(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
熱媒加熱用の燃焼式加熱装置と、前記燃焼式加熱装置の燃焼により前記熱媒を加熱する第1熱交換器と、浴槽内の浴槽水が循環される浴槽水循環回路と、前記第1熱交換器で加熱された熱媒と前記浴槽水循環回路を通流する浴槽水とを熱交換させて前記浴槽水を加熱する第2熱交換器と、前記第1熱交換器で加熱された熱媒のうち高温の熱を放熱する高温暖房端末と、前記第1熱交換器で加熱された熱媒のうち低温の熱を放熱する低温暖房端末と、前記第1熱交換器と前記第2熱交換器との間で熱媒を循環させる追焚き回路と、前記第1熱交換器と前記高温暖房端末との間で熱媒を循環させる高温暖房回路と、前記第1熱交換器からの熱媒を前記第2熱交換器及び前記高温暖房端末をバイパスさせるバイパス流路と、当該バイパス流路を介して熱媒を前記低温暖房端末に導く低温暖房回路と、前記バイパス流路を通流する熱媒のバイパス流量を調整するバイパス流量調整手段とを備え、
前記燃焼式加熱装置の作動状態で、前記追焚き回路に熱媒を循環させると共に前記浴槽水循環回路に浴槽水を循環させて浴槽水を追焚きする追焚き運転と、前記高温暖房回路に熱媒を循環させる形態で前記高温暖房端末に熱媒を通流させて高温暖房を実行する高温暖房運転と、前記低温暖房回路に熱媒を通流させる形態で前記低温暖房端末に熱媒を通流させて低温暖房を実行する低温暖房運転とを実行可能に構成されている風呂装置であって、
前記高温暖房端末で放熱した後の熱媒の温度を検出する高温暖房端末出温度検出手段を備え、
前記バイパス流量調整手段は、前記燃焼式加熱装置の作動状態において、前記追焚き運転と前記高温暖房運転の少なくとも何れか一方を実行している状態で前記低温暖房運転を実行しないときには前記バイパス流量調整手段が前記バイパス流量を零に制御すると共に、
前記高温暖房運転を実行している状態で前記低温暖房運転を実行するときには、前記高温暖房端末での熱量を不足させない状態で、前記バイパス流量調整手段は、所定の第1判定閾値に比べて前記高温暖房端末出温度検出手段の検出温度が低いほど、前記バイパス流量を低下側へ制御する風呂装置。
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
しかしながら、上記特許文献1に開示の技術では、特に、比較的高温(例えば、80℃)の熱媒を必要とする高温暖房運転と追焚き運転の少なくとも何れか一方が実行されている状態で、比較的低温(例えば、60℃)の熱媒を必要とする低温暖房運転を実行するときに、高温暖房運転と追焚き運転と低温暖房運転とを、どのような優先関係で運転するか、即ち、どのような優先関係に基づいてバイパス流量を調整するかについては開示がなく、特に、高温の熱媒を必要とし、供給熱量が不足した場合に使用者の使用感を大きく損ねる虞がある高温暖房運転及び追焚運転を、使用者の使用感を損ねない状態で適切に実行することができない虞があった。
また、本発明のような間接加熱式の風呂装置で追焚き運転を実行する場合、
図3に示すように、追焚き運転中で、燃焼式加熱装置による加熱開始時点(
図3でガス入力の開始される時点)の後において、第2熱交換器(追焚き熱交換器)での熱交換熱量の立ち上がりが、第1熱交換器(顕熱熱交換器)の熱交換熱量の立ち上がりに比べて遅くなるという問題があった。
【0005】
本発明は、上述の課題に鑑みてなされたものであり、その目的は、第2熱交換器(追焚き熱交換器)と高温暖房端末とをバイパスするバイパス流路を通流する熱媒の流量を調整するバイパス流量調整手段を備えると共に、バイパス流路を介して熱媒を低温暖房端末へ導く低温暖房回路を備えた構成において、比較的高温の熱媒を必要とする追焚き運転及び高温暖房運転を実行しているときに、高温暖房運転と追焚き運転と低温暖房運転とを優先関係に基づいてバイパス流量を積極的に制御することで、使用者の使用感を損ねる虞がなく、且つ、追焚き運転時の第2熱交換器(追焚き熱交換器)での熱交換熱量の立ち上がりを改善し得る風呂装置を提供する点にある。
【課題を解決するための手段】
【0006】
上記目的を達成するための風呂装置は、
熱媒加熱用の燃焼式加熱装置と、前記燃焼式加熱装置の燃焼により前記熱媒を加熱する第1熱交換器と、浴槽内の浴槽水が循環される浴槽水循環回路と、前記第1熱交換器で加熱された熱媒と前記浴槽水循環回路を通流する浴槽水とを熱交換させて前記浴槽水を加熱する第2熱交換器と、前記第1熱交換器で加熱された熱媒のうち高温の熱を放熱する高温暖房端末と、前記第1熱交換器で加熱された熱媒のうち低温の熱を放熱する低温暖房端末と、前記第1熱交換器と前記第2熱交換器との間で熱媒を循環させる追焚き回路と、前記第1熱交換器と前記高温暖房端末との間で熱媒を循環させる高温暖房回路と、前記第1熱交換器からの熱媒を前記第2熱交換器及び前記高温暖房端末をバイパスさせるバイパス流路と、当該バイパス流路を介して熱媒を前記低温暖房端末に導く低温暖房回路と、前記バイパス流路を通流する熱媒のバイパス流量を調整するバイパス流量調整手段とを備え、
前記燃焼式加熱装置の作動状態で、前記追焚
き回路に熱媒を循環させると共に前記浴槽水循環回路に浴槽水を循環させて浴槽水を追焚きする追焚き運転と、前記高温暖房回路に熱媒を循環させる形態で前記高温暖房端末に熱媒を通流させて高温暖房を実行する高温暖房運転と、前記低温暖房回路に熱媒を通流させる形態で前記低温暖房端末に熱媒を通流させて低温暖房を実行する低温暖房運転とを実行可能に構成されている風呂装置であって、その特徴構成は、
前記高温暖房端末で放熱した後の熱媒の温度を検出する高温暖房端末出温度検出手段を備え、
前記バイパス流量調整手段は、前記燃焼式加熱装置の作動状態において、前記追焚き運転と前記高温暖房運転の少なくとも何れか一方を実行している状態で前記低温暖房運転を実行しないときには前記バイパス流量調整手段が前記バイパス流量を零に制御すると共に、
前記高温暖房運転を実行している状態で前記低温暖房運転を実行するときには、前記高温暖房端末での熱量を不足させない状態で
、前記バイパス流量調整手段は、所定の第1判定閾値に比べて前記高温暖房端末出温度検出手段の検出温度が低いほど、前記バイパス流量を低下側へ制御する点にある。
【0007】
上記特徴構成によれば、比較的高温の熱媒を必要とする追焚き運転と高温暖房運転の少なくとも何れか一方を実行している状態で低温暖房運転を実行しないときには、バイパス流量を零に制御することで、第1熱交換器にて昇温された熱媒のすべてを、追焚き運転と高温暖房運転のうち実行状態にある運転に対応する第2熱交換器及び高温暖房端末へ導いて、比較的高温の熱媒を必要とする追焚き運転と高温暖房運転とを確実に実行できる。
一方で、比較的高温の熱媒を必要とする
高温暖房運転を実行している状態で低温暖房運転を実行するときには、高温暖房端末での熱量を不足させない状態で
、バイパス流量調整手段は、所定の第1判定閾値に比べて高温暖房端末出温度検出手段の検出温度が低いほど、バイパス流量を低下側へ制御するから、熱量が不足したときに使用者の使用感が低下する可能性の高い高温暖房運転を優先的に実行しながらも、余剰の熱量を、熱量が不足したときに使用者の使用感が低下する可能性の低い低温暖房運転にて使用して、低温暖房運転をも実行することができる。
また、上述の制御を実行することにより、追焚き運転時の第2熱交換器での熱交換熱量の立ち上がりを改善することができる。
【0009】
更に、上記特徴構成によれば、高温暖房運転が実行されているか否かのみならず、高温暖房端末での熱供給状態に応じてバイパス流量を制御できる。
更に、高温暖房運転を実行している状態で低温暖房運転を実行するときには、バイパス流量調整手段は、所定の第1判定閾値
に比べて高温暖房端末出温度検出手段の検出温度が低いほどバイパス流量を低下側へ制御するから、高温暖房端末での熱供給が不足しているほど、バイパス流量を低下させる形態で、高温暖房端末への熱供給量を増やすことができ、高温暖房運転中における使用者の使用感を高いものに維持しながらも、高温暖房運転と低温暖房運転とを適切なバランスを保ちながら実行することができる。
尚、当該特徴構成において、「所定の第1判定閾値」とは、通常高温暖房運転を定格で熱不足なく運転している場合に、高温暖房端末から出る熱媒の温度を意味するものであり、例えば、55℃として、予め決定され記憶部に記憶されているものとする。
【0010】
上記目的を達成するための風呂装置は、
熱媒加熱用の燃焼式加熱装置と、前記燃焼式加熱装置の燃焼により前記熱媒を加熱する第1熱交換器と、浴槽内の浴槽水が循環される浴槽水循環回路と、前記第1熱交換器で加熱された熱媒と前記浴槽水循環回路を通流する浴槽水とを熱交換させて前記浴槽水を加熱する第2熱交換器と、前記第1熱交換器で加熱された熱媒のうち高温の熱を放熱する高温暖房端末と、前記第1熱交換器で加熱された熱媒のうち低温の熱を放熱する低温暖房端末と、前記第1熱交換器と前記第2熱交換器との間で熱媒を循環させる追焚き回路と、前記第1熱交換器と前記高温暖房端末との間で熱媒を循環させる高温暖房回路と、前記第1熱交換器からの熱媒を前記第2熱交換器及び前記高温暖房端末をバイパスさせるバイパス流路と、当該バイパス流路を介して熱媒を前記低温暖房端末に導く低温暖房回路と、前記バイパス流路を通流する熱媒のバイパス流量を調整するバイパス流量調整手段とを備え、
前記燃焼式加熱装置の作動状態で、前記追焚き回路に熱媒を循環させると共に前記浴槽水循環回路に浴槽水を循環させて浴槽水を追焚きする追焚き運転と、前記高温暖房回路に熱媒を循環させる形態で前記高温暖房端末に熱媒を通流させて高温暖房を実行する高温暖房運転と、前記低温暖房回路に熱媒を通流させる形態で前記低温暖房端末に熱媒を通流させて低温暖房を実行する低温暖房運転とを実行可能に構成されている風呂装置であって、その特徴構成は、
前記高温暖房端末で放熱する前の熱媒の温度を検出する高温暖房端末入温度検出手段を備え、
前記バイパス流量調整手段は、前記燃焼式加熱装置の作動状態において、前記追焚き運転と前記高温暖房運転の少なくとも何れか一方を実行している状態で前記低温暖房運転を実行しないときには前記バイパス流量調整手段が前記バイパス流量を零に制御すると共に、
前記高温暖房運転を実行している状態で前記低温暖房運転を実行するときには、前記高温暖房端末での熱量を不足させない状態で、前記バイパス流量調整手段は、所定の第2判定閾値に比べて前記高温暖房端末入温度検出手段の検出温度が低いほど、前記バイパス流量を低下側へ制御する点にある。
ここで、当該特徴構成において、「所定の第2判定閾値」とは、高温暖房運転にて、熱不足が発生していることを判定するための閾値であり、例えば、70℃として、予め決定された記憶部に記憶されているものとする。
【0011】
上記目的を達成するための風呂装置は、
熱媒加熱用の燃焼式加熱装置と、前記燃焼式加熱装置の燃焼により前記熱媒を加熱する第1熱交換器と、浴槽内の浴槽水が循環される浴槽水循環回路と、前記第1熱交換器で加熱された熱媒と前記浴槽水循環回路を通流する浴槽水とを熱交換させて前記浴槽水を加熱する第2熱交換器と、前記第1熱交換器で加熱された熱媒のうち高温の熱を放熱する高温暖房端末と、前記第1熱交換器で加熱された熱媒のうち低温の熱を放熱する低温暖房端末と、前記第1熱交換器と前記第2熱交換器との間で熱媒を循環させる追焚き回路と、前記第1熱交換器と前記高温暖房端末との間で熱媒を循環させる高温暖房回路と、前記第1熱交換器からの熱媒を前記第2熱交換器及び前記高温暖房端末をバイパスさせるバイパス流路と、当該バイパス流路を介して熱媒を前記低温暖房端末に導く低温暖房回路と、前記バイパス流路を通流する熱媒のバイパス流量を調整するバイパス流量調整手段とを備え、
前記燃焼式加熱装置の作動状態で、前記追焚き回路に熱媒を循環させると共に前記浴槽水循環回路に浴槽水を循環させて浴槽水を追焚きする追焚き運転と、前記高温暖房回路に熱媒を循環させる形態で前記高温暖房端末に熱媒を通流させて高温暖房を実行する高温暖房運転と、前記低温暖房回路に熱媒を通流させる形態で前記低温暖房端末に熱媒を通流させて低温暖房を実行する低温暖房運転とを実行可能に構成されている風呂装置であって、その特徴構成は、
前記第2熱交換器で放熱した後の熱媒の温度を検出する第2熱交換器出温度検出手段を備え、
前記バイパス流量調整手段は、前記燃焼式加熱装置の作動状態において、前記追焚き運転と前記高温暖房運転の少なくとも何れか一方を実行している状態で前記低温暖房運転を実行しないときには前記バイパス流量調整手段が前記バイパス流量を零に制御すると共に、
前記追焚き運転を実行している状態で前記低温暖房運転を実行するときには、前記第2熱交換器での熱量を不足させない状態で、前記バイパス流量調整手段は、所定の第3判定閾値に比べて前記第2熱交換器出温度検出手段の検出温度が低いほど、前記バイパス流量を低下側へ制御する点にある。
【0012】
上記特徴構成によれば、追焚き運転が実行されているか否かのみならず、第2熱交換器での熱供給状態に基づいて、バイパス流量を制御できる。
更に、追焚き運転を実行している状態で低温暖房運転を実行するときには、バイパス流量調整手段は、
所定の第3判定閾値に比べて第2熱交換器出温度検出手段の検出温度が低いほど、バイパス流量を低下側へ制御するから、第2熱交換器での熱供給が不足しているほどバイパス流量を低下させる形態で、第2熱交換器への熱供給量を増やすことができ、追焚き運転中における使用者の使用感を高いものに維持しながらも、追焚き運転と低温暖房運転とを適切なバランスを保ちながら実行することができる。
尚、本発明において、「所定の第3判定閾値」とは、通常、追焚き運転を定格で熱不足なく運転している場合に、第2熱交換器から出る熱媒の温度を意味する温度として、予め決定され記憶部に記憶されているものとする。
【0013】
上記目的を達成するための風呂装置は、
熱媒加熱用の燃焼式加熱装置と、前記燃焼式加熱装置の燃焼により前記熱媒を加熱する第1熱交換器と、浴槽内の浴槽水が循環される浴槽水循環回路と、前記第1熱交換器で加熱された熱媒と前記浴槽水循環回路を通流する浴槽水とを熱交換させて前記浴槽水を加熱する第2熱交換器と、前記第1熱交換器で加熱された熱媒のうち高温の熱を放熱する高温暖房端末と、前記第1熱交換器で加熱された熱媒のうち低温の熱を放熱する低温暖房端末と、前記第1熱交換器と前記第2熱交換器との間で熱媒を循環させる追焚き回路と、前記第1熱交換器と前記高温暖房端末との間で熱媒を循環させる高温暖房回路と、前記第1熱交換器からの熱媒を前記第2熱交換器及び前記高温暖房端末をバイパスさせるバイパス流路と、当該バイパス流路を介して熱媒を前記低温暖房端末に導く低温暖房回路と、前記バイパス流路を通流する熱媒のバイパス流量を調整するバイパス流量調整手段とを備え、
前記燃焼式加熱装置の作動状態で、前記追焚き回路に熱媒を循環させると共に前記浴槽水循環回路に浴槽水を循環させて浴槽水を追焚きする追焚き運転と、前記高温暖房回路に熱媒を循環させる形態で前記高温暖房端末に熱媒を通流させて高温暖房を実行する高温暖房運転と、前記低温暖房回路に熱媒を通流させる形態で前記低温暖房端末に熱媒を通流させて低温暖房を実行する低温暖房運転とを実行可能に構成されている風呂装置であって、その特徴構成は、
前記第2熱交換器で放熱する前の熱媒の温度を検出する第2熱交換器入温度検出手段を備え、
前記バイパス流量調整手段は、前記燃焼式加熱装置の作動状態において、前記追焚き運転と前記高温暖房運転の少なくとも何れか一方を実行している状態で前記低温暖房運転を実行しないときには前記バイパス流量調整手段が前記バイパス流量を零に制御すると共に、
前記追焚き運転を実行している状態で前記低温暖房運転を実行するときには、前記第2熱交換器での熱量を不足させない状態で、前記バイパス流量調整手段は、所定の第4判定閾値に比べて前記第2熱交換器入温度検出手段の検出温度が低いほど、前記バイパス流量を低下側へ制御する点にある。
ここで、当該特徴構成において、「所定の第4判定閾値」とは、追焚き運転にて、熱不足が発生していることを判定するための閾値であり、例えば、70℃として、予め決定され記憶部に記憶されているものとする。
【発明を実施するための形態】
【0015】
本発明は、所謂、間接加熱方式の風呂装置において、特に、高温暖房運転と追焚き運転と低温暖房運転とを優先関係に基づいてバイパス流量を積極的に制御することで、使用者の使用感を損ねる虞がなく、且つ、追焚き運転時の追焚き熱交換器EX5(第2熱交換器の一例)での熱交換熱量の立ち上がりを改善し得る風呂装置に関する。以下、本発明の実施形態を図面に基づいて説明する。
風呂装置100は、暖房端末HU、LUに熱を供給すると共に浴槽10及び給湯栓33に温度調整した湯水を供給すべく、熱媒及び湯水を供給可能な熱源機Gと、当該熱源機Gの運転を制御する運転制御部Cと、その運転制御部Cに各種運転指令を指令するメインリモコンR1及び浴室リモコンR2とを備えて構成されている。
ちなみに、メインリモコンR1は炊事場の近傍に設置され、浴室リモコンR2は浴槽10が設置された浴室内に設けられている。
【0016】
〔熱源機に係る構成〕
図1に示すように、熱源機Gは、ケーシング51により外囲されるものであり、一般家庭用の水道管に接続された給水路L2からの水をガス燃焼式の給湯用バーナg1により加熱して、加熱後の湯水を給湯栓33や浴槽10へ供給する給湯用加熱部H1と、ガス燃焼式の熱媒加熱用バーナg2により高温暖房端末HU、及び低温暖房端末LUへ循環供給する熱媒や浴槽10の内部に貯留される浴槽水を追焚きする熱媒を加熱する熱媒加熱部H2(燃焼式加熱装置の一例)とを備えて構成されている。ちなみに、高温暖房端末HUとしては浴室暖房乾燥機が、低温暖房端末LUとしては床暖房装置が設けられている。
【0017】
図1に示すように、給湯用加熱部H1に備えられる給湯用バーナg1には、一般家庭用の燃料ガス(例えば、都市ガス13A)を供給する第1ガス供給路21aが接続されており、熱媒加熱部H2に備えられる熱媒加熱用バーナg2にも、燃料ガスを供給する第2ガス供給路21bが接続されている。第1ガス供給路21a及び第2ガス供給路21bの夫々には、
図1に示すように、燃料ガスの供給を断続する開閉弁V1、V3と、燃料ガス供給量を調整する電磁式のガス比例弁V2、V4が夫々設けられている。また、給湯用加熱部H1及び熱媒加熱部H2には、給湯用バーナg1及び熱媒加熱用バーナg2の夫々に、燃焼用空気を供給する燃焼用ファン12a、12bが設けられている。
尚、図示は省略するが、給湯用バーナg1及び熱媒加熱用バーナg2の近傍には、点火用のイグナイタ及び着火を検出するフレームロッドが設けられている。
給湯用加熱部H1及び熱媒加熱部H2には、
図1に示すように、バーナg1、g2の燃焼排ガスの顕熱を主に回収する主熱交換器EX1、EX3と、潜熱を主に回収する副熱交換器EX2、EX4とを備えて構成されている。ここで、主熱交換器EX1、EX3と副熱交換器EX2、EX4とは、給湯用バーナg1及び熱媒加熱用バーナg2から排気路22へ向かう燃焼排ガスの流動方向において、副熱交換器EX2、EX4が主熱交換器EX1、EX3よりも下流側に位置する状態で配設されている。尚、本発明にあっては、熱媒加熱部H2に設けられる主熱交換器EX3と副熱交換器EX4とが第1熱交換器として機能する。
これにより、給湯用加熱部H1においては、湯水が、副熱交換器EX2にて主として給湯用バーナg1の燃焼排ガスの潜熱により加熱された後、主熱交換器EX1にて主として給湯用バーナg1の燃焼排ガスの顕熱により加熱される。また、熱媒加熱部H2においては、熱媒が、副熱交換器EX4にて主として熱媒加熱用バーナg2の燃焼排ガスの潜熱により加熱された後、主熱交換器EX3にて主として熱媒加熱用バーナg2の燃焼排ガスの顕熱により加熱される。
【0018】
給湯用加熱部H1の副熱交換器EX2及び熱媒加熱部H2の副熱交換器EX4からは、燃焼生成水である酸性の凝縮水、即ち、ドレンが生成するが、当該ドレンはドレンパン23に集められ中和器24にて中和された後、ドレンタンク25に貯留されるように構成されている。ドレンタンク25には、ドレンの貯留量が上限貯留量以上であることを検出するドレンセンサS1が設けられおり、当該ドレンセンサS1にてドレンの貯留量が上限貯留量以上であることが検出されると、ドレン排水ポンプP3が作動し、ドレンタンク25に貯留されているドレンが、排水管L1の排出口12を介して、浴室の床面に設けられた排水口13から外部に排出されるように構成されている。ちなみに、排水管L1のうち熱源機Gの外部(ケーシング51の外側)に位置する部分は、後述する浴槽戻り路L7のうち、熱源機Gの外側に配設される浴槽戻り外管L7bの内部に配設されている。
【0019】
〔給湯に係る構成〕
給水路L2が、給湯用加熱部H1の副熱交換器EX2の入口に接続され、一端に給湯栓33を有する給湯路L4の他端が、給湯用加熱部H1における主熱交換器EX1の出口に接続されている。これにより、給水路L2から供給される湯水は、副熱交換器EX2及び主熱交換器EX1にて順に加熱された後、給湯路L4を介して給湯栓33から供給される。
【0020】
給水路L2には、給水温度を検出する給水サーミスタS7と給水流量を検出する流量センサS8とが設けられ、給水路L2における給水サーミスタS7及び流量センサS8よりも下流側の箇所が、主熱交換器EX1及び副熱交換器EX2を迂回する給水バイパス路L3にて、給湯路L4に接続されている。
給湯路L4には、給水バイパス路L3の接続箇所よりも上流側に、主熱交換器EX1からの湯水温度を検出する出湯サーミスタS4が設けられ、給湯路L4における給水バイパス路L3の接続箇所よりも下流側には、上流側から順に、給湯としての湯水温度を検出する給湯サーミスタS6、湯水流量を調整可能な比例弁V9、一般給湯の割り込みを検出する割り込み検出用水量センサS9が設けられている。
また、給湯路L4と給水バイパス路L3との接続箇所には、主熱交換器EX1からの湯水流量と給水バイパス路L3からの湯水流量との混合比を調整可能なミキシング弁V11が設けられている。
以上より、各サーミスタ及び流量センサの出力に基づいて、給水バイパス路L3を通流する流量が調整される形態で、給湯温度がメインリモコンR1にて設定される目標給湯温度に調整され、給湯栓33から給湯される。
【0021】
〔熱媒循環に係る構成〕
熱媒循環回路は、熱媒加熱部H2の主熱交換器EX3の出口から流出した熱媒を、熱媒と浴槽10に貯留される浴槽水とを熱交換する追焚き熱交換器EX5(第2熱交換器の一例)に通過させ熱媒加熱部H2の副熱交換器EX4の入口へ戻す追焚き回路C1と、熱媒加熱部H2の主熱交換器EX3の出口から流出した熱媒を高温暖房端末HUを通過させ熱媒加熱部H2の副熱交換器EX4の入口へ戻す高温暖房回路C2と、熱媒加熱部H2の主熱交換器EX3の出口から流出した熱媒を追焚き熱交換器EX5と高温暖房端末HUとをバイパス状態で熱媒加熱部H2の副熱交換器EX4の出口へ導く熱媒バイパス路L9と、熱媒加熱部H2の主熱交換器EX3の出口から流出した熱媒を熱媒バイパス路L9を介して低温暖房端末LUを通過させ熱媒加熱部H2の副熱交換器EX4の入口へ戻す低温暖房回路C3とを備えている。
尚、熱媒循環回路には、追焚き熱交換器EX5を通過直後の熱媒の温度を測定する第2熱媒サーミスタS11(第2熱交換器出温度検出手段の一例)を備えている。
熱媒バイパス路L9には、熱媒のバイパス流量を調整可能なバイパス用熱動弁V12が設けられ、追焚き回路C1には、追焚き熱交換器EX5を通過する熱媒流量を調整可能な追焚き用熱動弁V8が設けられ、高温暖房回路C2には、高温暖房端末HUを通過する熱媒流量を調整可能な高温暖房用熱動弁V10が設けられ、低温暖房回路C3には、低温暖房端末LUを通過する熱媒流量を調整可能な低温暖房用熱動弁V13が設けられている。
また、熱媒加熱部H2の副熱交換器EX4の出口と主熱交換器EX3の入口との間には、熱媒を副熱交換器EX4から主熱交換器EX3の側へ圧送する熱媒循環ポンプP2が設けられている。
更に、熱媒加熱部H2の主熱交換器EX3の出口には、当該出口から流出する湯水温度を検出する第1熱媒サーミスタS3が設けられると共に、図示は省略するが低温暖房端末LU及び高温暖房端末HUの内部には、自身を通過した熱媒の温度を検出する高温暖房入サーミスタ(高温暖房端末出温度検出手段の一例)及び低温暖房サーミスタが夫々備えられている。
尚、熱媒加熱部H2の副熱交換器EX4への入口には、熱媒の膨張を吸収可能な膨張タンク50が設けられている。
【0022】
〔追焚きに係る構成〕
追焚き熱交換器EX5の湯水出口と浴槽10の側壁部下方側に装着された循環アダプタ11とが、浴槽往き路L8にて接続され、循環アダプタ11と追焚き熱交換器EX5の湯水入口とが、浴槽戻り路L7にて接続され、その浴槽戻り路L7に、浴槽10の湯水を吸引して追焚き熱交換器EX5へ送出する浴槽水循環ポンプP1が設けられている。
説明を追加すると、浴槽往き路L8が、熱源機Gの内部に位置する浴槽往き内管L8aと、熱源機Gから外部へ延出されて、循環アダプタ11の往き用接続部11aに接続される浴槽往き外管L8bとから構成され、また、浴槽戻り路L7が、熱源機Gの内部に位置する浴槽戻り内管L7aと、熱源機Gから外部へ延出されて、循環アダプタ11の戻り用接続部11bに接続される浴槽戻り外管L7bとから構成されている。
浴槽戻り路L7には、上流側から順に、浴槽戻り路L7の内部の湯水の圧力を検出することによって浴槽10内の水位を検出する水位センサS10、浴槽10から戻る浴槽水の温度を検出する浴槽戻りサーミスタS2、浴槽戻り路L7を開閉する電磁式の開閉弁V7、上述した浴槽水循環ポンプP1、及び水流スイッチ41が設けられている。
また、浴槽往き路L8には、浴槽10に供給される湯水の温度を検出する浴槽往きサーミスタS5が設けられている。
【0023】
〔湯張りに係る構成〕
給湯路L4における比例弁V9と割り込み検出用水量センサS9との間の箇所から、給湯路L4からの湯水を浴槽10へ供給するための湯張り路L5が分岐されて、その湯張り路L5が、浴槽戻り路L7における浴槽水循環ポンプP1と水流スイッチ41との間に接続されている。当該湯張り路L5には、上流側から順に、湯張り路L5を開閉する電磁式の開閉弁V5と、湯張り路L5に連通する空気層形成用ホッパ40と、逆止弁42とが設けられている。
空気層形成用ホッパ40には、湯水を排水する排水路L6と、当該排水路L6を開閉する電磁式の排水弁V6とが設けられ、排水路L6の下流側端部が浴槽戻り路L7における開閉弁V7と浴槽水循環ポンプP1との間に接続されている。
従って、開閉弁V5を開弁すると、給湯用加熱部H1にて加熱され湯張り路L5を介して供給される湯水が、浴槽戻り路L7に供給され、浴槽戻り路L7に供給された湯水が浴槽10側と追焚き熱交換器EX5側の両側に向けて分流する形態で供給されることになる。即ち、湯張り路L5を介して供給される湯水は、浴槽往き路L8及び浴槽戻り路L7の両方を介して浴槽10に供給される。
【0024】
〔熱源機の運転制御〕
熱源機Gは、上述した機器類を装備するものであって、上述の説明から明らかなように、加熱した湯水を給湯栓33に供給する給湯処理、加熱した湯水を浴槽10へ供給する湯張り処理、加熱した熱媒を暖房端末HU、LUへ循環供給する端末加熱処理、及び浴槽10内の浴槽水を加熱する追焚き処理、並びにドレン排水処理を行うように構成されている。
【0025】
即ち、運転制御部Cが、後述する如く、メインリモコンR1や浴室リモコンR2の指令情報、及びケーシング51の内部に装備したセンサ類の検出情報に基づいて、ケーシング51の内部に装備した機器類を作動させて、給湯処理に対応する給湯運転、湯張り処理に対応する自動湯張り運転、自動湯張り運転に続いて行う保温運転、浴槽10に追加で湯張り給湯する足し湯運転、端末加熱処理に対応する暖房運転、及び追焚き処理に対応する追焚き運転、並びに、ドレン排水処理に対応するドレン排水運転を実行するように構成されている。
【0026】
〔リモコンに係る構成〕
メインリモコンR1及び浴室リモコンR2は、同様に構成されるものであり、以下、メインリモコンR1を代表にして説明する。
図1に示すように、メインリモコンR1には、運転の開始と停止を指令する運転スイッチSw1、自動湯張り運転指令を指令する風呂自動スイッチSw2、給湯温度を設定する給湯温度設定スイッチSw3、設定湯張り温度としての目標湯張り温度を設定する浴槽温度設定スイッチSw4、浴槽10の浴槽水の目標水位を設定する水位設定スイッチSw5、浴槽10に追加で湯張り給湯する足し湯スイッチSw6、追焚き運転指令をする追焚きスイッチSw7、設定温度等の各種情報を表示する表示部81、暖房運転の開始を指令する暖房運転スイッチSw8、及び湯張りが終了したこと等を報知する報知装置82等が設けられている。
【0027】
尚、ここで、追焚き運転、低温暖房運転、高温暖房運転、及びそれらを並列に実行する並列運転に関し、熱媒循環回路側の制御について説明を加える。
〔追焚き運転〕
運転制御部Cは、追焚きスイッチSw7がONされ、追焚き運転、低温暖房運転、及び高温暖房運転のうち、追焚き運転のみを実行する場合、所定の温度(例えば、80℃)の熱媒を所定の流量で追焚き熱交換器EX5へ通流させるべく、熱媒循環ポンプP2を作動させ、熱媒加熱部H2を作動状態にし、追焚き用熱動弁V8を所定の開度に制御する。
このとき、運転制御部Cは、高温暖房用熱動弁V10、低温暖房用熱動弁V13、及びバイパス用熱動弁V12を全閉とする。
【0028】
〔高温暖房運転〕
運転制御部Cは、暖房運転スイッチSw8がONされ、追焚き運転、低温暖房運転、及び高温暖房運転のうち、高温暖房運転のみを実行する場合、所定の温度(例えば、80℃)の熱媒を所定の流量で高温暖房端末HUへ通流させるべく、熱媒循環ポンプP2を作動させ、熱媒加熱部H2を作動状態にし、高温暖房用熱動弁V10を所定の開度に制御する。
このとき、運転制御部Cは、追焚き用熱動弁V8、低温暖房用熱動弁V13、及びバイパス用熱動弁V12を全閉とする。
〔低温暖房運転〕
運転制御部Cは、暖房運転スイッチSw8がONされ、追焚き運転、低温暖房運転、及び高温暖房運転のうち、低温暖房運転のみを実行する場合、所定の温度(例えば、60℃)の熱媒を所定の流量で低温暖房端末LUへ通流させるべく、熱媒循環ポンプP2を作動させ、熱媒加熱部H2を作動状態にし、低温暖房用熱動弁V13を所定の開度に制御すると共に、バイパス用熱動弁V12を所定の開度に制御する。
このとき、運転制御部Cは、追焚き用熱動弁V8、高温暖房用熱動弁V10を全閉とする。
〔並列運転〕
運転制御部Cは、上述したように、追焚き運転、低温暖房運転、高温暖房運転の夫々を独立で実行する際には、熱媒循環回路に設けられる各熱動弁を上述の如く制御するのであるが、比較的高温の熱媒が必要であると共に熱が不足した場合に使用者の使用感が直接的に損なわれる虞のある追焚き運転及び高温暖房運転の少なくとも何れか一方と、低温暖房運転とが並列に実行される場合、追焚き運転と高温暖房運転のうち実行状態にある運転の熱量を不足させない状態で低温暖房運転をも実行すべく、以下の如く、各熱動弁の制御を実行する。ここで、並列運転に係る制御は、上述の追焚き運転、低温暖房運転、及び高温暖房運転に係る制御と並列(同時)に実行されるものとし、個別の制御よりも、当該並列運転に係る制御が優先的に実行されるものとする。
尚、以下の説明では、理解を容易にすべく、運転制御部Cによる各熱動弁の制御を中心に説明する。
【0029】
運転制御部Cは、追焚きスイッチSw7、低温暖房運転及び高温暖房運転に係る暖房運転スイッチSw8の何れかがONされている場合、
図2に示す並列運転に係る制御を実行し続ける。
運転制御部Cは、高温暖房に係る暖房運転スイッチSw8がONしている場合(♯01)、高温暖房用熱動弁V10を所定の開度に制御する(♯02)。一方、高温暖房に係る暖房運転スイッチSw8がONしていない場合(♯01)、それ以降の♯02〜♯06のステップは実行しない。
【0030】
運転制御部Cは、低温暖房に係る暖房運転スイッチSw8がONしている場合(♯03)、低温暖房用熱動弁V13を所定の開度に制御する(♯04)。更に、運転制御部Cは、低温暖房運転よりも優先度の高い高温暖房運転への熱供給の不足を防止するべく、高温暖房端末HUに設けられ高温暖房端末HUの出口の熱媒温度を検出する高温暖房入サーミスタ(図示せず)の検出温度と、予め定められ記憶部(図示せず)に記憶されている所定の第1判定閾値(例えば、55℃)との温度差が大きいほど(所定の第1判定閾値に比べて高温暖房入サーミスタの検出温度が低いほど)、バイパス用熱動弁V12の開度を低下側へ制御する(♯05)。
一方、運転制御部Cは、低温暖房に係る暖房運転スイッチSw8がONしていない場合(♯03)、バイパス用熱動弁V12の開度を零へ制御する(♯06)。
【0031】
更に、運転制御部Cは、これら♯01〜♯06の制御に並列して、以下の♯07〜♯12の制御を実行する。
運転制御部Cは、追焚きスイッチSw7がONしている場合(♯07)、追焚き用熱動弁V8を所定の開度に制御する(♯07)。一方、追焚きスイッチSw7がONしていない場合(♯07)、それ以降の♯08〜♯12のステップは実行しない。
【0032】
運転制御部Cは、低温暖房に係る暖房運転スイッチSw8がONしている場合(♯09)、低温暖房用熱動弁V13を所定の開度に制御する(♯10)。更に、運転制御部Cは、低温暖房運転よりも優先度の高い追焚き運転への熱供給の不足を防止するべく、追焚き熱交換器EX5に設けられ追焚き熱交換器EX5の出口の熱媒温度を検出する第2熱媒サーミスタS11の検出温度と、予め定められ記憶部(図示せず)に記憶されている所定の第3判定閾値との温度差が大きいほど(所定の第3判定閾値に比べて第2熱媒サーミスタS11の検出温度が低いほど)、バイパス用熱動弁V12の開度を低下側へ制御する(♯11)。
一方、運転制御部Cは、低温暖房に係る暖房運転スイッチSw8がONしていない場合(♯09)、バイパス用熱動弁V12の開度を零へ制御する(♯12)。
【0033】
運転制御部Cは、上述した♯01〜♯12のステップを、追焚きスイッチSw7、低温暖房運転及び高温暖房運転に係る暖房運転スイッチSw8のすべてがOFFになるまで、繰り返し実行する(♯13)。
以上の如く、運転制御部C及びバイパス用熱動弁V12がバイパス流量調整手段として機能する。
【0034】
〔別実施形態〕
(1)上記実施形態では、
図2に示す並列運転の♯05の制御において、運転制御部Cは、高温暖房運転に係る高温暖房端末HUでの熱供給が不足しているか否かの判定を、高温暖房端末HUの出口の温度に基づいて実行したが、別に、当該高温暖房端末HUでの単位時間当たりの供給熱量に基づいて、当該制御を実行しても構わない。
【0035】
(2)上記実施形態では、
図2に示す並列運転の♯11の制御において、運転制御部Cは、追焚き運転に係る追焚き熱交換器EX5での熱供給が不足しているか否かの判定を、追焚き熱交換器EX5の出口の温度に基づいて実行したが、別に、当該追焚き熱交換器EX5での単位時間当たりの供給熱量に基づいて、当該制御を実行しても構わない。
【0036】
(3)上記実施形態では、バイパス流量調整手段として、運転制御部Cが、熱媒バイパス路L9に設けられるバイパス用熱動弁V12の開度を制御する構成例を示した。
しかしながら、熱媒バイパス路L9にバイパス用熱動弁V12を設けず、運転制御部Cが、直接、低温暖房用熱動弁V13と高温暖房用熱動弁V10と追焚き用熱動弁V8との弁開度を制御する形態で、バイパス流量を調整する構成を採用しても構わない。
【0037】
(4)上記実施形態において、「所定の第1判定閾値」は、一の値として、予め決定され記憶部(図示せず)に記憶されるものとしたが、当該「所定の第1判定閾値」は、一の値に固定されず、高温暖房としての浴室暖房乾燥機にて設定される目標設定温度に応じて可変の値に設定しておいても良い。この場合、目標設定温度が高いほど高い「所定の第1判定閾値」を設定可能に構成することが好ましい。
【0038】
(5)上記実施形態では、
図2に示す並列運転に係る制御フローの♯05のステップにおいて、運転制御部Cは、低温暖房運転よりも優先度の高い高温暖房運転への熱供給の不足を防止するべく、高温暖房端末HUに設けられ高温暖房端末HUの出口の熱媒温度を検出する高温暖房用入サーミスタの検出温度と所定の第1判定閾値との温度差が大きいほど(所定の第1判定閾値に比べて高温暖房入サーミスタの検出温度が低いほど)、バイパス用熱動弁V12の開度を低下側へ制御する例を示した。
しかしながら、当該♯05のステップの制御において、運転制御部Cは、例えば、高温暖房端末HUに設けられ高温暖房端末HUの入口の熱媒温度を検出する高温暖房出サーミスタ(図示せず)の検出温度と所定の第2判定閾値(例えば、70℃)との温度差が大きいほど(所定の第2判定閾値に比べて高温暖房出サーミスタの検出温度が低いほど)、バイパス用熱動弁V12の開度を低下側へ制御するように構成しても構わない。ただし、当該制御にあっては、高温暖房運転開始直後から所定時間(例えば、3分)経過した後に、実行することが好ましい。
【0039】
(6)上記実施形態では、
図2に示す並列運転に係る制御フローの♯11のステップにおいて、運転制御部Cは、低温暖房運転よりも優先度の高い追焚き運転への熱供給の不足を防止するべく、追焚き熱交換器EX5に設けられ追焚き熱交換器EX5の出口の熱媒温度を検出する第2熱媒サーミスタS11の検出温度と、予め定められ記憶部(図示せず)に記憶されている所定の第3判定閾値との温度差が大きいほど(所定の第3判定閾値に比べて第2熱媒サーミスタS11の検出温度が低いほど)、バイパス用熱動弁V12の開度を低下側へ制御する例を示した。
しかしながら、当該♯11のステップの制御において、運転制御部Cは、例えば、追焚き熱交換器EX5に設けられ追焚き熱交換器EX5の入口の熱媒温度を検出する第1熱媒サーミスタS3の検出温度と、予め定められ記憶部(図示せず)に記憶されている所定の第4判定閾値(例えば、70℃)との温度差が大きいほど(所定の第4判定閾値に比べて第1熱媒サーミスタS3の検出温度が低いほど)、バイパス用熱動弁V12の開度を低下側へ制御するように構成しても構わない。ただし、当該制御にあっては、追焚き運転開始直後から所定時間(例えば、3分)経過した後に、実行することが好ましい。
【0042】
尚、上記実施形態(別実施形態を含む、以下同じ)で開示される構成は、矛盾が生じない限り、他の実施形態で開示される構成と組み合わせて適用することが可能であり、また、本明細書において開示された実施形態は例示であって、本発明の実施形態はこれに限定されず、本発明の目的を逸脱しない範囲内で適宜改変することが可能である。