(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
【発明を実施するための形態】
【0009】
以下、本願の実施形態について図面を参照しながら説明する。なお、以下の実施形態は、本質的に好ましい例示であって、本願に開示の技術、その適用物、あるいはその用途の範囲を制限することを意図するものではない。
【0010】
(実施形態1)
本願の実施形態1について説明する。
図1〜
図3に示すように、本実施形態の設置台10は、バルブを地面に設置するためのものである。ここでは、バルブとしてスチームトラップ20を例示して説明する。スチームトラップ20は、例えば蒸気システムに設けられ、該システムで発生したドレン(復水)が流入し、その流入したドレンのみを自動的に排出するものである。
【0011】
〈スチームトラップの構成〉
先ず、上述したスチームトラップ20の構成について、その一例を
図2を参照しながら説明する。スチームトラップ20は、本体部22と蓋部23とがボルトで締結されてなるケーシング21を備えている。ケーシング21には、ドレンの流入口25、貯留室24および排出口26が形成されている。貯留室24には、球形のフロート27が自由状態で配置されている。蓋部23には弁座28が設けられ、弁座28には貯留室24と排出口26とを連通させる排出路29が形成されている。スチームトラップ20では、ドレンが流入口25から貯留室24に流入して貯留される。フロート27が弁座28に離着座することにより、弁座28の排出路29が開閉される。排出路29が開放されると、貯留室24のドレンが排出路29を通って排出口26から外部に排出される。
【0012】
蓋部23には、弁座28の排出路29に詰まった異物を除去する清掃機構30が設けられている。清掃機構30は、プラグ31、第1操作部材32、第2操作部材33およびバイメタル36を備えている。プラグ31は、蓋部23において弁座28と同軸にねじ結合されている。第1操作部材32は、プラグ31に貫通して設けられる棒状部材であり、その軸方向(弁座28と同軸方向)に進退可能にプラグ31にねじ結合されている。第2操作部材33は、第1操作部材32の先端部に被せられた棒状部材であり、弁座28と同軸に設けられている。なお、プラグ31には第1操作部材32との間をシールするパッキン34が設けられており、そのパッキン34は外方から押え部材35をプラグ31にねじ込むことにより固定されている。バイメタル36は、第1操作部材32および第2操作部材33の周囲に設けられる温度応動部材である。
【0013】
清掃機構30では、弁座28の排出路29に異物が詰まって、貯留室24のドレンが正常に排出されなくなると、バイメタル36が低温により変形し第2操作部材33を前進させる。これにより、第2操作部材33の先端が弁座28の排出路29に進入し、排出路29の異物が第2操作部材33によって除去される。また、清掃機構30では手動によっても排出路29の異物を除去することができる。即ち、第1操作部材32をねじ込んで前進させることにより、第2操作部材33が前進する。これにより、第2操作部材33の先端が排出路29に進入し、排出路29の異物が除去される。
【0014】
〈設置台の構成〉
次に、上述した設置台10の構成について
図1および
図3を参照しながら説明する。本実施形態の設置台10は、ベース部材11と支持部材12を備えている。
【0015】
ベース部材11は、地面に接地する板状の部材である。ベース部材11は、矩形の板状部材が折り曲げられてなり、基部11aと、該基部11aに連続する2つの脚部11bとを有している(
図9も参照)。基部11aは、水平な矩形の平板状に形成されている。脚部11bは、基部11aから下方に延びて地面に接地する部分である。具体的に、2つの脚部11bは、基部11aの対向する一対の辺から直角に延びる片状のものである。こうして脚部11bが設けられることにより、ベース部材11では基部11aと地面との間に間隔が設けられる。また、ベース部材11の脚部11bには連結孔11cが設けられている。この点については後述する。
【0016】
支持部材12は、スチームトラップ20が直接に接続される(取り付けられる)柱状の部材である。つまり、支持部材12は設置対象であるスチームトラップ20(バルブ)を支持するものである。支持部材12は、鉛直方向に延びる円筒状に形成されている。支持部材12は、下端12bがベース部材11の基部11aに貫通して接合されている。支持部材12の下端12bは、地面に接しない程度に基部11aから下方に突出している。つまり、支持部材12の下端12bは、基部11aの下方空間に開放されるように該基部11aに接合されている。こうして、支持部材12はベース部材11と一体に形成されている。
【0017】
そして、支持部材12の上端12aは、外周面に雄ねじが形成されている。支持部材12の上端12aには、スチームトラップ20の排出口26が直接螺合して接続される。つまり、スチームトラップ20の排出口26には雌ねじが形成されている。こうして、設置台10にスチームトラップ20が取り付けられる。
【0018】
以上より、上記実施形態1の設置台10によれば、上端12aに螺合によってスチームトラップ20が接続される支持部材12と、該支持部材12の下端12bが接合され、地面に接地する板状のベース部材11とを備えているため、ベース部材11により支持部材12の姿勢が安定する。したがって、支持部材12に接続された(取り付けられた)スチームトラップ20の設置姿勢を安定させることができる。
【0019】
また、上記実施形態1の設置台10によれば、スチームトラップ20が支持部材12に螺合によって接続されるため、スチームトラップ20の着脱が容易である。したがって、スチームトラップ20のメンテナンスや交換等の現場作業を簡易化することができる。しかも、支持部材12に対しその上方からスチームトラップ20をねじ込むため、そのねじ込み作業が容易である。
【0020】
また、上記実施形態1の設置台10によれば、支持部材12を筒状に形成し、その上端12aをスチームトラップ20の排出口26と接続し、下端12bをベース部材11の基部11aの下方空間に開放させるようにしたため、支持部材12をスチームトラップ20の排出管としても機能させることができる。即ち、上記実施形態1の設置台10では、スチームトラップ20の排出口26から排出されたドレンが、支持部材12の内部を通ってベース部材11の基部11aの下方に排出される。このように、スチームトラップ20の排出口26から排出されたドレンを、支持部材12を介して外部に排出することができる。これにより、スチームトラップ20の排出口26に接続する排出管が不要となり、部品点数を削減することができる。
【0021】
また、上記実施形態1の設置台10によれば、ベース部材11は、平板状の基部11aから下方に延びる脚部11bを有するようにしたため、基部11aの下方に上述したドレンを排出するための空間を形成することができる。
【0022】
また、ベース部材11が上述した脚部11bを有することにより、例えば地面が凹凸のある土や砂の場合であってもベース部材11を安定に接地させることができる。例えばベース部材が水平な平板のみで構成されている場合、凹凸のある土や砂の地面ではベース板を水平に接地するのが困難になるが、上記実施形態1のベース部材11の場合、脚部11bを土等にある程度差し込むことでベース部材11を水平に接地させることができる。
【0023】
また、上記実施形態1のように清掃機構30を備えたスチームトラップ20では、清掃機構30を手動で操作するための操作スペースが必要になる。つまり、スチームトラップ20の下方(右斜め下方)において操作スペースが必要である。この点、上記実施形態1の設置台10によれば、スチームトラップ20が支持部材12によりベース部材11と間隔を置いて取り付けられるため、スチームトラップ20の下方(右斜め下方)に上述した操作スペースを確保することができる。したがって、現場において清掃機構の手動操作を容易にすることができる。
【0024】
(実施形態2)
本願の実施形態2について
図4を参照しながら説明する。本実施形態の設置台10は、上記実施形態1において支持部材の構成を変更し、且つ、ニップル14(管継手)をさらに備えるようにしたものである。
【0025】
本実施形態の支持部材13は、スチームトラップ20が間接的に接続される(取り付けられる)柱状の部材である。支持部材13は、鉛直方向に延びる円筒状に形成されている。支持部材13の下端13bは、上記実施形態1と同様、ベース部材11の基部11aに貫通して接合されており、基部11aの下方空間に開放されている。そして、支持部材13の上端13aは、内周面に雌ねじが形成されている。支持部材13の上端13aには、管継手であるニップル14が螺合接続されている。このニップル14は、両方が雄ねじのものである。ニップル14には、スチームトラップ20の排出口26が螺合して接続される。つまり、本実施形態の設置台10では、支持部材13の上端13aとスチームトラップ20の排出口26とがニップル14を介して間接的に螺合接続される。こうして、設置台10にスチームトラップ20が取り付けられる。
【0026】
上記実施形態2の設置台10では、ニップル14等の管継手を用いることにより、スチームトラップ20の設置高さを稼ぐことができる。これにより、清掃機構30の操作スペースを充分に確保することができる。その他の構成、作用および効果は、上記実施形態1と同様である。
【0027】
(実施形態3)
本願の実施形態3について
図5を参照しながら説明する。本実施形態の設置台10は、上記実施形態2において集合管40をさらに備えて、複数(本実施形態では、3つ)のスチームトラップ20を接続するようにしたものである。
【0028】
本実施形態の設置台10では、集合管40が支持部材13の上端13aとニップル14を介して螺合接続されている。集合管40は、クロス管41と、ニップル42,45と、エルボ管43と、ブッシング44とを有している。クロス管41は、水平方向に対向する2つのポートにそれぞれニップル42が螺合接続されている。このニップル42は、両方が雄ねじのものである。2つのニップル42には、エルボ管43が螺合接続されている。クロス管41の上側のポートと、2つのエルボ管43には、それぞれ、ブッシング44およびニップル45が順に螺合接続されている。ブッシング44は一方が雄ねじで他方が雌ねじのものであり、ニップル45は両方が雄ねじのものである。こうして、クロス管41やニップル42等が互いに接続されて1つの集合管40が構成されている。
【0029】
クロス管41の下側のポートは、ニップル42を介して支持部材13の上端13aと接続されている。そして、3つのニップル45には、それぞれ、スチームトラップ20の排出口26が螺合して接続される。つまり、3つのスチームトラップ20は集合管40に螺合接続される。こうして、本実施形態の設置台10では、3つのスチームトラップ20が支持部材13の上端13aに間接的に接続される。
【0030】
以上のように、上記実施形態3の設置台10では、集合管40を備えることにより、1つの支持部材13で複数のスチームトラップ20を設置(支持)することができる。また、上記実施形態3の設置台10では、支持部材13および集合管40をスチームトラップ20の排出管としても機能させることができる。即ち、上記実施形態3の設置台10では、各スチームトラップ20の排出口26から排出されたドレンが、集合管40で集合し、次いで支持部材13の内部を通ってベース部材11の基部11aの下方に排出される。したがって、上記実施形態1と同様、各スチームトラップ20の排出口26に接続する排出管が不要となり、部品点数を削減することができる。
【0031】
なお、上記実施形態3では、クロス管41等の複数の管継手を接続して集合管40を構成するようにしたが、本願では、集合管40は例えば細長い1つの容器部材で構成するようにしてもよい。その他の構成、作用および効果は、上記実施形態1と同様である。
【0032】
(実施形態4)
本願の実施形態4について
図6を参照しながら説明する。本実施形態の設置台10は、上記実施形態1において支持部材の構成を変更し、且つ、チーズ管46等の管継手をさらに備えるようにしたものである。
【0033】
本実施形態の支持部材15は、スチームトラップ20が間接的に接続される(取り付けられる)柱状の部材である。支持部材15は、鉛直方向に延びる中実の円柱状に形成されている。支持部材15の下端15bは、ベース部材11の基部11aの上面に接合されている。支持部材15の上端15aは、外周面に雄ねじが形成されている。
【0034】
本実施形態の設置台10は、チーズ管46、ニップル47およびエルボ管48をさらに備えている。チーズ管46は、対向する2つのポート(第1のポート、第2のポート)が上下に位置する状態で設けられている。チーズ管46は、下側のポート(第1のポート)に支持部材15の上端15aが螺合接続され、上側のポート(第2のポート)にニップル47が螺合接続され、残りのポート(第3のポート)にニップル47およびエルボ管48が順に螺合接続されている。ニップル47は、両方が雄ねじのものである。エルボ管48は、開放端が下向きとなる状態で接続されている。そして、チーズ管46の上側のポートに接続されたニップル47には、スチームトラップ20の排出口26が螺合して接続される。つまり、本実施形態の設置台10では、支持部材15の上端15aとスチームトラップ20の排出口26とがチーズ管46およびニップル47を介して間接的に螺合接続されている。
【0035】
上述のように接続されたチーズ管46では、下側のポート(第1のポート)が支持部材15によって閉塞され、上側のポート(第2のポート)がスチームトラップ20の排出口26と連通し、残りのポート(第3のポート)が外部に開放されている。したがって、本実施形態の設置台10では、スチームトラップ20の排出口26から排出されたドレンが、チーズ管46を通ってエルボ管48から外部に排出される。また、本実施形態の設置台10では、支持部材15とスチームトラップ20とがチーズ管46およびニップル47を介して接続されるため、スチームトラップ20の設置高さを稼ぐことができる。その他の構成、作用および効果は、上記実施形態1と同様である。
【0036】
(実施形態5)
本願の実施形態5について
図7を参照しながら説明する。本実施形態の設置台10は、上記実施形態4において、チーズ管46、ニップル47およびエルボ管48に代えて集合管50を備え、複数(本実施形態では、3つ)のスチームトラップ20を接続するようにしたものである。
【0037】
本実施形態の設置台10では、集合管50が支持部材15の上端15aと螺合接続されている。集合管50は、クロス管51と、ニップル52,57と、チーズ管53と、プラグ54と、エルボ管55と、ブッシング56とを有している。クロス管51は、水平方向に対向する2つのポートにはニップル52を介してチーズ管53が螺合接続されている。チーズ管53は、対向する2つのポートが左右に位置し、残りのポートが上側に位置する状態で接続されている。クロス管51の左側に位置するチーズ管53は、クロス管51側と反対側のポートがプラグ54によって閉塞されている。一方、クロス管51の右側に位置するチーズ管53は、クロス管51側と反対側のポートにはニップル52を介してエルボ管55が螺合接続されている。エルボ管55は、開放端が下向きとなる状態で接続されている。クロス管51の上側のポートと、2つのチーズ管53の上側のポートには、それぞれ、ブッシング56およびニップル57が順に螺合接続されている。ニップル52,57は両方が雄ねじのものであり、ブッシング56は一方が雄ねじで他方が雌ねじのものである。こうして、クロス管51やチーズ管53等が互いに接続されて1つの集合管50が構成されている。
【0038】
クロス管51の下側のポートは、支持部材15の上端15aと螺合接続されると共に、支持部材15によって閉塞されている。そして、3つのニップル57には、それぞれ、スチームトラップ20の排出口26が螺合して接続される。つまり、本実施形態の集合管50は、3つのスチームトラップ20が螺合接続される一方、内部空間がエルボ管55を通じて外部に開放されている。こうして、本実施形態の設置台10では、3つのスチームトラップ20が支持部材15の上端15aに間接的に接続される。
【0039】
以上のように、上記実施形態5の設置台10では、集合管50を備えることにより、1つの支持部材15で複数のスチームトラップ20を設置(支持)することができる。また、上記実施形態5の設置台10では、各スチームトラップ20の排出口26から排出されたドレンが、集合管50で集合してエルボ管55から外部に排出される。なお、上記実施形態5の集合管50についても、上記実施形態3で説明したように、細長い1つの容器部材で構成するようにしてもよい。その他の構成、作用および効果は、上記実施形態1と同様である。
【0040】
(実施形態6)
本願の実施形態6について
図8を参照しながら説明する。本実施形態の設置台10は、上記実施形態4において、支持部材15の上端15aとスチームトラップ20の流入口25とが間接的に接続されるようにしたものである。
【0041】
本実施形態の設置台10は、支持部材15の上端15aに螺合接続されるチーズ管61と、該チーズ管61に螺合接続されるニップル62とを備えている。チーズ管61は、対向する2つのポートが上下に位置する状態で接続されている。チーズ管61は、下側のポートが支持部材15の上端15aと螺合接続され、上側のポートが蒸気システムの配管と接続され、残りのポートがニップル62を介してスチームトラップ20の流入口25と螺合接続されている。ニップル62は、両方が雄ねじのものである。チーズ管61は、下側のポートが支持部材15によって閉塞されている。したがって、本実施形態の設置台10では、蒸気システムで発生したドレンが、チーズ管61およびニップル62を通ってスチームトラップ20の流入口25に流入する。なお、スチームトラップ20の排出口26にはニップル62およびエルボ管63が順に螺合接続されている。エルボ管63は、開放端が下向きとなる状態で接続されている。よって、スチームトラップ20の排出口26から排出されたドレンは、エルボ管63から外部に排出される。その他の構成、作用および効果は、上記実施形態1と同様である。
【0042】
(実施形態7)
本願の実施形態7について
図9を参照しながら説明する。本実施形態の設置台10は、上記実施形態1において錘65をさらに備えるようにしたものである。本実施形態の設置台10では、錘65が支持部材12に着脱可能に取り付けられている。具体的に、支持部材12は、ベース部材11の基部11aから下方に突出した下端12bの外周面に雄ねじが形成されている。錘65は、ベース部材11の基部11aと地面との間に収容される大きさに形成されており、例えば円板状に形成されている。そして、錘65には、支持部材12の下端12bの雄ねじと螺合するねじ孔65aが設けられている。錘65は、支持部材12の下端12bと螺合して該支持部材12に取り付けられる。
【0043】
本実施形態の設置台10では、支持部材12の下端12bに錘65を取り付けることにより、設置台10の重量を稼ぐことができる。これにより、スチームトラップ20の設置姿勢の安定化を一層図ることできる。特に、スチームトラップ20のケーシング21にセンサ等(図示省略)が設けられてスチームトラップ20全体の重心が偏ってしまう場合に上記の錘65は有効である。
【0044】
また、錘65は支持部材12の下端12bに螺合によって取り付けるようにしたため、錘65を必要に応じて容易に着脱することができる。これにより、現場作業の簡易化を図ることができる。また、支持部材12を利用して錘65を取り付けるようにしたため、錘65の取付部材を別途設けなくてすむ。これにより、部品点数の削減を図ることができる。また、ベース部材11における基部11aと地面との間のスペース(間隔)に錘65を設けるようにしたため、設置台10の小型化を図ることができる。
【0045】
(実施形態8)
本願の実施形態8について
図10および
図11を参照しながら説明する。本実施形態は、上記実施形態の設置台を複数連結するようにしたものである。ここでは、一例として、上記実施形態5の設置台を3つ連結する場合について説明する。なお、連結する設置台の数量は、2つまたは4つ以上であってもよい。
【0046】
本実施形態では、3つの設置台10a,10b,10cが横並びに連結されている。上記実施形態1において説明したように、各設置台10a,10b,10cでは、ベース部材11の脚部11bに2つの連結孔11cが設けられている。脚部11bの連結孔11cは、他のベース部材11の脚部11bと連結ボルト11dで連結可能な孔である。具体的に、各設置台10a,10b,10cのベース部材11では、一方(
図10では左側、
図11では右側)の脚部11bにねじ孔である連結孔11cが設けられ、他方(
図10では右側、
図11では左側)の脚部11bに長孔状の連結孔11cが設けられている。つまり、互いに連結される脚部11bの一方は、連結孔11cが長孔状に形成されている。
図11に示すように、互いのベース部材11の脚部11bが接した状態で、連結ボルト11dをねじ込むことによって複数のベース部材11(設置台10a,10b,10c)が連結される。なお、
図10および
図11では、ねじ孔の連結孔11cは図示を省略している。
【0047】
こうして、複数の設置台10a,10b,10cが連結されることにより、設置台を単体で設ける場合に比べて、接地するベース部材11全体の面積が増大すると共に、設置台10a,10b,10c全体の重量が増大する。これにより、設置台10a,10b,10cの安定性が増す。
【0048】
また、互いに連結される脚部11bの一方の連結孔11cを長孔状に形成しているため、各設置台10a,10b,10cの前後方向(即ち、設置台10a,10b,10cの連結方向と垂直な水平方向)の位置を調整することができる。なお、連結孔11cの数量は1つまたは3つ以上であってもよいことは勿論である。
【0049】
なお、上記の実施形態4〜6の設置台10では、支持部材15を中実の円柱状ではなく円筒状に形成するようにしてもよい。その場合、図示はしないが、支持部材15の下端15bは、ベース部材11の基部11aに貫通して接合される。そして、支持部材15の下端15bには雌ねじが形成され、その下端15bにボルト等を螺合接合することで該下端15bが閉塞される。こうすることで、スチームトラップ20から排出されたドレンが支持部材15を通じて外部に排出されることを阻止できる。また、この構成では、上記の実施形態1等の設置台10のようにスチームトラップ20から排出されたドレンを支持部材を通じて外部に排出させる形態に変更する場合、支持部材15の下端15bに螺合しているボルトを外すことで変更可能となる。
【0050】
また、上述した各実施形態では、バルブとしてスチームトラップを取り付ける場合について説明したが、本願の設置台は、他のバルブであっても同様に適用することができる。
【0051】
また、本願の設置台は、バルブ以外の流体機器、例えばストレーナを取り付ける場合でも適用することができる。