(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
【発明を実施するための形態】
【0007】
以下、図面を参照しながら各実施形態について説明する。以下の説明において、略又は実質的に同一の機能及び構成要素については、同一符号を付し、必要に応じて説明を行う。
【0008】
[第1の実施形態]
本実施形態においては、無線通信機能を備える記憶装置(以下、無線記憶装置と称する)について説明する。
【0009】
本実施形態において、ログインに用いられるログイン情報は、ユーザ識別情報(以下、識別情報をIDを称する)とパスワードとを含む。しかしながら、ログイン情報はユーザIDのみでもよい。また、ログイン情報は、ユーザIDと生体認証のためのデータとを含むとしてもよい。
【0010】
図1は、本実施形態に係る無線記憶装置1の構成を例示するブロック図である。
【0011】
また、
図2は、本実施形態に係る無線記憶装置1を含む情報処理システム100の概略構成を例示するブロック図である。
【0012】
情報処理システム100は、無線記憶装置1と、端末機器2と、通信装置3と、サーバ装置4を含む。情報処理システム100は、例えば、遊具システムである。
【0013】
無線記憶装置1は、例えば、メモリカード(SDメモリカード又はマルチメディアカードなど)、USB(Universal Serial Bus)メモリ、ストレージ装置など、様々な記憶装置でもよい。
【0014】
端末機器2は、例えば、玩具などである。ユーザは、端末機器2に、玩具用の物品(以下、アクセサリと称する)5を装着可能であり、装着したアクセサリ5を取り替え可能である。端末機器2は、例えば、スロットを備えている。ユーザは、端末機器2のスロットに、無線記憶装置1を挿入可能である。端末機器2は、スロットに挿入された無線記憶装置1と電気的に接続し、無線記憶装置1とデータ、信号、情報、コマンド、指示、などを送受信する。
【0015】
端末機器2は、無線記憶装置1に加えて、アクセサリ5と双方向に通信してもよい。なお、端末機器2とアクセサリ5との間の通信は双方向通信に限定されない。例えば、端末機器2はアクセサリ5に付された情報を読み出してもよい。アクセサリ5に付された情報は、例えば、アクセサリID、アクセサリ5に対応する音データとしてもよい。
【0016】
例えば、アクセサリ5は、端末機器2に対応するアクセサリである。より具体的には、アクセサリ5は、キーホルダ、ストラップ、メダル、カード等である。例えば、アクセサリ5は、アクセサリIDを示すコード又は溝などの情報を持つ。アクセサリIDは、端末機器2によって読み取り可能である。
【0017】
アクセサリIDは、アクセサリ5に固有のIDでもよく、アクセサリ5の種別を示すIDでもよい。
【0018】
さらに、アクセサリ5は、アクセサリIDに加えて端末機器IDを備えるとしてもよい。この場合、アクセサリIDに加えて、端末機器IDも、端末機器2によって読み取られる。
【0019】
本実施形態において、アクセサリIDは、端末機器IDを含むとしてもよい。このように、アクセサリIDが端末機器IDを含む場合には、データの管理及びデータの通信を、効率化及び簡略化することができる。
【0020】
端末機器IDは、端末機器2に固有のIDでもよく、端末機器2の種別を示すIDでもよい。端末機器2が端末機器IDを管理しており、端末装置2が無線記憶装置1へ端末機器IDを送信してもよい。
【0021】
通信装置3は、例えば、スマートフォンなどの携帯電話機、ステーション装置などの通信機能を備える情報処理装置である。本実施形態において、ステーション装置とは、例えば、ショッピングモール、電気屋、玩具屋等に配置された、通信装置である。通信装置3は、無線記憶装置1とデータ、信号、情報、コマンド、指示などを送受信可能であり、また、サーバ装置4とデータ、信号、情報、コマンド、指示などを送受信可能である。
【0022】
サーバ装置4は、通信装置3と有線又は無線でデータ、信号、情報、コマンド、指示などを送受信する情報処理装置である。サーバ装置4は、各ユーザに各種のサービスを提供するサービスサイトとしての機能を実現する。
【0023】
本実施形態では、無線記憶装置1による無線通信として、例えば13.56MHzなどの周波数の近距離無線通信規格であるNFC(Near Field Communication)を用いる。しかしながら、無線記憶装置1による無線通信は、例えば無線LAN(Local Area Network)など他の無線通信でもよい。NFCは、一般的な無線LANより低電力で通信可能である。
【0024】
無線記憶装置1は、電気的に接続された端末機器2から供給される電力により、端末機器2からのデータを格納及び読み出す機能と、通信装置3と電気的に接続されていなくても無線アンテナ4の電磁誘導によって発生(誘起)する電力によりデータを通信する機能とを備える。すなわち、無線記憶装置1は、例えば、無線通信を行い、通信装置3に対してデータを送信又は受信する。無線記憶装置1は、端末装置2から電力の供給を受けなくても、通信装置3からの電波に基づいて電磁誘導によって発生された電力に基づいて少なくとも一部で動作可能である。
【0025】
本実施形態において、無線記憶装置1は、例えばSDインタフェースにしたがって端末機器2とデータを送受信するが、他のインタフェースを用いてもよい。また、無線記憶装置1は、例えばNFCインタフェースにそって通信装置3とデータを送受信するが、他の無線通信インタフェースを用いてもよい。
【0026】
本実施形態において、端末機器2と通信装置3とは、別装置としているが、同一装置でもよい。
【0027】
無線記憶装置1は、無線アンテナ6と、不揮発性メモリ7と、コントローラ8と、通信コントローラ9と、メモリコントローラ10と、接続部11とを備える。通信コントローラ9は、無線通信メモリ12と電圧検波器13とを備える。なお、通信コントローラ9と無線通信メモリ12とは分離した構成としてもよい。コントローラ8と、通信コントローラ9と、メモリコントローラ10とは、自由に組み合わせ、又は、分離することができる。
【0028】
コントローラ8、メモリコントローラ10、不揮発性メモリ7は、無線記憶装置1が端末機器2から電力の供給を受けている場合に動作する。無線記憶装置1が無線アンテナ6を介してのみ電力供給されている場合には、コントローラ8、メモリコントローラ10、不揮発性メモリ7は、必ずしも動作しなくともよい。他方、通信コントローラ9は、無線記憶装置1が無線アンテナ6を介してのみ電力供給されている場合であっても動作可能である。つまり、無線アンテナ6がNFCに対応する所定の周波数の無線電波を受信すると、通信コントローラ9は動作可能となり、無線記憶装置1はNFCによる通信が可能となる。
【0029】
不揮発性メモリ7は、例えば、不揮発性の半導体メモリとしてもよい。不揮発性メモリ7は、例えばNAND型フラッシュメモリとするが、NOR型フラッシュメモリ、MRAM(Magnetoresistive Random Access Memory:磁気抵抗メモリ)、PRAM(Phase change Random Access Memory:相変化メモリ)、ReRAM(Resistive Random Access Memory:抵抗変化型メモリ)、FeRAM(Ferroelectric Random Access Memory)など他の不揮発性半導体メモリでもよい。例えば、不揮発性メモリ7は、他の不揮発性メモリ、磁気メモリなどでもよい。
【0030】
不揮発性メモリ7は、例えば、端末機器2が無線記憶装置1へ電力を供給している場合に動作する。
【0031】
本実施形態において、不揮発性メモリ7は、例えば、端末機器2のユーザのユーザID、パスワード、端末機器ID、アクセサリID、移動フラグ、時刻データを格納する。
【0032】
コントローラ8は、端末機器2、メモリコントローラ10、通信コントローラ9からコマンドCMD、アドレスADD、データDATを受信する。
【0033】
コントローラ8は、受信したコマンドCMDに基づき、メモリコントローラ10、通信コントローラ9、端末機器2にコマンドCMD、アドレスADD、データDAT等を出力する。
【0034】
本実施形態において、コントローラ8は、ファームウェア、オペレーティングシステム、アプリケーションプログラムなどのソフトウェアに基づいて動作してもよい。
【0035】
コントローラ8は、不揮発性メモリ7に、ユーザに対応するユーザID及びパスワード、ユーザが使用した端末機器2を示す端末機器ID、当該端末機器2が使用したアクセサリ5を示すアクセサリID、アクセサリIDの格納された時刻データ、移動フラグ、を関連付けて格納する。
【0036】
移動フラグは、不揮発性メモリ7に格納されているユーザID、パスワード、端末機器ID、アクセサリID、時刻データの組み合わせが、無線通信メモリ12に移動(コピー又は転写としてもよい)されたか否かの状態を示す。
【0037】
コントローラ8は、例えば、不揮発性メモリ7と無線通信メモリ12との間で同一とすべきデータを同じ内容とするミラーリングを行う。
【0038】
コントローラ8は、ミラーリングにより、例えば、不揮発性メモリ7と無線通信メモリ12のうちの一方のメモリでミラーリング対象のデータが格納又は更新された場合に、同じ内容で他方のメモリでデータを格納又は更新する。
【0039】
コントローラ8は、ミラーリングを、無線記憶装置1の給電状態で、例えばユーザが端末機器2に無線記憶装置1を挿入した状態で、実行する。ただし、無線記憶装置1から端末機器2への電力供給がない場合であっても、無線記憶装置1は通信装置2からデータを受信するため、コントローラ8は、例えば、ミラーリングなどの処理を実行可能としてもよい。
【0040】
本実施形態において、ミラーリング対象のデータは、例えば、ユーザID、パスワード、端末機器ID、アクセサリID、時刻データなどである。
【0041】
本実施形態において、無線通信メモリ12に格納可能なデータ容量は、不揮発性メモリ7に格納可能なデータ容量よりも少ない場合がある。この場合、コントローラ8は、無線通信メモリ12の空き領域の位置、空き領域のデータ容量、無線通信メモリ12に格納されたアクセサリIDの個数などに基づいて、無線通信メモリ12へデータの格納が可能か否かを示すステータスを管理する。そして、コントローラ8は、例えば、空き領域のデータ容量が所定のしきい値以上であり、無線通信メモリ12がデータを格納可能なステータスである場合に、ミラーリングを許可するデータを選択し、選択されたデータに対して不揮発性メモリ7から無線通信メモリ12へのミラーリングを行う。ミラーリングを許可するデータの選択は、例えば、未移動を示す移動フラグと関連し、新しい時刻を示す時刻データと関連するデータ(端末機器ID及びアクセサリID)を優先してもよい。
【0042】
これにより、コントローラ8は、例えば、不揮発性メモリ7のデータの一部は無線通信メモリ12に格納可能であるが全部は格納可能ではない場合、不揮発性メモリ7のデータの一部を選択し、選択されたデータを無線通信メモリ12に格納することができる。
【0043】
なお、コントローラ8は、例えば、通信装置3から指示を受けた場合、又は、不揮発性メモリ7が新規のアクセサリIDを格納した場合、不揮発性メモリ7から無線通信メモリ12へのデータの移動を実行してもよい。
【0044】
コントローラ8は、無線通信メモリ12に格納するデータを圧縮して保存してもよい。コントローラ8は、例えば、ハフマン符号を使用して圧縮を実行する。コントローラ8は、無線通信メモリ12に格納されているデータを読み出す場合は、圧縮されたデータを伸張し、伸張されたデータを読み出しデータとして出力する。データの圧縮、伸張はコントローラ8が実行してもよいし、無線記憶装置1が圧縮器、伸張器を備え、コントローラ8が、圧縮器にデータを圧縮させ、伸張器にデータを伸張させてもよい。
【0045】
メモリコントローラ10は、不揮発性メモリ7を制御する。メモリコントローラ10は、例えば、コントローラ8から入力されたコマンドCMD等に基づいて、不揮発性メモリ7へデータを格納する。また、メモリコントローラ10は、例えば、コントローラ8から入力されたコマンドCMD等に基づいて、不揮発性メモリ7からデータを読み出し、コントローラ8へデータを出力する。また、メモリコントローラ10は、コントローラ8を経由せずに、通信コントローラ9又は端末機器2と通信してもよい。
【0046】
無線アンテナ6は、例えば、PCBパターンアンテナである。無線アンテナ6の動作可能な周波数帯は、NFCに対応する所定の周波数帯としてもよい。
【0047】
無線アンテナ6は、例えば、通信装置3からの電波に基づき、電磁誘導による電力を発生できる。無線アンテナ6は、発生した電力を通信コントローラ9に供給する。
【0048】
無線アンテナ6は、通信装置3からコマンドCMD、アドレスADD、データDATを受信する。無線アンテナ6は、受信したコマンドCMD等を、通信コントローラ9に出力する。
【0049】
通信コントローラ9は、無線アンテナ6を介した通信装置3等との通信を行う。通信コントローラ9は、コントローラ8、無線アンテナ6からコマンドCMD、アドレスADD、データDAT等を受信する。通信コントローラ9は、受信したコマンドCMDに基づいて、例えば、コントローラ8、無線アンテナ6へデータDAT等を出力する。また、通信コントローラ9は、受信したコマンドCMD、アドレスADD等に基づいて、無線通信メモリ12からデータDATを読み出して、コントローラ8、無線アンテナ6へデータDATを出力する。さらに、通信コントローラ9は、受信したコマンドCMD、アドレスADD、データDAT等に基づいて、無線通信メモリ12へデータDATを格納する。
【0050】
なお、端末機器2、コントローラ8、メモリコントローラ10、通信コントローラ9、無線アンテナ6等の間で通信されるコマンドCMD、アドレスADD、データDAT等は、必ずしもその形式が一致する必要はない。通信する両者が認識可能なコマンドCMD、アドレスADD、データDATであれば、他の部分で通信される際のコマンドCMD、アドレスADD、データDAT等と形式的に一致する必要はない。
【0051】
通信コントローラ9は、コントローラ8又は無線アンテナ6を介してデータ格納コマンドCMDとデータDATを受信した場合、データDATを無線通信メモリ12に格納する。通信コントローラ9は、無線通信メモリ12のデータの書き込みを必ずしも行わなくともよい。
【0052】
無線通信メモリ12は、例えば不揮発性メモリである。無線通信メモリ12は、通信コントローラ9又はメモリコントローラ10による制御にしたがってデータを格納する。なお、無線通信メモリ12におけるデータの格納は、一時的でもよい。無線通信メモリ12としては、例えば、EEPROM(Electrically Erasable Programmable Read-Only Memory)が用いられるが、上記不揮発性メモリ7と同様に各種のメモリを用いることができる。
【0053】
なお、無線アンテナ6から供給される電力で動作可能とするため、無線通信メモリ12に用いられる不揮発性メモリは、単位容量当たりの消費電力が不揮発性メモリ7よりも低消費電力であるほうが望ましい。具体的には、NOR型のメモリを用いてもよい。
【0054】
本実施形態において、無線通信メモリ12は、不揮発性メモリ7が格納するデータの一部又は全部を格納する。例えば、無線通信メモリ12は、ユーザID、パスワード、端末機器ID、アクセサリID、送信フラグ、時刻データを格納する。
【0055】
送信フラグは、無線記憶装置1が、無線通信メモリ12が格納するユーザID、パスワード、端末機器ID、アクセサリID、時刻データを通信装置3へ送信したか否かを示す。また、送信フラグは、無線記憶装置1が、無線通信メモリ12が格納するユーザID、パスワード、端末機器ID、アクセサリID、時刻データを通信装置3経由でサーバ装置4へ送信し、端末機器ID、アクセサリID、時刻データをサーバ装置4のサイトに登録したか、を示す。
【0056】
なお、無線通信メモリ12は、例えば、無線記憶装置1の関連データ(不揮発性メモリ7に格納されるデータ(例えば画像データ、音データ(音楽データ、音声データ等)、映像データ等)の一部、不揮発性メモリ7に格納されるデータに関連するデータ、不揮発性メモリ7、無線記憶装置1に関するデータ)、通信装置3に関連するデータ、又は、端末機器2に装着されたアクセサリ5に関連するデータ、コントローラ8又は通信装置3等から受信したコマンドCMDを、格納してもよい。
【0057】
具体例を挙げて説明する。なお、これらは一例であって、無線通信メモリ12に格納されるデータはこれらに制限されない。
【0058】
不揮発性メモリ7に格納される画像データに関連するデータは、例えば、ファイル名データ、画像データのうちの最初又は最後の部分、又は画像データのサムネイル画像データ、ファイル生成時間データ、撮影時刻データ、データID等である。
【0059】
不揮発性メモリ7に格納される音データに関連するデータは、例えば、ファイル名データ、音データのうちの最初又は最後の部分、又は音データの再生時間データ、ファイル生成時間データ、データID等である。
【0060】
不揮発性メモリ7に関連するデータは、不揮発性メモリ7のメモリ容量のデータ、残り容量のデータ、ファイル数のデータ等である。
【0061】
無線記憶装置1に関するデータは、認識IDデータ(各無線記憶装置1に任意に割り当てられる識別用の番号、例えば製造時に割り当てられる固有の製品ID、又は、後で無線記憶装置1ごとに任意に割り付けられたID等)、又は、コメント(ユーザが、端末機器2を介して、無線記憶装置1に格納させた、無線記憶装置1に関連付けられたテキストデータ)等である。
【0062】
端末機器2に関連するデータは、端末機器2の認識IDデータ、端末機器2のファームウェアの更新情報、又は、これらの情報に基づいて生成されたフラグ情報等である。
【0063】
アクセサリ5に関連するデータは、アクセサリ5の認識IDデータ、アクセサリ5に備えられたコードに含まれるデータ、又は、そのデータから生成されたフラグ情報等である。
【0064】
電圧検波器13は、無線アンテナ6と電気的に接続されている。電圧検波器13は、無線アンテナ6から通信コントローラ9に供給される電圧を検知する。そして、電圧検波器13は、通信コントローラ9が動作可能な所定の電圧に達するまで、NFCによる通信のリセットコマンドを出す。通信コントローラ9は、このリセットコマンドを受信している間は、NFCによる通信を行わない。このリセットコマンドにより、NFCによる通信の異常起動・動作を防止することができる。電圧検波器13は所定の電圧に達している場合に、動作可能コマンドを通信コントローラ9に出力するとしてもよい。通信コントローラ9は、動作可能コマンドを受信している場合のみ、NFCによる通信を行う。
【0065】
接続部11は、例えば規格化された接続端子であり、端末機器2と接続可能である。
【0066】
図3は、本実施形態に係るコントローラ8で実行されるミラーリングを例示するフローチャートである。
【0067】
ステップV1において、コントローラ8は、無線通信メモリ12の空き領域の位置、空き領域のデータ容量、無線通信メモリ12に格納されたアクセサリIDの個数などに基づいて、無線通信メモリ12がデータを格納可能か否かを示すステータスを管理する。例えば、コントローラ8は、空き領域のデータ容量が第1のしきい値以上の場合に、無線通信メモリ12はデータを格納可能なステータスを持つとする。また、例えば、コントローラ8は、無線通信メモリ12に格納されたアクセサリIDの個数が第2のしきい値以下の場合に、無線通信メモリ12がデータを格納可能なステータスを持つとする。
【0068】
ステップV2において、コントローラ8は、不揮発性メモリ7と無線通信メモリ12とのうち少なくとも一方のメモリでミラーリング対象のデータが格納又は更新されたか判断する。
【0069】
少なくとも一方のメモリでミラーリング対象のデータが格納又は更新されていない場合、処理は終了する。
【0070】
少なくとも一方のメモリでミラーリング対象のデータが格納又は更新されている場合、ステップV3において、コントローラ8は、ステータスに基づいて、無線通信メモリ12がデータを格納可能か判断する。
【0071】
無線通信メモリ12がデータを格納可能でない場合、コントローラ8は、ステップV4において、終了又はエラー処理を実行する。エラー処理の具体例については、下記の
図12のステップT6で説明する。
【0072】
無線通信メモリ12がデータを格納可能な場合、コントローラ8は、ステップV5において、ミラーリングを実行する。例えば、コントローラ8は、不揮発性メモリ7から、ミラーリングを許可するデータとして、未移動を示す移動フラグと関連し、新しい時刻を示す時刻データと関連するデータを選択し、選択されたデータを不揮発性メモリ7から無線通信メモリ12へ移動する。このように、新しいデータを選択することで、コントローラ8は、例えば、ユーザが最近使った玩具に関連するデータを無線通信メモリ12に格納することができる。
【0073】
図4は、本実施形態に係る端末機器2の構成を例示するブロック図である。
【0074】
端末機器2は、アクセサリ保持部1310と、コード認識部1320と、メモリカード格納部1330と、スピーカ1340と、制御部1390を含む。
【0075】
メモリカード格納部1330には、外部から記憶装置、例えばメモリカードを挿入可能である。本実施形態では、メモリカード格納部1330は、無線記憶装置1、例えば、NFCチップ搭載のメモリカードを保持する。
【0076】
アクセサリ保持部1310は、例えば、外部から挿入されたアクセサリ5を保持する。なお、アクセサリ保持部1310は、外部から挿入されずにアクセサリ5を保持してもよい。例えば、アクセサリ保持部1310は、キーホルダのアクセサリ5を保持するリング状の保持具でもよい。
【0077】
アクセサリ5は、例えば、キャラクターが描かれたカードである。1枚のアクセサリ5には、例えば1つのキャラクターが描かれている。しかしながら、この場合に限定されることなく、1枚のアクセサリ5に複数のキャラクターが描かれていてもよい。1枚のアクセサリ5には、描かれたキャラクターに関する情報が記憶されている。アクセサリ5は、この情報を例えばコードの形式で持つ。しかしながら、この場合に限定されず、例えばアクセサリ5がNFCチップを含み、キャラクターに関する情報はNFCチップに格納されていてもよい。キャラクターに関する情報がNFCチップ又はNFCタグに格納される場合、後からデータの変更が可能であり、例えば、情報処理システム100上でのキャラクターのアップグレード等が容易に行える。
【0078】
描かれたキャラクターに関する情報がコードで格納されている場合には、アクセサリ5がアクセサリ保持部1310に保持されると、アクセサリ5のコードはコード認識部1320と対向する(向き合う)。
【0079】
コード認識部1320は、外部から指示を受けて、アクセサリ5のコードから、描かれたキャラクターに関する情報を読み出し、キャラクターに関する情報を無線記憶装置1に送信する。キャラクターに関する情報は、無線記憶装置1に含まれる不揮発性メモリ7の読み出すべきアドレス情報を含む。
【0080】
無線記憶装置1のコントローラ8は、キャラクターに関する情報を受けて、対応する情報を読み出す。具体的には、コントローラ8は、メモリコントローラ10に読み出し指示、アドレスを出力し、メモリコントローラ10はキャラクターに関する情報に対応するアドレスのメモリからデータを読み出し、コントローラ8に出力する。無線記憶装置1は、このデータをスピーカ1340に出力する。
【0081】
スピーカ1340は、DA変換器(図示略)を介してデータを音声データに変換して
外部に出力する。ユーザは、端末機器2に装着したアクセサリ5に対応する音声データを聞くことができる。
【0082】
なお、スピーカ1340は、単にアクセサリ5から読み出したデータに基づいて音声データを外部に出力してもよい。
【0083】
端末機器2は表示部(ディスプレイ)1350を含むとしてもよい。端末機器2は、読み出されたデータに音声データと動画データが含まれる場合には、音声データをスピーカ1340から出力し、動画データを表示部1350で表示してもよい。端末機器2は、音声データをスピーカ1340から出力することなく、動画データを表示部1350に表示してもよい。
【0084】
制御部1390は、コード認識部1320、スピーカ1340、表示部1350を制御する。また、制御部1390は、無線記憶装置1と通信する。制御部1390は、キャッシュメモリ1395を含むとしてもよい。キャッシュメモリ1395は、一時的にデータを格納する。
【0085】
図5は、本実施形態に係る通信装置3の第1の構成を例示するブロック図である。通信装置3は、例えばスマートフォン、PDA(Personal Digital Assistant)、タブレット端末、等の無線通信機能を備える装置である。
【0086】
通信装置3は、バッテリ部1070と、無線アンテナ1075と、通信コントローラ1080と、制御部1085と、記憶部1090と、表示部1095と、入力部1100と、無線通信部1105と、撮影部1110と、スピーカ1115とを備える。なお、通信コントローラ1080と制御部1085とは1つのコントローラとして実現されてもよい。
【0087】
通信装置3は、バッテリ部1070から供給される電力により、動作及び通信可能である。
【0088】
通信装置3は、例えばNFCインタフェースに沿って、データを送受信可能である。なお、通信装置3は、他の無線通信インタフェースを用いてもよい。
【0089】
バッテリ部1070は、通信装置3に電力を供給する電源である。バッテリ部1070は、例えば電池である。バッテリ部1070は、乾電池、蓄電池、燃料電池などでもよい。より具体的には、バッテリ部1070は、リチウムイオン電池等を用いてもよい。バッテリ部1070は、通信装置3の外部にあってもよく、例えば商用電源に接続されたACアダプタ等でもよい。
【0090】
無線アンテナ1075の動作可能な周波数帯は、NFCに対応する所定の周波数帯に設定されている。
【0091】
無線アンテナ1075は、コマンドCMD、アドレスADD、データDATを受信し、通信コントローラ1080に受信したデータを出力する。無線アンテナ1075は、通信コントローラ1080から入力されたコマンドCMD、アドレスADD、データDATを出力する。無線アンテナ1075は、例えば、PCBパターンアンテナである。
【0092】
通信コントローラ1080は、無線アンテナ1075を制御する。通信コントローラ1080は、制御部1085から受信したコマンドCMD、アドレスADD、データDAT等を、無線アンテナ1075経由で出力可能である。通信コントローラ1080は、無線アンテナ1075が受信したデータを制御部1085へ出力可能である。
【0093】
制御部1085は、例えば、入力部1100、無線通信部1105、撮影部1110、無線記憶装置1からの入力に基づいて、各部の諸動作を制御する。制御部1085は、入力されたデータ、またはそれらのデータの計算結果に基づいて、各部を制御し、必要に応じて各部にコマンド等を出力する。
【0094】
制御部1085は、例えば、半導体チップ、基板上に形成された回路、又はそれらの1つ又は複数の組合せである。なお、制御部1085は、一時的にデータを蓄えるキャッシュメモリとレジスタとのうちの少なくとも一方を備えてもよい。
【0095】
制御部1085は、通信コントローラ1080へコマンドCMD、アドレスADD、データDAT等を無線アンテナ1075へ出力可能である。制御部1085は、無線アンテナ1075が受信した、コマンドCMD、アドレスADD、データDAT、無線記憶装置1から読み取ったデータを受け取る。
【0096】
制御部1085は、無線記憶装置1へのデータを書き込む際に、各部から入力されたデータ、又はそれらのデータの計算結果と、書込みコマンドCMD、アドレスADDを通信コントローラ1080に出力する。
【0097】
制御部1085は、各部と電気的につながっており、各部と電気的に通信する。つまり、制御部1085は、各部からデータを受け取り、そのデータ又はそのデータの計算結果を出力することが可能である。例えば、制御部1085は、撮影部1110が撮影した撮影データに強調表示を施した合成画像データを計算(生成)し、表示部1095へ出力可能である。例えば、制御部1085は、記憶部1090から読み出した画像データを基に合成画像データを計算(生成)し、表示部1095へ出力可能である。これらは一例であって、制御部1085は、各部からのデータを受け取り、そのデータの計算結果を出力可能である。
【0098】
記憶部1090は、制御部1085との通信に基づいて、記憶したデータを制御部1085へ出力する。また、記憶部1090は、制御部1085との通信に基づいて制御部1085から受信したデータを記憶する。記憶部1090は、例えばメモリコントローラと不揮発性メモリである。不揮発性メモリとしては、不揮発性メモリ7と同様に、様々なメモリが用いられる。メモリコントローラは、不揮発性メモリを制御する。記憶部1090は、例えばHDD(Hard Disk Drive)、又は、SSD(Solid State Disk)などでもよい。
【0099】
表示部1095は、制御部1085から受け取ったデータをユーザが認識できる形式で出力する。表示部1095は、例えばディスプレイである。ユーザは、ディスプレイの表示を視覚により認識可能である。表示部1095は、具体的には、液晶ディスプレイ、プラズマディスプレイ、有機ELディスプレイ、三次元ディスプレイ等、種々のディスプレイを用いてもよい。表示部1095は、制御部1085から受けたデータをディスプレイに表示する。表示部1095は、例えば、撮影部1110が撮影した画像又は動画データを、およそリアルタイムに表示可能である。
【0100】
入力部1100は、ユーザの入力を入力データとして、制御部1085へ出力する。入力部1100は、例えばディスプレイに設けられたタッチパネルである。ユーザがディスプレイ上の表示を押すと、入力部1100はタッチパネル上の押された位置を検知し、その位置情報を入力データとして制御部1085へ出力する。入力部1100は、具体的には、マトリクス状に配置されたスイッチ、抵抗膜方式、表面弾性波方式、赤外線方式、電磁誘導方式、静電容量方式等の各種のタッチパネル、を用いてもよい。
【0101】
入力部1100は、例えばマイクでもよい。ユーザが音声を発すると、入力部1100は、音声を検知し、音声変換により入力データを抽出し、制御部1085へ出力してもよい。
【0102】
無線通信部1105は、無線アンテナ及び無線コントローラを含む。無線通信部1105は、外部と無線通信により、データの送受信を行う。無線通信部1105は、外部から受信したデータを制御部1085に出力する。無線通信部1105は、制御部1085から受けたデータを外部へ送信する。
【0103】
撮影部1110は、静止画、動画、又はその両方を撮影可能である。撮影部1110は、撮影データ(画像データ)、つまり静止画又は動画データを制御部1085に出力する。撮影部1110は、無線記憶装置1の表面に配置されたコードを撮影可能としてもよい。撮影部1110は、例えばカメラである。より具体的には、撮影部1110は、固体撮影素子、例えば、CCD(Charge Coupled Device)センサ、CMOS(Complementary Metal Oxide Semiconductor)センサを用いたカメラである。
【0104】
スピーカ1115は、制御部1085から入力された音データを再生する。
【0105】
図6は、本実施形態に係る通信装置3の第2の構成を例示するブロック図である。この
図6に例示される通信装置3は、ステーション装置である。
【0106】
通信装置3は、NFC送受信部1610、表示部(ディスプレイ)1620、スピーカ1630、入力部1640、記憶部1650、通信部1660、制御部1670を含む。
【0107】
NFC送受信部1610は、制御部1670の指示にしたがって、通信装置3の外部とNFC通信する。例えば、NFC送受信部1610は、無線記憶装置1とNFC通信する。
【0108】
表示部1620は、例えば、液晶ディスプレイ、有機ELディスプレイ等、任意のディスプレイである。表示部1620は、例えばNFC通信中にNFC通信中である旨を表示し、通信が完了したときに通信が完了した旨を表示する。
【0109】
スピーカ1630は、制御部1670の指示にしたがって、音を鳴らす。
【0110】
入力部1640は、例えば、キーボード又はボタンである。または、表示部1620がディスプレイであり、タッチパネルが入力部1640としてもよい。
【0111】
記憶部1650は、例えば、HDD、SSD、フラッシュメモリ等任意の記憶素子である。記憶部1650は、例えば、外部に送信するデータを格納する。このデータとしては、例えばキャラクターの音声データ、動画データ等が挙げられる。
【0112】
通信部1660は、制御部1670の指示にしたがって、有線又は無線の通信を介して、例えば、通信装置3の外部のサーバ装置4と通信する。通信部1660は、外部のサーバ装置4から記憶部1650へ格納されるデータを取得する。
【0113】
制御部1670は、NFC送受信部1610、表示部1620、スピーカ1630、入力部1640、記憶部1650、通信部1660を制御する。
【0114】
図7は、本実施形態に係るアクセサリ5を例示するブロック図である。
【0115】
図7(a)は、アクセサリ5の一方の面(表面)を例示する平面図である。
【0116】
図7(b)は、アクセサリ5の他方の面(裏面)を例示する平面図である。
【0117】
アクセサリ5は、例えば、キャラクターとコード1710を備える。コード1710は、端末機器2に備えられているコード認識部1320を用いて検知可能である。
【0118】
図8は、本実施形態に係る不揮発性メモリ7に格納されるデータD1を例示するデータ構造図である。
【0119】
コントローラ8は、メモリコントローラ10経由で、不揮発性メモリ7のデータD1を管理する。
【0120】
データD1は、ユーザのユーザIDとパスワードを含む。なお、無線通信メモリ12がパスワードを格納している場合には、データD1はパスワードを含まなくてもよい。
【0121】
ユーザIDとパスワードとは、ユーザの使用した端末機器IDと関連付けられる。
【0122】
ユーザが新しい端末機器2に無線記憶装置1を搭載するたびに、新しい端末機器IDがユーザIDとパスワードとに対して関連付けられる。
【0123】
ユーザが端末機器2に新しいアクセサリ5を装着するたびに、新しいアクセサリIDが端末機器IDに関連付けられる。
【0124】
新しいアクセサリIDが追加されると、新しいアクセサリIDの格納時刻を示す時刻データが、当該新しいアクセサリIDに関連付けられる。
【0125】
本実施形態では、データD1は、互いに関連付けられているユーザID、パスワード、端末機器ID、アクセサリID、時刻データが、不揮発性メモリ7から無線通信メモリ12へ移動されたか否かを示す移動フラグを、含む。
【0126】
図9は、本実施形態に係る無線通信メモリ12に格納されるデータD2を例示するデータ構造図である。
【0127】
コントローラ8は、例えば、無線通信メモリ12の格納データ量に余裕がある場合(格納されているデータ量がしきい値以下)に、不揮発性メモリ7のD1の一部を選択又は全部を抽出し、選択又は抽出されたデータを、無線通信メモリ12に格納する。すなわち、コントローラ8は、通信コントローラ9経由で、無線通信メモリ12のデータD2を読み出し、又は、更新する。
【0128】
データD2は、例えば、不揮発性メモリ7のD1の一部又は全部を含む。具体的には、データD2は、ユーザのユーザIDとパスワードを含む。
【0129】
なお、データD2は、データD1の移動フラグに代えて、互いに関連付けられているユーザID、パスワード、端末機器ID、時刻データが無線通信メモリ12から通信装置2へ送信されたか否かを示す送信フラグを、含む。
【0130】
データD2では、送信フラグにより、無線通信メモリ12から通信装置3へ送信されたデータを識別可能である。しかしながら、データD2のうち、無線通信メモリ12から通信装置3へ送信されることによって不要となったデータは、データD2から削除されてもよい。
【0131】
図10は、本実施形態に係るサーバ装置4に格納されるデータD3を例示するデータ構造図である。
【0132】
サーバ装置4は、通信装置3から、ユーザID、パスワード、端末装置ID、アクセサリID、時刻データを受信する。
【0133】
サーバ装置4のデータD3は、サイトに登録されているユーザごとのユーザIDとパスワードと管理データとを含む。管理データは、例えば、ユーザの氏名、生年月日、住所、電話番号、年齢、などの個人情報を含む。
【0134】
サーバ装置4は、通信装置3から、ユーザID、パスワード、端末機器ID、アクセサリID、時刻データを受信すると、受信したユーザID及びパスワードに基づいて自動でサイトに対するログインを行い、受信した端末機器ID、アクセサリID、時刻データを、対応するユーザID及びパスワードと関連付けてデータD3に登録する。
【0135】
これにより、サイトの運営者は、どのユーザがどの端末機器、どのアクセサリを利用したかを認識できる履歴データを得ることができる。
【0136】
図11は、本実施形態に係るユーザIDとパスワードの設定処理を例示するフローチャートである。
【0137】
ステップS1において、通信装置3は、ユーザからユーザIDとパスワードとを受ける。
【0138】
ステップS2において、通信装置3は、ユーザIDとパスワードとを無線記憶装置1の無線通信メモリ12の秘匿領域に格納することを指示する。
【0139】
ステップS3において、無線記憶装置1は、ユーザIDとパスワードとを無線記憶装置1の無線通信メモリ12の秘匿領域に格納する。本実施形態においては、上記
図8で説明したように、無線通信メモリ12のみではなく、不揮発性メモリ7の秘匿領域に対しても、ユーザIDとパスワードとが格納される。なお、不揮発性メモリ7には、ユーザIDは格納されるがパスワードは格納されなくてもよい。
【0140】
なお、秘匿領域とは、権限を有するユーザ又は装置によってのみ読み出し及び書き込みが許可され、権限を有さないユーザ又は装置による読み出し及び書き込みが禁止される領域とする。このような不揮発性メモリメモリ7の秘匿領域と無線通信メモリ12の秘匿領域とに対するアクセスの制限を、例えばコントローラ8が行ってもよい。例えば、メモリコントローラ10が、不揮発性メモリ7の秘匿領域に対するアクセスの制限を行ってもよい。例えば、通信コントローラ9が、無線通信メモリ12の秘匿領域に対するアクセスの制限を行ってもよい。
【0141】
図12は、本実施形態に係る端末機器IDとアクセサリIDとの登録処理を例示するフローチャートである。
【0142】
ステップT1において、ユーザは、端末機器2にアクセサリ5を装着する。
【0143】
ステップT2において、端末機器2は、アクセサリ5に付されている端末機器IDとアクセサリIDとを認識する。例えば、端末機器2は、アクセサリ5に付されているットコード、バーコード、2次元バーコードなどをセンサ又はリードデバイスにより読み取り、端末機器IDとアクセサリIDを取得する。
【0144】
ステップT3において、端末機器2は、端末機器IDとアクセサリIDとを格納するための指示を無線記憶装置1に送る。
【0145】
ステップT4において、無線記憶装置1は、端末機器2から端末機器IDとアクセサリIDとを受け、不揮発性メモリ7のデータD1に、ユーザID及びパスワードと関連付けられた端末機器ID及びアクセサリIDを格納する。
【0146】
ステップT5において、無線記憶装置1は、無線通信メモリ12に空き容量があり、無線通信メモリ12がデータを格納可能か否か判断する。
【0147】
無線通信メモリ12がデータを格納可能でない場合、ステップT6において、無線記憶装置1は処理を終了するか、又は、エラー処理を実行する。例えば、エラー処理は、端末機器2又は通信装置3に対して、サーバ装置4のサイトへアクセサリIDを登録することを促す音の出力又は画面の表示を指示する処理としてもよい。これにより、無線通信メモリ12から指示を受けた端末機器2又は通信装置3は、サイトへアクセサリIDを登録することを促す音の出力又は画面の表示を行う。ユーザは、音の出力又は画面の表示を受けて、サイトへアクセサリIDを登録する作業を開始することができる。なお、エラー処理により、無線記憶装置1自体がユーザに対してサイトへアクセサリIDを登録することを促す処理を実行してもよい。
【0148】
無線通信メモリ12がデータを格納可能な場合、ステップT7において、無線記憶装置1は、不揮発性メモリ7のデータD1のうち、未移転を示す移転フラグに関連付けられている端末機器IDとアクセサリIDと時刻データとを選択し、当該端末機器IDとアクセサリIDと時刻データとを、対応するユーザID及びアクセサリIDに関連付けて無線通信メモリ12のD2に格納する。
【0149】
なお、無線記憶装置1は、不揮発性メモリ7のデータD1のうち、未移転を示す移転フラグと関連し、かつ、最新の時刻データと関連する端末機器IDと、当該端末機器IDに関連するアクセサリID及び時刻データとを、移転対象として選択してもよい。
【0150】
ステップT8において、無線記憶装置1は、無線通信メモリ12のうち、未送信を示す送信フラグと関連するユーザID、パスワード、端末機器ID、アクセサリID、時刻データを選択し、選択されたユーザID、パスワード、端末機器ID、アクセサリID、時刻データを、通信装置3へNFCにより送信する。
【0151】
ステップT9において、通信装置3は、無線記憶装置1から、NFCにより、ユーザID、パスワード、端末機器ID、アクセサリID、時刻データを受信する。
【0152】
ステップT10において、通信装置3は、サーバ装置4のサイトをアクセスし、ユーザID、パスワードを用いてサービスサイトへログインを行う。
【0153】
本実施形態において、通信装置3又は通信装置3で実行されるアプリケーションプログラムは、通信装置3がサーバ装置4のサイトへ接続するための例えばURL(Uniform Resource Locator)などの情報を管理しているとする。しかしながら、サイトへ接続するための情報は、例えば、無線記憶装置1の不揮発性メモリ7又は無線通信メモリ12が保持しており、通信装置3が無線記憶装置1からNFCにより受信してもよい。
【0154】
ステップT11において、通信装置3は、ユーザID及びパスワードに対応する端末機器ID及びアクセサリIDをサーバ装置4へ送信し、サービスサイトへのログインを指示し、その後、端末機器ID、アクセサリID、時刻データの登録を指示する。
【0155】
図13は、本実施形態に係る無線記憶装置1の無線通信メモリ12がデータを格納可能でない場合の処理を例示するフローチャートである。この
図13の処理は、上記
図3のステップV4又は上記
図12のステップT6に代えて実行される。
【0156】
ステップW1において、無線記憶装置1は、無線通信メモリ12がデータを格納可能なステータスではないことを示す信号を通信装置3に送信する。
【0157】
ステップW2において、通信装置3は、通信装置3から受信した信号に基づいて、送信済みを示す送信フラグに関連するデータの削除を、無線記憶装置1へ指示する。
【0158】
ステップW3において、無線記憶装置1は、無線通信メモリ12から、送信済みを示す送信フラグに関連するデータを、削除する。
【0159】
図14は、本実施形態に係る無線記憶装置1から通信装置3へのデータ送信を例示するフローチャートである。この
図14は、上記
図12のステップT8及びステップT9に相当する。
【0160】
ステップU1において、通信装置3は、サーバ装置4への登録に必要なデータの送信指示を無線記憶装置1に送信する。
【0161】
ステップU2において、無線記憶装置1は、無線通信メモリ12のデータD2をチェックする。例えば、無線記憶装置1は、無線通信メモリ12のデータD2のうち、未送信を示す送信フラグに関連する端末機器ID、アクセサリID、時刻データを認識する。
【0162】
ステップU3において、無線記憶装置1は、無線通信メモリ12のデータD2が未送信のデータを含むか否か判断する。例えば、無線通信メモリ12の各データは、送信済みか否かを示す送信フラグを関連付けられている。したがって、無線記憶装置1のコントローラ8は、無線通信メモリ12の各データに関連する送信フラグを順次参照することで、データD2に未送信のデータが含まれているか否か判断可能である。
【0163】
データD2が未送信のデータを含む場合、ステップU4において、無線記憶装置1は、未送信と判断された端末機器ID、アクセサリID、時刻データと、対応するユーザID及びパスワードとを、NFCにより、通信装置3へ送信する。その後、処理はステップU9へ移る。
【0164】
データD2が未送信のデータを含まない場合、ステップU5において、無線記憶装置1は、無線通信メモリ12のデータD2から、送信済みと判断された端末機器ID、アクセサリID、時刻データを削除する。
【0165】
なお、端末機器IDが複数のアクセサリIDと関連し、複数のアクセサリIDのそれぞれが複数の送信フラグと関連する場合、無線記憶装置1は、端末機器IDが複数のアクセサリIDを介して関連する複数の送信フラグの全てが送信済みを示す場合に、端末機器IDをデータD2から削除してもよい。
【0166】
これにより、無線通信メモリ12に空き領域を割り当てることができる。
【0167】
ステップU6において、無線記憶装置1は、不揮発性メモリ7のデータD1のうち、未移動を示す移動フラグに関連するユーザID、パスワード、端末機器ID、アクセサリID、時刻データを読み出す。
【0168】
ステップU7において、無線記憶装置1は、無線通信メモリ12のデータD2へ、不揮発性メモリ7から読み出された端末機器ID、アクセサリID、時刻データを、対応するユーザID、パスワード、未送信を示す送信フラグと関連付けて格納する。
【0169】
ステップU8において、無線記憶装置1は、無線通信メモリ12に格納されているユーザID、パスワード、端末機器ID、アクセサリID、時刻データを、NFCにより送信する。
【0170】
例えば、通信コントローラ9は、上記のステップU8のNFCによる送信後、通信装置3から、送信されたデータに関連する送信フラグの変更コマンド、又は、送信されたデータの削除コマンドを受信する。すると、通信コントローラ9は、通信装置3から受信したコマンドにそって、無線通信メモリ12において送信されたアクセサリIDと送信済みを示す送信フラグとを関連付け、又は、送信されたアクセサリIDを削除する。
【0171】
また、例えば、コントローラ8は、上記のステップU8のNFCによる送信後、通信装置3から、通信コントローラ9経由で、送信されたデータに関連する送信フラグの変更コマンド、又は、送信されたデータの削除コマンドを受信する。すると、コントローラ8は、受信したコマンドにそって、通信コントローラ9へ、送信されたアクセサリIDと送信済みを示す送信フラグとを関連付けることを指示し、又は、送信されたアクセサリIDを削除することを指示する。この指示により、通信コントローラ9は、無線通信メモリ12において送信されたアクセサリIDと送信済みを示す送信フラグとを関連付け、又は、送信されたアクセサリIDを削除する。
【0172】
通信コントローラ9又はコントローラ8は、送信フラグの更新を1件のデータ送信ごとに実行してもよく、複数件のデータ送信に相当する送信フラグの更新をまとめて行うとしてもよい。
【0173】
通信コントローラ9又はコントローラ8は、無線通信メモリ12において未送信を示す送信フラグに関連する全てのデータを送信した場合に、送信終了を検知し、送信フラグの更新又はデータの削除を実行してもよい。
【0174】
通信コントローラ9又はコントローラ8は、電源供給が所定のレベルより低下した場合に、通信コントローラ9と通信装置3との間のNFCによる通信が終了すると判断し、送信フラグの更新又はデータの削除を実行してもよい。
【0175】
その他、コントローラ8のファームウェアが、又は、無線通信のプロトコルにしたがう通信コントローラ9が、設定されたタイミングで、無線通信メモリ12の送信フラグの更新又はデータの削除を行うとしてもよい。
【0176】
ステップU9において、通信装置3は、無線記憶装置1から、ユーザID、パスワード、端末機器ID、アクセサリID、時刻データを、NFCにより受信する。
【0177】
なお、上記ステップU5において、無線記憶装置1は、送信済みと判断された端末機器ID及びアクセサリIDを削除するとしている。しかしながら、これに代えて、無線記憶装置1のコントローラ8は、送信済みを示す送信フラグに関連する端末機器ID及びアクセサリIDの格納領域を、上書き可能な領域として管理し、他のデータを上書きしてもよい。
【0178】
上記ステップU8において、無線記憶装置1は、通信装置3へ、無線通信メモリ12のデータD2のうち、未送信を示す送信フラグに関連するユーザID及びパスワードと、未送信を示す送信フラグに関連する複数の端末機器ID、アクセサリID、時刻データの組み合わせを、NFCにより、通信装置3へ一括送信してもよい。この場合、上記ステップU9において、通信装置3は、無線記憶装置1から、ユーザID及びパスワードと、複数の端末機器IDアクセサリID、時刻データの組み合わせを、NFCにより、受信する。これにより、通信装置3は、サーバ装置4のサイトへ、まとめて複数の端末機器ID、アクセサリID、時刻データを登録することができ、ユーザの作業労力をより軽減することができる。
【0179】
また、ユーザは、上記の
図14の処理を繰り返し指示可能としてもよい。例えば、上記ステップU9の後、ユーザは、通信装置3を操作し、他の未登録のデータに対する登録処理を指示する。すると、通信装置3は、再びステップU1を実行する。
【0180】
図15は、本実施形態に係る不揮発性メモリ7のデータD11,D12の移動前と移動後の第1の状態を例示するデータ構造図である。この
図15では、データが2つの場合を例示しているが、1つ又は3以上でも同様である。
【0181】
不揮発性メモリ7は、データD11,D12を格納する。データD11,D12は、それぞれ、ヘッダ、ユーザID、パスワード、端末機器ID、アクセサリID、時刻データ、移動フラグ、誤り訂正符号を含む。
【0182】
例えば、誤り訂正符号は、チェックサムのような符号である。コントローラ8は、例えば、誤り符号を、関連するヘッダ、ユーザID、パスワード、端末機器ID、アクセサリID、時刻データの誤り訂正に用いる。
【0183】
データD11で、移動フラグは移動済みを示す「1」であり、データD12で、移動フラグは未移動を示す「0」である。
【0184】
ここで、コントローラ8は、データD12を不揮発性メモリ7から無線通信メモリ12へ移動すると、データD12の移動フラグを「1」に変更する。
【0185】
図16は、本実施形態に係る不揮発性メモリ7のデータD13,D14の移動前と移動後の第2の状態を例示するブロック図である。この
図16では、データが2つの場合を例示しているが、1つ又は3以上でも同様である。
【0186】
不揮発性メモリ7は、データD13,D14を格納する。データD13,D14は、それぞれ、ヘッダ、ユーザID、パスワード、端末機器ID、アクセサリID、時刻データ、誤り訂正符号を含む。
【0187】
さらに、不揮発性メモリ7は、データD13に関連する移動フラグF1、データD14に関連する移動フラグF2を含むデータFを格納する。
【0188】
この
図16の例では、不揮発性メモリ7が、それぞれのデータD13,D14に関連する移動フラグF1、F2をまとめてデータD13,D14と別の領域に格納する。
【0189】
データD13に関連する移動フラグF1は、移動済みを示す「1」であり、データD14に関連する移動フラグF2は、未移動を示す「0」である。
【0190】
ここで、コントローラ8は、データD14を不揮発性メモリ7から無線通信メモリ12に移動すると、データD14に関連する移動フラグF2を「1」に変更する。
【0191】
上記の
図15及び
図16と同様のデータ構造は、不揮発性メモリ7のみではなく、無線通信メモリ12でも適用できる。しかしながら、この場合、不揮発性メモリ7のデータの移動フラグは、無線通信メモリ12のデータの送信フラグに代わる。
【0192】
以上のような構成及び処理を実行する情報処理システム100の全体動作について説明する。
【0193】
ユーザは、端末機器2に、様々なアクセサリ5を装着可能である。アクセサリ5には、アクセサリ5を識別するアクセサリIDが付されている。端末機器2は、アクセサリ5に付されているアクセサリIDを取得する。端末機器2によるアクセサリIDの取得には、ビットコード、バーコード、2次元バーコードなどが用いられてもよい。
【0194】
端末機器2は、無線記憶装置1と有線インタフェースにより通信を行い、端末機器IDとアクセサリIDとを送信する。
【0195】
無線記憶装置1は、受信された端末機器IDとアクセサリIDとを、不揮発性メモリ7に格納する。無線記憶装置1は不揮発性メモリ7から通信コントローラ9の無線通信メモリ12へ端末機器IDとアクセサリIDとを移動する。無線通信メモリ12は、ユーザIDと、パスワードと、端末機器IDと、アクセサリIDとを関連付けたデータD2を格納する。
【0196】
通信装置3は、無線通信により、無線記憶装置1から無線通信メモリ12に格納されているデータD2に含まれているユーザID、パスワード、端末機器ID、アクセサリIDを受信する。そして、通信装置3は、ユーザID、パスワードを用いてサーバ装置4によって提供されるサイトへログインし、端末機器ID、アクセサリIDを登録する。
【0197】
本実施形態において、無線記憶装置1が暗号鍵を備え、通信装置3が復号鍵を備え、無線記憶装置1から通信装置3へ送信されるデータは、暗号化されていてもよい。これにより、通信のセキュリティを向上させることができる。
【0198】
以上説明した本実施形態において、無線記憶装置1は、クラウドサービスのサーバ装置4にアクセスするためのURL情報、ユーザのログイン情報、ユーザが使用する少なくとも1つの端末機器2の端末機器ID、ユーザが端末機器2に装着する少なくとも1つのアクセサリ5のアクセサリID、を保持する。通信装置3は、URL情報を受け取り、ログイン情報を用いてサーバ装置4にアクセスする。具体的には、通信装置3は、サーバ装置4へログインが行われる場合に、無線記憶装置1からログイン情報を読み出し、ログイン情報をサーバ装置4へ送信する。
【0199】
したがって、ユーザは、URL情報を用いてサイトへアクセスし、ログイン作業及び登録作業を行うことなく、無線記憶装置1と通信装置3とをNFCにより通信させることで、端末機器IDとアクセサリIDとをサイトへ登録することができる。その結果、ログイン作業及び登録作業にかかるユーザの作業負担を軽減することができる。
【0200】
本実施形態において、ユーザは無線記憶装置1を玩具などの端末機器2に装着する。すると、無線記憶装置1が玩具のコンテンツデータを格納することができ、さらに、通信装置3を介して、玩具と玩具特有のコンテンツを提供するクラウドサービスとを連携させることができる。これにより、ユーザに提供されるサービスを向上させることができる。サイトの運営者は、玩具とクラウドサービスとを連携させることにより、どのユーザが、いつ、どんな玩具で遊んだかを一元管理することができ、集客及びマーケティングに活用することができる。
【0201】
[第2の実施形態]
本実施形態においては、上記の第1の実施形態の変形例について説明する。
【0202】
図17は、本実施形態に係る無線記憶装置1の無線通信メモリ12の領域を例示するブロック図である。
【0203】
無線通信メモリ12は、例えば、領域E1と領域E2とを含む。
【0204】
領域E1は、NFCの規格に準拠したフォーマットであるNDEF(NFC Data Exchange Format)に基づいて確保されている。
【0205】
この領域E1に格納されているデータは、特に指定されなくても、NFCによって無線記憶装置1から通信装置3へ送信される。
【0206】
したがって、領域E1に、NFCで通信装置3へ送信すべきデータが格納されてもよい。
【0207】
例えば、無線記憶装置1と通信装置3との間でデータを通信するための専用のアプリケーションプログラムが通信装置3にインストールされていなくても、領域E1に、サイトに接続するための情報、ユーザID、パスワード、端末機器ID、アクセサリIDが格納されていることにより、通信装置3は、これらのデータをNFCにより受信することができる。
【0208】
例えば、無線記憶装置1と通信装置3との間でデータを通信するための専用のアプリケーションソフトウェアが通信装置3にインストールされている場合には、領域E1と領域E2とのいずれかに、サイトに接続するための情報、ユーザID、パスワード、端末機器ID、アクセサリIDが格納されていれば、通信装置3は、これらのデータをNFCにより受信することができる。
【0209】
以上説明したように、本実施形態においては、NDEFを用いることで、NFCに関連する処理を簡略化することができる。
【0210】
[第3の実施形態]
本実施形態においては、上記第1及び第2の変形例について説明する。本実施形態は、ミラーリングを具体的に説明する。
【0211】
ミラーリングのタイミングは、上述したように、例えば無線記憶装置1の通電時である。例えば、無線記憶装置1と端末機器2とが電気的に接続し、ユーザが端末機器2にアクセサリ5を装着するタイミングで、無線記憶装置1はミラーリングを実行してもよい。その後、無線記憶装置1と端末機器2とが電気的に接続した状態で、ユーザが端末機器2に他のアクセサリ5を装着するたびに、無線記憶装置1はミラーリングを実行してもよい。すなわち、例えば、無線記憶装置1は、端末機器2がアクセサリ5に対応する音を出力するタイミングでミラーリングを行ってもよい。
【0212】
無線記憶装置1は、端末機器2と接続されていない状態でも通信装置3と通信する場合がある。このため、無線記憶装置1は、端末機器2から電源供給を受けていない場合であっても、ミラーリングなどの処理を実行可能とする。
【0213】
本実施形態では、バッファメモリを用いてミラーリングを実行するか否か判断する場合を例として説明する。しかしながら、例えば、無線記憶装置1は、通信装置3からのコマンドにそって、ミラーリングを実行してもよい。また、無線記憶装置1は、各データに対して、当該データが更新されたか否かを検知可能とするミラーリングフラグを関連付け、更新されたことを示すミラーリングフラグに関連するデータに対してミラーリングを実行してもよい。
【0214】
図18は、本実施形態に係る不揮発性メモリ7と無線通信メモリ12との関係を例示するブロック図である。
【0215】
コントローラ8は、端末機器2から端末機器IDとアクセサリIDとを受信すると、メモリコントローラ10経由で、このデータを特定の拡張子を持つ不揮発性メモリ7のファイル71に含める。ファイル71は、例えば上記
図8のデータD1に相当する。
【0216】
無線通信メモリ12は、ミラーエリア12A、ミラーバッファエリア12B、ファイルバッファエリア12Cを含む。
【0217】
コントローラ8は、ファイル71のデータとミラーエリア12Aのデータとをミラーリングする。
【0218】
ミラーバッファエリア12Bは、ミラーエリア12Aの前回(更新前)のデータを格納する。
【0219】
ファイルバッファエリア12Cは、ファイル71の前回(更新前)のデータを格納する。
【0220】
ミラーバッファエリア12B、ファイルバッファエリア12Cは、不揮発性メモリ7において特定の拡張子を持つファイル71のミラー先となる領域である。
【0221】
コントローラ8は、ミラーリングにより、不揮発性メモリ7のファイル71と無線通信メモリ12におけるミラーエリア12Aとの間で、データD15の同一性を確保する。データD15は、ヘッダD151、データD152、誤り訂正符号D153を含む。データD152は、例えば、ユーザID、パスワード、端末機器ID、アクセサリID、時刻データを含む。
【0222】
図19は、本実施形態に係る無線通信メモリ12にデータが格納された場合のミラーリングを例示する概念図である。
【0223】
ユーザは、通信装置3と無線記憶装置1とを近づける。すると、無線通信メモリ12のミラーエリア12Aは、通信装置3からのデータを格納する。
【0224】
コントローラ8は、ミラーエリア12Aとミラーバッファエリア12Bとを比較し、変化があるか判断する。
【0225】
ミラーエリア12Aとミラーバッファエリア12Bとの間で変化がない場合、コントローラ8は、ミラーエリア12A、ミラーバッファエリア12B、ファイルバッファエラ12Cはそのままの状態を維持する。
【0226】
ミラーエリア12Aとミラーバッファエリア12Bとの間で変化がある場合、コントローラ8は、ミラーエリア12Aのデータを、不揮発メモリ7におけるファイル71にコピーし、ミラーエリア12Aのデータをミラーバッファエリア12Bにコピーする。
【0227】
例えば、ユーザが通信装置3と無線記憶装置1とを近づけることで、ユーザは、通信装置3で現在の端末機器2のバージョンを確認することができる。ユーザは、サーバ装置4のサイトを簡単にアクセスすることができる。ユーザは、端末機器2のモードを切り替えることができる。具体的には、ユーザは、ミラーリング対象のファイル71の一部を更新し、その後無線記憶装置1を使って端末機器2を更新することができ、アクセサリ5に応じて出力される音を変化させることができる。
【0228】
図20は、本実施形態に係る不揮発性メモリ12にデータが格納された場合のミラーリングを例示する概念図である。
【0229】
ユーザは、端末機器2にアクセサリ5を装着し、端末機器2のスロットに無線記憶装置1を挿入する。すると、コントローラ8は、端末機器ID及びアクセサリIDなどを含むデータを不揮発性メモリ7のファイル71内に含める。
【0230】
コントローラ8は、ファイル71のデータとファイルバッファエリア12Cのデータとを比較し、変化があるか判断する。
【0231】
ファイル71とファイルバッファエリア12Cとの間で変化がない場合、コントローラ8は、ミラーエリア12A、ミラーバッファエリア12B、ファイルバッファエラ12Cはそのままの状態を維持する。
【0232】
ファイル71とファイルバッファエリア12Cとの間で変化がある場合、コントローラ8は、ファイル71のデータをミラーエリア12Aにコピーし、ファイル71のデータをファイルバッファエリア12Cにコピーする。
【0233】
このように、ユーザは、端末機器2で得られるデータを、無線記憶装置1の不揮発性メモリ7、無線通信メモリ12、通信装置3へ移動させることで、データの追加を行うことができる。
【0234】
図21は、本実施形態に係るコントローラ8で実行されるミラーリングを例示するフローチャートである。
【0235】
コントローラ8は、ステップW1において、不揮発性メモリ7のファイル71のデータとミラーエリア12Aのデータとを比較し、ステップW2において、変化があるか判断する。
【0236】
コントローラ8は、不揮発性メモリ7のファイル71のデータとミラーエリア12Aのデータとの間で変化がないと判断した場合、処理を終了する。
【0237】
コントローラ8は、不揮発性メモリ7のファイル71のデータとミラーエリア12Aのデータとの間で変化があると判断した場合、無線通信メモリ12で変更があったのか、不揮発性メモリ7のファイル71で変更があったのか、判断するために、処理をステップW3へ進める。
【0238】
次に、コントローラ8は、ステップW3において、不揮発性メモリ7のファイル71のデータとファイルバッファエリア12Cのデータとを比較し、ステップW4において、変化があるか判断する。
【0239】
コントローラ8は、不揮発性メモリ7のファイル71のデータとファイルバッファエリア12Cのデータとの間で変化がないと判断した場合、処理をステップW6に進める。
【0240】
コントローラ8は、不揮発性メモリ7のファイル71のデータとファイルバッファエリア12Cのデータとの間で変化があると判断した場合、ステップW5において、不揮発性メモリ7のファイル71のデータをミラーエリア12Aにコピーし、不揮発性メモリ7のファイル71のデータをファイルバッファエリア12Cにコピーする。
【0241】
次に、コントローラ8は、ステップW6において、ミラーエリア12Aのデータと、ミラーバッファエリア12Bのデータとを比較し、ステップW7において、変化があるか判断する。
【0242】
コントローラ8は、ミラーエリア12Aのデータとミラーバッファエリア12Bのデータとの間で変化がないと判断した場合、処理を終了する。
【0243】
コントローラ8は、ミラーエリア12Aのデータとミラーバッファエリア12Bのデータとの間で変化があると判断した場合、ミラーエリア12Aのデータを不揮発性メモリ7のファイル71にコピーし、ミラーエリア12Aのデータをミラーバッファメモリ12Bにコピーする。
【0244】
なお、本実施形態において、無線通信メモリ12へのデータの格納と、不揮発性メモリ7のファイル71へのデータの格納とが同時に起こった場合には、通信コントローラ9がNFCの処理を実行し、次にメモリコントローラ10がファイル71に対するファイル処理を実行する。このため、ミラーリングにより、ファイル71のデータが無線通信メモリ12へ移動することになる。
【0245】
本発明のいくつかの実施形態を説明したが、これらの実施形態は、例として提示したものであり、発明の範囲を限定することは意図していない。これら新規な実施形態は、その他の様々な形態で実施されることが可能であり、発明の要旨を逸脱しない範囲で、種々の省略、置き換え、変更を行うことができる。これら実施形態やその変形は、発明の範囲や要旨に含まれるとともに、特許請求の範囲に記載された発明とその均等の範囲に含まれる。