(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
前記関心期間を決定するステップは、前記ライブ・イベントに関連するクエリに対する検索クエリ量が指定された量だけ増大したとき、前記ライブ・イベントの前記関心開始時刻を決定するステップを含み、
前記ピーク関心時刻を決定するステップは、前記関心期間の間に、前記ライブ・イベントに関連する前記クエリに対する前記検索クエリ量が最高レベルに到達するときを判定するステップを含み、
前記関心終了時刻を決定するステップは、前記ライブ・イベントに関連する前記クエリに対する前記検索クエリ量が前記最高レベルから指定された量だけ減少するときを判定するステップを含む、請求項1に記載の方法。
前記コンテンツを前記ライブ・イベントに関心があるユーザに配布させる1組の配布基準を識別するステップであって、前記1組の配布基準は前記イベントに対する期間および前記ライブ・イベントが発生する地理的領域を含む、ステップと、
前記イベント配布データを受信したことに応答して、コンピュータメモリ内で、前記1組の配布基準を前記コンテンツと関連付けるステップと、
をさらに含み、
前記ユーザが前記同一の地理的領域内にあると判定するステップは、前記地理的データおよび前記ライブ・イベントが発生した前記地理的領域の間にマッチが存在すると判定するステップを含む、請求項1に記載の方法。
コンピュータ・プログラムで符号化されたコンピュータ記憶媒体であって、前記プログラムは、1つまたは複数のデータ処理装置により実行されたとき、前記1つまたは複数のデータ処理装置に請求項1乃至5の何れか一項に記載の方法を実施させる命令を含む、コンピュータ記憶媒体。
【発明を実施するための形態】
【0013】
様々な図面における同じ参照番号および指定は同じ要素を示す。
【0014】
コンテンツ配布に関する既存の技術では、1つまたは複数の配布条件を設定するための能力を有するが、1つまたは複数のユーザまたはユーザのグループが受信したいコンテンツのタイプに多大な影響を及ぼし得る現在のリアルタイムな環境、状況または発生に基づいてコンテンツの配布を適合させるのは困難である。したがって、発明者は、リアルタイムな状況および将来のイベントに基づいて、それぞれのユーザに対するかかるコンテンツの関連性は増大するかまたは変化を受けるかの何れかであろうことを認識した。潜在的な聴衆に関するコンテンツの関連性のかかる変化は、リアルタイムなまたは進行中の状況、イベント、発生等に基づく。本明細書で説明する実施形態は、ユーザ・グループへのリアルタイムなコンテンツ配布を制御し提供するための現在のおよび将来の環境に適合でき、それにより、最も関連するコンテンツが正確なユーザ・グループに正確な時点に到達するのを保証できる方法およびシステムを提供する。
【0015】
本明細書ではイベント・ベースのコンテンツ配布を説明する。幾つかの実装では、実世界イベント(例えば、コンサート、スポーツイベント、天気イベント、ニュースイベント、または政治イベント)の発生は、当該イベントに関連するコンテンツの配布の基礎であることができる。コンテンツ・スポンサ(または他のコンテンツ・プロバイダ)は、コンテンツを配布するための基礎として使用される1つまたは複数のイベントを(例えば、提供されたユーザ・インタフェースを通じて)選択することができる。コンテンツ・スポンサは完全な1組の配布基準を指定する必要はない。なぜならば、本明細書で説明するデバイスおよびシステムは当該選択されたイベントに基づいて当該配布基準を選択し、配布すべきコンテンツに当該選択された配布基準を関連付けるからである。
【0016】
幾つかの実装では、当該配布基準は、イベントに無関係なネットワークリソースにユーザクセスしているときでも当該コンテンツをライブ・イベントに関心があるユーザに配布させるユーザ属性および地理的情報を含む。例えば、ソーシャル・メディア・フィードを要求するユーザは来たるコンサートに関連するリソースを要求していないかもしれないが、ユーザのユーザ属性が当該コンサートに対して選択された配布基準にマッチし、当該ソーシャル・メディア・フィードに対する要求が当該コンサートに対する関心期間内に受信されたとき、当該コンテンツを、ユーザが当該コンサートへの関心を直接示していないかもしれないという事実にも関わらず、ユーザに配布することができる。
【0017】
以下の説明は、ユーザ・デバイスに提供される様々なタイプのコンテンツ(例えば、オーディオファイル、ビデオファイル、または他のコンテンツ)の配布に適用可能である。
【0018】
図1は、コンテンツがユーザ・デバイス106に配布される例示的な環境100のブロック図である。例示的な環境100は、ローカル領域ネットワーク(LAN)、広域ネットワーク(WAN)、インターネット、またはそれらの組合せのようなネットワーク102を含む。ネットワーク102はウェブサイト104、ユーザ・デバイス106、コンテンツ・スポンサ108、およびコンテンツ配布システム110に接続する。例示的な環境100は多くの異なるウェブサイト104、ユーザ・デバイス106、およびコンテンツ・スポンサ108を含んでもよい。
【0019】
ウェブサイト104は、ドメインネームに関連付けられ1つまたは複数のサーバによりホストされた1つまたは複数のリソース105である。例示的なウェブサイトは、テキスト、画像、マルチメディアコンテンツ、および、スクリプトのようなプログラミング要素を含みうるハイパーテキスト・マークアップ言語(HTML)でフォーマットされたウェブ・ページの集合である。各ウェブサイト104は発行者により維持される。当該発行者は、ウェブサイト104を制御、管理、および/または所有するエンティティである。
【0020】
リソース105は、ネットワーク102上で提供されうる任意のデータである。リソース105は、リソース105に関連付けられるリソースアドレスにより特定される。リソースは、幾つか例を挙げれば、HTMLページ、ワード・プロセッシング・ドキュメント、およびポータブルドキュメントフォーマット(PDF)ドキュメント、画像、ビデオ、およびフィードソースを含む。当該リソースは、(ハイパーリンク内のメタ情報のような)組込み情報および/または(スクリプトのような)組込み命令を含みうる、単語、フレーズ、画像および音のようなコンテンツを含むことができる。
【0021】
リソース内で(またはリソースとともに)提供されるコンテンツの単位はコンテンツ・アイテムと称され、個々のコンテンツ・アイテムを当該リソースと独立に単一のファイルまたは1組のファイルに格納することができる。幾つかの実装では、コンテンツ・アイテムは、当該リソースに埋め込まれたスクリプトの実行に基づいて当該リソースに挿入される。例えば、以下でより詳細に説明するように、電子リソースに埋め込まれたスクリプトは、ユーザ・デバイスに、当該電子リソースを受信した後に当該コンテンツ・アイテムに対する要求を開始させることができる。したがって、当該コンテンツ・アイテムを当該リソースの一部とは考えなくてもよいが、当該リソースが描画されるときに当該リソースと組み合わされる(例えば、当該リソースのプロバイダとは異なるサードパーティからの)追加のコンテンツと考えてもよい。当該要求を、ヘッダおよびペイロードデータを含むパケット化されたデータとしてフォーマットしてもよい。当該要求は、当該コンテンツ・アイテムが要求されているサーバの名前(またはネットワーク位置)、当該要求デバイスの名前(またはネットワーク位置)のようなデータ、および/または当該要求に応答して提供するためのコンテンツ・アイテムを選択するためにサーバが使用できる情報を含むことができる。以下でより詳細に説明するように、当該要求は、ユーザ・デバイスにより、当該ネットワーク(例えば、電気通信ネットワーク)上でコンテンツ配布システムのサーバに送信される。
【0022】
ユーザ・デバイス106は、ネットワーク102上でリソースを要求し受信できる電子デバイスである。例示的なユーザ・デバイス106はパーソナルコンピュータ、モバイル通信デバイス、およびネットワーク102上でデータを送受信できる他のデバイスを含む。ユーザ・デバイス106は一般に、ネットワーク102上でのデータの送受信を促進するためのウェブ・ブラウザのようなユーザ・アプリケーションを含む。
【0023】
ユーザ・デバイス106は、リソース105をウェブサイト104に要求するリソース要求112を送信することができる。次いで、要求されたリソース114を表すデータを、ユーザ・デバイス106により提供するためにユーザ・デバイス106に提供することができる。要求されたリソース114は、例えば、ウェブサイト104のホームページ、ソーシャル・ネットワーク、または別のリソース105からのウェブ・ページであることができる。要求されたリソース114を表すデータは、ユーザ・デバイス106でリソースコンテンツ116を提供させるデータを含むことができる。要求されたリソース114を表すデータはまた、コンテンツ・アイテム・スロット118を指定するデータを含むことができる。
【0024】
コンテンツ・アイテム・スロットは、当該リソースの部分(例えば、ウェブ・ページの部分)または広告のような1つまたは複数のコンテンツ・アイテムを提供できるユーザディスプレイの部分(例えば、別のウィンドウの表示位置またはウェブ・ページのスロット内の表示位置)である。コンテンツ・アイテム・スロット118をまた広告スロットと称することができるが、任意のタイプのコンテンツ(例えば、広告以外のコンテンツ・アイテム)をコンテンツ・アイテム・スロット118で提供することができる。
【0025】
単一のコンテンツ・アイテム・スロット118は、1つまたは複数の表示位置119および119bを含むように構成されてもよい。あるいはまたはさらに、各異なるコンテンツ・アイテム・スロット118を別々の表示位置と考えることができ、リソースは複数の異なるコンテンツ・アイテム・スロットを含むことができる。各表示位置は、コンテンツ・アイテムを提供できるコンテンツ・アイテム・スロット118の部分を表すことができる。幾つかの実装では、特定のコンテンツ・アイテム・スロット118に対する表示位置の数および/または当該表示位置のサイズを、当該コンテンツ・アイテム・スロット内で提供するために利用可能なコンテンツ・アイテムの数、タイプ、および/または値に基づいて決定してもよい。
【0026】
リソースの検索を容易にするために、環境100は、発行者によりウェブサイト104に提供されたリソースをクロールしインデックス付けすることによって当該リソースを特定する検索システム113を含むことができる。当該リソースに関するデータを、当該データが関連付けられたリソースに基づいてインデックス付けすることができる。当該インデックス付けされ、場合によっては、キャッシュされたリソースのコピーは検索インデックス122に格納される。リソースに関連付けられたデータは、当該リソースに含まれるコンテンツおよび/または当該リソースに対するメタデータを表すデータである。
【0027】
ユーザ・デバイス106は、検索クエリをネットワーク102上で検索システム113に送信することができる。それに応答して、検索システム113は、検索インデックス122にアクセスして、当該検索クエリに関連するリソースを特定する。検索システム113は検索結果の形態で当該リソースを特定し、当該検索結果をユーザ・デバイスに検索結果ページで返す。検索結果は、特定の検索クエリに応答するリソースを特定する検索システム113により生成されたデータであり、当該リソースへのリンクを含む。例示的な検索結果は、当該ウェブ・ページから抽出したウェブ・ページタイトル、画像のテキストまたは部分のスニペット、および当該ウェブ・ページのURLを含むことができる。他のリソースと同様に、検索結果ページは、広告のようなコンテンツ・アイテムを提供できる1つまたは複数のコンテンツ・アイテム・スロット118を含むことができる。
【0028】
リソース105がユーザ・デバイス106により要求されると、当該リソース内のコンテンツ・アイテム・スロット118に関連付けられたコードの実行が、当該スロットを埋めるための1つまたは複数のコンテンツ・アイテムに対する要求を開始する。当該要求はコンテンツ・アイテム要求と称される。当該コンテンツ・アイテム要求は、当該リソースを規定するデータおよび要求されたリソース114に対して定義されたスロットの特性を含むことができる。例えば、コンテンツ・アイテム・スロット118が定義される要求されたリソース114への参照(例えば、URL)を規定するデータ、当該コンテンツ・アイテム・スロットのサイズ、コンテンツ・アイテム・スロット118に含まれうる表示位置(またはコンテンツ・アイテム)の最大数、および/またはコンテンツ・アイテム・スロット118内で提供するのに適したメディア・タイプをコンテンツ配布システム110に提供することができる。同様に、要求されたリソースに関連付けられたキーワード(「リソースキーワード」)または当該リソースにより参照されるエンティティを規定するデータをまた、当該コンテンツ・アイテム要求に含めることができ、要求されたリソース114に関連するコンテンツ・アイテムの識別を促進するためにコンテンツ配布システム110に提供されうる。コンテンツ・アイテム要求はまた、ユーザが提供した情報、当該要求が送信された州または領域を示す地理的情報のような他の情報、または当該コンテンツ・アイテムが表示される環境の文脈(例えば、モバイルデバイスまたはタブレットデバイスのような、当該コンテンツ・アイテムが表示されるデバイスのタイプ)を提供する他の情報に関するデータを含むことができる。当該コンテンツ・アイテム要求を例えばパケット化されたネットワーク上で送信でき、当該コンテンツ・アイテム要求自体を、ヘッダおよびペイロードデータを有するパケット化されたデータとしてフォーマットすることができる。当該ヘッダは当該パケットの宛先を指定でき、当該ペイロードデータは上述の情報の何れかを含むことができる。
【0029】
コンテンツ・アイテム要求(または別の要求)に応答して提供されるコンテンツ・アイテムは(例えば、配布データにより表された)コンテンツ・アイテムに関連付けられた配布パラメータに部分的に基づいて特定される。配布パラメータはコンテンツ・アイテムの配布が条件づけられる1組の基準である。幾つかの実装では、特定のコンテンツ・アイテムに対する配布パラメータは、当該コンテンツ・アイテムが提供に適するために(例えば、リソースキーワードまたは検索クエリにより)マッチされなければならない配布キーワードを含むことができる。当該配布パラメータはまた、当該コンテンツ・アイテム要求が、特定の地理的領域(例えば、国または州)を指定する情報および/または当該コンテンツ・アイテム要求が特定のタイプのユーザ・デバイスから発せられたことを指定する情報を含むことを要求することができる。当該配布パラメータはまた、当該特定のコンテンツ・アイテムを配布するための指値および/または予算を指定することができる。以下でより詳細に説明するように、指値を使用して、リソースを提供するための1組のコンテンツ・アイテムを選択し、かつ/または、表示位置内のどこに当該コンテンツ・アイテム(複数可)が提示されるかを判定することができる。
【0030】
当該コンテンツ・アイテムは、コンテンツ・アイテム選択プロセスの結果に基づいて表示位置内に提供するために選択される。幾つかの実装では、当該コンテンツ・アイテム選択プロセスはオークションを含むことができる。当該コンテンツ・アイテムに関連付けられた指値に少なくとも部分的に基づいて、当該オークションを実施することができる。例えば、第1のコンテンツ・アイテムは$1.25のクリック単価(CPC)指値に関連付けられ、第2のコンテンツ・アイテムは$1.00のCPC指値に関連付けられると仮定する。本例では、当該第1のコンテンツ・アイテムが表示位置119(例えば、最高の表示位置)内に提供するために選択されてもよく、当該第2のコンテンツ・アイテムは、コンテンツ・アイテム1に対する指値がコンテンツ・アイテム2に対する指値より高いので表示位置119b内に提供するために選択されてもよい。
【0031】
以上の例では、コンテンツ・アイテムはそのそれぞれのCPC指値の値にのみ基づいて選択された。しかし、コンテンツ・アイテムを、追加の(または他の)情報に基づいて決定されたオークションスコアに基づいて選択することができる。例えば、特定のコンテンツ・アイテムに対するオークションスコアは、当該コンテンツ・アイテムのCPC指値に、当該コンテンツ・アイテムがリンクするランディングページを要求するためにユーザが当該コンテンツ・アイテムをクリックする確率を乗じたもの(例えば、CPC指値*p_click。p_clickは、ユーザが当該コンテンツ・アイテムをそれが表示されたときにクリックする確率である)であることができる。例示の目的のため、本明細書は一般に指値に言及し、指値をCPC指値またはCPM(「コスト・パー・ミル」)指値として指定でき、当該指値を直接比較できるようにCPC指値をeCPM(推定されたCPM)値に変換できることに留意されたい。
【0032】
当該eCPM指値を、例えば、コンテンツ・アイテムに対する対話率(例えば、クリック率)と当該コンテンツ・アイテムに対するCPC指値の積に基づいて決定することができる。当該コンテンツ・アイテムが、ユーザが当該コンテンツ・アイテムとの対話を通じて起動できる2つ以上の異なるアクションを提供する場合、当該コンテンツ・アイテムに対するeCPMを、当該アクションに対する対話率と当該指値の積の和(例えば、
【0034】
である。InteractionRate
xはAction_xに対する対話率であり、bidは当該コンテンツ・アイテムに対して指定された指値である)に基づいて決定することができる。
【0035】
特定のコンテンツ・アイテムがクリック(または別の対話)を受信する確率は、当該コンテンツ・アイテムの履歴クリック率(または対話率)に基づくことができる。例えば、特定のコンテンツ・アイテムが0.10の履歴クリック率を有し、これが、当該特定のコンテンツ・アイテムが当該コンテンツ・アイテムの10回の提供ごとに1回のクリックを受信することを示すと仮定する。本例では、当該コンテンツ・アイテムがクリックを受信する確率を0.10に設定することができる。したがって、0.10の値に当該特定のコンテンツ・アイテムに対するCPC指値を乗じて、当該特定のコンテンツ・アイテムに対するオークションスコアを得ることができる。次いで、最大のN個のオークションスコアを有するコンテンツ・アイテムを、N個の利用可能な表示位置内で提供するために選択することができ、Nは利用可能な表示位置の整数での数である。
【0036】
上述のように、様々な異なる配布基準を、ユーザ・デバイス106に対するコンテンツ・アイテムの配布を制御するように指定することができる。一般に、これらの配布基準はそれぞれ、当該コンテンツ・アイテムに出資するコンテンツ・スポンサにより別々に指定される。例えば、所与のコンテンツ・アイテムに出資するコンテンツ・スポンサが、所与のプロフェッショナルスポーツチームの名前を、当該所与のプロフェッショナルスポーツチームに関心があるユーザに到達するために当該所与のコンテンツ・アイテムを配布するために使用される配布キーワードとして選択してもよい。同様に、コンテンツ・スポンサは、当該所与のコンテンツ・アイテムが配布される時間および/または当該所与のコンテンツ・アイテムが配布される地理的領域を別々に構成することができる。幾つかの実装では、コンテンツ・スポンサはこれらの配布基準をコンテンツ配布システム110に提供し、コンテンツ配布システム110は次いで、当該配布基準にマッチする情報を含む要求に応答して、当該所与のコンテンツ・アイテムの配布を制御する。
【0037】
上述のように配布基準を指定することで意図した聴衆に到達するのは困難なことがありうる。例えば、コンテンツ・スポンサが、来たるライブ・イベントに関心があるユーザに配布されるコンテンツ・アイテムを欲していると仮定する。本例では、コンテンツ・スポンサが、ユーザが当該来たるライブ・イベントに関心がある間にユーザに到達するために使用できる配布キーワードおよび/または期間の組合せを特定するのは困難であるかもしれない。例えば、当該来たるライブ・イベントへのユーザの関心は、当該ライブ・イベントの開始前の或る時点であるかもしれないし、当該ライブ・イベント中の或る時点でピークに達するかもしれないし、当該ライブ・イベントの後の或る時点で終了するかもしれない。さらに、当該ライブ・イベントに関心がある何人かのユーザにより要求されたリソースは当該ライブ・イベントに関連しないかもしれない。例えば、所与のコンサートに関心があるユーザのグループは実際に、当該コンサートに関連するリソースを訪問しないかもしれず、または、当該コンサートに関連するオンライン検索クエリを当該検索エンジンに送信しないかもしれない。本例では、コンテンツ・スポンサが、コンテンツ・アイテムをユーザの当該グループに到達させる配布キーワードを特定するのは困難であるかもしれない。
【0038】
環境100は、コンテンツ・スポンサがコンテンツ・アイテムをライブ・イベントに関心があるユーザに配布できるようにするライブ・イベント装置124を含む。以下でより詳細に説明するように、ライブ・イベント装置124は、ユーザが所与のライブ・イベントに関心がある期間を決定し、コンテンツ・アイテムを当該所与のライブ・イベントに関心があるユーザに配布させる様々な配布キーワードを決定することができる。例えば、ライブ・イベント装置124は、検索クエリトレンド・データ126を評価して、当該所与のライブ・イベントへのユーザの関心が始まったとき、ユーザの関心がピークに達しているとき、および/または当該所与のライブ・イベントへのユーザの関心が終了したときを判定することができる。さらに、ライブ・イベント装置124は、当該所与のライブ・イベントに関心があるユーザの属性および/または当該ライブ・イベントに関連するキーワードを特定することができる。ライブ・イベント装置124により、コンテンツ・スポンサは、(例えば、ユーザ・インタフェースに提示された1組の来たるライブ・イベントからライブ・イベントを選択することによって)単に当該所与のライブ・イベントを指定でき、次いで、ライブ・イベント装置124は、(例えば、決定されたライブ・イベント装置(「LEA」)124が当該コンテンツ・アイテムを当該ライブ・イベントに関心があるユーザに到達させるであろう配布基準に基づいて)コンテンツ・スポンサに対する1つまたは複数のコンテンツ・アイテムを当該所与のライブ・イベントに関心があるユーザに配布する。
【0039】
図2は、コンテンツをライブ・イベントに関心があるユーザに配布するための例示的なデータ・フロー200である。当該データ・フローは、LEA124が、スケジュールされたイベント装置204(例えば、スケジュールされたイベントに関する情報を提供するサーバ)からイベント・データ202を取得することで開始する。イベント・データ202で表されたイベントを様々なソースから特定することができる。例えば、スポーツイベントのスケジュールを様々なスポーツチームまたはスポーツリーグのウェブサイトから取得でき、コンサートのスケジュールをコンサートプロモータのウェブサイトから取得でき、政治イベントのスケジュール(例えば、ディベートのスケジュール)を様々な政治的に関連するウェブサイトから取得することができる。幾つかの実装では、テレビ(または他の媒体)のプログラムガイドを、来たるライブ・イベントを特定するために使用することができる。例えば、プログラムガイドリストの構造の分析が、所与のイベント(例えば、テニスマッチ)が将来の所与の時点で生放送されること、および当該イベントが所与の期間だけ継続するようにスケジュールされていることを示してもよい。
【0040】
イベント・データ202は、スケジュールされた来たるライブ・イベント(例えば、イベント1、イベント2,...,イベントA)を指定する。イベント・データ202はまた、イベントごとの開始時刻および/または終了時刻(例えば、開始1−開始Aおよび終了1−終了A)を指定することができる。例えば、当該来たるライブ・イベントがスポーツイベントである場合、当該開始時刻は、当該スポーツイベントの開始、または、当該スポーツイベントのマスコミ報道(例えば、テレビ放送)が開始するときまたは当該スポーツイベントのゲートが開いたときの、当該スポーツイベントの開始より前の時点であってもよい。本例では、当該終了時刻は、当該スポーツイベントが終了する実際のまたは推定された時刻であってもよい。例えば、当該スポーツイベントの平均期間が4時間である場合、当該終了時刻を当該開始時刻の4時間後に設定してもよい。
【0041】
幾つかの実装では、当該開始時刻および/または当該終了時刻は指定されていないかもしれない。その代り、当該開始時刻および/または終了時刻を参照するデータが、当該ライブ・イベントの現在の状態をそこから取得できる位置(例えば、サーバのネットワークアドレス)を指定してもよい。例えば、上のスポーツイベントを参照すると、当該開始時刻および/または停止時間を参照するデータが、当該スポーツイベントの現在の状態(例えば、期間および/またはゲーム・クロック上の残りの時間)を要求に応じて取得できる位置を指定してもよい。本例では、LEA124は、要求を当該指定された位置に送信することによって、開始および終了時刻を更新することができる。特に、LEA124は、当該イベントの進行を指定する最新のイベント情報を定期的に取得し、当該イベント情報に基づいて当該イベント基準を変更することができる。
【0042】
幾つかの実装では、当該開始および終了時刻を、当該ライブ・イベントの実際の開始または終了時刻ではなく、当該イベントへのユーザの関心が開始または終了するときに基づいて決定することができる。例えば、LEA124は、ライブ・イベントに対する関心期間を、クエリ量および/または当該ライブ・イベントを参照する検索クエリに対するクエリ量の変化に少なくとも部分的に基づいて決定することができる。当該関心期間を決定するために、LEA124は、クエリ・トレンド装置208(例えば、検索クエリ量を追跡するサーバまたはシステム)からトレンド・データ206を取得する(かまたは、そうでなければトレンド・データ206にアクセスする)ことができる。トレンド・データ206は、長時間にわたる所与の検索クエリに対するクエリ量を指定でき、当該ライブ・イベントの以前の事例に関連する履歴検索クエリ情報または来たるライブ・イベントと同様な他のライブ・イベントに関連する検索クエリ情報に基づいてもよい。したがって、LEA124は、クエリ・トレンド装置208が所与のライブ・イベントに関連する1つまたは複数の検索クエリに対する検索クエリ量の測定値を提供することを要求することができる。例えば、
図2で示すように、LEA124は、イベント1乃至イベントAの各々に関連するクエリに対する検索クエリ量情報(例えば、Ev1SQV−EvASQV)を要求し、長時間にわたるこれらのクエリに対する検索クエリ量の様々な測定値を受信することができる。
【0043】
例示の目的のため、グラフ210aはイベント1に関連するクエリに対する長期間にわたる検索クエリ量を表し、グラフ210bおよび210cはそれぞれイベント2およびイベントAに関連するクエリに対する長期間にわたる検索クエリ量を表すと仮定する。本例では、ライン212で表した(例えば、ベースライン検索クエリ量に対する)閾値検索クエリ量が、イベント1に対する関心期間を決定するために指定されていると仮定する。当該検索クエリ量が(例えば、t1で)当該閾値より上に上昇したとき、イベント1の関心が開始したと考えられ、当該検索クエリ量が(例えば、t3で)当該閾値より下に落ちたとき、イベント1の関心が終了したと考えられる。したがって、本例では、LEA124は、イベント1に対する開始時刻をt1に設定できイベント1に対する終了時刻をt3に設定できるように、イベント1に対する関心期間がt1およびt3の間にある(例えば、時刻1および時刻3の間の期間を表す)と判定することができる。時刻t1およびt3を、例えば、特定の日付および/または時刻として、または当該ライブ・イベントを囲む相対的な時間測定値(例えば、当該ライブ・イベントの3日前および当該ライブ・イベントの1日後)として表現することができる。
【0044】
幾つかの実装では、所与のイベントに対する関心期間は、当該検索クエリ量が指定された期間にわたる指定された量だけ少なくとも変化したとの判定に基づくことができる。例えば、イベント2に対するグラフ210bを参照して、t4およびt5の間のクエリ量の変化が、イベント2の関心の開始に関する指定された最小クエリ量の変化を満たすと仮定する。本例では、LEA124は、イベント2の関心がt5(またはt4)で開始したことを、当該クエリ量の変化が当該指定された最小クエリ量の変化を満たすことに基づいて判定することができる。したがってLEA124は、イベント2に対する開始時刻をt5に設定することができる。同様に、t7およびt8の間のクエリ量の変化が、イベント2の関心の終了に関連する指定された最小クエリ量の変化を満たすと仮定する。本例では、LEA124は、イベント2に対する関心期間がt5およびt8の間にありうるように、イベント2に対する終了時刻をt8(またはt7)に設定することができる。
【0045】
LEA124はまた、トレンド・データ206を使用して、当該ライブ・イベントの関心がピークに達する時刻を特定することができる。例えば、グラフ210aにより示すように、イベント1に関連するクエリに対する検索クエリ量は時刻t2で最大であり、t2をイベント1の関心がピークに達した時刻と考えることができる。同様に、グラフ210bにより示すように、イベント2に関連するクエリに対する検索クエリ量は時刻t6で最大であり、t6をイベント2の関心がピークに達する時刻と考えることができる。幾つかの実装では、LEA124を、ピーク関心時刻、即ち、検索クエリ量がピークに達する時刻を囲む期間として定義することができる。例えば、当該ピーク関心時刻は、(例えば、当該イベントに対する関心期間に潜在的に応じて)所与のイベントの検索クエリ量ピークを囲む1時間、1日、または1週間であってもよい。
【0046】
LEA124は、(例えば、イベントに従っておよび/または開始時刻および/または終了時刻を格納するために生成されたデータ構造内でインデックス化された)当該イベントに関連するイベントごとに当該開始時刻および終了時刻を1組のイベント基準214に格納することができる。所与のイベントに対するイベント基準214は当該所与のイベントに対応する1組の配布基準である。例えば、当該イベント基準は、所与のイベントに対して、イベント開始時刻、イベント終了時刻、および当該所与のイベントに関心があると見做されているユーザの属性を指定することができる。コンテンツ・アイテム要求内の情報が所与のイベントに対するイベント基準にマッチするとき、当該所与のイベントに基づいて配布されているコンテンツ・アイテムは以下でより詳細に説明するように配布に適したものとなる。
【0047】
幾つかの実装では、所与のイベントに関心があると見做されているユーザの属性を、LEA124がユーザ・プロフィール装置218(例えば、ユーザ・プロフィール情報へのアクセスを提供するサーバまたは他のデータ処理装置)から取得する(かまたはそうでない場合アクセスする)ことができるプロフィールデータ216に基づいて決定することができる。ユーザ・プロフィール装置218は、所与のイベントに関心があるとして特定されているユーザの属性を指定するプロフィールデータ218を提供することができる。ユーザ属性は、例えば、ユーザの他の関心(例えば、当該所与のイベント以外のイベントまたはトピックの関心)、当該イベントの関心を表明した聴衆に関する人口情報、当該所与のイベントに関心があるユーザが位置する地理的領域、および/または当該所与のイベントに関心があるユーザに関する他の情報を含むことができる。例えば、プロフィールデータ216により示すように、イベント1に関心があると見做されているユーザは、ユーザ属性X(例えば、地理的領域X)、Y(例えば、トピックYへの関心)、およびZ(例えば、ユーザ・グループZ内)を有し、イベント2に関心があると見做されているユーザは、(例えば、地理的領域B)、C(例えば、トピックCへの関心)、およびD(例えば、ユーザ・グループD内)のユーザ属性を有する。
【0048】
LEA124は、対応するイベントに関連する(例えば、対応するイベントにしたってインデックス化された)プロフィールデータ216を、例えば、当該1組のイベント基準214に格納することができる。LEA124が当該イベント基準を編集すると、LEA124は、コンテンツ・スポンサに対するコンテンツを配布するために使用される1つまたは複数のライブ・イベントを選択するための能力をコンテンツ・スポンサに提供することができる。例えば、LEA124はイベント・ベースの配布インタフェース220の提供をコンテンツ・スポンサ・デバイス222で開始するデータを送信することができる。
【0049】
コンテンツ・スポンサ・デバイス222に送信されたデータは、コンテンツ・スポンサに対するコンテンツを配布するために使用できるイベントを指定するイベントリストデータ224を含むことができる。例えば、
図2に示すように、コンテンツ・スポンサ・デバイス222は、イベントリストデータ224を受信し、イベント226のリストをコンテンツ・スポンサ・デバイス222のディスプレイに表示することができる。当該イベント・ベースの配布インタフェース220はまた、イベント226のリストを用いて配布するために利用可能であるコンテンツ228のリストを含むことができる。例えば、コンテンツ228のリストは、コンテンツ1およびコンテンツ2がイベント226の当該リストを用いて配布するために利用可能であると指定することができる。イベントに基づいてコンテンツを配布するために、コンテンツ・スポンサは、コンテンツをコンテンツ228の当該リストから選択し、次いでどのイベントが当該選択されたコンテンツを配布するために使用されるかを指定することができる。例えば、
図2により示すように、ポインタ230はコンテンツ1をコンテンツ228の当該リストから選択するために使用され、次いでイベント2をイベント226の当該リストから選択するために使用された。勿論、当該コンテンツおよびイベントの間の関連付けは、他の技術(例えば、ドロップ・ダウン・ボックス、テキストエントリ等)を用いて行うことができる。
【0050】
コンテンツ・スポンサ・デバイス222は、選択されたイベント・データ232をLEA124(またはコンテンツ配布システム110)に送信し、それによりコンテンツ1をイベント2に関心があるユーザに配布すべきであることを示す。以下でより詳細に説明するように、コンテンツ・スポンサはまた、当該コンテンツを配布するためにLEA124(および/またはコンテンツ配布システム110)により使用できる他の配布基準を指定することができる。当該選択されたイベント・データ232を受信したことに応答して、LEA124は、当該選択されたイベントに対するイベント基準をコンテンツ・スポンサのコンテンツに関連付けることができる。例えば、
図2により示すように、LEA124は、1組のイベント基準214からのイベント基準234にコンテンツ1を関連付けることができる。したがって、コンテンツ・スポンサは単一のイベントを選択するだけでよく、LEA124は対応するイベント基準(例えば、当該イベントに関心があるユーザに到達するために使用される複数の異なる配布基準)を当該指定されたコンテンツに割り当てる。
【0051】
LEA124が選択されたイベントに対応するイベント基準をコンテンツに関連付けると、当該コンテンツを、当該選択されたイベントに関心があると見做されるユーザに配布することができる。幾つかの実装では、当該選択されたイベントに関心があると見做されるユーザは、当該選択されたイベントへの関心を直接表明していないが、当該イベント基準で指定されたユーザ属性を有するユーザである。例えば、ユーザ・デバイス106が、犬に関連する発行者ページにおける広告スロットのコードの実行に基づいて、コンテンツ236の要求を送信したと仮定する。さらに、コンテンツ・スポンサがコンテンツ1をイベント2に関心があるユーザに配布するよう要求したと仮定する。イベント2は来たるコンサートである。本例では、ユーザに提供されている発行者ページは当該来たるコンサートと直接には関連しない。しかし、要求236は、コンテンツ1を犬に関連する発行者ページでユーザに提供すべきかどうかを判定するために使用されうるユーザ属性情報およびタイムスタンプ情報を含むことができる。
【0052】
例えば、LEA124は、当該要求におけるタイムスタンプ(または現在の時刻)をイベント2に対する関心期間と比較して、当該要求に応答してコンテンツを提供する機会がイベント2に対する関心期間内にあるかどうかを判定することができる。LEA124が、当該要求におけるタイムスタンプ(または現在の時刻)がイベント2に対する関心期間の中(例えば、イベント2に対する開始時刻(例えば、開始2)と終了時刻(例えば、終了2)の間)にあると判定したとき、LEA124はさらに、当該要求に関連付けられた(例えば、当該要求とともに含まれるかまたは当該要求に含まれるユーザ識別子に対応するプロフィール情報に格納された)ユーザ属性がイベント2に関心があると見做されるユーザの属性とマッチするかどうかを判定することができる。例えば、LEA124は、ユーザ・デバイスにより供給された地理的データ(例えば、インターネットプロトコルアドレス、ユーザ・デバイスのGPSコンポーネントを用いて収集された全地球測位システム(GPS)データ、または他の地理的情報)がイベント2に対応する地理的領域にマッチするかどうか、ならびにユーザの関心および/または人口情報がイベント2に対するイベント基準で指定されたユーザ関心および/または人口情報にマッチするかどうかを判定することができる。
【0053】
当該イベント基準がマッチするとLEA124が当該要求内の情報により判定したとき、LEA124は、要求236に応答してコンテンツ1を配布に適したものとすることができる。次いで、LEA124は、ユーザ・デバイス106でコンテンツ1の提供を開始するコンピュータ実行可能命令238をユーザ・デバイス106に送信することにより要求236に応答することができる。例えば、LEA124は、ユーザ・デバイス106がそこからコンテンツ1を受信できるネットワークアドレスを含むパケット化されたデータを生成することができる。当該パケット化されたデータを受信すると、ユーザ・デバイス106は当該命令を実行する。当該命令は、ユーザ・デバイス106に、当該パケット化されたデータに含まれるネットワークアドレスからのコンテンツ1の要求を開始させる。コンテンツ1を受信すると、ユーザ・デバイス106は、コンテンツ1を描画し、コンテンツ1に発行者ページを提供する。
【0054】
LEA124が、当該所与のイベントに対する関心期間内にないコンテンツを(例えば、コンテンツに対する要求を受信するかまたは所与のユーザがソーシャル・ネットワーク・フィードのようなコンテンツにアクセスしていると判定することの何れかによって)ユーザ・デバイス106で提供する機会を特定すると、当該所与のイベントに対応するイベント基準に関連付けられたコンテンツは当該機会に応答した配布に適していない。同様に、当該機会が当該所与のイベントに対する関心期間内にないが、当該所与のイベントに対するイベント基準で指定されたユーザ属性がマッチされない場合、当該所与のイベントに基づいて配布されたコンテンツは配布に適していない。
【0055】
上の説明はスケジュールされた来たるライブ・イベントに関する。しかし、上の説明はスケジュールされていないライブ・イベントにも適用可能である。例えば、天気イベントまたは他のスケジュールされていない/再現しないイベントを、これらのイベントに対する関心期間中にコンテンツを配布する目的で使用することができる。LEA124は、それぞれが天気および/またはニュースイベントに関連する情報を提供する天気装置およびニュース装置のような様々な他の装置と通信することができる。例えば、LEA124は、多様な地理的位置に対する天気情報を取得するためにリアルタイムな天気情報を提供する1つまたは複数のサーバと通信することができる。LEA124は次いで、当該天気情報を使用してライブ天気イベントを特定することができる。例えば、或る地理的位置で現在雪が降っている場合、LEA124は、イベント「降雪」が当該地理的位置に対するライブ・イベントであると判定することができる。同様に、LEA124は、ニュース速報情報を様々なサードパーティのニュースサーバから取得し、次いで当該ニュース情報を使用してライブニュースイベントを特定することができる。例えば、アメリカ合衆国大統領がスケジュールされていない会話を行っていると仮定する。本例では、LEA124は当該会話の発生を当該ニュース速報情報から取得した情報に基づいて特定し、当該会話をライブ・イベントとして特定することができる。当該ライブ・イベントの発生を次いでコンテンツを配布するために使用することができる。
【0056】
例示の目的のため、コンテンツ・スポンサがイベント「降雪」をイベント226のリストから選択すると仮定する。本例では、LEA124は、様々な他の装置から取得した情報を使用して、いつどこで雪が降っているかを判定し、当該適切なイベント基準をコンテンツに関連付けることができる。これらのイベントの性質のため、LEA124は、当該コンテンツを配布するためにマッチする必要があるイベント基準を(例えば、人間の介入なしに)動的かつ自動的に変更することができる。例えば、取得した情報に基づいて、LEA124は、第1の時間中にテキサス州オースチンでは雪が降っているがジョージア州アトランタでは雪が降っておらず、第2の時間において、テキサス州オースチンではもはや雪が降っていないがジョージア州アトランタでは雪が降っていると判定してもよい。当該第1の時間の間、当該コンテンツに対するイベント基準はテキサス州オースチンに対応する地理的領域を指定し、当該イベント基準は当該第2の時間中にジョージア州アトランタに対応する地理的領域を指定するように変更される。本例では、当該第1の時間の間、当該コンテンツは、テキサス州オースチン内のユーザへの配布に適しているが、ジョージア州アトランタ内のユーザへの配布には適していない。しかし、当該第2の時間において、当該コンテンツはジョージア州アトランタ内のユーザへの配布には適しているが、テキサス州オースチン内のユーザへの配布には適していない。
【0057】
図3は、イベント・ベースのコンテンツ配布を選択するために使用できる例示的なユーザ・インタフェース300の図である。ユーザ・インタフェース300は、イベント・ベースの配布に利用可能であるコンテンツ302のリスト(例えば、コンテンツ1乃至コンテンツ3)を含む。ユーザ・インタフェース300はまた、当該コンテンツを配布するために使用されるイベントを選択するために使用できる1組のコントロール304a乃至304cを含む。例えば、図示したように、コントロール304aはコンテンツ1を配布するために使用されるであろうイベントとしてコンサート1を選択するために使用され、コントロール304bはコンテンツ2を配布するために使用されるイベントとして天気イベントを選択するために使用された。コントロール304cを参照して、
図3は、コントロール304cとのコンテンツ・スポンサの対話が、イベントのリストをユーザ・インタフェースに表示させることを示す。例えば、コントロール304cとの対話は、コンサート1のイベント、スポーツイベント1、および天気イベントを、コンテンツ3を配布するために使用できるイベントとして示す。スポーツイベント1との後続の対話が、コンテンツ3をスポーツイベント1に基づいて配布させる。送信コントロール306が選択されると、当該選択されたイベントをLEA124に送信させることができる。LEA124は次いで、当該リストからの単一のイベントの選択に基づいて複数の異なるイベント基準を当該コンテンツに関連付けることができる。
【0058】
ユーザ・インタフェース300はまた、1組の初期指値エントリ要素308を含む。初期指値エントリ要素308により、コンテンツ・スポンサは、コンテンツ選択プロセスにおいて使用して所与の提供機会に応答して配布されるであろうコンテンツを特定する初期指値を入力することができる。当該コンテンツを配布するために使用されている所与のイベントに対する関心期間の間の任意の時点で、当該初期指値を使用することができる。例えば、$1.00の指値を、コンサート1に対する関心期間の間の任意の時点で使用することができる。
【0059】
ユーザ・インタフェース300はさらに1組のピーク指値エントリ要素310を含む。ピーク指値エントリ要素310により、コンテンツ・スポンサは、当該イベントに対するピーク関心期間の間に使用されるであろう指値を入力することができる。例えば、上述のように、トレンド・データは所与のイベントのピーク関心を特定するために使用でき、ピーク関心期間を当該特定されたピーク関心に基づいて指定することができる。当該ピーク関心期間の間に、LEA124は、コンテンツ選択プロセスにおけるコンテンツの選択の目的のために、当該初期指値ではなく当該ピーク指値を自動的に(例えば、人間の介入なしに)使用する。ピーク指値が所与のイベントに対して指定されない場合、当該初期指値を当該所与のイベントに対するピーク関心期間中に使用することができる。
【0060】
当該ユーザ・インタフェースはまた、1組の他の基準エントリ要素312を含む。当該他の基準エントリ要素312により、コンテンツ・スポンサは、当該選択されたイベントと関連して使用して当該コンテンツを配布できる様々な他の配布基準を指定することができる。例えば、コンテンツ・スポンサは、地理的基準、人口基準、日時基準、および/または(例えば、当該選択されたイベントに基づいてLEA124により割り当てられるイベント基準に加えて)当該コンテンツの配布をさらに制御するために使用される他の基準を指定することができる。
【0061】
図4は、イベント・ベースのコンテンツ配布のための例示的なプロセスの流れ
図400である。プロセス400を、例えば、LEA124、コンテンツ配布システム110、または別のデータ処理装置により実施することができる。プロセス400をまた、コンピュータ記憶媒体に格納されたコンピュータ実行可能命令として実装でき、1つまたは複数のデータ処理装置による当該命令の実行は、1つまたは複数のデータ処理装置に、プロセス400の動作の一部または全部を実施させる。
【0062】
イベント配布ユーザ・インタフェースがコンテンツ・スポンサ・デバイスに提供される(402)。幾つかの実装では、当該イベント配布ユーザ・インタフェースにより、コンテンツ・スポンサは、コンテンツの所与の部分(例えば、広告のようなコンテンツ・アイテム)を配布するために使用される1つまたは複数のイベントを選択することができる。例えば、上述の検査ユーザ・インタフェース300と同様なイベント配布ユーザ・インタフェースをコンテンツ・スポンサ・デバイスに提供することができる。当該ユーザ・インタフェースは、コンテンツ・スポンサのデバイスで、コンテンツ・スポンサに対するコンテンツを配布するために使用できる来たるライブ・イベント(例えば、幾つか列挙すればコンサート選択、映画の封切り、アワード・ショー、またはスポーツイベント)のリストを提示することができる。
【0063】
幾つかの実装では、ユーザ・インタフェースで列挙されたイベントは、コンテンツ・スポンサがコンテンツを配布するために以前に使用した配布基準に基づいて選択されたイベントを含むことができる。例えば、データ処理装置(例えば、LEA124)は、コンテンツ・スポンサがコンテンツを配布するために以前に使用した配布基準(例えば、キーワードおよび/または地理的配布基準)を特定することができる。当該特定された配布基準を用いて、当該データ処理装置は、当該特定された配布基準(例えば、コンテンツ・スポンサがコンテンツに関連付けた配布基準)にマッチする1つまたは複数の特性を有する将来のイベントを特定することができる。次いで、当該データ処理装置は、コンテンツ・スポンサ・デバイスに、コンテンツ・スポンサがコンテンツ・プロバイダにより提供されたコンテンツを配布する目的で使用するためのライブ・イベントとして選択するためのライブ・イベントとして当該特定された将来のイベントの提供を開始するコンピュータ実行可能命令を提供することができる。
【0064】
選択されたイベント・データが(例えば、イベント配布データとして)受信される(404)。幾つかの実装では、当該選択されたイベント・データは、将来起きるライブ・イベントの間に配布されるべきコンテンツを指定する。上述のように、コンテンツ・スポンサは、コンテンツ・スポンサにより提供されたコンテンツを当該選択されたイベントに関心があるユーザに配布すべきであると指定するイベントを、ユーザ・インタフェース内で提供されたイベントのリストから選択することができる。例えば、当該選択されたイベント・データは、1つまたは複数のライブ・イベントのうちどれがコンテンツ・スポンサ・デバイスで提供されたユーザ・インタフェースから選択されたかを指定することができる。当該選択されたイベント・データを、例えば、当該選択されたイベント・データを送信したコンテンツ・スポンサに対応するデータ構造に格納することができる。
【0065】
当該選択されたイベント・データの受信に応答して、1組のイベント基準が、コンテンツ・スポンサにより提供された所与のコンテンツに関連付けられる(406)。当該1組のイベント基準は、当該所与のコンテンツを当該ライブ・イベントに関心があるユーザに配布させる1組の配布基準である。幾つかの実装では、当該1組のイベント基準は、当該イベントに対する期間(例えば、当該イベントに対する関心期間および/または開始/終了時刻)および当該イベントが発生する地理的領域を含む。
【0066】
図2を参照して上述したように、当該1組のイベント基準を、様々なソースから取得した情報に基づいて特定することができる。例えば、来たるイベントのリスト、ならびに開始/終了時刻をイベント装置から取得でき、関心期間をクエリ・トレンド分析装置から取得されたトレンド・データに基づいて決定でき、当該イベントに関心があるユーザのユーザ属性をユーザ・プロフィール装置から取得したプロフィール情報に基づいて決定することができる。各イベントに対応する情報を、当該イベントに関連付け、当該イベントに対するイベント基準として使用することができる。
【0067】
幾つかの実装では、当該イベント基準はイベントごとの期間を含む。例えば、当該期間を、当該イベントが開始するようにスケジュールされたとき、および、当該イベントが終了するようにスケジュールされたときを指定してもよい。当該期間はまた、あるいは、代替的に、当該イベントに対する関心期間を指定してもよい。当該関心期間は、当該イベントへのユーザの関心がアクティブであると考えられる間の期間である。上述のように、当該所与のイベントに対する関心期間を、当該イベントに関連する(またはそれを参照する)検索クエリの検索クエリ量(または検索クエリ量の変化)に基づいて決定することができる。例えば、当該関心期間(例えば、関心開始時刻)の開始を、当該イベントの開始の前の(または当該イベント中の何らかの時点での)検索クエリ量の増大に基づいて指定でき、当該関心期間の終了(例えば、関心終了時刻)は、当該イベントの終了後の(または当該イベントの終了前の何らかの時点での)検索クエリ量の減少に基づいて指定することができる。幾つかの実装では、当該関心開始時刻は当該イベントに関連するクエリに対する検索クエリ量の指定された増大に対応し、当該関心終了時刻は、当該イベントに関連するクエリに対する検索クエリ量の(例えば、最大検索クエリ量に対する)指定された減少に対応する。
【0068】
当該イベントに対するピーク関心時刻(または期間)を、当該関心期間の間に到達する(または到達するであろう)検索クエリ量の最大レベル(または少なくとも指定されたレベル)に基づいて特定することができる。例えば、履歴検索クエリ量データに基づいて、所与のコンサートに関心があるユーザが当該コンサートの1日前にピークに達すると当該コンサート(または同様なコンサート)の他の事例の1日前に過去に受信された検索クエリのピーク数に基づいて判定することができる。
【0069】
ユーザ・デバイスでユーザにコンテンツを提供するための機会が、当該イベント・データを受信した後に特定される(408)。例えば、ユーザ・デバイスにより1つまたは複数のデータ処理装置に送信されたデータに基づいて、当該機会を特定することができる。幾つかの実装では、コンテンツを提供するための機会は、ネットワークリソースに埋め込まれたコードにより開始されたコンテンツ・アイテム要求の受信に基づいて特定される。幾つかの実装では、コンテンツを提供するための機会は、他のコンテンツ(例えば、ソーシャル・ネットワーク・フィード)に対するユーザ要求に基づいてまたはサービス(例えば、ソーシャル・ネットワーク)にユーザがログインしたことに基づいて特定される。
【0070】
当該機会の時点がライブ・イベントに対する開始時刻と終了時刻の間であるという判定が行われる(410)。上述のように、当該ライブ・イベントに対する開始時刻および終了時刻を、コンテンツに関連付けられたイベント基準で指定することができる。当該開始時刻は、当該ライブ・イベントが開始する実際の時刻に基づくかまたは当該イベントに対する関心開始時刻に基づくことができる。同様に、当該終了時刻は、当該ライブ・イベントの実際の(または推定された)終了時刻に基づくかまたは当該イベントに対する関心終了時刻に基づくことができる。例えば、当該機会の時点を、ライブ・イベントに対する開始時刻および終了時刻と比較することによって、当該判定を行うことができる。当該機会の時点を、例えば、コンテンツ・アイテム要求とともに受信されたタイムスタンプ(または他のデータ)、1つまたは複数のデータ処理装置に利用可能な現在時刻(例えば、サーバクロック)に基づいて、または当該提供機会が発生する将来の時刻に基づいて決定することができる。幾つかの実装では、当該コンテンツは、当該機会の時点が当該ライブ・イベントに対する関心開始時刻と関心終了時刻の間にあるときにユーザに配布される。幾つかの実装では、当該コンテンツは、当該機会の時点が当該イベントに対する実際の開始時刻と当該イベントに対する実際の終了時刻との間にあるときに、ユーザに配布される。
【0071】
ユーザ・デバイスが当該ライブ・イベントと同一の地理的領域内にあるという判定が行われる(412)。幾つかの実装では、当該判定はユーザ・デバイスにより提供された地理的データに基づく。例えば、ユーザ・デバイスは、全地球測位システムを備え、当該システムを使用して、ユーザ・デバイスの位置に関するデータを提供することができる。さらに、または代替的に、ユーザ・デバイスの一般化された位置を、ユーザ・デバイスのIPアドレスに基づいて決定することができる。ユーザ・デバイスの地理的位置が決定されると、当該位置を当該イベント基準で指定された地理的位置と比較することができる。ユーザ・デバイスの位置および当該イベント基準で指定された位置の間にマッチがあるとき、当該コンテンツは当該機会に応答した配布に依然として適している。マッチが存在しないとき、当該コンテンツを、配布に不適切であると特定してもよい。当該イベント基準で指定された地理的情報は当該イベントに関心があると見做されているユーザに対応する任意の地理的位置を含むことができ、当該ライブ・イベントが発生する地理的位置に限定されなくてもよいことに留意されたい。
【0072】
ユーザが当該ライブ・イベントに関心があるという判定が行われる(414)。幾つかの実装では、当該判定はコンテンツを提供するための機会に関連付けられたユーザ属性およびイベント基準に基づいて行われる。例えば、当該コンテンツが提供されるであろうユーザのユーザ・プロフィールを当該イベント基準で指定された1組のユーザ属性と比較することができる。当該ユーザ属性は、例えば、ユーザ関心、ユーザが属するユーザ・グループ、および/またはユーザにより供給された人口情報を含むことができる。マッチが存在すると判定されたとき、当該コンテンツは特定された機会に応答した配布に適しているままである。マッチが存在しないとき、当該コンテンツを当該機会に応答した配布に不適切であると特定してもよい。
【0073】
幾つかの実装では、ユーザがライブ・イベントに関心があるという判定は、ユーザが視聴しているかまたは要求したオンライン・リソースと独立に行われる。例えば、上述のように、ユーザが、来たるコンサートとは関連がない、犬に関連するウェブ・ページを要求してもよい。しかし、ユーザのユーザ属性が当該イベント基準とマッチせず当該機会が当該ライブ・イベントに対する関心期間内にないとき、当該コンサートに基づいて配布されるコンテンツを犬に関連するウェブ・ページとともにユーザに示してもよい。したがって、イベント・ベースのコンテンツ配布は、コンテンツに対する到達範囲を、キーワード・ベースのコンテンツ配布を超えて拡張(例えば、聴衆サイズを増大)することができる。特に、当該イベント・ベースのコンテンツ配布により、所与のイベントに関連するコンテンツを、所与のオンライン・リソースとともに、当該オンライン・リソースが当該所与のイベントと異なるトピックまたは関心と関連するときでも、示すことができる。
【0074】
ユーザ・デバイスのディスプレイへの当該コンテンツの表示を開始するコンピュータ実行可能命令が提供される(416)。幾つかの実装では、当該命令は、当該機会の時点が開始時刻と終了時刻の間にあること、ユーザ・デバイスが当該ライブ・イベントと同一の地理的領域内に配置されること、およびユーザが当該ライブ・イベントに関心があることを判定したことに応答して提供される。
【0075】
幾つかの実装では、当該命令は、当該コンテンツが1組の適切なコンテンツから配布するために(例えば、コンテンツ選択プロセスにより)選択されるときに、提供される。例えば、オークションを、コンテンツの複数の部分が配布に適しているときに当該コンテンツを配布するために使用することができる。オークションが使用されるとき、当該コンテンツに使用される指値を、初期指値またはピーク指値から選択することができる。上述のように、当該機会が当該イベントに対するピーク関心期間内にあるとき当該ピーク指値を使用でき、当該ピーク指値が使用されない当該関心期間の間の時点で当該初期指値を使用することができる。
【0076】
図5は上述の動作を実施するために使用することができる例示的なコンピュータシステム500のブロック図である。システム500はプロセッサ510、メモリ520、記憶デバイス530、および入出力デバイス540を備える。コンポーネント510、520、530、および540の各々を、例えば、システムバス550を用いて相互接続することができる。プロセッサ510はシステム500内で実行するための命令を処理することができる。1実装では、プロセッサ510はシングル・スレッドのプロセッサである。別の実装では、プロセッサ510はマルチ・スレッドのプロセッサである。プロセッサ510はメモリ520または記憶デバイス530に格納された命令を処理することができる。
【0077】
メモリ520は情報をシステム500内に格納する。1実装では、メモリ520はコンピュータ可読媒体である。1実装では、メモリ520は揮発性メモリユニットである。別の実装では、メモリ520は不揮発性メモリユニットである。
【0078】
記憶デバイス530は、システム500に対する大容量記憶を提供することができる。1実装では、記憶デバイス530はコンピュータ可読媒体である。様々な異なる実装では、記憶デバイス530は、例えば、ハード・ディスクデバイス、光ディスクデバイス、複数のコンピューティング・デバイス(例えば、クラウド記憶デバイス)によりネットワーク上で共有される記憶デバイス、または幾つかの他の大容量記憶デバイスを含むことができる。
【0079】
入出力デバイス540はシステム500に対する入出力動作を提供する。1実装では、入出力デバイス540は、ネットワークインタフェースデバイス、例えば、Ethernetカード、シリアル通信デバイス、例えば、およびRS−232ポート、および/または無線インタフェースデバイス、例えば、および802.11カードのうち1つまたは複数を含むことができる。別の実装では、当該入出力デバイスは、入力データを受信し出力データを他の入出力デバイス、例えば、キーボード、プリンタおよびディスプレイデバイス560に送信するように構成されたドライバ・デバイスを含むことができる。しかし、モバイルコンピューティング・デバイス、モバイル通信デバイス、セット・トップ・ボックステレビクライアント・デバイス等のような他の実装をまた使用することができる
【0080】
例示的な処理システムを
図5で説明したが、本明細書で説明した主題および当該機能的動作の実装を、他のタイプのデジタル電子回路で、または本明細書で開示された構造およびそれらの構造的な均等物を含むコンピュータソフトウェア、ファームウェア、またはハードウェアで、またはそれらの1つまたは複数の組合せで実装することができる。
【0081】
当該主題の実施形態および本明細書で説明した動作を、デジタル電子回路で、またはコンピュータソフトウェア、ファームウェアで、または本明細書で開示された構造およびそれらの構造的な均等物、またはそれらの1つまたは複数の組合せを含むハードウェアで実装することができる。本明細書で説明する主題の実施形態を、データ処理装置による実行のためのまたはデータ処理装置の動作を制御するためのコンピュータ記憶媒体で符号化された1つまたは複数のコンピュータ・プログラム、即ち、コンピュータ・プログラム命令の1つまたは複数のモジュールとして実装することができる。あるいはまたはさらに、当該プログラム命令を、人工的に生成された伝播信号、例えば、データ処理装置による実行のために適切な受信器装置に送信するための情報を符号化するために生成された機械生成された電気、光、または電磁気信号で符号化することができる。コンピュータ記憶媒体は、コンピュータ可読記憶デバイス、コンピュータ可読記憶基板、ランダムまたはシリアル・アクセス・メモリアレイまたはデバイス、またはそれらの1つまたは複数の組合せであることができ、または、それらに含まれることができる。さらに、コンピュータ記憶媒体は伝播信号ではなく、コンピュータ記憶媒体は、人工的に生成された伝播信号で符号化されたコンピュータ・プログラム命令のソースまたは宛先であることができる。当該コンピュータ記憶媒体はまた、1つまたは複数の別々の物理コンポーネントまたは媒体(例えば、複数のCD、ディスク、または他の記憶デバイス)であることができ、またはそれらに含まれることができる。
【0082】
本明細書で説明した動作を、1つまたは複数のコンピュータ可読記憶デバイスに記憶されるかまたは他のソースから受信されたデータに対して、データ処理装置により実施される動作として実装することができる。
【0083】
「データ処理装置」という用語は、例えばプログラム可能プロセッサ、コンピュータ、チップ上のシステムを含むデータを処理するための全ての種類の装置、デバイス、および機械を包含し、または上述の当該装置のうち複数、またはそれらの組合せは、特殊目的ロジック回路、例えば、FPGA(フィールドプログラム可能ゲート・アレイ)またはASIC(特殊用途向け集積回路)を含むことができる。当該装置は、また、ハードウェアに加えて、問題のコンピュータ・プログラムに対する実行環境を生成するコード、例えば、プロセッサファームウェア、プロトコルスタック、データベース管理システム、オペレーティング・システム、クロスプラットフォーム・ランタイム環境、仮想機械、またはそれらの1つまたは複数の組合せを構成するコードを含むことができる。当該装置および実行環境は、ウェブサービス、分散コンピューティングおよびグリッドコンピューティングインフラのような、様々な異なるコンピューティングモデルインフラを実現することができる。
【0084】
コンピュータ・プログラム(プログラム、ソフトウェア、ソフトウェアアプリケーション、スクリプト、またはコードとしても知られる)を、コンパイル型言語またはインタプリタ言語、宣言型または手続き型言語を含む任意の形態のプログラミング言語で書くことができ、スタンド・アロンプログラムとしてまたはモジュール、コンポーネント、サブルーチン、オブジェクト、またはコンピューティング環境での使用に適した他のユニットとして、任意の形態で展開することができる。コンピュータ・プログラムがファイルシステム内のファイルに対応してもよいがその必要はない。プログラムを、他のプログラムまたはデータ(例えば、マークアップ言語ドキュメントに格納された1つまたは複数のスクリプト)を保持するファイル、問題のプログラムに専用の単一のファイル、または複数の協調されたファイル(例えば、1つまたは複数のモジュール、サブプログラム、またはコード部分を格納するファイル)の部分に格納することができる。コンピュータ・プログラムを、1か所に配置されるかまたは複数のサイトにわたって分散し通信ネットワークにより相互接続された1つのコンピュータ上または複数のコンピュータ上で実行されるように展開することができる。
【0085】
本明細書で説明したプロセスおよびロジックフローを、入力データで動作し出力を生成することによってアクションを実施するための1つまたは複数のコンピュータ・プログラムを実行する1つまたは複数のプログラム可能プロセッサにより実施することができる。当該プロセスおよびロジックフローをまた装置により実施でき、特殊目的ロジック回路、例えば、FPGA(フィールドプログラム可能ゲート・アレイ)またはASIC(特定用途向け集積回路)として実装されることができる。
【0086】
コンピュータ・プログラムの実行に適したプロセッサは、例えば、汎用目的のおよび特殊目的のマイクロプロセッサの両方、および任意の種類のデジタルコンピュータの任意の1つまたは複数のプロセッサを含む。一般に、プロセッサは、読取り専用メモリまたはランダム・アクセス・メモリまたはその両方から命令およびデータを受信する。コンピュータの本質的な要素は、命令および命令およびデータを格納するための1つまたは複数のメモリデバイスに従ってアクションを実施するためのプロセッサである。一般に、コンピュータはまた、データを格納するための1つまたは複数の大容量記憶デバイス、例えば、磁気、磁気-光ディスク、または光ディスクを含むか、または、これらからデータを受信、またはこれらにデータを送信、またはその両方を行うように動作可能に接続される。しかし、コンピュータはかかるデバイスを有する必要はない。さらに、ほんの少し例を挙げれば、コンピュータを、別のデバイス、例えば、モバイル電話、携帯情報端末(PDA)、モバイルオーディオまたはビデオプレイヤ、ゲーム・コンソール、全地球測位システム(GPS)受信器、またはポータブル記憶デバイス(例えば、ユニバーサル・シリアル・バス(USB)フラッシュドライブ)に組み込むことができる。コンピュータ・プログラム命令およびデータを格納するのに適したデバイスは、例えば半導体メモリデバイス、例えば、EPROM、EEPROM、およびフラッシュメモリデバイスを含むあらゆる形態の不揮発性メモリ、媒体およびメモリデバイス、磁気ディスク、例えば、内部ハード・ディスクまたは取外し可能ディスク、磁気-光ディスク、およびCD-ROMおよびDVD−ROMディスクを含む。当該プロセッサおよび当該メモリを、特殊目的ロジック回路により補完するかまたは当該回路に統合することができる。
【0087】
ユーザとの対話を提供するために、本明細書で説明する主題の実施形態を、情報をユーザに表示するためのディスプレイデバイス、例えば、CRT(cathode ray tube)またはLCD(液晶ディスプレイ)モニタ、およびユーザが入力を当該コンピュータに提供できるキーボードおよびポインティング・デバイス、例えば、マウスまたはトラックボールを有するコンピュータ上で実装でき。他種のデバイスを、ユーザとの対話を提供するために使用することができる、例えば、ユーザに提供されるフィードバックは、任意の形態のセンサ・フィードバック、例えば、視覚フィードバック、可聴フィードバック、または触覚フィードバックであることができ、ユーザからの入力を音響、会話、または触覚入力を含む任意の形態で受信することができる。さらに、コンピュータは、ユーザにより使用されるデバイスにドキュメントを送受信することによって、例えば、当該ウェブ・ブラウザから受信した要求に応答してウェブ・ページをユーザのクライアント・デバイス上のウェブ・ブラウザに送信することによってユーザと対話することができる。
【0088】
本明細書で説明する主題の実施形態を、バック・エンドコンポーネントを、例えば、データサーバとして含むコンピューティング・システム、またはミドルウェアコンポーネントを、例えば、アプリケーションサーバとして含むコンピューティング・システム、またはフロント・エンドコンポーネントを、例えば、ユーザがそれを通じて本明細書で説明する主題の実装と対話できるグラフィカルユーザ・インタフェースまたはウェブ・ブラウザを有するクライアントコンピュータとして含むコンピューティング・システム、または1つまたは複数のかかるバック・エンド、ミドルウェア、またはフロント・エンドコンポーネントの任意の組合せを含むコンピューティング・システムで実装することができる。当該システムの当該コンポーネントを、デジタルデータ通信の任意の形態または媒体、例えば、通信ネットワークにより相互接続することができる。通信ネットワークの例は、ローカル領域ネットワーク(「LAN」)および広域ネットワーク(「WAN」)、インター・ネットワーク(例えば、インターネット)、およびピア・ツー・ピアネットワーク(例えば、アドホックピア・ツー・ピアネットワーク)を含む。
【0089】
当該コンピューティング・システムはクライアントおよびサーバを含むことができる。Aクライアントおよびサーバは一般に互いから離れており、一般に通信ネットワークを通じて対話する。クライアントおよびサーバの関係は、当該それぞれのコンピュータ上で実行され互いに対するクライアント−サーバ関係を有するコンピュータ・プログラムにより生ずる。幾つかの実施形態では、サーバは、データ(例えば、HTMLページ)を、(例えば、当該クライアント・デバイスと対話するユーザにデータを表示しユーザからデータを受信するために)クライアント・デバイスに送信する。当該クライアント・デバイスで生成されたデータ(例えば、ユーザ対話の結果)を、当該クライアント・デバイスからサーバで受信することができる。
【0090】
本明細書は多くの特定の実装詳細を含むが、これらを任意の本発明または特許請求の範囲に対する限定と解釈すべきではなく、特定の発明の特定の実施形態に固有な特徴の説明として解釈すべきである。別々の実施形態の文脈において本明細書で説明した特定の特徴をまた、単一の実施形態における組合せで実装することができる。反対に、単一の実施形態の文脈で説明された様々な特徴をまた、複数の実施形態で別々にまたは任意の適切な副次的組合せで実装することができる。さらに、特徴は特定の組合せで動作するとして上述されており、最初はそのようにクレームされているかもしれないが、クレームされた組合せからの1つまたは複数の特徴は、幾つかの場合は当該組合せから実施でき、当該クレームされた組合せは副次的組合せまたは副次的組合せの変形に関してもよい。
【0091】
同様に、動作は図面において特定の順序で示されているが、これを、所望の結果を達成するために、かかる動作が示した特定の順序でまたは逐次的順序で実施されること、または、全ての図示された動作が実施されることを要求するものとして理解すべきではない。特定の状況では、マルチタスキングおよび並列処理は有利であるかもしれない。さらに、上述の実施形態における様々なシステムコンポーネントの分離は全ての実施形態においてかかる分離を要求するものとして理解されるべきではなく、当該説明したプログラムコンポーネントおよびシステムを一般に単一のソフトウェア製品に統合するかまたは複数のソフトウェア製品にパッケージ化できることは理解されるべきである。
【0092】
したがって、特定の当該主題の実施形態を説明した。他の実施形態は添付の特許請求の範囲内にある。幾つかの場合、特許請求の範囲に記載した動作を、異なる順序で実施して依然として所望の結果を実現することができる。さらに、添付図面に示したプロセスは、所望の結果を達成するために必ずしも示した特定の順序、または逐次的順序を必要としない。特定の実装では、マルチタスキングおよび並列処理は有利であるかもしれない。