(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】特許公報(B2)
(11)【特許番号】6469507
(24)【登録日】2019年1月25日
(45)【発行日】2019年2月13日
(54)【発明の名称】フォトセンサ
(51)【国際特許分類】
G07D 9/00 20060101AFI20190204BHJP
【FI】
G07D9/00 436Z
【請求項の数】8
【全頁数】8
(21)【出願番号】特願2015-84974(P2015-84974)
(22)【出願日】2015年4月17日
(65)【公開番号】特開2016-206778(P2016-206778A)
(43)【公開日】2016年12月8日
【審査請求日】2017年11月9日
(73)【特許権者】
【識別番号】504373093
【氏名又は名称】日立オムロンターミナルソリューションズ株式会社
(74)【代理人】
【識別番号】100093861
【弁理士】
【氏名又は名称】大賀 眞司
(74)【代理人】
【識別番号】100129218
【弁理士】
【氏名又は名称】百本 宏之
(72)【発明者】
【氏名】鈴木 弘之
(72)【発明者】
【氏名】忠政 明博
(72)【発明者】
【氏名】青山 幸男
(72)【発明者】
【氏名】中坊 彰伸
【審査官】
小原 正信
(56)【参考文献】
【文献】
実開昭58−191656(JP,U)
【文献】
特開2008−034912(JP,A)
【文献】
実開平02−064959(JP,U)
【文献】
実開昭58−032687(JP,U)
【文献】
国際公開第2013/030877(WO,A1)
(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
G07D 9/00
(57)【特許請求の範囲】
【請求項1】
投光部または受光部であるセンサ素子と、
フレームのメイン基板に接続する中継基板と、
前記センサ素子と前記中継基板の間に設置されるスペーサと、
が一体的に構成され、
前記センサ素子と前記中継基板が前記スペーサを介して固定されており、
前記スペーサに前記フレームにセンサ素子を固定するスナップフィットが形成される
ことを特徴とする、フォトセンサ。
【請求項2】
前記フレームの突起と前記スペーサの前記スナップフィットとが係止して、前記フレームに固定される
ことを特徴とする、請求項1に記載のフォトセンサ。
【請求項3】
前記フレームの突起と前記スペーサの前記スナップフィットとが係止して、前記フレームと前記フォトセンサとの間に埃落とし穴が設けられる
ことを特徴とする、請求項1に記載のフォトセンサ。
【請求項4】
前記中継基板の凹部に、前記スペーサの前記スナップフィットと対向し、前記スペーサの前記中継基板の取り付け側に設けられた突起が嵌め込まれる
ことを特徴とする、請求項1に記載のフォトセンサ。
【請求項5】
前記フレームは、固定された上面フレームと下面フレームとから構成され、
前記上面フレームと前記下面フレームに一対の前記フォトセンサが設置され、
一対のフォトセンサの間を通過する物体の位置を検知する
ことを特徴とする、請求項1に記載のフォトセンサ。
【請求項6】
請求項1〜5のいずれか1項に記載のフォトセンサを使用した
ことを特徴とする、カードリーダユニット。
【請求項7】
請求項6に記載のカードリーダユニットを搭載する
ことを特徴とする、自動取引装置。
【請求項8】
請求項1〜5のいずれか1項に記載のフォトセンサを使用した
ことを特徴とする、自動取引装置。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、フォトセンサに関し、現金自動預金支払機等の自動取引装置やカードリーダユニットなどの小型化機器に使用されるフォトセンサに適用して好適なるものである。
【背景技術】
【0002】
従来から、自動取引装置やカードリーダユニットにおけるカード等媒体の搬送検知センサとして光センサが用いられている。例えば、特許文献1では、カード検出センサとして、複数の透過型の一対の光センサがカード搬送路を挟んで対向する位置に設置されている。これらの光センサは、カードリーダユニットに挿入されるカードの搬送方向の長さよりも短い間隔で配置されてカード搬送路全体にわたってカードの位置を検出している。
【0003】
上記した光センサは、例えば、カード搬送路の上下の一方にLEDランプなどの投光部を配置し、他方にフォトトランジスタなどの受光部を配置して、受光部が投光部からの光を受光したか否かによって、カード搬送路を通過するカードの有無を検知している。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0004】
【特許文献1】特許第5658829号明細書
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0005】
図5に示すように、上記したLEDランプやフォトトランジスタなどのセンサ素子51は、直接カードリーダユニットなどのフレーム60に取り付けることが困難なため、中継基板55に配置される。中継基板55は、ネジまたはプッシュリベット56などでカードリーダユニットなどの本体フレーム60に取り付けられる。保守によりフォトセンサ50を交換する際に、センサ素子51が配置されている中継基板55がプッシュリベット56でフレーム60に取り付けられていると、中継基板55を取り付けた側から取り外すことができない。また、中継基板55をネジでフレームに取り付けている場合には、カードリーダユニットの内部にネジを回すためのドライバーを通すことのできる空間を確保する必要がある。このため、フォトセンサ50を交換する際には、上下のフレームが固定されているカードリードユニットなどを大きく分解しなければならないため、交換対象部品の取り外しと再取り付けに手間がかかる。また取り外したネジやプッシュリベットを紛失することもある。このようなことから、
図5に示す従来の構成で取り付けられたフォトセンサ50は、総じて保守性が低下するという問題があった。
【0006】
本発明は以上の点を考慮してなされたもので、センサ素子と中継基板とスペーサとを一体化して本体フレームから容易に取り外し可能なフォトセンサを提案しようとするものである。
【課題を解決するための手段】
【0007】
かかる課題を解決するために本発明においては、投光部または受光部であるセンサ素子と、フレームのメイン基板に接続する中継基板と、前記センサ素子と前記中継基板の間に設置されるスペーサと、が一体的に構成され、前記スペーサに前記フレームにフォトセンサを固定するスナップフィットが形成されることを特徴とする、フォトセンサが提供される。
【発明の効果】
【0008】
本発明によれば、センサ素子と中継基板とを一体化して本体フレームから容易に取り外し可能なフォトセンサにより、保守性を向上させることができる。
【図面の簡単な説明】
【0009】
【
図1】本発明の一実施形態に係るフォトセンサの取り付けを示す断面図である。
【
図2】同実施形態にかかるフォトセンサの分解図である。
【
図3】同実施形態にかかるカード挿入方向から見たフォトセンサの分解図である。
【
図4】同実施形態にかかるフォトセンサが設置された本体フレームを上から見た図である。
【
図5】従来のフォトセンサの取り付けを示す断面図である。
【発明を実施するための形態】
【0010】
以下図面について、本発明の一実施の形態を詳述する。
【0011】
(1)本実施の形態の概要
LEDランプやフォトトランジスタなどのセンサ素子は、直接カードリーダユニットなどのフレームに取り付けることが困難なため、中継基板に配置されてカードリーダユニットなどの本体に取り付けられる。本体に取り付けられた中継基板は、ケーブルを介してメイン基板に接続される。センサ素子の高さを調節したり、リード線を保護したりするために、センサ素子と中継基板の間に樹脂製のスペーサが配置される。
【0012】
また、中継基板は、ネジやプッシュリベットによりカードリーダユニットなどの本体フレームに取り付けられる。センサ素子を取り付ける箇所には搬送ローラや磁気ヘッドなどが配置されているため、中継基板のサイズやプッシュリベットを係止する位置には制限がある。
【0013】
保守によりフォトセンサを交換する場合に、センサ素子が配置されている中継基板が取り付け部材であるネジやプッシュリベットで取り付けられていると、中継基板を取り付けた側から取り外すことができないなどのため、上下のフレームが固定されているカードリードユニットなどを大きく分解しなければならない。前記中継基板がネジで取り付けてられている場合に、数回取り外しを行ってネジが緩んでしまったり、取り付け方向の反対側からプッシュリベットを押したりする際に、フレーム本体を大きく分解しなければならずフォトセンサの保守性が低下してしまう。
【0014】
そこで、本実施の形態では、センサ素子と中継基板の間のスペーサにスナップフィットを設けることで、取り付け部材を一体化してフォトセンサを形成し、本体フレームから容易に取り外しと取り付け可能な構造としている。これにより、フレームが固定されているカードリードユニットなどを大きく分解しなくともフォトセンサの取り付けや取り外しが容易となり、保守性を向上させることを可能としている。
【0015】
(2)フォトセンサの構成及び取り付け
図1〜
図4を参照して、フォトセンサ20の構成及び取り付けについて説明する。
図1は、本体フレームに取り付けられたフォトセンサ20の断面図である。
図1に示すように、フォトセンサ20は、センサ素子2、スペーサ3及び中継基板4が一体構成されて、フレーム1に取り付けられる。
【0016】
また、カードリーダユニットのフレーム1に一対のフォトセンサ20が取り付けられる場合には、一対のフォトセンサ20の間にカード30が挿入される。フォトセンサの一対がLEDランプなどの投光部となり、他方がフォトトランジスタなどの受光部となり、受光部が投光部からの光を受光したか否かによって、カード30の有無を検知する。
【0017】
このように、センサ素子2、スペーサ3及び中継基板4を一体構成として、フォトセンサ20をスペーサ及び中継基板を含むフォトセンサユニットとすることにより、フォトセンサ20の部品点数を削減することができる。
【0018】
また、スペーサ3には、フォトセンサ20をフレーム1の突起1aに係止するためのスナップフィット3aが一体成形されている。
【0019】
図5に示すように、従来、フォトセンサ50はネジやプッシュリベット56によりフレーム60に取り付けられる。つまり、フォトセンサ50とは別体の取り付け部材によりフレーム60に取り付けられる。このように、フォトセンサ50と取り付け部材とが別の部材である場合には、中継基板55のサイズを小さくすることができず、中継基板55の設置エリアを最小化することができなかった。しかし、本実施の形態では、スペーサ3とスナップフィット3aを一体成形することにより、中継基板4のサイズを小型化することができ、中継基板4の設置エリアを最小化するとともに、中継基板4の設置の自由度を上げることができる。
【0020】
また、本実施の形態では、中継基板4にスペーサ3とセンサ素子2が取り付けられ、スペーサ3と一体成形されたスナップフィット3aによりフレーム1に係止されるため、フォトセンサ20の取り付け位置の精度を上げることができる。
【0021】
上記したように、従来は、フレーム60にフォトセンサ50をネジで取り付けた場合には、取り外しによりネジが緩んでしまい、フォトセンサ50の配置位置がずれてしまう場合があった。しかし、本実施の形態では、中継基板4とセンサ素子2とがスペーサ3を介して固定されているため、フォトセンサ20の配置位置がずれてしまうことがない。
【0022】
また、
図1において、フレーム1の上側からフォトセンサ20をワンタッチで取り付けることができ、組み立て性が向上する。さらに、フォトセンサ20を取り付けた方向から取り外すことができるため、フォトセンサ20を容易に交換することができる。
【0023】
例えば、カードリーダユニットなど上下のフレームが固定され、この上下のフレーム1に一対のフォトセンサ20が取り付けられる場合がある。例えば、
図5に示すように、従来は、上下に固定されたフレーム60に中継基板55が取り付けられ、中継基板55にスペーサ52及びセンサ素子51がネジなどで取り付けられた場合には、フォトセンサ50を交換するためにフレーム60を分解しなければならなかった。しかし、本実施の形態のように、フォトセンサ20を取り付けた方向から取り外すことができる場合には、上下のフレームが固定されたカードリーダユニットを分解せずとも、フォトセンサ20を容易に交換することが可能となる。
【0024】
また、中継基板4とセンサ素子2とスペーサ3は、組み立て時に基板の表裏を誤って取り付けることを防止したり、スペーサ3と一体化されたスナップフィット3aにより中継基板4を180度回転させて取り付けてしまったりすることを防止できる。
【0025】
また、カードリーダユニットなどのフレーム1には、センサ素子の横に埃を落とすための埃穴が設けられている。本実施の形態では、フレーム1の突起1aを形成して、この突起1aにスナップフィット3aを係合してフォトセンサ20をフレーム1に取り付けて、フォトセンサ20の横に埃穴1bが成形されることとなる。
【0026】
また、突起1aに係合するスナップフィット3aは、突起1aに対して斜めに形成される。これにより、フォトセンサ20を取り付けるときには、斜めに形成されたスナップフィット3aにより容易に取り付けることができる。そして、突起1aにスナップフィット3aが係止されると、スナップフィット3aが突起1a側に押圧されて、フォトセンサ20がフレーム1に固定される。
【0027】
次に、
図2及び
図3を参照して、フォトセンサ20の構成について説明する。
図2及び
図2に示すように、フォトセンサ20は、センサ素子2、スペーサ3及び中継基板4が一体的に成形されている。
【0028】
センサ素子2はリード2aにおりスペーサ3及び中継基板4に固定される。スペーサ3には、スナップフィット3aと、穴3bと、突起3cが設けられている。スナップフィット3aは、フレーム1の突起1aに係合して、フォトセンサ20をフレーム1に係止する。穴3bは、両側に傾斜面が設けられ、この傾斜面により、センサ素子2のリード2aをはんだ付けする際に、スルーホールを介した反対側にフィレットを形成しても、はんだとスペーサ3は抵触しない。また、LEDランプやフォトトランジスタなどセンサ素子のリードの根本の樹脂部分の膨らみを避けることができる。突起3cは、中継基板4の凹部4b(
図4に図示)に係合される。突起3cは、中継基板4の上部に突出している。突起3cと凹部4bによって、スペーサ3を中継基板4に取り付けるときに方向を間違うことがない。
【0029】
中継基板4には、中継基板4をメイン基板に接続するケーブルが接続される。
【0030】
図3に示すように、例えば、2つのセンサ素子2が、それぞれ2つのスペーサ3を介して1つの中継基板4に設置されて、1つのフォトセンサユニットが構成されている。本実施の形態では、スペーサ3にフレーム1に工程するためのスナップフィット3aが形成されているため、中継基板4の設置エリアを有効に活用することができる。
【0031】
図3に示す2つのセンサ素子2を備えるフォトセンサ20は、
図4に示すように、フレーム1に取り付けられて、2つのスペーサ3のスナップフィット3aによりフレーム1に固定される。また、上記したように、2つのスペーサ3の突起3cが、中継基板4の2か所の凹部4bに嵌め込まれる。
【0032】
(3)本実施の形態の効果
上記したように、本実施の形態によれば、投光部または受光部であるセンサ素子2と、フレーム1のメイン基板に接続する中継基板4と、センサ素子2と中継基板4の間に設置されるスペーサ3と、が一体的に構成され、スペーサ3にフレーム1にセンサ素子2を固定するスナップフィット3aが形成される。これにより、センサ素子と中継基板とを一体化して本体フレームから容易に取り外し可能なフォトセンサを取り付けることにより、保守性を向上させることができる。
【符号の説明】
【0033】
1 フレーム
1a 突起
1b 埃穴
2 センサ素子
2a リード
3 スペーサ
3a スナップフィット
3b 穴
3c 突起
4 中継基板
4a ケーブル
4b 凹部
20 フォトセンサ
30 カード