(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
前記スタンプが前記陰刻基板から分離される時に、前記量子ドット層の中で前記陰刻基板と接触する部分は前記陰刻基板に残り、前記リセス領域に対応する部分は前記スタンプによってピックアップされることを特徴とする、請求項7に記載の量子ドット転写印刷方法。
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
上記のような問題点を解決するために、本発明は、性能が優れた高集積量子ドット電子装置を提供する。
【0005】
本発明は、超薄膜量子ドットの電子装置を提供する。
【0006】
本発明は、転写率を向上させることができる量子ドット転写印刷方法を提供する。
【0007】
本発明は、性能が優れた高集積量子ドット電子装置を具現できる量子ドット転写印刷方法を提供する。
【0008】
本発明は、超薄膜量子ドット電子装置を具現できる量子ドット転写印刷方法を提供する。
【0009】
本発明の他の目的は以降の詳細な説明および添付図面から明確になるであろう。
【課題を解決するための手段】
【0010】
本発明の一実施例による量子ドット電子装置は、第1エンキャプシュレーション層、前記第1エンキャプシュレーション層の上に配置される第1電極、前記第1電極の上に配置される量子ドットパターン、前記量子ドットパターンの上に配置される第2電極、及び前記第2電極の上に配置される第2エンキャプシュレーション層を含む。
【0011】
前記量子ドット電子装置は、前記第1電極と前記量子ドットパターンの間に配置される第1電荷伝達層と、前記第2電極と前記量子ドットパターンの間に配置される第2電荷伝達層をさらに含む。
【0012】
前記第1エンキャプシュレーション層、前記第1電極、前記第1電荷伝達層、前記量子ドットパターン、前記第2電荷伝達層、前記第2電極及び前記第2エンキャプシュレーション層の厚さの合計は、3μm以下であり、前記第1電極、前記第1電荷伝達層、前記量子ドットパターン、前記第2電荷伝達層及び前記第2電極の厚さの合計は、300nm以下である。
【0013】
前記量子ドットパターンは、ドナー基板に量子ドット層を形成するステップ、前記量子ドット層をスタンプを利用してピックアップするステップ、前記スタンプを利用して前記量子ドット層を陰刻基板に接触させるステップ、及び前記スタンプを前記陰刻基板から分離させるステップを含む陰刻転写印刷方法によって形成される。前記陰刻基板の表面エネルギーは、前記スタンプの表面エネルギーよりも大きい。前記陰刻転写印刷方法による前記量子ドットパターンの転写率は5μm×5μmサイズ以上において99%以上である。前記量子ドットパターンのサイズは20μm×20μmのサイズ以下である。
【0014】
前記量子ドットパターンは、レッド量子ドットパターン、グリーン量子ドットパターン及びブルー量子ドットパターンを含み、前記量子ドット電子装置は、ウェアラブル量子ドット発光装置である。前記量子ドットパターンは、CdSe/ZnS量子ドットとCdSe/CdS/ZnS量子ドットの中から選択される一つ以上を含むコロイドナノ結晶物質で形成される。
【0015】
前記第1エンキャプシュレーション層は第1保護層と第1接着層とを含み、前記第2エンキャプシュレーション層は第2保護層と第2接着層とを含む。前記第1保護層と前記第2保護層とはポリ(p−キシリレン)で形成され、前記第1接着層と前記第2接着層とはエポキシ樹脂で形成される。
【0016】
本発明の他の実施例による量子ドット電子装置は、基板及び前記基板の上に配置される量子ドットパターンを含み、前記量子ドットパターンは、ドナー基板に量子ドット層を形成するステップ、前記量子ドット層をスタンプを利用してピックアップするステップ、前記スタンプを利用して前記量子ドット層を陰刻基板に接触させるステップ、及び前記スタンプを前記陰刻基板から分離させるステップを含む陰刻転写印刷方法によって形成される。
【0017】
前記陰刻基板の表面エネルギーは、前記スタンプの表面エネルギーよりも大きい。
【0018】
前記陰刻転写印刷方法による前記量子ドットパターンの転写率は5μm×5μmサイズ以上において99%以上である。前記量子ドットパターンのサイズは20μm×20μmのサイズ以下である。
【0019】
前記量子ドットパターンは、レッド量子ドットパターン、グリーン量子ドットパターン及びブルー量子ドットパターンを含み、前記量子ドット電子装置は量子ドット発光装置である。前記量子ドットパターンは、CdSe/ZnS量子ドットとCdSe/CdS/ZnS量子ドットの中から選択される一つ以上を含むコロイドナノ結晶物質で形成される。
【0020】
前記基板は、ウェアラブル基板、フレキシブル基板、ストレッチャブル基板、またはプラスチック基板である。
【0021】
本発明の実施例による量子ドット転写印刷方法、ドナー基板に量子ドット層を形成するステップ、前記量子ドット層をスタンプを利用してピックアップするステップ、前記スタンプを利用して前記量子ドット層を陰刻基板に接触させるステップ、及び前記スタンプを前記陰刻基板から分離させるステップを含む。
【0022】
前記ドナー基板は、前記量子ドット層を形成する前に表面処理される。
【0023】
前記量子ドット層は、量子ドットを含むコロイドナノ結晶物質で形成される。
【0024】
前記スタンプはPDMS(ポリジメチルシロキサン)で形成される。
【0025】
前記陰刻基板の表面エネルギーは、前記スタンプの表面エネルギーよりも大きい。前記陰刻基板は、高分子、ガラス、有機物、または酸化物で形成される。
【0026】
前記陰刻基板は、表面から内部に凹むリセス領域を有する。
【0027】
前記スタンプが前記陰刻基板から分離される時に、前記量子ドット層の中で前記陰刻基板と接触する部分は前記陰刻基板に残り、前記リセス領域に対応する部分は前記スタンプによってピックアップされる。
【0028】
前記スタンプを利用して前記量子ドット層を前記陰刻基板に接触させる時に、前記量子ドット層に均一な圧力が加わる。
【発明の効果】
【0029】
本発明の実施例による量子ドット転写印刷方法によって超小型の量子ドットパターンが高い転写率で転写されることができる。これにより、性能が優れた高集積量子ドット電子装置が具現されることができる。前記量子ドット電子装置は、超薄膜電子装置、ウェアラブル電子装置、フレキシブル電子装置、ストレッチャブル電子装置、及び/又は皮膚付着型電子装置など、様々な電子装置に適用されることができる。また、量子ドット発光装置、電子タトゥーなど、様々な電子装置への適用が拡大されることができ、その性能が向上されることができる。また、前記量子ドット転写印刷方法によって量子ドットパターンを形成することで、様々なカラーの高解像度ピクセルを形成することができ、曲げ(bending)、揉み(crumpling)、しわ(wrinkling)などのような様々な変形でも安定的な電界発光を維持できる高解像度の超薄膜ウェアラブル量子ドット発光装置及び高解像度の超薄膜皮膚付着型フレキシブル(またはストレッチャブル)量子ドット発光装置が具現されることができる。また、前記ウェアラブル量子ドット発光装置は、1000ppi以上の高解像度のディスプレイ装置を具現することができる。
【発明を実施するための形態】
【0031】
以下、実施例を挙げて本発明を詳細に説明する。本発明の目的、特徴、利点は以下の実施例から容易に理解できるであろう。本発明は、ここで説明される実施例に限定されず、他の形態に具体化されることもできる。ここで紹介される実施例は、開示された内容が徹底的で完全なものとなるように、かつ本発明の属する技術分野における通常の知識を有する者に本発明の思想が十分に伝達されるようにするために提供されるものである。よって、以下の実施例により本発明が限定されてはならない。
【0032】
本明細書において、第1、第2などの用語が様々な要素(elements)を記述するために使用されたが、前記要素がこのような用語によって限定されてはならない。この用語は、単に前記要素を相互に区別するために使用されただけである。また、とある層(膜)が他の層(膜)または基板上にあると言及されている場合に、それは、他の層(膜)または基板上に直接形成されること、またはそれらの間に第3の層(膜)が介在することもできることを意味する。
【0033】
図面において、要素の大きさ、または要素間の相対的な大きさは、本発明に対するさらに明確な理解のために多少誇張して図示できる。また、図示した要素の形状が製造工程上の変異などによって多少変更できるであろう。したがって、本明細書で開示した実施例は、特別な記載がない限り、図示した形状に限定されてはならず、ある程度の変形を含むものと理解されるべきである。
【0034】
図1は、本発明の第1実施例による量子ドット電子装置を示す。
【0035】
図1を参照すると、量子ドット電子装置100は基板110と量子ドットパターン120を含む。基板110は、その種類に制限がなく、電子装置の種類により適宜選択することができる。例えば、基板として、ウェアラブル基板(wearable substrate)、フレキシブル基板(flexible substrate)、ストレッチャブル基板(stretchable substrate)またはプラスチック基板(plastic substrate)等が使用可能である。
【0036】
量子ドットパターン120は基板110の上に配置される。量子ドットパターン120は量子ドット(quantum dot)を含む。量子ドットは、例えば、CdSe/ZnS量子ドット、CdSe/CdS/ZnS量子ドット、Cu−In−Se量子ドット、またはPbS量子ドット等を含むが、これに限定されない。また、量子ドットパターン120は、量子ドットを含むコロイドナノ結晶物質で形成される。前記量子ドットは、安定性のためのシェル(shell)を有し、80%以上の発光量子収率を示すことができる。
【0037】
量子ドットパターン120は、陰刻転写印刷(intaglio transfer printing)方法(
図2乃至
図7を参照)によって形成されることができる。前記陰刻転写印刷方法によって20μm×20μmサイズ以下の量子ドットパターン120が基板110の上に均一な形態と大きさに形成されることができる。これにより、性能が優れた高集積電子装置が具現されることができる。量子ドット電子装置100は、発光装置(light emitting device)などを含んで様々な電子装置に適用されることができる。特に、量子ドット電子装置100は、ウェアラブル電子装置に容易に適用されることができる。
【0038】
図2乃至
図7は、
図1の量子ドット電子装置の製造方法の一例を説明するための図面である。
【0039】
図2を参照すると、ドナー基板10の上に量子ドット層20が形成される。量子ドット層20は、量子ドットを含むコロイドナノ結晶物質で形成される。前記量子ドットは、例えば、CdSe/ZnS量子ドット、CdSe/CdS/ZnS量子ドット、Cu−In−Se量子ドット、またはPbS量子ドット等を含むが、これに限定されない。ドナー基板10は、量子ドット層20を形成する前に、ODTS(octadecyltrichlorosilane)などで表面処理されてもよい。前記表面処理によりドナー基板10と前記コロイドナノ結晶物質との間の相互作用が弱くなって、前記コロイドナノ結晶物質がドナー基板10上において表面拡散を活発に行うことができ、前記コロイドナノ結晶物質内のナノ粒子が互いに固まって均一に成長することができる。また、前記表面処理により、スタンプ30による量子ドット層20のピックアップ(pick-up)をさらに効果的に行うことができるようになる。
【0040】
図3を参照すると、量子ドット層20がスタンプ30によってドナー基板10から分離されてピックアップされる。スタンプ30を量子ドット層20に接触させた後、約10cm/sの速度で分離させると、スタンプ30の下部面と接触した量子ドット層20がドナー基板10から分離されてピックアップされることがてきる。スタンプ30は、例えば、PDMS(polydimethylsiloxane)で形成される。ドナー基板10の上に残存する物質は、ピラニア溶液(piranha solution)などで除去することができる。
【0041】
図4を参照すると、量子ドット層20が形成されたスタンプ30が陰刻基板40の上に整列するように配置される。陰刻基板40は、スタンプ30の表面エネルギー(PDMSスタンプの表面エネルギーは19.8mJ/m
2)よりも大きい表面エネルギーを有する物質、例えば、シリコーン、高分子、ガラス、有機物、酸化物などで形成される。陰刻基板40は、表面から内部に凹むリセス領域40aを有する。
【0042】
図5を参照すると、量子ドット層20が陰刻基板40に接触される。量子ドット層20が陰刻基板40と均一に接触するようにスタンプ30に全体的に若干の圧力が加わってもよい。この時に、量子ドット層20はリセス領域40a以外の部分において陰刻基板40と接触し、リセス領域40aに対応する部分は陰刻基板40と接触しない。
【0043】
図6を参照すると、スタンプ30が陰刻基板40から分離される。陰刻基板40の表面エネルギーがスタンプ30の表面エネルギーよりも大きいので、陰刻基板40と接触した量子ドット層の部分20aはスタンプ30から分離されて陰刻基板40の表面上に残存することになり、リセス領域40aに対応する部分はスタンプ30にそのまま接着された状態でピックアップされて量子ドットパターン120を形成する。陰刻基板40の上に残存する物質は、ピラニア溶液などで除去することができる。
【0044】
図7を参照すると、基板110にスタンプ30がアラインされ、量子ドットパターン120が基板110に転写される。量子ドットパターン120が形成されたスタンプ30を基板110に接触させた後に分離させることで、量子ドットパターン120がスタンプ30から基板110に転写されることができる。基板110として、ウェアラブル基板、フレキシブル基板、ストレッチャブル基板、またはプラスチック基板などが使用可能であり、基板110において量子ドットパターン120と接触する部分は、スタンプ30の表面エネルギーよりも大きい表面エネルギーを有する物質で形成されることが好ましい。
【0045】
図8は、本発明の第2実施例による量子ドット電子装置を示す。
【0046】
図8を参照すると、量子ドット電子装置100は基板110及び量子ドットパターン120を含む。基板110は、その種類に制限がなく、電子装置の種類により適宜選択することができる。例えば、基板は、ウェアラブル基板、フレキシブル基板、ストレッチャブル基板またはプラスチック基板などが使用可能である。
【0047】
量子ドットパターン120は基板110の上に配置される。量子ドットパターン120は、第1量子ドットパターン121、第2量子ドットパターン122及び第3量子ドットパターン123を含む。量子ドットパターン120は量子ドット(quantum dot)を含む。例えば、第1量子ドットパターン121は、レッド量子ドット(red quantum dot)を含むレッド量子ドットパターンであり、CdSe/CdS/ZnS量子ドットなどを含むコロイドナノ結晶物質で形成される。第2量子ドットパターン122は、グリーン量子ドット(green quantum dot)を含むグリーン量子ドットパターンであり、CdSe/ZnS量子ドットなどを含むコロイドナノ結晶物質で形成される。第3量子ドットパターン123は、ブルー量子ドット(blue quantum dot)を含むブルー量子ドットパターンであり、CdSe/ZnS量子ドットなどを含むコロイドナノ結晶物質で形成される。前記量子ドットは、安定性のためのシェル(shell)を有し、80%以上の発光量子収率を示すことができる。
【0048】
第1量子ドットパターン121、第2量子ドットパターン122及び第3量子ドットパターン123を含む量子ドットパターン120は、陰刻転写印刷方法(
図8乃至
図26を参照)によって形成されることができる。前記陰刻転写印刷方法によって20μm×20μmサイズ以下の量子ドットパターン120が基板110の上に均一な形態と大きさに形成されることができる。これにより、性能が優れた高集積電子装置が具現されることができる。量子ドット電子装置100は、発光装置などを含んで様々な電子装置に適用されることができる。特に、量子ドット電子装置100は、ウェアラブル電子装置に容易に適用されることができる。
【0049】
図9乃至
図26は、
図8の量子ドット電子装置の製造方法の一例を説明するための図面である。前述した実施例と重複する部分に対する説明は省略されることもある。
【0050】
図9を参照すると、ドナー基板10の上に第1量子ドット層21が形成される。第1量子ドット層21は、レッド量子ドット、例えば、CdSe/CdS/ZnS量子ドットなどを含むコロイドナノ結晶物質で形成される。ドナー基板10は、第1量子ドット層21を形成する前に、ODTS(octadecyltrichlorosilane)などで表面処理されてもよい。
【0051】
図10を参照すると、第1量子ドット層21がスタンプ30によってドナー基板10から分離されてピックアップされる。スタンプ30を第1量子ドット層21に接触させた後、約10cm/sの速度で分離させると、スタンプ30の下部面と接触した第1量子ドット層21がドナー基板10から分離されてピックアップされることがてきる。スタンプ30は、例えば、PDMS(polydimethylsiloxane)で形成される。
【0052】
図11を参照すると、第1量子ドット層21が形成されたスタンプ30が第1陰刻基板41の上に整列するように配置される。第1陰刻基板41は、スタンプ30の表面エネルギーよりも大きい表面エネルギーを有する物質、例えば、シリコーン、高分子、ガラス、有機物、酸化物などで形成される。第1陰刻基板41は、表面から内部に凹むリセス領域41aを有する。
【0053】
図12を参照すると、第1量子ドット層21が第1陰刻基板41に接触される。第1量子ドット層21が第1陰刻基板41と均一に接触するようにスタンプ30に全体的に若干の圧力が加わる。この時に、第1量子ドット層21はリセス領域41a以外の部分において第1陰刻基板41と接触し、リセス領域41aに対応する部分は第1陰刻基板41と接触しない。
【0054】
図13を参照すると、スタンプ30が第1陰刻基板41から分離される。第1陰刻基板41の表面エネルギーがスタンプ30の表面エネルギーよりも大きいので、第1陰刻基板41と接触した第1量子ドット層の部分21aはスタンプ30から分離されて第1陰刻基板40の表面の上に残存することになり、リセス領域41aに対応する部分はスタンプ30にそのまま接着された状態でピックアップされて第1量子ドットパターン121を形成する。
【0055】
図14を参照すると、基板110にスタンプ30がアラインされ、第1量子ドットパターン121が基板110に転写される。第1量子ドットパターン121が形成されたスタンプ30を基板110に接触させた後に分離させることで、第1量子ドットパターン121がスタンプ30から基板110に転写されることができる。基板110として、ウェアラブル基板、フレキシブル基板、ストレッチャブル基板、またはプラスチック基板などが使用可能であり、基板110において第1量子ドットパターン121と接触する部分は、スタンプ30の表面エネルギーよりも大きい表面エネルギーを有する物質で形成されることが好ましい。
【0056】
図15を参照すると、ドナー基板10の上に第2量子ドット層22が形成される。第2量子ドット層22は、グリーン量子ドット、例えば、CdSe/ZnS量子ドットなどを含むコロイドナノ結晶物質で形成される。ドナー基板10は、第2量子ドット層22を形成する前に、ODTS(octadecyltrichlorosilane)などで表面処理されてもよい。
【0057】
図16を参照すると、第2量子ドット層22がスタンプ30によってドナー基板10から分離されてピックアップされる。スタンプ30を第2量子ドット層22に接触させた後、約10cm/sの速度で分離させると、スタンプ30の下部面と接触した第2量子ドット層22がドナー基板10から分離されてピックアップされる。
【0058】
図17を参照すると、第2量子ドット層22が形成されたスタンプ30が第2陰刻基板42の上に整列するように配置される。第2陰刻基板42は、スタンプ30の表面エネルギーよりも大きい表面エネルギーを有する物質、例えば、シリコーン、高分子、ガラス、有機物、酸化物などで形成される。第2陰刻基板42は、表面から内部に凹むリセス領域42aを有する。
【0059】
図18を参照すると、第2量子ドット層22が第2陰刻基板42に接触される。第2量子ドット層22が第2陰刻基板42と均一に接触するようにスタンプ30に全体的に若干の圧力が加わる。この時に、第2量子ドット層22はリセス領域42a以外の部分において第2陰刻基板42と接触し、リセス領域42aに対応する部分は第2陰刻基板42と接触しない。
【0060】
図19を参照すると、スタンプ30が第2陰刻基板42から分離される。第2陰刻基板42の表面エネルギーがスタンプ30の表面エネルギーよりも大きいので、第2陰刻基板42と接触した第2量子ドット層の部分22aはスタンプ30から分離されて第2陰刻基板42の表面の上に残存することになり、リセス領域42aに対応する部分はスタンプ30にそのまま接着された状態でピックアップされて第2量子ドットパターン122を形成する。
【0061】
図20を参照すると、基板110にスタンプ30がアラインされ、第2量子ドットパターン122が基板110に転写される。第2量子ドットパターン122が形成されたスタンプ30を基板110に接触させた後に分離させることで、第2量子ドットパターン122がスタンプ30から基板110に転写されることができる。
【0062】
図21を参照すると、ドナー基板10の上に第3量子ドット層23が形成される。第3量子ドット層23は、ブルー量子ドット、例えば、CdSe/ZnS量子ドットなどを含むコロイドナノ結晶物質で形成される。ドナー基板10は、第3量子ドット層23を形成する前に、ODTS(octadecyltrichlorosilane)などで表面処理されてもよい。
【0063】
図22を参照すると、第3量子ドット層23がスタンプ30によってドナー基板10から分離されてピックアップされる。スタンプ30を第3量子ドット層23に接触させた後、約10cm/sの速度で分離させると、スタンプ30の下部面と接触した第3量子ドット層23がドナー基板10から分離されてピックアップされることがてきる。
【0064】
図23を参照すると、第3量子ドット層23が形成されたスタンプ30が第3陰刻基板43の上に整列するように配置される。第3陰刻基板43は、スタンプ30の表面エネルギーよりも大きい表面エネルギーを有する物質、例えば、シリコーン、高分子、ガラス、有機物、酸化物などで形成される。第3陰刻基板43は、表面から内部に凹むリセス領域43aを有する。
【0065】
図24を参照すると、第3量子ドット層23が第3陰刻基板43に接触される。第3量子ドット層23が第3陰刻基板43と均一に接触するようにスタンプ30に全体的に若干の圧力が加わる。この時に、第3量子ドット層23はリセス領域43a以外の部分において第3陰刻基板43と接触し、リセス領域43aに対応する部分は第3陰刻基板43と接触しない。
【0066】
図25を参照すると、スタンプ30が第3陰刻基板43から分離される。第3陰刻基板43の表面エネルギーがスタンプ30の表面エネルギーよりも大きいので、第3陰刻基板43と接触した第3量子ドット層の部分23aはスタンプ30から分離されて第3陰刻基板43の表面の上に残存することになり、リセス領域43aに対応する部分はスタンプ30にそのまま接着された状態でピックアップされて第3量子ドットパターン123を形成する。
【0067】
図26を参照すると、基板110にスタンプ30がアラインされ、第3量子ドットパターン123が基板110に転写される。第3量子ドットパターン123が形成されたスタンプ30を基板110に接触させた後に分離させることで、第3量子ドットパターン123がスタンプ30から基板110に転写されることができる。
【0068】
上述したように、陰刻転写印刷を3回実行することにより、第1量子ドットパターン121、第2量子ドットパターン122及び第3量子ドットパターン123を含む量子ドットパターン120(例えば、RGBアレイ)が基板110の上にアラインされて形成されることができる。
【0069】
図27は、本発明の第3実施例による量子ドット電子装置を示す。
【0070】
図27を参照すると、量子ドット電子装置100は、第1エンキャプシュレーション層(encapsulation)170、第1電極130、量子ドットパターン120、第2電極140、及び第2エンキャプシュレーション層180が順次に積層された構造を有する。また、量子ドット電子装置100は、量子ドットパターン120と第1電極130の間に配置された第1電荷伝達層150と、量子ドットパターン120と第2電極140の間に配置された第2電荷伝達層160をさらに含む。
【0071】
量子ドットパターン120は量子ドット(quantum dot)を含む。例えば、量子ドットパターン120は、CdSe/ZnS量子ドット、CdSe/CdS/ZnS量子ドットなどを含むコロイドナノ結晶物質で形成される。前記量子ドットは、安定性のためのシェル(shell)を有し、80%以上の発光量子収率を示すことができる。
【0072】
量子ドットパターン120は、陰刻転写印刷方法(
図2乃至
図7、又は
図9乃至
図26を参照)によって形成されることができる。前記陰刻転写印刷方法によって20μm×20μmサイズ以下の量子ドットパターン120が、第1電極130と第2電極140の間(または第1電荷伝達層150と第2電荷伝達層160との間)に均一な形態と大きさに形成されることができる。これにより、性能が優れた高集積電子装置が具現されることができる。量子ドット電子装置100は、発光装置などを含んで様々な電子装置に適用されることができる。特に、量子ドット電子装置100は、ウェアラブル電子装置に容易に適用されることができる。
【0073】
量子ドットパターン120は、第1量子ドットパターン121、第2量子ドットパターン122及び第3量子ドットパターン123を含む。例えば、第1量子ドットパターン121は、レッド量子ドットを含むレッド量子ドットパターンであり、CdSe/CdS/ZnS量子ドットなどを含むコロイドナノ結晶物質で形成される。第2量子ドットパターン122は、グリーン量子ドットを含むグリーン量子ドットパターンであり、CdSe/ZnS量子ドットなどを含むコロイドナノ結晶物質で形成される。第3量子ドットパターン123は、ブルー量子ドットを含むブルー量子ドットパターンであり、CdSe/ZnS量子ドットなどを含むコロイドナノ結晶物質で形成される。量子ドットパターン120が、レッド量子ドットパターン、グリーン量子ドットパターン及びブルー量子ドットパターンで構成される場合、量子ドットパターン120は、発光層として機能することができる。本発明の実施例により形成された量子ドットパターン120によって、量子ドット電子装置100は、超薄膜の形態の量子ドット発光装置及び電子タトゥー(electronic tattoos)など、様々なアプリケーションに拡張及び適用が可能であり、高い電界発光性能を有することができる。
【0074】
第1電極130は、陽極として機能し、第1電荷伝達層150に正孔の注入を容易にするように高い仕事関数を有する物質、例えば、インジウムスズ酸化物(ITO)などの透明酸化物で形成されることが好ましい。
【0075】
第2電極140は、陰極として機能し、第2電荷伝達層160に電子の注入を容易にするように、低い仕事関数を有する物質、例えば、リチウム(Li)、アルミニウム(Al)などの金属またはこれらの合金で形成されることが好ましい。図面に図示されていないが、第2電極140は、量子ドット電子装置100が量子ドット発光装置などに具現されるように、量子ドットパターン120に対応されるようにパターニングされてもよい。
【0076】
第1電荷伝達層150は正孔伝達層151と正孔注入層152を含む。正孔伝達層151は、量子ドットパターン120に正孔を容易に伝達できる物質、例えば、TFB(poly [(9,9-dioctylfluorenyl-2,7-diyl)-co-(4,4- (N-(4-sec-butylphenyl))diphenylamine)])などの高分子材料で形成されることが好ましい。正孔注入層152は、界面特性が優れ、第1電極130から正孔を容易に受けたり、電子を第1電極130に容易に与えたりすることができる物質、例えば、PEDOT:PSS(poly(3 、4-ethylenedioxythiophene):poly(styrenesulfonate))などの高分子材料で形成されることが好ましい。
【0077】
第2電荷伝達層160は、電子伝達層として、量子ドットパターン120に電子を容易に伝達できる物質、例えば、ZnOなどの金属酸化物または金属酸化物ナノ結晶などで形成されることが好ましい。
【0078】
第1エンキャプシュレーション層170は第1保護層171と第1接着層172を含み、第2エンキャプシュレーション層180は第2保護層181と第2接着層182を含む。第1保護層171と第2保護層181は、例えば、ポリ(p−キシリレン)(poly(p-xylylene))などで形成され、量子ドット電子装置100の上部面と下部面に配置されてその内部の構成要素が酸化されることを防止することなど、前記構成要素を保護し、支持する機能をする。第1接着層172と第2接着層182は、例えば、エポキシ樹脂などで形成され、第1保護層171と第2保護層181が剥離されることを防止する機能をする。
【0079】
量子ドットパターン120が陰刻転写印刷方法によって形成されるので、量子ドット電子装置100は超薄膜の形態に形成されることができる。量子ドット電子装置100は、3μm以下の厚さを有するように形成されることができ、第1および第2エンキャプシュレーション層170と180を除いた部分である量子ドットパターン120、第1電極130、第2電極140、第1電荷伝達層150及び第2電荷伝達層160の厚さの合計は、300nm以下になるように形成されることができる。
【0080】
図28は、
図27の量子ドット電子装置の製造方法の一例を説明するための図面である。
【0081】
図28を参照すると、シリコーン基板50の上に犠牲層60が形成される。犠牲層60は熱蒸着工程を利用してニッケルで形成される。
【0082】
犠牲層60の上に、第1保護層171と第1接着層172を含む第1エンキャプシュレーション層170が形成される。第1保護層171は、スピンコーティング工程を用いて、犠牲層60の上にポリ(p−キシリレン)で形成され、第1接着層172は、スピンコーティング工程を用いて、第1保護層171の上にエポキシ樹脂で形成される。第1保護層171は約500nmの厚さに形成され、第1接着層172は700nmの厚さで形成される。第1エンキャプシュレーション層170は、形成された後に、紫外線に露出させて95℃で1分間及び150℃で30分間アニーリングされる。第1接着層172は、リフロー工程を通じて超平坦(ultra-flat)の表面を有するように形成されることができる。
【0083】
第1エンキャプシュレーション層170の上に第1電極130が形成される。第1電極130は、スパッタリング工程(50W、30分、5mTorr、200℃)を用いて、第1エンキャプシュレーション層170の上に蒸着されたインジウムスズ酸化物層をパターニングすることで形成される。第1電極130は、紫外線/オゾンで表面処理されてもよい。
【0084】
第1電極130の上に、正孔伝達層151と正孔注入層152を含む第1電荷伝達層150が形成される。正孔注入層152は、スピンコーティング工程(2000rpm、30秒)を用いて、第1電極130の上にPEDOT:PSSで形成される。正孔注入層152は、形成された後に、大気圧、120℃で10分間アニーリングされ、残存溶媒を除去するためにグローブボックス(glove box)において150℃で10分間アニーリングされる。正孔伝達層151は、スピンコーティング工程を用いて正孔注入層152の上にm−キシレン内0.5wt%TFBで形成され、グローブボックスにおいて150℃でアニーリングされる。
【0085】
第1電荷伝達層150の上に量子ドットパターン120が形成される。量子ドットパターン120は、第1量子ドットパターン121、第2量子ドットパターン122及び第3量子ドットパターン123を含む。例えば、第1量子ドットパターン121は、レッド量子ドットを含むレッド量子ドットパターンであり、CdSe/CdS/ZnS量子ドットなどを含むコロイドナノ結晶物質で形成される。第2量子ドットパターン122は、グリーン量子ドットを含むグリーン量子ドットパターンであり、CdSe/ZnS量子ドットなどを含むコロイドナノ結晶物質で形成される。第3量子ドットパターン123は、ブルー量子ドットを含むブルー量子ドットパターンであり、CdSe/ZnS量子ドットなどを含むコロイドナノ結晶物質で形成される。量子ドットパターン120は、陰刻転写印刷方法(
図8乃至
図26を参照)によって形成されることができる。量子ドットパターン120は、形成された後に、グローブボックスにおいて150℃でアニーリングされる。
【0086】
量子ドットパターン120の上に第2電荷伝達層160が形成される。第2電荷伝達層160は、スピンコーティング工程を用いて、量子ドットパターン120の上にブタノール内ZnOナノ結晶で形成され、145℃でアニーリングされる。
【0087】
第2電荷伝達層160の上に第2電極140が形成される。第2電極140は、熱蒸着工程を用いて、第2電荷伝達層160の上に蒸着されたLiAl合金をパターニングすることで形成される。第2電極140は、量子ドットパターン120に対応するようにパターニングされる。
【0088】
第2電極140の上に第2保護層181と第2接着層182を含む第2エンキャプシュレーション層180が形成される。第2接着層182は、スピンコーティング工程を用いて、第2電極140の上にエポキシ樹脂で形成され、第2保護層181は、スピンコーティング工程を用いて、第2接着層182の上にポリ(p−キシリレン)で形成される。第2保護層181は約500nmの厚さに形成され、第2接着層182は700nmの厚さで形成される。第2エンキャプシュレーション層180は、形成された後に、紫外線に露出させて95℃で1分間及び150℃で30分間アニーリングされる。第2接着層182は、リフロー工程を通じて超平坦(ultra-flat)の表面を有するように形成されることができる。
【0089】
犠牲層60を除去して第1エンキャプシュレーション層170からシリコーン基板50が分離される。これにより、量子ドット電子装置(
図27の100)が形成される。犠牲層60は、ニッケルエッチング溶液を用いたエッチング工程によって除去されることができる。
【0090】
図29a乃至
図29fは、本発明の実施例による量子ドット発光装置に使用された量子ドットの特性を説明するための図面である。
図29aは、レッド量子ドットであるCdSe/CdS/ZnS量子ドットのTEMイメージを示し、
図29bは、グリーン量子ドットであるCdSe/ZnS量子ドットのTEMイメージを示し、
図29cは、ブルー量子ドットであるCdSe/ZnS量子ドットのTEMイメージを示し、
図29dは、前記レッド、グリーン及びブルー量子ドットの吸収スペクトラムを示し、
図29eは、前記レッド、グリーン及びブルー量子ドットの電界発光スペクトラムを示し、
図29fは、紫外線励起下におけるレッド、グリーン及びブルー量子ドット溶液の写真を示す。
図29a乃至
図29fを参照すると、CdSe/CdS/ZnS量子ドットは、レッド量子ドットとして優れた機能を実行することができ、CdSe/ZnS量子ドットは、グリーン量子ドットとブルー量子ドットとして優れた機能を実行することができる。
【0091】
図30aは、
図27の量子ドット電子装置が適用された電子タトゥーを示す分解斜視図であり、
図30bは、前記電子タトゥーの断面を示すSEMイメージであり、
図30cと
図30dは、前記電子タトゥーが人の皮膚に付着された形状を撮影した写真を示す。
【0092】
図30a及び
図30bを参照すると、前記電子タトゥーは量子ドットパターン(QD)、第1電極(ITO)、第2電極(NiAl)、第1電荷伝達層(PEDOT:PSS&TFB)及び第2電荷伝達層(ZnO)の厚さの合計が300nm以下であり、第1および第2エンキャプシュレーション層(Poly(p-xylylene)&Epoxy)を含む総厚さが3μm以下であって、様々な変形が可能であり、柔らかい曲面の表肌組織にコンフォーマル集積(conformal integrations)が可能である。前記電子タトゥーは超薄膜にもかかわらず、明るさと効率において優れた性能を有することができる。また、電界発光性能は1000回の短軸ストレッチングチテスト(uniaxial stretching test)(20%ストレーン適用)後にも安定的に維持されることができる。
【0093】
図30cと
図30dを参照すると、前記電子タトゥーが人の皮膚で曲がった後に曲がる前の電界発光性能を維持することができる。すなわち、前記電子タトゥーは曲がったり畳まったり皺んだりしても、電界発光性能は低下されず、人の皮膚、アルミ箔、ガラスのような様々な基板にラミネートされることができる。このような変形によっても、前記電子タトゥーは、機械的または電気的損傷を受けない。したがって、前記量子ドットの電子装置はウェアラブル量子ドット発光装置に容易に適用されることができる。
【0094】
図31aは、本発明の実施例による陰刻転写印刷方法を概略的に示し、
図31b乃至
図31eは、前記陰刻転写印刷方法によって形成された量子ドットパターンを示す。
図31c、
図31d及び
図31eは、それぞれ
図31bの第1領域(i)、第2領域(ii)及び第3の領域(iii)を拡大して示す。
【0095】
図31aを参照すると、表面処理されたドナー基板(donor substrate)にグリーン量子ドット層(QD layer)が形成され、PDMSスタンプ(PDMS)で前記グリーン量子ドット層がピックアップされる。ピックアップされた前記グリーン量子ドット層は、陰刻基板(intaglio substrate)に接触された後に、前記PDMSスタンプによって再びピックアップされる。この際に、前記グリーン量子ドット層のうちにおいて、前記陰刻基板と接触する部分は、陰刻基板に残存することになり、前記陰刻基板のリセス領域に対応して前記陰刻基板と接触しない部分は、前記PDMSスタンプ表面にグリーン量子ドットパターンを形成する。前記グリーン量子ドットパターンは、前記PDMSスタンプによってターゲット基板(target substrate)に転写される。この工程を繰り返して、前記ターゲット基板にブルー量子ドットパターンとレッド量子ドットパターンが形成される。
【0096】
図31b乃至
図31eを参照すると、グリーン量子ドットパターン、ブルー量子ドットパターンおよびレッド量子ドットパターンは、形態、サイズ、配列に構わず、非常に高い転写率で均一に転写されることができる。また、20μm×20μmサイズ以下の量子ドットパターンも非常に高い転写率で均一に転写されることができる。
【0097】
図32は陰刻転写印刷方法とストラクチャードスタンプ印刷方法による量子ドットパターンの転写率の違いを説明するための図面である。ストラクチャードスタンプ印刷(structured stamp printing)は、本発明の実施例による陰刻基板を使用せずに、スタンプ表面に転写しようとする量子ドットパターンに対応する構造体を形成して、ドナー基板からターゲット基板に量子ドットパターンを直接転写する方法である。
【0098】
図32を参照すると、前記陰刻転写印刷方法によれば、5μm×5μmサイズの量子ドットパターンもほぼ100%の高い転写率で量子ドットパターンが転写されることができるが、ストラクチャードスタンプ印刷方法によれば、230μm×230μmサイズの量子ドットパターンも縁の部分において転写されない。
【0099】
図33a乃至
図33dは、本発明の実施例による量子ドット発光装置の解像度による電界発光イメージを示す。
図33aは解像度326ppiの電界発光イメージを示し、
図33bは解像度441ppiの電界発光イメージを示し、
図33cは解像度882ppiの電界発光イメージを示し、
図33dは解像度2460ppiの電界発光イメージを示す。
【0100】
図33a乃至
図33dを参照すると、326〜2460ppiの範囲にある高解像度のアラインされたピクセルが容易に形成されることができ、前記量子ドット発光装置は超高解像度ディスプレーに適用されることができる。
【0101】
図34a及び
図34bは、本発明の実施例による量子ドット発光装置の量子ドットパターンによって具現されるホワイトカラーを示す。
【0102】
図34a及び
図34bを参照すると、レッド量子ドットパターン、グリーン量子ドットパターンおよびブルー量子ドットパターンで構成される量子ドットパターンを含む量子ドット発光装置の電界発光は、互いに区分される3つのピークがあり、各ピークはレッド、グリーン、ブルーの各単色に対応する。前記量子ドット発光装置によって放出される光は、5Vの駆動電圧下において国際照明委員会(Commission International de lEclairage、CIE)の色座標系(0.39、0.38)に対応し、これは前記量子ドット発光装置がトルーホワイト(true white)の光を放出することを意味する。
【0103】
図35a乃至
図35cは、本発明の実施例による量子ドット発光装置と混合量子ドット発光装置の時間分解光ルミネッセンスを比較したグラフである。混合量子ドット発光装置は、ホワイトカラーを具現するために1つの量子ドットパターン内にレッド量子ドット、グリーン量子ドットおよびブルー量子ドットが混合された形態の発光装置を意味する。
【0104】
図35a乃至
図35cを参照すると、前記混合量子ドット発光装置においてグリーン量子ドットとブルー量子ドットのキャリア寿命は顕著に減少し、レッド量子ドットのキャリア寿命は顕著に増加する。これは、量子ドットと量子ドットの間にエネルギー転移が起こることを意味する。カラーが異なる量子ドットが密集して量子ドットパターン内において互いに隣接して位置するので、量子ドットは光子を外に放出する代わりに、低いバンドギャップを有する隣接の量子ドットにエネルギーを伝達する。このように混合量子ドット発光装置は、カラーが異なる隣接の量子ドット間のエネルギー伝達のために、その性能が低下する可能性がある。しかし、本発明の実施例による量子ドット発光装置は、レッド量子ドットパターン、グリーン量子ドットパターンおよびブルー量子ドットパターンが互いに区分されて形成されるので、カラーが異なる量子ドット間のエネルギー伝達が抑制され、高効率のホワイト発光が可能である。
【0105】
図36は、本発明の実施例による量子ドット発光装置と混合量子ドット発光装置の電界発光効率を比較したグラフである。
図36を参照すると、本発明の実施例による量子ドット発光装置の明るさは、様々な駆動電圧において前記混合量子ドット発光装置よりも10〜52%まで向上させることができる。
【0106】
図37は、本発明の実施例による量子ドット発光装置の曲げ角度における電流密度−電圧特性を示すグラフである。
図37を参照すると、本発明の実施例による量子ドット発光装置は、様々な曲げ角度において安定的な電流密度−電圧特性を示す。
【0107】
図38a乃至
図38eは、本発明の実施例による量子ドット発光装置の適用例を示す。
図38a乃至
図38eを参照すると、前記量子ドット発光装置は、超薄膜に形成されることができるので、ガラスロッド、バッテリー、スライドガラスなど、様々な曲面基板に適用されることができ、様々な形態にラミネートされて使用されることができる。
【0108】
以上、本発明の具体的な実施例について考察した。本発明が属する技術分野における通常の知識を有する者は、本発明が本発明の本質的な特性から逸脱しない範囲で変形した形態で具現できることを理解することができるであろう。したがって、開示された実施例は限定的な観点ではなく、説明的な観点で考慮されるべきである。本発明の範囲は前述した説明ではなく、特許請求の範囲に示されており、それと同等の範囲内にあるすべての差異点は本発明に含まれるものと解釈されるべきである。