(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
【背景技術】
【0002】
近年、インクジェットプリンタ,孔版印刷装置,レーザプリンタなどの印刷装置や、複写機などを用いて用紙上に画像を形成できる画像形成装置では、大量の用紙に対して印刷や複写などを行っている。そして、画像形成装置から排出された大量の用紙を例えば所定の区分け枚数ごとに複数部に区分けしたり、又は、ジョブごとに区分けして紙受台上に積載できる用紙区分け装置が多々提案されている。
【0003】
この種の用紙区分け装置の一例として、大量の用紙を整然と区分けすることができる用紙区分け装置が提案されている(例えば、特許文献1,2参照)。
【0004】
特許文献1に開示された紙受装置(本発明における用紙区分け装置に相当)では、
図6に示すように、紙受台21で用紙区分けを行う場合、排出台21の用紙Pの積載位置手前に位置するオフセットガイド板(地側)52、奥に位置するエンドフェンス板(天側)82を平行移動させて行う。この時、積載済みの用紙Pがオフセットガイド板52やエンドフェンス板82によって位置がずれてしまわないように、例えば、区分け動作開始前の状態(
図6(a))から一旦紙受台21を規定量下降させた後(
図6(b))、オフセットガイド板52およびエンドフェンス板82を平行移動させる(
図6(c))。その後、紙受台21を上昇させオフセットガイド板52およびエンドフェンス板82下部に設けたスイッチ53,83が積載された用紙Pの上面を検出した時点で停止する。
【0005】
また、特許文献2に開示された用紙区分け装置では、画像形成装置から順次排出された用紙Pを紙受台21に向かって落下させて区分け動作を行う場合、区分け動作開始前の状態(
図7(a))から紙受台21を規定量下降させ(
図7(b))、オフセットガイド板52およびエンドフェンス板82を平行移動させた後(
図7(c))、紙受台21を下降させた規定量と同じだけ上昇後に停止させる。そして、その際、オフセットガイド板52またはエンドフェンス板82下部のスイッチ(特許文献2では用紙突き当て部材)53,83が用紙を検出していれは用紙の排出を行う一方、オフセットガイド板52またはエンドフェンス板82下部のスイッチ53,83が用紙を検出しなければ用紙の排出を中断し、エラーを報知する。
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0007】
しかし、上記特許文献1に記載の紙受装置では、区分け枚数が少ない場合や、用紙Pの紙質が薄かったり、用紙Pにこしがない場合、
図6(c)に示すようにオフセットガイド板52(地側)およびエンドフェンス板82(天側)を平行移動させた後、紙受台21を上昇させた際に、
図6(d)に示すようにオフセットガイド板52下部のスイッチ53,83が紙受台21上の用紙Pに当った時に用紙Pが曲がり、用紙Pを検出できないことがある。
【0008】
そのため、オフセットガイド板52下部のスイッチ53,83がエラーを検出したり、エラーの検出方法によっては用紙Pへのダメージが大きくなる可能性もある。
【0009】
また、上記特許文献2に記載の用紙区分け装置では、そのような問題を解決するため、紙受台21の区分け動作時の上昇をオフセットガイド板52下部のスイッチ(特許文献2では用紙突き当て部材)53,83で検知して停止するのではなく、規定量上昇後にオフセットガイド板52またはエンドフェンス板82下部のスイッチ(特許文献2では用紙突き当て部材)53,83が用紙Pを検出していなければ新たな用紙の排出を中断して、エラーを報知するようにしている。
【0010】
しかし、上記特許文献2に記載の用紙区分け装置では、
図7(a)に示すように用紙Pがガイド板にもたれ気味になっていたり、用紙区分け前の排紙動作(排出中の用紙上面位置出し下降)状態によっては、用紙区分け時の紙受台21の下降開始位置が異なることにより、排紙台21を規定量上昇した際、
図7(d)に示すようにオフセットガイド板52下部のスイッチ(特許文献2では用紙突き当て部材)53が検出しないことや、検出したとしても上昇終了後の位置がばらつくことも想定される。
【0011】
そのため、上記特許文献2に記載の用紙区分け装置では、オフセットガイド板52またはエンドフェンス板82下部のスイッチ(特許文献2では用紙突き当て部材)が検出しないことによるエラー報知によりダウンタイムが発生する。また、仮にダウンタイムを減少させるため、エラー報知を制限することも可能であるが、紙受台の積載済み用紙と、オフセットガイド板52またはエンドフェンス板82の間に隙間が生じている可能性があり、以降の排出された用紙Pがその隙間に入り込むことにより用紙Pの積載が乱れてしまい、他のエラー発生の要因となる。
【0012】
また、上昇終了後の紙受台21の位置がばらついた場合には、排出された用紙Pの紙受台21への落下が正常に行われない可能性があり、用紙Pの積載乱れの要因となる。
【0013】
本発明はこのような問題点に鑑みなされたもので、用紙の区分け動作時に、オフセットガイド板やエンドフェンス下部のスイッチ等を使用せずに紙受台に排紙された用紙の上面を正確に検出して紙受台を停止させることができる用紙区分け装置を提供することを目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0014】
本発明は上記課題に鑑みてなされたものであり、本発明に係る用紙区分け装置の第1の特徴は、画像形成装置から排出された用紙を順次積載する紙受台と、前記紙受台上に積載された用紙の上面を検出する用紙高さ位置検出センサと、前記紙受台を上下動させる紙受台昇降手段と、前記用紙の排出方向の上流側で前記紙受台よりも上方の位置に平行移動可能に設置されており、前記紙受台上に積載される前記用紙の排出方向の後端部を規制するオフセットガイド板と、前記オフセットガイド板を前記用紙の排出方向に平行移動して前記用紙をオフセットさせるオフセットガイド板移動手段と、前記用紙の排出方向の下流側で前記紙受台よりも上方の位置に平行移動可能に設置されており、前記紙受台上に積載される前記用紙の排出方向の前端部を規制するエンドフェンス板と、前記エンドフェンス板を前記用紙の排出方向に平行移動して前記用紙をオフセットさせるエンドフェンス板移動手段と、前記紙受台に排紙された用紙の区分け動作を行う際、前記用紙高さ位置検出センサがオンの場合、少なくとも前記紙受台昇降手段により前記用紙高さ位置検出センサがオフするまで前記紙受台を下降させ、その後、前記紙受台昇降手段により前記紙受台を前記用紙高さ位置検出センサがオンするまで上昇させた後、前記用紙高さ位置検出センサがオフするまで下降させると共に、前記用紙高さ位置検出センサがオフした位置からさらに所定の規定量だけ下降させ、前記オフセットガイド板移動手段および前記エンドフェンス板移動手段により前記オフセットガイド板およびエンドフェンス板を平行移動させた後、前記紙受台昇降手段により前記紙受台を前記所定の規定量だけ上昇させるよう制御する制御手段と、を備えたことにある。
【0015】
また、本発明に係る用紙区分け装置の第2の特徴は、前記制御手段は、前記紙受台昇降手段により前記紙受台を所定の規定量だけ下降させる際、前記用紙の種類に応じて前記紙受台を下降させることにある。
【発明の効果】
【0016】
本発明に係る用紙区分け装置の第1の特徴によれば、紙受台に排紙された用紙の区分け動作を行う際、用紙高さ位置検出センサがオンの場合、少なくとも用紙高さ位置検出センサがオフするまで紙受台を下降させ、その後、紙受台を用紙高さ位置検出センサがオンするまで上昇させた後、用紙高さ位置検出センサがオフするまで下降させると共に、用紙高さ位置検出センサがオフした位置からさらに所定の規定量だけ下降させ、オフセットガイド板およびエンドフェンス板を平行移動させた後、紙受台を所定の規定量だけ上昇させ停止する。
【0017】
そのため、用紙の区分け動作時にオフセットガイド板52やエンドフェンス82下部のスイッチである用紙突き当て部材53,83等を使用しないので、用紙の区分け枚数が少ない場合や、用紙の紙質が薄かったり、用紙にこしがない場合など、物理的にオフセットガイド板下部のスイッチによって用紙を検出できないような場合でも、紙受台に排紙された用紙の上面を正確に検出して紙受台を停止させることができる。
【0018】
また、区分け動作開始前、用紙がオフセットガイド板およびエンドフェンス板等にもたれかかっている場合には、そのもたれかかりを除去した上で、紙受台に排紙された用紙の上面を正確に検出して紙受台を停止させることができる。
【0019】
その結果、用紙の区分け動作時に、オフセットガイド板やエンドフェンス下部のスイッチ等を使用せずに紙受台に排紙された用紙の上面を正確に検出して紙受台を停止させることができ、排出された用紙を整然と積載して区分けすることができる。
【0020】
また、本発明に係る用紙区分け装置の第2の特徴によれば、紙受台を所定の規定量だけ下降させる際、用紙の種類に応じて紙受台を下降させるため、用紙の厚さや、用紙の紙質(硬い・柔らかい)、用紙の重さ、さらには用紙のサイズ等によって用紙の種類に応じて紙受台における紙受台における用紙の積載状態が異なる場合でも、オフセットガイド板およびエンドフェンス板を平行移動させる際、紙受台に積載された用紙に引っ掛ること等を確実に防止することができる。
【発明を実施するための形態】
【0022】
以下、本発明に係る用紙区分け装置1を実施する形態につき、好ましい実施例について
図1〜
図5を参照して詳細に説明する。
【0023】
図1は、本発明に係る実施例の用紙区分け装置1の全体構成を斜視的に示し、
図2は本発明に係る実施例の用紙区分け装置1を断面して示している。
【0024】
図1及び
図2に示す本発明に係る実施例の用紙区分け装置1は、インクジェットプリンタ,孔版印刷装置,レーザプリンタなどの印刷装置や、複写機などを用いて用紙P上に画像を形成できる画像形成装置(図示せず)に適用され、この画像形成装置の用紙排出部側に設置されている。
【0025】
上記した実施例の用紙区分け装置1は、不図示の画像形成装置によって画像形成された用紙Pを用紙排出方向に沿って順次排出する排紙部10と、排紙部10から順次排出された用紙Pを落下させて積載する紙受台21と、この紙受台21を紙受台支持部材22の支持台部22c(
図2)上に着脱自在に支持しながら用紙Pの積載量に応じて上下方向に昇降させる紙受台昇降機構部20と、紙受台21上に積載された用紙Pの幅方向の左右の側端部を規制する左右一対のサイドフェンス板31,32を用紙Pの幅サイズに応じて用紙Pの排出方向と直交する用紙幅方向に沿って互いに対向移動させて開閉するサイドフェンス板開閉機構部30とを備えている。
【0026】
また、用紙区分け装置1は、用紙Pの排出方向の上流側で紙受台21よりも上方に第1ブラケット51(
図2)を介して垂設されたオフセットガイド板52により用紙区分け時に紙受台21上に積載される用紙Pの排出方向の後端部側をオフセットさせるために、オフセットガイド板52を用紙区分けごとに所定のオフセット量だけ排出方向の前方下方又は後方上方に移動させると共に、オフセットガイド板52の下方部位に取り付けた第1用紙突き当て部材53(
図2)を自重により重力方向に下動させるオフセットガイド板移動機構部50を備えている。
【0027】
また、用紙区分け装置1は、用紙Pの排出方向の下流側でオフセットガイド板52と用紙Pの長さを隔てて紙受台21よりも上方に第2ブラケット81を介して垂設されたエンドフェンス板82により用紙区分け時に紙受台21上に積載される用紙Pの排出方向の前端部側をオフセットさせるために、エンドフェンス板82を用紙区分けごとに所定のオフセット量だけ排出方向の前方又は後方に移動させると共に、エンドフェンス板82の下方部位に取り付けた第2用紙突き当て部材83(
図2)を自重により重力方向に下動させるエンドフェンス板移動機構部80を備えている。
【0028】
更に、用紙区分け装置1は、この装置全体を制御する制御部110が装置1内の適宜な位置に設置されている。
【0029】
上記した制御部110は、
図1に示したように、この内部にCPU110a及びROM110b並びにRAM110cを有している。
【0030】
そして、制御部110内のCPU110aは、排紙部10と、紙受台昇降機構部20と、サイドフェンス板開閉機構部30と、オフセットガイド板移動機構部50と、エンドフェンス板移動機構部80とをそれぞれ制御している。
【0031】
また、制御部110内のROM110bは、用紙区分け装置1の動作プログラムなどを格納している。また、制御部110内のRAM110cは、用紙区分け装置1内で変更可能な各種の情報を一時的に記憶しており、変更可能な各種の情報として例えば不図示の画像形成装置内で検出した用紙Pのサイズや、ユーザが画像形成装置内で設定した用紙Pの紙質(薄紙,普通紙,厚紙)などの情報を記憶している。
【0032】
この際、紙受台21は、紙受台昇降機構部20により略水平な姿勢で上下方向に昇降しているために、この紙受台21上に積載される用紙Pは、用紙幅方向の左右の側端部を規制する左右一対のサイドフェンス板31,32と、用紙Pの排出方向の上流側に設置されて用紙Pの排出方向の後端部を規制するオフセットガイド板52と、用紙Pの排出方向の下流側に設置されて用紙Pの排出方向の前端部を規制するエンドフェンス板82とによる合計4枚の板で周囲を囲まれた状態で構成されており、各板31,32,52又は3,82は紙受台21に対して分離して設けられている。
【0033】
<用紙区分け装置1内の各部の具体的な構成について>
ここで、用紙区分け装置1内の各部の具体的な構成について順を追って説明する。
【0034】
まず、
図1に示す如く、排紙部10は、用紙区分け装置1の後側板2の上方部位に取り付けられている。この排紙部10では、不図示の画像形成装置から排出された用紙Pを搬送する2組の上下左右一対の用紙搬送ローラ組11,11と、排紙位置近傍の排紙ローラ12とが用紙搬送ガイド板13に沿って設置されている。
【0035】
また、用紙搬送ガイド板13の左右には、左右一対の用紙腰付けウイング部材14,15が、用紙幅方向に沿って内側から外側に向って徐々に高さが高くなるように左右対称に傾斜して設置されており、用紙Pの種類による剛性に応じて用紙腰付けウイング部材14,15の傾斜面の高さを左右対称に変えることで、用紙Pへの腰付け量を可変設定できるようになっている。
【0036】
また、用紙区分け装置1の後側板2には、用紙ガイドフェンス板3が用紙幅方向の中心部位を中心にして左右対称に間隔を隔てて複数取り付けられており、各用紙ガイドフェンス板3は紙受台21上に積載される用紙Pの後端部を規制するようになっている。
【0037】
尚、この実施例では、用紙Pの排紙位置を正確に確保するために排紙部10を用紙区分け装置1側に設置したが、これに限ることなく、排紙部10と略同じ構成部材を画像形成装置側に設置して、画像形成装置から用紙Pを順次排出する構成でも良い。
【0038】
また、紙受台昇降機構部20は、紙受台21が用紙区分け装置1の後側板2と、この後側板2と間隔を離して対向した前側板4との間に略水平に配置されている。
【0039】
上記した紙受台21は、底板部21aが最大サイズとして例えばA3サイズの用紙Pを積載できる外形寸法に形成されており、用紙Pの排出方向の下流側に位置する前面21a1と、用紙Pの排出方向の上流側に位置する後面21a2と、用紙Pの排出方向と直交する用紙幅方向の左右の側面21a3,21a4とに囲まれて矩形板状に形成されている。
【0040】
また、紙受台21は、底板部21a上で左右の側面21a3,21a4間の略中央部位に上面板部21bが底板部21aよりも高さを僅かに高くし且つ用紙幅方向に所定の幅を持って用紙排出方向に沿って突出形成されている。
【0041】
また、紙受台21の底板部21a上には、第1隙間部21c,21dが上面板部21bの左右に沿ってそれぞれ所定幅に設定され、この第1隙間部21c,21dを介して用紙Pに対して適正な形状に腰付けするために左右一対の傾斜面部21e,21fを組としてこの組が左右対称に複数組突出形成されている。
【0042】
この際、各組の傾斜面部21e,21fは、底板部21a上の左右に用紙排出方向に沿って所定幅に設定した第2間隙部21g,21hを隔てて設けられており、且つ、左右の側面21a3,21a4側に向って高さが徐々に高くなるように傾斜して形成されている。
【0043】
そして、紙受台21の上面板部21b及び各組の傾斜面部21e,21f上には、A3サイズ,A4サイズ,葉書サイズなどのいずれか1種類の用紙Pが4000枚程度大量に積載可能になっているので、紙受台21の昇降量は400mm〜500mm程度に設定されている。
【0044】
また、紙受台21の底板部21aの右側面21a4側から左側面21a3側にかけて、紙受台21を着脱自在に支持する紙受台支持部材22が設けられている。
【0045】
上記した紙受台支持部材22は、一対のL字状板部22a,22bが底板部21aの右側面21a4側に前後方向に間隔を離して前後対称に垂直に取り付けられており、且つ、一対のL字状板部22a,22bの各下端部位に直角に連接して紙受台21を着脱自在に支持する支持台部22c(
図2)が底板部21aの左側面21a3側に向かって水平に一体形成されている。
【0046】
この際、紙受台支持部材22の支持台部22cは、
図2に示したように、用紙排出方向の長さが紙受台21の底板部21aよりも短く形成されているが、用紙幅方向は紙受台21の底板部21aと略同じ寸法に形成されている。
【0047】
また、紙受台支持部材22の一対のL字状板部22a,22bの各外側の前後にブラケット23A,23Bが紙受台支持部材22の一対のL字状板部22a,22bと同様に垂直に設けられている。
【0048】
上記した前後のブラケット23A,23Bは、上下に設けた連結棒24を紙受台支持部材22のL字状板部22a,22bを通して連結されていると共に、上下の連結棒24間に駆動用シャフト25が連結棒24と平行に回転自在に軸支されている。
【0049】
また、前側のブラケット23AにはDCモータ26と、このDCモータ26に連結したギヤボックス27とが取り付けられている。そして、ギヤボックス27内の最終段のギヤ(図示せず)が駆動用シャフト25の前端部に取り付けた駆動用ギヤ(図示せず)に噛合していると共に、駆動用シャフト25の後端部にも駆動用ギヤ(図示せず)が取り付けられている。
【0050】
更に、前後のブラケット23A,23Bの各側方近傍に前後のラック28A,28Bが長尺に垂設されており、これら前後のラック28A,28Bに駆動用シャフト25の前後の端部に取り付けた駆動用ギヤ(図示せず)が噛合しているので、紙受台支持部材22は前後のブラケット23A,23Bと一体にDCモータ26の駆動力によって上下方向に自走可能になっている。
【0051】
そして、DCモータ26を作動して、前後のラック28A,28Bに沿って駆動用シャフト25の前後の端部に取り付けた駆動用ギヤ(図示せず)を正転又は逆転させると、紙受台支持部材22の支持台部22c上に着脱自在に支持した紙受台21が上下方向に昇降できるようになっている。
【0052】
また、
図2に示すように、用紙区分け装置1の後側板2側と、この後側板2と間隔を離して対向した前側板4側には、用紙高さ位置検出センサ29が発光部と受光部とを互いに対向させて取り付けられている。
【0053】
この用紙高さ位置検出センサ29は、用紙Pが積載されていない紙受台21の上面板部21bの高さ位置、又は、紙受台21の上面板部21b上に積載された用紙Pのうちで最上層の用紙Pの用紙高さ位置を検出している。
【0054】
これにより、排紙部10(又は画像形成装置)から順次排出される用紙Pが紙受台21上に落下するときに、用紙Pが排出される排紙位置と、用紙Pが積載されていない紙受台21の上面板部21b、又は、紙受台21の上面板部21b上に積載された最上層の用紙Pとの間に設定される用紙落下高さH(
図2)が略一定になるように用紙高さ位置検出センサ29で検出している。
【0055】
従って、制御部110は、用紙高さ位置検出センサ29からの検出結果によりDCモータ26を介して紙受台21を用紙Pの積載量に応じて用紙高さ位置に至るように昇降させているので、排紙部10から排出された用紙Pが略一定な用紙落下高さHの位置に落下して正常な姿勢を保って紙受台21上に整然と積載されるようになっている。
【0056】
更に、前側板4側には、一方の用紙もたれ検出用光センサ29Mが、用紙高さ位置検出センサ29よりも少し高い位置に接近して取り付けられている。尚、他方の用紙もたれ検出用光センサ29Mは、オフセットガイド板52の前面側に取り付けられている。
【0057】
この用紙もたれ検出用光センサ29Mは、紙受台21上に積載された用紙Pが、後側板2に取り付けた複数の用紙ガイドフェンス板3や、左右一対のサイドフェンス板31,32や、オフセットガイド板52等にもたれ掛かる(寄り掛かる)状態を検出する機能を備えており、制御部110は用紙もたれ検出用光センサ29Mからの検出結果により紙受台21上での用紙積載不良を検出している。
【0058】
尚、前後のラック28A,28Bの下方部位には、紙受台21上に用紙Pが満載されたことを検出するための用紙満載検出用光センサ(図示せず)が設置されている。
【0059】
次に、サイドフェンス板開閉機構部30は、左右一対のサイドフェンス板31,32が紙受台21の左右上方で用紙Pの排出方向と平行に間隔を隔てて対向しながら垂直に配置されている。
【0060】
この際、左右一対のサイドフェンス板31,32は、用紙Pの排出方向に沿って長尺な矩形板状に形成され、且つ、用紙Pを保持する用紙保持面31a,32aが互いに内側に向かって対向して平坦に形成されていると共に、用紙間の空気を逃がすために各中間部位に複数の孔31b,32bが貫通して形成されているので、排紙部10から排出された用紙Pが空気抵抗に影響されずに紙受台21上に落下できるようになっている。
【0061】
また、左右一対のサイドフェンス板31,32の各下方部位には、一対のガイド用曲げ片(31c,31d),(32c,32d…図示せず)を組とした複数組が下方に向って突出形成されている。
【0062】
そして、複数組のガイド用曲げ片(31c,31d),(32c,32d)は、紙受台21の底板部21a上の左右に設定した第2間隙部21g,21h内に進入して用紙排出方向に対して位置決めされていると共に、各組のガイド用曲げ片(31c,31d),(32c,32d)間に延長フェンス部材33が上下動可能で且つ用紙取り出し方向に向って回動可能に支持されている。
【0063】
上記した延長フェンス部材33は、紙受台21上に用紙Pを大量に積載したときに対応して左右一対のサイドフェンス板31,32の各下方部位を延長させる機能と、紙受台21上に積載された用紙Pを装置1外に容易に取り出す機能とを備えている。
【0064】
また、左右一対のサイドフェンス板31,32を用紙Pの幅サイズに応じて開閉するように用紙幅方向に対向移動させる開閉機構は、紙受台21の上方に設けた支持部材の一例として、用紙区分け装置1の上方を覆う天板(図示せず)の裏面側に取り付けられている。
【0065】
即ち、不図示の天板の裏面側に支持した第1モータブラケット34を介して第1ギヤードパルスモータ35が正逆転可能に取り付けられている。
【0066】
そして、第1ギヤードパルスモータ35の回転が右側の第1タイミングプーリ(36…図示せず)に伝達されていると共に、右側の第1タイミングプーリ(36)と、このプーリ(36)に対して間隔を離して対向して左側のサイドフェンス板31の上方に固定設置したブラケット37上のシャフト38に軸着された左側の第2タイミングプーリ39との間に第1タイミングベルト40が掛け渡されている。
【0067】
また、左右の第2,第1タイミングプーリ39,(36)間には、第1タイミングベルト40を挟んだ後方及び前方に2本の第1,第2ガイドシャフト41,42が用紙幅方向と平行に支持されている。
【0068】
また、左右一対のサイドフェンス板31,32の各上方部位に各2本のシャフト43を介して左右一対のスライダ44,45が連結されており、且つ、左右一対のスライダ44,45は2本の第1,第2ガイドシャフト41,42に沿って用紙幅方向にスライド可能に嵌合していると共に、左側のスライダ44は第1タイミングベルト40の後方側に連結され、右側のスライダ45は第1タイミングベルト40の前方側に連結されているので、左右のスライダ44,45は互いに接近する方向、又は、互いに離間する方向に対向移動可能になっている。
【0069】
上記により、第1ギヤードパルスモータ35を作動させて、第1タイミングベルト40が正転すれば左右一対のサイドフェンス板31,32が互いに内側(又は外側)に移動し、一方、第1タイミングベルト40が逆転すれば左右一対のサイドフェンス板31,32が互いに外側(又は内側)に移動するので、左右一対のサイドフェンス板31,32は用紙Pの幅サイズに応じて用紙幅方向の左右の側端部を規制できるようになっている。
【0070】
次に、オフセットガイド板移動機構部50は、この実施例の要部の一部を構成するものであり、排紙部10から順次排出された用紙Pが落下した後に後述する用紙区分けができるように排紙部10の直下で後側板2にユニット化して取り付けられている。
【0071】
エンドフェンス板移動機構部80は、この実施例の要部の一部を構成するものであり、排紙部10から順次排出された用紙Pが落下した後に後述する用紙区分けができるように紙受台21の底板部21aの前面21a1側にユニット化して設けられている。
【0072】
このエンドフェンス板移動機構部80では、板金材を用いて形成した第2ブラケット81にエンドフェンス板82が一体的に固着されており、このエンドフェンス板82は前述したオフセットガイド板52に対して用紙Pの排出方向の長さだけ間隔を離して対向するように垂設されていると共に、第2ブラケット81と一体にエンドフェンス板82が用紙Pの排出方向の長さサイズに応じて前後に移動可能で、且つ、用紙区分け時にオフセット量に応じて前後に移動可能になっている。
【0073】
また、エンドフェンス板82の後面下方部位には、第2用紙突き当て部材83(
図2)が用紙Pの前端部を規制できるようにエンドフェンス板82の後面に揃えて、例えば20mm程度上下動可能で、且つ、自重により下動可能に取り付けられていると共に、電磁ソレノイド84(
図2)を作動させることにより第2用紙突き当て部材83が上動できるようになっている。
【0074】
この際、エンドフェンス板82は前後方向に移動可能になっているが、オフセットガイド板52とは異なって上下方向には移動しない。この理由は、後述する用紙区分け時に、紙受台21が用紙積載量に応じて下降するために、エンドフェンス板82は紙受台21の上面板部21bよりも上方で一定の高さを保っている。
【0075】
ここで、第2ブラケット81と一体にエンドフェンス板82を移動させる移動機構は、用紙区分け装置1の上方を覆う天板(図示せず)の裏面側に取り付けられている。
【0076】
即ち、不図示の天板の裏面側に支持した第2モータブラケット85を介して第2ギヤードパルスモータ86が正逆転可能に取り付けられている。
【0077】
そして、第2ギヤードパルスモータ86の回転が前側の第3タイミングプーリ87に伝達されていると共に、前側の第3タイミングプーリ87と、このプーリ87に対して間隔を離して対向して後側板2の上方に固定設置したブラケット88上のシャフト89に軸着された後側の第4タイミングプーリ90との間に第2タイミングベルト91が掛け渡されている。
【0078】
また、前後の第3,第4タイミングプーリ87,90間には、第2タイミングベルト91を挟んだ左右に2本の第3,第4ガイドシャフト92,93が、前述したサイドフェンス板開閉機構部30内に設けた第1,第2ガイドシャフト41,42に衝突しないように第1,第2ガイドシャフト41,42の下方に用紙排出方向と平行に支持されている。
【0079】
上記により、第2ギヤードパルスモータ86を作動させて、第2タイミングベルト91が正転すれば第2ブラケット81とエンドフェンス板82とが一体に後方側(又は前方側)に移動し、一方、第2タイミングベルト91が逆転すれば第2ブラケット81とエンドフェンス板82とが一体に前方側(又は後方側)に移動するようになっている。
【0080】
そして、第2ブラケット81と一体にエンドフェンス板82は、用紙Pの排出方向の長さサイズに応じて移動できると共に、後述する用紙区分け時に紙受台21上に積載される用紙Pの前端部側の積載位置を用紙排出方向に所定のオフセット量だけオフセットできるようになっている。
【0081】
<用紙区分け装置1の動作について>
次に、本発明に係る実施例の用紙区分け装置1の動作について、
図3〜
図5を用いて説明する。
【0082】
図3は、本発明に係る実施例の用紙区分け装置1の動作を示すフローチャートである。
【0083】
図3に示すように、まず、実施例の用紙区分け装置1において区分け動作を開始すると、制御部110は、用紙高さ位置検出センサ29がON、すなわち紙受台21に排出された用紙Pの上面を検出しているか否かを判定する(ステップS101)。
【0084】
ここで、位置検出用光センサ29がONの場合(ステップS101;“YES”)、制御部110は、用紙高さ位置検出センサ29がOFFするまで(ステップS105;“NO”)、紙受台21を下降させる。
【0085】
これにより、
図4(a)に示すように画像形成装置から排出された用紙がエンドフェンス板82にもたれかかっていて位置検出用光センサ29がONしている場合があっても、
図4(b)に示すように用紙高さ位置検出センサ29がOFFするまで紙受台21を下降させることにより、用紙のオフセットガイド板52やエンドフェンス板82へのもたれかかりを排除する。
【0086】
尚、ステップS101の判定処理で位置検出用光センサ29がOFFの場合(NO)、制御部110は、紙受台21を下降させない。
【0087】
そして、区分け動作開示時から位置検出用光センサ29がOFFの場合(ステップS101;“NO”)、および紙受台21を下降させることにより位置検出用光センサ29がOFFになった場合(ステップS105;“YES”)、続いて制御部110は、
図4(c)に示すように用紙高さ位置検出センサ29がONするまで(ステップS109;“NO”)、紙受台21を上昇させる(ステップS107)。
【0088】
このステップS107の紙受台21の上昇動作により用紙高さ位置検出センサ29がONすると、制御部110は、用紙Pがオフセットガイド板52やエンドフェンス板82へのもたれかかりを排除した状態で紙受台21上における用紙Pの高さを正確に検出することができる。
【0089】
そして、用紙高さ位置検出センサ29がONすると(ステップS109;“YES”)、続いて制御部110は、
図4(d)に示すように用紙高さ位置検出センサ29がOFFするまで(ステップS113;“NO”)、紙受台21を下降させる(ステップS111)。
【0090】
これは、制御部110は、ステップS113で用紙高さ位置検出センサ29がOFFした高さを今回の用紙区分け動作終了位置(高さ)、すなわち次の用紙区分け開始位置(高さ)として決定するためである。ただし、ステップS109の判定処理で用紙高さ位置検出センサ29がONした高さを今回の用紙区分け動作終了位置(高さ)として決定する場合は、上述のステップS111およびステップS113の処理は省略できる。
【0091】
そして、用紙高さ位置検出センサ29が再度OFFすると(ステップS113;“YES”)、制御部110は、ステップS113で用紙高さ位置検出センサ29がOFFした高さを、オフセットガイド板52およびエンドフェンス板82を平行移動させる際の紙受台21の下降開始位置として、
図5(a)に示すように紙受台21を所定の規定量だけ下降させ(ステップS115)、その後、
図5(b)に示すようにオフセットガイド板52およびエンドフェンス板82を水平方向に移動させる(ステップS117)。
【0092】
すなわち、ステップS113で用紙高さ位置検出センサ29がOFFした高さが今回の用紙区分け動作終了位置(高さ)で、オフセットガイド板52およびエンドフェンス板82を平行移動させる際の紙受台21の下降開始位置であり、また次の用紙区分け開始位置(高さ)となる。
【0093】
そして、オフセットガイド板52およびエンドフェンス板82を水平方向に移動後、制御部110は、
図5(c)に示すように紙受台21を下降させた所定の規定量だけ上昇させて(ステップS119)、ステップS113で用紙高さ位置検出センサ29がOFFした今回の用紙区分け動作終了位置、すなわち紙受台21の下降開始位置に戻って、今回の用紙区分け動作を終了する。
【0094】
従って、本発明に係る実施例の用紙区分け装置1によれば、紙受台21に排紙された用紙Pの区分け動作を行う際、用紙高さ位置検出センサ29がONの場合、少なくとも用紙高さ位置検出センサ29がオフするまで紙受台21を下降させ、その後、紙受台21を用紙高さ位置検出センサ29がオンするまで上昇させた後、用紙高さ位置検出センサ29がオフするまで下降させ、用紙高さ位置検出センサ29がオフした場合、さらに紙受台21を所定の規定量だけ下降させ、オフセットガイド板52およびエンドフェンス板82を平行移動させた後、紙受台21を所定の規定量だけ上昇させ停止する。
【0095】
そのため、用紙Pの区分け動作時にオフセットガイド板52やエンドフェンス82下部のスイッチである用紙突き当て部材53,83等を使用しないので、用紙Pの区分け枚数が少ない場合や、用紙Pの紙質が薄かったり、こしがない場合など、物理的にオフセットガイド板52やエンドフェンス82下部の用紙突き当て部材53,83等によって用紙を検出できないような場合でも、紙受台21に排紙された用紙Pの上面を正確に検出して紙受台21を停止させることができる。
【0096】
また、区分け動作開始前、用紙Pがオフセットガイド板52およびエンドフェンス板82等にもたれかかっている場合には、そのもたれかかりを除去した上で、紙受台21に排紙された用紙Pの上面を正確に検出して紙受台21を停止させることができる。
【0097】
その結果、用紙Pの区分け動作時に、受台21に排紙された用紙Pの上面を正確に検出して紙受台21を停止させることができるので、排出された用紙Pを整然と積載して区分けすることができる。
【0098】
また、用紙Pの区分け動作時、オフセットガイド板52やエンドフェンス82下部のスイッチである用紙突き当て部材53,83等を使用することなく、紙受台21に排紙された用紙の上面を正確に検出して紙受台を停止させることができるので、コストを削減できる。
【0099】
尚、上記の説明では、ステップS115およびステップS119で紙受台21を所定の規定量だけ下降および上昇させる際、所定の規定量だけ下降および上昇させるように説明しが、本発明では、これに限らず、用紙Pの種類に応じて紙受台21を下降および上昇させるようにしても良い。
【0100】
用紙Pの厚さや、用紙の紙質(硬い・柔らかい)、用紙の重さ、さらには用紙のサイズ等の用紙Pの種類に応じて紙受台21を下降および上昇させるようにすれば、用紙Pの種類に応じて紙受台21における用紙Pの積載状態が異なる場合でも、オフセットガイド板52およびエンドフェンス板82を平行移動させる際、紙受台21に積載された用紙Pに引っ掛ること等を確実に防止することができる。
【符号の説明】
【0101】
1…用紙区分け装置、
2…後側板、3…用紙ガイドフェンス板、4…前側板、
10…排紙部、
20…紙受台昇降機構部(紙受台昇降手段)、21…紙受台、21a…底板部、
21b…上面板部、21c,21d…第1隙間部、
21e,21f…左右一対の傾斜面部、21g,21h…第2隙間部、
22…紙受台支持部材、22a,22b…一対のL字状板部、22c…支持台部、
23A,23B…前後のブラケット、24…連結棒、25…駆動用シャフト、
26…DCモータ、27…ギヤボックス、
28A,28B…前後のラック、29…用紙高さ位置検出センサ、
29M…用紙もたれ検出用光センサ、
30…サイドフェンス板開閉機構部、
31,32…左右一対のサイドフェンス板、31a,32a…用紙保持面、
(31c,31d),(32c,32d)…一対のガイド用曲げ片、
31f,31g…一対の長孔、31h,31i…一対のストッパ片、
33…延長フェンス部材、
34…第1モータブラケット、35…第1ギヤードパルスモータ、
(36)…右側の第1タイミングプーリ、37…ブラケット、38…シャフト、
39…左側の第2タイミングプーリ、40…第1タイミングベルト、
(41,42),(41B,42B)…第1,第2ガイドシャフト、43…シャフト、
(44,45),(44B,45B),…左右一対のスライダ、
50…オフセットガイド板移動機構部(オフセットガイド板移動手段)、
51…第1ブラケット、52…オフセットガイド板、52a…用紙保持面、
53…第1用紙突き当て部材、54…可動ブラケット、55…除電ブラシ、
56…ガイド部材、57…ガイドピン、
61…モータブラケット、62…モータ、63…ウォームギヤ、
68…上側シャフト、69…下側シャフト、
70A,70B…上下一対の第1リンク部材、71…連結板、72…ピン、
73…引張バネ、74A,74B…上下一対の第2リンク部材、75…ピン、
76…扇状センサ検出板、78A,78B…光センサ、
80…エンドフェンス板移動機構部(エンドフェンス板移動手段)、
81…第2ブラケット、82…エンドフェンス板、82a…用紙保持面、
83…第2用紙突き当て部材、84…電磁ソレノイド、
85…第2モータブラケット、86…第2ギヤードパルスモータ、
87…前側の第3タイミングプーリ、88…ブラケット、89…シャフト、
90…後側の第4タイミングプーリ、91…第2タイミングベルト、
92,93…第3,第4ガイドシャフト、95…除電ブラシ、
96…連結板、97…回動軸、98…レバー、99…引張バネ、100…ローラ、
101…センサ支持板、102…光センサ、103…スライド板、
110…制御部(制御手段)、110a…CPU,110bROM、110c…RAM、
P…用紙。