(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
酸化染料として、パラ-フェニレンジアミン、ビスフェニルアルキレンジアミン、パラ-アミノフェノール、オルト-アミノフェノール、複素環式塩基、およびこれらの付加塩から選択される1種または複数の酸化塩基を含むことを特徴とする、請求項1から5のいずれか一項に記載の組成物。
メタ-フェニレンジアミン、メタ-アミノフェノール、メタ-ジフェノール、ナフタレン系カプラーおよび複素環式カプラー、さらにはこれらの付加塩から選択される1種または複数のカプラーを含むことを特徴とする、請求項1から6のいずれか一項に記載の組成物。
直接染料として、イオン性もしくは非イオン性のアゾ染料;メチン染料;カルボニル染料;アジン染料;ニトロ(ヘテロ)アリール染料;トリ(ヘテロ)アリールメタン染料;ポルフィリン染料;フタロシアニン染料および天然直接染料を、単独でまたは混合物として含むことを特徴とする、請求項1から5のいずれか一項に記載の組成物。
1つのコンパートメントに、1種または複数の有機化合物、1種または複数の染料を含む第1組成物を、また別のコンパートメントに、1種または複数の酸化剤を含む第2組成物を含む、2-コンパートメントデバイスであって、第1組成物および/または第2組成物は、少なくとも1種の、周囲温度で固体である、13から30個の炭素原子を含む直鎖飽和脂肪アルコール、および、1種または複数の有機塩基性化剤を含み、2つのコンパートメントは、ヒトのケラチン繊維に施用する直前に、請求項1から8のいずれか一項に記載の組成物を生じるように混合されることが意図されている2-コンパートメントデバイス。
1つのコンパートメントに、1種または複数の有機化合物を含む第1組成物を、別のコンパートメントに、1種または複数の染料を含む第2組成物を、また最後のコンパートメントに、1種または複数の酸化剤を含む第3組成物を含む、3-コンパートメントデバイスであって、第1、第2および/または第3組成物は、少なくとも1種の、周囲温度で固体である、13から30個の炭素原子を含む直鎖飽和脂肪アルコール、および、1種または複数の有機塩基性化剤を含み、3つのコンパートメントは、ヒトのケラチン繊維に施用する直前に、請求項1から8のいずれか一項に記載の組成物を生じるように混合されることが意図されている3-コンパートメントデバイス。
1つのコンパートメントに、1種または複数の有機化合物を含む第1組成物を、別のコンパートメントに、1種または複数の有機塩基性化剤を含む第2組成物を、また最後のコンパートメントに、1種または複数の酸化剤を含む第3組成物を含む、3-コンパートメントデバイスであって、第1、第2および/または第3組成物は、少なくとも1種の、周囲温度で固体である、13から30個の炭素原子を含む直鎖飽和脂肪アルコールを含み、3つのコンパートメントは、ヒトのケラチン繊維に施用する直前に、請求項1から8のいずれか一項に記載の組成物を生じるように混合されることが意図されている3-コンパートメントデバイス。
【発明を実施するための形態】
【0021】
本発明の1つの主題は、また、前述の組成物を用いることを含む、ヒトのケラチン繊維を染色または明色化するための方法にも関する。
【0022】
さらに、本発明の1つの主題は、1つのコンパートメントに、1種または複数の脂肪物質、任意選択で、1種または複数の染料、好ましくは酸化染料を含む第1組成物を、また別のコンパートメントに、1種または複数の酸化剤を含む第2組成物を含む、2-コンパートメントデバイスであり;第1組成物および/または第2組成物は、周囲温度で固体である少なくとも1種の脂肪アルコール、および任意選択で、1種または複数の塩基性化剤を含み、2つのコンパートメントの組成物は、ヒトのケラチン繊維に施用する直前に、本発明による組成物を生じるように混合されることが意図されている。
【0023】
最後に、本発明は、1つのコンパートメントに、1種または複数の脂肪物質を含む第1組成物を、別のコンパートメントに、1種または複数の染料、好ましくは酸化染料、および/または1種または複数の塩基性化剤、ならびに/あるいはこれらの混合物を含む第2組成物を、また最後のコンパートメントに、1種または複数の酸化剤を含む第3組成物を含む、3-コンパートメントデバイスに関し;第1および/または第2および/または第3組成物は、周囲温度で固体である少なくとも1種の脂肪アルコールを含み、3つのコンパートメントの組成物は、ヒトのケラチン繊維に施用する直前に、本発明による組成物を生じるように混合されることが意図されている。
【0024】
本発明の他の特徴および利点は、以下の説明および実施例を読むことによってより明瞭になるであろう。
【0025】
本明細書における以下の記述において、特に断わらなければ、数値範囲の端点は、その範囲に含まれる。
【0026】
本発明による方法によって処理される、ヒトのケラチン繊維は、好ましくは毛髪である。
【0027】
本発明による組成物が明色化に用いられる場合、それは、ヒトのケラチン繊維を染色するために通常用いられる直接染料または酸化染料前駆体(塩基およびカプラー)を含まないか、さもなければ、それが実際にいずれかを含む場合、それらの全含量は、組成物の重量に対して0.005重量%を超えない。具体的には、このような含量では、組成物だけが、可能性として、着色されているであろう、すなわち、ケラチン繊維には着色効果は全く認められないであろう。
【0028】
好ましくは、明色化の方法は、酸化塩基またはカプラーあるいは直接染料なしに実施される。
【0029】
すでに示されたように、本発明による染色または明色化組成物は、少なくとも25重量%の1種または複数の脂肪物質を含み、これらの少なくとも1種は、周囲温度(25℃、760mmHg)で固体である脂肪アルコールである。
【0030】
周囲温度で固体であり、また本発明の実施に適する脂肪アルコールは、より特定すると、8から30個の炭素原子を含む、直鎖もしくは分枝鎖の、飽和もしくは不飽和アルコールから選択される。好ましくは、1種または複数の該脂肪アルコールは、8から30個、好ましくは10から22個の炭素原子を含む、直鎖の飽和脂肪アルコールから選択される。さらに、これらの脂肪アルコールは、(1個または複数の)C
2〜C
3オキシアルキレン化単位あるいは(1個または複数の)グリセリル化単位を含まないと理解されている。例えば、セチルアルコール、ステアリルアルコール、ベヘニルアルコールおよびこれらの混合物(セチル-ステアリルアルコール)を挙げることができる。
【0031】
より特定すると、周囲温度で固体である脂肪アルコールの含量は、本発明による組成物において、組成物の重量に対して、0.2と50重量%の間、好ましくは0.5と30重量%の間、さらにより特定すると、1と15重量%の間である。
【0032】
本発明の組成物は、少なくとも25重量%の必要量に達するために、他の脂肪物質を含み得る。本発明による組成物は、より特定すると、組成物の全重量に対して、25から85重量%、好ましくは25から65重量%、さらにより特定すると30から55重量%の範囲にある、脂肪物質の全含量を有する。
【0033】
表現「脂肪物質」は、常温(25℃)および大気圧(760mmHg)で、水に不溶である有機化合物を意味すると理解されている(5%未満、好ましくは1%未満、より一層好ましくは0.1%未満の溶解性)。それらは、それらの構造に、少なくとも6個の炭素原子を含む少なくとも1つの炭化水素系の鎖、または少なくとも2個のシロキサン基からなる連鎖を有する。さらに、脂肪物質は通常、同じ温度および圧力条件下で、例えば、クロロホルム、エタノール、ベンゼン、液体石油ゼリーまたはデカメチルシクロペンタシロキサンのような有機溶媒に可溶である。
【0034】
より特定すると、周囲温度で固体である脂肪アルコール以外の脂肪物質は、脂肪酸ではない。
【0035】
それらは、より特定すると、C
6〜C
16低級アルカン、動物、ミネラルもしくは合成由来の非シリコーンオイル、周囲温度で固体である脂肪アルコール以外の脂肪アルコール、脂肪酸および/または脂肪アルコールのエステル、非シリコーンワックス、シリコーン、またはこれらの混合物から選択される。
【0036】
本発明の目的では、脂肪アルコール、脂肪エステルおよび脂肪酸は、より特定すると、6から30個の炭素原子を含む、直鎖もしくは分枝鎖の、飽和もしくは不飽和炭化水素系基(これは、特に1個または複数(殊に、1から4個)のヒドロキシル基により、任意選択で置換されている)を少なくとも1つ含むことが想起される。それらが不飽和である場合、これらの化合物は、1から3個の共役または非共役の炭素-炭素2重結合を含み得る。
【0037】
C
6〜C
16低級アルカンに関しては、それらは、直鎖または分枝鎖、あるいは、ことによると環状である。挙げることができる例には、ヘキサン、ウンデカン、ドデカン、トリデカン、およびイソパラフィン(例えば、イソヘキサデカンおよびイソデカン)が含まれる。
【0038】
本発明の組成物において使用され得る、動物、植物、ミネラルまたは合成由来の非シリコーンオイルとして、挙げることができる例には、以下が含まれる。
-動物由来の炭化水素系オイル、例えば、ペルヒドロスクワレン;
-植物または合成由来のトリグリセリドオイル、例えば、6から30個の炭素原子を含む液体脂肪酸トリグリセリド、例えば、ヘプタン酸もしくはオクタン酸トリグリセリド、または代わりのものとして、例えば、ヒマワリ油、トウモロコシ油、大豆油、ペポカボチャ(marrow)油、ブドウ種子油、ゴマ油、ヘイゼルナッツオイル、アプリコットオイル、マカダミアオイル、アララ油、ヒマシ油、アボカドオイル、カプリル酸/カプリン酸トリグリセリド(例えば、Stearineries Dubois社によって販売されているもの、またはDynamit Nobel社によってMiglyol(登録商標)810、812および818の名称で販売されているもの)、ホホバオイルおよびシアバターオイル;
-ミネラルまたは合成由来の、16個を超える炭素原子を含む、直鎖もしくは分枝鎖炭化水素、例えば、揮発性または非揮発性の液体パラフィン、およびこれらの誘導体、石油ゼリー、液体石油ゼリー、ポリデセン、水添ポリイソブテン(例えば、Parleam(登録商標));好ましくは、液体パラフィン、石油ゼリー、液体石油ゼリー、ポリデセン、水添ポリイソブテン(例えば、Parleam(登録商標));
-フルオロオイル、例えば、ペルフルオロメチルシクロペンタンおよびペルフルオロ-1,3-ジメチルシクロヘキサン、BNFL Fluorochemicals社によって、Flutec(登録商標)PC1およびFlutec(登録商標)PC3の名称で販売されている;ペルフルオロ-l,2-ジメチルシクロブタン;ペルフルオロアルカン、例えば、ドデカフルオロペンタンおよびテトラデカフルオロヘキサン、3M社によって、PF 5050(登録商標)およびPF 5060(登録商標)の名称で販売されている、または、ブロモペルフルオロオクチル、Atochem社によって、Foralkyl(登録商標)の名称で販売されている;ノナフルオロメトキシブタンおよびノナフルオロエトキシイソブタン;ペルフルオロモルホリン誘導体、例えば、4-トリフルオロメチルペルフルオロモルホリン、3M社によってPF 5052(登録商標)の名称で販売されている。
【0039】
周囲温度で固体であり、また本発明における使用に適する前述の脂肪アルコール以外の脂肪アルコールは、より特定すると、8から30個の炭素原子を含む分枝鎖または不飽和アルコールから選択され得る。挙げることができる例には、オクチルドデカノール、2-ブチルオクタノール、2-ヘキシルデカノール、2-ウンデシルペンタデカノール、オレイルアルコールおよびリノレイルアルコールが含まれる。
【0040】
脂肪酸および/または脂肪アルコールのエステル(これらは、有利には、上記トリグリセリドとは異なる)に関しては、特に、直鎖もしくは分枝鎖の、飽和もしくは不飽和C
1〜C
26脂肪族1価-または多価酸と、直鎖もしくは分枝鎖の、飽和もしくは不飽和C
1〜C
26脂肪族1価-または多価アルコールとのエステルを挙げることができ、これらのエステルの全炭素数は10以上である。
【0041】
モノエステルの中では、ジヒドロアビエチル(dihydroabietyl)ベヘナート;オクチルドデシルベヘナート;イソセチルベヘナート;セチルラクタート;C
12〜C
15アルキルラクタート;イソステアリルラクタート;ラウリルラクタート;リノレイルラクタート;オレイルラクタート;(イソ)ステアリルオクタノアート;イソセチルオクタノアート;オクチルオクタノアート;セチルオクタノアート;デシルオレアート;イソセチルイソステアラート;イソセチルラウラート;イソセチルステアラート;イソデシルオクタノアート;イソデシルオレアート;イソノニルイソノナノアート;イソステアリルパルミタート;メチルアセチルリシノレアート(ricinoleate);ミリスチルステアラート;オクチルイソノナノアート;2-エチルヘキシルイソノナノアート;オクチルパルミタート;オクチルペラルゴナート;オクチルステアラート;オクチルドデシルエルカート(erucate);オレイルエルカート;エチルおよびイソプロピルパルミタート、2-エチルヘキシルパルミタート、2-オクチルデシルパルミタート、アルキルミリスタート、例えば、イソプロピル、ブチル、セチル、2-オクチルドデシル、ミリスチルもしくはステアリルミリスタート、ヘキシルステアラート、ブチルステアラート、イソブチルステアラート;ジオクチルマラート、ヘキシルラウラート、2-ヘキシルデシルラウラートを挙げることができる。
【0042】
尚この選択可能対象(variant)に関連する範囲内で、C
4〜C
22のジカルボン酸もしくはトリカルボン酸と、C
1〜C
22アルコールとのエステル、およびモノ-、ジ-もしくはトリカルボン酸と、C
2〜C
26のジ-、トリ-、テトラ-もしくはペンタヒドロキシアルコールとのエステルもまた使用され得る。
【0043】
次のものを特に挙げることができる:ジエチルセバカート;ジイソプロピルセバカート;ジイソプロピルアジパート;ジ-n-プロピルアジパート;ジオクチルアジパート;ジイソステアリルアジパート;ジオクチルマレアート;グリセリルウンデシレナート;オクチルドデシルステアロイルステアラート;ペンタエリトリチルモノリシノレアート;ペンタエリトリチルテトライソノナノアート;ペンタエリトリチルテトラペラルゴナート;ペンタエリトリチルテトライソステアラート;ペンタエリトリチルテトラオクタノアート;プロピレングリコールジカプリラート;プロピレングリコールジカプラート;トリデシルエルカート;トリイソプロピルシトラート;トリイソステアリルシトラート;グリセリルトリラクタート;グリセリルトリオクタノアート;トリオクチルドデシルシトラート;トリオレイルシトラート;プロピレングリコールジオクタノアート;ネオペンチルグリコールジヘプタノアート;ジエチレングリコールジイソノナノアート;およびポリエチレングリコールジステアラート。
【0044】
上記エステルの中で、エチル、イソプロピル、ミリスチル、セチルもしくはステアリルパルミタート、2-エチルヘキシルパルミタート、2-オクチルデシルパルミタート、アルキルミリスタート、例えば、イソプロピル、ブチル、セチルもしくは2-オクチルドデシルミリスタート、ヘキシルステアラート、ブチルステアラート、イソブチルステアラート;ジオクチルマラート、ヘキシルラウラート、2-ヘキシルデシルラウラート、イソノニルイソノナノアートまたはセチルオクタノアートを用いることが好ましい。
【0045】
該組成物は、また、脂肪エステルとして、糖エステル、およびC
6〜C
30で、好ましくはC
12〜C
22の脂肪酸のジエステルも含み得る。用語「糖」は、いくつかのアルコール官能基を含み、アルデヒドもしくはケトン官能基を有するかまたは有さず、また少なくとも4個の炭素原子を含む、酸素を有する炭化水素系化合物を意味することが想起される。これらの糖は、単糖、オリゴ糖または多糖であり得る。
【0046】
挙げることができる適切な糖の例には、スクロース(または、サッカロース)、グルコース、ガラクトース、リボース、フルクトース、マルトース、マンノース、アラビノース、キシロースおよびラクトース、ならびにこれらの誘導体、特に、メチル誘導体のようなアルキル誘導体、例えば、メチルグルコースが含まれる。
【0047】
脂肪酸の糖エスエルは、すでに記載された糖と、直鎖もしくは分枝鎖の、飽和もしくは不飽和C
6〜C
30、好ましくはC
12〜C
22脂肪酸とのエステルまたはエステルの混合物を含む群から特に選択され得る。それらが不飽和である場合、これらの化合物は、1から3個の共役もしくは非共役の炭素-炭素2重結合を含み得る。
【0048】
この選択可能対象によるエステルは、また、モノ-、ジ-、トリ-、テトラエステルおよびポリエステル、ならびにこれらの混合物からも選択され得る。
【0049】
これらのエステルは、例えば、オレアート、ラウラート、パルミタート、ミリスタート、ベヘナート、ココアート、ステアラート、リノレアート、リノレナート、カプラートおよびアラキドナート、またはこれらの混合物(例えば、特に、オレオ-パルミタート、オレオ-ステアラートおよびパルミト-ステアラート混合エステル)から選択され得る。
【0050】
より特定すると、モノエステルおよびジエステル、特に、スクロース、グルコースもしくはメチルグルコースの、モノ-もしくはジオレアート、ステアラート、ベヘナート、オレオパルミタート、リノレアート、リノレナートおよびオレオステアラートを用いることが好ましい。
【0051】
挙げることができる例は、Amerchol社によってGlucate(登録商標)DOの名称で販売されている製品であり、これは、メチルグルコースジオレアートである。
【0052】
やはり挙げることができる、糖と脂肪酸とのエステルまたはエステルの混合物の例には、次のものが含まれる。
-Crodesta社によって、F160、F140、F110、F90、F70ならびにSL40の名称で販売されている製品、それぞれ、73%のモノエステルと27%のジエステルおよびトリエステルとから、61%のモノエステルと39%のジエステル、トリエステルおよびテトラエステルとから、52%のモノエステルと48%のジエステル、トリエステルおよびテトラエステルとから、45%のモノエステルと55%のジエステル、トリエステルおよびテトラエステルとから、39%のモノエステルと61%のジエステル、トリエステルおよびテトラエステルとからなるスクロースパルミトステアラート、ならびにスクロースモノラウラートの名称である;
-Ryoto Sugar Esterの名称で販売されている製品、例えば、B370と呼ばれ、20%のモノエステルおよび80%のジ-、トリエステル〜ポリエステルからなるスクロースベヘナートに相当するもの;
-Goldschmidt社によって、Tegosoft(登録商標)PSEの名称で販売されているスクロースモノ-ジパルミト-ステアラート。
【0053】
非シリコーンワックスは、特に、カルナウバワックス、キャンデリラワックス、エスパルトグラス(esparto grass)ワックス、パラフィンワックス、オゾケライト、植物ワックス、例えば、オリーブワックス、ライス(rice)ワックス、水添ホホバワックス、または花の純粋(absolute)ワックス、例えば、Bertin社(フランス)によって販売されているクロフサスグリ(blackcurrant)のエッセンシャルワックス、動物ワックス、例えば蜜蝋、もしくは変性蜜蝋(セラベリナ(cerabellina))から選択され;本発明により使用され得る他のワックスもしくはワックス原材料は、特に、海産ワックス、例えば、Sophim社によって、M82の呼称で販売されている製品、およびポリエチレンもしくは広くポリオレフィンのワックスである。
【0054】
本発明の美容組成物に使用され得るシリコーンは、揮発性もしくは非揮発性で、環状、直鎖もしくは分枝鎖のシリコーンであり、これらは、有機基により変性されていない、または変性されており、25℃で、5×10
-6から2.5m
2/s、好ましくは1×10
-5から1m
2/sの粘度を有する。
【0055】
本発明により使用され得るシリコーンは、オイル、ワックス、樹脂またはゴムの状態にあり得る。
【0056】
好ましくは、該シリコーンは、ポリジアルキルシロキサン、特に、ポリジメチルシロキサン(PDMS)、ならびに、ポリ(オキシアルキレン)基、アミノ基およびアルコキシ基から選択される少なくとも1つの官能基を含む有機変性ポリシロキサンから選択される。
【0057】
オルガノポリシロキサンは、Walter Nollの「Chemistry and Technology of Silicones」(1968年、Academic Press)に、より詳細に定義されている。それらは揮発性または非揮発性であり得る。
【0058】
それらが揮発性である場合、より特定すると、シリコーンは、60℃と260の間の沸点を有するものから選択され、より一層詳細には、以下から選択される。
【0059】
(i)3から7個、好ましくは4から5個のケイ素原子を含む環状ポリジアルキルシロキサン。これらは、例えば、特にUnion CarbideによってVolatile Silicone(登録商標)7207の、もしくはRhodiaによってSilbione(登録商標)70045 V2の名称で販売されているオクタメチルシクロテトラシロキサン、Union CarbideによってVolatile Silicone(登録商標)7158の、およびRhodiaによってSilbione(登録商標)70045 V5の名称で販売されているデカメチルシクロペンタシロキサン、ならびにこれらの混合物である。
【0060】
ジメチルシロキサン/メチルアルキルシロキサン型のシクロコポリマー、例えば、Union Carbide社によって販売されている、次の式のVolatile Silicone(登録商標)FZ 3109もまた挙げることができる。
【0062】
環状ポリジアルキルシロキサンとオルガノシリコーン化合物の混合物、例えば、オクタメチルシクロテトラシロキサンとテトラトリメチルシリルペンタエリトリトール(50/50)の混合物、およびオクタメチルシクロテトラシロキサンとオキシ-1,1'-ビス(2,2,2',2',3,3'-ヘキサトリメチルシリルオキシ)ネオペンタンの混合物もまた挙げることができる。
【0063】
(ii)2から9個のケイ素原子を含み、25℃で5×10
-6m
2/s以下の粘度を有する直鎖揮発性ポリジアルキルシロキサン。例は、特にToray Silicone社によってSH 200の名称で販売されているデカメチルテトラシロキサンである。この部類に属するシリコーンは、また、Cosmetics and Toiletries、91巻、1月、76、27〜32頁に公開された論文、Todd & Byers、「Volatile Silicone Fluids for Cosmetics」に記載されている。
【0064】
非揮発性ポリジアルキルシロキサン、ポリジアルキルシロキサンのゴムおよび樹脂、上の有機官能基により変性されたポリオルガノシロキサン、ならびにこれらの混合物が、好ましくは使用される。
【0065】
より特定すると、これらのシリコーンは、ポリジアルキルシロキサンから選択され、これらの中で、主として、トリメチルシリル末端基を含むポリジメチルシロキサンを挙げることができる。これらのシリコーンの粘度は、例えば、ASTM標準445付録Cに従って25℃で測定される。
【0066】
これらのポリジアルキルシロキサンの中で、非限定的な仕方で、次の市販製品を挙げることができる。
-Rhodiaによって販売されている、47および70 047シリーズのSilbione(登録商標)オイルまたはMirasil(登録商標)オイル、例えば、70 047 V 500 000オイル;
-Rhodia社によって販売されている、Mirasil(登録商標)シリーズのオイル;
-Dow Corning社による200シリーズのオイル、例えば、60 000mm
2/sの粘度を有するDC200;
-General ElectricによるViscasil(登録商標)オイル、およびGeneral ElectricによるSFシリーズの特定のオイル(SF 96、SF 18)。
【0067】
Dimethiconol(CTFA)の名称で知られている、ジメチルシラノール末端基を含むポリジメチルシロキサン、例えば、Rhodia社による48シリーズのオイルもまた挙げることができる。
【0068】
ポリジアルキルシロキサンのこの部類では、Goldschmidt社によってAbil Wax(登録商標)9800および9801の名称で販売されている製品もまた挙げることができ、これらは、ポリ(C
1〜C
20)ジアルキルシロキサンである。
【0069】
本発明により使用され得るシリコーンゴムは、特に、ポリジアルキルシロキサン、好ましくは、200 000と1 000 000の間の大きな数平均分子量を有するポリジメチルシロキサンであり、単独で、または溶媒中の混合物として用いられる。この溶媒は、揮発性シリコーン、ポリジメチルシロキサン(PDMS)オイル、ポリフェニルメチルシロキサン(PPMS)オイル、イソパラフィン、ポリイソブチレン、塩化メチレン、ペンタン、ドデカンおよびトリデカン、またはこれらの混合物から選択され得る。
【0070】
より特定すると、本発明により使用され得る製品は、以下のような混合物である。
・鎖の末端でヒドロキシル化されたポリジメチルシロキサンもしくはジメチコノール(CTFA)と、シクロメチコン(CTFA)としても知られる環状ポリジメチルシロキサンとからなる混合物、例えば、Dow Corning社によって販売されている製品Q2 1401;
・ポリジメチルシロキサンゴムと環状シリコーンからなる混合物、例えば、General Electric社による製品SF 1214 Silicone Fluid;この製品は、500 000の数平均分子量を有する、ジメチコンに相当するSF 30ゴムが、デカメチルシクロペンタシロキサンに相当するオイルSF 1202 Silicone Fluidに溶かされたものである。
・異なる粘度を有する2種のPDMS、より特定すると、PDMSゴムとPDMSオイルの混合物、例えば、General Electric社による製品SF 1236。製品SF 1236は、20m
2/sの粘度を有する、上で定義されたSF 30ゴムと、5×10
-6m
2/sの粘度を有するSF 96オイルの混合物である。この製品は、好ましくは、15%のSE 30ゴムおよび85%のSF 96オイルを含む。
【0071】
本発明により使用され得るオルガノポリシロキサン樹脂は、次の単位:
R
2SiO
2/2、R
3SiO
1/2、RSiO
3/2、およびSiO
4/2
を含む架橋されたシロキサン系であり、式中、Rは、1から16個の炭素原子を含むアルキルを表す。これらの製品の中で、特に好ましいものは、RがC
1〜C
4低級アルキル基、より特定するとメチルを表すものである。
【0072】
これらの樹脂の中で、Dow Corning 593の名称で販売されている製品、またはGeneral Electric社によってSilicone Fluid SS 4230およびSS 4267の名称で販売されているものを挙げることができ、これらは、ジメチル/トリメチルシロキサン構造のシリコーンである。
【0073】
特にShin-Etsu社によってX22-4914、X21-5034およびX21-5037の名称で販売されている、トリメチルシロキシシリカート型の樹脂もまた挙げることができる。
【0074】
本発明により使用され得る有機変性シリコーンは、炭化水素系の基を通じて結び付いた1個または複数の有機官能基をそれらの構造に含む、上で定義されたシリコーンである。
【0075】
上記シリコーン以外に、有機変性シリコーンは、前に挙げた有機官能基により官能化された、ポリジアリールシロキサン(特に、ポリジフェニルシロキサン)、およびポリアルキルアリールシロキサンであり得る。
【0076】
ポリアルキルアリールシロキサンは、25℃で1×10
-5から5×10
-2m
2/sの粘度を有する、直鎖および/または分枝鎖のポリジメチル/メチルフェニルシロキサン、およびポリジメチル/ジフェニルシロキサンから特に選択される。
【0077】
これらのポリアルキルアリールシロキサンの中で、挙げることができる例には、次の名称で販売されている製品が含まれる。
・Rhodiaによる、70 641シリーズのSilbione(登録商標)オイル;
・Rhodiaによる、Rhodorsil(登録商標)70 633および763シリーズのオイル;
・Dow Corningによる、Dow Corning 556 Cosmetic Grade Fluidオイル;
・Bayerによる、PKシリーズのシリコーン、例えば、製品PK20;
・Bayerによる、PNおよびPHシリーズのシリコーン、例えば、製品PN1000およびPH1000;
・General ElectricによるSFシリーズの特定のオイル、例えば、SF 1023、SF 1154、SF 1250およびSF 1265。
【0078】
有機変性シリコーンの中で、以下の基を含むポリオルガノシロキサンを挙げることができる。
-C
6〜C
24アルキル基を任意選択で含む、ポリエチレンオキシおよび/またはポリプロピレンオキシ基(例えば、Dow Corning社によって、DC 1248の名称で販売され、ジメチコンコポリオールとして知られている製品、またはUnion Carbide社によるオイルであるSilwet(登録商標)L 722、L 7500、L 77およびL 711、ならびにDow Corning社によってQ2 5200の名称で販売されている(C
12)アルキルメチコンコポリオール);
-置換もしくは無置換アミン基(例えば、Genesee社によってGP 4 Silicone FluidおよびGP 7100の名称で販売されている製品、またはDow Corning社によってQ2 8220およびDow Corning 929もしくは939の名称で販売されている製品)。置換アミン基は、特に、C
1〜C
4アミノアルキル基である;
-アルコキシ化された基(例えば、SWS SiliconesによってSilicone Copolymer F-755の、またGoldschmidt社によってAbil Wax(登録商標)2428、2434および2440の名称で販売されている製品)。
【0079】
より特定すると、脂肪物質は、室温および大気圧で、液体またはペースト状である化合物から選択される。
【0080】
好ましくは、脂肪物質は、C
2〜C
3オキシアルキレン単位またはグリセロール化された単位を全く含まない。
【0081】
好ましくは、脂肪物質は、25℃の温度および大気圧で液体である化合物である。
【0082】
脂肪物質は、好ましくは、C
6〜C
16低級アルカン、周囲温度で固体である脂肪アルコール以外の脂肪アルコール、脂肪酸および/または脂肪アルコールのエステル、オイル、特にミネラルまたは合成非シリコーンオイル、シリコーン、あるいはこれらの混合物から選択される。
【0083】
より有利には、脂肪物質は、C
6〜C
16低級アルカン、周囲温度で固体である脂肪アルコール以外の脂肪アルコール、脂肪酸および/または脂肪アルコールのエステル、ミネラルまたは合成非シリコーンオイル、あるいはこれらの混合物から選択される。
【0084】
好ましくは、脂肪物質は、液体石油ゼリー、ポリデセン、および脂肪酸もしくは脂肪アルコールの液体エステル、またはこれらの混合物から選択される。
【0085】
本発明による組成物は、下で詳細に説明される、酸化染料、直接染料またはこれらの混合物から選択される1種または複数の染料を任意選択で含み得る。
【0086】
好ましくは、本発明による組成物は、1種または複数の酸化染料を含む。
【0087】
酸化染料は通常、1種または複数のカプラーと任意選択で組み合わせて、1種または複数の酸化塩基から選択される。
【0088】
酸化塩基は、例えば、パラ-フェニレンジアミン、ビス(フェニル)アルキレンジアミン、パラ-アミノフェノール、オルト-アミノフェノール、および複素環式塩基、ならびにこれらの付加塩から選択される。
【0089】
挙げることができるパラ-フェニレンジアミンの中には、例えば、パラ-フェニレンジアミン、パラ-トリレンジアミン、2-クロロ-パラ-フェニレンジアミン、2,3-ジメチル-パラ-フェニレンジアミン、2,6-ジメチル-パラ-フェニレンジアミン、2,6-ジエチル-パラ-フェニレンジアミン、2,5-ジメチル-パラ-フェニレンジアミン、N,N-ジメチル-パラ-フェニレンジアミン、N,N-ジエチル-パラ-フェニレンジアミン、N,N-ジプロピル-パラ-フェニレンジアミン、4-アミノ-N,N-ジエチル-3-メチルアニリン、N,N-ビス(β-ヒドロキシエチル)-パラ-フェニレンジアミン、4-N,N-ビス(β-ヒドロキシエチル)アミノ-2-メチルアニリン、4-N,N-ビス(β-ヒドロキシエチル)アミノ-2-クロロ-アニリン、2-β-ヒドロキシエチル-パラ-フェニレンジアミン、2-フルオロ-パラ-フェニレンジアミン、2-イソプロピル-パラ-フェニレンジアミン、N-(β-ヒドロキシプロピル)-パラ-フェニレン-ジアミン、2-ヒドロキシメチル-パラ-フェニレンジアミン、N,N-ジメチル-3-メチル-パラ-フェニレンジアミン、N-エチル-N-(β-ヒドロキシエチル)-パラ-フェニレンジアミン、N-(β,γ-ジヒドロキシ-プロピル)-パラ-フェニレンジアミン、N-(4'-アミノフェニル)-パラ-フェニレンジアミン、N-フェニル-パラ-フェニレンジアミン、2-β-ヒドロキシエチルオキシ-パラ-フェニレンジアミン、2-β-アセチル-アミノエチルオキシ-パラ-フェニレンジアミン、N-(β-メトキシ-エチル)-パラ-フェニレンジアミン、4-アミノフェニルピロリジン、2-チエニル-パラ-フェニレンジアミン、2-β-ヒドロキシエチルアミノ-5-アミノトルエンおよび3-ヒドロキシ-1-(4'-アミノフェニル)-ピロリジン、ならびに酸とこれらの付加塩がある。
【0090】
上記パラ-フェニレンジアミンの中では、パラ-フェニレンジアミン、パラ-トリレンジアミン、2-イソプロピル-パラ-フェニレンジアミン、2-β-ヒドロキシエチル-パラ-フェニレンジアミン、2-β-ヒドロキシエチルオキシ-パラ-フェニレンジアミン、2,6-ジメチル-パラ-フェニレンジアミン、2,6-ジエチル-パラ-フェニレンジアミン、2,3-ジメチル-パラ-フェニレンジアミン、N,N-ビス(β-ヒドロキシエチル)-パラ-フェニレンジアミン、2-クロロ-パラ-フェニレンジアミンおよび2-β-アセチルアミノエチルオキシ-パラ-フェニレンジアミン、ならびに酸とこれらの付加塩が、特に好ましい。
【0091】
挙げることができるビス(フェニル)アルキレンジアミンの中には、例えば、N,N'-ビス(β-ヒドロキシエチル)-N,N'-ビス(4'-アミノフェニル)-1,3-ジアミノプロパノール、N,N'-ビス(β-ヒドロキシエチル)-N,N'-ビス(4'-アミノフェニル)エチレン-ジアミン、N,N'-ビス(4-アミノフェニル)テトラメチレンジアミン、N,N'-ビス(β-ヒドロキシエチル)-N,N'-ビス(4-アミノフェニル)テトラ-メチレンジアミン、N,N'-ビス(4-メチルアミノフェニル)テトラ-メチレンジアミン、N,N'-ビス(エチル)-N,N'-ビス(4'-アミノ-3'-メチルフェニル)エチレンジアミンおよび1,8-ビス(2,5-ジアミノ-フェノキシ)-3,6-ジオキサオクタン、ならびに酸とこれらの付加塩がある。
【0092】
挙げることができるパラ-アミノフェノールの中には、例えば、パラ-アミノフェノール、4-アミノ-3-メチルフェノール、4-アミノ-3-フルオロフェノール、4-アミノ-3-クロロフェノール、4-アミノ-3-ヒドロキシメチルフェノール、4-アミノ-2-メチルフェノール、4-アミノ-2-ヒドロキシメチルフェノール、4-アミノ-2-メトキシメチルフェノール、4-アミノ-2-アミノメチルフェノール、4-アミノ-2-(β-ヒドロキシエチルアミノメチル)フェノールおよび4-アミノ-2-フルオロフェノール、ならびに酸とこれらの付加塩がある。
【0093】
挙げることができるオルト-アミノフェノールの中には、例えば、2-アミノフェノール、2-アミノ-5-メチルフェノール、2-アミノ-6-メチルフェノールおよび5-アセトアミド-2-アミノフェノール、ならびにこれらの付加塩がある。
【0094】
挙げることができる複素環式塩基の中には、例えば、ピリジン誘導体、ピリミジン誘導体およびピラゾール誘導体がある。
【0095】
挙げることができるピリジン誘導体の中には、例えば、特許GB 1 026 978およびGB 1 153 196に記載されている化合物、例えば、2,5-ジアミノピリジン、2-(4-メトキシフェニル)アミノ-3-アミノピリジンおよび3,4-ジアミノピリジン、ならびにこれらの付加塩がある。
【0096】
本発明において有用である他のピリジン酸化塩基は、例えば特許出願FR 2 801 308に記載されている、3-アミノピラゾロ[1,5-a]-ピリジン酸化塩基またはこれらの付加塩である。挙げることができる例には、ピラゾロ[1,5-a]ピリド-3-イルアミン、2-アセチルアミノピラゾロ-[1,5-a]ピリド-3-イルアミン、2-モルホリン-4-イルピラゾロ[1,5-a]-ピリド-3-イルアミン、3-アミノピラゾロ[1,5-a]ピリジン-2-カルボン酸、2-メトキシピラゾロ[1,5-a]ピリド-3-イルアミン、(3-アミノピラゾロ[1,5-a]ピリド-7-イル)メタノール、2-(3-アミノ-ピラゾロ[1,5-a]ピリド-5-イル)エタノール、2-(3-アミノピラゾロ-[l,5-a]ピリド-7-イル)エタノール、(3-アミノピラゾロ[1,5-a]-ピリド-2-イル)メタノール、3,6-ジアミノピラゾロ[1,5-a]ピリジン、3,4-ジアミノピラゾロ[1,5-a]ピリジン、ピラゾロ[1,5-a]-ピリジン-3,7-ジアミン、7-モルホリン-4-イルピラゾロ[1,5-a]ピリド-3-イルアミン、ピラゾロ[1,5-a]ピリジン-3,5-ジアミン、5-モルホリン-4-イルピラゾロ[1,5-a]ピリド-3-イルアミン、2-[(3-アミノピラゾロ[1,5-a]ピリド-5-イル)(2-ヒドロキシエチル)アミノ]-エタノール、2-[(3-アミノピラゾロ[1,5-a]ピリド-7-イル)(2-ヒドロキシエチル)アミノ]エタノール、3-アミノピラゾロ[1,5-a]-ピリジン-5-オール、3-アミノピラゾロ[1,5-a]ピリジン-4-オール、3-アミノピラゾロ[1,5-a]ピリジン-6-オールおよび3-アミノピラゾロ-[1,5-a]ピリジン-7-オール、ならびにこれらの付加塩が含まれる。
【0097】
挙げることができるピリミジン誘導体の中には、例えば、特許DE 2 359 399;JP 88-169 571;JP 05-63124;EP 0 770 375、または特許出願WO 96/15765に記載されている化合物、例えば、2,4,5,6-テトラアミノピリミジン、4-ヒドロキシ-2,5,6-トリアミノピリミジン、2-ヒドロキシ-4,5,6-トリアミノピリミジン、2,4-ジヒドロキシ-5,6-ジアミノピリミジンおよび2,5,6-トリアミノピリミジン、ならびにこれらの付加塩、およびこれらの互変異性体(互変異性平衡が存在する場合)がある。
【0098】
挙げることができるピラゾール誘導体の中には、特許DE 3 843 892およびDE 4 133 957、ならびに特許出願WO 94/08969、WO 94/08970、FR-A-2 733 749およびDE 195 43 988に記載されている化合物、例えば、4,5-ジアミノ-1-メチル-ピラゾール、4,5-ジアミノ-1-(β-ヒドロキシエチル)ピラゾール、3,4-ジアミノピラゾール、4,5-ジアミノ-1-(4'-クロロベンジル)-ピラゾール、4,5-ジアミノ-1,3-ジメチルピラゾール、4,5-ジアミノ-3-メチル-1-フェニルピラゾール、4,5-ジアミノ-1-メチル-3-フェニルピラゾール、4-アミノ-1,3-ジメチル-5-ヒドラジノピラゾール、1-ベンジル-4,5-ジアミノ-3-メチル-ピラゾール、4,5-ジアミノ-3-tert-ブチル-1-メチルピラゾール、4,5-ジアミノ-1-tert-ブチル-3-メチルピラゾール、4,5-ジアミノ-1-(β-ヒドロキシエチル)-3-メチルピラゾール、4,5-ジアミノ-1-エチル-3-メチルピラゾール、4,5-ジアミノ-1-エチル-3-(4'-メトキシフェニル)ピラゾール、4,5-ジアミノ-1-エチル-3-ヒドロキシ-メチルピラゾール、4,5-ジアミノ-3-ヒドロキシメチル-1-メチル-ピラゾール、4,5-ジアミノ-3-ヒドロキシメチル-1-イソプロピル-ピラゾール、4,5-ジアミノ-3-メチル-1-イソプロピルピラゾール、4-アミノ-5-(2'-アミノエチル)アミノ-1,3-ジメチルピラゾール、3,4,5-トリアミノピラゾール、1-メチル-3,4,5-トリアミノピラゾール、3,5-ジアミノ-1-メチル-4-メチルアミノピラゾールおよび3,5-ジアミノ-4-(β-ヒドロキシエチル)アミノ-1-メチルピラゾール、ならびにこれらの付加塩がある。4,5-ジアミノ-1-(β-メトキシエチル)ピラゾールもまた使用され得る。
【0099】
好ましくは4,5-ジアミノピラゾールが、より一層優先的には4,5-ジアミノ-1-(β-ヒドロキシエチル)ピラゾールおよび/またはこの塩が使用されるであろう。
【0100】
やはり挙げることができるピラゾールには、ジアミノ-N,N-ジヒドロピラゾロピラゾロン、特に、特許出願FR-A-2 886 136に記載されているもの、例えば次の化合物およびこれらの付加塩が含まれる: 2,3-ジアミノ-6,7-ジヒドロ-1H,5H-ピラゾロ[1,2-a]ピラゾール-1-オン、2-アミノ-3-エチルアミノ-6,7-ジヒドロ-1H,5H-ピラゾロ[1,2-a]ピラゾール-1-オン、2-アミノ-3-イソプロピルアミノ-6,7-ジヒドロ-1H,5H-ピラゾロ[1,2-a]ピラゾール-1-オン、2-アミノ-3-(ピロリジン-1-イル)-6,7-ジヒドロ-1H,5H-ピラゾロ[1,2-a]ピラゾール-1-オン、4,5-ジアミノ-1,2-ジメチル-1,2-ジヒドロピラゾール-3-オン、4,5-ジアミノ-1,2-ジエチル-1,2-ジヒドロピラゾール-3-オン、4,5-ジアミノ-1,2-ジ-(2-ヒドロキシエチル)-1,2-ジヒドロピラゾール-3-オン、2-アミノ-3-(2-ヒドロキシエチル)アミノ-6,7-ジヒドロ-1H,5H-ピラゾロ[1,2-a]ピラゾール-1-オン、2-アミノ-3-ジメチルアミノ-6,7-ジヒドロ-1H,5H-ピラゾロ[1,2-a]ピラゾール-1-オン、2,3-ジアミノ-5,6,7,8-テトラヒドロ-1H,6H-ピリダジノ[1,2-a]ピラゾール-1-オン、4-アミノ-1,2-ジエチル-5-(ピロリジン-1-イル)-1,2-ジヒドロピラゾール-3-オン、4-アミノ-5-(3-ジメチルアミノ-ピロリジン-1-イル)-1,2-ジエチル-1,2-ジヒドロピラゾール-3-オン、2,3-ジアミノ-6-ヒドロキシ-6,7-ジヒドロ-1H,5H-ピラゾロ[1,2-a]ピラゾール-1-オン。
【0101】
2,3-ジアミノ-6,7-ジヒドロ-1H,5H-ピラゾロ[1,2-a]ピラゾール-1-オンおよび/またはその塩が、好ましくは使用されるであろう。
【0102】
4,5-ジアミノ-1-(β-ヒドロキシエチル)ピラゾールおよび/または2,3-ジアミノ-6,7-ジヒドロ-1H,5H-ピラゾロ[1,2-a]ピラゾール-1-オンならびに/あるいはこの塩が、複素環式塩基として優先的に使用されるであろう。
【0103】
本発明による組成物は、ケラチン繊維の染色において通常用いられるものから有利に選択される1種または複数のカプラーを任意選択で含んでいてもよい。
【0104】
これらのカプラーの中で、特に、メタ-フェニレンジアミン、メタ-アミノフェノール、メタ-ジフェノール、ナフタレン系カプラーおよび複素環式カプラー、さらにはこれらの付加塩を挙げることができる。
【0105】
例えば、1,3-ジヒドロキシベンゼン、1,3-ジヒドロキシ-2-メチルベンゼン、4-クロロ-1,3-ジヒドロキシベンゼン、2,4-ジアミノ-1-(β-ヒドロキシ-エチルオキシ)ベンゼン、2-アミノ-4-(β-ヒドロキシエチルアミノ)-1-メトキシベンゼン、1,3-ジアミノベンゼン、1,3-ビス(2,4-ジアミノフェノキシ)プロパン、3-ウレイドアニリン、3-ウレイド-1-ジメチルアミノベンゼン、セサモール、1-β-ヒドロキシエチルアミノ-3,4-メチレンジオキシベンゼン、α-ナフトール、2-メチル-1-ナフトール、6-ヒドロキシインドール、4-ヒドロキシインドール、4-ヒドロキシ-N-メチルインドール、2-アミノ-3-ヒドロキシピリジン、6-ヒドロキシ-ベンゾモルホリン、3,5-ジアミノ-2,6-ジメトキシピリジン、1-N-(β-ヒドロキシエチル)アミノ-3,4-メチレンジオキシベンゼン、2,6-ビス(β-ヒドロキシエチルアミノ)トルエン、6-ヒドロキシインドリン、2,6-ジヒドロキシ-4-メチルピリジン、1-H-3-メチルピラゾール-5-オン、1-フェニル-3-メチルピラゾール-5-オン、2,6-ジメチル-ピラゾロ[1,5-b]-1,2,4-トリアゾール、2,6-ジメチル[3,2-c]-1,2,4-トリアゾールおよび6-メチルピラゾロ[1,5-a]ベンゾイミダゾール、酸とこれらの付加塩、ならびにこれらの混合物を挙げることができる。
【0106】
一般的に、本発明に関連して用いることができる酸化塩基およびカプラーの付加塩は、特に、塩酸塩、臭化水素酸塩、硫酸塩、クエン酸塩、コハク酸塩、酒石酸塩、乳酸塩、トシレート、ベンゼンスルホン酸塩、リン酸塩および酢酸塩のような、酸との付加塩から選択される。
【0107】
酸化塩基は、それぞれ、有利には、組成物の全重量に対して0.0001重量%から10重量%を、好ましくは、組成物の全重量に対して0.005重量%から5重量%を占める。
【0108】
カプラーの含量は、それ(ら)が存在する場合、それぞれ、有利には、組成物の全重量に対して0.0001重量%から10重量%を、好ましくは、組成物の全重量に対して0.005重量%から5重量%を占める。
【0109】
本発明による組成物は、好ましくは酸化染料に加えて、イオン性および非イオン性化学種から、好ましくは陽イオンまたは非イオン化学種から選択される、1種または複数の合成もしくは天然の直接染料を、任意選択で含んでいてもよい。
【0110】
使用に適する直接染料の例として、単独でまたは混合物として、アゾ;メチン;カルボニル;アジン;ニトロ(ヘテロ)アリール;トリ(ヘテロ)アリールメタン;ポルフィリン;フタロシアニン直接染料;および天然の直接染料を挙げることができる。
【0111】
本発明により使用され得る天然の直接染料の中では、ロウソン(lawsone)、ジュグロン、アリザリン、プルプリン、カルミン酸、ケルメス酸、プルプロガリン、プロトカテキュアルデヒド(protocatechaldehyde)、インジゴ、イサチン、クルクミン、スピヌロシン、アピゲニジンおよびオルセインを挙げることができる。これらの天然染料を含むエキスまたは煎出物(decoction)、特に、ヘナ(henna)ベースの粥状物(poultice)またはエキスを用いることもまた可能である。
【0112】
それらが存在する場合、より特定すると、直接染料は、組成物の全重量に対して、0.0001重量%から10重量%、好ましくは0.005重量%から5重量%を占める。
【0113】
本発明による組成物は、また、1種または複数の酸化剤も含む。
【0114】
より特定すると、酸化剤は、過酸化水素、過酸化尿素、アルカリ金属の臭素酸塩またはフェリシアン化物、過酸化塩(peroxygenated salt)(例えば、アルカリ金属もしくはアルカリ土類の過硫酸塩、過ホウ素酸塩および過炭酸塩)、および過酸ならびにこれらの前駆体から選択される。
【0115】
好ましくは、酸化剤は過酸化塩から選択されない。
【0116】
有利には、酸化剤は過酸化水素である。
【0117】
より特定すると、酸化剤の含量は、組成物の重量に対して、0.1重量%から20重量%、好ましくは0.5重量%から10重量%を占める。
【0118】
本発明による組成物は、また、1種または複数の塩基性化剤も含み得る。
【0119】
塩基性化剤は、無機もしくは有機またはハイブリッドであり得る。
【0120】
無機塩基性化剤は、好ましくは、アンモニア水、アルカリ金属の炭酸塩もしくは炭酸水素塩(例えば、ナトリウムもしくはカリウムの炭酸塩または炭酸水素塩)、水酸化ナトリウムおよび水酸化カリウム、ならびにこれらの混合物から選択される。
【0121】
有機塩基性化剤は、25℃でのpKbが12未満、好ましくは10未満、より一層有利には6未満である有機アミンから好ましくは選択される。最も高い塩基性の機能に対応するのがこのpKbであることに注意すべきである。さらに、有機アミンは、10個を超える炭素原子を含む、アルキルもしくはアルケニル脂肪鎖を含まない。
【0122】
有機塩基性化剤は、例えば、アルカノールアミン、オキシエチレン化および/またはオキシプロピレン化エチレンジアミン、アミノ酸から選択され、また下の式(I)の化合物:
【0124】
(式中、Wは、ヒドロキシル基もしくはC
1〜C
6アルキル基により任意選択で置換されたC
1〜C
6アルキレン残基であり;Rx、Ry、RzおよびRtは、同じであっても異なっていてもよく、水素原子またはC
1〜C
6アルキル、C
1〜C
6ヒドロキシアルキルもしくはC
1〜C
6アミノアルキル基を表す)もまた、使用に適する。
【0125】
挙げることができるこのようなアミンの例には、1,3-ジアミノプロパン、1,3-ジアミノ-2-プロパノール、スペルミンおよびスペルミジンが含まれる。
【0126】
用語「アルカノールアミン」は、第1級、第2級または第3級アミン官能基と、1つまたは複数の直鎖もしくは分枝鎖C
1〜C
8アルキル基(1個または複数のヒドロキシル基を有する)とを含む有機アミンを意味する。
【0127】
1から3個の同じかまたは異なるC
1〜C
4ヒドロキシルアルキル基を含むモノ-、ジ-もしくはトリ-アルカノールアミンのようなアルカノールアミンから選択される有機アミンが、本発明の実施には特に適している。
【0128】
この種類の化合物の中では、モノエタノールアミン、ジエタノールアミン、トリエタノールアミン、モノイソプロパノールアミン、ジイソプロパノールアミン、N-ジメチルアミノエタノールアミン、2-アミノ-2-メチル-1-プロパノール、トリイソプロパノールアミン、2-アミノ-2-メチル-l,3-プロパンジオール、3-アミノ-1,2-プロパンジオール、3-ジメチルアミノ-1,2-プロパンジオールおよびトリス(ヒドロキシメチルアミノ)メタンを挙げることができる。
【0129】
より特定すると、使用され得るアミノ酸は、L、Dまたはラセミ体の天然もしくは合成由来のものであり、カルボン酸、スルホン酸、ホスホン酸およびリン酸官能基からより特定すると選択される、少なくとも1つの酸性官能基を含む。これらのアミノ酸は、それらの中性のまたはイオン化した状態にあり得る。
【0130】
本発明において使用され得るアミノ酸として、特に、アスパラギン酸、グルタミン酸、アラニン、アルギニン、オルニチン、シトルリン、アスパラギン、カルニチン、システイン、グルタミン、グリシン、ヒスチジン、リシン、イソロイシン、ロイシン、メチオニン、N-フェニルアラニン、プロリン、セリン、タウリン、トレオニン、トリプトファン、チロシンおよびバリンを挙げることができる。
【0131】
有利には、アミノ酸は、環またはウレイド官能基に任意選択で含まれる、さらなるアミノ官能基を含む塩基性アミノ酸である。
【0132】
このような塩基性アミノ酸は、好ましくは、下の式(II):
【0134】
に対応するものから選択され、式中、Rは以下から選択される基を表す。
【0136】
式(II)に対応する化合物は、ヒスチジン、リシン、アルギニン、オルニチンおよびシトルリンである。
【0137】
有機アミンはまた、複素環式型の有機アミンからも選択され得る。アミノ酸としてすでに挙げられたヒスチジン以外に、特に、ピリジン、ピペリジン、イミダゾール、トリアゾール、テトラゾールおよびベンゾイミダゾールを挙げることができる。
【0138】
有機アミンはまた、アミノ酸ジペプチドからも選択され得る。本発明において使用され得るアミノ酸ジペプチドとして、特に、カルノシン、アンセリンおよびバレイン(baleine)を挙げることができる。
【0139】
有機アミンはまた、グアニジン官能基を含む化合物からも選択され得る。本発明において使用され得るこの種類のアミンとして、アミノ酸としてすでに挙げられたアルギニン以外に、特に、クレアチン、クレアチニン、1,1-ジメチルグアニジン、1,1-ジエチルグアニジン、グリコシアミン、メトホルミン、アグマチン、N-アミジノアラニン、3-グアニジノプロピオン酸、4-グアニジノ酪酸および2-([アミノ(イミノ)メチル]アミノ)エタン-l-スルホン酸を挙げることができる。
【0140】
好ましくは、本発明の組成物中に存在する有機アミンはアルカノールアミンである。
【0141】
より一層優先的には、有機アミンはモノエタノールアミンである。
【0142】
挙げることができるハイブリッド化合物には、すでに挙げられたアミンと、カルボン酸または塩酸のような酸との塩が含まれる。
【0143】
特に、グアニジンカルボナートまたはモノエタノールアミン塩酸塩が使用され得る。
【0144】
有利には、本発明による組成物は、前記組成物の重量に対して、0.01重量%から30重量%、好ましくは0.1重量%から20重量%の範囲の塩基性化剤の含量を有する。
【0145】
特定の実施形態によれば、本発明による組成物は、塩基性化剤として、好ましくは、アンモニア水またはその塩を全く含まない。しかし、この特定の実施形態によれば、それが実際にいくらか含んでいるとしても、その含量は、本発明による組成物の重量に対して、0.03重量%(NH
3として表して)を超えないであろう、また好ましくは、0.01重量%を超えないであろう。該組成物がアンモニア水またはその塩を含む場合、好ましくは、塩基性化剤の量はアンモニア水の量(NH
3として表して)を超える。
【0146】
本発明の組成物は、好ましくは、1種または複数のアルカノールアミンおよび/または1種または複数の塩基性アミノ酸を含む。
【0147】
好ましくは、本発明の組成物はモノエタノールアミンを含む。
【0148】
本発明による組成物は、また、1種または複数の界面活性剤も含み得る。
【0149】
好ましくは、界面活性剤は、非イオン界面活性剤または陰イオン界面活性剤から選択される。
【0150】
より特定すると、陰イオン界面活性剤は、次の化合物の塩(特に、アルカリ金属塩、殊に、ナトリウム塩、アンモニウム塩、アミン塩、アミノアルコール塩、またはアルカリ土類金属塩、例えば、マグネシウム塩)から選択される。
-アルキルスルファート、アルキルエーテルスルファート、アルキルアミノエーテルスルファート、アルキルアリールポリエーテルスルファート、モノグリセリドスルファート;
-アルキルスルホナート、アルキルアミドスルホナート、アルキルアリールスルホナート、α-オレフィンスルホナート、パラフィンスルホナート;
-アルキルホスファート、アルキルエーテルホスファート;
-アルキルスルホスクシナート、アルキルエーテルスルホスクシナート、アルキルアミドスルホスクシナート;アルキルスルホスクシナマート;
-アルキルスルホアセタート;
-アシルサルコシナート;アシルイセチオナートおよびN-アシルタウラート;
-オレイン酸、リシノール酸、パルミチン酸もしくはステアリン酸、ココナッツオイル酸もしくは水添ココナッツオイル酸のような脂肪酸の塩;
-アルキル-D-ガラクトシドウロン酸塩;
-アシルラクチラート;
-ポリオキシアルキレン化アルキルエーテルカルボン酸、ポリオキシアルキレン化アルキルアリールエーテルカルボン酸、もしくはポリオキシアルキレン化アルキルアミドエーテルカルボン酸の塩、特に2から50個のエチレンオキシド基を含むもの;
-ならびに、これらの混合物。
【0151】
様々なこれらの化合物のアルキルもしくはアシル基は、有利には、6から24個の炭素原子、好ましくは8から24個の炭素原子を含み、またアリール基は、好ましくは、フェニルもしくはベンジル基を表すことに注意すべきである。
【0152】
非イオン界面活性剤は、より特定すると、モノオキシアルキレン化もしくはポリオキシアルキレン化非イオン界面活性剤から、またモノグリセロール化もしくはポリグリセロール化非イオン界面活性剤から選択される。より特定すると、オキシアルキレン単位は、オキシエチレンもしくはオキシプロピレン単位、またはこれらの組合せであり、好ましくはオキシエチレン単位である。
【0153】
挙げることができるオキシアルキレン化非イオン界面活性剤の例には、
・オキシアルキレン化(C
8〜C
24)アルキルフェノール、
・直鎖もしくは分枝鎖で、飽和もしくは不飽和のオキシアルキレン化C
8〜C
30アルコール、
・直鎖もしくは分枝鎖で、飽和もしくは不飽和のオキシアルキレン化C
8〜C
30アミド、
・直鎖もしくは分枝鎖で、飽和もしくは不飽和のC
8〜C
30酸と、ポリエチレングリコールのエステル、
・直鎖もしくは分枝鎖で、飽和もしくは不飽和のC
8〜C
30酸と、ソルビトールのポリオキシエチレン化エステル、
・飽和もしくは不飽和のオキシエチレン化植物オイル、
・エチレンオキシドおよび/またはプロピレンオキシドの、とりわけ単独での、あるいは混合物としての縮合物
が含まれる。
【0154】
界面活性剤は、1と100モルの間、好ましくは2と50モルの間、好ましくは2と30モルの間のモル数のエチレンオキシドおよび/またはプロピレンオキシドを含む。有利には、非イオン界面活性剤は、オキシプロピレン単位を全く含まない。
【0155】
本発明の好ましい一実施形態によれば、オキシアルキレン化非イオン界面活性剤は、1から100モルのエチレンオキシドを含むオキシエチレン化C
8〜C
30アルコール;直鎖もしくは分枝鎖の飽和もしくは不飽和C
8〜C
30酸とソルビトールとの、1から100モルのエチレンオキシドを含むポリオキシエチレン化エステルから選択される。
【0156】
モノグリセロール化もしくはポリグリセロール化非イオン界面活性剤の例としては、モノグリセロール化もしくはポリグリセロール化C
8〜C
40アルコールが、好ましく用いられる。
【0157】
特に、モノグリセロール化もしくはポリグリセロール化C
8〜C
40アルコールは、次の式:
RO-[CH
2-CH(CH
2OH)-O]
m-H
に対応し、式中、Rは、直鎖もしくは分枝鎖C
8〜C
40、好ましくはC
8〜C
30アルキルもしくはアルケニル基を表し、mは、1から30、好ましくは1から10の範囲の数を表す。
【0158】
本発明に関連して適切である化合物の例として、4モルのグリセロールを含むラウリルアルコール(INCI名:ポリグリセリル-4ラウリルエーテル)、1.5モルのグリセロールを含むラウリルアルコール、4モルのグリセロールを含むオレイルアルコール(INCI名:ポリグリセリル-4オレイルエーテル)、2モルのグリセロールを含むオレイルアルコール(INCI名:ポリグリセリル-2オレイルエーテル)、2モルのグリセロールを含むセテアリルアルコール、6モルのグリセロールを含むセテアリルアルコール、6モルのグリセロールを含むオレオセチルアルコール、および6モルのグリセロールを含むオクタデカノールを挙げることができる。
【0159】
該アルコールは、mの値が統計値を表すことと同じ意味で、アルコールの混合物を表し得、これは、市販の製品では、いくつかの種類のポリグリセロール化脂肪アルコールが1つの混合物の形態で共存し得ることを意味する。
【0160】
モノグリセロール化もしくはポリグリセロール化アルコールの中で、より特定すると、1モルのグリセロールを含むC
8/C
10アルコール、1モルのグリセロールを含むC
10/C
12アルコール、および1.5モルのグリセロールを含むC
12アルコールを用いることが、好ましい。
【0161】
好ましくは、組成物中に存在する界面活性剤は、非イオン界面活性剤である。
【0162】
より特定すると、組成物における界面活性剤の含量は、組成物の重量に対して、0.1重量%から50重量%、好ましくは0.5重量%から30重量%を占める。
【0163】
該組成物は、また、毛染め組成物に通常用いられる様々な添加剤、例えば、陰イオン性、陽イオン性、非イオン性、両性もしくは双性のポリマーまたはこれらの混合物;酸化防止剤;浸透剤;金属イオン遮蔽剤(sequestrant);芳香剤;分散剤;皮膜形成剤;セラミド;保存剤;不透明化剤も含み得る。
【0164】
上の添加剤は、通常、それらの各々が、組成物の重量に対して、0.01重量%と20重量%の間の量で存在する。
【0165】
該組成物は、有機親和性(organophilic)クレーおよびフュームドシリカ、またはこれらの混合物から選択される1種または複数の無機増粘剤を含み得る。
【0166】
有機親和性クレーは、モンモリロナイト、ベントナイト、ヘクトライト、アタパルジャイトおよびセピオライト、ならびにこれらの混合物から選択され得る。クレーは、好ましくは、ベントナイトまたはヘクトライトである。
【0167】
これらのクレーは、第4級アミン、第3級アミン、アミンアセタート、イミダゾリン、アミン石鹸、脂肪スルファート、アルキルアリールスルホナートおよびアミンオキシド、ならびにこれらの混合物から選択される化合物により修飾されていてもよい。
【0168】
挙げることができる有機親和性クレーには、クオタニウム-18ベントナイト、例えば、Rheox社によってBentone 3、Bentone 38およびBentone 38V、United Catalyst社によってTixogel VP、ならびにSouthern Clay社によってClaytone 34、Claytone 40およびClaytone XLの名称で販売されているもの;ステアラルコニウムベントナイト、例えば、Rheox社によってBentone 27、United Catalyst社によってTixogel LG、ならびにSouthern Clay社によってClaytone AFおよびClaytone APAの名称で販売されているもの;クオタニウム-18/ベンザルコニウムベントナイト、例えば、Southern Clay社によってClaytone HTおよびClaytone PSの名称で販売されているもの、クオタニウム-18ヘクトライト、例えば、Rheox社によってBentone Gel DOA、Bentone Gel ECO5、Bentone Gel EUG、Bentone Gel IPP、Bentone Gel ISD、Bentone Gel SS71、Bentone Gel VS8およびBentone Gel VS38、ならびにBiophil社によってSimagel MおよびSimagel SI 345の名称で販売されているものが含まれる。
【0169】
フュームドシリカは、酸水素炎中で揮発性ケイ素化合物を高温加水分解して、微粒子シリカを生成させることによって得ることができる。この方法は、特に、それらの表面に多数のシラノール基を有する親水性シリカを得ることを可能にする。このような親水性シリカは、例えば、Degussa社によってAerosil 130(登録商標)、Aerosil 200(登録商標)、Aerosil 255(登録商標)、Aerosil 300(登録商標)およびAerosil 380(登録商標)、ならびにCabot社によってCab-O-Sil HS-5(登録商標)、Cab-O-Sil EH-5(登録商標)、Cab-O-Sil LM-130(登録商標)、Cab-O-Sil MS-55(登録商標)およびCab-O-Sil M-5(登録商標)の名称で販売されている。
【0170】
シラノール基の数の減少を生じる化学反応を通じて、前記シリカの表面を化学的に変性することが可能である。特に、シラノール基を疎水性基で置換することが可能である:この場合、疎水性シリカが得られる。
【0171】
疎水性基は、以下であり得る。
-トリメチルシロキシ基、これは、特に、フュームドシリカをヘキサメチルジシラザンの存在下で処理することによって得られる。このように処理されたシリカは、CTFA(第6版、1995年)により「シリル化シリカ(silica silylate)」として知られている。それらは、例えば、Degussa社によってAerosil R812(登録商標)、およびCabot社によってCab-O-Sil TS-530(登録商標)の呼称で販売されている。
-ジメチルシリルオキシまたはポリジメチルシロキサン基、これらは、特に、フュームドシリカをポリジメチルシロキサンまたはジメチルジクロロシランの存在下で処理することによって得られる。このように処理されたシリカは、CTFA(第6版、1995年)により「ジメチルシリル化シリカ(silica dimethyl silylate)」として知られている。それらは、例えば、Degussa社によってAerosil R972(登録商標)およびAerosil R974(登録商標)、ならびにCabot社によってCab-O-Sil TS-610(登録商標)およびCab-O-Sil TS-720(登録商標)の呼称で販売されている。
【0172】
好ましくは、フュームドシリカは、例えば約5から200nmの範囲にわたる、ナノメートルからマイクロメートルまでであり得る粒径を有する。
【0173】
好ましくは、該組成物は、ヘクトライト、有機変性ベントナイト、または任意選択で変性されたフュームドシリカを含む。
【0174】
それが存在する場合、無機増粘剤は、組成物の重量に対して、1重量%から30重量%を占める。
【0175】
該組成物は、また、1種または複数の有機増粘剤を含み得る。
【0176】
これらの増粘剤は、脂肪酸アミド(ココナッツモノエタノールアミドもしくはジエタノールアミド、オキシエチレン化カルボン酸モノエタノールアミドアルキルエーテル)、ポリマー増粘剤、例えば、セルロース系増粘剤(ヒドロキシエチルセルロース、ヒドロキシプロピルセルロースもしくはカルボキシメチルセルロース)、グアーガムおよびその誘導体(ヒドロキシプロピルグアー)、微生物由来のガム(キサンタンガム、スクレログルカンガム)、アクリル酸もしくはアクリルアミドプロパンスルホン酸架橋ホモポリマーおよび会合性ポリマー(水性媒体中で互いにまたは別の分子と可逆的に結び付くことができる、親水性部分と疎水性脂肪鎖部分(少なくとも10個の炭素原子を含むアルキルもしくはアルケニル)とを含むポリマー)から選択され得る。
【0177】
特定の一実施形態によれば、有機増粘剤は、セルロース系増粘剤(ヒドロキシエチルセルロース、ヒドロキシプロピルセルロースもしくはカルボキシメチルセルロース)、グアーガムおよびその誘導体(ヒドロキシプロピルグアー)、微生物由来のガム(キサンタンガム、スクレログルカンガム)、ならびにアクリル酸もしくはアクリルアミドプロパンスルホン酸架橋ホモポリマーから、好ましくは、特にヒドロキシエチルセルロースを含むセルロース系増粘剤から選択される。
【0178】
有機増粘剤の含量は、それらが存在する場合、組成物の重量に対して、通常、0.01重量%から20重量%、好ましくは0.1重量%から5重量%の範囲にある。
【0179】
本発明による組成物の美容上許容される媒体は、水と、任意選択で、1種または複数の有機溶媒とを含む媒体である。
【0180】
挙げることができる有機溶媒の例には、2から10個の炭素原子を含み、直鎖もしくは分枝鎖で、好ましくは飽和のモノアルコールまたはジオール、例えば、エチルアルコール、イソプロピルアルコール、ヘキシレングリコール(2-メチル-2,4-ペンタンジオール)、ネオペンチルグリコールおよび3-メチル-1,5-ペンタンジオール;芳香族アルコール、例えば、ベンジルアルコールおよびフェニルエチルアルコール;グリセロール;ポリオールもしくはポリオールエーテル、例えば、エチレングリコールモノメチル、モノエチルおよびモノブチルエーテル、2-ブトキシエタノール、プロピレングリコールもしくはこれらのエーテル、例えば、プロピレングリコール、ブチレングリコールもしくはジプロピレングリコールモノメチルエーテル;さらに、ジエチレングリコールアルキル(特に、C
1〜C
4の)エーテル、例えば、ジエチレングリコールモノエチルエーテルもしくはモノブチルエーテルが、単独で、または混合物として含まれる。
【0181】
溶媒は、それらが存在する場合、染料組成物の全重量に対して、通常、1重量%から40重量%の間、好ましくは、染料組成物の全重量に対して、5重量%と30重量%の間を占める。
【0182】
好ましくは、本発明の組成物は、水を、組成物の全重量の10 %から70%、さらにより良好には20%から55%の範囲にある含量で含む。
【0183】
本発明による染料組成物は、様々な形態に、例えば、液体、クリームもしくはゲルの形態に、またはケラチン繊維、特にヒトの毛髪を染色するのに適する任意の他の形態にあり得る。
【0184】
有利には、本発明による組成物は、ゲルまたはクリームの形態にある。
【0185】
本発明による組成物のpHは、有利には、端点を含めて、3と12の間、好ましくは5と11の間、優先的には7と11の間である。
【0186】
pHは、ケラチン繊維の染色に通常用いられる、酸性化剤もしくは塩基性化剤によって、または代わりに、標準的な緩衝系を用いて、所望の値に調節され得る。
【0187】
アルカリ剤は、例えば、すでに記載されたものである。
【0188】
挙げることができる酸性化剤の例には、無機または有機の酸、例えば、塩酸、オルトリン酸、カルボン酸、例えば、酒石酸、クエン酸もしくは乳酸、またはスルホン酸が含まれる。
【0189】
本発明の組成物は、少なくとも2つまたはさらには3つの異なる組成物を、あるいは任意選択で、4つ以上の異なる組成物を混合することによって得ることができる。混合によって本発明の組成物となる1つまたは複数の組成物は、無水であり得る。
【0190】
より特定すると、表現「無水組成物」は、水の含量が、0に等しいか、もしくは、前記組成物の重量に対して5重量%未満、好ましくは2重量%未満、より特定すると、さらに1重量%未満である組成物を意味すると理解されている。水はまた、結合水(例えば、塩の結晶水)、あるいは本発明による組成物の製造に用いられる原材料によって吸収された痕跡量の水の形態にあり得ることに注意すべきである。
【0191】
本発明による組成物は、ヒトのケラチン繊維に施用される直前に調製されることに注意すべきである。
【0192】
第1の変形形態によれば、本発明による組成物は、1種または複数の脂肪物質、任意選択で、1種または複数の染料、好ましくは酸化染料を含む第1組成物を、1種または複数の酸化剤を含む第2組成物と混合することによって得られ、第1組成物および/または第2組成物は、周囲温度で固体である少なくとも1種の脂肪アルコールを含み、第1組成物および/または第2組成物は、任意選択の塩基性化剤を含み、後者は、好ましくは第1組成物中に存在する。
【0193】
本発明の第2の変形形態によれば、本発明による組成物は、1種または複数の脂肪物質を含む第1組成物、1種または複数の酸化染料を含む第2組成物、および1種または複数の酸化剤を含む第3組成物を混合することによって得られ、第1および/または第2および/または第3組成物は、周囲温度で固体である少なくとも1種の脂肪アルコールを含み、第1および/または第2および/または第3組成物は、任意選択の塩基性化剤を含み、後者は、好ましくは、第1および/または第2組成物中に存在する。第1組成物は、特に、無水であり得る。
【0194】
本発明の別の変形形態によれば、本発明による明色化のための組成物は、1種または複数の脂肪物質を含む第1組成物、1種または複数の塩基性化剤を含む第2組成物、および1種または複数の酸化剤を含む第3組成物を混合することによって得られ、第1および/または第2および/または第3組成物は、周囲温度で固体である少なくとも1種の脂肪アルコールを含む。第1組成物は、特に、無水であり得る。
【0195】
前述の組成物の成分およびそれらの含量は、本発明による最終組成物についての、すでに詳細に記された特性の関数として決められる。
【0196】
前述の変形形態の各々において、酸化組成物は、好ましくは、水性組成物である。特に、それは、5重量%を超える水、好ましくは10重量%を超える水、より一層有利には20重量%を超える水を含む。
【0197】
それは、また、すでに列挙されたものから選択される1種または複数の有機溶媒も含み得る;より特定すると、これらの溶媒は、それらが存在する場合、酸化組成物の重量に対して、1重量%から40重量%、好ましくは5重量%から30重量%を占める。
【0198】
酸化組成物はまた、好ましくは、1種または複数の酸性化剤も含む。酸性化剤の中で、挙げることができる例には、無機または有機の酸、例えば、塩酸、オルトリン酸、硫酸、カルボン酸、例えば、酢酸、酒石酸、クエン酸もしくは乳酸、およびスルホン酸が含まれる。
【0199】
通常、酸化組成物のpHは、それが水性である場合、7未満である。
【0200】
好ましくは、酸化組成物は、酸化剤として過酸化水素を水溶液中に含み、より特定すると、その濃度は、酸化組成物の重量に対して、0.1から50重量%まで、より特定すると0.5と20重量%の間で、より一層好ましくは1と15重量%の間で変化する。
【0201】
このように、本発明による染色方法は、本発明による組成物を、水に濡れたか、または乾いたヒトのケラチン繊維に施用することからなる。
【0202】
次いで、該組成物は、通常、1分間から1時間、好ましくは5分間から30分間の範囲にある時間、その場に放置される。
【0203】
該方法の間の温度は、通常、室温(15と25℃の間)と80℃の間、好ましくは室温と60℃の間である。
【0204】
処置の後、ヒトのケラチン繊維を、水により任意選択ですすぎ、シャンプーにより任意選択で洗い、次いで、水によりすすぎ、その後、乾燥させる、または放置して乾かす。
【0205】
最後に、本発明は、1つのコンパートメントに、1種または複数の脂肪物質、任意選択で、1種または複数の染料、好ましくは酸化染料を含む第1組成物を、また別のコンパートメントに、1種または複数の酸化剤を含む第2組成物を含む、2-コンパートメントデバイスに関し;第1組成物および/または第2組成物は、周囲温度で固体である少なくとも1種の脂肪アルコール、および任意選択で、1種または複数の塩基性化剤を含み、後者は、好ましくは第1組成物中に存在し、2つのコンパートメントは、ヒトのケラチン繊維に施用する直前に、本発明による組成物を生じるように混合されることが意図されている。
【0206】
本発明はまた、1つのコンパートメントに、1種または複数の脂肪物質、1種または複数の染料、好ましくは酸化染料を含む第1組成物を、また別のコンパートメントに、1種または複数の酸化剤を含む第2組成物を含む、2-コンパートメントデバイスに関し;第1組成物および/または第2組成物は、周囲温度で固体である少なくとも1種の脂肪アルコール、および任意選択で、1種または複数の塩基性化剤を含み、後者は、好ましくは第1組成物中に存在し、2つのコンパートメントの組成物は、ヒトのケラチン繊維に施用する直前に、本発明による組成物を生じるように混合されることが意図されている。
【0207】
それは、また、1つのコンパートメントに、1種または複数の脂肪物質を含む第1組成物を、別のコンパートメントに、1種または複数の染料、好ましくは酸化染料を含む第2組成物を、また最後のコンパートメントに、1種または複数の酸化剤を含む第3組成物を含む、3-コンパートメントデバイスにも関し;第1および/または第2および/または第3組成物は、周囲温度で固体である少なくとも1種の脂肪アルコール、および任意選択で、1種または複数の塩基性化剤を含み、後者は、好ましくは第1または第2組成物中に存在し、3つのコンパートメントの組成物は、ヒトのケラチン繊維に施用する直前に、本発明による組成物を生じるように混合されることが意図されている。
【0208】
それは、さらに、1つのコンパートメントに、1種または複数の脂肪物質を含む第1組成物を、別のコンパートメントに、1種または複数の塩基性化剤を含む第2組成物を、また最後のコンパートメントに、1種または複数の酸化剤を含む第3組成物を含む、3-コンパートメントデバイスに関し;第1、第2および/または第3組成物は、周囲温度で固体である少なくとも1種の脂肪アルコールを含み、3つのコンパートメントは、ヒトのケラチン繊維に施用する直前に、本発明による組成物を生じるように混合されることが意図されている。第2組成物は染料を全く含まないことに注意すべきである。
【0209】
以下の実施例は、本発明を例示するのに役立つが、限定であるという性質はない。
【実施例1】
【0210】
以下の組成物を調製する(量は活性物質のg%で表す)。
【0211】
【表1】
【0212】
【表2】
【0213】
【表3】
【0214】
付着の方式
上で詳細に記した3つの組成物を、次の比率で、使用時に一緒に混合する:
* 10gの組成物1、
* 4gの組成物2、
* 16gの組成物3。
【0215】
次いで、得られた混合物を、90%の白髪を含む天然の白髪混じりの毛髪の房に、1gの毛髪当たり10gの混合物の割合で施用する。
【0216】
混合物を、室温に30分間放置する。
【0217】
次いで、毛髪をすすぎ、標準的なシャンプーで洗い、乾燥させる。
【0218】
明るい栗色-茶色の房を得る(目視評価)。
【実施例2】
【0219】
組成物1および3を用いることによって実施例1による手順に従い、組成物2は次の通りであった。
【0220】
【表4】
【0221】
付着の方式
前述の3つの組成物を、次の比率で、使用時に一緒に混合する:
* 10gの組成物1、
* 4gの組成物2、
* 16gの組成物3。
【0222】
次いで、得られた混合物を、天然の栗色の毛髪の房に、1gの毛髪当たり10gの混合物の割合で施用する。
【0223】
混合物を、室温に30分間放置する。
【0224】
次いで、毛髪をすすぎ、標準的なシャンプーで洗い、乾燥させる。
【0225】
金色の色調を有する暗い金髪の房を得る(目視評価)。