(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
前記表示部は、前記測定値の履歴情報をスクロールさせるためのスクロール部を表示し、前記スクロール部に対する操作に応じて、前記注目機器の測定値の履歴情報および少なくとも一つの前記関連機器の測定値の履歴情報を連動してスクロールさせる、
請求項1または2記載のプラント運転支援システム。
前記表示部は、前記スクロール部に対する操作に応じて、前記注目機器のイベントの履歴情報および少なくとも一つの前記関連機器のイベントの履歴情報を連動してスクロールさせる、
請求項3記載のプラント運転支援システム。
【発明を実施するための最良の形態】
【0018】
以下、プラント運転支援システム、情報処理装置、端末装置、および表示方法を、図面を参照して説明する。
【0019】
図1は、プラント運転支援システム1の全体構成を示すブロック図である。
図1に示されるように、プラント運転支援システム1は、端末装置10と、無線アクセスポイント(またはゲートウェイ装置)20と、情報処理装置30と、制御装置40と、フィールド機器50および60とを備える。
【0020】
端末装置10と無線アクセスポイント20とは、無線ネットワークN1を介して接続される。また、無線アクセスポイント20および情報処理装置30は、イントラネットN2に接続されている。無線ネットワークN1は、無線アクセスポイント20によってプラントの現場に設置される無線のネットワークである。この無線ネットワークN1は、例えばWi−Fi(登録商標)、WiMAX(登録商標)、3G/LTE(登録商標)、ISA100.11a、およびWirelessHART(登録商標)等の無線通信規格に準拠した無線通信が可能な無線ネットワークである。イントラネットN2は、例えばプラントの監視室内に敷設されたイーサネット(登録商標)等のネットワークである。
【0021】
ここで、プラントとしては、化学等の工業プラントの他、ガス田や油田等の井戸元やその周辺を管理制御するプラント、水力・火力・原子力等の発電を管理制御するプラント、太陽光や風力等の環境発電を管理制御するプラント、上下水やダム等を管理制御するプラント等がある。
【0022】
また、フィールド機器50および60は、例えば流量計や温度センサ等のセンサ機器、流量制御弁や開閉弁等のバルブ機器、ファンやモータ等のアクチュエータ機器、その他のプラントの現場に設置される機器である。フィールド機器50および60は、制御装置40によって制御される機器である。制御装置40とフィールド機器50および60は、フィールドネットワークN3を介して接続されている。
【0023】
図1においては、一例として、フィールド機器50を流量計、フィールド機器60をバルブ機器として示している。制御装置40は、流量計50によって測定されたパイプ内を流れる流体の流量に基づき、バルブ機器60の開閉動作を制御する。なお、フィールド機器50および60は、パイプやバルブ機器の振動をモニターする振動センサ、アクチュエータ機器から発する音をモニターする騒音センサであってもよい。
【0024】
プラントで異常が発生した場合、プラントの作業員Wは異常原因を調査する。端末装置10は、調査対象のフィールド機器を指定するために用いられる装置であり、プラントの作業員Wによって使用される。端末装置10は、例えばタブレット型のコンピュータ、ノート型のコンピュータ、およびスマートフォンである。しかし、フィールド機器の指定および表示を行うために必要な機能を備えている端末装置であれば、任意の形態の端末装置を用いることができる。
【0025】
図2は、端末装置と情報処理装置の要部構成を示すブロック図である。
図2に示されるように、端末装置10は、指定部11と、表示部12と、通信部13とを備える。指定部11は、例えば、プラントの作業員Wからの入力を受け付けるタッチパッドである。プラントで異常が発生した場合、プラントの作業員Wは、指定部11を用いてプラントを構成する複数のフィールド機器の中から注目機器を指定する。注目機器は、プラントの作業員Wによる調査の対象とするフィールド機器である。
【0026】
表示部12は、例えば、液晶表示装置や有機EL(Electro Luminescence)表示装置等である。表示部12は、指定部11によって指定された注目機器と、注目機器と関連する関連機器とが示される関係図を表示する。関係図の詳細については後述する。通信部13は、無線アクセスポイント20へ情報を送信する送信部13aと、無線アクセスポイント20から情報を受信する受信部13bとを備える。
【0027】
図2に示されるように、情報処理装置30は、生成部31と、埋込部32と、読出/書込部33と、記憶部34と、通信部35とを備える。生成部31は、位置関係図生成部31aと、プロセス関係図生成部31bと、制御関係図生成部31cと、通信関係図生成部31dとを備え、表示部12に表示される関係図を生成する。これらの生成部31a〜31dの動作についての詳細は後述する。
【0028】
埋込部32は、フィールド機器の状態を示す履歴情報(後述する主要測定値の履歴情報およびイベントの履歴情報)と、フィールド機器の主要測定値の現在値を関係図に埋め込む。埋込部32は、測定値履歴埋込部32aと、イベント履歴埋込部32bと、現在値埋込部32cとを備える。これら埋込部32a〜32cの動作についての詳細は後述する。
【0029】
読出/書込部33は、記憶部34へ情報を書き込むとともに、記憶部34から情報を読み出す。記憶部34は、複数のフィールド機器の関係性を示す関係性情報、主要測定値履歴情報、およびイベント履歴情報を記憶している。関係性情報、主要測定値履歴情報、およびイベント履歴情報の詳細については後述する。通信部35は、無線アクセスポイント20へ情報を送信する送信部35aと、無線アクセスポイント20から情報を受信する受信部35bとを備える。
【0030】
なお、情報処理装置30は、例えばCPU(Central Processing Unit)等の演算回路を備える。CPUは、情報処理装置30(コンピュータ)にインストールされているプログラムを実行することで、生成部31、埋込部32、および読出/書込部33等の各機能を実現する。なお、これらの機能は、LSIやASIC等のハードウェアで実現されてもよい。
【0031】
図3は、位置関係図生成部によって生成される位置関係図の一例を示す図である。
図4は、記憶部に記憶されている位置関係性情報の一例を示す図である。以下、位置関係図生成部31aによる位置関係
図100の生成処理について説明する。
【0032】
位置関係図生成部31aは、読出/書込部33を用いて、
図4に示される位置関係性情報120を記憶部34から読み出す。位置関係性情報120には、機器名の情報と、フィールド機器が設置されている位置のX座標、Y座標、およびZ座標が含まれる。
【0033】
図3に示されるように、TARGET001のフィールド機器が注目機器110として指定部11によって指定された場合、位置関係図生成部31aは、位置関係性情報120からTARGET001の位置情報130を取得する。また、位置関係図生成部31aは、TARGET001からの距離が所定範囲内のフィールド機器を位置情報140に基づいて抽出する。
【0034】
その後、位置関係図生成部31aは、読出/書込部33を用いて、プラント内の複数のフィールド機器の配置関係を示す図を記憶部34から読み出す。
図3に示されるように、位置関係図生成部31aは、読み出した図に基づいて、TARGET001(注目機器)と、TARGET001からの距離が所定範囲内のフィールド機器(関連機器)とが含まれる位置関係
図100を生成する。なお、位置関係図生成部31aは、注目機器および関連機器を、他のフィールド機器と異なる色にする等して強調してもよい。
【0035】
図5は、プロセス関係図生成部によって生成されるプロセス関係図の一例を示す図である。
図6は、記憶部に記憶されているプロセス関係性情報の一例を示す図である。以下、プロセス関係図生成部31bによるプロセス関係
図200の生成処理について説明する。
【0036】
プロセス関係図生成部31bは、読出/書込部33を用いて、
図6に示されるプロセス関係性情報220を記憶部34から読み出す。プロセス関係性情報220には、機器名の情報と、フィールド機器が設置されているパイプの情報と、このパイプの上流側に設けられたパイプの情報が含まれる。
【0037】
図5に示されるように、TARGET001のフィールド機器が注目機器210として指定部11によって指定された場合、プロセス関係図生成部31bは、TARGET001とプロセス上の接続関係があるフィールド機器を抽出する。具体的に、プロセス関係図生成部31bは、
図6に示されるように、プロセス関係性情報220からTARGET001が設置されているパイプの情報230(ここでは、パイプ101)を取得する。また、プロセス関係図生成部31bは、符号240で示されるように、上流パイプがパイプ101であるフィールド機器を検索する。
図6の例では、L0011のフィールド機器が検索によって抽出される。また、TARGET001の上流パイプである100を設置パイプとしている機器名を検索して抽出してもよい。
【0038】
その後、プロセス関係図生成部31bは、読出/書込部33を用いて、プラント内の複数のフィールド機器のプロセス上の接続関係を示す図を記憶部34から読み出す。
図5に示されるように、プロセス関係図生成部31bは、読み出した図に基づいて、TARGET001(注目機器)と、TARGET001とプロセス上の接続関係があるフィールド機器(関連機器)とが含まれるプロセス関係
図200を生成する。なお、プロセス上の接続関係として、フィールド機器が設置されているパイプに基づいて検索することを説明したが、その他にも、例えば
図5のタンクT001に設置されている複数のフィールド機器を検索してもよい。
【0039】
図7は、制御関係図生成部によって生成される制御関係図の一例を示す図である。
図8は、記憶部に記憶されている制御関係性情報の一例を示す図である。以下、制御関係図生成部31cによる制御関係
図300の生成処理について説明する。
【0040】
制御関係図生成部31cは、読出/書込部33を用いて、
図8に示される制御関係性情報320を記憶部34から読み出す。制御関係性情報320には、制御ロジックの情報(例えばPID制御を実行するロジック等)と、制御ロジックの入力端に接続されているフィールド機器の情報と、制御ロジックの出力端に接続されているフィールド機器の情報とが含まれる。
【0041】
図7に示されるように、TARGET001のフィールド機器が注目機器310として指定部11によって指定された場合、制御関係図生成部31cは、TARGET001が接続されている制御ロジックと制御上の入出力関係があるフィールド機器を抽出する。具体的に、制御関係図生成部31cは、
図8の符号330に示されるように、TARGET001が接続されている制御ロジックの情報(ここでは、FIC100)を取得する。また、制御関係図生成部31cは、符号340で示されるように、制御ロジックFIC100に接続されているフィールド機器を検索する。
図8の例では、FT1001のフィールド機器が検索によって抽出される。
【0042】
その後、制御関係図生成部31cは、読出/書込部33を用いて、プラント内の複数のフィールド機器の制御上の入出力関係を示す図を記憶部34から読み出す。
図7に示されるように、制御関係図生成部31cは、読み出した図に基づいて、TARGET001(注目機器)と、TARGET001と制御上の入出力関係があるフィールド機器(関連機器)とが含まれる制御関係
図300を生成する。
【0043】
図9は、通信関係図生成部によって生成される通信関係図の一例を示す図である。
図10は、記憶部に記憶されている通信関係性情報の一例を示す図である。以下、通信関係図生成部31dによる通信関係
図400の生成処理について説明する。
【0044】
通信関係図生成部31dは、読出/書込部33を用いて、
図10に示される通信関係性情報420を記憶部34から読み出す。通信関係性情報420には、機器名の情報と、各フィールド機器の上位ノードの情報とが含まれる。
【0045】
図9に示されるように、TARGET001のフィールド機器が注目機器410として指定部11によって指定された場合、通信関係図生成部31dは、TARGET001の上位ノードを抽出する。具体的に、通信関係図生成部31dは、
図10の符号430に示されるように、TARGET001の上位ノードの情報(ここでは、JB101)を取得する。また、通信関係図生成部31dは、符号440で示されるように、上位ノードがJB101であるフィールド機器を検索する。
図10の例では、FT1002のフィールド機器およびFT1001のフィールド機器が検索によって抽出される。
【0046】
その後、通信関係図生成部31dは、読出/書込部33を用いて、プラント内の複数のフィールド機器の通信上の接続関係を示す図を記憶部34から読み出す。
図9に示されるように、通信関係図生成部31dは、読み出した図に基づいて、TARGET001(注目機器)と、TARGET001と上位ノードJB101を介して接続されているフィールド機器(関連機器)とが含まれる通信関係
図400を生成する。なお、上位ノードJB101の更に上位のノードI0101に通信上接続されているフィールド機器を関連機器とすることもできる。
【0047】
図11は、フィールド機器の主要測定値の履歴と、フィールド機器で発生したイベントの履歴を示す履歴図の一例である。詳細は後述するが、履歴
図500は、各生成部31a〜31dによって生成された関係図上に埋め込まれる図である。履歴
図500において、横軸は時間を示し、縦軸は主要測定値AおよびBの大きさを示す。
【0048】
履歴
図500には、イベントの履歴情報510および520と、測定値の履歴情報530および540とが含まれる。イベントの履歴情報510は、フィールド機器で発生したアラーム等のイベントが発生したタイミングを示す。イベントの履歴情報520は、フィールド機器に対して操作が行われたタイミングを示す。測定値の履歴情報530は、主要測定値Aの履歴を示す。測定値の履歴情報540は、主要測定値Bの履歴を示す。なお、現在発生して継続しているイベント情報を表示させてもよい。
【0049】
履歴
図500の下方には、スクロールバー550と、左スクロールキー560と、右スクロールキー570とが配置されている。プラントの作業員Wは、スクロールバー550を左右に動かすことにより、履歴
図500を横軸方向にスクロールさせることができる。また、プラントの作業員Wは、左スクロールキー560を用いて履歴
図500を左方向にスクロールさせることができるとともに、右スクロールキー570を用いて履歴
図500を右方向にスクロールさせることができる。
【0050】
次に、端末装置10の表示部12に表示される位置関係
図600、プロセス関係
図700、制御関係
図800、および通信関係
図900について説明する。これらの図には、主要測定値の現在値と履歴図とが埋め込まれている。
【0051】
図12は、主要測定値の現在値と履歴図とが埋め込まれた位置関係図を示す図である。
図12に示されるように、TARGET001が注目機器であることが分かるように、位置関係
図600内のTARGET001に対して!マーク610が示されている。なお、!マーク610は一例であり、注目点を示すための他のマークが表示されてもよい。
【0052】
TARGET001と隣接する位置に、TARGET001の履歴
図611と主要測定値の現在値612が示されている。これによって、プラントの作業員Wは、注目機器TARGET001の各種履歴情報と主要測定値の現在値とを把握することができるので、異常の原因を容易に特定することができる。
【0053】
破線613は、TARGET001から所定距離内の範囲の目安を示す。作業員Wは、端末装置10を用いて予め所定距離の値を設定することができる。TARGET001から所定距離内の範囲にフィールド機器が位置するかどうかは、前述の
図4に示される位置関係性情報120を用いて判断される。
図12に示されるように、破線613の範囲内に関連機器TT1003が存在する。関連機器TT1003と隣接する位置に、TT1003の履歴
図614と主要測定値の現在値615が示されている。これによって、プラントの作業員Wは、関連機器TT1003の各種履歴情報と主要測定値の現在値とを把握することができるので、異常の原因を容易に特定することができる。
【0054】
位置関係
図600の上部には、ビュー切り替えキー620および621が配置されている。作業員Wがビュー切り替えキー620を選択すると、後述する通信関係
図900(
図21)に表示部12の画面が切り替わる。一方、作業員Wがビュー切り替えキー621を選択すると、後述するプロセス関係
図700(
図15)に表示部12の画面が切り替わる。
【0055】
また、位置関係
図600には、上スクロールキー630、下スクロールキー631、左スクロールキー632、および右スクロールキー633が配置されている。作業員Wが上スクロールキー630を選択すると、位置関係
図600が上方向にスクロールする。作業員Wが下スクロールキー631を選択すると、位置関係
図600が下方向にスクロールする。作業員Wが左スクロールキー632を選択すると、位置関係
図600が左方向にスクロールする。作業員Wが右スクロールキー633を選択すると、位置関係
図600が右方向にスクロールする。なお、作業員Wが位置関係
図600上で指をスワイプすることで、位置関係
図600をスクロールさせるようにしてもよい。
【0056】
次に、測定値履歴埋込部32aによる測定値履歴の埋込処理、イベント履歴埋込部32bによるイベント履歴の埋込処理、および現在値埋込部32cによる主要測定値の現在値の埋込処理について説明する。
【0057】
図1に示される制御装置40は、フィールド機器50および60からフィールドネットワークを介してフィールド機器50および60の主要測定値を収集する。制御装置40は、収集した主要測定値を情報処理装置30に送信する。情報処理装置30は、制御装置40から受信した主要測定値を記憶部34に蓄積することで、主要測定値履歴情報を生成する。
【0058】
また、制御装置40は、フィールド機器50および60からフィールドネットワークを介してフィールド機器50および60で発生したイベント情報を収集する。制御装置40は、収集したイベント情報を情報処理装置30に送信する。情報処理装置30は、制御装置40から受信したイベント情報を記憶部34に蓄積することで、イベント履歴情報を生成する。
【0059】
図13は、記憶部に記憶されている主要測定値履歴情報の一例を示す図である。
図13に示されるように、主要測定値履歴情報640には、機器名の情報と、日時の情報と、データ名の情報と、データ値とが含まれる。読出/書込部33は、記憶部34から主要測定値履歴情報640を読み出す。
【0060】
図13の符号650に示されるように、測定値履歴埋込部32aは、注目機器TARGET001の主要測定値の履歴情報(日時の情報、データ名の情報、およびデータ値)を主要測定値履歴情報640から取得する。また、
図13の符号660に示されるように、測定値履歴埋込部32aは、関連機器TT1003の主要測定値の履歴情報(日時の情報、データ名の情報、およびデータ値)を主要測定値履歴情報640から取得する。
【0061】
図14の符号680および681に示されるように、イベント履歴埋込部32bは、注目機器TARGET001で発生したイベントの履歴情報(日時の情報およびイベントの情報)をイベント履歴情報670から取得する。また、
図14の符号690に示されるように、イベント履歴埋込部32bは、関連機器TT1003で発生したイベントの履歴情報(日時の情報およびイベントの情報)をイベント履歴情報670から取得する。
【0062】
図12に示されるように、測定値履歴埋込部32aは、注目機器TARGET001の主要測定値の履歴情報を位置関係
図600に埋め込む。また、イベント履歴埋込部32bは、注目機器TARGET001で発生したイベントの履歴情報を位置関係
図600に埋め込む。これによって、位置関係
図600に、TARGET001の履歴
図611が埋め込まれる。
【0063】
また、現在値埋込部32cは、注目機器TARGET001の主要測定値の最新値を、主要測定値履歴情報640から取得する。そして、現在値埋込部32cは、取得した最新値を、主要測定値の現在値612として位置関係
図600に埋め込む。
【0064】
一方、測定値履歴埋込部32aは、関連機器TT1003の主要測定値の履歴情報を位置関係
図600に埋め込む。また、イベント履歴埋込部32bは、関連機器TT1003で発生したイベントの履歴情報を位置関係
図600に埋め込む。これによって、位置関係
図600に、TT1003の履歴
図614が埋め込まれる。
【0065】
また、現在値埋込部32cは、関連機器TT1003の主要測定値の最新値を、主要測定値履歴情報640から取得する。そして、現在値埋込部32cは、取得した最新値を、主要測定値の現在値615として位置関係
図600に埋め込む。以上の処理によって、主要測定値の現在値と履歴図とが埋め込まれた位置関係
図600が生成される。
【0066】
図15は、主要測定値の現在値と履歴図とが埋め込まれたプロセス関係図を示す図である。
図15に示されるように、TARGET001が注目機器であることが分かるように、プロセス関係
図700内のTARGET001に対して!マーク710が示されている。なお、!マーク710は一例であり、注目点を示すための他のマークが表示されてもよい。
【0067】
TARGET001と隣接する位置に、TARGET001の履歴
図711と主要測定値の現在値712が示されている。これによって、プラントの作業員Wは、注目機器TARGET001の各種履歴情報と主要測定値の現在値とを把握することができるので、異常の原因を容易に特定することができる。
【0068】
また、関連機器L0011と隣接する位置に、L0011の履歴
図713と主要測定値の現在値714が示されている。これによって、プラントの作業員Wは、関連機器L0011の各種履歴情報と主要測定値の現在値とを把握することができるので、異常の原因を容易に特定することができる。
【0069】
また、関連機器PI0013と隣接する位置に、PI0013の履歴
図715と主要測定値の現在値716が示されている。これによって、プラントの作業員Wは、関連機器PI0013の各種履歴情報と主要測定値の現在値とを把握することができるので、異常の原因を容易に特定することができる。
【0070】
プロセス関係
図700の上部には、ビュー切り替えキー720および721が配置されている。作業員Wがビュー切り替えキー720を選択すると、位置関係
図600(
図12)に表示部12の画面が切り替わる。一方、作業員Wがビュー切り替えキー721を選択すると、後述する制御関係
図800(
図18)に表示部12の画面が切り替わる。
【0071】
また、プロセス関係
図700には、上スクロールキー730、下スクロールキー731、左スクロールキー732、および右スクロールキー733が配置されている。作業員Wが上スクロールキー730を選択すると、プロセス関係
図700が上方向にスクロールする。作業員Wが下スクロールキー731を選択すると、プロセス関係
図700が下方向にスクロールする。作業員Wが左スクロールキー732を選択すると、プロセス関係
図700が左方向にスクロールする。作業員Wが右スクロールキー733を選択すると、プロセス関係
図700が右方向にスクロールする。なお、作業員Wがプロセス関係
図700上で指をスワイプすることで、プロセス関係
図700をスクロールさせるようにしてもよい。
【0072】
次に、測定値履歴埋込部32aによる測定値履歴の埋込処理、イベント履歴埋込部32bによるイベント履歴の埋込処理、および現在値埋込部32cによる主要測定値の現在値の埋込処理について説明する。
【0073】
図16は、記憶部に記憶されている主要測定値履歴情報の一例を示す図である。
図16に示されるように、主要測定値履歴情報740には、機器名の情報と、日時の情報と、データ名の情報と、データ値とが含まれる。読出/書込部33は、記憶部34から主要測定値履歴情報740を読み出す。
【0074】
図16の符号750に示されるように、測定値履歴埋込部32aは、注目機器TARGET001の主要測定値の履歴情報(日時の情報、データ名の情報、およびデータ値)を主要測定値履歴情報740から取得する。また、
図16の符号760に示されるように、測定値履歴埋込部32aは、関連機器L0011の主要測定値の履歴情報(日時の情報、データ名の情報、およびデータ値)を主要測定値履歴情報740から取得する。さらに、
図16の符号761に示されるように、測定値履歴埋込部32aは、関連機器PI0013の主要測定値の履歴情報(日時の情報、データ名の情報、およびデータ値)を主要測定値履歴情報740から取得する。
【0075】
図17は、記憶部に記憶されているイベント履歴情報の一例を示す図である。
図17に示されるように、イベント履歴情報770には、機器名の情報と、日時の情報と、イベントの情報とが含まれる。読出/書込部33は、記憶部34からイベント履歴情報770を読み出す。
【0076】
図17の符号780および781に示されるように、イベント履歴埋込部32bは、注目機器TARGET001で発生したイベントの履歴情報(日時の情報およびイベントの情報)をイベント履歴情報770から取得する。また、
図17の符号790に示されるように、イベント履歴埋込部32bは、関連機器L0011で発生したイベントの履歴情報(日時の情報およびイベントの情報)をイベント履歴情報770から取得する。さらに、
図17の符号791に示されるように、イベント履歴埋込部32bは、関連機器PI0013で発生したイベントの履歴情報(日時の情報およびイベントの情報)をイベント履歴情報770から取得する。
【0077】
図15に示されるように、測定値履歴埋込部32aは、注目機器TARGET001の主要測定値の履歴情報をプロセス関係
図700に埋め込む。また、イベント履歴埋込部32bは、注目機器TARGET001で発生したイベントの履歴情報をプロセス関係
図700に埋め込む。これによって、プロセス関係
図700に、TARGET001の履歴
図711が埋め込まれる。
【0078】
また、現在値埋込部32cは、注目機器TARGET001の主要測定値の最新値を、主要測定値履歴情報740から取得する。そして、現在値埋込部32cは、取得した最新値を、主要測定値の現在値712としてプロセス関係
図700に埋め込む。
【0079】
一方、測定値履歴埋込部32aは、関連機器L0011の主要測定値の履歴情報をプロセス関係
図700に埋め込む。また、イベント履歴埋込部32bは、関連機器L0011で発生したイベントの履歴情報をプロセス関係
図700に埋め込む。これによって、プロセス関係
図700に、L0011の履歴
図713が埋め込まれる。
【0080】
また、現在値埋込部32cは、関連機器L0011の主要測定値の最新値を、主要測定値履歴情報740から取得する。そして、現在値埋込部32cは、取得した最新値を、主要測定値の現在値714としてプロセス関係
図700に埋め込む。
【0081】
一方、測定値履歴埋込部32aは、関連機器PI0013の主要測定値の履歴情報をプロセス関係
図700に埋め込む。また、イベント履歴埋込部32bは、関連機器PI0013で発生したイベントの履歴情報をプロセス関係
図700に埋め込む。これによって、プロセス関係
図700に、PI0013の履歴
図715が埋め込まれる。
【0082】
また、現在値埋込部32cは、関連機器PI0013の主要測定値の最新値を、主要測定値履歴情報740から取得する。そして、現在値埋込部32cは、取得した最新値を、主要測定値の現在値716としてプロセス関係
図700に埋め込む。以上の処理によって、主要測定値の現在値と履歴図とが埋め込まれたプロセス関係
図700が生成される。
【0083】
図18は、主要測定値の現在値と履歴図とが埋め込まれた制御関係図を示す図である。
図18に示されるように、TARGET001が注目機器であることが分かるように、制御関係
図800内のTARGET001に対して!マーク810が示されている。なお、!マーク810は一例であり、注目点を示すための他のマークが表示されてもよい。
【0084】
TARGET001と隣接する位置に、TARGET001の履歴
図811と主要測定値の現在値812が示されている。これによって、プラントの作業員Wは、注目機器TARGET001の各種履歴情報と主要測定値の現在値とを把握することができるので、異常の原因を容易に特定することができる。
【0085】
また、関連機器FT1001と隣接する位置に、FT1001の履歴
図813と主要測定値の現在値814が示されている。これによって、プラントの作業員Wは、関連機器FT1001の各種履歴情報と主要測定値の現在値とを把握することができるので、異常の原因を容易に特定することができる。
【0086】
制御関係
図800の上部には、ビュー切り替えキー820および821が配置されている。作業員Wがビュー切り替えキー820を選択すると、プロセス関係
図700(
図15)に表示部12の画面が切り替わる。一方、作業員Wがビュー切り替えキー821を選択すると、後述する通信関係
図900(
図21)に表示部12の画面が切り替わる。
【0087】
また、制御関係
図800には、上スクロールキー830、下スクロールキー831、左スクロールキー832、および右スクロールキー833が配置されている。作業員Wが上スクロールキー830を選択すると、制御関係
図800が上方向にスクロールする。作業員Wが下スクロールキー831を選択すると、制御関係
図800が下方向にスクロールする。作業員Wが左スクロールキー832を選択すると、制御関係
図800が左方向にスクロールする。作業員Wが右スクロールキー833を選択すると、制御関係
図800が右方向にスクロールする。なお、作業員Wが制御関係
図800上で指をスワイプすることで、制御関係
図800をスクロールさせるようにしてもよい。
【0088】
次に、測定値履歴埋込部32aによる測定値履歴の埋込処理、イベント履歴埋込部32bによるイベント履歴の埋込処理、および現在値埋込部32cによる主要測定値の現在値の埋込処理について説明する。
【0089】
図19は、記憶部に記憶されている主要測定値履歴情報の一例を示す図である。
図19に示されるように、主要測定値履歴情報840には、機器名の情報と、日時の情報と、データ名の情報と、データ値とが含まれる。読出/書込部33は、記憶部34から主要測定値履歴情報840を読み出す。
【0090】
図19の符号850に示されるように、測定値履歴埋込部32aは、注目機器TARGET001の主要測定値の履歴情報(日時の情報、データ名の情報、およびデータ値)を主要測定値履歴情報840から取得する。また、
図19の符号860に示されるように、測定値履歴埋込部32aは、関連機器FT1001の主要測定値の履歴情報(日時の情報、データ名の情報、およびデータ値)を主要測定値履歴情報840から取得する。
【0091】
図20は、記憶部に記憶されているイベント履歴情報の一例を示す図である。
図20に示されるように、イベント履歴情報870には、機器名の情報と、日時の情報と、イベントの情報とが含まれる。読出/書込部33は、記憶部34からイベント履歴情報870を読み出す。
【0092】
図20の符号880に示されるように、イベント履歴埋込部32bは、注目機器TARGET001で発生したイベントの履歴情報(日時の情報およびイベントの情報)をイベント履歴情報870から取得する。また、
図20の符号890に示されるように、イベント履歴埋込部32bは、関連機器FT1001で発生したイベントの履歴情報(日時の情報およびイベントの情報)をイベント履歴情報870から取得する。
【0093】
図18に示されるように、測定値履歴埋込部32aは、注目機器TARGET001の主要測定値の履歴情報を制御関係
図800に埋め込む。また、イベント履歴埋込部32bは、注目機器TARGET001で発生したイベントの履歴情報を制御関係
図800に埋め込む。これによって、制御関係
図800に、TARGET001の履歴
図811が埋め込まれる。
【0094】
また、現在値埋込部32cは、注目機器TARGET001の主要測定値の最新値を、主要測定値履歴情報840から取得する。そして、現在値埋込部32cは、取得した最新値を、主要測定値の現在値812として制御関係
図800に埋め込む。
【0095】
一方、測定値履歴埋込部32aは、関連機器FT1001の主要測定値の履歴情報を制御関係
図800に埋め込む。また、イベント履歴埋込部32bは、関連機器FT1001で発生したイベントの履歴情報を制御関係
図800に埋め込む。これによって、制御関係
図800に、FT1001の履歴
図813が埋め込まれる。
【0096】
また、現在値埋込部32cは、関連機器FT1001の主要測定値の最新値を、主要測定値履歴情報840から取得する。そして、現在値埋込部32cは、取得した最新値を、主要測定値の現在値814として制御関係
図800に埋め込む。以上の処理によって、主要測定値の現在値と履歴図とが埋め込まれた制御関係
図800が生成される。
【0097】
図21は、履歴図が埋め込まれた通信関係図を示す図である。
図21に示されるように、TARGET001が注目機器であることが分かるように、通信関係
図900内のTARGET001に対して!マーク910が示されている。なお、!マーク910は一例であり、注目点を示すための他のマークが表示されてもよい。
【0098】
TARGET001と隣接する位置に、TARGET001の履歴
図911が示されている。これによって、プラントの作業員Wは、注目機器TARGET001で発生したイベント(アラーム等)の履歴情報を把握することができるので、異常の原因を容易に特定することができる。
【0099】
また、関連機器FT1002と隣接する位置に、FT1002の履歴
図912が示されている。これによって、プラントの作業員Wは、関連機器FT1002で発生したイベント(アラーム等)の履歴情報を把握することができるので、異常の原因を容易に特定することができる。
【0100】
また、関連機器FT1001と隣接する位置に、FT1001の履歴
図913が示されている。これによって、プラントの作業員Wは、関連機器FT1001で発生したイベント(アラーム等)の履歴情報を把握することができるので、異常の原因を容易に特定することができる。
【0101】
通信関係
図900の上部には、ビュー切り替えキー920および921が配置されている。作業員Wがビュー切り替えキー920を選択すると、制御関係
図800(
図18)に表示部12の画面が切り替わる。一方、作業員Wがビュー切り替えキー921を選択すると、位置関係
図600(
図12)に表示部12の画面が切り替わる。
【0102】
また、通信関係
図900には、上スクロールキー930、下スクロールキー931、左スクロールキー932、および右スクロールキー933が配置されている。作業員Wが上スクロールキー930を選択すると、通信関係
図900が上方向にスクロールする。作業員Wが下スクロールキー931を選択すると、通信関係
図900が下方向にスクロールする。作業員Wが左スクロールキー932を選択すると、通信関係
図900が左方向にスクロールする。作業員Wが右スクロールキー933を選択すると、通信関係
図900が右方向にスクロールする。なお、作業員Wが通信関係
図900上で指をスワイプすることで、通信関係
図900をスクロールさせるようにしてもよい。
【0103】
次に、イベント履歴埋込部32bによるイベント履歴の埋込処理について説明する。
図22は、記憶部に記憶されているイベント履歴情報の一例を示す図である。
図22に示されるように、イベント履歴情報940には、機器名の情報と、日時の情報と、イベントの情報とが含まれる。読出/書込部33は、記憶部34からイベント履歴情報940を読み出す。
【0104】
図22の符号950に示されるように、イベント履歴埋込部32bは、注目機器TARGET001で発生したイベントの履歴情報(日時の情報およびイベントの情報)をイベント履歴情報940から取得する。また、
図22の符号960に示されるように、イベント履歴埋込部32bは、関連機器FT1001およびFT1002で発生したイベントの履歴情報(日時の情報およびイベントの情報)をイベント履歴情報940から取得する。
【0105】
図21に示されるように、イベント履歴埋込部32bは、注目機器TARGET001で発生したイベントの履歴情報を通信関係
図900に埋め込む。これによって、通信関係
図900に、TARGET001の履歴
図911が埋め込まれる。
【0106】
また、イベント履歴埋込部32bは、関連機器FT1002で発生したイベントの履歴情報を通信関係
図900に埋め込む。これによって、通信関係
図900に、FT1002の履歴
図912が埋め込まれる。
【0107】
また、イベント履歴埋込部32bは、関連機器FT1001で発生したイベントの履歴情報を通信関係
図900に埋め込む。これによって、通信関係
図900に、FT1001の履歴
図913が埋め込まれる。以上の処理によって、履歴図が埋め込まれた通信関係
図900が生成される。なお、通信関係
図900においても、測定値履歴の埋込処理や現在値の埋込処理が行われてもよい。
【0108】
なお、
図12、15、18、および21において、多くのフィールド機器の現在値や履歴が表示されると、表示部12の大きさによっては煩雑になって識別困難になる場合もあるため、その場合には、作業員Wがフィールド機器を画面上で指定して、現在値や履歴の表示を消したり、必要に応じて表示を復活させたりすることもできる。
【0109】
図23は、端末装置によって実行される表示処理を示すフローチャートである。プラントの作業員Wは、表示部12に表示された画面から、注目機器を指定する。注目機器の指定は、タッチパッド等で構成される指定部11を用いて行われる(ステップS10)。注目機器が指定されると、送信部13aは、注目機器の情報(機器名:TARGET001)を情報処理装置30へ送信する(ステップS11)。
【0110】
一方、情報処理装置30においては、端末装置10から受信した注目機器の情報に基づいて、関係図情報が作成される。ここで、関係図情報は、4つの関係図(位置関係
図600(
図12)、プロセス関係
図700(
図15)、制御関係
図800(
図18)、および通信関係
図900(
図21))を示す情報である。
【0111】
その後、受信部13bは、情報処理装置30から関係図情報を受信する(ステップS12)。表示部12は、受信した関係図情報に基づき、4つの関係図のうちの1つの関係図(例えば、位置関係
図600(
図12))を表示する(ステップS13)。
【0112】
表示部12に表示された関係図上でビュー切り替えキーが選択された場合(ステップS14:YES)、表示部12は、選択されたビュー切り替えキーに応じて関係図を切り替える(ステップS15)。そして、表示部12は、ステップS13に戻り、切り替えられた関係図を表示する。
【0113】
一方、表示部12に表示された関係図上でビュー切り替えキーが選択されていない場合(ステップS14:NO)、ステップS16に進む。表示部12に表示された関係図上で、現在指定されている注目機器とは異なる別の注目機器が指定された場合(ステップS16:YES)、ステップS11に戻り、送信部13aは指定された別の注目機器の情報を情報処理装置30へ送信する。これに応じて、情報処理装置30は、送信された別の注目機器の情報に基づき、関係図を再生成する。一方、表示部12に表示された関係図上で別の注目機器が指定されていない場合(ステップS16:NO)、ステップS14に戻る。
【0114】
なお、
図23に示されるフローチャートを実行するためのプログラムは、例えばCD−ROM等の非一過性の記録媒体に記憶させてもよい。この記録媒体を用いれば、例えば端末装置10に上記プログラムをインストールすることができる。
【0115】
図24は、情報処理装置によって実行される関係図の生成処理を示すフローチャートである。
図23のステップS11において、端末装置10の送信部13aが注目機器の情報を送信すると、情報処理装置30の受信部35bは注目機器の情報を受信する(ステップS20:YES)。その後、読出/書込部33は、記憶部34から関係性情報(位置関係性情報120(
図4)、プロセス関係性情報220(
図6)、制御関係性情報320(
図8)、および通信関係性情報420(
図10))を読み出す。
【0116】
次に、位置関係図生成部31aは位置関係図生成処理を行い(ステップS22)、プロセス関係図生成部31bはプロセス関係図生成処理を行い(ステップS23)、制御関係図生成部31cは制御関係図生成処理を行い(ステップS24)、通信関係図生成部31dは通信関係図生成処理を行う(ステップS25)。これらの生成処理の詳細については後述する。
【0117】
その後、送信部35aは、生成された4つの図データ(位置関係図、プロセス関係図、制御関係図、および通信関係図)を端末装置10に送信し(ステップS26)、ステップS20に戻る。送信部35aによって送信された4つの図データは、
図23のステップS12において、端末装置10の受信部13bによって受信される。
【0118】
図25は、情報処理装置によって実行される位置関係図の生成処理を示すフローチャートである。
図25は、
図24のステップS22の位置関係図生成処理を詳細に示す図である。位置関係図生成部31aは、
図4で示したように、注目機器から所定距離内にあるフィールド機器を関連機器として抽出する(ステップS30)。そして、位置関係図生成部31aは、
図3に示される位置関係
図100を生成する(ステップS31)。
【0119】
次に、現在値埋込部32cは、主要測定値の現在値を埋め込む(ステップS32)。測定値履歴埋込部32aは、主要測定値の履歴情報を埋め込む(ステップS33)。イベント履歴埋込部32bは、イベントの履歴情報を埋め込む(ステップS34)。
【0120】
その後、抽出された全てのフィールド機器(注目機器および関連機器)に対して埋め込みが完了していない場合(ステップS35:NO)、ステップS32に戻り、他の機器に対する埋め込み処理が行われる。一方、抽出された全てのフィールド機器(注目機器および関連機器)に対して埋め込みが完了した場合(ステップS35:YES)、本フローチャートによる処理を終了する。以上の処理によって、
図12に示されるように、主要測定値の現在値と履歴図とが埋め込まれた位置関係
図600が生成される。
【0121】
図26は、情報処理装置によって実行されるプロセス関係図の生成処理を示すフローチャートである。
図26は、
図24のステップS23のプロセス関係図生成処理を詳細に示す図である。プロセス関係図生成部31bは、
図6で示したように、注目機器とプロセス上の接続関係があるフィールド機器を関連機器として抽出する(ステップS40)。そして、プロセス関係図生成部31bは、
図5に示されるプロセス関係
図200を生成する(ステップS41)。
【0122】
次に、現在値埋込部32cは、主要測定値の現在値を埋め込む(ステップS42)。測定値履歴埋込部32aは、主要測定値の履歴情報を埋め込む(ステップS43)。イベント履歴埋込部32bは、イベントの履歴情報を埋め込む(ステップS44)。
【0123】
その後、抽出された全てのフィールド機器(注目機器および関連機器)に対して埋め込みが完了していない場合(ステップS45:NO)、ステップS42に戻り、他の機器に対する埋め込み処理が行われる。一方、抽出された全てのフィールド機器(注目機器および関連機器)に対して埋め込みが完了した場合(ステップS45:YES)、本フローチャートによる処理を終了する。以上の処理によって、
図15に示されるように、主要測定値の現在値と履歴図とが埋め込まれたプロセス関係
図700が生成される。
【0124】
図27は、情報処理装置によって実行される制御関係図の生成処理を示すフローチャートである。
図27は、
図24のステップS24の制御関係図生成処理を詳細に示す図である。制御関係図生成部31cは、
図8で示したように、注目機器と制御上の入出力関係があるフィールド機器を関連機器として抽出する(ステップS50)。そして、制御関係図生成部31cは、
図7に示される制御関係
図300を生成する(ステップS51)。
【0125】
次に、現在値埋込部32cは、主要測定値の現在値を埋め込む(ステップS52)。測定値履歴埋込部32aは、主要測定値の履歴情報を埋め込む(ステップS53)。イベント履歴埋込部32bは、イベントの履歴情報を埋め込む(ステップS54)。
【0126】
その後、抽出された全てのフィールド機器(注目機器および関連機器)に対して埋め込みが完了していない場合(ステップS55:NO)、ステップS52に戻り、他の機器に対する埋め込み処理が行われる。一方、抽出された全てのフィールド機器(注目機器および関連機器)に対して埋め込みが完了した場合(ステップS55:YES)、本フローチャートによる処理を終了する。以上の処理によって、
図18に示されるように、主要測定値の現在値と履歴図とが埋め込まれた制御関係
図800が生成される。
【0127】
図28は、情報処理装置によって実行される通信関係図の生成処理を示すフローチャートである。
図28は、
図24のステップS25の通信関係図生成処理を詳細に示す図である。通信関係図生成部31dは、
図10で示したように、注目機器と通信上の接続関係があるフィールド機器を関連機器として抽出する(ステップS60)。そして、通信関係図生成部31dは、
図9に示される通信関係
図400を生成する(ステップS61)。
【0128】
次に、イベント履歴埋込部32bは、イベントの履歴情報を埋め込む(ステップS62)。その後、抽出された全てのフィールド機器(注目機器および関連機器)に対して埋め込みが完了していない場合(ステップS63:NO)、ステップS62に戻り、他の機器に対する埋め込み処理が行われる。一方、抽出された全てのフィールド機器(注目機器および関連機器)に対して埋め込みが完了した場合(ステップS63:YES)、本フローチャートによる処理を終了する。以上の処理によって、
図21に示されるように、履歴図が埋め込まれた通信関係
図900が生成される。
【0129】
なお、
図24〜28に示されるフローチャートを実行するためのプログラムは、例えばCD−ROM等の非一過性の記録媒体に記憶させてもよい。この記録媒体を用いれば、例えば情報処理装置30に上記プログラムをインストールすることができる。
【0130】
また、本実施形態においては、表示部12は4つの関係図(位置関係
図600(
図12)、プロセス関係
図700(
図15)、制御関係
図800(
図18)、および通信関係
図900(
図21))を切り替え可能に表示することとしたが、これに限られない。例えば、表示部12は、4つの関係図のうちの少なくとも2つの関係図を切り替え可能に表示してもよい。
【0131】
また、表示部12は、作業員Wによるスクロールキーに対する操作に応じて、注目機器の測定値の履歴情報および関連機器の測定値の履歴情報を連動してスクロールさせてもよい。同様に、表示部12は、作業員Wによるスクロールキーに対する操作に応じて、注目機器で発生したイベントの履歴情報および関連機器で発生したイベントの履歴情報を連動してスクロールさせてもよい。
【0132】
以上説明したように、本実施形態の情報処理装置30は、プラントを構成する複数の機器のうち、注目機器を示す情報を端末装置10から受信する受信部35bと、複数の機器の関係性を示す関係性情報を記憶する記憶部34と、注目機器を示す情報と関係性情報とに基づき、注目機器および関連機器が示される少なくとも2つの関係図を生成する生成部31と、生成部31によって生成された少なくとも2つの関係図を、端末装置10へ送信する送信部35aとを有する。
【0133】
また、本実施形態の端末装置10は、プラントを構成する複数の機器の中から注目機器を指定する指定部11と、指定部11によって指定された注目機器を示す情報を、情報処理装置30に送信する送信部13aと、注目機器と関連機器とが示される少なくとも2つの関係図を、情報処理装置30から受信する受信部13bと、受信部13bによって受信された少なくとも2つの関係図を表示する表示部12とを有する。
【0134】
これによって、知識や経験に乏しいプラントの作業員であっても、異常の原因が存在する機器を容易に特定することができる。
【0135】
本発明のいくつかの実施形態を説明したが、これらの実施形態は、例として提示したものであり、発明の範囲を限定することは意図していない。これら実施形態は、その他の様々な形態で実施されることが可能であり、発明の要旨を逸脱しない範囲で、種々の省略、置き換え、変更を行うことができる。これら実施形態やその変形は、発明の範囲や要旨に含まれると同様に、特許請求の範囲に記載された発明とその均等の範囲に含まれるものである。