特許第6469889号(P6469889)IP Force 特許公報掲載プロジェクト 2022.1.31 β版

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(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】特許公報(B2)
(11)【特許番号】6469889
(24)【登録日】2019年1月25日
(45)【発行日】2019年2月13日
(54)【発明の名称】真空掃除機用集塵装置
(51)【国際特許分類】
   A47L 9/16 20060101AFI20190204BHJP
【FI】
   A47L9/16
【請求項の数】11
【全頁数】15
(21)【出願番号】特願2017-555192(P2017-555192)
(86)(22)【出願日】2016年1月13日
(65)【公表番号】特表2018-505020(P2018-505020A)
(43)【公表日】2018年2月22日
(86)【国際出願番号】KR2016000343
(87)【国際公開番号】WO2016114580
(87)【国際公開日】20160721
【審査請求日】2017年7月12日
(31)【優先権主張番号】10-2015-0006947
(32)【優先日】2015年1月14日
(33)【優先権主張国】KR
(73)【特許権者】
【識別番号】502032105
【氏名又は名称】エルジー エレクトロニクス インコーポレイティド
(74)【代理人】
【識別番号】100109841
【弁理士】
【氏名又は名称】堅田 健史
(74)【代理人】
【識別番号】230112025
【弁護士】
【氏名又は名称】小林 英了
(74)【代理人】
【識別番号】230117802
【弁護士】
【氏名又は名称】大野 浩之
(74)【代理人】
【識別番号】100131451
【弁理士】
【氏名又は名称】津田 理
(74)【代理人】
【識別番号】100167933
【弁理士】
【氏名又は名称】松野 知紘
(74)【代理人】
【識別番号】100174137
【弁理士】
【氏名又は名称】酒谷 誠一
(74)【代理人】
【識別番号】100184181
【弁理士】
【氏名又は名称】野本 裕史
(72)【発明者】
【氏名】ヒュン,キエタク
(72)【発明者】
【氏名】リ,スンヨプ
(72)【発明者】
【氏名】アン,ヒュクジン
【審査官】 吉田 昌弘
(56)【参考文献】
【文献】 米国特許出願公開第2014/0020205(US,A1)
【文献】 米国特許出願公開第2008/0223010(US,A1)
【文献】 特開2011−212172(JP,A)
【文献】 特開2014−036683(JP,A)
【文献】 特開2014−076141(JP,A)
【文献】 特開2014−042696(JP,A)
【文献】 登録実用新案第3172934(JP,U)
【文献】 特開2008−173575(JP,A)
【文献】 米国特許第7691161(US,B2)
【文献】 特表2002−522213(JP,A)
(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
A47L 9/16
B04C 1/00
B01D 45/00
(57)【特許請求の範囲】
【請求項1】
真空掃除機用集塵装置であって、
外部ケース内に配置され、外部から流入した空気から塵を濾過して塵が濾過された空気を内部に流入させるように構成される第1サイクロンと、
前記第1サイクロンの内部に収容されて前記第1サイクロンの内部に流入した空気から微細塵を分離するように構成される第2サイクロンと、
前記第1及び第2サイクロン間の環状の第1空間で螺旋状に延び、前記第1空間に流入した空気が前記第2サイクロンの流入口に流入するように回転流動を生じさせる第1ガイドベーンと、
前記流入口の内周に沿って螺旋状に延び、前記流入口から前記第2サイクロンの内部に流入する空気の回転流動を強化する第2ガイドベーンとを備えてなり、
前記第1サイクロンは、
前記第2サイクロンを内部に収容するように形成され、内部に連通する開口部を外周に備えるハウジングと、
前記開口部を覆うように設けられ、前記塵を濾過して前記空気から分離するように形成されるメッシュフィルタとを備え、
前記第2サイクロンは、
上側の円筒部分と、
前記円筒部分から下側に行くほど次第に狭くなる中空円錐台部分とを備え、
前記第1ガイドベーンは、前記メッシュフィルタの上側の前記ハウジングと前記円筒部分間に配置され、
前記第2ガイドベーンは、前記円筒部分の内部に配置されることを特徴とする、真空掃除機用集塵装置。
【請求項2】
前記第1ガイドベーンは、複数備えられ、前記第1サイクロンの内周又は前記第2サイクロンの外周に沿って所定間隔離隔して配置されることを特徴とする、請求項1に記載の真空掃除機用集塵装置。
【請求項3】
前記外部ケースの上部には、外部から流入する空気を一方向に回転させるように前記外部ケースの内周に向かって延びる入口が形成され、
前記第1空間に流入した空気が前記一方向に回転しながら上昇するように、前記第1ガイドベーンは、前記一方向に上向きに傾斜して形成されることを特徴とする、請求項2に記載の真空掃除機用集塵装置。
【請求項4】
前記第1ガイドベーンは、前記第2サイクロンの外周から突出して前記第1サイクロンの内周に向かうように形成されることを特徴とする、請求項3に記載の真空掃除機用集塵装置。
【請求項5】
前記第1ガイドベーンに沿って前記一方向に回転しながら上昇した空気が前記一方向に回転しながら下降して前記第2サイクロンの内部に流入するように、前記第2ガイドベーンは、前記一方向に下向きに傾斜して形成されることを特徴とする、請求項3に記載の真空掃除機用集塵装置。
【請求項6】
前記第2サイクロンの中心には、微細塵が分離された空気を排出するボルテックスファインダが備えられ、
前記第2ガイドベーンは、前記ボルテックスファインダと前記第2サイクロンの内周との間の空間である前記流入口に設けられることを特徴とする、請求項1に記載の真空掃除機用集塵装置。
【請求項7】
前記第2ガイドベーンは、複数備えられ、前記ボルテックスファインダの外周に沿って所定間隔離隔して配置されることを特徴とする、請求項6に記載の真空掃除機用集塵装置。
【請求項8】
前記ボルテックスファインダの内部には、排出される空気の回転流動を緩和するように半径方向に延びる複数のリブが備えられることを特徴とする、請求項6に記載の真空掃除機用集塵装置。
【請求項9】
前記第2サイクロンの排出口は、前記ハウジングの底面を貫通して設けられ、
前記ハウジングの下部には、前記排出口を収容するように内部ケースが設けられ、前記排出口から排出される微細塵が前記内部ケース内の微細塵貯蔵部に集塵されることを特徴とする、請求項1に記載の真空掃除機用集塵装置。
【請求項10】
前記メッシュフィルタにより濾過された塵は、前記外部ケースの内周と前記内部ケースの外周との間の塵貯蔵部に集塵され、
閉鎖時に前記外部ケース及び前記内部ケースの底面を形成し、開放時に前記塵貯蔵部に集塵された塵及び前記微細塵貯蔵部に集塵された微細塵を同時に排出するように、前記外部ケースにヒンジ結合される下部カバーをさらに含むことを特徴とする、請求項9に記載の真空掃除機用集塵装置。
【請求項11】
前記外部ケースの内周には、前記塵貯蔵部に流入した塵を捕集するように、複数の塵捕集用リブが突設されることを特徴とする、請求項10に記載の真空掃除機用集塵装置。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、マルチサイクロンにより塵と微細塵を分離して集塵するように構成される真空掃除機用集塵装置に関する。
【背景技術】
【0002】
真空掃除機は、吸入モータにより形成される吸引力を利用して空気を吸入し、空気に含まれる塵や埃を分離してきれいな空気を排出する装置である。
【0003】
真空掃除機の種類は、i)キャニスタ型(canister type)、ii)アップライト型(upright type)、iii)ハンド型(hand type)、iv)円筒フロア型(cylindrical floor type)などに分けられる。
【0004】
キャニスタ型真空掃除機は、近年家庭で最も多く使用されている真空掃除機であって、吸入ノズルと本体とを連結管により連通させた方式の真空掃除機である。キャニスタ型は、掃除機本体、ホース、パイプ、ブラシなどから構成されて吸引力のみで掃除を行うので、硬い床の掃除に適している。
【0005】
それに対して、アップライト型真空掃除機は、吸入ノズルと本体とを一体に形成した真空掃除機である。アップライト型真空掃除機は、回転ブラシを備えるので、キャニスタ型真空掃除機とは異なり、カーペットの埃などもきれいに掃除することができる。
【0006】
しかし、従来の真空掃除機には次のような問題があった。
まず、マルチサイクロン構造を有する真空掃除機は、各サイクロンが上下に配置されるので、集塵装置の高さが増加するという問題があった。また、それに伴う体積増加の問題を解決するために集塵装置をスリムに設計することにより、実際に塵を集塵する空間の体積が減少するという欠点が生じた。
【0007】
上記問題を改善するために、第1サイクロン内に第2サイクロンを配置する構造も提案されているが、第2サイクロンのガイド流路間の干渉により第1サイクロン内に第2サイクロンを効率的に配置することが困難であった。第1サイクロン内に第2サイクロンを配置したとしても、第2サイクロンの数が著しく減少して吸引力が低下し、これは掃除性能の低下につながった。
【0008】
一般的な従来のマルチサイクロンの場合、集塵装置の内部に流入した空気は第1サイクロンを通過することにより空気の流動速度が減少するので、第1サイクロンを通過した空気が第2サイクロン内に円滑に流入できないという問題があった。
【0009】
第1サイクロンを通過した空気が第2サイクロン内に流入しても、第2サイクロン内に流入した空気は回転力が強くないので、流入した空気から微細塵を分離する性能に問題があった。
【0010】
特に、従来の接線流入式サイクロン構造は、空気と微細塵を内部に接線流入させるためのガイド流路を備えなければならなかった。このような接線流入式サイクロン構造は、流路活用度が低く、ガイド流路の設置によりサイクロンの大きさが減少して全体的な流路損失が大きくなるという問題があった。
【0011】
一方、従来の掃除機は、塵排出過程でもユーザ利便性の提供に限界があった。塵を排出する過程で塵が飛散する真空掃除機もあり、塵を排出するために過度に複雑な過程を必要とする真空掃除機もあった。
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0012】
本発明の目的は、マルチサイクロン構造を改善することにより、高さを低くしながらも掃除性能が低下しない新しい構造の真空掃除機用集塵装置を提供することにある。
【0013】
本発明の他の目的は、第1サイクロンを通過した空気が第2サイクロンに円滑に流入するようにし、第2サイクロンに流入した空気の回転流動をさらに向上させる集塵装置を提案することにある。
一方、本発明のさらに他の目的は、塵と微細塵を分離して集塵し、それらを容易に同時排出することのできる集塵装置を提案することにある。
【課題を解決するための手段】
【0014】
本発明の上記課題を解決するために、本発明の一実施形態による真空掃除機用集塵装置は、外部ケース内に配置され、外部から流入した空気から塵を濾過して塵が濾過された空気を内部に流入させるように構成される第1サイクロンと、前記第1サイクロンの内部に収容されて前記第1サイクロンの内部に流入した空気から微細塵を分離するように構成される第2サイクロンと、前記第1及び第2サイクロン間の環状の第1空間で螺旋状に延び、前記第1空間に流入した空気が前記第2サイクロンの流入口に流入するように回転流動を生じさせる第1ガイドベーンと、前記流入口の内周に沿って螺旋状に延び、前記流入口から前記第2サイクロンの内部に流入する空気の回転流動を強化する第2ガイドベーンとを含む。
【0015】
本発明の一態様によれば、前記第1ガイドベーンは、複数備えられ、前記第1サイクロンの内周又は前記第2サイクロンの外周に沿って所定間隔離隔して配置される。
【0016】
前記外部ケースの上部には、外部から流入する空気を一方向に回転させるように前記外部ケースの内周に向かって延びる入口が形成され、前記第1空間に流入した空気が前記一方向に回転しながら上昇するように、前記第1ガイドベーンは、前記一方向に上向きに傾斜して形成されてもよい。
前記第1ガイドベーンは、前記第2サイクロンの外周から突出して前記第1サイクロンの内周に向かうように形成されてもよい。
【0017】
前記第1ガイドベーンに沿って前記一方向に回転しながら上昇した空気が前記一方向に回転しながら下降して前記第2サイクロンの内部に流入するように、前記第2ガイドベーンは、前記一方向に下向きに傾斜して形成されてもよい。
【0018】
本発明の他の態様によれば、前記第2サイクロンの中心には、微細塵が分離された空気を排出するボルテックスファインダが備えられ、前記第2ガイドベーンは、前記ボルテックスファインダと前記第2サイクロンの内周との間の空間である前記流入口に設けられる。
前記第2ガイドベーンは、複数備えられ、前記ボルテックスファインダの外周に沿って所定間隔離隔して配置されてもよい。
前記ボルテックスファインダの内部には、排出される空気の回転流動を緩和するように半径方向に延びる複数のリブが備えられてもよい。
前記複数のリブは、前記ボルテックスファインダの内周に沿って所定間隔離隔して設けられてもよい。
【0019】
本発明のさらに他の態様によれば、前記第1サイクロンは、前記第2サイクロンを内部に収容するように形成され、内部に連通する開口部を外周に備えるハウジングと、前記開口部を覆うように設けられ、前記塵を濾過して前記空気から分離するように形成されるメッシュフィルタとを含む。
前記ハウジングは、前記外部ケースの上部に配置されてもよい。
【0020】
前記第2サイクロンの排出口は、前記ハウジングの底面を貫通して設けられ、前記ハウジングの下部には、前記排出口を収容するように内部ケースが設けられ、前記排出口から排出される微細塵が前記内部ケース内の微細塵貯蔵部に集塵される。
前記メッシュフィルタにより濾過された塵は、前記外部ケースの内周と前記内部ケースの外周との間の塵貯蔵部に集塵されるようにしてもよい。
【0021】
前記真空掃除機用集塵装置は、閉鎖時に前記外部ケース及び前記内部ケースの底面を形成し、開放時に前記塵貯蔵部に集塵された塵及び前記微細塵貯蔵部に集塵された微細塵を同時に排出するように、前記外部ケースにヒンジ結合される下部カバーをさらに含んでもよい。
前記第1サイクロンの下部には、前記塵貯蔵部に集塵された塵の飛散を防止するように、外周面に沿ってスカートが突設されてもよい。
前記外部ケースの内周には、前記塵貯蔵部に流入した塵を捕集するように、複数の塵捕集用リブが突設されてもよい。
【発明の効果】
【0022】
このような構成の本発明によれば、第1サイクロンの内部に第2サイクロンが収容されるので、集塵装置の高さを低くすることができる。
【0023】
このような配置において、第1サイクロンと第2サイクロンとの間には第1ガイドベーンが設けられ、第2サイクロンの流入口には第2ガイドベーンが設けられる。
【0024】
第1ガイドベーンにより、第2サイクロンの流入口に別途の流路を形成することなく、第1サイクロンを通過した空気が第2サイクロンに容易に流入し、それにより第1サイクロンと第2サイクロン間での流入損失を低減することができる。
【0025】
また、第2サイクロンの流入口に設けられた第2ガイドベーンは、第2サイクロンの内部に流入する空気の回転流動を強化することにより、第2サイクロンの内部での微細塵の分離性能を向上させる。
このようにして、前記第1及び第2ガイドベーンによりマルチサイクロンにおける集塵性能の低下を防止することができる。
【0026】
一方、本発明によれば、下部カバーの分離時に塵貯蔵部と微細塵貯蔵部がどちらも開放されるように構成されるので、前記開放時に塵貯蔵部に集塵された塵と微細塵貯蔵部に集塵された微細塵を同時に排出することができる。
【図面の簡単な説明】
【0027】
図1】本発明による真空掃除機の一例を示す斜視図である。
図2図1に示す集塵装置の概念図である。
図3図2に示す集塵装置の内部主要構成を分離して示す概念図である。
図4図2の集塵装置のIV−IV線縦断面図である。
図5図4の集塵装置のV−V線横断面図である。
図6図3に示す第2サイクロンを拡大して示す概念図である。
【発明を実施するための形態】
【0028】
以下、添付図面を参照して、本発明による真空掃除機用集塵装置についてより詳細に説明する。
本発明を説明する上で、関連する公知技術についての具体的な説明が本発明の要旨を不明にすると判断される場合は、その詳細な説明を省略する。
【0029】
なお、添付図面は本明細書に開示された実施形態を容易に理解できるようにするためのものにすぎず、添付図面により本発明の技術的思想が限定されるものではなく、本発明の思想及び技術範囲に含まれる全ての変更、均等物乃至代替物を含むものと理解されるべきである。
【0030】
第1、第2などのように序数を含む用語は様々な構成要素を説明するために使用されるが、前記構成要素は前記用語により限定されるものではない。前記用語は1つの構成要素を他の構成要素と区別する目的でのみ使用される。
【0031】
ある構成要素が他の構成要素に「連結」されていると言及された場合は、前記他の構成要素に直接的に連結されていることもあり、中間にさらに他の構成要素が存在することもあると理解すべきである。
本明細書で使用される単数の表現は、特に断らない限り、複数の表現を含む。
【0032】
本出願において、「含む」や「有する」(備える;備えてなる)などの用語は、明細書上に記載された特徴、数字、段階、動作、構成要素、部品、又はこれらの組み合わせが存在することを指定しようとするもので、1つ又はそれ以上の他の特徴、数字、段階、動作、構成要素、部品、又はこれらの組み合わせの存在や付加可能性を予め排除するものではないと理解すべきである。
【0033】
図1は本発明による真空掃除機10の一例を示す斜視図である。
図1を参照すると、真空掃除機10は、電源部(図示せず)、掃除機本体11、吸入部12及び集塵装置100を含む。
電源部は、外部から電源が供給されて掃除機本体11の内部に電源を供給するように構成される。電源部は、本体に内蔵されるバッテリ又は本体に接続される電源ケーブルであってもよい。
【0034】
掃除機本体11は、電源部から電源が供給されて吸引力を発生するファン部(図示せず)を備える。ファン部は、吸入モータ(図示せず)及び吸入ファン(図示せず)を含み、吸入モータに連結された吸入ファンは、吸入モータの駆動により回転して吸入流動を生じさせ、外部の空気を吸入する。
【0035】
掃除機本体11の下端部には、吸入ノズル(図示せず)を備える吸入部12が形成される。吸入ファンで発生した吸引力により、空気及び異物が吸入ノズルから吸入され、集塵装置100に流入する。
【0036】
集塵装置100は、吸入された空気から異物を分離して集塵し、塵が分離された空気を排出するように構成される。集塵装置100は、掃除機本体11に着脱可能に構成される。以下、図2図6を参照して本発明による集塵装置100について具体的に説明する。
【0037】
図2図5においては集塵装置100の全体構成と集塵装置100内での空気及び異物の流動について説明する。図2図1に示す集塵装置100の概念図であり、図3図2に示す集塵装置100の内部主要構成を分離して示す概念図であり、図4図2の集塵装置100のIV−IV線縦断面図である。また、図5図4の集塵装置100のV−V線横断面図である。
本発明の特徴に関する細部構造については図6を参照して説明する。図6図3に示す第2サイクロン120を拡大して示す概念図である。
【0038】
なお、同図においては、アップライト型真空掃除機10に適用された集塵装置100を示すが、本発明による集塵装置100が必ずしもアップライト型真空掃除機10に限定されるものではない。本発明による集塵装置100はキャニスタ型真空掃除機10にも適用することができる。
【0039】
上記図を参照すると、真空掃除機10のファン部から発生する吸引力により、真空掃除機10のファン部から発生した空気と異物は吸入部12を介して集塵装置100の入口100aに流入する。入口100aに流入した空気は後述する流路を流動しながら第1サイクロン110と第2サイクロン120で順次濾過されて出口100bから排出される。空気から分離された塵と微細塵は集塵装置100の後述する塵貯蔵部(D1)及び微細塵貯蔵部(D2)にそれぞれ捕集される。
【0040】
サイクロンとは、粒子が浮遊する流体に旋回流を生じさせて遠心力により粒子を流体から分離する装置をいう。サイクロンは、吸引力により掃除機本体11の内部に流入した空気から塵や微細塵などの異物を分離する。本発明においては、相対的に大きい塵を「塵」といい、相対的に小さい塵を「微細塵」といい、「微細塵」よりも小さい塵を「超微細塵」という。
【0041】
集塵装置100は、外部ケース101、第1サイクロン110、第2サイクロン120、カバー部材130、並びに第1及び第2ガイドベーン123a、123bを含む。
【0042】
外部ケース101は、集塵装置100の側面外観を形成する。外部ケース101は、図示のように円筒状に形成されることが好ましいが、必ずしもこれに限定されるものではない。例えば、外部ケース101は、多角柱状に形成されてもよい。
【0043】
外部ケース101には、集塵装置100の入口100aが形成される。入口100aは、空気と異物が外部ケース101内に接線流入して外部ケース101の内周に沿って旋回するように、外部ケース101の内周に向かって延びるように形成されてもよい。図示のように、入口100aは、外部ケース101の上部に形成されることが好ましい。
【0044】
外部ケース101内には、第1サイクロン110が設けられる。第1サイクロン110は、異物と共に流入した空気から塵を濾過し、濾過された塵を後述する塵貯蔵部(D1)に集塵するように構成される。図示のように、第1サイクロン110は、外部ケース101内の上部に配置されてもよい。
第1サイクロン110は、ハウジング111と、メッシュフィルタ112とを含んでもよい。
【0045】
ハウジング111は、第1サイクロン110の外観を形成し、外部ケース101と同様に円筒状に形成されてもよい。ハウジング111は、外部ケース101の上部に配置されてもよいが、ハウジング111は、外部ケース101と一体に形成されるようにしてもよく、外部ケース101とは別体の構成として外部ケース101に結合されるようにしてもよい。
【0046】
ハウジング111は、第2サイクロン120を収容するように中空状に形成される。ハウジング111の外周には、内部に連通する開口部111bが形成される。開口部111bは、図示のように、ハウジング111の外周に沿って複数箇所にそれぞれ形成されてもよい。
【0047】
ハウジング111の内周と第2サイクロン120の外周との間の空間には第1ガイドベーン123aが設けられるが、第1ガイドベーン123aの機能及び詳細構造については後述する。
【0048】
ハウジング111は、図示のように同じ断面積で下方に延びるようにしてもよいが、メッシュフィルタ112に固着した塵を容易に除去するために、下側に行くほど狭くなる構造を有するようにしてもよい。
【0049】
メッシュフィルタ112は、開口部111bを覆うようにハウジング111に設けられ、空気が通過できるように網又は多孔形状を有する。メッシュフィルタ112は、ハウジング111の内部に流入した空気から塵を分離するように形成される。
【0050】
塵と微細塵を区別する大きさの基準はメッシュフィルタ112により決定されるようにしてもよい。メッシュフィルタ112を通過する大きさの異物は微細塵に分類され、メッシュフィルタ112を通過できない大きさの異物は塵に分類されるようにしてもよい。
【0051】
第1サイクロン110により塵が分離される過程を具体的に説明すると、空気と異物は、集塵装置100の入口100aから外部ケース101と第1サイクロン110との間の環状空間に流入し、前記環状空間を旋回運動する。
【0052】
図5には前記環状空間を一方向に回転する空気及び異物の流動が示されているが、前記「一方向」は、第1サイクロン110を通過した空気及び微細塵が第1及び第2ガイドベーン123a、123bにより回転流動する方向に一致する。これについては後述する。
【0053】
この過程で、相対的に重い塵は、遠心力により外部ケース101と第1サイクロン110との間の空間で螺旋状に旋回運動しながら次第に下方に流動する。ここで、塵貯蔵部(D1)に集塵された塵の飛散を防止するように、ハウジング111の下部には外周に沿ってスカート111cが突設されてもよい。図3を参照すると、スカート111cが下向きに傾斜して延びた例が示されている。
【0054】
一方、塵とは異なり、空気は、吸引力によりメッシュフィルタ112を介してハウジング111の内部に流入する。このとき、微細塵も空気と共にハウジング111の内部に流入することがある。
【0055】
図4を参照すると、集塵装置100の内部構造と集塵装置100内での空気及び異物の流動を確認することができる。
第1サイクロン110の内部には第2サイクロン120が配置されるが、第2サイクロン120は流入口120aから内部に流入した空気と微細塵を分離するように構成される。
【0056】
第1サイクロン上に第2サイクロンが配置される従来の上下配置とは異なり、本発明の第2サイクロン120は第1サイクロン110の内部に収容されるので、集塵装置100の高さが低くなる。第2サイクロン120は、第1サイクロン110の上部から突出しないように形成されてもよい。
【0057】
また、従来の第2サイクロンは、空気と微細塵が内部に接線流入して第2サイクロンの内周に沿って旋回するように一側から延びるガイド流路を備えているのに対して、本発明の第2サイクロン120は、このようなガイド流路を備えていない。よって、第2サイクロン120は、上方から見たときに円形状を有する。
【0058】
第2サイクロン120は、ケーシング121を備え、ケーシング121は、部分的に上部全体が円筒形状を有し、下側に行くほど次第に狭くなる中空円錐台形状を有する。このような構造は、空気が下方に移動することを妨害して上方に排出する一方、空気に比べて相対的に重い微細塵を下方に移動させて集塵するのに有利な構造である。
【0059】
ケーシング121内の上部には、空気及び微細塵を流入させる流入口120aが形成され、ケーシング121内の上部中心には、微細塵が濾過された空気を外部に流出させるボルテックスファインダ122が設けられる。
【0060】
また、ケーシング121の上部の外周には第1ガイドベーン123aが形成される。第1ガイドベーン123aは、第1及び第2サイクロン110、120間で螺旋状に延びるが、図6を参照すると、第2サイクロン120の外周上側から螺旋状に延設された第1ガイドベーン123aの例が示されている。
一方、ケーシング121の下端部には、微細塵を流出させる第2サイクロン120の排出口120bが形成される。
【0061】
図4図5を共に参照すると、第1サイクロンの内周と第2サイクロンの外周との間の空間が第1空間(S1)となる。第1空間(S1)は、第1サイクロン110の内部に流入した空気と微細塵を第2サイクロン120の上部に流入させる流路を形成する。
【0062】
第2サイクロン120の上部にはカバー部材130が配置される。カバー部材130は、第2サイクロン120の流入口120aを所定の間隔をおいて覆うように配置され、第1空間(S1)と流入口120aとを連通する第2空間(S2)を形成する。
【0063】
このような連通関係により、第1サイクロン110の内部に流入した空気は、第1空間(S1)と第2空間(S2)を経て第2サイクロン120の上部の流入口120aに流入する。
【0064】
図4図6を共に参照すると、第1ガイドベーン123aは、第1及び第2サイクロン110、120間で螺旋状に延びるが、第1サイクロン110の内周から突出して第2サイクロン120の外周に向かうように形成されてもよく、逆に第2サイクロン120の外周から突出して第2サイクロン120の内周に向かうように形成されてもよい。当然ながら、第1ガイドベーン123aは、第1及び第2サイクロン110、120間に配置される別体の部材であってもよい。図6には第2サイクロン120の上部に外周に沿って螺旋状に延びた第1ガイドベーン123aが備えられた例が示されている。
【0065】
第1ガイドベーン123aは、メッシュフィルタ112を通過してハウジング111の上部に移動する空気及び微細塵に回転流動を生じさせて第2サイクロン120の流入口120aに流入させる。第1ガイドベーン123aのない従来の構造の場合、微細塵を含む空気の大部分が上部のカバー部材130にぶつかってから第2サイクロン120に流入するので、流動損失が発生していたが、第1ガイドベーン123aにより前記流動損失を低減することができる。
【0066】
第1ガイドベーン123aは、複数備えられ、第2サイクロン120の外周に沿って所定間隔離隔して配置されてもよい。図6を参照すると、第2サイクロン120の外周の円筒部分に配置されるそれぞれの第1ガイドベーン123aは、円筒部分の同じ第1位置123a1から始まって同じ第2位置123a2まで延びるように構成されてもよい。図6には第2位置123a2が第1位置123a1より相対的に高い位置にある例が示されている。
【0067】
同図においては、4つの第1ガイドベーン123aが第2サイクロン120の外周に沿って90゜間隔で配置されている。設計変更により、図示の例よりも多い数の第1ガイドベーン123aが備えられてもよく、また、いずれかの第1ガイドベーン123aの少なくとも一部が第2サイクロン120の上下方向に他の第1ガイドベーン123aと重なるように配置されてもよい。
【0068】
前述したように、外部ケース101の入口100aは、外部ケース101の内周に向かって延び、空気を「一方向」に回転させるが、図5には空気が時計方向に回転する例が示されている。微細塵を含む空気は第1空間(S1)で上昇運動を行って第2サイクロンの流入口120aに流入するが、回転流動性能を向上させるために、前記「一方向」と同じ方向に回転しながら上昇するようにする構造にすることが好ましい。よって、第1ガイドベーン123aは、前記「一方向」に上向きに傾斜して形成され、図5には時計方向に回転する流動が示されている。
【0069】
第2サイクロン120の上部中心には、微細塵が分離された空気を排出させるボルテックスファインダ122が備えられる。このような上部構造により、流入口120aは、第2サイクロン120の内周とボルテックスファインダ122の外周との間の環状空間と規定される。
【0070】
第2サイクロン120の流入口120aには、内周に沿って螺旋状に延びる第2ガイドベーン123bが備えられる。第2ガイドベーン123bは、ボルテックスファインダ122の外周に設けられてもよく、ボルテックスファインダ122と一体に形成されてもよい。第2ガイドベーン123bにより、流入口120aから第2サイクロン120の内部に流入する空気には回転流動が生じる。
【0071】
流入口120aに流入した空気と微細塵の流動について具体的に説明すると次の通りである。微細塵は、第2サイクロン120の内周に沿って螺旋状に旋回して次第に下方に流動し、最終的に排出口120bから排出されて微細塵貯蔵部(D2)に集塵される。
【0072】
また、微細塵に比べて相対的に軽い空気は、吸引力により上方のボルテックスファインダ122に排出される。一方、ボルテックスファインダ122の内周には、排出される空気の回転流動を緩和するように半径方向に延びる複数のリブが備えられてもよい。複数のリブは、ボルテックスファインダ122の内周に沿って所定間隔離隔して設けられてもよい。
【0073】
前述したように、ボルテックスファインダ122とケーシング121との間に第2ガイドベーン123bが配置される構造によれば、ガイド流路により一側に偏って高速回転流動が生じていた従来とは異なり、流入口120aのほぼ全領域にわたって相対的に均一な回転流動が生じる。従って、従来の第2サイクロン構造に比べて、局部的な高速流動が発生せず、それによる流動損失を低減することができる。
【0074】
第2ガイドベーン123bは、複数備えられ、ボルテックスファインダ122の外周に沿って所定間隔離隔して配置されてもよい。それぞれの第2ガイドベーン123bは、ボルテックスファインダ122の外周の同じ第3位置123b1から始まって同じ第4位置123b2まで延びるように構成されてもよい。図6には第3位置123b1が第4位置123b2より相対的に高い位置にある例が示されている。
【0075】
前述したように、第1ガイドベーン123aは、前記「一方向」に上向きに傾斜して形成され、図4及び図5には回転性能が強化された空気及び微細塵が第2サイクロンの流入口120aに流入する例が示されている。第1ガイドベーン123aに対応して、第2ガイドベーン123bは、前記「一方向」に下向きに傾斜して形成され、第2サイクロン120内での回転流動をさらに強化するように構成される。
【0076】
すなわち、第1ガイドベーン123aは、空気及び微細塵を「一方向」に回転させて上方に移動させる構造にしなければならず、当該構造は、第1及び第2ガイドベーン123a、123bでの回転流動の損失を最小限に抑えることができる。
【0077】
図6を参照すると、第1ガイドベーン123aが時計方向(前記一方向)に上向きに傾斜して形成され、第2ガイドベーン123bが時計方向に下向きに傾斜して形成された例が示されている。
【0078】
同図においては、4つの第2ガイドベーン123bがボルテックスファインダ122の外周に沿って90゜間隔で配置されている。設計変更により、図示の例よりも多い数の第2ガイドベーン123bが備えられてもよく、また、いずれかの第2ガイドベーン123bの少なくとも一部がボルテックスファインダ122の上下方向に他の第2ガイドベーン123bと重なるように配置されてもよい。
【0079】
一方、ボルテックスファインダ122は、下部直径が上部直径より小さくなるように形成されてもよい。このような形状によれば、流入口120aの面積が小さくなって第2サイクロン120の内部への流入速度が速くなり、第2サイクロン120の内部に流入した微細塵が空気と共にボルテックスファインダ122を介して排出されることが制限される。
【0080】
同図においては、端部に行くほど直径が次第に小さくなるテーパ部122aがボルテックスファインダ122の下部に形成された例を示している。これとは異なり、ボルテックスファインダ122は、上部から下部に行くほど直径が次第に小さくなるように形成されてもよい。
【0081】
カバー部材130上には、集塵装置100の出口100bが形成され、空気が排出されるようになっている。上部カバー140は、集塵装置100の上部外観を形成するようにしてもよい。集塵装置100の出口100bから排出された空気は、掃除機本体11の排気口(図示せず)から外部に排出されるようにしてもよい。集塵装置100の出口100bから掃除機本体11の排気口につながる流路には、空気から超微細塵を濾過するように構成される多孔性プレフィルタ145が設けられてもよい。
【0082】
一方、第2サイクロン120の排出口120bは、第1サイクロン110の底面111dを貫通するように設けられる。第1サイクロン110の底面111dには、第2サイクロン120の挿入のための貫通孔111d’が形成される。
【0083】
第1サイクロン110の下部には排出口120bを収容する内部ケース150が設けられ、排出口120bから排出される微細塵の集塵のための微細塵貯蔵部(D2)を形成する。後述する下部カバー160は微細塵貯蔵部(D2)の底面を形成する。
【0084】
内部ケース150は、第2サイクロン120の排出口120bを収容するように、ハウジング111の下端から外部ケース101の下部に向かって延びる。内部ケース150は、外部ケース101の延長方向に平行な方向に延びてもよい。前記構造により、排出口120bから排出される微細塵は内部ケース150内に集塵される。
【0085】
一方、第1サイクロン110により濾過された塵は、外部ケース101の内周と内部ケース150の外周との間の塵貯蔵部(D1)に集塵される。塵貯蔵部(D1)の底面は後述する下部カバー160により形成されるようにしてもよい。
【0086】
図3を参照すると、塵貯蔵部(D1)及び微細塵貯蔵部(D2)は、どちらも外部ケース101の下部に向かって開口するように形成される。下部カバー160は、塵貯蔵部(D1)及び微細塵貯蔵部(D2)の開放部を覆うように外部ケース101に結合され、塵貯蔵部(D1)及び微細塵貯蔵部(D2)の底面を形成するように構成される。
【0087】
このように、下部カバー160は、外部ケース101に結合されて下部を開閉するように構成される。本実施形態においては、下部カバー160が外部ケース101にヒンジ161で結合され、回動により外部ケース101の下部を開閉するように構成されていることを示す。しかし、本発明がこれに限定されるものではなく、下部カバー160が外部ケース101に完全に着脱可能に結合されるようにしてもよい。
【0088】
下部カバー160は、外部ケース101に結合され、塵貯蔵部(D1)及び微細塵貯蔵部(D2)の底面を形成する。下部カバー160は、塵と微細塵が同時に排出されるように、ヒンジ161により回動して塵貯蔵部(D1)と微細塵貯蔵部(D2)を同時に開放する。下部カバー160がヒンジ161により回動して塵貯蔵部(D1)と微細塵貯蔵部(D2)が同時に開放されると、塵と微細塵が同時に排出される。
【0089】
外部ケース101の内周には塵貯蔵部(D1)に流入した塵を捕集するように複数の塵捕集用リブが突設されてもよいが、前記塵捕集用リブは、一例として、外部ケース101の中心に向かって突出するようにしてもよい。前記塵捕集用リブは、複数備えられてもよいが、この場合、外部ケース101の内周に沿って所定間隔離隔して設けられてもよい。
【0090】
前記塵捕集用リブは、塵貯蔵部(D1)に集塵された塵が外部から流入した空気の回転流動により回転することを防止し、また、塵を排出する過程で塵が飛散したり意図しない所に排出されることを防止し、塵の排出を容易にする。
このような構成の本発明によれば、第1サイクロン110の内部に第2サイクロン120が収容されるので、集塵装置の高さを低くすることができる。
【0091】
このような配置において、第1サイクロン110と第2サイクロン120との間には第1ガイドベーン123aが設けられ、第2サイクロン120の流入口には第2ガイドベーン123bが設けられる。
【0092】
第1ガイドベーン123aにより、第2サイクロン120の流入口に別途の流路を形成することなく、第1サイクロン110を通過した空気が第2サイクロン120に容易に流入し、それにより第1サイクロン110と第2サイクロン120間での流入損失を低減することができる。
【0093】
また、第2サイクロン120の流入口に設けられた第2ガイドベーン123bは、第2サイクロン120の内部に流入する空気の回転流動を強化することにより、第2サイクロン120の内部での微細塵の分離性能を向上させる。
このようにして、第1及び第2ガイドベーン123a、123bの構造によりマルチサイクロンにおける集塵性能の低下を防止することができる。
【0094】
一方、本発明によれば、下部カバー160の分離時に塵貯蔵部(D1)と微細塵貯蔵部(D2)がどちらも開放されるように構成されるので、前記開放時に塵貯蔵部(D1)に集塵された塵と微細塵貯蔵部(D2)に集塵された微細塵を同時に排出することができる。
【0095】
本発明は、本発明の必須の特徴を逸脱しない範囲で他の特定の形態に具体化できることは当業者にとって自明である。よって、本発明の詳細な説明は例示的なものであり、あらゆる面で制限的に解釈されてはならない。本発明の範囲は添付の請求の範囲の合理的解釈により定められるべきであり、本発明の等価的範囲内での全ての変更が本発明の範囲に含まれる。
図1
図2
図3
図4
図5
図6