(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】特許公報(B2)
(11)【特許番号】6472705
(24)【登録日】2019年2月1日
(45)【発行日】2019年2月20日
(54)【発明の名称】放射線遮蔽体及び放射線遮蔽方法並びに原子炉圧力容器ヘッドの搬出方法
(51)【国際特許分類】
G21F 3/00 20060101AFI20190207BHJP
G21F 1/10 20060101ALI20190207BHJP
G21C 19/02 20060101ALI20190207BHJP
【FI】
G21F3/00 E
G21F1/10
G21C19/02 050
【請求項の数】18
【全頁数】16
(21)【出願番号】特願2015-90003(P2015-90003)
(22)【出願日】2015年4月27日
(65)【公開番号】特開2016-206087(P2016-206087A)
(43)【公開日】2016年12月8日
【審査請求日】2018年2月20日
(73)【特許権者】
【識別番号】507250427
【氏名又は名称】日立GEニュークリア・エナジー株式会社
(74)【代理人】
【識別番号】110000350
【氏名又は名称】ポレール特許業務法人
(72)【発明者】
【氏名】黒澤 孝一
(72)【発明者】
【氏名】平野 克彦
(72)【発明者】
【氏名】守中 廉
(72)【発明者】
【氏名】大森 信哉
(72)【発明者】
【氏名】柳谷 勝美
(72)【発明者】
【氏名】菊地 克也
(72)【発明者】
【氏名】石塚 一平
【審査官】
村川 雄一
(56)【参考文献】
【文献】
特開2014−228331(JP,A)
【文献】
特開平08−211192(JP,A)
【文献】
特開平11−142590(JP,A)
【文献】
実開昭50−101800(JP,U)
【文献】
米国特許第04360736(US,A)
【文献】
特開2013−104785(JP,A)
【文献】
特開2004−077148(JP,A)
【文献】
特開2013−019875(JP,A)
【文献】
特開2012−173111(JP,A)
【文献】
特開平04−130297(JP,A)
(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
G21F1/00−7/06
G21C11/00−13/10
G21C19/00−19/50
G21C23/00−23/00
(57)【特許請求の範囲】
【請求項1】
収納容器と、該収納容器に固定されると共に、該収納容器の内周面に沿って配置され、内部に液体が注入される袋水遮蔽体とを備え、
前記収納容器を放射線遮蔽対象物の周囲に配置すると共に、前記袋水遮蔽体に液体を注入して該袋水遮蔽体を膨張させて密着することで、前記放射線遮蔽対象物からの放射線を遮蔽することを特徴とする放射線遮蔽体。
【請求項2】
請求項1に記載の放射線遮蔽体において、
前記袋水遮蔽体にはバルブを備えた給排水管が接続されており、前記バルブを開閉することにより、前記給排水管を介して前記袋水遮蔽体に前記液体を注入したり、前記袋水遮蔽体から前記液体を排出することを特徴とする放射線遮蔽体。
【請求項3】
請求項1又は2に記載の放射線遮蔽体において、
前記収納容器に固定されている前記袋水遮蔽体の上部に、該袋水遮蔽体と同様な構成の第2の袋水遮蔽体が設置されていることを特徴とする放射線遮蔽体。
【請求項4】
請求項3に記載の放射線遮蔽体において、
前記収納容器の前記放射線遮蔽対象物が位置する側面の一部に開口部を設けると共に、該開口部を塞ぐスライド扉を備え、かつ、前記袋水遮蔽体が複数の独立した小袋水遮蔽体から成り、
前記第2の袋水遮蔽体に前記液体を注入したら、前記スライド扉が開放された前記開口部から前記複数の小袋水遮蔽体が、前記収納容器に挿入されて液体が注入され前記放射線遮蔽対象物の側面を押し付けるように設置されていることを特徴とする放射線遮蔽体。
【請求項5】
請求項3に記載の放射線遮蔽体において、
前記収納容器の前記放射線遮蔽対象物が位置する側面の一部に開口部を設けると共に、該開口部を塞ぐスライド扉を備え、かつ、前記袋水遮蔽体が、前記放射線遮蔽対象物の上面高さと同じ高さを有する複数の独立した小袋水遮蔽体と、該小袋水遮蔽体の上方に位置し前記放射線遮蔽対象物の上面を遮蔽する複数の独立した大袋水遮蔽体とから成り、
前記第2の袋水遮蔽体に前記液体を注入したら、前記スライド扉が開放された前記開口部から前記複数の小袋水遮蔽体が、前記収納容器に挿入されて液体が注入され前記放射線遮蔽対象物の側面を押し付けるように設置され、かつ、前記スライド扉が開放された前記開口部から前記複数の大袋水遮蔽体が、前記収納容器に挿入されて液体が注入され前記放射線遮蔽対象物の上面を放射線から遮蔽するように設置されていることを特徴とする放射線遮蔽体。
【請求項6】
請求項1乃至5のいずれか1項に記載の放射線遮蔽体において、
前記袋水遮蔽体は、ポリウレタンから成るシール材及び水重量を保持するアラミド繊維、ケプラー繊維或いはカーボン繊維から成る強度材により形成されていることを特徴とする放射線遮蔽体。
【請求項7】
収納容器を放射線遮蔽対象物の周囲に配置すると共に、前記収納容器に固定され、該収納容器の内周面に沿って配置される袋水遮蔽体に液体を注入して該袋水遮蔽体を膨張させて密着することで、前記放射線遮蔽対象物からの放射線を遮蔽することを特徴とする放射線遮蔽方法。
【請求項8】
請求項7に記載の放射線遮蔽方法において、
前記袋水遮蔽体にはバルブを備えた給排水管が接続されており、前記バルブを開閉することにより、前記給排水管を介して前記袋水遮蔽体に前記液体を注入したり、前記袋水遮蔽体から前記液体を排出することを特徴とする放射線遮蔽方法。
【請求項9】
請求項7又は8に記載の放射線遮蔽方法において、
前記収納容器に固定されている前記袋水遮蔽体の上部に、該袋水遮蔽体と同様な構成の第2の袋水遮蔽体が設置され、前記第2の袋水遮蔽体にも液体を注入して放射線を遮蔽することを特徴とする放射線遮蔽方法。
【請求項10】
請求項9に記載の放射線遮蔽方法において、
前記収納容器の前記放射線遮蔽対象物が位置する側面の一部に開口部を設けると共に、該開口部を塞ぐスライド扉を備え、かつ、前記袋水遮蔽体が複数の独立した袋水遮蔽体から成り、
前記第2の袋水遮蔽体に前記液体を注入した後に、前記スライド扉が開放された前記開口部から前記複数の袋水遮蔽体が、前記収納容器に挿入されて液体が注入され前記放射線遮蔽対象物の側面を押し付けて前記放射線遮蔽対象物からの放射線を遮蔽することを特徴とする放射線遮蔽方法。
【請求項11】
請求項9に記載の放射線遮蔽方法において、
前記収納容器の前記放射線遮蔽対象物が位置する側面の一部に開口部を設けると共に、該開口部を塞ぐスライド扉を備え、かつ、前記袋水遮蔽体が、前記放射線遮蔽対象物の上面高さと同じ高さを有する複数の独立した小袋水遮蔽体と、該小袋水遮蔽体の上方に位置し前記放射線遮蔽対象物の上面を遮蔽する複数の独立した大袋水遮蔽体とから成り、
前記第2の袋水遮蔽体に前記液体を注入した後に、前記スライド扉が開放された前記開口部から前記複数の小袋水遮蔽体が、前記収納容器に挿入されて液体が注入され前記放射線遮蔽対象物の側面を押し付けて前記放射線遮蔽対象物からの放射線を遮蔽し、その後、前記スライド扉が開放された前記開口部から前記複数の大袋水遮蔽体が、前記収納容器に挿入されて液体が注入され前記放射線遮蔽対象物の上面を放射線から遮蔽することを特徴とする放射線遮蔽方法。
【請求項12】
収納容器を原子炉圧力容器ヘッドが中心となるように設置すると共に、前記収納容器に固定され、該収納容器の内周面に沿って配置される袋水遮蔽体に液体を注入して該袋水遮蔽体を膨張させることで密着させ、この状態で前記原子炉圧力容器ヘッドを吊上げるための吊り天秤を前記袋水遮蔽体の密着部分から吊り下ろし、前記吊り天秤が所定の位置に下りたら前記原子炉圧力容器ヘッドに固定し、その後、前記吊り天秤と共に前記原子炉圧力容器ヘッドを前記袋水遮蔽体の密着部分から吊り上げ、前記原子炉圧力容器ヘッドの上方及び/又は下方に位置する前記袋水遮蔽体を密着し、放射線を遮蔽した状態で前記原子炉圧力容器ヘッドを搬出することを特徴とする原子炉圧力容器ヘッドの搬出方法。
【請求項13】
請求項12に記載の原子炉圧力容器ヘッドの搬出方法において、
前記袋水遮蔽体にはバルブを備えた給排水管が接続されており、前記バルブを開閉することにより、前記給排水管を介して前記袋水遮蔽体に前記液体を注入したり、前記袋水遮蔽体から前記液体を排出することを特徴とする原子炉圧力容器ヘッドの搬出方法。
【請求項14】
請求項12又は13に記載の原子炉圧力容器ヘッドの搬出方法において、
前記収納容器に固定されている前記袋水遮蔽体の上部に、該袋水遮蔽体と同様な構成の第2の袋水遮蔽体が設置され、前記第2の袋水遮蔽体にも液体を注入して前記袋水遮蔽体と前記第2の袋水遮蔽体の両者で放射線を遮蔽した状態で前記原子炉圧力容器ヘッドを搬出することを特徴とする原子炉圧力容器ヘッドの搬出方法。
【請求項15】
請求項14に記載の原子炉圧力容器ヘッドの搬出方法において、
前記収納容器の前記原子炉圧力容器ヘッドが位置する側面の一部に開口部を設けると共に、該開口部を塞ぐスライド扉を備え、かつ、前記袋水遮蔽体が複数の独立した袋水遮蔽体から成り、
前記第2の袋水遮蔽体に前記液体を注入した後に、前記スライド扉が開放された前記開口部から前記複数の袋水遮蔽体が、前記収納容器に挿入されて液体が注入され前記原子炉圧力容器ヘッドの側面を押し付けて放射線を遮蔽した状態で前記原子炉圧力容器ヘッドを搬出することを特徴とする原子炉圧力容器ヘッドの搬出方法。
【請求項16】
請求項14に記載の原子炉圧力容器ヘッドの搬出方法において、
前記収納容器の前記原子炉圧力容器ヘッドが位置する側面の一部に開口部を設けると共に、該開口部を塞ぐスライド扉を備え、かつ、前記袋水遮蔽体が、前記原子炉圧力容器ヘッドの上面高さと同じ高さを有する複数の独立した小袋水遮蔽体と、該小袋水遮蔽体の上方に位置し前記原子炉圧力容器ヘッドの上面を遮蔽する複数の独立した大袋水遮蔽体とから成り、
前記第2の袋水遮蔽体に前記液体を注入した後に、前記スライド扉が開放された前記開口部から前記複数の小袋水遮蔽体が、前記収納容器に挿入されて液体が注入され前記原子炉圧力容器ヘッドの側面を押し付けて前記原子炉圧力容器ヘッドからの放射線を遮蔽し、その後、前記スライド扉が開放された前記開口部から前記複数の大袋水遮蔽体が、前記収納容器に挿入されて液体が注入され前記原子炉圧力容器ヘッドの上面を放射線から遮蔽した状態で前記原子炉圧力容器ヘッドを搬出することを特徴とする原子炉圧力容器ヘッドの搬出方法。
【請求項17】
請求項12乃至16のいずれか1項に記載の原子炉圧力容器ヘッドの搬出方法において、
前記袋水遮蔽体で前記原子炉圧力容器ヘッドからの放射線を遮蔽した状態で、前記収納容器内に液体を注入し続けることを特徴とする原子炉圧力容器ヘッドの搬出方法。
【請求項18】
予め原子炉圧力容器ヘッドを取外し、搬出するためのスタッドボルトテンショナー、切断装置及び吊り天秤を内包した装置内包容器を用意し、収納容器を前記原子炉圧力容器ヘッドが中心となるように設置すると共に、前記収納容器に固定され、該収納容器の内周面に沿って配置される袋水遮蔽体に液体を注入して該袋水遮蔽体を膨張させることで密着させ、この状態で前記装置内包容器を前記袋水遮蔽体の密着部分から吊り下ろし、前記装置内包容器が所定の位置に下りたら前記原子炉圧力容器ヘッドに固定し、その後、前記装置内包容器と共に前記原子炉圧力容器ヘッドを前記袋水遮蔽体の密着部分から吊り上げ、前記装置内包容器の上方及び/又は下方に位置する前記袋水遮蔽体を密着し、放射線を遮蔽した状態で前記装置内包容器ごと原子炉圧力容器ヘッドを搬出することを特徴とする原子炉圧力容器ヘッドの搬出方法。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は放射線遮蔽体及び放射線遮蔽方法並びに原子炉圧力容器ヘッドの搬出方法に係り、特に、原子力発電プラントにおける原子炉圧力容器ヘッドを搬出する際に使用され、放射線が漏れずに原子炉圧力容器ヘッドの搬出作業が可能な放射線遮蔽体及び放射線遮蔽方法並びに原子炉圧力容器ヘッドの搬出方法に関する。
【背景技術】
【0002】
原子力発電プラントにおける放射線の遮蔽技術に関するものとして、特許文献1を挙げることができる。
【0003】
この特許文献1には、外部から防護対象に向かう放射線を遮蔽するために、互いに係合して配列された複数個の放射線遮蔽モジュールを備え、そして、放射線遮蔽モジュールは、放射線を減衰させる放射線減衰部と、放射線減衰部に設けられ、隣接ずる放射線遮蔽モジュールに角度調整可能に係合するジョイント部とを有し、ジョイント部は、凸状の角度調整係合部と、角度調整係合部に対応する形状を有する凹状の係合受部とを有し、そして、互いに隣接する放射線遮蔽モジュールの角度調整係合部と係合受部とを互いに係合させ、一方の放射線遮蔽モジュールに対して他方の放射線遮蔽モジュールの角度を調整可能とした放射線遮蔽ユニットが記載されている。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0004】
【特許文献1】特開2013−250170号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0005】
しかしながら、特許文献1に記載された放射線遮蔽ユニットは、一定の方向に対する形状変化は可能だが、基本的にはジョイントによる変形のため、適用対象が様々な形状を有する対象物の場合には適用が難しくなる。また、放射線の拡散に関しても、考慮がされていない。
【0006】
本発明は上述の点に鑑みなされたもので、その目的とするところは、適用対象が様々な形状を有する対象物に適用する場合であっても、取り扱いが容易で、かつ、放射線の拡散を防ぐことができる放射線遮蔽体及び放射線遮蔽方法並びに原子炉圧力容器ヘッドの搬出方法を提供することにある。
【課題を解決するための手段】
【0007】
本発明の放射線遮蔽体は、上記目的を達成するために、遮蔽体を内部に配置できる収納容器、例えば円筒状の収納容器と、該収納容器に固定されると共に、該収納容器の内周面に沿って配置され、内部に液体が注入される伸縮性を有する袋水遮蔽体とを備え、前記収納容器を放射線遮蔽対象物の周囲に配置すると共に、前記袋水遮蔽体に液体を注入して該袋水遮蔽体を膨張させて密着することで、前記放射線遮蔽対象物からの放射線を遮蔽することを特徴とする。
【0008】
また、本発明の放射線遮蔽方法は、上記目的を達成するために、例えば円筒状の収納容器を放射線遮蔽対象物の周囲に配置すると共に、前記収納容器に固定され、該収納容器の内周面に沿って配置される伸縮性を有する袋水遮蔽体に液体を注入して該袋水遮蔽体を膨張させて密着することで、前記放射線遮蔽対象物からの放射線を遮蔽することを特徴とする。
【0009】
更に、本発明の原子炉圧力容器ヘッドの搬出方法は、上記目的を達成するために、原子炉圧力容器ヘッドよりも大きな収納容器、例えば円筒状の収納容器を原子炉圧力容器ヘッドが中心となるように設置すると共に、前記収納容器に固定され、該収納容器の内周面に沿って配置される袋水遮蔽体に液体を注入して該袋水遮蔽体を膨張させることで密着させ、この状態で前記原子炉圧力容器ヘッドを吊上げるための吊り天秤、又は前記原子炉圧力容器ヘッドを取外し、搬出するためのスタッドボルトテンショナー、切断装置及び吊り天秤等を内包した装置内包容器を前記袋水遮蔽体の密着部分から吊り下ろし、前記吊り天秤又は装置内包容器が所定の位置に下りたら前記原子炉圧力容器ヘッドに固定し、その後、前記吊り天秤又は装置内包容器と共に前記原子炉圧力容器ヘッドを前記袋水遮蔽体の密着部分から吊り上げ、前記原子炉圧力容器ヘッドの上方及び/又は下方に位置する前記袋水遮蔽体を密着し、放射線を遮蔽した状態で前記原子炉圧力容器ヘッドを搬出することを特徴とする。
【発明の効果】
【0010】
本発明によれば、適用対象が様々な形状を有する対象物に適用する場合であっても、取り扱いが容易で、かつ、放射線の拡散を防ぐことができる。
【図面の簡単な説明】
【0011】
【
図1】本発明の放射線遮蔽体が適用される沸騰水型原子力プラントの概略構造を示す図である。
【
図2】
図1の沸騰水型原子力プラントの上部の概略構成を示す図である。
【
図3(a)】本発明の放射線遮蔽体の実施例1であり、袋水遮蔽体に水が注される前の状態を示す断面図である。
【
図4(a)】本発明の放射線遮蔽体の実施例1であり、袋水遮蔽体に水が注された後の状態を示す断面図である。
【
図5】本発明の放射線遮蔽体の実施例1における袋水遮蔽体への注水の他の例を示す断面図である。
【
図6】本発明の放射線遮蔽体の実施例1を用いて放射線を遮蔽しながら原子炉圧力容器ヘッドを吊り上げる際の、原子炉圧力容器ヘッドの吊り上げ前の状態を示す断面図である。
【
図7】本発明の放射線遮蔽体の実施例1を用いて放射線を遮蔽しながら原子炉圧力容器ヘッドを吊り上げる際の、原子炉圧力容器ヘッドの吊り上げ途中の状態を示す断面図である。
【
図8】本発明の放射線遮蔽体の実施例1を用いて放射線を遮蔽しながら原子炉圧力容器ヘッドを吊り上げる際の、原子炉圧力容器ヘッドが袋水遮蔽体の上部まで吊り上げられた状態を示す断面図である。
【
図9】本発明の放射線遮蔽体の実施例2であり、この実施例2の放射線遮蔽体を用いた原子炉圧力容器ヘッドの吊り上げ前の状態を示す断面図である。
【
図10(a)】本発明の放射線遮蔽体の実施例3であり、この実施例3の放射線遮蔽体を用いた原子炉圧力容器ヘッドの吊り上げ前の状態を示す断面図である。
【
図11】
図10(a)のスライド扉を開いた状態を示す図である。
【
図12】本発明の放射線遮蔽体の実施例3を用いて原子炉圧力容器ヘッドを吊り上げた状態を示す断面図である。
【
図13(a)】本発明の放射線遮蔽体の実施例4であり、この実施例4の放射線遮蔽体を用いた原子炉圧力容器ヘッドの吊り上げ前の状態を示す断面図である。
【
図14】本発明の放射線遮蔽体の実施例4を用いて原子炉圧力容器ヘッドを吊り上げた状態を示す断面図である。
【
図15】本発明の放射線遮蔽体の実施例5であり、この実施例5の放射線遮蔽体を用いた原子炉圧力容器ヘッドの吊り上げ前の状態を示す断面図である。
【
図16】本発明の放射線遮蔽体の実施例6であり、この実施例6の放射線遮蔽体を用いた原子炉圧力容器ヘッドの吊り上げ前の状態を示す断面図である。
【発明を実施するための形態】
【0012】
以下、図示した実施例に基づいて本発明の放射線遮蔽体及び放射線遮蔽方法並びに原子炉圧力容器ヘッドの搬出方法について説明する。なお、各実施例において、同一構成部品には同符号を使用する。
【実施例1】
【0013】
図1及び
図2に、本発明の放射線遮蔽体が適用される沸騰水型原子力プラントを示す。
図1は沸騰水型原子力プラントの全体構成であり、
図2は沸騰水型原子力プラントの上部構成である。
【0014】
該図において、沸騰水型原子力プラント100は、原子炉20及び原子炉格納容器(以下、PCVという)21を備えている。PCV21は、原子炉建屋22内に設置されて、上端部にPCV上蓋23が取り付けられて密封されている。PCV21は、内部に形成されたドライウェル24、及び冷却水が充填された圧力抑制プールが内部に形成された圧力抑制室25を有する。ドライウェル24に連絡されるベント通路26の一端が、圧力抑制室25内の圧力抑制プールの冷却水中に浸漬されている。PCV上蓋23の真上に複数に分割された放射線遮へい体であるシールドプラグ27が配置され、これらのシールドプラグ27が、原子炉建屋22の運転床に設置されている。
【0015】
原子炉20は、原子炉圧力容器ヘッド7Aが取り付けられて構成される原子炉圧力容器(以下、RPVという)7、核燃料物質を含む複数の燃料集合体32が装荷された炉心28、気水分離器29及び蒸気乾燥器30を備えている。炉心28、気水分離器29及び蒸気乾燥器30はRPV7内に配置される。RPV7内に設置された炉心シュラウド31が、炉心28を取り囲んでいる。炉心28内に装荷された燃料集合体32は、下端部が炉心支持板33によって支持され、上端部が上部格子板34によって保持される。気水分離器29は炉心28の上端部に位置する上部格子板34よりも上方に配置され、蒸気乾燥器30が気水分離器29の上方に配置される。
【0016】
複数の制御棒案内管35が炉心28の下方に配置され、複数の制御棒案内管35とシュラウドサポートシリンダ(図示せず)により構成されている。炉心28内の燃料集合体32間に出し入れされて原子炉出力を制御する制御棒36が、複数の制御棒案内管35内に配置されている。複数の制御棒駆動機構ハウジング37が、RPV7の下鏡38に取り付けられている。制御棒駆動機構(図示せず)が、それぞれの制御棒駆動機構ハウジング37内に設置され、制御棒案内管35内の制御棒36と連結されている。RPV7内に設置された気水分離器29、蒸気乾燥器30、炉心シュラウド31、上部格子板34、炉心支持板33、シュラウドサポートシリンダ、制御棒案内管35、炉心シュラウド下部胴(図示せず)は、炉内構造物である。
【0017】
RPV7は、PCV21内の底部に設けられたコンクリートマット39上に設けられた筒状のペデスタル40上に据え付けられている。筒状のγ線遮蔽体41が、ペデスタル40の上端に設置され、RPV7を取り囲んでいる。
【0018】
原子炉建屋22には、原子炉ウェル14を挟み込むように、ドライヤ・セパレータ貯蔵プール(以下、DSPという)42及び使用済みの燃料を一時的に保管する使用済燃料貯蔵プール(以下、SFPという)43が設けられている。DSP42は、定期検査時に気水分離器29や蒸気乾燥器30といった炉内構造物を仮置きする場所として使われる。また、原子炉圧力容器ヘッド7Aの上部には、RPV保温材(図示せず)が設けられている。
【0019】
図3(a)と
図3(b)及び
図4(a)と
図4(b)に、上述した沸騰水型原子力プラントに適用される本発明の放射線遮蔽体の実施例1を示す。なお、
図3(a)と
図3(b)は、後述する袋水遮蔽体に水である液体が注される前の状態、
図4(a)と
図4(b)は、袋水遮蔽体に水である液体が注入された後の状態をそれぞれ示しており、収納容器は、一例として円筒状のものを示している。
【0020】
該図に示す如く、本実施例の放射線遮蔽体は、円筒状の収納容器1と、この収納容器1にフック3で固定されると共に、収納容器1の内周面に沿って配置され、内部に水(液体)6が注入される例えば伸縮性を有する袋水遮蔽体2とを備え、袋水遮蔽体2には、バルブ5を備えた給排水管4が接続されている。
【0021】
そして、袋水遮蔽体2が固定された収納容器1を図示しない放射線遮蔽対象物(例えば、後述する原子炉圧力容器ヘッド7A)の周囲に配置する(
図3(a)と
図3(b)の状態)と共に、バルブ5を開にすることにより給排水管4を介して袋水遮蔽体2に水6を注入して、袋水遮蔽体2を膨張させて膨らんだ袋水遮蔽体2が密着する(
図4(a)と
図4(b)の状態)ことで放射線遮蔽対象物からの放射線を遮蔽するものである。
【0022】
なお、袋水遮蔽体2への水6の注入は、
図5に示すように、袋水遮蔽体2の上方に給排水管4を接続し、バルブ5を開にしてポンプ13を用いて行うようにしてもよい。
【0023】
図6乃至
図8に、上述した本実施例の放射線遮蔽体を用いて、放射線を遮蔽しながら原子炉圧力容器ヘッド7Aを吊り上げる様子を示し、
図6に原子炉圧力容器ヘッド7Aの吊り上げ前、
図7に原子炉圧力容器ヘッド7Aの吊り上げ途中、
図8に原子炉圧力容器ヘッド7Aが、袋水遮蔽体2の上部まで吊り上げられた様子である。
【0024】
先ず
図6に示すように、円筒状の収納容器1を原子炉圧力容器ヘッド7Aが中心となるように設置すると共に、収納容器1にフック3で固定され、収納容器1の内周面に沿って配置される伸縮性を有する袋水遮蔽体2に、バルブ5を開にすることにより給排水管4を介して水(液体)6を注入して袋水遮蔽体2を膨張させて膨らんだ袋水遮蔽体2を密着させ、この状態で原子炉圧力容器ヘッド7Aをクレーン装置(図示せず)等により吊上げるための吊り天秤8を袋水遮蔽体2の密着部分(円筒状の中心部分)から吊り下ろし、吊り天秤8が所定の位置に下りたら原子炉圧力容器ヘッド7Aに固定し、その後、吊り天秤8と共に原子炉圧力容器ヘッド7Aを吊り上げと、袋水遮蔽体2の密着部分の原子炉圧力容器ヘッド7Aが通過する部分のみ袋水遮蔽体2が押されて開き、原子炉圧力容器ヘッド7Aが吊り上げられる。その時、原子炉圧力容器ヘッド7Aの上方及び/又は下方に位置する袋水遮蔽体2が密着、つまり、原子炉圧力容器ヘッド7Aが通過した後の原子炉圧力容器ヘッド7A下方の袋水遮蔽体2及び原子炉圧力容器ヘッド7A上方の袋水遮蔽体2がそれぞれ密着する(この状態を
図7に示す)。その後、更に原子炉圧力容器ヘッド7Aを、袋水遮蔽体2の上部まで吊上げる。その時、原子炉圧力容器ヘッド7Aの下方は、袋水遮蔽体2が密着することにより完全に放射線が遮蔽される(この状態を
図8に示す)。この状態で、原子炉圧力容器ヘッド7Aをクレーン装置(図示せず)等で搬出するものである。
【0025】
なお、水(液体)6が注入される袋水遮蔽体2は、ポリウレタンから成るシール材及び水重量を保持するアラミド繊維、ケプラー繊維或いはカーボン繊維等から成る強度材により形成されている(以下で説明する袋水遮蔽体も同様である)。
【0026】
このような本実施例の構成とすることにより、適用対象が様々な形状を有する対象物に適用する場合であっても、袋水遮蔽体2を用いて放射線を遮蔽できるため、取り扱いが容易で、かつ、放射線の拡散を防ぐことができる。特に、原子力発電プラントにおける原子炉圧力容器ヘッド7A等を搬出する際に本実施例を適用すれば、その効果は顕著である。
【実施例2】
【0027】
図9に、本発明の放射線遮蔽体の実施例2を示す。
【0028】
該図に示す本実施例では、実施例1で説明した円筒状の収納容器1にフック3で固定されている袋水遮蔽体2の上部に、この袋水遮蔽体2と同様な構成、即ち、円筒状の収納容器1にフック3Aで固定されている図示しないバルブを備えた給排水管が接続されている第2の袋水遮蔽体9が設置され、この第2の袋水遮蔽体9にもバルブを開にすることにより給排水管を介してポンプ等で汲み上げた水(液体)6Aを注入して第2の袋水遮蔽体9と袋水遮蔽体2の両者で放射線を遮蔽し、この状態で原子炉圧力容器ヘッド7をクレーン装置(図示せず)等で吊り天秤8を介して吊り上げて搬出するものである。
【0029】
このような本実施例であっても、実施例1と同様な効果が得られることは勿論、袋水遮蔽体2と第2の袋水遮蔽体9の両者で放射線を遮蔽していることから、より信頼性が向上する効果がある。
【実施例3】
【0030】
図10(a)、
図10(b)、
図11及び
図12に、本発明の放射線遮蔽体の実施例3を示す。
【0031】
該図に示す本実施例では、収納容器1の放射線遮蔽対象物である原子炉圧力容器ヘッド7Aが位置する側面の一部に開口部11を設けると共に、この開口部11を塞ぐスライド扉10を備え、かつ、袋水遮蔽体が原子炉圧力容器ヘッド7Aを囲むように複数の、例えば4つの独立した袋水遮蔽体2a、2b、2c、2dから成り(これら4つの独立した袋水遮蔽体2a、2b、2c、2dのそれぞれには、図示しないバルブを備えた給排水管が接続されている)、これら4つの独立した袋水遮蔽体2a、2b、2c、2dの上方に実施例2と同様な第2の袋水遮蔽体9が設置されている。
【0032】
そして、第2の袋水遮蔽体9に、バルブを開にすることにより給排水管を介してポンプ等で汲み上げた水(液体)6Aを注入した後に、スライド扉10が開放された開口部11(
図11参照)から4つの袋水遮蔽体2a、2b、2c、2dが収納容器1に順次挿入されて、それぞれのバルブを開にすることによりそれぞれの給排水管を介して水(液体)6が注入され、原子炉圧力容器ヘッド7Aの側面を押し付けて放射線を遮蔽した状態で、クレーン装置(図示せず)等で吊り天秤8を介して吊り上げ(この状態を
図12に示す)、更に、第2の袋水遮蔽体9の密着部分を通して遮蔽された状態で原子炉圧力容器ヘッド7Aを搬出するものである。なお、14Aは、原子炉ウェル14に形成された開口部である。
【0033】
このような本実施例であっても、実施例2と同様な効果が得られることは勿論、袋水遮蔽体が4つの独立した袋水遮蔽体2a、2b、2c、2dから成ることから、一体の袋水遮蔽体に比べると取り扱いが更に容易となる効果がある。
【実施例4】
【0034】
図13(a)、
図13(b)及び
図14に、本発明の放射線遮蔽体の実施例4を示す。
【0035】
該図に示す本実施例では、収納容器1の放射線遮蔽対象物である原子炉圧力容器ヘッド7Aが位置する側面の一部に開口部11を設けると共に、この開口部11を塞ぐスライド扉10を備え、かつ、袋水遮蔽体が、原子炉圧力容器ヘッド7Aの上面高さと同じ高さを有する複数の、例えば4つの独立した小袋水遮蔽体2a1、2b1、2c1、2d1と(これら4つの独立した小袋水遮蔽体2a1、2b1、2c1、2d1のそれぞれには、図示しないバルブを備えた給排水管が接続されている)、これら4つの小袋水遮蔽体2a1、2b1、2c1、2d1の上方に位置し原子炉圧力容器ヘッド7Aの上面を遮蔽する複数の、例えば2つの独立した大袋水遮蔽体12a、12bとから成り(この2つの独立した大袋水遮蔽体12a、12bのそれぞれには、図示しないバルブを備えた給排水管が接続されている)、この2つの独立した大袋水遮蔽体12a、12bの上方に実施例2及び3と同様な第2の袋水遮蔽体9が設置されている。
【0036】
そして、第2の袋水遮蔽体9に、バルブを開にすることにより給排水管を介してポンプ等で汲み上げた水(液体)6Aを注入した後に、スライド扉10が開放された開口部11から4つの小袋水遮蔽体2a1、2b1、2c1、2d1が収納容器1に順次挿入されて、それぞれのバルブを開にすることによりそれぞれの給排水管を介して水(液体)6が注入され、原子炉圧力容器ヘッド7Aの側面を押し付けて放射線を遮蔽し、その後、スライド扉10が開放された開口部11から2つの大袋水遮蔽体12a、12bが収納容器1に挿入されて、それぞれのバルブを開にすることによりそれぞれの給排水管を介して水(液体)6Bが注入され、原子炉圧力容器ヘッド7Aの上面を放射線から遮蔽した状態で、クレーン装置(図示せず)等で吊り天秤8を介して吊り上げ(この状態を
図14に示す)、更に、第2の袋水遮蔽体9の密着部分を通して遮蔽された状態で原子炉圧力容器ヘッド7Aを搬出するものである。
【0037】
このような本実施例であっても、実施例3と同様な効果が得られることは勿論、4つの独立した小袋水遮蔽体2a1、2b1、2c1、2d1、2つの独立した大袋水遮蔽体12a、12b及び第2の袋水遮蔽体9の三段で放射線を遮蔽しながら原子炉圧力容器ヘッド7Aを搬出することができるので、信頼性が更に向上する効果がある。
【実施例5】
【0038】
図15に本発明の放射線遮蔽体の実施例5を示す。
【0039】
該図に示す本実施例は、実施例1で説明した原子炉圧力容器ヘッド7Aの搬出の際に、収納容器1内に水(液体)6Aを注入し続けて、原子炉圧力容器ヘッド7Aを搬出するものである。
【0040】
このような本実施例であっても、実施例1と同様な効果が得られることは勿論、袋水遮蔽体2の隙間が水(液体)6Aで満たされることにより、ダストの拡散を更に防止し、更に水(液体)6Aにより搬出される原子炉圧力容器ヘッド7A等の除染も可能となるため、信頼性が更に向上する効果がある。
【実施例6】
【0041】
図16に本発明の放射線遮蔽体の実施例6を示す。
【0042】
該図に示す本実施例では、実施例1で説明した円筒状の収納容器1にフック3で固定されている袋水遮蔽体2を設置し、原子炉圧力容器ヘッド7Aの周囲に配置すると共に、バルブ5を開にすることにより給排水管4を介して袋水遮蔽体2に水6を注入して、袋水遮蔽体2を膨張させて放射線を遮蔽した後、
図17に示す装置格納容器44をクレーン装置(図示せず)などで吊り降ろすものである。
【0043】
この装置格納容器44内のスタッドボルトテンショナー45や切断装置46等で原子炉圧力容器ヘッド7Aを取外した後、吊り天秤8Aで原子炉圧力容器ヘッド7Aを装置格納容器44内に固定し、クレーン装置(図示せず)で装置格納容器44ごと原子炉圧力容器ヘッド7Aを吊り上げる。
【0044】
即ち、予め原子炉圧力容器ヘッド7Aを取外し、搬出するためのスタッドボルトテンショナー45、切断装置46及び吊り天秤8Aを内包した装置内包容器44を用意し、収納容器1を原子炉圧力容器ヘッド7Aが中心となるように設置すると共に、収納容器1に固定され、この収納容器1の内周面に沿って配置される袋水遮蔽体2に水(液体)6を注入して袋水遮蔽体2を膨張させることで密着させ、この状態で装置内包容器44を袋水遮蔽体2の密着部分から吊り下ろし、装置内包容器44が所定の位置に下りたら原子炉圧力容器ヘッド7Aに固定し、その後、装置内包容器44と共に原子炉圧力容器ヘッド7Aを袋水遮蔽体2の密着部分から吊り上げ、装置内包容器44の上方及び/又は下方に位置する袋水遮蔽体2を密着し、放射線を遮蔽した状態で装置内包容器44ごと原子炉圧力容器ヘッド7Aを搬出するものである。
【0045】
このような本実施例であっても、実施例1と同様な効果が得られることは勿論、装置内包容器44内に原子炉圧力容器ヘッド7Aの取外しに必要な装置が内包されているため、外部からの装置搬入が最小限で済み、信頼性が更に向上する効果がある。
【0046】
なお、本発明は上記した実施例に限定されるものではなく、様々な変形例が含まれる。例えば、上記した実施例は本発明を分かりやすく説明するために詳細に説明したものであり、必ずしも説明した全ての構成を備えるものに限定されるものではない。また、ある実施例の構成の一部を他の実施例の構成に置き換えることが可能であり、また、ある実施例の構成に他の実施例の構成を加えることも可能である。また、各実施例の構成の一部について、他の構成の追加・削除・置換をすることが可能である。
【符号の説明】
【0047】
1…収納容器、2、2a、2b、2c、2d…袋水遮蔽体、2a1、2b1、2c1、2d1…小袋水遮蔽体、3、3A…フック、4…給排水管、5…バルブ、6、6A、6B…水、7…原子炉圧力容器(RPV)、7A…原子炉圧力容器ヘッド、8、8A…吊り天秤、9…第2の袋水遮蔽体、10…スライド扉、11…開口部、12a、12b…大袋水遮蔽体、13…ポンプ、14…原子炉ウェル、14A…原子炉ウェルの開口部、20…原子炉、21…原子炉格納容器(PCV)、22…原子炉建屋、23…PCV上蓋、24…ドライウェル、25…圧力抑制室、26…ベント通路、27…シールドプラグ、28…炉心、29…気水分離器、30…蒸気乾燥器、31…炉心シュラウド、32…燃料集合体、33…炉心支持板、34…上部格子板、35…制御棒案内管、36…制御棒、37…制御棒駆動機構ハウジング、38…下鏡、39…コンクリートマット、40…ペデスタル、41…γ線遮蔽体、42…ドライヤ・セパレータ貯蔵プール(DSP)、43…使用済燃料貯蔵プール(SFP)、44…装置格納容器、45…スタッドボルドテンショナー、46…切断装置、100…沸騰水型原子力プラント。