(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】特許公報(B2)
(11)【特許番号】6472810
(24)【登録日】2019年2月1日
(45)【発行日】2019年2月20日
(54)【発明の名称】手持ち式工作機械、工作機械システム、および手持ち式工作機械を開ループ制御および/または閉ループ制御するための方法
(51)【国際特許分類】
B25F 5/00 20060101AFI20190207BHJP
B23Q 17/00 20060101ALI20190207BHJP
G05B 19/4063 20060101ALI20190207BHJP
【FI】
B25F5/00 A
B23Q17/00 A
B23Q17/00 E
G05B19/4063 L
B25F5/00 C
【請求項の数】16
【全頁数】30
(21)【出願番号】特願2016-548278(P2016-548278)
(86)(22)【出願日】2015年2月25日
(65)【公表番号】特表2017-509493(P2017-509493A)
(43)【公表日】2017年4月6日
(86)【国際出願番号】EP2015053917
(87)【国際公開番号】WO2015172900
(87)【国際公開日】20151119
【審査請求日】2016年7月25日
(31)【優先権主張番号】102014209032.6
(32)【優先日】2014年5月13日
(33)【優先権主張国】DE
(73)【特許権者】
【識別番号】501125231
【氏名又は名称】ローベルト ボッシュ ゲゼルシャフト ミット ベシュレンクテル ハフツング
(74)【代理人】
【識別番号】100177839
【弁理士】
【氏名又は名称】大場 玲児
(74)【代理人】
【識別番号】100172340
【弁理士】
【氏名又は名称】高橋 始
(74)【代理人】
【識別番号】100182626
【弁理士】
【氏名又は名称】八島 剛
(72)【発明者】
【氏名】ベック,コーネリアス
(72)【発明者】
【氏名】バルト,ダニエル
(72)【発明者】
【氏名】シャドー,ヨアヒム
(72)【発明者】
【氏名】マウテ,ヨルグ
(72)【発明者】
【氏名】シュトック,ヨルン
(72)【発明者】
【氏名】エゼンヴァイン,フロリアン
(72)【発明者】
【氏名】ルッツ,マンフレート
【審査官】
上田 真誠
(56)【参考文献】
【文献】
特開2013−066949(JP,A)
【文献】
特開2012−086343(JP,A)
【文献】
特開2004−160564(JP,A)
【文献】
特開2006−299950(JP,A)
【文献】
特開2009−012151(JP,A)
【文献】
特表2008−504136(JP,A)
【文献】
特開平07−328967(JP,A)
【文献】
特開2005−297186(JP,A)
【文献】
特開2013−233636(JP,A)
(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
B25F 5/00
B23Q 17/00
G05B 19/4063
(57)【特許請求の範囲】
【請求項1】
手持ち式工作機械であって、少なくとも1つの開ループ制御および/または閉ループ制御ユニット(12a;12a′;12b;12c;12d)と、少なくとも1つの駆動ユニット特性値を検出するための少なくとも1つの駆動ユニット用センサユニット(14a;14a′;14b;14c;14d)と、を有しており、前記駆動ユニット特性値は、前記手持ち式工作機械の駆動ユニット(16a;16a′;16b;16c;16d)を少なくとも開ループ制御および/または閉ループ制御するために、かつ/または前記開ループ制御および/または閉ループ制御ユニット(12a;12a′;12b;12c;12d)の作業員に情報提供するために処理可能である形式のものにおいて、
少なくとも1つの周囲特性値を検出するための少なくとも1つの周囲センサユニット(18a;18a′;18b;18c;18d)が設けられており、前記周囲特性値は、前記駆動ユニット(16a;16a′;16b;16c;16d)を少なくとも開ループ制御および/または閉ループ制御するために、かつ/または前記開ループ制御および/または閉ループ制御ユニット(12a;12a′;12b;12c;12d)の作業員に情報提供するために処理可能であり、
前記開ループ制御および/または閉ループ制御ユニット(12a;12a′;12b;12c;12d)は、前記手持ち式工作機械のエミッション値として構成された前記周囲特性値、および、前記手持ち式工作機械のグローバルな位置に応じて割り当てられたエミッション限度に少なくとも依存して、前記駆動ユニット(16a;16a′;16b;16c;16d)を開ループ制御および/または閉ループ制御するために設けられている
ことを特徴とする、手持ち式工作機械。
【請求項2】
電子データを交換して前記駆動ユニット(16a;16a′;16b;16c;16d)を少なくとも開ループ制御および/または閉ループ制御するために、少なくとも1つの外部ユニット(22a;22a′;22b;22c;22d)と通信するための少なくとも1つの通信ユニット(20a;20a′;20b;20c;20d)が設けられている
ことを特徴とする、請求項1に記載の手持ち式工作機械。
【請求項3】
前記開ループ制御および/または閉ループ制御ユニット(12a;12a′;12b;12c;12d)は、前記通信ユニット(20a;20a′;20b;20c;20d)によって中央のデータベースにアクセスするために設けられており、前記中央のデータベースに、前記開ループ制御および/または閉ループ制御ユニット(12a;12a′;12b;12c;12d)によって前記駆動ユニット(16a;16a′;16b;16c;16d)を少なくとも開ループ制御および/または閉ループ制御するために処理可能である少なくとも1つの安全規定および/または運転範囲規定が記憶されている
ことを特徴とする、請求項2に記載の手持ち式工作機械。
【請求項4】
前記開ループ制御および/または閉ループ制御ユニット(12a;12a′;12b;12c;12d)は、前記駆動ユニット用センサユニット(14a;14a′;14b;14c;14d)によって検出された前記少なくとも1つの駆動ユニット特性値に少なくとも依存して、前記手持ち式工作機械の工具収容部(28a;28b;28c;28d)に配置された加工工具(44a;44b;44d)の加工工具位置を算出するために設けられている
ことを特徴とする、請求項1から3のいずれか1項に記載の手持ち式工作機械。
【請求項5】
少なくとも1つの作業範囲照明ユニット(92a;92b;92c;92d)が設けられており、該作業範囲照明ユニット(92a;92b;92c;92d)は、前記周囲センサユニット(18a;18a′;18b;18c;18d)によって検出された前記少なくとも1つの周囲特性値に依存して、前記開ループ制御および/または閉ループ制御ユニット(12a;12a′;12b;12c;12d)によって開ループ制御可能および/または閉ループ制御可能である
ことを特徴とする、請求項1から4のいずれか1項に記載の手持ち式工作機械。
【請求項6】
少なくとも1つの加工工具特性値を検出するための少なくとも1つの加工工具センサユニット(24a;24a′;24b;24c;24d)が設けられており、前記加工工具特性値は、前記駆動ユニット(16a;16a′;16b;16c;16d)を少なくとも開ループ制御および/または閉ループ制御するために、かつ/または前記開ループ制御および/または閉ループ制御ユニット(12a;12a′;12b;12c;12d)の作業員に情報提供するために処理可能である
ことを特徴とする、請求項1から5のいずれか1項に記載の手持ち式工作機械。
【請求項7】
前記手持ち式工作機械の工具収容部(28a;28a′;28b;28c;28d)を、前記加工工具センサユニット(24a;24a′;24b;24c;24d)によって検出された前記少なくとも1つの加工工具特性値に少なくとも依存して操作および/または係止するための少なくとも1つのアクチュエータユニット(26a;26a′;26b;26c;26d)が設けられている
ことを特徴とする、請求項6に記載の手持ち式工作機械。
【請求項8】
少なくとも1つの工作物特性値を検出するための少なくとも1つの工作物センサユニット(30a;30a′;30b;30c;30d)が設けられており、該工作物特性値は、前記駆動ユニット(16a;16a′;16b;16c;16d)を少なくとも開ループ制御および/または閉ループ制御するために、かつ/または前記開ループ制御および/または閉ループ制御ユニット(12a;12a′;12b;12c;12d)の作業員に情報提供するために処理可能である
ことを特徴とする、請求項1から7のいずれか1項に記載の手持ち式工作機械。
【請求項9】
少なくとも1つの工作機械付属品特性値を検出するための少なくとも1つの工作機械付属品センサユニット(32a;32a′;32b;32c;32d)が設けられており、前記工作機械付属品特性値は、前記駆動ユニット(16a;16a′;16b;16c;16d)を少なくとも開ループ制御および/または閉ループ制御するために、かつ/または前記開ループ制御および/または閉ループ制御ユニット(12a;12a′;12b;12c;12d)の作業員に情報提供するために処理可能である
ことを特徴とする、請求項1から8のいずれか1項に記載の手持ち式工作機械。
【請求項10】
工作機械システムであって、請求項1から9のいずれか1項に記載の少なくとも1つの手持ち式工作機械を有している、工作機械システム。
【請求項11】
請求項1に記載の少なくとも1つの手持ち式工作機械を開ループ制御および/または閉ループ制御するための方法において、
前記開ループ制御および/または閉ループ制御ユニット(12a;12a′;12b;12c;12d)が、前記手持ち式工作機械による少なくとも1つの周囲の影響を算出し、前記手持ち式工作機械による前記周囲の影響を、前記手持ち式工作機械の前記駆動ユニット(16a;16a′;16b;16c;16d)を少なくとも開ループ制御および/または閉ループ制御するために考慮する
ことを特徴とする、方法。
【請求項12】
前記開ループ制御および/または閉ループ制御ユニット(12a;12a′;12b;12c;12d)が、少なくとも1つの運転モードで、前記手持ち式工作機械の工具収容部(28a;28a′;28b;28c;28d)を少なくとも部分的に自動的に開放および/または閉鎖する
ことを特徴とする、請求項11に記載の方法。
【請求項13】
前記開ループ制御および/または閉ループ制御ユニット(12a;12a′;12b;12c;12d)が、少なくとも1つの運転モードで、少なくとも部分的に自動的に通信ユニット(20a;20a′;20b;20c;20d)によって中央のデータベースにアクセスし、前記中央のデータベースに、前記開ループ制御および/または閉ループ制御ユニット(12a;12a′;12b;12c;12d)によって前記駆動ユニット(16a;16a′;16b;16c;16d)を少なくとも開ループ制御および/または閉ループ制御するために処理可能である少なくとも1つの安全規定および/または運転範囲規定が記憶されている
ことを特徴とする、請求項11または12に記載の方法。
【請求項14】
前記開ループ制御および/または閉ループ制御ユニット(12a;12a′;12b;12c;12d)が、前記駆動ユニット(16a;16a′;16b;16c;16d)を少なくとも開ループ制御および/または閉ループ制御するために、通信ユニットにより伝送されたデータを利用する
ことを特徴とする、請求項11または12に記載の方法。
【請求項15】
前記開ループ制御および/または閉ループ制御ユニット(12a;12a′;12b;12c;12d)が、少なくとも1つの情報を情報アウトプットユニット(36a;36a′;36b;36c;36d)によってアウトプットする
ことを特徴とする、請求項11から14のいずれか1項に記載の方法。
【請求項16】
前記開ループ制御および/または閉ループ制御ユニット(12a;12a′;12b;12c;12d)が、前記手持ち式工作機械の少なくとも1つの運転モード設定を、開ループ制御および/または閉ループ制御する
ことを特徴とする、請求項11から15のいずれか1項に記載の方法。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、工作機械装置、特に手持ち式工作機械装置であって、少なくとも1つの開ループ制御および/または閉ループ制御ユニットと、少なくとも1つの駆動ユニット特性値を検出するための少なくとも1つの駆動ユニット用センサユニットとを有しており、前記駆動ユニット特性値は、工作機械の駆動ユニットを少なくとも開ループ制御および/または閉ループ制御するために、かつ/または前記開ループ制御および/または閉ループ制御ユニットの作業員に情報提供するために処理可能である形式のものに関する。
【背景技術】
【0002】
特許文献1によれば、開ループ制御および/または閉ループ制御ユニットと、少なくとも1つの駆動ユニット特性値を検出するための駆動ユニット用センサユニットとを有する工作機械装置、特に手持ち式工作機械装置が既に公知であり、この場合、駆動ユニット特性値は、工作機械の駆動ユニットを開ループ制御および/または閉ループ制御するために、かつ/または開ループ制御および/または閉ループ制御ユニットの作業員に情報提供するために処理可能である。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0003】
【特許文献1】アメリカ合衆国特許出願第2013/0187587号明細書
【発明の概要】
【0004】
工作機械装置が、少なくとも1つの周囲特性値を検出するための少なくとも1つの周囲センサユニットを有していることが提案されており、前記周囲特性値は、駆動ユニットを少なくとも開ループ制御および/または閉ループ制御するために、かつ/または開ループ制御および/または閉ループ制御ユニットの作業員に情報提供するために処理可能である。「周囲センサユニット」とは、ここでは特に、工作機械装置を取り囲む周囲を定義し、取り囲む周囲に対する工作機械装置の影響を定義し、かつ/または取り囲む周囲に対して相対的な工作機械装置の位置決めを定義する少なくとも1つの周囲特性値を検出するための少なくとも1つの周囲センサ素子を有するセンサユニットのことである。この場合、周囲センサユニットは、好適な形式で、少なくとも1つの周囲圧力、周囲温度、工作機械装置を有する工作機械の騒音エミッション、電磁放射線、ダスト発生特性値、火花形成特性値、臭気特性値、有害物質特性値、グローバルな位置および/または室内における工作機械装置の位置、湿気特性値、pH値特性値、ガス特性値等を検出するために設けられている。開ループ制御および/または閉ループ制御ユニットは、好適には少なくとも、駆動ユニットを、駆動ユニット用センサユニットによって検出された少なくとも1つの駆動ユニット特性値に依存して、および周囲センサユニットによって検出された少なくとも1つの周囲特性値に依存して開ループ制御および/または閉ループ制御するために設けられている。追加的に、開ループ制御および/または閉ループ制御ユニットは、好適には少なくとも、駆動ユニット用センサユニットによって検出された少なくとも1つの駆動ユニット特性値に依存して、および周囲センサユニットによって検出された少なくとも1つの周囲特性値に依存して、作業員に情報提供するために設けられている。好適には、少なくとも1つの駆動ユニット特性値、駆動ユニットの最大回転数、最小回転数、最大トルクおよび/または最小トルクが、開ループ制御および/または閉ループ制御ユニットによって開ループ制御可能および/または閉ループ制御可能である。
【0005】
また、開ループ制御および/または閉ループ制御ユニットは、工作機械装置を有する工作機械のファンシステムを、駆動ユニット用センサユニットによって検出された少なくとも1つの駆動ユニット特性値に依存して、および周囲センサユニットによって検出された少なくとも1つの周囲特性値に依存して、開ループ制御および/または閉ループ制御するために設けられていることが考えられる。これは、例えばフラップを閉鎖することによって、ひいては気流を減少させることによって得られる。好適な形式でファン騒音は低減される。また、開ループ制御および/または閉ループ制御ユニットによって、伝動装置騒音を低減させるために、例えば、駆動ユニット用センサユニットによって検出された少なくとも1つの駆動ユニット特性値に依存して、および周囲センサユニットによって検出された少なくとも1つの周囲特性値に依存して、伝動装置の遊びをアクティブに変化させることが同様に考えられる。「開ループ制御および/または閉ループ制御ユニット」とは、特に、少なくとも1つの電子制御回路を有するユニットと解釈されるべきである。「電子制御回路」とは、特に、プロセッサユニットおよびメモリーユニットならびにこのメモリーユニット内に記憶された運転プログラムを有するユニットと解釈されるべきである。「設けられている」とは、特に、特別にプログラミングされた、特別に設計されたおよび/または特別に装備された、と解釈されるべきである。素子および/またはユニットが所定の機能のために設けられているとは、特に、この素子および/またはユニットが少なくとも使用状態および/または運転状態で、所定の機能を満たし、かつ/または実施する、と解釈されるべきである。
【0006】
駆動ユニット用センサユニットは、好適な形式で、電動機ユニットとして、特にブラシレス電動機ユニットとして構成された駆動ユニットの少なくとも1つの駆動ユニット特性値を検出するために設けられている。従って、駆動ユニット用センサユニットは好適にはEC電動機駆動ユニット用センサユニットとして構成されている。この場合、駆動ユニット特性値は、駆動ユニット電流として、駆動ユニット電圧として、駆動ユニット回転角度として、電気的な駆動ユニット抵抗として、駆動ユニット磁界特性値として、駆動ユニットの起電力特性値として、駆動ユニット回転数として、駆動ユニットトルクとして、駆動ユニット角速度として、駆動ユニットロータ位置として、駆動ユニット回転方向として、駆動ユニット温度として、またはその他の、当業者にとって有意義であるとみなされた駆動ユニット特性値として構成されていてよい。駆動ユニット特性値は、好適には、作業員によるスイッチの純粋なスイッチ操作とは異なっている。駆動ユニット用センサユニットは、少なくとも1つの駆動ユニット特性値を検出するための少なくとも1つの駆動ユニットセンサ素子を有している。この場合、駆動ユニットセンサ素子は、駆動ユニット電流センサとして、駆動ユニット電圧センサとして、駆動ユニット回転角度センサとして、電気的な駆動ユニット抵抗センサとして、駆動ユニット磁界センサとして、起電力特性値センサとして、駆動ユニット回転数センサとして、駆動ユニットトルクセンサとして、駆動ユニット角速度センサとして、駆動ユニットロータ位置センサとして、駆動ユニット回転方向センサとして、駆動ユニット温度センサとして、またはその他の、当業者によって有意義であるとみなされた駆動ユニットセンサ素子として構成されていてよい。
【0007】
作業員に情報提供するための情報アウトプットユニットは、好適な形式で、視覚式、聴覚式および/または触覚式の情報アウトプットユニットとして構成されている。この場合、情報アウトプットユニットは、好適な形式で工作機械装置の構成部分である。しかしながら、情報アウトプットユニットは、工作機械装置を有する工作機械の構成部分、または外部ユニット、例えばスマートフォン、タブレット、PC、ラップトップ等の構成部分であることも考えられる。情報アウトプットユニットは、作業員に情報提供するために、好適な形式で、例えばLCディスプレイ、接触感応式のディスプレイ、LEDディスプレイ、プラズマディスプレイ等の、作業員に視覚的に情報提供するための少なくとも1つの光学式のアウトプットユニットを有している。好適には、情報アウトプットユニットは、例えばスピーカー等の、作業員に聴覚的に情報提供するための少なくとも1つの音響的なアウトプットユニットを有している。特に好適には、情報アウトプットユニットは、例えば振動励起ユニット等の、作業員に触覚式に情報提供するための触覚式のアウトプットユニットを有している。しかしながら、作業員への情報提供が、開ループ制御および/または閉ループ制御ユニットによる駆動ユニットの制御に従って行われることも考えられる。この場合、作業員への情報提供は、例えば駆動ユニット回転数等の回転数変動によって行われることが考えられる。その他の、当業者にとって有意義であるとみなされた作業員への情報提供が、同様に考えられる。工作機械装置の本発明の実施態様によって、好適な形式でエミッション限界を維持することができる。従って、好適には、エミッション限界が適用される場所で工作物を加工することができる。しかも好適には、工作物加工の周辺にいる人間に迷惑をかけることは少ない。従って好適には、エミッションの少ない工作物の加工が実現され得る。また好適には作業員の高い安全性が得られる。何故ならば、例えば室内での工作機械装置の整列および工作機械装置のグローバルな位置は、場所的に制約された安全性要求と組み合わせて、駆動ユニットおよび/または安全機能の開ループ制御および/または閉ループ制御のために利用できるからである。従って好適には、作業員は怪我しないように保護され得る。
【0008】
さらに、工作機械装置が、電子データを交換して前記駆動ユニットを少なくとも開ループ制御および/または閉ループ制御するために、少なくとも1つの外部ユニットと通信するための少なくとも1つの通信ユニットを有していることが提案される。通信ユニットは、好適な形式で、ワイヤレスの通信ユニットとして構成されている。この場合、通信ユニットは、WLAN通信ユニットとして、ブルートゥース
(登録商標)通信ユニットとして、無線通信ユニットとして、RFID通信ユニットとして、NFCユニットとして、赤外線通信ユニットとして、移動無線網通信ユニット等として構成されていてよい。特に好適には、開ループ制御および/または閉ループ制御ユニットは、周囲センサユニットによって検出された少なくとも1つの周囲特性値に依存して、および通信ユニットによって開ループ制御および/または閉ループ制御ユニットに伝送された電子データに依存して、駆動ユニットおよび/または安全機能を開ループ制御および/または閉ループ制御するために設けられている。特に好適には、通信ユニットは、双方向データ伝送のために設けられている。選択的な実施態様によれば、通信ユニットは有線式の通信ユニットとして、例えばLAN通信ユニットとして、USB通信ユニット等として構成されている。外部ユニットは好適な形式で、通信ユニットと通信するためのApp(アプリ)を有するスマートフォンとして構成されている。しかしながら、外部ユニットが、持ち運び可能な外部操作ユニットとして、作業員の作業場所に固定的に設置された操作ユニットとして、室内に固定的に設置された、例えば会社規定/安全性規定に従って中央制御され得る、使用場所の同期ユニットとして、作業員の身体特性値監視ユニットとして、外部のセンサユニットとして、またはその他の、当業者にとって有意義であるとみなされた中央のもしくは中央から離れた操作ユニット、インプットステーションおよび/または中央のもしくは中央から離れたターミナルとして構成されていることも考えられる。これによって、好適な形式で、電子データの同期化が可能である。例えば工作機械装置を有する工作機械が、例えば電源ケーブルを差し込むことによるアキュムレータ装置の差し込みによって、または作業員により作動されることによって、同期化モードで運転されると、通信ユニットと外部ユニットの間の接続が少なくとも部分的に自動的に形成される。これによって、好適な形式で、外部ユニットに記憶された調整が、工作機械装置を有する工作機械に直接伝送可能である。この場合、調整とは、作業員の個別の調整、例えば設定された回転数および最大出力への所望の迅速な加速、および/または会社の規定、例えば会社敷地または使用場所の所定の領域内での安全機能の維持その他のことである。
【0009】
また、電子データは、通信ユニットによって外部ユニットに伝送可能である。この場合、例えば負荷限界の維持をコントロールするための作業員の振動負荷、および/または場合によっては追加手当の支払い、および/または工作機械のフル稼働を判断するための耐用年数および負荷が会社の本部等に伝送可能である。さらに、外部ユニットが安全装備および/または適切な作業服の存在を、例えばRFID識別その他によって検査することが考えられる。この場合、外部ユニットは、検知された安全装備および/または適切な作業服に依存して、駆動ユニットを開ループ制御および/または閉ループ制御するための調整、および/または工作機械装置を有する工作機械の安全機能の調節を、通信ユニットを介して開ループ制御および/または閉ループ制御ユニットに伝送する。
【0010】
特に、工作物を室内、例えば会社の室内で加工する際に、エミッション、例えば音響エミッションが、固体伝播音によって、室が配置されている建物の別の範囲に伝達可能である。室内で工作物を加工する際に発生するエミッションによる、建物内の人間にかかる負荷を小さくするために、好適な形式で、エミッション特性値を検出するために設けられた、センサユニットとして構成された少なくとも1つの外部ユニットが建物の別の領域内に配置可能である。検出されたエミッション特性値は、通信ユニットによって好適な形式で、開ループ制御および/または閉ループ制御ユニットに伝送可能である。この場合、開ループ制御および/または閉ループ制御ユニットは、好適な形式で駆動ユニットをエミッション限界に依存して、開ループ制御および/または閉ループ制御する。これによって、好適な形式で、建物の室内で工作物の加工を行うことができ、この場合、建物の別の領域内にいる人間は、僅かなエミッションによって煩わされるだけである。しかも、通信ユニットによって、好適な形式で工作機械装置を時間と同期化させることが可能である。これによって、特に昼の休憩時間を守ることができる。これによって、駆動ユニットは、時刻に依存して、開ループ制御および/または閉ループ制御ユニットによって開ループ制御可能および/または閉ループ制御可能である。好適には、休憩時間を守ることができる。また、本発明による実施態様によって、工作機械装置を有する工作機械の特性値を、好適には、特に中央で快適に調整することができる。さらに、好適には安全機能を開ループ制御および/または閉ループ制御するために、開ループ制御および/または閉ループ制御ユニットと、エミッション限界値監視ユニットとして構成された外部ユニットおよび/または当業者にとって有意義であるとみなされた別の外部ユニットとの間で、好適には通信を行うことができる。従って、好適には、作業場所の周囲の人間に著しく配慮することができる。
【0011】
開ループ制御および/または閉ループ制御ユニットは、通信ユニットによって中央のデータベースにアクセスするために設けられており、この中央のデータベースに、開ループ制御および/または閉ループ制御ユニットによって駆動ユニットを少なくとも開ループ制御および/または閉ループ制御するために処理可能である少なくとも1つの安全規定および/または運転範囲規定が記憶されている、ことが提案されている。従って、開ループ制御および/または閉ループ制御ユニットは、好適な形式で、少なくとも持ち運び可能な工作機械の駆動ユニットを、少なくともインフラストラクチャーの範囲の安全規定および/または運転範囲規定に依存して開ループ制御および/または閉ループ制御するために設けられている。この場合、特に場所、例えば持ち運び可能な工作機械がインフラストラクチャー内で使用されるグローバルな位置を考慮することができる。また、開ループ制御および/または閉ループ制御ユニットは、持ち運び可能な工作機械の別の機能、例えば安全機能(キックバック機能等)を、インフラストラクチャーの範囲の少なくとも1つの安全規定および/または運転範囲規定に依存して、開ループ制御および/または閉ループ制御するために設けられていることが考えられる。また、例えばインフラストラクチャーの外でデジタル式の安全規定および/または運転範囲規定ラスタによってGPSデータに基づいてカバーされている工事現場等の場所が考えられる。この安全規定および/または運転範囲規定ラスタによって、インフラストラクチャーの外の場所のための安全規定および/または運転範囲規定の割り当てが得られる。
【0012】
概念「中央のデータベース」は、ここでは特に、例えば建物管理、安全管理等の管理原理によって中央で世話および/または管理されるデータベースと定義されるべきである。好適には、中央のデータベースには、特に、インフラストラクチャーの少なくとも1つの領域、特に工場敷地の領域、作業場所の領域等のための特別な規則、義務、潜在的危険性、安全カテゴリー等を規定するデータ、特に電子データが記憶されている。インフラストラクチャー内、特に工場敷地のインフラストラクチャー内には、様々な潜在的危険性を有する実験室、作業場、事務所等が存在する。この場合、特にファシリティマネージメント(FCM)は、インフラストラクチャーの個別の領域および/または技術的な装置に対して責任がある。好適な形式で、インフラストラクチャーの個別の領域および/または技術的な装置のために、“Health and Safety Engineers”「保健および安全性技術士」(HSE)による定期的な危険性判定が行われる。従って、好適な形式で、インフラストラクチャーの個別の構成部分、例えば個別の実験室、個別の作業場および/または個別の事務所等に、特別な規則、義務、安全性カテゴリー等が割り当てられる。例えば、高度から非常に高度までの安全性基準が維持されるべきであることを意味する割り当てが行われてよい。この場合、例えばインフラストラクチャーの個別の領域内、特に所定の室内に、爆発防止が適用されてよい。従って、好適な形式で、これらの領域内では、例えば火花が発生し得る領域では作業が禁止されているか、または所定の工作機械だけが作業の実施を許可されている。さらに、中程度からより低度までの安全基準を有する割り当てが考えられる。また、振動限界および/または騒音限界に該当する追加的または選択的な割り当てが考えられる。
【0013】
好適には、中央のデータベースは、定期的な時間間隔で更新され、特にファシリティマネージメントのスタッフによっておよび/または保健および安全性技術士(HSE)によって更新される。この場合、好適な形式で、インフラストラクチャーの個別の領域、例えば個別の室、実験室、作業場等のために危険性判定が実施される。このような危険性判定によって、相応の電子データが中央のデータベースにメモリー可能であり、これらの電子データは、危険性の程度に応じて、インフラストラクチャーの個別の領域に、持ち運び可能な工作機械を利用するためのおよび/または運転するための利用特性値および/または運転特性値、例えば所定の動作規則の維持、個人的な保護装備(PSA)の存在、アクセス許可システムの確定、拡張された構成または指示の提示義務を予め設定する。従って、本発明の構成によって、好適には、使用者の高い安全性が得られる。何故ならば、開ループ制御および/または閉ループ制御ユニットによって、安全規定および/または運転範囲規定の自動的な算入が行われるからである。従って、好適には、持ち運び可能な工作機械の、場所および/または規定に依存した開ループ制御および/または閉ループ制御が得られる。また、追加的または選択的に中央のデータベースと通信するために、作業員および/または使用者が身に着けている作業服、特に個人的な保護装備(PSA)の少なくとも1つのセンサユニットとの通信、特にデータ交換が行われることが考えられる。従って、好適には、持ち運び可能な工作機械の安全機能がさらに高められる。特に好適には、表示、アクティブな警告、持ち運び可能な工作機械の運転中止等に基づいて、危険状況の確実な検知が可能である。従って、持ち運び可能な工作機械の作業員は、好適な形式で、危険性および/または怪我に対して保護され得る。
【0014】
好適な形式で、開ループ制御および/または閉ループ制御ユニットは、周囲センサユニットによって検出された、工作機械のエミッション値として構成された少なくとも1つの周囲特性値に少なくとも依存して、駆動ユニットを開ループ制御および/または閉ループ制御するために設けられている。このために、周囲センサユニットは、好適な形式で少なくとも1つの周囲センサ素子を有しており、この周囲センサ素子は、ダスト発生を検出、特に光学的に検出するために設けられている。この場合、最大許容ダスト発生特性値は、工作機械装置が通信ユニットによってアクセスするネットワーク、特に内部の会社ネットワーク、インターネットネットワークその他、または開ループ制御および/または閉ループ制御ユニットの記憶装置にメモリーされていてよい。開ループ制御および/または閉ループ制御ユニットは、検出された工作機械のエミッション特性値を、ネットワーク内または記憶装置内にメモリーされた最大許容ダスト発生特性値と比較する。この場合、吸塵器の吸引能力は、工作機械の検出されたエミッション特性値に応じて開ループ制御および/または閉ループ制御されることが考えられる。また、少なくとも駆動ユニットは、工作機械の検出されたエミッション特性値に依存して開ループ制御および/または閉ループ制御される。さらに、検出されたエミッション特性値に依存して、情報アウトプットユニットによって、情報、例えばより強力な吸塵器の使用に関する指摘またはフィルタ交換の指摘等がアウトプット可能である。この場合、周囲センサ素子は、工作機械装置の通信ユニットによって電子データを工作機械装置と交換する外部のセンサユニットの構成部分であってもよい。また、周囲センサユニットは、工作機械装置のグローバルな位置を検出するために設けられた少なくとも1つの周囲センサ素子を有している。また、周囲センサユニットは、工作機械の騒音エミッションを検出するために設けられた少なくとも1つの周囲センサ素子を有している。好適には、検出されたグローバルな位置を開ループ制御および/または閉ループ制御ユニットの記憶装置にメモリーされたデータと比較することによって、工作機械装置が騒音に弱い領域内に存在するかどうかが検知され得る。この場合、開ループ制御および/または閉ループ制御ユニットは、検出された騒音エミッションに依存して駆動ユニットを開ループ制御および/または閉ループ制御する。この場合、騒音限界値を越えないようにするために、例えば駆動ユニットの最大回転数、打撃回数、打撃エネルギ等が予め規定された値に減少される。選択的に、騒音エミッション、特に固体伝播音が、外部のセンサユニットによって検出可能である。本発明の構成によって、好適には確実な吸塵が保証される。また、作業員は好適には、大量のダストを吸い込むことによる健康障害に対して保護され得る。さらに、好適には、第三者のための騒音被害は僅かである。
【0015】
また、開ループ制御および/または閉ループ制御ユニットは、駆動ユニット用センサユニットによって検出された少なくとも1つの駆動ユニット特性値に少なくとも依存して、工作機械の工具収容部に配置された加工工具の加工工具位置を算出するために設けられている、ことが提案される。この場合、例えば駆動ユニットの可動子の位置が、駆動ユニット用センサユニットの位置センサ素子によって検出される。これによって、好適には、加工工具は所望の位置で停止され得る。好適には、より高い作業員快適性が得られる。
【0016】
好適な形式で、工作機械装置は、少なくとも1つの作業範囲照明ユニットを有しており、この作業範囲照明ユニットは、周囲センサユニットによって検出された少なくとも1つの周囲特性値に依存して、開ループ制御および/または閉ループ制御ユニットによって開ループ制御可能および/または閉ループ制御可能である。このために、周囲センサユニットは好適には少なくとも1つの周囲光センサ素子を有しており、この周囲光センサ素子は、少なくとも1つの光特性値、例えば明るさ、照明範囲、強さ等を検出するために設けられている。本発明によれば、好適な形式で作業範囲の照明および/または作業範囲の明るさが、周囲光センサ素子によって検出される。この場合、作業範囲照明ユニットは好適な形式で、開ループ制御および/または閉ループ制御ユニットによって、作業範囲の検出された照明および/または作業範囲の明るさに依存して、予め調整された照明値(作業範囲のための使用者特有の設定値が使用者によってデータベースに記憶されている)が開ループ制御可能および/または閉ループ制御可能である。しかしながら、通信ユニットによって開ループ制御および/または閉ループ制御ユニットと通信することによって、作業範囲照明ユニットを開ループ制御および/または閉ループ制御するために、外部のセンサユニットが設けられていることも考えられる。これによって、作業範囲照明ユニットは、好適には周囲の明るさに適合させられるので、周囲の明るさが変化しても、作業範囲は同じ明るさで照明される。
【0017】
さらに、少なくとも1つの加工工具特性値を検出するための少なくとも1つの加工工具センサユニットを有する工作機械装置が提案されており、この加工工具特性値は、駆動ユニットを少なくとも開ループ制御および/または閉ループ制御するために、かつ/または開ループ制御および/または閉ループ制御ユニットの作業員に情報提供するために処理可能である。加工工具センサユニットは好適な形式で、工具収容部内に配置された加工工具の少なくとも1つの加工工具特性値を検出するために設けられている。工具収容部は好適な形式で、工作機械装置を有する工作機械の構成部分である。しかしながら、工具収容部が工作機械装置の構成部分であることも考えられる。この場合、加工工具特性値は、加工工具質量として、加工工具寸法として、加工工具振動として、加工工具速度として、加工工具回転数として、加工工具慣性として、加工工具種類として、加工工具温度として、加工工具汚れ程度として、加工工具切刃摩耗として、加工工具位置、特に工具収容部内の加工工具位置として、またはその他の、当業者にとって有意義であるとみなされた加工工具特性値として構成されていてよい。加工工具センサユニットは、少なくとも1つの加工工具特性値を検出するための少なくとも1つの加工工具センサ素子を有している。この場合、加工工具センサ素子は、加工工具質量センサとして、加工工具寸法センサとして、加工工具振動センサとして、加工工具速度センサとして、加工工具回転数センサとして、加工工具慣性センサとして、加工工具種類センサとして、加工工具温度センサとして、加工工具汚れ程度センサとして、加工工具切刃摩耗センサとして、またはその他の、当業者にとって有意義であるとみなされた加工工具センサ素子として構成されていてよい。
【0018】
好適な形式で、開ループ制御および/または閉ループ制御ユニットによって、駆動ユニットの無負荷回転数への少なくとも加速時に、少なくとも1つの駆動ユニット特性値および/または少なくとも1つの加工工具特性値が算出可能である。この場合、好適には、加速度センサとして構成された少なくとも1つの加工工具センサ素子によって、加工工具の振動が検出可能であり、この場合、検出された信号は開ループ制御および/または閉ループ制御ユニットによって評価可能である。さらに、好適な形式で、光学センサ(カメラ、赤外線センサその他)または間隔センサとして構成された少なくとも1つの別の加工工具センサ素子によって、加工工具特性値が検出可能であり、この加工工具特性値は、開ループ制御および/または閉ループ制御ユニットによって加工工具寸法を決定するために処理可能である。また、好適には、駆動ユニットセンサ素子によって、無負荷回転数への駆動ユニットの加速時にモータ電流が検出可能であり、このモータ電流は、開ループ制御および/または閉ループ制御ユニットによって加工工具の慣性を決定するために処理可能である。さらに、検出された少なくとも1つの加工工具特性値を用いて、加工工具の加工工具種類が、開ループ制御および/または閉ループ制御ユニットによって決定可能であり、この場合、駆動ユニットを開ループ制御および/または閉ループ制御するためのパラメータが加工工具に関連して変えられるようになっている。これらのパラメータは、例えばアングルグラインダーとして構成された持ち運び可能な工作機械において特殊鋼加工工具が検知された場合の特殊鋼使用のための回転数の調整、研磨加工工具が検知された場合のソフトスタート、または切断加工工具、例えばアングルグラインダーとして構成された持ち運び可能な工作機械における切断砥石が検知された場合の持ち運び可能な工作機械のブレーキ機能の作動等である。追加的に、加工工具センサユニットによって少なくとも1つの加工工具特性値を検出するために、少なくとも1つの加工工具特性値をRFID,バーコード、データ行列コード等によって伝送することも考えられる。これによって、好適には、加工工具種類を明確に識別することができ、この加工工具種類に対して、開ループ制御および/または閉ループ制御ユニットの記憶装置内に加工工具特有のパラメータが記憶されており、これらのパラメータは、加工工具センサユニットによる少なくとも1つの加工工具特性値の検出に従って、開ループ制御および/または閉ループ制御ユニットによって、例えば摩耗程度、アンバランス程度その他に適合させることができる。
【0019】
開ループ制御および/または閉ループ制御ユニットと、駆動ユニット用センサユニットおよび/または加工工具センサユニットとの間の電子データ交換は、好適には電線接続により行われる。工作機械装置の選択的な実施態様によれば、開ループ制御および/または閉ループ制御ユニットと、駆動ユニット用センサユニットおよび/または加工工具センサユニットとの間の電子データ交換は、例えばブルートゥース
(登録商標)接続、WLAN接続、NFC接続、赤外線接続等により、無線で行われる。開ループ制御および/または閉ループ制御ユニットは、特に好適には、駆動ユニット用センサユニットにより検出された駆動ユニット特性値に少なくとも依存して、および加工工具センサユニットにより検出された加工工具特性値に依存して、駆動装置を開ループ制御および/または閉ループ制御する。開ループ制御および/または閉ループ制御ユニットによって駆動ユニットを開ループ制御および/または閉ループ制御するために考慮され得る、当業者により有意義であるとみなされたその他の特性値が、同様に考えられる。
【0020】
工作機械装置の本発明の実施態様によって、好適には、特に工作物が加工工具で加工される前に、加工工具の損傷が検知され得る。好適には、例えば振動を検出することができ、この振動が危険な値を越え、かつ/または駆動ユニットの開ループ制御および/または閉ループ制御が損傷した加工工具に適合されるべきであるときに、相応の警告が作業員に提供される。これによって、好適には、作業員が負傷する危険性は低く抑えられる。またこれによって、好適には、許容できない加工工具または誤って取り付けられた加工工具を検知することができる。従って作業員に、加工工具の破損の危険性を、例えば好適には早期に指摘することができる。従って好適には、高い作業員安全性が得られる。
【0021】
さらに、工作機械装置は、工作機械の工具収容部を、加工工具センサユニットによって検出された少なくとも1つの加工工具特性値に少なくとも依存して操作および/または係止するための少なくとも1つのアクチュエータユニットを有していることが提案される。この場合、好適には、加工工具センサユニットによって、加工工具位置として構成された加工工具特性値が検出され、この加工工具特性値は、開ループ制御および/または閉ループ制御ユニットによってアクチュエータユニットを開ループ制御および/または閉ループ制御するために処理可能である。本発明の実施態様によれば、好適には、工作機械装置を有する工作機械の快適な操作性が得られる。これによって、好適には、より高い操作快適性が得られる。
【0022】
また、工作機械装置は、少なくとも1つの工作物特性値を検出するための少なくとも1つの工作物センサユニットを有しており、この工作物特性値は、駆動ユニットを少なくとも開ループ制御および/または閉ループ制御するために、および/または開ループ制御および/または閉ループ制御ユニットの作業員に情報提供するために処理可能である。好適には、工作物センサユニットは、工作物の少なくとも1つの材料を検出するために設けられている。また、工作物センサユニットは追加的にまたは選択的に、工作物の厚さ、工作物収容部内に配置された加工工具に対して相対的な工作物の間隔、工作物の寸法、工作物の位置、および/またはその他の、当業者にとって有意義であるとみなされた工作物特性値を検出するために設けられている。従って、好適には、加工しようとする工作物、および工作物収容部内に配置された加工工具に適合された、駆動ユニットの開ループ制御および/または閉ループ制御が行われる。これによって、好適には、工作物の正確な加工が可能である。また、好適にはより高い加工技術の上達が可能である。好適には、少なくとも1つの工作物特性値の検出によって、工作物の加工時の挙動を推測することができる。それによって、好適には、工作物の加工時の破損の危険性に関する高い安全性が得られる。
【0023】
さらに、工作機械装置が、少なくとも1つの工作機械付属品特性値を検出するための少なくとも1つの工作機械付属品センサユニットを有することが提案されており、この工作機械付属品センサユニットは、駆動ユニットを少なくとも開ループ制御および/または閉ループ制御するために、かつ/または開ループ制御および/または閉ループ制御ユニットの作業員に情報提供するために処理可能である。ここでは、「工作機械付属品センサユニット」とは、特に、工作機械装置を有する工作機械に取り付け可能な少なくとも1つの工作機械付属品の特性値を検出するセンサユニットであると解釈されるべきである。この場合、工作機械付属品特性値は、例えば付属品の取り付け状態特性値のような付属品状態特性値、摩耗状態特性値、付属品位置特性値、付属品機能特性値、付属品寸法特性値等として構成されていてよい。これによって、好適には、開ループ制御および/または閉ループ制御ユニットによる駆動ユニットの開ループ制御および/または閉ループ制御時に、組み付けられた付属品を考慮することができる。例えば、好適には、間違った、欠陥のあるおよび/または摩耗した付属品に関する情報提供が作業員に対して行われ、かつ/または開ループ制御および/または閉ループ制御パラメータ、例えば回転数、電力供給、電圧供給等を好適には適合させることができる。
【0024】
さらに、本発明による工作機械装置を備えた工作機械、特に持ち運び可能な工作機械が提案されている。特に好適には、工作機械は持ち運び可能な工作機械として構成されている。ここでは、「持ち運び可能な工作機械」とは、特に、運搬装置なしで作業員によって運ぶことができる、工作物を加工するための工作機械であると解釈されるべきである。持ち運び可能な工作機械は、特に40kgよりも小さい、好適には10kgよりも小さい、特に好適には5kgよりも小さい質量を有している。この場合、持ち運び可能な工作機械は好適な形式で、アングルグラインダーとして構成されている。選択的な実施態様では、持ち運び可能な工作機械はハンマドリルおよび/またはチゼルハンマとして構成されている。別の選択的な実施態様では、持ち運び可能な工作機械は引き回し鋸として構成されている。しかしながら、持ち運び可能な工作機械は、当業者にとって有意義であるとみなされた別の形態、例えばコードレススクリュードライバ機械、打撃穿孔機械、研削機、丸鋸機械、ダイアモンドドリル機械、チェーンソー、サーベル型鋸、平削り盤、ガーデン工作機械等としての形態も考えられる。工作機械の本発明の実施態様によって、好適な形式で使用条件に適合させることができる。さらに、好適な形式で、作業員に個別に調整された工作物の加工が可能である。これによって、好適な形式で、工作物の精確かつ能力的に最適な加工が可能である。また、好適には、工作物の加工時における作業員の高い安全性が保証され得る。さらに、好適には、高い操作快適性が得られる。
【0025】
さらに、少なくとも1つの本発明による工作機械および少なくとも1つの外部ユニット、特に外部のセンサユニットを備えた工作機械システムが提案される。外部ユニットは、好適な形式で、工作機械システムの1実施態様では、外部の騒音エミッションセンサユニットとして構成されている。騒音測定が実現可能であり、この騒音測定によって、所定の騒音限界値を越えると、例えば駆動ユニットの回転数低下が行われる。この場合、外部ユニットは例えばスマートフォンとして構成されていてよい。また、外部ユニットは、工作機械システムの選択的な実施態様では、外部の飛火検出ユニットとして構成されている。これによって、好適には、加工工具、材料および/または使用目的に依存して、駆動ユニットの回転数が、開ループ制御および/または閉ループ制御ユニットによって火花の最大飛火幅に閉ループ制御可能であることによって、検出された飛火に依存して最大飛火幅を調節することができる。このために、飛火が例えば光学式に検出可能であり、回転数が飛火幅を変えるために適合可能である。これによって、好適には、騒音被害および/または損傷が避けられ、かつ/または減少される。
【0026】
また、少なくとも1つの本発明による工作機械、特に持ち運び可能な工作機械を開ループ制御および/または閉ループ制御するための方法が提案されており、この場合、開ループ制御および/または閉ループ制御ユニットは、工作機械による少なくとも1つの周囲の影響を算出し、この工作機械による周囲の影響を、工作機械の駆動ユニットを少なくとも開ループ制御および/または閉ループ制御するために考慮する。これによって、好適には、周囲に依存して運転パラメータを適合させることができる。好適には、エミッション限界を維持することができる。本発明の方法によって、好適には、工作機械の運転パラメータおよび/または運転モードの少なくとも概ね自動的な調節が可能である。
【0027】
さらに、前記方法は、開ループ制御および/または閉ループ制御ユニットが、少なくとも1つの運転モードで工作機械の工具収容部を少なくとも部分的に自動的に開放および/または閉鎖する、少なくとも1つの方法ステップを有することが提案される。好適には、より高い操作快適性が実現され得る。また、これによって、好適には、片手工具交換の可能性が提供され得る。
【0028】
さらに、開ループ制御および/または閉ループ制御ユニットが、特に、持ち運び可能な工作機械の少なくとも1つの運転モードで、少なくとも部分的に自動的に通信ユニットによって中央のデータベースにアクセスし、この中央のデータベースに、開ループ制御および/または閉ループ制御ユニットによって駆動ユニットを少なくとも開ループ制御および/または閉ループ制御するために処理可能である少なくとも1つの安全規定および/または運転範囲規定が記憶されているように提案される。好適には、開ループ制御および/または閉ループ制御ユニットは、中央のデータベースに記憶された安全規定および/または運転範囲規定を自動的に評価し、この安全規定および/または運転範囲規定を持ち運び可能な工作機械の開ループ制御および/または閉ループ制御のために自動的に解釈する。特に好適には、通信ユニットによる中央のデータベースのアクセスに加えて、通信ユニットによって少なくとも1つの外部ユニットと電子データを交換可能である。これによって、好適な形式で、工作機械装置を有する持ち運び可能な工作機械と別の外部ユニットとの間のデータ交換、例えば工作機械装置を有する持ち運び可能な工作機械と、作業服のセンサユニット、スマートフォン、ラップトップ、PC、ハンドヘルド、タブレット、サーバー等との間のデータ交換が行われる。この場合、好適には、特に、工作機械装置のセンサユニットによって検出された特性値および/または通信ユニットによって伝送されたデータが交換可能であり、かつ/または工作機械装置を有する持ち運び可能な工作機械を開ループ制御および/または閉ループ制御するために利用可能である。この場合、通信ユニットは、有線および/または無線のインターフェースおよび/または通信プロトコルを有していてよく、かつ/または利用することができる。インターフェースおよび/または通信プロトコルは、例えばUSB、Canbus、特にツイストペア線を備えたイーサネット
(登録商標)(CAT5またはCAT6)、光学式の伝送媒体、KNX、電力線、NFC(近距離通信)、RFID(近距離通信)、Zigbee(近距離通信)、特に4.0低エネルギ(短い到達距離)規格に基づくブルートゥース
(登録商標)、特に801.11n(中間の到達距離)規格に基づくWLAN、特に長い到達距離のためのGSFまたはLTE(移動通信網)等として構成されていてよい。好適な形式で、外部ユニット、特にスマートフォンはルーターとして構成されており、このルーターは、少なくとも工作機械装置の通信ユニットと、中央のデータベースおよび/または別の外部ユニットとの間の仲介箇所として設けられている。この場合、好適には個別に適合された会社スマートフォンが使用される。本発明の実施態様によれば、好適には、少なくとも駆動ユニットを開ループ制御および/または閉ループ制御するために、安全規定および/または運転範囲規定が少なくとも部分的に自動的に考慮される。これによって、好適には、高い操作快適性および安全機能の確実な維持が保証される。
【0029】
さらに、開ループ制御および/または閉ループ制御ユニットは、駆動ユニットを少なくとも開ループ制御および/または閉ループ制御するために、工作機械センサにより検出されたデータおよび/または通信ユニットにより伝送されたデータを利用するように提案される。好適には、開ループ制御および/または閉ループ制御ユニットにより駆動ユニットを開ループ制御および/または閉ループ制御するために利用可能な、工作機械センサにより検出されたデータは、工作機械装置の少なくとも1つのセンサユニット、特にすべてのセンサユニットによって検出可能である。好適な形式で、通信ユニットにより伝送されたデータは、通信ユニットによって外部ユニットおよび/または中央のデータベースから開ループ制御および/または閉ループ制御ユニットに伝送可能である。この場合、通信ユニットにより伝送されたデータは、例えば作業服の少なくとも1つのセンサユニットによって検出可能であり、通信ユニットによって受信可能であり、かつ/または通信ユニットによって直接的に中央のデータベースから読み取り可能であることが考えられる。工作機械装置および/または外部ユニットのセンサユニットは、好適な形式で、少なくとも1つの特性値を検出するためにそれぞれ少なくとも1つのセンサ素子を有している。この場合、センサ素子は、例えば位置センサ(室内の位置を検出するための磁界センサ等)、運動センサ(速度センサ、加速度センサ、回転角速度センサ等)、GPSセンサ(地表上のX,Y,Z)、圧力センサ(抵抗ひずみ計等)、ガスセンサ(CO2センサ;一酸化炭素センサ等)、温度センサ、電圧センサ、湿度センサ、pH値センサ、空気圧センサ(バロメータ)、パルスセンサ等として構成されていてよい。本発明の実施態様によれば、好適には、持ち運び可能な工作機械を開ループ制御および/または閉ループ制御するために、場所に依存した安全規定および/または運転範囲規定が考慮され、さらに工作機械センサによって検出されたおよび/または通信ユニットを介して伝送されたデータを算入することができる。これによって、好適には、高い作業安全性が保証され得る。
【0030】
さらに、開ループ制御および/または閉ループ制御ユニットは、工作機械センサによって検出されたデータおよび/または通信ユニットを介して伝送されたデータに依存して、少なくとも1つの情報を情報アウトプットユニットによってアウトプットすることが提案される。これによって、好適には、例えばインフラストラクチャーの範囲への侵入管理について作業員に知らせるために、作業員に情報を提供することができる。これによって、好適な形式で、インフラストラクチャーの範囲へのアクセスコントロールが実現可能である。この場合、例えば中央のデータベース内に記憶された火災防止規定は、作業員が定められた持ち運び可能な工作機械を持って決められた室内に、許可証を伴ってのみまたは消防隊を同行してのみ作業が許可されるように管理することが考えられる。また好適には、持ち運び可能な工作機械の使用場所の直ぐ近くおよび/または周囲で危険にさらされた人間に、視覚的および/または聴覚的な信号によって警告することが可能である。
【0031】
また、開ループ制御および/または閉ループ制御ユニットは、工作機械の少なくとも1つの運転モード調節を、工作機械センサにより検出されたデータおよび/または通信ユニットにより伝送されたデータに依存して、開ループ制御および/または閉ループ制御することが提案される。これによって、好適には、工作機械装置を有する持ち運び可能な工作機械の最適な運転が得られる。
【0032】
開ループ制御および/または閉ループ制御ユニットは、工作機械センサにより検出されたデータおよび/または通信ユニットにより伝送されたデータを、工作機械装置を有する持ち運び可能な工作機械を開ループ制御および/または閉ループ制御するために解釈し、組み合わせかつ/または評価する。データを中央のデータバンクに伝送することによって、好適な形式で、作業の少なくとも部分的に自動的な、ファシリティマネージメントのスタッフによって検出可能および/または記録可能な作業信頼性報告が作成可能であることが考えられる。これによって、好適には、誰が、いつ、どの位長く、どんな種類の持ち運び可能な工作機械によって、どの場所で作業したかが記録され得る。損傷および/または事故が発生すると、好適には、自動的に作成されたプロトコルが後で、注意義務を順守したことの証明のために考慮される。
【0033】
保健および安全性技術士(HSE)および/またはファシリティマネージメント(FCM)による潜在的な危険性、安全および/または運転範囲規定等の決定に従って、インフラストラクチャーの室、実験室、作業場のために、中央のデータベースに相応の電子データが記憶される。工作機械装置を有する持ち運び可能な工作機械と中央のデータベースとの通信によって、例えばGPS座標の位置測定によって、どの持ち運び可能な工作機械がインフラストラクチャー内のどこに位置するかを検知することができる。特に、追加的な作業員データ伝送において、特にどの程度の訓練レベルを有する作業員が、どのような形式の持ち運び可能な工作機械を持ってどこにいるかを検知することができる。これによって、好適には、このような持ち運び可能な工作機械が禁止されているインフラストラクチャーの範囲内に、持ち運び可能な工作機械が運び込まれたことを検出することができ、持ち運び可能な工作機械は運転開始をロックすることができ、作業員に情報を提供することができ、かつ/または保健および安全性技術士(HSE)および/またはファシリティマネージメント(FCM)に報告することができる。好適には、立ち入り監視が行われる。好適には、インフラストラクチャーのどの範囲で持ち運び可能な工作機械の使用が許可され、作業員が使用権限に関する証明を提出する必要があるかどうかを監視および/または調査することができる。これによって、好適には、一人作業に関する閉ループ制御の監視を行うことができ、かつ/または工作機械装置のセンサユニットと組み合わせて作業服の少なくとも1つのセンサ素子による自動的な一人作業監視を行うことができる。
【0034】
さらに、中央のデータベースに、例えば保健および安全性技術士(HSE)および/またはファシリティマネージメント(FCM)によって、周囲条件のための限界値、例えば温度限界値、空気および/またはガス濃度限界値を決定する電子データが記憶されることが考えられる。中央のデータベースからの電子データの伝送、および工作機械センサにより検出されたデータの中央のデータベースへの伝送に基づいて、好適には、限界値の維持の監視および/または証明が可能である。
【0035】
さらに、通信ユニットによって伝送された電子データにより、使用権限の調整を行うことが考えられる。この場合、持ち運び可能な工作機械の運転開始を可能にするために、中央のデータベースに記憶された作業員識別プロファイルの調整による、またはインプット(チップカード、RFIDチップ等)による、作業員の訓練証明および/または練習証明が考えられる。運転開始が正しい証明なしに行われると、持ち運び可能な工作機械は例えばロック可能であるか、または例えば情報アウトプットユニットによる警告がアウトプット可能であるか、またはガイドセンターに通知可能である。
【0036】
また、通信ユニットによって、持ち運び可能な工作機械のデータ、例えば運転時間、振動、蓄電池容量、冷却ユニット出力、モータ出力等が、作業員側のユニット、例えばユーザーインターフェース、腕時計、スマートフォン、データ眼鏡等に伝送可能であることも考えられる。さらに、持ち運び可能な工作機械のデータは、例えば限界値の維持を監視できるようにするために、中央のデータベースに伝送可能である。また、例えばインフラストラクチャー内にいる別の会社のスタッフが監視可能である。従って、例えば他の会社のスタッフの作業場所および/または作業時間が記録可能である。さらに、通信ユニットによる電子データの伝送により、開ループ制御および/または閉ループ制御ユニットによって、好適な形式で作業員プロファイルが調整され得る。この場合、好適な形式で、開ループ制御および/または閉ループ制御ユニットによって自動的に、通信ユニットによるデータの伝送時に、持ち運び可能な工作機械の設定、例えば資格設定、好適なモータ特性曲線の設定、安全機能(キックバック機能その他)の応答特性の設定等が行われる。
【0037】
また、特に、中央のデータベースからの電子データの調整、工作機械センサにより検出されたデータの調整、および作業員の作業服の少なくとも1つのセンサユニットにより検出されたデータの調整に基づいて、例えばヘルメット、少なくとも1つの手袋、少なくとも1つの保護眼鏡、安全靴、作業ズボン等を有する個人的な保護装備(PSA)の着用義務の自動的な監視、および/または持ち運び可能な工作機械の使用場所制限の監視が得られる。この場合、作業員の少なくとも1つの生命特性値が作業員にとって危険な値に達すると直ちに、ガイドセンターからインフラストラクチャーの範囲内の持ち運び可能な工作機械の緊急遮断が指示されることが考えられる。
【0038】
また、好適には、中央のデータベースからの電子データの伝送によって、持ち運び可能な工作機械のための中央のアップデート機能が許可され得る。さらに、好適には、定期的なメンテナンス、例えばカーボン交換がガイドセンターに伝送され得る。
【0039】
この場合、本発明による工作機械装置、本発明による工作機械および/または本発明による方法は、前記使用例および実施例に限定されるものではない。特に本発明による工作機械装置、本発明による工作機械および/または本発明による方法は、ここに記載された機能形式を満たすために、ここに挙げられた個別の部材、構成部分、ユニットおよび/または方法ステップの数とは異なる数を有していてよい。
【図面の簡単な説明】
【0040】
【
図1】少なくとも1つの本発明による工作機械装置を備えた、アングルグラインダーとして構成された本発明による工作機械の概略図である。
【
図3】選択的な本発明による工作機械装置の概略図である。
【
図4】本発明による工作機械装置を備えた、ハンマドリルおよび/またはチゼルハンマとして構成された、選択的な本発明による工作機械の概略図である。
【
図5】本発明による工作機械装置を備えた、コードレススクリュードライバとして構成された、別の選択的な本発明による工作機械の概略図である。
【
図6】本発明による工作機械装置を備えた、引き回し鋸として構成された、別の選択的な本発明による工作機械の概略図である。
【発明を実施するための形態】
【0041】
その他の利点は、以下の図面より得られる。図面には本発明の実施例が示されている。図面、明細書および請求項は、多くの特徴の組み合わせを含む。当業者は、これらの特徴を、好適な形式で個別のものとみなしてもよいし、有意義には別の組み合わせに組み合わせてもよい。
【0042】
図1は、少なくとも1つの工作機械装置10aを有する工作機械34aを示す。工作機械34aは、持ち運び可能な工作機械として構成されている。この場合、工作機械34aは、アングルグラインダーとして構成されている。従って、工作機械34aは、保護カバーユニットとして構成された少なくとも1つの工作機械付属品ユニット38aを有している。さらに、工作機械34aは、少なくとも1つの工作機械ハウジング40aとメイングリップ42aとを有しており、このメイングリップ42aは、工作機械ハウジング40aの、加工工具44aとは反対側で、工作機械34aの主延在方向46aに延在している。この場合、加工工具44aは研削砥石として構成されている。加工工具44aは、切断砥石または研磨砥石として構成されていることも考えられる。工作機械ハウジング40aは、工作機械34aの駆動ユニット16aを収容するためのモータハウジング48aを有している。さらに、工作機械ハウジング40aは、工作機械34aの被駆動ユニット52aを収容するための伝動装置ハウジング50aを有している。駆動ユニット16aは、被駆動ユニット52aを介して加工工具44aを回転駆動するために設けられている。伝動装置ハウジング50aには、補助グリップユニットとして構成された別の工作機械付属品ユニット54aが配置されている。補助グリップユニットとして構成された工作機械付属品ユニット54aは、工作機械34aの主延在方向46aに対して直交する横方向に延在している。
【0043】
工作機械装置10aは、手持ち式工作機械装置として構成されている。工作機械装置10aは、好適な形式でエネルギ供給装置82a(
図2)を有している。従って、工作機械装置10aは、工作機械34aのエネルギ供給とは無関係に駆動可能である。しかしながら、工作機械装置10aの選択的な構成では、工作機械装置10aは工作機械34aのエネルギ供給装置によってエネルギ供給可能であることも考えられる。工作機械装置10aはさらに、少なくとも1つの開ループ制御および/または閉ループ制御ユニット12aと、少なくとも1つの駆動ユニット特性値を検出するための少なくとも1つの駆動ユニット用センサユニット14aとを有しており、この駆動ユニット特性値は、少なくとも工作機械34aの駆動ユニット16aを開ループ制御および/または閉ループ制御するために、かつ/または開ループ制御および/または閉ループ制御ユニット12aの作業員に情報提供するために処理可能である。開ループ制御および/または閉ループ制御ユニット12aは、工作機械34aの少なくとも1つの運転モードで、駆動ユニット用センサユニット14aによって検出された少なくとも1つの駆動ユニット特性値に依存して、駆動ユニット16aを開ループ制御および/または閉ループ制御するために設けられている。
【0044】
さらに、工作機械装置10aは、少なくとも1つの周囲特性値を検出するための少なくとも1つの周囲センサユニット18aを有しており、この周囲特性値は、少なくとも駆動ユニット16aを開ループ制御および/または閉ループ制御し、かつ/または開ループ制御および/または閉ループ制御ユニット12aの作業員に情報提供するために処理可能である。開ループ制御および/または閉ループ制御ユニット12aは、周囲センサユニット18aによって検出された少なくとも1つの周囲特性値に依存して、および駆動ユニット用センサユニット14aによって検出された少なくとも1つの駆動ユニット特性値に依存して、駆動ユニット16aを開ループ制御および/または閉ループ制御するために設けられている。この場合、周囲センサユニット18aは、室内での工作機械34aの配向を検出する少なくとも1つの位置センサ84aを有している。位置センサ84aは、好適な形式で3軸の運動センサとして構成されている。しかしながら、位置センサ84aは、当業者にとって有意義であるとみなされた別の形態を有することも考えられる。しかも、周囲センサユニット18aは少なくとも1つの現在位置特定センサ86aを有しており、この現在位置特定センサ86aは、工作機械34aのグローバルな位置を検出する。現在位置特定センサ86aは、好適な形式でGPSセンサとして構成されている。しかし、現在位置特定センサ86aは、当業者にとって有意義であるとみなされた別の形態を有することも考えられる。さらに、周囲センサユニット18aは少なくとも1つのエミッションセンサ素子68aを有しており、このエミッションセンサ素子68aは、工作機械34aのエミッションを検出するために設けられている。この場合、エミッションセンサ素子68aは工作機械34aの騒音エミッションを検出するために設けられている。しかしながら、エミッションセンサ素子68aは、当業者にとって有意義であるとみなされた、工作機械34aの別のエミッション、例えば電磁放射、ダスト、火花、臭気、流体状の有害物質および/または固体有害物質を検出するために設けられていることも考えられる。従って、開ループ制御および/または閉ループ制御ユニット12aは、少なくとも周囲センサユニット18aによって検出された、工作機械34aのエミッション特性値として構成された周囲特性値に少なくとも依存して、駆動ユニット16aを開ループ制御および/または閉ループ制御するために設けられている。
【0045】
工作機械装置10aはさらに、電子データを交換して駆動ユニット16aを少なくとも開ループ制御および/または閉ループ制御するために、少なくとも1つの外部ユニット22aと通信するための少なくとも1つの通信ユニット20aを有している。この場合、外部ユニット22aは少なくとも1つの音響センサ素子(ここに図示されていない)を有しており、この音響センサ素子は、工作機械34aの音響特性値を検出するために設けられている。この場合、外部ユニット22aは、工作機械34aの音響特性値を検出するために、工作機械34aに対して間隔を保って配置可能である。従って、工作機械34aの直接の加工位置に対して間隔を保っている工作機械34aの音響特性値が検出可能である。この場合、開ループ制御および/または閉ループ制御ユニット12aは、外部ユニット22aによって検出されかつ通信ユニット20aによって受信された、工作機械34aの音響特性値に少なくとも依存して、駆動ユニット16aの開ループ制御および/または閉ループ制御を考慮するために設けられている。従って、開ループ制御および/または閉ループ制御ユニット12aは、工作機械34aの少なくとも1つの運転モードにおいて工作機械34aによる少なくとも1つの周囲の影響を算出し、この工作機械34aによる周囲の影響を少なくとも、工作機械34aの駆動ユニット16aの開ループ制御および/または閉ループ制御に関連して考慮する。また、通信ユニット20aは、加工位置に配置された位置ネットワークと通信するために設けられている。この場合、例えば会社の敷地の位置にエミッション限度を割り当てる電子データが、開ループ制御および/または閉ループ制御ユニット12aに伝送可能である。開ループ制御および/または閉ループ制御ユニット12aは、位置にエミッション限度を割り当てる電子データを評価し、少なくとも現在位置特定センサ86aにより決定された工作機械34aのグローバルな位置に依存して、工作機械34aのエミッション特性値、例えば機械騒音その他をアクティブに変化させるために設けられている。この場合、さらに、開ループ制御および/または閉ループ制御ユニット12aは、別の特性値、例えば外部ユニット22aによって検出された、工作機械34aの音響特性値を考慮することが考えられる。このような音響特性値は、エミッションセンサ素子68aによって検出された、工作機械34aの騒音エミッションその他である。さらに、開ループ制御および/または閉ループ制御ユニット12aは、工作機械34aの少なくとも1つのエミッション運転モードで、工作機械34aの騒音エミッションを、通信ユニット20aを介して制御可能な外部の対向音響ユニットによる対向音響発生によって減衰するために設けられていることが考えられる。また、開ループ制御および/または閉ループ制御ユニット12aは、工作機械34aの少なくとも1つのエミッション運転モードで、駆動ユニット16aの回転数を低下させるためにおよび/または駆動ユニット16aの回転運動に、騒音その他を低減する追加的な運動を重畳させるために設けられていることが考えられる。さらに、当業者にとって有意義であるとみなされた、エミッション限度に関する別の実施態様が同様に考えられる。
【0046】
さらに、開ループ制御および/または閉ループ制御ユニット12aは、通信ユニット20aによって中央のデータベースにアクセスするために設けられており、この中央のデータベースに、少なくとも1つの安全規定および/または運転範囲規定が記憶されていて、この安全規定および/または運転範囲規定は、開ループ制御および/または閉ループ制御ユニット12aによって駆動ユニット16aを少なくとも開ループ制御および/または閉ループ制御するために処理可能である。この場合、開ループ制御および/または閉ループ制御ユニット12aは、少なくとも1つの運転モードで、少なくとも部分的に自動的に通信ユニット20aによって中央のデータベースにアクセスし、この中央のデータベースに、開ループ制御および/または閉ループ制御ユニット12aによって駆動ユニット16aを少なくとも開ループ制御および/または閉ループ制御するために処理可能である少なくとも1つの安全規定および/または運転範囲規定が記憶されている。従って、開ループ制御および/または閉ループ制御ユニット12aは、駆動ユニット16aの少なくとも1つの開ループ制御および/または閉ループ制御のために、工作機械センサにより検出されたデータおよび/または通信ユニットを介して伝送されたデータを利用する。さらに、開ループ制御および/または閉ループ制御ユニット12aは、工作機械センサにより検出されたデータおよび/または通信ユニットを介して伝送されたデータに依存して、工作機械装置10aの情報アウトプットユニット36aによって、少なくとも1つの情報を、特に工作機械状態に関する作業員の情報および/または危険性の警告のためにアウトプットする。また、開ループ制御および/または閉ループ制御ユニット12aは、工作機械の少なくとも1つの運転モード調節を、通信ユニットを介して伝送されたデータに依存して開ループ制御および/または閉ループ制御する。
【0047】
また、周囲センサユニット18aによって、工作物の加工時における飛火を検出することができる。周囲センサユニット18aによって検出された飛火特性に依存して、駆動ユニット16aは、開ループ制御および/または閉ループ制御ユニット12aによって開ループ制御可能および/または閉ループ制御可能である。この場合、飛火特性値は、例えば周囲センサユニット18aの光学センサ素子によって、および/または当業者によって有意義であるとみなされた、周囲センサユニット18aの別のセンサ素子によって検出可能である。
【0048】
さらに、工作機械装置10aは、少なくとも1つの工作機械付属品特性値を検出するための少なくとも1つの工作機械付属品センサユニット32aを有しており、この工作機械付属品特性値は、駆動ユニット16aを少なくとも開ループ制御および/または閉ループ制御するために、かつ/または開ループ制御および/または閉ループ制御ユニット12aの作業員に情報提供するために処理可能である。開ループ制御および/または閉ループ制御ユニット12aは、工作機械34aの少なくとも1つの運転モードで、駆動ユニット用センサユニット14aによって検出された少なくとも1つの駆動ユニット特性値と、周囲センサユニット18aによって検出された少なくとも1つの周囲特性値と、工作機械付属品センサユニット32aによって検出された少なくとも1つの工作機械付属品特性値とに依存して、駆動ユニット16aを開ループ制御および/または閉ループ制御するために設けられている。
【0049】
さらに、工作機械装置10aは、少なくとも1つの加工工具特性値を検出するための少なくとも1つの加工工具センサユニット24aを有しており、この加工工具特性値は、駆動ユニット16aを少なくとも開ループ制御および/または閉ループ制御するために、かつ/または開ループ制御および/または閉ループ制御ユニット12aの作業員に情報提供するために処理可能である。このために、加工工具センサユニット24aは、少なくとも1つの加工工具センサ素子70a,72a,76aを有している。この場合、開ループ制御および/または閉ループ制御ユニット12aは、少なくとも1つの練習開始運転モードで、駆動ユニット用センサユニット14aによって検出された少なくとも1つの駆動ユニット特性値と、加工工具センサユニット24aによって検出された少なくとも1つの加工工具特性値と、周囲センサユニット18aによって検出された少なくとも1つの周囲特性値と、工作機械付属品センサユニット32aによって検出された少なくとも1つの工作機械付属品特性値とに依存して、駆動ユニット16aを少なくとも部分的に自動的に開ループ制御および/または閉ループ制御するために設けられている。練習開始運転モードは、工作機械34aの始動後に自動的に、無負荷回転数が得られるまで作動する。加工工具センサユニット24aの少なくとも1つの慣性センサ56a、加工工具センサユニット24aの少なくとも1つのトルクセンサ58aおよび/または駆動ユニット用センサユニット14aの電流センサ60aを介して、加工工具44aのフライホイールマスは、開ループ制御および/または閉ループ制御ユニット12aによって算出可能である(
図2)。慣性センサ56aは、好適な形式で3軸の加速度センサとして構成されている。開ループ制御および/または閉ループ制御ユニット12aの記憶装置(ここには図示されていない)内にメモリーされた少なくとも1つの特性マップを介して、算出されたフライホールマスは、所定の加工工具型式に明確に割り当て可能である。また、別の加工工具特性値の検出を、追加的にRFID、NFC、バーコードのスキャン、DataMatrix−Code(データ行列コード)等を介して行うことも考えられる。開ループ制御および/または閉ループ制御ユニット12aによって算出された加工工具44aに依存して、駆動ユニットパラメータは、駆動ユニット16aを開ループ制御および/または閉ループ制御するために適合可能かつ/または可変である。
【0050】
工作機械34aの練習開始運転モードで、加工工具44aのために最適な回転数が、加工しようとする工作物の材料(鋼、特殊鋼、石、コンクリート、木材その他)に依存して、開ループ制御および/または閉ループ制御ユニット12aによって少なくとも部分的に自動的に調節可能である。このために、工作機械装置10aは、少なくとも1つの工作物特性値を検出するための少なくとも1つの工作物センサユニット30aを有しており、この工作物特性値は、駆動ユニット16aの少なくとも開ループ制御および/または閉ループ制御のために、かつ/または開ループ制御および/または閉ループ制御ユニット12aの作業員に情報提供するために処理可能である。このために、工作物センサユニット30aは少なくとも1つの工作物センサ素子74a(
図2)を有している。この場合、開ループ制御および/または閉ループ制御ユニット12aは、少なくとも練習開始運転モードで、駆動ユニット用センサユニット14aによって検出された少なくとも1つの駆動ユニット特性値と、周囲センサユニット18aによって検出された少なくとも1つの周囲特性値と、加工工具センサユニット24aによって検出された少なくとも1つの加工工具特性値と、工作機械付属品センサユニット32aによって検出された少なくとも1つの工作機械付属品特性値と、工作物センサユニット30aによって検出された少なくとも1つの工作物特性値とに依存して、駆動ユニット16aを少なくとも部分的に自動的に開ループ制御および/または閉ループ制御するために設けられている。
【0051】
さらに、工作機械34aの練習開始運転モードで、駆動ユニット16aの無負荷回転数に達するまでの加速中に加工工具44aの振動に関する異常が検出可能である。これによって、加工工具44aの間違った取り付け、摩耗および/または欠陥が検出可能である。従って、開ループ制御および/または閉ループ制御ユニット12aによって、工作機械装置10aの情報アウトプットユニット36aを介して情報を作業員にアウトプットすることができ、かつ/または駆動ユニット16aをアクティブに制動することができ、かつ/または駆動ユニット16aへのエネルギ供給を遮断することができる。また、加工工具44aの算出に基づいて、加工工具44aのために適した駆動ユニット16aの最大回転数を調節することができる。従って、開ループ制御および/または閉ループ制御ユニット12aは、少なくとも練習開始運転モードで加工工具状態を算出し、この加工工具状態を情報アウトプットユニット36aによってアウトプットし、かつ/またはこの加工工具状態を、工作機械34aの駆動ユニット16aの開ループ制御および/または閉ループ制御のために考慮する。
【0052】
さらに、工作機械34aは少なくとも1つの加工工具固定ユニット62aを有しており、この加工工具固定ユニット62aは、加工工具44aを工作機械34aの工具収容部28aに固定するための少なくとも1つの固定部材(ここには詳しく図示されていない)を有している。この場合、加工工具センサユニット24aは、少なくとも1つの固定センサ素子64aを有しており、この固定センサ素子64aは、少なくとも1つの運転モードで、工具収容部28aにおける加工工具44aの確実な固定を監視するために設けられている。固定センサ素子64aが加工工具44aの解除された状態を検出すると、開ループ制御および/または閉ループ制御ユニット12aによって駆動ユニット16aのエネルギ供給が遮断可能である。これによって、駆動ユニット16aの始動がブロックされる。この場合、工作機械34aの緊締ナットおよび/または駆動スピンドルが1つの孔を有していて、この孔内に固定部材が挿入可能、特にサーボモータを介して挿入可能であり、このサーボモータの位置が固定センサ素子64aによって検出可能であることが考えられる。また、緊締ナットとして構成された固定部材は、アクチュエータユニット26aとして構成された締付ユニットによって所定のトルクが得られるまで予備締付け可能であってよく、この場合、トルクはトルクセンサ58aによって検出可能である。従って、工作機械装置10aは少なくとも、加工工具センサユニット24aによって検出された少なくとも1つの加工工具特性値に少なくとも依存して、工作機械34aの工具収容部28aをロックするためのアクチュエータユニット26aを有している。
【0053】
さらに、工作機械装置10aの1実施態様によれば、緊締ナットとして構成された固定部材内に、工作機械装置10aの振動励起素子66a(
図2)が配置されており、この振動励起素子66aによって、駆動スピンドル上における加工工具44aの確実な配置が点検可能である。振動励起素子66aは、スマートマテリアル素子(Smart−Material−Element)、ピエゾ素子、ボイスコイル素子またはその他の、当業者にとって有意義であるとみなされた励起素子として構成されていてよい。この場合、加工工具44aは、振動励起素子66aによって振動せしめられ、この振動が加工工具センサユニット24aによって検出可能であり、開ループ制御および/または閉ループ制御ユニット12aによって評価可能である。加工工具44aはさらに、開ループ制御および/または閉ループ制御ユニット12aによって複数のセクションに分割可能であり、この場合、各セクションは個別に、振動に関連して開ループ制御および/または閉ループ制御ユニット12aによって評価可能である。これによって好適な形式で、1つのセクション内の加工工具44aの損傷が検知され得る。さらに、加工工具特性値を検出するための、当業者にとって有意義であるとみなされた別の実施態様も、同様に考えられる。
【0054】
工作機械34aの快適運転モードで、加工工具44aは、工作機械34aのスイッチオフ後に、開ループ制御および/または閉ループ制御ユニット12aによる工作機械装置10aおよび/または駆動ユニット16aのブレーキユニットの開ループ制御および/または閉ループ制御により、アクティブに制動可能、特に衝動的にアクティブに制動可能である。これによって、緊締ナットとして構成された、駆動スピンドルにおける固定部材は解除可能である。好適には、加工工具44aを簡単かつ工具なしで交換および/または取り外すことができる。緊締ナットを解除するためのブレーキトルクを決定するために、停止状態から無負荷回転数までの加速時に、加工工具44aの慣性モーメントが決定可能である。このために、例えば加速時間、加速のために必要なトルク、および/または加工工具44aの回転数等のパラメータが検出可能であることで、加工工具センサユニット24aによって、加工工具44aの慣性モーメントが決定可能である。
【0055】
また、駆動スピンドル、および/またはリングギヤとして構成された、被駆動ユニット52aの被駆動部材(ここには詳しく図示されていない)は、工作機械34aの快適運転モードで、工作機械34aのスイッチオフ後に、開ループ制御および/または閉ループ制御ユニット12aによる駆動ユニット16aの開ループ制御および/または閉ループ制御によって、次のように位置決め可能である、つまり、駆動スピンドルおよび/または、リングギヤとして構成された被駆動部材が係止部材によって1つの係止位置に快適に係止可能であるように、位置決め可能である。このために、工作機械34aのスイッチオフ後に、駆動ユニット用センサユニット14aによって、駆動ユニット16aの被駆動軸の位置が、例えば駆動ユニット用センサユニット14aの位置センサ(回転センサ、リゾルバ、ホールセンサその他)によって検出される。その結果から、開ループ制御および/または閉ループ制御ユニット12aによって、駆動スピンドルの位置が得られる。駆動スピンドルの得られた位置から、駆動スピンドルに相対回動不能に結合された被駆動部材の位置が得られる。開ループ制御および/または閉ループ制御ユニット12aは、被駆動部材の少なくとも1つの係止切欠が係止部材と整列して停止するように、駆動ユニット16aを開ループ制御および/または閉ループ制御する。これによって、係止部材は、作業員により係止切欠内に直接挿入可能である。しかしながら、加工工具センサユニット24aが、被駆動部材の位置を検出するために設けられた加工工具センサ素子70a,72a,76aを有しており、開ループ制御および/または閉ループ制御ユニット12aが、被駆動部材を係止位置に位置決めするために駆動ユニット16aを加工工具センサ素子70a,72a,76aによって検出された被駆動部材特性値に依存して開ループ制御および/または閉ループ制御することも考えられる。しかも、これによって、工作機械34aの工具収容部28aに配置された加工工具44aの加工工具位置を検出することができる。従って、開ループ制御および/または閉ループ制御ユニット12aは、駆動ユニット用センサユニット14aによって検出された少なくとも1つの駆動ユニット特性値に少なくとも依存して、工作機械の工具収容部28aに配置された加工工具44aの加工区具位置を算出するために設けられている。
【0056】
さらに、工作機械装置10aは少なくとも1つの作業範囲照明ユニット92aを有しており、この作業範囲照明ユニット92aは、周囲センサユニット18aによって検出された少なくとも1つの周囲特性値に依存して、開ループ制御および/または閉ループ制御ユニット12aによって開ループ制御可能および/または閉ループ制御可能である。
【0057】
さらに、工作機械装置10aは、開ループ制御および/または閉ループ制御ユニット12aによって駆動ユニット16aを少なくとも開ループ制御および/または閉ループ制御するために処理可能である少なくとも1つの加工特性値をインプットするための少なくとも1つのインプットユニット88aを有している。インプットユニット88aによって、開ループ制御および/または閉ループ制御ユニット12aによる駆動ユニット16aの少なくとも1つの開ループ制御および/または閉ループ制御に影響を与えることができる。しかも、インプットユニット88aによって工作機械34aの運転モードが調節可能である。この場合、工作機械34aは、少なくとも練習開始運転モードと、学習モードと、基準運転モードと、安全運転モードと、同期運転モードと、エミッション運転モードと、快適運転モードおよび/または自動運転モードとを有している。この場合、開ループ制御および/または閉ループ制御ユニット12aは、少なくともエミッション運転モードで、駆動ユニット用センサユニット14aによって検出された少なくとも1つの駆動ユニット特性値と、周囲センサユニット18aによって検出された少なくとも1つの周囲特性値と、工作機械装置10aの少なくとも通信ユニット20aによって受信された電子データとに依存して、駆動ユニット16aを少なくとも部分的に自動的に開ループ制御および/または閉ループ制御するために設けられている。
【0058】
工作機械34aの自動運転モードでは、前記運転モードが、開ループ制御および/または閉ループ制御ユニット12aによって、特に前記センサユニットによって算出可能である検出された特性値に依存して、自動的に選択される。自動運転モードでは、駆動ユニット16aの少なくとも概ね自動的な開ループ制御および/または閉ループ制御が、加工工具センサユニット24aと周囲センサユニット18aと工作物センサユニット30aと工作機械付属品センサユニット32aと駆動ユニット用センサユニット14aとに依存して、開ループ制御および/または閉ループ制御ユニット12aによって行われる。
【0059】
図3には、選択的な工作機械装置10a′が示されている。選択的な工作機械装置10a′は、
図2に概略的に示された工作機械装置10aと比較して少なくとも概ね類似した構成を有している。
図2に概略的に示された工作機械装置10aとは異なり、
図3に概略的に示された選択的な工作機械装置10a′は、少なくとも1つの前処理ユニット78a′を有している。前処理ユニット78a′は、選択的な工作機械装置10a′の複数のセンサ素子および/もしくはセンサユニットの互いの通信、ならびに/または選択的な工作機械装置10a′の開ループ制御および/もしくは閉ループ制御ユニット12a′との通信を編成するために設けられている。この場合、前処理ユニット78a′は、個別のセンサ信号をまとめて仮決定するために設けられている。この場合、前処理ユニット78a′と開ループ制御および/または閉ループ制御ユニット12a′との間の通信は無線および/または有線で行われる。
【0060】
図4〜
図6は、本発明の別の実施例を示す。以下の説明および図面は、概ね複数の実施例間の相違点に限定されており、この場合、同じ呼称の部材、特に同じ符号を有する部材に関連して、基本的に別の実施例、特に
図1〜
図3の実施例の図面および/または説明が参照される。複数の実施例を区別するために、
図1〜
図3の実施例の符号の後ろにアルファベットのaが付けられている。
図4〜
図6の実施例では、アルファベットaの代わりにアルファベットbまたはcが付けられている。
【0061】
図4は、少なくとも1つの工作機械装置10bを備えた工作機械34bを示す。工作機械34bは、持ち運び可能な工作機械として構成されている。この場合、工作機械34bは、ハンマドリルおよび/またはチゼルハンマとして構成されている。工作機械34bは、少なくとも1つの打撃装置80bを有している。さらに、工作機械34bは工作機械ハウジング40bを有しており、この工作機械ハウジング40bの前部領域に加工工具44bを収容するための工作機械34bの工具収容部28bが配置されている。前部領域とは反対側で、工作機械34bは、工作機械34bをガイドし、かつ力、特に押し付け力を作業員から工作機械34bに伝達するためのメイングリップ42bを有している。工作機械34bはさらに、解除可能な補助グリップユニットを備えて構成されている。この場合、補助グリップユニットは、係止結合部またはその他の、当業者にとって有意義であるとみなされた結合部を介して工作機械ハウジング40bに解除可能に固定されていてよい。
【0062】
打撃装置80bによって、駆動トルクを発生させて打撃衝撃を発生させるために、工作機械34bは駆動ユニット16bを有している。打撃衝撃を発生させるための駆動ユニット16bの駆動トルクは、工作機械34bの被駆動ユニット52bを介して打撃装置80bに伝達される。しかしながら、工作機械34bが被駆動ユニット52bとは分離して構成されていて、駆動ユニット16bが打撃衝撃を発生させるために打撃装置80bに実質的に直接作用することも考えられる。打撃装置80bの打撃衝撃は、当業者に公知の方法および形式で生ぜしめられる。同様に、工具収容部28bおよびひいては加工工具44bの回転駆動は、当業者に既に公知の方法および形式で生ぜしめられる。
【0063】
工作機械装置10bは、
図1〜
図3の説明に記載した工作機械装置10aと同様に、少なくとも1つの加工工具センサユニット24bと、少なくとも1つの周囲センサユニット18bと、少なくとも1つの工作物センサユニット30bと、少なくとも1つの工作機械付属品センサユニット32bと、少なくとも1つのインプットユニット88bと、少なくとも1つの通信ユニット20bと、少なくとも1つの情報アウトプットユニット36bとを有している。
【0064】
インプットユニット88bによって、工作機械34bの運転モードが調節可能である。この場合、工作機械34bは、少なくとも1つの練習開始モードと、学習運転モードと、基準運転モードと、安全運転モードと、同期運転モードと、エミッション運転モードと、快適運転モードおよび/または自動運転モードとを有している。快適運転モードで、駆動ユニット16bは、自動的な回転方向逆転機能を実現するために、加工工具センサユニット24bによって検出された加工工具特性値、例えば加工工具寸法に依存して、および工作物センサユニット30bによって検出された工作物特性値、例えば工作機械34bと工作物との間の間隔に依存して、開ループ制御および/または閉ループ制御ユニット12bによって開ループ制御可能および/または閉ループ制御可能である。この場合、インプットユニット88bによって設定された穿孔深さが得られたときに、駆動ユニット16bの回転方向逆転が作動可能である。この回転方向逆転は、好適には非常に緩やかであって、つまり衝撃なしである。しかも、駆動ユニット16bの回転数は、穿孔工程中の回転数よりも小さい。回転方向逆転に基づいて、加工工具44bが工作物内に食い込むことは好適な形式で避けられる。また好適な形式で、工作物から加工工具44bを取り除く際に作業員は支援される。
【0065】
さらに、快適運転モードで、開ループ制御および/または閉ループ制御ユニット12bによって、工具交換機能が開ループ制御可能および/または閉ループ制御可能である。この場合、開ループ制御および/または閉ループ制御ユニット12bは少なくとも1つの運転モードで、工作機械34bの工具収容部28bを少なくとも部分的に自動的に開放および/または閉鎖する。このために、工作機械装置10bは、少なくとも1つのアクチュエータユニット26bを有しており、このアクチュエータユニット26bは、加工工具センサユニット24bによって検出された少なくとも1つの加工工具特性値に少なくとも依存して、工作機械34bの工具収容部28bを操作および/または係止する。この場合、アクチュエータユニット26bによって、工具収容部28bの係止は解除可能である。これによって、工具収容部28b内に配置された加工工具44bは取り出し可能である。加工工具センサユニット24bが、工具収容部28b内に加工工具44bが挿入されたことを検知すると、アクチュエータユニット26bが開ループ制御および/または閉ループ制御ユニット12bによって工具収容部28bを係止するために自動的に作動可能である。この場合、アクチュエータユニット26bは、スピンドル駆動ユニットを備えたサーボモータとして、リニアモータとして、または打撃装置80bによって直接的にもしくは間接的にアキュムレータを介して圧力で負荷可能なニューマチックシリンダとして構成されていてよい。これによって好適な形式で片手工具交換が実現可能である。何故ならば、作業員は一方の手で工作機械34bを保持することができ、他方の手で加工工具44bをガイド/交換できるからである。
【0066】
エミッション運転モードで、周囲センサユニット18bによって、工作機械34bの騒音エミッションおよび/またはダストエミッションを検出することができる。開ループ制御および/または閉ループ制御ユニット12bが、インプットユニット88bによってインプットされた、または通信ユニット20bによって伝送された騒音エミッション限界値を越えたことを検知すると、打撃装置80bの打撃エネルギおよび/もしくは打撃回数ならびに/または駆動ユニット16bの回転数は減少可能である。これによって、開ループ制御および/または閉ループ制御ユニット12bは、周囲センサユニット18bを介して工作機械34bによる少なくとも1つの周囲の影響を算出し、この工作機械34bによる周囲の影響を、工作機械34bの駆動ユニット16bを少なくとも開ループ制御および/または閉ループ制御するために考慮する。開ループ制御および/または閉ループ制御ユニット12bが、インプットユニット88bによってインプットされた、または通信ユニット20bによって伝送されたダストエミッション限界値を越えたことを検知すると、工作機械34bに接続されたダスト吸引器が作動可能および/または追加的に高出力吸引モードに切換え可能である。開ループ制御および/または閉ループ制御ユニット12bが工作機械34bの少ないダストエミッションを検知すると、工作機械34bに接続されたダスト吸引器が、騒音エミッションを小さく維持するために、低出力モードに切換え可能である。工作機械装置10bの別の特徴に関連して、
図1〜
図3の説明に記載した工作機械装置10aが参照されてよい。
【0067】
図5は、少なくとも1つの工作機械装置10cを備えた工作機械34cを示す。工作機械34cは、持ち運び可能な工作機械として構成されている。この場合、工作機械34cはコードレススクリュードライバとして構成されている。工作機械34cは、少なくとも1つの工作機械ハウジング40cを有しており、この工作機械ハウジング40cの前部領域に、加工工具(ここには詳しく図示されていない)を収容するための工作機械34cの工具収容部28cが配置されている。前部領域とは反対側で、工作機械34cは、工作機械34cをガイドし、かつ力、特に押し付け力を作業員から工作機械34cに伝達するためのメイングリップ42cを有している。駆動トルクを生ぜしめるために、工作機械34cは駆動ユニット16cを有している。工作機械34cの被駆動ユニット52cを介して、駆動ユニット16cの駆動トルクが、回転運動を生ぜしめるために工具収容部28cに伝達される。しかしながら、工作機械34cが被駆動ユニット52cとは分離して構成されていて、駆動ユニット16cが回転運動を生ぜしめるために工具収容部28cに実質的に直接作用することも考えられる。これによって、工具収容部28cおよび加工工具の回転駆動が、当業者にとって既に公知である方法および形式で生ぜしめられる。
【0068】
工作機械装置10cは、
図1〜
図3の説明に記載された工作機械装置10aと同様に、少なくとも1つの加工工具センサユニット24cと、少なくとも1つの周囲センサユニット18cと、少なくとも1つの工作物センサユニット30cと、少なくとも1つの工作機械付属品センサユニット32cと、少なくとも1つのインプットユニット88cと、少なくとも1つの通信ユニット20cと、少なくとも1つの情報アウトプットユニット36cとを有している。
【0069】
インプットユニット88cによって、工作機械34cの運転モードが調節可能である。この場合、工作機械34cは、少なくとも1つの練習開始運転モードと、学習モードと、基準運転モードと、安全運転モードと、同期運転モードと、エミッション運転モードと、快適運転モードおよび/または自動運転モードとを有している。この場合、快適運転モードは、開ループ制御および/または閉ループ制御ユニット12cによって工具交換機能を開ループ制御可能および/または閉ループ制御可能である。この場合、開ループ制御および/または閉ループ制御ユニット12cは、少なくとも1つの運転モードで、工作機械34cの工具収容部28cを少なくとも部分的に自動的に開放および/または閉鎖する。このために、工作機械装置10cは、加工工具センサユニット24cによって検出された少なくとも1つの加工工具特性値に少なくとも依存して、工作機械34cの工具収容部28cを操作および/または係止するための少なくとも1つのアクチュエータユニット26cを有している。この場合、アクチュエータユニット26cによって、工具収容部28cの係止が解除可能である。これによって、工具収容部28c内に配置された加工工具44cは取り出し可能である。加工工具センサユニット24cが、加工工具44cが工具収容部28c内に挿入されたことを検出すると、アクチュエータユニット26cが開ループ制御および/または閉ループ制御ユニット12cによって、工具収容部28cを係止するために自動的に作動可能である。この場合、アクチュエータユニット26cは、サーボモータとして、リニアモータとして、電磁クラッチとして、または当業者にとって有意義であるとみなされた別のアクチュエータユニットとして構成されていてよい。
【0070】
エミッション運転モードで、周囲センサユニット18cによって、工作機械34cの騒音エミッションが検出可能である。開ループ制御および/または閉ループ制御ユニット12cが、インプットユニット88cによってインプットされた、または通信ユニット20cによって伝送された騒音エミッション限界値を越えたことを検知すると、工作機械34cのブレーキユニットの特性曲線が可変であり、かつ/または駆動ユニット16cの回転数が低下可能である。従って、開ループ制御および/または閉ループ制御ユニット12cは、周囲センサユニット18cを介して、工作機械34cによる少なくとも1つの周囲の影響を算出し、この工作機械34cによる周囲の影響を、工作機械34cの駆動ユニット16cを少なくとも開ループ制御および/または閉ループ制御するために考慮する。工作機械装置10cの別の特徴に関連して、
図1〜
図3の説明に記載された工作機械装置10aが参照されてよい。
【0071】
図6は、少なくとも1つの工作機械装置10dを備えた工作機械34dを示す。工作機械34dは、持ち運び可能な工作機械として構成されている。この場合、工作機械34dは引き回し鋸として構成されている。工作機械34dは、工作機械ハウジング40dを有しており、この工作機械ハウジング40dは、工作機械34dの駆動ユニット16dと工作機械34dの被駆動ユニット52dとを有している。駆動ユニット16dおよび被駆動ユニット52dは、工作機械34dの工具収容部28d内に緊締された加工工具44dを振動駆動するために設けられている。この場合、加工工具44dは、加工方向に対して概ね垂直に振動駆動せしめられる。加工工具44dは引き回し鋸として構成されている。しかしながら、加工工具44dは、当業者により有意義とみなされた別の加工工具として構成されることも考えられる。この場合、加工工具44dの振動駆動は、当業者により既に公知の方法および形式で行われる。
【0072】
工作機械装置10dは、
図1〜
図3の説明に記載された工作機械装置10aと同様に、少なくとも1つの加工工具センサユニット24dと、少なくとも1つの周囲センサユニット18dと、少なくとも1つの工作物センサユニット30dと、少なくとも1つの工作機械付属品センサユニット32dと、少なくとも1つのインプットユニット88dと、少なくとも1つの通信ユニット20dと、少なくとも1つの情報アウトプットユニット36dとを有している。
【0073】
インプットユニット88cによって、工作機械34cの1つの運転モードが調節可能である。この場合、工作機械34cは、少なくとも1つの練習開始モードと、学習運転モードと、基準運転モードと、安全運転モードと、同期運転モードと、エミッション運転モードと、快適運転モードおよび/または自動運転モードとを有している。この場合、快適運転モードで、加工工具44dは、工作機械34dのスイッチオフ後に、収納位置に停止可能であり、この収納位置で、この加工工具44dは工作機械34dの工作機械ハウジング40dおよび/またはベースプレート90dから最小の突き出し寸法を有している。このために、加工工具センサユニット24dによって、工作機械ハウジング40dおよび/またはベースプレート90dに対して相対的な加工工具44dの位置が検出可能である。加工工具44dの検出された位置を用いて、開ループ制御および/または閉ループ制御ユニット12dは駆動ユニット16dを、加工工具44dが収納位置で停止するように、開ループ制御および/または閉ループ制御する。これによって、好適な形式で、工作機械34dのスペースを節約した収納が可能である。
【0074】
さらに、快適運転モードで、工具交換機能が手動でおよび/または自動的に作動可能である。この場合、加工工具44dは快適運転モードで、工作機械34dのスイッチオフ後に工具交換位置に停止可能であり、この工具交換位置で、加工工具44dは、工作機械ハウジング40dおよび/またはベースプレート90dから最大の突き出し寸法を有している。このために、加工工具センサユニット24dによって、工作機械ハウジング40dおよび/またはベースプレート90dに対して相対的な加工工具44dの位置が検出可能である。加工工具44dの検出された位置を用いて、開ループ制御および/または閉ループ制御ユニット12dは、駆動ユニット16dを次のように、つまり、加工工具44dが工具交換位置で停止されるように、開ループ制御および/または閉ループ制御する。工具交換機能は作業員によって手動で作動可能であり、および/または周囲センサユニット18dは、室内での工作機械34dの配向を検出し、工作機械ハウジング40dの、工具収容部28dとは反対側の表面との接触を検出する。これによって好適な形式で、快適な工具交換を実施することができる。
【0075】
エミッション運転モードで、工作物センサユニット30dによって、加工中の工作物の振動が検出可能である。これによって好適には、工作物の騒音エミッションが好適な形式で検知され得る。開ループ制御および/または閉ループ制御ユニット12dは、工作物の検出された振動を評価して、工作機械34dの対向振動ユニット(ここでは詳しく示されていない)を作動し、かつ/または工作物の振動に影響を及ぼすためにストローク周波数および/または往復ストロークを変える。
【0076】
エミッション運転モードではさらに、周囲センサユニット18dによって、工作機械34dの騒音エミッションおよび/またはダストエミッションが検出可能である。開ループ制御および/または閉ループ制御ユニット12dが、インプットユニット88dによってインプットされた、または通信ユニット20dによって伝送された騒音エミッション限界値を越えたことを検知すると、ストローク周波数、往復ストロークおよび/または回転数が減少可能である。これによって、開ループ制御および/または閉ループ制御ユニット12dは、周囲センサユニット18dを介して工作機械34dによる少なくとも1つの周囲の影響を算出し、この工作機械34dによる周囲の影響を、工作機械34dの駆動ユニット16dを少なくとも開ループ制御および/または閉ループ制御するために考慮する。開ループ制御および/または閉ループ制御ユニット12bが、インプットユニット88dによってインプットされた、または通信ユニット20dによって伝送されたダストエミッション限界値を越えたことを検知すると、工作機械34dに接続されたダスト吸引器が作動可能および/または追加的に高出力吸引モードに切換え可能である。開ループ制御および/または閉ループ制御ユニット12dが工作機械34dの少ないダストエミッションを検知すると、工作機械34dに接続されたダスト吸引器が、騒音エミッションを小さく維持するために、低出力モードに切換え可能である。工作機械装置10dの別の特徴に関連して、
図1〜
図3の説明に記載した工作機械装置10aが参照されてよい。
【符号の説明】
【0077】
10a,10a′,10b,10c,10d 工作機械装置
12a,12a′,12b,12c,12d 開ループ制御および/または閉ループ制御ユニット
14a,14a′,14b,14c,14d 駆動ユニット用センサユニット
16a,16a′,16b,16c,16d 駆動ユニット
18a,18a′18b,18c,18d 周囲センサユニット
20a,20a′,20b,20c,20d 通信ユニット
22a,22a′,22b、22c、22d 外部ユニット
24a,24a′,24b,24c,24d 加工工具センサユニット
26a,26a′,26b,26c アクチュエータユニット
28a,28a′,28b,28c,28d 工具収容部
30a,30a′,30b,30c,30d 工作物センサユニット
32a,32a′,32b,32c,32d 工作機械付属品センサユニット
34a,34b,34c,34d 工作機械
36a,36a′,36b,36c,36d 情報アウトプットユニット
38a 工作機械付属品ユニット
40a,40b,40c,40d 工作機械ハウジング
42a,42b,42c メイングリップ
44a,44b,44c,44d 加工工具
46a 主延在方向
50a 伝動装置ハウジング
52a,52b,52c,52d 被駆動ユニット
54a 工作機械付属品ユニット
56a 慣性センサ
58a トルクセンサ
60a 電流センサ
62a 加工工具固定ユニット
64a 固定センサ素子
66a 振動励起素子
68a エミッションセンサ素子
70a,72a,76a 加工工具センサ素子
74a 工作物センサ素子
78a′ 前処理ユニット
80b 打撃装置
84a 位置センサ
86a 現在位置特定センサ、GPSセンサ
88a,88b,88c,88d インプットユニット
90d ベースプレート
92a,92b,92c,92d 作業範囲照明ユニット