特許第6472283号(P6472283)IP Force 特許公報掲載プロジェクト 2022.1.31 β版

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(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】特許公報(B2)
(11)【特許番号】6472283
(24)【登録日】2019年2月1日
(45)【発行日】2019年2月20日
(54)【発明の名称】高温ガスバルブ用シール装置
(51)【国際特許分類】
   F16J 15/22 20060101AFI20190207BHJP
   F16J 15/24 20060101ALI20190207BHJP
   F02D 9/02 20060101ALI20190207BHJP
   F02D 9/04 20060101ALI20190207BHJP
【FI】
   F16J15/22
   F16J15/24
   F02D9/02 Z
   F02D9/04 Z
【請求項の数】6
【全頁数】16
(21)【出願番号】特願2015-50816(P2015-50816)
(22)【出願日】2015年3月13日
(65)【公開番号】特開2016-169827(P2016-169827A)
(43)【公開日】2016年9月23日
【審査請求日】2017年8月23日
(73)【特許権者】
【識別番号】000003263
【氏名又は名称】三菱電線工業株式会社
(74)【代理人】
【識別番号】100086737
【弁理士】
【氏名又は名称】岡田 和秀
(72)【発明者】
【氏名】柏原 一之
(72)【発明者】
【氏名】田窪 毅
(72)【発明者】
【氏名】本田 照一
(72)【発明者】
【氏名】池田 毅
【審査官】 谷口 耕之助
(56)【参考文献】
【文献】 特開2011−236975(JP,A)
【文献】 国際公開第2008/007685(WO,A1)
【文献】 実開平02−084062(JP,U)
【文献】 特開2002−181197(JP,A)
【文献】 特開2005−024086(JP,A)
(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
F16J 15/22
F02D 9/02
F02D 9/04
F16J 15/24
(57)【特許請求の範囲】
【請求項1】
ハウジングと、前記ハウジング内を回転または往復運動するシャフトとの間の隙間に組み込まれて該隙間を軸方向内外でシールするシール装置であって、
無機繊維を編組してなり前記軸方向よりも半径方向に幅広の環状のシール部材と、
前記シール部材をその両面から挟み込むと共にその挟み込み状態を維持する、前記軸方向よりも半径方向に幅広の一対の押さえ板材と、
を備え、
前記シール部材の半径方向内端は、前記押さえ板材の半径方向内端より半径方向内側に突出しており、
前記シール部材の半径方向外端は、前記押さえ板材の半径方向外端より半径方向外側に突出しており、
前記押さえ板材の挟み込む力によって前記シール部材が軸方向に圧縮されることによって、前記シール部材の半径方向内端は、半径方向内側にさらに突出し、且つ、前記シール部材の半径方向外端は、半径方向外側にさらに突出することが可能となっており、
前記シール部材は、前記無機繊維が編組された紐状で且つ半径が順次異なる複数の中間体からなり、
前記各中間体は、半径方向に並置されて、前記押さえ板材で挟み込まれている、
ことを特徴とするシール装置。
【請求項2】
ハウジングと、前記ハウジング内を回転または往復運動するシャフトとの間の隙間に組み込まれて該隙間を軸方向内外でシールするシール装置であって、
無機繊維を編組してなり前記軸方向よりも半径方向に幅広の環状のシール部材と、
前記シール部材をその両面から挟み込むと共にその挟み込み状態を維持する、前記軸方向よりも半径方向に幅広の一対の押さえ板材と、
を備え、
前記シール部材の半径方向内端は、前記押さえ板材の半径方向内端より半径方向内側に突出しており、
前記シール部材の半径方向外端は、前記押さえ板材の半径方向外端より半径方向外側に突出しており、
前記押さえ板材の挟み込む力によって前記シール部材が軸方向に圧縮されることによって、前記シール部材の半径方向内端は、半径方向内側にさらに突出し、且つ、前記シール部材の半径方向外端は、半径方向外側にさらに突出することが可能となっており、
前記シール部材は、いずれも前記無機繊維が編組されたシート体が丸められ且つ半径が順次異なる複数の中間体からなり、
前記各中間体は、半径方向に並置されて、前記押さえ板材で挟み込まれている、
ことを特徴とするシール装置。
【請求項3】
ハウジングと、前記ハウジング内を回転または往復運動するシャフトとの間の隙間に組み込まれて該隙間を軸方向内外でシールするシール装置であって、
無機繊維を編組してなり前記軸方向よりも半径方向に幅広の環状のシール部材と、
前記シール部材をその両面から挟み込むと共にその挟み込み状態を維持する、前記軸方向よりも半径方向に幅広の一対の押さえ板材と、
を備え、
前記シール部材の半径方向内端は、前記押さえ板材の半径方向内端より半径方向内側に突出しており、
前記シール部材の半径方向外端は、前記押さえ板材の半径方向外端より半径方向外側に突出しており、
前記押さえ板材の挟み込む力によって前記シール部材が軸方向に圧縮されることによって、前記シール部材の半径方向内端は、半径方向内側にさらに突出し、且つ、前記シール部材の半径方向外端は、半径方向外側にさらに突出することが可能となっており、
前記シール部材は、いずれも前記無機繊維が編組されたシート体が折り畳まれ且つ半径が順次異なる複数の中間体からなり、
前記各中間体は、半径方向に並置されて、前記押さえ板材で挟み込まれている、
ことを特徴とするシール装置。
【請求項4】
前記シール部材の半径方向内端の前記押さえ板材からの半径方向内側への突出量C1と前記シール部材の半径方向のシール幅Aとの関係が、0.1≦C1/A≦0.4の不等式を満足する、
請求項1ないしのいずれかに記載のシール装置。
【請求項5】
前記シール部材の半径方向外端の前記押さえ板材からの半径方向外側への突出量C2と前記シール部材の半径方向のシール幅Aとの関係が、0.1≦C2/A≦0.4の不等式を満足する、
請求項1ないしのいずれかに記載のシール装置。
【請求項6】
前記C1=C2=Cとしたとき、前記シール部材の半径方向のシール幅Aと、前記突出量Cとの関係が、0.1≦C/A≦0.4の不等式を満足する、
請求項4または5に記載のシール装置。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、高温ガスバルブにおいてハウジングとシャフトとの間の隙間をシールするためのシール装置に関するものである。
【背景技術】
【0002】
内燃機関において、バタフライ弁やポペット弁等は、高温ガスバルブとして、高温ガスを吸気したり、排気したりするために使用される。この高温ガスバルブは、弁体と、これを駆動するシャフトと、弁体を収納するハウジングとを備える。ハウジングは、弁体を収納する本体ハウジングと、本体ハウジングの一部開口から延長される延長ハウジングとを備え、シャフトは、その一端側が延長ハウジングから前記一部開口を介し本体ハウジング内に挿入されて弁体に接続され、その他端側はシャフト駆動機構に接続されている。
【0003】
シール装置は、延長ハウジングとシャフトとの間の隙間に装着され、本体ハウジング内の高温ガスが前記一部開口を介して前記隙間からシャフト駆動機構側へ漏出しないように、前記隙間をシールする。
【0004】
なお、かかるシール装置に関連する特許文献を、以下に代表的に、数例、掲載する。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0005】
【特許文献1】特許5345708号公報
【特許文献2】特許5335167号公報
【特許文献3】特許4307213号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0006】
上述した内燃機関に使用される高温ガスバルブは、ガス温度が650℃から800℃以上であるため、シール装置が装着される前記隙間周辺は、500℃以上の高温環境にあることが予想される。そのためシール装置は、耐熱性が要求される。また、シャフトは、ハウジング内を回転や往復の運動をするために、シール装置は、ハウジングとシャフトとの摺動接触で早期に摩耗しない耐摩耗性および強度も必要である。
【0007】
さらに、シール装置として、高温ガスバルブ用として、基本的に要求される耐熱、耐摩耗、および強度の各性能に加えて、ハウジングとシャフトとの間の隙間の大きさに対応して該隙間を的確にシールできるシール装置が望まれる。
【0008】
本発明は、上記に鑑みてなされたものであり、耐熱、耐摩耗、および高強度の基本的な性能に加えて、ハウジングとシャフトとの隙間のサイズに合わせて該隙間を的確にシールできることで、高温ガスバルブ用として苛酷な高温環境下で使用されても、所望のシール性能を長期に亘り安定して発揮できるシール装置を提供することを目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0009】
上記課題を解決するため、本発明は、以下の手段を提供する。
【0010】
本発明に係るシール装置は、ハウジングと、前記ハウジング内を回転または往復運動するシャフトとの間の隙間に組み込まれて該隙間を軸方向内外でシールするシール装置であって、
無機繊維を編組してなり前記軸方向よりも半径方向に幅広の環状のシール部材と、
前記シール部材をその両面から挟み込むと共にその挟み込み状態を維持する、前記軸方向よりも半径方向に幅広の一対の押さえ板材と、
を備え、
前記シール部材の半径方向内端は、前記押さえ板材の半径方向内端より半径方向内側に突出しており、
前記シール部材の半径方向外端は、前記押さえ板材の半径方向外端より半径方向外側に突出しており、
前記押さえ板材の挟み込む力によって前記シール部材が軸方向に圧縮されることによって、前記シール部材の半径方向内端は、半径方向内側にさらに突出し、且つ、前記シール部材の半径方向外端は、半径方向外側にさらに突出することが可能となっており、
前記シール部材は、前記無機繊維が編組された紐状で且つ半径が順次異なる複数の中間体からなり、
前記各中間体は、半径方向に並置されて、前記押さえ板材で挟み込まれている、
ことを特徴とする。
【0011】
本発明によれば、シール部材は、編組された無機繊維からなるので、高耐熱、高耐摩耗、高強度を有しており、且つ、シール部材は一対の押さえ板材によってその両面から軸方向に押圧圧縮されるので、無機繊維が緻密に圧縮され、これによって高密度なシール性能を有している。そのうえ、シール部材の半径方向内端や半径方向外端の突出量は押さえ板材による押圧圧縮を調整することで適正に制御することができるので、シール部材は、シャフトの外周面やハウジングの内周面を傷つけずにこれらの面に適正な面圧で当接して十分なシール効果が得られ、これにより、長期に亘り高度に安定的に目的とする隙間をシールして、高温ガスの漏出を有効に防止することができる。
【0012】
好ましくは、前記シール部材は、前記無機繊維が編組された紐状で且つ半径が順次異なる複数の中間体からなり、
前記各中間体は、半径方向に並置されて、前記押さえ板材で挟み込まれている。
【0013】
好ましくは、前記シール部材は、いずれも前記無機繊維が編組されたシート体が丸められ且つ半径が順次異なる複数の中間体からなり、
前記各中間体は、半径方向に並置されて、前記押さえ板材で挟み込まれている。
【0014】
好ましくは、前記シール部材は、いずれも前記無機繊維が編組されたシート体が折り畳まれ且つ半径が順次異なる複数の中間体からなり、前記各中間体は、半径方向に並置されて、前記押さえ板材で挟み込まれている。
【0015】
好ましくは、前記シール部材の半径方向内端の前記押さえ板材からの半径方向内側への突出量C1と前記シール部材の半径方向のシール幅Aとの関係が、0.1≦C1/A≦0.4の不等式を満足する。
【0016】
好ましくは、前記シール部材の半径方向外端の前記押さえ板材からの半径方向外側への突出量C2と前記シール部材の半径方向のシール幅Aとの関係が、0.1≦C2/A≦0.4の不等式を満足する。
【0017】
好ましくは、前記C1=C2=Cとしたとき、前記シール部材の半径方向のシール幅Aと、前記突出量Cとの関係が、0.1≦C/A≦0.4の不等式を満足する。
【発明の効果】
【0018】
本発明によれば、耐熱、耐摩耗、および高強度の基本的な性能に加えて、ハウジングとシャフトとの隙間のサイズに合わせて該隙間を的確にシールできることで、高温ガスバルブ用として苛酷な高温環境下で使用されても、所望のシール性能を長期に亘り安定して発揮できる。
【図面の簡単な説明】
【0019】
図1】本発明の実施形態1のシール装置を備えた高温ガスバルブの概略構成断面図。
図2図1の平面図。
図3】シール部材の部分拡大図。
図4】本発明の実施形態2のシール装置を備えた高温ガスバルブの概略構成断面図。
図5】実施形態2において、シール装置の正面図。
図6】実施形態2において、シール部材の斜視図。
図7】本発明の実施形態3のシール装置を備えた高温ガスバルブの概略構成断面図。
図8】実施形態3において、シートの斜視図。
図9】実施形態3において、図7のシートを丸める途中の斜視図。
図10】実施形態3において、図7のシートを丸めた状態の斜視図。
図11】実施形態3において、図9のシールを環状にした斜視図。
図12】本発明の実施形態4のシール装置を備えた高温ガスバルブの概略構成断面図。
図13】実施形態4において、シートの斜視図。
図14図12のシートを折り畳む途中の斜視図。
図15図12のシートを折り畳んだ状態の斜視図。
図16図14のシール部材を環状にした斜視図。
図17】その他の実施形態のシール装置の概略構成図。
図18】さらにその他の実施形態のシール装置の概略構成図。
図19】さらにその他の実施形態のシール装置の概略構成図。
【発明を実施するための形態】
【0020】
以下、添付した図面を参照して、本発明の実施形態に係るシール装置を説明する。
【0021】
(実施形態1)
図1ないし図3を参照して、実施形態1を説明する。
【0022】
図1は本発明の実施形態1のシール装置を備えた高温ガスバルブの概略的な側面断面図であり、図2は概略的な平面図であり、図3はシール装置の要部の部分拡大図である。
【0023】
図1および図2を参照して、1は、内燃機関における吸気ガスや排気ガス通路に配置されるバタフライ弁やポペット弁等の高温ガスバルブである。
【0024】
高温ガスバルブ1は、ハウジング2を備える。ハウジング2は、本体ハウジング2aと、延長ハウジング2bとを有し、延長ハウジング2bには隔壁3が設けられている。本体ハウジング2aは、高温ガスの吸気や排気の通路側4に配置され、内部に弁体(図示略)が設けられる。延長ハウジング2b内部は、シャフト6が挿入されるシャフト駆動機構側5となる。
【0025】
シャフト6は、延長ハウジング2b内を回転したり往復したりして弁体を駆動するシャフトであり、その一端側6aは隔壁3の開口3aを介して通路側4内の弁体に接続され、その他端側6bは、延長ハウジング2b外へ延び、シャフト駆動機構(図示略)に接続されている。
【0026】
シャフト6は、高温ガスバルブ1が、バタフライ弁であるときはハウジング2内を回転駆動され、ポペット弁であるときは、ハウジング2内を軸方向に沿って往復駆動される。
【0027】
シール装置8は、延長ハウジング2b内に配置されて、本体ハウジング2a内の高温ガスが隔壁3の開口3aから延長ハウジング2b内に入り、さらに、延長ハウジング2bとシャフト6との間の隙間から延長ハウジング2b外のシャフト駆動機構側へと漏出しないように、該隙間を軸方向内外でシール(閉塞)する。
【0028】
シール装置8は、シール部材9と、一対の押さえ板材10a,10bと、締結部材11とからなる。シール部材9は、無機繊維を編組してなり半径方向に幅広の環状部材である。
【0029】
シール部材9は、軸封部品として、例えば、図3(a)に示すように、外周を補強する補強編糸91と、内部を補強する補強編糸92とが格子編により角形編組体に編組されたグランドパッキンである。また、シール部材9は、図3(b)に示すように、一方の対向する角部および内部を通る経路93、または他の対向する角部および内部を通る経路94を通過する編糸には、補強編糸91が使用されている。
【0030】
シール部材9の4側面部および内部を通る経路95を通過する編糸には、補強編糸92が使用されている。補強編糸91は、膨張黒鉛の外周に補強材が設けられている。このような補強編糸91,92としては、所定厚さ、所定幅の帯状の膨張黒鉛シートを複数枚積層し、その表面を高強度繊維でニット編または袋編して被覆したもの、あるいは金属線などで膨張黒鉛の外周を螺旋状に巻回したものなどが用いられる。
【0031】
高強度の無機繊維としては、具体的には、炭素繊維、金属繊維、アラミッド繊維、ガラス繊維、セラミック繊維などが挙げられる。金属線としては、ステンレス、銅合金、アルミ合金、モネル、インコネルなどからなる。無機繊維には、これらの複合材を含む。また、強化無機繊維を含む。ガラス繊維や金属繊維を炭素繊維と複合化して強化した複合強化材でもよい。炭化珪素繊維をセラミックスと複合化した強化材でもよい。無機繊維を結晶で分類すると、ガラス繊維、ロックウール等の非晶質繊維や、炭素繊維、アルミナ繊維等の多結晶繊維や、とウォラストナイトやチタン酸カリウム繊維等の単結晶繊維でもよい。
【0032】
図1および図2に戻って、押さえ板材10a,10bは、シール部材9をその両面から挟み込む、半径方向に幅広の環状板材である。押さえ板材10a,10bは、主に500℃以上の高温に対して耐熱性を有する金属材料、例えばステンレス鋼で作られる。
【0033】
締結部材11は、ネジからなり、上側の押さえ板材10aからシール部材9を貫通し、下側の押さえ板材10bに挿通され、それを締め込むことで、シール部材9をその両面の押さえ板材10a,10bによって軸方向に圧縮し、且つ、その圧縮状態を維持するものである。締結部材11も、主に500℃以上の高温に対して耐熱性を有する金属材料、例えばステンレス鋼で作られる。
【0034】
シール部材9は、締結部材11の締結力による押さえ板材10a,10bにより圧縮されることによって、それを構成する無機繊維間の隙間が極めて緻密(高密度)となって、シール性能が向上する。
【0035】
シール装置8が、延長ハウジング2bとシャフト6との間の環状の隙間に装着されると、シール部材9の半径方向内端は、シャフト6の外周面に当接密着し、半径方向外端は、延長ハウジング2bの内周面に当接密着する。これによって、シール装置8は、前述した隙間をシールする。
【0036】
シール部材9は、半径方向において所定のシール幅Aを有し、押さえ板材10a,10bは、半径方向において所定の押さえ幅Bを有する。
【0037】
シール部材9の半径方向内端は、押さえ板材10a,10bの半径方向内端より所定の突出量(半径方向内端突出量)C1でもって半径方向内側に突出している。
【0038】
また、シール部材9の半径方向外端は、押さえ板材10a,10bの半径方向外端より所定の突出量(半径方向外端突出量)C2でもって半径方向外側に突出している。
【0039】
なお、以上説明したシール部材9の半径方向内外端突出量は、シール装置8を高温ガスバルブ1に装着した状態における突出量である。そのため、装着時におけるシール部材9の突出量が上述した値となるように、装着前におけるシール部材9の大きさをシール部材9の材質等を考慮して設定する必要がある。
【0040】
両突出量C1,C2は、同一の突出量であっても、異なった突出量であってもよい。これら突出量C1,C2は、押さえ板材10a,10bの挟み込む力によって調整することができる。すなわち、シール部材9は、締結部材11の締結に伴う押さえ板材10a,10bの挟み込む力によって軸方向に圧縮されると、その半径方向内端は、圧縮前よりも半径方向内側にさらに突出し、その半径方向外端は、圧縮前よりも半径方向外側にさらに突出することが可能となっている。
【0041】
シール装置8は、シール部材9が図1に示すように押さえ板材10a,10bで軸方向に圧縮された状態での半径方向のシール幅Aと、シール部材9の押さえ板材からの半径方向内外に突出する突出量C1,C2との好ましい関係は、
0.1≦C1/A≦0.4…(1)
0.1≦C2/A≦0.4…(2)
の不等式を満足する。
【0042】
勿論、C1=C2=Cであれば、シール部材9の半径方向のシール幅Aと、突出量Cとの好ましい関係は、
0.1≦C/A≦0.4…(3)
の不等式を満足する。
【0043】
なお、これらの式において、C2/A、C1/A、C/Aの値が0.1未満であると、押さえ板材10a,10bがシャフト6の外周面やハウジング2の内週面に接してシャフト6やハウジング2に傷を付ける恐れがある、という不具合が生じ、0.4超であると、シール部材9が使用中に変形しシール性能が低下する、という不具合が生じる。これに対して、C2/A、C1/A、C/Aの値が、0.1以上で、0.4以下であると、シャフト6の外周面やハウジング2の内週面に傷を付けず、良好なシール性能を維持できる、という効果を発揮することができる。なお、より好ましくは、C2/A、C1/A、C/Aの値は、0.15以上、0.35以下であり、最も好ましくは、0.2以上、0.3以下である。
【0044】
シール部材9のシール幅Aと、シール部材9の押さえ板材10a,10bからの半径方向の各突出量C1,C2とが上述した関係にあると、シール装置8を構成するシール部材9や、押さえ板材10a,10b等が、脆い材料や柔軟な材料で製作されている場合に、シール部材9の突出量C1,C2が短すぎて、シャフト6やハウジング1に対する面圧が不足して十分なシール効果が得られないとか、逆に、突出量C1,C2が長すぎて、シャフト6の外周面やハウジング1の内周面がシール部材9の半径方向内端や半径方向外端で傷を付けられる虞が低減する。
【0045】
シール部材9の軸方向のシール厚さDは、シール性能に影響する因子であり、シール厚さDを厚くすれば、シール効果の増大が見込まれる一方、シール厚さDが厚すぎると、シャフト6の回転や往復運動の抵抗要因となるので、実験により、適宜にシール厚さDを選定することが好ましい。
【0046】
実施形態1では、シール部材9は、1枚であったが、シール部材9を2層以上の複数枚として、シール性能を向上させてもよい。
【0047】
以上の実施形態1においては、シール部材9は、圧縮される前において、その半径方向内端が、押さえ板材10a,10bの半径方向内端より半径方向内側に突出量C1で突出し、シール部材9の半径方向外端は、押さえ板材10a,10bの半径方向外端より半径方向外側に突出量C2で突出している。
【0048】
そして、シャフト6とハウジング1との対向隙間の大小に応じて、締結部材11の締結に伴う押さえ板材10a,10bからの軸方向圧縮力によって、シール部材9を、軸方向に圧縮することによって、シール部材9の半径方向内端を、半径方向内側にさらに突出させてシャフト6の外周面に当接させてこれとの隙間をシールし、且つ、シール部材9の半径方向外端も、半径方向外側にさらに突出させてハウジング2の内周面に当接させてこれとの隙間をシールする。
【0049】
これによって、シール部材9の半径方向内外の隙間はその大きさに的確に合わせてシールされ、その結果、シャフト6が弁体の開閉のため、回転や往復の運動を高速で行っても、高温ガスが該隙間からシャフト駆動機構側5に漏出せず、該隙間は安定してシールされる。
【0050】
このように実施形態1のシール装置8では、シール部材9は、編組された高耐熱、高耐摩耗、高強度の無機繊維からなり、且つ、シール部材9が押さえ板材10で軸方向に押圧圧縮されていることで、高密度なシール性能を有しているうえ、シール部材9の半径方向内端や半径方向外端の突出量C1,C2が押さえ板材10による押圧圧縮量の調整で適正に制御されることで、シャフト6の外周面やハウジング1の内周面を傷つけずにこれらの面に適正な面圧で当接して十分なシール効果が得られ、長期に亘り高度に安定的に隙間をシールでき、高温ガスのシャフト駆動機構側への漏出を有効に防止することができる。
【0051】
(実施形態2)
図4ないし図6を参照して本発明の実施形態2を説明する。
【0052】
実施形態2のシール装置8aにおいて、実施形態1のシール装置8と相違する点を説明すると、実施形態1においては、シール部材9は単一であったが、実施形態2においては、シール部材9は、図4に示すように、順次にシャフト6周りに環状に巻回された複数の紐状の中間体9a〜9fで構成されている。これら中間体9a〜9fは、一対の押さえ板材10a,10b間に並置されている。
【0053】
このような中間体9a〜9fの並置状態においては、締結部材11で押さえ板材10a,10bが押圧される前では、中間体9a〜9fはほぼ断面円形でその直径は所定以上であり、中間体9a〜9f全体ではその半径方向のシール幅は一定以上である。この状態で押さえ板材10a,10bで中間体9a〜9fが押圧圧縮されると、断面が楕円形状に変形され、これにより、その半径方向全体のシール幅Aは増大し、このシール幅Aと、シール部材9の押さえ板材10a,10bからの半径方向の突出量C1,C2との関係は前述した式(1)〜(3)の関係を満たすことができる。
【0054】
紐状にする形態は特に限定されないが、例えば、前述した各種の無機繊維を複数本撚った糸を複数本編組して紐状としたり、あるいは、無機繊維を、直接、編紐して、紐状としたりすることができる。紐状の具体形態としては、例えば図3(a)(b)を参照して説明したように、補強材が外周に設けられた外周編糸91と補強材が内部に設けられた内部編糸92とを格子編により角形編組体に編組して紐状としたり、あるいは、中芯を被覆するように外周編糸91と内部編糸92とを袋編により角形編組体に編組することで紐状としたりしてもよい。
【0055】
これら紐状の中間体9a〜9fおよび押さえ板材10a,10bの材料は、実施形態1と同様である。なお、図4においては、図解の簡略化のため、締結部材11は図示していないが、押さえ板材10a,10bは、締結部材11の締結力で、シール部材9をその両面から軸方向で圧縮して、シール性能を発揮できる点は、実施形態1のそれと同様である。
【0056】
これら中間体9a〜9fそれぞれの半径方向のシール幅は、同一であり、順次に、半径方向の内外径が相違する。すなわち、中間体9aは外径が最大で、その半径方向外端は、ハウジング2の内周面に当接し、次の中間体9bは、その半径方向外端が中間体9aの半径方向内端に当接し、次の中間体9cは、その半径方向外端が中間体9bの半径方向内端に当接し、というように、半径方向で隣接する中間体9a〜9f同士は、半径方向内端と半径方向外端とが当接する。そして、中間体9fは、内径が最小であり、その半径方向内端は、シャフト6の外周面に当接している。
【0057】
これら中間体9a〜9fは、図5および図6に示すように、それぞれの両端面12a〜12fが市販されている専用のカッターで側面視所定の角度(例えば45度)に切断されていて、両切断端面12a〜12fは突き合わされている。
【0058】
そのため、これら中間体9a〜9fのうち、外径が最大の中間体9aは、その切断端面12aがハウジング2の内周面に当接することがなく、内径が最小の中間体9fは、その切断端面12fがシャフト6の外周面に当接することがない。
【0059】
これによって、実施形態2のシール装置8aでは、シール部材9が、シャフト6の外周面や、ハウジング2の内周面との当接で摩耗されにくく、高耐熱、高耐摩耗、高強度、および高ガス漏出防止の各性能を、長期に亘り、安定的に維持できる。
【0060】
(実施形態3)
図7ないし図11を参照して本発明の実施形態3を説明する。
【0061】
実施形態3のシール装置8bにおいて、実施形態1のシール装置8と相違する点を説明すると、実施形態3においては、シール部材9は、図7に示すように、順次にシャフト6周りに巻回された複数の折り畳まれてなるシート状の中間体9a〜9fで構成され、それらが押さえ板材10a,10bで挟み込まれている点である。これら中間体9a〜9fは、一対の押さえ板材10a,10b間に並置されている。
【0062】
この並置の状態は、締結部材11で押さえ板材10a,10bが押圧される前では、中間体9a〜9fそれぞれはほぼ断面矩形で半径方向の個別の直径は所定以上であり、各中間体9a〜9f全体での半径方向のシール幅は一定以上である。そして、各中間体9a〜9fは、その両面が押さえ板材10a,10bで軸方向に押圧圧縮されると、半径方向に増大変形し、これにより、その半径方向全体のシール幅Aは増大し、このシール幅Aと、シール部材9の押さえ板材10a,10bからの半径方向の突出量C1,C2との関係は前述した式(1)〜(3)の関係を満たすことができる。
【0063】
各中間体9a〜9fそれぞれ個別のシート状の形態は特に限定されない。また、各中間体9a〜9fおよび押さえ板材10a,10bの材料は、実施形態1と同様である。なお、図7においては、図面の簡略化のため、締結部材11は図示していないが、押さえ板材10a,10bは、締結部材11の締結力で、シール部材9を軸方向で圧縮して、シール性能を発揮できる点は、実施形態1のそれと同様である。
【0064】
これら中間体9a〜9fは、それぞれ、半径方向の個別のシール幅が同一であるが、半径方向の個別の内外径が順次に相違している。すなわち、中間体9aは外径が最大で、その半径方向外端は、ハウジング2の内周面に当接し、次の中間体9bは、その半径方向外端が中間体9aの半径方向内端に当接し、次の中間体9cは、その半径方向外端が中間体9bの半径方向内端に当接し、というように、半径方向で隣接する中間体9a〜9f同士は、半径方向内端と半径方向外端とが当接する。そして、中間体9fは、内径が最小であり、その半径方向内端は、シャフト6の外周面に当接する。
【0065】
これら中間体9a〜9fは、図8に示すように、それぞれ、長さ同一で、幅が順次異なるシート13a〜13fを、複数、実施形態では5枚、用いて製作する。ただし、図8では、図解の簡略のため、1枚のシートのみを示しているが、これらシート13a〜13fは同一の長さL1で、順次に幅W1〜W5が異なる。最大幅はW1であり、最小幅はW5である。最大幅のシート13aは、中間体9aに対応し、最小幅のシート13fは、中間体9fに対応する。
【0066】
これらシート13a〜13fは、無機繊維を編組したものであり、例えば、無機繊維を複数本撚った糸を複数本編組してシート状としたものとか、無機繊維を複数本直接編組してシート状としたものであり、その編組方法には特に限定されない。
【0067】
そして、各シート13a〜13fを、図9に示すように、長さ方向の一端側(内側)から丸めて、図10に示すように、他端側(外側)まで丸めた丸め体14a〜14fとする。この場合、丸め体14a〜14fの両端面15a〜15fは、無機繊維の端部となるが、丸め体14a〜14fの外周面は、無機繊維の端部とならない。そのため、無機繊維の端部がシャフト6の外周面(摺動面で且つシール面)やハウジング2の内周面(摺動面で且つシール面)に直接接触することはなくなる。
【0068】
次いで、丸め体14a〜14fそれぞれを個別に環状に丸めると共に、その両端面15a〜15fを突き合わせて図11に示すように、環状にすると、中間体9a〜9fを製作することができる。これら中間体9a〜9fを、図7に示すように、押さえ板材10a,10bで挟み込んだ状態で、締結部材11で軸方向に圧縮すると、実施形態3のシール装置8bを得ることができる。
【0069】
実施形態3のシール装置8bでは、中間体9a〜9fのうち、外径が最大の中間体9aは、その両端の突合せ面15aがハウジング2の内周面(摺動面且つシール面)に当接せず、外周面が当接し、内径が最小の中間体9fは、その両端の突合せ面15fがシャフト6の外周面(摺動面且つシール面)に当接せず、その外周面が当接する。
【0070】
これによって、実施形態3のシール装置8bでは、シール部材9が、シャフト6の外周面や、ハウジング2の内周面との当接で摩耗されにくく、高耐熱、高耐摩耗、高強度、および高ガス漏出防止の各性能を、長期に亘り、安定的に維持できる。
【0071】
(実施形態4)
図12ないし図16を参照して本発明の実施形態4を説明する。
【0072】
実施形態4のシール装置8cにおいて、実施形態1のシール装置8と相違する点を説明すると、実施形態4においては、シール部材9は、図12に示すように、順次にシャフト6周りに巻回された複数のシート状に折り畳まれた中間体9a〜9fで構成されている。そして、各中間体9a〜9fは、その両面が押さえ板材10a,10bで軸方向に押圧圧縮されると、半径方向に個別に増大変形し、これにより、その半径方向全体のシール幅Aは増大し、このシール幅Aと、シール部材9の押さえ板材10a,10bからの半径方向の突出量C1,C2との関係は前述した式(1)〜(3)の関係を満たすことができる。
【0073】
これら中間体9a〜9fおよび押さえ板材10a,10bの材料は、実施形態1と同様である。なお、図12においては、図面の簡略化のため、締結部材11は図示していないが、押さえ板材10a,10bは、締結部材11の締結力で、シール部材9を軸方向で圧縮して、シール性能を発揮できる点は、実施形態1のそれと同様である。
【0074】
これら中間体9a〜9fは、半径方向のシール幅は、同一であり、半径方向の内外径が順次相違する。すなわち、中間体9aは外径が最大で、その半径方向外端は、ハウジング2の内周面に当接し、次の中間体9bは、その半径方向外端が中間体9aの半径方向内端に当接し、次の中間体9cは、その半径方向外端が中間体9bの半径方向内端に当接し、というように、半径方向で隣接する中間体9a〜9f同士は、半径方向内端と半径方向外端とが当接する。そして、中間体9fは、内径が最小であり、その半径方向内端は、シャフト6の外周面に当接する。
【0075】
これら中間体9a〜9fは、図13に示すように、それぞれ、長さが同一で、幅が順次異なるシート16a〜16fを、複数、実施形態では5枚、用いて製作する。ただし、図13では、図解の簡略のため、1枚のシートのみを示しているが、これらシート16a〜16fは同一の長さL2で、順次に幅W1〜W5が異なる。最大幅はW1であり、最小幅はW5である。最大幅のシート16aは、中間体9aに対応し、最小幅のシート16fは、中間体9fに対応する。
【0076】
そして、各シート16a〜16fを、図14から図15に示すように、一端側から他端側へその長さL2の方向に折り畳んで、折り畳み体17a〜17fを得る。この場合、シート16a〜16fの端部は、無機繊維の端部となるので、折り畳み体17a〜17fの両端面18a〜18fは、無機繊維の端部となるが、折り畳み体17a〜17fの端部以外の表面は無機繊維の端部にはならない。
【0077】
そして、図16に示すように、折り畳み体17a〜17fを環状に丸め、その両端面18a〜18aを突合せると、シート状の中間体9a〜9fを製作することができる。これら中間体9a〜9fは、上下一対の押さえ板材10a,10bで挟み込んだ状態で、締結部材11で軸方向に圧縮すると、実施形態4のシール装置8cを得ることができる。中間体9a〜9fの外周面には、無機繊維の端部が現れないので、無機繊維の端部がシャフト6の外周面(摺動面で且つシール面)やハウジング2の内周面(摺動面で且つシール面)に直接接触することはなくなる。
【0078】
実施形態4のシール装置8cでは、中間体9a〜9fのうち、外径が最大の中間体9aは、その両端の突合せ面18aがハウジング2の内周面に当接することがなく、内径が最小の中間体9fは、その両端の突合せ面18fがシャフト6の外周面に当接することがない。
【0079】
これによって、実施形態4のシール装置8cでは、シール部材9が、シャフト6の外周面や、ハウジング2の内周面との当接で摩耗されにくく、高耐熱性能、高耐摩耗性能、高強度、および高ガス漏出防止の各性能を、長期に亘り、安定的に維持できる。
【0080】
(その他の実施形態)
図17は、他の実施形態のシール装置8dの断面図である。
【0081】
この実施形態では、締結部材11が、ボルト11aとナット11b,11cとで構成され、これらによって、シール部材9をその両面から押さえ板材10a,10bによって軸方向に押圧圧縮するようになっている。このシール部材9のシール幅Aと、シール部材9の押さえ板材10a,10bからの半径方向の突出量C1,C2との関係は前述した式(1)〜(3)の関係を満たすことができる。
【0082】
図18は、さらに他の実施形態のシール装置8fの断面図である。この実施形態では、締結部材11が、リベットであり、これによって、締結部材11によってシール部材9をその両面から押さえ板材10a,10bによって押圧圧縮するようになっている。このシール部材9のシール幅Aとシール部材9の押さえ板材10a,10bからの半径方向の突出量C1,C2との関係は前述した式(1)〜(3)の関係を満たすことができる。
【0083】
図19は、さらに他の実施形態のシール装置8fの断面図である。この実施形態では、断面片仮名の「エ」の字形状の環状の押さえ板材10cであり、この押さえ板材10cは、両側面に環状の溝10d、10eを有し、この環状の溝10d、10e内に、環状のシール部材9a,9bが配置され、押さえ板材10cに対する上下面からの矢印方向の押圧によって、環状の溝10d、10e内に、かしめ付けられている。このかしめによって、両シール部材9a,9bは、実施形態の締結部材11と同様の作用でもって、押さえ板材10cに軸方向に押圧圧縮された状態で装着されている。この装着状態でも、シール部材9のシール幅Aとシール部材9の押さえ板材10a,10bからの半径方向の突出量C1,C2との関係は前述した式(1)〜(3)の関係を満たすことができる。
【0084】
以上説明したように、本実施形態によれば、シール部材9は、編組された無機繊維からなるので、高耐熱、高耐摩耗、高強度を有しており、且つ、シール部材9は一対の押さえ板材によってその両面から軸方向に押圧圧縮されるので、無機繊維が緻密に圧縮され、これによって高密度なシール性能を有している。そのうえ、シール部材9の半径方向内端や半径方向外端の突出量は押さえ板材10a,10b,10cによる押圧圧縮を調整することで適正に制御するとことができるので、シール部材9は、シャフト6の外周面やハウジング2(延長ハウジング2b)の内周面を傷つけずにこれらの面に適正な面圧で当接して十分なシール効果が得られ、これにより、長期に亘り高度に安定的に目的とする隙間をシールして、高温ガスの漏出を有効に防止することができる。
【0085】
本発明は、上述した実施形態に限定されるものではなく、その精神または主要な特徴から逸脱することなく、他のいろいろな形態で実施できる。したがって、前述の実施形態はあらゆる点で単なる例示に過ぎず、本発明の範囲は特許請求の範囲に示すものであって、明細書本文には何ら拘束されない。さらに、特許請求の範囲に属する変形や変更は全て本発明の範囲内のものである。
【符号の説明】
【0086】
1 高温ガスバルブ
2 ハウジング
2a 本体ハウジング
2b 延長ハウジング
3 隔壁
4 通路側
5 シャフト駆動機構側
6 シャフト
8 シール装置
9 シール部材
10a,10b 押さえ板材
11 締結部材
A シール部材9のシール幅
B 押さえ板材10a,10bの押さえ幅
C1,C2 突出量
図1
図2
図3
図4
図5
図6
図7
図8
図9
図10
図11
図12
図13
図14
図15
図16
図17
図18
図19