(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
【発明を実施するための形態】
【0027】
以下、本発明を具体的に説明するために実施形態を挙げて説明し、発明に対する理解を助けるために、添付の図面を参照して詳細に説明する。しかし、本発明に係る実施形態は、様々な形態に変形可能であり、本発明の範囲が、以下に詳述する実施形態に限定されるものと解釈されてはならない。本発明の実施形態は、当業界で平均的な知識を有する者に本発明をより完全に説明するために提供されるものである。
【0028】
本発明に係る実施形態の説明において、各構成要素(element)の「上(上部)または下(下部)(on or under)」に形成されると記載される場合において、上(上部)または下(下部)は、二つの構成要素が互いに直接(directly)接触したり、一つ以上の他の構成要素が前記二つの構成要素の間に配置されて(indirectly)形成されることを全て含む。また、「上(上部)」または「下(下部)」と表現される場合、一つの構成要素を基準にして上側方向のみならず、下側方向の意味も含むことができる。
【0029】
図面において、各層の厚さや大きさは、説明の便宜及び明確性のために誇張されたり、省略されたり、又は概略的に図示されている。また、各構成要素の大きさは実際の大きさを全的に反映するものではない。
【0030】
図1は、実施形態に係る発光モジュールの回路図を示す。
【0031】
図1の発光モジュールは、交流電源10、ヒューズ20、整流部30及び第1〜第M発光素子パッケージ40−1〜40−Mを含む。ここで、Mは、2以上の正の整数である。以下、説明の便宜上、M=4であると仮定して説明するが、Mが4よりも大きいか、または小さい場合にも、実施形態は適用可能であることは勿論である。
【0032】
交流電源10は、交流形態の外部駆動電圧V
ACを供給する。このとき、外部駆動電圧は、実効値が100Vまたは200Vであり、50Hz〜60Hzの周波数を有することができる。
【0033】
ヒューズ20は、瞬間的に高い外部駆動電圧から、
図1の発光モジュールを保護する役割を果たす。すなわち、瞬間的に高い外部駆動電圧が入力される時にオープンされて、発光モジュールを保護する。そのために、ヒューズ20は、交流電源10と整流部30との間に配置することができる。
【0034】
整流部30は、交流電源10から提供される交流形態の外部駆動電圧V
ACを整流して脈流信号に変換する全波ダイオードブリッジ(bridge)回路によって具現することができる。全波ダイオードブリッジ回路は4個のブリッジダイオード(BD1,BD2,BD3,BD4)を含むことができる。全波ダイオードブリッジ回路は一般的な内容であるので、これについての詳細な説明は省略する。
【0035】
このとき、発光モジュールは、整流部30で整流された外部駆動電圧を平滑化させて直流信号に変換し、変換された直流信号を出力する平滑部(図示せず)をさらに含むこともできる。平滑部は、整流部30と第1〜第M発光素子パッケージ40−1〜40−Mとの間に配置されてもよい。
【0036】
便宜上、発光モジュールは平滑部を含まず、整流部30で整流された外部駆動電圧は複数の発光素子パッケージ40−1〜40−Mに供給されるものと説明するが、実施形態はこれに限定されない。
【0037】
複数の発光素子パッケージ40−1〜40−Mは、整流された外部駆動電圧のレベルによって順次点灯するか、または順次消灯し、互いに直列接続されている。複数の発光素子パッケージ40−1〜40−Mのそれぞれは、点滅制御部42−1〜42−M及び発光セル44−1〜44−Mを含む。すなわち、第1発光素子パッケージ40−1は第1点滅制御部42−1及び第1発光セル44−1を含み、第2発光素子パッケージ40−2は第2点滅制御部42−2及び第2発光セル44−2を含み、第3発光素子パッケージ40−3は第3点滅制御部42−3及び第3発光セル44−3を含み、第4発光素子パッケージ40−4は第4点滅制御部42−4及び第4発光セル44−4を含む。
【0038】
発光素子パッケージ40−1〜40−Mのそれぞれ40−mにおいて、第m発光セル44−mは、少なくとも一つの発光素子Dを含む。ここで、1≦m≦Mである。
図1の場合、第m発光セル44−mは、複数の発光素子Dを含むものと示しているが、実施形態はこれに限定されない。すなわち、第m発光セル44−mは、一つの発光素子Dのみを含むこともできる。発光素子Dは、例えば、発光ダイオード(LED)であってもよい。発光ダイオードは、赤色、緑色、青色または白色の有色光をそれぞれ発光する有色発光ダイオード、及び紫外線(UV:Ultra Violet)を発光するUV発光ダイオードを含むことができる。
【0039】
複数の発光素子パッケージ40−1〜40−Mのそれぞれ40−mにおいて、第m点滅制御部42−mは、第m発光セル44−mの点滅を制御する。第m点滅制御部42−mは、第m発光セル44−mに流れる電流を制御する電流制御集積回路(IC)を含むことができる。
【0040】
複数の発光素子パッケージ40−1〜40−Mのうち少なくともいずれか一つの発光素子パッケージにおいて、発光セルは点滅制御部と並列に接続されていてもよい。すなわち、
図1に例示した発光モジュールの第2〜第4発光素子パッケージ40−2〜40−4において、第2〜第4発光セル44−2〜44−4は第2〜第4点滅制御部42−2〜42−4とそれぞれ並列に接続されている。
【0041】
また、複数の発光素子パッケージ40−1〜40−Mのうち他のいずれか一つの発光素子パッケージにおいて、発光セルは点滅制御部と直列に接続されていてもよい。すなわち、
図1に例示した発光モジュールの第1発光素子パッケージ40−1において、第1発光セル44−1は第1点滅制御部42−1と直列に接続されている。
【0042】
また、複数の発光素子パッケージ40−1〜40−Mのうちいずれか一つの発光素子パッケージは、点滅制御部と並列接続された電流制限抵抗をさらに含むことができる。すなわち、
図1に例示した第1発光素子パッケージ40−1は、第1点滅制御部42−1と並列接続された電流制限抵抗R1をさらに含むことができる。
【0043】
図1は、実施形態の発光モジュールの例示に過ぎず、実施形態はこのような構成に限定されない。すなわち、実施形態の発光モジュールが複数の発光素子パッケージを有し、各発光素子パッケージが一つの発光セル及び該発光セルの点滅を制御する点滅制御部を含みさえすれば、発光モジュールはいかなる形態であってもよい。
【0044】
以下、上述した構成を有する
図1に示した発光モジュールの動作を、添付の図面を参照して、次のように説明する。しかし、以下に説明される発光モジュールの動作、すなわち、点滅制御部の動作は例示に過ぎず、様々な形態で発光セルの発光素子を動作させることができることはもちろんである。
【0045】
図2Aは、実施形態に係る
図1に示された第k点滅制御部42−kの回路図を示し、
図2Bは、
図2Aに示された第k点滅制御部42−kの両端にかかる電圧V
kC、及び第k点滅制御部42−kに流れる電流I
kCの特性を示すグラフである。ここで、2≦k≦Mである。
【0046】
図2Aに示す第k点滅制御部42−kは、抵抗R2、スイッチング素子50、比較器52、基準電圧発生部54及び駆動信号発生部60を含む。
【0047】
スイッチング素子50は、比較器52の出力に応答してターンオンされたり、またはターンオフされたりするスイッチング動作を行う。例えば、
図2Aに示すように、スイッチング素子50は、電界効果トランジスタ(FET:Field Effect Transistor)の形態で具現されてもよいが、これに限定されず、バイポーラ接合トランジスタの形態で具現されてもよい。
【0048】
比較器52は、FET50のソース(source)と抵抗R2間の電圧と基準電圧とを比較し、比較された結果をFET52のゲートに印加する。抵抗R2は、FET50のソースと第2端子42Bとの間に接続される。
【0049】
基準電圧発生部54は、第1端子42Aと第2端子42Bとの間の電圧降下を用いて、基準電圧を発生する。ここで、第k発光セル44−kに含まれた発光素子が発光ダイオードとして具現される場合、第1端子42Aは、第k発光セル44−kに含まれた互いに直列接続された第1〜第N発光ダイオードのうち第1発光ダイオードの陽極に接続され、第2端子42Bは、第N発光ダイオードの陰極に接続される。ここで、Nは、1以上の正の整数である。
【0050】
駆動信号発生部60は、論理部62、レベル検出部64及び比較器66,68を含む。レベル検出部64は、第1端子42Aでの電圧V
kCの下降レベルまたは上昇レベルを検出し、検出結果を論理部62に出力する。比較器66は、第1臨界電圧V
THと電圧V
kCとを比較し、比較結果を論理部62に出力する。比較器68は、第2臨界電圧V
TLと電圧V
kCとを比較し、比較結果を論理部62に出力する。第1及び第2臨界電圧V
TH,V
TLは、発光素子Dの順方向電圧降下に最も近似した電圧である。
【0051】
論理部62は、レベル検出部64の出力と比較器66,68の出力との論理組合せを行い、論理組合せの結果を比較器52を駆動させる信号として出力する。
【0052】
前述した構成を有する第k点滅制御部42−kは、次のように動作する。
【0053】
図2Bを参照すると、第k点滅制御部42−kは、第k発光セル44−kの両端にかかる電圧V
kに基づいて、第k発光セル44−kを介して流れる電流を制御する。第k−1発光セル44−(k−1)と第k発光セル44−kとが直列に接続されており、第k点滅制御部42−kは、第k発光セル44−kに並列に接続される。
【0054】
まず、整流部30で整流された外部駆動電圧のレベルが上昇する間、第k点滅制御部42−kの両端の電圧V
kCが開始(startup)電圧よりも大きくなるとき、第k点滅制御部42−kに電流I
kCが流れ始めると、第k発光セル44−kに電流I
kLが流れないようになる(すなわち、I
kL=0)。第k点滅制御部42−kに流れる電流I
kCが増加すると、第k点滅制御部42−kは電圧制御電流源として動作する。このとき、交流電源10からの電流は第k点滅制御部42−kと第k−1発光セル44−(k−1)を通じて流れる。
【0055】
第k点滅制御部42−kの両端の電圧V
kCが、ドロップアウト(dropout)電圧V
Dよりも大きく、第2臨界電圧V
TLよりも小さいとき、第k点滅制御部42−kに流れる電流I
kCは所定の電流I
MAXに調節されて、第k発光セル44−kに流れる電流I
kLは、相変らず、‘0’となる。
【0056】
もし、第k点滅制御部42−kの両端の電圧V
kCが第2臨界電圧V
TLよりも大きいとき、第k点滅制御部42−kはターンオフされ、交流電源10からの電流は第k発光セル44−kと第k−1発光セル44−(k−1)を通じて流れる。
【0057】
次に、整流部30で整流された外部駆動電圧のレベルが下降する間、第k点滅制御部42−kの両端の電圧V
kCが第1臨界電圧V
THよりも大きくなるとき、第k点滅制御部42−kはターンオフ状態を維持し、交流電源10からの電流は第k発光セル44−kと第k−1発光セル44−(k−1)を通じて流れる。
【0058】
第k点滅制御部42−kの両端の電圧V
kCが第1臨界電圧V
THよりも小さく、ドロップアウト電圧V
Dよりも大きくなるとき、第k点滅制御部42−kはターンオンされて、第k発光セル44−kに電流I
kLが所定の電流I
MAXで流れ始めた後、第k発光セル44−kに電流I
kLが流れないようになる。すなわち、第k発光セル44−kに流れる電流は第k点滅制御部42−kにバイパスされて、交流電源10からの電流は第k点滅制御部42−kと第k−1発光セル44−(k−1)を通じて流れるようになる。
【0059】
第k点滅制御部42−kの両端の電圧V
kCがドロップアウト電圧V
Dよりも小さくなるとき、電圧V
kCのレベルによって電流I
kCが調節され、第k発光セル44−kに電流I
kLが流れないようになる。
【0060】
前述したような第k点滅制御部42−kの動作に基づいて、
図1に示した発光モジュールの全体動作について説明すると、次の通りである。
【0061】
図3は、第1〜第4点滅制御部42−1〜42−4の電圧V
mC及び電流i
mCの特性を示すグラフであり、
図4の(a)は、整流部30で整流された外部駆動電圧を示すグラフであり、
図4の(b)は、発光モジュールに流れる電流i
LEDを示すグラフである。
【0062】
図3及び
図4の(b)に示すように、各発光セル44−1〜44−4の所定の電流I
MAX1,I
MAX2,I
MAX3,I
MAX4は互いに異なり、第1臨界電圧V
TH1,V
TH2,V
TH3,V
TH4は互いに異なり、第2臨界電圧V
TL1,V
TL2,V
TL3,V
TL4は互いに異なる。
【0063】
また、整流された外部駆動電圧のレベルが上昇する間、所定の電流I
MAX1,I
MAX2,I
MAX3,I
MAX4のうち最も小さい所定の電流I
MAX1が流れる第1点滅制御部42−1がターンオンされ始め、先にターンオフされる。また、整流された外部駆動電圧のレベルが下降する間、第1臨界電圧V
TH1,V
TH2,V
TH3,V
TH4のうち最も大きい第1臨界電圧V
TH4を有する第4点滅制御部42−4が先にターンオンされる。
【0064】
図5A乃至
図5Dは、第1〜第4発光セル44−1〜44−4が順次点灯する様子を示す。ここで、発光モジュールに流れる電流i
LEDは矢印で示し、電流i
LEDが流れる経路上に位置した発光セルに含まれた発光素子Dは点灯し、そうでない発光素子Dは消灯される。
【0065】
すなわち、0≦t≦t
1において、
図5Aに示すように、第1発光セル44−1が点灯し、第2〜第4発光セル44−2〜44−4は消灯される。このとき、交流電源10からの電流は第2〜第4発光セル44−2〜44−4を介して流れず、第1〜第4点滅制御部42−1〜42−4と第1発光セル44−1を介して流れる。
【0066】
その後、t
1≦t≦t
2において、
図5Bに示すように、第1及び第2発光セル44−1,44−2が点灯し、第3及び第4発光セル44−3,44−4は消灯される。このとき、交流電源10からの電流は第3及び第4発光セル44−3,44−4と第2点滅制御部42−2を介して流れず、第1、第3及び第4点滅制御部42−1,42−3,42−4と第1及び第2発光セル44−1,44−2を介して流れる。
【0067】
その後、t
2≦t≦t
3において、
図5Cに示すように、第1〜第3発光セル44−1〜44−3)が点灯し、第4発光セル44−4は消灯される。このとき、交流電源10からの電流は第4発光セル44−4と第2及び第3点滅制御部42−2,42−3を介して流れず、第1及び第4点滅制御部42−1,42−4と第1〜第3発光セル44−1,44−2,44−3を介して流れる。
【0068】
その後、t
3≦t≦t
4において、
図5Dに示すように、第1〜第4発光セル44−4が全て点灯する。このとき、交流電源10からの電流は第2〜第4点滅制御部42−2〜42−4を介して流れず、第1点滅制御部42−1と第1〜第4発光セル44−1〜44−4を介して流れる。
【0069】
一方、整流された外部駆動電圧のレベルの大きな変動から発光モジュールを保護するために、
図1に示すように、電流制限抵抗R1がさらに配置される。
図4の(b)を参照すると、電流制限抵抗R1が配置される場合の電流i
LED 80のレベルは、電流制限抵抗R1が配置されない場合の電流i
LED 82よりも大きいことがわかる。
【0070】
既存の発光モジュールの場合、発光素子パッケージに含まれた各発光素子を駆動する駆動ICは、発光素子パッケージの内部ではなく外部に配置された。反面、実施形態に係る発光モジュールの場合、前述したように、発光セル44−1〜44−4及び点滅制御部42−1〜42−4は単一の発光素子パッケージ40−1〜40−4の内部に配置される。したがって、発光モジュールにおいて点滅制御部42−1〜42−4の設置のための空間を減らすことができると共に、駆動ICのための空間に制約を受けないので、発光モジュールの設計の多様化を図ることができる。
【0071】
また、既存の発光モジュールの場合、一つの駆動ICにより全ての発光素子の点滅を制御した。しかし、前述したように、実施形態に係る発光モジュールは、各発光セル44−m別に点滅制御部42−mを配置し、一つの発光セル44−mの点滅を一つの点滅制御部42−mにより制御する。したがって、実施形態に係る発光モジュールにおいて、各発光素子パッケージ40−mに内蔵される各点滅制御部42−mの耐圧を高く設計する必要がない。例えば、各発光セル44−mに含まれる発光素子Dの個数が4個である場合、点滅制御部42−mの耐圧は80Vであればよい。このように、耐圧が低い場合、耐圧が高い場合と比較するとき、製造コストが低減され、設計が容易になり、回路効率を改善することができる。例えば、既存の駆動ICの耐圧が600Vであり、実施形態の点滅制御部42−mの耐圧が80Vである場合、10%〜20%まで製造コストが低減され、既存の回路効率が80%〜85%である反面、実施形態の回路効率は88%〜90%であり得る。
【0072】
図1の発光モジュールにおいて、各発光素子パッケージ40−1〜40−Mは、発光形態、作製方式及び使用基板の形態によって様々な種類に区分することができる。
【0073】
以下、前述した発光素子パッケージ40−1〜40−Mがチップオンボード(COB:Chip On Board)形態で具現される場合、及びパッケージオンボード(POB:Package On Board)形態で具現される場合について説明するが、実施形態はこれに限されず、発光素子パッケージは他の形態で具現してもよい。
【0074】
まず、各発光セル44−1〜44−Mに含まれる発光素子Dの個数は4個であり、基板がCOB形態である場合の発光素子パッケージ40−mについて、次のように説明する。
【0075】
図6は、実施形態に係る発光素子パッケージ40−mの平面図を示し、
図7は、
図6の7−7'線に沿って切断した断面図を示す。
【0076】
図6及び
図7を参照すると、発光素子パッケージ40−mは、パッド102〜108、基板140、モールディング部材150、ワイヤ160、発光素子D及び点滅制御部42−mを含む。
【0077】
パッド102〜108には、整流部30から出力される整流された外部駆動電圧が印加される。すなわち、パッド104〜108は、
図2Aに示した第1端子42Aと接続され、パッド102は第2端子42Bと接続され得る。
【0078】
基板140は、絶縁体に回路パターンが印刷されたものであってもよい。例えば、印刷回路基板(PCB:Printed Circuit Board)、メタルコア(metal core)PCB、軟性PCB、セラミックPCBなどを含むことができる。
【0079】
例えば、基板140は、金属層110、絶縁層120及び配線層130を含むことができる。金属層110及び配線層130のそれぞれの材質は、銀(Ag)やアルミニウム(Al)のような金属物質のうち少なくとも一つ、またはこれらの組み合わせを含むことができる。絶縁層120は金属層110上に配置され、配線層130は絶縁層120上に配置される。絶縁層120の材質は樹脂を含むことができる。
【0080】
図7の場合、金属層110及び絶縁層120は、それぞれ単一層であるものと例示しているが、実施形態はこれに限定されない。すなわち、金属層110は複数の層で具現してもよく、絶縁層120も複数の層で具現することができる。
【0081】
配線層130は、絶縁層120上に互いに電気的に離隔して配置された第1及び第2配線層132,134を含む。発光素子Dは、第1及び第2配線層132,134のいずれか一つの上に配置され、ワイヤ160により第1及び第2配線層132,134と電気的に接続することができる。
図7は、発光素子Dが接着部材(図示せず)により第1配線層132上に配置された場合を示しているが、これに限定されず、発光素子Dは第2配線層134上に配置されてもよい。
【0082】
モールディング部材150は、発光素子Dを包囲して保護できるように、発光素子Dを覆いながら基板140上に配置される。このとき、点滅制御部42−mはモールディング部材150によって覆われない。また、モールディング部材150は、蛍光体を含むことで、発光素子Dから放出された光の波長を変化させることができる。
【0083】
既存の発光モジュールの場合、複数の発光素子は一つの基板140上に配置される反面、実施形態に係る発光モジュールの場合、各発光素子パッケージの基板140は互いに離隔して配置されてもよく、発光素子パッケージそれぞれの基板140は一体化して具現してもよい。
【0084】
次に、各発光セル44−mに含まれた発光素子Dの個数が3個であり、基板がPOB(Package On Board)形態である場合の発光素子パッケージ40−mについて、次のように説明する。
【0085】
図8は、他の実施形態に係る発光素子パッケージ40−mの平面図を示し、
図9は、
図8の9−9'線に沿って切断した断面図を示す。
【0086】
図8及び
図9を参照すると、発光素子パッケージ40−mは、第1及び第2リードフレーム210,212、絶縁層220、ハウジング(housing)230、ワイヤ242,244,246、モールディング部材250、発光素子D及び点滅制御部42−mを含む。
【0087】
まず、ハウジング230は、第1及び第2リードフレーム210,212上に配置されて、キャビティ236を形成する。ハウジング230は第1及び第2領域232,234を含む。第1領域232から延設された第2領域234は傾斜を有することができる。すなわち、ハウジング230は、傾斜した内側面230Aを有することができる。このような傾斜によって、発光素子Dから放出された光は上部方向に容易に反射されて、光抽出効率を改善することができる。ハウジング230は、ポリフタルアミド(PPA)などのようなプラスチック樹脂を射出成形して具現することができる。金型内に第1及び第2リードフレーム210,212を位置させた状態で、プラスチック樹脂を成形するインサート射出成形を用いて、ハウジング230を形成することができる。
【0088】
第1及び第2リードフレーム210,212は、絶縁層220によって互いに電気的に離隔している。第1及び第2リードフレーム210,212は、発光素子Dから発生した光を反射させて光効率を増加させる役割を果たすこともでき、発光素子Dから発生した熱を外部に排出させる役割を果たすこともできる。絶縁層220の材質は、SiO
2、SiO
x、SiO
xN
y、Si
3N
4、Al
2O
3を含むことができるが、これに限定しない。
【0089】
発光素子Dは、キャビティ236内において第1リードフレーム210上に配置され、点滅制御部42−mは、キャビティ236内において第2リードフレーム212上に配置される。発光素子Dは、ワイヤ242を介して第1リードフレーム210と電気的に接続され、ワイヤ244を介して第2リードフレーム212と電気的に接続される。点滅制御部42−mは、ワイヤ246を介して第1リードフレーム210と電気的に接続可能である。
【0090】
第1及び第2リードフレーム210,212のそれぞれは、電気伝導性及び熱伝導性に優れた材質からなることができる。例えば、第1及び第2リードフレーム210,212の材質は、銀(Ag)やアルミニウム(Al)のような金属物質のうち少なくとも一つ、またはこれらの組み合わせを含むことができる。
【0091】
モールディング部材250は、発光素子D及び点滅制御部42−mを包囲して保護できるように、発光素子D及び点滅制御部42−mを覆いながら第1及び第2リードフレーム210,212上のキャビティ236に埋め込まれる。また、モールディング部材250は、蛍光体を含むことで、発光素子Dから放出された光の波長を変化させることができる。
【0092】
図7及び
図9に示したモールディング部材150,250は、金型を用いたモールディング、例えば、トランスファモールディングによって所定のレンズ形状を有するように形成することができる。代案として、
図9を参照すると、透光性樹脂をキャビティ236内に注入してモールディング部材250を形成してもよい。
【0093】
一方、
図6乃至
図9に示された点滅制御部42−mは、外部から流入した静電気による発光素子Dの静電放電を防止する役割を果たす。すなわち、点滅制御部42−mは、既存のツェナーダイオードの役割を果たすことができる。よって、実施形態に係る発光モジュールでは別途のツェナーダイオードを必要としない。したがって、高価なツェナーダイオードが省略されるので、工程が単純化されることによって製造コストを低減することができる。
【0094】
また、既存のツェナーダイオードが配置された位置に点滅制御部42−mを配置することができる。この場合、発光素子パッケージ40−mの内部に点滅制御部42−mを位置させる別途の領域が要求されない。
【0095】
一方、
図7及び
図9において、発光素子Dは、水平型構造を有する発光素子であるものと例示しているが、実施形態はこれに限定されない。すなわち、発光素子Dは、垂直型やフリップチップボンディング構造を有してもよい。
【0096】
図10は、
図7及び
図9に例示した発光素子Dの断面図を示す。
【0097】
図10に示した発光素子Dは、基板310、発光構造物320、第1及び第2オーミック接触層332,334、及び第1及び第2電極342,344を含む。
【0098】
基板310は、導電型物質または非導電型物質を含むことができる。例えば、基板310は、サファイア(Al
2O
3)、GaN、SiC、ZnO、GaP、InP、Ga
2O
3、GaAs及びSiのうち少なくとも一つを含むことができる。
【0099】
基板310と発光構造物320との間に格子不整合を緩和させるためにバッファ層(図示せず)がさらに配置されてもよい。バッファ層は、例えば、Al、In、N及びGaから構成される群から選択された少なくとも一つの物質を含むことができるが、これに限定されない。また、バッファ層は、単層または多層構造を有してもよい。
【0100】
発光構造物320は、基板310上に順次積層されて配置された第1導電型半導体層322、活性層324及び第2導電型半導体層326を含む。
【0101】
第1導電型半導体層322は、第1導電型ドーパントがドープされたIII−V族またはII−VI族などの化合物半導体で具現することができる。第1導電型半導体層322がn型半導体層である場合、第1導電型ドーパントは、n型ドーパントとして、Si、Ge、Sn、Se、Teを含むことができるが、これに限定されない。
【0102】
例えば、第1導電型半導体層322は、In
xAl
yGa
(1−x−y)N(0≦x≦1、0≦y≦1、0≦x+y≦1)の組成式を有する半導体物質を含むことができる。第1導電型半導体層322は、GaN、InN、AlN、InGaN、AlGaN、InAlGaN、AlInN、AlGaAs、InGaAs、AlInGaAs、GaP、AlGaP、InGaP、AlInGaP、InPのいずれか一つ以上を含むことができる。
【0103】
活性層324は、第1導電型半導体層322を通じて注入される電子(または、正孔)と、第2導電型半導体層326を通じて注入される正孔(または、電子)とが会って、活性層324をなす物質固有のエネルギーバンドによって決定されるエネルギーを有する光を放出する層である。
【0104】
活性層324は、単一井戸構造、多重井戸構造、単一量子井戸構造、多重量子井戸構造(MQW:Multi Quantum Well)、量子線(Quantum−Wire)構造、または量子点(Quantum Dot)構造のうち少なくともいずれか一つで形成することができる。
【0105】
活性層324の井戸層/障壁層は、InGaN/GaN、InGaN/InGaN、GaN/AlGaN、InAlGaN/GaN、GaAs(InGaAs)/AlGaAs、GaP(InGaP)/AlGaPのいずれか一つ以上のペア構造で形成することができるが、これに限定されない。井戸層は、障壁層のバンドギャップエネルギーよりも低いバンドギャップエネルギーを有する物質で形成することができる。
【0106】
活性層324の上または/及び下には導電型クラッド層(図示せず)を形成することができる。導電型クラッド層は、活性層324の障壁層のバンドギャップエネルギーよりもさらに高いバンドギャップエネルギーを有する半導体で形成することができる。例えば、導電型クラッド層は、GaN、AlGaN、InAlGaNまたは超格子構造などを含むことができる。また、導電型クラッド層は、n型またはp型にドープされてもよい。
【0107】
第2導電型半導体層326は、半導体化合物で形成することができる。III−V族またはII−VI族などの化合物半導体で具現することができる。例えば、第2導電型半導体層326は、In
xAl
yGa
1−x−yN(0≦x≦1、0≦y≦1、0≦x+y≦1)の組成式を有する半導体物質を含むことができる。第2導電型半導体層326には第2導電型ドーパントがドープされてもよい。第2導電型半導体層326がp型半導体層である場合、第2導電型ドーパントは、p型ドーパントとして、Mg、Zn、Ca、Sr、Baなどを含むことができる。
【0108】
第1導電型半導体層322はn型半導体層で、第2導電型半導体層326はp型半導体層で具現することができる。または、第1導電型半導体層322はp型半導体層で、第2導電型半導体層326はn型半導体層で具現してもよい。また、第2導電型半導体層326の下には、n型またはp型半導体層を含む半導体層がさらに形成されてもよい。これによって、発光構造物320は、N−P接合構造、P−N接合構造、N−P−N接合構造、P−N−P接合構造のいずれか一つの構造で具現することができる。
【0109】
一方、第1オーミック接触層332は、第1導電型半導体層322のオーミック特性を向上させる役割を果たす。例えば、第1オーミック接触層332は、ITO(indium tin oxide)、IZO(indium zinc oxide)、IZTO(indium zinc tin oxide)、IAZO(indium aluminum zinc oxide)、IGZO(indium gallium zinc oxide)、IGTO(indium gallium tin oxide)、AZO(aluminum zinc oxide)、ATO(antimony tin oxide)、GZO(gallium zinc oxide)、IZON(IZO Nitride)、AGZO(Al−Ga ZnO)、IGZO(In−Ga ZnO)、ZnO、IrOx、RuOx、NiO、RuOx/ITO、Ni/IrOx/Au、及びNi/IrOx/Au/ITO、Ag、Ni、Cr、Ti、Al、Rh、Pd、Ir、Sn、In、Ru、Mg、Zn、Pt、Au、Hfのうち少なくとも一つを含んで形成することができ、これらの材料に限定されない。
【0110】
第2オーミック接触層334は、第2導電型半導体層326のオーミック特性を向上させる役割を果たす。第2導電型半導体層326がp型半導体層である時、第2導電型半導体層326の不純物ドーピング濃度が低いため接触抵抗が高く、そのため、良くないオーミック特性を有することがある。第2オーミック接触層334は、このようなオーミック特性を改善する役割を果たすことができる。第2オーミック接触層334は、In、Zn、Sn、Al、Ga、Sb、N、Ir、Ag、Ni、Cr、Ti、Rh、Pd、Ru、Mg、Pt、Au、Hfのうち少なくとも一つ及び酸素を含むことができる。または、第2オーミック接触層334は、ITO(indium tin oxide)、IZO(indium zinc oxide)、IZTO(indium zinc tin oxide)、IAZO(indium aluminum zinc oxide)、IGZO(indium gallium zinc oxide)、IGTO(indium gallium tin oxide)、AZO(aluminum zinc oxide)、ATO(antimony tin oxide)、GZO(gallium zinc oxide)、IZON(IZO Nitride)、AGZO(Al−Ga ZnO)、IGZO(In−Ga ZnO)、ZnO、IrOx、RuOx、NiO、RuOx/ITO、Ni/IrOx/Au、及びNi/IrOx/Au/ITO、Ag、Ni、Cr、Ti、Al、Rh、Pd、Ir、Sn、In、Ru、Mg、Zn、Pt、Au、Hfのうち少なくとも一つを含んで形成することができ、これらの材料に限定されない。
【0111】
第1電極342は第1オーミック接触層332上に配置され、第2電極344は第2オーミック接触層334上に配置される。例えば、アルミニウム(Al)、チタン(Ti)、クロム(Cr)、ニッケル(Ni)、銅(Cu)、金(Au)のうち少なくとも一つを含んで単層または多層構造で、第1及び第2電極342,334を形成することができる。
【0112】
第1電極342は、ワイヤ352によって、
図7に示した第1配線層132と接続され、第2電極344は、ワイヤ354によって第2配線層134と接続されてもよい。この場合、ワイヤ352、354は、
図7に示したワイヤ160に該当する。
【0113】
または、第1電極342は、ワイヤ352によって、
図9に示した第1リードフレーム210と接続され、ワイヤ354によって第2リードフレーム212と接続されてもよい。この場合、ワイヤ352、354は、
図9に示したワイヤ242,244にそれぞれ該当する。
【0114】
図11は、実施形態に係る発光モジュールを含む照明装置の一実施形態を示す分解斜視図である。
【0115】
実施形態に係る照明装置は、光を投射する発光モジュール600と、発光モジュール600が内蔵されるハウジング400と、発光モジュール600の熱を放出する放熱部500と、発光モジュール600及び放熱部500をハウジング400に結合するホルダー700とを含んでなる。
【0116】
ハウジング400は、電気ソケット(図示せず)に結合されるソケット結合部410と、ソケット結合部410と連結され、発光モジュール600が内蔵されるボディー420とを含む。ボディー420には、一つの空気流動口430が貫通して形成されてもよい。
【0117】
ハウジング400のボディー420上に複数個の空気流動口430が備えられているが、空気流動口430は、一つの空気流動口からなってもよく、複数個の流動口を、図示のように放射状に配置すること以外に、多様に配置可能である。
【0118】
発光モジュール600は、発光素子パッケージ及び制御部を含み、
図1に示した発光モジュールに該当することができる。発光モジュール600は、ハウジング400の開口部に挿入可能な形状とすることができ、後述するように、放熱部500に熱を伝達するために熱伝導率の高い物質からなることができる。
【0119】
発光モジュール600の下部にはホルダー700が備えられ、ホルダー700はフレーム及び他の空気流動口を含むことができる。また、図示していないが、発光モジュール600の下部には光学部材が備えられて、発光モジュール600から投射される光を拡散、散乱または収斂させることができる。
【0120】
図12は、実施形態に係る発光モジュールを含む表示装置800の一実施形態を示す分解斜視図である。
【0121】
図12を参照すると、実施形態に係る表示装置800は、発光モジュール830,835と、ボトムカバー810上の反射板820と、反射板820の前方に配置され、発光モジュールから放出される光を表示装置の前方にガイドする導光板840と、導光板840の前方に配置される第1プリズムシート850及び第2プリズムシート860と、第2プリズムシート860の前方に配置されるパネル870と、パネル870の前方に配置されるカラーフィルター880とを含んでなる。
【0122】
発光モジュールは、回路基板830上に配置された発光素子835を含んでなり、
図1の発光モジュールに該当することができる。
【0123】
ボトムカバー810は、表示装置800内の構成要素を収納することができる。反射板820は、同図のように別途の構成要素として設けてもよく、導光板840の後面やボトムカバー810の前面に反射度の高い物質でコーティングする形態で設けてもよい。
【0124】
ここで、反射板820は、反射率が高く、超薄型に形成可能な素材を使用することができ、ポリエチレンテレフタレート(PET:PolyEthylene Terephtalate)を使用することができる。
【0125】
導光板840は、発光モジュールから放出される光を散乱させて、その光が液晶表示装置の画面の全領域にわたって均一に分布するようにする。したがって、導光板840は、屈折率及び透過率の良い材料からなり、ポリメチルメタクリレート(PolyMethylMethAcrylate;PMMA)、ポリカーボネート(PolyCarbonate;PC)、またはポリエチレン(PolyEthylene;PE)などで形成することができる。そして、導光板が省略され、反射板820上の空間で光が伝達されるエアーガイド方式も可能である。
【0126】
第1プリズムシート850は、支持フィルムの一面に、透光性で且つ弾性を有する重合体材料で形成され、重合体は、複数個の立体構造が反復して形成されたプリズム層を有することができる。ここで、前記複数個のパターンは、図示のように、山と谷が反復的にストライプ状に備えられてもよい。
【0127】
第2プリズムシート860における支持フィルムの一面の山と谷の方向は、第1プリズムシート850内の支持フィルムの一面の山と谷の方向に対して垂直とすることができる。これは、発光モジュールと反射板から伝達された光をパネル870の全方向に均一に分散させるためである。
【0128】
本実施形態において、第1プリズムシート850及び第2プリズムシート860が光学シートを構成するが、光学シートは、他の組み合わせ、例えば、マイクロレンズアレイからなってもよく、拡散シートとマイクロレンズアレイとの組み合わせ、または一つのプリズムシートとマイクロレンズアレイとの組み合わせなどからなってもよい。
【0129】
パネル870としては、液晶表示パネル(Liquid crystal display)を配置してもよいが、液晶表示パネル以外に、光源を必要とする他の種類のディスプレイ装置を備えてもよい。
【0130】
パネル870は、ガラスボディー同士間に液晶が位置し、光の偏光性を用いるために偏光板を両ガラスボディーに載せた状態となっている。ここで、液晶は、液体と固体の中間的な特性を有しており、液体のように流動性を有する有機分子である液晶が結晶のように規則的に配列された状態を有するもので、前記分子配列が外部電界によって変化する性質を用いて画像を表示する。
【0131】
表示装置に使用される液晶表示パネルは、アクティブマトリクス(Active Matrix)方式を用いるもので、各画素に供給される電圧を調節するスイッチとしてトランジスタを使用する。
【0132】
パネル870の前面にはカラーフィルター880が備えられ、パネル870から投射された光を、それぞれの画素ごとに赤色、緑色及び青色の光のみを透過することで画像を表現することができる。
【0133】
以上、実施形態を中心に説明したが、これは単なる例示であり、本発明を限定するものではなく、本発明の属する分野における通常の知識を有する者であれば、本実施形態の本質的な特性を逸脱しない範囲で、以上で例示していない様々な変形及び応用が可能であるということが理解されるであろう。例えば、実施形態に具体的に示した各構成要素は変形実施が可能である。そして、このような変形及び応用に係る差異点は、添付の特許請求の範囲で規定する本発明の範囲に含まれるものと解釈しなければならない。