特許第6469310号(P6469310)IP Force 特許公報掲載プロジェクト 2022.1.31 β版

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特許6469310有機電気素子用化合物、これを用いた有機電気素子及びその電子装置
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(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】特許公報(B2)
(11)【特許番号】6469310
(24)【登録日】2019年1月25日
(45)【発行日】2019年2月13日
(54)【発明の名称】有機電気素子用化合物、これを用いた有機電気素子及びその電子装置
(51)【国際特許分類】
   C07D 491/048 20060101AFI20190204BHJP
   C09K 11/06 20060101ALI20190204BHJP
   C07D 495/04 20060101ALI20190204BHJP
   C07D 519/00 20060101ALI20190204BHJP
   H01L 51/05 20060101ALI20190204BHJP
   H01L 51/30 20060101ALI20190204BHJP
   H01L 51/40 20060101ALI20190204BHJP
   H01L 51/46 20060101ALI20190204BHJP
   H01G 9/20 20060101ALN20190204BHJP
【FI】
   C07D491/048CSP
   C09K11/06 690
   C07D495/04 103
   C07D519/00
   H01L29/28 100A
   H01L29/28 250H
   H01L29/28 310J
   H01L31/04 168
   !H01G9/20 101
   !H01G9/20 113A
【請求項の数】15
【全頁数】69
(21)【出願番号】特願2018-505670(P2018-505670)
(86)(22)【出願日】2017年4月24日
(65)【公表番号】特表2018-531885(P2018-531885A)
(43)【公表日】2018年11月1日
(86)【国際出願番号】KR2017004320
(87)【国際公開番号】WO2017188676
(87)【国際公開日】20171102
【審査請求日】2018年2月2日
(31)【優先権主張番号】10-2016-0050517
(32)【優先日】2016年4月26日
(33)【優先権主張国】KR
(31)【優先権主張番号】10-2017-0050859
(32)【優先日】2017年4月20日
(33)【優先権主張国】KR
【早期審査対象出願】
(73)【特許権者】
【識別番号】515127979
【氏名又は名称】ドク サン ネオルクス カンパニー リミテッド
(74)【代理人】
【識別番号】100079049
【弁理士】
【氏名又は名称】中島 淳
(74)【代理人】
【識別番号】100084995
【弁理士】
【氏名又は名称】加藤 和詳
(72)【発明者】
【氏名】パク、 ジョン ファン
(72)【発明者】
【氏名】キム、 ウォン サム
(72)【発明者】
【氏名】ムン、 ソン ユン
(72)【発明者】
【氏名】イ、 ユン ソク
(72)【発明者】
【氏名】ハン、 スン フン
(72)【発明者】
【氏名】チェ、 スン ウォン
(72)【発明者】
【氏名】イ、 ジョン ウク
(72)【発明者】
【氏名】キム、 スル ギ
【審査官】 神谷 昌克
(56)【参考文献】
【文献】 国際公開第2013/105747(WO,A1)
【文献】 国際公開第2015/037965(WO,A1)
【文献】 国際公開第2015/178731(WO,A1)
【文献】 米国特許出願公開第2016/0028020(US,A1)
【文献】 国際公開第2015/142036(WO,A1)
【文献】 韓国公開特許第10−2014−0134947(KR,A)
【文献】 韓国公開特許第10−2014−0136722(KR,A)
(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
C07D
H01L
CAplus/REGISTRY(STN)
(57)【特許請求の範囲】
【請求項1】
下記式1で表される化合物:
<式1>
【化1】


前記式1において、
1) AはC10のアリール基であり、
2) Bは下記式B-1から式B-16からなる群より選択され、
【化2】


【化3】


【化4】


前記式B-1から式B-16において、"*"は、2つのNを含むピラジン環と結合して縮合環を形成する結合部分を表し、W1及びW2はそれぞれ独立して単結合、S又はOであり、VはN又はCであり、
3) XはO又はSであり、
4) aは0から6の整数であり、bは0から4の整数であり、cは0から4の整数であり、dは0から11の整数であり、
5) R1、R2及びR3は互いに同一又は異なっており、互いに独立して水素;重水素;C−C30のアリール基;O、N及びSのうち少なくとも1つのヘテロ原子を含むC−C60のヘテロ環基;C−C20のアルキル基;並びに−C20のアルケニル基からなる群より選択され、又はaが2以上の整数である場合、複数存在するR1は互いに同一又は異なり、互いに結合して環を形成してもよく、bが2以上の整数である場合、複数存在するR2は互いに同一又は異なり、互いに結合して環を形成してもよく、cが2以上の整数である場合、複存在するR3互いに同一又は異なり、互いに結合して環を形成してもよく
6) L1、単結合;C−C30のアリーレン基;C−C30の脂肪族環とC−C30の芳香族環の縮合環基;及びC−C30のヘテロ環基からなる群より選択され、
7) R4は水素;重水素;C−C20のアルキル基;C−C30のアリール基;又はC−C60のヘテロ環基であり、前記C−C30のアリール基又はC−C60のヘテロ環基は、下記式R-1から式R-10のうちのいずれかで表され
【化5】


【化6】


前記式R-1から式R-10において、Q1からQ15は、互いに独立してCRg又はNであり、W1はS、O又はNRhであり、W2からW4、それぞれ、S、O、NRh又はCRiRjであり、Reは水素;重水素;ハロゲン;シアノ基;C-C20のアルコキシ基;C-C20のアルキル基;C-C20のアルケニル基;C-C20のアルキニル基;C−C20のアリール基;重水素で置換されたC−C20のアリール基;O、N及びSからなる群より選ばれた少なくとも1つのヘテロ原子を含むC−C20のヘテロ環基;C−C20のシクロアルキル基;C−C20のアリールアルキル基;並びに−C20のアリールアルケニル基からなる群より選択され、又は隣接したRe同士互いに結合して環を形成してもよく、Rf及びRgは、互いに独立して、水素;重水素;C−C20のアリール基;C−C20の脂肪族環とC−C20の芳香族環の縮合環基;O、N及びS のうち少なくとも1つのヘテロ原子を含むC−C20のヘテロ環基;C−C20のアルキル基;C−C20のアルケニル基;C−C20のアルキニル基;並びに−C30のアルコキシ基からなる群より選択され、Rh、Ri及びRjは、互いに独立して、C-C20のアリール基;O、N及びSのうち少なくとも1つのヘテロ原子を含むC−C20のヘテロ環基;C−C20のアルキル基;C−C20のアルケニル基;並びに−C20のアルコキシ基からなる群より選択され、Ri及びRjは、互いに結合してこれらが結合されたCと一緒にスピロ(spiro)化合物を形成することができ、q、0から5の整数であり、rは、0から4の整数であり、sは、0から3の整数であり、q、r又はsがそれぞれ2以上の整数である場合、Reは互いに同一又は異なり、*は結合部分を示す、
ここで、前記アリール基、アリーレン基、ヘテロ環基、縮合環基、アルキル基、アルケニル基、及びアルコキシ基は、それぞれ、重水素;ハロゲン;C−C20のアリール基;重水素で置換されたC−C20のアリール基;及びC−C20のヘテロ環基からなる群より選択された1つ以上の置換基で更に置換されていてもよく、また、これらの置換基は、互いに結合して環を形成していてもよく、ここで「環」とは、炭素数3から30の脂環若しくは炭素数6から30の芳香族環若しくは炭素数2から30のヘテロ環、又はこれらの組み合わせからなる縮合環をいい、飽和環であっても不飽和環であってもよい
【請求項2】
前記式1は下記式2から式4のうちのいずれか1つで表される、請求項1に記載の化合物:
【化7】


前記式2から式4において、X、L1、Ar1、R1、R2、R3、a、b、及びcは請求項1において定義されたものと同一である。
【請求項3】
前記式1は下記式5から式7のうちのいずれか1つで表される、請求項1に記載の化合物:
【化8】


前記式5から式7において、X、L1、R1、R2、R3、R4、a、b、c、d、Bは請求項1において定義されたものと同一である。
【請求項4】
前記式1において、前記ピラジンを含む式の化学式構造Ar1は、下記式C-1から式C-22のいずれかである、請求項1に記載の化合物:
【化9】


【化10】


【化11】


【化12】


前記式C-1から式C-22において、R4請求項1において定義されたものと同一であり、dは0から11の整数である。
【請求項5】
前記式1におけるBが前記式B-1、前記式B-2、前記式B-6又は前記式B-12で表される、請求項1に記載の化合物。
【請求項6】
前記式1におけるL1が単結合を表す、請求項1に記載の化合物。
【請求項7】
前記式2又は前記式4で表される、請求項2に記載の化合物。
【請求項8】
前記式3で表される、請求項2に記載の化合物。
【請求項9】
前記式1は下記化合物のうちのいずれか1つを表す、請求項1に記載の化合物:
【化13】


【化14】


【化15】


【化16】


【化17】


【化18】


【化19】

【請求項10】
第1電極;第2電極;及び前記第1電極と第2電極との間に位置する有機物層;を含み、前記有機物層は請求項1から請求項のうちいずれか一項の化合物を含む有機電子素子。
【請求項11】
前記有機物層の正孔注入層、正孔輸送層、発光補助層、電子輸送補助層、電子輸送層及び発光層のうち、少なくとも1つに前記化合物が含まれており、前記化合物は1種単独で又は2種以上の混合で含まれている請求項10に記載の有機電子素子。
【請求項12】
前記化合物は前記発光層の燐光ホスト材料として使用されている、請求項11に記載の有機電子素子。
【請求項13】
前記有機物層はスピンコーティング工程、ノズルプリンティング工程、インクジェットプリンティング工程、スロットコーティング工程、ディップコーティング工程又はロールツーロール工程によって形成される請求項10に記載の有機電子素子。
【請求項14】
請求項10に記載の有機電子素子を含むディスプレイ装置;及び
前記ディスプレイ装置を駆動する制御部;を含む電子装置。
【請求項15】
前記有機電子素子は、有機電気発光素子、有機太陽電池、有機感光体、有機トランジスタ、及び単色又は白色照明用素子のうち、少なくとも1つである請求項14に記載の電子装置。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は有機電気素子用化合物、これを用いた有機電気素子及びその電子装置に関する。
【背景技術】
【0002】
一般に、有機発光現象とは、有機物質を用いて電気エネルギーを光エネルギーに変換させる現象をいう。有機発光現象を利用する有機電子素子は通常、正極と負極及びこの間に有機物層を含む構造を有する。ここで、有機物層は、有機電子素子の効率と安定性を高めるために、それぞれ他の物質で構成された多層の構造からなる場合が多く、例えば、正孔注入層、正孔輸送層、発光層、電子輸送層及び電子注入層などからなり得る。
【0003】
有機電子素子において有機物層として用いられる材料は、機能によって発光材料と電荷輸送材料、例えば、正孔注入材料、正孔輸送材料、電子輸送材料、電子注入材料などに分類されることができる。
【0004】
ヘテロ原子を含んでいる多環の環式化合物の場合、物質構造による特性の差が非常に大きく、有機電気素子の材料として多様な層に適用されている。特に環の数及びfused位置、ヘテロ原子の種類と配列によってバンドギャップ(HOMO、LUMO)、電気的特性、化学的特性、物性などが異なる特徴を有しており、これを利用した多様な有機電気素子の層に対する適用開発が行われてきた。
【0005】
その代表的な例として、下記特許文献1ないし特許文献4では多環の環式化合物のうち5環の環式化合物に対してヘテロの種類及び配列、置換基の種類、fused位置などによる性能を報告している。
【0006】
[特許文献1]:米国登録特許5843607
[特許文献2]:日本公開特許1999-162650
[特許文献3]:韓国公開特許2008-0085000
[特許文献4]:米国公開特許2010-0187977
[特許文献5]:韓国公開特許2011-0018340
[特許文献6]:韓国公開特許2009-0057711
【0007】
特許文献1及び特許文献2は、5環の化合物内のヘテロ原子が窒素(N)のみで構成されたインドロカルバゾールコアを用いており、インドロカルバゾールのNに置換または非置換されたアリール基を用いた実施形態を報告している。しかし、前記先行発明1の場合、置換基としてアルキル基、アミノ基、アルコキシ基などが置換または非置換された単純アリール基のみ存在し、多環の化合物の置換基の効果に対して立証することが非常に不足しており、正孔輸送材料としての使用のみ記載されており、燐光ホスト材料としての使用は記載されていない。
【0008】
特許文献3及び特許文献4は、前記特許文献1及び特許文献2と同一の5環の化合物内のヘテロ原子がNであるインドロカルバゾールコアにそれぞれアリール基とNを含むピリジン、ピリミジン、トリアジンなどが置換された化合物を記載しているが、燐光グリーンホスト物質に対する使用例のみ記載されており、インドロカルバゾールコアに置換される他のヘテロ環式化合物に対する性能については記載されていない。
【0009】
特許文献5は、5環の化合物内に窒素(N)、酸素(O)、硫黄(S)、炭素などのヘテロ原子が含まれている化合物が開示されているが、性能測定データにはいずれも互いに同一の同型のヘテロ原子を用いた実施形態のみ存在し、異型ヘテロ原子を含む5環の化合物の性能的特性を確認することができなかった。
従って、前記特許文献では同型のヘテロ原子を含む5環の化合物が有する低い電荷キャリア移動度及び低い酸化安定性に対する解決方策が記載されていない。
【0010】
5環の化合物分子が一般的に積層されるとき、隣接するπ-電子が多くなることによって強い電気的相互作用を有するようになるが、これは電荷キャリア移動度と密接な関係があり、特にN-N typeである同型の5環の化合物は分子が積層されるとき、分子間の配列順序がedge-to-faceの形態を有するようになる反面、ヘテロ原子が互いに異なる異型の5環の化合物は分子のパッキング構造が逆方向に向かい合うパイ-積層構造(antiparallelcofacial π-stacking structure)を有し、分子間の配列順序がface-to-faceの形態を有するようになる。この積層構造の原因である非対称に配置されたヘテロ原子Nに置換される置換基の立体効果により相対的に高いキャリア移動度及び高い酸化安定性をもたらすと報告されている。(Org. Lett. 2008、10、1199)
【0011】
特許文献6では、7環以上の多様な多環の化合物に対して蛍光ホスト物質として用いた例が報告されている。
【0012】
前記内容のように多環の化合物に対するfused位置及び環数、ヘテロ原子の配列、種類による特性変化に対しては未だに開発が十分に行われていない状態である。
特に燐光発光ドーパント材料を用いる燐光型有機電気素子においてホスト物質のLUIMO、及びHOMO levelは有機電気素子の効率及び寿命に非常に大きな影響を及ぼす要因であって、これは発光層内の電子及び正孔注入を効率的に調節可能かによって発光層内のcharge balanceの調節、ドーパントクエンチング(quenching)及び正孔輸送層界面での発光による効率の低下及び寿命の低下を防止できるためである。
【0013】
蛍光及び燐光発光用ホスト物質の場合、近年、TADF(Thermal activatied delayed fluorescent)、Exciplexなどを用いた有機電気素子の効率増大及び寿命増加などを研究しており、特にホスト物質からドーパント物質へのエネルギー伝達方法の究明に多くの研究が行われている。
【0014】
TADF(Thermal activatied delayed fluorescent)、exciplexに対する発光層内のエネルギー伝達の究明は様々な方法があるが、PL lifetime(TRTP)測定法により簡単に確認できる。
【0015】
TRTP(Time resolved transient PL)測定法は、パルス光源をホスト薄膜に照射した後、時間によるスペクトラムの減少(Decay time)を観察する方式としてエネルギーの伝達及び発光遅延時間の観察を通じてエネルギー伝達方式を究明できる測定方法である。前記TRTP測定は、蛍光と燐光の区分及び混合ホスト(mixed host)物質内でのエネルギー伝達方式、exciplexエネルギー伝達方式、TADFエネルギー伝達方式などを区分できる測定法である。
【0016】
このようにホスト物質からドーパント物質にエネルギーが伝達される方式によって効率及び寿命に影響を及ぼす多様な要因が存在し、物質によってエネルギー伝達方式が異なり、まだ安定して効率的な有機電気素子用ホスト材料の開発が十分に行われていない状態である。従って、新しい材料の開発が継続して要求されており、特に発光層のホスト物質に対する開発が切実に要求されている。
【発明の開示】
【発明が解決しようとする課題】
【0017】
現在、OLED素子の場合、消費電力を低下させ、色純度を向上させる方向で開発されている。本発明の目的は、消費電力を低下させる方法として電子(electron)特性に優れたSubを導入した化合物を提供すると同時に、このような化合物を用いて素子の低い駆動電圧、高い発光効率、色純度及び寿命を向上させることができる化合物、これを用いた有機電気素子及びその電子装置を提供することにある。
【課題を解決するための手段】
【0018】
本発明は、下記式1で表される化合物を提供する。
【0019】
<式1>
【化1】
【0020】
また、本発明は、前記式1で表される化合物を用いた有機電気素子及びその電子装置を提供する。
【発明の効果】
【0021】
本発明によれば、既存のコアに芳香族環を追加で縮合され(Fused)、電子(ET)特性の強いsub置換基を導入した特定の化合物を有機電気素子の材料として用いることによって、電子輸送能力(electron transfer ability)及び熱的安定性が向上し、電子輸送層(ETL)から電子注入が容易になり、発光層内の電荷均衡をなすのに容易なLUMOエネルギーレベルを有し、有機電気素子の発光効率、耐熱性、寿命などを向上させることができ、駆動電圧を低下させることができるという効果を奏する。
【図面の簡単な説明】
【0022】
図1】本発明に係る有機電気発光素子の例示図を示す。
図2】比較化合物1ないし4および本発明の化合物1-1のPLの結果を示す。
図3】化合物1-1の1HNMRの結果を示す。
図4】化合物1-1の13CNMRの結果を示す。
【発明を実施するための形態】
【0023】
以下、本発明の実施例を添付の図面を参照して詳細に説明する。本発明を説明するにおいて、関連する公知の構成又は機能に関する具体的な説明が本発明の要旨を曖昧にするおそれがあると判断される場合には、その詳細な説明を省略する。
【0024】
また、本発明の構成要素を説明するにおいて、第1、第2、A、B、(a)、(b)などの用語を用いることができる。このような用語は、その構成要素を他の構成要素と区別するためのものに過ぎず、その用語により該当構成要素の本質や順番又は順序などが限定されるわけではない。ある構成要素が他の構成要素に「連結」、「結合」又は「接続」されると記載されている場合、その構成要素は、その他の構成要素に直接的に連結又は接続することができるが、各構成要素の間に他の構成要素が「連結」、「結合」又は「接続」されることもあることが理解されるべきである。
【0025】
本明細書及び添付の請求の範囲で用いられているように、特に言及しない限り、下記用語の意味は、下記と同様である。
【0026】
本明細書で用いられている用語「ハロ」又は「ハロゲン」は、他の説明がない限り、フッ素(F)、ブローム(Br)、塩素(Cl)又はヨード(I)である。
本発明で用いられている用語「アルキル」又は「アルキル基」は、他の説明がない限り、1ないし60の炭素数の単一結合を有し、直鎖アルキル基、分岐鎖アルキル基、シクロアルキル(脂環族)基、アルキル-置換されたシクロアルキル基、シクロアルキル-置換されたアルキル基をはじめとする飽和脂肪族作用基のラジカルを意味する。
【0027】
本発明で用いられている用語「ハロアルキル基」又は「ハロゲンアルキル基」は、他の説明がない限り、ハロゲンで置換されたアルキル基を意味する。
本発明で用いられた用語「ヘテロアルキル基」は、アルキル基を構成する炭素原子のうち、1つ以上がヘテロ原子に代替されたことを意味する。
【0028】
本発明で用いられている用語「アルケニル基」又は「アルキニル基」は、他の説明がない限り、それぞれ2ないし60の炭素数の二重結合又は三重結合を有し、直鎖型又は側鎖型鎖基を含み、これに制限されるものではない。
本発明で用いられている用語「シクロアルキル」は、他の説明がない限り、3ないし60の炭素数を有する環を形成するアルキルを意味し、これに制限されるものではない。
【0029】
本発明で用いられている用語「アルコキシル基」、「アルコキシ基」、又は「アルキルオキシ基」は、酸素ラジカルが付着されたアルキル基を意味し、他の説明がない限り、1ないし60の炭素数を有し、これに制限されるものではない。
【0030】
本発明で用いられた用語「アルケンオキシル基」、「アルケンオキシ基」、「アルケニルオキシル基」、又は「アルケニルオキシ基」は、酸素ラジカルが付着されたアルケニル基を意味し、他の説明がない限り、2ないし60の炭素数を有し、これに制限されるものではない。
【0031】
本発明で用いられている用語「アリールオキシル基」又は「アリールオキシ基」は、酸素ラジカルが付着されたアリール基を意味し、他の説明がない限り、6ないし60の炭素数を有し、これに制限されるものではない。
【0032】
本発明で用いられた用語「アリール基」及び「アリーレン基」は、他の説明がない限り、それぞれ6ないし60の炭素数を有し、これに制限されるものではない。本発明でアリール基又はアリーレン基は、一環又は多環の芳香族を意味し、隣り合う置換基が結合又は反応に加わって形成された芳香族環を含む。例えば、アリール基はフェニル基、ビフェニル基、フルオレン基、スピロフルオレン基であり得る。
【0033】
接頭辞「アリル」又は「アル」は、アリール基で置換されたラジカルを意味する。例えば、アリルアルキル基はアリール基で置換されたアルキル基であり、アリルアルケニル基はアリール基で置換されたアルケニル基であり、アリール基で置換されたラジカルは、本明細書で説明した炭素数を有する。
【0034】
また、接頭辞が連続して命名される場合、先に記載された順に置換基が羅列されることを意味する。例えば、アリルアルコキシ基の場合、アリール基で置換されたアルコキシ基を意味し、アルコキシルカルボニル基の場合、アルコキシル基で置換されたカルボニル基を意味し、またアリルカルボニルアルケニル基の場合、アリルカルボニル基で置換されたアルケニル基を意味し、ここでアリルカルボニル基は、アリール基で置換されたカルボニル基である。
【0035】
本明細書で用いられた用語「ヘテロアルキル」は、他の説明がない限り、1つ以上のヘテロ原子を含むアルキルを意味する。本発明で用いられた用語「ヘテロアリール基」又は「ヘテロアリーレン基」は、他の説明がない限り、それぞれ1つ以上のヘテロ原子を含む炭素数2ないし60のアリール基又はアリーレン基を意味し、ここに制限されるものではなく、一環及び多環のうちの少なくとも1つを含み、隣り合う作用基が結合して形成されることもできる。
【0036】
本発明で用いられた用語「ヘテロ環基」は、他の説明がない限り、1つ以上のヘテロ原子を含み、2ないし60の炭素数を有し、一環及び多環のうちの少なくとも1つを含み、ヘテロ脂肪族環及びヘテロ芳香族環を含む。隣り合う作用基が結合して形成されることもできる。
【0037】
本明細書で用いられた用語「ヘテロ原子」は、他の説明がない限り、N、O、S、P又はSiを示す。
また、「ヘテロ環基」は、環を形成する炭素の代わりにSOを含む環も含むことができる。例えば、「ヘテロ環基」は以下の化合物を含む。
【0038】
【化2】
【0039】
他の説明がない限り、本発明で用いられた用語「脂肪族」は、炭素数1ないし60の脂肪族炭化水素を意味し、「脂環族環」は炭素数3ないし60の脂肪族炭化水素環を意味する。
【0040】
他の説明がない限り、本発明で用いられた用語「環」は、炭素数3ないし60の脂肪族環又は炭素数6ないし60の芳香族環又は炭素数2ないし60のヘテロ環又はこれらの組み合わせからなる縮合環を意味し、飽和又は不飽和環を含む。
前述したヘテロ化合物以外のその他のヘテロ化合物又はヘテロラジカルは、1つ以上のヘテロ原子を含み、これに制限されるものではない。
【0041】
他の説明がない限り、本発明で用いられた用語「カルボニル」とは、−COR’で表されるものであり、ここでR’は水素、炭素数1ないし20のアルキル基、炭素数6ないし30のアリール基、炭素数3ないし30のシクロアルキル基、炭素数2ないし20のアルケニル基、炭素数2ないし20のアルキニル基、又はこれらの組み合わせである。
【0042】
他の説明がない限り、本発明で用いられた用語「エーテル」とは、−R−O−R’で表されるものであり、ここでR又はR’は互いに独立して水素、炭素数1ないし20のアルキル基、炭素数6ないし30のアリール基、炭素数3ないし30のシクロアルキル基、炭素数2ないし20のアルケニル基、炭素数2ないし20のアルキニル基、又はこれらの組み合わせである。
【0043】
また、明示的な説明がない限り、本発明で用いられた用語「置換又は非置換の」における「置換」は、重水素、ハロゲン、アミノ基、ニトリル基、ニトロ基、C-C20のアルキル基、C-C20のアルコキシル基、C-C20のアルキルアミン基、C-C20のアルキルチオフェン基、C-C20のアリルチオフェン基、C-C20のアルケニル基、C-C20のアルキニル基、C-C20のシクロアルキル基、C-C20のアリール基、重水素で置換されたC-C20のアリール基、C-C20のアリルアルケニル基、シラン基、ホウ素基、ゲルマニウム基、及びC-C20のヘテロ環基からなる群より選択される1つ以上の置換基で置換されることを意味し、これらの置換基に制限されるものではない。
【0044】
また、明示的な説明がない限り、本発明で用いられる式は、下記式の指数定義による置換基の定義と同一に適用される。
【0045】
【化3】
【0046】
ここで、aが0の整数であるとき、置換基Rは不在であり、即ち、aが0である場合は、ベンゼン環を形成する炭素に何れも水素が結合されたことを意味し、このとき、炭素に結合された水素の表示を省略し、式や化合物を記載することができる。また、aが1の整数であるとき、1つの置換基Rはベンゼン環を形成する炭素のうち、いずれか1つの炭素に結合し、aが2又は3の整数であるとき、例えば、下記と同様に結合し、aが4ないし6の整数であるとき、これと類似する方式でベンゼン環の炭素に結合し、aが2以上の整数である場合、Rは互いに同一であるか、異なり得る。
【0047】
【化4】
【0048】
また、明示的な説明がない限り、本発明で用いられた用語「オルト(ortho)」、「メタ(meta)」、「パラ(para)」は全ての置換基の置換位置を意味し、オルト(ortho)位置とは、置換基の位置が直ぐ隣り合う化合物を示し、一例としてベンゼンの場合、1、2位を意味し、メタ(meta)位置とは、直ぐ隣り合う置換位置の次の置換位置を示し、ベンゼンを例とした場合、1、3位を意味し、パラ(para)位置とは、メタ(meta)位置の次の置換位置であって、ベンゼンを例とした場合、1、4位を意味する。より詳細な置換の位置例についての説明は下記の通りであり、オルト-(ortho-)、メタ-(meta-)位置は、非線形(non-linear)のtype、パラ-(para-)位置は線形(linear)のtypeで置換されることを確認できる。
【0049】
[ortho-位置の例]
【0050】
【化5】
【0051】
[meta-位置の例]
【0052】
【化6】
【0053】
[meta-位置の例]
【0054】
【化7】
【0055】
以下、本発明の一側面に係る化合物及びこれを含む有機電気素子について説明する。
本発明は、下記式1で表される化合物を提供する。
【0056】
<式1>
【化8】
【0057】
{前記式1において、
1)AはC10のアリール基であり、
2)Bは下記式B-1ないしB-16からなる群より選択され、
【0058】
【化9】
【0059】
【化10】
【0060】
【化11】
【0061】
前記式B-1ないしB-16において、"*"は、2つのNを含むピラジン環と結合して融合環(縮合環)を形成する結合部分を表し、
3)W1及びW2はそれぞれ独立して単結合、S又はOであり、
4)VはN又はCであり、
5)XはO又はSであり、
6)aは0ないし6の整数であり、b及びcは0ないし4の整数であり、dは0ないし11の整数であり、
7)R1、R2、R3及びR4は互いに同一又は異なっており、互いに独立に、水素;重水素;ハロゲン;シアノ基;ニトロ基;C−C60のアリール基;フルオレニル基;O、N、S、Si及びPのうち、少なくとも1つのヘテロ原子を含むC−C60のヘテロ環基;C−C60の脂肪族環とC−C60の芳香族環の縮合環基;C−C50のアルキル基;C−C20のアルケニル基;C−C20のアルキニル基;C−C30のアルコキシ基;C−C30のアリールオキシル基;及び-L'-N(Ra)(Rb);からなる群より選択され、
R1ないしR4がアリール基である場合は、好ましくは、C6-C30のアリール基であり、更に好ましくは、C6-C18のアリール基である。R1ないしR4がヘテロ環基である場合には、好ましくは、C2-C40のヘテロ環基、更に好ましくは、C2-C30のヘテロ環基であり、更に好ましくは、C2-C20のヘテロ環基である。
【0062】
また、前記a、b及びcが2以上の整数である場合は、それぞれ複数として、互いに同一または異なり、複数のR1同士、又は複数のR2同士、又は複数のR3同士互いに結合して環を形成することができる。
【0063】
8)L'は単結合;C−C60のアリーレン基;フルオレニレン基;C−C60の脂肪族環とC−C60の芳香族環の縮合環基;及びC−C60のヘテロ環基;からなる群より選択され、Ra及びRbは互いに独立に、C−C60のアリール基;フルオレニル基;C−C60の脂肪族環とC−C60の芳香族環の縮合環基;及びO、N、S、Si及びPのうち、少なくとも1つのヘテロ原子を含むC−C60のヘテロ環基;からなる群より選択され、
【0064】
9)L1は、それぞれ独立して単結合;C−C60のアリーレン基;フルオレニレン基;C−C60の脂肪族環とC−C60の芳香族環の縮合環基;及びC−C60のヘテロ環基;からなる群より選択され、
【0065】
ここで、前記アリール基、フルオレニル基、アリーレン基、ヘテロ環基、縮合環基、アルキル基、アルケニル基、アルコキシ基ア、リールオキシル基は、それぞれ、重水素;ハロゲン;C1-C20のアルキル基又はC6-C20のアリールで置換又は非置換されたシラン基;シロキサン基;ホウ素基;ゲルマニウム基;シアノ基;ニトロ基;-L'-N(Ra)(Rb);C−C20のアルキルチオ基;C−C20のアルコキシ基;C−C20のアルキル基;C−C20のアルケニル基;C−C20のアルキニル基;C−C20のアリール基;重水素で置換されたC−C20のアリール基;フルオレニル基;C−C20のヘテロ環基;C−C20のシクロアルキル基;C−C20のアリールアルキル基;及びC−C20のアリールアルケニル基;からなる群より選択された1つ以上の置換基で更に置換されることができ、また、これらの置換基は、互いに結合して環を形成することもでき、ここで「環」とは、炭素数3ないし60の脂環又は炭素数6ないし60の芳香族環又は炭素数2ないし60のヘテロ環、又はこれらの組み合わせからなる融合環(縮合環)をいい、飽和又は不飽和環を含んでいる。
【0066】
本発明で前記式1は下記式2ないし式4のうちのいずれか1つで表されていることを特徴とする化合物を含んでいる。
【0067】
【化12】
【0068】
前記式2ないし4において、X、L1、Ar1、R1、R2、R3、a、b、cは、上記で定義されたものと同一である。
【0069】
また、本発明で前記式1は下記式5ないし式7のうちのいずれか1つで表示されていることを特徴とする化合物を含んでいる。
【0070】
【化13】
【0071】
前記式5ないし7において、X、L1、Ar1、R1、R2、R3、R4、a、b、c、d、Bは、上記で定義されたものと同一である。
【0072】
本発明の一実施例で、前記式1の前記ピラジンを含む式の構造Ar1は、下記式C-1ないし式C-22で表される化合物を提供する。
【0073】
【化14】
【0074】
【化15】
【0075】
【化16】
【0076】
【化17】
【0077】
前記式C-1ないし式C-22において、R4は上記で定義されたものと同一であり、dは0ないし11の整数の中からいずれか一つである。
【0078】
本発明は、前記式1において、R4が、下記式R-1ないし式R-10のうちのいずれか1つで表示されている化合物を含んでいる。
【0079】
【化18】
【0080】
【化19】
【0081】
前記式R-1ないし式R-10において、
1)Q1ないしQ15は、互いに独立してCRg又はNであり、
2)W1はS、O又はNRhであり、
3)W2ないしW4はS、O、NRh又はCRiRjであり、
4)Reは水素;重水素;ハロゲン;C1-C20のアルキル基又はC-C20のアリールで置換又は非置換されたシラン基;シロキサン基;ホウ素基;ゲルマニウム基;シアノ基;ニトロ基;C-C20のアルキルチオ基;C-C20のアルコキシ基;C-C20のアルキル基;C-C20のアルケニル基;C-C20のアルキニル基;C−C20のアリール基;重水素で置換されたC−C20のアリール基;フルオレニル基;O、N、S、Si及びPからなる群より選ばれた少なくとも1つのヘテロ原子を含むC−C20のヘテロ環基;C−C20のシクロアルキル基;C−C20のアリールアルキル基;及びC−C20のアリールアルケニル基;からなる群より選択されるか、又は隣接した基同士互いに結合して環を形成することができ、
【0082】
5)Rf及びRgは、互いに独立して、水素;重水素;C−C20のアリール基;フルオレニル基;C−C20の脂肪族環とC−C20の芳香族環の縮合環基;O、N、S、Si及びPのうち、少なくとも1つのヘテロ原子を含むC−C20のヘテロ環基;C−C20のアルキル基;C−C20のアルケニル基;C−C20のアルキニル基;及びC−C30のアルコキシ基;からなる群より選択され、
【0083】
6)Rh、Ri及びRjは、互いに独立して、C-C20のアリール基;O、N、S、Si及びPのうち、少なくとも1つのヘテロ原子を含むC−C20のヘテロ環基;C−C20のアルキル基;C−C20のアルケニル基;C−C20のアルコキシ基;及びフルオレニル基;からなる群より選択され、Ri及びRjは、互いに結合してこれらが結合されたCと一緒にスピロ(spiro)化合物を形成することができ、
【0084】
7)qは、互いに独立して、0ないし5の整数であり、
8)rは、互いに独立して、0ないし4の整数であり、
9)sは、互いに独立して、0ないし3の整数であり、
q、r及びsがそれぞれ2以上の整数である場合、Reは互いに同一または異なり、
“*”は結合部分を示す。
【0085】
前記ReないしRjがアリール基である場合は、好ましくは、C6-C30のアリール基であり、更に好ましくは、C6-C18のアリール基であり、ReないしRjがヘテロ環基である場合には、好ましくは、C2-C40のヘテロ環基、更に好ましくは、C2-C30のヘテロ環基であり、更に好ましくは、C2-C20のヘテロ環基である。
【0086】
具体的に、本発明は、前記1で表される下記の化合物を含んでいる。
【0087】
【化20】
【0088】
【化21】
【0089】
【化22】
【0090】
【化23】
【0091】
【化24】
【0092】
【化25】
【0093】
【化26】
【0094】
【化27】
【0095】
【化28】
【0096】
【化29】
【0097】
【化30】
【0098】
【化31】
【0099】
【化32】
【0100】
【化33】
【0101】
【化34】
【0102】
【化35】
【0103】
【化36】
【0104】
【化37】
【0105】
【化38】
【0106】
【化39】
【0107】
【化40】
【0108】
【化41】
【0109】
【化42】
【0110】
【化43】
【0111】
【化44】
【0112】
【化45】
【0113】
【化46】
【0114】
【化47】
【0115】
【化48】
【0116】
【化49】
【0117】
【化50】
【0118】
【化51】
【0119】
【化52】
【0120】
【化53】
【0121】
図1を参照すれば、本発明の一実施形態に係る有機電子素子100は、基板110上に形成された第1電極120、第2電極180及び第1電極120と第2電極180との間に式1で表される化合物を含む有機物層を備える。このとき、第1電極120はアノード(正極)であり、第2電極180はカソード(負極)であり得、インバート型の場合には、第1電極がカソードであり、第2電極がアノードであり得る。
【0122】
有機物層は、第1電極120上に順次、正孔注入層130、正孔輸送層140、発光層150、電子輸送層160及び電子注入層170を含むことができる。このとき、発光層150を除いた残りの層が形成されないこともあり得る。正孔阻止層、電子阻止層、発光補助層151、電子輸送補助層、バッファ層141などを更に含んでもよく、電子輸送層160などが正孔阻止層の機能を行ってもよい。
【0123】
また、図示していないが、本発明の一実施形態に係る有機電子素子は、第1電極と第2電極のうちの少なくとも一面のうち前記有機物層と反対の一面に形成された保護層を更に含むことができる。
【0124】
一方、同一のコアであっても、ある位置に、ある置換基を結合させるかによってバンドギャップ(band gap)、電気的特性、界面特性などが異なることがあるため、コアの選択及びこれに結合されたサブ(sub)−置換体の組み合わせも非常に重要であり、特に各有機物層間のエネルギー準位(energy level)及びT1値、物質の固有特性(移動度、界面特性など)などが最適の組み合わせとなったとき、長寿命と高効率を同時に達成することができる。
【0125】
本発明の一実施形態に係る有機電子発光素子は、PVD(physical vapor deposition)方法を利用して製造され得る。例えば、基板上に金属又は伝導性を有する金属酸化物又はこれらの合金を蒸着させて正極を形成し、その上に正孔注入層130、正孔輸送層140、発光層150、電子輸送層160及び電子注入層170を含む有機物層を形成した後、その上に負極として使用できる物質を蒸着させることによって製造され得る。
【0126】
また、正孔輸送層140と発光層150の間に発光補助層151が、発光層150と電子輸送層160の間に電子輸送補助層が追加で更に形成されることができる。
これにより、本発明は、前記有機電気素子において、前記第1電極の一側面のうち前記有機物層とは反対の一側または前記第2電極の一側面のうち前記有機物層とは反対の一側のうち少なくとも一つに形成される光効率改善層をさらに含む有機電気素子を提供する。
【0127】
また、本発明で、上記有機物層は、スピンコーティング工程、ノズルプリンティング工程、インクジェットプリンティング工程、スロットコーティング工程、ディップコーティング工程、ロールツーロール工程のいずれかによって形成され、本発明に係る有機物層は、多様な方法で形成され得るので、その形成方法によって本発明の権利範囲が制限されるものではない。
【0128】
本発明において、前記式1に係る化合物は、上記有機物層に含まれ、前記有機物層の正孔注入層、正孔輸送層、発光補助層と発光層のうち少なくとも一つの層に、上記化合物が含有され、前記化合物は、1種単独の化合物または2種以上の化合物を混合物の成分として含まれることができる。
【0129】
別の具体的な例として、本発明は、前記有機物層において、前記発光層が燐光発光層である有機電気素子を提供する。例えば、本発明の化合物は、発光層150、正孔輸送層140、および/または発光補助層151の材料として使用することができ、好ましくは、発光層150のホスト材料として使用することができる。さらに好ましくは、燐光レッドホスト材料として使用することができる。
本発明の一実施例にかかわる勇気電気素子は、用いられる材料によって前面発光型、後面発光型または両面発光型で亜り得る。
【0130】
WOLED(White organic Light Emitting Device)は、高解像度の実現が容易であり、工程性に優れた一方、既存のLCDのカラーフィルタ技術を用いて製造することができるという利点がある。主に、バックライト装置として用いられる白色有機発光素子に対する多様な構造が提案され特許化されている。代表として、R(Red)、G(Green)、B(Blue)発光部を相互平面的に並列配置(side-by-side)方式、R、G、B発光層が上下に積層される積層(stacking)方式があり、青色(B)有機発光層による電界発光とこれからの光を利用して無機蛍光体の自発光(photo-luminescence)を利用する色変換物質(color conversion material、CCM)方式などがあるが、本発明はこのようなWOLEDにも適用することができる。
【0131】
また、本発明は、前記有機電気素子を含むディスプレイ装置と、及び前記ディスプレイ装置を制御する制御部を含む電子装置を提供する。
【0132】
別の側面において、前記有機電気素子は、有機電気発光素子、有機太陽電池、有機感光体、有機トランジスタ、及び単色又は白色照明用素子のうち、少なくとも1つであることを特徴とする電子装置を、本発明で提供する。このとき、電子装置は現在又は将来の有無線通信端末であり得、携帯電話などの移動通信端末、PDA、電子辞書、PMP、リモコン、ナビゲーション、ゲーム機、各種テレビ、各種コンピュータなど、あらゆる電子装置を含む。
【0133】
以下、本発明に係る式1と2で表される化合物の合成例及び本発明の有機電子素子の製造例に対して実施形態を挙げて具体的に説明するが、本発明が下記実施形態に限定されるものではない。
【0134】
[合成例]
本発明に係る最終化合物は、下記のような方法で反応して製造されるが、これに限定されるものではない。
【0135】
<反応式1>
【0136】
【化54】
【0137】
又は
【0138】
【化55】
【0139】
Hal1=Cl又はBr
【0140】
R4'は上記R4の定義と同一であり、Rと同一または異なる置換基を意味する。
【0141】
I.Sub1の合成
反応式1のSub1は、下記反応式2及び反応式3の反応経路により合成することができるが、これに限定されるものではない。
【0142】
<反応式2>
【0143】
【化56】
【0144】
<反応式3>
【0145】
【化57】
【0146】
Hal2=I又はBr
Hal1、Hal3=Cl、Br
【0147】
【化58】
【0148】
前記反応式1において、上に示す構造の反応物の場合は、下記のように4つの文献を参照して合成した。
1)株式会社斗山が出願した韓国登録特許第10-1488560号(2015.02.03日付け登録公告)に開示された合成方法を用いた。(反応式Aを参照)
<反応式A>
【0149】
【化59】
【0150】
2)BASFが出願した国際公開特許PCT-EP2015-068240号(最優先出願日2014.08.08)に開示された合成方法を用いた。<反応式Bを参照>
<反応式B>
【0151】
【化60】
【0152】
3)Soochow Universityが出願した中国公開特許第2016-10316704号(出願日2016.05.13)に開示された合成方法を用いた。<反応式Cを参照>
<反応式C>
【0153】
【化61】
【0154】
4)LGディスプレー株式会社が出願した韓国公開特許第2015-0130953号(最優先出願日2014.12.05)に開示された合成方法を用いた。<化合物6の合成を参照>
【0155】
Sub1に属する具体的化合物の合成例は、以下の通りである。
【0156】
(1)M-I-1の合成例
【0157】
【化62】
【0158】
1)S-I-1の合成
(4-bromonaphthalen-1-yl)boronic acid(28g、111.6mmol)を丸底フラスコにTHF(491ml)で溶かした後、2-iodo-1-(methylsulfinyl)naphthalene(35.28g、111.6mmol)、Pd(PPh3)4(1.93g、1.67mmol)、NaOH(6.70g、167.40mmol)及び水(246ml)を添加し、80℃で攪拌した。反応が終了すれば、CHClと水で抽出した後、有機層をMgSOで乾燥させ、濃縮した後、生成された化合物をsilicagel column及び再結晶して生成物30g(収率:68%)を得た。
【0159】
2)M-I-1の合成
前記合成で得られたS-I-1(30g、75.89mmol)を丸底フラスコにtriflic acid(100.7ml、1138.35mmol)と共に入れて、常温で24時間攪拌した後、ピリジン水溶液(1329ml、ピリジン:H2O=1:5)をゆっくりと滴下し、30分間還流撹拌した。反応が終了すれば、CHClと水で抽出した後、有機層をMgSOで乾燥させ、濃縮した後、生成された化合物をsilicagel column及び再結晶して生成物21.8g(収率:79%)を得た。
【0160】
(2)M-I-2の合成
【0161】
【化63】
【0162】
1)S-I-2の合成
(4-bromonaphthalen-1-yl)boronic acid(29g、115.59mmol)、THF(509ml)、2-iodo-3-(methylsulfinyl)naphthalene(36.54g、115.59mmol)、Pd(PPh3)4(2g、1.73mmol)、NaOH(6.94g、173.38mmol)及び水(254ml)を前記S-I-1の合成法と同様の方法で行って生成物30.16g(収率:66%)を得た。
【0163】
2)M-I-2の合成
前記合成で得られたS-I-2(30g、75.89mmol)、triflic acid(100.7ml、1138.35mmol)、ピリジン水溶液(1329.6ml、ピリジン:H2O=1:5)を前記M-I-1の合成法と同様の方法で行って生成物20.1g(収率:73%)を得た。
【0164】
(3)M-I-3の合成
【0165】
【化64】
【0166】
1)S-I-3の合成
(4-bromonaphthalen-1-yl)boronic acid(31g、123.56mmol)、THF(543ml)、1-iodo-2-(methylsulfinyl)naphthalene(31g、123.56mmol)、Pd(PPh3)4(2.14g、1.85mmol)、NaOH(7.41g、185.34mmol)及び水(272ml)を前記S-I-1の合成法と同様の方法で行って生成物30.77g(収率:63%)を得た。
【0167】
2)M-I-3の合成
前記合成で得られたS-I-3(30g、75.89mmol)、triflic acid(100.7ml、1138.35mmol)、ピリジン水溶液(1329.6ml、ピリジン:H2O=1:5)を前記M-I-1の合成法と同様の方法で行って生成物20.7g(収率:75%)を得た。
【0168】
(4)M-I-4の合成
【0169】
【化65】
【0170】
1)S-I-4の合成
(4-bromonaphthalen-1-yl)boronic acid(34g、135.52mmol)、THF(596ml)、3-iodonaphthalen-2-ol(36.60g、135.52mmol)、Pd(PPh3)4(2.35g、2.03mmol)、NaOH(8.13g、203.28mmol)及び水(298ml)を前記S-I-1の合成法と同様の方法で行って生成物30.29g(収率:64%)を得た。
【0171】
2)M-I-4の合成
出発物質であるS-I-4(30g、85.90mmol)を丸底フラスコにPd(OAc)2(1.93g、8.59mmol)、3-nitropyridine(1.07g、8.59mmol)と共に入れてC6F6(128.9ml)、DMI(85.9ml)で溶かした後、tert-butyl peroxybenzoate(33.37g、171.81mmol)を添加し、90℃で攪拌した。反応が終了すれば、CHClと水で抽出した後、有機層をMgSOで乾燥させ、濃縮した後、生成された化合物をsilicagel column及び再結晶して生成物21.18g(収率:71%)を得た。
【0172】
(5)M-I-5の合成
【0173】
【化66】
【0174】
1)S-I-5の合成
(4-bromonaphthalen-1-yl)boronic acid(35g、139.50mmol)、THF(614ml)、2-iodonaphthalen-1-ol(37.68g、139.50mmol)、Pd(PPh3)4(2.42g、2.09mmol)、NaOH(8.37g、209.26mmol)及び水(307ml)を前記S-I-1の合成法と同様の方法で行って生成物30.21g(収率:62%)を得た。
【0175】
2)M-I-5の合成
前記合成で得られたS-I-5(30g、85.90mmol)、Pd(OAc)2(1.93g、8.59mmol)、3-nitropyridine(1.07g、8.59mmol)、C6F6(128.9ml)、DMI(85.9ml)、tert-butyl peroxybenzoate(33.37g、171.81mmol)を前記M-I-4の合成法と同様の方法で行って生成物22.07g(収率:74%)を得た。
【0176】
(6)M-I-6の合成
【0177】
【化67】
【0178】
1)S-I-6の合成
(4-bromonaphthalen-1-yl)boronic acid(35g、139.50mmol)、THF(614ml)、1-iodonaphthalen-2-ol(37.68g、139.50mmol)、Pd(PPh3)4(2.42g、2.09mmol)、NaOH(8.37g、209.26mmol)及び水(307ml)を前記S-I-1の合成法と同様の方法で行って生成物31.67g(収率:65%)を得た。
【0179】
2)M-I-6の合成
前記合成で得られたS-I-6(30g、85.90mmol)、Pd(OAc)2(1.93g、8.59mmol)、3-nitropyridine(1.07g、8.59mmol)、C6F6(128.9ml)、DMI(85.9ml)、tert-butyl peroxybenzoate(33.37g、171.81mmol)を前記M-I-4の合成法と同様の方法で行って生成物22.67g(収率:76%)を得た。
【0180】
1.Sub1-1の合成例
【0181】
【化68】
【0182】
(1)Sub1-I-1の合成
出発物質であるM-I-1(70g、192.69mmol)を丸底フラスコにDMF(1214ml)で溶かした後、Bis(pinacolato)diboron(53.83g、211.96mmol)、Pd(dppf)Cl2(4.23g、5.78mmol)及びKOAc(56.73g、578.08mmol)を添加し、90℃で攪拌した。反応が終了すれば、蒸留を介してDMFを除去し、CHClと水で抽出した。有機層をMgSOで乾燥させ、濃縮した後、生成された化合物をsilicagel column及び再結晶して生成物64.05g(収率:81%)を得た。
【0183】
(2)Sub1-II-1の合成
前記合成で得られたSub1-I-1(63.2g、154.02mmol)を丸底フラスコにTHF(216ml)で溶かした後、1-bromo-2-nitrobenzene(34.22g、169.42mmol)、Pd(PPh3)4(4.23g、4.62mmol)、K2CO3(44.40g、462.06mmol)及び水(108ml)を添加し、80℃で攪拌した。反応が終了すれば、CHClと水で抽出した後、有機層をMgSOで乾燥させ、濃縮した後、生成された化合物をsilicagel column及び再結晶して生成物45.59g(収率:73%)を得た。
【0184】
(3)Sub1-III-1の合成
前記合成で得られたSub1-II-1(45.50、112.22mmol)を丸底フラスコにo-ジクロロベンゼン(224ml)で溶かした後、triphenylphosphine(88.30g、336.65mmol)を添加し、200℃で攪拌した。反応が終了すれば、蒸留を介してo-ジクロロベンゼンを除去し、CHClと水で抽出した。有機層をMgSOで乾燥させ、濃縮した後、生成された化合物をsilicagel column及び再結晶して生成物31.85g(収率:76%)を得た。
【0185】
(4)Sub1-1の合成
前記合成で得られたSub1-III-1(30g、80.33mmol)を丸底フラスコにトルエン(843ml)で溶かした後、2、3-dichloroquinoxaline(15.99g、80.33mmol)、Pd2(dba)3(1.1g、1.2mmol)、P(t-Bu)3(0.81g、4.02mmol)及びNaOt-Bu(11.58g、120.49mmol)を添加し、100℃で攪拌した。反応が終了すれば、CHClと水で抽出した後、有機層をMgSOで乾燥させ、濃縮した後、生成された化合物をsilicagel column及び再結晶して生成物17.65g(収率:41%)を得た。
【0186】
2.Sub1-4の合成例
【0187】
【化69】
【0188】
(1)Sub1-II-2の合成
前記合成で得られたSub1-I-1(41g、99.92mmol)に2-(3-bromo-4-nitrophenyl)-9-phenyl-9H-carbazole(44.29g、99.92mmol)、Pd(PPh3)4(3.46g、3.00mmol)、K2CO3(41.43g、299.75mmol)、THF(440ml)及び水(220ml)を添加し、前記Sub1-II-1の合成法と同様の方法で行って生成物47.82g(収率:74%)を得た。
【0189】
(2)Sub1-III-2の合成
前記合成で得られたSub1-II-2(47g、72.67mmol)にtriphenylphosphine(57.18g、218.01mmol)及びo-ジクロロベンゼン(145ml)を添加し、前記Sub1-III-1の合成法と同様の方法で行って生成物28.15g(収率:63%)を得た。
【0190】
(3)Sub1-4の合成
前記合成で得られたSub1-III-2(28g、45.55mmol)に2、3-dichlorobenzo[f]quinoxaline(12.48g、50.10mmol)、Pd2(dba)3(1.25g、1.37mmol)、P(t-Bu)3(0.74g、3.64mmol)、NaOt-Bu(13.13g、136.64mmol)及びトルエン(228ml)を添加し、前記Sub1-1の合成法と同様の方法で行って生成物15.07g(収率:40%)を得た。
【0191】
3.Sub1-10の合成例
【0192】
【化70】
【0193】
(1)Sub1-IV-1の合成
前記合成で得られたSub1-III-9(28g、66.11mmol)に1、4-dibromobenzene(17.16g、72.72mmol)、Pd2(dba)3(0.91g、0.99mmol)、P(t-Bu)3(0.67g、3.31mmol)、NaOt-Bu(9.53g、99.17mmol)及びトルエン(694ml)を添加し、前記Sub1-1の合成法と同様の方法で行って生成物27.16g(収率:71%)を得た。
【0194】
(2)Sub1-V-1の合成
前記合成で得られたSub1-IV-1(27.16g、46.95mmol)を丸底フラスコにDMF(235ml)で溶かした後、Bis(pinacolato)diboron(13.11g、51.64mmol)、Pd(dppf)Cl2(1.03g、1.41mmol)及びKOAc(13.82g、140.84mmol)を添加し、120℃で攪拌した。反応が終了すれば、蒸留を介してDMFを除去し、CHClと水で抽出した。有機層をMgSOで乾燥させ、濃縮した後、生成された化合物をsilicagel column及び再結晶して生成物22.03g(収率:75%)を得た。
【0195】
(3)Sub1-10の合成
前記合成で得られたSub1-V-1(22.03g、35.21mmol)に2、3-dichlorobenzo[4、5]thieno[2、3-b]pyrazine(8.98g、35.21mmol)、Pd(PPh3)4(0.61g、0.53mmol)、K2CO3(7.30g、52.82mmol)、THF(155ml)及び水(77.47ml)を添加し、前記Sub1-II-1の合成法と同様の方法で行って生成物9.61g(収率:38%)を得た。
【0196】
4.Sub1-24の合成例
【0197】
【化71】
【0198】
1)S-I-7の合成
(4-bromo-6-(dibenzo[b、d]furan-2-yl)naphthalen-1-yl)boronic acid(100g、239.77mmol)、THF(1055ml)、2-iodonaphthalen-1-ol(64.75g、239.77mmol)、Pd(PPh3)4(4.16g、3.60mmol)、NaOH(14.39g、359.65mmol)及び水(527ml)を、前記S-I-1の合成方法と同様の方法で行って生成物86.51g(収率:70%)を得た。
【0199】
2)M-I-7の合成
出発物質であるS-I-7(86g、166.86mmol)を丸底フラスコにPd(OAc)2(3.75g、16.69mmol)、3-nitropyridine(2.07g、16.69mmol)と共に入れて、C6F6(250ml)、DMI(167ml)で溶かした後、tert-butyl peroxybenzoate(64.82g、333.71mmol)を添加し、90℃で攪拌した。反応が終了すれば、CHClと水で抽出した後、有機層をMgSOで乾燥させ、濃縮した後、生成された化合物をsilicagel column及び再結晶して生成物62.53g(収率:73%)を得た。
【0200】
3)Sub1-I-3の合成
前記合成で得られたM-I-7(62.50g、121.74mmol)、DMF(609ml)、Bis(pinacolato)diboron(34.01g、133.91mmol)、Pd(dppf)Cl2(2.67g、3.65mmol)及びKOAc(35.84g、365.22mmol)を、前記Sub1-V-1の合成方法と同様の方法で行って生成物51.86g(収率:76%)を得た。
【0201】
4)Sub1-II-3の合成
前記合成で得られたSub1-I-3(51.8g、92.42mmol)に1-bromo-2-nitrobenzene(18.67g、92.42mmol)、Pd(PPh3)4(3.2g、2.77mmol)、K2CO3(38.32g、277.27mmol)、THF(407ml)及び水(203ml)を添加し、前記Sub1-II-1の合成法と同様の方法で行って生成物43.13g(収率:84%)を得た。
【0202】
5)Sub1-III-3の合成
前記合成で得られたSub1-II-3(43g、77.4mmol)にtriphenylphosphine(60.9g、232.19mmol)及びo-ジクロロベンゼン(155ml)を添加し、前記Sub1-III-1の合成法と同様の方法で行って生成物31.61g(収率:78%)を得た。
【0203】
6)Sub1-24の合成
前記合成で得られたSub1-III-3(31.61g、60.37mmol)に2、3-dichlorobenzofuro[2、3-b]pyrazine(15.88g、66.41mmol)、Pd2(dba)3(1.66g、1.81mmol)、P(t-Bu)3(0.98g、4.83mmol)、NaOt-Bu(17.41g、181.11mmol)及びトルエン(302ml)を添加し、前記Sub1-1の合成法と同様の方法で行って生成物18.41g(収率:42%)を得た。
【0204】
5.Sub1-41の合成例
【0205】
【化72】
【0206】
1)Sub1-I-4
前記合成で得られたM-I-2(105g、289.04mmol)、DMF(1445ml)、Bis(pinacolato)diboron(80.74g、317.95mmol)、Pd(dppf)Cl2(6.34g、8.67mmol)及びKOAc(85.10g、867.12mmol)を、前記Sub1-V-1の合成法と同様の方法で行って生成物93.70g(収率:79%)を得た。
【0207】
2)Sub1-II-4の合成
前記合成で得られたM-I-4(93g、226.64mmol)に1-bromo-2-nitrobenzene(45.78g、226.64mmol)、Pd(PPh3)4(7.86g、6.80mmol)、K2CO3(93.97g、679.92mmol)、THF(997ml)及び水(498ml)を添加し、前記Sub1-II-1の合成法と同様の方法で行って生成物76.27g(収率:83%)を得た。
【0208】
3)Sub1-III-4の合成
前記合成で得られたSub1-II-4(76g、187.44mmol)にtriphenylphosphine(147.49g、562.31mmol)及びo-ジクロロベンゼン(375ml)を添加し、前記Sub1-III-1の合成法と同様の方法で行って生成物53.20g(収率:76%)を得た。
【0209】
4)Sub1-IV-2の合成
前記合成で得られたSub1-III-4(53g、141.91mmol)に1、3-dibromodibenzo[b、d]thiophene(48.54g、141.91mmol)、Pd2(dba)3(1.95g、2.13mmol)、P(t-Bu)3(1.44g、7.10mmol)、NaOt-Bu(20.46g、212.87mmol)及びトルエン(1490ml)を添加し、前記Sub1-1の合成法と同様の方法で行って生成物32.42g(収率:36%)を得た。
【0210】
5)Sub1-V-2の合成
前記合成で得られたSub1-IV-2(32g、50.42mmol)、DMF(252ml)、Bis(pinacolato)diboron(14.09g、55.47mmol)、Pd(dppf)Cl2(1.11g、1.51mmol)及びKOAc(14.85g、151.27mmol)を、前記Sub1-V-1の合成方法と同様の方法で行って生成物25.09g(収率:73%)を得た。
【0211】
6)Sub1-41の合成
前記合成で得られたSub1-V-2(25g、36.67mmol)に2、3-dichlorobenzofuro[2、3-b]pyrazine(8.77g、36.67mmol)、Pd(PPh3)4(0.64g、0.55mmol)、K2CO3(7.60g、55.01mmol)、THF(161ml)及び水(80ml)を添加し、前記Sub1-II-1の合成法と同様の方法で行って生成物11.40g(収率:41%)を得た。
【0212】
6.Sub1-18の合成例
【化73】
【0213】
1)Sub1-I-5
前記合成で得られたM-I-5(19g、54.72mmol)、DMF(274ml)、Bis(pinacolato)diboron(15.29g、60.19mmol)、Pd(dppf)Cl2(1.20g、1.64mmol)及びKOAc(16.11g、164.17mmol)を、前記Sub1-V-1の合成方法と同様の方法で行って生成物17.91g(収率:83%)を得た。
【0214】
2)Sub1-II-5の合成
前記合成で得られたSub1-I-5(17g、43.12mmol)に1-bromo-2-nitrobenzene(8.71g、43.12mmol)、Pd(PPh3)4(1.49g、1.29mmol)、K2CO3(17.88g、129.35mmol)、THF(189ml)及び水(95ml)を添加し、前記Sub1-II-1の合成法と同様の方法で行って生成物14.61g(収率:87%)を得た。
【0215】
3)Sub1-III-5の合成
前記合成で得られたSub1-II-5(14.5g、37.24mmol)にtriphenylphosphine(29.30g、111.71mmol)及びo-ジクロロベンゼン(74ml)を添加し、前記Sub1-III-1の合成法と同様の方法で行って生成物10.65g(収率:80%)を得た。
【0216】
4)Sub1-18の合成
前記合成で得られたSub1-III-5(10.5g、29.38mmol)に2、3-dichloroquinoxaline(5.85g、29.38mmol)、Pd2(dba)3(0.40g、0.44mmol)、P(t-Bu)3(0.30g、1.47mmol)、NaOt-Bu(4.23g、44.07mmol)及びトルエン(308ml)を添加し、前記Sub1-1の合成法と同様の方法で行って生成物11g(収率:72%)を得た。
【0217】
7.Sub1-44の合成例
【0218】
【化74】
【0219】
1)S-I-8の合成
(4-chloronaphthalen-1-yl)boronic acid(31.07g、150.5mmol)、THF(662ml)、3-bromo-6-(dibenzo[b、d]thiophen-3-yl)naphthalen-2-ol(61g、150.5mmol)、Pd(PPh3)4(2.61g、2.26mmol)、NaOH(9.03g、225.75mmol)及び水(331ml)を、前記S-I-1の合成方法と同様の方法で行って生成物51.31g(収率:70%)を得た。
【0220】
2)M-I-8の合成
S-I-8(51g、104.72mmol)、Pd(OAc)2(2.35g、10.47mmol)と3-nitropyridine(1.30g、10.47mmol)を共に入れて、C6F6(157.1ml)、DMI(104ml)で溶かした後、tert-butyl peroxybenzoate(40.68g、209.44mmol)を添加し、前記M-I-8の合成方法と同様の方法で行って生成物36.57g(収率:72%)を得た。
【0221】
3)Sub1-I-6
前記合成で得られたM-I-8(36g、74.23mmol)、DMF(371ml)、Bis(pinacolato)diboron(20.73g、81.65mmol)、Pd(dppf)Cl2(1.63g、2.23mmol)及びKOAc(21.85g、222.68mmol)を、前記Sub1-V-1の合成方法と同様の方法で行って生成物34.23g(収率:80%)を得た。
【0222】
4)Sub1-II-6の合成
前記合成で得られたSub1-I-6(34g、58.97mmol)に1-bromo-2-nitrobenzene(11.91g、58.97mmol)、Pd(PPh3)4(2.04g、1.77mmol)、K2CO3(24.45g、176.92mmol)、THF(259ml)及び水(129ml)を添加し、前記Sub1-II-1の合成法と同様の方法で行って生成物27.64g(収率:82%)を得た。
【0223】
5)Sub1-III-6の合成
前記合成で得られたSub1-II-6(27.5g、48.11mmol)にtriphenylphosphine(37.85g、144.32mmol)及びo-ジクロロベンゼン(96ml)を添加し、前記Sub1-III-1の合成法と同様の方法で行って生成物20.25g(収率:78%)を得た。
【0224】
6)Sub1-44の合成
前記合成で得られたSub1-III-6(20g、37.06mmol)に2、3-dichlorobenzo[f]quinoxaline(9.23g、37.06mmol)、Pd2(dba)3(0.51g、0.56mmol)、P(t-Bu)3(0.37g、1.85mmol)、NaOt-Bu(5.34g、55.59mmol)及びトルエン(389ml)を添加し、前記Sub1-1の合成法と同様の方法で行って生成物11.15g(収率:40%)を得た。
【0225】
8.Sub1-52の合成例
【0226】
【化75】
【0227】
1)Sub1-I-7
前記合成で得られたM-I-3(22g、60.56mmol)、DMF(302ml)、Bis(pinacolato)diboron(16.92g、66.62mmol)、Pd(dppf)Cl2(1.33g、1.82mmol)及びKOAc(17.83g、181.68mmol)を、前記Sub1-V-1の合成方法と同様の方法で行って生成物20.38g(収率:82%)を得た。
【0228】
2)Sub1-II-7の合成
前記合成で得られたSub1-I-7(19.5g、47.52mmol)に1-bromo-2-nitrobenzene(9.6g、47.52mmol)、Pd(PPh3)4(1.65g、1.43mmol)、K2CO3(19.70g、142.56mmol)、THF(209ml)及び水(105ml)を添加し、前記Sub1-II-1の合成法と同様の方法で行って生成物16.38g(収率:85%)を得た。
【0229】
3)Sub1-III-7の合成
前記合成で得られたSub1-II-7(16g、39.46mmol)にtriphenylphosphine(31.05g、118.38mmol)及びo-ジクロロベンゼン(79ml)を添加し、前記Sub1-III-1の合成法と同様の方法で行って生成物12.08g(収率:82%)を得た。
【0230】
4)Sub1-52の合成
前記合成で得られたSub1-III-7(12g、32.13mmol)に2、3-dichloroquinoxaline(6.40g、32.13mmol)、Pd2(dba)3(0.44g、0.48mmol)、P(t-Bu)3(0.33g、1.61mmol)、NaOt-Bu(4.63g、48.20mmol)及びトルエン(337ml)を添加し、前記Sub1-1の合成法と同様の方法で行って生成物11.71g(収率:68%)を得た。
【0231】
9.Sub1-64の合成例
【0232】
【化76】
【0233】
1)Sub1-IV-3の合成
前記合成で得られたSub1-III-7(39g、104.43mmol)に3-bromo-7-iododibenzo[b、d]furan(38.95g、104.43mmol)、Pd2(dba)3(1.43g、1.57mmol)、P(t-Bu)3(1.06g、5.22mmol)、NaOt-Bu(15.05g、156.64mmol)及びトルエン(1096ml)を添加し、前記Sub1-1の合成法と同様の方法で行って生成物38.76g(収率:60%)を得た。
【0234】
2)Sub1-V-3の合成
前記合成で得られたSub1-IV-3(38.5g、62.24mmol)、DMF(311ml)、Bis(pinacolato)diboron(17.39g、68.47mmol)、Pd(dppf)Cl2(1.37g、1.87mmol)及びKOAc(18.33g、186.73mmol)を、前記Sub1-V-1の合成方法と同様の方法で行って生成物31.49g(収率:76%)を得た。
【0235】
3)Sub1-64の合成
前記合成で得られたSub1-V-3(31g、46.57mmol)に2、3-dichlorobenzofuro[2、3-b]pyrazine(11.13g、46.57mmol)、Pd(PPh3)4(0.81g、0.70mmol)、K2CO3(9.66g、69.86mmol)、THF(205ml)及び水(102ml)を添加し、前記Sub1-II-1の合成法と同様の方法で行って生成物11.06g(収率:32%)を得た。
【0236】
10.Sub1-の合成例
【0237】
【化77】
【0238】
1)Sub1-I-8
前記合成で得られたM-I-6(20g、57.60mmol)、DMF(288ml)、Bis(pinacolato)diboron(16.09g、63.36mmol)、Pd(dppf)Cl2(1.26g、1.73mmol)及びKOAc(16.96g、172.81mmol)を、前記Sub1-V-1の合成方法と同様の方法で行って生成物17.94g(収率:79%)を得た。
【0239】
2)Sub1-II-8の合成
前記合成で得られたSub1-I-8(17g、43.12mmol)に3-bromo-4-nitro-1、1'-biphenyl(11.99g、43.12mmol)、Pd(PPh3)4(1.49g、1.29mmol)、K2CO3(17.88g、129.35mmol)、THF(189ml)及び水(94ml)を添加し、前記Sub1-II-1の合成法と同様の方法で行って生成物15.45g(収率:77%)を得た。
【0240】
2)Sub1-III-8の合成
前記合成で得られたSub1-II-8(15g、32.22mmol)にtriphenylphosphine(25.36g、96.67mmol)及びo-ジクロロベンゼン(64ml)を添加し、前記Sub1-III-1の合成法と同様の方法で行って生成物11.73g(収率:84%)を得た。
【0241】
3)Sub1-70の合成
前記合成で得られたSub1-III-8(11g、25.37mmol)に2、3-dichlorodibenzo[f、h]quinoxaline(7.59g、25.37mmol)、Pd2(dba)3(0.35g、0.38mmol)、P(t-Bu)3(0.26g、1.27mmol)、NaOt-Bu(3.66g、38.06mmol)及びトルエン(266ml)を添加し、前記Sub1-1の合成法と同様の方法で行って生成物11.13g(収率:63%)を得た。
【0242】
Sub1の例示
【0243】
【化78】
【0244】
【化79】
【0245】
【化80】
【0246】
【化81】
【0247】
【化82】
【0248】
【化83】
【0249】
【化84】
【0250】
【化85】
【0251】
【化86】
【0252】
【化87】
【0253】
【化88】
【0254】
【化89】
【0255】
【化90】
【0256】
【化91】
【0257】
【化92】
【0258】
【化93】
【0259】
【表1】
【0260】
II.Sub2の合成
反応式1のSub2は、下記反応式の反応経路により合成することができるが、これに限定されるものではない。
【0261】
【化94】
【0262】
Sub2に属する化合物の合成例は、以下の通りである。
1.Sub2-1の合成例
<反応式24>
【0263】
【化95】
【0264】
出発物質であるbromobenzene(29.16g、185.72mmol)を丸底フラスコにDMF(930ml)で溶かした後、Bis(pinacolato)diboron(51.88g、204.29mmol)、Pd(dppf)Cl2(4.55g、5.57mmol)及びKOAc(54.68g、557.16mmol)を添加し、90℃で攪拌した。反応が終了すれば、蒸留を介してDMFを除去し、CHClと水で抽出した。有機層をMgSOで乾燥させ、濃縮した後、生成された化合物をsilicagel column及び再結晶して生成物31.84g(収率:84%)を得た。
【0265】
2.Sub2-3の合成例
<反応式25>
【0266】
【化96】
【0267】
出発物質である2-bromonaphthalene(21.53g、103.97mmol)にBis(pinacolato)diboron(29.04g、114.37mmol)、Pd(dppf)Cl2(2.55g、3.12mmol)、KOAc(30.61g、311.92mmol)及びDMF(520ml)を添加し、前記Sub2-1の合成法と同様の方法で行って生成物21.14g(収率:80%)を得た。
【0268】
3.Sub2-5の合成例
<反応式26>
【0269】
【化97】
【0270】
出発物質である3-bromo-1、1'-biphenyl(16.24g、69.67mmol)にBis(pinacolato)diboron(19.46g、76.63mmol)、Pd(dppf)Cl2(1.71g、2.09mmol)、KOAc(20.51g、209.00mmol)及びDMF(350ml)を添加し、前記Sub2-1の合成法と同様の方法で行って生成物15.81g(収率:81%)を得た。
【0271】
4.Sub2-12の合成例
<反応式27>
【0272】
【化98】
【0273】
出発物質である1-bromobenzene-2、3、4、5、6-d5(10.85g、66.96mmol)にBis(pinacolato)diboron(18.70g、73.65mmol)、Pd(dppf)Cl2(1.64g、2.01mmol)、KOAc(19.71g、200.88mmol)及びDMF(335ml)を添加し、前記Sub2-1の合成法と同様の方法で行って生成物10.22g(収率:73%)を得た。
【0274】
5.Sub2-21の合成例
<反応式28>
【0275】
【化99】
【0276】
出発物質である4-bromodibenzo[b、d]thiophene(14.23g、54.08mmol)にBis(pinacolato)diboron(15.11g、59.48mmol)、Pd(dppf)Cl2(1.32g、1.62mmol)、KOAc(15.92g、162.23mmol)及びDMF(270ml)を添加し、前記Sub2-1の合成法と同様の方法で行って生成物13.76g(収率:82%)を得た。
【0277】
6.Sub2-28の合成例
<反応式29>
【0278】
【化100】
【0279】
出発物質である2-bromodibenzo[b、d]furan(16.35g、66.17mmol)にBis(pinacolato)diboron(18.48g、72.79mmol)、Pd(dppf)Cl2(1.62g、1.99mmol)、KOAc(19.48g、198.51mmol)及びDMF(330ml)を添加し、前記Sub2-1の合成法と同様の方法で行って生成物16.74g(収率:86%)を得た。
【0280】
7.Sub2-32の合成例
<反応式30>
【0281】
【化101】
【0282】
出発物質である3-bromo-9-phenyl-9H-carbazole(12.17g、37.77mmol)にBis(pinacolato)diboron(10.55g、41.55mmol)、Pd(dppf)Cl2(0.93g、1.13mmol)、KOAc(11.12g、113.31mmol)及びDMF(190ml)を添加し、前記Sub2-1の合成法と同様の方法で行って生成物10.46g(収率:75%)を得た。
【0283】
8.Sub2-27の合成例
<反応式31>
【0284】
【化102】
【0285】
出発物質である1-bromodibenzo[b、d]furan(16.78g、67.91mmol)にBis(pinacolato)diboron(18.97g、74.70mmol)、Pd(dppf)Cl2(1.66g、2.04mmol)、KOAc(19.99g、203.73mmol)及びDMF(340ml)を添加し、前記Sub2-1の合成法と同様の方法で行って生成物15.98g(収率:80%)を得た。
【0286】
9.Sub2-36の合成例
<反応式32>
【0287】
【化103】
【0288】
出発物質である1-bromothianthrene(13.31g、45.09mmol)にBis(pinacolato)diboron(12.59g、49.60mmol)、Pd(dppf)Cl2(1.10g、1.35mmol)、KOAc(13.27g、135.26mmol)及びDMF(225ml)を添加し、前記Sub2-1の合成法と同様の方法で行って生成物10.34g(収率:67%)を得た。
【0289】
Sub2に属する化合物は、下記のような化合物であることができるが、これに限定されるものではなく、表2は、Sub2に属するいくつかの化合物のFD-MS(FieldDesorption-MassSpectrometry)の値を示したものである。
【0290】
【化104】
【0291】
【化105】
【0292】
【化106】
【0293】
【化107】
【0294】
【0295】
III.最終生成物の合成
Sub1(1当量)を丸底フラスコにTHFで溶かした後、Sub2(1当量)、Pd(PPh3)4(0.04当量)、NaOH(3当量)及び水を添加し、70℃で攪拌した。反応が終了すれば、CHClと水で抽出した後、有機層をMgSOで乾燥させ、濃縮した後、生成された化合物をsilicagel column及び再結晶して最終生成物を得た。
【0296】
1-1の合成例
【0297】
【化108】
【0298】
Sub1-1(9g、16.79mmol)を丸底フラスコにTHF(74ml)で溶かした後、Sub2-1(3.43g、16.79mmol)、Pd(PPh3)4(0.78g、0.67mmol)、NaOH(2.01g、50.37mmol)及び水(37ml)を添加し、70℃で攪拌した。反応が終了すれば、CHClと水で抽出した後、有機層をMgSOで乾燥させ、濃縮した後、生成された化合物をsilicagel column及び再結晶して生成物7.47g(収率:77%)を得た。
【0299】
1-14の合成例
【0300】
【化109】
【0301】
Sub1-4(9g、10.88mmol)、THF(48ml)、Sub2-1(2.22g、10.88mmol)、Pd(PPh3)4(0.5g、0.44mmol)、NaOH(1.31g、32.63mmol)及び水(24ml)を、前記1-1の合成方法と同様の方法で行って生成物6.71g(収率:71%)を得た。
【0302】
1-30の合成例
【0303】
【化110】
【0304】
Sub1-10(11g、15.31mmol)、THF(67ml)、Sub2-18(3.4g、15.31mmol)、Pd(PPh3)4(0.71g、0.61mmol)、NaOH(1.84g、45.94mmol)及び水(34ml)を、前記1-1の合成方法と同様の方法で行って生成物7.51g(収率:63%)を得た。
【0305】
1-44の合成例
【0306】
【化111】
【0307】
Sub1-1(11g、20.52mmol)、THF(90ml)、Sub2-16(4.21g、20.52mmol)、Pd(PPh3)4(0.95g、0.82mmol)、NaOH(2.46g、61.56mmol)及び水(45ml)を、前記1-1の合成方法と同様の方法で行って生成物7.72g(収率:65%)を得た。
【0308】
1-45の合成例
【0309】
【化112】
【0310】
Sub1-1(11g、20.52mmol)、THF(90ml)、Sub2-34(8.65g、20.52mmol)、Pd(PPh3)4(0.95g、0.82mmol)、NaOH(2.46g、61.56mmol)及び水(45ml))を、前記1-1の合成方法と同様の方法で行って生成物9.95g(収率:61%)を得た。
【0311】
2-7の合成例
【0312】
【化113】
【0313】
Sub1-24(11g、15.15mmol)、THF(66ml)、Sub2-20(3.47g、15.15mmol)、Pd(PPh3)4(0.7g、0.61mmol)、NaOH(1.82g、45.44mmol)及び水(33ml)を、前記1-1の合成方法と同様の方法で行って生成物7.69g(収率:64%)を得た。
【0314】
2-9の合成例
【0315】
【化114】
【0316】
Sub1-25(11g、19.64mmol)、THF(86ml)、Sub2-13(5.6g、19.64mmol)、Pd(PPh3)4(0.91g、0.79mmol)、NaOH(2.36g、58.93mmol)及び水(43ml)を、前記1-1の合成方法と同様の方法で行って生成物9.92g(収率:74%)を得た。
【0317】
3-16の合成例
【0318】
【化115】
【0319】
Sub1-29(11g、18.77mmol)、THF(82ml)、Sub2-29(5.54g、18.77mmol)、Pd(PPh3)4(0.87g、0.75mmol)、NaOH(2.25g、56.30mmol)及び水(41ml)を、前記1-1の合成方法と同様の方法で行って生成物8.5g(収率:63%)を得た。
【0320】
4-3の合成例
【0321】
【化116】
【0322】
Sub1-44(11g、14.62mmol)、THF(64ml)、Sub2-22(4.54g、14.62mmol)、Pd(PPh3)4(0.68g、0.58mmol)、NaOH(1.75g、43.87mmol)及び水(32ml)を、前記1-1の合成方法と同様の方法で行って生成物8.03g(収率:61%)を得た。
【0323】
5-9の合成例
【0324】
【化117】
【0325】
Sub1-52(11g、20.52mmol)、THF(90ml)、Sub2-32(7.58g、20.52mmol)、Pd(PPh3)4(0.95g、0.82mmol)、NaOH(2.46g、61.56mmol)及び水(45ml)を、前記1-1の合成方法と同様の方法で行って生成物10.98g(収率:72%)を得た。
【0326】
5-25の合成例
【0327】
【化118】
【0328】
Sub1-57(11g、14.32mmol)、THF(63ml)、Sub2-1(2.92g、14.32mmol)、Pd(PPh3)4(0.66g、0.57mmol)、NaOH(1.72g、42.95mmol)及び水(31ml)を、前記1-1の合成方法と同様の方法で行って生成物8.35g(収率:72%)を得た。
【0329】
5-41の合成例
【0330】
【化119】
【0331】
Sub1-64(11g、14.82mmol)、THF(65ml)、Sub2-1(3.02g、14.82mmol)、Pd(PPh3)4(0.69g、0.59mmol)、NaOH(1.78g、44.46mmol)及び水(32ml)を、前記1-1の合成方法と同様の方法で行って生成物8.83g(収率:76%)を得た。
【0332】
6-15の合成例
【0333】
【化120】
【0334】
Sub1-78(11g、21.15mmol)、THF(93ml)、Sub2-1(4.32g、21.15mmol)、Pd(PPh3)4(0.98g、0.85mmol)、NaOH(2.54g、63.46mmol)及び水(46ml)を、前記1-1の合成方法と同様の方法で行って生成物9.27g(収率:78%)を得た。
【0335】
【表3】
【0336】
一方、前記では式(1)で表される本発明の例示的な合成例を説明したが、これらはいずれもBuchwald-Hartwig cross coupling反応、Miyaura boration反応、Suzuki cross-coupling反応、Intramolecular acid-induced cyclization反応(J. mater. Chem. 1999、9、2095.)、Pd(II)-catalyzed oxidative cyclization反応(Org. Lett. 2011、13、5504)、Grignard反応、Cyclic Dehydration反応及びPPh3-mediated reductive cyclization反応(J. Org. Chem. 2005、70、5014.)などに基づくものであって、具体的な合成例に明示された置換基以外に式(1)に定義された他の置換基(R1、 R2、 R3、 R4、 L1、 L2、 Ar1 などの置換基)が結合されても前記反応が進められることを当業者であれば容易に理解できる。
【0337】
有機電気素子の製造評価
[実施例1]赤色有機電気発光素子(燐光ホスト)
合成を介して得られた化合物を発光層の発光ホスト物質として用いて、通常の方法によって、有機電界発光素子を作製した。まず、ガラス基板に形成されたITO層(正極)上にN1-(naphthalen-2-yl)-N4、N4-bis(4-(naphthalen-2-yl(phenyl)amino)phenyl)-N1-phenylbenzene-1、4-diamine(2-TNATAと略す)膜を真空蒸着して60nmの厚さの正孔注入層を形成した。前記正孔注入層上に、正孔輸送化合物で、4、4-ビス[N-(1-ナフチル)-N-フェニルアミノ]ビフェニル(以下、NPDと略す)を60nmの厚さで真空蒸着して正孔輸送層を形成した。前記正孔注入層上に本発明の化合物1-1をホストとして、(piq)2Ir(acac)[bis-(1-phenylisoquinolyl)iridium(III)acetylacetonate]をドーパントとして95:5の重量でドーピングして30nmの厚さの発光層を形成した。次に、正孔阻止層で、(1、1’-ビスフェニル)-4-オレート)ビス(2-メチル-8-キノリンオレート)アルミニウム(以下「BAlq」と略す)を5nmの厚さで真空蒸着して、電子輸送層で、Bis(10-hydroxybenzo[h]quinolinato)beryllium(以下「BeBq2」と略す)を40nmの厚さで成膜した。その後、ハロゲン化アルカリ金属であるLiFを0.2nmの厚さで蒸着して電子注入層を形成し、次いでAlを150nmの厚さで蒸着して負極を形成することで、有機電界発光素子を製造した。
【0338】
[実施例2]ないし[実施例44]赤色有機電気発光素子
発光層のホスト物質として本発明の化合物1-1の代わりに、下記表4に記載された本発明の化合物を用いた点を除いては、前記実施例1と同様の方法で有機電気発光素子を製造した。
【0339】
[比較例1]ないし[比較例4]
発光層のホスト物質として本発明の化合物1-1の代わりに、比較化合物1ないし比較化合物4のうちの1つを用いた点を除いては、前記実施例1と同様の方法で有機電気発光素子を製造した。
【0340】
【化121】
【0341】
このように製造された実施例1ないし実施例44、及び比較例1ないし比較例4の有機電子発光素子に順バイアス直流電圧を加えてフォトリサーチ(photoresearch)社のPR-650で電気発光(EL)特性を測定し、2500cd/m2の基準輝度でマックサイエンス社で製造された寿命測定装置によってT95寿命を測定した。下記表4は、素子作製と評価した結果を示す。
【0342】
【表4-1】
【0343】
【表4-2】
【0344】
前記表4の測定結果から分かるように、本発明の一実施形態による化合物を発光層の燐光レッドホスト材料として用いた実施形態1ないし実施形態44の場合、比較例1ないし比較例4に比べて駆動電圧、発光効率、寿命及び色純度が顕著に改善されたことが確認できた。
【0345】
現在、本発明者らは消費電力を低下させ、効率及び色純度を向上させようとする研究を進めているところ、電子移動特性に優れたsub置換基が必要な状況である。これにより、既存の燐光レッドホストとして用いられる縮合ピリミジン型(fused pyrimidine type)の置換基よりも電子移動特性に優れた縮合ピラジン型(fused pyrazine type)置換基を導入しようとしており、実際に比較化合物4のような形態の特定の置換基(fused pyrazine type)の導入により電子移動特性に優れ、効率が上昇し、駆動電圧が低くなる結果が現われることが確認できた。
【0346】
【表4-3】
【0347】
比較例1ないし3と比較例4を比較してみると、sub置換基としてキノキサリン(fused pyrazine)を有する比較例4の場合、Nの置換位置が異なるsub置換基として縮合ピリミジン(fused pyrimidine)が結合された比較化合物1ないし3よりも効率が上昇し、駆動電圧が顕著に改善されることが確認できた。これは同一コアではあるが、特定の置換基が結合されることによってエネルギーバンドギャップが変わり、高い電子移動度(electron mobility)をもたらすものと説明できる。
【0348】
即ち、sub置換基として縮合ピリミジン(fused pyrimidine)ではない縮合ピラジン(fused pyrazine)を導入した本発明の化合物の場合、LUMO Levelが低くなることによって電子輸送層(ETL)から発光層に電子注入(electron injection)が容易になり、発光層内に電荷均衡を向上させるため、駆動電圧と寿命が改善されるものと判断される。
【0349】
また、6環のヘテロ環コアの特定位置にベンゼンがもう一つ 縮合される(fused)ことによって共役(conjugation)の長さが長くなり、ドーパント(dopant)への電荷移動が容易になるため、効率の面において優れた結果を示すものと判断される。これはコアの特定位置にベンゼン環が形成される場合、PL波長がよりred shiftされることが確認できるが、(比較化合物4、発明化合物1-1のPLデータの比較:527nmから555nmに長波長化される)ホストの波長を長波長化させることによってドーパントへの電荷移動が容易になり、効率及び色純度が向上することが確認できる。
【0350】
結果として、縮合ピラジン型(fused pyrazine type)置換基の効果(高い電荷キャリア移動度、駆動電圧を向上)及びコアの特定位置に追加のベンゼン環が更に形成されることにより(7環)、ホストからドーパントへの電荷移動が円滑になり得るように最も適切なHOMO/LUMO、T1値及びエネルギーバンドギャップを有するようになり、素子全体の性能が向上したものと判断される。
【0351】
<比較化合物1ないし4及び本発明の化合物1-1のPLデータ>
【0352】
【表5】
【0353】
以上の説明は、本発明を例示的に説明したものに過ぎず、本発明の属する技術分野における通常の知識を有する者であれば、本発明の本質的な特性から逸脱しない範囲で多様な変形が可能である。従って、本明細書に開示された実施形態は、本発明を限定するためのものではなく、説明するためのものであり、このような実施形態によって本発明の思想と範囲が限定されるものではない。
【0354】
本発明の保護範囲は、下記の請求範囲によって解釈されるべきであり、それと同等な範囲内にあるあらゆる技術は、本発明の権利範囲に含むものとして解釈されるべきである。
図1
図2
図3
図4