(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
前記事務ナビゲーション画面の全部の画面についてのユーザによる表示若しくは非表示の選択情報、または、前記事務ナビゲーション画面の一部の画面について非表示を選択したユーザおよび非表示対象とされた前記事務ナビゲーション画面の情報を記憶する画面管理情報記憶手段を備え、
前記業務処理手段は、
ユーザの担当者による前記ユーザ端末からの要求があった際に、この要求に応じて前記業務処理用画面記憶手段に記憶された前記業務処理用画面の表示用データを前記ユーザ端末へ送信することにより前記業務処理を進行させるとともに、前記画面管理情報記憶手段に記憶された全部の画面についてのユーザによる表示若しくは非表示の選択情報、または、一部の画面について非表示を選択したユーザおよび非表示対象の前記事務ナビゲーション画面の情報を用いて、前記事務ナビゲーション画面記憶手段に記憶された当該ユーザの前記事務ナビゲーション画面の表示用データを前記ユーザ端末へ送信するか否かを判断し、非表示対象とされている前記事務ナビゲーション画面の全部または一部の画面については、その表示用データを前記ユーザ端末へ送信することなく、次の業務処理用画面の表示用データを前記ユーザ端末へ送信するスキップ処理を実行する構成とされている
ことを特徴とする請求項1〜3のいずれかに記載の業務処理システム。
前記ユーザ端末若しくはその他の端末またはその他のコンピュータにより構成され、前記表計算ソフトウェアのシート上で、前記事務ナビゲーション画面の作成を行うユーザの画面作成者またはその代行者による事務手続のチェック項目およびその内容を示す文言のテキストデータの入力設定を受け付けるとともに、入力設定されたデータを用いて、前記表計算ソフトウェアのシートに付随するマクロの機能により、前記事務ナビゲーション画面の表示用データの少なくとも一部を生成してファイル出力する処理を実行する事務ナビゲーション画面作成装置を備えた
ことを特徴とする請求項1〜6のいずれかに記載の業務処理システム。
前記表計算ソフトウェアのシート上には、前記事務ナビゲーション画面に表示する各項目の大小を含む見出しの種別を選択入力するレベルカラムと、各項目の内容を示す文言のテキストデータを入力する内容カラムと、文言のみの項目・チェックボックスを設ける項目・リンクを張る項目のいずれであるかおよびボタンを設ける項目についてのボタンの種別を含む各項目の属性を選択入力するパーツカラムと、このパーツカラムでリンクを張る項目を選択入力した場合のリンク先を入力するパーツ設定カラムとが設けられ、
前記表計算ソフトウェアのシート上の前記レベルカラム、前記内容カラム、前記パーツカラム、および前記パーツ設定カラムに入力設定されたデータを用いて、前記事務ナビゲーション画面の表示用データの少なくとも一部を生成してファイル出力するマクロの機能をコンピュータに実現させることを特徴とする請求項9に記載のプログラム。
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0012】
しかしながら、前述したように、各種の業務処理に伴う事務手続について、事務規程や事務マニュアルを参照しながら作業を行うと、作業に時間を要することになる。該当する事務規程や事務マニュアルを探したり、該当ページを探して開いたりする手間がかかるうえ、参照すべき事務マニュアル等や該当ページが分散していたり、事務手続の流れに沿って系統立って記載されていないこともあるからである。
【0013】
また、各種の業務処理に伴う事務手続をナビゲートする機能をシステムで重厚に構築することも考えられ、そのような重厚なシステムを構築すると、事務規程や事務マニュアルの参照の必要性が無くなるか、または低減するので、事務手続に要する作業時間を短縮することができる。しかし、前述したように、制度変更や会社の方針の変更に伴って、事務規程や事務マニュアルが改訂される場合があり、そのような場合に、改訂に対応させて重厚なシステムを変更する際には、多額の改修コストと長期の改修期間が必要となるという問題が生じる。
【0014】
本発明の目的は、短い作業時間で事務手続を円滑に遂行することができ、かつ、改修コストの低減および改修期間の短縮を図ることができる業務処理システムおよびプログラムを提供するところにある。
【課題を解決するための手段】
【0015】
<システムの基本構成>
【0016】
本発明は、業務用データの入力および登録を含む業務処理を実行するコンピュータにより構成された業務処理システムであって、
業務用データの入力および登録の作業を行うユーザの担当者が操作するユーザ端末からの要求に応じてユーザ端末へネットワークを介して画面の表示用データを送信するとともに、表示された画面を用いてユーザの担当者により入力されたデータをユーザ端末からネットワークを介して受信し、業務処理を実行する業務処理手段と、
各ユーザに共通する業務処理用画面の表示用データを記憶する業務処理用画面記憶手段と、
業務用データの入力および登録の作業に伴うユーザの担当者の事務手続を支援するためにユーザ毎に用意された事務ナビゲーション画面の表示用データを記憶する事務ナビゲーション画面記憶手段とを備え、
事務ナビゲーション画面記憶手段に記憶された事務ナビゲーション画面の表示用データには、ユーザまたはその代行者により表計算ソフトウェアのシート上に表形式で入力設定された事務手続のチェック項目およびその内容を示す文言のテキストデータを用いて、表計算ソフトウェアのシートに付随するマクロの処理で生成されてファイル出力されたデータが含まれ、
業務処理手段は、
ユーザの担当者によるユーザ端末からの要求があった際に、この要求に応じて業務処理用画面記憶手段に記憶された業務処理用画面の表示用データをユーザ端末へ送信することにより業務処理を進行させるとともに、進行する業務処理についての開始前から終了後までの流れの中の少なくとも1個所に挿入配置する状態で、事務ナビゲーション画面記憶手段に記憶された当該ユーザの事務ナビゲーション画面の表示用データをユーザ端末へ送信することにより業務用データの入力および登録を含まない事務手続の支援処理を実行する構成とされていることを特徴とするものである。
【0017】
ここで、「ユーザ」は、例えば、顧客のデータ管理を行う銀行や証券会社等の金融機関、商品やサービスの提供対象である顧客のデータ管理を行う企業、住民のデータ管理を行う役所、患者のデータ管理を行う病院、生徒のデータ管理を行う学校や塾等の教育機関、被災者のデータ管理を行う支援団体、支援者のデータ管理を行う政治団体等の団体であり、営利・非営利は問わない。本発明の業務処理システムは、同種の業務を行う複数の団体(同業他社等)があることが前提で構成されるが、複数の団体(複数のユーザ)に対応可能な構成をとっているという趣旨であり、必ずしも実際に複数の団体に対応している必要はない。すなわち、1ユーザだけに対応している状態であってもよい。そして、「業務用データ」は、これらのユーザが管理(収集、入力、登録、維持、更新、削除、利用、販売、貸与等を含む。)するデータである。
【0018】
また、「担当者」は、ユーザに所属するか、またはユーザに依頼されて業務用データの入力および登録の作業を行う者であるが、入力および登録の作業の専任者である必要はなく、入力および登録の作業を行う機会がある者であれば他の業務を兼務する者でもよく、具体的には、例えば、証券会社や銀行等の金融機関の営業員やオペレータ等である。なお、ユーザが1人の団体(個人企業等)である場合には、ユーザとその担当者とは、実質的に同じとなる。
【0019】
さらに、「ユーザまたはその代行者により表計算ソフトウェアのシート上に表形式で入力設定された」における「代行者」とは、ユーザの依頼に基づき、ユーザによる事務ナビゲーション画面の作成を代行する者であり、例えば、本発明の業務処理システムを運営・管理するシステム運営者等である。また、ここでの「ユーザまたはその代行者」における「ユーザ」は、ユーザ全体またはユーザに属する者のいずれかを指し、事務ナビゲーション画面の作成が、ユーザ(例えば金融機関等)としての意思・方針・戦略・意図等に基づいて行われることを示しているので、ここでの「ユーザ」には、業務用データの入力および登録の作業を行う当該ユーザの「担当者」のみならず、当該ユーザに属しているが、業務用データの入力および登録の作業を行う機会のない者(事務ナビゲーション画面の作成は行うが、業務処理は行わない者であり、例えば、システム技術者やシステム管理部門に属する者等)も含まれる。
【0020】
また、「進行する業務処理についての開始前から終了後までの流れの中の少なくとも1個所に挿入配置する状態」とは、開始から終了までの間の途中のタイミングのみならず、開始前や終了後のタイミングも含む趣旨であり、「少なくとも1個所」であるから、開始前だけや、終了後だけのタイミングも含む趣旨である。
【0021】
このような本発明の業務処理システムにおいては、各ユーザに共通して必要となる業務処理用画面の表示を含む機能(以下、「フロントシステム基本機能」または略して「フロント機能」ということがある。)と、各ユーザが自在に設定可能なユーザ毎の事務ナビゲーション画面の表示を含む機能(以下、「事務ナビゲーション機能」または略して「事務ナビ機能」ということがある。)とを分け、これらの独立した機能による処理を組み合わせて業務処理を実行する。
【0022】
そして、前者のフロント機能は、業務用データの入力および登録を含む業務処理を進行させる機能であり、従来からの業務処理システムが備えている機能と同じである。従って、本発明の業務処理システムの構築にあたっては、既存の業務処理システムを利用して、このフロント機能を実現してもよく、あるいは、新たに業務処理用画面を作成し、このフロント機能を実現してもよい。既存の業務処理システムを利用して構築する場合には、後者の事務ナビゲーション機能を追加するだけでよいので、開発コストを軽減することができる。
【0023】
一方、後者の事務ナビゲーション機能は、業務処理に伴って各ユーザで行われる事務手続(人手による作業)、すなわち業務用データの入力および登録を含まない事務手続を支援する機能であり、従来から行われている事務規程や事務マニュアルの参照に代替する機能である。この事務ナビ機能は、主として事務ナビゲーション画面の表示機能であるが、画面表示だけの機能としてもよく、あるいは、画面表示に加え、チェック項目の確認入力の受け付けや、リンク先の表示操作の受け付けを行う機能としてもよく、チェック項目の確認入力の受け付けも行う機能とすれば、ユーザの担当者による事務手続の漏れやミスの未然防止がより一層図られることになり、リンク先の表示操作の受け付けも行う機能とすれば、支援の拡充がより一層容易になる。従って、この事務ナビ機能は、フロント機能と独立した機能であるため、業務用データ自体の入力の受付は行わないが、その他の入力の受付、例えばチェック項目の確認入力の受付等は行うようにしてもよい。
【0024】
このようにフロント機能と事務ナビ機能とを分け、独立した機能とし、業務処理を実行する際には、フロント機能による処理の進行に合わせて、事務ナビ機能による処理を組み込むようにしたので、システムの改修や変更等は、相互に影響を与えない。例えば、制度変更や会社の方針の変更等により事務手続の流れが変更されたものの、入力および登録の対象である業務用データの形態には変更がない場合等には、システムのうちフロント機能に係る部分を変更することなく、事務ナビ機能に係る部分だけを変更すればよい。一方、事務手続の流れに変更はないが、業務用データを登録するデータベースの仕様が変更された場合等には、事務ナビ機能に係る部分を変更することなく、フロント機能に係る部分だけを変更すればよい。このため、改修コストの低減および改修期間の短縮を図ることが可能となる。
【0025】
また、システムのうち事務ナビ機能に係る部分を構築するには、事務ナビゲーション画面の表示用データを用意(新規作成や更新)することが必要となるが、事務ナビゲーション画面の表示用データの少なくとも一部については、ユーザまたはその代行者が、表計算ソフトウェアのシートを用いて容易に用意することができるので、この点でも、改修コストの低減および改修期間の短縮を図ることが可能となる。さらに、表計算ソフトウェアのシートを用いるので、システム技術についての深い知識がない者でも、シートへの入力設定を行えば、シートに付随するマクロにより、事務ナビゲーション画面の表示用データの少なくとも一部を簡単に作成することが可能となる。
【0026】
さらに、事務ナビゲーション機能を設けたことによる根本的な効果として、事務ナビゲーション画面の表示により、ユーザの担当者に対し、適切なタイミングで、事務手続に必要な情報を過不足なく提供することが可能となるので、ユーザの担当者は、短い作業時間で事務手続を円滑に遂行することができるようになり、これらにより前記目的が達成される。
【0027】
<複数種類の個別の業務処理がある場合の構成>
【0028】
また、前述した業務処理システムにおいて、
業務処理用画面記憶手段は、
複数種類の個別の業務処理の各々についての業務処理用画面の表示用データを記憶する構成とされ、
事務ナビゲーション画面記憶手段は、
複数種類の個別の業務処理の各々についてユーザ毎に用意された事務ナビゲーション画面の表示用データを記憶する構成され、
業務処理手段は、
ユーザの担当者によるユーザ端末からの要求があった際に、この要求に応じて業務処理用画面記憶手段に記憶された業務処理用画面の表示用データのうちの当該ユーザの担当者により選択された個別の業務処理についての業務処理用画面の表示用データをユーザ端末へ送信することにより、当該ユーザの担当者により選択された個別の業務処理を進行させるとともに、進行する個別の業務処理についての開始前から終了後までの流れの中の少なくとも1個所に挿入配置する状態で、事務ナビゲーション画面記憶手段に記憶された当該ユーザの事務ナビゲーション画面の表示用データのうちの当該ユーザの担当者により選択された個別の業務処理についての事務ナビゲーション画面の表示用データをユーザ端末へ送信することにより業務用データの入力および登録を含まない事務手続の支援処理を実行する構成とされていることが望ましい。
【0029】
ここで、「業務処理手段」における「事務ナビゲーション画面記憶手段に記憶された当該ユーザの事務ナビゲーション画面の表示用データのうちの当該ユーザの担当者により選択された個別の業務処理についての事務ナビゲーション画面の表示用データ」という記載中の「当該ユーザ」とは、複数のユーザ(例えば、複数の金融機関等)がいる場合のその中の1ユーザという意味であり、「当該ユーザの担当者により選択された個別の業務処理」とは、複数種類の個別の業務処理(例えば、口座開設、注文執行等)がある場合にその中でその1ユーザの担当者により選択された1つの個別の業務処理という意味である。
【0030】
このように複数種類の個別の業務処理の各々についてユーザ毎の事務ナビゲーション画面の表示用データを用意した構成とした場合には、個別の業務処理毎に内容の異なる事務手続に対応することが可能となる。すなわち、複数種類の個別の業務処理があれば、それらの事務手続はそれぞれ異なる内容となるのが通常であるので、それらの事務手続の流れに応じて用意すべき事務ナビゲーション画面の内容も異なるものとなる。このため、そのような異なる事務手続の流れに対応するために、個別の業務処理毎に内容の異なる事務ナビゲーション画面を用意しておくことが可能となる。
【0031】
また、複数種類の個別の業務処理があれば、それぞれの個別の業務処理について、事務手続を支援するために事務ナビゲーション画面を表示すべき適切なタイミングが異なる場合(例えば、ある個別の業務処理では、開始前および終了後が適切であり、別の個別の業務処理では、開始前だけとすることが適切である等)もあり、そのような個別の業務処理毎の事務ナビゲーション画面の挿入配置箇所の相違、すなわち画面の表示タイミング(画面の表示用データの送信タイミング)の相違にも対応可能となる。
【0032】
<事務ナビゲーション画面の表示後におけるスキップ機能を備えた構成>
【0033】
さらに、前述した業務処理システムにおいて、
事務ナビゲーション画面は、
画面表示されている全てのチェック項目に対してユーザの担当者による確認入力が行われないと次の業務処理用画面の表示処理へ進めない構成とされるとともに、画面中に設けられたスキップボタンを押すと、チェック項目に対する確認入力が行われなくても次の業務処理用画面の表示処理へ進むことができる構成とされていることが望ましい。
【0034】
このように全てのチェック項目に対して確認入力が行われないと次の画面へ進めないようにしつつ、スキップの機能を備えた構成とした場合には、原則として、用意された全てのチェック項目に対して確認入力が行われないと次の画面へ進めないようになっているので、事務手続の漏れやミスの発生を、より一層確実に抑えることが可能となるうえ、スキップ機能を備えているので、支援が不要な担当者にとっては、スキップ機能を利用することで、より早く事務手続を終わらせることが可能となることから、事務手続に要する作業時間を、より一層短縮することができるようになる。このため、ベテランの担当者がいる場合や、事務手続を行う頻度が高く事務手続に慣れている担当者がいる場合等に対応することが可能となる。
【0035】
<事務ナビゲーション画面を非表示とするスキップ機能を備えた構成>
【0036】
そして、前述した業務処理システムにおいて、
事務ナビゲーション画面の全部の画面についてのユーザによる表示若しくは非表示の選択情報、または、事務ナビゲーション画面の一部の画面について非表示を選択したユーザおよび非表示対象とされた事務ナビゲーション画面の情報を記憶する画面管理情報記憶手段を備え、
業務処理手段は、
ユーザの担当者によるユーザ端末からの要求があった際に、この要求に応じて業務処理用画面記憶手段に記憶された業務処理用画面の表示用データをユーザ端末へ送信することにより業務処理を進行させるとともに、画面管理情報記憶手段に記憶された全部の画面についてのユーザによる表示若しくは非表示の選択情報、または、一部の画面について非表示を選択したユーザおよび非表示対象の事務ナビゲーション画面の情報を用いて、事務ナビゲーション画面記憶手段に記憶された当該ユーザの事務ナビゲーション画面の表示用データをユーザ端末へ送信するか否かを判断し、非表示対象とされている事務ナビゲーション画面の全部または一部の画面については、その表示用データをユーザ端末へ送信することなく、次の業務処理用画面の表示用データをユーザ端末へ送信するスキップ処理を実行する構成とされていることが望ましい。
【0037】
ここで、「画面管理情報記憶手段」に記憶させる「事務ナビゲーション画面の全部の画面についてのユーザによる表示若しくは非表示の選択情報」は、具体的には、例えば、ユーザ(金融機関等)の識別情報およびそれに関連付けられた表示・非表示のフラグ等であり、本発明の業務処理システムを運営するシステム運営者が、ユーザの意向を受けて運営者端末を操作して設定することができるが、ユーザ自身が自己のユーザ端末を操作して設定してもよい。
【0038】
また、「画面管理情報記憶手段」に記憶させる「事務ナビゲーション画面の一部の画面について非表示を選択したユーザおよび非表示対象とされた事務ナビゲーション画面の情報」についても、システム運営者がユーザからの依頼を受けて運営者端末を操作して設定してもよく、ユーザ自身が自己のユーザ端末を操作して設定してもよい。そして、後者のように、ユーザ自身が設定する場合は、例えば、業務処理用画面に、ユーザの管理者機能で入力することができる事務ナビゲーション画面の非表示を選択する入力部を設けておき、業務処理手段を、業務処理用画面でユーザの管理者機能により事務ナビゲーション画面の非表示の選択入力が行われた際に、ユーザ端末からネットワークを介して送信されてくる事務ナビゲーション画面の非表示の選択の入力データを受信し、非表示対象とされた事務ナビゲーション画面の情報を画面管理情報記憶手段に記憶させる画面管理情報設定処理を実行する構成とすることができる。
【0039】
このように事務ナビゲーション画面を非表示とするスキップ処理を行う構成とした場合には、例えば、あるユーザ(金融機関等)については、そもそも最初から事務ナビゲーション機能が不要である場合、あるいは、業務処理に伴う事務手続について一定の期間が経過し、全ての担当者が事務手続に慣れた場合、ベテランの担当者しかいなくなった場合、従来のように事務規程や事務マニュアルを使用したいという担当者ばかりになった場合等のように、事務ナビゲーション画面の支援が不要になった場合、あるいは、事務規程や事務マニュアルが改訂されたばかりで、事務ナビゲーション画面の変更処理が未だ済んでいない場合、事務ナビゲーション画面の表示に間違い等が発見された場合、システムのうち事務ナビゲーション機能に係る部分に不具合が生じた場合等、何らかの事情で、事務規程や事務マニュアルを使用することになった場合に対応することが可能となる。
【0040】
<事務ナビゲーション画面の挿入配置の要否を各ユーザが選択可能な構成>
【0041】
また、前述した業務処理システムにおいて、
業務処理手段は、
業務処理用画面をユーザ端末に表示させることにより進行する業務処理についての開始前から終了後までの流れの中の予め定められた少なくとも1個所に、事務ナビゲーション画面を挿入配置可能な構成とされるとともに、
事務ナビゲーション画面の表示用データをユーザ端末へ送信するタイミングで、送信対象の事務ナビゲーション画面の表示用データが事務ナビゲーション画面記憶手段に記憶されているか否かを判断し、送信対象の事務ナビゲーション画面の表示用データが記憶されていない場合には、事務ナビゲーション画面の表示用データをユーザ端末へ送信することなく、業務処理用画面記憶手段に記憶された次の業務処理用画面の表示用データをユーザ端末へ送信する処理を実行する構成とされていることが望ましい。
【0042】
このように事務ナビゲーション画面の表示用データの送信タイミングで、送信対象の事務ナビゲーション画面の表示用データが事務ナビゲーション画面記憶手段に記憶されているか否かを判断する構成とした場合には、事務ナビゲーション画面を挿入配置することの要否を、各ユーザが選択可能となる。このため、進行する業務処理についての開始前から終了後までの流れにおいて、事務ナビゲーション画面の挿入配置可能な箇所が、システム構成として予め定められているとき、全てのユーザが、予め定められた箇所の全てに事務ナビゲーション画面を挿入配置すべきであると考えるわけではなく、ユーザによって、事務ナビゲーション画面を挿入配置すべきであると考える箇所が異なる場合もあることから、そのような場合に対応することが可能となる。例えば、あるユーザは、業務処理の開始前および終了後の2箇所に事務ナビゲーション画面を挿入配置すべきであると考え、別のユーザは、業務処理の開始前だけに挿入配置すべきであると考える場合があり、後者のユーザは、業務処理の終了後(挿入配置は不要と考えた箇所)に対応する事務ナビゲーション画面を用意する必要はなくなり、また、用意しなくても、システムとして不具合を生じることはない構成とされている。さらに、ユーザが、予め定められた挿入配置可能な箇所のいずれにも、事務ナビゲーション画面を配置しないという選択をすることもでき、この場合にも、システムとして不具合を生じることはない構成とされている。
【0043】
<表計算ソフトウェアのシートおよび事務ナビゲーション画面の表示用データの雛形データをネットワークを介して提供する構成>
【0044】
さらに、前述した業務処理システムにおいて、
表計算ソフトウェアのシートおよび事務ナビゲーション画面の表示用データの雛形データを記憶する事務ナビ設定シート記憶手段と、
事務ナビゲーション画面の作成を行うユーザの画面作成者またはその代行者によるユーザ端末またはその他の端末からの要求に応じて、事務ナビ設定シート記憶手段に記憶された表計算ソフトウェアのシートおよび事務ナビゲーション画面の表示用データの雛形データを、ユーザ端末またはその他の端末へネットワークを介して送信する処理を実行する事務ナビ設定シート提供手段とを備えた構成とすることが望ましい。
【0045】
ここで、「事務ナビゲーション画面の作成を行うユーザの画面作成者またはその代行者」における「画面作成者」には、業務用データの入力および登録の作業を行う当該ユーザの「担当者」のみならず、当該ユーザに属しているが、業務用データの入力および登録の作業を行う機会のない者(事務ナビゲーション画面の作成は行うが、業務処理は行わない者であり、例えば、システム技術者やシステム管理部門に属する者等)も含まれる。また、「代行者」は、ユーザの依頼に基づき、ユーザによる(ユーザの画面作成者による)事務ナビゲーション画面の作成を代行する者であり、例えば、本発明の業務処理システムを運営・管理するシステム運営者等である。
【0046】
このように表計算ソフトウェアのシートおよび事務ナビゲーション画面の表示用データの雛形データをネットワークを介して提供する構成とした場合には、いつでも、どこでも(いずれの端末でも)、誰でも(いずれの端末を操作する者でも)、表計算ソフトウェアのシートおよび事務ナビゲーション画面の表示用データの雛形データを、ネットワークを介して取得することができるので、いつでも、どこでも、誰でも、事務ナビゲーション画面の作成(表計算ソフトウェアのシート上での必要データの入力設定、および入力設定したデータを用いた事務ナビゲーション画面の表示用データの生成)を行うことができるようになる。このため、例えば、制度変更や会社の方針の変更等により事務手続の流れが変わった場合等に、ユーザは、迅速に対応することが可能となる。
【0047】
<事務ナビゲーション画面作成装置を備えた構成>
【0048】
そして、前述した業務処理システムにおいて、
ユーザ端末若しくはその他の端末またはその他のコンピュータにより構成され、表計算ソフトウェアのシート上で、事務ナビゲーション画面の作成を行うユーザの画面作成者またはその代行者による事務手続のチェック項目およびその内容を示す文言のテキストデータの入力設定を受け付けるとともに、入力設定されたデータを用いて、表計算ソフトウェアのシートに付随するマクロの機能により、事務ナビゲーション画面の表示用データの少なくとも一部を生成してファイル出力する処理を実行する事務ナビゲーション画面作成装置を備えた構成とすることが望ましい。
【0049】
ここで、「事務ナビゲーション画面作成装置」で使用する「表計算ソフトウェアのシート」は、ネットワークを介してサーバから取得したものでもよく、例えばDVDやCDやUSBメモリ等の記録媒体から読み込んだものでもよく、あるいは、例えば本発明の業務処理システムを運営・管理するシステム運営者等から電子メール等の通信手段により受信したものでもよい。
【0050】
このように事務ナビゲーション画面作成装置を備えた構成とした場合には、ユーザの画面作成者またはその代行者が、表計算ソフトウェアのシート上で、事務手続のチェック項目およびその内容を示す文言のテキストデータの入力設定を行うだけで、事務ナビゲーション画面の表示用データの少なくとも一部を、容易に生成することができる。このため、例えば、制度変更や会社の方針の変更等により事務手続の流れが変わった場合等に、ユーザは、迅速に対応することが可能となる。
【0051】
<事務ナビゲーション画面を、ユーザ毎で、かつ、担当者毎に用意するか、または、ユーザ毎で、かつ、担当者群毎に用意する構成>
【0052】
また、前述した業務処理システムにおいて、
事務ナビゲーション画面記憶手段は、
ユーザ毎で、かつ、担当者毎に用意されるか、または、ユーザ毎で、かつ、ユーザ内の複数の担当者を区分けして形成した担当者群毎に用意された事務ナビゲーション画面の表示用データを記憶する構成とされ、
業務処理手段は、
進行する業務処理についての開始前から終了後までの流れの中の少なくとも1個所に挿入配置する状態で、事務ナビゲーション画面記憶手段に記憶された当該ユーザの事務ナビゲーション画面の表示用データをユーザ端末へ送信する際には、当該ユーザの担当者のログインの際に取得した担当者のログインIDに対応する当該担当者の事務ナビゲーション画面の表示用データ、または、担当者のログインIDに対応する当該担当者の属する担当者群の事務ナビゲーション画面の表示用データを送信する処理を実行する構成とされていてもよい。
【0053】
ここで、「ユーザ内の複数の担当者を区分けして形成した担当者群」における「担当者群」とは、事務ナビゲーション画面の表示内容を相違させる単位となる担当者の集合であり、例えば、ベテランの担当者群、新人の担当者群、ある特定の個別の業務処理を行う頻度の高い担当者群、ある特定の個別の業務処理を行う頻度の低い担当者群、専門分野や職種で分けた担当者群、管理者か否かで分けた担当者群等である。但し、1人の担当者により形成される担当者群が含まれていてもよい。なお、担当者がいずれの担当者群に属するか、すなわち、担当者のログインIDと、担当者群とを関連付ける情報(紐付け)は、業務処理システムを構成するサーバ内に設けておくことができる。
【0054】
このように事務ナビゲーション画面を、ユーザ毎で、かつ、担当者毎に用意するか、または、ユーザ毎で、かつ、担当者群毎に用意する構成とした場合には、担当者や担当者群の有する特性に応じた事務ナビゲーション画面を用意することが可能となる。例えば、新人の担当者には、スキップボタンが設けられていない事務ナビゲーション画面を送信し、ベテランの担当者には、スキップボタンが設けられている事務ナビゲーション画面を送信したり、あるいは、新人の担当者とベテランの担当者とで、チェック項目の内容を示す文言の内容を変えたり、チェック項目の数を変えたりすること等ができる。
【0055】
<マクロ機能を実現するプログラムの発明>
【0056】
本発明は、表計算ソフトウェアのシートに付随するマクロの機能をコンピュータに実現させるためのプログラムであって、
表計算ソフトウェアのシート上に表形式で入力設定されたデータを用いて、以上に述べた業務処理システムで用いる事務ナビゲーション画面の表示用データの少なくとも一部を生成してファイル出力するマクロの機能をコンピュータに実現させることを特徴とするものである。
【0057】
また、上記のマクロ機能を実現するプログラムにおいて、
表計算ソフトウェアのシート上には、事務ナビゲーション画面に表示する各項目の大小を含む見出しの種別を選択入力するレベルカラムと、各項目の内容を示す文言のテキストデータを入力する内容カラムと、文言のみの項目・チェックボックスを設ける項目・リンクを張る項目のいずれであるかおよびボタンを設ける項目についてのボタンの種別を含む各項目の属性を選択入力するパーツカラムと、このパーツカラムでリンクを張る項目を選択入力した場合のリンク先を入力するパーツ設定カラムとが設けられ、
表計算ソフトウェアのシート上のレベルカラム、内容カラム、パーツカラム、およびパーツ設定カラムに入力設定されたデータを用いて、事務ナビゲーション画面の表示用データの少なくとも一部を生成してファイル出力するマクロの機能をコンピュータに実現させる構成とすることが望ましい。
【0058】
このように表計算ソフトウェアのシート上のレベルカラム、内容カラム、パーツカラム、およびパーツ設定カラムに必要なデータを入力設定する構成とした場合には、ユーザの画面作成者またはその代行者は、各カラムへのデータの入力設定を行うだけで、マクロの機能により、事務ナビゲーション画面の表示用データの少なくとも一部を、容易に生成することが可能となる。
【0059】
<業務処理システムを実現するプログラムの発明>
【0060】
本発明のプログラムは、以上に述べた業務処理システムとして、コンピュータを機能させるためのものである。
【0061】
なお、以上に述べたプログラムまたはその一部は、例えば、光磁気ディスク(MO)、コンパクトディスク(CD)、デジタル・バーサタイル・ディスク(DVD)、フレキシブルディスク(FD)、磁気テープ、読出し専用メモリ(ROM)、電気的消去および書換可能な読出し専用メモリ(EEPROM)、フラッシュ・メモリ、ランダム・アクセス・メモリ(RAM)、ハードディスク、ソリッドステートドライブ(SSD)、フラッシュディスク等の記録媒体に記録して保存や流通等させることが可能であるとともに、例えば、LAN、MAN、WAN、インターネット、イントラネット、エクストラネット等の有線ネットワーク、あるいは無線通信ネットワーク、さらにはこれらの組合せ等の伝送媒体を用いて伝送することが可能であり、また、搬送波に載せて搬送することも可能である。さらに、以上に述べたプログラムは、他のプログラムの一部分であってもよく、あるいは別個のプログラムと共に記録媒体に記録されていてもよい。
【発明の効果】
【0062】
以上に述べたように本発明によれば、事務ナビゲーション機能を備えているので、短い作業時間で業務処理に伴う事務手続を円滑に遂行することができるうえ、フロント機能と事務ナビゲーション機能とを分け、独立した機能としたので、システムの改修や変更等は、相互に影響を与えないことから、改修コストの低減および改修期間の短縮を図ることができるという効果がある。
【発明を実施するための形態】
【0064】
以下に本発明の一実施形態について図面を参照して説明する。
図1には、本実施形態の業務処理システム10の全体構成が示されている。
図2には、事務ナビゲーション画面の設定および業務処理の全体の概略的な流れがフローチャートで示されている。
図3〜
図5は、各種の個別の業務処理への移行前の共通機能による処理、および個別の業務処理である口座開設(個人)や国内投信(買付)の業務処理についての画面遷移の説明図である。また、
図6には、事務ナビ設定シートの具体的な入力例が示され、
図7には、事務ナビゲーション画面の具体的な作成例が示されている。さらに、
図8には、事務ナビ設定シートの入力方法が示され、
図9には、事務ナビゲーション機能を実現するファイル構成が示され、
図10には、事務ナビゲーション画面の設定時における画面構成ファイルの流れが示されている。
【0066】
図1において、業務処理システム10は、事務ナビゲーション機能による事務手続の支援処理を含む業務処理を実行するウェブ・アプリケーションサーバ20(以下、WEB/APサーバということがある。)と、このウェブ・アプリケーションサーバ20と通信回線3で接続されて業務処理で登録された業務用データを記憶するデータベースサーバ80(以下、DBサーバということがある。)とを備えている。
【0067】
また、ウェブ・アプリケーションサーバ20には、各ユーザ(ここでは、一例として、A社、B社、C社)の担当者が操作するユーザ端末90(90A,90B,90C)がネットワーク1を介して接続されている。
【0068】
さらに、ウェブ・アプリケーションサーバ20には、業務処理システム10の全体の運営・管理を行うシステム運営者(システム運営会社等の団体)の作業者が操作する運営者端末91が運営者内部のネットワーク2を介して接続されている。また、運営者端末91は、外部のネットワーク1にも接続され、ユーザ端末90との間での電子メール等の送受信が可能となっている。なお、
図1では、運営者端末91は、図示および説明の便宜上、外部のネットワーク1および運営者内部のネットワーク2に、別々に接続されている状態となっているが、外部のネットワーク1に接続されるときは、運営者内部のネットワーク2を介して接続されるようになっていてもよい。
【0069】
そして、ユーザ端末90および運営者端末91は、事務ナビゲーション画面を作成する画面作成者が操作する事務ナビゲーション画面作成装置としても機能する。但し、事務ナビゲーション画面作成装置は、
図1中に示されていない別のコンピュータにより構成されていてもよく、その場合には、外部のネットワーク1や運営者内部のネットワーク2に接続可能な端末機能を有しないスタンド・アローンの状態のコンピュータでもよい。
【0070】
ここで、ネットワーク1は、比較的広域なネットワークであり、例えば、インターネット、あるいはインターネットとそれに接続された各種の通信網(例えば、LAN(ローカル・エリア・ネットワーク)やイントラネット等)との組合せ等である。また、ネットワーク2は、システム運営者(システム運営会社等の団体)の内部に設けられたネットワークであり、例えば、LANやイントラネット等である。さらに、WEB/APサーバ20とDBサーバ80とを接続する通信回線3は、ネットワーク2としてもよい。
【0071】
また、業務処理システム10に関与する者は、次の通りである。「ユーザ」は、例えば、銀行や証券会社等の金融機関、一般企業、役所、病院、学校や塾等の教育機関、支援団体、政治団体等のような団体であり、本実施形態では、一例として、3つの金融機関(A社、B社、C社)が、ユーザになっているものとするが、業務処理システム10を利用するユーザの数は、任意であり、3以外の複数の団体でもよく、1団体でもよい。なお、本発明の業務処理システムは、複数の団体(複数のユーザ)に対応可能な構成をとっているが、たまたま利用する団体が1団体(1ユーザ)になっていてもよい。
【0072】
「ユーザの担当者」または単に「担当者」というときの「担当者」は、ユーザに属するか、またはユーザからの入力等の作業の依頼に基づき、事務ナビゲーション機能による事務手続の支援を受けて業務用データの入力および登録を行う者を指し、本発明では、この者が操作する端末を「ユーザ端末」と称している。本実施形態では、「担当者」は、例えば、金融機関の営業員やオペレータ等である。
【0073】
「管理者」は、ユーザに属し、業務処理システム10の管理者機能を使用可能な管理者権限を有する者であるか、またはユーザからの依頼に基づき、管理者権限を代理で行使する者であり、この「管理者」は、「担当者」を兼任していてもよく、あるいは、管理者機能を使用してシステム設定には関与するが、業務用データの入力および登録の作業(口座開設や注文執行等の個別の業務処理)は行わない者であってもよい。本実施形態では、「管理者」は、例えば、金融機関の役職者や管理部門の在籍者等のように、営業員やオペレータ等を管理する立場にある者である。
【0074】
「システム運営者」は、業務処理システム10の全体の運営・管理を行う団体(システム運営会社等)であり、この団体の作業者(団体に属するか、または団体からシステム関連作業の依頼を受けた者)が操作する端末が、運営者端末91である。
【0075】
「画面作成者」は、[1]ユーザに属し、事務ナビゲーション画面の作成を行う者であるか、または[2]ユーザからの依頼に基づき、ユーザに代わってそのユーザ用の事務ナビゲーション画面の作成を行う代行者であり、この者([1]または[2]の者)が操作する端末(ユーザ端末90または運営者端末91)やその他のコンピュータ(事務ナビ設定シートのファイルの読込や、表計算ソフトウェアの実行が可能であれば、スタンド・アローンでもよい。)が、事務ナビゲーション画面作成装置である。この「画面作成者」は、[1]の場合については、ユーザの「担当者」や「管理者」が兼任してもよく、それ以外の者がなってもよい。また、[2]の場合については、「システム運営者」の作業者(システム運営会社等に属するか、またはシステム運営会社等から依頼を受けた者)が代行してもよく、それ以外の者が代行してもよい。
【0076】
<ウェブ・アプリケーションサーバ20の構成>
【0077】
ウェブ・アプリケーションサーバ20は、1台または複数台のコンピュータにより構成され、ネットワーク1を介したユーザ端末90とのデータの送受信を含む処理を実現するフロントシステムとして機能するサーバである。このWEB/APサーバ20は、処理手段21と、この処理手段21に接続された業務処理用画面記憶手段50、事務ナビゲーション画面記憶手段60、プログラム記憶手段70、事務ナビ設定シート記憶手段71、および画面管理情報記憶手段72とを含んで構成されている。
【0078】
このうち、処理手段21を構成する各手段は、WEB/APサーバ20を構成するコンピュータ本体の内部に設けられた中央演算処理装置(CPU)、およびこのCPUの動作手順を規定する1つまたは複数のプログラム、並びに作業用メモリ(主メモリやキャッシュメモリ等)やサーバ内のバス等により実現される。
【0079】
また、各記憶手段50,60,70〜72は、例えば、ハードディスクやソリッドステートドライブ等により好適に実現されるが、記憶容量やアクセス速度等に問題が生じない範囲であれば、DVD等のその他の記録媒体を採用してもよい。
【0080】
なお、本実施形態では、ウェブ・アプリケーションサーバ20とされているが、本発明の業務処理システムは、ウェブサーバと、アプリケーションサーバとを分けて構成してもよい。また、詳細は後述するが、VM(仮想化)インスタンスにより複数のユーザに対応するのではなく、実際にユーザ毎に物理的に別々のWEB/APサーバ20を設置して構成してもよい。
【0081】
<ウェブ・アプリケーションサーバ20/処理手段21の構成>
【0082】
処理手段21は、業務用データの入力受付および登録を含む業務処理を実行する業務処理手段30と、事務ナビ設定シート等を提供する処理を実行する事務ナビ設定シート提供手段40と、画面構成ファイルを設定する処理を実行する画面構成ファイル設定手段41とを含んで構成されている。
【0083】
<ウェブ・アプリケーションサーバ20/処理手段21/業務処理手段30の構成>
【0084】
業務処理手段30は、ユーザ端末90とのデータの送受信を行って業務用データの入力受付の処理を実行するとともに、DBサーバ80にアクセスして業務用データの登録(新規登録・変更・削除を含む。)や参照の処理を実行するものであり、ログイン受付手段31と、共通機能処理手段32と、各種の個別の業務処理を実行するための口座開設手段33、口座情報変更手段34、売買注文手段35等とを含んでいる。なお、個別の業務処理としては、その他に、例えば、顧客の住所・氏名等を変更する業務処理、口座閉鎖の業務処理、顧客の株式等の資産の保有残高を表示する業務処理、顧客の売買取引の履歴を表示する業務処理等があるが、本発明の機能説明を行ううえでは、口座開設手段33(
図4参照)や売買注文手段35(
図5参照)等と同等であるため、説明を省略する。
【0085】
具体的には、業務処理手段30は、業務用データの入力および登録を含む作業を行うユーザの担当者が操作するユーザ端末90(90A,90B,90C)からの要求に応じてユーザ端末90へネットワーク1を介して画面の表示用データを送信するとともに、表示された画面を用いてユーザの担当者により入力されたデータ(ログイン情報、選択操作情報、業務用データ等)をユーザ端末90からネットワーク1を介して受信し、受信した入力データを用いて、実行する業務処理のそれぞれの内容に従って、DBサーバ80にアクセスし、データベース82に記憶された業務用データの登録(新規登録・変更・削除を含む。)や参照の処理を実行する。
【0086】
この業務処理手段30は、複数のユーザがいる場合には、ユーザ毎に設けられ、本実施形態では、A社用の業務処理手段30、B社用の業務処理手段30、C社用の業務処理手段30がある。本実施形態では、A社、B社、C社に共有されるWEB/APサーバ20が、インスタンスにより、あたかもA社用のWEB/APサーバ20、B社用のWEB/APサーバ20、C社用のWEB/APサーバ20が存在するかの如く機能するようになっている。すなわち、前述したように、処理手段21は、CPU、プログラム、主メモリ等により実現されるが、プログラム記憶手段70には、A社用、B社用、C社用のサーバアプリケーションが記憶され、これらの各ユーザ用のサーバアプリケーションにより、CPUや主メモリが共有状態で使用されるようになっている。なお、本発明の業務処理システムは、VM(仮想化)インスタンスではなく、実際にユーザ毎に物理的に別々のWEB/APサーバ20を設置して構成してもよい。
【0087】
<ウェブ・アプリケーションサーバ20/処理手段21/業務処理手段30/ログイン受付手段31の構成>
【0088】
ログイン受付手段31は、ユーザの担当者によるユーザ端末90からのログイン要求に応じてログイン画面G1(
図3参照)の表示用データをネットワーク1を介して送信し、ユーザ端末90からネットワーク1を介して送信されてくる担当者のログイン情報(ログインID、パスワード)を受信し、WEB/APサーバ20内に設けられた当該ユーザのログイン情報記憶手段(不図示)、またはDBサーバ80のデータベース82に設けられた当該ユーザのログイン情報テーブルを参照し、ログイン処理を実行するものである。
【0089】
また、ログイン受付手段31は、ログイン要求の送信元のユーザ端末90のWEBブラウザに対し、セッションIDを発行してセッションを確立する。そして、業務処理手段30により、ログイン以降の全ての業務処理において、このセッションIDを保持するセンション管理が実行される。なお、業務処理手段30による業務処理に限らず、事務ナビ設定シート提供手段40および画面構成ファイル設定手段41による処理を含め、処理手段21による全ての処理について、同様なセッション管理が実行される。この際、セッション管理の方法は、任意であり、例えば、[1]最初にWEB/APサーバ20がユーザ端末90のWEBブラウザにクッキー(Cookie)を送り、WEBブラウザでクッキーを保持しておき、ユーザ端末90からの次回以降の処理要求時にWEB/APサーバ20にクッキーを送り返してもらう方法でもよく、[2]WEB/APサーバ20からユーザ端末90に送信するWEBページ内におけるリンク先のURL(次の画面の表示要求用の実行ボタンのURL)の記述箇所にセッションIDを埋め込み(URLにセンションIDを付し)、ユーザ端末90のWEBブラウザが、次の画面の表示要求時に、セッションID付きのURLをWEB/APサーバ20に送る方法でもよく、[3]WEB/APサーバ20がフォーム・データにセッションIDを埋め込んでユーザ端末90へ送信し、ユーザ端末90のWEBブラウザが、次の画面の表示要求時に、パラメータとしてセッションIDをWEB/APサーバ20に送る方法でもよい。いずれのセッション管理の方法を採用した場合でも、業務処理手段30による業務処理については、フロント機能により表示された業務処理用画面(WEB画面)からの処理要求時と、事務ナビ機能により表示された事務ナビゲーション画面(WEB画面)からの処理要求時とにおいて、ユーザ端末90のWEBブラウザからWEB/APサーバ20へ同じセッションIDが送信されてくるので、これによりフロント機能と事務ナビ機能との間でのセッションの保持が行われる。
【0090】
なお、ユーザの担当者は、ユーザ端末90からログイン要求を送信する際には、自分が所属するユーザ、または自分に入力等の作業を依頼した依頼元のユーザ(ここでは、A社、B社、C社のいずれかの金融機関)についての業務処理を実行するためのログイン要求(A社用、B社用、C社用のいずれかのログイン画面G1の表示要求)を行う。すなわち、ユーザの担当者は、当該ユーザ用のログイン画面G1(WEBページ)のURLによる表示要求を行う。
【0091】
<ウェブ・アプリケーションサーバ20/処理手段21/業務処理手段30/共通機能処理手段32の構成>
【0092】
共通機能処理手段32は、ログイン受付手段31によるログイン処理の後に行われる業務処理のうち、個別の業務処理(口座開設、売買注文等)に移行する前の共通機能の処理を実行するものである。
【0093】
具体的には、共通機能処理手段32は、ログイン後のユーザの担当者の操作するユーザ端末90に対し、ホーム画面G2(
図3参照)の表示用データをネットワーク1を介して送信する処理を実行する。また、共通機能処理手段32は、ログイン後のユーザの担当者によるユーザ端末90からの口座検索要求に応じて、口座検索画面G3(
図3参照)の表示用データをネットワーク1を介して送信し、ユーザ端末90からネットワーク1を介して送信されてくる口座検索の条件データ(検索対象となる顧客の情報であり、例えば、顧客の名前等)を受信し、その条件データを含む口座検索指示(SQL)をDBサーバ80に送り、DBサーバ80から返ってくる検索結果を示すデータを受け取り、検索条件に合致する口座がある場合には、検索条件に合致した全ての口座を一覧表示する検索結果画面G4(
図3参照)の表示用データを、一方、検索条件に合致する口座がない場合には、検索条件に合致する口座が無い旨を表示する検索結果画面G5(
図3参照)の表示用データを、ネットワーク1を介してユーザ端末90へ送信する処理を実行する。
【0094】
また、共通機能処理手段32は、検索条件に合致する口座があり、検索結果画面G4(
図3参照)を送信した場合において、その後、検索結果画面G4上で担当者により選択入力されてユーザ端末90からネットワーク1を介して送信されてくる口座選択情報を受信し、その口座に関する詳細情報が必要であれば、その取得指示(SQL)をDBサーバ80に送り、DBサーバ80から返ってくるその口座に関する詳細情報を受け取り、受け取ったその口座に関する詳細情報を表示した状態のメイン画面G6(
図3参照)の表示用データを、ネットワーク1を介してユーザ端末90へ送信する処理を実行する。
【0095】
さらに、共通機能処理手段32は、ユーザの管理者(管理者機能を使用できる権限を有する者)が、管理者機能により、業務処理用画面であるホーム画面G2やメイン画面G6(
図3参照)に設けられたスキップチェックボックスにおいて、事務ナビゲーション画面の非表示の選択入力を行った際に、ユーザ端末90からネットワーク1を介して送信されてくる事務ナビゲーション画面の非表示の選択の入力データを受信し、非表示対象とされた事務ナビゲーション画面の情報(例えば、HTMLファイルのファイル名称等)を、当該ユーザの識別情報と関連付けて画面管理情報記憶手段72に記憶させる画面管理情報設定処理を実行する。なお、この管理者機能による非表示選択の設定を受け付ける機能の設置は、省略してもよい。また、画面管理情報記憶手段72は、WEB/APサーバ20ではなく、DBサーバ80にデータベースの構成テーブルとして設けられていてもよい。
【0096】
そして、共通機能処理手段32において、上記のような管理者機能による非表示選択の設定を受け付ける機能の設置を省略した場合、あるいは、省略しなかった場合のいずれの場合であっても、処理手段21は、事務ナビゲーション画面の全部の画面についてのユーザによる表示若しくは非表示の選択情報を受け付け、受け付けた表示・非表示の選択情報(例えば、表示・非表示のフラグ等)を、当該ユーザの識別情報と関連付けて画面管理情報記憶手段72に記憶させる画面管理情報設定処理を実行する構成とすることができる。この際、画面管理情報記憶手段72をWEB/APサーバ20ではなく、DBサーバ80に設ける場合には、受け付けた表示・非表示の選択情報を、当該ユーザの条件を設定する当該ユーザ用のテーブルに記憶するようにすれば、当該ユーザの識別情報と関連付けることができる。また、表示・非表示の選択情報とともに、当該ユーザの識別情報を、データとしてデータベース内に保持することにより、当該ユーザの識別情報との関連付けを行うようにしてもよい。なお、事務ナビゲーション画面の全部の画面についてのユーザによる表示・非表示の選択情報は、ユーザの意向を受けたシステム運営者による操作で運営者端末91からネットワーク2を介して送信されてくるものを受信してもよく、ユーザ自身による操作でユーザ端末90からネットワーク1を介して送信されてくるものを受信してもよい。
【0097】
<ウェブ・アプリケーションサーバ20/処理手段21/業務処理手段30/各種の個別の業務処理を行う手段33,34,35等に共通する構成>
【0098】
口座開設手段33、口座情報変更手段34、売買注文手段35等は、それぞれ別々の流れの事務手続を要する別々の内容の業務処理を行う手段であるが、これらの各種の個別の業務処理に共通する処理として、以下のような処理を実行する。すなわち、個別の業務処理を行う各手段33,34,35等は、ユーザの担当者によるユーザ端末90からの個別業務処理の開始要求をネットワーク1を介して受信すると、この要求に応じて、[α]フロント機能として、業務処理用画面記憶手段50に記憶された当該ユーザの業務処理用画面(但し、原則として、各ユーザの業務処理用画面の内容は共通している。)の表示用データのうちの当該ユーザの担当者により選択された個別の業務処理についての業務処理用画面の表示用データをユーザ端末90へ送信することにより、当該ユーザの担当者により選択された個別の業務処理を進行させるとともに、[β]事務ナビゲーション機能として、進行する個別の業務処理についての開始前から終了後までの流れの中の少なくとも1個所に挿入配置する状態で、事務ナビゲーション画面記憶手段60に記憶された当該ユーザの事務ナビゲーション画面(各ユーザが自在に設定する。)の表示用データのうちの当該ユーザの担当者により選択された個別の業務処理についての事務ナビゲーション画面の表示用データをユーザ端末90へ送信することにより、業務用データの入力および登録を含まない事務手続の支援処理を実行する。従って、[β]事務ナビゲーション機能による事務手続の支援処理では、データベース82に記憶された業務用データは使用しないので、DBサーバ80へのアクセスは行われない。
【0099】
この際、個別の業務処理を行う各手段33,34,35等は、[β]事務ナビゲーション機能として、事務ナビゲーション画面の表示用データをユーザ端末90へ送信するタイミングで、送信対象の事務ナビゲーション画面の表示用データが、事務ナビゲーション画面記憶手段60に記憶されているか否かを判断し、送信対象の事務ナビゲーション画面の表示用データが記憶されていない場合には、事務ナビゲーション画面の表示用データをユーザ端末90へ送信することなく、業務処理用画面記憶手段50に記憶された次の業務処理用画面の表示用データを、ユーザ端末90へ送信する処理を実行する。
【0100】
また、個別の業務処理を行う各手段33,34,35等は、[β]事務ナビゲーション機能として、事務ナビゲーション画面の表示用データをユーザ端末90へ送信するタイミングで、画面管理情報記憶手段72に記憶された非表示対象の事務ナビゲーション画面の情報(HTMLファイルの名称等)を用いて、送信対象の事務ナビゲーション画面の表示用データが、非表示対象の事務ナビゲーション画面の表示用データに該当するか否かを判断し、非表示対象とされている事務ナビゲーション画面については、その表示用データをユーザ端末90へ送信することなく、次の業務処理用画面の表示用データを、ユーザ端末90へ送信するスキップ処理を実行する。この際の非表示対象であるか否かの判断は、ユーザ端末90からの次の画面の表示要求に、送信対象の事務ナビゲーション画面のURLが含まれているので、そのURLの中に含まれているHTMLファイルの名称と、画面管理情報記憶手段72に記憶された非表示対象の事務ナビゲーション画面のHTMLファイルの名称とを比較することにより実行される。
【0101】
<ウェブ・アプリケーションサーバ20/処理手段21/業務処理手段30/口座開設手段33の構成>
【0102】
口座開設手段33は、検索結果画面G4またはG5(
図3参照)上で担当者により選択入力されてユーザ端末90からネットワーク1を介して送信されてくる新規口座の種別(個人・法人等)の選択情報を受信したときに、個別の業務処理である口座開設(個人・法人等)の処理を実行するものである。
【0103】
ここで、口座開設手段33は、口座開設(個人)の処理の詳細については、
図2および
図4を用いて後述するので、ここでは、口座開設(個人)の処理に含まれる原則的な処理を説明する。なお、個別の業務処理としての口座開設(法人)の処理も、口座開設(個人)の処理と同様である。
【0104】
口座開設手段33は、口座開設(個人・法人等)の処理として、予め定められた順番およびタイミングで、[α]フロント機能による口座開設(個人・法人等)の処理と、[β]事務ナビゲーション機能による口座開設(個人・法人等)の処理とを実行する。
【0105】
[α]前者のフロント機能による口座開設(個人・法人等)の処理は、各ユーザ(本実施形態では、A社、B社、C社)に共通する処理であり、従来からの業務処理システムが備えている機能による口座開設(個人・法人等)の処理と同様である。従って、このフロント機能による処理には、ユーザの担当者からの業務処理用画面の表示要求があったときに当該ユーザ用の業務処理用画面記憶手段50(本実施形態では、51〜53のいずれか)に記憶された口座開設(個人・法人等)の業務処理用画面の表示データを、ネットワーク1を介してユーザ端末90へ送信することにより、口座開設(個人・法人等)の業務処理用画面を、ユーザ端末90に画面表示させる処理が含まれる。この際、送信対象の特定情報、すなわちユーザ端末90に画面表示させる口座開設(個人・法人等)の業務処理用画面を特定するURLの情報は、前の画面の表示用データに含まれており、このURLの情報は、前の画面上での業務処理用画面(次の画面に相当)の表示要求の際に、セッションIDとともにネットワーク1を介してユーザ端末90からWEB/APサーバ20へ送信されてくる。また、フロント機能による処理には、口座開設(個人・法人等)の業務処理用画面を用いてユーザの担当者により入力されて、ネットワーク1を介してユーザ端末90から送信されてくる口座開設(個人・法人等)のための業務用データを受信し、受信した業務用データをDBサーバ80へ送り、当該ユーザ用(本実施形態では、A社用、B社用、C社用のいずれか)のデータベース82に登録する処理も含まれる。
【0106】
[β]後者の事務ナビゲーション機能による口座開設(個人・法人等)の処理は、口座開設(個人・法人等)のための業務処理に伴って各ユーザ(本実施形態では、A社、B社、C社)で行われる事務手続(人手による作業)を支援するためのユーザ毎の処理であり、この事務手続の流れは、ユーザ毎に異なるので、事務ナビゲーション機能による処理は、各ユーザが自在に設定することができるようになっている。従って、この事務ナビゲーション機能による処理には、ユーザの担当者からの事務ナビゲーション画面の表示要求があったときに当該ユーザ用の事務ナビゲーション画面記憶手段60(本実施形態では、61〜63のいずれか)に記憶された口座開設(個人・法人等)の事務ナビゲーション画面の表示データを、ネットワーク1を介してユーザ端末90へ送信することにより、口座開設(個人・法人等)の事務ナビゲーション画面を、ユーザ端末90に画面表示させる処理が含まれる。この際、送信対象の特定情報、すなわちユーザ端末90に画面表示させる口座開設(個人・法人等)の事務ナビゲーション画面を特定するURLの情報は、前の画面の表示用データに含まれており、このURLの情報は、前の画面上での事務ナビゲーション画面(次の画面に相当)の表示要求の際に、セッションIDとともにネットワーク1を介してユーザ端末90からWEB/APサーバ20へ送信されてくる。一方、この事務ナビゲーション機能[β]は、前者のフロント機能[α]と独立した機能であるため、フロント機能による処理とは異なり、この事務ナビゲーション機能による処理には、口座開設(個人・法人等)のための業務用データの入力の受付処理や、受け付けた業務用データのデータベース82への登録処理は含まれない。従って、事務ナビゲーション機能は、従来手作業で行われていた事務規程や事務マニュアルの参照作業に代替する機能である。
【0107】
また、口座開設手段33は、[α]前者のフロント機能による処理と、[β]後者の事務ナビゲーション機能による処理とを連結して一連の処理とするため、すなわち、[α]から[β]への移行、および[β]から[α]への移行を含めて連続する業務処理とするため、[α]および[β]を通した毎回の画面遷移において、担当者のログインID(本実施形態では、金融機関の営業員やオペレータ等の識別情報)および担当者情報(担当者の所属、権限(どの画面にアクセスできるか等)、名前)をパラメータで引き渡して持ち回り、セッションを保持するようになっている。これにより、ログイン認証した担当者が操作していることを保証して、[α]フロント機能と[β]事務ナビ機能との間の画面遷移の行き来をする。
【0108】
<ウェブ・アプリケーションサーバ20/処理手段21/業務処理手段30/口座情報変更手段34の構成>
【0109】
口座情報変更手段34は、メイン画面G6(
図3参照)上で担当者により選択入力されてユーザ端末90からネットワーク1を介して送信されてくる口座情報変更の選択情報を受信したときに、個別の業務処理である口座情報変更の処理を実行するものである。
【0110】
口座情報変更手段34は、口座情報変更の処理として、予め定められた順番およびタイミングで、[α]フロント機能による口座情報変更の処理と、[β]事務ナビゲーション機能による口座情報変更の処理とを実行する。これらの2つの独立した機能による処理は、前述した口座開設手段33の場合と同様である。
【0111】
また、口座情報変更手段34は、[α]前者のフロント機能による処理と、[β]後者の事務ナビゲーション機能による処理とを連結して一連の処理とするため、すなわち、[α]から[β]への移行、および[β]から[α]への移行を含めて連続する業務処理とするため、[α]および[β]を通した毎回の画面遷移において、必要情報をパラメータで引き渡して持ち回り、セッションを保持するようになっている。このときのパラメータには、検索対象の顧客の口座が存在する場合における個別の業務処理ということで、検索対象顧客の情報(対象顧客を特定するための口座番号)が含まれるので、後述する売買注文手段35の場合と同様である。
【0112】
<ウェブ・アプリケーションサーバ20/処理手段21/業務処理手段30/売買注文手段35の構成>
【0113】
売買注文手段35は、例えば、投資信託、株式、債券等の各種の金融商品の売買取引の注文を取り扱う業務処理であり、これらの各種の金融商品の売買注文の処理は、それぞれ異なる内容の個別の業務処理であるが、本実施形態では、説明の便宜上、これらをまとめて記載している。従って、本実施形態では、これらの各種の金融商品の売買注文の処理の代表として、国内投信(買付)の処理を説明する。なお、国内投信(買付)の処理の詳細については、
図2および
図5を用いて後述するので、ここでは原則的な処理について説明する。
【0114】
売買注文手段35は、国内投信(買付)の処理として、予め定められた順番およびタイミングで、[α]フロント機能による国内投信(買付)の処理と、[β]事務ナビゲーション機能による国内投信(買付)の処理とを実行する。これらの2つの独立した機能による処理は、前述した口座開設手段33の場合と同様である。
【0115】
また、売買注文手段35は、[α]前者のフロント機能による処理と、[β]後者の事務ナビゲーション機能による処理とを連結して一連の処理とするため、すなわち、[α]から[β]への移行、および[β]から[α]への移行を含めて連続する業務処理とするため、[α]および[β]を通した毎回の画面遷移において、担当者のログインID(本実施形態では、金融機関の営業員やオペレータ等の識別情報)、担当者情報(担当者の所属、権限(どの画面にアクセスできるか等)、名前)、および検索対象顧客の情報(対象顧客を特定するための口座番号)をパラメータで引き渡して持ち回り、セッションを保持するようになっている。これにより、ログイン認証した担当者が検索対象顧客の情報を操作していることを保証して、[α]フロント機能と[β]事務ナビ機能との間の画面遷移の行き来をする。
【0116】
<ウェブ・アプリケーションサーバ20/処理手段21/事務ナビ設定シート提供手段40の構成>
【0117】
事務ナビ設定シート提供手段40は、事務ナビゲーション画面の作成を行うユーザの画面作成者(本実施形態では、例えば、ユーザである金融機関に所属する営業員等の担当者、管理者、システム技術者、その他の者)またはその代行者(本実施形態では、例えば、業務処理システム10のシステム運営者またはその下請け業者等)によるユーザ端末90またはその他の端末(運営者端末91等)からの要求に応じて、事務ナビ設定シート記憶手段71に記憶された事務ナビ設定シート(入力設定前の状態のもの)、すなわち表計算ソフトウェアのシート(本実施形態では、一例として、エクセルシートとする。:エクセルは登録商標)、および事務ナビゲーション画面の表示用データの雛形データ(デモ画面の画面構成ファイル一式)を、ユーザ端末90またはその他の端末(運営者端末91等)へネットワーク1を介して送信(運営者端末91への送信は、ネットワーク2を介してでもよい。)する処理を実行するものである。
【0118】
<ウェブ・アプリケーションサーバ20/処理手段21/画面構成ファイル設定手段41の構成>
【0119】
画面構成ファイル設定手段41は、システム運営者により運営者端末91からネットワーク2を介して送信されてくる業務処理用画面や事務ナビゲーション画面の表示用データ(画面構成ファイル一式)を受信し、該当する業務処理用画面記憶手段50(51〜53のいずれか)や事務ナビゲーション画面記憶手段60(61〜63のいずれか)に記憶させる設定処理を実行するものである。システム運営者が事務ナビゲーション画面の表示用データの設定を行う場合は、[1]ユーザが入力設定して作成した事務ナビ設定シートをユーザから受け取り、ユーザからの依頼を受けて、その事務ナビ設定シートから事務ナビゲーション画面の表示用データ(HTMLファイル等)を生成し、生成されたファイル(HTMLファイル等)を含む画面構成ファイル一式を、WEB/APサーバ20へアップロードする場合、[2]ユーザからの依頼を受けて、事務ナビ設定シートの作成(設定入力)を含めて全ての作業を代行する場合、[3]ユーザが事務ナビゲーション画面の表示用データ(HTMLファイル等)の生成までの作業を行い、ユーザからの依頼を受けて、生成されたファイル(HTMLファイル等)を含む画面構成ファイル一式を、WEB/APサーバ20へアップロードする場合が含まれる。
【0120】
また、画面構成ファイル設定手段41は、ユーザに所属する者(営業員等の担当者、管理者、システム技術者、その他の者)によりユーザ端末91からネットワーク1を介して送信されてくる事務ナビゲーション画面の表示用データ(画面構成ファイル一式)を受信し、該当する事務ナビゲーション画面記憶手段60(61〜63のいずれか)に記憶させる設定処理も実行する。例えば、ユーザ自身も、一般的な自分のホームページ作成の場合と同様に、FTP通信でWEB/APサーバ20との間のファイル送受信ができるようにする等である。なお、ユーザ自身による事務ナビゲーション画面の表示用データ(画面構成ファイル一式)の直接の設定作業に不安がある場合等には、この直接設定は、受け付けない構成としてもよい。また、本番設定の前に、設定対象の事務ナビゲーション画面の表示用データ(画面構成ファイル一式)の構文や機能のチェック処理を行う仕組みを設けることにより、ユーザ自身による直接設定の不安を解消してもよい。
【0121】
さらに、画面構成ファイル設定手段41は、システム運営者により運営者端末91からネットワーク2を介して送信されてくる事務ナビ設定シート(入力設定前の状態のもの)および事務ナビゲーション画面の表示用データの雛形データ(デモ画面の画面構成ファイル一式)を受信し、これらを事務ナビ設定シート記憶手段71に記憶させる処理も実行する。
【0122】
なお、処理手段21は、この画面構成ファイル設定手段41による画面構成ファイル等の設定処理の他に、システム運営者により運営者端末91からネットワーク2を介して送信されてくるプログラムを受信し、プログラム記憶手段70に記憶させる処理等も実行する。
【0123】
<ウェブ・アプリケーションサーバ20/業務処理用画面記憶手段50の構成>
【0124】
業務処理用画面記憶手段50は、各ユーザ用の業務処理用画面記憶手段(本実施形態では、A社用、B社用、C社用の業務処理用画面記憶手段51,52,53)により構成され、各ユーザ用の業務処理用画面記憶手段51〜53は、それぞれWEB/APサーバ20内の異なるディレクトリにより形成されている。
【0125】
この業務処理用画面記憶手段50は、フロント機能による処理で使用する各ユーザ用(本実施形態では、A社用、B社用、C社用)の業務処理用画面の表示用データ(画面構成ファイル一式)を記憶するものである。フロント機能による処理は、各ユーザに共通の処理であるから、フロント機能による処理で使用する業務処理用画面は、原則として各ユーザに共通のものとなるが、細部を変更することは可能であるため、各ユーザ用の業務処理用画面の表示用データ(画面構成ファイル一式)を用意し、各ユーザ用の業務処理用画面記憶手段51〜53に記憶させている。なお、少なくとも主要部は各ユーザに共通であるから、各ユーザ用の業務処理用画面は、コピーで作成することができる。
【0126】
また、各ユーザ用の業務処理用画面記憶手段51〜53のそれぞれには、複数の個別の業務処理(口座開設手段33、口座情報変更手段34、売買注文手段35等による処理)のそれぞれのための業務処理用画面の表示用データ(画面構成ファイル一式)が記憶されている。さらに、各ユーザ用の業務処理用画面記憶手段51〜53に記憶される業務処理用画面には、個別の業務処理(口座開設手段33、口座情報変更手段34、売買注文手段35等による処理)に移行してからの業務処理用画面のみならず、個別の業務処理に移行する前に行われる共通機能の処理(ログイン受付手段31や共通機能処理手段32による処理)で使用される業務処理用画面も含まれる。従って、例えば、A社用の業務処理用画面記憶手段51には、共通機能の処理(ログイン受付手段31や共通機能処理手段32による処理)および個別の業務処理(口座開設手段33、口座情報変更手段34、売買注文手段35等による処理)で使用される全てのA社用の業務処理用画面の表示用データが記憶されている。
【0127】
なお、業務処理用画面は、本実施形態では、WEB画面(WEBページ)であり、その表示用データ(画面構成ファイル一式)は、HTMLファイルや各種のJSファイル(JavaScriptファイル:Javaは登録商標)等であるが、画面表示のためのファイル構成は、後述する事務ナビゲーション画面の場合と同様であるため、ここでは説明を省略する。
【0128】
<ウェブ・アプリケーションサーバ20/事務ナビゲーション画面記憶手段60の構成>
【0129】
事務ナビゲーション画面記憶手段60は、各ユーザ用の事務ナビゲーション画面記憶手段(本実施形態では、A社用、B社用、C社用の事務ナビゲーション画面記憶手段61,62,63)により構成され、各ユーザ用の事務ナビゲーション画面記憶手段61〜63は、それぞれWEB/APサーバ20内の異なるディレクトリにより形成され、かつ、上述した各ユーザ用の業務処理用画面記憶手段51〜53を形成するディレクトリとも異なるディレクトリにより形成されている。
【0130】
この事務ナビゲーション画面記憶手段60は、事務ナビゲーション機能による処理で使用する各ユーザ用(本実施形態では、A社用、B社用、C社用)の事務ナビゲーション画面の表示用データ(画面構成ファイル一式)を記憶するものである。また、各ユーザ用の事務ナビゲーション画面記憶手段61〜63のそれぞれには、複数の個別の業務処理(口座開設手段33、口座情報変更手段34、売買注文手段35等による処理)のそれぞれのための事務ナビゲーション画面の表示用データ(画面構成ファイル一式)が記憶されている。従って、例えば、A社用の事務ナビゲーション画面記憶手段61には、個別の業務処理(口座開設手段33、口座情報変更手段34、売買注文手段35等による処理)で使用される全てのA社用の事務ナビゲーション画面の表示用データが記憶されている。なお、個別の業務処理に移行する前に行われる共通機能の処理(ログイン受付手段31や共通機能処理手段32による処理)では、事務ナビゲーション画面は使用されない。
【0131】
事務ナビゲーション画面は、本実施形態では、WEB画面(WEBページ)であり、その表示用データ(画面構成ファイル一式)は、
図9に示すように、事務ナビ設定シートで生成されるHTMLファイル(例えば、jnavi-XXXXX.html)および機能別出力内容ファイル(例えば、jnavi-XXXXX.js)と、「レベル」や「パーツ」の定義の追加が可能である共通生成ファイル(例えば、jnavi-common.js)と、レイアウトの変更が可能であるレイアウトファイル(例えば、jnavi-layout.js)と、変更が不要なシステム定義ファイル(例えば、jquery-1.11.2.min.js)と、背景色、フォントサイズ、フォントの変更が可能であるスタイルシート(例えば、css.css)とにより構成されている。
【0132】
そして、事務ナビ設定シートで生成される2つのファイル(HTMLファイル、機能別出力内容ファイル)のファイル名称のXXXXX部分には機能名を入れるが、この機能名は、事務ナビ設定シート上のファイル名への入力で設定するようになっている。また、HTMLファイルが、他のJSファイル(JavaScriptファイル:Javaは登録商標)やスタイルシートを呼び出す仕組みとなっている。このため、ユーザ端末90等のローカル端末において、HTMLファイルを押下すると、画面イメージの表示が可能になっている。従って、事務ナビ設定シート記憶手段71から事務ナビゲーション画面の表示用データの雛形データ(デモ画面の画面構成ファイル一式)をダウンロードし、その中のHTMLファイルを押下すると、デモ画面の画面イメージの表示が可能になっている。
【0133】
<ウェブ・アプリケーションサーバ20/プログラム記憶手段70の構成>
【0134】
プログラム記憶手段70は、各ユーザ用(本実施形態では、A社用、B社用、C社用)のサーバアプリケーション等のプログラムを記憶するものである。ユーザ毎に異なっているのは、業務処理に伴う事務手続の流れであり、従って、各ユーザが任意に設定するのは、その事務手続を支援するための事務ナビゲーション画面であるため、業務用データの入力および登録を含む業務処理については、原則として各ユーザに共通である。従って、各ユーザ用のサーバアプリケーションは、コピーで作成することができ、必要に応じて細部を各ユーザ用に加工するだけでよい。
【0135】
<ウェブ・アプリケーションサーバ20/事務ナビ設定シート記憶手段71の構成>
【0136】
事務ナビ設定シート記憶手段71は、事務ナビ設定シート(入力設定前の状態のもの)、すなわち表計算ソフトウェアのシート(本実施形態では、一例として、エクセルシートとする。:エクセルは登録商標)と、事務ナビゲーション画面の表示用データの雛形データ(デモ画面の画面構成ファイル一式)とを記憶するものである。事務ナビ設定シートの構成や入力設定方法等の詳細については、
図2、
図6〜
図10を用いて後述するので、ここでは説明を省略する。また、雛形データ(デモ画面の画面構成ファイル一式)の構成は、
図9を用いて前述した通りであるため、ここでは説明を省略する。
【0137】
なお、本発明における「表計算ソフトウェアのシート」は、マイクロソフト社のエクセルシート(エクセルは登録商標)に限定されるものではない。従って、本発明における「表計算ソフトウェアのシートに付随するマクロ」を記述するマクロ言語は、エクセル(登録商標)のマクロ言語であるVBA(Visual Basic for Applications:Visual Basicは登録商標)に限定されるものではなく、VBA以外のマクロ言語でもよい。
【0138】
<ウェブ・アプリケーションサーバ20/画面管理情報記憶手段72の構成>
【0139】
画面管理情報記憶手段72は、ユーザの管理者機能により非表示対象とされた事務ナビゲーション画面の情報(例えば、HTMLファイルのファイル名称等)を、当該ユーザの識別情報と関連付けて記憶するものである。なお、この画面管理情報記憶手段72は、WEB/APサーバ20ではなく、DBサーバ80にデータベースの構成テーブルとして設けてもよい。
【0140】
また、前述した共通機能処理手段32において、管理者機能による非表示選択の設定を受け付ける機能の設置を省略した場合、あるいは、省略しなかった場合のいずれの場合であっても、画面管理情報記憶手段72(DBサーバ80に設ける場合を含む。)は、事務ナビゲーション画面の全部の画面についてのユーザによる表示若しくは非表示の選択情報(例えば、表示・非表示のフラグ等)を記憶する構成とすることができる。
【0142】
データベースサーバ80は、1台または複数台のコンピュータにより構成され、バックシステムとして機能するサーバである。このDBサーバ80は、データベース・マネジメント・システム(DBMS)として機能するデータベース管理手段81と、各ユーザの業務用データをユーザ毎に記憶する各ユーザ用のデータベース82(本実施形態では、A社用、B社用、C社用のデータベース82A,82B,82C)とを含んで構成されている。
【0143】
データベース管理手段81は、DBサーバ80を構成するコンピュータ本体の内部に設けられた中央演算処理装置(CPU)、およびこのCPUの動作手順を規定する1つまたは複数のプログラム、並びに主メモリやキャッシュメモリ等の作業用メモリ等により実現される。データベース82は、例えばハードディスクやソリッドステートドライブ等により実現される。
【0144】
また、
図1では、各ユーザ用のデータベース82A,82B,82Cは、同じサーバ内に配置されている状態で記載されているが、各ユーザ用のデータベース82は、複数のDBサーバ80に分散配置してもよい。
【0145】
各ユーザ用(A社用、B社用、C社用)のデータベース82A,82B,82Cに記憶される各ユーザの業務用データは、例えば、各ユーザ(A社、B社、C社)の顧客の口座情報、住所や氏名等の個人情報、売買注文データ、取引履歴データ等である。
【0146】
<ユーザ端末90、運営者端末91の構成>
【0147】
ユーザ端末90や運営者端末91は、コンピュータにより構成され、例えばマウスやキーボード等の入力手段と、例えば液晶ディスプレイ等の表示手段とを備えている。これらの端末90,91は、例えば、スマートフォンやタブレット端末等の携帯機器でもよい。
【0148】
<業務処理システム10による業務処理およびそのための事前の準備処理の流れ>
【0149】
このような本実施形態においては、以下のようにして業務処理システム10により、業務処理およびそのための事前の準備処理が行われる。
【0150】
<事前の準備処理の流れ=事務ナビ設定シート等の取得、事務ナビ設定シートへの入力、事務ナビゲーション画面の作成・設定:
図2のステップS1〜S4>
【0151】
図2において、先ず、事務ナビゲーション画面の作成を行うユーザの画面作成者(本実施形態では、例えば、ユーザである金融機関に所属する営業員等の担当者、管理者、システム技術者、その他の者)が、ユーザ端末90を操作し、事務ナビ設定シート(入力設定前の状態のもの)および事務ナビゲーション画面の表示用データの雛形データ(デモ画面の画面構成ファイル一式)の取得要求を行うと、WEB/APサーバ20では、事務ナビ設定シート提供手段40により、これらの取得要求が受信され、事務ナビ設定シート等がネットワーク1を介してユーザ端末90へ送信される(ステップS1)。
【0152】
ユーザ端末90では、ユーザの画面作成者は、ダウンロードにより取得した事務ナビ設定シートおよび事務ナビゲーション画面の表示用データの雛形データを、
図10に示すように、それぞれ端末上の適宜なディレクトリに格納する(
図2のステップS2)。
【0153】
続いて、ユーザの画面作成者は、ユーザ端末90の適宜なディレクトリに格納されている雛形データの中の事務ナビゲーション画面(デモ画面)のHTMLファイルを押下げて(ファイル管理プログラムにより階層構造で表示されたHTMLファイルの名称部分をクリックして)、ユーザ端末90上でデモ画面を表示し、事務ナビゲーション画面のイメージを把握する。
【0154】
それから、ユーザの画面作成者は、取得した事務ナビ設定シート(入力設定前の状態のもの)をユーザ端末90に画面表示させ、画面表示された事務ナビ設定シート(表計算ソフトウェアのシート)上において、表形式で事務手続のチェック項目およびその内容を示す文言のテキストデータ等の入力設定を行う(
図2のステップS3)。従って、この場合、ユーザ端末90が、事務ナビゲーション画面作成装置となる。
【0155】
具体的には、
図6の例に示すように、画面表示された事務ナビ設定シート100上には、設定データを入力する行の番号を示す「No.」カラム101と、事務ナビゲーション画面110(
図7参照)に表示する各項目の大小を含む見出しの種別を選択入力する「レベル」カラム102と、各項目の内容を示す文言のテキストデータを入力する「内容」カラム103と、文言のみの項目・チェックボックスを設ける項目・リンクを張る項目のいずれであるかおよびボタンを設ける項目についてのボタンの種別を含む各項目の属性を選択入力する「パーツ」カラム104と、この「パーツ」カラム104でリンクを張る項目を選択入力した場合のリンク先を入力する「パーツ設定」カラム105と、事務ナビゲーション画面110(
図7参照)のHTMLファイル等に付されるファイル名を入力するファイル名入力部106と、マクロ機能によるHTMLファイル等の生成処理を実行するための「ファイル作成」ボタン107とが設けられている。
【0156】
ユーザの画面作成者は、
図7に例示された事務ナビゲーション画面110を作成するためには、事務ナビ設定シート100上で、
図6に例示された入力設定を行う。従って、
図6および
図7に示された具体例は対応している。この際、ユーザの画面作成者は、
図8に示すように、予め定められている入力方法(ルール)に従って、事務ナビ設定シート100上での入力設定を行う。
【0157】
図8において、「レベル」カラム102への入力設定を行う際には、事務ナビ設定シート100上で、複数の選択肢の中からプルダウンで選択することにより、見出しを設定する。選択肢としては、「タイトル:機能(個別業務処理)のタイトルを使用する際に選択」と、「大項目:画面やその中の区画のタイトルを使用する際に選択」と、「中項目:小項目1に対しての質問や確認内容の文言を記載したい場合に選択」と、「小項目1:チェックボックスやラジオボタンなどでチェックさせたい場合に選択」と、「小項目2:小項目1に付随した注意文言、リンク先を張りたい場合に選択」とが予め用意されている。
【0158】
また、「内容」カラム103への入力設定を行う際には、画面に出力させたい内容を記載(テキスト入力)する。
【0159】
さらに、「パーツ」カラム104への入力設定を行う際には、事務ナビ設定シート100上で、複数の選択肢の中からプルダウンで選択することにより、設定した「レベル」に対し、どのような出力方法にするかを設定する。選択肢としては、「デフォルト:文言のみの場合に選択」と、「チェックボックス1:チェックボックスを使用する場合に選択」と、「リンク1:リンクを張る場合に選択」と、「未設定:表示対象がない場合に選択」と、「ラジオボタン1:ラジオボタンを使用する場合に選択」と、「遷移ボタン1:遷移ボタン(位置が左)を使用する場合に選択」と、「遷移ボタン2:遷移ボタン(位置が右)を使用する場合に選択」と、「スキップボタン1:スキップボタンを使用する場合に選択」とが予め用意されている。
【0160】
そして、「パーツ設定」カラム105への入力設定を行う際には、「パーツ」カラム104でリンク1を設定した場合にリンク先を記載(テキスト入力)する。この際、リンク先は、「html指定」や「絶対パスでpdf等のファイル指定」で設定する。リンク先がない場合、記載なし(「−」)とする。
【0161】
その後、ユーザの画面作成者は、事務ナビ設定シート100(
図6、
図8参照)上で各カラム102〜105への入力設定作業を完了させ、さらに、ファイル名入力部106に事務ナビゲーション画面110(
図7参照)のHTMLファイル等に付されるファイル名を入力し、この状態で「ファイル作成」ボタン107を押下げる。すると、事務ナビ設定シート100に付随するマクロの機能により、シート上に入力設定されたデータを用いて、事務ナビゲーション画面110のHTMLファイルおよび機能別出力内容ファイル(JSファイル)の生成処理が実行され、生成された2つのファイルが出力される。本実施形態では、
図10に示すように、ユーザ端末90のデスクトップに出力される(
図2のステップS3)。
【0162】
続いて、ユーザの画面作成者は、
図10に示すように、デスクトップに出力された2つのファイルを、ダウンロードして取得した事務ナビゲーション画面(デモ画面)の表示用データの雛形データが格納されているディレクトリに格納する。それから、生成したHTMLファイルを押下げて(ファイル管理プログラムにより階層構造で表示されたHTMLファイルの名称部分をクリックして)、作成した事務ナビゲーション画面110(
図7参照)の画面イメージを確認し、追加・修正等の必要があれば、事務ナビ設定シート100(
図6、
図8参照)上での入力設定作業に戻る。そして、ユーザの画面作成者は、作成した事務ナビゲーション画面110の表示用データ(画面構成ファイル一式)を自分自身でアップロードする場合には、作成したデータを、ネットワーク1を介してWEB/APサーバ20へ送信する(
図2のステップS3)。WEB/APサーバ20では、画面構成ファイル設定手段41により、このデータを受信し、事務ナビゲーション画面記憶手段60に記憶させる(
図2のステップS4)。
【0163】
一方、ユーザの画面作成者は、システム運営者またはその下請け業者に対し、電子メール等を用いてデータ(例えば入力設定を完了した状態の事務ナビ設定シート等)を渡し、
図2のステップS2,S3の全部または一部の処理について、作業の代行を依頼してもよい。システム運営者またはその下請け業者が画面作成の代行者になった場合には、代行の内容により、ユーザ端末90および運営者端末91の双方が、事務ナビゲーション画面作成装置となるか、または運営者端末91だけが事務ナビゲーション画面作成装置となる。この場合の代行には、既に詳述したように、事務ナビ設定シートの取得作業の代行、事務ナビ設定シートへの入力作業の代行、画面構成ファイル(HTMLファイル等)の生成作業の代行、画面構成ファイル(HTMLファイル等)をWEB/APサーバ20にアップロードする設定作業の代行がある。
【0164】
<業務処理の流れ/個別の業務処理に移行する前に行われる共通機能の処理の流れ:
図2のステップS5〜S8、
図3>
【0165】
その後、以上の事前の準備処理を完了させた状態で、ユーザの担当者(営業員やオペレータ等)は、ユーザ端末90を操作し、業務処理を開始する。この際、ユーザの担当者は、当該ユーザ用のログイン画面G1(
図3参照)の表示要求を、ネットワーク1を介してWEB/APサーバ20へ送信する。WEB/APサーバ20では、ログイン受付手段31により、ログイン要求を受信すると、業務処理用画面であるログイン画面G1(
図3参照)の表示用データを、ネットワーク1を介してユーザ端末90へ送信する(
図2のステップS5)。この際、ログイン受付手段31は、ログイン要求の送信元のユーザ端末90のWEBブラウザに対し、セッションIDを発行してセッションを確立する。
【0166】
続いて、ユーザの担当者は、ログイン画面G1(
図3参照)において、自分のログインID(営業員等の識別情報)およびパスワードを入力し、ネットワーク1を介してWEB/APサーバ20へ送信する(
図2のステップS6)。
【0167】
WEB/APサーバ20では、ログイン受付手段31により、ユーザ端末90からネットワーク1を介して送信されてくる担当者のログイン情報(ログインID、パスワード)を受信し、WEB/APサーバ20内に設けられた当該ユーザのログイン情報記憶手段(不図示)、またはDBサーバ80のデータベース82に設けられた当該ユーザのログイン情報テーブルを参照し、ログイン処理を実行する(
図2のステップS5)。
【0168】
それから、WEB/APサーバ20の共通機能処理手段32と、ユーザ端末90のWEBブラウザとの間で、ログイン後における個別の業務処理(口座開設、売買注文等)への移行前の共通処理に関する処理を行う(
図2のステップS7,S8)。この処理を、
図3に示した画面遷移で説明する。
図3中の「S7」の記載は、WEB/APサーバ20側の処理(
図2のステップS7)であることを示し、各画面番号G〜の横に記載したカッコ内の「S8」は、ユーザ端末90側での画面表示処理(
図2のステップS8)であることを示している。
【0169】
図3において、ログイン処理(
図2のステップS5,S6)の後には、WEB/APサーバ20の共通機能処理手段32により、業務処理用画面であるホーム画面G2(
図3参照)の表示用データを、ネットワーク1を介してユーザ端末90へ送信する(
図2のステップS7)。すると、ユーザ端末90の画面上には、ホーム画面G2(
図3参照)が表示される(
図2のステップS8)。このホーム画面G2には、ログインした担当者への業務連絡等の表示が行われる。
【0170】
なお、ログインした担当者が、管理者機能を使用できる権限を有する管理者でもある場合(担当者としての作業を行わない純粋な管理者がログインした場合も同じ。)には、その管理者が、ユーザ端末90に画面表示されたホーム画面G2(
図3参照)に設けられたスキップチェックボックスにおいて、事務ナビゲーション画面の非表示の選択入力を行うと、その非表示対象の選択情報は、ネットワーク1を介してWEB/APサーバ20へ送信される(
図2のステップS8)。WEB/APサーバ20では、共通機能処理手段32により、ユーザ端末90からネットワーク1を介して送信されてくる事務ナビゲーション画面の非表示対象の選択情報(例えば、HTMLファイルのファイル名称等)を受信すると、その非表示対象の選択情報を、当該ユーザの識別情報と関連付けて画面管理情報記憶手段72に記憶させる画面管理情報設定処理を実行する(
図2のステップS7)。なお、この管理者機能による非表示選択の受付処理の機能は、設置を省略してもよい。
【0171】
続いて、ユーザ端末90に画面表示されたホーム画面G2(
図3参照)において、ユーザの担当者が、「口座検索」ボタンを押下げると、口座検索要求が、ネットワーク1を介してWEB/APサーバ20へ送信される(
図2のステップS8)。WEB/APサーバ20では、共通機能処理手段32により、ユーザ端末90からネットワーク1を介して送信されてくる口座検索要求を受信すると、業務処理用画面である口座検索画面G3(
図3参照)の表示用データを、ネットワーク1を介してユーザ端末90へ送信する(
図2のステップS7)。すると、ユーザ端末90の画面上には、口座検索画面G3(
図3参照)が表示される(
図2のステップS8)。
【0172】
それから、ユーザ端末90に画面表示された口座検索画面G3(
図3参照)において、ユーザの担当者は、口座検索の条件データ(検索対象となる顧客の情報であり、例えば、顧客の口座番号、名前、生年月日、電話番号、住所等)を入力し、入力した口座検索の条件データを、ネットワーク1を介してWEB/APサーバ20へ送信する(
図2のステップS8)。
【0173】
WEB/APサーバ20では、共通機能処理手段32により、ユーザ端末90からネットワーク1を介して送信されてくる口座検索の条件データを受信すると、その条件データを含む口座検索指示(SQL)をDBサーバ80に送り、DBサーバ80から返ってくる検索結果を示すデータを受け取り、検索条件に合致する口座がある場合には、検索条件に合致した全ての口座を一覧表示する業務処理用画面である検索結果画面G4(
図3参照)の表示用データを、一方、検索条件に合致する口座がない場合には、検索条件に合致する口座が無い旨を表示する業務処理用画面である検索結果画面G5(
図3参照)の表示用データを、ネットワーク1を介してユーザ端末90へ送信する(
図2のステップS7)。すると、ユーザ端末90の画面上には、検索結果画面G4またはG5(
図3参照)が表示される(
図2のステップS8)。
【0174】
その後、ユーザ端末90に画面表示された検索結果画面G4またはG5(
図3参照)において、ユーザの担当者が、新規口座の種別(個人・法人等)を選択すると、その選択情報が、個別の業務処理のうちの口座開設(個人・法人等)の処理の開始要求として、ネットワーク1を介してWEB/APサーバ20へ送信される(
図2のステップS8)。そして、この場合には、
図4に示された画面遷移の処理に移行し、口座開設(個人・法人等)の処理が実行される(
図2のステップS9〜S12)。
【0175】
一方、ユーザ端末90に画面表示された検索結果画面G4(
図3参照)において、ユーザの担当者が、一覧表示された口座の中から業務処理の対象とする口座を選択すると、その口座選択情報が、ネットワーク1を介してWEB/APサーバ20へ送信される(
図2のステップS8)。WEB/APサーバ20では、共通機能処理手段32により、ユーザ端末90からネットワーク1を介して送信されてくる口座選択情報を受信すると、その口座に関する詳細情報が必要であれば、その取得指示(SQL)をDBサーバ80に送り、DBサーバ80から返ってくるその口座に関する詳細情報を受け取り、受け取ったその口座に関する詳細情報を表示した状態の業務処理用画面であるメイン画面G6(
図3参照)の表示用データを、ネットワーク1を介してユーザ端末90へ送信する(
図2のステップS7)。すると、ユーザ端末90の画面上には、メイン画面G6(
図3参照)が表示される(
図2のステップS8)。
【0176】
ユーザ端末90に画面表示されたメイン画面G6(
図3参照)には、メニューおよび選択した口座に関する詳細情報を含めた各種の情報が表示されている。メニューには、例えば、口座情報変更、投資信託や債券や株式等の売買注文、顧客の住所・氏名等の変更、口座閉鎖、顧客の株式等の資産の保有残高の表示、顧客の売買取引の履歴の表示等の各種の個別の業務処理に移行するための選択ボタンが設けられている。そして、ユーザの担当者が、メイン画面G6(
図3参照)のメニューにおいて、各種の個別の業務処理のうちのいずれかへの移行を選択すると、その選択情報が、個別の業務処理の開始要求として、ネットワーク1を介してWEB/APサーバ20へ送信される(
図2のステップS8)。例えば、国内投信(買付)の処理への移行を選択すると、その選択情報が、国内投信(買付)の処理の開始要求として、ネットワーク1を介してWEB/APサーバ20へ送信される(
図2のステップS8)。そして、この場合には、
図5に示された画面遷移の処理に移行し、各種の個別の業務処理のうちの口座開設(個人・法人等)以外の処理(ここでは、例えば、国内投信(買付)とする。)が実行される(
図2のステップS9〜S12)。
【0177】
なお、ログインした担当者が、管理者機能を使用できる権限を有する管理者でもある場合(担当者としての作業を行わない純粋な管理者がログインした場合も同じ。)には、その管理者が、ユーザ端末90に画面表示されたメイン画面G6(
図3参照)に設けられたスキップチェックボックスにおいて、事務ナビゲーション画面の非表示の選択入力を行うと、その非表示対象の選択情報は、ネットワーク1を介してWEB/APサーバ20へ送信される(
図2のステップS8)。WEB/APサーバ20では、共通機能処理手段32により、ユーザ端末90からネットワーク1を介して送信されてくる事務ナビゲーション画面の非表示対象の選択情報(例えば、HTMLファイルのファイル名称等)を受信すると、その非表示対象の選択情報を、当該ユーザの識別情報と関連付けて画面管理情報記憶手段72に記憶させる画面管理情報設定処理を実行する(
図2のステップS7)。なお、この管理者機能による非表示選択の受付処理の機能は、設置を省略してもよい。
【0178】
<業務処理の流れ/個別の業務処理の流れの概略:
図2のステップS9〜S12>
【0179】
図2において、口座開設(個人・法人等)の処理、およびそれ以外の国内投信(買付)等の処理を含め、複数種類の個別の業務処理のうちのいずれの処理を開始した場合でも、
図2中一点鎖線で示された事務ナビゲーション機能による処理(
図2のステップS9,S10)と、従来から行われているフロント機能による処理(
図2のステップS11,S12)とが実行される。
【0180】
図2のステップS9〜S12は、これらの双方の機能の実行タイミングの詳細(それぞれの機能の実行の順序や回数)を示すものではなく、単に双方の機能が実行されることを示しているだけである。実行タイミングの詳細については、
図4および
図5に示した画面遷移で説明する。
図4および
図5中の「S9」の記載は、WEB/APサーバ20側の事務ナビゲーション機能による処理(
図2のステップS9)であることを示し、各画面番号G〜の横に記載したカッコ内の「S10」や「S12」は、ユーザ端末90側での事務ナビゲーション機能やフロント機能による画面表示処理(
図2のステップS10,S12)であることを示している。
【0181】
事務ナビゲーション機能による処理(
図2ステップS9,S10)には、WEB/APサーバ20側の処理(
図2ステップS9)として、選択された個別の業務処理についての事務ナビゲーション画面の表示用データをネットワーク1を介してユーザ端末90へ送信する処理が含まれる。一方、ユーザ端末90側の処理(
図2ステップS10)としては、事務ナビゲーション画面の表示用データを受信して画面表示する処理や、事務ナビゲーション画面に記載された事務手続についてのチェック項目の確認入力の受付処理が含まれる。
【0182】
また、フロント機能による処理(
図2のステップS11,S12)には、WEB/APサーバ20側の処理(
図2ステップS11)として、選択された個別の業務処理についての業務処理用画面の表示用データをネットワーク1を介してユーザ端末90へ送信する処理や、ユーザ端末90からネットワーク1を介して送信されてくる業務用データを受信して登録・変更等を行う処理が含まれる。一方、ユーザ端末90側の処理(
図2ステップS12)としては、業務処理用画面の表示用データを受信して画面表示する処理や、業務用データの入力を受け付けてその業務用データをネットワーク1を介してWEB/APサーバ20へ送信する処理が含まれる。
【0183】
<業務処理の流れ/個別の業務処理のうちの口座開設(個人)の処理の流れ:
図4>
【0184】
図4において、ユーザ端末90に画面表示された検索結果画面G4またはG5(
図4参照:
図3に記載の画面と同じ)において、ユーザの担当者が、個別の業務処理の選択として「個人口座開設」ボタンの押下により新規口座の種別(個人)を選択すると、その選択情報(次の画面である口座開設(個人)のための事務ナビゲーション画面の表示要求)が、ネットワーク1を介してWEB/APサーバ20へ送信される(
図2のステップS8)。この選択情報(表示要求)には、次に画面表示する事務ナビゲーション画面である口座開設(個人)チェック画面G11(
図4参照)のURLが含まれており、このURLは検索結果画面G4またはG5の表示用データの中に埋め込まれていたものである。また、この選択情報(表示要求)には、その他に、セッションIDと、パラメータである担当者のログインID(本実施形態では、金融機関の営業員やオペレータ等の識別情報)および担当者情報(担当者の所属、権限(どの画面にアクセスできるか等)、名前)とが含まれている。
【0185】
WEB/APサーバ20では、ユーザ端末90から送信されてくる選択情報(口座開設(個人)チェック画面G11の表示要求)を受信すると、口座開設手段33により、次に画面表示する送信対象の事務ナビゲーション画面である口座開設(個人)チェック画面G11(
図4参照)の表示用データ、すなわち当該ユーザ(本実施形態では、A社、B社、C社のいずれか)の担当者により選択された口座開設(個人)の処理についての当該ユーザの事務ナビゲーション画面である口座開設(個人)チェック画面G11の表示用データが、当該ユーザ用の事務ナビゲーション画面記憶手段60(61〜63のいずれか)に記憶されているか否かを判断する(
図2のステップS9)。
【0186】
そして、口座開設手段33により、送信対象の事務ナビゲーション画面である口座開設(個人)チェック画面G11の表示用データが記憶されていると判断した場合には、口座開設手段33は、その口座開設(個人)チェック画面G11の表示用データ(「次へ」ボタンの押下により画面表示される業務処理用画面である新規口座開設(個人)入力画面G13のURLや、リンク先の画面のURLを含む。)を、ネットワーク1を介してユーザ端末90へ送信する(
図2のステップS9)。この際、パラメータである担当者のログインIDおよび担当者情報もユーザ端末90へ送信し、採用するセッション管理方法によっては、セッションIDもユーザ端末90へ送信する。すると、ユーザ端末90の画面上には、事務ナビゲーション画面である口座開設(個人)チェック画面G11が表示される(
図2のステップS10)。この口座開設(個人)チェック画面G11は、顧客への書類交付や顧客からの書類受入に不備が無いかのチェックを行うための画面であり、具体的には、例えば、
図7に示した事務ナビゲーション画面110のような画面イメージのものである。
【0187】
図7において、事務ナビゲーション画面110には、タイトル(ここでは「個人口座開設」)を含む大小様々な大きさの見出し(ここでは、例えば「事前確認」、「▼お客様へ…」等)や各チェック項目の内容を示す文言(ここでは、例えば「印鑑」、「本人確認書類」等)が記載され、スキップボタン111と、チェックボックスやラジオボタン等からなる各チェック項目の確認入力部112と、リンク先の画面に移行するためのリンク操作部113と、次の画面に移行するための「次へ」ボタン114と、前の画面に戻るための「戻る」ボタン115とが設けられている。
【0188】
この事務ナビゲーション画面110は、全てのチェック項目の確認入力部112への確認入力が行われないと、「次へ」ボタン114を押下げて次の画面へ進むことができないようになっている。但し、スキップボタン111を押下げると、全てのチェック項目の確認入力部112への確認入力が行われていなくても、次の画面へ進むことができるようになっている。
【0189】
ユーザ端末90に画面表示された事務ナビゲーション画面である口座開設(個人)チェック画面G11(ここでは、
図7の事務ナビゲーション画面110とする。)において、ユーザの担当者が、リンク操作部113を押下げると、リンク先の画面に移行することができるようになっている。リンク先の画面は、別ウィンドウで表示される。このリンク先の画面のURLは、事務ナビ設定シート100(
図6参照)上において、「パーツ」カラム104で「リンク1」を選択したときに、「パーツ設定」カラム105に入力して設定することができ、このURLは
図7の事務ナビゲーション画面110の表示用データ(HTMLファイル)の中に含まれている。例えば、
図7の事務ナビゲーション画面110において、「本人確認書類チェックシート」というリンク操作部113を押下げると、ユーザ端末90の画面上に、事務ナビゲーション画面である本人確認書類表示画面G12(
図4参照)が、別ウィンドウで表示される(
図2のステップS10)。この本人確認書類表示画面G12は、本人確認書類をチェックするためのシートである。また、別ウィンドウで表示するリンク先の画面は、いくつ設定してもよく、顧客に交付する書類やチェックリスト表等の画面の表示に用いることができる。なお、この本人確認書類表示画面G12の表示用データ(HTMLファイル)には、次の画面に移行するためのURLは含まれていないので、ユーザの担当者は、本人確認書類表示画面G12の参照を終えたら、その別ウィンドウを消す。
【0190】
また、ユーザ端末90に画面表示された事務ナビゲーション画面である口座開設(個人)チェック画面G11(ここでは、
図7の事務ナビゲーション画面110とする。)において、ユーザの担当者が、全てのチェック項目の確認入力部112への確認入力を行った状態で、「次へ」ボタン114を押下げると、次に画面表示する業務処理用画面である新規口座開設(個人)入力画面G13(
図4参照)の表示要求が、ネットワーク1を介してWEB/APサーバ20へ送信される(
図2のステップS10)。この表示要求には、次に画面表示する新規口座開設(個人)入力画面G13(
図4参照)のURLが含まれており、このURLは、事務ナビゲーション画面である口座開設(個人)チェック画面G11の表示用データ(HTMLファイル)の中に、「次へ」ボタン114の押下により表示される画面の特定情報として埋め込まれていたものである。また、この表示要求には、その他に、セッションIDと、パラメータである担当者のログインIDおよび担当者情報とが含まれている。
【0191】
WEB/APサーバ20では、ユーザ端末90から送信されてくる新規口座開設(個人)入力画面G13(
図4参照)の表示要求を受信すると、口座開設手段33により、当該ユーザ用の業務処理用画面記憶手段50(51〜53のいずれか)に記憶されている次に画面表示する業務処理用画面である新規口座開設(個人)入力画面G13の表示用データ(次に画面表示される業務処理用画面である新規口座開設(個人)確認画面G14のURLを含む。)を、ネットワーク1を介してユーザ端末90へ送信する(
図2のステップS11)。この際、パラメータである担当者のログインIDおよび担当者情報もユーザ端末90へ送信し、採用するセッション管理方法によっては、セッションIDもユーザ端末90へ送信する。すると、ユーザ端末90の画面上には、新規口座開設(個人)入力画面G13(
図4参照)が表示される(
図2のステップS12)。この新規口座開設(個人)入力画面G13は、口座開設に必要となる顧客の基本情報を入力するための画面である。
【0192】
一方、口座開設手段33により、送信対象の事務ナビゲーション画面である口座開設(個人)チェック画面G11(
図4参照)の表示用データが、当該ユーザ用の事務ナビゲーション画面記憶手段60(61〜63のいずれか)に記憶されていないと判断した場合には、口座開設手段33は、事務ナビゲーション画面である口座開設(個人)チェック画面G11の表示用データをユーザ端末90へ送信することなく、当該ユーザ用の業務処理用画面記憶手段50(51〜53のいずれか)に記憶されている次に画面表示する業務処理用画面である新規口座開設(個人)入力画面G13(
図4参照)の表示用データ(次に画面表示される業務処理用画面である新規口座開設(個人)確認画面G14のURLを含む。)を、ネットワーク1を介してユーザ端末90へ送信する(
図2のステップS11)。この際、パラメータである担当者のログインIDおよび担当者情報もユーザ端末90へ送信し、採用するセッション管理方法によっては、セッションIDもユーザ端末90へ送信する。すると、ユーザ端末90の画面上には、新規口座開設(個人)入力画面G13(
図4参照)が表示される(
図2のステップS12)。
【0193】
そして、上記のように事務ナビゲーション画面を送信することなく、次の業務処理用画面を送信する際には、口座開設手段33は、次に画面表示する業務処理用画面が新規口座開設(個人)入力画面G13(
図4参照)であることについては、WEB/APサーバ20が保有する情報を用いて把握してもよく、ユーザ端末90から送信されてくる情報を用いて把握してもよい。前者のようにWEB/APサーバ20の保有情報を用いる場合には、口座開設手段33を構成するプログラム内に記述されている情報を用いてもよく、WEB/APサーバ20内の画面管理情報記憶手段72等の記憶手段に記憶されている情報を用いてもよい。後者のようにユーザ端末90から送信されてくる情報を用いる場合には、口座開設(個人)チェック画面G11(
図4参照)の表示要求(画面G11のURLを含む。)とともにユーザ端末90からネットワーク1を介して送信されてくる代替送信用の新規口座開設(個人)入力画面G13の情報(画面G13のURL)を受信すればよい。
【0194】
なお、口座開設手段33により、送信対象の事務ナビゲーション画面である口座開設(個人)チェック画面G11(
図4参照)の表示用データが、当該ユーザ用の事務ナビゲーション画面記憶手段60に記憶されていると判断した場合であっても、その口座開設(個人)チェック画面G11が、画面管理情報記憶手段72に非表示対象の事務ナビゲーション画面として記憶されている場合には、口座開設手段33は、送信対象の事務ナビゲーション画面である口座開設(個人)チェック画面G11の表示用データが、当該ユーザ用の事務ナビゲーション画面記憶手段60に記憶されていないと判断した場合と同様な処理を実行する。また、画面管理情報記憶手段72(DBサーバ80に設けた場合を含む。)に、事務ナビゲーション画面の全部の画面について当該ユーザが非表示を選択する選択情報(例えば、非表示を示すフラグ情報等)が記憶されている場合にも、そもそも当該ユーザについては、事務ナビゲーション機能は不要であり、いかなる状況下でも事務ナビゲーション画面は一切表示しないので(事務ナビゲーション画面を一切用意しなくてもよい。)、口座開設手段33は、送信対象の事務ナビゲーション画面である口座開設(個人)チェック画面G11の表示用データが、当該ユーザ用の事務ナビゲーション画面記憶手段60に記憶されていないと判断した場合と同様な処理を実行する。
【0195】
続いて、ユーザ端末90に画面表示された新規口座開設(個人)入力画面G13において、ユーザの担当者が、口座開設に必要となる個人の基本情報(顧客の氏名、住所、電話番号、職業等)を入力し、「確認」ボタンを押下げると、次の業務処理用画面である新規口座開設(個人)確認画面G14(
図4参照)の表示要求が、ネットワーク1を介してWEB/APサーバ20へ送信される(
図2のステップS12)。この表示要求には、新規口座開設(個人)確認画面G14(
図4参照)のURLが含まれており、このURLは、新規口座開設(個人)入力画面G13の表示用データ(HTMLファイル)の中に、「確認」ボタンの押下により表示される画面の特定情報として埋め込まれていたものである。また、この表示要求には、その他に、セッションIDと、パラメータである担当者のログインIDおよび担当者情報とが含まれている。
【0196】
WEB/APサーバ20では、ユーザ端末90から送信されてくる新規口座開設(個人)確認画面G14(
図4参照)の表示要求を受信すると、口座開設手段33により、当該ユーザ用の業務処理用画面記憶手段50(51〜53のいずれか)に記憶されている次に画面表示する業務処理用画面である新規口座開設(個人)確認画面G14の表示用データ(次に画面表示される事務ナビゲーション画面である口座登録(個人)完了画面G15のURLを含む。)を、ネットワーク1を介してユーザ端末90へ送信する(
図2のステップS11)。この際、パラメータである担当者のログインIDおよび担当者情報もユーザ端末90へ送信し、採用するセッション管理方法によっては、セッションIDもユーザ端末90へ送信する。すると、ユーザ端末90の画面上には、新規口座開設(個人)確認画面G14(
図4参照)が表示される(
図2のステップS12)。この新規口座開設(個人)確認画面G14は、新規口座開設(個人)入力画面G13で入力した内容を確認するための画面である。
【0197】
それから、ユーザ端末90に画面表示された新規口座開設(個人)確認画面G14(
図4参照)において、ユーザの担当者が、「登録完了」ボタンを押下げると、次に画面表示する事務ナビゲーション画面である口座登録(個人)完了画面G15(
図4参照)の表示要求が、ネットワーク1を介してWEB/APサーバ20へ送信される(
図2のステップS12)。この表示要求には、次に画面表示する事務ナビゲーション画面である口座登録(個人)完了画面G15(
図4参照)のURLが含まれており、このURLは、業務処理用画面である新規口座開設(個人)確認画面G14(
図4参照)の表示用データ(HTMLファイル)の中に、「登録完了」ボタンの押下により表示される画面の特定情報として埋め込まれていたものである。また、この表示要求には、その他に、セッションIDと、パラメータである担当者のログインIDおよび担当者情報とが含まれている。
【0198】
WEB/APサーバ20では、ユーザ端末90から送信されてくる事務ナビゲーション画面である口座登録(個人)完了画面G15(
図4参照)の表示要求を受信すると、口座開設手段33により、次に画面表示する送信対象の事務ナビゲーション画面である口座登録(個人)完了画面G15の表示用データ、すなわち当該ユーザ(本実施形態では、A社、B社、C社のいずれか)の担当者により選択された口座開設(個人)の処理についての当該ユーザの事務ナビゲーション画面である口座登録(個人)完了画面G15の表示用データが、当該ユーザ用の事務ナビゲーション画面記憶手段60(61〜63のいずれか)に記憶されているか否かを判断する(
図2のステップS9)。
【0199】
そして、送信対象の事務ナビゲーション画面である口座登録(個人)完了画面G15(
図4参照)の表示用データが記憶されている場合には、その口座登録(個人)完了画面G15の表示用データ(「次へ」ボタンの押下により画面表示される業務処理用画面であるメイン画面G6のURLを含む。)を、ネットワーク1を介してユーザ端末90へ送信する(
図2のステップS9)。この際、パラメータである担当者のログインIDおよび担当者情報もユーザ端末90へ送信し、採用するセッション管理方法によっては、セッションIDもユーザ端末90へ送信する。すると、ユーザ端末90の画面上には、事務ナビゲーション画面である口座登録(個人)完了画面G15が表示される(
図2のステップS10)。この口座登録(個人)完了画面G15は、口座開設が完了した後の事務手続(申込書への補記、申込書の保管等)をナビゲートするための画面であり、前述した口座開設(個人)チェック画面G11(
図4参照)と記載されている各チェック項目の内容や数は異なるものの、全体的な画面イメージという観点からは同様であり、
図7に示した事務ナビゲーション画面110のような画面イメージのものである。
【0200】
ユーザ端末90に画面表示された事務ナビゲーション画面である口座登録(個人)完了画面G15において、ユーザの担当者が、全てのチェック項目の確認入力部への確認入力を行った状態で、「次へ」ボタンを押下げると、次に画面表示する業務処理用画面であるメイン画面G6(
図4参照)の表示要求が、ネットワーク1を介してWEB/APサーバ20へ送信される(
図2のステップS10)。この表示要求には、次に画面表示するメイン画面G6のURLが含まれており、このURLは、事務ナビゲーション画面である口座登録(個人)完了画面G15の表示用データ(HTMLファイル)の中に、「次へ」ボタンの押下により表示される画面の特定情報として埋め込まれていたものである。また、この表示要求には、その他に、セッションIDと、パラメータである担当者のログインIDおよび担当者情報とが含まれている。
【0201】
WEB/APサーバ20では、ユーザ端末90から送信されてくるメイン画面G6(
図4参照)の表示要求を受信すると、口座開設手段33から処理を引き継いだ共通機能処理手段32により、当該ユーザ用の業務処理用画面記憶手段50(51〜53のいずれか)に記憶されている次に画面表示する業務処理用画面であるメイン画面G6の表示用データを、ネットワーク1を介してユーザ端末90へ送信する(
図2のステップS7)。この際、パラメータである担当者のログインIDおよび担当者情報もユーザ端末90へ送信し、採用するセッション管理方法によっては、セッションIDもユーザ端末90へ送信する。すると、ユーザ端末90の画面上には、メイン画面G6(
図4参照)が表示される(
図2のステップS8)。
【0202】
一方、口座開設手段33により、送信対象の事務ナビゲーション画面である口座登録(個人)完了画面G15(
図4参照)の表示用データが、当該ユーザ用の事務ナビゲーション画面記憶手段60(61〜63のいずれか)に記憶されていないと判断した場合には、事務ナビゲーション画面である口座登録(個人)完了画面G15の表示用データをユーザ端末90へ送信することなく、口座開設手段33から処理を引き継いだ共通機能処理手段32により、当該ユーザ用の業務処理用画面記憶手段50(51〜53のいずれか)に記憶されている次に画面表示する業務処理用画面であるメイン画面G6(
図4参照)の表示用データを、ユーザ端末90へ送信する(
図2のステップS7)。この際、パラメータである担当者のログインIDおよび担当者情報もユーザ端末90へ送信し、採用するセッション管理方法によっては、セッションIDもユーザ端末90へ送信する。すると、ユーザ端末90の画面上には、メイン画面G6(
図4参照)が表示される(
図2のステップS8)。このメイン画面G6は、口座情報変更、買付、売付、取引履歴照会等の各種登録、照会の機能を選択するためのポータル画面である。
【0203】
そして、上記のように事務ナビゲーション画面を送信することなく、次の業務処理用画面を送信する際には、口座開設手段33は、次に画面表示する業務処理用画面がメイン画面G6(
図4参照)であることについては、WEB/APサーバ20が保有する情報を用いて把握してもよく、ユーザ端末90から送信されてくる情報を用いて把握してもよい。前者のようにWEB/APサーバ20の保有情報を用いる場合には、口座開設手段33を構成するプログラム内に記述されている情報を用いてもよく、WEB/APサーバ20内の画面管理情報記憶手段72等の記憶手段に記憶されている情報を用いてもよい。後者のようにユーザ端末90から送信されてくる情報を用いる場合には、口座登録(個人)完了画面G15(
図4参照)の表示要求(画面G15のURLを含む。)とともにユーザ端末90からネットワーク1を介して送信されてくる代替送信用のメイン画面G6の情報(画面G6のURL)を受信すればよい。
【0204】
なお、口座開設手段33により、送信対象の事務ナビゲーション画面である口座登録(個人)完了画面G15(
図4参照)の表示用データが、当該ユーザ用の事務ナビゲーション画面記憶手段60に記憶されていると判断した場合であっても、口座開設手段33により、その口座登録(個人)完了画面G15が、画面管理情報記憶手段72に非表示対象の事務ナビゲーション画面として記憶されていると判断した場合には、共通機能処理手段32により、当該ユーザ用の業務処理用画面記憶手段50(51〜53のいずれか)に記憶されている次に画面表示する業務処理用画面であるメイン画面G6(
図4参照)の表示用データを、ユーザ端末90へ送信する(
図2のステップS7)。この際、パラメータである担当者のログインIDおよび担当者情報もユーザ端末90へ送信し、採用するセッション管理方法によっては、セッションIDもユーザ端末90へ送信する。すると、ユーザ端末90の画面上には、メイン画面G6(
図4参照)が表示される(
図2のステップS8)。また、口座開設手段33により、画面管理情報記憶手段72(DBサーバ80に設けた場合を含む。)に、事務ナビゲーション画面の全部の画面について当該ユーザが非表示を選択する選択情報(例えば、非表示を示すフラグ情報等)が記憶されていると判断した場合にも、そもそも当該ユーザについては、事務ナビゲーション機能は不要であり、いかなる状況下でも事務ナビゲーション画面は一切表示しないので(事務ナビゲーション画面を一切用意しなくてもよい。)、共通機能処理手段32により、当該ユーザ用の業務処理用画面記憶手段50(51〜53のいずれか)に記憶されている次に画面表示する業務処理用画面であるメイン画面G6(
図4参照)の表示用データを、ユーザ端末90へ送信する(
図2のステップS7)。
【0205】
<業務処理の流れ/個別の業務処理のうちの国内投信(買付)の処理の流れ:
図5>
【0206】
図5において、ユーザ端末90に画面表示されたメイン画面G6(
図5参照:
図3に記載の画面と同じ)は、口座情報変更、買付、売付、取引履歴照会等の各種登録、照会の機能を選択するためのポータル画面である。顧客はこのメイン画面G6へ遷移する前に特定できているため、法人/個人の判別は可能である。このメイン画面G6において、ユーザの担当者が、個別の業務処理の選択として「国内投信(買付)」ボタンの押下により国内投信(買付)を選択すると、その選択情報(次の画面である国内投信(買付)のための事務ナビゲーション画面の表示要求)が、ネットワーク1を介してWEB/APサーバ20へ送信される(
図2のステップS8)。この選択情報(表示要求)には、次に画面表示する事務ナビゲーション画面である国内投信(買付)チェック画面G21(
図5参照)のURLが含まれており、このURLはメイン画面G6の表示用データの中に埋め込まれていたものである。また、この選択情報(表示要求)には、その他に、セッションIDと、パラメータである担当者のログインID(本実施形態では、金融機関の営業員やオペレータ等の識別情報)、担当者情報(担当者の所属、権限(どの画面にアクセスできるか等)、名前)、および検索対象顧客の情報(対象顧客を特定するための口座番号)とが含まれている。
【0207】
WEB/APサーバ20では、ユーザ端末90から送信されてくる選択情報(国内投信(買付)チェック画面G21の表示要求)を受信すると、売買注文手段35により、次に画面表示する送信対象の事務ナビゲーション画面である国内投信(買付)チェック画面G21(
図5参照)の表示用データ、すなわち当該ユーザ(本実施形態では、A社、B社、C社のいずれか)の担当者により選択された国内投信(買付)の処理についての当該ユーザの事務ナビゲーション画面である国内投信(買付)チェック画面G21の表示用データが、当該ユーザ用の事務ナビゲーション画面記憶手段60(61〜63のいずれか)に記憶されているか否かを判断する(
図2のステップS9)。
【0208】
そして、売買注文手段35により、送信対象の事務ナビゲーション画面である国内投信(買付)チェック画面G21の表示用データが記憶されていると判断した場合には、売買注文手段35は、その国内投信(買付)チェック画面G21の表示用データ(「次へ」ボタンの押下により画面表示される業務処理用画面である国内投信銘柄選択画面G23のURLや、リンク先の画面のURLを含む。)を、ネットワーク1を介してユーザ端末90へ送信する(
図2のステップS9)。この際、パラメータである担当者のログインID、担当者情報、および検索対象顧客の情報もユーザ端末90へ送信し、採用するセッション管理方法によっては、セッションIDもユーザ端末90へ送信する。すると、ユーザ端末90の画面上には、事務ナビゲーション画面である国内投信(買付)チェック画面G21が表示される(
図2のステップS10)。この国内投信(買付)チェック画面G21は、顧客への書類交付や顧客からの書類受入に不備が無いかのチェックを行うための画面であり、前述した口座開設(個人)チェック画面G11(
図4参照)と記載されている各チェック項目の内容や数は異なるものの、全体的な画面イメージという観点からは同様であり、
図7に示した事務ナビゲーション画面110のような画面イメージのものである。
【0209】
ユーザ端末90に画面表示された事務ナビゲーション画面である国内投信(買付)チェック画面G21(
図5参照)において、ユーザの担当者が、リンク操作部を押下げると、ユーザ端末90の画面上に、事務ナビゲーション画面である交付書類(国内投信買付)表示画面G22(
図5参照)が、別ウィンドウで表示される(
図2のステップS10)。この交付書類(国内投信買付)表示画面G22は、顧客に交付する書類のイメージやチェックリストを表示する画面であり、この画面G22のURLは、リンク先の画面のURLとして事務ナビ設定シート100(
図6参照)上で入力設定され、国内投信(買付)チェック画面G21の表示用データ(HTMLファイル)の中に含まれている。なお、この交付書類(国内投信買付)表示画面G22の表示用データ(HTMLファイル)には、次の画面に移行するためのURLは含まれていないので、ユーザの担当者は、交付書類(国内投信買付)表示画面G22の参照を終えたら、その別ウィンドウを消す。
【0210】
また、ユーザ端末90に画面表示された事務ナビゲーション画面である国内投信(買付)チェック画面G21(
図5参照)において、ユーザの担当者が、全てのチェック項目の確認入力部への確認入力を行った状態で、「次へ」ボタンを押下げると、次に画面表示する業務処理用画面である国内投信銘柄選択画面G23(
図5参照)の表示要求が、ネットワーク1を介してWEB/APサーバ20へ送信される(
図2のステップS10)。この表示要求には、次に画面表示する国内投信銘柄選択画面G23(
図5参照)のURLが含まれており、このURLは、事務ナビゲーション画面である国内投信(買付)チェック画面G21の表示用データ(HTMLファイル)の中に、「次へ」ボタンの押下により表示される画面の特定情報として埋め込まれていたものである。また、この表示要求には、その他に、セッションIDと、パラメータである担当者のログインID、担当者情報、および検索対象顧客の情報とが含まれている。
【0211】
WEB/APサーバ20では、ユーザ端末90から送信されてくる国内投信銘柄選択画面G23(
図5参照)の表示要求を受信すると、売買注文手段35により、当該ユーザ用の業務処理用画面記憶手段50(51〜53のいずれか)に記憶されている次に画面表示する業務処理用画面である国内投信銘柄選択画面G23の表示用データ(次に画面表示される業務処理用画面である国内投信購入内容入力画面G24のURLを含む。)を、ネットワーク1を介してユーザ端末90へ送信する(
図2のステップS11)。この際、パラメータである担当者のログインID、担当者情報、および検索対象顧客の情報もユーザ端末90へ送信し、採用するセッション管理方法によっては、セッションIDもユーザ端末90へ送信する。すると、ユーザ端末90の画面上には、国内投信銘柄選択画面G23(
図5参照)が表示される(
図2のステップS12)。
【0212】
一方、売買注文手段35により、送信対象の事務ナビゲーション画面である国内投信(買付)チェック画面G21(
図5参照)の表示用データが、当該ユーザ用の事務ナビゲーション画面記憶手段60(61〜63のいずれか)に記憶されていないと判断した場合には、売買注文手段35は、事務ナビゲーション画面である国内投信(買付)チェック画面G21の表示用データをユーザ端末90へ送信することなく、当該ユーザ用の業務処理用画面記憶手段50(51〜53のいずれか)に記憶されている次に画面表示する業務処理用画面である国内投信銘柄選択画面G23(
図5参照)の表示用データ(次に画面表示される業務処理用画面である国内投信購入内容入力画面G24のURLを含む。)を、ユーザ端末90へ送信する(
図2のステップS11)。この際、パラメータである担当者のログインID、担当者情報、および検索対象顧客の情報もユーザ端末90へ送信し、採用するセッション管理方法によっては、セッションIDもユーザ端末90へ送信する。すると、ユーザ端末90の画面上には、国内投信銘柄選択画面G23(
図5参照)が表示される(
図2のステップS12)。この国内投信銘柄選択画面G23は、買付対象のファンドの銘柄を選択するための画面である。
【0213】
そして、上記のように事務ナビゲーション画面を送信することなく、次の業務処理用画面を送信する際には、売買注文手段35は、次に画面表示する業務処理用画面が国内投信銘柄選択画面G23(
図5参照)であることについては、WEB/APサーバ20が保有する情報を用いて把握してもよく、ユーザ端末90から送信されてくる情報を用いて把握してもよい。前者のようにWEB/APサーバ20の保有情報を用いる場合には、売買注文手段35を構成するプログラム内に記述されている情報を用いてもよく、WEB/APサーバ20内の画面管理情報記憶手段72等の記憶手段に記憶されている情報を用いてもよい。後者のようにユーザ端末90から送信されてくる情報を用いる場合には、国内投信(買付)チェック画面G21(
図5参照)の表示要求(画面G21のURLを含む。)とともにユーザ端末90からネットワーク1を介して送信されてくる代替送信用の国内投信銘柄選択画面G23の情報(画面G23のURL)を受信すればよい。
【0214】
なお、売買注文手段35により、送信対象の事務ナビゲーション画面である国内投信(買付)チェック画面G21(
図5参照)の表示用データが、当該ユーザ用の事務ナビゲーション画面記憶手段60に記憶されていると判断した場合であっても、その国内投信(買付)チェック画面G21が、画面管理情報記憶手段72に非表示対象の事務ナビゲーション画面として記憶されている場合には、売買注文手段35は、送信対象の事務ナビゲーション画面である国内投信(買付)チェック画面G21の表示用データが、当該ユーザ用の事務ナビゲーション画面記憶手段60に記憶されていないと判断した場合と同様な処理を実行する。また、画面管理情報記憶手段72(DBサーバ80に設けた場合を含む。)に、事務ナビゲーション画面の全部の画面について当該ユーザが非表示を選択する選択情報(例えば、非表示を示すフラグ情報等)が記憶されている場合にも、そもそも当該ユーザについては、事務ナビゲーション機能は不要であり、いかなる状況下でも事務ナビゲーション画面は一切表示しないので(事務ナビゲーション画面を一切用意しなくてもよい。)、売買注文手段35は、送信対象の事務ナビゲーション画面である国内投信(買付)チェック画面G21の表示用データが、当該ユーザ用の事務ナビゲーション画面記憶手段60に記憶されていないと判断した場合と同様な処理を実行する。
【0215】
続いて、ユーザ端末90に画面表示された国内投信銘柄選択画面G23(
図5参照)において、ユーザの担当者が、買付対象のファンドの銘柄を選択し、選択した銘柄の「買付」ボタンを押下げると、その銘柄選択情報とともに次の業務処理用画面である国内投信購入内容入力画面G24(
図5参照)の表示要求が、ネットワーク1を介してWEB/APサーバ20へ送信される(
図2のステップS12)。この表示要求には、国内投信購入内容入力画面G24のURLが含まれており、このURLは、国内投信銘柄選択画面G23の表示用データ(HTMLファイル)の中に、「買付」ボタンの押下により表示される画面の特定情報として埋め込まれていたものである。また、この表示要求には、その他に、セッションIDと、パラメータである担当者のログインID、担当者情報、および検索対象顧客の情報とが含まれている。
【0216】
WEB/APサーバ20では、ユーザ端末90から送信されてくる国内投信購入内容入力画面G24(
図5参照)の表示要求を受信すると、売買注文手段35により、当該ユーザ用の業務処理用画面記憶手段50(51〜53のいずれか)に記憶されている次に画面表示する業務処理用画面である国内投信購入内容入力画面G24の表示用データ(次に画面表示される業務処理用画面である国内投信購入内容確認画面G25のURLを含む。)を、ネットワーク1を介してユーザ端末90へ送信する(
図2のステップS11)。この際、パラメータである担当者のログインID、担当者情報、および検索対象顧客の情報もユーザ端末90へ送信し、採用するセッション管理方法によっては、セッションIDもユーザ端末90へ送信する。すると、ユーザ端末90の画面上には、国内投信購入内容入力画面G24(
図5参照)が表示される(
図2のステップS12)。この国内投信購入内容入力画面G24は、注文伝票の入力を行うための画面である。
【0217】
それから、ユーザ端末90に画面表示された国内投信購入内容入力画面G24(
図5参照)において、ユーザの担当者が、注文伝票への入力を行い、「注文確認」ボタンを押下げると、次に画面表示する業務処理用画面である国内投信購入内容確認画面G25(
図5参照)の表示要求が、ネットワーク1を介してWEB/APサーバ20へ送信される(
図2のステップS12)。この表示要求には、次に画面表示する業務処理用画面である国内投信購入内容確認画面G25(
図5参照)のURLが含まれており、このURLは、国内投信購入内容入力画面G24の表示用データ(HTMLファイル)の中に、「注文確認」ボタンの押下により表示される画面の特定情報として埋め込まれていたものである。また、この表示要求には、その他に、セッションIDと、パラメータである担当者のログインID、担当者情報、および検索対象顧客の情報とが含まれている。
【0218】
WEB/APサーバ20では、ユーザ端末90から送信されてくる国内投信購入内容確認画面G25(
図5参照)の表示要求を受信すると、売買注文手段35により、当該ユーザ用の業務処理用画面記憶手段50(51〜53のいずれか)に記憶されている次に画面表示する業務処理用画面である国内投信購入内容確認画面G25の表示用データ(次に画面表示される業務処理用画面である国内投信買付完了画面G26のURLを含む。)を、ネットワーク1を介してユーザ端末90へ送信する(
図2のステップS11)。この際、パラメータである担当者のログインID、担当者情報、および検索対象顧客の情報もユーザ端末90へ送信し、採用するセッション管理方法によっては、セッションIDもユーザ端末90へ送信する。すると、ユーザ端末90の画面上には、国内投信購入内容確認画面G25(
図5参照)が表示される(
図2のステップS12)。この国内投信購入内容確認画面G25は、国内投信購入内容入力画面G24で入力した内容を確認する為の画面である。
【0219】
続いて、ユーザ端末90に画面表示された国内投信購入内容確認画面G25(
図5参照)において、ユーザの担当者が、入力した内容を確認し、「注文する」ボタンを押下げると、次に画面表示する業務処理用画面である国内投信買付完了画面G26(
図5参照)の表示要求が、ネットワーク1を介してWEB/APサーバ20へ送信される(
図2のステップS12)。この表示要求には、次に画面表示する業務処理用画面である国内投信買付完了画面G26(
図5参照)のURLが含まれており、このURLは、国内投信購入内容確認画面G25の表示用データ(HTMLファイル)の中に、「注文する」ボタンの押下により表示される画面の特定情報として埋め込まれていたものである。また、この表示要求には、その他に、セッションIDと、パラメータである担当者のログインID、担当者情報、および検索対象顧客の情報とが含まれている。
【0220】
WEB/APサーバ20では、ユーザ端末90から送信されてくる国内投信買付完了画面G26(
図5参照)の表示要求を受信すると、売買注文手段35により、当該ユーザ用の業務処理用画面記憶手段50(51〜53のいずれか)に記憶されている次に画面表示する業務処理用画面である国内投信買付完了画面G26の表示用データ(戻り用のメイン画面G6のURLを含む。)を、ネットワーク1を介してユーザ端末90へ送信する(
図2のステップS11)。この際、パラメータである担当者のログインID、担当者情報、および検索対象顧客の情報もユーザ端末90へ送信し、採用するセッション管理方法によっては、セッションIDもユーザ端末90へ送信する。すると、ユーザ端末90の画面上には、国内投信買付完了画面G26(
図5参照)が表示される(
図2のステップS12)。この国内投信買付完了画面G26は、注文を受け付けた旨を表示する画面である。
【0221】
ユーザの担当者は、この国内投信買付完了画面G26から、メイン画面G6(
図5参照:
図3に記載の画面と同じ)に戻ることができる。なお、メイン画面G6の表示用データの送信は、共通機能処理手段32による処理(
図2のステップS7)として実行され、それを受信したユーザ端末90のWEBブラウザが、メイン画面G6の表示処理(
図2のステップS8)を行う。
【0223】
このような本実施形態によれば、次のような効果がある。すなわち、業務処理システム10は、各ユーザに共通して必要となる業務処理用画面を記憶する業務処理用画面記憶手段50と、各ユーザが自在に設定可能なユーザ毎の事務ナビゲーション画面を記憶する事務ナビゲーション画面記憶手段60とを備えているので、これらの役割の異なる業務処理用画面と事務ナビゲーション画面とを分けて管理することができる。
【0224】
そして、業務処理手段30は、業務処理用画面の表示を含むフロント機能と、事務ナビゲーション画面の表示を含む事務ナビ機能とを備え、フロント機能による処理の進行に合わせて、事務ナビ機能による処理を適宜なタイミングで組み込むことにより、双方の機能を組み合わせて業務処理を実行する構成とされているので、システムの改修や変更等は、システムのうちフロント機能に係る部分と事務ナビ機能に係る部分とで、相互に影響を与えることなく実施することができる。このため、改修コストの低減および改修期間の短縮を図ることができる。
【0225】
また、システムのうち事務ナビ機能に係る部分を構築するには、事務ナビゲーション画面の表示用データを用意(新規作成や更新)することが必要となるが、事務ナビゲーション画面の表示用データの少なくとも一部(HTMLファイル等)については、ユーザまたはその代行者が、事務ナビ設定シート(表計算ソフトウェアのシート)を用いて容易に用意することができるので、この点でも、改修コストの低減および改修期間の短縮を図ることができる。
【0226】
さらに、システム技術についての深い知識がない者でも、事務ナビ設定シート(表計算ソフトウェアのシート)への入力設定を行えば、シートに付随するマクロにより、事務ナビゲーション画面の表示用データの少なくとも一部を簡単に作成することができる。このため、例えば、制度変更や会社の方針の変更等により事務手続の流れが変わった場合等に、ユーザは、迅速に対応することができる。
【0227】
そして、事務ナビゲーション機能を設けたことによる根本的な効果として、事務ナビゲーション画面の表示により、ユーザの担当者(営業員やオペレータ等)に対し、適切なタイミングで、事務手続に必要な情報を過不足なく提供することができるので、ユーザの担当者は、短い作業時間で事務手続を円滑に遂行することができる。すなわち、従来のような事務規程や事務マニュアルの参照では、それらのどこかに必要情報が記載されていたとしても、そこを開かなければ目にすることができないが、業務処理システム10では、事務ナビゲーション画面の表示により、必要情報を確実に目にすることができるうえ、どこに記載されているのかを探す手間も無くすことができる。
【0228】
また、事務ナビゲーション画面の内容は、各ユーザが自在に設定することができるので、今まで各ユーザにおいて、事務規程や事務マニュアルを参照しながら行われきた事務手続の流れを変更することなく、事務ナビゲーション画面を用意することができる。このため、各ユーザの担当者は、混乱を招くことなく、今までの事務規程や事務マニュアルを参照しながらの作業から、本発明の事務ナビゲーション画面を活用した作業へと移行することができる。
【0229】
さらに、制度変更や会社の方針の変更等により事務手続が変更された場合には、従来は、ユーザの担当者は、改訂された事務規程や事務マニュアルを熟読し、変更後の事務手続の流れを理解するとともに、事務規程や事務マニュアルのどこに何が記載されているのかを把握しなければならなかったが、業務処理システム10では、事務ナビゲーション画面の内容を変更すれば、ユーザの担当者は、変更後の事務手続の内容に即した必要情報を容易かつ確実に得ることができる。
【0230】
そして、従来のような事務規程や事務マニュアルを参照しながらの作業では、上述しように、事務マニュアル等の熟読、事務手続の流れの理解、事務マニュアル等における必要情報の記載箇所の把握が必要であったため、理解度や把握の程度の相違により、各担当者間で事務手続に要する時間や作業の正確性にばらつきが生じたが、業務処理システム10では、事務ナビゲーション画面の表示内容に従って事務手続を行えば、各担当者間のばらつきを抑えることができる。
【0231】
また、事務ナビゲーション画面記憶手段60には、複数種類の個別の業務処理(例えば、口座開設、売買注文等)の各々についてユーザ毎の事務ナビゲーション画面の表示用データが記憶されているので、個別の業務処理毎に内容の異なる事務手続に対応することができる。すなわち、複数種類の個別の業務処理(例えば、口座開設、売買注文等)があれば、それらの事務手続はそれぞれ異なる内容となるのが通常であるので、それらの事務手続の流れに応じて用意すべき事務ナビゲーション画面の内容も異なるものとなるため、そのような異なる事務手続の流れに対応するために、個別の業務処理毎に内容の異なる事務ナビゲーション画面を用意しておくことができる。
【0232】
さらに、複数種類の個別の業務処理があれば、それぞれの個別の業務処理について、事務手続を支援するために事務ナビゲーション画面を表示すべき適切なタイミングが異なる場合(例えば、ある個別の業務処理では、開始前および終了後が適切であり、別の個別の業務処理では、開始前だけとすることが適切である等)もあり、そのような個別の業務処理毎の事務ナビゲーション画面の挿入配置箇所の相違、すなわち画面の表示タイミング(画面の表示用データの送信タイミング)の相違にも対応することができる。
【0233】
また、事務ナビゲーション画面100(
図7参照)は、画面表示されている全てのチェック項目の確認入力部112について、ユーザの担当者による確認入力が行われないと、次の業務処理用画面の表示処理へ進めないようになっているので、事務規程や事務マニュアルに定められた事務手続の通りに事務作業を誘導することができる。このため、事務手続の漏れや確認漏れ等の事務におけるミス発生を、より一層確実に抑えることができる。
【0234】
さらに、事務ナビゲーション画面100(
図7参照)は、原則的には、上述したように、全てのチェック項目に対して確認入力が行われないと、次の業務処理用画面の表示処理へ進めないようになっているが、画面中に設けられたスキップボタン111を押すと、チェック項目に対する確認入力が行われなくても、次の業務処理用画面の表示処理へ進むことができるようになっているので、支援が不要な担当者にとっては、スキップ機能を利用することで、より早く事務手続を終わらせることができる。従って、事務手続に要する作業時間を、より一層短縮することができる。このため、ベテランの担当者がいる場合や、事務手続を行う頻度が高く事務手続に慣れている担当者がいる場合等に対応することができる。
【0235】
そして、業務処理システム10は、画面管理情報記憶手段72(WEB/APサーバ20ではなく、DBサーバ80に設けてもよい。)を備え、業務処理手段30は、非表示対象とする事務ナビゲーション画面の情報を画面管理情報記憶手段72に記憶させる画面管理情報設定処理を実行する構成とされているので、事務ナビゲーション画面を非表示とするスキップ処理を行うことができる。このため、例えば、業務処理に伴う事務手続について一定の期間が経過し、全ての担当者が事務手続に慣れた場合、ベテランの担当者しかいなくなった場合、従来のように事務規程や事務マニュアルを使用したいという担当者ばかりになった場合等のように、事務ナビゲーション画面の支援が不要になった場合、あるいは、事務規程や事務マニュアルが改訂されたばかりで、事務ナビゲーション画面の変更処理が未だ済んでいない場合、事務ナビゲーション画面の表示に間違い等が発見された場合、システムのうち事務ナビゲーション機能に係る部分に不具合が生じた場合等、何らかの事情で、事務規程や事務マニュアルを使用することになった場合に対応することができる。なお、この機能の設置は、省略してもよい。
【0236】
さらに、画面管理情報記憶手段72(DBサーバ80に設ける場合を含む。)には、事務ナビゲーション画面の全部の画面についての当該ユーザによる表示若しくは非表示の選択情報(例えば、表示・非表示を示すフラグ等)を記憶させることもできるので、あるユーザについて、そもそも事務ナビゲーション機能は不要であり、いかなる状況下でも事務ナビゲーション画面は一切表示しないでよい場合等に対応することができる。この場合、そのユーザは、事務ナビゲーション画面を一切用意しなくてもよい。但し、将来の方針変更等に備え、事務ナビゲーション画面を用意しておいてもよく、その場合は、事務ナビゲーション画面が用意されていても、一切表示されないというだけである。
【0237】
また、業務処理手段30は、事務ナビゲーション画面の表示用データの送信タイミングで、その表示用データが事務ナビゲーション画面記憶手段60に記憶されているか否かを判断する構成とされているので、予め定められた挿入配置箇所について、事務ナビゲーション画面を挿入配置することの要否を、各ユーザが選択することができる。このため、進行する業務処理についての開始前から終了後までの流れにおいて、事務ナビゲーション画面の挿入配置可能な箇所が、システム構成として予め定められているとき、全てのユーザが、予め定められた箇所の全てに事務ナビゲーション画面を挿入配置すべきであると考えるわけではなく、ユーザによって、事務ナビゲーション画面を挿入配置すべきであると考える箇所が異なる場合もあることから、そのような場合に対応することができる。
【0238】
さらに、業務処理システム10は、事務ナビ設定シート記憶手段71および事務ナビ設定シート提供手段40を備えているので、いつでも、どこでも(いずれの端末でも)、誰でも(いずれの端末を操作する者でも)、事務ナビ設定シート(表計算ソフトウェアのシート)および事務ナビゲーション画面の表示用データの雛形データを、ネットワーク1(ネットワーク2でもよい。)を介して取得することができる。従って、いつでも、どこでも、誰でも、事務ナビゲーション画面の作成(表計算ソフトウェアのシート上での必要データの入力設定、および入力設定したデータを用いた事務ナビゲーション画面の表示用データの生成)を行うことができる。このため、例えば、制度変更や会社の方針の変更等により事務手続の流れが変わった場合等に、ユーザは、迅速に対応することができる。
【0240】
なお、本発明は前記実施形態に限定されるものではなく、本発明の目的を達成できる範囲内での変形等は本発明に含まれるものである。
【0241】
例えば、前記実施形態では、ユーザ毎の事務ナビゲーション画面が用意されていたが、事務ナビゲーション画面を、ユーザ毎で、かつ、担当者毎に用意するか、または、ユーザ毎で、かつ、担当者群毎に用意することができる構成としてもよい。このようにした場合には、担当者や担当者群の有する特性に応じた事務ナビゲーション画面を用意することができる。例えば、新人の担当者には、スキップボタンが設けられていない事務ナビゲーション画面を送信し、ベテランの担当者には、スキップボタンが設けられている事務ナビゲーション画面を送信したり、あるいは、新人の担当者とベテランの担当者とで、チェック項目の内容を示す文言の内容を変えたり、チェック項目の数を変えたり、担当者の国籍や部署の業務内容等に応じて表示用の言語を変えたりすること等ができる。さらには、ユーザ内における部単位、課単位、店舗単位、事業所単位、工場単位、地域単位(国内と国外との別を含む。)等での画面内容のコントロールを行うことができる。
【0242】
このような構成とする場合には、例えば、事務ナビゲーション画面のHTMLファイル等のファイル名称を、担当者のIDや担当者群のIDを含む名称とするか、または、担当者のIDや担当者群のIDに対応する識別情報を含む名称としておき、ログイン時に取得した担当者のIDやその担当者のIDから導いた担当者群のID(担当者のIDと、担当者群のIDとの対応関係は、サーバ20,80内のいずれかに記憶しておく。)を用いて、送信対象の事務ナビゲーション画面の表示用データ(HTMLファイル等)の名称を把握(作成)し、該当する名称を有する事務ナビゲーション画面の表示用データを、当該ユーザ用の事務ナビゲーション画面記憶手段60から取得し、取得した当該ユーザのその担当者(または取得した当該ユーザのその担当者が属する担当者群)の事務ナビゲーション画面の表示用データを、ネットワーク1を介してユーザ端末90へ送信する処理等を行えばよい。
【0243】
より具体的には、例えば、あるユーザの担当者のIDがYYYYYであり、その担当者が属する担当者群のIDがZZZZZである場合に、当該ユーザ全体のHTMLファイルの名称が、jnavi-XXXXX.htmlであれば、当該ユーザのその担当者用のHTMLファイルの名称を、jnavi-XXXXX-YYYYY.htmlとし、当該ユーザのその担当者が属する担当者群用のHTMLファイルの名称を、jnavi-XXXXX-ZZZZZ.htmlとする等である。そして、ログイン時に担当者のID=YYYYYを受信し、jnavi-XXXXX.htmlとYYYYY(またはYYYYYから導いたZZZZZ)とを連結してjnavi-XXXXX-YYYYY.html(またはjnavi-XXXXX-ZZZZZ.html)というファイル名称を作成し、このファイル名称を有するファイルを当該ユーザ用の事務ナビゲーション画面記憶手段60から取得し、ユーザ端末90へ送信する。
【0244】
また、前記実施形態で示した金融機関における個別の業務処理である口座開設(個人)の処理(
図4参照)および国内投信(買付)の処理(
図5参照)の例では、フロント機能による処理に対し、事務ナビゲーション機能による処理を組み込む箇所(事務ナビゲーション画面を挿入配置する箇所)は、個別の業務処理の開始前および終了後のタイミングの2箇所(
図4の場合)であるか、個別の業務処理の開始前のタイミングだけの1箇所(
図5の場合)であったが、事務ナビゲーション機能の組込箇所(事務ナビゲーション画面の挿入配置箇所)は、2箇所や1箇所に限定されるものではなく、3箇所以上でもよく、任意である。例えば、開始前、終了後だけではなく、途中のタイミングで挿入配置してもよい。
【0245】
さらに、任意の1つの個別の業務処理について、挿入配置可能な箇所が予め定められた複数個所であるときに、それらの全ての挿入配置可能な箇所に、事務ナビゲーション画面を挿入配置する(事務ナビゲーション機能を組み込む)必要はなく、挿入配置するか否かをユーザが自在に設定することができるようにしてもよい。また、挿入配置可能な箇所が予め定められた1箇所である場合も同様であり、その1箇所に必ず事務ナビゲーション画面を挿入配置する必要はなく、挿入配置するか否かをユーザが自在に設定することができるようにしてもよい。なお、前記実施形態の場合も、送信対象の事務ナビゲーション画面の表示用データが事務ナビゲーション画面記憶手段60に記憶されているか否かの確認処理を行っているので、挿入配置可能な箇所に必ず事務ナビゲーション画面を挿入配置しなければならないわけではない。
【0246】
そして、複数種類の個別の業務処理がある場合に、それぞれの個別の業務処理について、事務ナビゲーション機能の組み込み可能な箇所(事務ナビゲーション画面の挿入配置可能な箇所)の数が異なっていてもよく、前記実施形態の場合も、
図4および
図5の如く、そのような構成になっている。
【0247】
また、前記実施形態では、事務ナビ設定シート記憶手段71に記憶させる事務ナビ設定シートは、入力設定前の状態のものであったが、既に入力設定が行われている事務ナビ設定シートも記憶し、事務ナビ設定シート提供手段40によりユーザの画面作成者やその代行者にネットワーク1,2を介して提供する構成としてもよい。この際、既に入力設定が行われている事務ナビ設定シートは、現在使用中の事務ナビゲーション画面の生成に用いられたもの、過去に使用した事務ナビゲーション画面の生成に用いられたもの、これから使用予定の開発中の事務ナビゲーション画面の生成に用いられるもののいずれでもよい。そして、これらの事務ナビ設定シートのファイルの名称が、同一名称になる場合には、バージョン番号やサーバへの登録年月日等と関連付けて記憶する管理を行えばよい。このように様々な段階の事務ナビ設定シートを記憶するようにすれば、事務ナビ設定シートの修正や、コピーを利用した事務ナビ設定シートの新規作成等の作業が容易になり、事務ナビゲーション画面の作成が容易になる。
【0248】
さらに、前記実施形態では、画面管理情報記憶手段72には、管理者機能で管理者により入力設定された非表示対象の事務ナビゲーション画面の情報として、管理者により非表示対象として選択された事務ナビゲーション画面の識別情報(HTMLファイルの名称等)が記憶されていたが、これと関連付けて、その画面についての非表示対象処理の実施期間の指定情報(開始時期および/または終了時期)を加えて記憶するようにしてもよい。例えば、2018年3月31日24時から事務ナビゲーション画面Pを非表示とするという設定を行えば、制度変更等のスケジュールによって定まる施行日等に合わせ、2018年3月31日24時以降、適用されなくなる事務ナビゲーション画面Pを、その時から非表示にすることができる。また、2018年3月31日24時まで事務ナビゲーション画面Qを非表示とするという設定を行えば、制度変更等のスケジュールによって定まる施行日等に合わせ、2018年3月31日24時以降に適用が開始される事務ナビゲーション画面Qを、その時まで非表示にすることができる。
【0249】
また、前記実施形態では、画面管理情報記憶手段72には、管理者機能で管理者により入力設定された非表示対象の事務ナビゲーション画面の情報が記憶されていたが、管理者機能による入力設定以外の方法により、非表示対象の事務ナビゲーション画面を定め、その情報を記憶するようにしてもよい。
【0250】
例えば、同じ担当者が、同じ日に、同じ手続(同じ個別の業務処理)を複数回行った場合には、その日に限っては、所定回数以降(例えば、3回目以降)は、その担当者のその手続については、事務ナビゲーション画面を自動的に非表示とするスキップ処理が行われるような設定をしてもよい。この場合は、非表示対象画面の識別情報(HTMLファイルの名称等)と、非表示対象の日付と、非表示対象の担当者のIDとを関連付けて、非表示対象の事務ナビゲーション画面の情報として、画面管理情報記憶手段72に記憶させておけばよい。
【0251】
また、同じ担当者が、直近の所定期間(例えば1ケ月)内に、同じ手続(同じ個別の業務処理)を繰り返し(例えば100回)行った場合には、それ以降、その担当者のその手続については、所定の有効期間(例えば半年間)だけ、事務ナビゲーション画面を自動的に非表示とするスキップ処理が行われるような設定をしてもよい。この場合は、非表示対象画面の識別情報(HTMLファイルの名称等)と、非表示対象処理の有効期限(または開始時期)と、非表示対象の担当者のIDとを関連付けて、非表示対象の事務ナビゲーション画面の情報として、画面管理情報記憶手段72に記憶させておけばよい。
【解決手段】各ユーザに共通する業務処理用画面を記憶する業務処理用画面記憶手段50と、ユーザ毎の事務ナビ画面を記憶する事務ナビゲーション画面記憶手段60と、業務処理用画面を用いて業務処理を進行させるとともに、進行する業務処理についての開始前から終了後までの流れの中の少なくとも1個所に、アクセスを行ったユーザの事務ナビ画面を挿入配置する業務処理手段30とを設け、業務処理システム10を構成し、事務ナビ画面は、ユーザが表計算ソフトウェアのシート上に表形式で事務手続のチェック項目およびその内容を示す文言を入力設定し、シートに付随するマクロ機能で生成するようにした。