特許第6472574号(P6472574)IP Force 特許公報掲載プロジェクト 2022.1.31 β版

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特許6472574LED照明モジュールを用いた非常感知及び対処システム及びその方法
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(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】特許公報(B2)
(11)【特許番号】6472574
(24)【登録日】2019年2月1日
(45)【発行日】2019年2月20日
(54)【発明の名称】LED照明モジュールを用いた非常感知及び対処システム及びその方法
(51)【国際特許分類】
   G08B 23/00 20060101AFI20190207BHJP
   H05B 37/02 20060101ALI20190207BHJP
   F21V 25/12 20060101ALI20190207BHJP
   F21V 23/00 20150101ALI20190207BHJP
   G08B 29/18 20060101ALI20190207BHJP
【FI】
   G08B23/00 510A
   H05B37/02 Z
   F21V25/12
   F21V23/00 117
   F21V23/00 110
   G08B29/18 C
【請求項の数】14
【全頁数】15
(21)【出願番号】特願2018-509716(P2018-509716)
(86)(22)【出願日】2016年4月28日
(65)【公表番号】特表2018-521429(P2018-521429A)
(43)【公表日】2018年8月2日
(86)【国際出願番号】KR2016004450
(87)【国際公開番号】WO2016175574
(87)【国際公開日】20161103
【審査請求日】2017年11月14日
(31)【優先権主張番号】10-2015-0061739
(32)【優先日】2015年4月30日
(33)【優先権主張国】KR
(73)【特許権者】
【識別番号】517378669
【氏名又は名称】ジェーピーケー コリア カンパニー リミテッド
【氏名又は名称原語表記】JPK KOREA CO., LTD.
(74)【代理人】
【識別番号】110002262
【氏名又は名称】TRY国際特許業務法人
(72)【発明者】
【氏名】パク ジョンミン
(72)【発明者】
【氏名】キム ソクテ
(72)【発明者】
【氏名】イ ホンミン
(72)【発明者】
【氏名】コ ユンイル
【審査官】 山岸 登
(56)【参考文献】
【文献】 特開2013−069333(JP,A)
【文献】 米国特許出願公開第2014/0266669(US,A1)
【文献】 特開2005−110288(JP,A)
【文献】 特開2008−262384(JP,A)
【文献】 特開2014−002559(JP,A)
【文献】 特開2002−190772(JP,A)
(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
F21V 23/00−37/00
99/00
G08B 17/00−31/00
H05B 37/00−39/10
(57)【特許請求の範囲】
【請求項1】
非常事態を感知する非常感知センサーと通信センサーとを備えた複数個のLED照明モジュールと、
前記非常感知センサーにより非常事態が感知されれば、前記通信センサーを介して送信される非常事態感知信号を受信し、それを管制部に送信する通信網と、
前記管制部から受信された管制信号、又は前記非常事態感知信号のうち特定非常事態感知信号により前記LED照明を制御する制御部と、
前記通信網を介して受信される前記非常事態感知信号、又は前記非常事態感知信号とそれに相応する前記管制信号をデータベース化し、受信された信号に基づいて、早期警報信号を送信するクラウドプラットフォームと、
を含み、
前記通信センサーは、赤外線通信センサー又は可視光通信センサーであることを特徴とするLED照明モジュールを用いた非常感知及び対処システム。
【請求項2】
前記LED照明モジュールは、非常事態時、それを映像情報として送信できるようにカメラを備えたことを特徴とする請求項1に記載のLED照明モジュールを用いた非常感知及び対処システム。
【請求項3】
前記LED照明モジュールは、非常状態時、非常事態と待避信号とを音声又は警告音で伝達するスピーカーを備えたことを特徴とする請求項1に記載のLED照明モジュールを用いた非常感知及び対処システム。
【請求項4】
前記非常感知センサーは、火災感知センサー、揮発性有機化合物感知センサー、建物崩壊感知センサー、音声認識センサーから選ばれるいずれか一つであるか、これらの組み合わせからなることを特徴とする請求項1に記載のLED照明モジュールを用いた非常感知及び対処システム。
【請求項5】
前記LED照明モジュールは、隣接するLED照明モジュールと前記通信センサーとを介して通信し、所定の数のLED照明モジュールがグループ分けされたことを特徴とする請求項1に記載のLED照明モジュールを用いた非常感知及び対処システム。
【請求項6】
前記LED照明モジュールは、1つのグループに、最終的に非常事態信号を収集するメインLED照明モジュールが決められ、前記メインLED照明モジュールは、前記通信網に接続することを特徴とする請求項5に記載のLED照明モジュールを用いた非常感知及び対処システム。
【請求項7】
前記LED照明モジュールが、遠距離又は障害物による通信障害を克服できるように通信センサーを両端に備え、前記通信センサーを有線で相互連結した障害物克服用通信装備を、更に含むことを特徴とする請求項1に記載のLED照明モジュールを用いた非常感知及び対処システム。
【請求項8】
前記制御部は、イーサネット、Wi−Fi又はブルートゥースを介して、前記LED照明モジュールを制御することを特徴とする請求項1に記載のLED照明モジュールを用いた非常感知及び対処システム。
【請求項9】
前記クラウドプラットフォームは、
コンピューティング能力を提供するための少なくとも一つの処理装置、及び
保存容量を提供するためのメモリー、
を含むことを特徴とする請求項1に記載のLED照明モジュールを用いた非常感知及び対処システム。
【請求項10】
前記クラウドプラットフォームのメモリーには、受信された前記非常事態感知信号と前記管制信号とが記憶され、前記処理装置は、データベース化された前記非常事態感知信号と前記管制信号とを比較して、誤認警報のケースをデータベース化し、前記メモリーに保存することを特徴とする請求項9に記載のLED照明モジュールを用いた非常感知及び対処システム。
【請求項11】
LED照明モジュールに設けられた非常感知センサーにより非常事態を感知する非常事態感知ステップ、
前記非常事態感知ステップで感知された非常事態感知信号を、前記LED照明モジュールに備えられた通信センサーを介して通信網に送信する通信ステップ、
前記非常事態感知信号が、前記通信網を介して管制部に受信され、前記管制部から管制信号が送信される管制ステップ、
前記管制ステップの管制信号が、非常事態管制信号のとき、制御部が前記LED照明モジュールを待避モードに制御する制御ステップ、
を含み、
前記制御ステップは、前記管制信号が誤認警報の管制信号のとき、前記制御部が前記LED照明モジュールをリセットモードに制御することを特徴とするLED照明モジュールを用いた非常感知及び対処方法。
【請求項12】
前記通信ステップで受信された前記非常事態感知信号と前記管制ステップで送信された前記管制信号が、前記通信網を介してクラウドプラットフォームのメモリーに保存され、前記メモリーに保存された前記非常事態感知信号が、クラウドプラットフォームの処理装置により非常事態管制信号又は誤認警報管制信号に分類され、前記メモリーに保存されるデータベース化ステップ、
を、更に含む請求項11に記載のLED照明モジュールを用いた非常感知及び対処方法。
【請求項13】
前記非常事態感知信号が、クラウドプラットフォームに受信されれば、前記処理装置は、前記メモリーに保存されたデータベースと比較して、前記非常事態管制信号又は誤認警報管制信号として判断し、これを前記管制部に提供する早期警報信号送信ステップ、
を、更に含む請求項12に記載のLED照明モジュールを用いた非常感知及び対処方法。
【請求項14】
前記早期警報信号は、前記非常事態感知信号が受信されたLED照明モジュールから一定半径内に存在する個人端末機に送信されることを特徴とする請求項13に記載のLED照明モジュールを用いた非常感知及び対処方法。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、LED照明モジュールを用いた非常感知及び対処システムに関し、より詳しくは、建物のどこにでも設けられるLED照明モジュールにセンサーとネットワークシステムを結び付け、非常状態を感知することによって、ゴールデンタイム内に非常事態に対処可能なLED照明モジュールを用いた非常感知及び対処システムに関するものである。
【背景技術】
【0002】
近頃、社会的にイシューとなる事件事故が多発し、災難安全対策に関する社会的関心が高まっている。特に、救助のゴールデンタイムを失して大量人命被害が発生する場合が殆どであるため、災難発生後、迅速な初動対応の重要性がより一層増している。これに対する解決方案として、関連法規の改正、補完、人的資源に対する教育及び訓練も重要であるが、状況発生5分以内に解決する災難類型別ゴールデンタイム目標設定などの能動対処自動化により、先進国水準の災難対処システムの必要性が切実な実状である。
【0003】
また、様々なシナリオの災難と犯罪を予め予見するか、即刻に感知できるセンサーと現象を誤認警報(false alarm)なしできちんと分析し、予測可能にする状況であるか否かの最適化及び災難発生を即刻に最も効率的な方法で状況を伝播することができるシステムにより、最適な経路で速やかに待避、誘導が可能な統合システムの構築が必要とされている。
【0004】
通常、建築物には、火災のような非常状況に対応するために法規で定められた数々の設備が設けられている。その代表的な設備が、スプリンクラー設備が挙げられる。スプリンクラー設備は、一定の面積当たりスプリンクラーヘッドを設置し、各々のスプリンクラーヘッドを配管に連結した後、前記配管に一定の圧力の消防水が供給されるように構成する。火災発生時には、スプリンクラーヘッドが火災による温度上昇により作動することになり、消防水が噴出して火災が鎮圧される。このとき、配管上に設けられている警報弁の油圧が消火水の排出により下降し、警報弁が非常ベルを鳴らし、火災が発生したことを知らせる。現在、多くの火災感知システムは、前述のようなシステムで運営されている。
【0005】
前述した火災災難対応システム以外にも、CCTV、警報モニタリング、危険物感知センサー、音声認識、建物崩壊感知センサーなどの様々なセンサーと設備とを用いて、火災だけでなく、様々な災難状況をモニタリングし、対応するシステムも現存するが、前述したセンサーを用いた災難対応システムが、殆ど個別的なシステムとして独立しており、独立的に運営されていることから非常に非効率的な問題があった。
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0006】
本発明は、前述のような問題点を解決するためのものであり、その目的は、各種の災難感知センサーをLED照明モジュールに搭載し、相互ネットワークに連結されるようにし、災難発生時、ゴールデンタイム内に速かに対応可能なLED照明モジュールを用いた非常感知システムを提供することである。
【0007】
本発明の別の目的は、LED照明モジュールより感知された情報をクラウド基盤の災難対応IT融合プラットフォームに連動し、災難状況を対比すると同時に、ビックデータ分析を通した誤認警報が生じないように総合的判断を行うことができるLED照明モジュールを用いた非常感知システムを提供することである。
【課題を解決するための手段】
【0008】
前記目的を達成するための具体的な手段として、本発明は、非常事態を感知する非常感知センサーと通信センサーとを備えた複数個のLED照明モジュールと、前記非常感知センサーにより非常事態が感知されれば、前記通信センサーを介して送信される非常事態感知信号を受信し、それを管制部に送信する通信網と、前記管制部から受信された管制信号、又は前記非常事態感知信号のうち特定非常事態感知信号により前記LED照明を制御する制御部と、前記通信網を介して受信される前記非常事態感知信号、又は前記非常事態感知信号とそれに相応する前記管制信号をデータベース化し、受信された信号に基づいて、早期警報信号を送信するクラウドプラットフォームと、を含む。
【0009】
好ましくは、前記LED照明モジュールは、非常事態時、それを映像情報として送信することができるようにカメラを備える。
【0010】
好ましくは、前記LED照明モジュールは、非常状態時、非常事態と待避信号とを音声又は警告音で伝達するスピーカーを備える。
【0011】
好ましくは、前記非常感知センサーは、火災感知センサー、揮発性有機化合物感知センサー、建物崩壊感知センサー、音声認識センサーから選ばれるいずれか一つであるか、これらの組み合わせからなる。
【0012】
好ましくは、前記LED照明モジュールは、隣接するLED照明モジュールと前記通信センサーを介して通信し、所定の数のLED照明モジュールがグループ分けされる。
【0013】
好ましくは、前記LED照明モジュールは、1つのグループに、最終的に非常事態信号を収集するメインLED照明モジュールが決められ、前記メインLED照明モジュールは前記通信網に接続する。
【0014】
好ましくは、前記LED照明モジュールが遠距離又は障害物による通信障害を克服することができるように通信センサーを両端に備え、前記通信センサーを有線で相互連結した障害物克服用通信装備を、更に含む。
【0015】
好ましくは、前記通信センサーは、赤外線通信センサー又は可視光通信センサーである。
【0016】
好ましくは、前記制御部は、イーサネット(登録商標)、Wi−Fi又はブルートゥース(登録商標)を介して前記LED照明モジュールを制御する。
【0017】
好ましくは、前記クラウドプラットフォームは、コンピューティング能力を提供するための少なくとも一つの処理装置、及び保存容量を提供するためのメモリー、を含む。
【0018】
好ましくは、前記クラウドプラットフォームのメモリーには、受信された前記非常事態信号と前記管制信号とが記憶され、前記処理装置は、データベース化された前記非常事態信号と前記管制信号とを比較し、誤認警報のケースをデータベース化して前記メモリーに保存する。
【0019】
前述の目的を達成するためのまた別の具体的な手段として、本発明は、LED照明モジュールに設けられた非常感知センサーにより非常事態を感知する非常事態感知ステップ、前記非常事態感知ステップで感知された非常事態感知信号を、前記LED照明モジュールに備えられた通信センサーを介して通信網に送信する通信ステップ、前記非常事態感知信号が、前記通信網を介して管制部に受信され、前記管制部から管制信号が送信される管制ステップ、前記管制ステップの管制信号が、非常事態管制信号のとき、制御部が前記LED照明モジュールを待避モードに制御する制御ステップ、を含む。
【0020】
好ましくは、前記制御ステップは、前記管制信号が誤認警報管制信号のとき、前記制御部が前記LED照明モジュールをリセットモードに制御する。
【0021】
好ましくは、前記通信ステップで受信された前記非常事態感知信号と前記管制ステップで送信された前記管制信号が、前記通信網を介してクラウドプラットフォームのメモリーに保存され、前記メモリーに保存された前記非常事態感知信号が、クラウドプラットフォームの処理装置により非常事態管制信号又は誤認警報管制信号に分類され、前記メモリーに保存されるデータベース化ステップ、を更に含む。
【0022】
好ましくは、前記非常事態感知信号が、クラウドプラットフォームに受信されれば、前記処理装置は、前記メモリーに保存されたデータベースと比較し、前記非常事態管制信号又は誤認警報管制信号として判断し、これを前記管制部に提供する早期警報信号送信ステップ、を更に含む。
【0023】
好ましくは、前記早期警報信号は、前記非常事態感知信号が受信されたLED照明モジュールから一定半径内に存在する個人端末機に送信される。
【発明の効果】
【0024】
前述のような本発明によれば、以下の効果がある。
【0025】
(1)本発明に係るLED照明モジュールを用いた非常感知及び対処システムは、建物の一定面積当たりに設けられるLED照明モジュールを用いて非常事態を感知し、通信網を介して管制部に送信することができるように構成され、非常事態の速やかな対処が可能になる効果を提供する。
(2)本発明に係るLED照明モジュールを用いた非常感知及び対処システムは、LED照明モジュールで感知された非常事態感知信号、又は非常事態感知信号と共に管制部の管制信号を、クラウドプラットフォームを介して学習することによって、非常事態感知信号が受信されれば、速かに誤認警報などを判断し、待避信号を送出することができる効果を提供する。
【図面の簡単な説明】
【0026】
図1】本発明に係るLED照明モジュールを用いた非常感知及び対処システムの概略図である。
図2】本発明に係るLED照明モジュールを用いた非常感知及び対処システムの一部構成要素である感知センサーのブロック図である。
図3】本発明に係るLED照明モジュールを用いた非常感知及び対処システムの一部構成要素であるLED照明モジュールの構成図である。
図4】本発明に係るLED照明モジュールを用いた非常感知及び対処システムの一部構成要素であるクラウドプラットフォームの通信連結ブロック図である。
図5】本発明に係るLED照明モジュールを用いた非常感知及び対処方法に関する流れ図である。
【発明を実施するための形態】
【0027】
前述した本発明の目的、特徴及び長所は次の詳細な説明を通してより明らかになるだろう。以下、添付された図面を参照して、本発明に係る好ましい実施例を詳細に説明する。
【0028】
本発明の好ましい実施例によるLED照明モジュールを用いた非常感知及び対処システムは、図1図4に示されるように、LED照明モジュール10、通信網17、制御部30、クラウドプラットフォーム40を含む。
【0029】
前記LED照明モジュール10は、非常事態を感知する非常感知センサー12と通信センサー11とを備える。前記LED照明モジュール10は、基本的に複数個のLEDモジュールと前記LEDモジュールに電源を供給するための電源装置と、前記LEDモジュールの光源を下部に案内する導光板と、前記導光板と共に積層される拡散板、そして、フレームなどの部品を含む。通常、照明装置は、建物内部にはその頻度に差があるが、殆ど全ての部分に設けられている。照明装置は、現在、蛍光灯からLED照明へと徐々に交替されつつある実状である。従って、将来的には建物内部がLED照明に全部交替されるだろう。
【0030】
前記LED照明モジュール10は、非常感知センサー12を備える。前記LED照明モジュール10の電源を利用して、前記非常感知センサー12が駆動される。
【0031】
前記非常感知センサー12は、図2に示されるように、火災感知センサー、揮発性有機化合物感知センサー、建物崩壊感知センサー、音声認識センサーから選ばれるいずれか一つであるか、これらの組み合わせからなっていてもよい。即ち、言及された全てのセンサーを取り付けることも可能である。但し、少なくとも一つ以上の非常感知センサーを備えなければならない。
【0032】
前記非常感知センサー12は、言葉通りに、非常事態を感知するセンサーであり、様々な種類のセンサーであってもよい。前記したセンサー以外にも、非常事態を感知することができるものであれば、非常感知センサーとして適用可能である。
【0033】
非常事態とは、例えば、建物の火災が挙げられる。火災を感知するセンサーは、積み重ねられた技術発展に伴い、現在、その種類も非常に多く、相当な正確度を有している。
【0034】
前記火災感知センサーとしては、定温式スポット型熱感知器、差動式スポット型熱感知器、光電式スポット型熱感知器、イオン化式スポット型熱感知器、防爆型定温式感知器、定温式感知線形感知器などが現在の市販されている。また、赤外線を利用した火炎感知器も開発されている。火炎感知器は、謂わば、CO共鳴放射帯域の波長を、光学フィルターを介して焦電素子として検出し、増幅して、火災信号を送出するセンサーである。
【0035】
前記揮発性有機化合物感知センサーは、通常、ガスを感知するガス感知器形態からなり、揮発性有機化合物(Volatile Organic Compounds)は、大気中に揮発され、悪臭やオゾンを発生させる炭化水素化合物を称するものであり、皮膚接触や呼吸器吸入を通じて神経系に障害を引き起こす発癌物質である。ベンゼンやホルムアルデヒド、トルエン、キシレン、エチレン、スチレン、アセトアルデヒドなどを通称する。
【0036】
前記建物崩壊感知センサーは、建物の荷重を支持する要衝地に設けられ、建物の崩壊を予め予測するか、感知するセンサーである。
【0037】
前記音声/音源認識センサーは、非常事態発生により発生される音声や音源を認識し、非常事態として感知する。例えば、爆発音、人の悲鳴、特定単語などを感知し、それに基づいて、非常事態として感知信号を送出する。
前記非常感知センサー12は、前述した種々のセンサー以外にも、多様な種類のセンサーが搭載され得ることは勿論である。
【0038】
前記LED照明モジュール10は、通信センサー11を備える。前記通信センサー11は、赤外線通信(IR)(Infrared Ray communication)センサー又は可視光通信センサーを適用することができる。現在の光通信分野では、可視光線を利用するよりは、赤外線を伝達媒体として利用する場合が更に多い。赤外線は、可視光線に比べて波長が長いので、空気中に動き回る微粒子を円滑に通過可能であり、機器間の距離が短ければ、電波に比べて広い帯域幅を簡単に確保することができるため、高速でデータ伝送が可能な長所がある。短所としては通信可能な距離が数メートル程度と短く、必ず、両側機器の送信部と受信部が対向していなければならない点である。
【0039】
前記LEDモジュール10は、設けられた状態が殆どは同じ高さに、数メートル程度離隔されているので、赤外線通信センサーの適用が最も適当といえる。従って、前記LED照明モジュール10は、図1に示されるように、前記赤外線通信センサー11を介して隣接したLED照明モジュール10と通信が可能になる。前記LED照明モジュール10は、所定の数のLED照明モジュールがグループ分けされていてもよい。図1には、LED照明モジュール10がAグループとBグループに分けられている。
【0040】
前記LED照明モジュール10は、1つのグループに、最終的に非常事態信号を収集するメインLED照明モジュール10aが決められていてもよい。前記メインLED照明モジュール10aは、前記通信網17に接続され、残りのLED照明モジュール10は、前記通信網17に接続されなく、情報を前記メインLED照明モジュール10aに伝達すれば良い。このように、LED照明モジュール10をグループ分けし、メインLED照明モジュール10aを決めることによって、前記通信網17に接続するための装備を最小化することができる。また、全てのLED照明モジュール10が前記通信網17に接続するようにしていてもよい。このような場合には、前記通信網17を介して、謂わば、モノのインターネット(IoT)(Internet of Things)概念を実行することができる。但し、メインLEDモジュール10aのみが、前記通信網17に接続できるように構成していても、前記IoT構成と動作を、赤外線通信センサー11を介してある程度具現できるようにしていてもよい。
【0041】
前記LED照明モジュール10は、非常事態時、それを映像情報として送信できるようにカメラ14が備えられる。前記カメラ14は、前記制御部30の制御により撮影位置を変えられるように構成される。従って、前記カメラ14は、例えば、AグループとBグループに、それぞれ1台ずつグループ別に設置し、制御できるように構成する。
【0042】
前記LED照明モジュール10は、非常状態時、非常事態と待避信号を音声又は警告音で伝達するスピーカー13が備えられる。非常事態が発生されれば、フィードバックとして、前記制御部30が前記LED照明モジュール10を介してスピーカー13を駆動できるように構成する。前記スピーカー13から出力されるのは火災発生などの具体的な理由を適示し、言語で表現し、周囲の人々に伝達する事も可能であり、相当高いデシベルの警告音を出力して、周辺を即刻に喚起させることもできる。
【0043】
前記LED照明モジュール10を用いた非常感知及び対処システムは、障害物克服用通信装備15が備えられる。図1を参照すると、前記障害物克服用通信装備15は、前記LED照明モジュール10が遠距離又は障害物による通信障害を克服できるように通信センサーを両端に備え、前記通信センサーを有線で相互連結して構成される。即ち、図1に示されるように、2つの赤外線通信センサーを有線で連結し、一端は、AグループのメインLED照明モジュール10aと通信し、他端は、BグループのメインLED照明モジュール10aと通信するように構成してもよい。即ち、壁などで遮られた場合、赤外線通信センサーの場合には障害が発生するので、このような障害物克服用通信装備15を活用して、通信障害を克服することができる。従って、AグループとBグループを一つのグループに束ねることもできる。
【0044】
前記通信網17は、前記非常感知センサー12により非常事態が感知されれば、前記通信センサー11を介して送信される非常事態感知信号を受信し、それを管制部20に提供する。
【0045】
ここで、管制部20とは、前記非常事態感知信号を受信し、これに対応される管制信号を生成し、前記制御部30及び/又はクラウドプラットフォーム40に送信する主体を意味する。このような管制部20は、非常事態を管理するために本発明のシステムが適用される空間を管理する管理者の端末機、前記空間が属された建物管理室の端末機、前記空間と異なる空間における非常事態を遠隔地で一括管理する管理センターの端末機のいずれか一つ又は複数で構成されてもよい。
【0046】
前記通信網17は、インターネットを適用することが一般的である。前記通信網17は、有無線を問わず、前記LED照明モジュール10より得られる情報を前記管制部20に情報を送信する。図1において、AグループのLED照明モジュール10とBグループのLED照明モジュール10は、それぞれのメインLED照明モジュール10aがゲートウェイ16を介して無線で信号を授受している。前記ゲートウェイ16は、有線網を介して管制部20に連結され、前記LED照明モジュール10から収集された信号を伝送する。もちろん、前記メインLED照明モジュール10aは、ゲートウェイ16を経由せずに、有線網に直接連結されてもよい。
【0047】
前記通信網17は、前記制御部30を前記クラウドプラットフォーム40に連結し、前記制御部30と前記クラウドプラットフォーム40とが信号を授受するようにしてもよい。
【0048】
前記制御部30は、前記管制部20の管制信号に応じて、前記LED照明モジュール10を制御する。ここで、‘管制信号’とは、前述した管理者、管理室又は管理センターで前記非常事態感知信号に相応して、前記LED照明モジュール10を制御(例えば、火災発生感知時、退避路を誘導するために照明モジュールを点滅するように制御)するように、前記制御部30に送信する信号を意味する。また、非常事態ではなくても、管理者、管理室又は管理センターの必要に応じて、前記LED照明モジュール10を制御(例えば、LED照明モジュール10の設置空間での清掃作業のために照明の出力を上げるように制御)するように、前記制御部30に送信する信号などを含む。
【0049】
一方、前記制御部30は、前記管制信号に応じて、前記LED照明モジュール10を制御する以外に、非常事態感知信号中の‘特定非常事態感知信号’を前記LED照明モジュール10から受信する場合には、管制信号を受信しなくても、既設定された方式で、前記LED照明モジュール10を制御することができる。ここで、‘特定非常事態感知信号’とは、例えば、隣接した2以上のLED照明モジュールから火災感知信号を受信する場合のように、火災発生の可能性の高い状況に該当する非常事態感知信号を意味する。制御部30は、このような特定非常事態感知信号を受信する場合、火災状況と直ちに認識し、LED照明モジュール10を待避モードに速かに制御することができる。
【0050】
前記制御部30は、イーサネット、Wi−Fi又はブルートゥースを介して前記LED照明モジュール10を制御できるように構成されている。もちろん、前述した有線網に前記LED照明モジュール10が直接連結された場合には、有線網を介しても制御することができる。
【0051】
前記制御部30は、前記管制部20又は前記クラウドプラットフォーム40から伝送される信号に応じて前記LED照明モジュール10を制御するところ、前記LED照明モジュール10の点灯、消灯を制御するだけでなく、前記カメラ14の角度や前記スピーカー13から送出される音声や音量などを制御することができる。
【0052】
前記制御部30は、管理人が携帯できるように携帯用端末機形態で製作されてもよい。管理人は、前記携帯用端末機形態の制御部を有し、携帯及び移動しながら個別的にLED照明モジュールをWi−Fi、ブルートゥースなどを介して制御することもできる。
【0053】
前記クラウドプラットフォーム40(cloud platform)は、前記通信網17を介して前記非常事態感知信号と前記管制部20から受信される管制信号を持続的にデータベース化し、受信された信号に基づいて早期警報信号を送信する。
【0054】
前記クラウドプラットフォーム40は、コンピューティング能力を提供するための少なくとも一つの処理装置と、保存容量を提供するためのメモリーとを含む。前記クラウドプラットフォーム40は、クラウドコンピューティングを実現可能な構成要素であり、インターネットのようなネットワークを介したホスティングされたサービスの配達を随伴し、同時にエンドユーザーへのサービスとしてコンピューティング容量及び保存容量の配達を提供する。従って、このようなクラウドコンピューティングを具現するためには、前記処理装置とメモリーとを備えなければならない。
【0055】
前記クラウドプラットフォーム40は、前述したようにクラウドコンピューティング能力を備え、クラウドコンピューティングは、通常、複数のサーバー又はノード41(node)を含む。前記それぞれのノード41は、コンピューティング能力を提供するために前述したように処理装置とメモリーとを備える。前記ノード41が集まってクラウドプラットフォームを構成する。それぞれのノード41で処理能力とメモリーとを備えているため、使用者、即ち、ローカルコンピュータではアプリケーションを作動させるか、データを保存するよりは、ノードのクラウド又はクラスター上で遠隔でアプリケーションを作動させるか、データを保存することができる。つまり、エンドユーザーであるローカルコンピュータは、ウェブブラウザ又はある他のソフトウェアアプリケーションを介してクラウド基盤のアプリケーションにアクセスすることができ、ソフトウェアアプリケーション又は前記ソフトウェアアプリケーションと関係されたデータは、遠隔位置にあるクラウドノード41上に保存されるか、実行され得る。
【0056】
ここで、前記エンドユーザーやローカルコンピュータには、前記LED照明モジュール10と制御部30が該当されてもよい。即ち、前記LED照明モジュール10は、データのみをクラウドプラットフォーム40に通信網を介して伝達すれば、前記データは、前記クラウドプラットフォーム40に保存されると同時に、ノード41上でアプリケーションが作動され、その結果を前記制御部30に伝送することになる。
【0057】
前記クラウドプラットフォーム40において、プロセッシングされなければならないコンピューティングタスク(task)は、ワークロード(workload)形態で複数個のノード41に分散される。即ち、ノード41は、ワークロードのプロセッシングを共有するように作動する。前記ノード41上で、ワークロードが実行及び共有できるように、ノード41上ではワークロードコンテナ(workload container)が動作する。即ち、ワークロードコンテナは、ノード41のクラスター上でワークロードの実行を開始し、編成するソフトウェア環境を提供するためのワークロードに対する実行フレームワーク(execution framework)である。前記ワークロードコンテナは、ノード41がワークロードを実行し、前記クラウドプラットフォーム40の他のノード41とワークロード実行の結果を共有しており、前記ノード41の他のノード41と協業して通信するようにするクラウドノード41として動作するように関連されたノード41を構成する。ワークロードは、例えば、ジャバ基盤のApache Hadoopであり、マップリデュース(map-reduce)ワークロードのためのマップリデュースフレームワーク及び分散型ファイルシステム(HDFS)を提供する。前記クラウドプラットフォーム40でノード41のクラスターをセットアップするか、構成する急な学習曲線を要する複合プロセッサや前述したように、現在の商用化されたプログラムを購入して具現が可能である。
【0058】
前記クラウドプラットフォーム40では、図4に示されるように、前記LED照明モジュール10から前記通信網17を介して受信される前記非常事態感知信号、又は前記非常状態感知信号と共に、前記管制部20から前記通信網17を介して受信される管制信号を持続的にメモリーに保存し、データベース化して、蓄積されたデータに基づいてワークロードを遂行し、学習して、早期警報信号を送信する。即ち、前記クラウドプラットフォーム40のメモリーには、受信された前記非常事態信号と前記管制信号が保存され、前記処理装置は、データベース化された前記非常事態信号と前記管制信号とを比較し、誤認警報のケースをデータベース化して、前記メモリーに保存する。このような過程を繰り返して、非常に速い速度で学習(Deep Learning)が可能になる。
【0059】
前記クラウドプラットフォーム40で実行されるデータベース化とデータを受信して、早期警報信号を送信することになるプログラムは、図1に示されるように、LED照明モジュール10に内蔵されたセンサー12による常時モニタリングで危険要素を識別し、危険が感知されれば、コンテキストアウェアネス(Context awareness)技術基盤により、災難対応プラットフォームのビックデータ(Big Data)基盤多変量分析技法を通して危険状況を事前に予測し、災難防止することになる。ビックデータは夥しい規模のデータそのものを超え、これを管理し、分析するために必要な人材と組織、技術を包括している。このような意味で、ビックデータは、既存データベース管理ツールでデータを収集、保存、管理、分析可能な力量を越える大量の定形又は非定型データ集合とこのようなデータから価値を抽出し、結果を分析する技法である。このような分析技法であるビックデータ分析をデータベース化に結び付けて活用することになる。
【0060】
例えば、あるLED照明モジュール10から火災感知が行われ、この火災信号は、前記管制部20に送信される。前記管制部20では、火災と判断し、早期警報信号を送信する。このような一連のデータは、前記クラウドプラットフォーム40のあるノード41上に保存され、続けて収集蓄積される。即ち、火災感知が実際の早期警報信号につながる場合のデータを蓄積して保存すると同時に、これを基に学習が行われる。一定量以上のデータによって学習が行われれば、前記クラウドプラットフォーム40は、前記LED照明モジュール10から受信される非常事態感知信号を一定のノード41上でワークロードを遂行し、実際の非常事態であるか、誤認であるかを判断し、これを、前記通信網17を用いて、様々なルートで早期警報信号を送信する。従って、前記LED照明モジュール10から非常事態感知信号が受信され次第、前記クラウドプラットフォーム40は管制信号を待たずに、早期警報信号を送信することができるようになり、非常事態時、ゴールデンタイム内に対処が可能になる。
【0061】
一方、本発明に係るLED照明モジュールを用いた非常感知及び対処方法は、図5を参考にすれば、非常事態感知ステップ(S1)、通信ステップ(S2)、管制ステップ(S3)、データベース化ステップ(S4)、早期警報信号送信ステップ(S5)、制御ステップ(S6)を含む。
【0062】
前記非常事態感知ステップ(S1)は、LED照明モジュール10に設けられた非常感知センサー12により非常事態を感知するステップである。前記非常感知センサー12は、図2に示されるように、火災感知センサー、揮発性有機化合物感知センサー、建物崩壊感知センサー、音声認識センサーから選ばれるいずれか一つであるか、これらの組み合わせからなることは前述と同様である。
【0063】
前記通信ステップ(S2)は、前記非常事態感知ステップ(S1)で感知された非常事態感知信号を、前記LED照明モジュール10に備えられた通信センサー11を介して通信網17に送信するステップである。前記LED照明モジュール10に備えられた通信センサー11としては、赤外線通信センサー、可視光通信センサーをいずれも使用可能である。前記通信網17は、一般にインターネット網を意味する。
【0064】
前記管制ステップ(S3)は、前記非常事態感知信号が前記通信網17を介して管制部20に受信され、前記管制部20から管制信号が送信されるステップである。前記LED照明モジュール10から送信された前記非常事態感知信号は、前記管制部20に受信され、管制部20では、前記非常事態感知信号が実際の非常事態であるか否かを確認し、非常事態であれば待避信号として管制信号を送出し、非常事態でない場合には、誤認信号として管制信号を送出する。
【0065】
前記データベース化ステップ(S4)は、前記通信ステップ(S2)で受信された前記非常事態感知信号と前記管制ステップ(S3)で送信された前記管制信号とが前記通信網17を介してクラウドプラットフォーム40のメモリーに保存され、前記メモリーに保存された前記非常事態感知信号がクラウドプラットフォーム40の処理装置によって非常事態管制信号又は誤認警報管制信号に分類され、前記メモリーに保存されるステップである。前記LED照明モジュール10から前記非常事態感知信号が受信されれば、前記クラウドプラットフォーム40中のノード41のメモリーに保存されると同時に、前記非常事態感知信号に該当する管制信号が保存される。もちろん、ここで、前記管制信号は、待避信号又は誤認信号であってもよい。前記ノード41でワークロードにより、前記非常事態感知信号が種類に応じて分類され、その結果が前記メモリーに保存される。このような過程を繰り返すことによって、どのような非常感知信号が実際には誤認信号になるのかが、少しずつ蓄積され、データベース化される。
【0066】
前記データベース化ステップ(S4)において、前記クラウドプラットフォーム40のワークロードコンテナは、それぞれのノード41保存されたデータを利用して、非常事態感知信号と誤認信号との関係を学習することになる。もちろん、データが大きくなるほどその正確度は非常に高くなる。
【0067】
前記早期警報信号送信ステップ(S5)は、前記非常事態感知信号がクラウドプラットフォーム40に受信されれば、前記処理装置は、前記メモリーに保存されたデータベースと比較し、前記非常事態管制信号又は誤認警報管制信号として判断し、これを前記管制部20に提供するステップである。このような動作は、前記クラウドプラットフォーム40のワークロードコンテナによって実行され得ることは前述したものと同様である。
【0068】
前記早期警報信号は、前記制御部30、管制部20以外にも、安全申告センター、応急センター、ソーシャルメディアなどに送出され得るだけでなく、前記非常事態感知信号が受信されたLED照明モジュール10から一定半径内に存在する個人端末機50に送出される。従って、実際の非常事態が発生された場所から一定半径内の個人端末機50を所持した人は、前記早期警報信号を受信し、速かに遠く待避することができるようになる。
【0069】
前記制御ステップ(S6)は、前記管制ステップ(S3)の管制信号が非常事態管制信号のとき、制御部30が前記LED照明モジュール10を待避モードに制御するステップである。前記制御ステップ(S6)は、前記管制信号が誤認警報管制信号のとき、前記制御部30が前記LED照明モジュール10をリセットモードに制御することができる。前記待避モードは、人々が待避できるように退避路確保次元で退避路に設けられているLED照明モジュール10を点灯及び消灯を一定時間の間隔で繰り返すことによって、迅速な待避を案内し、スピーカー13から非常事態を速かに案内し、退避路に沿って待避を誘導する。さらに具体的な例としては、前記待避モードで非常脱出時、非常口の前方の照明が他の照明よりも2倍以上明るくなるように照度を調節し、その明るい光を見て脱出をするようにし、同時に非常口の前方などにのみ高周波スピーカーを取り付け、高周波の音が発生される方向に待避を誘導する方法である。また、カメラ14から受信されるデータを利用して状況を判断し、これを基に退避路を新しく変更するか、閉鎖し、迅速な待避が行われるようにする。前記リセットモードは、前記LED照明モジュール10をリセットし、非常事態感知信号を無視することになる。
【0070】
前記待避モードは、火災、爆発など災難が発生すれば、直ちに早期警報システムを作動、LEDシステム照明により待避誘導案内音声、点滅など救助対象者の迅速な待避を誘導し、各現場の災難及び安全管理マニュアル(SOP)(Standard operating procedure;標準操作手順書)に従って、迅速な後続処理を自動的に処理する。SOPに基づいた自動処理及び警報ができる部分は、災難対応IT融合プラットフォームに事前に入力する。
【0071】
本発明に係るLED照明モジュールを用いた非常感知及び対処システムを通常の建物に備え、適用することになれば、技術的な側面では従来の個別的に設置運営された技術を融合した新しいIT融合技術の開発が行われ、LED照明機器をプラットフォーム化し、その上に、様々なセンサーを搭載した革新的な技術開発が行われ、IT連動のネットワークバックボーン(Backbone)技術により赤外線通信(IR)の低コスト化と低電力化が現実化される。
【0072】
また、経済的な側面では、個別的に設けられていたセンサー類などをLEDシステム照明に統合、コストの最小化、統合化により導入費、設置費、メンテナンス費用の低減により災難対応型建築物拡散が進められ、新しい融合技術市場を開拓して、危険感知センサー類、人工知能学習(Deep Learning)/ビックデータ(Big Data)分析など統合IT産業、知能型LEDシステム照明など関連産業間のシナジー及び技術革新が進められる。
【0073】
さらに、社会的側面では、公共場所、大衆多重利用場所、危険物取扱場所等災難発生時、大きな被害が予想される場所に適用し、危険を事前に予防することができ、災難発生時、生命を救う‘ゴールデンタイム'を新しいIT融合技術で確保可能になり、災難予防に先端IT技術を結び付け、国家的災難安全網を強化する契機とすることができる。
【0074】
以上で説明した本発明は、前述した実施例及び添付された図面により限定されるものではなく、本発明の技術的思想を逸脱しない範囲内で、種々置換、変形及び変更が可能であることは、本発明が属する技術分野で通常の知識を有した者に明らかであろう。
【符号の説明】
【0075】
10 LED照明モジュール
10a メインLED照明モジュール
11 通信センサー
12 非常事態感知センサー
13 スピーカー
14 カメラ
15 障害物克服用通信装備
16 Wi−Fi
17 通信網
20 管制部
30 制御部
40 クラウドプラットフォーム
50 個人端末機
図1
図2
図3
図4
図5