特許第6472880号(P6472880)IP Force 特許公報掲載プロジェクト 2022.1.31 β版

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特許6472880フレキシブルスクリーンモジュール及びこのモジュールを備える電子装置
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(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】特許公報(B2)
(11)【特許番号】6472880
(24)【登録日】2019年2月1日
(45)【発行日】2019年2月20日
(54)【発明の名称】フレキシブルスクリーンモジュール及びこのモジュールを備える電子装置
(51)【国際特許分類】
   G09F 9/00 20060101AFI20190207BHJP
   G09F 9/30 20060101ALI20190207BHJP
【FI】
   G09F9/00 350Z
   G09F9/30 308A
【請求項の数】22
【全頁数】10
(21)【出願番号】特願2017-523855(P2017-523855)
(86)(22)【出願日】2014年10月29日
(65)【公表番号】特表2017-536573(P2017-536573A)
(43)【公表日】2017年12月7日
(86)【国際出願番号】CN2014089773
(87)【国際公開番号】WO2016065549
(87)【国際公開日】20160506
【審査請求日】2017年4月28日
(73)【特許権者】
【識別番号】516013631
【氏名又は名称】シェンジェン ロイオル テクノロジーズ カンパニー リミテッド
【氏名又は名称原語表記】SHENZHEN ROYOLE TECHNOLOGIES CO., LTD.
(74)【代理人】
【識別番号】100121728
【弁理士】
【氏名又は名称】井関 勝守
(74)【代理人】
【識別番号】100165803
【弁理士】
【氏名又は名称】金子 修平
(72)【発明者】
【氏名】ヤン ソンリン
【審査官】 中村 直行
(56)【参考文献】
【文献】 特開2011−022260(JP,A)
【文献】 特開平10−221780(JP,A)
【文献】 特開平09−160129(JP,A)
【文献】 登録実用新案第3119961(JP,U)
【文献】 実開昭58−077331(JP,U)
【文献】 実開昭49−018537(JP,U)
【文献】 米国特許出願公開第2008/0247126(US,A1)
(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
G09F 9/00 − 9/46
G03B 21/00 − 21/64
(57)【特許請求の範囲】
【請求項1】
開口部を有する筐体と、
軸方向を有し、前記筐体内に収納される第一回転軸と、
前記第一回転軸に巻き取られ、且つ、前記第一回転軸から巻き出されて前記開口部から前記筐体外に延びることができるフレキシブルスクリーンと、
前記フレキシブルスクリーンに固定され、前記フレキシブルスクリーンにつれて前記第一回転軸に巻き取られ、前記軸方向に前記フレキシブルスクリーンを支持するブラケットと、
前記筐体内に巻き取られ、且つ、前記フレキシブルスクリーンにつれて前記筐体外に延びることができ、前記軸方向に湾曲する記憶特性を有するサポーターと、を備え、
当該サポーターが前記筐体外にある場合、前記サポーターは前記ブラケットと結合されて前記フレキシブルスクリーンが延びる方向に前記ブラケットを支持するフレキシブルスクリーンモジュール。
【請求項2】
回転可能に前記筐体内に収納される第二回転軸をさらに備え、前記サポーターが前記第二回転軸に巻き取られることができることを特徴とする請求項1に記載のフレキシブルスクリーンモジュール。
【請求項3】
前記筐体に固定される駆動装置をさらに備え、前記サポーターの一端が前記第二回転軸に固定され、前記駆動装置は、前記サポーターが前記筐体外に延びまたは前記筐体内に巻き取られるように前記第二回転軸を駆動して回転させることを特徴とする請求項2に記載のフレキシブルスクリーンモジュール。
【請求項4】
前記ブラケットは、前記軸方向に沿って設けられ且つ前記フレキシブルスクリーンに固定される複数の支持体を備えることを特徴とする請求項1に記載のフレキシブルスクリーンモジュール。
【請求項5】
前記ブラケットと前記サポーターが磁力で互いに結合されることを特徴とする請求項1〜4のいずれかに記載のフレキシブルスクリーンモジュール。
【請求項6】
対向して設けられる押圧部を備えるファスナーをさらに備え、前記押圧部は、前記サポーターと前記ブラケットが結合されるように前記軸方向に前記サポーターを押圧するためのものであることを特徴とする請求項1に記載のフレキシブルスクリーンモジュール。
【請求項7】
前記サポーターが、前記フレキシブルスクリーンから離れる方向へ湾曲することを特徴とする請求項6に記載のフレキシブルスクリーンモジュール。
【請求項8】
前記ブラケットは、前記フレキシブルスクリーンと固定される本体と、前記軸方向に対向して設けられる結合部とを備え、前記サポーターは、前記軸方向での対向する両側に位置し、前記結合部と結合されることを特徴とする請求項6に記載のフレキシブルスクリーンモジュール。
【請求項9】
前記二つの対向して設けられる結合部が、前記本体の軸方向での両側に位置することを特徴とする請求項8に記載のフレキシブルスクリーンモジュール。
【請求項10】
前記サポーターは、前記ブラケットと結合されるとき、前記軸方向に圧縮された状態にあることを特徴とする請求項6〜9のいずれかに記載のフレキシブルスクリーンモジュール。
【請求項11】
前記ファスナーは、前記押圧部の一方の側に位置する押し合わせ部をさらに備え、前記サポーターは、前記押圧部によって押圧された後、前記押し合わせ部内に元の湾曲状態に復帰し、且つ、前記結合部と結合されることを特徴とする請求項6に記載のフレキシブルスクリーンモジュール。
【請求項12】
前記ファスナーは、前記押圧部の一方の側に位置する分離部をさらに備え、前記開口部へ移動する場合、前記サポーターが前記押圧部によって押圧される前に、前記サポーターと前記ブラケットが前記分離部の両側に位置することを特徴とする請求項6または11に記載のフレキシブルスクリーンモジュール。
【請求項13】
前記サポーターが前記筐体内にある場合、前記サポーターは前記ブラケットと結合されないことを特徴とする請求項1に記載のフレキシブルスクリーンモジュール。
【請求項14】
請求項1〜13のいずれかに記載のフレキシブルスクリーンモジュールを備える電子装置。
【請求項15】
出口を有するハウジングと、
前記ハウジングに収納されるフレキシブルスクリーンモジュールと、を備え、
前記フレキシブルスクリーンモジュールは、
軸方向を有し、前記筐体内に収納される第一回転軸と、
前記第一回転軸に巻き取られ、且つ、前記第一回転軸から巻き出されて前記開口部から前記筐体外に延びることができるフレキシブルスクリーンと、
前記フレキシブルスクリーンに固定され、前記フレキシブルスクリーンにつれて前記第一回転軸に巻き取られ、前記軸方向に前記フレキシブルスクリーンを支持するブラケットと、
前記筐体内に巻き取られ、且つ、前記フレキシブルスクリーンにつれて前記筐体外に延びることができ、前記軸方向に湾曲する記憶特性を有するサポーターと、を備え、
前記サポーターが前記筐体外にある場合、前記サポーターは前記ブラケットと結合されて前記フレキシブルスクリーンが延びる方向に前記ブラケットを支持する、電子装置。
【請求項16】
回転可能に前記筐体内に収納される第二回転軸及び駆動装置をさらに備え、前記サポーターは、一端が前記第二回転軸に固定され、且つ、前記第二回転軸に巻き取られることができ、前記駆動装置は、前記サポーターが前記筐体外に延びまたは前記筐体内に巻き取られるように前記第二回転軸を駆動して回転させることを特徴とする請求項15に記載の電子装置。
【請求項17】
前記ブラケットと前記サポーターが磁力で互いに結合されることを特徴とする請求項15に記載の電子装置。
【請求項18】
対向して設けられる押圧部を備えるファスナーをさらに備え、前記押圧部は、前記サポーターと前記ブラケットが結合されるように前記軸方向に前記サポーターを押圧するためのものであることを特徴とする請求項15に記載の電子装置。
【請求項19】
前記ブラケットは、前記フレキシブルスクリーンと固定される本体と、前記軸方向に対向して設けられる結合部とを備え、前記サポーターは、前記軸方向での対向する両側に位置し前記結合部と結合されるとき、前記軸方向に圧縮された状態にあることを特徴とする請求項18に記載の電子装置。
【請求項20】
前記サポーターが、前記フレキシブルスクリーンから離れる方向へ湾曲することを特徴とする請求項18または19に記載の電子装置。
【請求項21】
前記ファスナーは、前記押圧部の一方の側に位置する押し合わせ部をさらに備え、前記サポーターは、前記押圧部によって押圧された後、前記押し合わせ部内に元の湾曲状態に復帰し、且つ、前記結合部と結合されることを特徴とする請求項18に記載の電子装置。
【請求項22】
前記サポーターが前記筐体内にある場合、前記サポーターは前記ブラケットと結合されないことを特徴とする請求項15に記載の電子装置。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明はフレキシブルスクリーンに関し、特に、フレキシブルスクリーンモジュール及びこのモジュールを備える電子装置に関する。
【背景技術】
【0002】
従来の主なスクリーンモジュールは、LCDモジュール及びOLEDモジュールがある。上記の二つのスクリーンモジュールは、それぞれ、硬質ガラス基板を有するため、湾曲することができない。最近、フレキシブルOLEDスクリーンが現れたため、スクリーンモジュールは、通常の平面だけではなく、例えば、フレキシブルスクリーンが暖簾のように巻き取られることができる。スクリーンは、剛性を有しないため、引き出された後どのように支持されて固定される問題がある。
【0003】
従来は、フレキシブルスクリーンが引き出される開口部の対向する両側に回転可能な支持ロッドが設けられる方法がある。フレキシブルスクリーンが引き出される前に、二つの支持ロッドは重なり合う一方、フレキシブルスクリーンが引き出された後、当該二つの支持ロッドは、フレキシブルスクリーンを支持するように、フレキシブルスクリーンが引き出された方向へ回転し、互いに平行な位置に至る。しかしながら、フレキシブルスクリーンが引き出された後、支持ロッドを手動で回転させてフレキシブルスクリーンと共に固定する必要があるため、使用に不便である。また、フレキシブルスクリーンは、支持ロッドによって支持されない部分が変形しやすいため、ユーザの操作に不利である。
【発明の概要】
【0004】
本発明の実施形態は、使用に便利であるフレキシブルスクリーンモジュール及びこのフレキシブルスクリーンモジュールを備える電子装置を提供する。
【0005】
フレキシブルスクリーンモジュールは、筐体と、第一回転軸と、フレキシブルスクリーンと、ブラケットと、サポーターと、を備える。筐体は、開口部を有する。第一回転軸は、軸方向を有し、当該筐体内に収納される。フレキシブルスクリーンは、当該第一回転軸に巻き取られ、且つ、当該第一回転軸から巻き出されて当該開口部から当該筐体外に延びることができる。ブラケットは、当該フレキシブルスクリーンに固定され、当該フレキシブルスクリーンにつれて当該第一回転軸に巻き取られ、当該軸方向に当該フレキシブルスクリーンを支持する。サポーターは、当該筐体内に巻き取られ、且つ、当該フレキシブルスクリーンにつれて当該筐体外に延びることができ、当該軸方向に湾曲する記憶特性を有する。サポーターは当該筐体外にある場合、サポーターが当該ブラケットと結合されて当該フレキシブルスクリーンが延びる方向に当該ブラケットを支持する。
電子装置は、上記フレキシブルスクリーンモジュールを備える。
【0006】
本発明によれば、サポーターは、第一回転軸の軸方向に湾曲する記憶特性を有するため、フレキシブルスクリーンにつれて筐体外に延びるとき、第一回転軸の軸方向に湾曲し、この軸方向に大体垂直な方向に一定の剛性を有し、湾曲しにくいことにより、ブラケットと協働してフレキシブルスクリーンを支持する効果を奏する。また、サポーターは、筐体外に延びるとき、ブラケットと既に結合され、人為的に結合させる必要がなく、操作が便利である。
【図面の簡単な説明】
【0007】
以下の添付図面は、実施形態と一緒に本発明を詳細に説明するためのものである。添付図面に示される各素子は、実際のサイズ及び割合を表するものではないと理解される。説明を明瞭にするために示される概略図は、本発明を制限するものであると理解されてはならない。
図1】本発明の第一実施形態によるフレキシブルスクリーンモジュールを備える電子装置の概略図である。
図2図1の電子装置の、ハウジングが取り除かれたフレキシブルスクリーンモジュールの概略構造図である。
図3図2のフレキシブルスクリーンモジュールの部分分解概略構造図であり、部分的に押圧される支持ロッドを示す。
図4図2のフレキシブルスクリーンモジュールのブラケット及びフレキシブルスクリーンを別の角度から見た概略図である。
図5図2のフレキシブルスクリーンモジュールのV−V線に沿った概略断面図である。
図6図2のフレキシブルスクリーンモジュールの別の実施形態のインターフェースの概略図である。
図7図2のフレキシブルスクリーンモジュールのブラケットの別の実施形態の概略図である。
【発明を実施するための形態】
【0008】
本発明の目的、技術手段及び利点を一層明瞭にするために、以下に、若干の実施形態及び図面を参照しながら、本発明を一層詳しく説明する。ここで記載される実施形態は、本発明を解釈するためのものだけであるが、本発明を制限するものではないと理解される。
【0009】
図1は、本発明の第一実施形態による電子装置10の概略図である。電子装置10は、ハウジング16と、このハウジング16内に収納される回路基板15及びフレキシブルスクリーンモジュール20とを備える。ハウジング16は、出口18を有する。フレキシブルスクリーンモジュール20のフレキシブルスクリーンは、巻き取られ、または、巻き出されることができるが、巻き出される場合、ユーザに見られるように出口18を経てハウジング16外に延びる。
【0010】
図2及び図3を再び参照すると、フレキシブルスクリーンモジュール20は、筐体21と、第一回転軸22と、第二回転軸23と、フレキシブルスクリーン24と、ブラケット25と、サポーター27と、ファスナー28とを備える。筐体21の一方の側面には、開口部21aが設けられる。第一回転軸22及び第二回転軸23は、回転可能に筐体21内に固定され、間隔を隔てて設けられ、互いに大体平行である。
【0011】
フレキシブルスクリーン24は、略矩形を呈しており、画像を表示する正面とこの正面に対向する裏面と(図2及び図3に示されない)を備える。フレキシブルスクリーン24は、正面の一側が第一回転軸22に固定され、当該固定の部分が正面の表示領域のエッジの非表示領域であってもよい。このように、フレキシブルスクリーン24は、第一回転軸22に巻き取られ、または、第一回転軸22から巻き出されて開口部21aから筐体21外に延びることができる。
【0012】
図4を再び参照すると、ブラケット25は、複数の硬質の支持体26を備える。当該複数の支持体26は、フレキシブルスクリーン24における回転軸22に固定される側(つまり、第一回転軸22の軸方向)と平行して設けられると共に、間隔を隔ててフレキシブルスクリーン24の裏面に接着等で固定される。このように、当該複数の支持体26は、フレキシブルスクリーン24につれて巻き取られ、または、巻き出されることができる。具体的には、各支持体26は、フレキシブルスクリーン24の背面に固定される本体26aとそれぞれ本体26aの対向する両側に位置する二つの結合部26bとを備える。本体26aは、長方形を呈しており、第一回転軸22の軸方向に沿って延びることにより、この軸方向にフレキシブルスクリーン24を支持する効果を奏する。結合部26bは、フレキシブルスクリーン24から離れる方向に沿ってフレキシブルスクリーンの裏面の中間へ延びることにより、弧状に湾曲する。結合部26bは、本体が折り曲げられたものであってもよい。
【0013】
特に、他の実施形態において、支持体26における隣接する二つの支持体に向かう両側に、互いに相手の方へ傾く面取りが設けられる場合、隣接する支持体26は、間隔を隔てて設けられる必要がなく、互いに密着して設けられてもよい。上記面取りが設けられることにより、複数の密着して設けられる支持体26は、第一回転軸22に巻き取られることができる。
【0014】
図2及び図3を参照すると、サポーター27は、略長方形を呈する。サポーター27は、幅方向に湾曲する記憶特性を有する。この記憶特性によって、サポーター27は、外力を受けない場合、幅方向に湾曲を保ち、この湾曲で、例えば、図3の右側に示すように、サポーター27が折り曲げられ難くなる。外力を受けて折り曲げられた後、外力が解除される場合、図3の左側に示すように、サポーター27は、折り曲げられた部分が平らになると共に、折り曲げられ且つ自動的に巻き取られる状態を保つことができ、折り曲げられない部分が依然として一定の湾曲を保つ。サポーター27は、湾曲状態で幅方向での両側の間の距離Aが支持体26の対向する二つの結合部26bにおける本体26aから離れた側の間の距離Bよりも大きい(図4に示すように)。このように、図5に示すように、サポーター27は、湾曲であり、折り曲げられない部分が支持体26と係合されており、すなわち、サポーター27は、第一回転軸22の軸方向での両側に位置し、弧状の結合部26bと本体26aに囲まれた空間内に係合又は収納されることにより、フレキシブルスクリーン24が延びる方向に、筐体21から離れる支持体26を支持する。サポーター27は、折り曲げられる部分が第二回転軸23に巻き取られる。サポーター27は、記憶性を有する金属、例えば、ニチノールから形成されてもよい。
【0015】
ファスナー28は、ベース28aと、対向して設けられる二つの押圧部28bと、二つの押圧部28bの対向する両側にそれぞれ位置し且つ略U字状を呈する、押し合わせ部28c及び分離部28dとを備える。押圧部28bは、ベース28aに固定され、且つ、互いに相手の方へ伸び、その間の最小間隔Cが支持体26の対向する二つの結合部26bにおける本体26aから離れた側の間の距離Bよりも小さいことにより、サポーター27を押圧する。押し合わせ部28c及び分離部28dは、それぞれ、ベース28aと共に、リング状のものを構成する。サポーター27は、押し合わせ部28cと分離部28dを貫通し、押圧部28bによって押圧される。フレキシブルスクリーン24がブラケット25と共に押し合わせ部28cを貫通し、且つ、ブラケット25が押し合わせ部28c内にサポーター27と結合される。また、フレキシブルスクリーン24とブラケット25は、分離部28dにおけるサポーター27から離れた側に位置する。
【0016】
組み立ての過程において、サポーター27は、長手方向での一端が分離部28dを貫通し、押圧部28bによって押圧され、残りの部分が第二回転軸23に巻き取られる。フレキシブルスクリーン24がブラケット25と共に第一回転軸22に巻き取られ、ブラケット25の一端の支持体26が押圧されるサポーター27に包接し、そして、三者が共に押し合わせ部28cを貫通する。更に、第一回転軸22及び第二回転軸23は、筐体21に回転可能に固定され、そして、フレキシブルスクリーンモジュールの組み立てが完了する。最後、フレキシブルスクリーンモジュール20が電子装置10のハウジング16内に装着され、且つ、回路基板15に関する信号接続が行われ、また、出口18が開口部21aに位置合わせされることにより、フレキシブルスクリーン24がハウジング16外に延びやすくなる。
【0017】
動作の過程において、フレキシブルスクリーン24が画像を表示する必要がある場合、ユーザは手動でフレキシブルスクリーン24を引き出す。このとき、出口18外に、サポーター27とフレキシブルスクリーン24における出口18に隣接する側に固定され且つ接続される部品は設けられ、引き出しが便利になる。或いは、電動の手段を利用して、筐体21に固定されるモーター31(図1に示すように)によって第二回転軸23が駆動されることにより、サポーター27がフレキシブルスクリーン24を外へ延びさせる。このとき、出口18に隣接する側のサポーター27が、支持体26に固定され且つ連接される必要がある。言うまでもなく、固定しなくてもよく、このとき、別のモーター32によって第一回転軸22が駆動される。フレキシブルスクリーン24及びサポーター27が外へ延びるにつれて、サポーター27における押圧部28bに至る部分は押圧され、幅方向に対向する二つの結合部26bにおける本体26aから離れた側の間の距離よりも小さい。
【0018】
フレキシブルスクリーン24及びサポーター27が外へ延び続く場合、フレキシブルスクリーン24及び支持体26が押し合わせ部28cの作用でサポーター27に近づくことにより、押圧されたサポーター27は、半分が支持体26に囲まれた空間内に入る。フレキシブルスクリーン24とサポーター27が外へ延び続くにつれて、サポーター27は、押圧部28bから次第に離れ、元の湾曲状態に復帰し、弧状の結合部26bと本体26aに囲まれた空間内に係合又は収納されることにより、支持体26と結合され、出口18から外へ延びる。フレキシブルスクリーン24は、使用される必要がない場合、同様に、手動や電気でハウジング16内に収納される。この過程は上記の引き出し過程と逆であるため、当業者は上記の記載に基づいてこの過程を了解することができ、詳しく説明される必要がない。
【0019】
サポーター27は、第一回転軸22の軸方向に湾曲する記憶特性を有するため、フレキシブルスクリーン24につれて筐体21外に延びるとき、第一回転軸22の軸方向に湾曲し、この軸方向に大体垂直な方向に一定の剛性を有し、湾曲しにくいことにより、ブラケット25と協働してフレキシブルスクリーン24を支持する効果を奏する。また、サポーター27は、筐体21外に延びるとき、ブラケット25と既に結合され、人為的に結合される必要がなく、操作が便利である。さらに、設けられたブラケット25は、フレキシブルスクリーン24がサポーター27に変形しやすくないようにフレキシブルスクリーン24を支持する効果を奏する。
【0020】
分離部28dは、ブラケット25とサポーター27の結合前に両者を仕切る効果を奏する。しかしながら、他の実施形態において、フレキシブルスクリーン24とブラケット25は、第一回転軸22から巻き出されるときに、押圧されたサポーター27にほとんど至り、この場合、ブラケット25もサポーター27と順調に結合されることができると理解される。このように、分離部28dを設けなくてもよい。
【0021】
押し合わせ部28cは、ブラケット25とサポーター27が結合される領域内に両者の相対位置の不変を確保し、さらに両者の結合の成功を保証する効果を奏する。しかしながら、フレキシブルスクリーンモジュールの筐体の開口部21aまたは電子装置のハウジングの出口18も、押し合わせ部28cの役割をすることができ、幅が適当であればよいと理解される。このため、他の実施形態において、押し合わせ部28cを設けなくてもよい。
【0022】
上記の実施形態のように、サポーター27は、一定の閾値を超える力を受けた後、折り曲げられ且つ自動的に巻き取られる。このため、他の実施形態において、第二回転軸23を設けなくてもよく、サポーター27は、フレキシブルスクリーン24が巻き取られた後、筐体21またはハウジング16または他の部品からの抵抗で自動的に巻き取られる。
【0023】
上記の実施形態において、サポーター27は、ブラケット25の両側に結合されるものである。しかしながら、他の実施形態において、例えば図6に示すように、サポーター27はブラケット25の中間に隣接する位置に結合されてもよいと理解される。また、上記の実施形態において、サポーター27は、フレキシブルスクリーン24から離れる方向へ湾曲し、折り曲げられ難い効果を奏する。しかしながら、図6に示すように、サポーター27は、フレキシブルスクリーン24に近づく方向へ湾曲する場合、上記効果も奏することができると理解される。
【0024】
他の実施形態において、ブラケットは、複数の支持体26が間隔を隔てて構成するものではなくてもよく、図7に示すブラケット25’のような一体化構造であってもよい。この場合、ブラケット25’は、弾性を有する材料、例えば、熱可塑性ポリウレタン(TPU)で一体成型される。外力を受けない場合、ブラケット25’の両側の結合部25bは、本体25aの中間へ湾曲し、その作用が上記の実施形態の結合部26bと同様である。ブラケット25’がフレキシブルスクリーンと共に巻き取られる場合、結合部25bは、変形して本体25aに密着し、巻き取られた後の全体の厚さを低減する効果を奏する。また、サポーター27がブラケット25と結合されるとき、サポーター27は、第一回転軸22の軸方向に圧縮された状態にあることが好ましい。このように、本体25aの変形抵抗性が補強される。言うまでもなく、該サポーター27が圧縮される場合は、上記各支持体26にも適用されてもよい。
【0025】
上記実施形態において、サポーター27は、係合によって、ブラケット25と結合される。しかしながら、他の実施形態において、ブラケット25とサポーター27の一方が磁性材料にされ、他方が導磁性材料にされる場合、両者は磁力で互いに直接的に結合されることができると理解される。このように、上記実施形態が達成しようとする目的を達成することもできる。この場合、ブラケット25は、結合部が設けられなくてもよい。
【0026】
筐体21によって、フレキシブルスクリーンモジュールがモジュール式の構造に形成されるため、後の電子装置の組み立てに便利である。しかしながら、フレキシブルスクリーンモジュールにおける筐体21以外の残りの部品がハウジング16に直接に装着されてもよく、この場合、筐体21が設けられなくてもよいと理解される。また、ブラケット25がフレキシブルスクリーン24に固定されるため、ブラケット25が第一回転軸22に固定されてもよく、同様に、フレキシブルスクリーン24が第一回転軸22に巻き取られることができると理解される。
【0027】
以上は、本発明の好適な実施方式に過ぎなく、本発明を制限するためのものではない。本発明の精神及び要旨を逸脱しない場合行われる変更、均等置換及び改良などは、いずれも本発明の範囲に属するものである。
図1
図2
図3
図4
図5
図6
図7