特許第6468081号(P6468081)IP Force 特許公報掲載プロジェクト 2022.1.31 β版

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特許6468081無線電話端末、プログラム、および内線電話システムの構築方法
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(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】特許公報(B2)
(11)【特許番号】6468081
(24)【登録日】2019年1月25日
(45)【発行日】2019年2月13日
(54)【発明の名称】無線電話端末、プログラム、および内線電話システムの構築方法
(51)【国際特許分類】
   H04M 11/00 20060101AFI20190204BHJP
   H04M 15/00 20060101ALI20190204BHJP
   H04L 12/70 20130101ALI20190204BHJP
【FI】
   H04M11/00 302
   H04M15/00 G
   H04L12/70 D
【請求項の数】5
【全頁数】22
(21)【出願番号】特願2015-114342(P2015-114342)
(22)【出願日】2015年6月4日
(65)【公開番号】特開2017-5317(P2017-5317A)
(43)【公開日】2017年1月5日
【審査請求日】2017年12月5日
(73)【特許権者】
【識別番号】000134707
【氏名又は名称】株式会社ナカヨ
(74)【代理人】
【識別番号】100104570
【弁理士】
【氏名又は名称】大関 光弘
(72)【発明者】
【氏名】木村 雅明
(72)【発明者】
【氏名】西村 眞次
【審査官】 松平 英
(56)【参考文献】
【文献】 特開2000−134260(JP,A)
【文献】 特開2006−319453(JP,A)
【文献】 特開2008−029434(JP,A)
【文献】 特開2013−179455(JP,A)
【文献】 米国特許出願公開第2015/0004930(US,A1)
(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
H04B 7/24−7/26
H04L12/00−12/28
12/44−12/955
H04M 1/00
1/24−3/00
3/16−3/20
3/38−3/58
7/00−7/16
11/00−11/10
15/00−15/38
99/00
H04Q 3/58−3/62
H04W 4/00−99/00
(57)【特許請求の範囲】
【請求項1】
呼制御サーバ機能を有する無線電話端末であって、
通信パケット網経由で所定アドレス間に限定した接続形態であるVPN接続を実行するVPN接続手段と、
前記VPN接続を介して自無線電話端末と同じプライベートネッワークに接続している他の無線電話端末と通信する通信手段と、
前記プライベートネットワークに接続している無線電話端末のうち、いずれか一台の無線電話端末のみが前記呼制御サーバ機能を有効にするように、自無線電話端末の前記呼制御サーバ機能の有効・無効を設定する設定手段と、
自無線電話端末の前記呼制御サーバ機能が有効に設定されている場合に、前記プライベートネットワークに接続している各無線電話端末の呼制御を実施する呼制御サーバ手段と、
自無線電話端末の前記呼制御サーバ機能が有効に設定されている場合に、自無線電話端末が利用する前記通信パケット網の通信サービスにより定額料金で使用可能なパケット量および課金対象期間の開始日からのパケット使用量により特定されるパケット消費データと、前記プライベートネットワークに接続している他の無線電話端末各々から取得した前記パケット消費データと、に基づいて、前記プライベートネットワークに接続している無線電話端末のなかから、前記呼制御サーバ機能を有効にする無線電話端末を決定する決定手段と、を備え、
前記設定手段は、
自無線電話端末の前記呼制御サーバ機能が有効に設定されている場合に、前記決定手段により、前記プライベートネットワークに接続している他の無線電話端末が、前記呼制御サーバ機能を有効にする無線電話端末に決定されたならば、当該他の無線電話端末に前記呼制御サーバ機能の有効化を要求して、自無線電話端末の前記呼制御サーバ機能を無効に設定し、
自無線電話端末の前記呼制御サーバ機能が無効に設定されている場合に、前記プライベートネットワークに接続している他の無線電話端末から自無線電話端末の前記呼制御サーバ機能の有効化を要求されたならば、自無線電話端末の前記呼制御サーバ機能を有効に設定する
ことを特徴とする無線電話端末。
【請求項2】
請求項1に記載の無線電話端末であって、
自無線電話端末の前記呼制御サーバ機能が有効に設定されている場合に、自無線電話端末が利用する前記通信パケット網の通信サービスにより前記定額料金で使用可能なパケット量および課金対象期間の開始日からのパケット使用量により特定されるパケット消費データに基づいて、前記プライベートネットワークに接続している他の無線電話端末各々の前記パケット消費データの取得要否を判断する取得要否判断手段と、
自無線電話端末の前記呼制御サーバ機能が有効に設定されている場合に、前記取得要否判断手段により前記パケット消費データの取得が必要と判断されたならば、前記プライベートネットワークに接続している他の無線電話端末各々から前記パケット消費データを取得し、他の無線電話端末各々の前記パケット消費データおよび自無線電話端末の前記パケット消費データに基づいて、前記呼制御サーバ機能を有効にする無線電話端末の切替可否を判断する切替可否判断手段と、
自無線電話端末の前記呼制御サーバ機能が無効に設定されている場合に、前記呼制御サーバ機能を有効にしている他の無線電話端末からの要求に従い、自無線電話端末の前記パケット消費データを当該他の無線電話端末に通知する通知手段と、をさらに備え、
前記決定手段は、
自無線電話端末の前記呼制御サーバ機能が有効に設定されている場合に、前記切替可否判断手段により、前記呼制御サーバ機能を有効にする無線電話端末を切替可能と判断されたならば、前記プライベートネットワークに接続している他の無線電話端末各々から取得した前記パケット消費データに基づいて、前記プライベートネットワークに接続している他の無線電話端末のなかから、前記呼制御サーバ機能を有効にする新たな無線電話端末を決定する
ことを特徴とする無線電話端末。
【請求項3】
請求項2に記載の無線電話端末であって、
前記パケット消費データは、
自無線電話端末が利用する前記通信パケット網の通信サービスにより課金対象期間の終了日までに前記定額料金で使用可能なパケット残量、当該パケット残量を前記課金対象期間の終了日までの日数で割った日割りパケット残量、あるいは、前記定額料金で使用可能なパケット量に対する当該パケット残量の割合を示すパケット残量比率であり、
前記取得要否判断手段は、
自無線電話端末の前記パケット消費データが所定値以下の場合に、前記プライベートネットワークに接続している他の無線電話端末からの前記パケット消費データの取得が必要と判断し、
前記切替可否判断手段は、
前記プライベートネットワークに接続している他の無線電話端末のなかに、前記パケット消費データが自無線電話端末よりも大きい無線電話端末が存在する場合に、前記呼制御サーバ機能を有効にする無線電話端末の切替が可能と判断し、
前記決定手段は、
前記プライベートネットワークに接続している他の無線電話端末のうち、前記パケット消費データが最も大きい無線電話端末を、前記呼制御サーバ機能を有効にする新たな無線電話端末に決定する
ことを特徴とする無線電話端末。
【請求項4】
通信パケット網とのインターフェースを備えたコンピュータで読み取り可能なプログラムであって、
前記プログラムは、
前記コンピュータを、呼制御サーバ機能を有する無線電話端末として機能させ、
前記無線電話端末は、
通信パケット網経由で所定アドレス間に限定した接続形態であるVPN接続を実行するVPN接続手段と、
前記VPN接続を介して自無線電話端末と同じプライベートネッワークに接続している他の無線電話端末と通信する通信手段と、
前記プライベートネットワークに接続している無線電話端末のうち、いずれか一台の無線電話端末のみが前記呼制御サーバ機能を有効にするように、自無線電話端末の前記呼制御サーバ機能の有効・無効を設定する設定手段と、
自無線電話端末の前記呼制御サーバ機能が有効に設定されている場合に、前記プライベートネットワークに接続している各無線電話端末の呼制御を実施する呼制御サーバ手段と、
自無線電話端末の前記呼制御サーバ機能が有効に設定されている場合に、自無線電話端末が利用する前記通信パケット網の通信サービスにより定額料金で使用可能なパケット量および課金対象期間の開始日からのパケット使用量により特定されるパケット消費データと、前記プライベートネットワークに接続している他の無線電話端末各々から取得した前記パケット消費データと、に基づいて、前記プライベートネットワークに接続している無線電話端末のなかから、前記呼制御サーバ機能を有効にする無線電話端末を決定する決定手段と、を備え、
前記設定手段は、
自無線電話端末の前記呼制御サーバ機能が有効に設定されている場合に、前記決定手段により、前記プライベートネットワークに接続している他の無線電話端末が、前記呼制御サーバ機能を有効にする無線電話端末に決定されたならば、当該他の無線電話端末に前記呼制御サーバ機能の有効化を要求して、自無線電話端末の前記呼制御サーバ機能を無効に設定し、
自無線電話端末の前記呼制御サーバ機能が無効に設定されている場合に、前記プライベートネットワークに接続している他の無線電話端末から自無線電話端末の前記呼制御サーバ機能の有効化を要求されたならば、自無線電話端末の前記呼制御サーバ機能を有効に設定する
ことを特徴とするプログラム。
【請求項5】
複数の無線電話端末を用いた内線電話システムの構築方法であって、
前記複数の無線電話端末に呼制御サーバ機能を搭載し、
通信パケット網内の特定アドレス間に限定した接続形態であるVPN接続を介して前記複数の無線電話端末を同じプライベートネットワークに接続させ、
前記通信パケット網の通信サービスにより定額料金で使用可能なパケット量および課金対象期間の開始日からのパケット使用量により特定される前記複数の無線電話端末各々のパケット消費データを用いて、前記複数の無線電話端末のなかから、前記呼制御サーバ機能を有効にする無線電話端末を決定し、
前記複数の無線電話端末のうち、前記呼制御サーバ機能を有効にする無線電話端末に決定された無線電話端末の前記呼制御サーバ機能のみを有効にして、当該呼制御サーバ機能を有効にした無線電話端末に、前記プライベートネットワークに接続している前記複数の無線電話端末の呼制御を実施させる
ことを特徴とする内線電話システムの構築方法。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、呼制御サーバを特別に設置することなく、無線電話端末を用いて内線電話システムを構築する技術に関し、特に通信コストを抑制可能な内線電話システムを構築するのに好適な技術に関する。
【背景技術】
【0002】
特許文献1には、呼制御サーバを特別に設置することなく内線電話システムを構築する技術が開示されている。この技術において、各IP(Internet Protocol)電話端末は、各IP電話端末の発着信、転送等の呼制御を処理する呼制御サーバ機能を有している。そして、IP電話端末間で決定された特定のIP電話端末のみが、この呼制御サーバ機能を有効にし、自IP電話端末を含むすべてのIP電話端末の呼制御を処理する。これにより、内線電話システムが構築される。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0003】
【特許文献1】特開2008−205699号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
特許文献1に記載の技術は、複数の有線電話端末を用いて内線電話システムを構築する場合にとても効果的である。しかしながら、特許文献1に記載の技術は、通信パケット網を介して地理的に離れた位置に分散された複数の無線電話端末を用いて内線電話システムを構築する場合について考慮していない。また、定額料金で使用可能なパケット量が制限された通信パケット網を経由して内線電話システムを構築する場合、呼制御サーバ機能を有効にしている無線電話端末のパケット使用量が定額料金で使用可能なパケット量を超過すると、追加料金が発生して通信コストが増加してしまう。特許文献1に記載の技術は、この点についても考慮していない。
【0005】
本発明は上記事情に鑑みてなされたものであり、本発明の目的は、無線電話端末を用いて、呼制御サーバを特別に設置することなく、通信パケット網経由で内線電話システムを構築するのに好適な技術を提供することにある。また、本発明の他の目的は、このような内線電話システム全体としての通話コストを抑制することにある。
【課題を解決するための手段】
【0006】
上記課題を解決するために、本発明では、呼制御サーバ機能を有する複数の無線電話端末をVPN(Virtual Private Network)ルータにVPN接続することにより、これらの無線電話端末が通信パケット網を介して地理的に離れた位置に分散している場合でも、これらの無線電話端末を同じプライベートネットワークに接続させる。また、同じプライベートネットワークに接続している複数の無線電話端末各々の、通信パケット網の通信サービスにより定額料金で使用可能なパケット量および未終了の課金対象期間の開始日からのパケット使用量により特定されるパケット消費データに基づいて、これらの無線電話端末のなかから、呼制御サーバ機能を有効にする無線電話端末を決定する。そして、決定した無線電話端末の呼制御サーバ機能のみを有効にして、この無線電話端末に、同じプライベートネットワークに接続している複数の無線電話端末の呼制御を実施させる。
【0007】
例えば、本発明は、呼制御サーバ機能を有する無線電話端末であって、
通信パケット網経由で所定アドレス間に限定した接続形態であるVPN接続を実行するVPN接続手段と、
前記VPN接続を介して自無線電話端末と同じプライベートネッワークに接続している他の無線電話端末と通信する通信手段と、
前記プライベートネットワークに接続している無線電話端末のうち、いずれか一台の無線電話端末のみが前記呼制御サーバ機能を有効にするように、自無線電話端末の前記呼制御サーバ機能の有効・無効を設定する設定手段と、
自無線電話端末の前記呼制御サーバ機能が有効に設定されている場合に、前記プライベートネットワークに接続している各無線電話端末の呼制御を実施する呼制御サーバ手段と、
自無線電話端末の前記呼制御サーバ機能が有効に設定されている場合に、自無線電話端末が利用する前記通信パケット網の通信サービスにより定額料金で使用可能なパケット量および課金対象期間の開始日からのパケット使用量により特定されるパケット消費データと、前記プライベートネットワークに接続している他の無線電話端末各々から取得した前記パケット消費データと、に基づいて、前記プライベートネットワークに接続している無線電話端末のなかから、前記呼制御サーバ機能を有効にする無線電話端末を決定する決定手段と、を備え、
前記設定手段は、
自無線電話端末の前記呼制御サーバ機能が有効に設定されている場合に、前記決定手段により、前記プライベートネットワークに接続している他の無線電話端末が、前記呼制御サーバ機能を有効にする無線電話端末に決定されたならば、当該他の無線電話端末に前記呼制御サーバ機能の有効化を要求して、自無線電話端末の前記呼制御サーバ機能を無効に設定し、
自無線電話端末の前記呼制御サーバ機能が無効に設定されている場合に、前記プライベートネットワークに接続している他の無線電話端末から自無線電話端末の前記呼制御サーバ機能の有効化を要求されたならば、自無線電話端末の前記呼制御サーバ機能を有効に設定する。
【発明の効果】
【0008】
本発明によれば、呼制御サーバ機能を有する複数の無線電話端末を通信パケット網経由でVPN接続することにより、これらの無線電話端末を同じプライベートネットワークに参加させて、これらの無線電話端末のうち、呼制御サーバ機能を有効にしたいずれか一台の無線電話端末に、これらの無線電話端末の呼制御を実施させることができる。このため、複数の無線電話端末が通信パケット網を介して地理的に離れた位置に分散している場合でも、これらの無線電話端末を用いて、呼制御サーバを特別に設置することなく内線電話システムを構築することができる。
【0009】
また、本発明によれば、通信パケット網の通信サービスにより定額料金で使用可能なパケット量および未終了の課金対象期間の開始日からのパケット使用量により特定される各無線電話端末のパケット消費データを用いて、呼制御サーバ機能を有効にする無線電話端末を決定するので、複数の無線電話端末による通信パケット網のトータルの利用料金が最小限に抑制されるように、呼制御サーバ機能を有効する無線電話端末を切り替えることができる。したがって、内線電話システム全体としての通話コストを抑制できる。
【図面の簡単な説明】
【0010】
図1図1は、本発明の一実施の形態に係る内線電話システムの概略構成図である。
図2図2は、本発明の一実施の形態に係る内線電話システムの内線加入動作を説明するためのシーケンス図である。
図3図3は、本発明の一実施の形態に係る内線電話システムの呼制御サーバ切替動作を説明するためのシーケンス図である。
図4図4は、本発明の一実施の形態に係る内線電話システムの呼制御サーバ切替動作を説明するためのシーケンス図(図3の続き)である。
図5図5は、無線電話端末1の概略機能構成図である。
図6図6は、無線電話端末1の動作を説明するためのフロー図である。
図7図7は、図6に示す内線加入処理S2を説明するためのフロー図である。
図8図8は、図6に示す各種設定・呼制御サーバ停止処理S4を説明するためのフロー図である。
図9図9は、図6に示す各種設定・呼制御サーバ起動処理S5を説明するためのフロー図である。
図10図10は、図6に示す内線離脱処理S7を説明するためのフロー図である。
【発明を実施するための形態】
【0011】
以下に、本発明の一実施の形態について説明する。
【0012】
図1は、本実施の形態に係る内線電話システムの概略構成図である。
【0013】
図示するように、本実施の形態に係る内線電話システムは、複数台の無線電話端末1−1〜1−3(以下、単に無線電話端末1とも称する)と、VPNルータ2と、を備えて構成される。
【0014】
無線電話端末1は、3G、4GLTE(Long Term Evolution)等の通信パケット網3経由でVPNルータ2とVPN接続することにより、通信パケット網3上に構築されたVPNルータ2配下のプライベートネットワークに参加する。また、無線電話端末1は、IP電話の呼制御サーバ機能を有し、VPNルータ2配下のプライベートネットワークに参加している無線電話端末1のうちのいずれか一台の無線電話端末1が、呼制御サーバ機能を有効にしてIP電話網4に接続し、VPNルータ2配下のプライベートネットワークに参加している各無線電話端末1(自無線電話端末1を含む)の呼制御を実施する。なお、ここでは、図を分かり易くするため、IP電話網4を通信パケット網3から離して表示しているが、IP電話網4は、実際には、通信パケット網3上に構築される。
【0015】
図2は、本実施の形態に係る内線電話システムの内線加入動作を説明するためのシーケンス図である。ここで、無線電話端末1−1〜1−3は、いずれも、初期状態において、VPNルータ2配下のプライベートネットワークに参加しておらず、また、呼制御サーバ機能を無効にしているものとする。
【0016】
まず、無線電話端末1−1が、内線電話システムに加入するための内線加入操作をユーザから受け付けたとする(S100)。これを受けて、無線電話端末1−1は、通信パケット網3経由でVPNルータ2にVPN接続して(S101)、VPNルータ2配下のプライベートネットワークに参加する。
【0017】
つぎに、無線電話端末1−1は、呼制御サーバ機能を有効にしている無線電話端末1から帰属許可通知が送られてくるまで、VPNルータ2配下のプライベートネットワークに帰属要求を複数回繰り返し同報送信する(S102)。しかし、この時点においてプライベートネットワークに参加している無線電話端末1は、無線電話端末1−1のみであり、したがって、帰属許可通知は送られてこない。
【0018】
つぎに、無線電話端末1−1は、帰属許可通知が送られてくることなく、所定時間の経過によりタイムアウトすると(S103)、ユーザが加入している通信パケット網3の通信サービスにより定額料金で課金対象期間の終了日までに使用可能なパケット残量のモニタを開始する(S104)。また、無線電話端末1−1は、呼制御サーバ機能を有効にし(S105)、内線電話システムの外線番号および自無線電話端末1−1のアドレスを含む登録要求をIP電話網4(具体的にはIP電話網4上の図示していない呼制御サーバ)に送信する(S106)。そして、IP電話網4への登録が完了し(S107)、IP電話網4から完了通知を受信したならば(S108)、無線電話端末1−1は、自身の内線番号、アドレスおよびユーザ情報を含む端末情報を呼制御対象の端末情報として登録するとともに、VPNルータ2配下のプライベートネットワークにサーバ起動通知を同報送信する(S109)。
【0019】
その後、無線電話端末1−2が、ユーザから内線加入操作を受け付けたとする(S110)。これを受けて、無線電話端末1−2は、通信パケット網3経由でVPNルータ2にVPN接続して(S111)、VPNルータ2配下のプライベートネットワークに参加する。
【0020】
つぎに、無線電話端末1−2は、呼制御サーバ機能を有効にしている無線電話端末1から帰属許可通知が送られてくるまで、VPNルータ2配下のプライベートネットワークに帰属要求を複数回繰り返し同報送信する(S112)。ここで、無線電話端末1−1は、呼制御サーバ機能を有効にしているので、帰属要求を受信すると、この帰属要求の送信元である無線電話端末1−2に帰属許可通知を送信する(S113)。
【0021】
無線電話端末1−2は、無線電話端末1−1から帰属許可通知を受信すると、この無線電話端末1−1を内線電話システムの呼制御サーバとして登録する。また、自無線電話端末1−2の内線番号、アドレスおよびユーザ情報を含む登録要求を無線電話端末1−1に送信する(S114)。
【0022】
これを受けて、無線電話端末1−1は、無線電話端末1−2の内線番号、アドレスおよびユーザ情報を呼制御対象の端末情報として登録する(S115)。また、無線電話端末1−1は、呼制御対象(無線電話端末1−1、1−2)の端末情報を含む更新通知を、自無線電話端末1−1を除くすべての呼制御対象の無線電話端末1(ここでは無線電話端末1−2のみ)に送信する(S116)。
【0023】
無線電話端末1−2は、無線電話端末1−1から更新通知を受信すると、この更新通知に含まれている呼制御対象の端末情報を、内線電話システムに加入している無線電話端末1の端末情報として登録する(S117)。
【0024】
また、無線電話端末1−1は、登録要求の送信元である無線電話端末1−2に、現在の呼制御状態(待受中)を含む状態通知を送信する(S118)。無線電話端末1−2は、無線電話端末1−1から状態通知を受信すると、自身の状態を、この状態通知に含まれている呼制御状態(ここでは待受中)に移行させる(S119)。
【0025】
なお、図示していないが、無線電話端末1−3がユーザから内線加入操作を受け付けた場合も、無線電話端末1−2の場合と同様の処理(S101〜S119)が行われ、無線電話端末1−3は、VPNルータ2配下のプライベートネットワークに参加し、呼制御サーバ機能を有効にしている無線電話端末1−1に帰属する。また、無線電話端末1−1から現在の呼制御状態を取得し、この呼制御状態を自無線電話端末1−3に反映させる。
【0026】
図3および図4は、本実施の形態に係る内線電話システムの呼制御サーバ切替動作を説明するためのシーケンス図である。ここでは、初期状態において、無線電話端末1−1〜1−3は、いずれもVPNルータ2配下のプライベートネットワークに参加して内線電話システムに加入しており、そのうち、無線電話端末1−1が呼制御サーバ機能を有効にしているのものとする。
【0027】
呼制御サーバ機能を有効にしている無線電話端末1−1は、ユーザが加入している通信パケット網3の通信サービスにより定額料金で課金対象期間の終了日までに使用可能なパケット残量が所定の基準値(例えば、標準的な1日当たりのパケット使用量に相当する値)以下に低下したことを検出すると(S130)、呼制御対象として端末情報が登録されている無線電話端末1−2、1−3にパケット残量要求を送信する(S131)。これを受けて、無線電話端末1−2は、ユーザが加入している通信パケット網3の通信サービスにより定額料金で課金対象期間の終了日までに使用可能なパケット残量を計測し(S132)、算出したパケット残量を含むパケット残量通知を無線電話端末1−1に送信する(S133)。同様に、無線電話端末1−3も、ユーザが加入している通信パケット網3の通信サービスにより定額料金で課金対象期間の終了日までに使用可能なパケット残量を計測し(S134)、算出したパケット残量を含むパケット残量通知を無線電話端末1−1に送信する(S135)。
【0028】
つぎに、無線電話端末1−1は、無線電話端末1−2、1−3からそれぞれ受信したパケット残量通知に含まれているパケット残量と、自無線電話端末1−1のパケット残量とを比較して、内線電話システム全体としての通信コストの抑制(パケット使用量が定額料金で使用可能なパケット量を超過することによる追加料金の発生阻止または最小化)のために、呼制御サーバ機能を有効にする無線電話端末1を切替可能か否かを判断する。そして、切替可能と判断したならば、呼制御サーバ機能を有効にする無線電話端末1を決定する(S136)。
【0029】
具体的には、自無線電話端末1−1よりもパケット残量が多い無線電話端末1が存在する場合に、呼制御サーバ機能を有効にする無線電話端末1を他の無線電話端末1に切替可能と判断する。そして、自無線電話端末1−1以外の他の無線電話端末1のなかでパケット残量が最も多い無線電話端末1を、呼制御サーバ機能を有効にする無線電話端末1に決定する。ここで、無線電話端末1−1は、呼制御サーバ機能を有効にする無線電話端末1を切替可能と判断し、呼制御サーバ機能を有効にする無線電話端末1に無線電話端末1−3を決定したものとする。
【0030】
無線電話端末1−1は、無線電話端末1−3に予備サーバ要求を送信する(S137)。これを受けて、無線電話端末1−3は、自無線電話端末1−3を予備サーバに設定するとともに、無線電話端末1−1に予備サーバ応答を送信する(S138)。
【0031】
無線電話端末1−1は、無線電話端末1−3から予備サーバ応答を受信すると、ユーザが加入している通信パケット網3の通信サービスの定額料金で課金対象期間の終了日までに使用可能なパケット残量のモニタを停止する(S139)。また、無線電話端末1−1は、内線電話システムの外線番号および自無線電話端末1−1のアドレスを含む登録解除要求をIP電話網4(具体的には、IP電話網4上の図示していない呼制御サーバ)に送信する(S140)。IP電話網4は、無線電話端末1−1から登録解除要求を受信すると、無線電話端末1−1の登録を解除し(S141)、登録解除完了通知を送信する(S142)。無線電話端末1−1は、IP電話網4から登録解除完了通知を受信すると、自身の呼制御サーバ機能を無効にする(S143)。また、自無線電話端末1−1を除く呼制御対象の無線電話端末1−2、1−3にサーバ停止通知を送信する(S144)。これを受けて、無線電話端末1−2、1−3は、内線電話システムの呼制御サーバとしての無線電話端末1−1の登録を削除する。
【0032】
また、無線電話端末1−3は、予備サーバであるので、ユーザが加入している通信パケット網3の通信サービスにより定額料金で課金対象日の終了日までに使用可能なパケット残量のモニタを開始する(S145)。また、無線電話端末1−3は、呼制御サーバ機能を有効にし(S146)、内線電話システムの外線番号および自無線電話端末1−3のアドレスを含む登録要求をIP電話網4(具体的にはIP電話網4上の図示していない呼制御サーバ)に送信する(S147)。そして、IP電話網4への登録が完了し(S148)、IP電話網4から完了通知を受信したならば(S149)、無線電話端末1−3は、自身の内線番号、アドレスおよびユーザ情報を呼制御対象の端末情報として登録するとともに、VPNルータ2配下のプライベートネットワークにサーバ起動通知を同報送信する(S150)。
【0033】
無線電話端末1−1、1−2は、無線電話端末1−3からサーバ起動通知を受信すると、それぞれ、内線電話システムの呼制御サーバとして無線電話端末1−3を登録する。また、それぞれ、自無線電話端末1−1、1−2の内線番号、アドレスおよびユーザ情報を含む登録要求を無線電話端末1−3に送信する(S151、S152)。これを受けて、無線電話端末1−3は、無線電話端末1−1、1−2の内線番号、アドレスおよびユーザ情報を呼制御対象の端末情報として登録する(S153)。
【0034】
つぎに、無線電話端末1−3は、呼制御対象(無線電話端末1−1、1−2、1−3)の端末情報を含む更新通知を、自無線電話端末1−3を除く呼制御対象の無線電話端末1−1、1−2に送信する(S154)。無線電話端末1−1、1−2は、無線電話端末1−3から更新通知を受信すると、この更新通知に含まれている呼制御対象の端末情報を、内線電話システムに加入している無線電話端末1の端末情報として登録する(S155、S156)。
【0035】
また、無線電話端末1−3は、登録要求の送信元である無線電話端末1−1、1−2に、現在の呼制御状態(ここでは待受中)を含む状態通知を送信する(S157)。無線電話端末1−1、1−2は、無線電話端末1−3から状態通知を受信すると、自身の状態を、この状態通知に含まれている呼制御状態(ここでは待受中)に移行させる(S158、S159)。
【0036】
つぎに、無線電話端末1の詳細を説明する。なお、VPNルータ2は、既存の装置を利用できるので、その詳細な説明を省略している。
【0037】
図5は、無線電話端末1の概略機能構成図である。
【0038】
図示するように、無線電話端末1は、通信パケット網インターフェース部100と、マンマシンインターフェース部101と、IP電話網通信部102と、VPN接続部103と、PN通信部104と、IP電話処理部105と、呼制御サーバ処理部106と、パケット残量通知部107と、パケット残量計測部108と、主制御部109と、を備えている。
【0039】
通信パケット網インターフェース部100は、3G、4GLTE等の通信パケット網3に無線接続するためのインターフェースである。
【0040】
マンマシンインターフェース部101は、ユーザが電話および各種操作を行うためのインターフェースであり、図示していないが、マイクと、スピーカと、ダイヤルキー等の操作部と、LCD、LED等のディスプレイと、を備える。
【0041】
IP電話網通信部102は、通信パケット網インターフェース部100および通信パケット網3を介してIP電話網4との通信を制御する。
【0042】
VPN接続部103は、通信パケット網インターフェース部100および通信パケット網3を介してVPNルータ2にVPN接続する。これにより、無線電話端末1は、VPNルータ2配下のプライベートネットワークに参加する。
【0043】
PN通信部104は、VPN接続部103を介して、VPNルータ2配下のプライベートネットワークに参加している他の無線電話端末1との通信を制御する。
【0044】
IP電話処理部105は、IP電話機として動作するために必要な処理を行う。具体的には、SIP(Session Initiation Protocol)等の呼制御プロトコルに従い、呼制御サーバ経由で通信相手(IP電話網4あるいは他の無線電話端末1)と呼制御メッセージをやり取りすることにより、セッションの確立・解放を実施する。また、RTP(Realtime Transport Protocol)等の伝送プロトコルに従い、マンマシンインターフェース部101を介してユーザにより音声入力された音声信号を、通話データに符号化してセッション経由で通信相手に送信するとともに、通信相手からセッション経由で通話データを受信し、この通話データを音声信号に復号してマンマシンインターフェース部101から音声出力する。
【0045】
また、IP電話処理部105は、登録要求部1051と、状態反映部1052と、を有する。登録要求部1051は、自無線電話端末1の呼制御サーバ機能が無効に設定されている場合に、PN通信部104を介して、呼制御サーバとして機能している無線電話端末1に、自無線電話端末1の内線番号、アドレスおよびユーザ情報を含む登録要求を送信する。状態反映部1052は、PN通信部104を介して、呼制御サーバとして機能している無線電話端末1から呼制御状態の状態通知を受信した場合に、この状態通知が示す呼制御状態に応じた処理を実施する。例えば、呼制御状態が待受中ならば、マンマシンインターフェース部101のディスプレイに待受画面を表示する。また、呼制御状態が着信中ならば、マンマシンインターフェース部101のスピーカに着信音を出力するとともに、マンマシンインターフェース部101のディスプレイに着信画面を表示する。また、呼制御状態が通話中ならば、マンマシンインターフェース部101のディスプレイに、通話中である旨を表示する。また、呼制御状態が保留中ならば、マンマシンインターフェース部101のディスプレイに、保留中である旨を表示する。
【0046】
呼制御サーバ処理部106は、自無線電話端末1の呼制御サーバ機能が有効に設定されている場合に、呼制御サーバとして動作するために必要な処理を行う。具体的には、IP電話網4(具体的にはIP電話網4上の図示していない呼制御サーバ)に、内線電話システムの外線番号および自無線電話端末1のアドレスを含む登録要求を送信して、自無線電話端末1をIP電話網4に登録する。また、SIP等の呼制御プロトコルに従い、自無線電話端末1を含むいずれかの無線電話端末1と通信相手(IP電話網4あるいは他の無線電話端末1)との間でやり取りされる呼制御メッセージを中継することにより、両者間にセッションを確立、あるいは両者間に確立されているセッションを解放する。
【0047】
また、呼制御サーバ処理部106は、呼制御状態通知部1061を有する。呼制御サーバ処理部106がPN通信部104を介して他の無線電話端末1から受信した登録要求に従い、登録要求元の無線電話端末1を呼制御対象の無線電話端末1として登録した場合に、呼制御状態通知部1061は、呼制御サーバ処理部106における現在の呼制御状態を含む状態通知を、PN通信部104を介して登録要求元の無線電話端末1に通知する。
【0048】
パケット残量通知部107は、PN通信部104を介して呼制御サーバとして機能している他の無線電話端末1から受信したパケット残量要求に従い、パケット残量計測部108からパケット残量を取得して、このパケット残量を含むパケット残量通知をパケット残量要求元の無線電話端末1に送信する。
【0049】
パケット残量計測部108には、ユーザが加入している通信パケット網3の通信サービスの料金プランおよび課金対象期間に関する情報が記憶されている。また、パケット残量計測部108は、通信パケット網インターフェース部100を介して通信パケット網3と送受信される通信パケットをモニタしており、ユーザが加入している通信パケット網3の通信サービスの料金プランに規定されている定額料金で使用可能なパケット量Mと、未終了の課金対象期間の開始日からの通信パケット使用量Cとを用いて、この定額料金で課金対象期間の終了日までに使用可能なパケット残量(=M−C)を計測する。
【0050】
主制御部109は、自無線電話端末1の各部100〜108を統括的に制御する。また、主制御部109は、内線電話システムに対する自無線電話端末1の加入処理および離脱処理を行う。さらに、主制御部109は、設定部1091と、取得要否判断部1092と、切替可否判断部1093と、決定部1094と、を有する。
【0051】
設定部1091は、内線電話システムに加入しているすべての無線電話端末1のうち、いずれか一台の無線電話端末1のみが呼制御サーバとして機能するように、呼制御サーバ機能の有効・無効を設定する。
【0052】
取得要否判断部1092は、設定部1091によって自無線電話端末1の呼制御サーバ機能が有効に設定されている場合に、パケット残量計測部108にパケット残量を定期的に計測させ、このパケット残量が所定の基準値(例えば標準的な1日当たりのパケット使用量に相当する値)以下に低下したか否かを調べることにより、内線電話システムに加入している他の無線電話端末1各々からパケット残量を取得する必要性の有無を判断する。
【0053】
切替可否判断部1093は、取得要否判断部1092により内線電話システムに加入している他の無線電話端末1各々からのパケット残量の取得が必要と判断された場合に、PN通信部104を介して内線電話システムに加入している他の無線電話端末1各々にパケット残量要求を送信して、これらの無線電話端末1からパケット残量を取得する。そして、内線電話システムに加入している他の無線電話端末1各々のパケット残量と、自無線電話端末1のパケット残量とを比較して、呼制御サーバ機能を有効にする無線電話端末1の切替可否を判断する。
【0054】
決定部1094は、切替可否判断部1093により呼制御サーバ機能を有効にする無線電話端末1の切替が可能と判断された場合に、内線電話システムに加入している他の無線電話端末1各々のパケット残量に基づいて、これらの無線電話端末1のなかから、呼制御サーバ機能を有効にする新たな無線電話端末1を決定する。
【0055】
図6は、無線電話端末1の動作を説明するためのフロー図である。なお、本フローは、無線電話端末1の電源が投入され、この無線電話端末1が内線電話システムに加入していない状態から開始される。
【0056】
主制御部109は、自無線電話端末1が内線電話システムから離脱中に、マンマシンインターフェース部101を介してユーザから内線加入操作を受け付けると(S1でYES)、後述の内線加入処理を実施して(S2)、自無線電話端末1を内線電話システムに加入させる。そして、主制御部109は、自無線電話端末1が内線電話システムに加入している間、自無線電話端末1の呼制御サーバ機能が有効に設定されているか否かを監視し(S3)、有効に設定されているならば(S3でYES)、後述の各種設定・呼制御サーバ停止処理を実施し(S4)、無効に設定されているならば(S3でNO)、後述の各種設定・呼制御サーバ起動処理を実施する(S5)。
【0057】
また、主制御部109は、自無線電話端末1が内線電話システムに加入中に、マンマシンインターフェース部101を介してユーザから内線離脱操作を受け付けると(S6でYES)、後述の内線離脱処理を実施して(S7)、自無線電話端末1を内線電話システムから離脱させる。
【0058】
図7は、図6に示す内線加入処理S2を説明するためのフロー図である。
【0059】
まず、主制御部109は、VPNルータ2配下のプライベートネットワークへの参加をPN通信部104に指示する。これを受けて、PN通信部104は、VPN接続部103を制御してVPNルータ2に自無線電話端末1をVPN接続する(S201)。これにより、自無線電話端末1をVPNルータ2配下のプライベートネットワークに参加させる。
【0060】
つぎに、PN通信部104は、VPN接続部103を介してVPNルータ2配下のプライベートネットワークに帰属要求を同報送信する(S202)。そして、帰属要求に対する応答である帰属許可通知を所定時間内に受信しなかった場合(S203でNO)、帰属要求を所定回数送信していないならば(S204でNO)、S202に戻って帰属要求を再度同報送信する。
【0061】
一方、S203において、帰属要求に対する応答である帰属許可通知を所定時間内に受信した場合(S203でYES)、PN通信部104は、帰属許可通知の送信元アドレスを主制御部109に通知する。これを受けて、主制御部109は、IP電話処理部105に、帰属許可通知の送信元アドレスを通知して内線電話システムへの加入を指示する。
【0062】
IP電話処理部105の登録要求部1051は、内線電話システムへの加入を主制御部109から指示されると、主制御部109より受け取った帰属許可通知の送信元アドレスを呼制御サーバ(呼制御サーバ機能を有効にしている無線電話端末1)のアドレスとして登録する。また、登録要求部1051は、PN通信部104を介して、呼制御サーバのアドレスにより特定される無線電話端末1に、自無線電話端末1の内線番号、アドレスおよびユーザ情報を含む登録要求を送信する(S205)。そして、この無線電話端末1から更新通知を受信し、受信した更新通知から端末情報を読み出して、この端末情報を、内線電話システムに加入中の各無線電話端末1の端末情報として登録する。これにより、自無線電話端末1の内線電話機としての設定が完了する(S206)。
【0063】
つぎに、IP電話処理部105の状態反映部1052は、更新通知送信元の無線電話端末1から状態通知を受信して、この状態通知に含まれている呼制御状態を自無線電話端末1に反映させる(S207)。例えば、状態通知に含まれている呼制御状態が待受中ならば、マンマシンインターフェース部101のディスプレイに待受画面を表示するなどして、自無線電話端末1の状態を待受中に移行させる。また、状態通知に含まれている呼制御状態が着信中ならば、マンマシンインターフェース部101のスピーカを着信鳴動させるとともに、マンマシンインターフェース部101のディスプレイに着信を表示するなどして、自無線電話端末1の状態を着信中に移行させる。また、状態通知に含まれている呼制御状態が通話中ならば、マンマシンインターフェース部101のディスプレイに、通話中である旨を表示するなどして、自無線電話端末1の状態を通話中に移行させる。また、状態通知に含まれている呼制御状態が保留中ならば、マンマシンインターフェース部101のディスプレイに、保留中である旨を表示するなどして、自無線電話端末1の状態を保留中に移行させる。
【0064】
また、S204において、帰属要求を所定回数送信した場合(S204でYES)、PN通信部104は、帰属許可通知の受信待ちのタイムアウトを主制御部109に通知する。これを受けて、主制御部109の設定部1091は、自無線電話端末1の呼制御サーバ機能を有効に設定し(S208)、呼制御サーバ処理部106を起動する。
【0065】
呼制御サーバ処理部106は、設定部1091によって起動されると、まず、内線電話システムの外線番号および自無線電話端末1のアドレスを含む登録要求を、IP電話網通信部102を介してIP電話網4(具体的にはIP電話網4上の図示していない呼制御サーバ)に送信して、自無線電話端末1をIP電話網4に登録する(S209)。
【0066】
つぎに、呼制御サーバ処理部106は、PN通信部104を介して、VPNルータ2配下のプライベートネットワークにサーバ起動通知を同報送信して(S210)、所定時間が経過するまでの間、VPNルータ2配下のプライベートネットワークに参加している無線電話端末1から登録要求が送られてくるのを待つ。ただし、内線加入時に自無線電話端末1の呼制御サーバ機能を有効にする場合、VPNルータ2配下のプライベートネットワークに参加している無線電話端末1は自無線電話端末1だけである。したがって、登録要求は送られてこない。この場合、呼制御サーバ処理部106は、自無線電話端末1の端末情報のみを呼制御対象の端末情報として登録する(S211)。これにより、呼制御サーバ処理部106に、自無線電話端末1の呼制御に必要な情報が設定される。
【0067】
それから、呼制御サーバ処理部106は、IP電話処理部105に、呼制御サーバのアドレスとして自無線電話端末1のアドレスを登録するとともに、呼制御サーバ処理部106に登録されている呼制御対象(自無線電話端末1)の端末情報を登録する。これにより、自無線電話端末1の内線電話機としての設定が完了する(S212)。
【0068】
図8は、図6に示す各種設定・呼制御サーバ停止処理S4を説明するためのフロー図である。
【0069】
主制御部109の取得要否判断部1092は、定期的に到来するパケット残量取得要否判断タイミングが到来すると(S401でYES)、パケット残量計測部108にパケット残量の計測を指示する。これを受けて、パケット残量計測部108は、ユーザが加入している通信パケット網3の通信サービスにより定額料金で使用可能なパケット量Mと、通信パケット網インターフェース部100における未終了の課金対象期間の開始日からの通信パケット使用量Cとを用いて、この定額料金で課金対象期間の終了日までに使用可能なパケット残量(=M−C)を計測し、これを取得要否判断部1092に渡す。そして、取得要否判断部1092は、パケット残量計測部108から受け取ったパケット残量が所定の基準値(例えば標準的な1日当たりのパケット使用量に相当する値)以下に低下したか否かを調べる(S402)。パケット残量が基準値以下に低下したならば(S402でYES)、取得要否判断部1092は、主制御部109の切替可否判断部1093に呼制御サーバの切替可否判断を指示する。
【0070】
これを受けて、切替可否判断部1093は、PN通信部104を介して、内線電話システムに加入中の他の無線電話端末1(呼制御サーバ処理部106に端末情報が登録されている、自無線電話端末1−1を除く呼制御対象の無線電話端末1)各々にパケット残量要求を送信する(S403)。ここで、パケット残量要求をVPNルータ2配下のプライベートネットワークに同報送信してもよい。それから、切替可否判断部1093は、PN通信部104を介して、これらの無線電話端末1からパケット残量通知を受信し(S404)、呼制御サーバの切替可否を判断する(S405)。具体的には、内線電話システムに加入中の他の無線電話端末1から受信したパケット残量のうちの少なくとも一つが自無線電話端末1のパケット残量より大きい場合に、呼制御サーバの切替が可能と判断し、内線電話システムに加入中の他の無線電話端末1から受信したパケット残量のいずれもが自無線電話端末1のパケット残量より小さい場合に、呼制御サーバの切替が不可能と判断する。そして、切替可否判断部1093は、呼制御サーバの切替が可能と判断したならば(S406でYES)、内線電話システムに加入中の他の無線電話端末1各々のパケット残量を主制御部109の決定部1094に渡す。
【0071】
これを受けて、決定部1094は、切替可否判断部1093から受け取ったパケット残量に基づいて、内線電話システムに加入中の他の無線電話端末1のなかから予備サーバを決定する(S407)。具体的には、内線電話システムに加入中の他の無線電話端末1のなかで最大のパケット残量を有する無線電話端末1を予備サーバに決定する。
【0072】
つぎに、決定部1094は、PN通信部104を介して、予備サーバに決定した無線電話端末1に予備サーバ要求を送信する(S408)。そして、決定部1094は、PN通信部104を介して、この無線電話端末1から予備サーバ応答を受信したならば(S409)、IP電話網4からの自無線電話端末1の登録解除を呼制御サーバ処理部106に指示する。この指示に応じて、呼制御サーバ処理部106は、IP電話網通信部102を介してIP電話網4(具体的にはIP電話網4上の図示していない呼制御サーバ)に、内線電話システムの外線番号および自無線電話端末1のアドレスを含む登録解除要求を送信して、IP電話網4から自無線電話端末1を登録解除する(S410)。呼制御サーバ処理部106は、IP電話網4から登録解除通知を受信すると、動作を停止し、主制御部109の設定部1091に自無線電話端末1の呼制御サーバ機能の無効化を指示する。これを受けて、設定部1091は、自無線電話端末1の呼制御サーバ機能を無効に設定する(S411)。そして、呼制御サーバ処理部106は、PN通信部104を介して、内線電話システムに加入中の他の無線電話端末1各々にサーバ停止通知を送信する(S412)。ここで、サーバ停止通知を、VPNルータ2配下のプライベートネットワークに同報送信してもよい。
【0073】
また、設定部1091は、呼制御サーバ処理部106の稼働中に、PN通信部104を介して他の無線電話端末1から帰属要求を受信した場合(S413でYES)、帰属要求の送信元に帰属許可通知を送信する(S414)。つぎに、呼制御サーバ処理部106は、帰属要求の送信元から登録要求を受信すると、この登録要求に含まれている内線番号、アドレスおよびユーザ情報を呼制御対象の端末情報として登録する(S415)。これにより、登録要求の送信元の呼制御に必要な情報が呼制御サーバ処理部106に設定される。また、呼制御サーバ処理部106は、呼制御サーバ処理部106に追加登録された呼制御対象の端末情報を、内線電話システムに新たに加入した無線電話端末1の端末情報としてIP電話処理部105に登録する。これにより、自無線電話端末1の内線電話機の設定を更新する(S416)。
【0074】
つぎに、呼制御サーバ処理部106は、PN通信部104を介して登録要求の送信元に、呼制御サーバ処理部106に登録されている各呼制御対象の端末情報を含む更新通知を送信する。また、呼制御サーバ処理部106の呼制御状態通知部1061は、呼制御サーバ処理部106の呼制御状態を含む状態通知を、PN通信部104を介して登録要求の送信元に送信する(S417)。
【0075】
また、呼制御サーバ処理部106は、PN通信部104を介して他の無線電話端末1から離脱要求を受信した場合(S487でYES)、呼制御サーバ処理部106に登録されている呼制御対象の端末情報から離脱要求の送信元の端末情報を削除する(S419)。また、呼制御サーバ処理部106は、PN通信部104を介して、呼制御サーバ処理部106に端末情報が登録されている呼制御対象の無線電話端末1各々に、これらの呼制御対象の端末情報を含む更新通知を送信するとともに、IP電話処理部105に登録されている無線電話端末1の端末情報から離脱要求の送信元の端末情報を削除し、自無線電話端末1における内線電話機の設定を更新する(S420)。
【0076】
図9は、図6に示す各種設定・呼制御サーバ起動処理S5を説明するためのフロー図である。
【0077】
パケット残量通知部107は、PN通信部104を介してパケット残量要求を受信すると(S501でYES)、パケット残量の計測をパケット残量計測部108に指示する。これを受けて、パケット残量計測部108には、ユーザが加入している通信パケット網3の通信サービスにより定額料金で使用可能なパケット量Mと、通信パケット網インターフェース部100における未終了の課金対象期間の開始日からの通信パケット使用量Cとを用いて、この定額料金で課金対象期間の終了日までに使用可能なパケット残量(=M−C)を計測し、これをパケット残量通知部107に渡す(S502)。パケット残量通知部107は、パケット残量計測部108から受け取ったパケット残量を含むパケット残量通知を、PN通信部104を介してパケット残量要求の送信元に送信する(S503)。
【0078】
IP電話処理部105は、PN通信部104を介して更新通知を受信すると(S504でYES)、IP電話処理部105に登録されている内線電話システムに加入中の各無線電話端末1の端末情報を、この更新通知に含まれている各無線電話端末1の端末情報に変更する。これにより、自無線電話端末1の内線電話機としての設定を更新する(S505)。
【0079】
また、IP電話処理部105は、PN通信部104を介してサーバ起動通知を受信すると(S506でYES)、サーバ起動通知の送信元を内線電話システムの新たな呼制御サーバとして登録する。これを受けて、IP電話処理部105の登録要求部1051は、サーバ起動通知の送信元に、自無線電話端末1の内線番号、アドレスおよびユーザ情報を含む登録要求を送信する(S507)。
【0080】
また、主制御部109の設定部1091は、PN通信部104を介して予備サーバ要求を受信すると(S508でYES)、自無線電話端末1を予備サーバに設定するとともに、PN通信部104を介して予備サーバ要求の送信元に予備サーバ応答を送信する(S509)。その後、設定部1091は、予備サーバ要求の送信元からサーバ停止通知が送られてくるのを待つ(S510)。
【0081】
つぎに、設定部1091は、PN通信部104を介して予備サーバ要求の送信元からサーバ停止通知を受信すると(S510でYES)、呼制御サーバ機能を有効に設定し(S511)、呼制御サーバ処理部106を起動する。
【0082】
呼制御サーバ処理部106は、設定部1091によって起動されると、まず、内線電話システムの外線番号および自無線電話端末1のアドレスを含む登録要求を、IP電話網通信部102を介してIP電話網4(具体的にはIP電話網4上の図示していない呼制御サーバ)に送信して、自無線電話端末1をIP電話網4に登録する(S512)。
【0083】
つぎに、呼制御サーバ処理部106は、PN通信部104を介して、VPNルータ2配下のプライベートネットワークにサーバ起動通知を同報送信して(S513)、所定時間が経過するまでの間、VPNルータ2配下のプライベートネットワークに参加している無線電話端末1から登録要求が送られてくるのを待つ。そして、所定時間内に受信した登録要求各々に含まれている内線番号、アドレスおよびユーザ情報を、呼制御対象の端末情報として自無線電話端末1の端末情報とともに登録する(S514)。これにより、呼制御サーバ処理部106に、内線電話システムに加入中の各無線電話端末1の呼制御に必要な情報が設定される。
【0084】
それから、呼制御サーバ処理部106は、呼制御サーバ処理部106に登録された各呼制御対象の端末情報を含む更新通知を、PN通信部104を介して各登録要求の送信元に送信する。また、IP電話処理部105に、呼制御サーバのアドレスとして自無線電話端末1のアドレスを登録するとともに、呼制御サーバ処理部106に登録された各呼制御対象の端末情報を、内線電話システムに加入中の各無線電話端末1の端末情報として登録する。これにより、自無線電話端末1の内線電話機としての設定が完了する(S515)。
【0085】
図10は、図6に示す内線離脱処理S7を説明するためのフロー図である。
【0086】
まず、主制御部109の決定部1094は、主制御部109の設定部1091により、自無線電話端末1の呼制御サーバ機能が有効に設定されているか否か、つまり呼制御サーバ処理部106が稼働中か否かを判断する(S701)。
【0087】
自無線電話端末1の呼制御サーバ機能が有効に設定されている場合(S701でYES)、決定部1094は、PN通信部104を介して、内線電話システムに加入中の他の無線電話端末1各々にパケット残量要求を送信する(S702)。ここで、パケット残量要求をVPNルータ2配下のプライベートネットワークに同報送信してもよい。そして、決定部1094は、PN通信部104を介して、これらの無線電話端末1からパケット残量通知を受信して(S703)、予備サーバを決定する(S704)。具体的には、内線電話システムに加入中の他の無線電話端末1のなかで最大のパケット残量を有する無線電話端末1を予備サーバに決定する。
【0088】
つぎに、決定部1094は、PN通信部104を介して、予備サーバに決定した無線電話端末1に予備サーバ要求を送信する(S705)。そして、決定部1094は、PN通信部104を介して、この無線電話端末1から予備サーバ応答を受信したならば(S706)、IP電話網4からの自無線電話端末1の登録解除を呼制御サーバ処理部106に指示する。この指示に応じて、呼制御サーバ処理部106は、IP電話網通信部102を介してIP電話網4(具体的にはIP電話網4上の図示していない呼制御サーバ)に、内線電話システムの外線番号および自無線電話端末1のアドレスを含む登録解除要求を送信して、IP電話網4から自無線電話端末1を登録解除する(S707)。呼制御サーバ処理部106は、IP電話網4から登録解除通知を受信すると、動作を停止し、主制御部109の設定部1091に自無線電話端末1の呼制御サーバ機能の無効化を指示する。これを受けて、設定部1091は、呼制御サーバ機能を無効に設定する(S708)。そして、呼制御サーバ処理部106は、PN通信部104を介して、内線電話システムに加入中の他の無線電話端末1各々にサーバ停止通知を送信する(S709)。ここで、サーバ停止通知をVPNルータ2配下のプライベートネットワークに同報送信してもよい。
【0089】
つぎに、設定部1091は、VPNルータ2配下のプライベートネットワークからの離脱をPN通信部104に指示する。これを受けて、PN通信部104は、VPN接続部103を制御し、VPNルータ2とのVPN接続を切断する(S710)。これにより、自無線電話端末1を内線電話システムから離脱させる。
【0090】
一方、自無線電話端末1の呼制御サーバ機能が無効に設定されている場合(S701でNO)、設定部1091は、内線電話システムからの離脱をIP電話処理部105に指示する。これを受けて、IP電話処理部105は、PN通信部104を介して、呼制御サーバとして登録されている無線電話端末1に、自無線電話端末1の内線番号、アドレスおよびユーザ情報を含む離脱要求を送信する(S711)。その後、設定部1091は、PN通信部104にVPNルータ2配下のプライベートネットワークからの離脱を指示する。これを受けて、PN通信部104は、VPN接続部103を制御し、VPNルータ2とのVPN接続を切断する(S712)。これにより、自無線電話端末1を内線電話システムから離脱させる。
【0091】
以上、本発明の一実施の形態を説明した。
【0092】
本実施の形態によれば、呼制御サーバ機能を有する複数の無線電話端末1をそれぞれVPNルータ2にVPN接続することにより、これらの無線電話端末1を同じプライベートネットワークに参加させて、これらの無線電話端末1のうち、呼制御サーバ機能を有効にしたいずれか一台の無線電話端末1に、これらの無線電話端末1の呼制御を実施させることができる。このため、複数の無線電話端末1が通信パケット網3を介して地理的に離れた位置に分散している場合でも、呼制御サーバを特別に設置することなく、これらの無線電話端末1を用いた内線電話システムを構築することができる。
【0093】
また、本実施の形態によれば、ユーザが加入している通信パケット網3の通信サービスにより定額料金で未終了の課金対象期間の終了日までに使用可能なパケット残量を用いて、呼制御サーバ機能を有効にする無線電話端末1を決定するので、各無線電話端末1の通信パケット網3の利用料金が定額料金内に収まるように、呼制御サーバ機能を有効する無線電話端末1を切り替えることができる。したがって、内線電話システム全体としての通話コストを抑制できる。
【0094】
また、本実施の形態によれば、無線電話端末1は、ユーザが加入している通信パケット網3の通信サービスにより未終了の課金対象期間の終了日までに定額料金で使用可能なパケット残量をモニタし、このパケット残量が所定の基準値以下となった場合に、内線電話システムを構成する他の無線電話端末1からパケット残量を取得して、呼制御サーバの切替可否を判断している。したがって、呼制御サーバの切替可否を判断するための無線電話端末1間のやり取りを必要最小限に抑制することができ、これにより、内線電話システム全体としての通話コストをさらに抑制することができる。
【0095】
なお、本発明は上記の実施の形態に限定されるものではなく、その要旨の範囲内で数々の変形が可能である。
【0096】
例えば、上記の実施の形態では、通信パケット網3の通信サービスにより定額料金で未終了の課金対象期間の終了日までに使用可能な各無線電話端末1のパケット残量を用いて、呼制御サーバ機能を有効する無線電話端末1を判断している。しかし、本発明はこれに限定されない。本発明は、通信パケット網3の通信サービスにより定額料金で使用可能なパケット量Mおよび未終了の課金対象期間の開始日からのパケット使用量Cにより特定される各無線電話端末1のパケット消費データを用いて、呼制御サーバ機能を有効する無線電話端末1を判断するものであればよい。
【0097】
すなわち、無線電話端末1は、自無線電話端末1の呼制御サーバ機能が有効に設定されている場合において、自無線電話端末1のパケット消費データが所定の基準値以下に低下すると、パケット消費データ取得の必要性ありと判断し、内線電話システムを構成する他の無線電話端末1各々からパケット消費データを取得する。そして、内線電話システムを構成する他の無線電話端末1のなかに、自無線電話端末1より大きなパケット消費データの無線電話端末1があるならば、呼制御サーバの切替が可能と判断し、最も大きなパケット消費データの無線電話端末1を予備サーバに決定する。
【0098】
ここで、パケット残量以外のパケット消費データとしては、パケット残量を課金対象期間の終了日までの日数Nで割った日割りパケット残量(M−C)/N、定額料金で使用可能なパケット量Mに対するパケット残量の割合を示すパケット残量比率(M−C)/M等がある。
【0099】
また、上記の実施の形態では、内線電話システムに加入中のいずれか一台の無線電話端末1が呼制御サーバ機能を有効にしてIP電話網4に接続することにより、内線電話システムに加入中のすべての無線電話端末1のIP電話による外線通話を可能としている。しかし、本発明はこれに限定されない。本発明は、内線電話システムに加入中のいずれか一台の無線電話端末1が呼制御サーバ機能を有効にして電話網に接続することにより、内線電話システムに加入中のすべての無線電話端末1の外線通話を可能とするものであればよい。例えば、呼制御サーバ機能を有効に設定している無線電話端末1を、IP電話網4に代えて携帯電話網に接続してもよいし、あるいはPHS網に接続してもよい。
【0100】
また、上記の実施の形態において、特定の無線電話端末1にVPNルータ2の機能を持たせてもよい。
【0101】
また、上記の実施の形態において、図5に示す無線電話端末1の機能構成は、ASIC(Application Specific Integrated Circuit)、FPGA(Field Programmable Gate Array)などの集積ロジックICによりハード的に実現されるものでもよいし、あるいはDSP(Digital Signal Processor)などの計算機によりソフトウエア的に実現されるものでもよい。または、CPU、メモリ、HDD、DVD−ROM等の補助記憶装置、および無線LANアダプタ等の無線通信機を備えたPC(Personal Computer)、PDA(Personal Digital Assistant)、スマートホン等の汎用コンピュータにおいて、CPUが所定のプログラムを補助記憶装置からメモリ上にロードして実行することで実現されるものでもよい。
【符号の説明】
【0102】
1、1−1〜1−3:無線電話端末、 2:VPNルータ、 3:通信パケット網、 4:IP電話網、 100:通信パケット網インターフェース部、 101:マンマシンインターフェース部、 102:IP電話網通信部、 103:VPN接続部、 104:PN通信部、 105:IP電話処理部、 106:呼制御サーバ処理部、 107:パケット残量通知部、 108:パケット残量計測部、 109:主制御部、 1051:登録要求部、 1052:状態反映部、 1061:呼制御状態通知部、 1091:設定部、 1092:取得要否判断部、 1093:切替可否判断部、 1094:決定部
図1
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