(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
前記決済処理により決済された前記商品のキャンセル期間内に、顧客からキャンセル依頼があった場合、前記決済処理をキャンセルする決済キャンセル手段を備えることを特徴とする請求項1から請求項7までのいずれか1項に記載の商品販売装置。
【発明を実施するための形態】
【0012】
本発明の第1実施形態を図に基づいて説明する。
図1は、本発明の一実施形態を示したシステム構成図(ハードウェア構成図)である。
このシステムは、興行チケットに関する情報を管理・処理するサーバー1(商品販売装置)と、購入希望者が利用する顧客端末2とからなり、各々はインターネット10を介して情報の送受信ができるよう接続されている。
【0013】
サーバー1は、情報の入出力を行う入出力部、情報の送受信を行う送受信部、情報の処理を行う処理部等を備えたコンピュータである。また、サーバー1は、情報の記憶を行う記憶部11と接続され、情報の記憶を行う。
顧客端末2は、情報の入力を行う入力部12、情報の出力を行う出力部(表示部13)、情報の送受信を行う送受信部、情報の処理を行う処理部、情報の記憶を行う記憶部等を備えたコンピュータ(パーソナルコンピュータ)である。
【0014】
サーバー1、顧客端末2の記憶部には、本発明を実現するためのコンピュータプログラムや所定のデータが記憶されており、処理部はこのコンピュータプログラムの処理命令に従って所定の処理を行う。
【0015】
図2は、本発明の一実施形態を示した機能構成図である。
サーバー1は、検索条件調整部21、検索条件記憶部22、チケット検索部23、決済部24、購入通知部25、キャンセル部26とからなる。
検索条件調整部21は、検索条件申請部31から検索条件を取得し、検索条件申請部31との間で検索条件の調整を行い、検索条件を検索条件記憶部22に送信する。
検索条件記憶部22は、検索条件調整部21から検索条件を取得し、記憶装置11に記憶する。
チケット検索部23は、所定のタイミングで、記憶装置から検索条件を取得し、それに基づいて興行データベースを検索(興行チケットの検索処理を行い)、検索条件に合致する興行チケットを抽出し、これを決済部24に送信する。
決済部24は、チケット検索部23から抽出された興行チケットを取得すると共に、記憶装置から顧客の決済情報(クレジットカード番号等)を取得し、興行チケットの決済を行う。また、決済部24は、決済が完了したことを購入通知部25に通知する。
購入通知部25は、決済の完了通知を取得した場合、興行チケットの決済(購入手続)が完了したことを購入確認部32に通知する。
キャンセル部26は、キャンセル要求部33からキャンセル要求を受信した場合、決済済みの興行チケットをキャンセル処理する。
【0016】
顧客端末2は、検索条件申請部31、購入確認部32、キャンセル要求部33とからなる。
検索条件申請部31は入力装置12から検索条件の入力を受け付け、検索条件を検索条件調整部21に送信する。
購入確認部32は、購入通知部25から興行チケットの決済完了通知を取得し、これを表示モニタ13に表示する。
キャンセル要求部33は、入力装置12からキャンセル要求情報の入力を受け付け、それをキャンセル部26に送信する。
【0017】
次に、記憶装置11に記憶されているデータについて説明する。
図3は、本実施形態で使用される顧客データの構成図を表したものである。
このデータは、顧客ID(顧客を特定するための情報)に、顧客の氏名、住所、決済情報(クレジットカード番号)、キャンセル回数、購入履歴とが関連づけて記憶されているものである。
決済情報とは、興行チケットを購入するための情報であり、ここではクレジットカード番号が記憶されている。なお、クレジットカード番号に限るものではなく銀行口座や電子マネーのID等であってもよい。
キャンセル回数とは、これまでチケットを購入したがその後キャンセルした回数を意味する。
購入履歴とは、その顧客がこれまでに購入した興行チケットの履歴である。
【0018】
図4は、本実施形態で使用される条件データの構成図を表したものである。
このデータは、顧客IDに商品属性情報とが関連づけられているものであり、具体的には、条件番号、公演日、曜日指定、開催地域、ジャンル、アーティスト名、定期開催の場合の継続購入の要否、同一アーティストの連日購入の要否とが顧客IDに関連づけて記憶されているものである。
定期開催の場合の継続購入の要否とは、定期的に開催される興行の場合、1回のみ購入するのか、開催される興行のチケットを継続して購入するのかを指定する項目である。本発明は、検索条件に合致した興行のチケットを、顧客の購入意思を確認することなく決済するものである。よって、定期開催の場合は、購入者の意に反して何枚ものチケットを決済してしまう可能性があり、顧客にとって不利益が大きい。このような顧客の不利益を防止するため、予め1回のみ購入するのか、継続的に購入するのかを指定しておくのである。
【0019】
同一アーティストの連日購入の要否とは、同一アーティストが興行を連日開催する場合、1回のみ購入するのか、連日購入するのかを指定する項目である。本発明は、検索条件に合致した興行のチケットを、顧客の購入意思を確認することなく決済するものである。よって、同一アーティストが連日興行を開催する場合は、購入者の意に反して何枚ものチケットを決済してしまう可能性があり、顧客にとって不利益が大きい。このような顧客の不利益を防止するため、予め1回のみ購入するのか、連日購入するのかを指定しておくのである。
公演日とは、顧客がチケット購入を希望する期間を指定する項目であり、期間でなく1日のみを指定してもよい。
曜日指定とは、顧客がチケット購入を希望する曜日を指定する項目であり、1つの曜日のみを指定してもよいし、複数の曜日を指定してもよい。
開催地域とは、顧客がチケット購入を希望する地域を指定する項目であり、1つの地域だけを指定してもよいし、複数の地域を指定してもよい。
ジャンルとは、興行の種別を指定する項目であり、例えば、ロック、ジャズ、クラシック、プロ野球、プロボクシングなどを指定する。
なお、本実施例では、この条件データが商品代金の決済に関する購入希望者の事前承認としての役割を果たす。即ち、サーバー1がこのデータを受信した場合、サーバー1は検索条件に合致した商品があれば、顧客の購入意思を確認することなく決済処理を行うのである。
【0020】
図5は、本実施形態で使用される興行データベース(商品データベース)の構成図を表したものである。
このデータは、興行番号(興行を特定するための情報)と興行属性情報(商品属性情報)とが関連づけられているものであり、具体的には興行番号と公演日、開催曜日、開催場所、ジャンル、アーティスト名、定期開催区分、同一公演の連日開催区分とが関連づけて記憶されているものである。
定期開催区分とは、その興行が定期的に開催される興行であるか否かを表す区分である。
同一公演の連日開催区分とは、その興行が2日以上連続して開催されるか否かを表す区分である。
アーティスト名とは、アーティストの名前や名称を指定する項目である。
【0021】
図6及び
図7は、本実施形態において表示モニタ13に表示される表示例を表したものである。
図6は、検索条件の入力画面である。ここでは
図4の条件データとして記憶されるための情報を入力する。顧客は所定の内容を入力し、送信ボタンをクリックする。これにより入力された条件がサーバー1に送信され、条件データとして記憶される。
図7は、チケットの決済完了通知の内容である。サーバー1が、興行チケットの決済処理を行った後に、この決算完了通知を顧客端末2に送信する。
図7は、この通知を顧客端末2の表示モニタ13に表示した例である。
【0022】
図8は本実施形態の処理手順を示すフローチャートである。このフローチャートは、条件登録(STEP1)、検索処理(STEP2)、決済処理(STEP3)、購入通知(STEP4)、キャンセル(STEP5)とからなる。
【0023】
条件登録(STEP1)の詳細は
図9の通りである。以下、ステップ毎に説明する。
ステップ1−1は、ID、パスワードの入力処理である。チケット購入を希望する購入者は、顧客端末2を利用してチケット販売会社のウェブサイト(顧客認証のためのウェブサイト)にアクセスし、入力装置12(キーボード等)から、IDとパスワードを入力する。サーバー1は顧客端末2から入力されたIDとパスワードを取得する。
【0024】
ステップ1−2は、IDとパスワードが正当であるか否かを確認する処理である。サーバー1は、顧客端末2から取得したID、パスワードと
図3の顧客データに含まれるID、パスワードとが一致するか否かを判断し、一致する場合はステップ1−3に進み、一致しない場合はステップ1−1に戻る。
【0025】
ステップ1−3は、顧客が購入を希望する興行チケットの条件を入力する処理である。IDとパスワードが正当であると認証された場合、顧客端末2の表示モニタ13には
図6のような条件入力画面が表示される。顧客は画面に表示された内容を入力し、送信をクリックする。これにより顧客端末2は入力された条件をサーバー1に送信し、サーバー1これを受信(取得)する。
【0026】
ステップ1−4は、公演日の指定日数を確認する処理である。サーバー1は、条件に含まれる指定日数を取得し、これが2日以内である場合はステップ1−5に進み、30日以上の場合はステップ1−6に進む。また、指定日数が3日から29日以内であればステップ1−7に進む。
【0027】
ステップ1−5は、期間拡大指示メッセージを作成するための処理である。条件となる公演日の数が余りに少ないと、検索条件に合致する興行が見つからないという不都合が生じる。よって、ここでは公演日の条件となる期間(指定日数)を拡大するよう顧客に促すメッセージを作成するのである。サーバー1は、記憶装置11に予め記憶されている期間拡大指示を、記憶装置11から取得し、期間拡大指示メッセージを作成する。例えば「公演日の指定日数が少ないため、興行を検索できない可能性があります。指定日数を拡大してみてはいかがでしょうか。」などのメッセージを作成する。
【0028】
ステップ1−6は、期間短縮指示メッセージを作成するための処理である。条件となる公演日の数が余りに多いと、検索条件に合致する興行が数多く見つかることになる。本発明は、顧客の購入意思を確認することなくチケット代金の決済を行うものであるため、顧客が想像した以上のチケット代金の請求が顧客に対してなされるおそれがある。そこで、このような不都合を回避するため
公演日の条件となる期間(指定日数)を短縮(縮小)するよう顧客に促すメッセージを作成するのである。サーバー1は、記憶装置11に予め記憶されている期間短縮指示を、記憶装置11から取得し、期間短縮指示メッセージを作成する。例えば「公演日の指定日数が多いため、多くの興行が自動購入され、高額のチケット代金が請求される可能性があります。指定日数を減らしてみてはいかがでしょうか。」などのメッセージを作成する。
【0029】
ステップ1−7は、公演の指定曜日数を確認する処理である。サーバー1は、条件に含まれる指定曜日を取得し、これが1日以下である場合はステップ1−8に進み、5日以上の場合はステップ1−9に進む。また、指定曜日数が2日から4日以内であればステップ1−10に進む。
【0030】
ステップ1−8は、曜日拡大指示メッセージを作成するための処理である。条件となる曜日の数が余りに少ないと、検索条件に合致する興行が見つからないという不都合が生じる。よって、ここでは公演日の条件となる曜日を拡大するよう顧客に促すメッセージを作成するのである。サーバー1は、記憶装置11に予め記憶されている曜日拡大指示を、記憶装置11から取得し、曜日拡大指示メッセージを作成する。例えば「指定の曜日が少ないため、興行を検索できない可能性があります。指定の曜日数を拡大してみてはいかがでしょうか。」などのメッセージを作成する。
【0031】
ステップ1−9は、曜日絞込指示メッセージを作成するための処理である。条件となる曜日の数が余りに多いと、検索条件に合致する興行が数多く見つかることになる。本発明は、顧客の購入意思を確認することなくチケット代金の決済を行うものであるため、顧客が想像した以上のチケット代金の請求が顧客に対してなされるおそれがある。そこで、このような不都合を回避するため
公演日の条件となる曜日の数を絞り込むよう顧客に促すメッセージを作成するのである。サーバー1は、記憶装置11に予め記憶されている曜日絞込指示を、記憶装置11から取得し、曜日絞込指示メッセージを作成する。例えば「指定の曜日数が多いため、多くの興行が自動購入され、高額のチケット代金が請求される可能性があります。曜日数を減らしてしてみてはいかがでしょうか。」などのメッセージを作成する。
【0032】
ステップ1−10は、公演の開催地域(場所)を確認する処理である。サーバー1は、条件に含まれる開催地域を取得し、これが都道府県庁所在地を含まない場合はステップ1−11に進み、東京と大阪双方を含む場合はステップ1−12に進む。また、都道府県庁所在地を含む場合はステップ1−13に進む。
【0033】
ステップ1−11は、地域拡大指示メッセージを作成するための処理である。条件となる開催地域が県庁所在地を含まないと、検索条件に合致する興行が見つからない可能性がある。よって、ここでは公演日の条件となる開催地域を拡大するよう顧客に促すメッセージを作成するのである。サーバー1は、記憶装置11に予め記憶されている地域拡大指示を、記憶装置11から取得し、地域拡大指示メッセージを作成する。例えば「地域が狭いため、興行を検索できない可能性があります。開催地域を拡大してみてはいかがでしょうか。」などのメッセージを作成する。
【0034】
ステップ1−12は、地域絞込指示メッセージを作成するための処理である。条件となる地域に東京及び大阪の両大都市を含むと、検索条件に合致する興行が数多く見つかることになる。本発明は、顧客の購入意思を確認することなくチケット代金の決済を行うものであるため、顧客が想像した以上のチケット代金の請求が顧客に対してなされるおそれがある。そこで、このような不都合を回避するため地域を絞り込むよう顧客に促すメッセージを作成するのである。サーバー1は、記憶装置11に予め記憶されている地域絞込指示を、記憶装置11から取得し、地域絞込指示メッセージを作成する。例えば「東京と大阪双方を含むため、多くの興行が自動購入され、高額のチケット代金が請求される可能性があります。地域を更に限定してみてはいかがでしょうか。」などのメッセージを作成する。
【0035】
ステップ1−13は、アーティスト名入力の有無を確認する処理である。サーバー1は、条件を取得し、ここにアーティスト名の入力があるか否かを判断する。アーティスト名の入力がない場合はステップ1−14に進み、入力がある場合はステップ1−15に進む。
【0036】
ステップ1−14は、アーティスト名入力指示メッセージを作成するための処理である。アーティスト名が入力されていないと、検索条件に合致する興行が数多く見つかる可能性がある。本発明は、顧客の購入意思を確認することなくチケット代金の決済を行うものであるため、顧客が想像した以上のチケット代金の請求が顧客に対してなされるおそれがある。そこで、このような不都合を回避するためアーティスト名の入力を行って検索対象を絞り込むよう顧客に促すメッセージを作成するのである。サーバー1は、記憶装置11に予め記憶されているアーティスト名入力指示を、記憶装置11から取得し、アーティスト名入力指示メッセージを作成する。例えば「アーティスト名の入力がないため、多くの興行が自動購入され、高額のチケット代金が請求される可能性があります。アーティスト名を入力して検索対象を絞り込んでみてはいかがでしょうか。」などのメッセージを作成する。
なお、キャンセル回数が多いか否かを判断する回数を予め記憶装置11に記憶するとともに、サーバー1が
図3のキャンセル回数を参照し、キャンセル回数が多い人に対し、何らかの条件を追加するような指示をしてもよい。
【0037】
ステップ1−15は上記ステップにて作成した指示メッセージを顧客端末2に送信するための処理である。サーバー1は、
図3の顧客データから顧客のメールアドレスを取得し、これまでに作成した指示メッセージをそのメールアドレス宛に送信する。これにより顧客の検索条件を適切なものとすることができる。
なお、サーバー1は、顧客端末2から受信した検索条件(未確定の状態の検索条件)に基づいて
図5の興行データベースを試験的に検索し、その試験的な検索結果を顧客端末2に送信してもよい。このようにすれば、顧客はその検索条件が適正なものであるか否かを判断することができる。
【0038】
ステップ1−16は条件確定のための処理である。サーバー1は、顧客端末2から条件を確定するか否かを示すデータを受信(取得)する。
【0039】
ステップ1−17は条件確定のための処理である。サーバー1は、ステップ1−16で取得したデータが条件の確定を示す場合は、ステップ1−18に進み、条件を確定せず再入力することを示す場合はステップ1−3に戻る。
【0040】
ステップ1−18は条件を記憶装置11に記憶するための処理である。サーバー1は、ステップ1−16で取得したデータを
図4のように記憶装置11に記憶する。
【0041】
ステップ2は、ステップ1において確定した条件に合致した興行を検索するための処理である。サーバー1は、記憶装置11に記憶された条件データ(
図4)を取得し、
図5の興行データベースを検索し、条件に合致した興行を抽出する。なお、検索処理を行うタイミングは、予め記憶装置11に記憶されているものとする。このタイミングは任意であり、例えば、一週間に一度の何れかのタイミングでも良いし、毎日でも良いし、一時間毎であっても良い。
【0042】
サーバー1は、
図4の条件データ「同一アーティストの連日購入の要否」の項目が「1回のみ購入」となっている場合、
図5のアーティスト名及び公演日を参照して、同一アーティストの連日公演の検索・決済を行わないようにする。
また、サーバー1は、
図4の条件データ「定期開催の場合の継続購入の要否」の項目が「1回のみ購入」となっている場合、
図5の定期開催区分及び
図3の購入履歴を参照して、定期開催の場合は継続して検索・決済を行わないようにする。
更に、サーバー1は、
図5の公演日を参照して、同一公演日に行われる複数の公演を検索・決済しないようにしてもよい。例えば、アーティストFとアーティストGが同日に公演を開催する場合、どちらか一方のみを検索・決済し、他方の公演については検索・決済を行わないのである。同一の日に複数の公演を鑑賞するのは基本的に不可能であり、同一日に複数の公演を購入する人は不正転売目的の人であるおそれがある。よって、それを防止するためにこのような処理を行うのである。
【0043】
ステップ3は、ステップ2において抽出された興行チケットの決済を行うための処理である。サーバー1は、記憶装置11に記憶された顧客データ(
図3)から顧客の決済情報(ここではクレジットカード番号)を取得し、抽出された興行チケットの決済処理を行う。なお、この決済処理は既知の処理であるためここでの説明は省略する。また、この決済処理は、検索条件に合致した商品があったことを通知する前に行われる。更に、興行チケット販売の場合、この決済処理は、興行チケットの数量が確定した後に行われる。興行チケットの場合、チケットの数量が確定しないと販売できないからである。
【0044】
ステップ4は、興行チケットの決済処理が完了したことを顧客に通知するための処理である。サーバー1は、記憶装置11に記憶された顧客データ(
図3)から顧客のメールアドレスを取得する。サーバー1は、
図7のようにチケットの購入手続(決済処理)が完了したこと等を顧客のメールアドレス宛に送信する。
【0045】
ステップ5は、決済済みの興行チケットのキャンセル処理を行う。記憶装置11には予めキャンセルを受け付ける期間が記憶されており、サーバー1は、この期間内に顧客端末2からキャンセル要求を受信した場合、これに基づいてキャンセル処理を行う。また、顧客に対しキャンセル料を請求するための情報を生成し、これを顧客端末2に送信する。
また、記憶装置11に予めキャンセル料の徴収を開始する開始回数を記憶しておき、サーバー1は
図3のキャンセル回数が開始回数に達した場合にキャンセル料を請求するようにしてもよい。
【0046】
なお、サーバー1が、
図3の購入履歴を参照し、公演日以降に同じ条件で検索・決済するか否かを問い合わせるための情報を作成し、それを顧客端末2に送信してもよい。また、興行チケット販売の場合、上記ステップ1からステップ5の処理を、チケットの一般販売よりも先行して行っても良い。このようにすれば一般販売時に販売サーバーへの処理の集中がなくなり、サーバーへの負担を軽減することができる。
【0047】
本発明の第2実施形態を図に基づいて説明する。
第1実施形態では、検索条件に合致したチケットがあった場合は無条件にそのチケットについて決済していた。本実施形態では、無条件に決済せず、顧客のために一旦チケットを購入する権利を確保し、チケットが検索されたことを顧客に通知し、顧客から入金があった場合や決済依頼があった場合にそのチケットについて決済を行うものである。
【0048】
図10は、本実施形態の機能構成図である。第1実施形態には「購入確認部23−2」と「購入依頼部31−2」は存在しないが、本実施形態ではこれらが存在する。
購入確認部23−2は、チケット検索部23から検索条件に合致したチケットを受信し、購入依頼部31−2に対しチケットの購入を行うか否かを確認する。また、購入確認部23−2から購入するか否かを区別する情報の入力を受け付け、それを決済部24に送信する。
購入依頼部31−2は、表示モニタ13にチケットの内容を表示し、購入するか否かを区別する情報の入力を受け付け、それを購入確認部23−2に送信する。
【0049】
図11は、本実施形態における、条件データの入力画面の表示例である。第1実施形態には、検索されたチケットの購入確認を行うか否かを区別するためのチェックボックスはないが、本実施形態にはこれが存在する。顧客は、購入確認を希望する場合は、このチェックボックスにチェックを入れて送信ボタンをクリックする。
【0050】
図12は記憶装置11に記憶されている条件データである。第1実施形態には「チケット購入確認の要否」のデータ項目がないが、本実施形態にはこれが存在する。
図11のチェックボックスにチェックが入れられた場合、「要否=確認する」となり、チェックがない場合は「要否=確認しない(即時決済)」となる。
【0051】
図13は、本実施形態における、フローチャートである。第1実施形態には決済確認(S2.5)と購入要否確認(S2.6)は存在しないが、本実施形態ではこれが存在する。
ステップ2.5では、サーバー1は、検索条件に合致したチケットが存在した場合、顧客端末2に対して検索条件に合致したチケットが抽出されたこと、及びそれを購入するか否かを確認するデータを送信する。それを受信した顧客端末2はその内容を表示モニタ13に表示し、顧客は入力装置12から購入依頼または購入不要を示すデータを入力し、顧客端末2はそれをサーバー1に送信する。
【0052】
ステップ2.6では、顧客端末2から送信されたデータが、購入依頼(決済依頼)を示すか、購入不要を示すか判断する。購入依頼を示す場合はステップ3へ進み、購入不要を示す場合は処理を終了する。
このようにすることにより、顧客は検索された商品を即時購入するだけでなく、購入しないことも選択できるので、不要なチケットを購入してしまう不都合を回避できるのである。
【0053】
なお、この第一実施形態と第二実施形態とを組み合わせてもよい。例えば、「4人分の空席(4人分のチケットを購入すること)」が検索条件の場合、2人分を第1実施形態のように即時決済(購入者に購入意思を確認することなく決済すること)するようにし、残りの2人分を第二実施形態のようにチケットを購入する権利を確保するようにしてもよい。
【0054】
また、
図13の検索処理(S2)において、検索条件に合致した興行チケットが検索できない場合、検索条件に近似した条件(例えば、検索条件から1個または2個減らしたもの)に合致したものを抽出し、これを確保し、顧客に通知してもよい。
更に、本実施形態では、記憶装置11に占有期間(未決済の状態のチケットを購入する権利が、その顧客のために確保されている期間)を記憶させ、サーバー1がこの占有期間内に「購入不要」の情報を顧客端末2から受信しなかった場合は、チケットの決済を行うようにしてもよい。また、占有期間内に「購入依頼」を受信しなかった場合は、チケットの決済を行わず、その興行チケットの占有を解除するようにしてもよい。
【0055】
本実施形態では、特定の例に基づいて本発明の内容を説明したが、本発明はこれに限るものではない。
【0056】
この実施形態は本発明の範囲を限定するものではない。本実施形態で説明した各処理はどの装置で行ってもよい。例えば、1つの装置で行う処理を、複数の装置で行ってもよい。
また、本実施形態で説明したシステム構成(ハードウェア構成)は一例であり、用途や目的に応じて様々な構成があることは言うまでもない。
更に、本実施形態で説明したデータ構成は一例であり、用途や目的に応じて様々なデータ構成があることは言うまでもない。
【0057】
なお、上記の処理機能は、コンピュータによって実現することができる。その場合、本発明に係る装置が有すべき機能の処理内容を記述した本発明に係るプログラムが提供される。そのプログラムをコンピュータで実行することにより、上記処理機能がコンピュータ上で実現される。処理内容を記述した本発明に係るプログラムは、コンピュータで読み取り可能な記録媒体に記録しておくことができる。コンピュータで読み取り可能な記録媒体としては、磁気記録装置、光ディスク、光磁気記録媒体、半導体メモリなどがある。磁気記録装置には、HDD、FD、磁気テープなどがある。光ディスクには、DVD(Digital Versatile Disc)、DVD−RAM、CD−ROM、CD−R(Recordable)/RW(ReWritable)などがある。光磁気記録装置には、 MO(Magneto Optical disk)などがある。
【0058】
本発明に係るプログラムを流通させる場合には、たとえば、そのプログラムが記録されたDVD、CD−ROMなどの可搬型記録媒体が販売される。また、プログラムをサーバコンピュータの記憶装置に格納しておき、ネットワークを介して、サーバコンピュータから他のコンピュータにそのプログラムを転送することもできる。
【0059】
本発明に係るプログラムを実行するコンピュータは、たとえば、可搬型記録媒体に記録されたプログラムもしくはサーバコンピュータから転送されたプログラムを、自己の記憶装置に格納する。そして、コンピュータは、自己の記憶装置から本発明に係るプログラムを読み取り、そのプログラムに従った処理を実行する。
なお、コンピュータは、可搬型記録媒体からそのプログラムを読み取り、プログラムに従った処理を実行することもできる。また、コンピュータは、サーバコンピュータからプログラムが転送される毎に、逐次、受け取ったプログラムに従った処理を実行することもできる。
【0060】
なお、本発明は、上述の実施の形態にのみ限定されるものではなく、本発明の要旨を逸脱しない範囲内において種々の変更を加えることができる。
【0061】
上記については単に本発明の原理を示すものである。さらに、多数の変形、変更が当業者にとって可能であり、本発明は上記に示し、説明した正確な構成および 応用例に限定されるものではなく、対応するすべての変形例および均等物は、添付の請求項およびその均等物による本発明の範囲とみなされる。