(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
前記CPU制御部は、前記状態情報信号が正常であれば、正常状態情報信号を前記点弧信号出力制御部に送信する、請求項1〜3のいずれか一項に記載の無効電力補償装置の制御装置。
前記コントローラは、前記非正常状態情報信号を基に該当エラーを訂正したエラー訂正信号を生成して、前記生成されたエラー訂正信号を前記CPU制御部に送信する、請求項12に記載の無効電力補償装置の制御装置。
前記複数のバルブそれぞれから入力されたデータバック信号を前記バルブ信号処理部に送信し、前記点弧信号出力制御部から生成された点弧信号を前記複数のバルブそれぞれに送信するサブモジュールインタフェースを更に含む、請求項1〜14のいずれか一項に記載の無効電力補償装置の制御装置。
【背景技術】
【0002】
超高圧直流送電(HIGH VOLTAGE DIRECT CURRENT;HVDC)は、送電側から発電所で生産される交流電力を直流電力に変換させて送電した後、需要側で直流電力を交流電力に再変換させた後に該当需要先に交流電力を供給する送電方式をいう。
【0003】
無効電力補償装置(Static Var Compensator)は、電気送配電の際に損失される無効電力を補充して電力運送の安定性を高める装置であり、既存の電流型HVDCシステムのサイリスタ(Thyristor)の電力変換技術を応用して、交流系統が持つ電力損失の限界を補完したシステムである。
【0004】
無効電力補償装置(Static Var Compensator)は、主に電力会社、鉄鋼会社はもちろんフレキシブル交流送電システム(Flexible AC Transmission System;FACTS)の核心設備に活用される。フレキシブル交流送電システムは、風力、太陽光などの新再生エネルギーの発電量が急変しても安定的に電力を供給することができるので、送電損失を最小化し、既存の電力網を効率的に活用でき、また、系統の安定を維持することができる。
【0005】
無効電力補償装置のVDI(Valve destruction interface)は、上位制御器から送信された点弧信号とバルブを制御するゲートユニット(Gate Unit)から受けたデータバック(Databack)信号を加算して最終点弧信号を生成して、ゲートユニットに伝送する。しかし、バルブの運営中に発生し得る様々な条件によってデータバック信号の種類と数字が急増してシステムの構成に多くの困難が生じる可能性がある。また、不安定な環境によってエラーが発生した際に、エラーに対処し処理するために多くの時間と労働力が投入されなければならなかった。
【0006】
例えば、従来の無効電力を補償するためのシステムは下位システムからデータをそれぞれ受け取り、それを計算してエラーをチェックし、それぞれ受け取ったデータからサイリスタのエラー、コンダクティング情報のエラー、ガンマ演算情報のエラー及びBOD(Break−Over Diode)情報のエラーを確認しており、これら全ての情報のエラーを確認して異常がない場合は、点弧信号を出力してデータ情報に異常が無いことを通知した。
【0007】
特に、従来では点弧信号の開始点を基準にバルブの状態を確認して制御することが主な目的であった。
【0008】
その結果、運営中に発生し得る様々な条件によってデータバック信号の種類と数字が急増して、システムの構成に多くの困難が生じることになった。
【0009】
また、従来では不安定な環境でのエラーが発生した際に、それに対処し処理するために多くの時間と労働力が投入されなければならなかった。特に、点弧信号を基準に16.67msを一の周期に設定しているため、全体システム上でゲートユニットを同時に制御することに限界があった。該当ラインで一の周期制御動作が終わっても他のラインの制御動作が終わらなければ次のシーケンスに進行されない問題があった。
【0010】
また、従来では上位制御器のC&P(Control and protection)を経てバルブに信号を送信する信号送信の複雑性があった。
【発明を実施するための形態】
【0028】
図1は、本発明の無効電力補償装置の制御器である分散制御器の構造を示す図である。
【0029】
図1は、本発明の無効電力補償装置に適用されるVDI(Valve destruction interface)の構造を説明するための図である。
【0030】
図1に示されているように、無効電力補償装置のVDI(Valve destruction interface)は、バルブを制御するVBE(Valve Based Electronics)装備の一部分である。
【0031】
図2は、本発明の上位制御器に含まれる分散制御器または上位制御器と複数のバルブの間の信号送受信を説明するための図である。
【0032】
図2は、本発明の無効電力補償装置に適用されるVDI(Valve destruction interface)への信号送信を説明するための図である。上位制御器100は、VBE(Valve Based Electronics)とC&P(Control and protection)を含むことができる。VBE(Valve Based Electronics)はVDI(Valve destruction interface)を含むことができる。
【0033】
VDI(Valve destruction interface)は、バルブを制御するVBE(Valve Based Electronics)装備の一部分であり、VDI(Valve destruction interface)は複数のバルブ20を分散して制御することができる。
【0034】
以下の説明では、VDI(Valve destruction interface)を分散制御器10として説明することができ、VBE(Valve Based Electronics)はバルブ制御器9として説明することができ、C&P(Control and protection)はシステム制御器8として説明することができる。
【0035】
上位制御器100は、バルブ制御器9とシステム制御器8を含み、バルブ制御器9は分散制御器10を含むことができる。
【0036】
図1及び
図2に示されているように、無効電力補償装置の制御装置1000は分散制御器10とコントローラ101を含むことができる。
【0037】
分散制御器10は、システム制御器8から制御信号を受け取って、エラー有無信号を生成するモニタリング制御部14と複数のバルブ20それぞれからそれぞれのデータバック信号の入力を受けてバルブ状態信号を生成するバルブ信号処理部12を含む。
【0038】
また、分散制御器10はエラー有無信号とバルブ状態信号を基に正常または非正常の少なくとも1つの状態情報信号を出力するCPU制御部18と、状態情報信号が正常であれば、正常状態情報信号の入力を受けて複数のバルブ20それぞれに点弧信号を送信する点弧信号出力制御部16を含むことができる。
【0039】
CPU制御部18は、エラー有無信号とバルブ状態信号を基に非正常状態情報信号が生成されれば、それをコントローラ101に送信することができる。
【0040】
コントローラ101は非正常状態情報信号を受信すると、非正常状態の問題を解決して、CPU制御部18にエラー訂正信号を送信することができる。
【0041】
CPU制御部18は、エラー訂正信号を受信すると、点弧信号出力制御部16に正常状態情報信号を送信することができる。以後、点弧信号出力制御部16は複数のバルブ20それぞれに点弧信号を送信することができる。
【0042】
モニタリング制御部14は、毎周期ごとに前記エラー有無信号を初期化し、設定周期内に前記制御信号が入力されなければ、エラー有無信号のうちエラー信号を出力することができる。
【0043】
CPU制御部18は、エラー有無信号のうちエラー信号の入力を受けて、コントローラ101に送信することができる。
【0044】
モニタリング制御部14は、設定周期内で発生したエラーの回数とエラーが発生したラインの情報を確認することができる。
【0045】
エラーが発生したラインはデータバック信号と対応し、モニタリング制御部14は、対応するデータバック信号を介してエラーが発生したラインの位置を把握することができる。
【0046】
設定周期は、モニタリング制御部14がシステム制御器8から制御信号を受ける周期である。
【0047】
毎周期は、一の周期が繰り返される周期であり、好ましくは一の周期は16.67msに設定される。
【0048】
以下では、無効電力補償装置の制御装置1000に含まれる分散制御器10を説明する。詳しくは、分散制御器10はバルブ信号処理部12、モニタリング制御部14、点弧信号出力制御部16及びCPU制御部18を含むことができる。
【0049】
バルブ信号処理部12は、複数のバルブ20から受けたデータバック信号を分析することができ、バルブ状態信号を出力することができる。
【0050】
データバック(databack)信号は、複数のバルブ20の現在状態情報を含んでいる信号である。
【0051】
複数のバルブ20それぞれは、複数のサイリスタ(図示せず)が互いに直列に連結された形態であり、複数のサイリスタ(図示せず)それぞれはゲートユニットを含むことができる。
【0052】
バルブ信号処理部12は、複数のバルブ20からそれぞれのデータバック信号を受信し処理して、複数のバルブ20それぞれの状態を確認することができ、それぞれのバルブ20から受信したデータバック信号を分析してバルブ状態信号を出力することができる。
【0053】
詳しくは、バルブ信号処理部12は複数のバルブ20の少なくとも1つのデータバック信号を受信することができ、バルブ信号処理部12は複数のバルブ20それぞれに連結されたライン(line)を介してデータバック信号を受信することができ、前記連結されたラインは有線または無線である。
【0054】
モニタリング制御部14は、上位制御器100のシステム制御器8から制御信号を受信することができ、システム制御器8から受信した制御信号に対する確認信号である制御確認信号をシステム制御器8に送信することができる。制御信号は、複数のバルブ20のターンオン/オフ信号である。
【0055】
モニタリング制御部14は、上位制御器100のシステム制御器8から制御信号を受信してエラー有無信号を生成することができ、エラー有無信号をCPU制御部18に送信することができる。
【0056】
CPU制御部18は、中央処理装置(Central Processing Unit;CPU)を制御することができ、CPU制御部18は、分散制御器10に入力される全ての信号を組み合わせて中央処理装置と点弧信号出力制御部16に状態情報信号を伝送することができる。
【0057】
CPU制御部18は、バルブ信号処理部12から受信されたバルブ状態信号とモニタリング制御部14から受信されたエラー有無信号を組み合わせて状態情報信号を出力することができる。状態情報信号が正常であれば、正常状態情報信号が点弧信号出力制御部16に送信され、状態情報信号が非正常であれば、非正常状態情報信号がコントローラ101に送信される。
【0058】
点弧信号出力制御部16は、正常状態情報信号が入力されると、正常状態情報信号に応答して点弧信号を各バルブ20に出力することができる。各バルブ20は点弧信号に応答して点弧される。
【0059】
CPU制御部18は、複数のバルブ20から特定イベント、エラー、バルブエラーなどの状況が発生すると、状態情報信号を非正常であると判断して、非正常状態情報信号をコントローラ101に送信することができる。
【0060】
CPU制御部18は、コントローラ101を介して非正常状態情報信号の問題を解決することができ、コントローラ101は非正常状態情報信号の問題を解決すると、CPU制御部18にエラー訂正信号を送信することができる。コントローラ101は中央処理装置(Central Processing Unit;CPU)である。
【0061】
コントローラ101は、CPU制御部18に含まれてもよく、または別途の装置であってもよいが、これについては限定しない。
【0062】
CPU制御部18はエラー訂正信号の入力を受けると、点弧信号出力制御部16に正常状態情報信号を送信することができる。
【0063】
CPU制御部18は、コントローラ101を介して非正常状態情報信号の問題を解決すると、点弧信号出力制御部16に正常状態情報信号を送信することができる。
【0064】
点弧信号出力制御部16は正常状態情報信号を受信すると、点弧信号を出力することができる。
【0065】
状態情報信号は、複数のバルブ20の状態を示す信号である。複数のバルブ20の少なくとも1つが誤作動、破損、結線されると、CPU制御部18は非正常状態情報信号を生成してコントローラ101に伝送することができ、複数のバルブ20の状態が正常であれば、正常状態情報信号を生成して点弧信号出力制御部16に送信することができる。
【0066】
点弧信号出力制御部16は、動作命令である点弧信号を複数のバルブ20それぞれに送信することができ、点弧信号は各バルブ20のターンオン信号である。
【0067】
複数のバルブ20に点弧信号を送信するにあたって、分散制御器10はシステム制御器8を経ずに、分散制御器10の点弧信号出力制御部16を介して直接点弧信号を複数のバルブ20に送信することができるため、複数のバルブ20を迅速に点弧することができ、信号処理方法が簡素化する。
【0068】
複数のバルブ20に点弧信号を送信するにあたって、無効電力補償装置の制御装置1000はシステム制御器8を経ずに、点弧信号出力制御部16を介して直接点弧信号を複数のバルブ20に送信することができるため、複数のバルブ20を迅速に点弧することができ、信号処理方法が簡素化する。
【0069】
即ち、複数のバルブ20それぞれに点弧信号を送信するにあたって、分散制御器10は上位制御器100のC&P(Control and protection)を経ずに、VDI(Valve destruction interface)の点弧信号出力制御部16を介して点弧信号を複数のバルブ20に送信することができるため、複数のバルブ20を迅速に点弧することができ、信号処理方法が簡素化する。
【0070】
分散制御器10は、バルブ信号処理部12を介してデータバック信号のみを受信することができ、データバック信号を介して複数のバルブ20の状態を把握することができる。
【0071】
図2に戻って、上位制御器100はバルブ制御器9とシステム制御器8を含み、バルブ制御器9は分散制御器10を含むことができる。
【0072】
複数のバルブ20それぞれのデータバック信号は上位制御器100に送信され、詳しくは、上位制御器100のシステム制御器8とバルブ制御器9の分散制御器10に送信される。
【0073】
システム制御器8は、制御信号をバルブ制御器9に送信するか、または、システム制御器8は制御信号をバルブ制御器9を経由せずに直接分散制御器10に送信することができる。
【0074】
分散制御器10は、制御信号とデータバック信号を組み合わせて、状態情報信号を出力することができる。分散制御器10は状態情報信号が正常であれば、複数のバルブ20それぞれに点弧信号を送信し、分散制御器10は状態情報信号が非正常であれば、コントローラ101に非正常状態情報信号を送信することができる。コントローラ101は、非正常状態情報信号を基に、その問題を把握して問題を解決した後、エラー訂正信号を分散制御器10に送信することができる。
【0075】
分散制御器10は、コントローラ101からエラー訂正信号を受信すると、エラー訂正信号に応答して点弧信号を生成した後、その点弧信号を複数のバルブ20それぞれに送信することができる。
【0076】
詳しくは、複数のバルブ20それぞれは、データバック信号を分散制御器10のバルブ信号処理部12に送信することができる。
【0077】
システム制御器8は、制御信号を分散制御器10のモニタリング制御部14に送信することができる。
【0078】
分散制御器10のCPU制御部18は、モニタリング制御部14が入力を受けた制御信号とバルブ信号処理部12が入力を受けたデータバック信号を組み合わせて、状態情報信号を出力することができる。点弧信号出力制御部16は状態情報信号が正常であれば、CPU制御部18から正常状態情報信号の入力を受けて、その状態情報信号に応答して複数のバルブ20それぞれに点弧信号を送信することができる。CPU制御部18は状態情報信号が非正常であれば、コントローラ101に非正常状態情報信号を送信することができる。
【0079】
コントローラ101は、非正常状態情報信号の問題を解決して分散制御器10のCPU制御部18にエラー訂正信号を送信することができる。コントローラ101は中央処理装置である。
【0080】
分散制御器10のCPU制御部18はコントローラ101からエラー訂正信号を受信すると、正常状態情報信号を生成して点弧信号出力制御部16に送信することができる。点弧信号出力制御部16は、正常状態情報信号に応答して点弧信号を生成して複数のバルブ20に送信することができる。
【0081】
図3は、本発明の上位制御器に含まれる分散制御器または上位制御器とサブモジュールインタフェースと複数のバルブの間の信号送受信を説明するための図である。
【0082】
図3は、本発明の無効電力補償装置に適用されるVDI(Valve destruction interface)とサブモジュールインタフェース (Sub―Module interface;SMI)と複数のバルブの間の信号送受信を説明するための図である。
【0083】
図3に示されているように、上位制御器100はバルブ制御器9とシステム制御器8を含み、バルブ制御器は分散制御器10を含むことができる。
【0084】
複数のバルブ20それぞれは、データバック信号をサブモジュールインタフェース30に送信することができる。サブモジュールインタフェース30は、複数のバルブ20それぞれから受信したデータバック信号を上位制御器100に送信することができる。サブモジュールインタフェース30は、上位制御器100から受信した信号を複数のバルブ20それぞれに送信することができる。
【0085】
詳しくは、複数のバルブ20それぞれは、データバック信号をサブモジュールインタフェース30に送信することができ、サブモジュールインタフェース30は、複数のバルブ20それぞれから受信したデータバック信号をシステム制御器8とバルブ制御器9に送信することができる。
【0086】
サブモジュールインタフェース30は、複数のバルブ20それぞれから受信したデータバック信号をバルブ制御器9の分散制御器10に送信することができる。
【0087】
サブモジュールインタフェース30は、上位制御器100から受信した点弧信号を複数のバルブ20それぞれに送信することができる。
【0088】
システム制御器8は、制御信号を分散制御器10に送信することができる。
【0089】
分散制御器10は、システム制御器8の制御信号と複数のバルブ20のデータバック信号を組み合わせて、状態情報信号を出力することができる。分散制御器10は状態情報信号が正常であれば、サブモジュールインタフェース30に点弧信号を送信し、サブモジュールインタフェース30は点弧信号を複数のバルブ20それぞれに送信することができる。また、分散制御器10は状態情報信号が非正常であれば、コントローラ101に非正常状態情報信号を送信することができる。
【0090】
コントローラ101は、非正常状態情報信号の問題を解決して、分散制御器10にエラー訂正信号を送信することができる。
【0091】
分散制御器10は、コントローラ101からエラー訂正信号を受信すると、サブモジュールインタフェース30に点弧信号を送信することができ、サブモジュールインタフェース30は点弧信号を受信して複数のバルブ20それぞれに送信することができる。
【0092】
図4は、本発明の無効電力補償装置の制御器の信号の組み合わせを説明するための図である。
【0093】
図4は、本発明の無効電力補償装置に適用されるVDI(Valve destruction interface)に該当する分散制御器10の点弧信号出力に関する図である。
【0094】
図4に示されているように、分散制御器10は複数のバルブ20それぞれからそれぞれのデータバック信号の入力を受けることができる(S1)。
【0095】
複数のバルブ20から入力されるそれぞれのデータバック信号は、分散制御器10のデジタル変換装置(図示せず)を介してそれぞれのデジタル信号に変換される(S2)。
【0096】
それぞれのデジタル信号は、分散制御器10を介して論理和(OR)演算され(S3)、論理和(OR)演算された信号である論理和信号はラッチ(latch)に送信され、ラッチは論理和信号とフィードバック信号の入力を受けることができる(S4)。フィードバック信号は、後述する現在の第2論理積信号よりも以前に発生した第2論理積信号である。
【0097】
ラッチ(latch)は、デジタル信号を一時的に保持または記憶する動作機構である。
【0098】
論理和信号とフィードバック信号がディレイされたディレイ信号が生成され(S5)、CPU制御部18はディレイ信号を受信することができる。
【0099】
分散制御器10は、システム制御器8から制御信号を受信することができ(S6)、また、分散制御器10はシステム制御器8から二重化制御信号を受信することができる(S7)。
【0100】
システム制御器8の制御信号は、第一の論理積演算が行われた後出力され、分散制御器10は第一の論理積演算が行われた第1論理積信号を受信することができる。
【0101】
分散制御器10は、S5から入力されたディレイ信号とS6から入力された第1論理積信号を第二の論理積演算を介して正常であるかを判断することができる(S8)。第二の論理積演算によって1(High)が出力されれば、正常であると判断され、0(Low)が出力されれば、非正常であると判断される。または、0(Low)が出力されれば、正常であると判断され、1(High)が出力されれば、非正常であると判断される。正常であると判断される場合、第2論理積信号が出力される。
【0102】
二重化制御信号は、上述したシステム制御器8とは異なるシステム制御器の制御信号であってもよく、二重化制御信号は複数のバルブ20のうちターンオン信号のみで構成することができる。
【0103】
第2論理積信号とシステム制御器8の二重化制御信号を基に第三の論理積演算が行われ、これによって、他のシステム制御器の状態と比較することができる(S9)。
【0104】
分散制御器10は、ディレイ信号と第1論理積信号を第二の論理積演算を介して正常であるか否かを判断し、正常であると判断されると、第2論理積信号を生成して出力することができる(S8)。
【0105】
分散制御器10は、第2論理積信号を点弧信号に変換して、該当点弧信号を用いて複数のバルブ20を点弧することができる(S10)。
【0106】
複数のバルブ20のターンオンは複数のバルブ20が点弧されたことであり、複数のバルブ20のターンオフは複数のバルブが点弧されていないことである。
【0107】
図5は、本発明の無効電力補償装置の制御器で送信する信号と複数のバルブで生じる電圧と電流の関係を説明するための図である。
【0108】
図5は、本発明の無効電力補償装置に適用される分散制御器10に入力される信号を説明するための図である。
【0109】
図5(a)は、複数のバルブ20のうち1つのバルブからのデータバック信号の出力を示す図であり、横軸は時間(t)を示し、縦軸はデータバック信号(s)の出力を示すことができる。
【0110】
複数のバルブ20は、ターンオフの際にそれぞれのデータバック信号を出力して上位制御器100に直接送信することができ、または、サブモジュールインタフェース30を介して上位制御器100に送信することができる。
【0111】
図5(b)は、上位制御器100のシステム制御器8から出力される制御信号を示した図であり、横軸は時間(t)であり、縦軸は制御信号の信号(s)である。
【0112】
システム制御器8の制御信号は分散制御器9に送信され、分散制御器9は制御信号を受信して複数のバルブ20に点弧信号を送信することができる。
【0113】
図5(c)は、複数のバルブ20で点弧信号を受信することを示す図であり、横軸は時間(t)であり、縦軸は受信した点弧信号の信号(s)である。
【0114】
図5(d)は、複数のバルブ20のターンオフの際にバルブ20に印加される電圧(V)を示す図であり、横軸は時間(t)を示し、縦軸は電圧(V)を示すことができる。
【0115】
複数のバルブ20に点弧信号が入力されなければ複数のバルブ20はターンオフしないため、複数のバルブ20には電圧(V)が形成される。複数のバルブ20に点弧信号が印加されて複数のバルブ20がターンオンすると、複数のバルブ20には電圧(V)が形成されない。
【0116】
図5(e)は、複数のバルブ20のターンオンの際に複数のバルブ20に印加される電流(I)を示す図であり、横軸は時間(t)を示し、縦軸は電流(I)を示すことができる。
【0117】
複数のバルブ20に点弧信号が入力されなければ複数のバルブ20はターンオフしないため、複数のバルブ20には電流(I)が流れず、複数のバルブ20に点弧信号が印加されて複数のバルブ20がターンオンすると、複数のバルブ20は電流(I)が流れるため、交流電流波形が形成される。
【0118】
図6は、本発明の無効電力補償装置の制御器の制御方法を説明するためのフローチャートである。
【0119】
無効電力補償装置の制御方法(S100)は、モニタリング制御部14がシステム制御器8から制御信号を受け取ってエラー有無信号を生成し、バルブ信号処理部12が複数のバルブ20それぞれからそれぞれのデータバック信号の入力を受けてバルブ状態信号を生成する(S102)。
【0120】
分散制御器10は、複数のバルブ20それぞれのデータバック信号だけではなく、複数のバルブ20の少なくとも1つの焼損、各バルブ20のターンオン/オフ動作、複数のバルブ20の誤動作信号などの入力を受けることができる。上位制御器100のシステム制御器8は、複数のバルブ20それぞれのデータバック信号だけではなく、複数のバルブ20の少なくとも1つの焼損、複数のバルブ20のターンオン/オフ動作、複数のバルブ20の少なくとも1つの誤動作信号などの入力を受けることができる。これによって、システム制御器8はバルブ制御器9の分散制御器10に制御信号を送信することができ、詳しくは、システム制御器8から生成された制御信号は分散制御器10のモニタリング制御部14に入力され、複数のバルブ20それぞれのデータバック信号は分散制御器10のバルブ信号処理部12に入力される。
【0121】
モニタリング制御部14は、制御信号を基にエラー有無信号を生成してCPU制御部18に伝送することができる。バルブ信号処理部は、データバック信号を基にバルブ状態信号を生成してCPU制御部18に伝送することができる。
【0122】
CPU制御部18は、エラー有無信号とバルブ状態信号に基づいて状態情報信号を生成した後、状態情報信号が正常であるか否かを判断することができる(S104)。
【0123】
CPU制御部18は判断した結果、状態情報信号が正常であれば、正常状態情報信号を点弧信号出力制御部16に送信することができる(S106)。
【0124】
CPU制御部18は、状態情報信号が非正常であれば、非正常状態情報信号をコントローラ101に送信することができる。コントローラ101が非正常状態情報信号のエラーを訂正して、CPU制御部18にエラー訂正信号を送信すると(S108)、CPU制御部18はエラー訂正信号に応答して正常状態情報信号を生成し、正常状態情報信号を点弧信号出力制御部16に送信することができる。
【0125】
さらに具体的に、CPU制御部18は、バルブ信号処理部12から入力されたデータバック信号とモニタリング制御部14から入力された制御信号を組み合わせて状態情報信号を生成することができる(S104)。
【0126】
CPU制御部18は、入力されたデータバック信号と制御信号を介して複数のバルブ20が正常であるかを判断することができ、正常であれば、正常状態情報信号を生成し、非正常であれば、非正常状態情報信号を生成することができる。
【0127】
CPU制御部18は、正常状態情報信号を生成すると(S106)、点弧信号出力制御部16に正常状態情報信号を送信し、点弧信号出力制御部16は正常状態情報信号を受信すると、複数のバルブ20に点弧信号を送信することができる(S110)。
【0128】
CPU制御部18は、非正常状態情報信号を生成すると、コントローラ101に非正常状態情報信号を送信することができる(S108)。
【0129】
コントローラ101は、非正常状態情報信号を受信すると、それを解決してCPU制御部18にエラー訂正信号を送信することができる。
【0130】
CPU制御部18は、エラー訂正信号に応答して正常状態情報信号を生成し、正常状態情報信号を点弧信号出力制御部16に送信することができる。
【0131】
点弧信号出力制御部16は、CPU制御部18から正常状態情報信号を受信すると、正常状態情報信号に応答して点弧信号を生成し、そのように生成された点弧信号を複数のバルブ20それぞれに送信することができる(S110)。
【0132】
複数のバルブ20は、点弧信号を受信して複数のバルブ20の少なくとも1つのバルブを点弧することができる(S112)。点弧はバルブのターンオン動作である。
【0133】
分散制御器10は、正常状態情報信号をシステム制御器8に送信せずに、直接点弧信号出力制御部16に正常状態情報信号を送信してバルブを点弧することができる。
【0134】
本発明の無効電力補償装置の制御装置は、バルブ信号処理部を介して直接データバック信号の入力を受けてリアルタイムで処理可能であるため、信号処理の迅速性を高めることができる。
【0135】
また、本発明の無効電力補償装置の制御装置は、点弧信号処理部を介して複数のバルブに直接点弧信号を送信することができるため、信号処理の迅速性を高めることができる。
【0136】
また、本発明の無効電力補償装置の制御装置は、バルブ信号処理部を介して複数のバルブのデータバック信号とモニタリング制御部の制御信号を区分して受信することができるため、信号処理の信頼度を高めることができる。
【0137】
また、本発明の無効電力補償装置の制御装置は、データバック信号を介してエラーが発生したラインを把握することができるため、保守作業の迅速性を高めることができる。