【実施例1】
【0012】
本実施例は本発明の受信装置の1実施例である。以下に本実施例をシステム、送信装置、コピー制御情報、受信装置、番組表及び番組詳細及び番組検索の画面表示処理に分けてそれぞれ図を用いて説明する。
<システム>
本実施例におけるシステムについて
図1を用いて説明する。
図1は、本実施例におけるシステムの構成例を示すブロック図である。放送で情報を送受信して記録再生する場合を例示している。但し放送に限定されず通信によるVOD(Video On Demand)であってもよく、総称して配信ともいう。
【0013】
1は放送局などの情報提供局に設置される送信装置、2は中継局や放送用衛星などに設置される中継装置、3はユーザの宅内などに設置される受信装置、10は受信装置3に内蔵または外付けされる受信記録再生部である。受信記録再生部10では、放送された情報を記録し、再生することができる。
【0014】
送信装置1は、中継装置2を介して、変調された信号電波を伝送する。例えばケーブルによる伝送、電話線による伝送、地上波放送による伝送などを用いることもできる。受信装置3で受信されたこの信号電波は、後に述べるように、復調されて情報信号となった後、必要に応じ記録するに適した信号となって記録される。また、ユーザは、受信装置3にディスプレイが内蔵されている場合はこのディスプレイで、内蔵されていない場合には受信装置3と図示しないディスプレイとを接続して情報信号が示す映像音声を視聴することができる。
<送信装置>
本実施例における送信装置について
図2を用いて説明する。
図2は、
図1のシステムのうち、送信装置1の構成例を示すブロック図である。11はソース発生部、12はMPEG方式等で圧縮を行うエンコード部、13はスクランブル部、14は変調部、15は送信アンテナ、16は管理情報付与部である。カメラ、記録再生装置などから成るソース発生部11で発生した映像音声などの情報は、より少ない占有帯域で伝送できるよう、エンコード部12でデータ量の圧縮が施される。必要に応じてスクランブル部13で、特定の視聴者には視聴可能となるように伝送暗号化される。変調部14で伝送するに適した信号となるよう変調された後、送信アンテナ15から、中継装置2に向けて電波として送信される。このとき、管理情報付与部16では、コピーを制御するための情報であるコピー制御情報や現在時刻等の情報や放送する番組の情報を付加する。この放送する番組の情報には送信する番組の情報だけではなく、一週間分の番組情報など送信予定の番組情報も含まれる。
【0015】
なお、一つの電波には複数の情報が、時分割、スペクトル拡散などの方法で多重されることが多い。簡単のため
図2には記していないが、この場合、ソース発生部11とエンコード部12の系統が複数個あり、エンコード部12とスクランブル部13との間に、複数の情報を多重するマルチプレクス部(多重化部)が置かれる。
<コピー制御情報>
本実施例におけるコピー制御情報について
図3から
図9を用いて説明する。
コピー制御情報は、コピーの可否や個数などの制限を制御する情報であり、例えば管理情報付与部16で付加される。コピー制御情報には、コンテント利用記述子とデジタルコピー制御記述子などが含まれる。
【0016】
図3は、コピー制御情報の一つであるコンテント利用記述子の構造の一例である。コンテント利用記述子は、例えば管理情報付与部16で生成、付加され、MPEG-TSのPSI(Progrm Specific Information)(一例としてPMT(Program Map Table)など)或いはSI(Service Information)に格納されて送出される情報である。なおSIには放送予定の番組情報も含まれており、番組一覧表はSIを参照して作成する。
コンテント利用記述子の用途は、当該番組に対して、蓄積(記録)や出力に関する制御情報を記述する場合に配置(送出)されるものである。その意味は、copy_restriction_modeの1ビットのフィールドが「1」の場合、
図5で説明するデジタルコピー制御記述子のdigital_recording_control_dataが「一世代のみコピー可」であっても「個数制限コピー可」として記録可能であることを示す。「0」の場合、「個数制限コピー可」として記録することはできない。
【0017】
なお、コンテント利用記述子は、当該番組が出力保護の対象である場合に必ず配置(送出)する。この出力保護とは、コンテント利用記述子の出力保護ビット(encryption_mode)を用いて、「制約条件なしにコピー可」のコンテンツの高速デジタルインタフェース出力に対して、保護を実施することを意味する。別の言い方をすれば、デジタルインタフェースでの出力や記録媒体へのコピーの際に暗号化するものの、コピーの個数や世代には制限をかけない。インターネットへの再送信は事実上不可能となる。「出力保護付きコピー・フリー」や、EPN(encryption plus non-assertion)とも呼ぶ。また、当該番組のデジタルコピー制御情報が「一世代のみコピー可」であり、且つ、「個数制限コピー可」の対象でない場合に必ず配置(送出)する。
【0018】
図4は、送出側におけるコンテント利用記述子の各フィールドの記述内容の一例である。
「descriptor_tag」にはコンテント利用記述子を意味する“0xDE”を記述する。「descriptor_length」には、コンテント利用記述子の記述子長を記述する。「copy_restriction_mode」には、デジタルコピー制御情報が「一世代のみコピー可」であり、且つ、「個数制限コピー可」の対象でない場合は’0’を記述する。デジタルコピー制御情報が「一世代のみコピー可」であり、且つ、「個数制限コピー可」の対象である場合は‘1’を記述する。「encryption_mode」には、デジタルコピー制御情報が「制約条件なしにコピー可」であり、且つ、高速デジタルインタフェース出力に保護を実施する場合は’0’を記述する。「retention_mode」は一時蓄積制御ビットを意味し、デジタルコピー制御記述子の「digital_recording_control_data」(デジタルコピー制御情報)が「コピー禁止」であっても一時蓄積が可能であることを表す“0”を記述する。「retention_state」は一時蓄積許容時間を意味し、1時間30分の蓄積が可能なことを表す”111”を記述する。なお、「image_constraint_token」、「retention_state」、「encryption_mode」はデフォルトの状態では「1」である。各フィールドについては、受信側の処理として、
図7でも後述する。
【0019】
図5は、コピー制御情報の一つであるデジタルコピー制御記述子の構造の一例である。デジタルコピー制御記述子は、例えば管理情報付与部16で生成、付加され、MPEG-TSのPSI(一例としてPMTなど)或いはSIに格納されて送出される情報である。
【0020】
デジタルコピー制御記述子は、「digital_recording_control_data」(デジタルコピー制御情報)の2ビットのフィールドにより、コピー世代を制御する情報を表す。
【0021】
図6は、デジタルコピー制御情報「digital_recording_control_data」の一例である。デジタルコピー制御情報が、「00」の場合には制約条件なしにコピー可を示し、「01」の場合には放送事業者の定義によることを示し、「10」の場合には一世代のみコピー可であることを示し、「11」の場合にはコピー禁止であることを示す。なお、一世代のみコピー可とは、受信した放送信号を記録(一世代目のコピー)できるが、記録した後には放送信号を複製(コピー)できないことを意味する。
【0022】
図3と
図4のコンテント利用記述子をコピー個数制限情報、
図5と
図6のデジタルコピー制御情報をコピー世代制限情報とも呼ぶ。
【0023】
送信装置1から送出された、
図3〜6で説明したコピー制御情報に関係する受信装置3の処理の詳細例を説明する。
【0024】
図7は、受信装置3における、コンテント利用記述子の各フィールドに対する処理の一例である。「descriptor_tag」が“0xDE”だと、当該記述子がコンテント利用記述子であると判断する。「descriptor_length」により、コンテント利用記述子の記述子長であると判断する。「copy_restriction_mode」が’1’だと、デジタルコピー制御情報が「一世代のみコピー可」の場合、「個数制限コピー可」の対象であると判断する。’0’だと、デジタルコピー制御情報が「一世代のみコピー可」の場合、「個数制限コピー可」の対象でないと判断する。「image_constraint_token」については、いかなる値が入っていても映像信号出力の解像度の制限を行わないと判断する。「retention_mode」については、いかなる値が入っていても一時蓄積が可能であると判断する。「retention_state」については、いかなる値が入っていても一時蓄積許容時間が1時間30分であると判断する。「encryption_mode」が’1’だと、デジタルコピー制御情報が「制約条件なしにコピー可」の場合、高速デジタルインタフェース出力に保護を実施しないと判断する。’0’だと、デジタルコピー制御情報が「制約条件なしにコピー可」の場合、高速デジタルインタフェース出力に保護を実施すると判断する。
【0025】
なお、何らかの理由でコンテント利用記述子が配置(送出)されない場合、各フィールドが以下の値であると解釈するとよい。copy_restriction_mode =‘1’、image_constraint_token =‘1’、retention_mode =‘0’、retention_state =‘111’、encryption_mode =‘1’。
【0026】
図8は、前記で述べたコピー制御情報を利用することによる番組コンテントの保護に関する運用の例を示す。「運用可」とは、それぞれのサービス形態に対応したコンテントに対して、デジタルコピー制御情報を用いた世代制限として送信側が選択できることを示す。例えば、「ペイパービュー(pay-per-view)」であれば、どのデジタルコピー制御情報を用いてもよいことを示しており、一方で「月極め等有料放送」であれば「コピー禁止」を送信側が選択できないことを示す。「フラット/ティア」とは、有料放送などで複数チャンネルをまとめて契約することをフラット契約と呼び、チャンネル毎に契約することをティア契約と呼ぶ。「上記以外」には、例えば「有料放送ではなく、コンテンツ保護を伴わない番組の場合」が含まれる。
【0027】
図9は、受信装置3が、コピー制御情報を利用して番組コンテンツを蓄積(記録)する制御の一例である。
【0028】
図9が示している内容は例えば、番組コンテンツを蓄積するときに、デジタルコピー制御記述子のdigital_recording_control_dataが’10’で「一世代のみコピー可」の場合、記録媒体上のコピー制御情報を「再コピー禁止」として蓄積する。但し、copy_restriction_modeが’1’の場合は、「個数制限コピー可」として蓄積する。なお、「再コピー禁止」で蓄積を行う場合にも、デジタルコピー制御記述子のdigital_recording_control_dataの値は変更しなくてよい。
【0029】
また、デジタルコピー制御記述子のdigital_recording_control_dataが’10’で「一世代のみコピー可」の場合、複数のコピーを生成してはならない。但し、バックアップ目的でユーザがアクセスできないエリアへの蓄積は除外する。また、上記制限は、放送の受信部毎に課せられるものとし、放送の受信部が複数ある場合は、ひとつの放送の受信部毎に上記制限が課せられるものとする。
【0030】
個数制限コピー可について、「個数制限コピー可」として蓄積されている番組コンテンツからは、N個のコピーを生成することができる。Nの値は、例えば規格に準拠することでよい。高速デジタルインタフェース出力を経由してコピーを生成する場合は、ムーブ機能を用いる等によって、生成するコピーの数が確定できる場合にはコピーを行ってよい。例えば、インタフェースがIEEE1394で、出力先がDTCP(Digital Transmission Content Protection)規格に対応した装置であることを認識できた場合などである。なお、生成したコピーは、「再コピー禁止」またはそれと同等の状態とする。
【0031】
また、「個数制限コピー可」として蓄積されている番組コンテンツを再生して出力する場合、高速デジタルインタフェースでは、DTCPに規定されているNo More Copiesの処理を行って出力する。アナログ映像出力およびデジタル音声出力については、「一世代のみコピー可」として出力することができる。
【0032】
記録媒体がリムーバブル記録媒体である場合には、
図9に加えて別の制限がある。番組コンテンツのリムーバブル記録媒体へのデジタル記録については、TV、データサービスのデジタル記録、或いは音声サービスのデジタル記録において、デジタルコピー制御記述子のdigital_recording_control_dataが’10’で「一世代のみコピー可」の番組コンテンツを受信して記録するときは、受信したコンテンツについて一世代目であっても3つ以上のコピーは許さない(例えば、放送を受信して記録するときに同時に3つ以上の記録媒体には記録させない)。この値(3つ以上を例示)は例えば規格に準拠することでよい。また、記録フォーマットが同一の一世代のコピーは複数生成させない。但し、バックアップ目的でユーザがアクセスできないエリアへのデジタル記録は除外する。また、デジタル記録媒体への記録制限は、放送の受信部毎に課せられるものとし、放送の受信部が複数ある場合は、ひとつの放送の受信部毎に上記制限が課せられるものとする。受信装置がcopy_restriction_modeに対応していない記録方式を搭載する場合は、デジタルコピー制御記述子のcopy_control_typeが’01’で、digital_recording_control_dataが’10’の番組コンテンツについて、コンテント利用記述子のcopy_restriction_modeの値にかかわらず「一世代のみコピー可」の扱いでデジタル記録する。
<受信装置>
本実施例における受信装置について
図10から
図13を用いて説明する。
【0033】
図10は、受信装置3内の記録再生装置10の一例としての記録再生装置100の構成例である。なお記録再生装置は記録と再生のどちらか一方のみの機能を有する装置であってもよい。
【0034】
101は入力端子であり中継装置2からの電波などのデジタルデータを受信する。102は受信部であり、入力端子101から受信したデジタルデータを周波数変換、変調操作、誤り訂正などを行い、多重化された1トランスポンダ内のビットストリームを映像や音声などのパケットに分離化する。103は映像・音声情報処理部であり、映像データと音声データをデコードする。104は記録媒体への記録あるいは再生を制御する記録再生制御部であり、このモジュールのさらに詳細な内部構成の一例を
図11に示す。105は例えばハードディスクドライブなどのデジタルデータを記録する記録媒体である。106は映像・音声データや各種アプリケーション用インタフェース(IF)の表示データから出力データを生成する表示制御部である。例えば映像音声処理部103で処理された映像データを必要に応じてスケーリングを行い、その映像データに例えば操作用のインタフェースや静止画像といった記録再生装置100が独自に用意する画像データを重ね合わせて表示画像を生成する。107は出力端子であり、生成されたデータを例えば表示用液晶パネルなどの表示デバイス(表示部)に転送する。108は使用者がリモコンを用いて操作を行うときのリモコンIFである。109は入力端子でありリモコンからの信号を受信する受光部である。110は例えば録画や再生などの操作を行うボタン群を配し、使用者が直接ボタンを操作することで記録再生装置100の制御を行うための操作部である。111は記録再生装置100の動作を制御する制御部であり、例えばCPUで構成される。112は情報を記録するための不揮発性メモリである。113は制御部111と接続された各ブロック間でデータ通信を行うシステムバスである。
【0035】
114は着脱可能な記録媒体を装着可能とするスロット(着脱部とも呼ぶ)である。115は記録媒体105と同一の記録フォーマットで記録を行う着脱可能な記録媒体である。116はスイッチであり、記録再生制御部104に対して、記録媒体105と着脱可能な記録媒体115のどちらのデータを出力するか、あるいはどちらのデータを入力するかを選択する。なお、
図10では一つのスイッチのみ記載したが、入力用と出力用にそれぞれ異なるスイッチを用意することも考えられる。あるいは記録媒体105と着脱可能な記録媒体115夫々に対して記録再生制御部を用意するという構成が考えられる。
【0036】
図11は記録再生制御部104の構成例である。
201は入出力端子であり、システムバス113に接続し制御信号を伝送する。202は入力端子であり記録媒体に記録する映像データならびに音声データを含むデジタルデータを入力とする。203はコピー制御情報処理部であり、デジタルデータに含まれるコピー制御情報を解析し必要に応じて更新を行う。204は暗号部であり、例えば制御部111により伝送される鍵情報を用いるなどして、入力されたデジタルデータを暗号化する。205は記録制御部であり、記録媒体に記録する為のコマンドを発行し、デジタルデータの転送などの処理を行う。206は出力端子であり、記録媒体に接続される。207は入力端子であり記録媒体から再生するデジタルデータを入力する。208は再生制御部であり、記録媒体へコマンドを発行し所望のデジタルデータを再生する。209は復号部であり、読み出した暗号化されたデジタルデータを例えば制御部111より伝送される鍵情報を用いるなどして復号する。210は出力端子であり復号したデジタルデータを出力する。211はシステムバスであり、制御部と接続された各ブロック間でデータ通信を行うシステムバスである。
【0037】
記録媒体105にデジタルデータを蓄積するときには、制御部111は例えばデジタルデータに含まれるデジタルコピー制御記述子とコンテント利用記述子に基づいて制御を行う。デジタルコピー制御記述子は例えばコピー制御タイプとデジタル記録制御データからなり、コンテント利用記述子は例えば暗号化モードとデジタル記録制御モードからなる信号で表される。制御部111はこれらの記述子の値に応じて、コピー制御情報処理部203に蓄積するデジタルデータのコピー制御情報の更新を指示し、暗号部204に暗号化する/しないを指示する。
【0038】
コピー制御情報処理部203で処理するコピー制御情報は、例えばコピー世代管理情報とコピー可能個数情報とを含み、コピー世代管理情報は例えば下記のような2ビットの信号で
11 コピー禁止(Copy-never)
01 録画後は再コピー不可能(No-more-copies)
10 一世代のみの記録が可能(Copy-one-generation)
00 コピー可能(Copy-free)
といった指定が考えられる。コピー可能個数情報は0以上の整数で指定し、何個コピー可能かを指定することが考えられる。また、コピー世代管理情報が「コピー可能」であるデジタルデータにはデータが暗号化され出力保護されるものと暗号化されず出力保護されないものとが存在してもよい。
【0039】
図12は、着脱可能な記録媒体115(例えばリムーバブルハードディスク)の好ましいデータ構成の一例である。301は使用者がアクセスできない管理領域である。デジタルデータを暗号化してデータ記録領域302に記録するための鍵データを管理領域に保存することで秘匿性を保つ。302は使用者が所定の操作で内部のデータにアクセス可能なデータ記録領域である。301には鍵データを記録する。302には映像・音声データや静止画データなどのデータと共にデータ記録領域の各データに対応する鍵情報を判別するための情報再生用データを記録する。このような着脱可能な記録媒体115には、コピー制御情報を一括して管理領域301に記録しておくこともできる。
【0040】
図13は、
図12の記録媒体の好ましいデータ構成の一例を別の表現で示したものであ
る。この記録媒体はコピー制御ができる記録媒体(セキュリティリムーバブルメディアと
も呼ぶ)である。ここでのコピー制御には、複数個コピーの管理(コピー個数管理、コピ
ー個数制御、個数制御コピーとも呼ぶ)及び/又はコピーの世代の管理(コピー世代管理
、コピー世代制御、世代制御コピーとも呼ぶ)を含む。ユーザがアクセスできるノーマル領域と、ユーザがアクセスできない耐タンパ領域をひとつの記録媒体に併せ持つ。耐タンパ領域に格納される機密情報は、この記録媒体を扱うことのできる装置との認証処理により認証が確認できた場合にはアクセス可能となるようになっており、機密情報の管理ができるようになっている。
図12の管理領域301が耐タンパ領域に、データ記録領域302がノーマル領域に対応する。
【0041】
図10で示した記録再生装置100においては、着脱可能な記録媒体115が
図12や
図13で示したものとは異なって例えばコピー制御に関する管理情報や番組情報が不正に改竄される可能性のある記録媒体だったり、コピー制御ができない記録媒体(コピー制御に対応していると規格などで認定されていない記録媒体)であったりする場合、この記録媒体115(非セキュア記録媒体)には入力端子101から入力されたデジタルデータを記録するとき、制御部111はコピー制御情報処理部203にコピー世代管理情報をNo-more-copies、コピー可能個数情報を0として記録させる。
<番組表、番組詳細、番組検索の画面表示処理>
本実施例における受信装置の番組表、番組詳細、番組検索の画面表示処理について
図14から
図20を用いて説明する。
【0042】
本実施例において使用者がリモコンを使用するかあるいは操作部110(リモコンの受信部と操作部110を総称して操作入力部とも呼ぶ)を使用して記録再生装置100に録画予約を行う場合を考える。入力端子101から入力されるデジタルデータは例えばデジタル放送信号であるとする。デジタル放送を録画する場合、放送局から送出されるSI情報に基づいて作成した電子番組表を利用して録画予約を行うことが使用者の利便性を向上させる上で有効であり、一般的に電子番組表を利用して録画予約を行うことが多い。
【0043】
番組コンテンツにコピー制御情報が付与されている場合、<コピー制御情報>でも述べたように、当該番組コンテンツを録画蓄積する際にコンテンツ保護を行って記録蓄積しなければならない。SI情報にコンテント利用記述子やデジタルコピー制御記述子が挿入されていれば、予約時に予約する番組のコピー世代管理情報やコピー可能個数情報が把握できるので、録画先をそれに対応した記憶媒体にしたり、複数個コピー可能な方の番組を選んで予約することができるが、SI情報にコンテント利用記述子やデジタルコピー制御記述子が無い場合は、予約時に予約する番組のコピー世代管理情報やコピー可能個数情報が把握できない。
【0044】
以下、コンテント利用記述子のcopy_restriction_mode情報、あるいはそれと一対一に対応するコピー制御に関する情報がSI情報に含まれていない場合の電子番組表を作成する処理の一例を説明する。
【0045】
放送ネットワーク毎に使用するコピー制御方式が一意に決まる場合、例えば、地上デジタル放送はすべて「一世代のみコピー可」で「複数個コピー可能」とする場合は、地上デジタル放送の番組は全て「一世代のみコピー可」で「複数個コピー可能」として電子番組表に表示する。以下は放送ネットワーク毎に使用するコピー制御方式の一例である。
地上デジタル放送:「一世代のみコピー可」で「複数個コピー可能」
BS無料放送:「一世代のみコピー可」且つ「複数個コピー可能」
CS無料放送:「一世代のみコピー可」且つ「複数個コピー可能」
BS有料放送:「一世代のみコピー可」(Copy-one-generation)
CS有料放送:「一世代のみコピー可」(Copy-one-generation)
以下、受信機3における電子番組表作成処理の詳細を説明する。
入力端子101に入力されたデジタルデータは受信部102で映像・音声データおよびSI情報などに分離される。受信部102で分離したSI情報(例えばEIT)に基づいて、制御部111は画面上に表示する電子番組表を作成する。この時、上記の放送ネットワーク毎にコピー世代管理情報及びコピー可能個数情報(以下、まとめてコピー制御情報と呼ぶ)を電子番組表に含める。
【0046】
図14は、コピー制御情報を含めた電子番組表の一例である。1401は日付を表す日付欄であり、1402は時刻を表す時刻欄である。
図14の例ではBS無料放送における19日PM5時からPM7時までの番組一覧を表示している例である。1403は各放送局の放送予定番組を表示する放送予定番組欄であり、放送予定時刻で区切られている。1404はリモコンあるいは操作部110によって使用者が選択した番組のチャンネル、放送日時、番組名、及びコピー制御情報などの番組詳細情報を表示する番組詳細情報欄である。
図14の例では、番組詳細情報欄1404のコピー制御情報は、コピー世代情報とコピー可能個数情報が文字列として表示している。ただし、表示方法は文字列により表示してもよいし、アイコンなどの画像で表示してもよい(
図15以降についても同様)。また、コピー制御情報はコピー世代情報のみでもよいし、コピー可能個数情報のみでもよいが、コピー可能個数情報は表示する方が望ましい(
図15以降についても同様)。
【0047】
図14の例ではコピー制御情報を番組詳細情報欄1404内に表示したが、コピー制御情報は放送予定番組欄1403の各番組区切りに表示してもよい。これにより番組一覧に番組詳細情報欄1404がなくても、コピー制御情報を識別することができる。
【0048】
また、使用者がアクセスできない管理領域を持たない着脱可能な記録媒体115を許容する記録再生装置100の場合、すなわち、著作権管理非対応媒体への録画を行う記録再生装置100の場合、
図18に示すように、番組詳細情報欄1404に「著作権管理対応媒体への録画」の場合のコピー制御情報と、「著作権管理非対応媒体への録画」の場合のコピー制御情報を表示する。これにより、著作権管理非対応媒体への録画を行うことも可能な記録再生装置についてもユーザの利便性を向上することができる。
【0049】
図18の例ではコピー制御情報を番組詳細情報欄1404内に表示したが、コピー制御情報は放送予定番組欄1403の各番組区切りに表示してもよい。これにより番組一覧に番組詳細情報欄1404がなくても、コピー制御情報を識別することができる。
【0050】
図15は、使用者がリモコンを使用するかあるいは操作部110を使用して番組の詳細情報を表示した時の番組詳細情報画面の一例である。コンテント利用記述子のcopy_restriction_mode情報、あるいはそれと一対一に対応するコピー制御に関する情報がSI情報に含まれていない場合の番組詳細情報画面を作成する処理の一例を示す。
【0051】
入力端子101に入力されたデジタルデータは受信部102で映像・音声データおよびSI情報などに分離する。受信部102で分離したSI情報に基づいて、制御部111は番組詳細画面を画面上に表示する。この時、前記の放送ネットワーク毎にコピー世代管理情報及びコピー可能個数情報のコピー制御情報を番組詳細画面に含める。
図15の例では、BS無料放送の番組の番組詳細画面の例であり、アイコンとしてコピー制御情報を表示しているが、表示方法は文字列であってもよいし、アイコン以外の画像であってもよい。
【0052】
なお、使用者がアクセスできない管理領域を持たない着脱可能な記録媒体115を許容する記録再生装置100の場合(すなわち著作権管理非対応媒体への録画を行う記録再生装置100の場合)、
図19に示すように、「著作権管理対応媒体への録画」の場合のコピー制御情報と、「著作権管理非対応媒体への録画」の場合のコピー制御情報とを表示する。
図19の例では、アイコンで表示しており、「著作権管理対応媒体への録画」の場合は、9個までコピー可能であり、「著作権管理非対応媒体への録画」の場合は、コピーできないことを表示している。これにより、著作権管理非対応媒体への録画を行うことも可能な記録再生装置についてもユーザの利便性を向上することができる。
【0053】
図16は、使用者がリモコンを使用するかあるいは操作部110を使用して放送予定の番組から番組を検索する時の番組検索画面の一例である。1601は番組検索における各種設定を設定する各種設定欄である。本実施例では、各種設定欄にコピー制御情報設定項目を設け、検索対象にコピー制御情報を入れる設定ができるようにする。
図16のコピー制御情報設定では、「コピーフリー」「(一世代)複数個コピー可」「コピー制御なし」をチェックボタンにてチェックすることができ、使用者がチェックした項目で検索を行う。例えば「(一世代)複数個コピー可」にチェックを入れて検索した場合、検索した結果は「(一世代)複数個コピー可」の番組のみ表示する。もちろんキーワードによる検索やジャンルによる検索を同時に行うこともできる。なお、コピー制御情報設定は複数の設定が同時に可能であり、またすべてチェックを外すことも可能である。
【0054】
検索を行う際は、チェックをつけた該当項目について、SI情報にコンテント利用記述子のcopy_restriction_mode情報、あるいはそれと一対一に対応するコピー制御に関する情報が含まれない場合で放送ネットワーク毎に使用するコピー制御方式が一意に決まる場合は、該放送ネットワークの放送番組はすべて該コピー制御情報の番組として検索を行う。
【0055】
図17は、放送予定の番組から番組を検索した時の番組検索結果表示画面の一例である。
図16のコピー制御情報設定項目で設定したコピー制御情報について検索した結果を一覧で表示する。1701は検索結果一覧表示欄であるが、該番組に対するコピー制御情報を含めて表示する。なお、表示方法は文字列により表示してもよいし、アイコンなどの画像で表示してもよい。また、コピー制御情報はコピー世代情報のみでもよいし、コピー可能個数情報のみでもよいが、コピー可能個数情報は表示する方が望ましい。
【0056】
なお、SI情報にコンテント利用記述子のcopy_restriction_mode情報、あるいはそれと一対一に対応するコピー制御に関する情報が含まれない場合で放送ネットワーク毎に使用するコピー制御方式が一意に決まる場合は、その放送ネットワーク毎のコピー制御方式を表として管理し、ユーザがアクセスできない耐タンパ領域に該表を記憶することで著作権を保護することもできる。
【0057】
なお、前記BS有料放送及びCS有料放送など現在はCopy-one-generationだが将来は「一世代のみコピー可」且つ「複数個コピー可能」となる場合など、将来の運用が不確定な場合は、当該放送ネットワークの番組をユーザが録画予約する際に
図20に示すように、将来変更の可能性がある旨のメッセージを表示してもよい。これにより、将来変更の可能性がある場合でもユーザは事前に認識することができ、ユーザの利便性を向上させることができる。
【0058】
次に、上記実施例のコピー制御情報のうちコピー可能個数情報の表示方法として、既に番組が録画されている場合を考える。記録媒体105或いはスロット114に挿入されている着脱可能な記録媒体115に放送予定の番組と内容が等価な番組が録画されているとする。ここで内容が等価な番組とは、例えば別々の装置で録画した同じ日時に放送された番組であるとか、放送された番組と再放送された番組などである。等価な番組であるか否かは、例えば番組のタイトル、番組番号、チャネル、放送日時、放送地域などを番組の識別情報として判断する。番組の長さ(時間)や、番組の内容(映像音声データ)の解析結果なども等価であるか否かの判断要素に加えてもよい。このように内容が等価であることを、番組の内容が重複しているとも表現する。その検出は、等価であるか否かの判断には、これらの情報が完全に一致している必要はなく、少なくとも一部(例えばタイトル)が一致していることで等価(ではないか)と判断するようにすればよい。
【0059】
放送予定の番組と内容が等価な番組が録画されており、放送予定の番組と録画済の内容が等価な番組にコピー制御情報が付加されており、どちらもコピー可能個数情報が付加されている場合は、放送予定の番組のコピー可能個数と録画済の内容が等価な番組のコピー可能個数を合計した個数を番組一覧表などの放送予定番組のコピー可能個数として表示する。例えば、録画済の番組のコピー可能個数が6個であり放送予定の番組のコピー可能個数が9個の場合、番組一覧表などの放送予定番組のコピー可能個数は15個として表示する。また、放送予定の番組にコピー制御情報が付加されていない場合は、録画済の内容が等価な番組にコピー制御情報が付加されていたとしても、放送予定の番組にコピー情報を付加して表示はしないが、録画予約する際に、「コピーが制限された番組が録画されております。置き換えますか?」という旨のメッセージを表示し、ユーザが選択できるようにする。これにより、ユーザは録画済の内容が等価な番組の情報も合わせて知ることができ、ユーザの利便性を向上することができる。