特許第6467550号(P6467550)IP Force 特許公報掲載プロジェクト 2022.1.31 β版

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特許6467550水素を含有する水道水の水道水供給システム
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(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】特許公報(B1)
(11)【特許番号】6467550
(24)【登録日】2019年1月18日
(45)【発行日】2019年2月13日
(54)【発明の名称】水素を含有する水道水の水道水供給システム
(51)【国際特許分類】
   C02F 1/68 20060101AFI20190204BHJP
【FI】
   C02F1/68 520B
   C02F1/68 510B
【請求項の数】2
【全頁数】10
(21)【出願番号】特願2018-171158(P2018-171158)
(22)【出願日】2018年9月13日
【審査請求日】2018年9月13日
【早期審査対象出願】
(73)【特許権者】
【識別番号】517264339
【氏名又は名称】株式会社エヌティシィー
(74)【代理人】
【識別番号】110001922
【氏名又は名称】特許業務法人 日峯国際特許事務所
(72)【発明者】
【氏名】皆川 浩章
(72)【発明者】
【氏名】高石 悟
【審査官】 片山 真紀
(56)【参考文献】
【文献】 国際公開第2008/029525(WO,A1)
【文献】 特許第6216968(JP,B2)
【文献】 特開2010−253405(JP,A)
【文献】 特開2000−24665(JP,A)
【文献】 特開2003−238104(JP,A)
(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
C02F 1/68
B01F 1/00−5/26
(57)【特許請求の範囲】
【請求項1】
所定の水圧に保持された水道水の導管内の水道水が分岐され、分岐された水道水が各水道水使用元に供給される水道水供給システムにおいて、
水を含む電解液から光触媒を用いて生成された水素ガスと酸素ガスから水素ガスを分離する水素ガス生成装置であって、
第1電極と、
電解液と前記第1電極を収容する第1室を形成する第1室形成部と、
第2電極と、
電解液と前記第2電極を収納する第2室を形成する第2形成部と、
第1室と第2室との間を仕切り、酸素ガスから水素ガスを分離する分離膜と、
第1の電極と第2の電極を結ぶ直流電源と、を有する水素ガス生成装置と、
生成された水素ガスを貯蔵する水素ガスタンクと、
水道水の導管の一部に配置され、駆動源として水道水の導管内水圧が所定の圧力に保持され、流過する水道水を用い、管内が細くなった部分を有して形成されたノズル部を有して、ノズル部の周囲に水素ガスタンクからの水素ガス配管が連結され、水道水の流れを利用してベンチュリ効果によって減圧状態を作り出すアスピレータと、がユニット構成とされ、
当該アスピレータが、管内が細くなった部分で、形成されたノズル部分で水道水流速を増加させ、ベンチュリ効果で水素ガスタンクの圧力以下に低下した圧力を形成し、減圧になった水道水の流れに水素ガスを吸い込み、水素ガスを水道水に混合させ、水素を含有する水道水を形成し、
前記ユニットで形成された水素を含有する水道水が水道水使用元に供給されること
を特徴とする水道水供給システム。
【請求項2】
水を含む電解液から光触媒を用いて生成された水素ガスと酸素ガスから水素ガスを分離する水素ガス生成装置であって、
第1電極と、
電解液と前記第1電極を収容する第1室を形成する第1室形成部と、
第2電極と、
電解液と前記第2電極を収納する第2室を形成する第2形成部と、
第1室と第2室との間を仕切り、酸素ガスから水素ガスを分離する分離膜と、
第1の電極と第2の電極を結ぶ直流電源と、を有する水素ガス生成装置と、
生成された水素ガスを貯蔵する水素ガスタンクと、
水素ガスタンクに貯蔵する水素ガスを、所定の水圧に保持された水道水の導管内に導入する水素ガス投入装置と、を備え、水道水を分岐し、分岐された水道水を各水道水使用元に供給される水道水供給システムによる水道水供給方法において、
水道水の導管の一部に配置され、水素ガス投入の駆動源として水道水の導管内水圧が所定の圧力に保持され、流過する水道水を用い、管内が細くなった部分を有して形成されたノズル部を有して、ノズル部の周囲に水素ガスタンクからの水素ガス配管が連結され、水道水の流れを利用してベンチュリ効果によって減圧状態を作り出す水圧利用のアスピレータを前記水素ガス投入装置とし、前記水素ガス生成装置、水素ガスタンク及びアスピレータをユニット構成とし、
当該アスピレータが、管内が細くなった部分で、形成されたノズル部分で水道水流速を増加させ、ベンチュリ効果で水素ガスタンクの圧力以下に低下した圧力を形成し、減圧になった水道水の流れに水素ガスを吸い込み、水素ガスを水道水に混合させ、水素を含有する水道水を形成し、
前記ユニットで形成された水素を含有する水道水が水道水使用元に供給すること
を特徴とする水道水供給システムによる水道水供給方法。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、水素を含有する水道水の水道水供給システムに関する。
【背景技術】
【0002】
水を含む電解液から光触媒を用いて水素ガスを生成する水素ガス生成装置が知られている。光触媒を用いて水素ガスを生成するために太陽光を用いることが提案される。このシステムによって大規模に水素ガスを新エネルギーとして確保し、大規模に使用される水源に活用されることが期待される。
【0003】
特許文献1には、
第1電極と、
電解液と前記第1電極を収容する第1室を形成する第1室形成部と、
第2電極と、
電解液と前記第2電極を収納する第2室を形成する第2形成部と、
第1室と第2室との間を仕切り、酸素ガスから水素ガスを分離する分離膜と、
第1の電極と第2の電極を結ぶ直流電源と、を有する水素ガス生成装置が記載される。
【0004】
特許文献2には、互いに電気的に接続されたカソード及びアノードと、所定の水溶液を含む容器とを具備し、カソード及びアノードは共に水溶液中に浸されており、アノードは、p型半導体及びn型半導体からなるpn接合を有する太陽電池のp型半導体層の表面に光照射により電子及びせい正孔対を励起する光触媒層が形成された構造を有し、アノードに光エネルギ−が照射されるように構成された水素ガス生成装置が記載される。
【0005】
光触媒には、ニオブ系窒化物触媒を始めとして各種の光触媒が知られ、現在あっても多くの研究者によって水素ガス発生に用いられる光触媒が研究開発されている。
【0006】
発生された水素ガスは、水素ガスタンクに収納され、水素ステーションで燃料電池車に供給されることが知られている。このように、水素ガスは、新エネルギーとして活用が期待される。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0007】
【特許文献1】特許第6216968号公報
【特許文献2】特開2003−238104号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0008】
特許文献1、2に示さるような水素ガス生成装置によって水素ガスが大量に生成され、貯蔵されると、水素ガスを水道水に混合することで使用元に水素含有の水、例えば水素含有の水道水を供給することができるようになる。水素水の効能については多々知られており、人間の身体に無害であるばかりでなく、植物の育成に大いに寄与することが報告されている。
【0009】
本発明は。かかる点に鑑み水素ガス生成装置によって大量に生成された水素ガスを利用して、外部からの動力を必要とすることなく水素ガスを流過する水、例えば水道水に混合することを可能にして、水素含有の水、例えば水道水を使用元に必要なとき常時供給できるようにすることを課題とする。
【課題を解決するための手段】
【0010】
本発明は、所定の水圧に保持された水道管内の水道水が分岐され、分岐された水道水が各水道水使用元に供給される水道水供給システムにおいて、
水を含む電解液から光触媒を用いて生成された水素ガスと酸素ガスから水素ガスを分離する水素ガス生成装置であって、
第1電極と、
電解液と前記第1電極を収容する第1室を形成する第1室形成部と、
第2電極と、
電解液と前記第2電極を収納する第2室を形成する第2形成部と、
第1室と第2室との間を仕切り、酸素ガスから水素ガスを分離する分離膜と、
第1の電極と第2の電極を結ぶ直流電源と、を有する水素ガス生成装置と、
生成された水素ガスを貯蔵する水素ガスタンクと、
水道管の一部に配置され、駆動源として水道管内水圧が所定の圧力に保持された水道水を用い、管内が細くなった部分で形成されたノズル部分を有して、ノズル部分の周囲に水素ガスタンクからの水素ガス配管が連結され、水道水の流れを利用してベンチュリ効果によって減圧状態を作り出す水圧利用のアスピレータと、がユニット構成とされ、
当該アスピレータが、管内が細くなった部分で、形成されたノズル部分で水道水流速を増し、ベンチュリ効果で水素ガスタンクの圧力以下に低下した圧力を形成し、減圧になった水道水の流れに水素ガスを吸い込み、水素ガスを水道水に混合させ、水素を含有する水道水を形成し、
形成された水素を含有する水道水が水道水使用元に供給されること
を特徴とする水素を含有する水道水の水道水供給システムを提供する。
【0011】
また、本発明は
水を含む電解液から光触媒を用いて生成された水素ガスと酸素ガスから水素ガスを分離する水素ガス生成装置であって、
第1電極と、
電解液と前記第1電極を収容する第1室を形成する第1室形成部と、
第2電極と、
電解液と前記第2電極を収納する第2室を形成する第2形成部と、
第1室と第2室との間を仕切り、酸素ガスから水素ガスを分離する分離膜と、
第1の電極と第2の電極を結ぶ直流電源と、を有する水素ガス生成装置と、
生成された水素ガスを貯蔵する水素ガスタンクと、
水素ガスタンクに貯蔵する水素ガスを、所定の水圧に保持された水道管内に導入する水素ガス水道管内導入装置と、を備え、水道水を分岐し、分岐された水道水を各水道水使用元に供給される水道水供給システムによる水素を含有する水道水の供給方法において、
前記水素ガス生成装置、水素ガスタンク及び前記水道管の一部に配置され、駆動源として水道管内水圧が所定の圧力に保持された水道水を用い、管内が細くなった部分で形成されたノズル部分を有して、ノズル部分の周囲に水素ガスタンクからの水素ガス配管が連結され、水道水の流れを利用してベンチュリ効果によって減圧状態を作り出す水圧利用のアスピレータとをユニット構成とし、
当該アスピレータが、管内が細くなった部分で、形成されたノズル部分で水道水流速を増し、ベンチュリ効果で水素ガスタンクの圧力以下に低下した圧力を形成し、減圧になった水道水の流れに水素ガスを吸い込み、水素ガスを水道水に混合させ、水素を含有する水道水を形成し、
形成された水素を含有する水道水が水道水使用元に供給すること
を特徴とする水道水供給システムによる水素を含有する水道水の供給方法を提供する。
【発明の効果】
【0012】
本発明によれば、水素ガス生成装置と水素ガスタンクとアスピレータとをユニット構成することで、水、例えば水道水使用元の近傍で水素ガスを生成し、直ちに生成された水素ガスを、生成した水素ガスの漏洩を少なくされた水、例えば水道水として使用することができる。そして、ユニット構成にアスピレータを用いることで、水、例えば水道水が備える水圧を利用することで水素ガスを水、例えば水道水に混合することができる。
【0013】
これによって、光触媒を用いた水素ガス生成装置によって大量に生成された水素ガスを利用して、外部からの動力を必要とすることなく水素ガスを水、例えば水道水に混合することを可能にして、水素含有の水、例えば水道水を使用元に必要なとき常時供給できるようにすることができる。
【図面の簡単な説明】
【0014】
図1】本発明のコンセプトを説明する図
図2】本発明の実施例である水道水供給システムの構成を示す図
【発明を実施するための形態】
【0015】
以下、本発明の実施例を図面に基づいて説明する。
【0016】
図1は、本発明のコンセプトを説明する図である。
【0017】
図1において、本発明の水供給システム100は、水素ガス生成装置1、水素ガスタンク2及び水素ガス投入装置3がユニット化構成4とされる。
【0018】
水素ガス生成装置1には、光触媒11が用いられ、光触媒を用いて水素ガスを生成するために太陽光が用いられる。
【0019】
水素ガスタンク2は、水素ガスに耐用のある鋼材が用いられた球状容器が用いられる。
【0020】
水供給システム100は、所定の水圧に保持された導水管内の導水が分岐され、分岐された導水が各導水使用元に供給されるシステムに適用される。当該システムは、導水管12の一部に水素ガス投入装置3が設けられる。
【0021】
導水管12の上流側が上流側導水管12A,下流側が下流側導水管12Bとなる。
【0022】
水素ガス投入装置3は、上流側導水管12A及び下流側導水管12Bに連結部14でそれぞれ連結される連結管13を備える。
【0023】
水素ガス生成装置1と水素ガスタンク2及び水素ガスタンク2と水素ガス投入装置3は、それぞれ配管15、16で結ばれ、各配管にはコントロール弁17、18が設けられ、水素ガスの流れが制御される。
【0024】
導水管12には、導水管内水圧が所定の圧力に保持され、流過する導水19が用いられ、当該導水が水素水投入の駆動源となる。
【0025】
これによって、所定の水圧に保持された導水管内の導水が分岐され、分岐された導水が各導水使用元に供給される水供給システムにおいて、
水を含む電解液から光触媒を用いて生成された水素ガスと酸素ガスから水素ガスを分離する水素ガス生成装置1と、生成された水素ガスを貯蔵する水素ガスタンク2と、 導水を駆動源として水素ガスを導水管に投入する水素ガス投入装置3からユニット化構成4が形成され、導水の流れに水素ガスを吸い込み、水素ガスを導水に混合させ、水素を含有する水を形成することが可能になった。
【0026】
ユニット化構成とすることで、水、例えば水道水使用元の近傍で水素ガスを生成し、水素含有の水、例えば水道水を使用元に必要なとき常時供給できる。水道水使用元としては、建物内の水道水使用元があり、この場合には、建物の屋上にユニット化構成4を設置することができる。
【0027】
水道水使用元としては、建物以外に乗り物、農場・漁港などがある。
【0028】
図2は、本発明の実施例になる水道水供給システム100の構成を示す図である。
【0029】
図1に示された構成については同一の数値が付与されている。また、図2では、水素ガス投入装置3をアスピレータ3とした。これは、水素ガス投入装置3の一例通してアスピレータ3が使用されることによる。また、水素生成装置1が設置される建物を20とし、ユニット化構成41が建物を20の屋上に設置されることを示した。また、導水管内水圧が所定の圧力に保持され、流過する導水19の一例として、水道水19が用いられることを示した。この場合、水道水が水素ガス投入のための駆動源となる。
【0030】
水を含む電解液から光触媒を用いて生成された水素ガスと酸素ガスから水素ガスを分離する水素ガス生成装置1は、
第1電極31と、
電解液と第1電極31を収容する第1室33を形成する第1室形成部と、
第2電極と、
電解液と第2電極32を収納する第2室34を形成する第2形成部と、
第1室33と第2室34の間を仕切り、酸素ガスから水素ガスを分離する分離膜35と、
第1の電極31と第2の電極32を結ぶ直流電源36と、
から構成される。
【0031】
直流電源36は、2つの電極31、32の間にバイアス電圧を印加する。第1電極31には、直流電源36の負極が接続され、第2電極32には、直流電源36の正極が接続される。
【0032】
電解液供給装置40は、第1室33及び第2室34の2つの室に、水を含む電解液を供給する。電解液供給装置40は、第1供給路41を介して第1室33に接続され、第2供給路42を介して第2室34に接続される。
【0033】
水を含む電解液としては、プロトン(H)の伝導を許容するNaSOの水溶液が用いられる。他の水溶液が用いられてもよい。
【0034】
分離膜35は、ガスの通過を制限する膜であり、第1電極31で生成された水素ガスが第2電極32に移動することと、第2電極32で生成された酸素ガスが第1電極31に移動することを制限する。
【0035】
これにより生成された水素ガスと酸素ガスとが分離される。
【0036】
第2電極32に生じた電子は、直流電源36に移動し、直流電源36から第1電極31へ電子が供給される。プロトンは、分離膜35を通り抜けて、第1電極31に移動する。
【0037】
第1電極31に移動したプロトンは、第1電極31で電子と結合して水素ガスを生成する。生成された水素ガスは、第1ガス流路43から排出され、配管15から水素タンク2に導かれて貯蔵される。
【0038】
酸素ガスは、第2室34に接続された第2ガス流路44から排出され、図示しない酸素タンクに貯蔵される。
【0039】
このような構成になる水素ガス生成装置1は、公知であり、これ以上の説明は必要とされない。
【0040】
水素ガス投入装置としてアスピレータが用いられる。アスピレータと同一原理になって、減圧を作り出す装置としてエジェクターが知られる。
【0041】
アスピレータ3は、その上流側に上流水道管12Aが、そして下流側に下流水道管12Bが接続される。水道水は、所定の水圧に保持される。通常水道水の水圧は、2〜4kgf/cmに保たれる。これ以上に昇圧される場合もある。このように水道水は、駆動源としての圧力を備える。
【0042】
アスピレータ3は、ノズル部51とデイフユーザ52からなる。ノズル部51は、ノズル部分53とボデイ部分54からなる。ズル部51は、管内が細くなった部分を有して形成される。水道水19は、ノズル部分で高速化される。これに伴って、水素ガスタンク内圧力よりも減圧された減圧部をノズル部分周囲に形成する。デイフユーザ52は、ノズル51からの水道水19Aの高速噴射部55を形成する。水19Aの高速噴射部は、吸引部56及び圧縮・昇圧部57からなり、吸引部56は、減圧部をノズル部分周囲に形成し、水素ガスを吸引する。吸引部56及び圧縮・昇圧部57は水素ガスの水道水への混合部58を形成し、徐々に水道水水圧を昇圧する。
【0043】
水圧を利用したアスピレータの構造は、公知である。
【0044】
本実施例は、水圧を利用したアスピレータ3を用いて、水道水の持つ水圧を活用して水素ガス投入のための駆動源とし、水素ガスの水道水への混合を行う。
【0045】
アスピレータ3から吐出59された水素ガス含有の水道水60が分岐され、水道水使用元61に供給される。
【0046】
以上のように、水道水供給システムが、
水を含む電解液から光触媒を用いて生成された水素ガスと酸素ガスから水素ガスを分離する水素ガス生成装置1、水素ガスタンク2及びアスピレータ3からなるユニット化構成4を形成する。
【0047】
水素ガス生成装置1は、
第1電極と、
電解液と前記第1電極を収容する第1室を形成する第1室形成部と、
第2電極と、
電解液と前記第2電極を収納する第2室を形成する第2形成部と、
第1室と第2室との間を仕切り、酸素ガスから水素ガスを分離する分離膜と、
第1の電極と第2の電極を結ぶ直流電源と、を有する水素ガス生成装置と、から構成される。
【0048】
水素ガス生成装置で生成された水素ガスは、水素ガスタンク2に貯蔵される。
【0049】
水素ガス生成装置1、水素ガスタンク2及び水素ガス投入装置3からなるユニット化構成に、水素ガス投入装置3として、水道管の一部に配置され、駆動源として水道管内水圧が所定の圧力に保持され、流過する水道水を用い、管内が細くなった部分を有して形成されたノズル部を有して、ノズル部の周囲に水素ガスタンクからの水素ガス配管が連結され、水道水の流れを利用してベンチュリ効果によって減圧状態を作り出す水圧利用のアスピレータが採用される。
【0050】
当該アスピレータが、管内が細くなった部分を有して形成されたノズル部で水道水流速を増加させ、ベンチュリ効果で水素ガスタンクの圧力以下に低下した圧力を形成し、減圧になった水道水の流れに水素ガスを吸い込み、水素ガスを水道水に混合させ、水素を含有する水道水を形成する。
【0051】
前記ユニットで形成された水素を含有する水道水が水道水使用元に供給される水道水供給システムが構成される。
【0052】
また、図1及び図2に示される構造から、
水を含む電解液から光触媒を用いて生成された水素ガスと酸素ガスから水素ガスを分離する水素ガス生成装置であって、
第1電極と、
電解液と前記第1電極を収容する第1室を形成する第1室形成部と、
第2電極と、
電解液と前記第2電極を収納する第2室を形成する第2形成部と、
第1室と第2室との間を仕切り、酸素ガスから水素ガスを分離する分離膜と、
第1の電極と第2の電極を結ぶ直流電源と、を有する水素ガス生成装置と、
生成された水素ガスを貯蔵する水素ガスタンクと、
導水管の一部に配置され、駆動源として導水管内水圧が所定の圧力に保持され、流過する導水を用い、管内が細くなった部分で形成されたノズル部を有して、ノズル部の周囲に水素ガスタンクからの水素ガス配管が連結され、導水の流れを利用してベンチュリ効果によって減圧状態を作り出す水圧利用のアスピレータと、がユニット構成とされ、
当該アスピレータが、管内が細くなった部分で、形成されたノズル部分で導水流速を増加させ、ベンチュリ効果で水素ガスタンクの圧力以下に低下した圧力を形成し、減圧になった導水の流れに水素ガスを吸い込み、水素ガスを導水に混合させ、水素を含有する水を形成し、
前記ユニットで形成された水素を含有する水が水使用元に供給されること
を特徴とする水供給システムが提供される。
【符号の説明】
【0053】
100…水供給システム、水道水供給システム、1…水素ガス生成装置、2…水素ガスタンク、3…水素ガス投入装置、アスピレータ、4…ユニット化構成、11…光触媒、12…導水管、12A…上流側導水管、12B…下流側導水管、13…連結管、15、16…配管、17,18…コントロール弁、19…水道水、50…建物、60…水素を含有する水道水、61…水使用元、水道水使用元。
【要約】
【課題】 水素ガス生成装置によって大量に生成された水素ガスを利用して、外部からの動力を必要とすることなく水素ガスを流過する水、例えば水道水に混合することを可能にして、水素含有の水、例えば水道水を使用元に必要なとき常時供給できるようにする。
【解決手段】 水素ガス生成装置、水素ガスタンク及びアスピレータをユニット構成とし、
当該アスピレータが、管内が細くなった部分を有して形成されたノズル部で水道水流速を増加させ、ベンチュリ効果で水素ガスタンクの圧力以下に低下した圧力を形成し、減圧になった水道水の流れに水素ガスを吸い込み、水素ガスを水道水に混合させ、水素を含有する水道水を形成する。
【選択図】 図2
図1
図2