【実施例】
【0021】
実施例1
本発明の洗濯機の吊棒脱落検出装置は、圧力センサおよび制御装置を含む。少なくとも複数の吊棒のうちの1本と洗濯機筐体との接続部分、この吊棒と洗濯機外槽の吊棒受との接続部分のうちの少なくとも1か所に、圧力センサを取り付ける。前記圧力センサは制御装置と電気的に接続し、制御装置は洗濯機の駆動モータと電気的に接続する。
【0022】
その他の実施例において、洗濯機の各吊棒と洗濯機筐体との接続部分、ならびに/または各吊棒と洗濯機外槽の吊棒受との接続部分に、いずれも圧力センサを取り付ける。前記圧力センサは制御装置と電気的に接続し、制御装置は洗濯機の駆動装置と電気的に接続する。
【0023】
図1に示すように、本実施例において、洗濯機筐体1内は、外槽の円周に均等に分布する4本の吊棒2により、外槽3が筐体1中に吊るされる。このうちの1本の吊棒と洗濯機筐体との接続部分に圧力センサ6を取り付け、この吊棒と洗濯機外槽の吊棒受との接続部分に圧力センサ5を取り付ける。前記圧力センサ5、6はいずれも制御装置と電気的に接続し、制御装置は洗濯機の駆動モータと電気的に接続する。圧力センサ5、6が相応の圧力を検出して、検出結果を制御装置にフィードバックし、制御装置は、検出結果に基づき、吊棒が脱落しているかどうかを判断し、洗濯機の駆動モータの動作および停止を制御する。
【0024】
洗濯、すすぎ過程で、モータが動作しようとするたびに、動作前に圧力を一度検出して、検出値をMとする。モータの運動過程で、連続して数回圧力値を検出し、検出した値をMと比較する。検出値が(0.9M〜1.1M)の範囲内にあるとき、吊棒が正常であると判断する。検出値が(0.9M〜1.1M)の範囲を超える場合、吊棒が脱落していると判断し、制御装置は洗濯機の駆動モータが動作を停止するように制御する。前記検出周波数は、100Hz〜1000Hzである。上記(0.9M〜1.1M)の範囲は固定ではなく、洗濯方式が異なれば設定値も異なる。
【0025】
脱水過程で、設定時間を検出周期とし、前回の検出値および今回の検出値を比較する。該比較値が設定値範囲内にあるかどうかを対比することにより、吊棒が脱落しているかどうかを判断する。具体的に、一度圧力を検出して、検出値をNとし、設定時間、例えば1〜5秒後、さらに一度検出して、検出値N1とする。連続した2回の検出値N1/Nを比較し、比率αが設定範囲0.9〜1内にあるとき、吊棒が正常であると判断する。比率が設定範囲を超える場合、吊棒が脱落していると判断し、制御装置は洗濯機の駆動モータが動作を停止するように制御する。上記(0.9〜1)範囲は固定ではなく、衣類および脱水の回転速度が異なれば、対する設定値も異なる。
【0026】
説明を便利にするため、1本の吊棒と洗濯機筐体との接続部分、この吊棒と洗濯機外槽との接続部分、この吊棒に対応する洗濯機筐体の足部分のうちの少なくとも1か所に、圧力センサを取り付ける場合、該吊棒が圧力センサを取り付けた吊棒であると説明し、この反対は、圧力センサを取り付けていない吊棒であると説明する。
【0027】
洗濯機が正常に動作するとき、外槽3中に内槽が設けられ、内槽中のパルセータ4が駆動モータの駆動下で回転し、外槽3および内槽に振動が生じる。したがって、上記圧力センサの圧力値は正常範囲内にあるが、一旦ある吊棒が脱落すると、任意の1つの圧力センサが受信する圧力は変化し、圧力値は正常範囲内にない。該圧力値の正常範囲とは、吊棒が洗濯機筐体および洗濯機外槽の吊棒受のいずれとも接続するとき、圧力センサが検出する圧力値の正常範囲を指す。圧力センサは検出結果を制御装置に伝達し、制御装置はフィードバック情報に基づき、吊棒が脱落していると判断し、洗濯機の駆動モータに信号を発して、動作を停止させる。
【0028】
圧力センサが受信する圧力の変化により、吊棒が脱落しているかどうかを判断することは、主に以下の状況に基づいて実現する。
任意の1本の吊棒が脱落すると、外槽および内槽は1本の吊棒が不足した状態で吊られ、不平衡の状態にあり、その他の3本の吊棒が受ける圧力は増大する。
【0029】
1、脱落した吊棒が圧力センサを取り付けていない吊棒である場合、別の吊棒の上端と洗濯機筐体との接続部分に取り付けた圧力センサ6が検出する圧力は増大する。同様に、別の吊棒の下端と洗濯機外槽の吊棒受との接続部分に取り付けた圧力センサ5が検出する圧力も増大する。
【0030】
上記圧力センサのうち任意の1つが受信する圧力が、その正常圧力値範囲を超えると、吊棒が脱落していると見なすことができる。その他の実施例において、判断をより正確にするため、2つの圧力センサが受信する圧力が、いずれもその正常圧力値範囲を超えるとき、吊棒が脱落していると判断することを採用することができる。
【0031】
2、脱落した吊棒が圧力センサを取り付けた吊棒である場合、該吊棒の上端と洗濯機筐体との接続部分に取り付けた圧力センサ6が検出する圧力は、0近くまで小さくなる。同様に、吊棒の下端と洗濯機外槽の吊棒受との接続部分に取り付けた圧力センサ5が検出する圧力も0近くまで小さくなる。
【0032】
上記圧力センサ中の任意の1つが受信する圧力が、その正常圧力値範囲を超えると、吊棒が脱落していると見なすことができる。その他の実施例において、判断をより正確にするため、2つの圧力センサが受信する圧力が、いずれもその正常圧力値範囲を超えるとき、吊棒が脱落していると判断することを採用することができる。本実施例は、同一の吊棒の上下端に、それぞれ圧力センサを取り付けるが、吊棒の上端と洗濯機筐体との接続部分、または吊棒の下端と洗濯機外槽の吊棒受との接続部分に、1つのみ圧力センサを取り付けることもできる。
【0033】
さらに、洗濯機の吊棒脱落検出装置は、制御装置と電気的に接続する警報器をさらに含む。制御装置は吊棒が脱落していると判断すると、警報器によりユーザに示すことができる。
【0034】
実施例2
本発明の洗濯機の安全な稼働方法は、洗濯機の動作過程で、吊棒と洗濯機筐体との接続部分、この吊棒と洗濯機外槽の吊棒受との接続部分の任意の1か所に、圧力センサを取り付けて圧力を検出し、検出結果を制御装置にフィードバックすることにより、制御装置がフィードバック情報に基づき、吊棒が脱落しているかどうかを判断し、さらには洗濯機の駆動モータに対する動作状態の変更を制御する。
【0035】
洗濯、すすぎ過程で、モータが動作しようとするたびに、動作前に圧力を一度検出して、検出値Mとする。モータの運動過程で、連続して数回圧力値を検出し、検出した値をMと比較する。検出値が(0.9M〜1.1M)の範囲内にあるとき、吊棒が正常であると判断する。検出値が(0.9M〜1.1M)の範囲を超える場合、吊棒が脱落していると判断し、制御装置は洗濯機の駆動モータが動作を停止するように制御する。前記検出周波数は、100Hz〜1000Hzである。上記(0.9M〜1.1M)の範囲は固定ではなく、洗濯方式が異なれば設定値も異なる。
【0036】
脱水過程で、設定時間を検出周期とし、前回の検出値および今回の検出値を比較する。該比較値が設定範囲内にあるかどうかを対比することにより、吊棒が脱落しているかどうかを判断する。具体的に、一度圧力を検出して、検出値をNとし、設定時間、例えば1〜5秒後、さらに一度検出して、検出値をN1とする。連続した2回の検出値N1/Nを比較し、比率αが設定範囲0.9〜1内にあるとき、吊棒が正常であると判断する。比率が設定範囲を超える場合、吊棒が脱落していると判断し、制御装置は洗濯機の駆動モータが動作を停止するように制御する。上記(0.9〜1)の範囲は固定ではなく、衣類および脱水の回転速度が異なれば、対応する設定値も異なる。
【0037】
外槽は、複数の吊棒で筐体内に吊るされるため、一般に、4本の吊棒は外槽の円周に均等に分布し、外槽を筐体中に吊るす。このうちの吊棒の上端と洗濯機筐体との接続部分に、圧力センサを取り付ける。吊棒は接続部分に対して、圧力センサに作用する圧力を有する。
【0038】
吊棒の下端を外槽と接続し、吊棒の該端部と洗濯機外槽の吊棒受との接続部分に圧力センサを取り付ける。吊棒は接続部分に対して、圧力センサに作用する圧力を有する。
【0039】
洗濯機が正常に動作するとき、外槽および内槽に振動が生じる。したがって、上記3つの圧力センサの圧力値は1つの正常範囲内にあるが、一旦ある吊棒が脱落すると、任意の1つの圧力センサが受信する圧力は変化し、この圧力値は正常範囲内にない。圧力センサは検出結果を制御装置に伝達し、制御装置はフィードバック情報に基づき、吊棒が脱落していると判断し、洗濯機の駆動モータに信号を送信して、動作を停止させる。
【0040】
圧力センサが受信する圧力の変化により、吊棒が脱落しているかどうかを判断することは、主に以下の状況に基づいて実現する。
任意の1本の吊棒が脱落すると、外槽および内槽は1本の吊棒が不足した状態で吊られ、不平衡の状態にある。その他の3本の吊棒が受ける圧力が増大し、この圧力値は正常範囲内にない。
【0041】
1、脱落した吊棒が圧力センサを取り付けていない吊棒である場合、その他の吊棒の上端と洗濯機筐体との接続部分に取り付けた圧力センサが検出する圧力は増大する。同様に、その他の吊棒の下端と洗濯機外槽の吊棒受との接続部分に取り付けた圧力センサが検出する圧力も増大する。
【0042】
上記圧力センサの任意の1つが受信する圧力が、その正常圧力値範囲を超えると、吊棒が脱落していると見なすことができる。その他の実施例において、判断をより正確にするため、2つの圧力センサが受信した圧力が、いずれもその正常圧力値範囲を超えるとき、吊棒が脱落していると判断することを採用することができる。
【0043】
2、脱落した吊棒が圧力センサを取り付けた吊棒である場合、吊棒の上端と洗濯機筐体との接続部分に取り付けた圧力センサが検出する圧力は、0近くまで小さくなる。同様に、吊棒の下端と洗濯機外槽の吊棒受との接続部分に取り付けた圧力センサが検出する圧力も、0近くまで小さくなる。
【0044】
上記圧力センサの任意の1つが受信した圧力が、その正常圧力値範囲を超えると、吊棒が脱落していると見なすことができる。その他の実施例において、判断をより正確にするため、2つの圧力センサが受信する圧力が、いずれもその正常圧力値範囲を超えるとき、吊棒が脱落していると判断することを採用することができる。
【0045】
その他の実施例において、4本全ての吊棒と、洗濯機筐体との接続部分ならびに/または洗濯機外槽の吊棒受との接続部分で、圧力センサはいずれも制御装置と電気的に接続し、これにより検出結果をより正確にすることもできる。同様に、精確に判断する需要に基づき、任意の1か所の圧力センサが検出する圧力値が、その正常圧力値範囲を超えるか、または任意の2か所もしくは数か所の圧力センサが検出する圧力値が、いずれもその正常圧力値範囲を超えると、制御装置は吊棒が脱落していると判断し、洗濯機の駆動モータが動作を停止するように制御する。
【0046】
本発明の洗濯機の安全な稼働方法は、洗濯機内の吊棒の脱落を効果的に検出し、吊棒が脱落しているとき、洗濯機の駆動モータを速やかに停止して、警報を発することができる。
【0047】
上記実施例中の実施案はさらに組み合わせるか、または置換することができ、また実施例は本発明の好ましい実施例を記載したに過ぎず、本発明の構想および範囲を限定しない。本発明の設計の発想を逸脱しない前提の下、当業者が本発明の技術案に対して行う各種変更および改良は、いずれも本発明の保護範囲に属する。