特許第6469656号(P6469656)IP Force 特許公報掲載プロジェクト 2022.1.31 β版

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特許6469656改善されたカラーフィルタの飽和のための方法及び装置
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(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】特許公報(B2)
(11)【特許番号】6469656
(24)【登録日】2019年1月25日
(45)【発行日】2019年2月13日
(54)【発明の名称】改善されたカラーフィルタの飽和のための方法及び装置
(51)【国際特許分類】
   G09F 9/30 20060101AFI20190204BHJP
   G02F 1/167 20190101ALI20190204BHJP
   G02B 5/20 20060101ALI20190204BHJP
【FI】
   G09F9/30 349D
   G02F1/167
   G02B5/20 101
【請求項の数】14
【全頁数】9
(21)【出願番号】特願2016-514970(P2016-514970)
(86)(22)【出願日】2014年5月15日
(65)【公表番号】特表2016-521861(P2016-521861A)
(43)【公表日】2016年7月25日
(86)【国際出願番号】US2014038091
(87)【国際公開番号】WO2014189751
(87)【国際公開日】20141127
【審査請求日】2017年5月8日
(31)【優先権主張番号】61/826,236
(32)【優先日】2013年5月22日
(33)【優先権主張国】US
(73)【特許権者】
【識別番号】516091477
【氏名又は名称】クリアインク ディスプレイズ,インコーポレイテッド
【氏名又は名称原語表記】CLEARINK DISPLAYS,INC.
(74)【代理人】
【識別番号】100169904
【弁理士】
【氏名又は名称】村井 康司
(74)【代理人】
【識別番号】100175617
【弁理士】
【氏名又は名称】三崎 正輝
(72)【発明者】
【氏名】ローン エー.ホワイトヘッド
【審査官】 村川 雄一
(56)【参考文献】
【文献】 特開2003−043232(JP,A)
【文献】 米国特許出願公開第2010/0085627(US,A1)
【文献】 特開2007−279641(JP,A)
【文献】 特開2013−050719(JP,A)
【文献】 特開2011−095708(JP,A)
【文献】 米国特許第03919031(US,A)
【文献】 特開2001−310334(JP,A)
【文献】 特開2003−091002(JP,A)
(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
G02B5/20−5/28
G02F1/133−1/1334
1/1339−1/1341
1/1347
1/15−1/19
G09F9/00−9/46
H01L27/32
(57)【特許請求の範囲】
【請求項1】
輝度改善構造を有する半再帰反射ディスプレイであって、
第1の光学的に透明なシートと、
少なくとも1つの電極層と、
巨視的に平面状の構造の該平面に垂直な方向から45度より小さい角度で入射した入射光を実質的に半再帰反射する複数の凸形又は半球状の突出部を更に有する表面を有する第2の光学的に透明なシートと、
前記凸形又は半球状突出部の暗い瞳孔領域を通過した光を実質的に半再帰反射する反射改善層と、
光の通過が防止又は許容される少なくとも1つの光学変調層と、
前記光学変調層を制御自在に変調するための電圧源と、
を有し、
前記反射改善層は、ほぼ球状の凹入部のアレイを有し、これにより、それぞれの球状凹入部は、前記ほぼ球状の凹入部のアレイの実質的に上方において配置された前記凸形又は半球状突出部の曲がりの中心と実質的に一致した曲率半径を更に有し、前記半球状突出部の曲率半径に対する前記球状凹入部の曲率半径の比率は、約0.5〜5である、
ディスプレイ。
【請求項2】
前記電圧源は、
光の通過を許容するべく、1つの極性の電圧を前記光学変調層に跨って印加し、且つ、
光の通過を防止するべく、第2極性の電圧を前記光学変調層に跨って印加する、
ようにスイッチング可能である請求項1に記載の反射ディスプレイ。
【請求項3】
前記半球状突出部の曲率半径に対する前記球状凹入部の曲率半径の比率は、約1〜3である請求項1又は2に記載の反射ディスプレイ。
【請求項4】
前記半球状突出部の曲率半径に対する前記球状凹入部の曲率半径の比率は、約1〜2である請求項3に記載の反射ディスプレイ。
【請求項5】
前記光学変調層は、複数の懸濁した静電気的に帯電された光を吸収する電気泳動によって移動可能な粒子を更に有する電気泳動媒質を有する請求項1から4のいずれか1項に記載の反射ディスプレイ。
【請求項6】
前記光学変調層は、電気−湿潤システムを有する請求項1から4のいずれか1項に記載の反射ディスプレイ。
【請求項7】
前記光学変調層は、マイクロ電気機械システムを有する請求項1から4のいずれか1項に記載の反射ディスプレイ。
【請求項8】
1つの極性の電圧の印加による前記電気泳動によって移動可能な粒子の運動は、明るい状態を生成し、且つ、
第2の極性の電圧の印加による前記電気泳動によって移動可能な粒子の運動は、暗い状態を生成する請求項5に記載の反射ディスプレイ。
【請求項9】
赤色、緑色、及び青色のサブピクセルを有するカラーフィルタアレイを更に有する請求項1に記載の反射ディスプレイ。
【請求項10】
シアン、マゼンタ、及び黄色のサブピクセルを有するカラーフィルタアレイを更に有する請求項1に記載の反射ディスプレイ。
【請求項11】
少なくとも1つの電極層は、薄膜トランジスタアレイを有する請求項1に記載の反射ディスプレイ。
【請求項12】
少なくとも1つの電極層は、パターン化されたアレイを有する請求項1に記載の反射ディスプレイ。
【請求項13】
前部ライトを更に有する請求項1に記載の反射ディスプレイ。
【請求項14】
請求項1〜13のいずれか一項に記載のディスプレイを有する電子ブックリーダー、携帯型コンピュータ、タブレットコンピュータ、ウェアラブル、セルラー電話機、スマートカード、サイン、腕時計、棚ラベル、フラッシュドライブ、屋外看板、又は屋外サイン。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
関連出願
本出願は、2013年5月22日付けで出願された米国仮特許出願第61/826,236号明細書の出願日の利益を主張するものであり、この特許文献の内容は、そのすべてが本明細書に包含される。
【0002】
本開示は、改善されたカラーフィルタの飽和のための方法及び装置に関する。更に詳しくは、本開示は、全内部反射を通じて白色の外観を有する画像を生成するための改善された反射ディスプレイに関する。
【背景技術】
【0003】
半再帰反射(semi−retro−reflection)とは、ほぼ巨視的に平面状の構造の反射特性を意味しており、この場合に、平面状の構造は、自身に入射した光のかなりの部分を反射し、且つ、特に、巨視的に平面状の構造に対して垂直の方向から約45度未満だけ逸脱した方向の範囲内の入射光の場合に、特別な方向特性により、これを実行する。特別な方向特性とは、それぞれの入射光線ごとに、反射された光が、巨視的にランダムであると共に主には既定の最大逸脱未満である逆方向からの逸脱を伴って、ほぼ逆方向において後方に、即ち、原点に向かって戻るように、伝播するというものであり、この場合に、既定の最大逸脱は、約45度未満である。この半再帰反射は、一般的な照明及び観察条件下における表面の見かけの反射率の増大を意味する「光学利得」としばしば呼称されるものを有する。更には、光がこの構造から反射される方式は、紙様の白色の外観を結果的にもたらす。紙様の白色の外観は、一般に、光学利得を有する光学系において通常観察される金属的な光沢よりも、好ましい。
【0004】
半再帰反射特性は、凸形又は半球状の突出部又は半球のアレイを内蔵した反射ディスプレイにおいて近似することができる(「凸形突出部」及び「半球状突出部」及び「半球」という用語は、以下、相互交換可能に使用されることに留意されたい)。図1に示されているのは、観察者に対向する外向きの前部表面102と、個々の半球108内の全内部反射(Total Internal Reflection:TIR)によって光を反射する複数の半球状突出部106を有する内向き表面104と、を有する反射ディスプレイの前部シート100である。通常は、図2の半球状アレイの一部分の拡大詳細図において示されているように、シート100上の入射光線のほぼ半分のみが全内部反射されることにより、白色の外観の実現が妨げられる。図2の例において、入射光線110(実線として示されているもの)は、全内部反射されると共に観察者に向かって後方に反射された光線112(点線として示されているもの)として出現するか、或いは、全反射されなかった光線114として暗い瞳孔領域を通過するか、のいずれかである。入射光線110は、垂直方向から約30度だけ逸脱しており、これは、例えば、米国特許第6,885,496号明細書におけるように、高品質の半再帰反射が、望ましいにも拘らず、主には上述の非反射性の暗い瞳孔領域の通過に起因して半球内の全内部反射を経験しない光線114の大きな割合に起因して実現されない、通常の動作状態を表している。
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0005】
暗い瞳孔領域を通過する光線114のかなりの部分の回復に対する1つの方式は、図3に示されているように、反射率を改善するべく、平面状の反射要素116を半球状アレイの下方に配置するというものである。但し、平面状の反射器は、大部分の入射光線110(実線として示されているもの)が正味反射を経験するようにすることができるが、平面状の反射器によって反射された大部分の光線は、望ましい半再帰反射特性を有しておらず、且つ、その代わりに、観察者及び入射光の供給源から離れる方向において反射さる光線118(点線として示されているもの)として出現する。入射光線が半球状アレイの平面状の外向き表面に対して垂直に入射する場合には、図3に示されているシステムにより、高い光学利得を実現することができるが、これは、実際には、限られた有用性しか有していない。
【課題を解決するための手段】
【0006】
図2に示されている個々の凸形又は半球状突出部の暗い瞳孔領域を通過する光線の、但し、半再帰反射方式による、反射に対する別の方式は、光を実質的に光線の原点の方向に向かって戻るように反射するべく、反射要素を半球状アレイの下方において配置するというものである。これは、ほぼ球状の凹入部のアレイを内蔵した反射要素によって実現されうる。ほぼ球状の凹入部は、それぞれ、その直接上方に配置された半球の曲がりの中心と実質的に一致した曲率半径を有する。本出願において記述されている発明は、TIRに基づいたディスプレイ内の輝度を改善するための半再帰反射性の方式によるこのような光線の「リサイクリング」を対象としている。更には、記述されている本発明によれば、カラーフィルタアレイを有する反射カラーディスプレイにおける高効率及び高色飽和が可能となる。
【0007】
例示用の実施形態は、参照される添付図面の図に示されている。本明細書において開示されている実施形態及び図は、限定ではなく、例示を目的としたものとして見なされるべく意図されている。
【図面の簡単な説明】
【0008】
図1】半球状突出部のアレイの一部分を示す。
図2】入射光線の一部分が全内部反射されると共に一部分が反射されずに個々の半球状突出部の暗い瞳孔領域を通過する方式を示す半球状突出部のアレイを示す。
図3】反射されずに個々の半球状突出部の暗い瞳孔領域を通過する入射光線の一部分が平面状の反射要素によって反射される方式を示す半球状突出部のアレイを有する反射構造を示す。
図4】反射されずに個々の半球状突出部の暗い瞳孔領域を通過する入射光線の一部分が複数の球状凹入部を有する反射要素によって再帰反射される方式を示す半球状突出部のアレイを有する反射構造を示す。
図5】複数の球状凹入部を有する反射要素を内蔵した光反射(即ち、白色)状態における反射ディスプレイの一部分を示す。
図6】複数の球状凹入部を有する反射要素を内蔵した光吸収(即ち、暗い)状態における反射ディスプレイの一部分を示す。
【発明を実施するための形態】
【0009】
図4は、暗い瞳孔領域を通過した光線が半再帰反射される方式を示す、半球状アレイの下方に配置された反射要素がほぼ球状の凹入部のアレイを内蔵している、本明細書において記述されている反射構造を示している。図4は、観察者に対向する外向き表面102と、観察者とは反対側の内向き表面104と、を有する透明シート100を示している。シート100は、個々の半球108内における全内部反射(TIR)によって光を反射する複数の凸形突出部又は半球状突出部又は半球106を更に有する。又、半球108は、半球状ビード又は半ビードであってもよい。図4の反射構造は、シート100の背後において、且つ、表面104と隣接した状態において、配置された反射表面122を有する反射要素120を更に有する。反射要素120は、複数の球状凹入部124を有し、これらのそれぞれは、その直接上部に配置された半球の曲がりの中心と実質的に一致した曲率半径を有する。2つの曲率半径の比率(ここでは、(球状凹入部の曲率半径)/(半球の曲率半径))は、再帰反射と関連付けられた角度逸脱の程度に影響を及ぼす。シート100を通過する入射光線110(実線として示されているもの)は、通常、時間の約半分において、半球状突出部108の表面104において全内部反射され、且つ、大部分が再帰反射されるが、出現する光線112(点線として示されているもの)において観察されるように、これは、必ずしも、光源に向かって直接的に戻るように反射されるわけではない。全内部反射されない残りの光線114は、個々の半球状突出部108の暗い瞳孔を通過し、且つ、複数の球状凹入部124を有する反射要素の成形された表面122において半再帰反射される。入射光線の方向が前記平面状の反射要素の表面に対して垂直方向ではない際に光線118が光源から離れる方向において反射される図3に示されている平面状の反射要素とは異なり、その代わりに、光線114は、自身が由来する半球に向かって戻るように実質的に導かれると共に、半再帰反射方式により、光源に向かって導かれる光線112として出現する。これらの光線は、全内部反射された光線と組み合わせられることにより、反射率を改善する。
【0010】
図4に示されている構造を反射ディスプレイに内蔵することにより、ディスプレイの反射率及び見かけの輝度を改善することができる。図5の実施形態は、図4に示されている反射構造の反射ディスプレイへの内蔵を示している。図5のディスプレイ200は、例えば、観察者と対向する外側表面204を有するガラス又はポリマーから構成された透明な前部シート202を有する。ディスプレイ200は、例えば、空洞208を形成するガラス又はポリマーから構成された第2透明シート206を更に有し、この場合に、前記空洞は、光学変調層を有する。空洞208とは反対のシート206の側部には、図4に示されているものに類似した後部反射構造210が存在している。反射構造210は、個々の半球216内部の全内部反射(TIR)により、光を反射する複数の凸形突出部又は半球状突出部(即ち、半球214)を更に有する透明シート212を有する。複数の半球214は、成形された表面218を形成しており、反射表面222を有する複数の球状凹入部を有する反射要素220が、これに隣接した状態で配置されている。一実施形態においては、2つの曲率半径の比率は、約0.5〜5である(この場合には、(球状凹入部の曲率半径)/半球の曲率半径)≒0.5〜5である)。別の実施形態においては、2つの曲率半径の比率は、約1〜3である。別の実施形態においては、2つの曲率半径の比率は、約1〜2である。図示されてはいないが、図5のディスプレイ200は、任意選択の前部ライトを更に有してもよい。
【0011】
図5のディスプレイ200の光学変調層208は、入射光が後部反射要素214に向かってシート206を通過することを許容するか又は妨げる。光学変調層は、限定を伴うことなしに、マイクロ−電気機械システム(Micro−ElectroMechanical System:MEMS)、電気−湿潤(electro−wetting)システム、又は電気泳動によって移動可能な粒子、或いは、これらの組合せなどの反射された光の偏光に依存しない任意の数の技法に基づいた光シャッタを有してもよい。ディスプレイ200は、懸濁した電気泳動によって移動可能な粒子226を有する液体媒質224を有する光学変調層を示している。空洞208内において、且つ、透明シート206の前部表面上において、配置されているのは、薄膜トランジスタアレイ、パターン化された電極アレイ、又はこれらの組合せを有しうる電極層228である。電極層228は、電圧源(図示されてはいない)との組合せにおいて、光学変調層を制御する。又、電極層は、液体媒質224に隣接した状態においてカラーフィルタ層の後部表面上に配置可能であると想定されうる。ディスプレイ200は、図5において、それぞれ、R、G、及びBと表記された赤色、緑色、及び青色のサブピクセルを更に有する任意選択のカラーフィルタアレイ層230を更に有する。或いは、この代わりに、サブピクセルは、シアン、マゼンタ、及び黄色から構成されうるであろう。
【0012】
図5のディスプレイ200に示されているように、光学変調層は、光を透過するように設定されている。電気泳動によって移動可能な粒子226が電極層228における特定の場所において局所化又はグループ化し、これにより、それらの粒子が、入射及び反射された光線232が通過することを許容するように、適切な極性の電圧が印加される。入射光線は、実線によって示されており、且つ、反射された光線は、点線によって示されている。ディスプレイ200のいくつかの層を通過した光線は、凸形突出部又は半球状アレイ214において全内部反射されるか、或いは、個々の半球216の暗い瞳孔領域を通過する。暗い瞳孔を通過した光線は、実質的に自身が到来した(即ち、原点の)方向から観察者に向かって反射して戻ることにより、ディスプレイの見かけの輝度を改善するように、反射要素220の表面222において再帰反射される。
【0013】
図5に示されている図は、本明細書において記述されている全体的な設計の重要な特性を示している。この結果、高効率(即ち、入射光線の大きな反射率)が実現されるのみならず、緑色のサブピクセルフィルタを通過するものとして示されている入射光は、再帰反射特性により、実質的にカラーフィルタ層230内の同一の緑色サブピクセルフィルタを通じて且つ入射光の方向に向かって戻るようになっている。これは、高効率及び高色飽和を反射カラーディスプレイにおいて実現するために重要である。反射構造210は、カラーフィルタが飽和色をもたらすことを効率的に可能にしつつ、明るい白色の紙様の外観の生成を促進している。これらの特性は、入射観察角度の広い範囲にわたって保持され、これにより、優れたエルゴノミック観察特性を提供する。
【0014】
図6のディスプレイ200に示されているように、懸濁した電気泳動によって移動可能な粒子226を含む液体媒質224を有する光学変調層は、光の透過を防止するように設定されている。この例においては、粒子は、外側透明シート202及び任意選択のカラーフィルタ層230を通過した入射光線232が粒子の層226によって吸収されることにより、光が反射されて戻ることによってディスプレイの暗い状態が結果的にもたらされることを防止するように、適切な極性の電界の印加により、電極層228上の実質的に均一な層に非局在化されている。或いは、この代わりに、電極層228をディスプレイ200内のカラーフィルタ層230の内向きの表面上に配置することも想定されうるであろう。
【0015】
本明細書において記述されているディスプレイの実施形態においては、これらのディスプレイは、限定を伴うことなしに、電子ブックリーダー、携帯型コンピュータ、タブレットコンピュータ、ウェアラブル、セルラー電話機、スマートカード、サイン、腕時計、棚ラベル、フラッシュドライブ、及び屋外看板、或いは、屋外サインなどの用途において使用されてもよい。
【0016】
上述の実施形態は、本出願を例示しているが、これを限定するものではない。いくつかの例示用の態様及び実施形態について上述したが、当業者は、特定の変更、変形、追加、及びこれらのサブ組合せについて認識するであろう。従って、本開示の範囲は、添付の請求項によってのみ定義される。
図1
図2
図3
図4
図5
図6