(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】特許公報(B2)
(11)【特許番号】6470801
(24)【登録日】2019年1月25日
(45)【発行日】2019年2月13日
(54)【発明の名称】自転車ブレーキ補助器
(51)【国際特許分類】
B62L 3/08 20060101AFI20190204BHJP
B60T 8/26 20060101ALI20190204BHJP
B60T 11/04 20060101ALI20190204BHJP
F16C 1/14 20060101ALI20190204BHJP
【FI】
B62L3/08
B60T8/26 K
B60T11/04
F16C1/14 B
【請求項の数】4
【全頁数】12
(21)【出願番号】特願2017-147192(P2017-147192)
(22)【出願日】2017年7月28日
(65)【公開番号】特開2018-43745(P2018-43745A)
(43)【公開日】2018年3月22日
【審査請求日】2017年7月28日
(31)【優先権主張番号】105129983
(32)【優先日】2016年9月14日
(33)【優先権主張国】TW
(73)【特許権者】
【識別番号】596087199
【氏名又は名称】巫 東和
(74)【代理人】
【識別番号】110001139
【氏名又は名称】SK特許業務法人
(74)【代理人】
【識別番号】100130328
【弁理士】
【氏名又は名称】奥野 彰彦
(74)【代理人】
【識別番号】100130672
【弁理士】
【氏名又は名称】伊藤 寛之
(72)【発明者】
【氏名】巫東和
【審査官】
杉山 悟史
(56)【参考文献】
【文献】
特開2002−347686(JP,A)
【文献】
特開2014−136577(JP,A)
【文献】
実開昭63−159397(JP,U)
【文献】
独国特許出願公開第19953947(DE,A1)
【文献】
米国特許出願公開第2014/0202802(US,A1)
【文献】
スイス国特許発明第208677(CH,A)
【文献】
米国特許出願公開第2012/0234633(US,A1)
【文献】
米国特許第05927442(US,A)
【文献】
米国特許第06098486(US,A)
(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
B62L 3/00 − 3/08
B60T 7/12 − 8/96
B60T 11/00 − 11/34
F16C 1/14
(57)【特許請求の範囲】
【請求項1】
本体と、牽引装置と、二本の制御ワイヤーと、後輪ブレーキワイヤーと、前輪ブレーキワイヤーとを含み、上記牽引装置は互いに組み立てられる可動ブロックと回転片とを有する自転車ブレーキ補助器であって、
上記本体には第一表面と第二表面があり、上記第一表面に上記本体内部に向かって凹んだ収容室が設けられ、上記牽引装置を上記収容室内に入れて取り付け、さらに上記制御ワイヤーと、後輪ブレーキワイヤーと、前輪ブレーキワイヤーとの接続を完成させた際は、さらに蓋板を上記第一表面に結合させることにより、上記収容室が閉じられ、また上記収容室の前後に該本体と蓋板が互いに向かい合った面の中央にそれぞれ細長い軌道切り込みが凹設され、上記本体上方には、左、右が互いに隣り合わされ、そして上記収容室中を貫入する二つの第一通過孔が設けられ、中央下方には、前、後が互いに隣り合わせ、そして収容室中を貫入する第二通過孔と第三通過孔とが設けられ、
上記可動ブロックには前端部と後端部があり、中央に上記前端部と後端部より伸びる中心軸棒が設けられ、上記可動ブロックを上記本体の収容室内に入れた時、上記中心軸棒によって上記本体と上記蓋板の軌道切り込みに挿し込むことで上記可動ブロックが上記収容室に組み立てられ、上記中心軸棒と上記軌道切り込みが互いに制限することで上記可動ブロックは上記収容室中に限度のある上、下へとスライドでき、また、上記可動ブロックの上部中央の両側に近い所にそれぞれ第一合致孔が設けられ、底部中央に第二合致孔が設けられ、上記第二合致孔両側は外に向かって、上記可動ブロック下方にそれぞれ回避切り欠けが形成され、
上記回転片の表面中央に上へ延伸する長枢孔が貫通され、底部には第三合致孔が設けられ、上記回転片は長枢孔によって上記中心軸棒が挿し込むことを提供し、上記回転片が上記本体の収容室中で上記可動ブロックと組み立てられ、組み立てられた後は上記回転片が上記可動ブロックの前端部にくっつき、上記蓋板と隣り合わせに保たれ、
上記制御ワイヤー内部に制御ケーブルが設置され、上記二本の制御ケーブルの一端にはそれぞれ二つのブレーキレバーが接続され、もう一端は上記本体にある二つの第一通過孔より上記収容室内に通した後、さらにそれぞれ上記可動ブロックの二つの第一合致孔と固定して接続され、
上記後輪ブレーキワイヤー内部に後輪ブレーキケーブルが設置され、上記後輪ブレーキケーブルの一端には後輪ブレーキが接続され、もう一端は上記本体にある第二通過孔より上記収容室内に通した後、さらに上記可動ブロックの第二合致孔と固定して接続され、
上記前輪ブレーキワイヤー内部に前輪ブレーキケーブルが設置され、上記前輪ブレーキケーブルの一端には前輪ブレーキが接続され、もう一端は上記本体にある第三通過孔より上記収容室内に通した後、さらに上記回転片の第三合致孔と固定して接続されることを特徴とする自転車ブレーキ補助器。
【請求項2】
上記本体の第二通過孔と第三通過孔とに調整ネジが結合されることを特徴とする請求項1の自転車ブレーキ補助器。
【請求項3】
上記本体と蓋板の軌道切り込みの末端とにワイヤー貫通孔が貫通されることを特徴とする請求項1の自転車ブレーキ補助器。
【請求項4】
上記第一通過孔は上記本体と上記蓋板とが互いに組み合わせることにより構成されることを特徴とする請求項1の自転車ブレーキ補助器。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は自転車ブレーキ補助器に関し、特に後輪を先にブレーキをかけてから続いて前輪のブレーキをかける効果がある自転車ブレーキ補助器に関する。
【背景技術】
【0002】
現在ある従来のブレーキ座構造の多くは
図10、
図11と
図12または台湾特許証書番号第M374432に示されるように、外カバー50、外カバー50の上端には二つのブレーキ入線孔501、502があり、さらに継ぎスリーブ51、52を組み立てられる。その両側には平行するスライド面503、504が設けられ、内部はスライド機構60の取り付けに提供される。下端には前後ブレーキ出線孔505、506があり、調節ボルト53、54の取り付けに提供される。上述のスライド機構60の両端に互いに平行する平面601、602が設けられ、外カバー50のスライド面503、504に設けられる。スライド機構60には二つのネジ穴603、604が設けられ、ワイヤー固定ネジ61、62、ワイヤー固定ナット63、64の組み合わせに提供される。スライド機構60の中間両サイドにそれぞれ阻止面605、606が設けられ、可動てこ70を阻止するためである。下方に固定孔607が設けられ、固定栓65と可動てこ70の連結に提供される。上述の可動てこ70の中間にてこ回転中心孔701が設けられ、固定栓65とスライド機構60の連結に提供される。また、両サイドに前後ブレーキワイヤー収容切り込み702、703が設けられ、以上によって一体に組み立てられる。
【0003】
上述の従来構造によると、該外カバー50の上方に左右ブレーキ入線孔501、502が設けられ、さらに継ぎスリーブ51、52が組接されて左右ブレーキ外線80、81が継がれる。左右ブレーキ外線80、81の内部に左右ブレーキワイヤー801、811が穿設される。左右ブレーキワイヤー801、811はさらにワイヤー固定ネジ61、62中のワイヤー孔611、621を通し、ワイヤー固定ナット63、64によって締め付けると左右ブレーキワイヤー801、811が固定される。左右ブレーキワイヤー801、811の先端は左右ブレーキレバーに連結され、外カバー50の下方には出線孔505、506が設けられ、調整ボルト53、54の組み合わせに提供され、さらにボルト55、56で固定し、そして前ブレーキアーム外線82、後ブレーキアーム外線83を調節ボルト53、54の下方に取り付ける。さらに前後ブレーキワイヤー821、831を通し、前後ブレーキワイヤー821、831の先端を可動てこ70中の収容切り込み702、703に入れ、前後ブレーキワイヤー821、831の末端を前後ブレーキアームに取り付ければ完成される。
【0004】
右ブレーキレバーを握った時、右ブレーキワイヤー811が引っ張られ、右ブレーキワイヤー811がワイヤー固定ネジ61を通してスライド機構60に固定されると、スライド機構60は従って上へと移動され、固定栓65が連動される。そして可動てこ70が連動され、さらに後ブレーキワイヤー831と前ブレーキワイヤー821も同時に 連動されることで前後ブレーキアームに伝わり、ブレーキの同期効果が形成される。また可動てこ70にある前ブレーキ収容切り込み702とてこ回転中心孔701の柄が長いため、出力する力が比較的に小さく、後ブレーキ収容切り込み703とてこ回転中心孔701の柄が短いため、出力する力が比較的に大きいため、全力で急ブレーキをかける時に後ブレーキが先にロックされて、前ブレーキも続いてロックされるため、前ブレーキがロックされることを遅らせ、前のめりになる機会が減少できる。左ブレーキを握った時の効果は右ブレーキを握った時と同じのため、ブレーキの握り違いが避けられ、前のめりになって横転する危険が避けられる。
【0005】
しかし、上述のような従来技術は実際に応用する中において、依然として以下の問題点が存在する。左ブレーキワイヤー801と右ブレーキワイヤー811はスライド機構60の中央位置に合わせて上に引っ張るわけではないため、スライド機構60は左ブレーキワイヤー801または右ブレーキワイヤー811が上に引っ張る過程において傾斜が生じ、スライド機構60の平面601、602が外カバー50のスライド面503、504とぴったりと合わせることを利用すると該傾斜現象が生じる際に、スライド機構60が外カバー50の内壁を過度に摩擦するため、該両ブレーキ構造はスムーズに作動できず、ひどい場合はスライド機構60全体がロックのかかった状態となり、運転時の安全が危害される。
【0006】
従って、本発明者は従来の技術における欠点を改善すべきと思い、創作の意思を起こし、長年の経験により設計し、多方面に追究しながら試作品をつくり、また多数回にわたる修正改良の結果、本発明を得た。
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0007】
本発明が解決しようとする課題はスライド機構が外カバーにおいてスムーズに作動できないといった現在技術における上述の欠点を解決し、自転車ブレーキ補助器を提供することである。
【課題を解決するための手段】
【0008】
本発明の自転車ブレーキ補助器は本体と、牽引装置と、二本の制御ワイヤーと、後輪ブレーキワイヤーと、前輪ブレーキワイヤーとを含む。該牽引装置は互いに組み立てられる可動ブロックと回転片とを有する。その中で、本体には第一表面と第二表面があり、該第一表面に上述の本体内部に向かって凹んだ収容室が設けられる。上述の牽引装置を該収容室内に入れて取り付け、さらに上述の制御ワイヤー、後輪ブレーキワイヤーと前輪ブレーキワイヤーの接続を完成させた際は、さらに蓋板と上述の第一表面が結合することを利用すれば、上述の収容室が閉じられる。また上述の収容室の前後に該本体と蓋板が互いに向かい合った面の中央にそれぞれ細長い軌道切り込みが凹設される。上述の本体上方に左、右が互いに隣り合わせ、そして上述の収容室中を貫入する二つの第一通過孔が設けられる。中央下方には前、後が互いに隣り合わせ、そして収容室中を貫入する第二通過孔と第三通過孔が設けられる。可動ブロックには前端部と後端部があり、中央に上述前端部と後端部より伸びる中心軸棒が設けられる。上述の可動ブロックを上述の本体の収容室内に入れた時、上述の中心軸棒によって上述の本体と上述の蓋板の軌道切り込みに挿し込むことで上述の可動ブロックが上述の収容室に組み立てられる。該中心軸棒と該軌道切り込みが互いに制限されることで上述の可動ブロックは上述の収容室中に限度のある上、下へとスライドできる。また、上述の可動ブロックの上部中央が両側に近い所にそれぞれ第一合致孔が設けられる。底部中央に第二合致孔が設けられ、該第二合致孔両側は外に向かって、上述の可動ブロック下方にそれぞれ回避切り欠けが形成される。回転片の表面中央に上へ延伸する長枢孔が貫通される。底部には第三合致孔が設けられ、該回転片は長枢孔によって上述の中心軸棒が挿し込むことを提供し、上述の回転片が上述の本体の収容室中で上述の可動ブロックと組み立てられる。組み立てられた後は上述の回転片が上述の可動ブロックの前端部にくっつき、上述の蓋板と隣り合わせに保たれ、制御ワイヤー内部に制御ケーブルが設置される。該二本の制御ケーブルの一端はそれぞれ二つのブレーキレバーが接続される。もう一端は上述の本体にある二つの第一通過孔より上述の収容室内に通した後、さらにそれぞれ上述の可動ブロックの二つの第一合致孔と固定して接続される。後輪ブレーキワイヤー内部に後輪ブレーキケーブルが設置され、該後輪ブレーキケーブルの一端は後輪ブレーキが接続され、もう一端は上述の本体にある第二通過孔より上述の収容室内に通した後、さらに上述の可動ブロックの第二合致孔と固定して接続される。前輪ブレーキワイヤー内部に前輪ブレーキケーブルが設置され、該前輪ブレーキケーブルの一端は前輪ブレーキが接続され、もう一端は上述の本体にある第三通過孔より上述の収容室内に通した後、さらに上述の回転片の第三合致孔と固定して接続される。これによって、自転車ブレーキ補助器が構成される。
【0009】
(一)本発明の自転車ブレーキ補助器は、ブレーキレバーを握ると、制御ケーブルを上に引っ張る過程において可動ブロックはロックされることなく、該構造は確実に実施でき、操作においてスムーズである。
【0010】
(二)本発明の自転車ブレーキ補助器は、本体と牽引装置の組み合わせを利用すると、構造が簡単で、組み立てが速やかで、使用コストが低いなどの具体的な利点がある。
【0011】
(三)本発明の自転車ブレーキ補助器は、ブレーキをかける時、先に後輪のブレーキをかけてから続いて前輪のブレーキをかける効果が生じるため、前輪は後輪より先にブレーキをかけてしまい、自転車と運転手がバランスを崩れて前のめりになることまたは両側に傾けてしまうことが避けられ、運転において安全である。
【0012】
(四)本発明の自転車ブレーキ補助器は、ブレーキをかける時、先に左側、右側、または両方のブレーキレバーを同時に握っても、すべて先に後輪のブレーキをかけてから続いて前輪のブレーキをかける同期効果を達せるため、二つのブレーキレバーを握る順番を覚えたり、使い分けたりするために余計な気遣いが必要なく、使用において絶好な利便性に達し、またブレーキを握る時程が有効的に短縮できる。
【0013】
(五)本発明の自転車ブレーキ補助器は、回転片は可動ブロックがはねて、そして上へ移動する時に自動的に矯正できるため、前輪ブレーキケーブルは一方に引っ張られて部品が壊れやすいことが避けられる。
【図面の簡単な説明】
【0014】
【
図1】
図1は、本発明に係る自転車ブレーキ補助器を示す立体組立図である。
【
図2】
図2は、本発明に係る自転車ブレーキ補助器を示す立体分解図である。
【
図3】
図3は、本発明の活動ブロックのもう一つの角度の立体図である。
【
図4】
図4は、本発明に係る自転車ブレーキ補助器を示す組立断面図である。
【
図5】
図5は、本発明に係る自転車ブレーキ補助器を示すもう一つの角度の組合断面図である。
【
図6】
図6は、本発明を自転車に取り付けた使用状態図である。
【
図7】
図7は、本発明において右側ブレーキを握った後の動作を示す図である。
【
図8】
図8は、本発明において左側ブレーキを握った後の動作を示す図である。
【
図9】
図9は、本発明において両方のブレーキを同時に握った動作を示す図である。
【
図12】
図12は、従来構造においてブレーキをかける時の作動図である。
【発明を実施するための形態】
【0015】
まず、
図1から
図6を参照されたい。本発明の自転車ブレーキ補助器は、本体10、牽引装置20、二本の制御ワイヤー30、後輪ブレーキワイヤー40と前輪ブレーキワイヤー400とを含む。該牽引装置20は互いに組み立てられる可動ブロック21と回転片22とを有する。その中、本体10には第一表面101と第二表面102があり、該第一表面101に上述の本体10内部に向かって凹んだ収容室103が設けられる。上述の牽引装置20を該収容室103内に入れて取り付け、さらに上述の制御ワイヤー30と、後輪ブレーキワイヤー40と、前輪ブレーキワイヤー400との接続を完成させた際は、さらに蓋板11と上述の第一表面101が結合することにより、上述の収容室103が閉じられる。また上述の収容室103の前後に該本体10と蓋板11が互いに向かい合った面の中央にそれぞれ細長い軌道切り込み104、111が凹設される。上述の本体10上方に左、右が互いに隣り合わされ、そして上述の収容室103中を貫入する二つの第一通過孔105が設けられる。中央下方には前、後が互いに隣り合わせ、そして収容室103中を貫入する第二通過孔106と第三通過孔107が設けられる。可動ブロック21には前端部211と後端部212があり、中央に上述前端部211と後端部212より伸びる中心軸棒213が設けられる。上述の可動ブロック21を上述の本体10の収容室103内に入れた時、上述の中心軸棒213によって上述の本体10と上述の蓋板11の軌道切り込み104、111に挿し込むことで上述の可動ブロック21が上述の収容室103に組み立てられる。該中心軸棒213と該軌道切り込み104、111が互いに制限することで上述の可動ブロック21は上述の収容室103中に限度のある上、下へとスライドできる。また、上述の可動ブロック21の上部中央が両側に近い所にそれぞれ第一合致孔214が設けられる。底部中央に第二合致孔215が設けられ、該第二合致孔215両側は外に向かって、上述の可動ブロック21下方にそれぞれ回避切り欠け216が形成される。回転片22の表面中央に上へ延伸する長枢孔221が貫通される。底部には第三合致孔222が設けられ、該回転片22は長枢孔221によって上述の中心軸棒213が挿し込むことを提供し、上述の回転片22が上述の本体10の収容室103中で上述の可動ブロック21と組み立てられる。組み立てられた後は上述の回転片22が上述の可動ブロック21の前端部211にくっつき、上述の蓋板11と隣り合わせに保たれ、制御ワイヤー30内部に制御ケーブル31が設置される。該二本の制御ケーブル31の一端はそれぞれ二つのブレーキレバーが接続される。もう一端は上述の本体10にある二つの第一通過孔105より上述の収容室103内に通した後、さらにそれぞれ上述の可動ブロック21の二つの第一合致孔214と固定して接続される。後輪ブレーキワイヤー40内部に後輪ブレーキケーブル41が設置され、該後輪ブレーキケーブル41の一端は後輪ブレーキが接続され、もう一端は上述の本体10にある第二通過孔106より上述の収容室103内に通した後、さらに上述の可動ブロック21の第二合致孔215と固定して接続される。前輪ブレーキワイヤー400内部に前輪ブレーキケーブル401が設置され、該前輪ブレーキケーブル401の一端は前輪ブレーキと接続され、もう一端は上述の本体10にある第三通過孔107より上述の収容室103内に通した後、さらに上述の回転片22の第三合致孔222と固定して接続される。
【0016】
本発明は自転車ブレーキ補助器を提供し、その中で、上述の本体10、蓋板11、牽引装置20、制御ワイヤー30、後輪ブレーキワイヤー40と前輪ブレーキワイヤー400は消費者の実際の需要により、納車する前に直接に選んで組み立てられる。
【0017】
本発明は自転車ブレーキ補助器を提供し、その中で、上述の本体10、蓋板11、牽引装置20と制御ワイヤー30はすでに所有する自転車にカスタマイズできる。該カスタマイズは元々ブレーキレバーと後輪ブレーキの間に連接している後輪ブレーキワイヤー40を可動ブロック21と後輪ブレーキの間に改造し、元々ブレーキレバーと前輪ブレーキの間に連接している前輪ブレーキワイヤー400を回転片22と前輪ブレーキの間に改造し、そして二本の制御ワイヤー30の連接が完成すればいいのである。
【0018】
本発明は自転車ブレーキ補助器を提供し、その中で、上述の本体10の第二通過孔106と第三通過孔107の上に調整ネジ12が結合され、上述の後輪ブレーキケーブル41と前輪ブレーキケーブル401は引っ張り程度の微調整が行える。
【0019】
本発明は自転車ブレーキ補助器を提供し、その中で、上述の本体10と蓋板11の軌道切り込み104、111の末端にすべてワイヤー貫通孔108、112が貫通される。
【0020】
本発明は自転車ブレーキ補助器を提供し、その中で、上述の第一通過孔105は上述の本体10と上述の蓋板11とが互いに組み合わせることにより構成される。
【0021】
実際に使用する際、右側ブレーキレバーを握る時、同じ側の制御ケーブル31によって可動ブロック21の右側を上に引っ張ってはねさせる(同時に
図7を参照されたい)。該はねた角度の差と長枢孔221の遅延効果によって、後輪ブレーキケーブル41は先に引っ張られた後、ブレーキレバーを継続的に握り、可動ブロック21は回転片22を連帯して上へ移動することで前輪ブレーキケーブル401は続いて引っ張られる。該引っ張られる時間差によって、先に後輪ブレーキをかけてから続いて前輪ブレーキをかける同期効果となり、 前輪は後輪より先にブレーキをかけてしまい、自転車と運転手がバランスを崩れて前のめりになることまたは両側に傾けてしまうことが避けられる。回転片22は可動ブロック21と互いに組み立てられる関係によって、回転片22が上に引っ張られる時は自動的に矯正できる。反対に、左側ブレーキレバーを握る時、同じ側の制御ケーブル31によって可動ブロック21の左側を引っ張ってはねさせる(同時に
図8を参照されたい)。該ブレーキ補助器は同様に後輪のブレーキをかけてから続いて前輪のブレーキをかける同期効果となり、また回避切り欠け216の形成によって、可動ブロック21の右側または左側がはねた時に本体10と不当な摩擦またはロックが避けられるため、自転車ブレーキ補助器はスムーズに操作できる。また、長枢孔221の遅延を利用すれば、二つのブレーキレバーが同時に握り時(同時に
図9を参照されたい)、後輪のブレーキをかけてから続いて前輪のブレーキをかける同期効果を達する。
【0022】
上述の自転車ブレーキ補助器によると、以下のメリットがある。(一)ブレーキレバーを握ると、制御ケーブル31を上に引っ張る過程において可動ブロック21はロックされることなく、該構造は確実に実施でき、操作においてスムーズである。(二)本体10と牽引装置20の組み合わせを利用すると、構造が簡単で、組み立てが速やかで、使用コストが低いなどの具体的な利点がある。(三)ブレーキをかける時、先に後輪のブレーキをかけてから続いて前輪のブレーキをかける効果が生じるため、前輪は後輪より先にブレーキをかけてしまい、自転車と運転手がバランスを崩れて前のめりになることまたは両側に傾けてしまうことが避けられ、運転において安全である。(四)ブレーキをかける時、先に左側、右側、または両方のブレーキレバーを同時に握っても、すべて先に後輪のブレーキをかけてから続いて前輪のブレーキをかける同期効果を達するため、二つのブレーキレバーを握る順番を覚えたり、使い分けたりするために余計な気遣いが必要なく、使用において絶好な利便性に達し、またブレーキを握る時程が有効的に短縮できる。(五)回転片22は可動ブロック21がはねて、そして上へ移動する時に自動的に矯正できるため、前輪ブレーキケーブル401は一方に引っ張られて部品が壊れやすいことが避けられる。
【0023】
以上は、本発明に係る実施例の一部に過ぎないため、本発明の実施範囲を制限するものではない。即ち、本発明の特許請求の範囲内で行われる変化、修飾なども本発明の範囲に属すべきである。
【符号の説明】
【0024】
10 本体
101 第一表面
102 第二表面
103 収容室
104 軌道切り込み
105 第一通過孔
106 第二通過孔
107 第三通過孔
108 ワイヤー貫通孔
11 蓋板
111 軌道切り込み
112 ワイヤー貫通孔
12 調整ネジ
20 牽引装置
21 可動ブロック
211 前端部
212 後端部
213 中心軸棒
214 第一合致孔
215 第二合致孔
216 回避切り欠け
22 回転片
221 長枢孔
222 第三合致孔
30 制御ワイヤー
31 制御ケーブル
40 後輪ブレーキワイヤー
41 後輪ブレーキケーブル
400 前輪ブレーキワイヤー
401 前輪ブレーキケーブル
50 外カバー
501 入線孔
502 入線孔
503 スライド面
504 スライド面
505 出線孔
506 出線孔
51 継ぎスリーブ
52 継ぎスリーブ
53 調整ボルト
54 調整ボルト
55 ナット
56 ナット
60 スライド機構
601 平面
602 平面
603 ネジ穴
604 ネジ穴
605 阻止面
606 阻止面
607 固定孔
61 ワイヤー固定ネジ
611 ワイヤー孔
62 ワイヤー固定ネジ
621 ワイヤー孔
63 ワイヤー固定ナット
64 ワイヤー固定ナット
65 固定栓
70 可動てこ
701 てこ回転中心孔
702 収容切り込み
703 収容切り込み
80 左ブレーキ外線
801 左ブレーキワイヤー
81 右ブレーキ外線
811 右ブレーキワイヤー
82 前ブレーキアーム外線
821 前ブレーキワイヤー
83 後ブレーキアーム外線
831 後ブレーキワイヤー