特許第6468382号(P6468382)IP Force 特許公報掲載プロジェクト 2022.1.31 β版

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(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】特許公報(B1)
(11)【特許番号】6468382
(24)【登録日】2019年1月25日
(45)【発行日】2019年2月13日
(54)【発明の名称】情報処理装置及びプログラム
(51)【国際特許分類】
   G06Q 50/10 20120101AFI20190204BHJP
   A63F 13/792 20140101ALI20190204BHJP
   A63F 13/70 20140101ALI20190204BHJP
【FI】
   G06Q50/10
   A63F13/792
   A63F13/70
【請求項の数】10
【全頁数】20
(21)【出願番号】特願2018-38335(P2018-38335)
(22)【出願日】2018年3月5日
【審査請求日】2018年7月26日
【早期審査対象出願】
(73)【特許権者】
【識別番号】000132471
【氏名又は名称】株式会社セガゲームス
(74)【代理人】
【識別番号】100176072
【弁理士】
【氏名又は名称】小林 功
(72)【発明者】
【氏名】岡林 芳弘
(72)【発明者】
【氏名】菊池 富雄
(72)【発明者】
【氏名】最上 直
(72)【発明者】
【氏名】松下 佳樹
(72)【発明者】
【氏名】磯部 英之
(72)【発明者】
【氏名】石川 伸
(72)【発明者】
【氏名】吉野 慎一
【審査官】 田辺 正樹
(56)【参考文献】
【文献】 特開2016−002145(JP,A)
【文献】 特開2008−114095(JP,A)
(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
A63F1/00−5/04、9/00−13/98
G06F19/00
G06Q10/00−10/10、30/00−30/08、
50/00−50/20、50/26−99/00
(57)【特許請求の範囲】
【請求項1】
所定のグループに属するゲームをプレイヤがプレイする対価として消費可能な第一電子遊戯媒体、及び、前記所定のグループに属するゲーム以外のゲームをプレイヤがプレイする対価として消費可能な第二電子遊戯媒体が記憶される記憶手段と、
プレイヤの変換操作に応じて、当該プレイヤが所持している通貨を、少なくとも前記第一電子遊戯媒体及び前記第二電子遊戯媒体のうち何れか一方の電子遊戯媒体に変換し、変換した電子遊戯媒体を当該プレイヤの識別情報に対応付けて前記記憶手段に記憶する変換手段と、
前記第一電子遊戯媒体の消費可能な期限を、前記第二電子遊戯媒体の消費可能な期限と異なる期限に設定する設定手段と、
を備える情報処理装置。
【請求項2】
所定のグループに属するゲームをプレイヤがプレイする対価として消費可能な第一電子遊戯媒体、及び、前記所定のグループに属するゲーム以外のゲームをプレイヤがプレイする対価として消費可能な第二電子遊戯媒体が記憶される記憶手段と、
プレイヤの変換操作に応じて、当該プレイヤが所持している通貨を、前記第一電子遊戯媒体に変換し、変換した第一電子遊戯媒体を当該プレイヤの識別情報に対応付けて前記記憶手段に記憶し、且つ、プレイヤの変換操作に応じて、当該プレイヤの識別情報に対応付けられている第一電子遊戯媒体を、前記第二電子遊戯媒体に変換し、変換した第二電子遊戯媒体を当該プレイヤの識別情報に対応付けて前記記憶手段に記憶する変換手段と、
前記第一電子遊戯媒体の消費可能な期限を、前記第二電子遊戯媒体の消費可能な期限と異なる期限に設定する設定手段と、
を備える情報処理装置。
【請求項3】
少なくとも前記第一電子遊戯媒体の期限の経過を管理する管理手段を備え、
前記変換手段は、前記第一電子遊戯媒体の消費可能な期限が経過したと前記管理手段が判定した場合、期限が経過した第一電子遊戯媒体を、当該第一電子遊戯媒体と異なる他のものに変換する、
請求項1又は2に記載の情報処理装置。
【請求項4】
前記第一電子遊戯媒体に設定された消費可能な期限を、対応するプレイヤに通知する通知手段、
を更に備える請求項1乃至3の何れか1項に記載の情報処理装置。
【請求項5】
前記所定のグループは、それぞれ一又は複数のゲームが属する複数のグループを含み、
前記第一電子遊戯媒体は、グループ毎に、当該グループに対応するゲーム専用に消費可能な専用電子遊戯媒体を含み、
前記変換手段は、プレイヤの変換操作に応じて、当該プレイヤが所持する通貨を、複数の前記専用電子遊戯媒体のうち何れか一つの専用電子遊戯媒体に変換する、
請求項乃至の何れか1項に記載の情報処理装置。
【請求項6】
前記設定手段は、前記専用電子遊戯媒体の消費可能な期限を、前記専用電子遊戯媒体毎又はプレイヤ毎に異なる期限に設定する、
請求項に記載の情報処理装置。
【請求項7】
前記ゲームにおいて予め定められた報酬条件が成立した場合に、プレイヤが当該ゲームをプレイする対価として消費した専用電子遊戯媒体とは異なる専用電子遊戯媒体をプレイヤに付与する付与手段、
を更に備える請求項又はに記載の情報処理装置。
【請求項8】
前記変換手段は、前記通貨を前記第一電子遊戯媒体に変換する場合、第一変換レートに基づき変換し、前記通貨を前記第二電子遊戯媒体に変換する場合、第二変換レートに基づき変換し、且つ、変換操作に応じて、前記第一電子遊戯媒体を第三変換レートに基づき前記第二電子遊戯媒体に変換し、
前記第一変換レートと前記第三変換レートとを乗算した値は、前記第二変換レートよりも低い、
請求項1乃至の何れか1項に記載の情報処理装置。
【請求項9】
所定のグループに属するゲームをプレイヤがプレイする対価として消費可能な第一電子遊戯媒体、及び、前記所定のグループに属するゲーム以外のゲームをプレイヤがプレイする対価として消費可能な第二電子遊戯媒体が記憶される記憶手段を備えるコンピュータを、
プレイヤの変換操作に応じて、当該プレイヤが所持している通貨を、少なくとも前記第一電子遊戯媒体及び前記第二電子遊戯媒体のうち何れか一方の電子遊戯媒体に変換し、変換した電子遊戯媒体を当該プレイヤの識別情報に対応付けて前記記憶手段に記憶する変換手段、
前記第一電子遊戯媒体の消費可能な期限を、前記第二電子遊戯媒体の消費可能な期限と異なる期限に設定する設定手段、
として機能させるためのプログラム。
【請求項10】
所定のグループに属するゲームをプレイヤがプレイする対価として消費可能な第一電子遊戯媒体、及び、前記所定のグループに属するゲーム以外のゲームをプレイヤがプレイする対価として消費可能な第二電子遊戯媒体が記憶される記憶手段を備えるコンピュータを、
プレイヤの変換操作に応じて、当該プレイヤが所持している通貨を、前記第一電子遊戯媒体に変換し、変換した第一電子遊戯媒体を当該プレイヤの識別情報に対応付けて前記記憶手段に記憶し、且つ、当該プレイヤの変換操作に応じて、当該プレイヤの識別情報に対応付けられている第一電子遊戯媒体を、前記第二電子遊戯媒体に変換し、変換した第二電子遊戯媒体を当該プレイヤの識別情報に対応付けて前記記憶手段に記憶する変換手段、
前記第一電子遊戯媒体の消費可能な期限を、前記第二電子遊戯媒体の消費可能な期限と異なる期限に設定する設定手段、
として機能させるためのプログラム。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、情報処理装置及びプログラムに関する。
【背景技術】
【0002】
従来から、店舗等から借りた物理メダルを消費してプレイヤがゲームをプレイすることができるゲーム装置が知られている。
【0003】
これに関し、特許文献1には、物理メダルの代わりに、複数の種類の電子メダルを設け、当該複数の種類の電子メダルのうちプレイヤに対応付けられた電子メダルを消費してゲームをプレイすることができる技術が開示されている。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0004】
【特許文献1】特許第6096719号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0005】
しかしながら、特許文献1に記載の各種電子メダルは、全てのゲームにおいて消費可能となっている。この場合、とかく人気のあるゲームや最新のゲーム等の特定のゲームにプレイヤが集中することとなり、多くのプレイヤが広くこれらのゲームを楽しむことが困難となる恐れがあった。
【0006】
本発明はこのような課題に鑑みてなされたものであり、その目的は、特定のゲームにプレイヤが集中することを抑制することができる情報処理装置及びプログラムを提供することにある。
【課題を解決するための手段】
【0007】
上記課題を解決するために、本発明の一態様に係る情報処理装置は、所定のグループに属するゲームをプレイヤがプレイする対価として消費可能な第一電子遊戯媒体、及び、前記所定のグループに属するゲーム以外のゲームをプレイヤがプレイする対価として消費可能な第二電子遊戯媒体が記憶される記憶手段と、プレイヤの変換操作に応じて、当該プレイヤが所持している通貨を、少なくとも前記第一電子遊戯媒体及び前記第二電子遊戯媒体のうち何れか一方の電子遊戯媒体に変換し、変換した電子遊戯媒体を当該プレイヤの識別情報に対応付けて前記記憶手段に記憶する変換手段と、を備える。
【0008】
上記一態様によれば、通貨を第二電子遊戯媒体に変換したプレイヤは、当該第二電子遊戯媒体を消費しても、所定のグループに属するゲームをプレイすることはできないので、所定のグループに属するゲーム、すなわち、特定のゲームにプレイヤが集中することを抑制できる。
【発明の効果】
【0009】
本発明によれば、特定のゲームにプレイヤが集中することを抑制することができる。
【図面の簡単な説明】
【0010】
図1】本実施形態に係る情報処理装置としてのメダル管理サーバを含むメダル管理システムの全体構成の一例を示すブロック図である。
図2図1に示すメダル管理サーバのハードウェア構成の一例を示す図である。
図3図1に示す店舗端末のハードウェア構成の一例を示す図である。
図4】複数のゲーム装置が提供する各種ゲームが属するグループについて説明する図である。
図5】本実施形態に係る情報処理装置としてのメダル管理サーバの機能構成の一例を示すブロック図である。
図6】本実施形態に係るメダル管理システムの処理のうち、価値媒体を電子メダルに変換する変換処理の流れを示すフローチャートである。
図7】本実施形態に係るメダル管理システムの処理のうち、ゲーム装置がメダル管理サーバ10と連動して実行するゲーム処理の流れを示すフローチャートである。
図8】本実施形態に係るメダル管理システムの処理のうち、ゲーム装置にグループ設定値を設定する設定処理の流れを示すフローチャートである。
図9】口座テーブルの一例を示す図であって、(A)は、変換処理前における口座テーブルの内容を示す図であり、(B)は、変換処理後における口座テーブルの内容を示す図である。
図10】口座テーブルの一例を示す図であって、(A)は、列の追加前における口座テーブルの内容を示す図であり、(B)は、列の追加後における口座テーブルの内容を示す図である。
【発明を実施するための形態】
【0011】
以下、添付図面を参照しながら本発明の実施形態(以下、「本実施形態」という。)について説明する。説明の理解を容易にするため、各図面において同一の構成要素及びステップに対しては可能な限り同一の符号を付して、重複する説明は省略する。
【0012】
<全体構成>
図1は、本実施形態に係る情報処理装置としてのメダル管理サーバ10を含むメダル管理システム1の全体構成の一例を示すブロック図である。
【0013】
<全体構成>
図1は、本実施形態に係る情報処理装置としてのメダル管理サーバ10を含むメダル管理システム1の全体構成の一例を示すブロック図である。
【0014】
図1に示すように、メダル管理システム1は、メダル管理サーバ10と、ゲームサーバ12と、複数の店舗S(例えば店舗A、店舗B、店舗C等)にそれぞれ設置された店舗端末14と、複数のゲーム装置16と、を備える。これらの装置は、インターネットやイントラネット等の通信ネットワークNTを介して互いに通信可能に構成されている。なお、ゲーム装置16は、他の装置と直接通信せず、不図示のターミナル装置を介して、他の装置と通信してもよい。
【0015】
メダル管理サーバ10は、ゲームの際に消費される電子遊戯媒体を管理する装置である。電子遊戯媒体としては、例えば電子メダルやクレジット等が挙げられるが、本実施形態では電子メダルである場合を説明する。なお、電子メダルとは、物理メダルと異なり、無体物の情報である。本実施形態では、電子メダルは少なくとも二種類存在し、例えば専用電子メダル(第一電子遊戯媒体、専用電子遊戯媒体)と汎用電子メダル(第二電子遊戯媒体)が存在する。なお、このメダル管理サーバ10は、店舗Sの外に設けられても中に設けられてもよい。また、メダル管理サーバ10は、店舗S毎に設置したり、店舗端末14又はゲームサーバ12と一体の装置であってもよい。
【0016】
ゲームサーバ12は、ゲーム装置16に関するデータ、例えばプレイヤのゲームの進行状況を示すプレイデータ等を管理する装置である。
【0017】
店舗端末14は、電子メダルの貸し出し(プレイヤ側から見た場合は「借り入れ」)やIDカードの発行が可能な装置である。
【0018】
複数のゲーム装置16は、例えばプレイヤIDでログインされ、店舗端末14又はゲームサーバ12でこれが許可されるとゲームプログラムを実行して、プレイヤに各種ゲームを提供する装置である。これらのゲーム装置16は、ゲームの開始の際或いはゲームの途中で、ゲーム装置16のゲームに対して設定されているグループ設定値に対応する電子メダルの消費をプレイヤに要求する構成となっている。なお、このグループ設定値については、後述する。
【0019】
<ハードウェア構成>
図2は、図1に示すメダル管理サーバ10のハードウェア構成の一例を示す図である。
【0020】
図2に示すように、メダル管理サーバ10は、制御装置20と、通信装置26と、記憶装置28と、を備える。この他に、メダル管理サーバ10は、図示しない表示装置や操作装置等を備えてもよい。制御装置20は、CPU(Central Processing Unit)22及びメモリ24を主に備えて構成される。
【0021】
制御装置20では、CPU22が記憶装置28或いはメモリ24等に格納された所定のプログラムを実行することにより、各種の機能構成として機能する。この機能構成の詳細については後述する。
【0022】
通信装置26は、外部の装置と通信するための通信インターフェース等で構成される。通信装置26は、例えば、店舗端末14との間で各種の情報を送受信する。
【0023】
記憶装置28は、ハードディスク等で構成される。記憶装置28は、制御装置20における処理の実行に必要な各種プログラムや各種の情報、及び処理結果の情報を記憶する。
【0024】
なお、メダル管理サーバ10は、専用又は汎用のサーバ・コンピュータなどの情報処理装置を用いて実現することができる。また、メダル管理サーバ10は、単一の情報処理装置より構成されるものであっても、通信ネットワーク上に分散した複数の情報処理装置より構成されるものであってもよい。また、図2は、メダル管理サーバ10が有する主要なハードウェア構成の一部を示しているに過ぎず、メダル管理サーバ10は、サーバが一般的に備える他の構成を備えることができる。
【0025】
図3は、図1に示す店舗端末14のハードウェア構成の一例を示す図である。なお、ゲーム装置16のハードウェア構成も、店舗端末14の構成と同様であるので、その説明を省略する。
【0026】
店舗端末14は、CPU30と、記憶装置32と、表示装置34と、入力装置36と、通信装置38と、支払受付装置40と、読取装置42と、発行装置44と、を備える。
【0027】
CPU30は、記憶装置32や表示装置34等の店舗端末14の各種装置を制御する。
【0028】
記憶装置32には、店舗Sに来店したプレイヤに対して受付画面等を表示するためのプログラムが記憶されている。
【0029】
表示装置34は、上記受付画面や電子メダルの借入画面等の各種画面を表示する。
【0030】
入力装置36は、プレイヤの入力操作を受け付け、その入力操作の内容を記憶装置32に入力する。
【0031】
通信装置38は、通信ネットワークNTを介して、メダル管理サーバ10等と通信する。
【0032】
支払受付装置40は、価値媒体の支払いを受け付ける装置である。価値媒体としては、例えば、通貨(電子マネー等の仮想通貨を含む)、ポイント、クレジット、第一電子メダル、第二電子メダル、物理メダル等が挙げられる。本実施形態では、支払受付装置40は、少なくとも通貨の支払いを受け付ける。
【0033】
読取装置42は、プレイヤIDを記録したプレイヤカードからそのプレイヤIDを読み取るものである。なお、このプレイヤIDは、プレイヤだけでなく店舗Sに設定することも可能である。
【0034】
発行装置44は、プレイヤの操作に応じて、プレイヤカードを発行する装置である。
【0035】
<ゲームのグループ>
図4は、複数のゲーム装置16が提供する各種ゲームが属するグループについて説明する図である。
【0036】
図4に示すように、本実施形態では、複数のゲーム装置16が提供する各種ゲームは、専用グループG1(所定のグループ)と、汎用グループG2に分けることができる。各グループに対しては、対応するグループ設定値が設けられる。
【0037】
専用グループG1は、当該専用グループG1に属するゲームをプレイヤがプレイする対価として専用電子メダルM1の消費をプレイヤに要求するゲームのグループである。専用グループG1には、一又は複数のゲームが属してもよい。また、専用グループG1は、一又は複数のグループを含んでいてもよい。本実施形態では、専用グループG1は、例えば第一グループG11と、第二グループG12と、を含む。
【0038】
第一グループG11は、当該第一グループG11に属するゲームをプレイヤがプレイする対価として第一専用電子メダルM11の消費をプレイヤに要求するゲームのグループである。第二グループG12は、当該第二グループG12に属するゲームをプレイヤがプレイする対価として第二専用電子メダルM12の消費をプレイヤに要求するゲームのグループである。言い換えれば、専用メダルM1は、第一グループG11に属するゲームをプレイヤがプレイする対価として消費可能な第一専用電子メダルM11と、第二グループG12に属するゲームをプレイヤがプレイする対価として消費可能な第二専用電子メダルM12と、を含む。これらの第一グループG11や第二グループG12には、例えば人気のゲームや最新のゲームが属している。
【0039】
汎用グループG2は、専用グループG1に属するゲーム以外のゲームをプレイヤがプレイする対価として汎用電子メダルM2の消費をプレイヤに要求するゲームのグループである。この汎用グループG2には、例えば人気のないゲームや古いゲームが属している。
【0040】
また、ゲーム装置16に設定されているゲームのグループ設定値を変更することで、ゲーム装置16のゲームが属するグループを変更することができる。言い換えれば、ゲームをプレイヤがプレイする対価として消費可能な(消費を要求する)電子メダルを変更することができる。例えば、図4中の矢印に示すように、所定のゲームであるゲームZが属するグループを、汎用グループG2から専用グループG1の第一グループG11に変更したり、専用グループG1の第一グループG11から汎用グループG2に戻したりすることもできる。また、ゲームZが属するグループを、専用グループG1の中のグループ同士、例えば第一グループG11から第二グループG12に変更してもよい。なお、グループ設定値の初期値は、汎用グループG2を示す値に設定されている。
【0041】
<機能構成>
図5は、本実施形態に係る情報処理装置としてのメダル管理サーバ10の機能構成の一例を示すブロック図である。
【0042】
図5に示すように、メダル管理サーバ10は、記憶手段60と、変換手段62と、設定手段64と、管理手段66と、通知手段68と、付与手段70等の機能手段を備える。記憶手段60は、一又は複数の記憶装置28により実現される。また、その他の機能手段は、CPU22が記憶装置28に格納されているプログラムを実行することにより実現される。
【0043】
記憶手段60は、専用グループG1に属するゲームをプレイヤがプレイする対価として消費可能な専用メダルM1、及び、専用グループG1に属するゲーム以外のゲーム、本実施形態では汎用グループGに属するゲームをプレイヤがプレイする対価として消費可能な汎用メダルM2が記憶される。本実施形態では、専用メダルM1及び汎用メダルM2は、プレイヤの識別情報(例えばプレイヤID)毎に対応付けられて口座テーブル60Aに記述されている。この口座テーブル60Aは、店舗S毎に、記憶手段60に記憶されている。また、記憶手段60には、価値媒体を変換する際に使用する変換レートが記憶されている。この変換レートも、本実施形態では、変換レートテーブル60Bに記述される。なお、この変換レートテーブル60Bは、店舗S毎に個別に設けられてもよい。
【0044】
変換手段62は、店舗端末14におけるプレイヤの変換操作に応じて、当該プレイヤが所持している価値媒体(通貨を含む)を、少なくとも専用電子メダルM1及び汎用電子メダルM2のうち何れか一方の電子メダルに変換する機能を有する。そして、変換手段62は、変換した電子メダルを当該プレイヤのプレイヤIDに対応付けて記憶手段60に記憶する機能も有する。本実施形態では、変換手段62は、プレイヤが所持する通貨を専用電子メダルM1に変換する場合、複数の専用電子メダルM1のうち何れか一つの専用電子メダル(例えば第一専用電子メダルM11又は第二専用電子メダルM12)に変換する。なお、上記「プレイヤの変換操作」は、プレイヤの変換指示による店舗Sの店員の変換操作を含む。
【0045】
変換手段62による変換例としては、通貨を専用電子メダルM1又は汎用電子メダルM2に変換する場合や、専用電子メダルM1を汎用電子メダルM2に変換する場合、汎用電子メダルM2を汎用電子メダルM1に変換する場合、第一専用メダルM11と第二専用メダルM12を相互に変換する場合等が挙げられる。なお、電子メダルは、もともと通貨の支払いによって借り受けるものであるため、通貨を専用電子メダルM1又は汎用電子メダルM2に変換することは、広義には専用電子メダルM1を汎用電子メダルM2に変換する場合や、汎用電子メダルM2を専用電子メダルM1に変換する場合、第一専用メダルM11と第二専用メダルM12を相互に変換する場合等も含む。例えば、変換手段62は、プレイヤの変換操作に応じて、当該プレイヤが所持している通貨を、専用電子メダルM1に変換し、変換した専用電子メダルM1を当該プレイヤのプレイヤIDに対応付けて記憶手段60に記憶し、且つ、プレイヤの変換操作に応じて、プレイヤIDに対応付けられている専用電子メダルM1を、汎用電子メダルM2に変換し、変換した汎用電子メダルM2を当該プレイヤIDに対応付けて記憶手段60に記憶する。但し、店舗Sの利益を考えると、都度、通貨から専用電子メダルM1や汎用電子メダルM2等に直接変換するほうが望ましい。
【0046】
ここで、変換手段62は、通貨を専用電子メダルM1に変換する場合、第一変換レートに基づいて変換し、通貨を汎用電子メダルM2に変換する場合、当該第一変換レートと同じ又は異なる第二変換レートに基づいて変換してもよい。本実施形態では、第二変換レートは、第一変換レートよりも高く設定されている。第二変換レートが第一変換レートよりも高く設定される理由は、同じ通貨の量でも汎用電子メダルM2に変換したほうが多くのメダルが得られることから、汎用グループG2のゲームをプレイする機会が多くなる(プレイヤが特定のゲームに集中せずに均一に散らばることを促す)ためである。変換の具体例としては、100円という通貨が、専用電子メダルM1では10枚に変換され、汎用電子メダルM2では当該10枚より多い枚数の100枚に変換される。
【0047】
また、変換手段62は、専用電子メダルM1や汎用電子メダルM2を互いに変換しても、変換することを禁止してもよい。本実施形態では、変換手段62は、専用電子メダルM1を、第三変換レートに基づき、汎用電子メダルM2に変換し、且つ、汎用電子メダルM2を、第三変換レートよりも低い第四変換レートに基づき、専用電子メダルM1に変換してもよい。また、第一変換レートと第三変換レートとを乗算した値は、第二変換レートよりも低く、且つ、第二変換レートと第四変換レートとを乗算した値は、第一変換レートよりも低いことが好ましい。電子メダル同士で交換する方がプレイヤにとってお得になることを防ぐことで、通貨での変換を促すことができるからである。
【0048】
また、変換する場合、特に電子メダル同士を変換する場合には、プレイヤが所持する通貨、ポイント、アイテム等の価値媒体の中から変換手数料を徴収することが好ましい。
また、変換手段62は、価値媒体の変換量に応じて、対応する変換レートを変更してもよい。例えば、価値媒体が100円の通貨の場合には、2倍の変換レートとし、価値媒体が1000円の通貨の場合には、5倍の変換レートにするなど、価値媒体の量が多いほど変換レートを高く設定してもよい。また、変換手段62は、変換のための価値媒体とは別の価値媒体の支払いに基づき、何れかの変換レートを変更してもよい。また、変換手段62は、店舗Sにおけるゲーム装置16の稼働度合又は店舗Sにおけるプレイヤの混雑度合を店舗端末14等から適宜取得し、これに基づき、各変換レートを変更してもよい。例えば、変換手段62は、稼働度合又は混雑度合が高い場合、各変換レートを低い値に変更し、稼働度合又は混雑度合が低い場合、各変換レートを高い値に変更してもよい。また、変換手段62は、専用グループG1等のグループ毎に、対応するゲームの稼働率を店舗端末14等から適宜取得し、当該グループに関係する変換レートを変更してもよい。
【0049】
設定手段64は、専用電子メダルM1の消費可能な期限を、汎用電子メダルM2の消費可能な期限と異なる期限に設定する機能を有する。ここで、汎用電子メダルM2の消費期限は、有限であっても無限であってもよい。本実施形態では、設定手段64は、汎用電子メダルM2の消費可能な期限を有限、例えば変換手段62による変換日から数カ月に設定するとともに、専用電子メダルM1の消費可能な期限を、汎用電子メダルM2の消費可能な期限と比べて短い期限、例えば変換手段62による変換日から数日から数週間に設定する。また、設定手段64は、専用電子メダルM1の消費可能な期限を、専用電子メダルM1(専用グループG1)毎又はプレイヤ毎に異なる期限を設定してもよい。また、設定手段64は、ゲーム結果や天候、店舗Sの混雑状況等に応じて、専用電子メダルM1の消費可能な期限を設定してもよい。なお、設定手段64への設定は、メダル管理サーバ10に対して管理者等の操作入力であっても、店舗端末14や外部のサーバ(図示しない)からの情報、ゲーム装置16等へのログイン状況などに応じてプログラム的に処理されるようにしても何れでもよい。
【0050】
管理手段66は、専用電子メダルM1や汎用電子メダルM2の期限の経過を管理する機能を有する。ここで、変換手段62は、専用電子メダルM1の消費可能な期限が経過したと管理手段66が判定した場合、対応する専用電子メダルM1、言い換えれば期限が経過した専用電子メダルM1を、当該専用電子メダルM1と異なる他のものに変換する。この「他のもの」としては、ゲームアイテムや汎用電子メダルM2等が挙げられる。なお、汎用電子メダルM2に変換する際は、期限が経過した専用電子メダルM1の枚数に1未満の第五変換レートを乗算して得られる枚数の汎用電子メダルM2に変換することが好ましい。また、この第五変換レートは、ユーザが自ら専用電子メダルM1から汎用電子メダルM2に変換する際に使用される第三変換レートよりも低いことが好ましい。ゲームアイテムに変換する場合は、変換されるゲームアイテムと、それに対応した専用電子メダルM1の数量とを変換レートテーブル60Bと同様に記憶手段60にテーブルとして記憶しておき、これに基づいて期限が経過した専用電子メダルM1をゲームアイテムに変換する等が考えられる。
【0051】
通知手段68は、専用電子メダルM1又は/及び汎用電子メダルM2に設定された期限を、対応するプレイヤに通知する機能を有する。特に、専用電子メダルM1について汎用電子メダルM2よりも消費可能な期限が短く設定された場合には、通知手段68は、少なくとも当該専用電子メダルM1の消費可能な期限を通知する。通知する方法としては、プレイヤの携帯端末にメールで通知したり、自動音声で通知したり、プッシュ通知したりする方法が挙げられる。通知するタイミングとしては、期限の一週間前であったり、数日前であったり、一定期間プレイヤが店舗Sに来店しないと判定したとき等のタイミングが挙げられる。
【0052】
付与手段70は、ゲームにおいて予め定められた報酬条件が成立した場合に、プレイヤが当該ゲームをプレイする対価として消費した専用電子メダルM1とは異なる専用電子メダルM1をプレイヤに付与する機能を有する。例えば、プレイヤが当該ゲームをプレイする対価として消費した専用電子メダルM1が第一専用電子メダルM11である場合、付与手段70は、第二専用電子メダルM12を付与する。また、付与手段70は、消費した専用電子メダルM1と異なり、且つ、稼働率の低いゲームに対応する専用電子メダルを付与してもよい。なお、上記「報酬条件」としては、ゲームをクリアしたという条件、対戦で勝利したという条件、抽選で当選したという条件、スコアやポイント、技の回数が閾値以上となったという条件、ゲーム装置16において所定の場所にボールや物理メダル、カード等が位置したという条件等が挙げられる。また、付与手段70は、ゲームにおいて予め定められた報酬条件が成立した場合に、プレイヤが当該ゲームをプレイする対価として消費した汎用電子メダルM2とは異なる専用電子メダルM1をプレイヤに付与してもよい。更に、予めプレイヤに報酬となる電子メダルを選択させるようにしてもよい。この場合、選択した電子メダルに応じて上述の変換レート等により付与される電子メダルの量が異なる。
【0053】
<変換処理の流れ>
図6は、本実施形態に係るメダル管理システム1の処理のうち、価値媒体を電子メダルに変換する変換処理の流れを示すフローチャートである。なお、以下のステップの順番は、適宜、変更することができる。
【0054】
(ステップSP10)
店舗端末14は、表示装置34に受付画面を表示する。そして、処理は、ステップSP12の処理に移行する。
【0055】
(ステップSP12)
店舗端末14は、受付画面におけるプレイヤの操作に応じて、表示装置34に借入画面を表示する。この借入画面には、例えばプレイヤカードを要求する旨や、変換元の価値媒体や変換先の電子メダルの選択を要求する旨等が記述される。そして、処理は、ステップSP14の処理に移行する。
【0056】
(ステップSP14)
店舗端末14は、当該店舗端末14のプレイヤの操作に基づき、プレイヤカードが有るか否かを判定する。そして、処理は、当該判定が肯定判定された場合にはステップSP16の処理に移行し、当該判定が否定判定された場合にはステップSP10の処理に戻る。
【0057】
(ステップSP16)
店舗端末14は、プレイヤカードを読み取り、プレイヤIDを取得する。この際、店舗端末14は、プレイヤにパスワードを求め、プレイヤを認証する認証処理を行ってもよい。そして、処理は、ステップSP18の処理に移行する。
【0058】
(ステップSP18)
店舗端末14は、プレイヤから、変換元となる価値媒体の選択を受け付ける。本実施形態では、店舗端末14は、通貨、第一専用電子メダルM11、第二専用電子メダルM12、汎用電子メダルM2の四種類の価値媒体のうち何れか一つの種類の価値媒体の選択を受け付ける。そして、処理は、ステップSP20の処理に移行する。
【0059】
(ステップSP20)
店舗端末14は、プレイヤから、変換先となる電子メダルの選択を受け付ける。本実施形態では、第一専用電子メダルM11、第二専用電子メダルM12、汎用電子メダルの三種類の電子メダルのうち何れか一種類の電子メダルの選択を受け付ける。そして、処理は、ステップSP20の処理に移行する。
【0060】
(ステップSP22)
店舗端末14は、プレイヤから、変換元となる価値媒体の変換量の入力を受け付ける。ここで、価値媒体が通貨の場合には、当該通貨の投入を受け付けることで、変換量の入力を受け付ける。そして、処理は、ステップSP24の処理に移行する。
【0061】
(ステップSP24)
店舗端末14は、ステップSP18〜22にて受け付けた入力内容や当該店舗端末14が設置されている店舗Sの店舗IDを含む変換要求を、メダル管理サーバ10に送信する。そして、処理は、ステップSP26の処理に移行する。
【0062】
(ステップSP26)
メダル管理サーバ10は、店舗端末14から変換要求を受信する。これに応答して、メダル管理サーバ10の変換手段62は、受信した変換要求に基づき、変換先として専用電子メダルM1(第一専用電子メダルM11又は第二専用電子メダルM12)が選択されているか否かを判定する。そして、処理は、当該判定が肯定判定された場合にはステップSP28の処理に移行し、当該判定が否定判定された場合にはステップSP32の処理に移行する。
【0063】
(ステップSP28)
変換手段62は、変換要求に含まれる変換元の選択内容と、変換先としての専用電子メダルM1とに対応する変換レートを変換レートテーブル60Bから取得する。そして、処理は、ステップSP30の処理に移行する。
【0064】
(ステップSP30)
変換手段62は、取得した変換レートに基づき、価値媒体を専用電子メダルM1に変換する。そして、変換手段62は、変換要求に含まれる店舗IDに対応する口座テーブル60Aを取得する。続いて、変換手段62は、変換した専用電子メダルM1を、取得した口座テーブル60Aにおいて、変換要求に含まれるプレイヤIDに対応付けられている専用電子メダルM1に追加(加算)する。また、設定手段64は、口座テーブル60Aにおいて、追加した専用電子メダルM1に消費可能な期限を対応付けて記憶することで、追加した専用電子メダルM1に対して消費可能な期限を設定する。なお、口座テーブル60Aにおいて、追加した専用電子メダルM1に消費可能な期限が既に設定されている場合には、設定されているものを上書きして、追加した専用電子メダルM1に対して消費可能な期限を設定する。
【0065】
ここで、図9は、口座テーブル60Aの一例を示す図であって、図9(A)は、変換処理前における口座テーブル60Aの内容を示す図であり、図9(B)は、変換処理後における口座テーブル60Aの内容を示す図である。
【0066】
図9(A)に示す例では、口座テーブル60Aには、一又は複数のプレイヤID毎に、汎用電子メダルM2の枚数と、第一専用電子メダルM11の枚数と、当該第一専用電子メダルM11の消費可能な期限と、第二専用電子メダルM12の枚数と、当該第二専用電子メダルM12の消費可能な期限と、パスワードと、が対応付けられている。このような図9(A)示す口座テーブル60Aの内容から、プレイヤID「P003」のプレイヤが、通貨として例えば10000円を第一専用電子メダルM11に変換するときは、変換手段62は、図9(B)に示す口座テーブル60Aの内容のように、プレイヤID「P003」の第一専用電子メダルM11の枚数を0枚から5000枚に加算する。また、設定手段64は、加算した第一専用電子メダルM11に対して10日の期限を設定する。なお、図9(B)において、変換処理前後で変化した欄にはハッチングを付している。
【0067】
図6に戻って、処理は、ステップSP32の処理に移行する。
【0068】
(ステップSP32)
変換手段62は、変換要求に含まれる変換元の選択内容と、変換先としての汎用電子メダルM2とに対応する変換レートを変換レートテーブル60Bから取得する。そして、処理は、ステップSP34の処理に移行する。
【0069】
(ステップSP34)
変換手段62は、取得した変換レートに基づき、価値媒体を汎用電子メダルM2に変換する。そして、変換手段62は、変換要求に含まれる店舗IDに対応する口座テーブル60Aを取得する。続いて、変換手段62は、変換した汎用電子メダルM2を、取得した口座テーブル60Aにおいて、変換要求に含まれるプレイヤIDに対応付けられている汎用電子メダルM2に追加(加算)する。また、設定手段64は、口座テーブル60Aにおいて、追加した汎用電子メダルM2に消費可能な期限を対応付けて記憶することで、追加した汎用電子メダルM2に対して消費可能な期限を設定する。なお、口座テーブル60Aにおいて、追加した汎用電子メダルM2に消費可能な期限が既に設定されている場合には、設定されているものを上書きして、追加した汎用電子メダルM2に対して消費可能な期限を設定する。そして、処理は、ステップSP36の処理に移行する。
【0070】
(ステップSP36)
変換手段62は、変換結果を店舗端末14に送信する。そして、処理は、ステップSP38の処理に移行する。
【0071】
(ステップSP38)
店舗端末14は、メダル管理サーバ10から、変換結果を受信する。これに応答して、店舗端末14は、受信した変換結果を表示装置34に表示する。そして、処理は、ステップSP10の処理に戻る。
【0072】
<ゲーム処理の流れ>
図7は、本実施形態に係るメダル管理システム1の処理のうち、ゲーム装置16がメダル管理サーバ10と連動して実行するゲーム処理の流れを示すフローチャートである。なお、以下のステップの順番は、適宜、変更することができる。
【0073】
(ステップSP50)
ゲーム装置16は、ゲームをプレイしようとするプレイヤのプレイヤカードを読み取り、プレイヤIDを取得する。そして、処理は、ステップSP52の処理に移行する。
【0074】
(ステップSP52)
ゲーム装置16は、更にパスワードの入力をプレイヤから受け付け、当該ゲーム装置16が設置されている店舗Sの店舗ID、プレイヤID、及び入力されたパスワードを含む認証要求を、メダル管理サーバ10に送信する。そして、処理は、ステップSP54の処理に移行する。
【0075】
(ステップSP54)
メダル管理サーバ10は、ゲーム装置16から、認証要求を受信する。これに応答して、メダル管理サーバ10の管理手段66は、認証要求に含まれる店舗IDに対応する口座テーブル60Aに、認証要求に含まれるプレイヤID及びパスワードの組が存在するか否かを判定することで、プレイヤの認証を行う。そして、管理手段66は、認証結果をゲーム装置16に送信する。なお、この認証は、ゲームサーバ12や他のサーバが行ってもよい。そして、処理は、ステップSP56の処理に移行する。
【0076】
(ステップSP56)
ゲーム装置16は、メダル管理サーバ10から認証結果を受信する。当該認証結果が認証成功を示す場合には、ゲーム装置16は、当該ゲーム装置16のゲームに設定されているグループ設定値を読み出し、グループ設定値が専用グループG1を示す設定値か否かを判定する。そして、処理は、当該判定が肯定判定された場合にはステップSP58の処理に移行し、当該判定が否定判定された場合にはステップSP60の処理に移行する。
【0077】
(ステップSP58)
ゲーム装置16は、複数の専用電子メダルM1のうちグループ設定値に対応する専用電子メダルの消費をする確認の旨と、その消費枚数等を、表示装置34に表示する。そして、処理は、ステップSP62の処理に移行する。
【0078】
(ステップSP60)
ゲーム装置16は、汎用電子メダルM2の消費をする確認の旨と、その消費枚数等を、表示装置34に表示する。そして、処理は、ステップSP62の処理に移行する。
【0079】
(ステップSP62)
ゲーム装置16は、ゲーム装置16が設置されている店舗IDと、取得したプレイヤIDと、グループ設定値と、を含む消費要求をメダル管理サーバ10に送信する。そして、処理は、ステップSP64の処理に移行する。
【0080】
(ステップSP64)
メダル管理サーバ10は、ゲーム装置16から、消費要求を受信する。これに応答して、メダル管理サーバ10の管理手段66は、消費要求に含まれる店舗IDに対応する口座テーブル60Aを取得する。続いて、管理手段66は、取得した口座テーブル60Aから、消費要求に含まれるプレイヤID及びグループ設定値に対応する電子メダルを減算することで、当該電子メダルを消費する。そして、処理は、ステップSP66の処理に移行する。
【0081】
(ステップSP66)
管理手段66は、ゲームの実行の開始を許可する開始許可をゲーム装置16に送信する。そして、処理は、ステップSP68の処理に移行する。
【0082】
(ステップSP68)
ゲーム装置16は、メダル管理サーバ10から開始許可を受信する。これに応答して、ゲーム装置16は、ゲームを開始し、当該ゲームをプレイヤに提供する。そして、処理は、ステップSP70の処理に移行する。
【0083】
(ステップSP70)
ゲーム装置16は、ゲームにおいて予め定められた報酬条件が成立したか否かを判定する。本実施形態では、報酬条件は、対戦で勝利したという条件である。そして、処理は、当該判定が肯定判定された場合にはステップSP72の処理に移行し、当該判定が否定判定された場合には図7に示す一連の処理を終了する。
【0084】
(ステップSP72)
ゲーム装置16は、ゲームを開始するために消費した電子メダルの識別情報、言い換えればグループ設定値、プレイヤのプレイヤID、ゲーム装置16が設置されている店舗Sの店舗IDを含む報酬要求をメダル管理サーバ10に送信する。そして、処理は、ステップSP74の処理に移行する。
【0085】
(ステップSP74)
メダル管理サーバ10は、ゲーム装置16から、報酬要求を受信する。これに応答して、メダル管理サーバ10の付与手段70は、報酬要求に含まれるグループ設定値に対応する電子メダルとは異なる専用電子メダルM1と、汎用電子メダルM2と、の両方の電子メダルをプレイヤに付与する。そして、処理は、ステップSP76の処理に移行する。
【0086】
(ステップSP76)
付与手段70は、付与結果をゲーム装置16に送信する。そして、処理は、ステップSP78の処理に移行する。
【0087】
(ステップSP78)
ゲーム装置16は、メダル管理サーバ10から、付与結果を受信する。これに応答して、ゲーム装置16は、受信した付与結果を表示装置34に表示する。そして、図7に示す一連の処理が終了する。
【0088】
図8は、本実施形態に係るメダル管理システム1の処理のうち、ゲーム装置16のゲームにグループ設定値を設定する設定処理の流れを示すフローチャートである。なお、以下のステップの順番は、適宜、変更することができる。
【0089】
(ステップSP80)
メダル管理サーバ10の管理手段66は、管理画面を表示装置に表示する。この際、管理手段66は、各ゲーム装置16から、そのゲームに設定されているグループ設定値を取得し、その一覧を管理画面に掲載する。そして、処理は、ステップSP82の処理に移行する。
【0090】
(ステップSP82)
管理手段66は、管理者による特定のゲームの選択を受け付ける。続いて、管理手段66は、選択された特定のゲームのグループ設定値を、専用グループG1が示す設定値に設定する設定操作が有るか否かを判定する。そして、処理は、当該判定が肯定判定された場合にはステップSP84の処理に移行し、当該判定が否定判定された場合にはステップSP96の処理に移行する。
【0091】
(ステップSP84)
管理手段66は、管理者の操作に基づき、グループ設定値を新規に作成するか否かを判定する。そして、処理は、当該判定が肯定判定された場合にはステップSP86の処理に移行し、当該判定が否定判定された場合にはステップSP90の処理に移行する。
【0092】
(ステップSP86)
管理手段66は、グループ設定値を新規に生成するとともに、当該グループ設定値に対応する専用電子メダルのIDを生成する。そして、処理は、ステップSP88の処理に移行する。
【0093】
(ステップSP88)
管理手段66は、口座テーブル60Aに、生成した専用電子メダルのIDに対応する列を追加する。
【0094】
ここで、図10は、口座テーブル60Aの一例を示す図であって、図10(A)は、列の追加前における口座テーブル60Aの内容を示す図であり、図10(B)は、列の追加後における口座テーブル60Aの内容を示す図である。これら図10(A)及び図10(B)に示すように、新しい専用電子メダルM1として新しい電子メダルのID(ID=3)が生成された場合、口座テーブル60Aに、当該IDに対応する列が追加されている。
【0095】
図8に戻って、処理は、ステップSP92の処理に移行する。
【0096】
(ステップSP90)
管理手段66は、管理者から、既存のグループ設定値の中から何れか一つのグループ設定値の選択を受け付ける。そして、処理は、ステップSP92の処理に移行する。
【0097】
(ステップSP92)
管理手段66は、生成した又は受け付けたグループ設定値を含む設定指示を、選択された特定のゲームを提供する各ゲーム装置16に送信する。そして、処理は、ステップSP94の処理に移行する。
【0098】
(ステップSP94)
特定のゲームを提供する各ゲーム装置16は、メダル管理サーバ10から設定指示を受信する。これに応答して、各ゲーム装置16は、それらのゲームに設定されているグループ設定値を、設定指示に含まれるグループ設定値に変更(設定)する。
【0099】
(ステップSP96)
管理手段66は、管理者による特定のゲームの選択を受け付ける。続いて、管理手段66は、選択された特定のゲームのグループ設定値を、汎用グループG2が示す設定値に設定する設定操作が有るか否かを判定する。そして、処理は、当該判定が肯定判定された場合にはステップSP98の処理に移行し、当該判定が否定判定された場合には図8に示す一連の処理が終了する。
【0100】
(ステップSP98)
管理手段66は、特定のゲームのグループ設定値が、特定のゲーム以外にも設定されているか否か、言い換えれば、特定のゲームのグループ設定値が示すグループに、特定のゲーム以外のゲームが有るか否かを判定する。そして、処理は、当該判定が肯定判定された場合にはステップSP104の処理に移行し、当該判定が否定判定された場合にはステップSP100の処理に移行する。
【0101】
(ステップSP100)
変換手段62は、口座テーブル60AにおいてプレイヤID毎に、特定のゲームのグループ設定値に対応する専用電子メダルM1を汎用電子メダルM2に変換する。そして、処理は、ステップSP102の処理に移行する。
【0102】
(ステップSP102)
管理手段66は、口座テーブル60Aから、特定のゲームのグループ設定値に対応する専用電子メダルM1の列を削除する。そして、処理は、ステップSP104の処理に移行する。
【0103】
(ステップSP104)
管理手段66は、汎用グループG1のグループ設定値を含む設定指示を、選択された特定のゲームを提供する各ゲーム装置16に送信する。そして、処理は、ステップSP106の処理に移行する。
【0104】
(ステップSP106)
特定のゲームを提供する各ゲーム装置16は、メダル管理サーバ10から設定指示を受信する。これに応答して、各ゲーム装置16は、それらのゲームに設定されているグループ設定値を、設定指示に含まれるグループ設定値に変更(設定)する。
【0105】
<効果>
以上、本実施形態によれば、通貨を汎用電子メダルM2に変換したプレイヤは、当該汎用電子メダルM2を消費しても、専用グループG2に属するゲームをプレイすることはできないので、専用グループG2に属するゲーム、すなわち、特定のゲームにプレイヤが集中することを抑制できる。
【0106】
また、本実施形態によれば、専用電子メダルM1の消費可能な期限を、汎用電子メダルM2の消費可能な期限と異なる期限に設定するので、店舗Sに来店するプレイヤを分散させることができる。特に、専用電子メダルM1の消費可能な期限を、汎用電子メダルM2の消費可能な期限より短い期限に設定すると、プレイヤの来店頻度を上げることができる。
【0107】
また、本実施形態によれば、変換手段62は、専用電子メダルM1の消費可能な期限が経過したと管理手段66が判定した場合、期限が経過した専用電子メダルM1を、当該専用電子メダルM1と異なる他のものに変換するので、期限が経過しても、プレイヤにお得感を与えることができる。また、上記「他のもの」が、期限が経過した専用電子メダルM1と異なる専用電子メダルであれば、プレイヤに様々なゲームをプレイする機会を与えることができ、もって特定のゲームにプレイヤが集中することを抑制できる。
【0108】
また、本実施形態によれば、専用電子メダルM1に設定された消費可能な期限を、対応するプレイヤに通知するので、プレイヤに対して店舗Sへの来店を促進することができる。
【0109】
また、本実施形態によれば、変換手段62は、プレイヤの変換操作に応じて、当該プレイヤが所持する通貨を、複数の専用電子メダルM1のうち何れか一つの専用電子メダルに変換するので、プレイヤは、複数の専用電子メダルM1でそれぞれ専用のゲームをプレイするようになり、もって特定のゲームにプレイヤが集中することを抑制できる。
【0110】
また、本実施形態によれば、専用電子メダルM1の消費可能な期限を、専用電子メダルM1毎又はプレイヤ毎に異なる期限に設定するので、店舗Sにプレイヤを来店させるタイミングを分散できる。
【0111】
また、本実施形態によれば、ゲームにおいて予め定められた報酬条件が成立した場合に、プレイヤが当該ゲームをプレイする対価として消費した専用電子メダルM1とは異なる専用電子メダルをプレイヤに付与するので、プレイヤにプレイしたゲーム以外のゲームをプレイする機会を与えることができ、もって特定のゲームにプレイヤが集中することを抑制できる。
【0112】
また、本実施形態によれば、第一変換レートと第三変換レートとを乗算した値は、第二変換レートよりも低く、且つ、第二変換レートと第四変換レートとを乗算した値は、第一変換レートよりも低いので、電子メダルから他の電子メダルに変換するよりも、通貨から電子メダルに変換する方がお得となり、プレイヤに対して通貨からの変換を促進することができる。
【0113】
<変形例>
なお、本発明は上記の具体例に限定されるものではない。すなわち、上記の具体例に、当業者が適宜設計変更を加えたものも、本発明の特徴を備えている限り、本発明の範囲に包含される。また、前述した実施形態及び後述する変形例が備える各要素は、技術的に可能な限りにおいて組み合わせることができ、これらを組み合わせたものも本発明の特徴を含む限り本発明の範囲に包含される。
【0114】
例えば、上記実施形態では、グループ設定値は、メダル管理サーバ10で設定される場合を説明したが、ゲーム装置16で設定されてもよく、また複数のゲーム装置16に接続され、且つ、通信ネットワークNTに接続される不図示のターミナル装置で設定されてもよい。また、メダル管理サーバ10は、直接、ゲーム装置16と通信する場合を説明したが、ターミナル装置を介して通信してもよい。また、グループ設定値は、ゲーム装置16に記憶される場合を説明したが、メダル管理サーバ10又はターミナル装置に記憶されてもよい。
【0115】
また、上記実施形態では、ゲームにおいて報酬条件が成立すると、電子メダルをプレイヤに付与する場合を説明したが、専用電子メダルM1を消費してゲームをする場合と、汎用電子メダルM2を消費してゲームをする場合とで、異なるペイアウト率を使用してもよい。なお、ペイアウト率とは、ゲームを実行するためにゲーム装置16において消費された電子メダルの枚数に対してプレイヤに付与される電子メダルの枚数の割合である。
【符号の説明】
【0116】
10…メダル管理サーバ(情報処理装置)
60…記憶手段
62…変換手段
64…設定手段
66…管理手段
68…通知手段
70…付与手段
【要約】
【課題】特定のゲームにプレイヤが集中することを抑制する。
【解決手段】情報処理装置10は、所定のグループに属するゲームをプレイヤがプレイする対価として消費可能な第一電子遊戯媒体、及び、所定のグループに属するゲーム以外のゲームをプレイヤがプレイする対価として消費可能な第二電子遊戯媒体が記憶される記憶手段60と、プレイヤの変換操作に応じて、当該プレイヤが所持している通貨を、少なくとも第一電子遊戯媒体及び第二電子遊戯媒体のうち何れか一方の電子遊戯媒体に変換し、変換した電子遊戯媒体を当該プレイヤの識別情報に対応付けて記憶手段に記憶する変換手段62と、を備える。
【選択図】図5
図1
図2
図3
図4
図5
図6
図7
図8
図9
図10