特許第6471627号(P6471627)IP Force 特許公報掲載プロジェクト 2022.1.31 β版

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(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】特許公報(B2)
(11)【特許番号】6471627
(24)【登録日】2019年2月1日
(45)【発行日】2019年2月20日
(54)【発明の名称】耐火障壁および耐火障壁配設構造
(51)【国際特許分類】
   E04B 1/94 20060101AFI20190207BHJP
   E04B 2/74 20060101ALI20190207BHJP
【FI】
   E04B1/94 L
   E04B1/94 U
   E04B1/94 V
   E04B2/74 551Z
【請求項の数】4
【全頁数】9
(21)【出願番号】特願2015-130270(P2015-130270)
(22)【出願日】2015年6月29日
(65)【公開番号】特開2017-14739(P2017-14739A)
(43)【公開日】2017年1月19日
【審査請求日】2018年3月15日
(73)【特許権者】
【識別番号】000211307
【氏名又は名称】中国電力株式会社
(74)【代理人】
【識別番号】100126561
【弁理士】
【氏名又は名称】原嶋 成時郎
(72)【発明者】
【氏名】児玉 賢司
【審査官】 土屋 保光
(56)【参考文献】
【文献】 実公昭52−007217(JP,Y1)
【文献】 実開平06−010581(JP,U)
【文献】 特開平10−266403(JP,A)
【文献】 特開平09−228510(JP,A)
【文献】 実開昭51−057509(JP,U)
【文献】 特開2004−176316(JP,A)
【文献】 実開昭50−083112(JP,U)
【文献】 特開2009−299379(JP,A)
【文献】 実開平07−006312(JP,U)
【文献】 特開平10−061064(JP,A)
【文献】 特開昭61−174287(JP,A)
【文献】 特開平09−059509(JP,A)
【文献】 特開2007−224508(JP,A)
【文献】 米国特許出願公開第2004/0068948(US,A1)
(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
E04B 1/62 − 1/99
E04B 2/74
E04B 2/56
E05G 1/024
C09K 21/00
(57)【特許請求の範囲】
【請求項1】
金属板間に防御材が充填され所定の耐火性を有する耐火パネルと、
ケイ酸カルシウム板からなり所定の耐火性を有し、前記耐火パネルの少なくとも一方の面を覆うように配設される耐火ボードと、
前記耐火パネルと前記耐火ボードとの間に配設され、前記耐火パネルと前記耐火ボードとの間に隙間を形成するスペーサと、
を備えることを特徴とする耐火障壁。
【請求項2】
前記スペーサは、前記耐火パネルの金属板に溶接されネジ孔が形成され、
前記耐火ボードに形成された挿入孔にボルトが挿入され、該ボルトが前記ネジ孔に螺合されて前記耐火ボードが前記耐火パネルに固定されている、
ことを特徴とする請求項1に記載の耐火障壁。
【請求項3】
前記耐火ボードの少なくとも表面を覆って該耐火ボードの損傷を防止する表層板を備える、
ことを特徴とする請求項1または2のいずれか1項に記載の耐火障壁。
【請求項4】
請求項1から3のいずれか1項に記載の耐火障壁を配設する耐火障壁配設構造であって、
隣接する前記耐火パネルと前記耐火パネルとの隙間に対向する、隣接する前記耐火ボードと前記耐火ボードとの隙間に、耐火性と伸縮性を有するコーキングが施されている、ことを特徴とする。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
この発明は、所定時間の耐火性能を備える耐火障壁および、この耐火障壁を配設する耐火障壁配設構造に関する。
【背景技術】
【0002】
従来、建築基準法で規定・要求されている壁や床の耐火性能は2時間までであり、3時間の耐火性能は仕様上規定されていなかった。また、金庫室等の耐火性の乾式パネルとして、金属板間に防御材が充填されたもの(SMV、スーパーモジュラーボールト)が知られている。また、個別の大臣認定で、3時間の耐火性能を有する壁は存在するが、耐震性を備えていない。一方、実用発電用原子炉等に係る新規制基準では、3時間の耐火性能を備えた耐火障壁の設置が要求されており、併せて耐震性も要求されている。このような要求に対して、鉄筋コンクリート造の壁であれば、厚さを150mm以上にすることで要求を満たすことが可能である。
【0003】
一方、耐火性と施工性とに優れている、という間仕切り壁の耐火壁構造が知られている(例えば、特許文献1参照。)。この耐火壁構造は、天井面および床面にそれぞれ上部ランナーおよび下部ランナーが取り付けられ、上部ランナーおよび下部ランナー間に複数のスタッドが立設されている。また、ケイ酸カルシウム板からなる下張り耐火板と上張り耐火板とで構成された耐火材が、各スタッドの両側面にそれぞれ取り付けられ、上部ランナーと天井面との間に、加熱によって膨張する熱膨張性耐火材が挿入されているものである。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0004】
【特許文献1】特開2012−052333号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0005】
ところで、将来的に取り外しや移動(レイアウト変更)などが必要な場合や、構造上重量物に耐えられない場合などがあり、このような場合には鉄筋コンクリートを適用するのが困難であり、軽量な乾式壁での対応が望まれる。また、特許文献1に記載の耐火壁構造では、耐震性を備えておらず、表面の損傷等が生じやすい。
【0006】
そこでこの発明は、要求仕様に対応可能で構成が簡易な耐火障壁および耐火障壁配設構造を提供することを目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0007】
上記課題を解決するために、請求項1の発明は、金属板間に防御材が充填され所定の耐火性を有する耐火パネルと、ケイ酸カルシウム板からなり所定の耐火性を有し、前記耐火パネルの少なくとも一方の面を覆うように配設される耐火ボードと、前記耐火パネルと前記耐火ボードとの間に配設され、前記耐火パネルと前記耐火ボードとの間に隙間を形成するスペーサと、を備えることを特徴とする耐火障壁である。
【0008】
請求項2の発明は、請求項1に記載の耐火障壁において、前記スペーサは、前記耐火パネルの金属板に溶接されネジ孔が形成され、前記耐火ボードに形成された挿入孔にボルトが挿入され、該ボルトが前記ネジ孔に螺合されて前記耐火ボードが前記耐火パネルに固定されている、ことを特徴とする。
【0009】
請求項3の発明は、請求項1または2に記載の耐火障壁において、前記耐火ボードの少なくとも表面を覆って該耐火ボードの損傷を防止する表層板を備える、ことを特徴とする。
【0010】
請求項4の発明は、請求項1から3のいずれか1項に記載の耐火障壁を配設する耐火障壁配設構造であって、隣接する前記耐火パネルと前記耐火パネルとの隙間に対向する、隣接する前記耐火ボードと前記耐火ボードとの隙間に、耐火性と伸縮性を有するコーキングが施されている、ことを特徴とする。
【発明の効果】
【0011】
請求項1の発明によれば、ケイ酸カルシウム板からなる耐火ボードを耐火パネルに配設する構成のため、所定の耐火性等を有する耐火パネルと耐火ボードを組み合わせるだけで、要求仕様(長時間の耐火性能等)に柔軟に対応することが可能となる。しかも、耐火パネルが既製品である場合には、既製の耐火パネルに耐火ボードを配設するだけの簡易な構成でよく、鉄筋コンクリートのように全く新たに造形、施工する必要がなく、労力や時間、費用を削減することが可能となる。
【0012】
また、耐火ボードがケイ酸カルシウム板からなる乾式壁のため、軽量で、将来的に取り外しや移動などが必要な場合にも容易に対応が可能である。さらに、スペーサによって耐火パネルと耐火ボードとの間に隙間が形成されているため、障壁全体の耐火性能を向上させることが可能となる。
【0013】
請求項2の発明によれば、スペーサを介して耐火ボードが耐火パネルにボルト固定されているため、耐火パネルに直接ボルト固定できない場合でも、確実かつ強固に耐火ボードを配設することが可能となる。
【0014】
請求項3の発明によれば、耐火ボードの少なくとも表面が表層板で覆われているため、耐火ボードの損傷・欠損を防止することができ、障壁全体の耐火性能や外観等を維持することができる。
【0015】
請求項4の発明によれば、耐火パネル間の隙間に対向する耐火ボード間の隙間に、伸縮性を有するコーキングが施されているため、耐火パネル間の伸縮に伴って耐火ボード間も隙間なく伸縮する。そして、耐火性を有するコーキングによって耐火性能を維持することができる。このように、耐火パネル間が伸縮しても、隙間を生じることなく耐火性能を維持することができる。
【図面の簡単な説明】
【0016】
図1】この発明の実施の形態に係る耐火障壁の積層構造を示す断面図である。
図2図1の耐火障壁の隣接部の積層構造を示す断面図である。
図3図1の耐火障壁の配設状態を示す平面図である。
図4図1の耐火障壁の耐火パネルの積層構造を示す断面図である。
図5図1の耐火障壁の下部の支持構造を示す断面図である。
図6図1の耐火障壁の側部の支持構造を示す断面図である。
図7図1の耐火障壁の上部の支持構造を示す断面図である。
図8図1の耐火障壁の配設例を示す断面図である。
【発明を実施するための形態】
【0017】
以下、この発明を図示の実施の形態に基づいて説明する。
【0018】
図1図8は、この発明の実施の形態を示し、図1は、この実施の形態に係る耐火障壁1の積層構造を示す断面図である。この耐火障壁1は、所定の耐火性能を備えた乾式の障壁・壁パネルであり、主として、耐火パネル2と、耐火ボード3と、表層板4と、スペーサ5と、を備えている。ここで、この実施の形態では、3時間の耐火性能を備える場合について説明する。また、この耐火障壁1は、図3に示すように、発電所の建物の廊下100に沿って横並びに複数配設されるものとし、廊下100の周りにはコンクリート壁(躯体)101等が設けられている。
【0019】
耐火パネル2は、所定の耐火性能を備える乾式の壁パネル(SMV、スーパーモジュラーボールト)であり、図4に示すように、鋼板(金属板)21と鋼板21との間に特殊防御合金が含有された特殊充填材(防御材)22が充填されている。この耐火パネル2は、既製・既存のパネルであり、所定の耐火性能を有するとともに所定の耐震性を有し、厚みは120mmで、横と縦が所定の長さに設定されている。
【0020】
耐火ボード3は、ケイ酸カルシウム板からなり所定の耐火性を有する乾式のボードであり、耐火パネル2の一方の面を覆って耐火パネル2に重なるように配設されている。この耐火ボード3の厚みは、耐火パネル2に配設された状態で、耐火障壁1が3時間の(所定の)耐火性能を有するように設定されている。この実施の形態では、20mmに設定されている。
【0021】
表層板4は、耐火ボード3の少なくとも表面を覆って該耐火ボード3の損傷を防止する表面板である。すなわち、1.6mmの鋼板で構成され、図2に示すように、耐火ボード3の表面(反耐火パネル2側の面)と側面の一部を覆い、耐火ボード3の損傷・欠損を防止・抑制する。
【0022】
スペーサ5は、耐火パネル2と耐火ボード3との間に配設され、耐火パネル2と耐火ボード3との間に所定の隙間を形成するものである。すなわち、帯状の鋼板製で、上下方向に延びて配設され、所定の間隔で複数(この実施の形態では3つ)配設されている。ここで、スペーサ5の厚みは、後述するボルト6を強固に締め付けられるように設定され、スペーサ5の幅と長さは、耐火ボード3が耐火パネル2に強固に安定して配設されるように設定されている。そして、このスペーサ5によって耐火パネル2と耐火ボード3との間に所定の隙間が形成され、耐火障壁1全体の断熱性、耐火性が向上するようになっている。
【0023】
このようなスペーサ5を介して次のように、耐火ボード3と表層板4が耐火パネル2に配設されている。すなわち、図2に示すように、各スペーサ5は、耐火パネル2の鋼板21に溶接され、両端に配設されたスペーサ5(中央のスペーサ5を除く)には、複数のネジ孔52が形成されている。ここで、符号51は溶接部を示す。
【0024】
また、スペーサ5のネジ孔52に対向して、耐火ボード3および表層板4に挿入孔31が形成されている。そして、挿入孔31にボルト6が挿入され、該ボルト6がスペーサ5のネジ孔52に螺合されて、スペーサ5を介して耐火ボード3と表層板4が耐火パネル2に固定されている、
【0025】
このような耐火障壁1を横並びに複数配設する耐火障壁配設構造において、隣接する耐火パネル2と耐火パネル2との隙間2Aに対向する、隣接する耐火ボード3と耐火ボード3との隙間3Aに、耐火性と伸縮性を有するコーキングが施されている。すなわち、耐火パネル2間の隙間2Aに対向する耐火ボード3間の隙間3Aに、耐火性と伸縮性を備えたコーキング材(目地材)7が充填されている。このコーキング材7は、所定の耐火性能を備えるとともに、耐火パネル2および耐火ボード3が伸縮するのに追従して伸縮する弾性を備えている。ここで、耐火パネル2の側面は段差状・階段状に形成され、隣接する耐火パネル2の側面同士が嵌合することで、隣接する耐火パネル2同士が支え合うようになっている。
【0026】
次に、このような耐火障壁1の端部構造および耐火障壁配設構造について説明する。ここで、わかりやすくするために、耐火ボード3と表層板4とスペーサ5を追加ボードユニット30として図示、説明する。
【0027】
まず、耐火障壁1の下部の支持構造を図5に示す。すなわち、断面が略L字状の第1の受け金具81がプラグボルト82によって床102に固定され、この第1の受け金具81に耐火パネル2の下部が装着されている。また、追加ボードユニット30は、床102まで達して延び、第1の受け金具81の垂直部81aとで耐火パネル2の下部を挟持している。
【0028】
次に、耐火障壁1の側部の支持構造を図6に示す。すなわち、断面が略L字状の第2の受け金具83がアンカーボルト84によってコンクリート壁101に固定され、この第2の受け金具83に耐火パネル2の側部が装着されている。また、追加ボードユニット30は、コンクリート壁101まで達して延び、第2の受け金具83の水平部83aとで耐火パネル2の側部を挟持している。さらに、第2の受け金具83と耐火パネル2との間にはロックウール85が充填され、耐火パネル2の伸縮を吸収でき、かつ、耐火パネル2とコンクリート壁101とを断熱するようになっている。
【0029】
耐火障壁1の上部の支持構造を図7に示す。すなわち、耐火障壁1の上部に耐火天井パネル10が水平に取り付けられている。この耐火天井パネル10は、耐火障壁1と同等の構成で耐火パネル2と追加ボードユニット30を備えている。そして、ハンチ103側つまり反耐火障壁1側の端部において、追加ボードユニット30が耐火パネル2に対して略直角に曲がってハンチ103まで達し、ユニット端部30aとパネル端部2aとに分かれている。
【0030】
一方、断面が略L字状の第3の受け金具86がアンカーボルト87によってハンチ103に固定され、この第3の受け金具86の水平部86a上に耐火パネル2のパネル端部2aが位置し、第3の受け金具86の垂直部86bが追加ボードユニット30のユニット端部30a内に位置している。また、パネル端部2aの上方の鋼板21には、水平に延びて第3の受け金具86の垂直部86bに達するリブ板88が溶接されている。さらに、ユニット端部30aおよびパネル端部2aと第3の受け金具86との間にはロックウール89が充填されている。
【0031】
以上のように、本耐火障壁1によれば、ケイ酸カルシウム板からなる耐火ボード3を耐火パネル2に配設する構成のため、所定の耐火性等を有する耐火パネル2と耐火ボード3を組み合わせるだけで、要求仕様(長時間の耐火性能等)に柔軟に対応することが可能となる。しかも、耐火パネル2が既製品であるため、既製の耐火パネル2に耐火ボード3を配設するだけでよく、鉄筋コンクリートのように全く新たに造形、施工する必要がなく、労力や時間、費用を削減することが可能となる。
【0032】
また、耐火パネル2が乾式パネルで耐火ボード3もケイ酸カルシウム板からなり、全体が乾式壁のため、軽量で施工、取扱いが容易であり、将来的に取り外しや移動(レイアウト変更)などが必要な場合にも容易に対応が可能である。さらに、スペーサ5によって耐火パネル2と耐火ボード3との間に隙間が形成されているため、耐火障壁1全体の耐火性能を向上させることが可能となる。しかも、従来では、所定の耐震性が要求される場合には、改めて耐震性を考慮した構造にしなければならないが、所定の耐震性を有する耐火パネル2を使用することで、容易に耐火障壁1全体に耐震性を備えることが可能となる。
【0033】
一方、スペーサ5を介して耐火ボード3が耐火パネル2にボルト固定されているため、耐火パネル2に直接ボルト固定できない場合でも、確実かつ強固に耐火ボード3を配設することが可能となる。また、耐火ボード3の表面が表層板4で覆われているため、耐火ボード3の損傷・欠損を防止することができ、耐火障壁1全体の耐火性能や外観等を維持することができる。
【0034】
また、本耐火障壁配設構造によれば、耐火パネル2間の隙間2Aに対向する耐火ボード3間の隙間3Aに、伸縮性を有するコーキング材7が充填されているため、耐火パネル2間の伸縮に伴って耐火ボード3間も隙間なく伸縮する。そして、耐火性を有するコーキング材7によって耐火性能を維持することができる。このように、耐火パネル2間が伸縮しても、隙間を生じることなく耐火性能を維持することができる。
【0035】
以上、この発明の実施の形態について説明したが、具体的な構成は、上記の実施の形態に限られるものではなく、この発明の要旨を逸脱しない範囲の設計の変更等があっても、この発明に含まれる。例えば、上記の実施の形態では、耐火パネル2の一方の面を覆うように耐火ボード3が配設されているが、要求される耐火時間などに応じて耐火パネル2の両面を覆うように耐火ボード3を配設してもよい。また、耐火障壁1の端部構造は、上記(図5図7)以外の構造であってもよく、また、躯体の形状等に合わせて耐火障壁1の形状を変えてもよい。例えば、受け金具81、83、86と耐火パネル2とをボルトで締結してもよい。
【0036】
さらに、耐火障壁1や耐火天井パネル10の形状、位置関係も、上記以外のものであってもよい。例えば、図8に示すように、耐火天井パネル10が略L字状で垂直部10aが下方に長く延び、垂直部10aの下端縁から耐火障壁1が下方に延びるように配設してもよい。ここで、図7図8中の符号104は、天井床であり、耐火障壁1や耐火天井パネル10を支持する役割を備えている。
【符号の説明】
【0037】
1 耐火障壁
10 耐火天井パネル
2 耐火パネル
21 鋼板(金属板)
22 特殊充填材(防御材)
2A 隙間
3 耐火ボード
31 挿入孔
3A 隙間
30 追加ボードユニット
4 表層板
5 スペーサ
52 ネジ孔
6 ボルト
7 コーキング材
図1
図2
図3
図4
図5
図6
図7
図8