【発明が解決しようとする課題】
【0005】
第1の実施態様では、本発明は、歯清浄装置であって、ハンドルと、作動流体の噴流を利用者の歯に供給するための流体供給システムであって、流体供給システムの少なくとも一部分が、歯清浄装置が利用者の歯に沿って移動される場合に、ハンドルに対して移動可能とされる、流体供給システムと、ハンドルに対する流体供給システムの少なくとも一部分の移動によって変化する出力を提供するためのセンサと、センサからの出力に従って、利用者の歯に対して作動流体を供給するための制御回路と、を備えている歯清浄装置を提供する。
【0006】
好ましくは、ハンドルに対して相対的に移動可能とされる流体供給システムの一部分が、作動流体の噴流を利用者の歯に供給するためのノズルを備えている。好ましくは、ノズルは、ノズルの先端に配置されている流体出口を貫通しているノズル軸線に沿って延在している。ノズル軸線は、ハンドルの長手方向軸線に対して略垂直に位置合わせされている。
【0007】
好ましくは、ノズルは、例えばエラストマー材料やゴムのような弾性材料から形成されている。
【0008】
ノズルは、流体出口がノズル軸線に対して相対的に移動可能とされるように、ハンドルに対して相対的に移動可能とされる。例えば、ノズルは屈曲されるように構成されている。例えば、ノズルが歯清浄装置の利用の際に利用者の歯に沿って移動される場合に、特にノズルが隣接歯間の間隙に入って歯の側面に接触した場合に、ノズルの先端がノズルの基部に対して相対的に撓む場合がある。ノズルがハンドルに対して相対的に撓むことによって、センサからの出力が変化するので、当該出力変化に応答して、制御回路は、隣接歯間の間隙の内部に位置する物体を除去するために、利用者の歯に対して作動流体の噴流を供給する。
【0009】
代替的には、ノズルは、ノズル軸線に対して略平行とされるか、又はノズル軸線に沿っている方向において、ハンドルに対して相対的に移動可能とされる。好ましくは、ノズルは、歯清浄装置の利用の際にノズルが利用者の歯に抗して付勢される方向において、ハンドルに対して相対的に移動するように付勢される。ノズルが利用者の歯に沿って移動される際にノズルが隣接歯間の間隙に入った場合には、ノズルがハンドルに対して相対的に移動することによって、センサからの出力が変化するので、当該出力変化に応答して、制御回路は、隣接歯間の間隙の内部に位置する物体を除去するために、利用者の歯に対して作動流体の噴流を供給する。
【0010】
センサは、ハンドルに対するノズルの運動を直接検出するように構成されている。例えばセンサは、ノズルに隣り合って配置されている。代替的には、センサは、ノズルに接続されているか、又はノズルと共に移動可能とされる構成部品の移動を検出するように構成されている。例えば、アームは、ノズルに接続されており、センサは、ハンドルに対するアームの移動を検出するように構成されている。
【0011】
好ましくは、ハンドルに対して相対的に移動可能とされる流体供給システムの一部分が、作動流体の噴流をノズルに輸送するための流体導管を備えている。好ましくは、ノズルは流体導管と共に移動可能とされる。例えば、流体導管はノズルに直接接続されている。代替として、流体導管の端部は、ハンドルに対する流体導管の移動に応答して、ノズルがノズル軸線に沿って押されるように、ノズルの基部に接触又は当接している。
【0012】
好ましくは、ノズルは、歯清浄装置の利用の際にノズルを利用者の歯に抗して付勢する方向において、ハンドルに対して移動するように付勢される。上述のように、ノズルは、アームに接続されており、アームは、歯清浄装置の利用の際にノズルを利用者の歯に抗して付勢する方向において、ハンドルに対して相対的に移動するように付勢される。例えば、アームは、アームに係合する弾性部材によって、当該方向に移動するように付勢される。代替的には、アームは、アームの弛緩によってノズルが利用者の歯に抗して付勢されるように弾性変形される。この場合には、流体導管が利用者の歯に向かって付勢される際に、流体導管はノズルと共に移動する。
【0013】
好ましい実施例では、流体導管が、歯清浄装置の利用の際にノズルを利用者の歯に抗して付勢する方向において、ハンドルに対して相対的に移動するように付勢される。従って、流体導管は、歯清浄装置の利用の際にノズルが利用者の歯に抗して付勢される方向において、ハンドルに対して相対的に移動するようにノズルを付勢するように機能する。上述のように、ノズルは、流体導管の端部に接続されているので、ノズルは、流体リザーバと共に、ハンドルに対して相対的に移動する。代替的には、ノズルは、例えばノズルから外方に延在している環状フランジのような弾性手段を介して、歯清浄装置の本体に固定されており、これにより、ノズルが、流体導管がハンドルに対して相対的に移動した場合にノズルが流体導管と共に移動するように、流体導管の端部に抗して付勢される。また、環状フランジがノズルと本体との間を密閉するので、放出された作動流体又は他の材料がノズルの周りから歯清浄装置の本体の内部に侵入することを防止することができる。
【0014】
流体導管は、様々な方法のうち一の態様でハンドルに対して相対的に移動可能とされる。例えば、流体導管は、ハンドルに対して相対的に滑動可能、回転可能、並進運動可能とされる。代替的には、流体導管は、伸長可能又は膨張可能とされる。
【0015】
第2の実施態様では、本発明は、ハンドルと、作動流体の噴流を利用者の歯に供給するためのノズル、及び、作動流体をノズルに輸送するための流体導管を具備する流体供給システムと、を備えている歯清浄装置であって、流体導管が、ハンドルに対して相対的に移動可能とされ、ノズルが、流体導管と共に移動可能とされ、流体導管が、歯清浄装置の利用の際にノズルを利用者の歯に抗して付勢する方向に移動するように付勢される、歯清浄装置を提供する。
【0016】
好ましい実施例では、流体導管が、軸線を中心としてハンドルに対して相対的に移動可能とされる。好ましくは、流体導管が、軸線を中心として回動可能とされる。好ましくは、軸線は、ハンドルの長手方向軸線に対して略垂直とされる。軸線は、好ましくはノズル軸線に対して傾斜しており、より好ましくはノズル軸線に対して略垂直とされる。
【0017】
好ましくは、流体導管は、歯清浄装置の利用の際に、流体導管がハンドルに対して相対的に移動する場合であっても、又はノズルが利用者の歯に抗して付勢される場合であっても、変形、屈曲、若しくは捩れを起こさないような剛性を有している。好ましくは、流体導管は、金属材料又はプラスチック材料から形成されている。しかしながら、アームがノズルを利用者の歯に向かって付勢するために利用される場合には、流体導管は、流体導管がハンドルに対して相対的に自在に移動するように、より可撓性に富んだ材料から形成されている。
【0018】
好ましくは、流体導管は、弾性部材を介してハンドルに対して相対的に移動するように付勢される。弾性歩部材は、流体導管に接続されている構成部品に接触している。アームがハンドルに対して相対的に移動する場合に、流体導管は、好ましくは軸線を中心として、ハンドルに対して相対的に移動する。代替的には、弾性部材は流体導管に接触している。好ましくは、弾性部材は、ノズルが利用者の歯に抗して押圧された場合に、利用者を不快にする過剰な力を歯に作用させることなく、ノズルを弾性部材の付勢力に抗して移動させるのに十分な大きさを有する力を、流体導管又はアームに作用させている。
【0019】
弾性部材は、本体と流体導管との間に配置されており、流体導管は、歯清浄装置の利用の際に利用者の歯に抗してノズルを付勢する方向において、軸を中心として移動するように、流体導管を付勢することができる。弾性部材は、バネや他の弾性要素の形態とされる。弾性部材は、流体導管に直接接触しているか、又は流体導管に接続されると共に流体投函と共に移動可能とされる歯清浄装置の構成部品に接触している。このような構成部品は、ハンドルに対して相対的に移動するように流体導管を支持するためのサポート、又は流体導管に接続しているアームとされる。
【0020】
好ましい実施例では、弾性部材が、流体供給システムの一部分を形成しており、好ましくは回動可能又は移動可能とされる流体導管に接続されている弾性流体導管の形態とされる。弾性流体導管は、歯清浄装置の利用の際にノズルを利用者の歯に抗して付勢する方向においてハンドルに対して相対的に移動するように弾性流体導管を付勢する、回動可能な流体導管に力を作用させるように捩じれ、屈曲、圧縮、又は変形可能される。
【0021】
従って、流体供給システムは、作動流体の噴流を利用者の歯に供給するためのノズルと、軸線を中心として回動可能とされる比較的高剛性な流体導管と、歯清浄装置の利用の際に利用者の歯に抗してノズルを付勢する方向において軸線を中心として回動するように回動可能な流体導管を付勢するための、比較的可撓性を有している弾性流体導管とを備えている。
【0022】
好ましくは、回動可能な流体導管は、ノズルと弾性流体導管との間に配置されている。例えば、弾性流体導管は、回動可能な流体導管の一方の端部に接続されており、ノズルが、回動可能な流体導管の他方の端部に接続又は係合されている。
【0023】
好ましくは、回動可能な流体導管は複数の部分から成る。例えば、流体導管は、第1の部分と、第1の部分とは異なる方向に延在している第2の部分とを有している。言い換えると、好ましくは、流体導管は非直線状である。好ましくは、弾性流体導管は第1の部分に接続されている。第2の部分は、第1の部分に対して傾斜しており、第1の部分に対して略垂直とされる。代替的には、第2の部分は湾曲している。好ましくは、ノズルは、第2の部分に接続又は係合されているので、好ましくは、第2の部分の少なくとも一部分は、ノズルと同一直線状に配置されている。第2の部分は湾曲しているが、ノズルに係合している第2の部分の少なくとも一部分は、ノズルと同一直線状に配置されている。第1の部分は、好ましくは直線状とされ、好ましくは第2の部分より長いので、回動可能な流体導管は、略L字状に形成されている。
【0024】
好ましくは、センサは、ハンドルに対する流体供給システムの可動部分の移動によって、当該実施例ではノズル、回動可能な流体導管、及び弾性流体導管の移動によって変化する出力を提供するように構成されている。センサは、動作感知装置の形態とされる。
【0025】
センサは、流体供給システムの可動部分の移動を直接検出するように構成されている。例えば、センサは、例えばカメラや流体供給システムの可動部分から反射された光を受容するための光センサのような、光検出器の形態とされる。代替的には、流体供給システムの可動部分は、磁性材料から形成され得ている。センサは、センサに作用する磁場の変動から、流体供給システムの磁性部分の移動を検出するように構成されている。例えば、センサはホール効果センサとされる。
【0026】
代替的には、センサは、流体供給システムの可動部分の内部において移動可能とされる構成部品の移動を検出するように構成されている。構成部品は、光反射性要素又は光放射性要素とされる。代替的には、構成部品は、流体供給システムの可動部分に接続されている変形可能部材とされ、センサは、変形可能部材の変形を検出するように構成されている。例えば、変形可能部材は、流体供給システムの可動部分に接続されている弾性ロッドの形態とされ、センサは、変形可能部材の歪によって変化する信号を出力するための歪ゲージの形態とされる。
【0027】
好ましくは、構成部品は、磁石とされ、好ましくは、センサは、磁石がセンサに対して相対的に移動した場合にセンサに作用する磁場の変動から、磁石の移動を検出するように構成されている。磁石は、流体供給システムの可動部分に直接接続されている。代替的には、組み立てを容易にするために、磁石が、流体供給システムの可動部分に接続又は装着されている構成部品に接続されている。例えば、歯清浄装置は、ハンドルに対して相対的に移動するために流体供給システムの可動部分を支持するためのサポートを備えている。好ましくは、サポートは、流体供給システムの可動部分と共に、ハンドルに対して相対的に移動可能とされる。好ましい実施例では、サポートは回動可能な流体導管に接続されている。
【0028】
磁石は、サポートに直接接続されている。しかしながら、好ましい実施例では、歯清浄装置は、サポートと共に移動するためにサポートに接続されているアームを備えており、磁石は、アームの一部分に接続されているか、又はアームの一部分を形成している。好ましくは、磁石はアームの自由端に接続されている。
【0029】
好ましくは、アームは、サポートに対して相対的に移動可能とされる。アームは、好ましくは、サポートと共に回転するようにサポートに接続されている第1の端部と、第1の端部から離隔している第2の端部とを有している。好ましくは、磁石又は磁性材料は、第2の回動軸線を中心として、サポートに対して相対的に回動可能に移動可能とされる。第2の回動軸線は、アームの第1の端部に配置されているか、又はアームの第1の端部と第2の端部との間に配置されており、第2の回動軸線とアームの第2の端部との間にける距離が、第2の回動軸線とアームの第1の端部との間における距離より大きい。その結果として、第2の回動軸線を中心としてアームを回転させることによって、サポートをハンドルに対して相対的に回動させるために、第2の回動軸線を中心とするアームの第2の端部の移動量は、ハンドルに対するサポートの移動量より大きい。
【0030】
これにより、ハンドルに対する流体供給システムの可動部分の比較的小さい移動量が、ハンドルに対するアームの第2の端部の比較的大きい移動量に変換される。これにより、ハンドルに対する流体供給システムの可動部分の移動を容易に検出することができ、歯清浄装置の内部に且つアームの第2の端部の移動を検出するために適切な位置にセンサを配置することができる。例えば、センサは、センサを好ましくは歯清浄装置のハンドルの内部に配置されている制御回路に容易に接続するために、歯清浄装置のハンドルの内部に配置されている。また、好ましくは、制御回路に給電するためのバッテリは、歯清浄装置のハンドルの内部に配置されている。好ましくは、バッテリは、再充電可能とされる。
【0031】
好ましくは、歯清浄装置は、ヘッドと、ヘッドとハンドルとの間に延在しているステムとを備えている。好ましくは、ノズルは、ヘッドから外方に突出している。好ましくは、弾性流体導管は、ステムの内部に配置されている。従って、回動可能な流体導管は、ステムとヘッドとの間に延在している。好ましい実施例では、回動可能な流体導管の第1の部分がステムの内部に配置されており、回動可能な流体導管の第2の部分がヘッドの内部に配置されている。
【0032】
好ましくは、ノズルが、ヘッドに対して相対的に移動可能とされる。好ましくは、ノズルは、ヘッドから離隔する方向においてヘッドに対して相対的に移動するように付勢される。
【0033】
好ましくは、ノズルは、ヘッドに対する遠位位置とヘッドに対する近位位置との間において移動可能とされる。好ましくは、ノズルは、遠位位置に向かって移動するように付勢される。好ましくは、制御回路は、遠位位置に向かう、又は遠位位置からのノズルの移動に応答して、利用者の歯に対して作動流体の噴流を供給するように構成されている。
【0034】
制御回路は、センサからの出力の大きさに従って、利用者の歯に対して作動流体の噴流を供給するように構成されている。好ましくは、制御回路は、センサからの出力の変化率に従って、利用者の歯に対して作動流体の噴流を供給するように構成されている。好ましくは、センサからの出力は電圧とされる。
【0035】
好ましい実施例では、制御回路は、所定の間隔でセンサからの出力をサンプリングすることによって、サンプリングされたセンサ出力Sの一群を提供するように構成されている。例えば、所定の間隔は、5ms〜25msとされ、好ましい実施例では10msとされる。サンプリングされたセンサ出力Sについての変化率S
rは、連続するサンプリングされたセンサ出力Sの差分から計算される。好ましい実施例では、S
rは10ms毎に計算される。
【0036】
さらに、制御回路は、n個の直近の値S
rの平均値を計算することによってセンサ出力の平均変化率S
aを決定するように構成されている。好ましくは、整数nは、5〜40とされ、当該実施例では10である。従って、S
aの値も10ms毎に計算される。S
aの値から、100msの時間周期に亘って、ノズルが遠位位置に向かって移動しようとしているのか、遠位位置から離隔するように移動しようとしているのか、又はハンドルに対して相対的に静止位置に、例えば遠位位置に維持されているのか決定することができる。
【0037】
好ましくは、制御回路は、S
aの値に従って、利用者の歯に対して作動流体を供給するように構成されている。制御回路は、時間当たりのS
aの値の変化に従って、利用者の歯に対して作動流体を供給するように構成されている。例えば、制御回路は、(i)S
aの値が−ノズルが遠位位置に向かって移動していることを示す−プリセットされた第1の閾値より大きくなった場合に又は小さくなった場合に、及び、その後にS
aの値が−ノズルが隣接歯間の間隙の内部に配置されていること、若しくは隣接歯間の間隙から離隔して近位位置に向かって移動していることを示す−プリセットされた第2の閾値より小さくなった場合に又は大きくなった場合に、利用者の歯に対して作動流体を供給するように構成されている。
【0038】
遠位位置から離隔するノズルの移動に応答して利用者の歯に対して作動流体を供給することに関する利点は、歯清浄装置が利用者の歯から離隔するように移動された場合に、例えば清浄作業の最後に、作動流体がノズルから放出されないことである。
【0039】
上述のように、好ましくは、回動可能な流体導管は、回動軸線を中心として移動可能とされる。ノズルがヘッドに対する遠位位置とヘッドに対する近位位置との間において移動する場合に、好ましくは、ノズルは、湾曲した経路に沿って、好ましくは流体導管の回動軸線に配置されている中心を有する弧状の経路に沿って移動する。回動軸円を中心とするノズルの先端の角運動量は、好ましくは1°〜5°とされる。好ましい実施例では、ノズルの先端は、ノズルが遠位位置から近位位置に移動する場合に、回動軸線を中心として約2.5°移動する。従って、ノズルは、ノズル軸線を含む平面内において、当該平面内に配置された湾曲した経路又は円状の経路に沿って移動するように付勢されるとみなされる。ノズルが遠位位置に位置している場合に、好ましくは、ノズル軸線は、ハンドルの長手方向軸線に対して90°の角度で位置合わせされている。
【0040】
歯清浄装置の利用の際に利用者の歯に沿ってノズルを容易に移動させるために、好ましくは、ヘッドは、利用者の歯に接触させるための接触手段を備えており、ノズルは、遠位位置と近位位置との間において、接触手段に対して相対的に移動可能とされる。利用者の快適性のために、接触手段は、略平坦な上側表面、湾曲した上側表面、又は段付部を具備する上側表面を有している。例えば、接触手段は、凹状の上側表面を有している場合がある。ノズルがヘッドに対して遠位位置に位置している場合には、好ましくは、ノズルの先端が、接触手段の少なくとも一部分を越えて外方に突出しているので、ノズルが利用者の歯に対して押圧された場合に、ノズルは、遠位位置から離隔して近位位置に向かって移動する。
【0041】
歯清浄装置は、利用者の歯の隙間同士の間を清浄するための専用の隣接歯間清浄装置の形態とされる。ノズルが利用者の歯に沿って移動されるので、ノズルが隣接歯間の間隙に入ったことが、センサに対する磁石の移動から得られるセンサからの出力の変化を介して検出される。このような歯清浄装置については、接触手段は、ノズルを囲んでいる単一の弾性部材を備えている。代替的には、接触手段は、ノズルに隣り合って配置されている複数の弾性部材を備えている。弾性部材は、ヘッドの側面それぞれに又は端部それぞれに配置されている。例えば、弾性部材は、ノズルに関して周方向に配置されている。1つ以上の弾性部材が、エラストマー材料から形成されている場合もある。
【0042】
代替的には、歯清浄装置は、作動流体の噴流を隣接歯間の間隙に放出することによって隣接歯間の清浄を向上させるという付加的な機能を有している。歯清浄装置は歯ブラシの形態とされるが、好ましくは、接触手段は複数の剛毛を備えている。剛毛は、好ましくはノズルの周りに配置されており、ノズルに関して周方向に配置されている場合がある。
【0043】
複数の剛毛が、ハンドルに対して相対的に移動することができるヘッドの静止部分に取り付けられている。代替的又は付加的には、複数の剛毛はヘッドの可動部分に取り付けられており、可動部分はハンドルに対して相対的に移動可能とされる。好ましい実施例では、歯清浄装置は、剛毛キャリアと剛毛キャリアに取り付けられている複数の剛毛とを備えており、剛毛キャリアは、ハンドルに対して相対的に移動可能とされる。好ましくは、ノズルは、ブラシユニットから離隔する方向において、ブラシユニットに対して相対的に移動するように付勢される。
【0044】
ノズルがブラシユニットに対して相対的に移動可能とされることに加えて、好ましくは、ブラシユニットがノズルに対して相対的に移動可能とされる。従って、剛毛の端部によって利用者の歯の表面全体を掃くために、ブラシユニットがノズルに対して相対的に移動することは、作動流体の噴流を利用者の歯に供給するために、ノズルがハンドルに対して相対的に移動することから独立している。これにより、剛毛がハンドルに対して相対的に移動することの結果として、誤って又は不慮に利用者の歯に対して作動流体を供給することが防止される。
【0045】
剛毛キャリアは、ノズルに対して相対的に並進移動、回転、回動、又は振動する。好ましい実施例では、剛毛キャリアは、ノズルが遠位位置に位置している場合に、ノズルの周りを、好ましくはノズルの軸線を中心として回るように配置されている。好ましくは、ブラシユニットは、ノズルの周りに少なくとも部分的に延在している。例えば、剛毛キャリアは、ノズルの周りに部分的に延在するように湾曲しているか、又は部分的に環状とされ、例えばC字状に形成されている。代替的には、剛毛キャリアは、環状の形状とされるか、ノズルを囲むように形成されている。例えば、剛毛キャリアは、ノズルを突出させるための開口部を備えている。
【0046】
第3の実施態様では、本発明は、ハンドルと、作動流体の噴流を利用者の歯に供給するための流体供給システムであって、作動流体の噴流を利用者の歯に供給するためのノズルを具備する流体供給システムと、剛毛キャリア、及び剛毛キャリアに取り付けられている複数の剛毛を具備するブラシユニットであって、ノズルの周りに少なくとも部分的に延在しているブラシユニットと、剛毛キャリアをノズルに対して相対的に移動させるための駆動ユニットと、を備えている歯清浄装置を提供する。
【0047】
好ましくは、歯清浄装置は、剛毛キャリアを移動させるための駆動ユニットと、駆動ユニットによって発生される回転運動を剛毛キャリアの軌道運動に変換するための伝動ユニットとを含んでいる。好ましくは、駆動ユニットは、歯清浄装置のハンドルに配置されている。好ましくは、駆動ユニットは、バッテリによって給電されるモータと第1の歯車列とを備えている。
【0048】
好ましくは、伝動ユニットは、第2の歯車列と、クランクと、剛毛キャリアをクランクに接続している接続ロッドとを備えている。好ましくは、接続ロッドはステムの内部に配置されている。好ましくは、回動可能な又は移動可能な流体導管もステムの内部に配置されており、好ましくは、流体導管は接続ロッドと並列に配置されている。
【0049】
流体供給システムは、加圧された作動流体の供給源と弁とを備えている。好ましくは、加圧された作動流体の供給源と弁とは、歯清浄装置のハンドルの内部に配置されている。制御回路は、好ましくは、センサからの出力に従って、所定の期間、弁を開くように構成されている。好ましくは、弁は、選定された体積を有する加圧された作動流体の噴流を供給源からノズルに輸送するのに十分な期間、利用者の歯に供給するために開いている。当該期間は、好ましくは1秒より短く、より好ましくは0.5秒より短く、さらにより好ましくは0.25秒より短い。
【0050】
好ましくは、弁はソレノイド弁とされる。
【0051】
作動流体は、好ましくは液状とされ、好ましくは水である。作動流体が液状の作動流体とされるが、好ましくは、加圧された作動流体の供給源は液圧式アキュムレータの形態とされる。好ましくは、液圧式アキュムレータは、バネ式アキュムレータ又はガス充填式アキュムレータとされる。好ましくは、アキュムレータは、所定の圧力を作用させた状態において作動流体を格納するための流体チャンバを備えている。好ましくは、アキュムレータは、4bar〜7barの圧力を作用させた状態において作動流体を格納するように配置されている。好ましくは、流体チャンバは、0.1ml〜1mlの容量を有している。
【0052】
液圧式アキュムレータとソレノイド弁とを組み合わせて利用することによって、略一様な圧力及び持続性を有する作動流体の噴流を利用者の歯に供給することができる。
【0053】
好ましくは、流体供給システムは、ソレノイド弁が閉位置に位置している場合に作動流体をアキュムレータに供給するためのポンプを備えている。ポンプは、流体入口を通じて作動流体を引き込むように配置されている。好ましくは、ポンプは隔膜ポンプの形態とされる。代替的には、ポンプはピストン式ポンプとされる場合がある。好ましくは、第1の一方向弁は、作動流体が流体入口に逆流することを防止するために、流体入口とポンプとの間に配置されている。好ましくは、第2の一方向弁は、作動流体がアキュムレータからポンプに逆流することを防止するために、ポンプとアキュムレータとの間に配置されている。
【0054】
第4の実施態様では、本発明は、流体供給システム及び制御回路を具備する歯清浄装置であって、流体供給システムが、流体入口と、流体入口を通じて作動流体を引き込むためのポンプと、ポンプからの作動流体を受容するための液圧式アキュムレータと、流体出口を有するノズルと、液圧式アキュムレータとノズルとの間に配置されている弁とを備えており、弁が、液圧式アキュムレータによって作動流体の噴流がノズルに供給可能とされる開位置と、ポンプの作用下において液圧式アキュムレータが再充填可能とされる閉位置とを有しており、制御回路が、ポンプを動作させるように、且つ、弁の位置を制御するように構成されている、歯清浄装置を提供する。
【0055】
アキュムレータの流体チャンバの容積は、単一の作動流体の噴流の体積と略同一とされる。例えば、流体チャンバは、約0.25mlの容積を有しており、単一の作動流体の噴流は、約0.25mlの体積を有している。この場合には、アキュムレータは、単一の作動流体の噴流をノズルに供給した後に実質的に空になるので、さらなる作動流体の噴流を供給する前に再充填することを必要とする。好ましくは、アキュムレータの再充填に要する時間は、0.25秒〜1秒とされ、好ましくは、制御回路は、センサの出力とは無関係に、再充填の間に作動流体をノズルに供給することを防止するように構成されている。
【0056】
代替的には、アキュムレータの流体チャンバの容積は、単一の作動流体の噴流の体積より大きい場合がある。例えば、流体チャンバは、約0.75mlの容積を有しており、単一の作動流体の噴流は、約0.25mlの体積を有している。この場合には、ソレノイド弁が、選定された体積を有する作動流体の噴流がアキュムレータから放出されるのに必要とされる時間の間、制御回路によって、ソレノイド弁が開位置に保持される。例えば、ソレノイド弁は、0.25mlの体積を有する単一の作動流体の噴流をノズルに供給するために、1ms〜100msの間、より好ましくは5ms〜50msの間、好ましい実施例では30msの間、開位置に保持される。
【0057】
この場合には、アキュムレータは、3つの作動流体の噴流を供給した後に実質的に空になる一方、アキュムレータの容積が比較的大きいので、3つの作動流体の噴流を供給した後にアキュムレータを再充填するために必要な時間が、例えば0.75秒〜3秒の期間に増加する。アキュムレータの流体チャンバの容積が大きくなっていることとは対照的に、単一の作動流体の噴流の体液が小さくなっている。例えば、流体チャンバは、約0.25mlの容積を有しており、単一の作動流体の噴流は、約0.08mlの体積を有している。この場合には、ソレノイド弁は、0.08mlの体積を有する単一の作動流体の噴流をノズルに供給するために、選定された体積を有する作動流体をアキュムレータから放出するのに必要とされる時間の間、例えば約10msの期間の間、制御回路によって開位置に保持されている。後者の場合には、再び、アキュムレータは、3つの作動流体の噴流を供給した後に実質的に空になるが、3つの作動流体の噴流を供給した後にアキュムレータを再充填するために必要とされる時間は、0.25秒〜1秒である。
【0058】
上述のように、制御回路は、センサからの出力に従って、単一の作動流体の噴流を供給するように構成されている。しかしながら、制御回路は、センサからの出力に従って、作動流体の噴流の一群を供給するように構成されている場合もある。連続する作動流体の時間間隔は、一群の作動流体の噴流の一群全体が単一の隣接歯間の間隙に供給されるように、好ましくは均等であり、好ましくは1ms〜25msとされ、より好ましくは2ms〜10msとされる。これにより、連続する噴流それぞれによって、ノズル36の先端が隣接歯間の間隙に対して僅かに変位するので、隣接歯間の間隙からの物体の除去が改善される。
【0059】
第5の実施態様では、本発明は、ハンドルと、作動流体を利用者の歯に供給するための流体供給システムと、受けた入力に従って利用者の歯に対して作動流体を供給するための制御回路と、を備えている歯清浄装置であって、入力それぞれについて、制御回路が、利用者の歯に対して作動流体の噴流の一群を供給するように構成されている、歯清浄装置を提供する。入力は、センサによって発生される。代替的には、入力は、歯清浄装置に対する利用者の操作に応答して、例えば歯清浄装置のボタンを操作することによって発生する。
【0060】
好ましくは、一群のおける噴流の数は2本〜10本とされる。好ましくは、噴流の一群における利用者の歯に供給される作動流体の体積は0.1ml〜1mlとされる。噴流の一群において、作動流体の噴流それぞれが、好ましくは均等であり、好ましくは0.05ms〜0.5msとされ、より好ましくは0.05ms〜0.25msとされる。
【0061】
アキュムレータの流体チャンバの容積は、作動流体の噴流の単一群における歯清浄装置から放出される作動流体の体積と略同一とされる。例えば、流体チャンバは、約0.25mlの容積を有しており、作動流体の噴流の単一群は、約0.25mlの体積を有する作動流体を放出する。この場合には、流体チャンバは、さらなる作動流体の噴流を供給する前に再充填を必要とする。代替的には、作動流体の噴流の単一群において、アキュムレータの流体チャンバの容積は、歯清浄装置から放出される作動流体の体積より大きい場合がある。例えば、流体チャンバは、約0.75mlの容積を有しており、作動流体の噴流の単一群は、約0.25mlの体積を有している。この場合には、流体チャンバは、作動流体の噴流の3つの群を供給した後に再充填を必要とする。
【0062】
好ましくは、歯清浄装置は、作動流体、好ましくは液状の作動流体を格納するための流体リザーバを備えており、作動流体は、流体リザーバから流体供給システムに供給される。流体リザーバは、好ましくは5ml〜50mlの容積を有している。例えば、25mlの容積を有している流体リザーバは、0.25mlの液体容量を有しているアキュムレータと組み合わせて利用され、利用者の歯に供給するために十分な量の作動流体を、最大で0.25mlの作動流体を有する100本の噴流又は100本の噴流の群をアキュムレータに供給することができる。
【0063】
流体リザーバは、好ましくは再充填可能とされる。従って、好ましくは、流体リザーバは、利用者が作動流体で流体リザーバを再充填するための流体ポートを備えている。流体ポートは、流体リザーバの境界を形成している壁に配置されているか、又は流体リザーバから遠位に位置しており、且つ、流体ポートから流体リザーバに至るまで延在している流体導管を介して流体リザーバと流通している状態で配置されている。
【0064】
制御回路は、流体リザーバが再充填を必要とすることを利用者に知らせるために、警告を発報するように構成されている。例えば、アキュムレータは、アキュムレータに格納されている作動流体の体積を示す信号を制御回路に提供するためのセンサを備えている。センサは、アキュムレータの内部に格納されている作動流体の圧力を示す信号を提供するための圧力センサを備えている。例えば、センサは、アキュムレータの内部圧力がプリセットされた閾値を上回った場合に、信号を制御回路に出力する。代替的には、センサは、例えばピストンやダイアフラムのような、アキュムレータの一部分に接触しているセンサであって、アキュムレータが作動流体で満たされた場合に移動するセンサの形態とされる。例えば、センサは、ダイアフラムがセンサに接触した場合に信号を制御回路に出力する。作動流体をノズルに供給した後にアキュムレータを再充填する際に、制御回路は、当該信号を受けるとポンプの動作を停止するように構成されている。ポンプを動作させた後に、当該信号が所定の期間内に、例えば0.5秒〜2秒の間に受信されない場合には、当該信号は、
流体リザーバの内部に格納されている作動流体がアキュムレータを完全に再充填するためには不十分であることを示すことができる。この場合には、好ましくは、制御回路は、当該所定の期間が経過した後に、流体リザーバが再充填を必要とすることを利用者に知らせるための警告を発報するように構成されている。当該警告は、歯清浄装置のディスプレイに表示される視覚的警報又は音響的警報の形態とされる。
【0065】
歯清浄装置のハンドルは、流体リザーバを備えている。例えば、流体リザーバは、ハンドルの本体の内部に完全に収容されている。代替的には、ハンドルの外部壁が、流体リザーバの境界を少なくとも部分的に形成している。外部壁の少なくとも一部分が透明になっており、利用者は流体リザーバの内部に収容された作動流体の量を見ることができる。このような流体リザーバを再充填するために、流体ポートは、利用者がハンドルの本体に設けられたカバーを移動させることによって、又は利用者が栓又は他の閉塞装置を流体ポートから取り外すことによって、手動により露出させることができる。
【0066】
流体リザーバは、ステムの内部に収容されている。上述のように、ステムの外部壁は流体リザーバの境界を少なくとも部分的に形成しており、外部壁の少なくとも一部分が透明になっており、利用者は流体リザーバの内部に収容された作動流体の量を見ることができる。
【0067】
ステムの内部に流体リザーバを収容する代わりに、流体リザーバが、ステムの外部に配置されるようにステムに接続されている場合がある。これにより、流体リザーバは、再充填又は交換のために、必要に応じてステムから取り外すことができる。代替的には、流体リザーバは、ステムに接続されている外部壁によって部分的に形成されている。また、外部壁の少なくとも一部分が透明になっており、利用者は流体リザーバに収容された作動流体の量を見ることができる。
【0068】
流体リザーバの容量を最大にするために、且つ、歯清浄装置の長手方向軸線を中心とする比較的一様な重量分布を実現するために、好ましくは、流体リザーバは、ステムの周りに延在しているか、又はステムを囲んでいる。
【0069】
好ましくは、歯清浄装置は、ハンドルに接続されている清浄ツールを備えている。清浄ツールは、流体供給システムのノズルを備えている。好ましくは、清浄ツールは、歯清浄装置のヘッド及びステムを備えている。
【0070】
好ましくは、清浄ツールは、ハンドルに取り外し可能に接続されている。これにより、例えば再充填することができない流体リザーバを使い果たした場合や歯清浄装置の剛毛及び/又はノズルが擦り切れた場合に、清浄ツールを交換することができる。また、これにより、例えば異なる利用者の利用のために、異なる清浄ツールをハンドルに接続することができる。
【0071】
第6の実施態様では、本発明は、ハンドルと、ハンドルに取り外し可能に接続されている清浄ツールであって、作動流体の噴流を利用者の歯に供給するためのノズル、ハンドルとノズルとの間に延在しているステム、及び作動流体を格納するための流体リザーバを具備する清浄ツールと、を備えている歯清浄装置であって、流体リザーバが、ステムに接続されており、且つ、ステムの周りに延在している、歯清浄装置を提供する。
【0072】
好ましくは、流体リザーバが、ステムの一部分を囲んでいる外部壁を備えている。好ましくは、ステムの一部分は、歯清浄装置のハンドルに隣り合って配置されている。外部壁の少なくとも一部分が、好ましくは透明になっており、好ましくは透明なプラスチック材料から形成されており、利用者は、流体リザーバの内部に収容された作動流体の量を見ることができる。好ましい実施例では、外部壁は、透明な材料から形成されている単一の成型部品とされる。
【0073】
好ましくは、流体リザーバの外部壁は、湾曲した形状、凸状の形状、又は多面体の形状とされる。外部壁は、楕円体状の、回転楕円体状の、又は球状の曲面を有している。
【0074】
上述のように、歯清浄装置は、作動流体で流体リザーバを再充填するための流体ポートを備えている。流体ポートは、作動流体が流体リザーバから流体ポートを通じて漏出することを防止するために、栓又は他の閉塞装置が流体ポートの内部に取り外し可能に配置された状態で永続的に露出されている。好ましくは、流体ポートは、外部カラーに配置されており、外部カラーは、流体リザーバが再充填可能とされるように流体ポートが露出されている第1の位置と流体ポートが閉塞されている第2の位置との間において、ハンドルに対して相対的に移動可能とされる。これにより、利用者は、流体リザーバを再充填するために、流体ポートを容易に且つ急速に露出させることができる。
【0075】
第7の実施態様では、本発明は、ハンドルと、作動流体を格納するための流体リザーバと、流体リザーバからの作動流体を受容するための、且つ、作動流体の噴流を利用者の歯に供給するための流体供給システムと、流体ポートを具備する外部カラーであって、流体リザーバが再充填可能とされるように流体ポートが露出されている第1の位置と流体ポートが閉塞されている第2の位置との間においてハンドルに対して相対的に移動可能とされる外部カラーと、を備えている歯清浄装置を提供する。
【0076】
カラーが第2の位置に位置している場合に、流体ポートは、流体ポートが流体ポートを通じた作動流体の漏出を防止するシールに係合する位置に配置されている。当該シールは、ハンドルの壁の内面に、又はカラーが第2の位置に位置している場合に流体ポートに面しているハンドルの他の部分に配置されている。好ましくは、カラーが第2の位置に位置している場合に、流体ポートは、作動流体が、付加的な流体ポートからではなく、当該流体ポートを通じて流体供給システムに供給されるように流体供給システムに接続されている。
【0077】
カラーは、ハンドルに対して相対的に滑動可能とされる。好ましくは、カラーは、好ましくはハンドルの長手方向軸線を中心として、ハンドルに対して相対的に回転可能とされる。カラーは、ハンドルの本体に対して相対的に移動するように、ハンドルの本体に接続されている。好ましい実施例では、カラーは、歯清浄装置の清浄ツールに接続されており、好ましくはステムの周りに配置されている。カラーは、ステムの長手方向軸線を中心として回転される。カラーは、湾曲した形状、凸状の形状、又は多面体状の形状とされ、楕円体状の、回転楕円体状の、又は球状の曲面を有している。
【0078】
カラーは、流体リザーバとは別体とされる。流体ポートは、流体ポートに接続されている端部を具備する可撓性を有する導管を介して、流体リザーバに接続されている。可撓性を有する導管の端部は、流体ポートが第1の位置と第2の位置との間において移動される場合にカラーと共に移動するようになっている。
【0079】
代替的には、カラーは、流体リザーバの境界を少なくとも部分的に形成しており、流体リザーバの外部壁の一部分を形成している。従って、流体リザーバの外部壁の少なくとも一部分は、外部壁のカラー部分が第1の位置と第2の位置との間において移動される場合に、ハンドルに対して相対的に移動する。シールは、流体リザーバの可動部分と流体リザーバの他の部分との間に配設されており、流体リザーバの他の部分は、流体リザーバの可動部分と他の部分との間からの作動流体の漏出を防止するために、シールに対して相対的に移動する。しかしながら、好ましい実施例では、カラー、外部壁、及び流体リザーバの境界を形成する他の構成部品を含む流体リザーバの全体が、ハンドルに対して相対的に移動可能とされる。
【0080】
例えば、流体リザーバは、外部壁に接続されている内部壁を備えており、内部壁は、外部壁と共に、ハンドルに対して相対的に移動する。内部壁は、環状の形状又は管状の形状とされ、ステムを囲んでいるステムを提供するようにステムの周りに配置されている。内部壁の端部は、例えば溶着手法又は接着剤を利用することによって、外部壁に接続されている。
【0081】
内部壁の全体が、外部壁と共に、比較的高剛性の材料から形成されているので、流体リザーバの容積は一定であり、流体リザーバの境界は、外部壁及び内部壁の内面によって形成されている。代替的には、流体リザーバの内部壁の一部分、又は流体リザーバの境界を部分的に形成している別の構成部品は、流体リザーバの容積を変化させるように、外部壁に対して相対的に移動可能とされる。可動部材は、ピストンによって、又は作動流体が流体供給システムに供給された場合に流体リザーバの容積を小さくするように制御回路によって動作する他の装置によって移動される。このことは、作動流体が流体供給システムに供給された場合における流体リザーバの内部のエアロックの形成を防止する。ピストンは、流体リザーバの容積の低減がポンプによって流体リザーバから引き込まれる作動流体の体積と等しくなるように、流体リザーバから作動流体を引き込むために、ポンプの動作と同時に、制御回路によって動作される。
【0082】
代替的には、可動部材は、作動流体が流体供給システムに供給される場合に可動部材の表面において確立される圧力差に応答して移動可能とされる。歯清浄装置は、可動部材に隣り合って、好ましくは可動部材の一方の側面に隣り合って配置されている膨張チャンバを備えている。作動流体が流体供給システムに供給される場合に、流体リザーバの容積が小さくなるに従って膨張チャンバの容積が大きくなる。
【0083】
第8の実施態様では、本発明は、ハンドルと、作動流体を格納するための流体リザーバであって、壁、好ましくは外部壁、及び流体リザーバの容積を変化させるように壁に対して相対的に移動可能とされる可動部材によって少なくとも部分的に形成されている流体リザーバと、流体リザーバからの作動流体を受容するための、且つ、作動流体を利用者の歯に供給するための流体供給システムと、可動部材に隣り合って配置されている膨張チャンバであって、作動流体が流体供給システムに供給される場合に流体リザーバの容積が小さくなるに従って容積が大きくなる膨張チャンバと、を備えている歯清浄装置を提供する。
【0084】
膨張チャンバは、可動部材に力を作用させる加圧ガスを収容しており、作動流体が流体供給システムに供給された場合に可動部材を移動させることができる。しかしながら、好ましくは、膨張チャンバは、膨張チャンバの容積が大きくなるに従って周囲空気を受容するように、外気に対して開口している。
【0085】
好ましくは、外部壁は、比較的高剛性な材料から形成されており、好ましくは、可動部材は、比較的可撓性を有する材料から形成されている。好ましい実施例では、可動部材は、可動部材の表面における圧力差に応答して膨張可能とされるダイアフラム又は袋とされる。
【0086】
好ましくは、外部壁はダイアフラムを囲んでいる。好ましくは、ダイアフラムは、環状の形状又は管状の形状とされ、好ましくは外部壁に、好ましくは外部壁の径方向において互いに反対側に位置している位置にそれぞれ接続している端部を有している。好ましくは、壁とダイアフラムとは、ダイアフラムが膨張するように、共通する長手方向軸線を中心として延在しており、ダイアフラムは、当該長手方向軸線から離隔するように外方に膨張する。
【0087】
好ましくは、ダイアフラムは、作動流体が流体供給システムに供給される場合にダイアフラムを流体リザーバに向かって引っ張るために、比較的一様な力がダイアフラムの表面全体に亘って作用するように、膨張チャンバを中心として延在している。このことは、作動流体が流体供給システムに供給される場合に、ダイアフラムの一様な膨張を促進させる。歯清浄装置の部品点数を最小限に抑えるために、好ましくは、ダイアフラムは、膨張チャンバを少なくとも部分的に形成している。例えば、ダイアフラムは、膨張チャンバと流体リザーバとの間に配置されており、膨張チャンバと流体リザーバとの間における障壁を形成している。好ましくは、膨張チャンバは環状の形状とされる。膨張チャンバは、ダイアフラムと歯清浄装置の清浄ツールのステムとによって形成されている。代替的には、膨張チャンバは、ダイアフラムと、空気が膨張チャンバに流入する際に通過するポートを形成している壁とによって形成されている。膨張チャンバの壁は、好ましくは、外部壁及びダイアフラムに接続されており、好ましくは、膨張チャンバの壁がステムに対して相対的に移動される場合に、外部壁と共に移動可能とされる。言い換えれば、好ましくは、流体リザーバと膨張チャンバとの両方が、ステムに対して相対的に移動可能又は回転可能とされる。
【0088】
ダイアフラムが膨張するに従って、ダイアフラムの大きさ及び形状が流体リザーバの大きさ及び形状に近づく。言い換えれば、ダイアフラムが、流体リザーバが空である場合に発生する完全膨張状態とされる際には、好ましくは、ダイアフラムの大きさ及び形状は、流体リザーバの外部壁の大きさ及び形状と略同一とされる。第フラムが、流体リザーバが満杯である場合に発生する完全縮小状態すなわち完全収縮状態とされる際には、好ましくは、可動部材の大きさ及び形状は、膨張チャンバの壁の大きさ及び形状と略同一とされる。従って、好ましくは、膨張チャンバは、流体リザーバの最大容積と略同一とされる最大容積を有している。
【0089】
上述のように、好ましくは、流体リザーバの外部壁は透明になっており、利用者は、流体リザーバの内容物と作動流体が水の場合にはダイアフラムとの両方を見ることができる。好ましくは、ダイアフラムの少なくとも一部分は、着色された材料から形成されており、さもなければ歯清浄装置の清浄ツールを他の部品と見分けるために利用される識別子を有している。これにより、清浄ツールは、当該清浄ツールを歯清浄装置の他の利用者の清浄ツールと見分けるために、又は歯清浄装置を他の同様の歯清浄装置と見分けるために利用可能とされる識別子を有することができる。例えば、清浄ツールは、一連の類似する清浄ツールのうち一の清浄ツールを形成しているが、当該一連の類似する清浄ツールそれぞれが、それぞれ異なる識別子を有している。
【0090】
第9の実施態様では、本発明は、ハンドルと、作動流体を格納するための流体リザーバであって、流体リザーバが、透明な外部壁と内部壁とによって少なくとも部分的に形成されており、内部壁が、利用者が清浄ツールを識別するための識別子を有している、流体リザーバを具備する清浄ツールと、流体リザーバからの作動流体を受容するための、且つ、作動流体を利用者の歯に供給するための流体供給システムと、を備えている歯清浄装置を提供する。
【0091】
識別子は着色されている場合がある。例えば、内部壁は、着色された材料から形成されている。代替的には、識別子は、内部壁に成形又は形成された1つ以上の英数字を備えている。上述のように、内部壁は、比較的可撓性を有する材料から形成されており、外部壁に対して相対的に移動可能とされるダイアフラムを備えている。
【0092】
好ましくは、流体供給システムは、清浄ツール導管システムとハンドル導管システムとを備えている。好ましくは、ハンドル導管システムは、流体リザーバからの作動流体を受容するための流体入口と、流体入口とポンプとアキュムレータとソレノイド弁と流体出口ポートとの間において作動流体を輸送するための複数の導管とを備えている。好ましくは、清浄ツール導管システムは、ハンドル流体出口ポートからの作動流体の噴流を受容するための流体入口ポートと、可撓性を有する又は弾性的な流体導管と、回動可能な流体導管と、ノズルとを備えている。
【0093】
上述のように、好ましくは、清浄ツールは、ハンドルに取り外し可能に接続されている。清浄ツールがハンドルに接続されている場合に、清浄ツール流体入口ポートは、ハンドル流体出口ポートと位置合わせされている。流体入口ポート及び流体出口ポートのうち一方は、メス型流体コネクタを備えており、流体入口ポート及び流体出口ポートのうち他方は、オス型流体コネクタ又はパイプを備えている。オス型流体コネクタは、清浄ツールの本体から突出しており、清浄ツールがハンドルに接続されている場合にメス型流体コネクタによって受容される。
【0094】
清浄ツールがハンドルに接続されている場合に流体入口ポートを流体出口ポートと位置合わせするために、好ましくは、ハンドルは、回転することができない第1のコネクタを備えており、好ましくは、清浄ツールは、ハンドルを清浄ツールに接続するために第1のコネクタと接続するための第2のコネクタを備えている。好ましくは、第1のコネクタは、ハンドルの長手方向軸線に対して平行に延在しているオス型コネクタとされ、好ましくは、第2のコネクタは、オス型コネクタを受容するためのメス型コネクタとされる。好ましくは、オス型コネクタは、ハンドルの外部表面から突出しているロッド又は栓の形態とされる。代替的には、第2のコネクタは、オス型コネクタの形態とされ、第1のコネクタは、メス型コネクタの形態とされる。
【0095】
清浄ツール流体入口ポートをハンドル流体出口ポートと容易に位置合わせするために、オス型コネクタ及びハンドル流体出口ポートそれぞれは、好ましくは、径方向においてハンドルの長手方向軸線から離隔している。清浄ツールをハンドルに接続するために、利用者は、長手方向において目視で清浄ツールをハンドルと位置合わせし、清浄ツールをハンドルに対して相対的に回転させるか、又はハンドルを清浄ツールに対して相対的に回転させ、これによりオス型コネクタをメス型コネクタと位置合わせさせる。その後に、オス型コネクタをメス型コネクタに押し込むと同時に、清浄ツール流体入口ポートをハンドル流体出口ポートと位置合わせするか、又は清浄ツール流体入口ポートをハンドル流体出口ポートに挿入する。
【0096】
第10の実施態様では、本発明は、清浄ツールと、清浄ツールに取り外し可能に接続されているハンドルであって、ハンドルが、回転することができない第1のコネクタを備えており、ハンドル導管システムが、第1のコネクタから離隔されているハンドル流体出口ポートを備えており、第1のコネクタ及びハンドル流体出口ポートそれぞれが、ハンドルの端面に配置されており、且つ、径方向においてハンドルの長手方向軸線から離隔している、ハンドルと、を備えている歯清浄装置であって、清浄ツールが、ハンドルを清浄ツールに接続するために第1のコネクタと接続するための第2のコネクタを備えており、清浄ツール導管システムが、清浄ツールがハンドルに接続されている場合にハンドル流体出口ポートと位置合わせするための清浄ツール流体入口ポートを備えている、歯清浄装置を提供する。
【0097】
好ましくは、清浄ツールは、剛毛キャリアと、剛毛キャリアに取り付けられている複数の剛毛と、剛毛キャリアに接続されている伝動ユニットとを備えており、好ましくは、ハンドルは、剛毛キャリアをハンドルに対して相対的に移動させるために伝動ユニットを駆動するための駆動ユニットを備えている。好ましくは、ハンドルは、清浄ツールに配置されている伝動ユニット結合部材と結合するための結合部材を備えている。好ましくは、駆動ユニット結合部材は、ハンドル、オス型コネクタ、及びメス型コネクタの長手方向軸線それぞれから離隔している。好ましくは、ハンドル流体出口ポートは、駆動ユニット結合部材から角度的に離隔している。好ましくは、ハンドル流体出口ポートは、径方向において駆動ユニット結合部材の反対側に配置されている。オス型コネクタは、好ましくはハンドル流体出口ポートと駆動ユニット結合部材との間に、より好ましくはンドル流体出口ポートと駆動ユニット結合部材との中間に角度的に配置されている。
【0098】
好ましくは、駆動ユニット結合部材は、ハンドルに対して相対的に回転可能とされる。好ましくは、駆動ユニット結合部材は、ハンドルの本体から突出しており、清浄ツールがハンドルに接続されている場合に伝動ユニット結合部材によって受容されている。
【0099】
好ましくは、ハンドルのオス型コネクタと清浄ツールのメス型コネクタとは、清浄ツールをハンドルに接続するための嵌め込み式コネクタを形成している。
【0100】
上述のように、歯清浄装置は、センサからの出力に従って、利用者の歯に対して作動流体を供給するための制御回路を備えている。好ましくは、センサは、ハンドルに対する流体供給システムの一部分の移動を検出するように構成されている。ノズルが利用者の隣接歯間の間隙の内部に配置されていない場合に、例えば歯清浄装置の運搬の際に作動流体の噴流が不慮に放出されるという危険性を低減するために、好ましくは、歯清浄装置は、利用者の歯に対する作動流体の噴流の供給を防止する第1の動作モードと、利用者の歯に対する作動流体の噴流の供給を許可する第2の動作モードとを有しており、歯清浄装置の利用の際に、制御回路は、歯清浄装置の検出された動作パラメータに従って、第1の動作モードと第2の動作モードとの間における移行を自動的に実施するように構成されている。
【0101】
第11の実施態様では、本発明は、作動流体の噴流を利用者の歯に供給するための流体供給システムと、利用者の歯に対する作動流体の噴流の供給を制御するための制御回路と、を備えている歯清浄装置であって、歯清浄装置は、利用者の歯に対する作動流体の噴流の供給を防止する第1の動作モードと、利用者の歯に対する作動流体の噴流の供給を許可する第2の動作モードとを有しており、歯清浄装置の利用の際に、制御回路は、歯清浄装置の検出された動作パラメータに従って、第1の動作モードと第2の動作モードとの間における移行を自動的に実施するように構成されている、歯清浄装置を提供する。
【0102】
歯清浄装置の複数の異なる動作パラメータのうち一のパラメータが、歯清浄装置の動作モード間の移行を実施するために検出される。例えば、動作パラメータは、剛毛キャリアの回転を駆動するためのモータの動作状態(on又はoff)、モータによって引き込まれた電流の大きさ、例えば接触手段を介して歯清浄装置に作用する力、ノズルに作用する力、若しくは利用者がハンドルを把持している場合にハンドルに作用する力のような、利用の際に歯清浄装置に作用する負荷の大きさ、歯清浄装置の向き、アキュムレータの内部における作動流体の量、又はハンドルに対する相対的にカラーの位置とされる。
【0103】
好ましくは、制御回路は、歯清浄装置の検出された動作パラメータが非零の閾値を上回った場合に、第1の動作モードと第2の動作モードとの間における移行を実施するように構成されている。
【0104】
センサからの出力に従って作動流体の噴流をノズルに供給することに加えて、又はその代替として、制御回路は、歯清浄装置に対する利用者の操作に応答して、利用者の歯に対して流体を供給するように構成されている。歯清浄装置に対する利用者の操作は、歯清浄装置のボタンに対する操作である場合がある。
【0105】
例えば、歯清浄装置は、流体供給の“自動”モードすなわち第1のモードを有しており、“自動”モードすなわち第1のモードは、利用者によって選定可能とされ、“自動”モードすなわち第1のモードでは、センサからの出力に従って、作動流体の噴流が利用者の歯に供給される。“自動”モードすなわち第1のモードが利用者によって選定されていない場合、すなわち流体供給の“手動”モードすなわち第2のモードが利用者によって選定されている場合には、歯清浄装置に対する利用者の操作に従って、作動流体の噴流が利用者の歯に供給される。
【0106】
清浄ツールが移動可能とされる剛毛キャリアを備えているが、好ましくは、検出された動作パラメータは、剛毛キャリアを移動させるためにモータによって引き込まれた電流の大きさとされる。駆動ユニットと伝動ユニットとは、好ましくは、ハンドルに対する剛毛キャリアの移動速度を一定にするように構成されている。最初に歯清浄装置が利用者によって起動される場合、すなわち歯清浄装置の電源が利用者によって入れられる場合には、歯清浄装置は、利用者の歯と接触しないようになっている。その結果として、モータによって引き込まれた電流は、比較的低く、好ましくは歯清浄装置が最初に起動した場合に第1の動作モードとなるように設定された閾値より小さい。
【0107】
剛毛が利用者の歯に対して付勢されている場合には、剛毛キャリアの動作に対する抵抗が、剛毛を歯に対して押圧する力に従って増大する。剛毛キャリアの移動速度を一定に維持するために、モータは、剛毛キャリアに作用する力に従って増大された電流量を引き込む。制御回路は、モータによって引き込まれた電流の大きさを検出し、電流が、剛毛を利用者の歯に抗して移動させるのに必要とされる電流を示す閾値を超過した場合には、制御回路は、第2の動作モードへの移行を実施する。検出された電流が当該閾値を下回るように降下した場合には、制御回路が、第1の動作モードへの移行を実施する。
【0108】
上述のように、好ましくは、ノズルは近位位置と遠位位置との間において移動可能とされる。遠位位置では、好ましくは、ノズルの先端は、剛毛の自由端の少なくとも一部より突出している。剛毛が利用者の歯に対して押圧された場合には、剛毛が撓むので、剛毛の暗部と剛毛キャリアとの直接的な間隔が低減されると同時に、ノズルの先端が剛毛キャリアに向かって、具体的には剛毛キャリアの近位位置に向かって移動される。利用の際における剛毛の屈曲の程度、ひいては剛毛の剛性に従って、ヘッドに対するノズルの移動が、センサから受けた出力の変動に従って検出され、歯清浄装置の利用の際にヘッドに作用する負荷についての指針として利用される。このことは、剛毛が静止状態にある剛毛キャリアに取り付けられている場合に、すなわち剛毛が歯清浄装置のヘッドに直接取り付けられている場合に、特に有用である。
【0109】
第12の実施態様では、本発明は、ハンドルと、ハンドルに接続されている清浄ツールであって、清浄ツールの一部分が、清浄ツールが利用者の歯に沿って移動される場合にハンドルに対して相対的に移動可能とされ、清浄ツールの当該一部分が、第1の軸線を中心として移動可能とされる、清浄ツールと、清浄ツールの当該一部分と共に移動するために清浄ツールの当該一部分に接続されている第1の端部、及び第1の端部から離隔している第2の端部を有しているアームであって、第1の軸線から離隔している第2の軸線を中心として回動可能に清浄ツールの当該一部分に対して相対的に移動可能とされるアームと、センサとアームの第2の端部との相対位置に従って変化する出力を発生させるためのセンサと、を備えている歯清浄装置を提供する。
【0110】
上述のように、好ましくは、清浄ツールはハンドルに取り外し可能に接続されている。これにより、ハンドルは、異なる識別子をそれぞれ有する類似する清浄ツールの一群を具備することができる。また、これにより、ハンドルは、類似しない清浄ツールの一群を具備することもできる。例えば、清浄ツールの一群は、ノズル及び移動可能とされるブラシユニットを具備する第1のタイプの清浄ツールと、ノズル及び静止状態にあるブラシユニットを具備する第2のタイプの清浄ツールと、ノズルを具備するが剛毛を具備しない第3のタイプの清浄ツールと、移動可能なブラシユニットを具備するがノズルを具備しない第4のタイプの清浄ツールとのうち2つ以上の清浄ツールから選定される。例えば異なる剛性をそれぞれ有する剛毛を具備する第1のタイプの清浄ツールや流体出口の大きさがそれぞれ異なるノズルを具備する第1のタイプの清浄ツールのような、同一タイプの複数の異なる清浄ツールが設けられている場合もある。
【0111】
好ましくは、歯清浄装置は、歯清浄装置の上述の構成部品をすべて含んでいる携行式装置とされる。
【0112】
清浄ツールは、独立したアイテムとして、例えば予備部品として又は既存のハンドルと共に利用するための代替的な清浄ツールとして販売されている。
【0113】
第13の実施態様では、本発明は、歯清浄装置のための清浄ツールであって、ステムを具備する清浄ツールが脱着可能とされるハンドルと、作動流体の噴流を利用者の歯に供給するためのノズル、及びステムに対して相対的に移動可能とされる可動式流体導管を具備する清浄ツール導管システムと、を備えている清浄ツールにおいて、ノズルが、流体導管と共に移動可能とされ、流体導管が、歯清浄装置の利用の際にノズルを利用者の歯に抗して付勢する方向に移動するように付勢される、清浄ツールを提供する。
【0114】
第14の実施態様では、本発明は、歯清浄装置のための清浄ツールであって、清浄ツールが、清浄ツールが脱着可能とされるハンドルであって、ハンドルが、駆動ユニットを具備し、駆動ユニットが、モータ及び駆動ユニット結合部材を具備する、ハンドルを備えており、清浄ツールが、作動流体の噴流を利用者の歯に供給するためのノズルを具備する清浄ツール流体導管システムと、剛毛キャリア、及び剛毛キャリアに取り付けられている複数の剛毛を具備するブラシユニットであって、ノズルの周りに延在しているブラシユニットと、剛毛キャリアをノズルに対して相対的に移動させるために剛毛キャリアに接続されている伝動ユニットであって、清浄ツールがハンドルに接続されている場合に駆動ユニット結合部材と結合するための伝動ユニット結合部材を具備する伝動ユニットと、を備えている清浄ツールを提供する。
【0115】
第15の実施態様では、本発明は、歯清浄装置のための清浄ツールであって、清浄ツールが脱着可能とされるハンドルを備えている清浄ツールにおいて、ステムと、作動流体の噴流を利用者の歯に供給するためのノズルと、作動流体を格納するための流体リザーバであって、ステムに接続されていると共にステムの周りに延在している流体リザーバと、を備えている清浄ツールを提供する。
【0116】
第16の実施態様では、本発明は、歯清浄装置のための清浄ツールであって、清浄ツールが脱着可能とされるハンドルを備えている清浄ツールにおいて、ステムと、作動流体を格納するための流体リザーバと、流体ポートを具備する外部カラーであって、清浄ツールがハンドルに接続されている場合に流体リザーバが再充填可能とされるように流体ポートが露出されている第1の位置と清浄ツールがハンドルに接続されている場合に流体ポートが閉塞されている第2の位置との間において、ステムに対して相対的に移動可能とされる外部カラーと、を備えている清浄ツールを提供する。
【0117】
第17の実施態様では、本発明は、歯清浄装置のための清浄ツールであって、清浄ツールが脱着可能とされるハンドルであって、ハンドル導管システムを具備するハンドルを備えている清浄ツールにおいて、清浄ツールが、作動流体をハンドル導管システムに供給するための流体リザーバであって、壁と流体リザーバの容積を変化させるように壁に対して相対的に移動可能とされる可動部材とによって少なくとも部分的に形成されている流体リザーバと、ハンドル導管システムからの作動流体の噴流を受容するための、且つ、作動流体の噴流を利用者の歯に供給するための清浄ツール導管システムと、可動部材に隣り合って配置されている膨張チャンバであって、作動流体がハンドル導管システムに供給される場合に流体リザーバの容積が小さくなるに従って容積が大きくなる膨張チャンバと、を備えている清浄ツールを提供する。
【0118】
歯清浄装置のハンドルは、また、清浄ツールとは別体として、例えば歯清浄装置についての予備部品として又は他の利用者による利用のために設けられている場合がある。例えば、異なる形状をそれぞれ有するハンドルが、異なる年齢の利用者による利用のために設けられている。
【0119】
第18の実施態様では、本発明は、歯清浄装置のためのハンドルであって、歯清浄装置が、ハンドルが脱着可能とされる清浄ツールを備えており、清浄ツールが、作動流体の噴流を利用者の歯に供給するためのノズルを備えている、ハンドルにおいて、流体入口と、流体入口を通じて作動流体を引き込むためのポンプと、ポンプからの作動流体を受容するための液圧式アキュムレータと、清浄ツールがハンドルに接続されている場合にノズルと流通している流体出口と、液圧式アキュムレータと流体出口との間に配置されている弁であって、液圧式アキュムレータによって作動流体の噴流が流体出口に供給可能とされる開位置、及びポンプの作用下において液圧式アキュムレータが再充填可能とされる閉位置を有している弁と、弁の位置を制御するための制御回路と、を備えているハンドルを提供する。
【0120】
第19の実施態様では、本発明は、歯清浄装置のためのハンドルであって、歯清浄装置が、ハンドルが脱着可能とされる清浄ツールを備えており、清浄ツールが、作動流体を格納するための流体リザーバ、及び流体リザーバと流通している流体ポートを具備する可動式カラーを備えている、ハンドルにおいて、清浄ツールがハンドルに接続されていると共にカラーが本体に関する第1の位置に位置している場合に流体ポートを露出させるための、凹状部分を具備する本体と、清浄ツールがハンドルに接続されていると共にカラーが本体に関する第2の位置に位置している場合に流体リザーバからの作動流体を受容するための、流体入口を具備するハンドル導管システムと、を備えているハンドルを提供する。
【0121】
また、本発明の上述の実施態様のうち1つ以上の実施態様が、清浄装置又は清浄デバイスに適用可能とされる。清浄装置は、表面処理装置である場合がある。例えば、清浄装置は、機器、好ましくは作業表面を清浄するための携行式機器であって、ブラシユニットが、作業表面に接触するように配置されており、ノズルが、清浄の際に清浄流体を作業表面に供給するように配置されている、携行式機器の形態とされる。
【0122】
第20の実施態様では、本発明は、ハンドルと、作動流体の噴流を表面に供給するためのノズルを具備する流体供給システムと、表面に接触するためのブラシユニットであって、剛毛キャリア、及び、剛毛キャリアに取り付けられている複数の剛毛を備えており、且つ、ノズルの周りに少なくとも部分的に延在しているブラシユニットと、剛毛キャリアをノズルに対して相対的に移動させるための駆動ユニットと、を備えている表面処理装置を提供する。
【0123】
第21の実施態様では、本発明は、流体入口、流体入口を通じて作動流体を引き込むためのポンプ、ポンプからの作動流体を受容するための液圧式アキュムレータ、流体出口を具備するノズル、及び液圧式アキュムレータとノズルとの間に配置されている弁であって、液圧式アキュムレータによって作動流体の噴流がノズルに供給可能とされる開位置とポンプの作用下において液圧式アキュムレータの再充填可能とされる閉位置とを有する弁を具備する流体供給システムと、ポンプを動作させるための、且つ、弁の位置を制御するための制御回路と、を備えている表面処理装置を提供する。
【0124】
第22の実施態様では、本発明は、ハンドルとハンドルに脱着可能とされる清浄ツールとを備えている表面処理装置であって、清浄ツールが、作動流体の噴流を表面に供給するためのノズルと、ハンドルとノズルとの間に延在しているステムと、作動流体を格納するための流体リザーバとを備えており、流体リザーバが、ステムに接続されており、且つ、ステムの周りに延在している、表面処理装置を提供する。
【0125】
第23の実施態様では、本発明は、ハンドルと、作動流体を格納するための流体リザーバと、流体リザーバからの作動流体を受容するための、且つ、作動流体の噴流を表面に供給するための流体供給システムと、流体ポートを具備する外部カラーであって、流体リザーバが再充填可能とされるように流体ポートが露出されている第1の位置と流体ポートが閉塞されている第2の位置との間において、ハンドルに対して相対的に移動可能とされる外部カラーと、を備えている表面処理装置を提供する。
【0126】
第24の実施態様では、本発明は、ハンドルと、作動流体を格納するための流体リザーバであって、壁と流体リザーバの容積を変化させるように壁に対して相対的に移動可能とされる可動部材とによって少なくとも部分的に形成されている流体リザーバと、流体リザーバからの作動流体を受容するための、且つ、作動流体を表面に供給するための流体供給システムと、可動部材に隣り合って配置されている膨張チャンバであって、作動流体が流体供給システムに供給される場合に流体リザーバの容積が小さくなるに従って容積が大きくなる膨張チャンバと、を備えている表面処理装置を提供する。
【0127】
本発明の第1の実施態様と関連する上述の特徴は、本発明の第2〜第24の実施形態に等しく適用可能とされ、その逆も然りである。
【0128】
本発明の好ましい実施例について、添付図面を参照のみしつつ、例示的に説明する。