特許第6467533号(P6467533)IP Force 特許公報掲載プロジェクト 2022.1.31 β版

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(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】特許公報(B2)
(11)【特許番号】6467533
(24)【登録日】2019年1月18日
(45)【発行日】2019年2月13日
(54)【発明の名称】造影スキャン装置及びその動物用寝台
(51)【国際特許分類】
   A61D 7/04 20060101AFI20190204BHJP
   A61B 6/03 20060101ALI20190204BHJP
【FI】
   A61D7/04
   A61B6/03 375
   A61B6/03 323Z
【請求項の数】16
【全頁数】10
(21)【出願番号】特願2018-5786(P2018-5786)
(22)【出願日】2018年1月17日
(65)【公開番号】特開2018-114284(P2018-114284A)
(43)【公開日】2018年7月26日
【審査請求日】2018年1月17日
(31)【優先権主張番号】62/448,522
(32)【優先日】2017年1月20日
(33)【優先権主張国】US
(31)【優先権主張番号】106144068
(32)【優先日】2017年12月15日
(33)【優先権主張国】TW
(73)【特許権者】
【識別番号】510002442
【氏名又は名称】台達電子工業股▲ふん▼有限公司
【氏名又は名称原語表記】Delta Electronics,Inc.
(74)【代理人】
【識別番号】110000383
【氏名又は名称】特許業務法人 エビス国際特許事務所
(72)【発明者】
【氏名】蔡 易達
(72)【発明者】
【氏名】許 智淵
【審査官】 宮崎 敏長
(56)【参考文献】
【文献】 米国特許出願公開第2010/0269260(US,A1)
【文献】 国際公開第1994/028431(WO,A1)
【文献】 米国特許出願公開第2014/0378821(US,A1)
(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
A61D 7/00 − A61D 7/04
A61D 1/00 − A61D 3/00
A61B 6/03
A61G 10/00 − A61G 10/04
A61H 33/14
A61M 15/00 − A61M 16/22
(57)【特許請求の範囲】
【請求項1】
管体と、
前記管体の一端に配置されるジョイントと、
前記管体の他端に配置されるエンドカバーと、を含み、
前記エンドカバー内には、互いに離れた吸気流路と排気流路とが配置され、
前記エンドカバーには、前記管体内に位置されて前記吸気流路に連通される吸気口と、前記管体内に位置されて前記排気流路に連通される複数の排気口とが形成され、
前記吸気流路及び前記排気流路は、それぞれ、前記管体内に配置されるドラフトチューブを介して前記ジョイントに連通することを特徴とする動物用寝台。
【請求項2】
前記管体は、半管部と、当該半管部をカバーして閉鎖する弧状蓋部とを含み、
当該弧状蓋部は、前記エンドカバーに係着されることを特徴とする請求項1に記載の動物用寝台。
【請求項3】
前記管体内に配置される円錐管をさらに含み、
前記円錐管の先端尖状部は、前記吸気口に連通し、
前記複数の排気口は、前記円錐管の外に位置することを特徴とする請求項1に記載の動物用寝台。
【請求項4】
前記管体内に配置される載置板をさらに含み、
前記載置板は、少なくとも一部が前記円錐管に対応して配置されることを特徴とする請求項3に記載の動物用寝台。
【請求項5】
前記エンドカバーは、互いに重ねて配置される第1蓋体と第2蓋体とを含み、
前記吸気流路は、前記第1蓋体に形成され、
前記排気流路は、前記第2蓋体に形成されることを特徴とする請求項1に記載の動物用寝台。
【請求項6】
前記第1蓋体は、前記排気流路をカバーして閉鎖し、
前記第2蓋体は、前記吸気流路をカバーして閉鎖することを特徴とする請求項5に記載の動物用寝台。
【請求項7】
前記エンドカバーは、板状であり、前記吸気流路と前記排気流路とを収容し、
前記排気流路は、前記吸気流路を囲むことを特徴とする請求項5に記載の動物用寝台。
【請求項8】
前記第1蓋体は、前記管体から露出され、
前記第2蓋体は、前記管体内に収容されることを特徴とする請求項5に記載の動物用寝台。
【請求項9】
前記吸気口と前記複数の排気口とは、前記第2蓋体に形成されることを特徴とする請求項5に記載の動物用寝台。
【請求項10】
前記複数の排気口は、前記吸気口を囲むように配列されることを特徴とする請求項5に記載の動物用寝台。
【請求項11】
前記管体は、半管部と、当該半管部をカバーして閉鎖する弧状蓋部とを含み、
当該弧状蓋部は、前記エンドカバーに係着されることを特徴とする請求項5に記載の動物用寝台。
【請求項12】
前記エンドカバーには、複数の換気口が貫通して開設され、
前記複数の換気口のそれぞれは、前記管体の内側と外側とを連通し、前記第1蓋体と前記第2蓋体とを貫通することを特徴とする請求項5に記載の動物用寝台。
【請求項13】
前記ジョイントには、暖気出口が前記管体内に向けて配置されることを特徴とする請求項1に記載の動物用寝台。
【請求項14】
機台を含む造影スキャン装置であって、
前記機台は、開口部を有し、
前記開口部の外には、載置台が配置され、
前記載置台は、請求項1に記載の前記動物用寝台の前記ジョイントに突き合わせて接続され、
前記管体の前記エンドカバーが配置される他端は、前記開口部に向けて配置されることを特徴とする造影スキャン装置。
【請求項15】
前記機台には、スライドレールが配置され、
前記スライドレールは、水平に配置され、
前記載置台は、前記スライドレールに配置され、前記スライドレールに沿って移動することで、前記動物用寝台を前記載置台内に移動させることを特徴とする請求項14に記載の造影スキャン装置。
【請求項16】
前記機台は、前記開口部から外部へ延びて形成される突出台を有し、
前記スライドレールは、前記突出台に配置されて前記開口部内まで延びることを特徴とする請求項15に記載の造影スキャン装置。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、造影スキャンに関し、特に、動物に用いる造影スキャン装置及びその動物用寝台に関する。
【背景技術】
【0002】
従来の造影スキャン装置(例えば、X線、CT(コンピュータ断層撮像法;computed tomography)、MRI(核磁気共鳴画像法;Magnetic Resonance Imaging)またはPET(ポジトロン断層法;Positron Emission Tomography)などの造影スキャン装置)では、一般的に、動物をスキャンするための機台を含み、機台上に移動可能な載置台が配置され、載置台上に寝台が配置され、寝台内に動物を収容するためのキャビティが形成される。載置台により、寝台を機台に移動させて寝台における動物をスキャンすることが可能である。動物はスキャンされる前に麻酔をかけなければならないので、通常、麻酔ガスを寝台のキャビティに注入して動物に吸入させる。麻酔処置を制御するために、一般的に、動物の口及び鼻をカバー体で覆ってから、麻酔ガスをカバー体に提供するようにしている。一般的に言えば、寝台の一端は、機台に向けて配置され、寝台を機台内に移動させるとき、この一端が先に機台に進入する一方、寝台の他端は、外部パイプにより寝台の作動を妨害しないように外付け麻酔ガス源に接続される。
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0003】
しかしながら、このような設計では、使用時に動物が寝台の外付け麻酔ガス源に接続された一端に固定されるため、動物をスキャン領域に移動させるために、載置台を機台に完全に進入させなければならない。そのため、移動機構の大部分を機台内に延びて設けることが必要であり、機構設計の難易度が高い。また、寝台は、外付け暖気源に同時に接続されるため、暖気源と麻酔ガス源とが隣接して配置されるので、麻酔ガスと暖気とが容易に混合して濃度を変化させることになる。
【0004】
以上に鑑みて、本発明の発明者は、研究と理論の使用とによって、設計が合理的であり、有効に上記の欠点を改善、解決することができる本発明を得た。
【課題を解決するための手段】
【0005】
本発明は、動物に用いる造影スキャン装置及びその動物用寝台を提供することを目的とする。
【0006】
上記の目的を達成するために、本発明に係る動物用寝台は、管体と、ジョイントと、エンドカバーと、を含む。ジョイントは、管体の一端に配置される。エンドカバーは、管体の他端に配置され、エンドカバー内には、互いに離れて設けられる吸気流路と排気流路とが配置され、エンドカバーには、管体内に位置されて吸気流路に連通される吸気口と、管体内に位置されて排気流路に連通される複数の排気口とが形成され、吸気流路及び排気流路は、管体内に配置されるドラフトチューブをそれぞれ介してジョイントに連通する。
【0007】
本発明に係る動物用寝台では、管体は、半管部と、半管部をカバーして閉鎖する弧状蓋部とを含み、弧状蓋部は、エンドカバーに係着される。本発明に係る動物用寝台は、管体内に配置される載置板をさらに含み、載置板は、少なくとも一部が円錐管に対応して配置される。
【0008】
本発明に係る動物用寝台は、管体内に配置される円錐管をさらに含み、円錐管の先端尖状部は、吸気口に連通し、排気口は、円錐管の外に位置する。
【0009】
本発明に係る動物用寝台では、エンドカバーは、互いに重ねて配置される第1蓋体と第2蓋体とを含み、吸気流路は、第1蓋体に形成され、排気流路は、第2蓋体に形成される。第1蓋体は、排気流路をカバーして閉鎖し、第2蓋体は、吸気流路をカバーして閉鎖する。エンドカバーは、板状であり、吸気流路と排気流路とを収容し、排気流路は、吸気流路を囲む。第1蓋体は、管体から露出され、第2蓋体は、管体内に収容される。吸気口と排気口とは、第2蓋体に形成される。排気口は、吸気口を囲むように配列される。管体は、半管部と、半管部をカバーして閉鎖する弧状蓋部とを含み、弧状蓋部は、エンドカバーに係着される。エンドカバーには、複数の換気口が貫通して開設され、複数の換気口のそれぞれは、管体の内側と外側とを連通し、第1蓋体と第2蓋体とを貫通する。
【0010】
本発明に係る動物用寝台では、ジョイントには、暖気出口が管体内に向けて配置される。
【0011】
また、本発明に係る造影スキャン装置は機台を含む。機台は、開口部を有し、開口部の外には、載置台が配置され、載置台は、上記動物用寝台のジョイントに突き合わせて接続され、管体のエンドカバーが配置される他端は、開口部に向けて配置される。機台には、スライドレールが配置され、スライドレールは、水平に配置され、載置台は、スライドレールに配置され、スライドレールに沿って移動することで、動物用寝台を載置台内に移動させる。機台は、開口部から外部へ延びて形成される突出台を有し、スライドレールは、突出台に配置されて開口部内まで延びる。
【発明の効果】
【0012】
本発明に係る造影スキャン装置及び動物用寝台では、その吸気口は、エンドカバーが管体のジョイントと対向する一端に配置されるため、造影スキャン装置を使用する際、動物は、エンドカバーが設けられた管体の一端に配置される。動物用寝台を機台内に移動させるとき、この一端が先に機台内に移動するので、動物用寝台の一部を機台内に移動すれば、この一端に動物を固定させることができる。これにより、機構を簡素化することができる。排気口が吸気口を囲むように配置されることにより、各方向から残りの麻酔ガスを確実に回収し、麻酔ガスが管体中に逃げることを回避することができる。円錐管により吸気口と排気口とを分離させることにより、麻酔ガスを動物の鼻部に確実に導く、麻酔ガスが動物に吸入されずに排出されることを回避することができる。また、吸気口及び暖気出口は、それぞれ、管体の両端に配置される。これにより、麻酔ガスと暖気との混合により濃度が変わることを回避することができる。さらに、本発明に係る造影スキャン装置及び動物用寝台は、エンドカバーにより吸気流路及び排気流路を構成することにより、動物用寝台の体積を減少させることができる。
【図面の簡単な説明】
【0013】
図1】本発明に係る造影スキャン装置を示す概略斜視図である。
図2】本発明に係る動物用寝台を示す概略斜視図である。
図3】本発明に係る動物用寝台を示す分解斜視図である。
図4】本発明に係る動物用寝台を示す分解斜視図である。
図5】本発明に係る動物用寝台を示す要部概略図である。
【発明を実施するための形態】
【0014】
図1に示すように、本発明の好適な実施例に係る造影スキャン装置は、動物をスキャンするための機台10を含む。機台10は、開口部11と、開口部11から外部へ延びて形成される突出台20とを有する。突出台20上にスライドレール30が配置される。スライドレール30は、水平に配置され、開口部11内まで延びる。スライドレール30上には、載置台40が配置される。載置台40は、開口部11外に位置し、動物用寝台に突き合わせて接続され、スライドレール30に沿って移動可能である。
【0015】
図1図5を参照する。動物用寝台は、管体100と、管体100の一端に配置されるジョイント200と、管体100の他端に配置されるエンドカバー300と、管体100内に配置される円錐管400と、管体100内に配置される載置板500とを含む。管体100の両端は、それぞれ、ジョイント200とエンドカバー300とに直接に係着されることにより、収容空間Rが形成される。ジョイント200は、載置台40に突き合わせて接続され、管体100のエンドカバー300が配置される一端は、開口部11に向けて配置される。載置台40は、スライドレール30に沿って移動することで、動物用寝台を開口部11から機台10内に移動させることが可能である。本発明に係る動物用寝台の構成の具体例については、以下のように説明する。
【0016】
管体100は、半管部110と、弧状蓋部120とを含む。弧状蓋部120は、半管部110の開放側をカバーすることで、半管部110を互いに閉鎖して管体100を構成する。また、弧状蓋部120は、エンドカバー300に係着することにより、半管部110と互いに固定して結合されることができる。本発明に限定される管体100は、例えば、一体化した管状体であり、その両端がジョイント200とエンドカバー300とにそれぞれ係着されてもよい。
【0017】
ジョイント200は、造影スキャン装置の載置台40に突き合わせて接続され、載置台40を介して機台10に電気的に接続される。また、ジョイント200は、麻酔ガにより供給される正圧ガス源及び負圧ガス源にそれぞれ接続されるため、麻酔ガスを管体100内に供給及び排出することができる。ジョイント200は、暖気源にさらに接続されており、管体100内に向けて配置された暖気出口210を備える。これにより、ジョイント200は、暖気出口210を介して管体100の内部に暖気を供給することができる。
【0018】
エンドカバー300は、板状又は円板状であり、その中に互いに離れた(隔離して連通されない)吸気流路301と排気流路303とが配置される。エンドカバー300には、管体100内に位置されて吸気流路301に連通される吸気口302と、管体100内に位置されて排気流路303に連通される複数の排気口304とが形成される。吸気流路301及び排気流路303は、それぞれ、ドラフトチューブ330を介してジョイント200に連通する。また、ドラフトチューブ330は、管体100内に配置される。吸気流路301及び排気流路303の構成の具体例については、以下のように説明する。本実施例において、エンドカバー300は、第1蓋体310と第2蓋体320とを含むことが好ましい。第1蓋体310及び第2蓋体320は、板状であり、互いに重ねて配置される。第1蓋体310は、管体100から外部へ露出され、第2蓋体320は、管体100内に収容される。弧状蓋部120は、第1蓋体310に係着されることが好ましい。第1蓋体310と第2蓋体320とが互いに離れる場合、吸気流路301は、第1蓋体310の表面に形成された溝に凹んでおり、排気流路303は、第2蓋体320の表面に形成された溝に凹んでいる。第1蓋体310と第2蓋体320とが互いに重ねてエンドカバー300を構成する場合、第2蓋体320は、吸気流路301をカバーすることで、吸気流路301を閉鎖してエンドカバー300内の管路を構成する。同時に、第1蓋体310は、排気流路303をカバーすることで、排気流路303を閉鎖してエンドカバー300内の管路を構成する。本実施例において、排気流路303は、吸気流路301を囲むように配置される。吸気口302及び排気口304は、第2蓋体320に形成され、管体100内の同じ側に向け、排気口304は、吸気口302を囲むように配列される。他の実施例において、エンドカバー300は、一体化した板状であっでもよい。まとめると、エンドカバー300の板状構造は、動物用寝台の体積を大幅に削減することで、機台10の内部空間を占めることを回避し、機台10の体積を減少させることができる。
【0019】
円錐管400の先窄まりの一端は、先端尖状部410であり、円錐管400の他端は、先端尖状部410に対向する拡径端部420である。円錐管400は、先端尖状部410から拡径端部420まで拡張される。先端尖状部410は、吸気口302に連通し、排気口304は円錐管400の外に位置する。
【0020】
載置板500は、少なくとも一部が円錐管400に対応して配置される。本実施例において、載置板500は、細長い形状であることが好ましく、管体100の長手方向に沿って延びて配置される。ドラフトチューブ330は、載置板500の下方に配置される。載置板500の一端は、円錐管400の位置に対応して配置され、円錐管400前の下方に延びてもよい。載置板500は、動物を載置するために用いられ、円錐管400は、動物の鼻部をカバーすることが可能である。
【0021】
本発明に係る造影スキャン装置及び動物用寝台が使用される際、動物用寝台のジョイント200と造影スキャン装置の載置台40とが突き合わせて接続されることで、動物用寝台の各ドラフトチューブ330を正圧ガス源及び負圧ガス源にそれぞれ接続させる。正圧ガス源は、ドラフトチューブ330を介して吸気流路301に連通され、負圧ガス源は、ドラフトチューブ330を介して排気流路303に連通される。麻酔ガスは、ジョイント200を通過して管体100に供給され、管体100内に連通するドラフトチューブ330を経由して吸気流路301に供給されてから、吸気口302まで輸送され、円錐管400の先端尖状部410に進入することで、動物に吸入させる。残りの麻酔ガスは、円錐管400を通過した後、先端尖状部410に対向する拡径端部420を経由して円錐管400から逸出する。円錐管400から逸出した麻酔ガスは、吸気口302を囲む排気口304を通過して排気流路303に吸入されてから、管体100内に連通するドラフトチューブ330を通過してジョイント200を経由して動物用寝台から排出される。
【0022】
本実施例において、エンドカバー300には、複数の換気口305が貫通して開設されることが好ましい。換気口305のそれぞれは、管体100の内側と外側とを連通し、第1蓋体310と第2蓋体320とを貫通する。これにより、管体100内側と外側との自然換気を行い、余った暖気が換気口305を介して管体100から外部へ逸出することができる。
【0023】
本発明の利点は次の通りである。
本発明に係る動物用寝台では、その吸気口302は、エンドカバー300が管体100のジョイント200と対向する一端に配置されるため、造影スキャン装置を使用する際、動物の鼻及び口は、エンドカバー300が設けられた管体100の一端に配置される。動物用寝台を機台10内に移動させるとき、この一端が先に機台10内に移動するので、動物用寝台の一部を機台10内に移動すれば、この一端に動物を固定させることができる。これにより、機構を簡素化することができる。
【0024】
麻酔ガスの吸気口302及び排気口304は、エンドカバー300の同じ側に設けられ、管体100の収容空間に向けて配置され、管体100内のドラフトチューブ330に連通するので、動物用寝台の内部において麻酔ガスの輸送及び回収を完成させることができる。これにより、使用者は、動物用寝台の管体100外にその他のドラフトチューブ330を接続する必要がなく、動物用寝台を載置台40に置けばよい。その結果、使い勝手を向上させることができる。
【0025】
排気口304が吸気口302を囲むように配置されることにより、各方向から残りの麻酔ガスを確実に回収し、麻酔ガスが管体100中又は管体100外に逃げることを回避することができる。
【0026】
円錐管400により吸気口302と排気口304とを分離させることにより、麻酔ガスを動物の鼻部に確実に導く、麻酔ガスが動物に吸入されずに排出されることを回避することができる。
【0027】
また、吸気口302及び暖気出口210は、それぞれ、管体100の両端に配置される。これにより、麻酔ガスと暖気との混合により濃度が変わることを回避することができる。
【0028】
さらに、本発明に係る造影スキャン装置及び動物用寝台は、エンドカバー300により吸気流路301及び排気流路303を構成することにより、動物用寝台の体積を減少させることができる。
【0029】
以上、本発明の好適な実施例について説明したが、本発明は、上記実施例に限定されるものではない。本発明にあっては種々の変形が可能であって、かかる変形は、特許請求の範囲内に含まれる変形である限り本発明の技術的範囲に含まれる。
【符号の説明】
【0030】
10 機台
11 開口部
20 突出台
30 スライドレール
40 載置台
100 管体
110 半管部
120 弧状蓋部
200 ジョイント
210 暖気出口
300 エンドカバー
301 吸気流路
302 吸気口
303 排気流路
304 排気口
305 換気口
310 第1蓋体
320 第2蓋体
330 ドラフトチューブ
400 円錐管
410 先端尖状部
420 拡径端部
500 載置板
R 収容空間
図1
図2
図3
図4
図5