特許第6472945号(P6472945)IP Force 特許公報掲載プロジェクト 2022.1.31 β版

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(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】特許公報(B2)
(11)【特許番号】6472945
(24)【登録日】2019年2月1日
(45)【発行日】2019年2月20日
(54)【発明の名称】弾性波デバイス
(51)【国際特許分類】
   H03H 9/25 20060101AFI20190207BHJP
【FI】
   H03H9/25 A
【請求項の数】5
【全頁数】11
(21)【出願番号】特願2013-124853(P2013-124853)
(22)【出願日】2013年6月13日
(65)【公開番号】特開2015-2381(P2015-2381A)
(43)【公開日】2015年1月5日
【審査請求日】2016年6月3日
【審判番号】不服2017-18775(P2017-18775/J1)
【審判請求日】2017年12月18日
(73)【特許権者】
【識別番号】000204284
【氏名又は名称】太陽誘電株式会社
(74)【代理人】
【識別番号】100087480
【弁理士】
【氏名又は名称】片山 修平
(72)【発明者】
【氏名】山下 高志
【合議体】
【審判長】 吉田 隆之
【審判官】 古河 雅輝
【審判官】 宮下 誠
(56)【参考文献】
【文献】 特開2000−091880(JP,A)
【文献】 特表平06−503687(JP,A)
【文献】 特開2007−184690(JP,A)
【文献】 国際公開第2012/144036(WO,A1)
【文献】 特開2008−227271(JP,A)
【文献】 特開2003−152486(JP,A)
(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
H03H 3/08- 3/10
H03H 9/145
H03H 9/25
H03H 9/42- 9/44
H03H 9/64
H03H 9/68
H03H 9/72
H03H 9/76
(57)【特許請求の範囲】
【請求項1】
平面形状が長方形のチップと、
前記チップの主面上に形成された弾性波素子と、
前記チップの主面上に前記長方形の4つの頂点にそれぞれ対応するように形成され、前記弾性波素子に電気的に接続された第1パッドと、
前記チップの主面に対向する主面を有する基板と、
前記基板の主面上に形成された第2パッドと、
前記チップの主面上に前記長方形の2つの長辺における前記第1パッドの間にそれぞれ形成され、前記第1パッドの幅より幅が小さい第3パッドと、
前記第1パッドと前記第2パッドとの間に形成され、前記第1パッドと前記第2パッドとを電気的に接続する金を主成分とする第1バンプと、
前記第3パッドと前記基板との間に形成され、前記第1バンプの幅より幅が小さく、前記基板と直接接触している金を主成分とする第2バンプと、
を具備することを特徴とする弾性波デバイス。
【請求項2】
前記第2バンプと前記第2パッドとは電気的に接続されていないことを特徴とする請求項1記載の弾性波デバイス。
【請求項3】
前記第1バンプと前記第2バンプとの体積は実質的に同じであることを特徴とする請求項1または2記載の弾性波デバイス。
【請求項4】
前記基板の主面と反対側の面に形成され、前記第2パッドと電気的に接続するパッドを具備することを特徴とする請求項1から3のいずれか一項記載の弾性波デバイス。
【請求項5】
複数の前記チップを具備することを特徴とする請求項1から4のいずれか一項記載の弾性波デバイス。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、弾性波デバイスに関し、例えば弾性波素子が形成されたチップをバンプを用い基板に実装した弾性波デバイスに関する。
【背景技術】
【0002】
弾性波デバイスは、携帯電話等の移動体通信機器に用いられている。近年、移動体通信機器等におけるシステムの多様化および高性能化に伴い、弾性波デバイスは、小型化および低背化が求められている。特許文献1および2には、チップを薄膜化する方法が記載されている。チップを薄膜化することにより、弾性波デバイスを小型化および低背化できる。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0003】
【特許文献1】特開2002−100588号公報
【特許文献2】特開2012−186761号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
薄膜化したチップの下面と基板の上面とを対向させ、バンプを用いチップを基板にフリップチップ接合する実装方法がある。この実装方法を弾性波デバイスに適用する場合、基板の上面とチップに下面との間にアンダーフィルを形成することができない。チップの下面に弾性波を励振する励振電極が形成されているためである。励振電極がアンダーフィルに覆われると、弾性波を励振することができなくなる。弾性波デバイスでは、アンダーフィルが形成されていないため、チップが上方から押された場合のチップ強度が低い。
【0005】
チップの強度を高めるため、フリップチップに用いるバンプの数を増やすことが考えられる。しかしながら、バンプ数が多くなると、チップ面積が大きくなる。また、バンプの接合の安定性が低くなる。さらに、特性に影響する。このように、バンプ数を増やすことなく、チップ強度を高めることが求められている。
【0006】
本発明は、上記課題に鑑みなされたものであり、チップ強度を高めることを目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0007】
本発明は、平面形状が長方形のチップと、前記チップの主面上に形成された弾性波素子と、前記チップの主面上に前記長方形の4つの頂点にそれぞれ対応するように形成され、前記弾性波素子に電気的に接続された第1パッドと、前記チップの主面に対向する主面を有する基板と、前記基板の主面上に形成された第2パッドと、前記チップの主面上に前記長方形の2つの長辺における前記第1パッドの間にそれぞれ形成され、前記第1パッドの幅より幅が小さい第3パッドと、前記第1パッドと前記第2パッドとの間に形成され、前記第1パッドと前記第2パッドとを電気的に接続する金を主成分とする第1バンプと、前記第3パッドと前記基板との間に形成され、前記第1バンプの幅より幅が小さく、前記基板と直接接触している金を主成分とする第2バンプと、を具備することを特徴とする弾性波デバイスである。
【0008】
上記構成において、前記第2バンプと前記第2パッドとは電気的に接続されていない構成とすることができる。
【0009】
上記構成において、前記第1バンプと前記第2バンプとの体積は実質的に同じである構成とすることができる。
【0010】
上記構成において、前記基板の主面と反対側の面に形成され、前記第2パッドと電気的に接続するパッドを具備する構成とすることができる。
【0011】
上記構成において、複数の前記チップを具備する構成とすることができる。
【発明の効果】
【0012】
本発明によれば、チップ強度を高めることができる。
【図面の簡単な説明】
【0013】
図1図1(a)から図1(c)は、比較例1に係る弾性波デバイスの平面図である。
図2図2は、比較例1に係る弾性波デバイスの断面図である。
図3図3(a)から図3(c)は、比較例2に係る弾性波デバイスの平面図である。
図4図4は、比較例2に係る弾性波デバイスの断面図である。
図5図5は、実施例1に係る弾性波デバイスに用いるチップの平面図である。
図6図6(a)および図6(b)は、共振器を示す平面図である。
図7図7(a)から図7(c)は、実施例1に係る弾性波デバイスの平面図である。
図8図8(a)および図8(b)は、実施例1に係る弾性波デバイスの断面図である。
図9図9(a)および図9(b)は、実施例1におけるバンプの寸法例を示す断面図である。
図10図10(a)から図10(c)は、実施例2に係る弾性波デバイスの平面図である。
【発明を実施するための形態】
【0014】
図1(a)から図1(c)は、比較例1に係る弾性波デバイスの平面図である。図1(a)は、チップの平面図、図1(b)は、基板の平面図、図1(c)はチップを実装した基板の平面図である。パッドおよびバンプをチップを透過し破線で示している。図1(a)を参照すると、チップ10の下面11には、弾性波素子15が形成されている。チップ10の下面11にパッド12が形成されている。パッド12上にバンプ30が形成されている。パッド12は弾性波素子15と電気的に接続されている。
【0015】
図1(b)を参照すると、基板20の上面21にパッド22および環状金属層24が形成されている。図1(c)を参照すると、弾性波デバイス106において、チップ10が基板20にフリップチップ実装される。バンプ30は、パッド22に接合する。
【0016】
図2は、比較例1に係る弾性波デバイスの断面図であり、図1(c)におけるA−A断面図に相当する。基板20は絶縁性基板であり、複数の絶縁層20aおよび20bを含む。基板20内に配線25およびビア配線26が形成されている。基板20の上面21には、パッド22および環状金属層24が形成されている。基板20の下面には、フットパッド28が形成されている。パッド22とフットパッド28とは、配線25およびビア配線26を介し電気的に接続されている。チップ10は、基板20にバンプ30を用いフリップチップ接合されている。
【0017】
チップ10の下面11には、弾性波素子15が形成されている。弾性波素子15は、弾性波を励振する励振電極を有している。励振電極は弾性波を励振するため、チップ10の下面11と基板20の上面21との間には空隙46が形成される。このため、チップ10の下面11と基板20の上面21との間にアンダーフィル等の補強剤を形成することができない。よって、矢印50のように、チップ10の上面から衝撃に対し、チップ10の割れまたは欠けが生じる。特に、弾性波デバイスの低背化のため、チップ10を薄膜化すると、チップ10の割れまたは欠けが発生し易くなる。
【0018】
図3(a)から図3(c)は、比較例2に係る弾性波デバイスの平面図である。図3(a)は、チップの平面図、図3(b)は、基板の平面図、図3(c)はチップを実装した基板の平面図である。図3(a)を参照すると、チップ10の下面11には、比較例1の図1(a)と比較し2個のパッド12およびバンプ31が追加して形成されている。その他の構成は、図1(a)と同じであり、説明を省略する。図3(b)を参照すると、比較例2の基板20は比較例1と同じであり説明を省略する。図3(c)を参照すると、弾性波デバイス108において、追加したバンプ31も含め全てのバンプ30がパッド22に接合される。その他の構成は、図1(c)と同じであり、説明を省略する。
【0019】
図4は、比較例2に係る弾性波デバイスの断面図であり、図3(c)におけるA−A断面図に相当する。追加したバンプ31およびバンプ30がパッド22に接合されている。これにより、比較例2においては、チップ10がバンプ30に加えバンプ31により補強されるため、チップ10の強度が高くなる。
【0020】
しかし、バンプ30および31は、フリップチップ接合により潰れる。このため、パッド12、13および22の大きさはバンプ30および31の潰れた大きさを考慮して設定される。これにより、バンプ31を追加すると、チップ10のサイズが大きくなる。よって、比較例2は、比較例1に対し、小型化が難しくなる。また、バンプ30の接合性はバンプ30の数が少ない方がよい。よって、比較例2は比較例1に比べバンプ30の接合性が悪い。さらに、比較例2において、金属が追加されることにより、各パッド間の容量性結合が増える等の電気的特性に影響する。
【実施例1】
【0021】
図5は、実施例1に係る弾性波デバイスに用いるチップの平面図である。図5を参照すると、チップ10の下面11(主面)には、パッド12(第1パッド)および13、配線14並びに共振器16が形成されている。チップ10は、例えばタンタル酸リチウムまたはニオブ酸リチウム等の圧電基板を含む。また、チップ10は、サファイア等を主に含む支持基板と、支持基板下に貼り付けられた圧電基板と、を含んでもよい。パッド12、13および配線14は、圧電基板の下面に形成された金属層であり、例えば圧電基板側からAl(アルミニウム)膜、Ti(チタン)膜およびAu(金)膜を有する。共振器16は、IDT(Interdigital Transducer)18と反射器19とを有する。IDT18および反射器19は、圧電基板下面に形成された金属膜であり、例えばCuを含むAlである。共振器16として、直列共振器S1からS5および並列共振器P1からP3が形成されている。
【0022】
パッド12および13下にはそれぞれバンプ30(第1バンプ)および32(第2バンプ)が形成されている。バンプ30および32は、金属を主に含み、例えばAuスタッドバンプである。バンプ30および32は半田バンプでもよい。バンプ30は、入力端子Inとして機能するバンプ、出力端子Outとして機能するバンプ、グランド端子Gndとして機能するバンプがある。バンプ32は、グランド端子Gndとして機能する。バンプ32はフローティングでもよい。入力端子Inと出力端子Outとの間に、直列共振器S1からS5が配線14を介し直列に接続されている。入力端子Inと出力端子Outとの間に、並列共振器P1からP3が配線14を介し並列に接続されている。並列共振器P1からP3の一端と、反射器はそれぞれグランド端子Gndに接続されている。これにより、ラダー型フィルタが形成される。
【0023】
図6(a)および図6(b)は、共振器を示す平面図である。図6(a)を参照すると、図5においては、共振器16のIDT18および反射器19を省略して図示している。図6(b)を参照すると、IDT18および反射器19は、圧電基板下面に形成された金属膜である。IDT18は、2つの櫛型電極を有する。反射器19は、IDTの弾性波の伝搬方向の両側に形成されている。なお、電極指の対数は任意に設定できる。
【0024】
図7(a)から図7(c)は、実施例1に係る弾性波デバイスの平面図である。図7(a)は、チップの平面図、図7(b)は、基板の平面図、図7(c)はチップを実装した基板の平面図である。図7(a)を参照すると、チップ10は、図5に図示したチップであり、比較例2の図3(a)と同じであり、説明を省略する。図7(b)を参照すると、実施例1の基板20は、パッド22が形成されていない領域34にバンプ32が接合する。その他の構成は比較例2の図3(b)と同じであり説明を省略する。図7(c)を参照すると、弾性波デバイス100において、チップ10が基板20にフリップチップ実装されている。その他の構成は、図3(c)と同じであり、説明を省略する。
【0025】
図8(a)および図8(b)は、実施例1に係る弾性波デバイスの断面図である。図8(a)は、図7(c)のA−A断面図である。図8(a)を参照すると、基板20は、絶縁性基板であり、例えばセラミックまたは樹脂を主に含む。基板20は、例えば複数の絶縁層20aおよび20bを有する多層基板である。基板20の上面21(主面)とチップ10の下面11とが対向している。基板20の上面21にはバッド22(第2パッド)および環状金属層24が形成されている。パッド22および環状金属層24は、基板20側から、例えばTi膜およびAu膜を含む。基板20に、基板20を構成する絶縁層20aおよび20bを貫通するビア配線26と、絶縁層20aおよび20bの界面に形成された配線25と、が形成されている。基板20の下面(上面21の反対側の面)には外部と電気的に接続されるフットパッド28が形成されている。フットパッド28は配線25およびビア配線25を介しパッド22と電気的に接続されている。パッド22、環状金属層24、配線25、ビア配線26およびバッド28は、AuまたはCu等の金属を主に含む。
【0026】
バンプ30は、パッド12と22との間に設けられ、パッド12と22とを電気的にかつ機械的に接続する。バンプ32は、パッド22が形成されていない基板20の上面21とチップ10の下面11との間に形成され、チップ10と基板20とを機械的に接続する。バンプ30および32の接合は、バンプ30および32がAuを主成分とする場合、チップ10に加重をおよび超音波を加えることにより、バンプ30および32を基板20に接合する。バンプ30および32が半田を主成分とする場合、チップ10に加重および熱を加えることにより、バンプ30および32を基板20に接合する。いずれの場合も、チップ10に加重を加えるため、バンプ30は潰れる。
【0027】
図8(b)を参照すると、基板20上にチップ10を囲むように封止部40が形成されている。封止部40は、チップ10を封止する部材であり、例えば半田等の金属、または樹脂等の絶縁体である。封止部40が半田の場合、環状金属層24により封止部40が基板20に接合する。チップ10上にリッド42が配置されている。リッド42は、金属板または絶縁板等の平板である。封止部40およびリッド42を覆うように保護膜44が形成されている。保護膜44は、金属膜または絶縁膜であり、例えばめっきされたNi(ニッケル)膜である。封止部40およびリッド42により、チップ10の下面11と基板20の上面21との間に空隙46が確保される。空隙46により、IDT18および反射器19の振動が妨げられない。
【0028】
図9(a)および図9(b)は、実施例1におけるバンプの寸法例を示す断面図である。図9(a)を参照すると、チップ10を基板20にフリップチップ実装する前において、バンプ30および32の高さH1および幅L1は、それぞれ40μmおよび75μmである。バンプ30および32はAuスタッドバンプである。パッド22の膜厚H2は10μmである。チップ10の厚さは例えば100μmである。
【0029】
図9(b)を参照すると、チップ10を基板20にフリップチップ実装した後において、バンプ30の高さH3および幅L3は、それぞれ15μmおよび120μmとなる。バンプ32の高さH4および幅L4は、それぞれ25μmおよび93μmとなる。これにより、バンプ32用のパッド13は、バンプ30用のパッド12に対し面積を約60%とすることができる。
【0030】
図9(a)のように、フリップチップ工程前は、バンプ30および32の体積は実質的に同じである。図9(b)のように、フリップチップ工程後は、バンプ32に高さH4がバンプ30の高さH3より大きくなる。このため、バンプ32の幅L4はバンプ30の幅L3より狭くなる。
【0031】
実施例1によれば、バンプ30と32とがチップ10と基板20との間に設けられているため、図2の矢印50のように、チップ10の上面から衝撃に対し、チップ10の強度が高くなる。バンプ32は、機械的な補強のためのバンプであり、基板20と電気的に接続されていなくともよい。そこで、バンプ32の下にはパッド22が形成されていない。すなわち、バンプ32が基板20に直接接触している。これにより、図9(b)のように、バンプ32の幅L4をバンプ30より小さくできる。よって、弾性波デバイスの小型化が可能となる。または、チップ10内の設計領域を広げることができる。また、フリップチップ工程において、バンプ32にバンプ30ほど潰れないため、バンプ32の接合性にはほとんど影響しない。よって、実施例1は比較例2に比べバンプの接合性を高めることができる。さらに、パッド22の面積が小さくなるため、パッド22が電気的特性に影響することを抑制できる。
【0032】
バンプ32とパッド22とが電気的に接続されていないことにより、バンプ32を介した電気的結合が抑制される。よって、バンプ32が電気的特性に影響することを抑制できる。
【0033】
基板20の上面21と弾性波素子15の振動領域との間に空隙46が形成されている。これにより、IDT等の振動の阻害を抑制できる。また、アンダーフィル等の補強剤が設けられていない場合でもチップ10の強度を高めることができる。
【0034】
スタッドバンプ等でバンプ30および32を形成した場合、バンプ30と32との体積は実質的に同じとなる。この場合も、図9(b)のように、バンプ32の幅L4を小さくできる。なお、実質的に同じ体積とは、例えば製造ばらつき等を含む範囲で同じという意味である。
【実施例2】
【0035】
実施例2は、弾性波デバイスが複数のチップを有する例である。図10(a)から図10(c)は、実施例2に係る弾性波デバイスの平面図である。図10(a)は、チップの平面図、図10(b)は、基板の平面図、図10(c)はチップを実装した基板の平面図である。図10(a)を参照すると、2つのチップ10aおよび10bが準備される。2つのチップ10aおよび10bは同じチップでもよいし、異なるチップでもよい。その他の構成は実施例1の図7(a)と同じであり、説明を省略する。
【0036】
図10(b)を参照すると、実施例2の基板20の上面21には、チップ10aおよび10bがそれぞれ実装されるパッド22aおよび22bが形成されている。バンプ32が接合する領域34にはパッド22が形成されていない。その他の構成は実施例1の図7(b)と同じであり説明を省略する。図10(c)を参照すると、弾性波デバイス102において、チップ10aおよび10bが基板20にフリップチップ実装されている。その他の構成は、図7(c)と同じであり、説明を省略する。
【0037】
弾性波デバイス102は、例えば分波器である。チップ10aおよび10bには、例えばそれぞれ受信フィルタおよび送信フィルタが形成されている。
【0038】
チップ10に形成される弾性波素子15の例としてラダー型フィルタを例に説明したが、多重モードフィルタでもよい。弾性波素子15は、共振器または分波器でもよい。弾性波素子15の振動領域は、IDTの電極指を少なくとも含む。また、弾性波素子は圧電薄膜共振器を含んでもよい。弾性波素子が圧電薄膜共振器を含む場合、チップ10は、絶縁基板または半導体基板として、ガラス基板、石英基板またはシリコン基板を含んでもよい。この場合、弾性波素子15の振動領域は、共振領域を少なくとも含む。
【0039】
本発明について実施例をもって詳述したが、本発明はかかる特定の実施例に限定されるものではなく、特許請求の範囲に記載された本発明の要旨の範囲内において、種々の変形・変更が可能である。
【符号の説明】
【0040】
10 チップ
11 下面
12、13 パッド
14 配線
16 共振器
20 基板
21 上面
22 パッド
28 フットパッド
30、32 バンプ
図1
図2
図3
図4
図5
図6
図7
図8
図9
図10