斜角度を45度以上として、第1接合部4aと第2接合部4bとの一方あるいは両方を、シート2a,2bの幅方向(複合伸縮部材1の伸縮方向と直交する方向)に対して45度以上の角度で傾斜させてもよい。
【0143】
また、各第1凸部212aと各第2凸部212bとの交差点212cは、アンビルローラ210の搬送方向と直交する方向に延びる直線上に並んでいなくともよい。すなわち、各交差点212cのこの搬送方向の位置を互いにずらしてもよい。そして、各第1接合部4aと各第2接合部4bとの各交差点4cを、シート2a,2bの長手方向の位置が互いにずれるように形成してもよい。
【0144】
また、各溝214を、各第1凸部212aと各第2凸部212bとの交差点212cに形成してもよい。そして、弾性部材10を、各第1接合部4aと各第2接合部4bとの交差点(接合部側交差点4c)を通るように配置して、この部分でシート2a,2bと接合してもよい。
【0145】
また、各第1凸部212aに形成される溝214aと、各第2凸部212bに形成される溝214bとを、これらがアンビルローラ210の搬送方向と直交する方向に延びる直線上からずれるように配列してもよい。すなわち、これら溝214a、214bのアンビルローラの搬送方向の位置を互いにずらしてもよい。そして、各弾性部材10と各第1接合部4aとの交差点4dと、各弾性部材10と各第2接合部4bとの交差点4eとのシート2a,2bの長手方向の位置を互いにずらしてもよい。
【0146】
また、各溝214は、アンビルローラ210の搬送方向について不等間隔であってもよい。そして、各弾性部材10と接合部4との交差点4d,4eを、シート2a,2bの長手方向について不等間隔に形成してもよい。
【0147】
また、弾性部材10とシート2a,2bとの接合構造は前記に限らない。すなわち、弾性部材10のうち糸ゴム10aとシート2a,2bとが接合されていてもよい。例えば、弾性部材10が、束状に集合した複数の糸ゴム10aからなり、この弾性部材10の外周面に位置する少なくとも1の糸ゴム10aにシート2a,2bが溶着されていてもよい。この場合であっても、弾性部材10の周面に位置する糸ゴム10aにシート2a,2bが溶着されるので、接合されていない他の糸ゴム10aの損傷を抑制することができる。
【0148】
また、被覆層10bとして沸点の低いシリコンオイル等が用いられた弾性部材10を用い、弾性部材10とシート2a,2bとの溶着時に被覆層10bを蒸発させて糸ゴム10aとシート2a,2bとを直接接合させてもよい。この場合、糸ゴム10aとして粘着力を備えたものを用い、この粘着力によって糸ゴム10aとシート2a,2bとを接合させてもよい。
【0149】
また、複合伸縮部材1を用いた使い捨ておむつ20の製造方法は前記に限らない。
【0150】
例えば、
図21に示す手順で使い捨ておむつ20を製造してもよい。
【0151】
具体的には、この方法では、ステージ1において、複合伸縮部材1を搬送方向に連ねた連続体201を1枚用意し、この連続体201をその長手方向に搬送する。また、複数の股下部22を、連続体201の幅方向中央に、股下部22の長手方向が連続体201の長手方向に直交するようにそれぞれ配置する。そして、股下部22と連続体201とを接合して接合体202を形成する(接合体形成工程)。この方法では、連続体201に着用者の脚を挿通するためのレッグ開口部となる孔Xを予め形成しておき、その後、股下部22を接合する。なお、孔Xを開設するのは、股下部22を連続体101に接合した後に行ってもよい。
【0152】
次に、ステージ2において、接合体202を幅方向(連続体の長手方向と直交する方向)の中心線を折り目として、股下部22が内側となるように二つ折りにする(二つ折り工程)。
【0153】
ステージ3の手順は前記実施形態と同様であり、ステージ3では、連続体201の長手方向について隣り合う股下部22の中間に位置する部分における連続体201の重なり部分同士を長手方向に直交する方向に沿って接合してサイドシールSSを形成する(サイドシール工程)とともに、連続体201をサイドシール部における切断線Kに沿って切断する(切断工程)。
【0154】
この方法によっても、前記実施形態に係る方法と同様に、胴回り部20の接合力が高く脱着時に弾性部材10が抜ける等の破損が抑制された使い捨ておむつ20を製造することができる。
【0155】
なお、この方法では、複数の複合伸縮部材1の連続体を用意する必要およびこれらを搬送する必要がないため装置を簡素化することができる。一方、前記のように、1対の複合伸縮部材1を用いて使い捨ておむつ20を製造する場合では、レッグ開口部となる孔の形成を省略することができる。
【0156】
また、前記実施形態では、接合装置が、超音波溶着を行う装置であって、シート2a,2bに超音波振動を付与して摩擦熱を発生させ、これによりシート2a、2bを加熱する場合について説明したが、これらシート2a,2bを加熱して溶着させる具体的構成はこれに限らない。例えば、接合装置として、シート2a,2bを振動させずに加熱して溶着させる装置を用い、前記接合工程において、いわゆるヒートシールのように、これらシート2a,2bを振動させずに加熱して溶着させてもよい。
【0157】
なお、上述した具体的実施形態には以下の構成を有する発明が主に含まれている。
【0158】
すなわち、本発明は、2枚のシートをその長手方向に沿って搬送しながらこれらシートどうしおよびこれらシートと複数の弾性部材とを互いに接合して、前記2枚のシートと当該2枚のシートの間に挟みこまれた複数の弾性部材とを有する複合伸縮部材を製造するための装置であって、前記搬送されている2枚のシートの間に前記弾性部材を挟み込んだ状態で、前記弾性部材と前記シート、および、前記シートどうしを溶着させて接合する接合装置と、前記接合装置に、前記各弾性部材がその長手方向に延びるとともに2枚のシートの間に挟まれるように、これら2枚のシートおよび各弾性部材を案内する案内装置とを備え、前記接合装置は、所定の軸回りに回転して前記弾性部材が挟み込まれた前記2枚のシートをこれらシートの長手方向に搬送する外周面を有する搬送ローラと、当該搬送ローラの外周面と対向して当該外周面との間で前記弾性部材が挟み込まれた前記2枚のシートを挟圧する挟圧装置とを備え、これら搬送ローラと挟圧装置との間で前記シートに熱を加えるように構成されており、前記搬送ローラの外周面には、前記挟圧装置に向かって突出する少なくとも1つの凸部が形成されており、前記凸部は、前記搬送ローラの搬送方向と交差する線に沿って延びる形状を有するとともに、当該搬送ローラの搬送方向と交差する線上の互いに離間した位置に前記搬送ローラの搬送方向に延びる複数の溝を有することを特徴とする複合伸縮部材の製造装置を提供する。
【0159】
この装置によれば、シートどうしおよびシートと弾性部材とを加熱および加圧して溶着させているため、ホットメルト材を用いてこれらを接合する場合に比べてホットメルト材の準備が不要になる。また、弾性部材が挟み込まれた2枚のシートを搬送ローラによって搬送させながら、これらを接合することができるため、ホットメルト材を塗布するための装置を設ける場合に比べて装置を簡素化することができ、消費電力を抑制することができる。
【0160】
一方、この装置では、弾性部材が挟み込まれた2枚のシートを挟圧する必要があり、加圧されることで弾性部材が損傷するおそれがある。これに対して、本装置では、搬送ローラの外周面に形成された凸部に、搬送ローラの搬送方向に延びる溝が形成されている。そのため、凸部と挟圧部材とによってこれらシートが挟圧された際に、弾性部材をこの溝内に退避させることができる。そのため、弾性部材に加えられる圧力を小さく抑えて弾性部材の損傷を抑制することができる。
【0161】
しかも、この装置では、凸部が搬送ローラの搬送方向と交差する線に沿って延び、かつ、複数の溝が、この搬送ローラの搬送方向と交差する線上の互いに離間した位置に設けられている。そのため、2枚のシートの搬送方向に沿って挟み込んだ複数の弾性部材を各溝に退避させつつ、シートどうしおよびシートと弾性部材どうしを接合させることができ、弾性部材の損傷を抑制しながらシートどうしをより強固に接合することができる。
【0162】
前記構成において、前記溝の前記搬送ローラの搬送方向と直交する平面による断面形状は、前記弾性部材が自然長にある状態で当該溝に配置されたときに、当該溝に配置された弾性部材の一部が当該溝の開口端を結ぶ直線状の仮想線よりも前記搬送ローラの径方向の外側にはみ出るように設定されているのが好ましい。
【0163】
この構成によれば、接合時において、弾性部材を各溝内に退避させつつ、この溝に配置される弾性部材とシートとを適度に加圧して接合させることができるため、弾性部材の損傷を抑制しながらシートと弾性部材とをより確実に接合することができる。すなわち、弾性部材のうち溝の開口端を結ぶ仮想線よりも外側にはみ出ている部分とシートとを適切に加圧しつつ、溝内に収容されている弾性部材に加えられる圧力を低減することができ、接合力を確保しつつ弾性部材の破損を抑制することができる。
【0164】
また、前記構成において、前記溝の前記搬送ローラの搬送方向と直交する平面による断面形状は、前記弾性部材が自然長の3倍伸長した状態で当該溝に配置されたときに、当該溝に配置された弾性部材の一部が当該溝の開口端を結ぶ直線状の仮想線よりも前記搬送ローラの径方向の外側にはみ出るように設定されているのが好ましい。
【0165】
このようにすれば、弾性部材の損傷を抑制しながらより確実にシートと弾性部材とを接合することができる。
【0166】
また、前記構成において、前記各弾性部材は、束状に集合した複数の繊維状弾性体を含み、複数の前記繊維状弾性体の少なくとも一部の周面は、被覆層により被覆されており、前記接合装置は、前記被覆層を溶融させて前記シートに溶着するのが好ましい。
【0167】
このようにすれば、弾性部材の接合時に繊維状弾性体が挟圧されることに伴って損傷等するのをより一層抑制することができる。
【0168】
また、前記とは別の構成として、前記弾性部材は、束状に集合した複数の繊維状弾性体からなり、前記各弾性部材と前記各シートとは、前記弾性部材の周面に位置する少なくとも1の前記繊維状弾性体に前記シートが溶着することで接合されていてもよい。
【0169】
この場合においても、弾性部材の接合時に繊維状弾性体が挟圧されることに伴って損傷等するのをより一層抑制することができる。
【0170】
また、前記構成において、前記案内装置は、前記搬送ローラの外周面に対向する先端と当該先端よりも搬送ローラから離れて配置された基端とを有するとともに、前記複数の弾性部材を前記搬送ローラの軸と平行な方向に互いに離間した状態で当該搬送ローラの外周面に案内するガイド部材を備え、前記ガイド部材の先端には、前記搬送ローラの軸と平行な方向に互いに離間した位置に、前記各弾性部材をそれぞれ保持するための複数の切欠きが形成されているのが好ましい。
【0171】
このようにすれば、各弾性部材をそれぞれより適切な位置で前記搬送ローラに案内することができる。特に、各弾性部材をより確実に前記各溝に挿入させることができるため、弾性部材の損傷を抑制することができる。
【0172】
前記凸部は、前記搬送ローラの搬送方向と直交する方向に沿って延びる複数の単位凸部を有するのが好ましい。
【0173】
このようにすれば、シートどうしが接合される部分である接合部を、複合伸縮部材の伸縮方向と直交する方向に沿って延びる形状とすることができるため、この方向についてのシートどうしの接合力を高めることができる。
【0174】
前記とは別の構成として、前記凸部が、前記搬送ローラの搬送方向と交差する第1の方向に沿って互いに平行に延びる複数の第1凸部と、前記搬送ローラの搬送方向および前記第1の方向と交差する第2の方向に沿って互いに平行に延びるとともに少なくとも1の前記第1凸部とそれぞれ交差する複数の第2凸部とを含むようにしてもよい。
【0175】
このようにすれば、異なる方向に延びるライン上でシートどうしを接合することができる。そのため、種々の方向から複合伸縮部材に力が加えられた場合であっても、シートどうし、あるいは、シートと弾性部材とがはがれるのをより確実に抑制することができる。また、第1凸部によって形成されるシートどうしの接合部分と、第2凸部によって形成されるシートどうしの接合部分とが交差することになるため、この交差点付近におけるシートどうしの接合力ひいては全体の接合力を高くすることができる。
【0176】
前記構成において、前記第1の方向と第2の方向とは、それぞれ前記搬送ローラの搬送方向と直交する方向と交差する方向であるのが好ましい。
【0177】
このようにすれば、複合伸縮部材の使用時において、第1凸部によって形成されるシートどうしの接合部分および第2凸部によって形成されるシートどうしの接合部分に対してシートの長手方向に力が加えられた際に、この力のうち接合部に垂直に働く力の成分を低減することができ、これら接合部分においてシートどうしがはがれるのをより確実に抑制することができる。
【0178】
前記構成において、前記第1の方向と前記第2の方向とは、それぞれ、前記搬送ローラの搬送方向と直交する方向に対して、45度よりも小さい角度で傾斜しているのが好ましい。
【0179】
このようにすれば、シートの長手方向における弾性部材とシートとの接合点の距離を短くすることができる。従って、複合伸縮部材の使用時において、複合伸縮部材が伸張していない状態でこれら接合点間に生じる襞をこの複合伸縮部材の伸縮方向により細かくすることができる。そのため、肌触りをより良好にすることができる。
【0180】
前記構成において、前記各第1凸部と前記各第2凸部との交差点は、前記搬送ローラの搬送方向に延びる線上に並んでいるとともに、前記搬送ローラの搬送方向と直交する方向に延びる直線上に並んでいるのが好ましい。
【0181】
このようにすれば、第1凸部により形成されるシートの接合部分と第2凸部により形成されるシートの接合部分との交差点を整然と配置することができ、これら接合部分の交差点間に生じる襞による模様が規則的になる。そのため、複合伸縮部材の見栄えを良好にすることができるとともに、シートの長手方向およびこれと直交する方向についてのシートどうしの接合力を高めることができる。
【0182】
前記構成において、前記各溝は、前記各第1凸部と第2凸部のうちこれら凸部が交差する部分を除く部分に形成されているのが好ましい。
【0183】
このようにすれば、弾性部材とシートとの接合点の数を多くすることができるため、弾性部材とシートとの接合力を高めることができる。
【0184】
前記構成において、前記第1凸部に形成された溝である第1溝と、前記第2凸部に形成された溝である第2溝とは、前記搬送ローラの搬送方向と直交する方向に延びる直線上に並んでいるのが好ましい。
【0185】
このようにすれば、弾性部材とシートとの接合点の間に形成される襞がシートの長手方向と直交する方向すなわちシートの幅方向に延びる直線上に並ぶ。そのため、複合伸縮部材の見栄えを良好にすることができる。
【0186】
また、前記各溝は、前記各第1凸部と第2凸部のうちこれら凸部が交差する部分を除く部分に形成されているとともに、前記搬送ローラの搬送方向について等間隔に設けられているのが好ましい。
【0187】
このようにすれば、シートどうしの接合力および弾性部材とシートとの接合力を高めつつ、弾性部材とシートとの接合点の間に形成される襞の大きさ(襞の外側への突出寸法)をシートの長手方向について均一にすることができる。そのため、複合伸縮部材の見栄えおよび肌触りを良好にすることができる。
【0188】
また、前記構成において、前記搬送ローラの外周面は、前記凸部が複数の前記第1凸部と複数の前記第2凸部とで構成される交差パターン領域と、当該交差パターン領域に隣接して前記凸部が前記各第1凸部と前記各第2凸部との交差点から前記搬送ローラの搬送方向と直交する方向に延びる第3凸部で構成されるストレートパターン領域とを含むのが好ましい。
【0189】
このようにすれば、交差パターン領域において搬送ローラの搬送方向と交差する方向についてシートどうしの接合力をより高めることができるとともに、ストレートパターン領域において搬送ローラの搬送方向についてシートどうしの接合力を高めることができる。また、当該複合伸縮部材を着用物品の胴回り部に適用した場合、交差パターン領域に形成される襞によって、見栄えおよび肌触りを良好にするとともに、ストレートパターン領域に形成される襞によって、胴回り部の縁部外方に向く開放空間を形成することができて、通気性を良好にする。
【0190】
また、本発明は、複合伸縮部材の製造装置を用いて複合伸縮部材を製造する方法であって、前記案内装置によって、前記接合装置に、前記各弾性部材がその長手方向に延びるとともに2枚のシートの間に挟まれるように、これら2枚のシートおよび各弾性部材を案内する案内工程と、前記挟圧装置と前記凸部とによって前記複数の弾性部材が挟み込まれた2枚のシートを挟圧するとともにこの挟圧されている部分を加熱して、前記弾性部材と前記シート、および、前記シートどうしを溶着させて接合する接合工程とを含み、前記接合工程では、前記搬送ローラ側のシートのうち前記弾性部材が配置されている部分の一部および前記各弾性部材の少なくとも一部をそれぞれ前記凸部の各溝に挿入した状態で、前記弾性部材と前記シート、および、前記シートどうしを接合させることを特徴とする複合伸縮部材の製造方法を提供する。
【0191】
本発明に係る製造方法では、前述のように弾性部材の損傷を抑制しつつシートどうしの接合力およびシートと弾性部材との接合力を確保することができる製造装置を利用して、弾性部材によって適切に伸縮可能とされた複合伸縮部材を製造することができる。