(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
【発明を実施するための形態】
【0011】
以下に、本願に係る
端末装置、取得方法および取得プログラムを実施するための形態(以下、「実施形態」と呼ぶ)について図面を参照しつつ詳細に説明する。なお、この実施形態により本願に係る
端末装置、取得方法および取得プログラムが限定されるものではない。また、以下の各実施形態において同一の部位には同一の符号を付し、重複する説明は省略される。
【0012】
[1.広告システム1]
まず、
図1を用いて、実施形態に係る情報配信装置の一例である情報配信装置10について説明する。
図1は、実施形態に係る情報配信システムの一例を示す図である。
図1に示す例では、情報配信システム1は、情報配信装置10、端末装置40を有する。
【0013】
情報配信装置10は、端末装置40に対し、情報の配信を行うサーバ等の情報処理装置である。例えば、情報配信装置10は、端末装置40にインストールされるアプリケーションのプログラム、端末装置40が表示する地図や経路情報のデータ、端末装置40が表示する広告のデータ等を配信する。なお、情報配信装置10は、広告に限らず、クーポンその他の任意の情報を配信してもよい。
【0014】
なお、以下の説明では、端末装置40に目的地までの案内処理を実行させるナビアプリの配信と、ナビアプリをインストールした端末装置40が案内処理を実行する際に表示する地図や経路情報のデータと、端末装置40が案内処理を実行する際に経路とともに表示する広告のデータとを配信する例について説明する。
【0015】
端末装置40は、各種サービスを利用する利用者が使用する端末装置であり、例えば、タブレット端末、PC、PDA、スマートフォン等の情報処理装置が適用される。また、端末装置40は、3G(Generation)、4G、LTE(Long Term Evolution)、GSM(登録商標)(Global System for Mobile Communications)等の無線通信網や、bluetooth(登録商標)、無線LANなどの近距離無線通信を介してネットワークNに接続し、情報配信装置10と通信することができる。なお、端末装置40は、車両50に設置された情報処理装置や、パーソナルコンピュータ等の情報処理装置であってもよい。
【0016】
施設60は、利用者がナビアプリの目的地として設定可能な施設である。なお、施設60は、ホテル、イベント会場、社屋、住宅、レストラン等の建物だけではなく、ランドマークや公園等、位置を特定することができる任意の施設が適用される。
【0017】
ここで、施設60の事業主は、インターネット上に施設60のウェブページ100を配信する。かかるウェブページ100には、インストール用リンクの一例として、「ホテルまでのナビを開始!」などといった文言が付与されたインストールボタン110が配置されている。また、インストールボタン110には、目的地情報として、施設60を識別するためのである施設IDが設定されており、利用者の選択操作が行われた際に、目的地情報と所定のナビアプリの配信要求とを情報配信装置10へ送信し、ナビアプリをインストールし実行させる実行命令が設定されている。なお、実行命令は、HTML(Hyper Text Markup Language)、Java(登録商標)、CGI(Common Gateway Interface)等の機能により実現される。また、目的地情報は、施設ID以外の情報であってもよく、例えば、目的地となる施設60の事業者を示す事業者IDであってもよい。
【0018】
ここで、端末装置40は、ウェブページ100を表示した際、利用者の操作によりインストールボタン110が選択された場合には、所定のナビアプリのダウンロード要求とともに、目的地情報として施設IDを情報配信装置10に送信する(ステップS1)。かかる場合、情報配信装置10は、施設IDが示す施設60の位置情報を特定し、ナビアプリが端末装置40によりインストールされて最初に起動された際に、特定した位置情報が示す位置を目的地とする案内処理が実行されるようにナビアプリを設定する(ステップS2)。そして、情報配信装置10は、目的地設定済みのナビアプリを端末装置40に送信する(ステップS3)。
【0019】
続いて、端末装置40は、目的地設定済みのナビアプリをインストールする(ステップS4)。かかる場合、ナビアプリには、起動時に施設60を目的地とする案内処理を実行するよう設定が行われているので、端末装置40は、
図1に示すように、施設60までの案内処理を開始する(ステップS5)。
【0020】
このように、情報配信装置10は、端末装置40がナビアプリをインストールした際に、利用者が施設60の位置情報を設定せずとも施設60までの案内処理を開始させる。このため、情報配信装置10は、所定のナビアプリをダウンロードさせるインストールボタン110を、ウェブページ上に設置する動機づけを事業者に提供できる。
【0021】
すなわち、従来技術では、ナビアプリのインストール後に施設60の位置情報を入力する手間が生じ、利用者に煩雑な印象を与える結果、位置情報の入力が行われず、施設60への案内処理が行われない場合がある。しかしながら、情報配信装置10は、位置情報の入力する手間を不要とし、施設60への案内処理を円滑に開始させることができるので、
利用者を施設60に誘導する効率が向上する。この結果、情報配信装置10は、ダウンロードボタン110を、ウェブページ上に設置する動機づけを事業者に提供する。
【0022】
ここで、情報配信装置10は、案内処理を行う際に、現在地から目的地までの経路を所定のサーバに特定させ、所定のサーバが特定した経路を表示するクライアントサーバ型のナビアプリを配信してもよい。また、情報配信装置10は、案内処理を実行する際、目的地までの経路を表示するとともに、目的地までの経路に応じた広告から、広告を表示する際の入札単価に基づいて選択された広告を表示させるナビアプリを配信してもよい。
【0023】
例えば、
図1に示す例では、車両50から施設60までの経路70の近傍に、広告の登録主である施設61〜64が存在し、各施設61〜64の広告が情報配信装置10に登録されているものとする。ここで、施設61、62は、例えばGS(Gasoline Stand)であり、施設63、64は、飲食店である。また、
図1の例では、施設61の広告入札額が「50円」であり、施設62の広告入札額が「10円」であり、施設63の広告入札額が「30円」であり、施設64の広告入札額が「10円」であるものとする。
【0024】
ここで、情報配信装置10は、ナビアプリをインストールして起動させた端末装置40から現在地と目的地、すなわち施設60の位置情報とを受信する。すると、情報配信装置10は、現在地から施設60までの経路70を特定するとともに、経路70の近傍に存在する施設61〜64の広告を識別する。また、情報配信装置10は、各施設61〜64の広告から、各広告の広告入札額および各施設61〜64の種別に応じて、表示対象となる広告を選択し、選択した広告を端末装置40に表示させる。
【0025】
例えば、情報配信装置10は、GSである施設61と施設62のうち、広告入札額がより高額な施設61の広告を選択する。また、情報配信装置10は、飲食店である施設63と施設64のうち、広告入札額がより高額な施設63の広告を選択する。そして、情報配信装置10は、施設61の広告と、施設63の広告とを端末装置40に配信する。この結果、端末装置40は、案内処理において、施設60までの経路70を表示するとともに、「GS▽▽はこちら」といった施設61の広告と、「ほっと一息カフェ○○」といった施設63の広告とを表示する(ステップS6)。
【0026】
また、情報配信装置10は、ナビアプリの配信およびインストールが行われた報酬として、インストールボタン110を配置した事業者、すなわち、目的地情報として施設IDを設定した施設60の事業者に対して、所定の報酬を配当する。また、他の例では、情報配信装置10は、経路とともに表示された広告に応じた報酬を、目的地である施設60の事業者に対して配当してもよい。詳細な例を説明すると、情報配信装置10は、施設61、63の広告が表示された場合は、施設61の広告入札額「50円」と施設63の広告入札額「30円」との合計「80円」を、施設60の事業主に対して配当してもよい(ステップS7)。例えば、配当データベース18に登録された配当情報に基づいて、情報配信システム1を提供する事業者により、報酬が配当されてもよい。
【0027】
このように、情報配信装置10は、ナビアプリの配信およびインストールが行われた報酬や、表示された広告に応じた報酬を、施設ID等の目的地情報を設定した事業者に対して配当するので、ポイント付与や報酬等の原資をかけることなく、所定のナビアプリのインストールボタン110を配置させる動機づけをさらに強化できる。
【0028】
[2.アプリケーションの種別について]
上述した例では、情報配信装置10に経路案内を実行させるナビアプリを配信する例について説明した。しかしながら、情報配信装置10は、ナビアプリはなく、電子商取引アプリケーションやウェブ検索用アプリケーション等、任意のアプリケーションの配信を行う際に、同様の処理を実行してもよい。
【0029】
すなわち、情報配信装置10は、アプリケーションの配信要求とアプリケーションに実行させる処理を示す処理情報とを端末装置40から受信する。かかる場合、端末装置40は、端末装置によって起動された際に、受信された処理情報が示す処理を実行するアプリケーションを端末装置40に配信する。また、情報配信装置10は、処理情報が示す処理を実行するアプリケーションが配信された場合は、処理情報を設定した事業者に対して、所定の配当を行う。なお、かかる配当を行うため、端末装置40は、情報配信装置10に対し、処理情報を設定した事業者を示す事業者情報を通知してもよい。
【0030】
また、情報配信装置10は、処理情報が示す処理を実行する際に、処理内容に応じた広告を表示するアプリケーションを端末装置へ配信した場合は、処理情報を設定した事業者に対して、表示される広告に応じた配当を行ってもよい。また、情報配信装置10は、広告ごとにあらかじめ設定された入札単価に基づいて、表示対象となる広告を選択し、処理情報が示す処理を実行する際に選択された広告を表示させるアプリケーションを、端末装置40へ配信してもよい。
【0031】
例えば、電子商取引サイトの店舗の事業者は、電子商取引用のアプリケーションのインストールボタンに、事業者の店舗を表示させる、若しくは、目玉商品などが掲載された店舗のページを表示させる処理を示す処理情報を設定する。かかる場合、情報配信装置10は、インストールボタンを選択した利用者の端末装置から電子商取引用のアプリケーションの配信要求とともに、事業者が設定した処理情報とを受信する。
【0032】
かかる場合、情報配信装置10は、端末装置40によってインストールされて起動が行われた際に、処理情報を設定した事業者の店舗を最初に表示するよう設定したアプリケーション、若しくは、目玉商品などが掲載された店舗のページを表示するよう設定したアプリケーションを配信してもよい。また、情報配信装置10は、処理情報を設定した事業主に対して、電子商取引用のアプリケーションのインストールに対する報酬を配当してもよい。また、例えば、情報配信装置10は、広告の広告入札額に応じて、仮想的な所定の店舗や、かかる店舗の商品とともに表示させる広告を選択し、選択された広告に応じた報酬を、処理情報を設定した事業主に対して配当してもよい。
【0033】
なお、上述した処理情報は、処理情報を設定した事業主によりウェブページ上に配置される。そして、情報配信装置10は、処理情報とアプリケーションの配信要求とが配置されたウェブページを表示した端末装置40から、配置された処理情報とアプリケーションの配信要求とを受信する。
【0034】
[3.情報配信装置10の機能構成]
次に、上述した処理を実現する情報配信装置10の機能構成の一例を説明する。
図2は、実施形態にかかる情報配信装置が有する機能構成の一例を説明する図である。
図2に示す例では、情報配信装置10は、通信部11、記憶部12、制御部13を有する。また、記憶部12は、アプリケーションデータベース14、施設情報データベース15、地図情報データベース16、広告データベース17、配当データベース18を記憶する。
【0035】
通信部11は、例えば、NIC(Network Interface Card)等によって実現される。また、通信部11は、ネットワークNを介した有線または無線通信により、端末装置40と情報配信装置10との間の通信を制御する。
【0036】
記憶部12は、例えば、RAM(Random Access Memory)、フラッシュメモリ(Flash Memory)等の半導体メモリ素子、または、ハードディスク、光ディスク等の記憶装置によって実現される。
【0037】
アプリケーションデータベース14は、端末装置40に対して配信されるアプリケーションのプログラムが登録されたデータベースであり、例えば、ナビアプリをインストールさせるためのプログラムや電子商取引用のアプリケーションをインストールさせるためのプログラムが登録されている。
【0038】
施設情報データベース15は、目的地情報が示す施設の位置が登録されたデータベースである。例えば、
図3は、実施形態にかかる施設情報データベースに登録された情報の一例を示す図である。
図3に示すように、施設情報データベース15には、目的地情報と、目的地情報が示す目的地の位置情報と、その他の情報項目とが対応付けて登録される。ここで、その他の情報項目とは、目的地に関する事業者が設定する各種の情報であり、例えば、目的地がとある施設である場合には、「ホテル○○」等の施設の名称、ホテルや体育館等の施設の種別、施設の電話番号、営業時間、ホームページのアドレス等、施設に関する情報が登録される。なお、
図3に示す例では、目的地情報として、目的地となる施設を示す施設IDが登録される例について記載した。また、以下の説明では、位置情報とその他の情報項目とを合わせて施設に関する情報と記載する場合がある。また、
図3に示す例では、位置情報の一例として、施設の位置を北緯と東経とで表す例について記載した。また、目的地情報は、施設ID等目的地を示す識別子に限定されるものではなく、例えば、事業者を示す識別子であってもよい。すなわち、目的地情報は、事業者が設定した施設等を目的地とした案内処理を実行させる処理情報の一例である。
【0039】
図2に戻り、地図情報データベース16は、案内処理を実行するために用いられる地図データが登録されている。例えば、地図情報データベース16には、経路検索や経路表示を行うための各種データが登録されている。
【0040】
広告データベース17は、配信対象となる広告が登録されたデータベースである。例えば、
図4は、実施形態に係る広告データベースに格納される情報の一例を示す図である。
図4に示す例では、広告データベース17は、広告主を識別する広告主ID、広告コンテンツ、入札価格、CTR(Click Through Late)、位置情報といった項目を有する。
【0041】
ここで、CTRとは、広告コンテンツがクリックされた回数を広告コンテンツの表示回数によって除算した値である。また、位置情報とは、対応付けられた広告と関連する施設の位置を示す情報である。なお、
図3に示す例では、「広告主ID」、「広告コンテンツ」及び「位置情報」に「B10」、「C11」、「D1」といった概念的な情報が格納される例を示したが、実際には、広告主の氏名や広告主を識別するための番号が広告主IDとして格納され、広告コンテンツとして表示される画像等が広告コンテンツとして登録され、広告と関連する施設の位置を示す北緯や東経等の情報が位置情報として格納される。
【0042】
図2に戻り、配当データベース18は、事業主に対して行われる配当の情報が登録されたデータベースである。例えば、
図5は、配当データベースの一例を説明する図である。
図5に示すように、配当データベース18には、目的地情報である施設IDと配当情報とが対応付けて格納されている。なお、配当データベース18は、施設IDに変えて、事業者を示す事業者情報とかかる事業者情報が示す事業者に対する配当の情報とを対応付けて記憶してもよい。
【0043】
図2に戻り、制御部13は、例えば、CPU(Central Processing Unit)やMPU(Micro Processing Unit)等によって、情報配信装置10内部の記憶装置に記憶されている各種プログラムがRAMを作業領域として実行されることにより実現される。また、制御部13は、例えば、ASIC(Application Specific Integrated Circuit)やFPGA(Field Programmable Gate Array)等の集積回路により実現される。
【0044】
図2に示すように、制御部13は、登録情報受付部3、登録部4、アプリケーション配信部19、地図情報送信部20、および、広告送信部21を有する。なお、登録情報受付部3は、事業者がインストールボタン110をウェブページ100に設置する前に、ネットワークNを介して事業者端末2から、施設の位置情報やその他の設定項目等、あらかじめ登録される各種情報を受け付ける。かかる情報は、登録部4により、
図1に示す情報配信システム1の運営者が使用する所定の記憶手段に登録される。また、登録情報受付部3は、ウェブページ100のHTMLに張り付けてもらうためのタグを生成し、受付けた情報が登録部4により所定の記憶手段に登録された場合は、生成したタグを事業者端末2に表示させる。事業者は、かかるタグをウェブページ100のHTMLに張り付けることで、インストールボタン110を設置する。
【0045】
ここで、アプリケーション配信部19は、アプリケーションのプログラムを配信する配信サーバの機能を実現する。また、地図情報送信部20は、地図や経路情報のデータを配信する地図情報配信装置の機能を実現する。また、広告送信部21は、端末装置40が表示する広告のデータを配信する広告配信サーバの機能を実現する。
【0046】
また、アプリケーション配信部19は、受付部22、設定部23、配信部24を有する。また、地図情報送信部20は、特定部25、地図情報送信部26を有する。また、広告送信部21は、入稿受付部27、広告選択部28、広告送信部29を有する。
【0047】
[4.情報配信装置10の動作および作用]
上記のように構成された情報配信装置10の動作を
図6のフローチャートに基づいて説明する。
図6は、実施形態に係る情報配信装置が実行する処理の流れを説明するフローチャートである。
【0048】
まず、入稿受付部27は、広告配信元や広告事業主が使用する端末から、広告データベース17に登録される広告の情報を受信すると、受信した広告の情報を広告データベース17に登録する。また、受付部22は、端末装置40から配信要求と目的地情報とを受信したか否かを判定し(ステップS101)、配信要求と目的地情報とを受信していない場合は、(ステップS101:No)、同様の判定処理を再度行う。
【0049】
設定部23は、受付部22が配信要求と目的地情報とを受信した場合は(ステップS101:Yes)、受付部22から配信要求と目的地情報とを取得し、取得した目的地情報が示す施設の位置情報を施設情報データベース15から特定する(ステップS102)。そして、設定部23は、アプリケーションデータベース14からナビアプリを読み出し、インストール後の起動時に、特定された位置情報が示す位置を目的地とする案内処理が実行されるようナビアプリを設定する(ステップS103)。その後、配信部24は、設定部23によって設定が行われたナビアプリを端末装置40に配信する(ステップS104)。
【0050】
ここで、端末装置40は、ナビアプリのインストール後にナビアプリを起動させ、案内処理を開始する。具体的には、端末装置40は、出発地と、設定部23が特定した位置情報とを情報配信装置10に送信する。かかる場合、特定部25は、受信した出発地から設定部23が特定した位置情報を目的地とする移動経路を地図情報データベース16から特定する(ステップS105)。そして、地図情報送信部26は、特定部25が特定した経路を示す経路情報を端末装置40に配信する(ステップS106)。
【0051】
また、端末装置40は、経路情報を受信すると、経路情報と、経路情報が示す経路上に表示する広告の配信要求と、目的地の事業者を示す情報とを情報配信装置10に送信する。ここで、目的地の事業者を示す情報とは、例えば、施設ID等、案内処理における目的地を示す目的地情報であり、配信要求とともに情報配信装置10へ送信された目的地情報と同一の情報である。かかる場合、広告選択部28は、経路情報が示す経路上に位置する施設の広告を広告データベース17から特定する。
【0052】
そして、広告選択部28は、特定した広告の入札価格やCTR、広告の種別等に基づいて、表示する広告を選択する(ステップS107)。ここで、配当データベース18に登録された情報により、各事業者に対する報酬の配当が行われる。そこで、広告選択部28は、受信した目的地情報と、選択した広告の入札価格とを対応付けて配当データベース18に登録する(ステップS108)。すなわち、情報配信装置10は、表示される広告の入札単価に基づいて、目的地情報を設定した事業者に対する報酬の配当を行う。そして、広告送信部29は、広告選択部28が選択した広告を端末装置40に配信する(ステップS109)。
【0053】
[5.端末装置40の構成]
次に、
図7を用いて、実施形態に係る端末装置40の機能構成について説明する。
図7は、実施形態に係る端末装置の機能構成を示す図である。
図7に示す例では、端末装置40は、通信部41、記憶部42、入力部43、出力部44、制御部45を有する。
【0054】
通信部41は、例えば、NIC等によって実現され、ネットワークNを介した有線または無線通信により、端末装置40と端末装置40との間の通信を制御する。記憶部42は、例えば、RAM(Random Access Memory)、フラッシュメモリ(Flash Memory)等の半導体メモリ素子、または、ハードディスク、光ディスク等の記憶装置によって実現される。
【0055】
入力部43は、タッチパネルやテンキー等の各種入力装置により実現される。また、出力部44は、例えば、液晶パネル等、任意の情報を表示することができる各種表示装置により実現される。ここで、端末装置40がスマートフォンやタブレット等のスマートデバイスである場合には、入力部43と出力部44とは一体のタッチパネルのとして形成される。
【0056】
制御部45は、例えば、CPUやMPU等によって、端末装置40内部の記憶装置に記憶されている各種プログラムがRAMを作業領域として実行されることにより実現される。また、制御部45は、例えば、ASICやFPGA等の集積回路により実現される。
図7に示すように、制御部45は、操作制御部47、表示制御部46、実行部48、通知部49を有する。
【0057】
[6.端末装置40の動作および作用]
上記のように構成された端末装置40の動作を
図8のフローチャートに基づいて説明する。
図8は、実施形態に係る端末装置が実行する処理の流れを説明するフローチャートである。
【0058】
まず、表示制御部46は、インストールボタン110が配置されたウェブページ100を出力部44に表示させる(ステップS201)。ここで、操作制御部47は、入力部43を介して、利用者によりインストールボタン110が選択されたか否かを判定し(ステップS202)、選択されていない場合は(ステップS202:No)、再度、インストールボタン110が選択されたか判定する(ステップS202)。
【0059】
また、操作制御部47は、利用者によりインストールボタン110が選択された場合は(ステップS202:Yes)、インストールボタン110に設定された目的地情報と配信要求とを情報配信装置10に送信する(S203)。すなわち、操作制御部47は、ウェブページ上に配置されたアプリケーションの配信要求と、アプリケーションに実行させる処理を示す処理情報とを情報配信装置10に送信する。
【0060】
かかる場合、実行部48は、情報配信装置10から目的地設定済みのナビアプリのデータを受信する(ステップS204)。そして、実行部48は、受信したナビアプリのデータを用いて、ナビアプリのインストールを行う(ステップS205)。また、実行部48は、インストールされたナビアプリを実行する。
【0061】
ここで、通知部49は、実行部48によりインストールされたナビアプリが初めに実行された場合は、初期起動時の処理として、出発地と、ナビアプリに設定済みの目的地を情報配信装置10に送信する(ステップS206)。なお、かかる出発地は、GPS(Global Positioning System)等の手段により取得された端末装置40の現在地であってもよい。また、通知部49は、ナビアプリの実行が初回の実行ではない場合は、利用者が設定した任意の出発地と目的地とを情報配信装置10に送信してもよい。かかる場合、実行部48は、案内処理において表示される経路の情報である経路情報を受信する(ステップS207)。
【0062】
次に、通知部48は、経路情報と、経路情報が示す経路上に表示する広告の配信要求と、目的地の事業者を示す情報、すなわち施設ID等の目的地情報とを情報配信装置10に送信する(ステップS208)。この結果、実行部48は、案内処理において表示される広告を受信する。そして、実行部48は、受信した経路情報が示す経路と、受信した広告とを出力部44に出力するよう表示制御部46に指示し、経路と広告とを表示させる(ステップS209)。
【0063】
[7.変形例]
上述した実施形態に係る情報配信システム1は、上記実施形態以外にも種々の異なる形態にて実施されてよい。そこで、以下では、情報配信システム1の他の実施形態について説明する。
【0064】
[7−1.処理情報が示す処理のバリエーションについて]
例えば、情報配信装置10は、インストール後、初めて実行された際にのみ処理情報が示す処理を実行するアプリケーションを、端末装置40に送信してもよい。例えば、
図9は、実施形態に係る案内処理を実行した端末装置の表示例を説明する図である。例えば、
図9中の第1状態に示すように、端末装置40は、実行命令と目的地情報とが設定されたインストールボタン110が配置されたウェブページ100を表示する。ここで、端末装置40は、利用者の指F10がインストールボタン110の表示場所を選択した場合には、端末装置40は、インストール対象となるナビアプリがインストール済みであるか否かを判定する。
【0065】
ここで、端末装置40は、ナビアプリがインストールされていない場合は、情報配信装置10に目的地情報とアプリケーションの配信要求とを送信し、目的地が設定されたアプリケーションを受信する。また、端末装置40は、
図9中の第2状態に示すように、ナビアプリのインストールを行い、上述した説明と同様の処理を実行することで経路情報および広告の取得を行う。そして、端末装置40は、
図9中の第3状態に示すように、目的地情報が示す施設までの経路と広告とを表示する。
【0066】
一方、端末装置40は、ナビアプリがインストールされている場合は、出発地とともに、インストールボタン110に設定された目的地情報を情報配信装置10に送信する。かかる場合、情報配信装置10は、目的地情報と対応付けられた位置を目的地として経路情報を生成し、生成した経路情報を端末装置40に送信する。また、端末装置40は、経路情報と目的地情報と広告の配信要求とを情報配信装置10に送信し、表示対象となる広告を受信する。この結果、端末装置40は、
図9中の第3状態に示すように、経路と広告とを表示する。
【0067】
[7−2.報酬の配当について]
なお、上述した説明では、端末装置40は、ナビアプリがインストールされている場合にも、経路情報と目的地情報と広告の配信要求とを情報配信装置10に送信した。かかる場合、端末装置40にナビアプリがインストールされている場合にも、目的地情報が示す事業者に報酬が配当される。しかしながら、端末装置40は、ナビアプリがインストールされている場合は、経路情報と広告の配信要求のみを情報配信装置10に送信してもよい。かかる場合、情報配信装置10は、事業者が設定したインストールボタン110の設置により、新規にナビアプリがインストールされた場合にのみ、事業者に報酬を配当することができる。
【0068】
[7−3.報酬の算出について]
例えば、情報配信装置10は、新規にナビアプリがインストールされた場合と、すでにナビアプリがインストールされた際にインストールボタン110が選択された場合とで、広告の表示に伴う報酬を変えてもよい。例えば、情報配信装置10は、新規にナビアプリがインストールされた場合は、表示される広告の入札単価の合計額に第1の係数を積算した額を報酬として、事業者に配当を行う。
【0069】
一方、情報配信装置10は、すでにナビアプリがインストールされた際にインストールボタン110が選択された場合は、表示される広告の入札単価の合計額に第1の係数よりも値が小さい第2の係数を積算した額を報酬として、事業者に配当を行う。この結果、情報配信装置10は、事業者に対し、インストールボタン110を新規にナビアプリがインストールされるように配置させる動機づけを提供することができる。また、情報配信装置10は、表示される広告の入札単価の合計額を、処理情報を設定した事業者と、情報配信システム1を提供する事業者とで折半させてもよい。
【0070】
[7−4.ナビアプリの設定について]
上述した例では、情報配信装置10は、ナビアプリの起動時に目的地情報が示す施設を目的地とする案内処理を実行するよう設定したが、かかる処理は、ナビアプリの初回起動時に、目的地情報が示す目的地を自動設定するサブルーチン等のソフトウェア要素をナビアプリのプログラム内に組込むことで実現してもよい。また、情報配信装置10は、ナビアプリが起動した際に目的地情報が示す目的地を自動設定させる制御情報(例えば、スクリプト技術や、ナビアプリ用の設定パラメータ等)を生成し、ナビアプリと制御情報とを端末装置40に配信し、端末装置40にナビアプリのインストールと制御情報に基づく実行処理とを実行させることで実現してもよい。
【0071】
[7−5.広告に基づく経路の設定について]
上述した例では、情報配信装置10は、出発地と目的地とに基づいて、案内処理において表示する経路を特定した。しかしながら、実施形態は、これに限定されるものではない。例えば、情報配信装置10は、目的地までの経路に応じて広告を選択し、選択された広告と関連する経路を目的地までの経路に組み込んで端末装置40に表示させるアプリケーションを端末装置40へ配信してもよい。
【0072】
以下、
図10を用いて、情報配信装置10が経路を特定する処理の一例について説明する。
図10は、実施形態に係る情報配信装置が経路を特定する際に実行する処理の一例を説明する図である。例えば、情報配信装置10は、
図10に示すように、地図上の任意の地点A、地点B、地点Cの情報と、各地点A〜Cを結ぶ道の情報とが登録された地図情報データベース16を記憶する。また、各地点A〜Cを結ぶ道の情報には、法定速度や実測された平均移動速度、道の広さ、道の長さ、道の平均移動時間等に基づく移動コストが対応付けて登録されている。なお、地図情報データベース16には、
図10に示す地点や道の情報以外にも、任意の地点や各地点を結ぶ任意の道の情報が登録されているものとする。
【0073】
ここで、情報配信装置10は、地点Aから地点Cまでの道を広告に関係なく特定する際は、地点Aから地点Cに至るすべての道の組合せ、すなわち経路を抽出し、抽出した経路のうち、移動コストの総和が最も少ない経路を特定する。例えば、情報配信装置10は、地点Aから地点Cまで直接移動する経路と、地点Aから地点Bを経由して地点Cまで移動する経路とを抽出する。かかる場合、地点Aから地点Cまで直接移動する経路の移動コストは「100」であり、地点Aから地点Bを経由して地点Cまで移動する経路の移動コストは「130」となる。このため、情報配信装置10は、地点Aから地点Cまでの経路として、地点Aから地点Cまで直接移動する経路を特定する。
【0074】
一方、情報配信装置10は、地点Aから地点Cまでの経路に広告と関連する経路を目的地までの経路に組み込む場合は、以下の処理を実行する。まず、情報配信装置10は、地点Aから地点Cまでのすべての経路を抽出する。また、情報配信装置10は、抽出した経路に含まれる各地点と、広告データベース17に登録された各広告の位置情報とを比較する。ここで、広告データベース17に、地点B、もしくは地点Bの近傍が位置情報として登録された広告111が登録されているものとする。
【0075】
かかる場合、情報配信装置10は、地点Bと他の地点とを結ぶ道の情報と対応付けて登録された移動コストの値を補正して、各経路の移動コストの和を算出する。例えば、情報配信装置10は、地点Aから地点Bまでの道の移動コストを「30」に補正し、地点Bから地点Cまでの移動コストを「35」に補正する。この結果、情報配信装置10は、地点Aから地点Cまで直接移動する経路の移動コストを「100」とし、地点Aから地点Bを経由して地点Cまで移動する経路の移動コストを「65」とする。そして、情報配信装置10は、移動コストが最も少ない経路、すなわち地点Aから地点Bを経由して地点Cまで移動する経路を特定する。
【0076】
なお、情報配信装置10は、地点B、もしくは地点Bの近傍が位置情報として登録されている広告の数に応じて、移動コストの補正量を変更してもよい。例えば、情報配信装置10は、地点B、もしくは地点Bの近傍が位置情報として登録されている広告の数に応じた係数を、地点Bと他の地点とを結ぶ道の情報と対応付けて登録された移動コストの値に積算して、各経路の移動コストを算出してもよい。
【0077】
[7−6.施設情報の登録について]
例えば、クライアント型のナビゲーションシステム等では、端末装置側が目的地までの経路を検索する際、緯度や経度を用いた目的地の検索だけではなく、目的地の名称や任意の識別子(例えば、施設ID等)で目的地までの経路を検索する場合がある。また、端末装置は、表示中の経路や地図上に施設のアイコンを表示し、かかる施設のアイコンがタップされた場合には、かかる施設の名称、電話番号、営業時間、画像等の施設に関する情報を表示する場合がある。また、経路を検索する際に、「市内のビジネスホテル」等、施設の位置と種別とを用いた検索が行われる場合がある。
【0078】
しかしながら、名称等で目的地までの経路を検索する場合や、施設等に関する情報を表示するためには、施設等の名称、位置、電話番号、営業時間、画像等の情報を施設情報データベース15や地図情報データベース16等、所定の記憶手段にあらかじめ登録しておく必要があり、少なくとも、名称と位置とを対応付けて登録しておくのが望ましい。しかしながら、かかる登録処理には入力の手間が生じてしまうため、施設に関する情報を追加登録するプログラムの提供が望ましい。
【0079】
そこで、登録情報受付部3は、処理情報の設定を受付けるとともに、処理情報を設定した事業者の施設に関連する情報を受付ける。具体的には、登録情報受付部3は、事業者がインストールボタン110を自らのウェブページに配置するにあたり、事業者端末2から各種情報の登録を受け付ける。また、登録部4は、登録譲歩受付部3が受け付けた各種情報を、情報提供システム1を提供する事業者が使用する所定の記憶手段だけでなく、施設情報データベース15や地図情報データベース16等にも登録する。例えば、施設情報データベース15に情報が登録されていない施設の事業者は、インストールボタン110の配置開始にあたり、目的地情報と共に、位置情報、施設の名称、位置、電話番号、営業時間、画像等の施設に関する情報を登録する。かかる場合、登録情報受付部3は、例えば、インストールボタン110をウェブページ内に表示されるためのタグ内に目的地情報をパラメータとして組み込む。かかるタグをHTMLに張り付けることにより実現されるインストールボタン110がタップされると、端末装置40は、インストールボタン110のタグ内に組込まれた目的地情報を、情報配信装置10に送信する。
【0080】
ここで、施設情報データベース15や、所定の記憶手段に登録された情報は、施設に関する情報等、地図及び地図上の要素に基づく処理を行う所定のプログラムや装置により利用される。例えば、特定部25は、経路検索の際目的地の名称、電話番号、種別等が指定された場合は、施設情報データベース15から、指定された名称、電話番号、種別等と対応付けられた位置情報を抽出し、抽出した位置情報が示す位置までの経路を特定してもよい。また、所定のデータベースに登録された情報は、地図上に表示される場合や施設の検索等、任意の処理に利用されてもよい。
【0081】
[7−7.アプリケーションの配信について]
上述した例では、情報配信装置10は、目的地情報が示す施設等を初回起動時の目的地とするナビアプリ、もしくは、初回起動時に目的地情報が示す施設等を目的地として設定する制御情報等を、ナビアプリと共に配信した。しかしながら、実施形態は、これに限定されるものではない。
【0082】
例えば、情報配信装置10は、ナビアプリの配信要求とともに、配信要求元の端末装置を識別する端末IDと、目的地情報とを受信した場合は、ナビアプリを配信するとともに、端末IDと目的地情報とを対応付けて記憶する。そして、情報配信装置10は、ナビアプリの初回起動通知とともに、端末IDを受信した場合は、端末IDと対応付けられた目的地情報が示す目的地までの経路を特定してもよい。
【0083】
例えば、
図11は、実施形態にかかる情報配信装置が有する機能構成の他の例を示す図である。
図11に示す例と、
図2に示す例との異なる点としては、
図11に示す情報配信装置10は、記憶部12に対照テーブル5を記憶する。例えば、設定部23は、ナビアプリの配信要求とともに、配信要求元の端末装置を識別する端末IDと、目的地情報とを受信した場合は、端末IDと目的地情報とを対応付けて対照テーブル5に登録する。ここで、
図12は、実施形態にかかる対照テーブルに登録された情報の他の例を示す図である。例えば、
図12に示す例では、設定部23は、端末IDとして端末装置の端末識別情報(例えば個体識別番号)やIPv6IP(Internet Protocol)アドレスと、目的地情報とを対応付けて対照テーブル5に登録する。なお、
図12に示す例では、IPv6アドレスを「IP0001」等概念的な値で表したが、実施形態は、これに限定されるものではない。また、設定部23は、端末装置40が有するMACアドレスや、その他任意の識別情報を端末IDとして登録してもよい。
【0084】
一方、端末装置40は、ナビアプリのインストール後にナビアプリを起動させ、端末IDを情報配信装置10に送信する。かかる場合、特定部25は、受信した端末IDと対応付けられた目的地情報を対照テーブル5から抽出する。そして、特定部25は、抽出した目的地情報が示す目的地までの経路を特定する。
【0085】
このように、情報配信装置10は、端末装置40の端末IDと処理情報とを対応付けて対照テーブル5に登録する。そして、情報配信装置10は、端末装置40からアプリケーションの実行通知を受信した場合は、端末装置40の端末IDと対応付けて登録された処理情報を対照テーブル5から抽出し、抽出された処理情報が示す処理を、端末装置40によって起動されたアプリケーションに実行させる。なお、情報配信装置10は、ナビアプリでなく、電子商取引アプリケーションやウェブ検索用アプリケーション等、任意のアプリケーションの配信を行う際に、同様の処理を実行してもよい。
【0086】
[7−8.装置構成について]
情報配信装置10は、単体の情報処理装置ではなくともよく、クラウドシステム等、複数の情報処理装置が連携して動作することで実現されてもよい。例えば、情報配信装置10は、アプリケーションのプログラムを配信する配信サーバ、地図や経路情報のデータを配信する地図情報配信装置、および、端末装置40が表示する広告のデータを配信する広告配信サーバが連携して動作することで実現されてもよい。
【0087】
また、地図情報配信部20や広告配信部21が発揮する機能については、必ずしも必須の構成ではない。また、情報配信システム1は、地図情報配信部20と同様の機能を発揮する地図情報配信サーバや、広告配信部21と同様の機能を発揮する広告配信サーバを有さずともよく、処理情報が示す処理を起動時に実行させるアプリケーションを配信する情報配信装置10のみを有すればよい。
【0088】
また、情報配信システム1は、広告事業者のシステムから広告を取得し、取得した広告を端末装置40に表示させてもよい。また、情報配信システム1は、ナビゲーションサービスを提供するナビ事業者のシステムを用いて経路を特定し、特定した経路を端末装置40に表示させてもよい。
【0089】
[7−9.その他]
上記実施形態において説明した各処理のうち、自動的に行われるものとして説明した処理の全部または一部を手動的に行うこともでき、あるいは、手動的に行われるものとして説明した処理の全部または一部を公知の方法で自動的に行うこともできる。この他、上記文書中や図面中で示した処理手順、具体的名称、各種のデータやパラメータを含む情報については、特記する場合を除いて任意に変更することができる。例えば、各図に示した各種情報は、図示した情報に限られない。また、例えば、各図に示したアプリケーションのUI(User Interface)は、これに限定されるものではない。
【0090】
また、図示した各装置の各構成要素は機能概念的なものであり、必ずしも物理的に図示の如く構成されていることを要しない。すなわち、各装置の分散・統合の具体的形態は図示のものに限られず、その全部または一部を、各種の負荷や使用状況などに応じて、任意の単位で機能的または物理的に分散・統合して構成することができる。
【0091】
[8.効果]
上述したように、情報配信装置10は、端末装置40から、アプリケーションの配信要求と処理情報とを受信すると、端末装置40によって起動された際に処理情報が示す処理を実行するアプリケーションを端末装置40へ配信する。このため、情報配信装置10は、事業者に対し、所定のアプリケーションのインストールボタンをウェブページ上に配置する動機づけを提供できる。
【0092】
また、情報配信装置10は、処理情報が示す処理を実行するアプリケーションが配信された場合は、処理情報を設定した事業者に対して、所定の配当を行う。また、情報配信装置10は、処理情報が示す処理を実行する際に、処理内容に応じた広告を表示するアプリケーションを端末装置40へ配信し、処理情報を設定した事業者に対して、表示される広告に応じた配当を行う。これらの処理の結果、情報配信装置10は、事業者に対し、所定のアプリケーションのインストールボタンをウェブページ上に配置する動機をさらに向上させることができる。
【0093】
また、情報配信装置10は、広告ごとにあらかじめ設定された入札単価に基づいて、表示対象となる広告を選択し、選択された広告を表示させるアプリケーションを端末装置40へ配信する。このため、情報配信装置10は、広告の表示に伴う配当額を最適化することができる。
【0094】
また、情報配信装置10は、ウェブページ上に配置された配信要求と処理情報とを端末装置40から受信する。このため、情報配信装置10は、インストールボタンをウェブページ上に配置する動機を提供することができる。
【0095】
また、情報配信装置10は、端末装置40の端末IDと処理情報とを対応付けて対照テーブル5に登録する。そして、情報配信装置10は、端末装置40からアプリケーションの実行通知を受信した場合は、端末装置40の端末IDと対応付けて登録された処理情報を対照テーブル5から抽出し、抽出された所定情報が示す処理を、端末装置40によって起動されたアプリケーションに実行させる。このため、情報配信装置10は、ダウンロードが行われる度にアプリケーションの設定を行わずとも、初回起動時に目的地情報が示す目的地までの経路を設定できる。このため、情報配信装置10は、アプリケーションが従来のアプリケーションストア等で販売される場合であっても、初回起動時に、目的地情報が示す目的地までの経路を設定できる。
【0096】
また、情報配信装置10は、端末装置40によって初めて起動された際に処理情報が示す処理を実行するアプリケーションを端末装置40へ配信する。このため、情報配信装置10は、インストール後の初回起動時に、事業者が望む処理を実行するアプリケーションを配信する結果、所定のアプリケーションのインストールボタンをウェブページ上に配置する動機づけを向上させることができる。
【0097】
また、情報配信装置10は、施設に関連する情報を受付けると、所定のアプリケーションが地図及び地図上の要素に基づく処理を行うのに用いる記憶手段に、受付けた情報を所定のデータベースに登録する。この結果、情報配信装置10は、所定のアプリケーションが地図及び地図上の要素に基づく処理を行うのに利用する情報を自動で随時補強することができる。
【0098】
また、情報配信装置10は、端末装置40に目的地までの案内処理を実行させるナビアプリの配信要求と、目的地情報とを受信した場合は、端末装置40によって起動された際に、目的地情報が示す目的地までの案内処理を開始するアプリケーションを配信する。このため、情報配信装置10は、ナビアプリのインストールボタンをウェブページ上に配置する動機づけを向上させることができる。
【0099】
また、情報配信装置10は、目的地までの経路と、目的地までの経路に応じた広告から入札単価に基づいて選択された広告とを端末装置40に表示させるナビアプリを配信する。このため、情報配信装置10は、ナビアプリによる広告の表示に伴う配当額を最適化することができる。
【0100】
また、情報配信装置10は、目的地までの経路に応じて広告を選択し、選択された広告と関連する経路を目的地までの経路に組み込んで端末装置40に表示させるアプリケーションを配信する。このため、情報配信装置10は、ナビアプリによる広告の表示に伴う配当額を向上させることができる。
【0101】
また、情報配信装置10は、端末装置40から目的地情報を受信し、経路を特定する際に利用する地図情報データベース16に対し、受信した目的地情報を登録する。このため、情報配信装置10は、自動で地図情報データベース16の内容を随時補強することができる。
【0102】
また、情報配信装置10は、目的地情報と位置とを対応付けて記憶し、端末装置40から受信した目的地情報と対応付けられた位置を、目的地とする案内処理を実行するアプリケーションを配信する。すなわち、情報配信装置10は、処理情報を設定した事業者を示す事業者情報を受信すると、事業者情報と対応付けられた処理情報が示す処理を実行するアプリケーションを端末装置40に配信する。このため、情報配信装置10は、インストールボタン110に設定される情報の量を削減できる。
【0103】
また、端末装置40は、目的地情報を取得し、目的地情報を設定した事業者に対して所定の配当を行う情報配信装置10に対し、取得した目的地情報を設定した事業者を特定する情報を通知する。例えば、端末装置40は、事業者を特定する情報として、取得した目的地情報を通知する。このため、端末装置40は、事業者に報酬を配当させることができる。
【0104】
[9.プログラム]
上述してきた実施形態に係る情報配信装置10および端末装置40は、例えば
図13に示すような構成のコンピュータ1000によって実現される。以下、情報配信装置10を例に挙げて説明する。
図13は、情報配信装置の機能を実現するコンピュータの一例を示すハードウェア構成図である。コンピュータ1000は、CPU1100、RAM1200、ROM1300、HDD1400、通信インターフェイス(I/F)1500、入出力インターフェイス(I/F)1600、およびメディアインターフェイス(I/F)1700を有する。
【0105】
CPU1100は、ROM1300又はHDD1400に格納されたプログラムに基づいて動作し、各部の制御を行う。ROM1300は、コンピュータ1000の起動時にCPU1100によって実行されるブートプログラムや、コンピュータ1000のハードウェアに依存するプログラム等を格納する。
【0106】
HDD1400は、CPU1100によって実行されるプログラム、および、かかるプログラムによって使用されるデータ等を格納する。通信インターフェイス1500は、ネットワークNを介して他の機器からデータを受信してCPU1100へ送り、CPU1100が生成したデータを通信網50を介して他の機器へ送信する。
【0107】
CPU1100は、入出力インターフェイス1600を介して、ディスプレイやプリンタ等の出力装置、および、キーボードやマウス等の入力装置を制御する。CPU1100は、入出力インターフェイス1600を介して、入力装置からデータを取得する。また、CPU1100は、生成したデータを入出力インターフェイス1600を介して出力装置へ出力する。
【0108】
メディアインターフェイス1700は、記録媒体1800に格納されたプログラム又はデータを読み取り、RAM1200を介してCPU1100に提供する。CPU1100は、かかるプログラムを、メディアインターフェイス1700を介して記録媒体1800からRAM1200上にロードし、ロードしたプログラムを実行する。記録媒体1800は、例えばDVD(Digital Versatile Disc)、PD(Phase change rewritable Disk)等の光学記録媒体、MO(Magneto-Optical disk)等の光磁気記録媒体、テープ媒体、磁気記録媒体、または半導体メモリ等である。
【0109】
例えば、コンピュータ1000が実施形態に係る情報配信装置10として機能する場合、コンピュータ1000のCPU1100は、RAM1200上にロードされたプログラムを実行することにより、制御部13の機能を実現する。また、HDD1400には、記憶部12内のデータ、すなわち各種データベース14〜18が格納される。コンピュータ1000のCPU1100は、これらのプログラムを記録媒体1800から読み取って実行するが、他の例として、他の装置から通信網50を介してこれらのプログラムを取得してもよい。
【0110】
なお、コンピュータ1000が実施形態に係る端末装置40として機能する場合、コンピュータ1000のCPU1100は、RAM1200上にロードされたプログラムを実行することにより、制御部45の機能を実現する。
【0111】
以上、本発明を実施の形態を用いて説明したが、本発明の技術的範囲は上記実施の形態に記載の範囲には限定されない。上記実施の形態に多様な変更または改良を加えることが可能であることが当業者には明らかである。また、そのような変更または改良を加えた形態も本発明の技術的範囲に含まれ得ることが、特許請求の範囲の記載から明らかである。