特許第6467839号(P6467839)IP Force 特許公報掲載プロジェクト 2022.1.31 β版

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(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】特許公報(B2)
(11)【特許番号】6467839
(24)【登録日】2019年1月25日
(45)【発行日】2019年2月13日
(54)【発明の名称】電力供給切替装置
(51)【国際特許分類】
   H02J 3/38 20060101AFI20190204BHJP
【FI】
   H02J3/38 180
   H02J3/38 110
【請求項の数】6
【全頁数】14
(21)【出願番号】特願2014-197798(P2014-197798)
(22)【出願日】2014年9月29日
(65)【公開番号】特開2016-73036(P2016-73036A)
(43)【公開日】2016年5月9日
【審査請求日】2017年8月8日
(73)【特許権者】
【識別番号】000000011
【氏名又は名称】アイシン精機株式会社
(74)【代理人】
【識別番号】100089082
【弁理士】
【氏名又は名称】小林 脩
(74)【代理人】
【識別番号】100190333
【弁理士】
【氏名又は名称】木村 群司
(74)【代理人】
【識別番号】100130188
【弁理士】
【氏名又は名称】山本 喜一
(72)【発明者】
【氏名】金津 成登
【審査官】 赤穂 嘉紀
(56)【参考文献】
【文献】 特開2011−010412(JP,A)
【文献】 特開2011−188607(JP,A)
【文献】 特開2007−124811(JP,A)
(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
H02J 3/00−5/00
(57)【特許請求の範囲】
【請求項1】
系統電源と、
前記系統電源に主電線を介して電気的に接続されている外部負荷と、
前記主電線に設けられ、前記系統電源からの電力供給が異常である場合に開放され、前記系統電源からの電力供給が正常である場合に接続される主開閉器と、
電力を供給する第一電力供給装置を備え、前記第一電力供給装置からの電力を、前記主電線の前記主開閉器より下流部位の第一接続点にて接続されている第一接続用電線を介して送電し、前記系統電源からの電力供給が異常である場合に自立発電が可能である第一分散型電源と、
電力を供給する第二電力供給装置を備え、前記第二電力供給装置からの電力を、前記主電線の前記第一接続点より下流部位の第二接続点にて接続されている第二接続用電線を介して送電する第二分散型電源と、
前記第二接続用電線に設けられ、電力供給の有無を検出して前記第二分散型電源に送信する検出器と、
を少なくとも備えた電力供給システムに適用される、前記各電源から前記外部負荷への電力供給を切り替える電力供給切替装置であって、
前記電力供給切替装置は、前記第一接続点と前記第二接続点との間の前記主電線に設けられ、前記系統電源からの電力供給が異常である場合に、前記第一接続点と前記第二接続点とを遮断し、前記系統電源からの電力供給が正常である場合に、前記第一接続点と前記第二接続点とを接続する第一開閉器を備えている電力供給切替装置。
【請求項2】
前記電力供給切替装置は、前記第一接続点と、前記第二接続点と前記外部負荷との間の前記主電線の部位である第三接続点とを接続する自立発電電力供給用電線に設けられ、前記系統電源からの電力供給が異常である場合に、前記第一接続点と前記第三接続点とを接続し、前記系統電源からの電力供給が正常である場合に、前記第一接続点と前記第三接続点とを遮断する第二開閉器をさらに備えている請求項1記載の電力供給切替装置。
【請求項3】
前記電力供給切替装置は、前記第二接続点と前記外部負荷との間の前記主電線に設けられ、前記系統電源からの電力供給が異常である場合に、前記第二接続点と前記外部負荷とを遮断し、前記系統電源からの電力供給が正常である場合に、前記第二接続点と前記外部負荷とを接続する第三開閉器をさらに備えている請求項1または請求項2記載の電力供給切替装置。
【請求項4】
前記第一開閉器は、前記主開閉器と前記系統電源との間の前記主電線に信号入力用電線を介して接続され、前記系統電源の電圧を入力し、入力した前記電圧が切替電圧値以上である場合に接続状態に切り替えられ、入力した前記電圧が前記切替電圧値未満である場合に開放状態に切り替えられる交流継電器である請求項1乃至請求項3の何れか一項記載の電力供給切替装置。
【請求項5】
前記第二開閉器は、前記主開閉器と前記系統電源との間の前記主電線に信号入力用電線を介して接続され、前記系統電源の電圧を入力し、入力した前記電圧が切替電圧値以上である場合に開放状態に切り替えられ、入力した前記電圧が前記切替電圧値未満である場合に接続状態に切り替えられる交流継電器である請求項2記載の電力供給切替装置。
【請求項6】
前記第三開閉器は、前記主開閉器と前記系統電源との間の前記主電線に信号入力用電線を介して接続され、前記系統電源の電圧を入力し、入力した前記電圧が切替電圧値以上である場合に接続状態に切り替えられ、入力した前記電圧が前記切替電圧値未満である場合に開放状態に切り替えられる交流継電器である請求項3記載の電力供給切替装置。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、電力供給切替装置に関する。
【背景技術】
【0002】
電力供給システムの一形式として、特許文献1に示されているものが知られている。電力供給システムにおいては、特許文献1の図1に示すように、第1〜3の電力変換装置3,5,7は上流側から第1の電力変換装置3、第2の電力変換装置5、第3の電力変換装置7の順で連系給電路11に接続されている。第1の検出器14は、太陽電池2を接続した第1の電力変換装置3と蓄電池4を接続した第2の電力変換装置5との間に設けられ、連系給電路11上の逆潮流電力を検出する。第2の検出器15は、第2の電力変換装置5と燃料電池6を接続した第3の電力変換装置7との間に設けられ、連系給電路11上の逆潮流電力を検出する。第2の電力変換装置5は、第1の検出器14で検出される逆潮流電力がゼロとなるように動作し、第3の電力変換装置7は、第2の検出器15で検出される逆潮流電力がゼロとなるように動作する。
【0003】
さらに、特許文献1の図4に示すように、電力供給システムは、連系給電路11上に設けられた解列器81と、停電等の電力系統8の異常の有無を検知する異常検知部82とをさらに備えている。異常検知部82は、電力系統8の異常を検知すると、電力系統8を遮断するよう解列器81を制御し、同時に第2または第3の電力変換装置5,7に異常検知信号を送信する。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0004】
【特許文献1】特開2013−126339号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0005】
上述した特許文献1に記載の電力供給システムは、複数の分散型電源に対して電力系統8の異常有無の信号または通信を送っている。各分散型電源は、この異常有無の信号または通信に基づいて電力系統8の異常の有無を検知し、電力供給システムは、外部負荷に供給する電力(電源元)を切り替えている。しかし、異常有無の信号または通信の受け渡し規格を統一したり、異常有無の信号または通信の受け渡しが可能となるシステムを導入したりする必要がある。
【0006】
そこで、本発明は、上述した問題を解消するためになされたもので、電力供給システムにおいて、システム・構造の複雑化を招くことなく、全ての分散型電源が系統電源の異常の有無を確実に検知することを目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0007】
上記の課題を解決するため、請求項1に係る電力供給切替装置は、系統電源と、系統電源に主電線を介して電気的に接続されている外部負荷と、主電線に設けられ、系統電源からの電力供給が異常である場合に開放され、系統電源からの電力供給が正常である場合に接続される主開閉器と、電力を供給する第一電力供給装置を備え、第一電力供給装置からの電力を、主電線の主開閉器より下流部位の第一接続点にて接続されている第一接続用電線を介して送電し、系統電源からの電力供給が異常である場合に自立発電が可能である第一分散型電源と、電力を供給する第二電力供給装置を備え、第二電力供給装置からの電力を、主電線の第一接続点より下流部位の第二接続点にて接続されている第二接続用電線を介して送電する第二分散型電源と、第二接続用電線に設けられ、電力供給の有無を検出して第二分散型電源に送信する検出器と、を少なくとも備えた電力供給システムに適用される、各電源から外部負荷への電力供給を切り替える電力供給切替装置であって、電力供給切替装置は、第一接続点と第二接続点との間の主電線に設けられ、系統電源からの電力供給が異常である場合に、第一接続点と第二接続点とを遮断し、系統電源からの電力供給が正常である場合に、第一接続点と第二接続点とを接続する第一開閉器を備えている。
【発明の効果】
【0008】
これによれば、系統電源からの電力供給が異常である場合に、第一分散型電源が自立発電を行った場合であっても、第一接続点と第二接続点とは第一開閉器によって遮断される。よって、第一接続点と第二接続点との間の主電線に電力を供給するのを停止することができる。その結果、第二接続用電線上の検出器が電力供給の有無(例えば電圧)を検出することにより、第二分散型電源は系統電源からの電力供給が異常であるか否かを検出することができる。このように、電力供給切替装置は、システム・構造の複雑化を招くことなく、全ての分散型電源が系統電源の異常の有無を確実に検知する。
【図面の簡単な説明】
【0009】
図1】本発明の一実施形態における電力供給システムの概要図である。
図2図1に示す電力供給システムの停電時の作動を示すタイムチャートである。
図3図1に示す電力供給システムの復電時の作動を示すタイムチャートである。
【発明を実施するための形態】
【0010】
以下、本発明による電力供給システムおよび電力供給切替装置の一実施形態について図1に示す電力供給システム概要図に基づいて説明する。電力供給システム10は、系統電源11、外部負荷12、主電線13、主開閉器14、第一分散型電源15、および第二分散型電源16を備えている。
【0011】
系統電源11は、外部負荷12に主電線13を介して電気的に接続されており、外部負荷12に電力(交流電力)を供給している。外部負荷12は、第一分散型電源15、第二分散型電源16などの分散型電源とは別体に配設されている電力負荷であり、例えば家庭内に配設されているテレビなどの家電製品である。
【0012】
主開閉器14は、主電線13に設けられ、系統電源11からの電力供給が異常である場合に開放され(開放状態)、系統電源11からの電力供給が正常である場合(系統電源11が正常である場合)に接続される(接続状態)。なお、主開閉器14は、主開閉器14の上流側(系統電源11側)の主電線13に配設され、系統電源11から供給されている電力の状態(例えば電圧値)を検出する検出センサ14aの検出結果に基づいて単独で(第一分散型電源15からの制御指令を受けることなく)接続・開放されるように構成してもよい。
【0013】
第一分散型電源15および第二分散型電源16は、主電線13に対して並列に接続されている。第一分散型電源15は、第二分散型電源16より上流側(系統電源11側)に接続されている。本実施形態の電力供給システム10は、2つの分散型電源を含んで構成されているが、電力供給システム10は、3つ以上の分散型電源を含んで構成されるようにしてもよい。また、電力供給システム10は、逆潮が禁止されている分散型電源を複数含んで構成されているものが好適である。逆潮が禁止されている分散型電源は、化石燃料を利用する発電装置、例えば、電力供給装置15aが燃料電池発電装置、ガスエンジン方式発電装置、ガスタービン方式発電装置などを有する分散型電源である。なお、逆潮が禁止されていない分散型電源は、自然環境の中で繰り返し起こる現象から作り出すエネルギーである再生可能なエネルギー(例えば太陽光、水力、風力など)を使用した分散型電源である。
【0014】
第一分散型電源15は、第一電力供給装置15a、第一電力変換装置15b、第一接続用電線15c、第一解列器15d、第一制御装置15e、および第一検出器15fを備えている。
【0015】
第一電力供給装置15aは、電力(直流電力または交流電力)を発生させ供給する装置(電力供給装置)である。電力供給装置は、例えば蓄電池、太陽光発電装置、燃料電池発電装置、ガスエンジン方式発電装置、ガスタービン方式発電装置などがある。第一電力供給装置15aは、太陽光発電装置または蓄電池であってもよく、両方のセットであってもよい。
【0016】
第一電力変換装置15bは、第一電力供給装置15aから供給された電力を変換して主電線13に出力する装置である。第一電力供給装置15aからの直流電力または交流電力を主電線13と同期した交流電力に変換させる。
【0017】
第一接続用電線15cの一端は、第一電力変換装置15bに接続されるとともに、第一接続用電線15cの他端は、主電線13の第一接続点13aに接続されている。主電線13の第一接続点13aは、主電線13の主開閉器14より下流部位に設けられている。第一解列器15dは、第一接続用電線15cに設けられている。第一解列器15dは、第一制御装置15eからの閉指示により閉状態とされ(連系状態)、第一制御装置15eからの開指示により開状態とされる(解列状態)。
【0018】
第一制御装置15eは、第一電力供給装置15a、第一電力変換装置15b、および第一解列器15dを統括して制御するものである。第一検出器15fは、系統電源11からの電力供給の有無(電力供給の状態)を検出し、その検出結果を第一制御装置15eに送信する。第一検出器15fは、系統電源11への潮流監視(逆潮流防止)すなわち系統電源11に対する電力の入出力および電力量の検知を行っている。
【0019】
第一分散型電源15は、系統電源11からの電力供給が異常である場合に自立発電が可能である。第一分散型電源15は、系統電源11からの電力供給が異常である場合(例えば停電)に、自身が有する第一電力供給装置15aを発電(自立発電)させてその電力を第一接続用電線15cを介して主電線13に供給する。すなわち、自立発電は、系統電源11からの電力供給がない状態で、自身のみ(第一分散型電源15)が発電し電力供給を行うことである。自立発電中において、第一解列器15dは閉状態とされている。なお、停電発生時以降の所定時間T1内において、第一解列器15dは開状態とされる場合も想定される。なお、所定時間T1がない場合、すなわち停電発生とほぼ同時に第一解列器15dが開状態とされる場合もある。
【0020】
第二分散型電源16は、第二電力供給装置16a、第二電力変換装置16b、第二接続用電線16c、第二解列器16d、第二制御装置16e、第二検出器16f、および第三検出器16gを備えている。
【0021】
第二電力供給装置16aは、電力(直流電力、または交流電力)を発生させ供給する装置(電力供給装置)である。第二電力供給装置16aは、化石燃料を利用する発電装置、例えば、ガスエンジン方式発電装置である。第二電力変換装置16bは、第二電力供給装置16aから供給された電力を変換して主電線13に出力する装置である。第二電力供給装置16bからの直流電力または交流電力を主電線13と同期した交流電力に変換させる。
【0022】
第二接続用電線16cの一端は、第二電力変換装置16bに接続されるとともに、第二接続用電線16cの他端側は、主電線13の第二接続点13bに接続されている。主電線13の第二接続点13bは、主電線13の第一接続点13aより下流部位に設けられている。第二解列器16dは、第二接続用電線16cに設けられている。第二解列器16dは、第二制御装置16eからの閉指示により閉状態とされ(連系状態)、第二制御装置16eからの開指示により開状態とされる(解列状態)。
【0023】
第二制御装置16eは、第二電力供給装置16a、第二電力変換装置16b、および第二解列器16dを統括して制御するものである。第二検出器16fは、系統電源11からの電力供給の有無(電力供給の状態)を検出し、その検出結果を第二制御装置16eに送信する。第二検出器16fは、系統電源11への潮流監視(逆潮流防止)すなわち系統電源11に対する電力の入出力および電力量の検知を行っている。
【0024】
第三検出器16gは、第二接続用電線16cに設けられている。第三検出器16gは、系統電源11からの電力供給の有無(電力供給の状態)を検出し、その検出結果を第二制御装置16eに送信する。第三検出器16gは、電圧計が好ましく、電流計でも電力計でもよい。なお、第三検出器16gは、第二接続用電線16c以外の場所に配設してもよい。例えば、第一開閉器22と第三開閉器24との間の主電線13に設けるようにしてもよい。
【0025】
電力供給システム10は、各電源11,15,16から外部負荷12への電力供給を切り替える電力供給切替装置20をさらに備えている。電力供給切替装置20は、ケーシング21、第一開閉器22、第二開閉器23、第三開閉器24、接続部25およびケーシング内電線26を含んで構成されている。
【0026】
ケーシング21は、例えば箱状に形成されている。ケーシング21は、第一開閉器22、第二開閉器23および第三開閉器24の少なくともいずれかを内部に収容している。ケーシング21には、接続部25が設けられている。接続部25は、第一接続端子25a、第二接続端子25b、第三接続端子25c、第四接続端子25d、第五接続端子25eおよび第六接続端子25fから構成されている。
【0027】
第一接続端子25aは、主電線13の系統電源11側の部分が接続されている。
第二接続端子25bは、主電線13の外部負荷12側の部分が接続されている。
第三接続端子25cは、第二接続用電線16cの他端が接続されている。
第四接続端子25dは、信号入力用電線17の他端が接続されている。信号入力用電線17の一端は、主電線13の主開閉器14より上流側の部位(第四接続点13d)に接続されている。信号入力用電線17は、系統電源11からの供給電力を第一開閉器22、第二開閉器23および第三開閉器24に直接導いて入力信号(例えば制御入力電流)として入力するための電線である。
【0028】
第五接続端子25eは、自立発電電力供給用電線18の第一分散型電源15側の部分が接続されている。第六接続端子25fは、自立発電電力供給用電線18の外部負荷12側の部分が接続されている。自立発電電力供給用電線18の一端は、主電線13の第一接続点13aに接続されている。自立発電電力供給用電線18の他端は、主電線13の第三接続点13cに接続されている。自立発電電力供給用電線18は、第一分散型電源15からの自立発電電力を外部負荷12に供給するための電線である。
【0029】
このように、接続部25は、各電線13,16c、17,18と電気的に接続されている。接続部25は、各電線13,16c、17,18と着脱可能な構造(例えばコネクタ構造)とするのが好ましい。
【0030】
第一接続端子25aと第二接続端子25bとは、ケーシング内主電線26aによって接続されている。ケーシング内主電線26aは、電力供給切替装置20内において主電線13の一部を構成する。上述した第二接続点13bは、ケーシング内主電線26aに設けられている。上述した第二検出器16fは、ケーシング内主電線26aに設けられている。なお、第二検出器16fは、電力供給切替装置20外であって電力供給切替装置20の上流側の主電線13に設けるようにしてもよい。
【0031】
第二接続点13bと第三接続端子25cとは、ケーシング内第二接続用電線26bによって接続されている。ケーシング内第二接続用電線26bは、電力供給切替装置20内において第二接続用電線16cの一部を構成する。
【0032】
第四接続端子25dと第一開閉器22の入力信号端子とは、ケーシング内信号入力用電線26cによって接続されている。ケーシング内信号入力用電線26cの接続点26c1と第二開閉器23の入力信号端子とは、ケーシング内信号入力用電線26dによって接続されている。ケーシング内信号入力用電線26cの接続点26c1と第三開閉器24の入力信号端子とは、ケーシング内信号入力用電線26eによって接続されている。
【0033】
第五接続端子25eと第六接続端子25fとは、ケーシング内自立発電電力供給用電線26fによって接続されている。ケーシング内自立発電電力供給用電線26fは、電力供給切替装置20内において自立発電電力供給用電線18の一部を構成する。
このように、ケーシング内電線26は、各電線26a〜26fにより構成されている。
【0034】
第一開閉器22は、第一接続点13aと第二接続点13bとの間の主電線13に設けられている。第一開閉器22は、系統電源11が停電である場合(系統電源11からの電力供給が異常である)場合に、第一接続点13aと第二接続点13bとを遮断(開放)し、系統電源11が正常である場合(系統電源11からの電力供給が正常である場合)に、第一接続点13aと第二接続点13bとを接続する。
【0035】
第一開閉器22は、例えば、交流電力を入力し開閉動作する交流継電器で構成されるのが好ましい。第一開閉器22は、主開閉器14と系統電源11との間の主電線13(第四接続点13d)に信号入力用電線17を介して接続され、系統電源11の電圧を入力する。第一開閉器22は、入力した系統電源11の電圧が切替電圧値以上である場合に接続状態に切り替えられ、入力した系統電源11の電圧が前記切替電圧値未満である場合に開放状態に切り替えられる。
【0036】
継電器は、電磁継電器(電磁リレー)、半導体リレー(ソリッドステートリレー)などが挙げられる。電磁継電器は、電磁石(巻線に制御入力電流を流すもの)により接点を物理的に動かし、開閉する継電器である。半導体リレーは、サイリスタやフォトカプラなどの半導体素子を用いて、小さな入力電力で大きな出力電圧をオン・オフする継電器である。
【0037】
第一開閉器22および第三開閉器24は、電磁石に電流を流さないときに接点が開き、電磁石に電流を流したときに接点が閉じる電磁継電器(a接点タイプ、NOタイプ)である。第二開閉器23は、電磁石に電流を流したときに接点が開き、電磁石に電流を流さないときに接点が閉じる電磁継電器(b接点タイプ、NCタイプ)である。
【0038】
第二開閉器23は、第一接続点13aと、第二接続点13bと外部負荷12との間の主電線13の部位(第三接続点13c)とを接続する自立発電電力供給用電線18に設けられている。第二開閉器23は、系統電源11が停電である場合(系統電源11からの電力供給が異常である場合)に、第一接続点13aと第三接続点13cとを接続し、系統電源11が正常である場合(系統電源11からの電力供給が正常である場合)に、第一接続点13aと第三接続点13cとを開放する。
【0039】
第二開閉器23は、第一開閉器22と同様に、例えば、交流電力を入力し開閉動作する交流継電器で構成されるのが好ましい。第二開閉器23は、主開閉器14と系統電源11との間の主電線13(第四接続点13d)に信号入力用電線17を介して接続され、系統電源11の電圧を入力する。第二開閉器23は、入力した系統電源11の電圧が切替電圧値以上である場合に開放状態に切り替えられ、入力した系統電源11の電圧が前記切替電圧値未満である場合に接続状態に切り替えられる。
【0040】
第三開閉器24は、第二接続点13bと外部負荷12(第三接続点13c)との間の主電線13に設けられている。第三開閉器24は、系統電源11が停電である場合(系統電源11からの電力供給が異常である場合)に、第二接続点13bと外部負荷12(第三接続点13c)とを遮断し、系統電源11が正常である場合(系統電源11からの電力供給が正常である場合)に、第二接続点13bと外部負荷12(第三接続点13c)とを接続する。
【0041】
第三開閉器24は、第一開閉器22と同様に、例えば、交流電力を入力し開閉動作する交流継電器で構成されるのが好ましい。第三開閉器24は、主開閉器14と系統電源11との間の主電線13(第四接続点13d)に信号入力用電線17を介して接続され、系統電源11の電圧を入力する。第三開閉器24は、入力した系統電源11の電圧が切替電圧値以上である場合に接続状態に切り替えられ、入力した系統電源11の電圧が切替電圧値未満である場合に開放状態に切り替えられる。
【0042】
次に、上述のように構成された電力供給システム10の作動を図2を参照して説明する。最初に系統電源11が正常である場合について説明する。系統電源11が正常である場合、主開閉器14は接続状態であり、第一分散型電源15の第一解列器15dも接続状態であり、第二分散型電源16の第二解列器16dも接続状態である。
【0043】
第一分散型電源15の第一解列器15dが接続状態にあるので、第一分散型電源15は系統電源11と連系されており、外部負荷12に対する電力供給は、第一分散型電源15および系統電源11の両方から供給可能である(連系電力供給)。第二分散型電源16の第二解列器16dが接続状態にあるので、第二分散型電源16は系統電源11と連系されており、外部負荷12に対する電力供給は、第二分散型電源16および系統電源11の両方から供給可能である(連系電力供給)。
【0044】
系統電源11が正常である場合における電力供給切替装置20の作動を説明する。系統電源11が正常であるので、第一開閉器22および第三開閉器24は接続状態である。詳細には、系統電源11から供給されている電圧が切替電圧値以上であり電流が流れているため、a接点タイプである第一開閉器22および第三開閉器24の接点が閉じ、第一開閉器22および第三開閉器24は接続状態である。
系統電源11が正常であるので、第二開閉器23は開放状態である。詳細には、系統電源11から供給されている電圧が切替電圧値以上であり電流が流れているため、b接点タイプである第二開閉器23の接点が開き、第二開閉器23は開放状態である。
【0045】
次に系統電源11が停電した場合について図2を参照して説明する。系統電源11が異常であるため、主開閉器14は開放状態となる。この場合、第一分散型電源15の第一解列器15dも開放状態となる。
【0046】
停電の発生と同時に、第一解列器15dが開放される。第一分散型電源15の第一解列器15dが開放状態にあるので、第一分散型電源15は系統電源11と解列される。停電発生した時点から所定時間T1(例えば0.5秒)が経過した時点に、第一解列器15dが接続される。すなわち、第一接続点13aは、系統電源11と遮断されるが、第一分散型電源15と接続される。これと同時に、第一分散型電源15は自立発電を開始する(自立電力供給)。その結果、外部負荷12に対する電力供給形式は、連系電力供給から自立電力供給に変更される。すなわち、外部負荷12に対する電力は、系統電源11からの電力ではなく、第一分散型電源15からの電力となる。
【0047】
停電発生した時点(および停電中)における電力供給切替装置20の作動を説明する。停電が発生すると、第一開閉器22に入力した系統電源11の電圧が切替電圧値未満であるため、第一開閉器22は開放状態に切り替えられる。詳細には、第一開閉器22の入力信号端子に電流が流れないため、a接点タイプである第一開閉器22の接点が開き、第一開閉器22は開放状態となる。
第三開閉器24も、停電が発生すると、第一開閉器22と同様に、開放状態となる。
【0048】
一方、第二開閉器23においては、停電が発生すると、第二開閉器23に入力した系統電源11の電圧が切替電圧値未満であるため、第二開閉器23は接続状態に切り替えられる。詳細には、第二開閉器23の入力信号端子に電流が流れないため、b接点タイプである第二開閉器23の接点が閉じ、第二開閉器23は接続状態となる。
【0049】
第一開閉器22が開放状態となるとともに第二開閉器23が接続状態となると、第一接続点13aと第三接続点13c(ひいては外部負荷12)とは、主電線13ではなく自立発電電力供給用電線18を介して接続される。第一分散型電源15は、自立発電電力供給用電線18を介して外部負荷12に接続される。第一分散型電源15からの電力は、第一接続点13a、自立発電電力供給用電線18および第三接続点13cを経由して外部負荷12に供給される。
【0050】
また、第一分散型電源15からの電力は、第一接続点13aおよび主電線13を経由して第三検出器16g(または第二検出器16f)に供給されない。よって、第二分散型電源16は、主電線13に電力が供給されていないこと、ひいては系統電源11の異常(停電)を自ら検知することができる。その結果、第二分散型電源16は、第二解列器16dを第二制御装置16eからの開指示により開状態とし、第二分散型電源16を系統電源11から解列する(解列状態)。このとき、第二分散型電源16は、第二電力供給装置16aによる発電を停止するようにしてもよい。
【0051】
さらに、第三開閉器24が開放状態となると、第二接続点13bと第三接続点13cとは遮断される。よって、第一分散型電源15から自立発電電力供給用電線18を介して供給された電力(自立電力)が、第二分散型電源16に逆流するのを防止することができる。なお、第三検出器16gは、第二接続用電線16cに配置されているため、第三検出器16gが自立電力を検出するのを防止でき、ひいてはその検出結果に基づく停電後の復電であるという誤判定を防止することができる。
【0052】
前述したように、電力供給切替装置20は、系統電源11の電力状態を直接入力し、その電力状態に応じて各開閉器22〜24の開放・接続の切替を行い、その結果、内部の経路の遮断・接続の切替を行う。第二分散型電源16は、この電力供給切替装置20を用いて主電線13に第一分散型電源15に対して並列に接続されている。このように、複数多種の分散型電源15,16が並列接続されている電力供給システム10において、各分散型電源15,16がそれぞれ独立して停電(系統電源11の異常)を検出(検知)することができる。よって、電力供給システム10は、系統電源11の停電に対応した適切な制御(例えば連系規定の沿った制御)を行うことができる。
【0053】
さらに系統電源11が復電した場合について図3を参照して説明する。系統電源11は異常から正常に戻るため、主開閉器14は接続状態となる。この場合、第一分散型電源15の第一解列器15dも開放状態となる。
【0054】
復電と同時に、第一解列器15dが開放される。第一分散型電源15の第一解列器15dが開放状態にあるので、第一分散型電源15は系統電源11と遮断される。その後、復電した時点から所定時間T2(例えば、300秒)が経過した時点に、第一解列器15dが接続される。すなわち、第一接続点13aは、系統電源11と接続されるとともに、第一分散型電源15と接続される。その結果、外部負荷12に対する電力供給形式は、連系電力供給に変更される。なお、所定時間T2中において、連系接続が禁止されるとともに、電力供給は停止されている。
【0055】
復電した時点(および復電した後)における電力供給切替装置20の作動を説明する。復電すると、第一開閉器22に入力した系統電源11の電圧が切替電圧値以上であるため、第一開閉器22は接続状態に切り替えられる。詳細には、第一開閉器22の入力信号端子に電流が流れるため、a接点タイプである第一開閉器22の接点が閉じ、第一開閉器22は接続状態となる。
第三開閉器24も、復電すると、第一開閉器22と同様に、接続状態となる。
【0056】
一方、第二開閉器23においては、復電すると、第二開閉器23に入力した系統電源11の電圧が切替電圧値以上であるため、第二開閉器23は開放状態に切り替えられる。詳細には、第二開閉器23の入力信号端子に電流が流れるため、b接点タイプである第二開閉器23の接点が開き、第二開閉器23は開放状態となる。
【0057】
第一開閉器22が接続状態となるとともに第二開閉器23が開放状態となると、第一接続点13aと第三接続点13c(ひいては外部負荷12)とは、自立発電電力供給用電線18ではなく主電線13を介して接続される。系統電源11は、主電線13を介して外部負荷12に接続される。第一分散型電源15は、主電線13を介して外部負荷12に接続される。系統電源11および第一分散型電源15からの各電力は、第一接続点13a、主電線13および第三接続点13cを経由して外部負荷12に供給される。
【0058】
また、系統電源11からの電力は、第一接続点13aおよび主電線13を経由して第二検出器16fおよび第三検出器16gに供給される。よって、第二分散型電源16は、主電線13に電力が供給されていること、ひいては系統電源11の正常(復電)を自ら検知することができる。その結果、第二分散型電源16は、復電した時点から所定時間T2が経過した時点に、第二解列器16dを第二制御装置16eからの閉指示により閉状態とし、第二分散型電源16を系統電源11に連系する(連系状態)。すなわち、第二接続点13bは、系統電源11と接続されるとともに、第二分散型電源16とも接続される。これと同時に、第二分散型電源16は第二電力供給装置16aによる発電を開始する。その結果、外部負荷12に対する電力供給形式は、連系電力供給に変更される。
【0059】
さらに、第三開閉器24が接続状態となると、第二接続点13bと第三接続点13cとは接続される。よって、系統電源11、第一分散型電源15および第二分散型電源16は、主電線13を介して外部負荷12に接続される。すなわち、第一分散型電源15および第二分散型電源16の電力供給形式は、連系電力供給である。
【0060】
このように、複数多種の分散型電源15,16が並列接続されている電力供給システム10において、各分散型電源15,16がそれぞれ独立して系統電源11の復電を検出(検知)することができる。よって、電力供給システム10は、系統電源11の復電に対応した適切な制御(例えば連系規定の沿った制御)を行うことができる。
【0061】
上述した説明から明らかなように、本実施形態に係る電力供給切替装置20は、系統電源11と、系統電源11に主電線13を介して電気的に接続されている外部負荷12と、主電線13に設けられ、系統電源11からの電力供給が異常である場合(系統電源11が停電である場合)に開放され、系統電源11からの電力供給が正常である場合(系統電源11が正常である場合)に接続される主開閉器14と、電力を供給する第一電力供給装置15aを備え、第一電力供給装置15aからの電力を、主電線13の主開閉器14より下流部位の第一接続点13aにて接続されている第一接続用電線15cを介して送電し、系統電源11からの電力供給が異常である場合(系統電源11が停電である場合)に自立発電が可能である第一分散型電源15と、電力を供給する第二電力供給装置16aを備え、第二電力供給装置16aからの電力を、主電線13の第一接続点13aより下流部位の第二接続点13bにて接続されている第二接続用電線16cを介して送電する第二分散型電源16と、第二接続用電線16cに設けられ、電力供給の有無を検出して第二分散型電源16に送信する第三検出器16g(検出器)と、を少なくとも備えた電力供給システム10に適用される、各電源11,15,16から外部負荷12への電力供給を切り替える電力供給切替装置20であって、電力供給切替装置20は、第一接続点13aと第二接続点13bとの間の主電線13に設けられ、系統電源11からの電力供給が異常である場合(系統電源11が停電である場合)に、第一接続点13aと第二接続点13bとを遮断し、系統電源11からの電力供給が正常である場合(系統電源11が正常である場合)に、第一接続点13aと第二接続点13bとを接続する第一開閉器22を備えている。
【0062】
これによれば、系統電源11が停電である場合(系統電源11からの電力供給が異常である)場合に、第一分散型電源15が自立発電を行った場合であっても、第一接続点13aと第二接続点13bとは第一開閉器22によって遮断される。よって、第一接続点13aと第二接続点13bとの間の主電線13に電力を供給するのを停止することができる。その結果、第二接続用電線上の第三検出器16g(検出器)が電力供給の有無(例えば電圧)を検出することにより、第二分散型電源16は系統電源11からの電力供給が異常であるか否か(系統電源11が停電であるか否か)を検出することができる。このように、電力供給システム10は、システム・構造の複雑化を招くことなく、全ての分散型電源15,16が系統電源11の異常の有無を確実に検知する。
さらに、電力供給システム10は、復電の際にも、全ての分散型電源15,16が系統電源11の異常の有無を確実に検知する。
さらに、電力供給切替装置20は、簡単な構成にて、外部負荷12に供給する電力(電源元)を切り替え可能である。
【0063】
また、電力供給切替装置20は、第一接続点13aと、第二接続点13bと外部負荷12との間の主電線13の部位である第三接続点とを接続する自立発電電力供給用電線に設けられ、系統電源11からの電力供給が異常である場合(系統電源11が停電である場合)に、第一接続点13aと第三接続点とを接続し、系統電源11からの電力供給が正常である場合(系統電源11が正常である場合)に、第一接続点13aと第三接続点とを遮断する第二開閉器をさらに備えている。
これによれば、系統電源11からの電力供給が異常である場合(系統電源11が停電である場合)であって、第一分散型電源15が自立発電を行った場合に、第二開閉器が第一接続点13aと第三接続点とを接続し、自立発電電力供給用電線が連通状態となる。その結果、第一分散型電源15からの電力(自立発電電力)が外部負荷12に確実に供給される。
【0064】
また、電力供給切替装置20は、第二接続点13bと外部負荷12との間の主電線13に設けられ、系統電源11からの電力供給が異常である場合(系統電源11が停電である場合)に、第二接続点13bと外部負荷12とを遮断し、系統電源11からの電力供給が正常である場合(系統電源11が正常である場合)に、第二接続点13bと外部負荷12とを接続する第三開閉器をさらに備えている。
これによれば、系統電源11からの電力供給が異常である場合(系統電源11が停電である場合)であって、第一分散型電源15が自立発電を行った場合に、第三開閉器が第二接続点13bと外部負荷12とを遮断する。その結果、外部負荷12に第一分散型電源15から外部負荷12に供給されている自立発電電力が、第二接続点13bひいては第二分散型電源16に逆流するのを抑制することができる。さらに、第二分散型電源16に逆流した電力を系統電源11の復電と誤判定するのを抑制することができる。
【0065】
また、第一開閉器22は、主開閉器14と系統電源11との間の主電線13に信号入力用電線を介して接続され、系統電源11の電圧を入力し、入力した電圧が切替電圧値以上である場合に接続状態に切り替えられ、入力した電圧が切替電圧値未満である場合に開放状態に切り替えられる交流継電器である。
これによれば、第一開閉器22が交流継電器で構成されるため、第一開閉器22は簡単な構成で確実に動作される。
【0066】
また、第二開閉器は、主開閉器14と系統電源11との間の主電線13に信号入力用電線を介して接続され、系統電源11の電圧を入力し、入力した電圧が切替電圧値以上である場合に開放状態に切り替えられ、入力した電圧が切替電圧値未満である場合に接続状態に切り替えられる交流継電器である。
これによれば、第二開閉器が交流継電器で構成されるため、第二開閉器は簡単な構成で確実に動作される。
【0067】
また、第三開閉器は、主開閉器14と系統電源11との間の主電線13に信号入力用電線を介して接続され、系統電源11の電圧を入力し、入力した電圧が切替電圧値以上である場合に接続状態に切り替えられ、入力した電圧が切替電圧値未満である場合に開放状態に切り替えられる交流継電器である。
これによれば、第三開閉器が交流継電器で構成されるため、第三開閉器は簡単な構成で確実に動作される。
【0068】
また、電力供給切替装置20は、各開閉器のいずれかを少なくとも収納するケーシングと、ケーシングに設けられ、各電線と電気的に接続される接続部と、をさら備えている。
これによれば、電力供給切替装置20は、既に設置されている電力供給システム10に、簡単な施工により設置することができる。
【0069】
また、電力供給切替装置20は、第二分散型電源16内に含んで構成されるようにしてもよい。
これによれば、第二分散型電源16を後付する場合、簡単に施工することができる。
【0070】
また、電力供給システム10は、上述した電力供給切替装置20の作用・効果を得ることができる。
【0071】
なお、上述した実施形態においては、第一分散型電源15は、逆潮が禁止されていない分散型電源で構成する代わりに、逆潮が禁止されている分散型電源で構成するようにしてもよい。第二分散型電源16は、逆潮が禁止されている分散型電源で構成する代わりに、逆潮が禁止されていない分散型電源で構成するようにしてもよい。
【0072】
また、上述した電力供給システム10が3つ以上の分散型電源で構成される場合、系統電源11に対して最上流に配置される分散型電源は第一分散型電源15があり、二つ目以降の分散型電源は第二分散型電源16である。
【符号の説明】
【0073】
10…電力供給システム、11…系統電源、12…外部負荷、13…主電線、13a…第一接続点、13b…第二接続点、13c…第三接続点、13d…第四接続点、14…主開閉器、15…第一分散型電源、15a…第一電力供給装置、15b…第一電力変換装置、15c…第一接続用電線、15d…第一解列器、15e…第一制御装置、15f…第一検出器、16…第二分散型電源、16a…第二電力供給装置、16b…第二電力変換装置、16c…第二接続用電線、16d…第二解列器、16e…第二制御装置、16f…第二検出器、16g…第三検出器(検出器)、17…信号入力用電線、18…自立発電電力供給用電線、20…電力供給切替装置、21…ケーシング、22…第一開閉器、23…第二開閉器、24…第三開閉器、25…接続部、26…ケーシング内電線。
図1
図2
図3