【文献】
TSG RAN WG1,LS on the reference format on virtual PHR,3GPP TSG-RAN WG1#62b R1-105820,2010年10月16日
【文献】
Huawei,The possible impact of UL SU-MIMO on PH mapping[online], 3GPP TSG-RAN WG4♯56 R4-103044,インターネット<URL:http://www.3gpp.org/ftp/tsg_ran/WG4_Radio/TSGR4_56/Documents/R4-103044.zip>,2010年 8月23日
【文献】
Panasonic,Open issues for power headroom reporting[online], 3GPP TSG-RAN WG2♯71bis R2-105757,インターネット<URL:http://www.3gpp.org/ftp/tsg_ran/WG2_RL2/TSGR2_71bis/Docs/R2-105757.zip>,2010年10月11日
(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
前記端末が前記サブフレームで前記PUSCHと前記PUCCHを送信すると、前記type 2 PHは前記PUSCHと前記PUCCHの実際送信電力に基づいて獲得されることを特徴とする、請求項1に記載の方法。
前記端末が前記サブフレームで前記PUCCHは送信せずに前記PUSCHは送信すると、前記type 2 PHは前記PUSCHの実際送信電力及び前記PUCCHの仮想送信電力に基づいて獲得されることを特徴とする、請求項1に記載の方法。
前記端末が前記サブフレームで前記PUSCHを送信しないと、前記type 2 PHは前記PUSCHの仮想送信電力に基づいて獲得されることを特徴とする、請求項1に記載の方法。
前記サブフレームで前記PUSCHと前記PUCCHを送信すると、前記type 2 PHは前記PUSCHと前記PUCCHの実際送信電力に基づいて獲得されることを特徴とする、請求項8に記載の端末。
前記サブフレームで前記PUCCHは送信せずに前記PUSCHは送信すると、前記type 2 PHは前記PUSCHの実際送信電力及び前記PUCCHの仮想送信電力に基づいて獲得されることを特徴とする、請求項8に記載の端末。
【発明を実施するための形態】
【0014】
以下、添付の図面を参照して本発明の実施例をより詳細に説明する。この際、添付図面において、同一の構成要素はできるだけ同一の番号を付けることに留意すべきである。なお、本発明の要旨を濁すことができる公知機能及び構成に対する詳細な説明は省略であろう。
【0015】
本発明は、LTE-A移動通信システムにおいて端末がプライマリ・セル(PCell)のパワーヘッドルーム(PH)情報を計算する方法及び装置に関する。
【0016】
従来には特定時間区間の間、PUSCH又はPUCCHの1つだけを送信することができた一方、LTE-A移動通信システムではアップリンクでPUSCHとPUCCHを同時に使用することができる。したがって、PUSCHが単独に送信される時、或いはPUCCHと共に送信される時によって、提供されるPHの情報は変らなければならない。本発明ではPUSCHとPUCCHが同時に送信可能する時、效率的なPH計算方法を開発する。
【0017】
本発明を本格的に説明する前に、図 1、2、及び
図3を通じてLTE移動通信システムに対してより詳しく説明する。
図1はLTE移動通信システムの構造を示す図面である。上記
図1を参照すれば、図示したようにLTE移動通信システムの無線アクセスネットワークは次世代基地局(Evolved Node B;以下 ENBまたはNode Bという;105、110、115、120)とMME(125;Mobility Management Entity)及びS-GW(130;Serving−Gateway)から構成される。使用者端末(User Equipment、以下、「UE」という;135)は、ENB及びS−GWを通じて外部ネットワークに接続する。
【0018】
ENB105〜120はUMTSシステムの既存ノードBに対応される。ENBはUE135と無線チャンネルで連結され、既存ノードBより複雑な役目が行われる。LTEではインターネットプロトコルを通じるVoIP(Voice over IP)のようなリアルタイムサービスを初めとしてすべての使用者トラフィックが共用チャンネル(shared channel)を通じてサービスされるので、UEの状況情報を納めてスケジューリングをする装置が必要であり、これをENB105〜120が担当する。1つのENBは通常多数のセルを制御する。最大100Mbpsの送信速度を具現するため、LTEは最大20MHz帯域幅で直交周波数分割多重方式(Orthogonal Frequency Division Multiplexing;以下、「OFDM」という)を無線接続技術として用いる。また、端末のチャンネル状態に合わせて変調方式(modulation scheme)とチャンネルコーディング率(channel coding rate)を決定する適応変調コーディング(Adaptive Modulation & Coding、以下、「AMC」という)方式を適用する。S−GWはデータベアラーを提供する装置であり、 MMEの制御に従い、データベアラーを生成したり除去する。MMEは各種制御機能を担当する装置であり、多数の基地局と連結される。
【0019】
図2の無線プロトコルに対して簡単に説明する。
【0020】
図2に示すように、LTEシステムの無線プロトコルはPDCP(Packet Data Convergence Protocol;205、240)、 RLC(Radio Link Control;210、235)、MAC(Medium Access Control; 215、230)からなる。PDCP(Packet Data Convergence Protocol;205、240)はIPヘッダー圧縮/復元などの動作を担当し、無線リンク制御(Radio Link Control、以下「RLC」という)(210、235)はPDCP PDU(Packet Data Unit)を適切なサイズに再構成してARQ動作などを遂行する。MAC215、230は一端末に構成された多くのRLC階層装置と連結され、RLC PDUをMAC PDUに多重化してMAC PDUからRLC PDUを逆多重化する動作を遂行する。物理階層220、225は上位階層データをチャンネルコーディング及び変調してOFDMシンボルで作って無線チャンネルに送信したり、無線チャンネルを通じて受信したOFDMシンボルを復調してチャンネルデコーディングして上位階層に伝達する動作をする。送信を基準でプロトコルエンティティーで入力されるデータをSDU(Service Data Unit)、出力されるデータをPDU(Protocol Data Unit)という。
【0021】
図3にキャリアアグリゲーション(Carrier Aggregation)に対して簡略に説明する。
図3はLTE移動通信システムにおいてキャリアアグリゲーションを例示した図面である。
【0022】
図3を参照すれば、1つの基地局では一般的に互いに異なる周波数帯域に位置する多数のキャリアが送出されて受信される。例えば、ENB305で中心周波数がf1のキャリア315と中心周波数がf2のキャリア310が送出される時、従来には1つの端末は上記2つのキャリアの中で1つのキャリアを利用してデータを送受信した。しかし、キャリアアグリゲーション能力を有している端末は同時に幾つかのキャリアからデータを送受信することができる。基地局はキャリアアグリゲーション能力を有している端末に対しては状況によってより多いキャリアを割り当てることによって上記端末の送信速度を高めることができる。伝統的な意味で1つのダウンリンクキャリアと1つのアップリンクキャリアが1つのセルを構成する時、 キャリアアグリゲーションとは端末が同時に幾つかのセルを通じてデータを送受信することに理解されることもできる。これを通じて従来の単一セルで成就可能であった最大送信速度は集積されるキャリアの数に比例して増加される。集積されるキャリアはRRCシグナリングを通じてコンフィギュアされる。LTEではRRCConnectionReconfigurationメッセージを利用し、集積されるキャリアを追加させたり除去することができる。特定キャリアがコンフィギュア(configure)されてもデータ送信は遂行されない。実際に当該のキャリアを使用するためにはMACシグナリングを通じてキャリアを活性化させなければならない。LTEではMAC PDU内にMAC Control Element(CE)を利用してコンフィギュアされたキャリアを活性化させる。このように活性化された多数のキャリアでサービスを遂行するので、サービングセル(serving cell)は多数になる。
【0023】
アップリンク送信は他のセルのアップリンクに干渉をもたらすからアップリンク送信出力は適切な水準で維持されるべきである。このために端末はアップリンク送信を遂行することにおいて所定の関数を用いてアップリンク送信出力を算出し、算出されたアップリンク送信出力でアップリンク送信を遂行する。例えば、端末は割り当てを受けた送信資源の量と適用するMCS(Modulation Coding Scheme)レベルなどのスケジューリング情報と経路損失値などのチャンネル状況を推定することができる入力値を上記所定の関数に入力して要求アップリンク送信出力値を算出し、上記計算された要求アップリンク送信出力値を適用してアップリンク送信を遂行する。端末が適用することができるアップリンク送信出力値は端末の最大送信値によって制限され計算された要求送信出力値が端末の最大送信値を超過すれば端末は最大送信値を適用してアップリンク送信を遂行する。この場合、十分なアップリンク送信出力を適用することができないからアップリンク送信品質劣化が発生することができる。基地局は要求送信出力が最大送信出力を超過しないようにスケジューリングを遂行することが好ましい。しかし、経路損失などの幾つかのパラメーターは基地局が把握することができないから、端末は必要の時、使用可能送信出力メッセージ(PHR、Power Headroom Report)ということを送信して自分の使用可能送信出力(PH、Power Headroom)状態を基地局に報告する。
【0024】
使用可能送信出力に影響を及ぼす要素としては1)割り当てを受けた送信資源の量、2) アップリンク送信に適用するMCS、3)連関されたダウンリンクキャリアの経路損失、4)出力調整命令の累積値などがある。この中、経路損失(Path Loss、以下「PL」という)や累積出力調整命令値はアップリンクキャリア別に異なることができるので、一端末に多数のアップリンクキャリアが集積されると、アップリンクキャリア別にPHRを送信するか否かを設定することが好ましい。しかし、效率的なPHR送信のために、1つのアップリンクキャリアで多数のアップリンクキャリアに対するPHを共に報告することもできる。運用戦略によって、 実際PUSCH送信が起きないキャリアに対するPHが必要する場合もある。したがって、このような場合に1つのアップリンクキャリアで多数のアップリンクキャリアに対するPHを共に報告する方法はより效率的かもしれない。このために、既存のPHRを拡張させなければならない。1つのPHRに含まれる多数のPHは予め決定された手順によって構成されるでしょう。
【0025】
図4は、LTE移動通信システムにおいてキャリアアグリゲーションの構成の一例を示す図面である。
【0026】
図4を参照すれば、一端末に5個のアップリンクキャリアが集積されており、この中1つのアップリンクキャリアだけ当該の5個のアップリンクキャリアに対するPHを共に送信するように設定することができる。同様に、アップリンクキャリア440、445、450の使用可能送信出力は3つ中の1つのアップリンクキャリアだけPHRを送信するように設定することができる。
【0027】
PHRは通常連結されたダウンリンクキャリアの経路損失が所定の基準値以上に変更されたり、prohibit PHR timerが満了されたり、又はPHRを生成した後、所定の期間が経過するとトリガーされる。端末はPHRがトリガー(trigger)されてもPHRを直ちに送信せず、アップリンク送信が可能な時点、例えばアップリンク送信資源が割り当てられる時点まで待機する。これはPHRが非常に迅速に処理されなければならない情報ではないからである。端末はPHRがトリガーされた後、一番目にアップリンク送信に上記PHRを含ませて送信する。PHRはMAC階層の制御情報でありサイズは8ビットである。PHRの一番目の2ビットは現在使用されなく、残り6ビットは−23dBから40dB間の範囲の中で1つを指示する用途として使用され、これが端末の使用可能送信出力を指示する。端末は以下の数式1を用いて使用可能出力を算出する。当該の数1はPUSCHだけが送信される時を仮定する。
【0029】
サービングセル(serving cell)cにおいて、i番目のサブフレーム(subframe)のPH(i)は最大アップリンク送信電力P
CMAX,c(i)、資源ブロックの数M
PUSCH,C(i)、MCSから誘導されるパワーオフセットΔ
TF,c、経路損失PL
c, f
c(i)(accumulated TPC commands)によって計算される。上記数式1においてPL
cはサービングセルcに対して経路損失を提供するように設定されているセルの経路損失である。任意のサービングセルのアップリンク送信出力決定に使用される経路損失は当該のセルのダウンリンクチャンネルの経路損失や、或いは他のセルのダウンリンクチャンネルの経路損失である。この中、どの経路損失を使用するかはコール設定過程で基地局が選択して端末に知らせる。上記数式1においてf
c(i)はサービングセルcの送信出力調整命令(Transmission Power Control)の累積値である。P
O_PUSCH,Cは上位階層でパラメーターとして、cell−specific及びUE−specific値の合からなる。一般的にP
O_PUSCH,Cはsemi−persistent scheduling、dynamic scheduling、random access response等のPUSCH(Physical Uplink Shared Channel)送信種類によって他の値が適用される。α
cは上位階層から提供される3−ビットcell−specific値でアップリンクの送信出力計算の際、経路損失に適用する加重値(すなわち、この値が高いほど経路損失がアップリンク送信出力により多い影響を及ぼす)であり、PUSCH送信種類によって適用することができる値が制限される。j値はPUSCHの種類を表すことに使用される。j=0の時にsemi−persistent scheduling、j=1の時にはdynamic scheduling、j=2の時にはrandom access responseをそれぞれ示す。上記数式1において、 若し、特定サービングセルでPUSCH送信がなければ、M
PUSCHとΔ
TFは定義によって上記公式に適用することができないだろう。
【0030】
幾つかのキャリアが集積された移動通信システムで、実際PUSCH送信が起きるサービングセルがあり、一定の時間区間の間、PUSCH送信が起きないサービングセルがある。また、各サービングセルに対するPHは他のサービングセルによって共に報告されることもできる。幾つかのキャリアが集積された移動通信システムにおいて幾つかのサービングセルに対するPHを報告すべき場合、これらは1つのPHRに集めて送信する。このような方法は各キャリ別にPHを送信することに比べてシグナルオーバーヘッドを減らすことができ、実際PUSCH送信がないキャリアに対してもPH情報を得ることもできる。
【0031】
図5は2つのサービングセル(CC1及びCC2)で相手PHを共に報告するシナリオを示している。
【0032】
図5を参照すれば、CC1がPUSCH送信が起きており、CC2はそうではない区間505で、端末はCC1から送信されるMAC PDU510にCC1PHR515のみならずCC2PHR520を含ませることができる。反対に、CC2がPUSCH送信が起きており、CC1はそうではない区間525で、端末はCC2から送信されるMAC PDU530にCC1PHR535のみならずCC2PHR540を含ませることができる。
【0033】
拡張されたPHRは多数のキャリアに対するPH情報から構成され、 各キャリアに対するPH情報は選別的に含まれる。したがって、拡張されたPHRのサイズは状況によって変化するでしょう。従来のPHR形式と共に、新たにPHR形式が導入されるので、この2つの形式を区別するため、拡張されたPHR形式なのを指示する新しいLCIDを定義する。拡張されたPHRのサイズは可変的なのでそのサイズを指示する値Lが追加されなければならない。PCellはPUSCHとPUCCH同時に送信するか否かによってType2PHが含まれたり、そうではない場合もある。また、activated SCellのPHが含まれる。したがって、拡張されたPHRのサイズは状況によって変わるのでそのサイズを指示する値Lがサブ−ヘッダーに含まれる。SCellではPCellとは異なりPUSCHとPUCCHを同時に送信することができないので、Type2PHが存在しない。連続されたバイトで各キャリアPH情報を収録する順序はPCellのType2PH → PCellのType1PH→SCell indexの昇順でactivated SCellのPHとする。Type2PHはPCellに対してだけ存在し、Type2PHを解釈するためにはType1PHが必要であるという事実を考慮してPCellのPHを前部分に配置した。ここで、Type2PHはアップリンクでPUSCHとPUCCHが同時に使用される時、適用される。拡張されたPHRを受信した装置は先にPCellのType2PHとType1PHを用いてPCellでPUSCH送信のための使用可能送信電力とPUCCH送信のための使用可能送信電力に対する情報を獲得した後、同様の類型のPHすなわち、Type1PHを処理することによって処理負荷を軽減することができる。
【0034】
実際、PUSCH送信がなくても、基地局は特定のアップリンクキャリアにおける経路損失情報を得るため、PHをトリガーさせることができる。特定サービングセルに対し、PHRがトリガーされると、端末はPUSCH送信するか否かによってPH値の算出方法を決定する。該当のサービングセルに対してPUSCH送信があると、従来の技術の通り、上記数式1を用いてPHを計算する。若し、当該のサービングセルでPUSCH送信がなければ、割り当てられた送信資源がないことを意味するので、M
PUSCHとΔ
TFでどんな値を使用するかが明確ではないので、基地局と端末が同様のM
PUSCH とΔ
TFを使用してPHを算出して解釈するようにする装置が必要である。これは例えば端末と基地局がPUSCH送信がない場合にPH算出のために使用する送信フォーマット(送信資源の量とMCSレベル)を決定することで解決可能である。若し、このようなレファレンス送信フォーマットでRB1個と最低のMCSレベルを仮定するとM
PUSCH とΔ
TF はそれぞれ0となり、上記数式1で抜けることと同様の意味を持つ。即ち、当該のサービングセルではデータ送信が成らないのでP
CMAX,c(i)は存在しない。したがって、 P
CMAX,c(i)をどんな値で決定するかに対する判断が必要である。このような仮想送信に対し、仮想P
CMAX,c(i)を定義して適用する。P
CMAX,c(i)は当該のセルで許容された最大送信出力であるP
EMAxと端末の内在的な最大送信出力であるP
powerclassを用いて決定することができる。例えば、以下のように決定されることができる。
【0036】
P
CMAXはP
CMAX_L≦P
CMAX≦P
CMAX_Hの関係をもって決定される。この時、zero power back-offを考慮すると、P
CMAX_H= P
CMAX_Hになり、P
CMAX=P
CMAX_Hになる。この時、P
CMAX_HはP
powerClassとP
EMAXの中で小さい値である。P
EMAXはcell−specificの最大許容送信電力であり、P
powerClasはUE−specificの最大許容送信電力である。
【0037】
前述したように、LTE−A移動通信システムではアップリンクでPUSCHとPUCCHを同時に使用することができる。したがって、PUSCHが単独に送信される時、或いはPUCCHと共に送信される時によって、提供されるPHの情報は変わらなければならない。
【0038】
図6はPUSCHが単独で使用される時とPUCCHが共に使用される時の資源割り当ての例である。
図6の左側図面はPUSCH605のために、資源が共に割り当てられた場合である。この時、横軸は時間領域を示し、縦軸は周波数領域を示す。
図6の右側図面はPUSCH615とPUCCH610が同時に資源の割り当てを受けて送信される場合である。
【0039】
図6を参照すれば、PUSCHとPUCCHが同時に使用されると、PHを計算するためには端末の最大送信電力量でPUSCHに割り当てられた送信電力量とPUCCHに割り当てられた送信電力量を共に除かなければならない。PUSCHとPUCCHが同時に使用される時には基地局が端末にPUCCHコンフィギュレーションを通じてこれを予め指示する。PUSCHが単独に送信される時、或いはPUCCHと共に送信される時のPHを提供してくれるため、Type1PHとType2PHを利用する。Type1PHはP
CMAX−P
PUSCHに定義される。ここで、P
PUSCHはPUSCHに割り当てられた電力量である。Type2PHはP
CMAX−P
PUSCH−P
PUCCHに定義される。ここでP
PUCCHはPUCCHに割り当てられた電力量である。PUCCHコンフィギュレーションでPUSCHとPUCCH同時使用に対して指示しなければType1PHのみを利用すれば良い。そうではなければ、Type1PHとType2PHが共に利用される。Type2PHはcarrier aggregation(CA)システムでPCellだけで適用され、SCellには適用されない。PUCCHコンフィギュレーションでPUSCHとPUCCH同時使用に対して指示すれば、PCellに対するPHでType1PHとType2PHが共に含まれる。
【0040】
前述したように、実際PUSCH(又はPUCCH)送信がなくても基地局は特定アップリンクキャリアにおける経路損失情報を得るため、PHをトリガーさせることができる。PUCCHコンフィギュレーションでPUSCHとPUCCH同時使用に対して指示しても、特定時間区間の間、実際PUSCH又はPUCCHが実際送信されない場合もあり、PUSCHとPUCCH共に送信されない場合もある。CAシステムでは幾つかのサービングセルが存在し、 少なくとも1つのサービングセルでPHRトリガー条件を満足すればアップリンクキャリアがコンフィギュレーションされたすべてのactivated cellに対してPHを生成して基地局にこれを報告する。このような場合、PCellのアップリンクチャンネルの状態は大きく4種で区分することができる。
【0041】
- PUSCHとPUCCHを共に送信する場合
- PUSCHだけ送信する場合
- PUCCHだけ送信する場合
- PUSCHとPUCCH共に送信がない場合
【0042】
上記4種場合に対し、Type1PHとType2PHを計算する方法が必要である。本発明は各場合に対し、Type1PHとType2PHを計算する方法を以下のように提示する。以下の説明でreal P
CMAXはPCellの実際的なアップリンク送信を考慮して決定されたP
CMAXを意味し、referenceP
CMAXはMPR、A−MPRなどのようなback off parameterを0と見なして決定されたP
CMAXである。
【0043】
場合 1)PUSCHとPUCCHを共に送信する場合
Type1PH=realP
CMAX―real PUSCH power
Type2PH=realP
CMAX-real PUSCH power−real PUCCH power
場合 2)PUSCHだけ送信する場合
Type1PH=realP
CMAX−real PUSCH power
Type2PH=realP
CMAX−real PUSCH power - virtual PUCCH power
場合 3)PUCCHだけ送信する場合
Type1PH=referenceP
CMAX−virtual PUSCH power
Type2PH=realP
CMAX−virtualPUSCH power - real PUCCH power
場合 4)PUSCHとPUCCH共に送信がない場合
Type1PH=referenceP
CMAX- virtual PUSCH power
Type2PH=referenceP
CMAX−virtual PUSCH power - virtual PUCCH power
【0044】
ここで、 real PUSCH power或いはreal PUCCH powerとは PCellの実質的なPUSCH送信或いは実質的なPUCCH送信に要求される送信出力を意味し、virtual PUSCH power或いはvirtualPUCCH powerはPCellで実質的なPUSCH送信或いは実質的なPUCCH送信がない場合、所定の送信フォーマットなどを利用して計算する要求送信出力を意味する。上記の場合で分かるようにPCellで実質的なアップリンク送信がある場合、P
CMAXに実質的なアップリンク送信が考慮されたrealP
CMAXを使用する。例外的にPUCCH送信だけある場合、Type1PH計算時にはreference P
CMAXを使用し、Type2PH計算時にはrealP
CMAXを使用する。その理由は、PUSCH送信はスケジューリング決定によってセルの全体周波数帯域の中でどこでも自由に成ることができる一方、PUCCH送信はセルの特定周波数帯域、具体的にセルの周波数帯の中で両端の所定の帯域で進行される。上記差異はPUCCH送信だけあるにもかかわらずType1PH計算にrealP
CMAXを使用する場合、ΔT
Cが不必要に適用されてType1PHの歪みをもたらすことができるからである。この逆は成立されないから(即ち、PUSCH送信だけある場合、Type2PH計算にrealP
CMAXを使用してもType2PH計算に歪みが発生しない。)、場合2ではType1PHとType2PH計算に共にrealP
CMAXを使用する。
【0045】
ここでPUSCH又はPUCCH送信を考慮してP
CMAXを決定するということは従来の3GPP TS36.101標準文書に記述された方法によってP
CMAXを導出することを意味する。より具体的に、P
CMAXを導出する時、当該のチャンネルにおけるmodulation及び送信帯域幅、ACLR及びspectrum emission要求事項などを考慮してMPR、A−MPR、P−MPRΔT
Cなどを決定することを意味する。端末は以下のような値の範囲内でP
CMAXを決定する。
【0046】
P
CMAX_L≦P
CMAX≦P
CMAX_H
ここで、
− P
CMAX_L=MIN{P
EMAX−T
C、P
PowerClass−MAX(MPR+A−MPR、P−MPR)−T
C}
− P
CMAX_H=MIN{P
EMAX、P
PowerClass}
− P
EMAXはcell−specificの最大許容送信電力量であり、P
PowerClassはUE−specificの最大許容送信電力量である。
− MPRはチャンネルに適用されたmodulation及び送信帯域幅によって決定される。
− A−MPRはACLR及びspectrum emission要求事項を考慮して決定される。
− P−MPRは一種のpower managementのための値であり、T
Cは operating band edge transmission power relaxation値である。
【0047】
また、 reference P
CMAXはzero power back−offを考慮した仮想P
CMAX,C(i)を言い、仮想P
CMAX,C(i)を前述した。PUSCH又はPUCCH送信がない場合、当該のチャンネルの送信電力量は実際存在しないので、これを代わる所定の送信フォーマットを代入し、本発明ではvirtual PUSCHとvirtual PUCCHで称する。
【0048】
図7は本発明の実施例によるPHR送信手続きを示すフローチャートである。
【0049】
図7を参照すると、端末は705段階で拡張されたPHRをコンフィギュレーションする。710段階でPHRがトリガー条件が満足される。即ち、prohibitPHR-Timerが満了された状態であり、各アップリンクキャリアと連結されたダウンリンクキャリアの中で少なくとも1つが経路損失の変化がdl-PathlossChangeより大きければ、 アップリンクキャリアがコンフィギュレーションされたすべてのactivatedサービングセルに対してPHRをトリガーする。また、端末は周期的にPHRをトリガーすることができ、Rel−10PHRコンフィギュレーション以後、新しいアップリンク送信が起きれば、端末はアップリンクキャリアがコンフィギュレーションされたすべてのactivatedサービングセルに対してPHRをトリガーする。715段階で端末は前述した方法によってPCellのP
CMAX値を計算する。この時、4種の場合が考慮される。720段階でP
CMAX値とPUSCHとPUCCHの送信電力量を代入し、PCellのType1PH、Type2PHを計算する。730段階ではSCellのType1PHを計算する。この時、端末は当該のSCellにアップリンク送信があればrealP
CMAXとreal PUSCH powerを適用し、当該のSCellにアップリンク送信がなければreferenceP
CMAXとvirtual PUSCH powerを適用してType1PHを計算する。735段階でPHRを構成し、740段階で構成したPHRを送信する。
【0050】
図8は本発明における端末装置を説明するためのブロック図である。
【0051】
図8を参照すれば、端末装置は送受信機805、PH計算部815、制御部810、多重化及び逆多重化装置820、 制御メッセージ処理部835及び各種上位階層装置825、830などから構成される。
【0052】
送受信機はダウンリンクキャリアでデータ及び所定の制御信号を受信してアップリンクキャリアでデータ及び所定の制御信号を送信する。多数のキャリアが集積された場合、送受信機は上記多数のキャリアでデータ送受信及び制御信号送受信を遂行する。
【0053】
制御部は送受信機が提供する制御信号、 例えばアップリンクグラントで指示するスケジューリング情報によって多重化及び逆多重化装置にMAC PDU構成を指示する。制御部はさらにPHRトリガーされるか否かを判断し、PHRがトリガーされるとPHに使用可能送信出力を計算することを指示する。PHRトリガーされるか否かは制御メッセージ処理部で伝達したPHRパラメーターを利用して判断する。制御部は、さらに幾つかのアップリンクキャリアのPH情報が1つのPHRに含まれるように設定された場合、各キャリアのPHが実際P
CMAX又はP
CMAXで誘導されたのかを表わす認識子をMAC PDUに含ませるように多重化及び逆多重化装置に指示する。制御部はさらにPH計算部が伝達した使用可能送信出力を利用してPHRを生成して多重化及び逆多重化装置に伝達する。PH計算部は制御部の制御によって使用可能送信出力を計算し、その値を制御部に伝達する。多数のキャリアが集積される場合、各キャリア別にPHを計算することができ、PUSCHが送信されないキャリアに対しては仮想P
CMAXを利用してPHを誘導する。
【0054】
多重化及び逆多重化装置は上位階層装置や制御メッセージ処理部で発生したデータを多重化したり送受信機で受信されたデータを逆多重化して適切な上位階層装置や制御メッセージ処理部に伝達する役目をする。
【0055】
制御メッセージ処理部はネットワークが送信した制御メッセージを処理して必要な動作を取る。例えば、制御メッセージに収納されたPHRパラメーターを制御部に伝達したり、 新しく活性化されるキャリアの情報を送受信機に伝達して上記キャリアが送受信機で設定されるようにする。上位階層装置はサービス別に構成されることができ、 FTPやVoIPなどのような使用者サービスで発生するデータを処理して多重化装置に伝達したり逆多重化装置が伝達したデータを処理して上位階層のサービスアプリケーションに伝達する。
【0056】
一方、図示しないが、本発明における基地局装置は送受信機、制御部及びスケジューラを含む。送受信機は端末で拡張PHRを受信する。制御部は拡張PHRを分析してサービングセル別のPHを把握する。スケジューラはサービングセル別にPHによって端末のための上向きリンク資源を割り当てる。
【0057】
一方、本明細書及び図面に開示された本発明の実施例は本発明の記述内容を容易に説明し、本発明の理解を助けるために特定例を提示したものであるだけ、本発明の範囲を限定しようとするものではない。即ち、本発明の技術的思想に基づいた他の変形例が実施可能であるということは本発明が属する技術分野における通常の知識を有する者に自明なものである。