(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
前記加入装置は、モバイルフォン、スマートフォン、デスクトップコンピュータ、ラップトップコンピュータ、パームトップコンピュータ、ウェアラブル装置、及び販売時点管理(POS)装置からなる群から選ばれる、請求項11記載の方法。
前記アプリケーションは、前記加入装置の1つが他の加入装置を検出するとき自動的に起動され、第1の加入装置が支払い情報を第2の加入装置に送り、インビジブルペイメント経験をユーザに提供する、請求項11記載の方法。
前記第2の加入装置が前記第1の加入装置から安全な音声チャネルを介して前記ペイロードデータを受信するとき、前記トランザクションを完了するための通知が第3者サーバに転送され、前記第3者サーバは、リモートサーバ、前記第1の加入装置にリンクされた金融機関、前記第2の加入装置にリンクされた金融機関、及び独立の第3者金融機関からなる群から選ばれるサーバである、請求項11記載の方法。
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0009】
本明細書の実施形態の主目的は、音声信号を用いて複数のコンピュータ装置間でデータを転送する方法及びシステムを提供することにある。
【0010】
本明細書の実施形態の別の目的は、音声信号を用いて複数のコンピュータ装置間で金融トランザクションを行うシステム及び方法を提供することにある。
【0011】
本明細書の実施形態の更に別の目的は、複数のコンピュータ装置の間に音声転送用の安全なチャネルを確立することにある。
【0012】
本明細書の実施形態の更に別の目的は、音声信号を用いてデータを転送するために複数のコンピュータ装置間の近接性を決定することにある。
【0013】
本明細書の実施形態の更に別の目的は、音声信号を用いて複数の装置間のデータ転送を可能にするために閾値を設定することにある。
【0014】
本明細書の実施形態の更に別の目的は、音声信号を用いてデータ転送を可能にするために、検出した近接性レベルに基づいて特定の周波数セットを選択することにある。
【0015】
本明細書の実施形態の更に別の目的は、音声信号を用いてデータ転送を可能にするために、加入装置のタイプをインテリジェントに検出することにある。
【0016】
本明細書の実施形態のこれらの及び他の目的及び利点は、添付図面と関連してなされる以下の詳細な説明から容易に明らかになる。
【0017】
本明細書の実施形態は、音声信号によって複数の加入装置間で安全にデータを転送するシステム及び方法を提供する。本システムは、アプリケーションサーバと、金融トランザクションを可能にするアプリケーションをホストする複数の加入装置と、通信ネットワークとを備える。
【0018】
本明細書の一実施形態によれば、複数の加入装置は、複数の加入装置上にホストされるアプリケーションを介して前記アプリケーションサーバに登録される。
【0019】
本明細書の一実施形態によれば、前記通信ネットワークは前記アプリケーションサーバとアプリケーションネットワークで登録された前記複数の加入装置との間の通信を確立するために設けられる。
【0020】
本明細書の一実施形態によれば、本システムは前記複数の加入装置間で金融トランザクションを実行するように構成される。
【0021】
本明細書の一実施形態によれば、前記アプリケーションサーバは、登録モジュールと、ユーザデータベースと、検証モジュールと、トランザクションデータベースと、補助モジュールと、分析モジュールとを備える。
【0022】
本明細書の一実施形態によれば、前記登録モジュールは、前記アプリケーションを介して複数のユーザを登録するように構成される。
【0023】
本明細書の一実施形態によれば、前記ユーザデータベースは、前記複数のユーザに関する情報を格納する。複数のユーザに関する情報は、ユーザID、加入装置ID、その装置のハードウェア部品ID、加入装置の送受信周波数、加入装置の場所、該場所で使用される通貨、第3者サービスに関する情報、加入サービス、及びアカウント情報を含む。
【0024】
本明細書の一実施形態によれば、前記検証モジュールは、前記ユーザを検証するよう構成され、ユーザはネイティブアプリケーション又は第3者アプリケーションのいずれかにより検証される。
【0025】
本明細書の一実施形態によれば、前記トランザクションデータベースは、前記検証モジュールと通信可能に接続される。前記トランザクションデータベースは、ユーザ装置上にホストされたアプリケーションを介してユーザにより行われたトランザクション又は金融トランザクションを追跡記録するように構成される。
【0026】
本明細書の一実施形態によれば、前記補助モジュールは、前記トランザクションデータベースに通信可能に結合される。前記補助モジュールは複数の装置をサポートし、サポートの種類には技術サポート、更新の提供、相互運用性の提供、調整の提供、セキュリティパッチの提供、及び複数の問い合わせに対する応答が含まれる。
【0027】
本明細書の一実施形態によれば、前記分析モジュールは、前記複数のトランザクション及びユーザ行為を分析するために前記補助モジュール、前記トランザクションデータベース、及び前記ユーザデータベースと通信可能に結合される。
【0028】
本明細書の一実施形態によれば、前記アプリケーションをホストする前記複数の加入装置は、音声信号を非重複周波数で放出するように構成された音声信号エミッタと、前記音声信号エミッタと通信可能に結合され、他の加入装置からの音声信号を受信する音声信号レシーバと、前記音声信号レシーバと通信可能に結合され、前記他の加入装置の近接性レベル、前記受信信号の周波数及び前記ハードウェアの品質を検出する近接性検出器と、前記近接性検出器と通信可能に結合され、前記近接性検出器により検出された近接性レベルに基づいて一組の周波数を選択する周波数セレクタと、前記加入装置間でトランザクトされたデータ内の情報を復号化する秘密鍵復号化器とを備える。
【0029】
本明細書の一実施形態によれば、前記放出された音声信号は、トランザクション詳細及びペイロードデータに関する情報を含む。
【0030】
本明細書の一実施形態によれば、非重複周波数は、可聴周波数又は非可聴周波数のいずれかである。更に、非重複周波数はペイロードデータの送信に使用される周波数と異なる周波数である。
【0031】
本明細書の一実施形態によれば、前記音声信号は、金融トランザクションを実行する安全なチャネルを確立するために放出される。
【0032】
本明細書の一実施形態によれば、前記音声信号を送受信するために、前記アプリケーションにより提供される32組の周波数から1組の周波数が選択される。それらの周波数は使用されるケースシナリオ及びマシン学習アルゴリズムに基づいて決定される。
【0033】
本明細書の様々な実施形態は音声信号を用いて安全なチャネルを介するデータ通信を確立する方法を提供する。本明細書の一実施形態によれば、本方法は、複数のユーザをアプリケーションサーバに登録するステップと、登録されたユーザが前記アプリケーションを起動するステップと、他の加入装置と安全なチャネルを確立するために音声信号エミッタを用いて音声信号を非重複周波数で放出するステップと、前記他の加入装置からの音声信号を受信するステップと、検証モジュールを用いて前記他の加入装置を検証するステップと、近接性検出器を用いて前記他の加入装置の近接性を検出するステップと、前記加入装置間に安全なチャネルを確立するステップと、前記加入装置間の金融トランザクションを有効化するステップとを備える。
【0034】
本明細書の一実施形態によれば、前記複数のユーザを前記アプリケーションサーバに登録するステップは、ユーザ名、ユーザID、ユーザパスワード、装置ID、場所の詳細情報、該場所の通貨、及び第3者情報へのアクセスを受信することを含み、前記複数のユーザは登録モジュールを介して登録される。
【0035】
本明細書の一実施形態によれば、前記ユーザの詳細情報はユーザデータベースに格納される。
【0036】
本明細書の一実施形態によれば、前記アプリケーションは該アプリケーションをホストする加入装置を用いて起動され、前記アプリケーションを起動するステップはユーザが前記トランザクション詳細を入力することを含む。
【0037】
本明細書の一実施形態によれば、前記放出される音声信号は非重複信号であり、前記音声信号は非重複周波数で放出される。本明細書の一実施形態によれば、前記音声信号は0〜32,000dBの範囲で放出される。
【0038】
本明細書の一実施形態によれば、前記受信された音声信号は非重複周波数であり、前記受信された音声信号は、前記トランザクションデータ、ペイロードデータ、及び前記他の加入装置に関するハードウェア情報を含む。本明細書の一実施形態によれば、前記音声信号は前記放出装置と前記受信装置との間の距離が10メートル以下であるときに受信される。
【0039】
本明細書の一実施形態によれば、前記検証モジュールは、前記加入装置をネイティブアプリケーション又は第3者アプリケーションを用いて検証する。
【0040】
本明細書の一実施形態によれば、前記近接性検出器は、前記金融トランザクションに関与する加入装置間の距離を決定するように構成される。本明細書の一実施形態によれば、近接性は、前記放出装置と前記受信装置との間の距離が10メートル以下であるとき検出される。
【0041】
本明細書の一実施形態によれば、前記金融トランザクションは、前記ペイロードデータを安全なチャネルで送信することによって有効化され、前記ペイロードデータは、前記音声信号を用いて送信される。
【0042】
本明細書の一実施形態によれば、前記加入ユーザは、前記金融トランザクションの確立後に通知を受ける。
【0043】
本明細書の一実施形態によれば、前記加入装置は、モバイルフォン、スマートフォン、デスクトップコンピュータ、ラップトップコンピュータ、バーチャルリアリティ装置、パームトップコンピュータ、ウェアラブル装置、及び販売時点管理(POS)装置からなる群から選ばれる。
【0044】
本明細書の一実施形態によれば、前記アプリケーションは、バックグラウンドで動作し、前記加入装置の送信及び受信能力を管理する。
【0045】
本明細書の一実施形態によれば、ユーザが第1の加入装置を支払いを受ける加入装置(POSマシン)に近づけるとき、前記アプリケーションが自動的に起動され、支払い命令を第1の加入装置に送り、ユーザにインビジブルペイメント体験を可能にする。
【0046】
本明細書の一実施形態によれば、第2の加入装置が前記第1の加入装置から安全な音声チャネルを介してペイロードデータを受信するとき、前記トランザクションを完了するための通知が第3者サーバに転送される。前記第3者サーバの例には、限定されないが、リモートサーバ、第1の加入装置にリンクされた金融機関、第2の加入装置にリンクされた金融機関、及び独立の第3者金融機関が含まれる。
【0047】
本明細書の実施形態のこれらの及び他の特徴は、以下の説明及び添付図面とともに考察するとよりよく認識され理解されよう。しかしながら、以下の記載は、好ましい実施形態及びそれらの多くの具体的な詳細を示しているが、例示のためであり、限定を意図するものではない。本明細書の実施形態の範囲内においてその精神から逸脱することなく多くの変形や変更を実施することが可能であり、本明細書の実施形態はこのようなすべての変更を含むものである。
【0048】
当業者は好ましい実施形態の以下の説明及び添付図面から他の目的、特徴及び利点に気づくであろう。
【発明を実施するための形態】
【0051】
以下の詳細な説明において、実施可能な特定の実施形態を例示する本明細書の一部をなす添付図面を参照する。これらの実施形態は当業者がこれらの実施形態を実施することができるように十分詳細に説明され、論理的な変更、機械的な変更及びその他の変更がこれらの実施形態の範囲内で可能であることを理解されたい。従って、以下の詳細な説明は限定を意図するものでない。
【0052】
本明細書の実施形態は、装置間のデータ通信を音声信号により可能にするシステム及び方法を提供する。
【0053】
本明細書の一実施形態によれば、音声信号により複数の加入装置間で安全にデータを転送するシステムが提供される。本システムは、アプリケーションサーバと、金融トランザクションを可能にするアプリケーションをホストする複数の加入装置と、通信ネットワークとを備える。
【0054】
本明細書の一実施形態によれば、複数の加入装置は、複数の加入装置上にホストされたアプリケーションを介してアプリケーションサーバに登録される。
【0055】
本明細書の一実施形態によれば、通信ネットワークは、前記アプリケーションサーバとアプリケーションネットワークで登録された前記複数の加入装置との間の通信を確立するために設けられる。
【0056】
本明細書の一実施形態によれば、本システムは、複数の加入装置間で金融トランザクションを実行するように構成される。
【0057】
本明細書の一実施形態によれば、アプリケーションサーバは、登録モジュールと、ユーザデータベースと、検証モジュールと、トランザクションデータベースと、補助モジュールと、分析モジュールとを備える。
【0058】
本明細書の一実施形態によれば、登録モジュールは、アプリケーションを介して複数のユーザを登録するように構成される。
【0059】
本明細書の一実施形態によれば、ユーザデータベースは、複数のユーザに関する情報を格納する。複数のユーザに関する情報は、ユーザID、加入装置ID、該装置のハードウェア部品ID、加入装置の送受信周波数、加入装置の場所、該場所で使用される通貨、第3者サービスに関する情報、加入サービス、及びアカウント情報を含む。
【0060】
本明細書の一実施形態によれば、検証モジュールは、ユーザを検証するよう構成され、ユーザは、ネイティブアプリケーション又は第3者アプリケーションのいずれかにより検証される。
【0061】
本明細書の一実施形態によれば、前記トランザクションデータベースは、前記検証モジュールと通信可能に接続される。前記トランザクションデータベースは、ユーザ装置でホストされたアプリケーションを介してユーザにより行われたトランザクション又は金融トランザクションを追跡記録するように構成される。
【0062】
本明細書の一実施形態によれば、補助モジュールは、トランザクションデータベースに通信可能に結合される。補助モジュールは、複数の装置をサポートし、サポートの種類には技術サポート、更新の提供、及び複数の問い合わせに対する応答が含まれる。
【0063】
本明細書の一実施形態によれば、分析モジュールは、複数のトランザクション及びユーザ行為を分析するために補助モジュール、トランザクションデータベース、及びユーザデータベースと通信可能に結合される。
【0064】
本明細書の一実施形態によれば、アプリケーションをホストする複数の加入装置は、音声信号を非重複周波数で放出するように構成された音声信号エミッタと、音声信号エミッタと通信可能に結合され、他の加入装置からの音声信号を受信する音声信号レシーバと、音声信号レシーバと通信可能に結合され、他の加入装置の近接性レベル、受信信号の周波数及びハードウェアの品質を検出する近接性検出器と、近接性検出器と通信可能に結合され、近接性検出器により検出された近接性レベルに基づいて一組の周波数を選択する周波数セレクタと、加入装置間でトランザクトされたデータの情報を復号化する秘密鍵復号化器とを備える。
【0065】
本明細書の一実施形態によれば、放出された音声信号は、トランザクション詳細及びペイロードデータに関する情報を含む。
【0066】
本明細書の一実施形態によれば、非重複周波数は、可聴周波数又は非可聴周波数のいずれかである。更に、非重複周波数は、ペイロードデータの送信に使用される周波数と異なる周波数である。
【0067】
本明細書の一実施形態によれば、音声信号は、金融トランザクションを実行する安全なチャネルを確立するために放出される。
【0068】
本明細書の一実施形態によれば、音声信号を送受信するためにアプリケーションにより提供される32組の周波数から一組の周波数が選択され、それらの周波数は使用されるケースシナリオ及びマシン学習アルゴリズムに基づいて決定される。
【0069】
本明細書の様々な実施形態は、音声信号を用いた安全なチャネルでデータ通信を確立する方法を提供する。本明細書の一実施形態によれば、本方法は、複数のユーザをアプリケーションサーバに登録するステップと、登録されたユーザがアプリケーションを起動するステップと、他の加入装置と安全なチャネルを確立するために音声信号エミッタを用いて音声信号を非重複周波数で放出するステップと、他の加入装置からの音声信号を受信するステップと、検証モジュールを用いて他の加入装置を検証するステップと、近接性検出器を用いて他の加入装置の近接性を検出するステップと、加入装置間に安全なチャネルを確立するステップと、加入装置間の金融トランザクションを有効化するステップとを備える。
【0070】
本明細書の一実施形態によれば、複数のユーザをアプリケーションサーバに登録するステップは、ユーザ名、ユーザID、ユーザパスワード、装置ID、場所の詳細情報、該場所の通貨、及び第3者情報へのアクセスを受信するステップを含み、複数のユーザは登録モジュールを介して登録される。
【0071】
本明細書の一実施形態によれば、ユーザの詳細情報は、ユーザデータベースに格納される。
【0072】
本明細書の一実施形態によれば、アプリケーションは、該アプリケーションをホストする加入装置を用いて起動され、アプリケーションを起動するステップは、ユーザがトランザクション詳細を入力することを含む。
【0073】
本明細書の一実施形態によれば、放出される音声信号は非重複信号であり、音声信号は非重複周波数で放出される。更に、非重複周波数は、ペイロードデータを送信するために使用される周波数と異なる周波数である。
【0074】
本明細書の一実施形態によれば、受信された音声信号は非重複周波数であり、受信された音声信号は、トランザクションデータ、ペイロードデータ、及び他の加入装置に関するハードウェア情報を含む。
【0075】
本明細書の一実施形態によれば、検証モジュールは、加入装置をネイティブアプリケーション又は第3者アプリケーションを用いて検証するように構成される。
【0076】
本明細書の一実施形態によれば、近接性検出器は、金融トランザクションに関与する加入装置間の距離を決定するように構成される。近接性検出器は、加入装置が0〜10メートルの範囲内にあるとき加入装置間の距離を決定する。
【0077】
本明細書の一実施形態によれば、前記金融トランザクションは、前記ペイロードデータを安全なチャネルで送信することによって有効化され、前記ペイロードデータは音声信号を用いて送信される。
【0078】
本明細書の一実施形態によれば、加入ユーザは前記金融トランザクションの確立後に通知を受ける。
【0079】
本明細書の一実施形態によれば、加入装置は、モバイルフォン、スマートフォン、デスクトップコンピュータ、ラップトップコンピュータ、バーチャルリアリティ装置、パームトップコンピュータ、ウェアラブル装置、及び販売時点管理(POS)装置からなる群から選ばれる。
【0080】
本明細書の一実施形態によれば、アプリケーションは、バックグラウンドで動作し、加入装置の送信及び受信能力を管理する。
【0081】
本明細書の一実施形態によれば、ユーザが第1の加入装置を支払いを受ける加入装置(POSマシン)に近づけるとき、アプリケーションが自動的に起動され、支払い命令を第1の加入装置に送り、ユーザにインビジブルペイメント体験を可能にする。
【0082】
本明細書の一実施形態によれば、第2の加入装置が第1の加入装置から安全な音声チャネルを介してペイロードデータを受信するとき、トランザクションを完了するための通知が第3者サーバに転送される。第3者サーバの例には、限定されないが、リモートサーバ、第1の加入装置にリンクされた金融機関、第2の加入装置にリンクされた金融機関、及び独立の第3者金融機関が含まれる。
【0083】
図1は、本明細書の一実施形態による、非重複周波数で放出される音声信号によって複数のコンピュータ装置間でデータ通信を確立するシステムのブロック図を示す。
図1において、本システムは、第1の加入装置102と、第2の加入装置108と、アプリケーションサーバ106と、通信チャネル110と、第1の加入装置104及び第2の加入装置108上にホストされたアプリケーション104とを備える。
【0084】
本明細書の一実施形態によれば、第1の加入装置102と第2の加入装置108との間にデータ通信が確立される。このデータ通信は金融トランザクションを実行するために確立される。本明細書の一実施形態によれば、第1の加入装置102は顧客装置であり、第2の加入装置108はベンダー装置又は販売時点管理(P0S)装置である。第1の加入装置102は、第2の加入装置108への支払いを音声信号によって行う。音声信号は安全な通信チャネル110を用いて送信される。
【0085】
本明細書の一実施形態によれば、第1の加入装置102及び第2の加入装置108はコンピュータ装置である。第1の加入装置102及び第2の加入装置108の例としては、モバイルフォン、スマートフォン、ラップトップ、デスクトップ、パームトップ、ウェアラブル装置、携帯情報端末(PDA)、自動販売機、近接場通信(NFC)装置、カードリーダ、販売時点管理(POS)装置、バーチャルリアリティ装置などがあるが、これらに限定されない。
【0086】
本明細書の一実施形態によれば、第1の加入装置102及び第2の加入装置108は、他の装置により放出された音声信号を聞き、増幅するために内臓スピーカを含む。本明細書の一実施形態によれば、第1の加入装置102及び第2の加入装置108は、音声信号を再生するために内臓マイクロフォンを有する。本明細書の一実施形態によれば、第1の加入装置102及び第2の加入装置108は、内臓スピーカと内臓マイクロフォンとの両方を有する。本明細書の一実施形態によれば、第1の加入装置102は、コンピュータ装置の標準のコンポーネントとともに内臓スピーカ又はブザーのみを含む。本明細書の一実施形態によれば、第2の加入装置102は、コンピュータ装置の標準のコンポーネントとともにマイクロフォンのみを含む。本明細書の一実施形態によれば、第1の加入装置102及び第2の加入装置108は、金融トランザクション中のエラーを低減するためにマイクロフォン及びスピーカの能力を向上又はアップグレードするオプションを備えている。
【0087】
図1において、第1の加入装置102及び第2の加入装置108はアプリケーション104を含む。本明細書の一実施形態によれば、アプリケーション104は、第1の加入装置102及び第2の加入装置108上にホストされる。本明細書の一実施形態によれば、アプリケーション104は、アプリケーションマーケットからインストールされたモバイルアプリケーションである。アプリケーションマーケットの例としては、Playstore(登録商標)、AppStore(登録商標)、BlackBerry World(登録商標)、Ovi Store(登録商標)、Windows Store(登録商標)などがあるが、これらに限定されない。本明細書の一実施形態によれば、アプリケーション104は、ソフトウェアパッケージとしてホストされる。本明細書の一実施形態によれば、アプリケーション104は、加入装置によって通信ネットワークを介してホストされるwebアプリケーションである。
【0088】
本明細書の一実施形態によれば、第1の加入装置102及び第2の加入装置108は同等の構成を有する。本明細書の一実施形態によれば、第1の加入装置102及び第2の加入装置108は異なる構成を有する。第1の加入装置102及び第2の加入装置108は、加入装置の構成に関係なく金融トランザクションを実行するために安全な通信チャネルを確立する。本明細書の一実施形態によれば、安全なチャネルは、加入装置間の距離が0〜10メートル以下であるとき確立される。
【0089】
図1において、サーバ106はアプリケーションサーバである。アプリケーションサーバ106は、第1の加入装置102と第2の加入装置108との間のデータ通信を確立する。ユーザは、第1の加入装置102と第2の加入装置108との間のデータ通信を確立するために、アプリケーション104を介してアプリケーションサーバ106に登録される。本明細書の一実施形態によれば、ユーザの登録ステップは、限定はされないが、ログイン証明書の提示、モバイルワレットのチャージ、場所の詳細情報の提示、通貨の種類の提示、秘密鍵の受け取りなどを含む。ユーザは加入装置上にホストされたアプリケーション104を介してアプリケーションサーバ106に登録される。
【0090】
第1の加入装置102と第2の加入装置108との間の金融トランザクションを確立するために、加入装置の登録ユーザの一人がアプリケーション104を起動する。例えば、第1の加入装置102が第2の加入装置108へデータを転送するとき、第1の加入装置102の登録ユーザがアプリケーション104を起動する。アプリケーション104が起動されると、音声信号が加入装置102から非重複周波数で放出される。第2の加入装置108は、第1の加入装置102から放出された音声信号を受信し、受信をアクノレッジする。本明細書の一実施形態によれば、第2の加入装置108は、音声信号を非重複周波数で放出することにより受信をアクノレッジする。非重複信号は非重複周波数で放出される音声信号である。本明細書の一実施形態では、非重複周波数は、ペイロードデータの送信に使用される周波数と異なる周波数である。
【0091】
第1の加入装置102は、非重複周波数の音声信号を受信する。更に、第1の加入装置102は、第2の加入装置108の近接性を検出する。検出した近接性に基づいて、第1の加入装置102は、安全なチャネル110の確立を開始する。本明細書の一実施形態では、安全なチャネル110は、音声チャネルである。安全なチャネル110は、いくつかの周波数範囲を有し、第1の加入装置102により検出された近接性に基づいて1つの周波数が選択される。更に、第2の加入装置108は第1の加入装置102からの安全なチャネル要求を受信し、安全なチャネル110の確立を完了する。第2の加入装置108も、安全なチャネル110の確立を完了するために非重複周波数の音声信号を放出する。
【0092】
本明細書の一実施形態によれば、第2の加入装置108は、安全なチャネル110の確立を完了しながら、実行すべきトランザクションの詳細情報を提供する。第1の加入装置102は、アプリケーションを用いてトランザクションを開始する。トランザクションは、第2の加入装置108からのトランザクションの詳細情報の受信後に開始される。第1の加入装置102は、送金する金額の詳細情報を音声信号の形で転送する。送金する金額の詳細情報は、音声信号の形で符号化される。第2の加入装置108は、符号化された音声信号を受信し、その音声信号を復号化し、金融トランザクションを認証する。本明細書の一実施形態によれば、第2の加入装置108は、第1の加入装置102のアカウントからの金の引き出しを確認することによってトランザクションを認証する。本明細書の一実施形態では、第2の加入装置108は、トランザクション領収書を印刷することによってトランザクションを認証する。
【0093】
本明細書の一実施形態によれば、アカウント情報の詳細が第1の加入装置102から得られると、トランザクションはインターネット、ブルートゥースローエネルギー、Wi−Fiなどの他のプロトコルを用いて完了される。
【0094】
トランザクションが完了されると、第1の加入装置102及び第2の加入装置108は、アプリケーション104を介してアプリケーションサーバ106を更新する。
【0095】
本明細書の一実施形態によれば、ユーザが第1の加入装置102を第2の加入装置108に近づけると、第1の加入装置102上のアプリケーション104が自動的に起動されて支払い要求を送信する。第1の加入装置102上のアプリケーション104の自動起動によってユーザはインビジブルペイメントを体験することができる。
【0096】
本明細書の一実施形態によれば、第2の加入装置が第1の加入装置から安全な音声チャネルを介してペイロードデータを受信するとき、トランザクションを完了するために通知が第3者サーバに出される。第3者サーバの例は、限定されないが、リモートサーバ、第1の加入装置にリンクされた金融機関、第2の加入装置にリンクされた金融機関、独立の第3者金融機関などを含む。
【0097】
図2は、本明細書の一実施形態によるアプリケーションサーバのブロック図を示す。
図2において、本サーバは登録モジュール202を含む。登録モジュール202は、音声信号を介して金融トランザクションを可能にするためにユーザを登録するように構成される。本明細書の一実施形態によれば、加入装置のユーザは、ユーザ証明情報をアプリケーションサーバに登録するために提出する。本明細書の一実施形態によれば、登録モジュール202は、加入装置から複数の詳細情報を受信する。
【0098】
この複数の詳細情報は、限定はされないが、ユーザの名前、ユーザのメールID、ユーザの電話番号、ユーザの場所、通貨の種類などを含む。本明細書の一実施形態によれば、登録モジュール202は、アカウントの詳細情報を受信し、それにより金融トランザクションが可能になる。本明細書の一実施形態によれば、アカウントの詳細情報は、アプリケーションサーバ106に直接リンクされる。本明細書の一実施形態によれば、アカウントの詳細情報は、モバイルワレット、eワレット、グーグルワレットなどの第3者サーバを介してアプリケーションサーバ106にリンクされる。
【0099】
図2において、アプリケーションサーバは、ユーザデータベース204を含む。ユーザデータベース204は、登録ユーザの詳細情報を格納する。ユーザデータベース204に格納された詳細情報は、限定されないが、ユーザの名前、ユーザの電話番号、ユーザID、eメールID、ユーザがアプリケーション104を使用した回数、ユーザの場所、ユーザの履歴、ユーザのメタデータなどを含む。本明細書の一実施形態によれば、ユーザデータベース204は、アプリケーションサーバ106に存在する。本明細書の一実施形態によれば、ユーザデータベース204は、遠隔地に存在するが、アプリケーションサーバ106に仮想的に接続される。
【0100】
登録モジュール202とユーザデータベース204とは互いに通信可能に結合される。本明細書の一実施形態によれば、ユーザデータベース204は、登録モジュール202により提供される情報のすべてを格納する。
【0101】
図2において、アプリケーションサーバは検証モジュール206を含む。検証モジュール206は、加入装置を介して提供されるユーザの証明情報を検証するように構成される。本明細書の一実施形態によれば、検証モジュール206により検証される証明情報は、限定されないが、ユーザID、パスワード、電話番号、アカウント詳細情報などを含む。検証モジュール206とユーザデータベース204とは通信可能に結合される。
【0102】
本明細書の一実施形態によれば、ユーザデータベース204に格納されたユーザの証明情報は、検証モジュール206を用いて検証される。本明細書の一実施形態によれば、検証モジュール206は、複数の方法を用いてユーザを認証する。この複数の方法は、限定されないが、ネイティブリソースを用いる検証、第3者アプリケーションを用いる検証などを含む。
【0103】
図2において、アプリケーションサーバは、トランザクションデータベース208を含む。本明細書の一実施形態によれば、トランザクションデータベース208は、加入装置により行われたトランザクションの詳細情報を含む。本明細書の一実施形態によれば、トランザクションの詳細情報は、限定されないが、トランザクション金額、トランザクションの種類、トランザクションの参加者の詳細情報などを含む。
【0104】
図2において、アプリケーションサーバは補助モジュール210を含む。補助モジュール210は、通信ネットワークを介して加入装置をサポートする。通信ネットワークの例としては、限定されないが、インターネット、イントラネット、ローカルエリアネットワーク(LAN)、ワイドエリアネットワーク、無線通信ネットワークなどがある。
【0105】
本明細書の一実施形態によれば、補助モジュール210は、登録ユーザを支援する。補助モジュール210により提供される支援には、限定されないが、アプリケーションの更新の提供、セキュリティパッチの提供、登録ユーザにより報告された問題及び問い合わせに対する応答、トランザクションの簡略化、登録ユーザからのデータの捕捉、安全通信チャネルの確立などが含まれる。
【0106】
図2において、アプリケーションサーバは、分析モジュール212を含む。分析モジュール212は、登録ユーザ及びトランザクションデータベースの様々な活動を分析するために使用される。分析モジュール212により分析される様々な活動の例としては、限定されないが、ユーザの活動、トランザクションの統計、トランザクションの種類、アプリケーションにより提供される支援、装置で使用される支払い方法、ユーザ支払い機器、結果及びサービスのフィールドバック、クラッシュ報告、デモグラフィック詳細などを含む。
【0107】
本明細書の一実施形態によれば、分析モジュール212は、トランザクションデータベース208及び補助モジュール210と通信可能に結合される。本明細書の一実施形態によれば、トランザクションデータベース208及び補助モジュール210により提供される情報に基づいて、分析モジュール212はその情報を分析する。分析された情報はユーザデータベース204に通知される。分析モジュール212により分析された情報は、例えば標的広告、第3者サービスへのデータ提供などの複数の活動のために使用される。
【0108】
図3は、本明細書の一実施形態による、音声信号によってデータ転送を可能にする装置のブロック図を示す。
図3において、装置102はカスタマ装置である。カスタマ装置102は、金融トランザクションを可能にするアプリケーション104をホストする。
図3において、このアプリケーションは音声信号エミッタ302を含む。音声信号エミッタは、ユーザがアプリケーション104を起動すると、音声信号を放出し始める。本明細書の一実施形態によれば、音声信号は非可聴周波数範囲内で放出される。本明細書の一実施形態によれば、音声信号は可聴周波数範囲内で放出される。音声信号は、加入装置102のスピーカを用いて放出される。音声信号は、アプリケーション104によって与えられる。
【0109】
図3において、加入装置102は音声信号レシーバ304を含む。音声信号レシーバ304は、安全な通信を確立し金融トランザクションを可能にするために他の加入装置により放出された音声信号を受信する。第1の加入装置102の音声信号レシーバ304は、他の装置により放出された信号をマイクロフォンにより受信する。本明細書の一実施形態によれば、第1の加入装置102により受信された音声信号は、非重複周波数を有する。更に、音声信号レシーバ304は、0〜10メートルの範囲内で放出された音声信号を受信する。
【0110】
本明細書の一実施形態によれば、音声レシーバ304により受信される音声信号は、ベンダー装置及びベンダー情報を識別するデータを含む。第2の加入装置によって音声信号の形で放出される非重複周波数は、モードインジケータ(MI)、カスタマモードインジケータ(CMI)及び鍵データを含む。本明細書の一実施形態によれば、非重複周波数は、ペイロードデータを送信する周波数と異なる周波数である。本明細書の一実施形態によれば、モードインジケータ(MI)は、加入装置を正当な装置として識別するために使用される。本明細書の一実施形態によれば、加入装置の各々は、固有のモードインジケータを有する。そのモードインジケータは固有のIDであり、他の装置はそれを認識して対応する加入装置を識別する。カスタマモードインジケータ(CMI)は、ペイロードデータを送信している間、第1の加入装置を有効化して与えられたモードインジケータデータを使用するために使用される。
【0111】
本明細書の一実施形態によれば、CMIは、第2の加入装置に対して第1の加入装置によりトランザクトされる金額に基づく。本明細書の一実施形態によれば、第2の加入装置が、第1の加入者から送金されるべき金額を入力する。更に、音声信号レシーバ304により受信される音声信号は鍵情報を含む。本明細書の一実施形態によれば、鍵データは、単一のトランザクション又は複数のトランザクションのいずれかに有効な公開鍵の形の動的データである。
【0112】
図3において、装置は近接性検出器306を含む。近接性検出器306は、第2の加入装置からの受信音声信号の近接性を検出する。本明細書の一実施形態によれば、近接性は、第2の加入装置により放出された周波数に基づいて検出される。更に、近接性検出器306は、第2の加入装置により放出された音声信号の品質を検出する。
【0113】
図3において、装置は周波数セレクタ308を含む。周波数セレクタ308は、安全なチャネルを確立するために放出すべき音声信号の周波数を選択する。本明細書の一実施形態によれば、周波数は、第1の加入装置により受信された音声信号の検出された近接性レベル及び品質に基づいて選択される。本明細書の一実施形態によれば、その周波数は、受信周波数を一組の所定の周波数と比較することによって選択される。一組の所定の周波数は、金融トランザクションを可能にする安全なチャネルの確立を保証するために、ケースシナリオで既に使用された周波数である。周波数セレクタ308が周波数を選択すると、第1の加入装置102は、選択した音声周波数を放出する。本明細書の一実施形態によれば、周波数セレクタ308は、金融トランザクションを実行する安全なチャネルを確立するためのフィルタを提供する。
【0114】
図3において、装置は秘密鍵復号化器310を含む。秘密鍵復号化器310は、第2の加入装置(ベンダー装置)により受信された肯定応答を復号化し、アカウントから又は第3者モバイルワレットから差し引かれる金額をユーザに通知するように構成される。
【0115】
本明細書の一実施形態によれば、音声信号エミッタ302は、音声信号レシーバ304と通信可能に結合される。本明細書の一実施形態によれば、音声信号エミッタ302は音、声信号を0〜32000dBの範囲で放出する。本明細書の一実施形態によれば、音声信号エミッタ302は、最初に音声信号を放出し、その後第2の加入装置からの音声信号を受信し始める。本明細書の一実施形態によれば、第1の加入装置102は、最初に音声信号レシーバ304により音声信号を受信し、その後音声信号エミッタ302により音声信号を放出する。
【0116】
音声信号レシーバ304は、第2の加入装置により放出された音声信号の近接性及び品質を検出する近接性検出器306と結合される。更に、近接性検出器306は、安全なチャネルが確立される適切な周波数を選択する周波数セレクタ308と結合される。更に、周波数セレクタ308は、2つの装置間のトランザクションに関する情報を復号化するために秘密鍵復号化器310と通信可能に結合される。
【0117】
更に、第1の加入装置102は、アプリケーションサーバ106と通信可能に結合される。第1の加入装置は、アプリケーションサーバ106への加入装置間のトランザクションに関する情報を更新する。本明細書の一実施形態によれば、アプリケーションサーバ106は、第1の加入装置と第2の加入装置との間のトランザクションを確立するために必要不可欠である。本明細書の一実施形態によれば、アプリケーションサーバ106は、第1の加入装置と第2の加入装置との間のトランザクションを確立するために必要とされない。加入装置は、通信ネットワークに接続されるときにアプリケーションサーバ106を更新する。
【0118】
図4は、本明細書の一実施形態による、音声信号により装置間のデータ通信を可能にする方法を説明するフローチャートを示す。本明細書の一実施形態によれば、音声信号を用いた安全なチャネルにより加入コンピュータ装置間のデータ通信を可能にするために、加入コンピュータ装置はアプリケーションサーバに登録される(ステップ402)。加入コンピュータ装置は、加入コンピュータ装置によりホストされたアプリケーションを介して登録される。本明細書の一実施形態によれば、加入コンピュータ装置のユーザは、コンピュータ装置を登録中に複数の詳細情報をアプリケーションサーバに提示する。
【0119】
複数の詳細情報は、限定されないが、ユーザの名前、ユーザID、ユーザのeメールアドレス、ユーザの電話番号、場所情報、装置ID、通貨の種類、アカウント番号などを含む。本明細書の一実施形態によれば、ユーザは、コンピュータ装置のハードウェア情報及びユーザ装置の設定を提示する。登録プロセス中に加入コンピュータ装置のハードウェア詳細情報を提示することによって、アプリケーションサーバは、ハードウェアのタイプを決定してそれに応じたサポートを提供するように有効化され又は設定される。
【0120】
本明細書の一実施形態によれば、ユーザは顧客として登録される。本明細書の一実施形態によれば、ユーザはベンダーとして登録される。本明細書の一実施形態によれば、ユーザは顧客としてもベンダーとしても登録される。更に、ユーザは金融トランザクションを有効にするためにアカウント情報を提供する。ユーザは実際のアカウント情報を提示し、そのアカウントから金銭がクレジット及びデビットされなければならない。本明細書の一実施形態によれば、ユーザは、その情報をモバイルワレット、eワレット、グーグルワレットなどの第3者サービスを介して提示する。
【0121】
ユーザがアプリケーションポータルに登録されると、ユーザは加入コンピュータ装置間でトランザクションを実行することを許可される。トランザクションを可能にするために、加入装置のユーザはアプリケーションを起動する(ステップ404)。本明細書の一実施形態によれば、トランザクションの顧客がアプリケーションを起動する。本明細書の一実施形態によれば、トランザクションのベンダーがアプリケーションを起動する。本明細書の一実施形態によれば、トランザクションの顧客及びベンダーの両者がそれぞれの装置上にホストされたアプリケーションを起動する。本明細書の一実施形態によれば、アプリケーションは、アプリケーションオプションを選択することによって起動される。アプリケーションが加入装置のオペレーティングシステムと一体化されている場合には、アプリケーションは自動的に起動される。本明細書の一実施形態によれば、ユーザは、自分のアカウントからクレジット又はデビットされなければならない金銭に関する情報を提示する。
【0122】
更に、アプリケーションが起動されると、加入装置は、非重複周波数での音声信号の放出を開始する(ステップ406)。本明細書の一実施形態によれば、音声信号は、金融詳細に関する情報を含む。本明細書の一実施形態によれば、非重複周波数は、金融詳細情報を送信するために使用される周波数と異なる周波数である。音声信号は、加入装置に関するハードウェア及びソフトウェア情報を含む。
【0123】
更に、第1の加入装置は、第2の加入装置により放出された音声信号を受信する(ステップ408)。本明細書の一実施形態によれば、受信された音声信号は第2の加入装置に関する情報を含む。第2の加入装置に関する情報は、限定されないが、放出した音声信号の周波数、第2の加入装置のハードウェア品質、ペイロードデータなどを含む。
【0124】
本明細書の一実施形態によれば、音声信号は、第2の加入装置が正当なレシーバであることを示すカスタマインジケータ(CI)、トランザクション詳細を示すカスタマモードインジケータ(CMI)、及び任意の鍵データを含む。本明細書の一実施形態によれば、鍵データは、単一のトランザクション又は複数のトランザクションのいずれかに有効な公開鍵の形の動的データである。
【0125】
更に、第1の加入装置は、第2の加入装置の正当性を検証する(ステップ410)。第2の加入装置の検証は複数の方法で行われる。本明細書の一実施形態によれば、第2の加入装置の検証は、第1の加入装置により受信された音声信号に基づいて行われる。第2の加入装置は、第2の加入装置の登録に基づいてアプリケーションサーバで検証される。第2の加入装置の正当性が検証されないとき、アプリケーションは終了し、金融トランザクションを実行するための安全なチャネルの不確立がユーザに知らされる。
【0126】
第2の加入装置の正当性が検証されると、第1の加入装置は第2の加入装置の近接性を検出する(ステップ412)。第1の加入装置の近接性検出器は、第2の加入装置により放出された周波数に基づいて第2の加入装置の近接性を検出する。第2の加入装置も第1の加入装置により放出された周波数に基づいて第1の加入装置の近接性を検出する。
【0127】
加入装置間の近接性が検出されると、安全なチャネルが確立される(ステップ414)。本明細書の一実施形態によれば、安全なチャネルは音声信号を用いて確立される。安全なチャネルは通信ネットワークを用いて達成される。安全なチャネルはブルートゥースローエネルギー(BLE)、Wi−Fi等を用いて達成される。
【0128】
安全なチャネルの確立に加えて、データが第1の加入装置から第2の加入装置へ送信される(ステップ416)。データは近接性、ハードウェアの品質、音声レベルなどの様々なファクタに基づいて送信される。本明細書の一実施形態によれば、第1の加入装置及び第2の加入装置は、加入装置の装置機能を捕捉し、装置の少なくとも1つがリッスン機能又はイクロフォンを有することを保証する。捕捉した装置機能に基づいて、トランザクションを完了するためにWi−Fi、インターネット,BLEなどの他の利用可能なプロトコルを用いてデータ送信が実行される。
【0129】
本明細書の一実施形態によれば、加入装置のユーザは、金融トランザクションにおける別の近接加入装置を識別し、暗号化した支払いデータを提供する。本明細書の一実施形態によれば、受信装置が支払いデータを装置で受け取ると、通知及び支払い情報がトランザクションを完了する第3者サーバに送信される。本明細書の一実施形態によれば、第3者サーバの例には、限定されないが、リモートサーバ、支払銀行、第3者金融機関が含まれる。
【0130】
トランザクションが完了すると、加入装置とアプリケーションサーバとに通知される。通知後に、アプリケーションは現在のセッションから退出する(ステップ418)。本明細書の一実施形態によれば、支払いデータの通知及び支払い情報を送信する通信モードは音声信号による。更に、プライバシー及びセキュリティを提供するために、PIN等の認証方法を使用することができる。
【0131】
本明細書の一実施形態によれば、アプリケーションサーバがいずれの加入装置も正当であると検証しないとき、アプリケーションは現在のセッションから退出する。
【0132】
前述の特定の実施形態の説明は本明細書の実施形態の概要を十分に明らかにしているため、他者が現在の技術を適用することによってこのような特定の実施形態を上位概念から逸脱することなく様々な応用に変更及び/又は適応させることは容易であり、それゆえ、このような適応及び変更は開示の実施形態の等価の範囲に含まれると理解されるべきであり且つ意図されている。本明細書で使用される表現又は用語は説明のためであり、限定のためではないと理解されたい。従って、本明細書の実施形態は好ましい実施形態の観点から記載されているが、当業者なら本明細書の実施形態は添付の請求範囲の精神及び範囲内で変更を加えて実施することができることは認識されよう。
【0133】
本明細書の実施形態は様々な特定の実施形態とともに記載されているが、本発明を種々の変更を加えて実施することは当業者に明らかである。しかしながら、このような変更はすべて請求の範囲内とみなされる。