(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
前記開口部が、前記第2流路の前記接続点よりも上流側流路の延長線上に前記内筒の部分が位置することを回避又は抑制するように形成されていることを特徴とする請求項1に記載の検出ユニット。
前記開口部が、前記第2流路の前記接続点よりも上流側流路における流れ方向上流側よりも、その流れ方向下流側に向けて大きく開口することを特徴とする請求項1または2に記載の検出ユニット。
前記渦流誘発構造は、前記第2流路の前記接続点よりも上流側流路の軸線を前記第1流路の軸線から離間させることにより実現されていることを特徴とする請求項1〜5のいずれかに記載の検出ユニット。
前記渦流誘発構造は、前記第2流路における前記接続点よりも上流側に設けられた流路接続構造により実現されていることを特徴とする請求項1〜5のいずれかに記載の検出ユニット。
【発明を実施するための形態】
【0012】
以下、本発明の実施形態を、図面を参照して詳細に説明する。なお、以下の説明においては便宜上、図示の状態を基準に部材の位置関係を表現することがある。また、以下に述べる「配管」は、流体が流通可能な管路を意味し、装置や部品間をつなぐ部材のほか、装置内の流通路も含む。
【0013】
図1は、検出ユニットを中心に給湯システムの概略構成を表す図である。
図2は、
図1のA−A矢視断面図である。
図3は、検出ユニットの要部拡大図である。
図3(A)は
図1のB−B矢視断面図であり、
図3(B)は
図3(A)のC方向矢視図である。なお、
図1に示される検出ユニットの断面図は、
図3(A)のD−D矢視断面図に対応する。
【0014】
図1に示すように、本実施形態の給湯システムは、適温に調整した湯水を浴槽13へ落とし込む落とし込み給湯路と、浴槽13に溜められた湯水を追い焚きするための追い焚き循環路とを備える。浴槽13と熱交換器70とをつなぐ循環通路82が、追い焚き循環路を構成する。追い焚きの際には、循環通路82に配置されたポンプ84が駆動される。それにより、浴槽13から送り出された湯水と熱交換器70との間で熱交換が行われる。
【0015】
一方、落とし込み給湯路を介した湯水は、給湯配管32を介して浴槽13に供給される。給湯配管32は、浴槽13へ直接つながる接続通路80と、追い焚き循環回路を形成する循環通路82とに分岐する。その分岐点Pには検出ユニット68が設けられている。検出ユニット68は、詳しくは後述するように、フローセンサ付きの分岐配管である。
【0016】
浴槽13の湯張りを行うときには、適温にされた湯水が分岐点Pにて分岐し、図中実線矢印にて示すように、一方で接続通路80を介して浴槽13へ供給され、他方で循環通路82を介して浴槽13へ供給される。なお、湯張り時にはポンプ84が停止され、熱交換器70は熱源として機能しない。湯張り中の湯水の供給量は、検出ユニット68の検出値に基づいて算出される。所定流量の湯水の供給が完了すると、湯張りは停止される。
【0017】
一方、追い焚き時には、ポンプ84が駆動される。また、熱交換器が熱源として機能する。その結果、図中点線矢印にて示すように、浴槽13内の湯水が熱交換器70へ向けて送り出され、追い焚き循環回路を循環する。浴槽13から排出された冷めた湯水は、熱交換器70にて熱交換されて昇温し、再び浴槽13へと戻される。この追い焚きにより、浴槽13内の湯水が適温に温められる。
【0018】
本実施形態では、湯張りを行う際に、検出ユニット68により検出される湯水の流量の積算値が演算され、その積算値が設定された湯量に達したときに給湯が停止される。それにより、湯張りが完了する。また、追い焚きを行う際にも、その追い焚き循環回路における湯水の循環有無が検出ユニット68により検出される。すなわち、検出ユニット68が、湯張りの際の出湯量を検出するためのフローセンサとして機能するとともに、追い焚きの際の湯水の循環有無を検出するためのフロースイッチとしても機能する。検出ユニット68が後者のフロースイッチとして機能するとき、その循環継続時間により追い焚き終了時間の目安を求めることもできる。
【0019】
検出ユニット68は、分岐配管90とセンサ部92とを備える。分岐配管90はT字形のボディ93を有する管継手であり、導入管部94と導入出管部96と導出管部98とを接続し、三方向に開口する。導入管部94には湯水を導入する導入ポートが設けられ、導入出管部96には湯水を導入又は導出する導入出ポートが設けられ、導出管部98には湯水を導出する導出ポートが設けられている。導入管部94と導出管部98とは同軸状に接続されて直管部95を構成し、それらに直交するように導入出管部96が接続されている。導入出管部96と導出管部98とはそれらの接続点111にて直角に曲がる曲がり管部97を構成する。
【0020】
導入管部94は第1開口端106を有し、導入出管部96は第2開口端108を有し、導出管部98は第3開口端110を有する。第1開口端106は湯水を導入する導入ポートとして機能し、第2開口端108は湯水を導入又は導出する導入出ポートとして機能し、第3開口端110は湯水を導出する導出ポートとして機能する。これらの開口端はそれぞれ他の配管に分岐配管90を接続するための接続口である。ボディ93内には、第1開口端106と第3開口端110とをつなぐ第1流路105と、第1流路105から分岐して第2開口端108とつながる分岐流路107と、第2開口端108と第3開口端110とをつなぐ第2流路109とが形成される。第1流路105と第2流路109は、互いの中間部(第1流路105における分岐流路107への分岐点)にて接続されている。この接続点111は、上述した分岐点Pと一致する。
【0021】
第1開口端106は、給湯配管32の端部に接続される。給湯配管32は、適温に調整された湯水を浴槽13へ落とし込む給湯回路を、浴槽13に溜められた湯水を追い焚きするための循環回路に接続する配管である。第2開口端108は、追い焚き循環回路の循環通路82に接続される。第3開口端110は、追い焚き循環回路の接続通路80に接続される。このようにして、分岐配管90は、循環回路(接続通路80および循環通路82)と給湯配管32との接続部を形成する。第2開口端108と第3開口端110とをつなぐ管路は、追い焚きのための循環回路の一部となっている。
【0022】
湯張り時(給湯時)には、図中実線矢印にて示すように、給湯配管32から第1開口端106を介して導入された湯水が、接続点111にて分岐するように流れる。すなわち、その湯水は、一方で接続点111をそのまま直進して第3開口端110を介して接続通路80へ導かれ、他方で接続点111にて90度進行方向を変え、第2開口端108を介して循環通路82へ導かれる。一方、追い焚き時には、図中点線矢印にて示すように、循環通路82から第2開口端108を介して導入された湯水が、接続点111にて90度進行方向を変え、第3開口端110を介して接続通路80へ導かれる。この追い焚き時には、第1開口端106を介した湯水の流通は遮断される。このため、第2開口端108から導入された湯水が第1開口端106側に導かれることはない。つまり、湯水が第1流路105を逆流することはない。
【0023】
センサ部92は、羽根車(回転体)の回転に基づいて検出信号を出力する回転式のフローセンサからなる。センサ部92は、センサ本体112と検出部114とを備える。センサ本体112は、有底円筒状のボディ116と、ボディ116の軸線に沿って延在する回転軸118と、回転軸118に固定された羽根車120(「回転体」として機能する)を含む。ボディ116の上流側開口端部には、整流器121が嵌着されている。
【0024】
羽根車120は、回転軸118を中心に放射状に延設された4枚の羽根122を有する。羽根122は平羽根からなり、回転軸118の外周面に90度ごとに設けられている。本実施形態では、これらの羽根122を磁性粉が混合された樹脂材のモールド成形により得ており、隣接する羽根122が異なる磁極を示すように構成されている。すなわち、隣接する平羽根にN極とS極とを交互に着磁させている。変形例においては、永久磁石等を羽根122の表面や内部に固定してもよい。
【0025】
検出部114は磁気センサからなり、例えばリードスイッチやホール素子等磁界の変化を検出するセンサ素子を用いることができる。なお、検出部114は羽根車120の回転状態を検出できればよく、その種類は適宜選択できる。検出部114は、羽根車120の側方の配管壁内に埋設されているが、配管外面に配置してもよい。
【0026】
回転軸118は、例えば金属や樹脂で形成することができるが、回転軸118を支持する軸受との摺動性を確保するために、フッ素樹脂やポリアセタール樹脂等のような潤滑性のよい樹脂材で形成することが望ましい。回転軸118は、ボディ116の底部中央に設けられた第1軸受124と、整流器121の中央に設けられた第2軸受126とにより回転自在に二点支持されている。
【0027】
すなわち、ボディ116の底部には、内方に向けてやや突出する円ボス状の第1軸受124が設けられている。ボディ116の底部における第1軸受124の周囲には、内外を連通する複数の連通孔128が設けられている。第1軸受124は、ボディ116の端部にて放射状に配設される複数のステー125により支持されている。隣接するステー125間に連通孔128が形成されている。
【0028】
一方、整流器121は、リング状の本体の中央部に軸部を有し、その軸部の回転軸118との対向面に設けられた嵌合溝により第2軸受126が構成されている。回転軸118の上流側端部が第2軸受126に摺動可能に挿通されている。一方、回転軸118の下流側端部が第1軸受124に摺動可能に挿通されている。第1軸受124および第2軸受126は、「軸受部」として機能し、いずれも第1流路105における接続点111の上流側に位置する。
【0029】
整流器121は、湯水が第1流路を流れるときに羽根車120の上流側近傍にて渦流を生成する。すなわち、上述のように羽根車120の羽根122が回転軸118に対して平行な平羽根からなる場合、羽根122を回転させるための湯水の流れは、渦巻き状の軸流であることが必要となる。このため、整流器121には、羽根車120の上流側に渦流を形成するための複数枚の整流羽根132が配設されている。この整流羽根132は、軸線周りに捩じられたスクリュー状に形成されている。本実施形態では、7枚の整流羽根132が等間隔で配置されている(
図1には一枚のみ表示)。
【0030】
複数枚の整流羽根132は、外縁部分で環状に連結されて整流リングを形成している。給湯配管32から第1開口端106を介して流れ込む湯水は、整流羽根132を通過することにより、その整流羽根132の捩れに応じた渦流となり、羽根車120に導かれる。その結果、羽根車120は、渦流の軸流速度、つまり湯水の流速に応じた回転速度で回転することになる。そして、羽根車120の回転速度に応じた磁界の変化を検出部114にて検出することにより、第1開口端106から流入する湯水の流量を算出することができる。図示しない演算部は、この流量を積算することにより、浴槽13への注湯量を算出することができる。この演算部は、給湯システムの制御部の一部を構成するが、制御部とは別に構成されてもよい。例えば、検出部114と一体または検出部114に隣接して配置してもよい。
【0031】
図示を省略するが、ボディ116の円筒側面の一部は平坦部(Dカット形状)とされている。また、センサ本体112を受け入れるボディ93の内壁も同様に平坦部とされている。センサ本体112をボディ93内に組み付ける際には、これらの平坦部同士の係合により、センサ本体112の軸線周りの回転方向の位置決めを正確に行うことができる。回転軸118の軸線は、第1流路105の軸線に一致する。センサ本体112のボディ93に対する軸流方向の位置決め(圧入量)は、ボディ93の内壁面に形成された段部134にボディ116の底部(第1軸受124側の端部)を当接させることで行える。
【0032】
検出ユニット68は、第1流路105に沿って軸線方向に延在し、接続点111の位置でボディ93と二重管構造を形成する内筒136を有する。内筒136は、ボディ93と一体に設けられ、接続点111の上流側から接続点111の中央に向けて円筒状に延在する。第2流路109において接続点111よりも上流側に位置する上流側流路142と、接続点111よりも下流側に位置する下流側通路144とは、接続点111にて直交する。下流側通路144は、第1流路105の下流側通路でもあり、内筒136と同軸状に設けられる。なお、本実施形態では、内筒136の先端を接続点111の中央よりも下流側に位置させているが、接続点111の中央に位置させてもよい。このように内筒136を配置したことにより、ボディ93の内周面と内筒136の外周面との間に環状通路138が形成される。
【0033】
図2に示すように、内筒136にはその片側面が斜めに切り欠かれることによる開口部140が設けられている。第1流路105の軸線L1(つまり第2流路109の下流側通路144の軸線L1)と第2流路109の上流側流路142の軸線L2とは、図示のように互いに90度をなすが、互いにねじれの位置の関係にある。軸線L1と軸線L2との距離lは、上流側流路142の半径よりもやや大きいが、ほぼ等しい。
【0034】
開口部140は、内筒136における軸線L2寄りの側面に開口するように設けられている。開口部140は、軸線L2に対してほぼ平行な切り口を有し、上流側流路142の延長線上に内筒136の部分が位置することを抑制するように(実質的に回避するように)形成されている。開口部140の切り口は、テーパ面とされており、その基端が内筒136の基端近傍に位置し、先端が軸線L1と交わるように設定されている。その結果、内筒136の先端面(下端面)が半円状となっている(
図3(A)参照)。開口部140は、内筒136の周囲を旋回する湯水(つまり環状通路138を流れる湯水)の一部を内筒136に導入し、内筒136の内周面に沿った渦流(旋回流)の生成を促進するが、その詳細については後述する。
【0035】
図3(A)および(B)に示すように、第2流路109における接続点111の上流側には、接続点111にて渦流を発生させるための渦流誘発構造が設けられている。すなわち、上述のように、軸線L2を軸線L1に対して偏心した位置(距離lだけ離間した位置)に設定することにより渦流誘発構造が実現されている。
【0036】
すなわち、第2流路109にて接続点111へ向かう湯水を第1流路105の軸線に対して片側に偏った位置に導くことにより、第1流路105における接続点111の位置に渦流を発生させることができる。
図3(A)に示すように、追い焚き時に第2開口端108を介して湯水が導入されると(図中点線矢印参照)、その湯水は接続点111に導かれる。この湯水は、図中二点鎖線にて示すように、第2開口端108側からみて奥方の管壁面の片側半部に突き当たり、第1流路105の内周面に沿って旋回しつつ下流側に導かれるようになる。この湯水の旋回流が渦流を生成する。
【0037】
この渦流は、第1流路105の軸線を中心としたものとなり、第1流路105における接続点111の上流側にも渦を誘発する。その際、環状通路138が、第2流路109の上流側から接続点111に流入する流体の一部を、第1流路105の軸線L1の周りに旋回させるように導く。その結果、接続点111における渦流の生成が促進される。
【0038】
図1に戻り、上述した渦流誘発構造により発生させた渦流は、羽根車120を回転させることができ、その回転が検出部114により検出される。すなわち、羽根車120は、第2流路109を流れる湯水によっても、その流速に応じた回転速度で回転することになる。そして、羽根車120の回転速度に応じた磁界の変化を検出部114で検出することにより、図示しない演算部は、第2流路109を流れる湯水の流量を算出することができる。なお、本実施形態では、湯張り時と追い焚き時とで羽根車120の回転方向が逆方向となるように、第1流路105の軸線L1と第2流路109の上流側の軸線L2との位置関係が定められている。なお、軸線L2を軸線L1に対して
図3(A)に示す側とは反対側に設けることで、逆回転の渦を発生させることもできる。湯張り時と追い焚き時とで羽根車120の回転方向を同方向とする場合には、そのように構成すればよい。
【0039】
なお、本実施形態では、演算部は、第2流路109を流れる湯水によって羽根車120が回転している場合は、湯水が流動しているか否かのみを検出する。つまり、本実施形態では基本的に、羽根車120をフロースイッチとして利用する。変形例においては、羽根車120を湯水の流量を算出するためのフローセンサとして用いてもよい。
【0040】
ところで、追い焚き時に循環する湯水には、浴槽13の利用者の入浴によって毛髪や湯垢等の異物が混入している場合がある。特に羽根車120の回転により摺動する部分、つまり回転軸118と各軸受124,126との間に異物が絡み付くと、それらの回転不良を引き起こす要因となる。またそのような場合、絡み付いた異物をメンテナンス等により除去する必要があり、ランニングコストが嵩む。
【0041】
そこで、本実施形態ではこのような事態を回避又は少なくとも抑制するために、
図1に示すように、接続点111に近い側の第1軸受124を、第1流路105におけるその接続点111よりも上流側に配置している。より詳細には、
図2に示すように、第1軸受124を、内筒136の開口部140よりも上流側に配置している。
【0042】
このような構成により、仮に追い焚き循環回路を流れる湯水に汚物が混入していたとしても、その異物が第1軸受124および第2軸受126に導かれないようにしている。上述のように、追い焚き時においては第1開口端106を介した湯水の流通が遮断されている。一方、第1流路105における接続点111よりも上流側領域には渦が誘発されるが、湯水が淀んだまま旋回して壁のように機能する。このため、追い焚き循環回路を流れる湯水は、センサ本体112が配置された領域には導かれ難く、第2開口端108から第3開口端110に向けて流れるようになる。すなわち、検出ユニット68が異物の影響を受け難くすることができる。
【0043】
また、内筒136の適切な位置に開口部140を設けることが、渦流誘発効果を促進し、検出ユニットのセンサ感度を向上させるが、その詳細については後述する。
【0044】
なお、仮に追い焚きにより循環した異物が第2流路109に残留したとしても、次に湯張りが行われたときに第1開口端106から導入された湯水により洗い流されるため、その残留した異物が軸受124,126に悪影響を及ぼす可能性は低い。
【0045】
以上のような構成において、検出部114は、羽根車120の回転に応じた検出信号を出力する。図示しない制御部は、湯張り時に検出部114の検出値をサンプリングし、それを積算することにより給湯配管32を流れる湯水の流量を算出する。そして、その算出値が設定された湯量に到達すると、給湯を停止する。
【0046】
一方、追い焚き時にはポンプ84が駆動されるため、浴槽13から湯水が導出され、追い焚き循環回路を流れるようになる。その結果、羽根車120の回転方向は湯張り時とは逆方向となる。制御部は、その検出部114の検出値に基づいて浴槽13の湯水の循環有無を判定する。
【0047】
本実施形態では、ポンプ84が駆動されており、かつ検出部114により検出される羽根車120の回転数が所定回転数以上となっている場合に、制御部は、浴槽13の湯水が追い焚き循環回路を循環している(追い焚き中である、あるいは追い焚き機能が正常に動作している)と判定する。ポンプ84が駆動されているにもかかわらず、羽根車120の回転数が所定回転数以上とならない場合には、制御部は、浴槽13の湯水が追い焚き循環回路を循環していない(追い焚き中ではない、あるいは追い焚き機能が正常に動作していない)と判定する。
【0048】
すなわち、検出ユニット68は、湯張りの際の出湯量を検出するためのフローセンサとして機能するとともに、追い焚きの際の湯水の循環有無を検出するためのフロースイッチとしても機能する。制御部は、検出される湯水の流れが注湯であるか循環であるかを識別することも可能である。検出ユニット68がフロースイッチとして機能するとき、その循環継続時間により追い焚き終了時間の目安を求めることもできる。なお、変形例においては、追い焚き時においても検出部114の検出値を積算して湯水の流量を算出するようにしてもよい。すなわち、検出ユニット68を、湯張り時および追い焚き時のいずれにおいてもフローセンサとして機能させてもよい。
【0049】
次に、内筒136に開口部140を設けたことによる効果について説明する。
本実施形態では上述のように、二重管構造の内側を形成する内筒136に開口部140を設け、
図3(A)に二点鎖線にて示したように、環状通路138のみならず、内筒136内での渦流(旋回流)の生成を促進している。発明者は、この内筒136内での旋回流の生成が、第1流路105の上流側への異物侵入抑制効果につながることを見出した。また、開口部140の形状および配置を工夫することにより渦流誘発効果を促進でき、その結果、検出ユニットのセンサ感度をできるとの考えに到った。以下にそれらの検証結果を示す。
【0050】
まず、開口部140を設けることによる効果について説明する。
図4および
図5は、開口部140を設けることによる異物侵入抑制効果を示す図である。
図4(A)〜(C)は、本実施形態として開口部140を設けた場合の実験結果を時系列で示す画像である。
図5(A)〜(C)は、比較例として開口部140を設けない場合の実験結果を時系列で示す画像である。これらの画像は、第2流路109の上流側から人為的に異物(毛髪)を流したときの接続点111付近の様子を高速度カメラで捉えたものである。なお、この実験では撮影の便宜上、透明のアクリル樹脂からなる配管構造を用いている。
【0051】
本実施形態によれば、
図4(A)に示すように上流側から異物F(図中矢印参照)が流入し、内筒136内に侵入したとしても、
図4(B)に示すように、その異物Fは内筒136内のステー125よりも下流側で旋回しつつ留まる傾向となる。その後、
図4(C)に示すように、第2流路109内の湯水の流れに導かれるようにして内筒136から下流側に排出される。このような作用により、異物Fが検出ユニットの軸受部へ侵入することを防止又は抑制できる。
【0052】
これに対し、比較例において異物Fが内筒137に侵入する場合、
図5(A)および(B)に示すように、上流側からの異物Fが直進し、その先端が内筒137の先端開口部に引っ掛かるようにして侵入する傾向にある。このような場合、
図5(C)に示すように、異物Fは、内筒137内を上流側に向けて直進し、ステー125を超えて検出ユニットの軸受部へ侵入し易くなる。言い換えれば、本実施形態によれば、比較例のように異物Fが軸受部に向けて直進することを防止でき、その軸受部への異物の侵入を効果的に抑制することができる。
【0053】
次に、開口部140の配置構成による効果について説明する。
以下、開口部140の配置パターンとセンサ感度との関係について検証した実験結果を示す。なお、ここでは、第2流路109を流れる湯水の流量に対する羽根車120の回転数を「センサ感度」と定義する。すなわち、流量に対する回転数が大きければセンサ感度が高いと評価し、流量に対する回転数が小さければセンサ感度が低いと評価する。
【0054】
図6は、開口部140の配置パターンを示す図である。ここでは便宜上、開口部140の開口方向を、
図3(A)に示した断面でみた場合の方向として定義し、軸線L1を中心とした反時計回りの角度によって開口方向を表すこととした。より詳細には、内筒136において開口部140が指向する方向の半径方向成分とした。第2流路109の上流側流路142での湯水の流れ方向を0°としている。
図6(A)は0°、
図6(B)は90°、
図6(C)は180°、
図6(D)は270°の場合をそれぞれ示している。
図3(A)に示した本実施形態の構成は、
図6(B)に対応する。
【0055】
図7は、開口部140の有無および配置とセンサ感度との関係を表す図である。同図は、検出ユニットを追い焚き時にフロースイッチとして機能させた場合の検出感度を表す図である。同図の横軸は第2流路109を流れる流量(L/min)を示し、縦軸はセンサ部92により検出される回転数(pps:単位時間(s)あたりに検出される回転パルス数)を示す。図中の太線について、実線は開口部140の開口方向を90°とした場合を示し(
図4,
図6(B)参照)、一点鎖線は開口部140を設けない場合を示す(
図5参照)。図中の細線について、二点鎖線が開口方向を0°とした場合(
図6(A)参照)、点線が開口方向を30°とした場合、一点鎖線が開口方向を60°とした場合、実線が開口方向を180°とした場合(
図6(C)参照)、破線が開口方向を270°とした場合(
図6(D)参照)をそれぞれ示している。
【0056】
図7に示すように、開口方向が0°〜90°について、開口部140を設けない場合よりもセンサ感度が高くなっていることが分かる。一方、開口方向が270°については、開口部140を設けない場合と同等のセンサ感度が得られ、開口方向が180°については、開口部140を設けない場合よりもセンサ感度が大きく低下していることが分かる。これは、例えば以下の理由によると考えられる。
【0057】
すなわち、本実施形態のように開口方向が90°の場合、
図2に示したように、上流側流路142の延長線上に内筒136の部分が位置することが抑制される(以下、湯水の流れの遮蔽を抑制する効果として「遮蔽抑制効果」ともいう)。このため、環状通路138による渦流誘発が促進されるとともに、開口部140を介した旋回流の流入により、内筒136内での渦流誘発も促進される。その結果、渦流誘発効果が相乗的に高められ、センサ感度の向上に寄与するものと考えられる。
【0058】
一方、開口方向が60°,30°については、その遮蔽抑制効果が90°の場合ほど得られないため、センサ感度の向上の度合いは相対的に小さい。開口方向が0°については、その遮蔽抑制効果はほとんどないと考えられるが、開口部140を介した渦流誘発効果がセンサ感度の向上に寄与していると考えられる。
【0059】
これに対し、開口方向が270°については、その遮蔽抑制効果がないことに加え、上流側流路142と環状通路138との接続部について、旋回方向とは逆方向の通路が相対的に広くなるため、その逆方向への湯水の漏洩等により渦流誘発効果が阻害されているものと考えられる。
【0060】
開口方向が180°については、開口部140を設けない場合よりもセンサ感度が低下している。これは、上流側流路142からの湯水の直進成分の多くを内筒136に直接受け入れる形となるため、渦流の生成が大きく阻害されるためと考えられる。このような特性では、検出ユニットをフロースイッチとして機能させることは難しい。
【0061】
以上より、軸線L1と軸線L2とが図示のような位置関係を有し、内筒136が図示のような配置関係を有する場合、開口部140の開口方向を0°〜90°に設定すると、開口部140を設けない場合と比べてセンサ感度が向上することが分かった。また、例えば開口方向が0°の場合と180°の場合との対比により、開口部140が、上流側流路142における流れに対して上流側方向よりも下流側方向に向けて大きく開口するほうが、センサ感度が良好となることが分かった。
【0062】
図8は、開口部140を有しない場合における内筒の長さとセンサ感度との関係を表す図である。同図の横軸は第2流路109を流れる流量(L/min)を示し、縦軸はセンサ部92により検出される回転数(pps)を示す。図中の実線は内筒の先端位置を接続点111の中央位置(便宜上「基準位置」ともいう)に一致させた場合を示し、二点鎖線は内筒の長さをその基準位置よりも上流側流路142の半径分短くした場合を示す。破線および一点鎖線は、内筒の長さを二点鎖線の場合よりも長く、実線の場合よりも短くした場合を示す。破線の場合のほうが、一点鎖線の場合よりも内筒が長い。
【0063】
図8に示されるように、内筒の長さが短いほど、センサ感度は向上する。二点鎖線の場合、内筒は上流側流路142からの湯水の流れに対する遮蔽物とはならない。すなわち、センサ感度を高くするためには、このように内筒の長さを短くすればよい。しかしながら、内筒を短くすると、それによる異物侵入抑制効果が得られない。
【0064】
この点に関し、
図7を再度参照すると、開口部140の配置を適切に設定することにより、内筒を長くしつつ、内筒を短くした場合と同様のセンサ感度が得られるようになる。例えば、開口部140の開口方向を90°に設定した場合、
図8において内筒を最短に設定した場合よりも高いセンサ感度が得られるようになる。すなわち、開口部140の形状および配置を適切に設定することにより、内筒の長さを短くしなくとも、短くした場合と同等以上のセンサ特性が得られるようになる。
【0065】
以上に説明したように、本実施形態によれば、渦流誘発構造を設けたことにより、第2流路109において接続点111へ向かう湯水の流れを第1流路105の軸線L1に対して偏った位置に導くことができる。それにより、接続点111において軸線L1周りに旋回する渦流を発生させることができる。その際、接続点111に流入した湯水の一部が、内筒136の周囲を環状通路138に沿って流れることで、その渦流の生成を促進することができる。この渦流により羽根車120を回転させることができ、第2流路109における湯水の流動状態についてもセンサ部92により検出することが可能となる。
【0066】
また、第1流路105を落とし込み給湯路とし、第2流路109を追い焚き循環路とするように検出ユニット68を給湯システムに組み込むことにより、軸受部への異物の侵入を抑制することができる。すなわち、仮に追い焚き時に循環する湯水に異物が含まれていたとしても、内筒136が遮蔽壁の如く機能し、軸受部への異物の侵入を抑制できる。一方、内筒136の側壁に開口部140設け、その周囲の旋回流の一部を内部に導入可能とすることで、内筒136の内面に沿った渦流を発生し易くなる。その結果、仮に異物が内筒136に侵入してきたとしても、これを旋回させておくことができ、その後に下流側に排出することができる。その結果、軸受部への侵入を防止又は抑制することができる。
【0067】
また、浴槽13への注湯量計測のためのフローセンサと循環運転検知のためのフロースイッチの2つの機能を1つのフローセンサにより実現することができる。しかも、上述した渦流誘発構造により渦流を発生させる構造であるため、フローセンサとフロースイッチの各機能に対して個別の羽根車(回転体)等の部品を設ける必要もない。また、別途整流器等を設ける必要もない。これにより、部品点数の削減や配管接続の簡素化が実現でき、給湯システム全体の価格低減につなげることができる。
【0068】
さらに、内筒136における開口部140の形状および配置を適切に設定することにより、センサ部92の感度を向上させることができる。このことは、検出ユニット68をフロースイッチはもとより、フローセンサとして使用しても信頼性の高い検出精度が得られることを意味する。
【0069】
(変形例)
図9〜
図13は、変形例に係る検出ユニットの構成を表す断面図である。
図9は第1変形例を示し、
図10は第2変形例を示し、
図11は第3変形例を示し、
図12は第4変形例を示し、
図13は第5変形例を示す。各図(A)は
図2に対応し、各図(B)は
図3(A)に対応する。
【0070】
上記実施形態では、内筒136に形成する開口部140の形状および配置の一例を示したが、それ以外の構成を採用してもよい。
図9(A)および(B)に示す第1変形例では、内筒210の側面に開口部212が設けられる。この開口部212は、切り口がテーパ状に形成される点で上記実施形態と同様であるが、そのテーパ角度が異なる。図示のように、開口部212の切り口は、その基端が内筒210の片側面の基端近傍に位置し、先端が内筒210の反対側面の先端に達するように設定されている。
【0071】
図10(A)および(B)に示す第2変形例では、内筒220の片側半部を大きく切り欠いた開口部222が設けられる。内筒220は、半円弧状に形成されている。
【0072】
図11(A)および(B)に示す第3変形例では、内筒230の片側面とその反対側面に開口部232,234が設けられる。本変形例では、開口部の切り口がテーパ状に形成される点で上記実施形態と同様であるが、開口部が複数設けられる点で上記実施形態と異なる。このような構成においても、2つの開口部232,234間において内筒230の長さが確保されるため、異物侵入抑制効果は得られる。
【0073】
図12(A)および(B)に示す第4変形例では、内筒240の片側半部が側面視円弧状に切り欠かれることによる開口部242が設けられる。本変形例では、内筒240の片側半部が大きく切り欠かれる。
【0074】
図13(A)および(B)に示す第5変形例では、内筒250の片側面の軸線方向中間部が1/2円弧状に切り欠かれることによる開口部252が設けられる。内筒250は、センサ部92のボディ116(つまり第1軸受124)と一体成形されている。このように、開口部252が内筒250の先端に開放されない構成であっても、旋回流の一部を内筒250内に導くことができ、渦流の生成を促進することができる。
【0075】
以上、本発明の好適な実施形態について説明したが、本発明はその特定の実施形態に限定されるものではなく、本発明の技術思想の範囲内で種々の変形が可能であることはいうまでもない。
【0076】
上記実施形態および第1〜第4変形例では、内筒を配管のボディと一体成形する例を示したが、第5変形例のように軸受部と一体成形してもよい。逆に、第5変形例の内筒を配管のボディと一体成形してもよい。あるいは、配管のボディと軸受部との間にそれらと別体の内筒(筒部品)を配設してもよい。
【0077】
上記実施形態では、第2流路109の軸線L2を第1流路105の軸線L1から離間させることにより渦流誘発構造を実現する例を示した。変形例においては、第2流路109における接続点111よりも上流側に設けられた流路接続構造により渦流誘発構造を実現してもよい。
【0078】
図14は、他の変形例に係る検出ユニットの要部拡大図である。この検出ユニットでは、第1流路105の軸線L1と、第2流路109の軸線L2とが交わるように(同一平面上に位置するように)設定されている。そして、渦流誘発構造が、第2流路109の一部の断面をその第2流路109の軸線L2に対して非対称とすることにより実現されている。すなわち、第2流路109の断面の一部を遮蔽する遮蔽壁238が設けられている。このような構成によっても、上記実施形態と同様の効果を得ることができる。
【0079】
上記実施形態では、接続点111に近い側の第1軸受124を接続点111よりも上流側に配置する例を示した。変形例においては、第1軸受124を内筒136の内方にて接続点111に位置するように配置してもよい。また、内筒136を軸線方向に大きく形成し、その内方に羽根車120を配置する構成としてもよい。ただし、第1軸受124は、内筒136の側面に設けられる開口部140よりも上流側に配置するものとする。
【0080】
上記実施形態では、内筒136の先端を接続点111の中央よりも下流側に位置させているが、接続点111の中央に位置させてもよい。あるいは、接続点111の上流側に位置させてもよい。ただし、渦流誘発効果や整流効果(渦流の流れを一方向に整流する効果)を良好に得る観点、および異物の侵入防止の観点からは、接続点111の中央又はその下流側に位置させるのが好ましい。
【0081】
上記実施形態では述べなかったが、第2流路109における接続点111よりも上流側の少なくとも一部に、上流側から下流側への流れに沿う平面部を設けてもよい。それにより、第1流路105において渦流を安定に発生させることができ、検出部による検出精度を高く維持することができる。その平面部は、第2流路109の内側面に形成されてもよいし、第2流路109において径方向にリブを突設し、そのリブの側面に形成されてもよい。その場合、平面部は、第1流路105の軸線L1に対して平行な面を有するのが好ましい。例えば未公開の特許出願(特願2015−74916号)に記載の構成を採用してもよい。
【0082】
上記実施形態では羽根車120として平羽根を採用したが、例えばスクリュー状に捻られた羽根(「ねじり羽根」ともいう)としてもよい。それにより、センサ本体112の整流器121を単なる軸受部材に置き換えることができ、部品コストを削減することができる。このような構成でも回転軸118が2点支持される形となるため、羽根車120の安定した回転を維持し易くなる。
【0083】
上記実施形態では述べなかったが、検出ユニットにおけるセンサ部92(検出部)の上流側に逆止弁を配置してもよい。
【0084】
上記実施形態では、回転体を4枚の羽根を有する羽根車として構成する例を示したが、羽根の枚数は4枚に限られず、適宜設定することができる。また、回転体として平板や整流形状(整流羽根のような形状)のものを採用することもできる。
【0085】
上記実施形態では、上記検出ユニットを3つの開口端を備える三つ叉の分岐配管に設ける例を示したが、4つの開口端を備える分岐配管など、種々の配管に設けてもよいことは言うまでもない。4つの開口端を備える分岐配管とする場合、例えば、第1開口端と第2開口端とをつなぐ第1流路と、第3開口端と第4開口端とをつなぐ第2流路とを形成し、両流路が互いの中間部にて接続される構成としてもよい。その場合、第1開口端につながる第1流路の上流側流路と、第4開口端につながる第2流路の下流側流路とが接続点を介して直線状に接続されるようにしてもよい。そして、共通の回転軸に羽根車(回転体)を設け、その羽根車を第1流路の上流側流路に配置してもよい。
【0086】
そのような構成において、第2流路における上流側から接続点へ向かう流体を、第1流路の上流側流路の軸線に対して片側に偏った位置に導くことにより、第1流路における接続点への開口部よりも上流側にその軸線周りに旋回する渦流を発生させる渦流誘発構造を設けてもよい。そして、第1流路の上流側通路から接続点に向けて円筒状の内筒を延出させ、ボディとの間に二重管構造を形成させてもよい。その場合も、内筒の側面に開口し、内筒の周囲を旋回する流体の一部を内筒の内部に導入可能な開口部を設けるようにする。
【0087】
上記実施形態では、ポンプ84の駆動と検出ユニットによる回転検出により、追い焚き循環回路を湯水が正常に循環しているか否かを判定する例を示した。変形例においては、検出ユニットの検出情報に基づいて羽根車の回転方向を判定し、湯水の循環有無を検出できるようにしてもよい。すなわち、羽根車の回転方向に応じて磁気センサが出力する検出信号のパルス波形が異なるように羽根を着磁させてもよい。例えば、隣接するN極とS極の幅に変化をもたせる、あるいは羽根車の平羽根を奇数本とするなどにより、羽根車が正回転しているときと逆回転しているときを判別可能としてもよい。
【0088】
これにより、磁気センサの検出値が湯張り時とは逆、つまり羽根車の回転方向が湯張り時とは逆方向であることを示す値となっている場合に、制御部は、浴槽13の湯水が追い焚き循環回路を循環している(追い焚き中である、あるいは追い焚き機能が正常に動作している)と判定するようにしてもよい。また、磁気センサの検出値が湯張り時と同じ、つまり羽根車の回転方向が湯張り時とは同方向であることを示す値となっている場合には、制御部は、浴槽13の湯水が追い焚き循環回路を循環していない(追い焚き中ではない、あるいは追い焚き機能が正常に動作していない)と判定するようにしてもよい。このように、羽根車の回転方向を判定可能とすれば、例えば追い焚き循環回路を流れる湯水の流量を検出することも可能となる。すなわち、2つのフローセンサの機能を兼ね備えた検出ユニットを構成することができる。
【0089】
なお、本発明は上記実施形態や変形例に限定されるものではなく、要旨を逸脱しない範囲で構成要素を変形して具体化することができる。上記実施形態や変形例に開示されている複数の構成要素を適宜組み合わせることにより種々の発明を形成してもよい。また、上記実施形態や変形例に示される全構成要素からいくつかの構成要素を削除してもよい。