【氏名又は名称原語表記】FOSHAN SHUNDE MIDEA ELECTRICAL HEATING APPLIANCES MANUFACTURING CO.,LIMITED
(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
前記駆動回路30は、更に、受信された前記パルス幅変調信号とプリセットした基準方形波信号とを比較し、比較結果に基づいて前記信号出力端から出力されるパルス幅変調信号の状態を調整する、
ことを特徴とする請求項1に記載の電磁誘導加熱制御回路。
前記スイッチングトランジスタQは、絶縁ゲート型バイポーラトランジスタであり、前記第1端は、前記絶縁ゲート型バイポーラトランジスタのコレクタであり、前記第2端は、前記絶縁ゲート型バイポーラトランジスタのエミッタであり、前記制御端は、前記絶縁ゲート型バイポーラトランジスタのゲートであり、
前記駆動回路30は、更に、前記絶縁ゲート型バイポーラトランジスタのコレクタとエミッタとの間の電圧を検出し、前記絶縁ゲート型バイポーラトランジスタが導通する場合、導通する瞬間の前記絶縁ゲート型バイポーラトランジスタのコレクタとエミッタとの間の電圧に基づいて、前記絶縁ゲート型バイポーラトランジスタの作動状態を特定し、前記作動状態に基づいて前記信号出力端の出力電圧が第2所定値まで上昇する時間を調整し、
前記作動状態は、スタートと、ハードターンオンと、ノーマルとを含み、
前記作動状態に基づいて前記信号出力端の出力電圧が第2所定値まで上昇する時間を調整することは、
前記作動状態がスタートである場合、前記信号出力端の電圧が第2所定値まで上昇する時間を第1閾値とすることと、
前記作動状態がハードターンオンである場合、前記信号出力端の電圧が第2所定値まで上昇する時間を第2閾値とすることと、
前記作動状態がノーマルである場合、前記信号出力端の電圧が第2所定値まで上昇する時間を第3閾値とすることと、
を含む、
ことを特徴とする請求項1に記載の電磁誘導加熱制御回路。
前記保護回路120が、前記スイッチングトランジスタQが遮断する場合の前記第1端の電圧の大きさに基づいて、前記スイッチングトランジスタQの作動状態を制御する場合、前記保護回路120は、電圧サンプリング回路と、コンパレータとを含み、前記電圧サンプリング回路は、第1抵抗と、第2抵抗とを含み、前記第1抵抗の一端が前記第1端に接続され、他端が前記第2抵抗を介して接地端に接続され、前記コンパレータの正相入力端が前記第1抵抗と前記第2抵抗との共通端に接続され、逆相入力端がプリセット参考電圧端に接続され、出力端が前記制御端に接続され、
前記保護回路120が前記スイッチングトランジスタQが導通する場合の前記第2端の電流の大きさを検出して前記スイッチングトランジスタQの作動状態を制御する場合、前記電磁誘導加熱制御回路は、前記第2端と前記接地端との間に直列接続される限流抵抗R11を更に含み、前記保護回路120の電圧検出端が前記第2端に接続されて前記第2端の電流の大きさを検出する、
ことを特徴とする請求項1に記載の電磁誘導加熱制御回路。
前記保護回路120は、前記駆動回路30に接続され、前記第2端の電流が所定値より大きいことが検出された場合、前記駆動回路30に制御信号を出力することにより、前記駆動回路30がプリセットレベル信号を出力するように前記信号出力端を制御して前記スイッチングトランジスタQを遮断させ、
前記保護回路120は、前記制御チップ10に接続され、前記第2端の電流が所定値より大きいことが検出された場合、前記制御チップ10に制御信号を出力することにより、前記制御チップ10が、前記駆動回路に出力されるパルス幅変調信号のデューティ比を調整する、
ことを特徴とする請求項5に記載の電磁誘導加熱制御回路。
前記保護モジュール240が、前記スイッチングトランジスタQが遮断する場合の前記第1端の電圧の大きさに基づいて、前記スイッチングトランジスタQの作動状態を制御する場合、前記保護モジュール240は、電圧サンプリング回路と、コンパレータとを含み、前記電圧サンプリング回路は、第1抵抗と、第2抵抗とを含み、前記第1抵抗の一端が前記第1端に接続され、他端が前記第2抵抗を介して接地端に接続され、前記コンパレータの正相入力端が前記第1抵抗と前記第2抵抗との共通端に接続され、逆相入力端がプリセット参考電圧端に接続され、出力端が前記駆動回路30に接続され、
前記第1端の電圧がプリセット参考電圧より大きい場合、前記コンパレータは、前記駆動回路30に制御信号を出力し、前記駆動回路30は、前記制御信号に基づいて、出力端からプリセットレベル信号を出力して前記スイッチングトランジスタQを導通させ、
前記保護モジュール240が、前記スイッチングトランジスタQが遮断する場合の前記第1端の電圧の大きさに基づいて、前記スイッチングトランジスタQの作動状態を制御する場合、前記保護モジュール240は、電圧サンプリング回路と、コンパレータとを含み、前記電圧サンプリング回路は、第1抵抗と、第2抵抗とを含み、前記第1抵抗の一端が前記第1端に接続され、他端が前記第2抵抗を介して前記接地端に接続され、前記コンパレータの正相入力端が前記第1抵抗と前記第2抵抗との共通端に接続され、逆相入力端がプリセット参考電圧端に接続され、出力端が前記制御チップ10に接続され、
前記第1端の電圧がプリセット参考電圧より大きい場合、前記コンパレータは前記制御チップ10に制御信号を出力することにより、前記制御チップ10が、前記駆動回路30に出力されるパルス幅変調信号のデューティ比を調整する、
ことを特徴とする請求項7に記載の電磁誘導加熱制御回路。
前記保護モジュール240が、前記スイッチングトランジスタQが導通する場合の前記第2端の電流の大きさを検出して前記スイッチングトランジスタQの作動状態を制御する場合、前記電磁誘導加熱制御回路は、前記第2端と接地端との間に直列接続される限流抵抗R11を更に含み、前記保護モジュール240の電圧検出端が前記第2端に接続されて前記第2端の電流の大きさを検出する、
ことを特徴とする請求項7に記載の電磁誘導加熱制御回路。
前記保護モジュール240は、前記駆動回路30に接続され、前記第2端の電流が所定値より大きいことが検出された場合、前記駆動回路30に制御信号を出力することにより、前記駆動回路30が、プリセットレベル信号を出力するように前記信号出力端を制御して前記スイッチングトランジスタQを遮断させ、
前記保護モジュール240は、前記制御チップ10に接続され、前記第2端の電流が所定値より大きいことが検出された場合、前記制御チップ10に制御信号を出力することにより、前記制御チップ10が、前記駆動回路30に出力されるパルス幅変調信号のデューティ比を調整する、
ことを特徴とする請求項9に記載の電磁誘導加熱制御回路。
前記電磁誘導加熱制御回路は、前記スイッチングトランジスタQの温度を検出するための温度センサ150を更に含み、前記温度センサ150は、前記保護モジュール240に接続され、前記保護モジュール240は、前記温度センサ150によって検出された温度に基づいて、前記駆動回路30又は前記制御チップ10に制御信号を出力することにより、前記駆動回路30又は前記制御チップ10が、前記制御信号に基づいて、前記信号出力端から出力されるパルス幅変調信号のデューティ比を調整し、又は、前記スイッチングトランジスタQを遮断させる、
ことを特徴とする請求項7に記載の電磁誘導加熱制御回路。
前記駆動回路30が、前記信号出力端の出力電圧の大きさがプリセット区間範囲に属するか否かに応じて、前記信号出力端の前記パルス幅変調信号を出力する状態を調整することは、
前記信号出力端の出力電圧の大きさがプリセット区間範囲に属さない場合、前記駆動回路30は前記信号出力端からの出力が停止されているパルス幅変調信号を制御すること、
又は前記信号出力端の出力電圧の大きさがプリセット区間範囲に属さない場合、前記駆動回路30は前記制御チップ10に制御信号を出力することにより、前記制御チップ10が、前記パルス幅変調信号の出力を停止することを含む、
ことを特徴とする請求項12に記載の電磁誘導加熱制御回路。
前記制御チップ10が、第1プリセット時間帯ごとに前記温度検出モジュール310によって現在検出された温度値を取得し、2回連続で検出された温度値と前記温度補正因子とに基づいて、現在検出された温度値の誤差修正後の実際温度値を算出することは、具体的に、
前記制御チップ10は、第1プリセット時間帯ごとに温度検出モジュール310によって検出された温度値を取得し、現在検出された温度値Xmと前回検出された温度値Xm−1とに基づいて、現在検出された温度値Xmと前回検出された温度値Xm−1との間の差に対応する補正因子Aを取得し、前記現在検出された温度値Xmと、前回検出された温度値Xm−1と、補正因子Aとに基づいて、実際温度値Ymを算出し、Ymは、Ym=Xm−1+A(Xm−Xm−1)を満たすことである、
ことを特徴とする請求項14に記載の電磁誘導加熱制御回路。
前記温度検出モジュール310は、温度センサRTと、第31抵抗3R1と、第32抵抗3R2と、第31コンデンサ3C1とを含み、前記第31抵抗3R1の一端が第1プリセット電源に接続され、他端が前記温度センサRTを介して接地端に接続され、前記第32抵抗3R2の一端が前記第31抵抗3R1と前記温度センサRTとの共通端に接続され、他端が第31コンデンサ3C1を介して接地端に接続され、前記第32抵抗3R2と第31コンデンサ3C1との共通端が前記制御チップ10の温度信号採取端に接続される
ことを特徴とする請求項14に記載の電磁誘導加熱制御回路。
前記駆動回路30は、駆動集積チップ31と、第33抵抗3R3と、第16抵抗R16と、第15抵抗R15と、第17抵抗R17と、第32コンデンサ3C2とを含み、前記駆動集積チップ31のパルス幅変調信号入力端が第33抵抗3R3を介して前記制御チップ10に接続され、駆動電圧入力端が第2プリセット電源に接続され、パルス幅変調信号出力端が第16抵抗R16を介して前記スイッチングトランジスタQの制御端に接続され、前記第15抵抗R15の一端が前記第2プリセット電源に接続され、他端が前記第33抵抗3R3と前記制御チップ10との共通端に接続され、前記第17抵抗R17の一端が前記スイッチングトランジスタQの制御端に接続され、他端が前記スイッチングトランジスタQの第2端に接続され、前記第32コンデンサ3C2の一端が前記駆動電圧入力端に接続され、他端が接地端に接続され、
前記駆動回路30は、陽極が前記スイッチングトランジスタQの第2端に接続され、陰極が前記スイッチングトランジスタQの制御端に接続されるツェナーダイオードDを更に含む、
ことを特徴とする請求項14に記載の電磁誘導加熱制御回路。
前記スイッチングトランジスタQは、絶縁ゲート型バイポーラトランジスタであり、前記第1端は、前記絶縁ゲート型バイポーラトランジスタのコレクタであり、前記第2端は、前記絶縁ゲート型バイポーラトランジスタのエミッタであり、前記制御端は、前記絶縁ゲート型バイポーラトランジスタのゲートである、
ことを特徴とする請求項14に記載の電磁誘導加熱制御回路。
前記第1分圧回路410は、第1抵抗R1と、第2抵抗R2と、第1コンデンサとを含み、前記第1抵抗R1の一端が前記整流回路70の出力端に接続され、他端が前記第2抵抗R2を介して接地端に接続され、前記第1コンデンサは前記第2抵抗R2の両端に並列接続され、前記第1コンパレータ301の第1入力端が前記第1抵抗R1と第2抵抗R2との共通端に接続される、
ことを特徴とする請求項20に記載の電磁誘導加熱制御回路。
前記サージ保護回路は、抵抗とコンデンサとからなる第2分圧回路40と第3分圧回路50とを更に含み、前記制御回路430は、第2コンパレータ32と第3コンパレータ33とを更に含み、
前記第2分圧回路40の入力端が前記整流回路70の出力端に接続され、前記第2分圧回路40の出力端が前記第2コンパレータ32の第1入力端に接続され、前記第2コンパレータ32の第2入力端が前記第1分圧回路410の出力端に接続され、また、前記商用電源に順方向サージ電圧が存在しない場合、前記第1分圧回路410の出力端の電圧が前記第2分圧回路40の出力端の電圧より大きく、前記商用電源に順方向サージ電圧が存在する場合、前記第1分圧回路410の出力端の電圧が前記第2分圧回路40の出力端の電圧より小さく、
前記第3分圧回路50の入力端が前記整流回路70の出力端に接続され、前記第3分圧回路50の出力端が前記第3コンパレータ33の第1入力端に接続され、前記第3コンパレータ33の第2入力端がプリセットした第2基準電源に接続され、前記商用電源のゼロクロス点を検出し、前記第3分圧回路50の出力端の電圧が第2所定値より小さい場合、プリセットレベル信号を出力するように前記第2コンパレータ32の出力端を制御する、
ことを特徴とする請求項20に記載の電磁誘導加熱制御回路。
前記第2分圧回路40は、第3抵抗R3と、第4抵抗R4と、第2コンデンサとを含み、前記第3抵抗R3の一端が前記整流回路70の出力端に接続され、他端が前記第4抵抗R4を介して接地端に接続され、前記第2コンデンサは前記第4抵抗R4の両端に並列接続され、前記第2コンパレータ32の第1入力端が前記第3抵抗R3と第4抵抗R4との共通端に接続される、
ことを特徴とする請求項22に記載の電磁誘導加熱制御回路。
前記第3分圧回路50は、第5抵抗R5と、第6抵抗R6と、第7抵抗R7と、第3コンデンサと、第4コンデンサとを含み、前記第5抵抗R5の一端が前記整流回路70の出力端に接続され、他端が順次前記第6抵抗R6と第7抵抗R7とを介して直列接続された後に接地端に接続され、前記第3コンデンサは前記第5抵抗R5の両端に並列接続され、前記第4コンデンサは前記第7抵抗R7の両端に並列接続され、前記第3コンパレータ33の第1入力端が前記第6抵抗R6と第7抵抗R7との共通端に接続される、
ことを特徴とする請求項22に記載の電磁誘導加熱制御回路。
前記第4分圧回路60は、第8抵抗R8と、第9抵抗R9と、第5コンデンサとを含み、前記第8抵抗R8の一端が前記整流回路70の出力端に接続され、他端が前記第9抵抗R9を介して接地端に接続され、前記第5コンデンサは前記第9抵抗R9の両端に並列接続され、前記第4コンパレータ34の第1入力端が前記第8抵抗R8と第9抵抗R9との共通端に接続される、
ことを特徴とする請求項25に記載の電磁誘導加熱制御回路。
前記整流回路70は、第1ダイオードD1と、第2ダイオードD2とを含み、前記第1ダイオードD1の陽極が前記商用電源の第1交流入力端に接続され、前記第2ダイオードD2が前記商用電源の第2交流入力端に接続され、前記第1ダイオードD1の陰極が前記第2ダイオードD2の陰極に接続される、
ことを特徴とする請求項20に記載の電磁誘導加熱制御回路。
前記第1電圧サンプリング回路は、第10抵抗R10と、第12抵抗R12とを含み、前記第10抵抗R10の一端が前記整流フィルタ回路20の正側の出力端に接続され、他端が前記第12抵抗R12を介して前記整流フィルタ回路20の負側の出力端に接続され、前記第10抵抗R10と前記第12抵抗R12との間の共通端が前記正相電圧入力端に接続され、前記第2電圧サンプリング回路は、第13抵抗R13と、第14抵抗R14とを含み、前記第13抵抗R13の一端が前記スイッチングトランジスタQの前記第1端に接続され、前記第13抵抗R13の他端が前記第14抵抗R14を介して前記整流フィルタ回路20の負側の出力端に接続され、前記第13抵抗R13と前記第14抵抗R14との間の共通端が前記逆相電圧入力端に接続される、
ことを特徴とする請求項28に記載の電磁誘導加熱制御回路。
前記駆動回路30は、駆動チップ31と、第15抵抗R15と、第16抵抗R16と、第17抵抗R17とを含み、前記駆動チップ31の駆動入力端が第15抵抗R15を介して前記信号出力端に接続され、且つ前記駆動入力端がプリセット電源に接続され、前記駆動チップ31の駆動出力端が第16抵抗R16と第17抵抗R17とを介して直列接続された後に前記スイッチングトランジスタQの第2端に接続され、前記第16抵抗R16と第17抵抗R17との共通端が前記スイッチングトランジスタQの制御端に接続され、
前記駆動回路30は、陰極が前記制御端に接続され、陽極が前記スイッチングトランジスタQの第2端に接続されるツェナーダイオードDを更に含む、
ことを特徴とする請求項1、請求項7、請求項12、請求項14、または請求項20に記載の電磁誘導加熱制御回路。
前記整流フィルタ回路20は、ブリッジ整流器21と、インダクタンスL0と、コンデンサC12とを含み、前記ブリッジ整流器21の正側の出力端が前記インダクタンスL0を介して前記共振コンデンサCに接続され、ブリッジ整流器21の負側の出力端が前記限流抵抗R11を介して前記スイッチングトランジスタQの第2端に接続され、前記コンデンサC12の一端が前記インダクタンスL0と共振コンデンサCとの共通端に接続され、他端が前記ブリッジ整流器21の負側の出力端に接続される、
ことを特徴とする請求項1、請求項7、請求項12、請求項14、または請求項20に記載の電磁誘導加熱制御回路。
前記スイッチングトランジスタQは、絶縁ゲート型バイポーラトランジスタであり、前記第1端は、前記絶縁ゲート型バイポーラトランジスタのコレクタであり、前記第2端は、前記絶縁ゲート型バイポーラトランジスタのエミッタであり、前記制御端は、前記絶縁ゲート型バイポーラトランジスタのゲートである、
ことを特徴とする請求項1、請求項7、請求項12、請求項14、または請求項20に記載の電磁誘導加熱制御回路。
【発明を実施するための形態】
【0064】
なお、ここで説明されている具体的な実施例は、本発明を解釈するためだけのものであり、本発明を限定するものではない。
【0065】
本発明は、電磁誘導加熱制御回路を提供する。
図1を参照すると、一実施例において、該電磁誘導加熱制御回路は、制御チップ10と、整流フィルタ回路20と、共振コンデンサCと、スイッチングトランジスタQと、駆動回路30と、同期電圧検出回路とを含む。前記スイッチングトランジスタQは、第1端と、第2端と、第1端と第2端との導通状態を制御するための制御端とを含み、前記第1端は共振コンデンサCを介して前記整流フィルタ回路20の正側の出力端に接続され、前記第2端は限流抵抗R11を介して前記整流フィルタ回路20の負側の出力端に接続される。前記制御チップ10は正相電圧入力端と、逆相電圧入力端と、電圧検出端と、信号出力端とを含む。前記正相電圧入力端と逆相電圧入力端とは前記同期電圧検出回路を介して前記共振コンデンサCの両端の電圧を検出する。前記信号出力端は前記駆動回路30を介して前記制御端に接続される。前記電圧検出端は前記同期電圧検出回路を介して整流フィルタ回路20の正側の出力端に接続され、前記制御チップ10は、前記電圧検出端によって検出された電圧に基づいて、前記スイッチングトランジスタQの作動状態を制御し、前記正相電圧入力端と逆相電圧入力端との電圧の大きさに基づいて、前記共振コンデンサCと前記スイッチングトランジスタQとの接続端の電圧が0ボルトである時に導通されるように前記スイッチングトランジスタQを制御する。本発明の実施例において、制御チップ10は、電圧検出端によって検出された電圧に基づいて、現在の商用電源の電圧の状態を取得することにより、電磁誘導加熱装置の電力を更に制御する。
【0066】
本実施例が提供する電磁誘導加熱制御回路は、主に電磁誘導加熱設備に適用され、例えば、該電磁誘導加熱設備は、電磁コンロ、電気炊飯器、電気圧力鍋、豆乳メーカー及び電気ケトルなどの設備に適用することができる。上記制御チップ10内には、コンパレータとAD変換モジュールとが設けられ、コンパレータの二つの入力端は上記正相電圧入力端及び逆相電圧入力端であり、AD変換モジュールの入力端は上記電圧検出端である。なお、上記共振コンデンサCとソレノイドディスクとは並列接続されて並列共振回路を構成する。
【0067】
上記同期電圧検出回路は、上記共振コンデンサCの両端の電圧を検出し、制御チップ10が、共振コンデンサCの両端の電圧が等しい場合、導通するようにスイッチングトランジスタQを制御することにより、ゼロクロス導通を実現する。上記整流フィルタ回路20の入力端が商用電源網に接続され、整流フィルタ回路20の入力端の電圧と出力端の電圧とが比例関係であるため、整流フィルタ回路20の出力端の電圧を検出するだけで整流フィルタ回路20の入力端の電圧を取得することができ、従って、整流フィルタ回路20の出力端の電圧に基づいて、電力制御及び商用電源の低電圧及び過電圧保護を実現することができる。
【0068】
本発明の実施例は、制御チップ10の電圧検出端を直接整流フィルタ回路20の出力端に接続し、即ち、制御チップ10の電圧検出端を同期回路の第1電圧サンプリング回路を介して整流フィルタ回路の出力端に接続することにより、整流フィルタ回路20の出力端の電圧に基づく電力制御及び商用電源の低電圧及び過電圧保護ができる。従来の技術では、整流フィルタ回路20の入力端に電圧サンプリング回路が設置されることにより、整流フィルタ回路20の入力端の電圧が検出される。それに対して、本発明は、同期電圧検出回路を利用して整流フィルタ回路20の出力端の電圧を検出し、電力制御及び商用電源の低電圧及び過電圧保護を行うため、回路設計のコスト及び消費電力が低減される。
【0069】
具体的には、上記実施例に基づいて、本実施例において、上記同期電圧検出回路は、第1電圧サンプリング回路と、第2電圧サンプリング回路とを含む。前記第1電圧サンプリング回路の一端が前記整流フィルタ回路20の正側の出力端に接続され、他端が前記正相電圧入力端に接続される。第2電圧サンプリング回路の一端である入力端が前記スイッチングトランジスタQの第1端に接続され、他端である出力端が前記逆相電圧入力端に接続される。前記制御チップ10は、前記正相電圧入力端と逆相電圧入力端との電圧の大きさに基づいて、前記共振コンデンサ
Cの両端の電圧差がゼロである場合、導通するように前記スイッチングトランジスタQを制御する。
【0070】
上記第1電圧サンプリング回路と第2電圧サンプリング回路との構成は実際の要求に応じて設置することができる。本実施例において、具体的には、上記第1電圧サンプリング回路は、第10抵抗R10と、第12抵抗R12とを含む。前記第10抵抗R10の一端が前記整流フィルタ回路20の正側の出力端に接続され、他端が前記第12抵抗R12を介して前記整流フィルタ回路20の負側の出力端に接続され、前記整流フィルタ回路の負側の出力端が接地され、前記第10抵抗R10と前記第12抵抗R12との間の共通端が前記正相電圧入力端に接続される。前記第2電圧サンプリング回路は、第13抵抗R13と、第14抵抗R14とを含む。前記第13抵抗R13の一端が前記スイッチングトランジスタQの前記第1端に接続され、前記第13抵抗R13の他端が前記第14抵抗R14を介して前記整流フィルタ回路20の負側の出力端に接続され、前記整流フィルタ回路の負側の出力端が接地され、前記第13抵抗R13と前記第14抵抗R14との間の共通端が前記正相電圧入力端に接続される。
【0071】
なお、上記第10抵抗R10と、第12抵抗R12と、第13抵抗R13と、第14抵抗R14との抵抗値及び構成は、実際の要求に応じて設置することができ、スイッチングトランジスタQの第1端の電流のゼロクロス点を検出することを実現できればよい。本実施例において、上記第10抵抗R10、第12抵抗R12、第13抵抗R13及び第14抵抗R14は、それぞれ少なくとも二つの順次直列接続される抵抗によって構成されるものである。
【0072】
上記駆動回路30は、駆動チップ31と、第15抵抗R15と、第16抵抗R16と、第17抵抗R17とを含む。前記駆動チップ31の駆動入力端が第15抵抗R15を介して前記信号出力端に接続され、且つ前記駆動入力端がプリセット電源VDDに接続され、前記駆動チップ31の駆動出力端が、第16抵抗R16と第17抵抗R17とを介して直列接続された後、前記スイッチングトランジスタQの第2端に接続される。前記第16抵抗R16と第17抵抗R17との共通端は前記スイッチングトランジスタQの制御端に接続される。
【0073】
本実施例において、上記制御チップ10の信号出力端は、パルス幅変調信号を駆動チップ31の駆動入力端に出力し、プリセット電源VDDと第15抵抗R15によって該パルス幅変調信号に対し電圧及び電流の増幅を行った後、駆動出力端により出力される。駆動出力端から出力されるパルス幅変調信号は、第16抵抗R16と第17抵抗R17によって分圧された後、第17抵抗R17の両端の電圧の大きさに基づいてスイッチングトランジスタQの導通と遮断とを制御する。
【0074】
なお、上記駆動チップ31のタイプは、実際の要求に応じて設置することができる。パルス幅変調信号は電圧及び電流が増幅された後、スイッチングトランジスタQの制御端に出力されるレベルがスイッチングトランジスタQを導通させることができればよい。上記スイッチングトランジスタQの具体的な構成は実際の要求に応じて設置することができる。本実施例において、上記スイッチングトランジスタQは、絶縁ゲート型バイポーラトランジスタであるのが好ましい。前記第1端は、前記絶縁ゲート型バイポーラトランジスタのコレクタであり、前記第2端は、前記絶縁ゲート型バイポーラトランジスタのエミッタであり、前記制御端は、前記絶縁ゲート型バイポーラトランジスタのゲートである。
【0075】
更に、絶縁ゲート型バイポーラトランジスタのゲートの駆動電圧が大きすぎて絶縁ゲート型バイポーラトランジスタが損壊されることを防ぐために、本実施例は、保護素子を更に設置してもよい。具体的には、本実施例において、上記駆動回路は、ツェナーダイオードDを更に含み、前記ツェナーダイオードDの陰極が前記制御端に接続され、陽極が前記スイッチングトランジスタQの第2端に接続される。
【0076】
本実施例において、上記のように、絶縁ゲート型バイポーラトランジスタのゲートとエミッタとの間にツェナーダイオードDを設置することにより、パルス幅変調信号が高レベルである場合、絶縁ゲート型バイポーラトランジスタのゲートとエミッタとの間の電圧はツェナーダイオードによって安定化された電圧より大きくない。
【0077】
具体的には、上記整流フィルタ回路20は、ブリッジ整流器21と、インダクタンスL0と、コンデンサC12とを含む。前記ブリッジ整流器21の正側の出力端が前記インダクタンスL0を介して前
記コンデンサC12に接続され、ブリッジ整流器21の負側の出力端が前記限流抵抗R11を介して前記スイッチングトランジスタQの第2端に接続される。前記コンデンサC12の一端が前記インダクタンスL0と共振コンデンサCとの共通端に接続され、他端が前記ブリッジ整流器21の負側の出力端に接続される。
【0078】
本発明は、電磁誘導加熱制御回路を提供する。
図2を参照すると、一実施例において、該電磁誘導加熱制御回路は、駆動回路30と、保護回路120と、スイッチングトランジスタQとを含む。前記スイッチングトランジスタQは、第1端と、第2端と、第1端と第2端との導通状態を制御するための制御端とを有する。前記制御端は前記駆動回路の信号出力端に接続され、第2端は接地端に接続される。前記駆動回路30は、制御チップ10に接続され、受信された前記制御チップ10から出力されるパルス幅変調信号を増幅した後、前記駆動回路
30の信号出力端により前記スイッチングトランジスタQに出力して前記スイッチングトランジスタQを駆動する。前記駆動回路30は、前記信号出力端の出力電圧の大きさを検出し、前記信号出力端の出力電圧の大きさがプリセット区間範囲に属するか否かに応じて、前記信号出力端の前記パルス幅変調信号を出力する状態を調整する。前記保護回路120は、前記スイッチングトランジスタQが遮断する場合の前記第1端の電圧の大きさに基づいて、前記スイッチングトランジスタQの作動状態を制御する。又は、前記保護回路120は、前記スイッチングトランジスタQが導通する場合の前記第2端の電流の大きさを検出して前記スイッチングトランジスタQの作動状態を制御する。
【0079】
本実施例が提供する駆動回路は、主に、スイッチングトランジスタQの駆動制御を実現するために用いられる。具体的には、上記スイッチングトランジスタQの構成は実際の要求に応じて設置することができる。本実施例において、スイッチングトランジスタQは、絶縁ゲート型バイポーラトランジスタ(IGBT)であるのが好ましい。上記第1端は、前記絶縁ゲート型バイポーラトランジスタのコレクタであり、前記第2端は、前記絶縁ゲート型バイポーラトランジスタのエミッタであり、前記制御端は、前記絶縁ゲート型バイポーラトランジスタのゲートである。
【0080】
具体的には、上記スイッチングトランジスタQの第1端は、並列共振回路に接続され、該並列共振回路は、コイルLと、共振コンデンサCとを含む。スイッチングトランジスタQが遮断する場合、コイルLと共振コンデンサCとは、エネルギー蓄積状態に入り、電気エネルギーが上昇し、この場合に、スイッチングトランジスタQの第1端と第2端との間の電圧が上昇する。スイッチングトランジスタQが導通する場合、コイルLと共振コンデンサCとに蓄積されたエネルギーが放出されてスイッチングトランジスタQの第1端と第2端との間の電圧を低減させ、スイッチングトランジスタQが遮断した後のスイッチングトランジスタQの第1端と第2端との間の電圧が高すぎてスイッチングトランジスタQが損壊することを防ぐ。
【0081】
本実施例において、スイッチングトランジスタQの第1端及び第2端の電圧が高すぎることを防ぐために、具体的には、スイッチングトランジスタQが遮断する場合の前記第1端の電圧の大きさを検出し、又は前記スイッチングトランジスタQが導通する場合の前記第2端の電流の大きさを検出することができる。
【0082】
スイッチングトランジスタQが遮断する場合の前記第1端の電圧の大きさを検出する場合、スイッチングトランジスタQが遮断する場合の前記第1端の電圧がプリセット電圧より大きいと、導通するようにスイッチングトランジスタQを制御して、スイッチングトランジスタQの第1端と第2端との電圧が高すぎることによるスイッチングトランジスタQの損壊を防ぐ。
【0083】
本実施例において、スイッチングトランジスタQの第2端の電流の大きさに基づいて、スイッチングトランジスタQの遮断後の電圧の最大値を予測することができる。スイッチングトランジスタQが導通する場合の前記第2端の電流の大きさを検出する場合、スイッチングトランジスタQが導通する場合の前記第2端の電流が所定値より大きいと、遮断するようにスイッチングトランジスタQを制御して、スイッチングトランジスタQの遮断後の電圧の過大な上昇によるスイッチングトランジスタQの損壊を防ぐ。
【0084】
上記駆動回路30は、前記信号出力端の出力電圧の大きさに基づいて、前記信号出力端の前記パルス幅変調信号を出力する状態を調整することは、前記信号出力端の出力電圧の大きさがプリセット区間範囲に属さない場合、前記駆動回路30は前記信号出力端からの出力が停止されているパルス幅変調信号を制御すること、又は前記信号出力端の出力電圧の大きさがプリセット区間範囲に属さない場合、前記駆動回路30は前記制御チップ10に制御信号を出力することにより、前記制御チップ10は、前記パルス幅変調信号の出力を停止することを含む。
【0085】
上記プリセット区間範囲の大きさは、実際の要求に応じて設置することができ、ここでは、さらなる限定をせず、スイッチングトランジスタQを駆動すること及びスイッチングトランジスタQの焼損を防ぐことさえできれば良い。
【0086】
なお、上記駆動回路30は、内蔵される電圧サンプリング回路を用いて信号入力端の電圧の大きさを検出してもよいし、コンパレータを用いて第1端の電圧の大きさを判断してもよい。具体的な回路形式は、実際の要求に応じて設置することができ、ここでは、さらなる限定をしない。なお、信号出力端の出力電圧の大きさがプリセット区間範囲に属さない場合、信号出力端の電圧の大きさがプリセット区間範囲内に安定して属すように制御チップ10又は駆動回路30により該駆動回路30の信号出力端の電圧の大きさを調整してもよい。具体的には、上記信号出力端の出力電圧は、上記絶縁ゲート型バイポーラトランジスタのゲートの駆動電圧である。例えば、絶縁ゲート型バイポーラトランジスタのゲートの駆動電圧が上記プリセット区間範囲の上限値より大きい場合、駆動回路30は、絶縁ゲート型バイポーラトランジスタのゲートにパルス幅変調信号を出力することを停止できる(即ち、絶縁ゲート型バイポーラトランジスタのゲートの電圧を降下させる)。これにより、絶縁ゲート型バイポーラトランジスタのゲートの駆動電圧が高すぎることによる絶縁ゲート型バイポーラトランジスタの損壊を防ぐ。
【0087】
本発明の実施例は、保護回路120を設けて、スイッチングトランジスタQが遮断する場合の前記第1端の電圧の大きさに基づいて、前記スイッチングトランジスタQの作動状態を制御し、スイッチングトランジスタQが導通する場合の前記第2端の電流の大きさに基づいて、前記スイッチングトランジスタQの作動状態を制御する。これにより、スイッチングトランジスタQが遮断する状態での第1端と第2端との間の電圧が高すぎることによるスイッチングトランジスタQの損壊が効果的に防がれる。また、駆動回路30は、信号出力端の電圧に基づいて、信号出力端の前記パルス幅変調信号を出力する状態を制御することにより、スイッチングトランジスタQの駆動電圧が高すぎてスイッチングトランジスタQが焼損されること、スイッチングトランジスタQの駆動電圧が低すぎてスイッチングトランジスタQが導通できない、又は増幅状態にあることを効果的に防ぐことができる。そのため、本発明が提供する電磁誘導加熱制御回路は、回路の作動の安定性を向上させる。
【0088】
更に、上記実施例に基づいて、第2実施例において、上記駆動回路30は、更に、受信された前記パルス幅変調信号とプリセットした基準方形波信号とを比較し、比較結果に基づいて前記信号出力端から出力されるパルス幅変調信号の状態を調整する。
【0089】
本実施例において、上記基準方形波信号は、上記制御チップ
10又は方形波生成回路によって生成されてもよい。該基準方形波信号のパルス幅は、出力が許容される最大のパルス幅である。
【0090】
前記駆動回路30の受信したパルス幅変調信号のパルス幅が前記基準方形波信号のパルス幅より大きい場合、前記駆動回路30は、前記信号出力端から出力されるパルス幅変調信号に対応する周期内のパルス幅が前記基準方形波信号のパルス幅に調整されるように制御して、又は前記信号出力端からの出力が停止されているパルス幅変調信号を制御する。又は前記駆動回路30の受信したパルス幅変調信号のパルス幅が前記基準方形波信号のパルス幅より大きい場合、前記駆動回路30は、前記制御チップ10に制御信号を出力することにより、前記制御チップ10は、前記駆動回路30に出力されるパルス幅変調信号の状態を調整する。
【0091】
本実施例において、パルス幅変調信号のデューティ比を制限することにより、絶縁ゲート型バイポーラトランジスタが導通する時間が長すぎることによる絶縁ゲート型バイポーラトランジスタの過電流、過電圧、過熱などの現象が防がれるため、絶縁ゲート型バイポーラトランジスタの使用上の安全性が向上する。
【0092】
更に、上記実施例に基づいて、第3実施例において、上記駆動回路30は、更に、前記絶縁ゲート型バイポーラトランジスタのコレクタとエミッタとの間の電圧を検出し、前記絶縁ゲート型バイポーラトランジスタが導通する場合、導通する瞬間の前記絶縁ゲート型バイポーラトランジスタのコレクタとエミッタとの間の電圧に基づいて、前記絶縁ゲート型バイポーラトランジスタの作動状態を特定し、前記作動状態に基づいて、前記信号出力端の出力電圧が第2所定値まで上昇する時間を調整する。
【0093】
なお、上記駆動回路30は、電圧検出端が前記絶縁ゲート型バイポーラトランジスタのコレクタに接続され、接地端が前記絶縁ゲート型バイポーラトランジスタのエミッタに接続され、これにより、絶縁ゲート型バイポーラトランジスタのコレクタとエミッタとの間の電圧を検出する。
【0094】
具体的には、上記作動状態は、スタートと、ハードターンオンと、ノーマルとを含み、
前記作動状態に基づいて前記信号出力端の出力電圧が第2所定値まで上昇する時間を調整することは、前記作動状態がスタートである場合、前記信号出力端の電圧が第2所定値まで上昇する時間を第1閾値とすることと、前記作動状態がハードターンオンである場合、前記信号出力端の電圧が第2所定値まで上昇する時間を第2閾値とすることと、前記作動状態がノーマルである場合、前記信号出力端の電圧が第2所定値まで上昇する時間を第3閾値とすることと、を含み、本実施例において、IGBTのプレシーディングオン(IGBTのVceがまだ0まで共振していない時、IGBTを導通させる)によるハードターンオン、ハードターンオフの場合と、IGBTが導通してからの初めての周期において、共振コンデンサの電圧が0から急激に直流母線電圧(220Vの場合は311V)まで上昇する場合との二つの場合は、IGBTの電流のピーク値が非常に大きくなってしまう。
【0095】
具体的には、上記実施例に基づいて、以下に異なる検出方式を詳しく説明する。
【0096】
第4実施例において、前記保護回路120が、前記スイッチングトランジスタQが遮断する場合の前記第1端の電圧の大きさに基づいて、前記スイッチングトランジスタQの作動状態を制御する場合、前記保護回路120は、電圧サンプリング回路と、コンパレータとを含む。前記電圧サンプリング回路は、第1抵抗と、第2抵抗とを含む。前記第1抵抗の一端が前記第1端に接続され、他端が前記第2抵抗を介して前記接地端に接続される。前記コンパレータの正相入力端が前記第1抵抗と第2抵抗との共通端に接続され、逆相入力端がプリセット参考電圧端に接続され、出力端が前記制御端に接続される。
【0097】
本実施例において、スイッチングトランジスタQが遮断状態である場合、第2抵抗の両端の電圧が上記プリセット参考電圧端のプリセット参考電圧より小さい(即ち、第1端と第2端との間の電圧がプリセット電圧より小さい)と、スイッチングトランジスタQは、上記信号出力端から出力されるパルス幅変調信号に基づいて、遮断状態を保ち、第2抵抗の両端の電圧が上記プリセット参考電圧端のプリセット参考電圧より大きい(即ち、第1端と第2端との間の電圧がプリセット電圧より大きい)と、コンパレータは高レベルを出力し、これにより、スイッチングトランジスタQを導通させ、コイルLと共振コンデンサCとに蓄積されたエネルギーが放出される。
【0098】
第5実施例において、前記保護回路120が、前記スイッチングトランジスタQが遮断する場合の前記第1端の電圧の大きさに基づいて、前記スイッチングトランジスタQの作動状態を制御する場合、前記保護回路120は、電圧サンプリング回路と、コンパレータとを含む。前記電圧サンプリング回路は、第1抵抗と、第2抵抗とを含む。前記第1抵抗の一端が前記第1端に接続され、他端が前記第2抵抗を介して前記接地端に接続される。前記コンパレータの正相入力端が前記第1抵抗と第2抵抗との共通端に接続され、逆相入力端がプリセット参考電圧端に接続され、出力端が前記駆動回路30に接続される。前記第1端の電圧がプリセット参考電圧より大きい場合、前記コンパレータは、前記駆動回路30に制御信号を出力し、前記駆動回路30は、前記制御信号に基づいて、出力端からプリセットレベル信号を出力し、前記スイッチングトランジスタQを導通させる。
【0099】
本実施例において、スイッチングトランジスタQが遮断状態である場合、第2抵抗の両端の電圧が上記プリセット参考電圧端のプリセット参考電圧より小さい(即ち、第1端と第2端との間の電圧がプリセット電圧より小さい)と、スイッチングトランジスタQは、上記信号出力端から出力されるパルス幅変調信号に基づいて、遮断状態を保ち、第2抵抗の両端の電圧が上記プリセット参考電圧端のプリセット参考電圧より大きい(即ち、第1端と第2端との間の電圧がプリセット電圧より大きい)と、コンパレータは、駆動回路30に高レベル信号を出力し、これにより、駆動回路30は、高レベル信号を出力するように信号出力端を制御してスイッチングトランジスタQを導通させ、コイルLと共振コンデンサCとに蓄積されたエネルギーが放出される。
【0100】
第6実施例において、前記保護回路120が、前記スイッチングトランジスタQが遮断する場合の前記第1端の電圧の大きさに基づいて、前記スイッチングトランジスタQの作動状態を制御する場合、前記保護回路120は、電圧サンプリング回路と、コンパレータとを含む。前記電圧サンプリング回路は、第1抵抗と、第2抵抗とを含む。前記第1抵抗の一端が前記第1端に接続され、他端が前記第2抵抗を介して前記接地端に接続される。前記コンパレータの正相入力端が前記第1抵抗と第2抵抗との共通端に接続され、逆相入力端がプリセット参考電圧端に接続され、出力端が前記制御チップ10に接続される。前記第1端の電圧がプリセット参考電圧より大きい場合、前記コンパレータは、前記制御チップ10に制御信号を出力することにより、前記制御チップ10は、前記駆動回路30に出力されるパルス幅変調信号のデューティ比を調整する。
【0101】
本実施例において、制御チップ10は、駆動回路30のパルス幅変調信号のデューティ比を変えることにより、スイッチングトランジスタQが遮断する時間帯における第1端と第2端との間の電圧の大きさが制限され、遮断する時間帯内の第1端と第2端との間の電圧が大きすぎることによるスイッチングトランジスタQの損壊が防がれるため、スイッチングトランジスタQの使用寿命が延長される。
【0102】
第7実施例において、前記保護回路120が、前記スイッチングトランジスタQが導通する場合の前記第2端の電流の大きさを検出し、前記スイッチングトランジスタQの作動状態を制御する場合、前記電磁誘導加熱制御回路は、前記第2端と前記接地端との間に直列接続される限流抵抗R11を更に含む。前記保護回路120の電圧検出端が前記第2端に接続されて前記第2端の電流の大きさを検出する。
【0103】
本実施例において、上記保護回路120は、電圧検出端によって検出される電圧の大きさに基づいて、限流抵抗R11を流れる電流、即ち、スイッチングトランジスタQの第2端の電流を算出、取得することができる。そして、該電流の大きさに基づいてスイッチングトランジスタQの遮断後の第1端と第2端との間の最大電圧を予測する。限流抵抗R11を流れる電流によりスイッチングトランジスタQの遮断後の第1端と第2端との間の最大電圧が上記プリセット電圧より大きくなった場合、遮断するようにスイッチングトランジスタQを制御することにより、スイッチングトランジスタQの遮断後の第1端と第2端との間の最大電圧をプリセット電圧より小さくし、これにより、スイッチングトランジスタQの損壊を防ぐ。この時に限流抵抗R11を流れる電流の大きさは、スイッチングトランジスタQが導通する場合に流れることが許容される最大電流値であり、以下の実施例において、所定値と称する。なお、上記限流抵抗R11は、電磁誘導加熱制御回路に内蔵される抵抗であってもよく、具体的な応用において、外部に設置される抵抗であってもよい(
図3に示す)。
【0104】
なお、駆動回路
30の信号出力端から出力されるレベル状態を制御することは、駆動回路30自身によって制御されてもよいし、制御チップ10が駆動回路
30に出力するパルス幅変調信号を制御することによって制御されてもよい。その具体的な実現形態は、実際の要求に応じて設定することができ、ここでは、更なる限定をしない。
【0105】
上記第7実施例に基づき、一実施形態において、上記保護回路120は、前記駆動回路10に接続され、前記第2端の電流が所定値より大きいことが検出された場合、前記駆動回路30に制御信号を出力することにより、前記駆動回路30はプリセットレベル信号を出力するように前記信号出力端を制御して前記スイッチングトランジスタQを遮断させる。
【0106】
他の実施形態において、上記保護回路120は、前記制御チップ10に接続され、前記第2端の電流が所定値より大きいことが検出された場合、前記制御チップ10に制御信号を出力することにより、前記制御チップ10は、前記駆動回路30に出力されるパルス幅変調信号のデューティ比を調整する。
【0107】
なお、回路設計を行う場合、上記二つの実施形態のいずれかを採用してもよいし、保護回路120によって上記制御信号が同時に駆動回路30と制御チップ10とに出力されてもよく、即ち、保護回路120の制御信号出力端が同時に駆動回路30と制御チップ10とに接続されてもよい。
【0108】
更に、上記いずれかの実施例に基づき、前記電磁誘導加熱制御回路は、前記スイッチングトランジスタQの温度を検出するための温度センサ150を更に含む。前記温度センサ150は前記保護回路120に接続され、前記保護回路120は、前記温度センサ150によって検出された温度に基づいて、前記駆動回路30又は前記制御チップ10に制御信号を出力することにより、前記駆動回路30又は前記制御チップ10は、前記制御信号に基づいて前記信号出力端から出力されるパルス幅変調信号のデューティ比を調整する。
【0109】
本発明の実施例において、保護回路120は、温度センサ150によりスイッチングトランジスタQの温度を検出し、スイッチングトランジスタQの温度を駆動回路30又は制御チップ10にフィードバックし、駆動回路30又は制御チップ10は、温度に基づいてパルス幅変調信号のデューティ比を調整することにより、電力の低減、電力の向上及びスイッチングトランジスタQの遮断などの操作が実現される。
【0110】
本発明は電磁誘導加熱回路を提供する。
図4を参照すると、一実施例において、該電磁誘導加熱回路は、コイルLと、共振コンデンサCと、制御チップ10と、駆動モジュール30と、保護モジュール240と、スイッチングトランジスタQとを含む。前記コイルLは前記共振コンデンサCに並列接続される。前記スイッチングトランジスタQは、第1端と、第2端と、第1端と第2端との導通状態を制御するための制御端とを有し、前記制御端は前記駆動モジュール30の信号出力端に接続され、前記第1端は前記共振コンデンサCの一端に接続され、第2端は接地端に接続される。前記制御チップ10は、前記駆動モジュール30にパルス幅変調信号を出力し、前記パルス幅変調信号は、前記駆動モジュール30の信号出力端によって前記スイッチングトランジスタQに出力されて前記スイッチングトランジスタQを駆動する。前記保護モジュール240は、前記スイッチングトランジスタQが遮断する場合の前記第1端の電圧の大きさに基づいて、前記スイッチングトランジスタQの作動状態を制御する。又は、前記保護モジュール240は、前記スイッチングトランジスタQが導通する場合の前記第2端の電流の大きさを検出して前記スイッチングトランジスタQの作動状態を制御する。
【0111】
本実施例が提供する駆動回路は、主に、スイッチングトランジスタQの駆動制御を実現するために用いられる。具体的には、上記スイッチングトランジスタの構造は、実際の要求に応じて設定することができる。本実施例において、スイッチングトランジスタQは、絶縁ゲート型バイポーラトランジスタ(IGBT)であることが好ましい。上記第1端は、前記絶縁ゲート型バイポーラトランジスタのコレクタであり、前記第2端は、前記絶縁ゲート型バイポーラトランジスタのエミッタであり、前記制御端は、前記絶縁ゲート型バイポーラトランジスタのゲートである。
【0112】
具体的には、スイッチングトランジスタQが遮断する場合、コイルLと共振コンデンサCとは共振状態に入り、電気エネルギーが上昇し、この時のスイッチングトランジスタQの第1端と第2端との間の電圧が上昇する。スイッチングトランジスタQが導通する場合、コイルLと共振コンデンサCとに蓄積されたエネルギーが放出されて、スイッチングトランジスタQの第1端と第2端との間の電圧を降下させ、スイッチングトランジスタQの遮断後のスイッチングトランジスタQの第1端と第2端との間の電圧が高すぎることによるスイッチングトランジスタQの損壊を防ぐ。
【0113】
本実施例において、スイッチングトランジスタQの第1端と第2端との電圧が高すぎることを防ぐには、具体的に、スイッチングトランジスタQが遮断する場合の前記第1端の電圧の大きさ又は前記スイッチングトランジスタQが導通する場合の前記第2端の電流の大きさを検出してもよい。
【0114】
スイッチングトランジスタQが遮断する場合の前記第1端の電圧の大きさを検出する場合、スイッチングトランジスタQが遮断する場合の前記第1端の電圧がプリセット電圧より大きいと、導通するようにスイッチングトランジスタQを制御してスイッチングトランジスタQの第1端と第2端との電圧が高すぎることによるスイッチングトランジスタQの損壊を防ぐ。
【0115】
本実施例において、スイッチングトランジスタQの第2端の電流の大きさに基づいて、スイッチングトランジスタQの遮断後の電圧の最大値を予測することができる。スイッチングトランジスタQが導通する場合の前記第2端の電流の大きさを検出する場合、スイッチングトランジスタQが導通する場合の前記第2端の電流が所定値より大きいと、遮断するようにスイッチングトランジスタQを制御してスイッチングトランジスタQの遮断後の電圧の過大な上昇によるスイッチングトランジスタQの損壊を防ぐ。
【0116】
本発明の実施例は、保護モジュール240を設けて、保護モジュールスイッチングトランジスタQが遮断する場合の前記第1端の電圧の大きさに基づいて、前記スイッチングトランジスタQの作動状態を制御し、スイッチングトランジスタQが導通する場合の前記第2端の電流の大きさに基づいて、前記スイッチングトランジスタQの作動状態を制御することにより、スイッチングトランジスタQの遮断状態での第1端と第2端との間の電圧が高すぎることによるスイッチングトランジスタQの損壊が効果的に防がれるため、本発明が提供する電磁誘導加熱回路は、回路の作動の安定性を向上させる。
【0117】
具体的には、上記実施例に基づいて、以下に異なる検出方式を詳しく説明する。
【0118】
第2実施例において、前記保護モジュールが、前記スイッチングトランジスタQが遮断する場合の前記第1端の電圧の大きさに基づいて前記スイッチングトランジスタQの作動状態を制御する場合、前記保護モジュールは、電圧サンプリング回路と、コンパレータとを含む。前記電圧サンプリング回路は、第1抵抗と、第2抵抗とを含む。前記第1抵抗の一端が前記第1端に接続され、他端が前記第2抵抗を介して前記接地端に接続される。前記コンパレータの正相入力端が前記第1抵抗と第2抵抗との共通端に接続され、逆相入力端がプリセット参考電圧端に接続され、出力端が前記制御端に接続される。
【0119】
本実施例において、スイッチングトランジスタQが遮断状態である場合、第2抵抗の両端の電圧が上記プリセット参考電圧端のプリセット参考電圧より小さい(即ち、第1端と第2端との間の電圧がプリセット電圧より小さい)と、スイッチングトランジスタQは、上記信号出力端から出力されるパルス幅変調信号に基づいて、遮断状態を保ち、第2抵抗の両端の電圧が上記プリセット参考電圧端のプリセット参考電圧より大きい(即ち、第1端と第2端との間の電圧がプリセット電圧より大きい)と、コンパレータは高レベルを出力し、これにより、スイッチングトランジスタQを導通させ、コイルLと共振コンデンサCとに蓄積されたエネルギーが放出される。
【0120】
第3実施例において、前記保護モジュールが、前記スイッチングトランジスタQが遮断する場合の前記第1端の電圧の大きさに基づいて、前記スイッチングトランジスタQの作動状態を制御する場合、前記保護モジュール240は、電圧サンプリング回路と、コンパレータとを含む。前記電圧サンプリング回路は、第1抵抗と、第2抵抗とを含む。前記第1抵抗の一端が前記第1端に接続され、他端が前記第2抵抗を介して前記接地端に接続される。前記コンパレータの正相入力端が前記第1抵抗と第2抵抗との共通端に接続され、逆相入力端がプリセット参考電圧端に接続され、出力端が前記駆動モジュール30に接続される。前記第1端の電圧がプリセット参考電圧より大きい場合、前記コンパレータは、前記駆動モジュール30に制御信号を出力し、前記駆動モジュール30は、前記制御信号に基づいて、出力端からプリセットレベル信号を出力して前記スイッチングトランジスタQを導通させる。
【0121】
本実施例において、スイッチングトランジスタQが遮断状態である場合、第2抵抗の両端の電圧が上記プリセット参考電圧端のプリセット参考電圧より小さい(即ち、第1端と第2端との間の電圧がプリセット電圧より小さい)と、スイッチングトランジスタQは、上記信号出力端から出力されるパルス幅変調信号に基づいて、遮断状態を保ち、第2抵抗の両端の電圧が上記プリセット参考電圧端のプリセット参考電圧より大きい(即ち、第1端と第2端との間の電圧がプリセット電圧より大きい)と、コンパレータは、駆動モジュール30に高レベル信号を出力し、これにより、駆動モジュール30は、高レベル信号を出力するように信号出力端を制御してスイッチングトランジスタQを導通させてコイルLと共振コンデンサCとに蓄積されたエネルギーが放出される。
【0122】
第4実施例において、前記保護モジュールが、前記スイッチングトランジスタQが遮断する場合の前記第1端の電圧の大きさに基づいて、前記スイッチングトランジスタQの作動状態を制御する場合、前記保護モジュール240は、電圧サンプリング回路と、コンパレータとを含む。前記電圧サンプリング回路は、第1抵抗と、第2抵抗とを含む。前記第1抵抗の一端が前記第1端に接続され、他端が前記第2抵抗を介して前記接地端に接続される。前記コンパレータの正相入力端が前記第1抵抗と第2抵抗との共通端に接続され、逆相入力端がプリセット参考電圧端に接続され、出力端が前記制御チップ10に接続される。前記第1端の電圧がプリセット参考電圧より大きい場合、前記コンパレータは、前記制御チップ10に制御信号を出力することにより、前記制御チップ10は、前記駆動モジュール30に出力されるパルス幅変調信号のデューティ比を調整する。
【0123】
本実施例において、制御チップ10は駆動回路モジュール30のパルス幅変調信号のデューティ比を変えることにより、スイッチングトランジスタQが遮断する時間帯内の第1端と第2端との間の電圧の大きさが制限され、遮断する時間帯内の第1端と第2端との間の電圧が大きすぎることによるスイッチングトランジスタQの損壊が防がれるため、スイッチングトランジスタQの使用寿命が延長される。
【0124】
第5実施例において、前記保護モジュールが、前記スイッチングトランジスタQが導通する場合の前記第2端の電流の大きさを検出して前記スイッチングトランジスタQの作動状態を制御する場合、前記電磁誘導加熱回路は、前記第2端と前記接地端との間に直列接続される限流抵抗R11を更に含む。前記保護モジュールの電圧検出端が前記第2端に接続されて前記第2端の電流の大きさを検出する。
【0125】
本実施例において、上記保護モジュールは、電圧検出端によって検出された電圧の大きさに基づいて、限流抵抗R11を流れる電流、即ち、スイッチングトランジスタQの第2端の電流を算出、取得することができる。そして、該電流の大きさに基づいてスイッチングトランジスタQの遮断後の第1端と第2端との間の最大電圧を予測する。限流抵抗R11を流れる電流によりスイッチングトランジスタQの遮断後の第1端と第2端との間の最大電圧が上記プリセット電圧より大きくなった場合、遮断するようにスイッチングトランジスタQを制御することにより、スイッチングトランジスタQの遮断後の第1端と第2端との間の最大電圧をプリセット電圧より小さくし、これにより、スイッチングトランジスタQの損壊が防がれる。この時に限流抵抗R11を流れる電流の大きさは、スイッチングトランジスタQが導通する場合に流れることが許容される最大電流値であり、以下の実施例において、所定値と称する。なお、上記限流抵抗R11は、保護モジュールに内蔵される抵抗であってもよいし、外部に設置される抵抗であってもよい。
【0126】
なお、駆動モジュール30の信号出力端から出力されるレベル状態を制御することは、駆動モジュール30自身によって制御されてもよいし、制御チップ10から駆動回路モジュール30に出力するパルス幅変調信号を制御することによって制御されてもよく、その具体的な実現形態は、実際の要求に応じて設定することができ、ここでは、更なる限定をしない。
【0127】
上記第5実施例に基づき、一実施形態において、上記保護モジュールは、前記駆動モジュール30に接続され、前記第2端の電流が所定値より大きいことが検出された場合、前記駆動モジュール30に制御信号を出力することにより、前記駆動モジュール30は、プリセットレベル信号を出力するように前記信号出力端を制御して前記スイッチングトランジスタQを遮断させる。
【0128】
他の実施形態において、上記保護モジュールは、前記制御チップ10に接続され、且つ前記第2端の電流が所定値より大きいことが検出された場合、前記制御チップ10に制御信号を出力することにより、前記制御チップ10は前記駆動回路モジュール30に出力されるパルス幅変調信号のデューティ比を調整する。
【0129】
なお、回路設計を行う場合、上記二つの実施形態のいずれかを採用してもよいし、保護モジュールによって上記制御信号が同時に駆動モジュール30と制御チップ10に出力されてもよく、即ち、保護モジュールの制御信号出力端が同時に駆動モジュール30と制御チップ10とに接続されてもよい。
【0130】
更に、上記いずれかの実施例に基づき、前記電磁誘導加熱回路は、前記スイッチングトランジスタQの温度を検出するための温度センサ150を更に含む。前記温度センサ150は前記保護モジュールに接続され、前記保護モジュールは、前記温度センサ150によって検出された温度に基づいて、前記駆動回路モジュール30又は前記制御チップ10に制御信号を出力し、これにより、前記駆動回路モジュール30又は前記制御チップ10は、前記制御信号に基づいて、前記信号出力端から出力されるパルス幅変調信号のデューティ比を調整し、又はスイッチングトランジスタを遮断させる。
【0131】
本発明の実施例において、保護モジュールは、温度センサ150によりスイッチングトランジスタQの温度を検出し、スイッチングトランジスタQの温度を駆動モジュール30又は制御チップ10にフィードバックし、駆動回路モジュール30又は制御チップ10は、温度に基づいてパルス幅変調信号のデューティ比を調整することにより、電力の低減、電力の向上及びスイッチングトランジスタQを遮断させるなどの操作が実現される。
【0132】
本発明は電磁誘導加熱回路を提供する。
図5を参照すると、一実施例において、該電磁誘導加熱回路は、制御チップ10と、駆動モジュール30と、スイッチングトランジスタQとを含む。前記スイッチングトランジスタQは、第1端と、第2端と、第1端と第2端との導通状態を制御するための制御端とを有し、前記制御端は前記駆動モジュール30の信号出力端に接続される。前記制御チップ10は、前記駆動モジュール30にパルス幅変調信号を出力し、前記パルス幅変調信号は、前記駆動モジュール30の信号出力端により前記スイッチングトランジスタQに出力されて前記スイッチングトランジスタQを駆動する。駆動モジュール30は、前記信号出力端の出力電圧の大きさを検出し、前記信号出力端の出力電圧の大きさがプリセット区間範囲に属するか否かに応じて、前記信号出力端の前記パルス幅変調信号を出力する状態を調整する。
【0133】
本実施例が提供する電磁誘導加熱回路は、主に、スイッチングトランジスタQの駆動制御を実現するためのものである。具体的には、上記スイッチングトランジスタの構成は、実際の要求に応じて設定することができる。本実施例において、スイッチングトランジスタQは、絶縁ゲート型バイポーラトランジスタ(IGBT)であるのが好ましい。上記第1端は、前記絶縁ゲート型バイポーラトランジスタのコレクタであり、前記第2端は、前記絶縁ゲート型バイポーラトランジスタのエミッタであり、前記制御端は、前記絶縁ゲート型バイポーラトランジスタのゲートである。
【0134】
上記プリセット区間範囲の大きさは、実際の要求に応じて設定することができる。ここでは、更なる限定をせず、スイッチングトランジスタQを駆動すること及びスイッチングトランジスタQの焼損を防ぐことさえできれば良い。
【0135】
上記駆動モジュール30は、前記信号出力端の出力電圧の大きさがプリセット区間範囲に属するか否かに応じて、前記信号出力端の前記パルス幅変調信号を出力する状態を調整することは、前記信号出力端の出力電圧の大きさがプリセット区間範囲に属さない場合、前記駆動モジュールは、前記信号出力端からの出力が停止されているパルス幅変調信号を制御することと、又は前記信号出力端の出力電圧の大きさがプリセット区間範囲に属さない場合、前記駆動モジュールは前記制御チップに制御信号を出力することにより、前記制御チップは前記パルス幅変調信号の出力を停止することと、を含む。
【0136】
なお、上記駆動モジュール30は、内蔵される電圧サンプリング回路により信号入力端の電圧の大きさを検出してもよいし、コンパレータにより第1端の電圧の大きさを判断してもよく、具体的な回路形式は、実際の要求に応じて設けることができ、ここでは、更なる限定をしない。なお、信号出力端の出力電圧の大きさがプリセット区間範囲に属さない場合、信号出力端の電圧の大きさがプリセット区間範囲内に安定して属すように、制御チップ10又は駆動モジュール30により該駆動モジュール30の信号出力端の電圧の大きさを調整してもよい。具体的には、上記信号出力端の出力電圧は、上記絶縁ゲート型バイポーラトランジスタのゲートの駆動電圧である。例えば、絶縁ゲート型バイポーラトランジスタのゲートの駆動電圧が上記プリセット区間範囲の上限値より大きい場合、駆動モジュール30により絶縁ゲート型バイポーラトランジスタのゲートにパルス幅変調信号を出力することを停止してもよい(即ち、絶縁ゲート型バイポーラトランジスタのゲートの電圧を降下させる)。これにより、絶縁ゲート型バイポーラトランジスタのゲートの駆動電圧が高すぎることによる絶縁ゲート型バイポーラトランジスタの損壊を防ぐ。
【0137】
本発明の実施例は、駆動モジュール30を設けて、制御チップ10とスイッチングトランジスタQとを接続し、信号出力端の電圧に基づいて信号出力端の前記パルス幅変調信号を出力する状態を制御する。これにより、スイッチングトランジスタQの駆動電圧が高すぎてスイッチングトランジスタQが焼損されること、スイッチングトランジスタの駆動電圧が低すぎてスイッチングトランジスタが導通できない、又は増幅状態にあることを効果的に防ぐことができるため、本発明の実施例は、スイッチングトランジスタQの作動の安定性を向上させる。
【0138】
更に、上記実施例に基づき、本実施例において、上記駆動モジュール30は、更に、受信された前記パルス幅変調信号とプリセットした基準方形波信号とを比較し、比較結果に基づいて前記信号出力端から出力されるパルス幅変調信号の状態を調整する。
【0139】
本実施例において、上記基準方形波信号は、上記制御チップ30によって生成されてもよいし、方形波生成回路によって生成されてもよい。該基準方形波信号のパルス幅は、出力が許容される最大のパルス幅である。
【0140】
前記駆動モジュール30の受信したパルス幅変調信号のパルス幅が前記基準方形波信号のパルス幅より大きい場合、前記駆動モジュール30は、前記信号出力端から出力されるパルス幅変調信号に対応する周期内のパルス幅を前記基準方形波信号のパルス幅に調整するように制御し、又は前記信号出力端からの出力が停止されているパルス幅変調信号を制御する。又は前記駆動モジュール30の受信したパルス幅変調信号のパルス幅が前記基準方形波信号のパルス幅より大きい場合、前記駆動回路モジュール30は前記制御チップ10に制御信号を出力することにより、前記制御チップ10が、前記駆動モジュール30に出力されるパルス幅変調信号の状態を調整する。
【0141】
本実施例において、パルス幅変調信号のデューティ比を制限することにより、絶縁ゲート型バイポーラトランジスタが導通する時間が長すぎることによる絶縁ゲート型バイポーラトランジスタの過電流、過電圧、及び過熱などの現象が防がれるため、絶縁ゲート型バイポーラトランジスタの使用上の安全性を向上させる。
【0142】
更に、上記実施例に基づき、本実施例において、上記駆動モジュール30は、更に、前記絶縁ゲート型バイポーラトランジスタのコレクタとエミッタとの間の電圧を検出し、前記絶縁ゲート型バイポーラトランジスタが導通する場合、導通する瞬間の前記絶縁ゲート型バイポーラトランジスタのコレクタとエミッタとの間の電圧に基づいて、前記絶縁ゲート型バイポーラトランジスタの作動状態を特定し、前記作動状態に基づいて、前記信号出力端の出力電圧が第2所定値まで上昇する時間を調整する。
【0143】
なお、上記駆動モジュール30は、電圧検出端が前記絶縁ゲート型バイポーラトランジスタのコレクタに接続され、接地端が前記絶縁ゲート型バイポーラトランジスタのエミッタに接続される。これにより、絶縁ゲート型バイポーラトランジスタのコレクタとエミッタとの間の電圧を検出する。
【0144】
具体的には、上記作動状態は、スタートと、ハードターンオンと、ノーマルとを含み、前記作動状態に基づいて前記信号出力端の出力電圧が第2所定値まで上昇する時間を調整することは、前記作動状態がスタートである場合、前記信号出力端の電圧が第2所定値まで上昇する時間を第1閾値とすることと、前記作動状態がハードターンオンである場合、前記信号出力端の電圧が第2所定値まで上昇する時間を第2閾値とすることと、前記作動状態がノーマルである場合、前記信号出力端の電圧が第2所定値まで上昇する時間を第3閾値とすることと、を含む。本実施例において、IGBTのプレシーディングオン(IGBTのVceがまだ0まで共振していない時、IGBTを導通させる)によるハードターンオン、ハードターンオフの場合と、IGBTが導通してからの初めての周期において共振コンデンサの電圧が0から急激に直流母線電圧(220Vの場合では311V)まで上昇する場合との二つの場合は、IGBTの電流のピーク値が非常に大きくなってしまう。
【0145】
本発明は電磁誘導加熱制御回路を提供する。
図6を参照すると、一実施例において、該電磁誘導加熱制御回路は、スイッチングトランジスタQと、スイッチングトランジスタQの温度を採取するための温度検出モジュール310と、パルス幅変調信号を出力するための制御チップ10と、前記パルス幅変調信号を駆動増幅した後、前記スイッチングトランジスタQに出力するための駆動回路30とを含む。前記スイッチングトランジスタQは、第1端と、第2端と、第1端と第2端との導通状態を制御するための制御端とを含み、前記制御端は前記駆動回路30の信号出力端に接続される。前記温度検出モジュール310の出力端が前記制御チップ10に接続される。前記制御チップ10は、第1プリセット時間帯ごとに前記温度検出モジュール310によって現在検出された温度値を取得し、2回連続で検出された温度値と前記温度補正因子とに基づいて、現在検出された温度値の誤差修正後の実際温度値を算出し、前記実際温度値に基づいて前記スイッチングトランジスタQの作動状態を制御する。
【0146】
本実施例が提供する駆動回路は、主に、スイッチングトランジスタQの駆動制御を実現するためのものである。具体的には、上記スイッチングトランジスタQの構造は、実際の要求に応じて設けることができる。本実施例において、スイッチングトランジスタQは、絶縁ゲート型バイポーラトランジスタ(IGBT)であるのが好ましい。上記第1端は、前記絶縁ゲート型バイポーラトランジスタのコレクタであり、前記第2端は、前記絶縁ゲート型バイポーラトランジスタのエミッタであり、前記制御端は、前記絶縁ゲート型バイポーラトランジスタのゲートである。
【0147】
なお、上記電気加熱器は電磁誘導加熱設備であり、例えば、電磁コンロ、電気炊飯器などの設備であってもよい。電源を入れて加熱する最初の時間帯内で、制御チップ10は、一定時間毎に温度検出モジュール310によって検出された温度値を一回読み出し、読み出された温度値を現在時点の温度値X
nとして、及びその前の時点に読み出された温度値をX
n−1、X
n−2、X
n−3などとして記す。そして、X
nと、X
n−1と、温度補正因子とに基づいて、現在時点のスイッチングトランジスタの実際温度値Y
nを算出する。
【0148】
具体的には、上記プリセットした温度補正因子は、実際の要求に応じて設定することができる。本実施例において、好ましくは、以下の形態を用いて取得してもよい。
【0149】
前記制御チップ10は、第2プリセット時間帯ごとに前記温度検出モジュール310によって現在検出された温度値を取得し、n回目に採取された温度X
nとn−1回目に検出された温度値X
n−1とに基づいて、前記n回目に採取された温度X
nとn−1回目に検出された温度値X
n−1との間の差に対応する温度補正因子Aを算出し、前記温度補正因子Aは下記式(1)を満たし、ただし、Kは定数であり、Mは温度補正の初期温度である。
【0151】
なお、該初期温度は、温度補正計算を行うための開始温度を制御し、即ち、検出された温度が該初期温度より大きい場合のみ、温度補正計算を行う。
【0152】
本実施例において、上記定数Kと初期温度Mとの大きさは、実際の要求に応じて設定することができる。好ましくは、上記Kは0.2であり、上記Mは50である。
【0153】
なお、上記補正因子は、電磁誘導加熱制御回路が温度保護を行う前に、まず、上記方式で実験を行って上記温度補正因子Aを取得する。異なる温度変化の状態において、対応する温度補正因子が異なる。温度保護を行う場合、制御チップ10は、第1プリセット時間帯ごとに温度検出モジュール310によって検出された温度値を取得し、現在検出された温度値X
mと前回検出された温度値X
m−1とに基づいて、現在検出された温度値X
mと前回検出された温度値X
m−1との間の差に対応する
温度補正因子Aを取得し、前記現在検出された温度値X
mと、前回検出された温度値X
m−1と、
温度補正因子Aとに基づいて、前記実際温度値Y
mを算出し、Y
mは、Y
m=X
m−1+A(X
m−X
m−1)を満たす。
Ymが所定値より大きい場合、制御チップ10によって駆動回路30に制御信号を出力することができ、これにより、遮断するようにスイッチングトランジスタQを制御し、スイッチングトランジスタQの温度が高すぎることによる損壊を防ぐ。温度補正演算を行ったため、温度測定の正確さが低いことによるスイッチングトランジスタQの損壊が防がれる。従って、本実施例は、スイッチングトランジスタの温度測定の精度を向上させることができ、回路の作動の安定性が向上する。
【0154】
本発明の実施例が提供する電磁誘導加熱制御回路は、温度検出モジュール310を設けてスイッチングトランジスタQの温度値を検出し、検出された温度とプリセットした温度補正因子とに基づいてスイッチングトランジスタQの作動状態を制御することにより、スイッチングトランジスタQの温度が高すぎて焼損することが防がれるため、本発明は、回路の作動の安定性を向上させる。
【0155】
なお、上記温度検出モジュール310は、温度センサRTと、第31抵抗3R1と、第32抵抗3R2と、第31コンデンサ3C1とを含む。前記第31抵抗3R1の一端が第1プリセット電源VCCに接続され、他端が前記温度センサRTを介して接地端に接続される。前記第32抵抗3R2の一端が前記第31抵抗3R1と前記温度センサRTとの共通端に接続され、他端が第31コンデンサ3C1を介して接地端に接続され、前記第32抵抗3R2と第31コンデンサ3C1との共通端が前記制御チップ10の温度信号採取端に接続される。
【0156】
本実施例において、上記温度センサRTの構造は、実際の要求に応じて設けることができる。上記温度センサRTはサーミスタであることが好ましい。
【0157】
上記駆動回路30は、駆動集積チップ31と、第33抵抗3R3と、第16抵抗R16と、第15抵抗R15と、第17抵抗R17と、第32コンデンサ3C2とを含む。前記駆動集積チップ31のパルス幅変調信号入力端が第33抵抗3R3を介して前記制御チップ10に接続され、駆動電圧入力端が第2プリセット電源VDDに接続され、パルス幅変調信号出力端が第16抵抗R16を介して前記スイッチングトランジスタQの制御端に接続される。前記第15抵抗R15の一端が前記第2プリセット電源VDDに接続され、他端が前記第33抵抗3R3と前記制御チップ10との共通端に接続される。前記第17抵抗R17の一端が前記スイッチングトランジスタQの制御端に接続され、他端が前記スイッチングトランジスタQの第2端に接続される。前記第32コンデンサ3C2の一端が前記駆動電圧入力端に接続され、他端が接地端に接続される。
【0158】
なお、上記第1プリセット電源VCCと第2プリセット電源VDDとの電圧の大きさは、実際の要求に応じて設定することができ、本実施例において、好ましくは、上記第1プリセット電源VCCは+5Vの電源であり、第2プリセット電源VDDは、+15Vの電源である。本実施例において、上記駆動集積チップ31のパルス幅変調信号入力端から入力されるパルス信号は、第2プリセット電源VDDによって駆動増幅された後、パルス幅変調信号出力端から出力され、第16抵抗R16と第17抵抗R17とによって分圧され、スイッチングトランジスタQは、第17抵抗R17の両端の電圧の大きさに基づいて、導通と遮断との状態を切り替える。
【0159】
更に、上記実施例に基づき、本実施例において、スイッチングトランジスタQの駆動電圧が高すぎることによるスイッチングトランジスタQの損壊を防ぐために、好ましくは、上記駆動回路30は、ツェナーダイオードDを更に含む。前記ツェナーダイオードDは、陽極が前記スイッチングトランジスタQの第2端に接続され、陰極が前記スイッチングトランジスタQの制御端に接続される。
【0160】
更に、上記実施例に基づいて、本実施例において、上記電気加熱駆動保護回路は、前記制御チップ10に接続されるブザー回路340を更に含む。
【0161】
本実施例において、制御チップ10が上記温度検出モジュール310によって現在検出された温度値が所定値より大きいことを取得した場合(即ち、スイッチングトランジスタQの温度が高すぎる場合)、駆動回路30に制御信号を出力してスイッチングトランジスタQを遮断させるとともに、ブザー回路340に制御信号を出力して、鳴るようにブザー回路340を制御することができる。これにより、ユーザに電磁誘導加熱器に安全上のリスクが潜在していることを気付かせることで、本実施例は、電磁誘導加熱器の使用上の安全性を向上させることができる。
【0162】
本発明はサージ保護回路を提供する。
図7を参照すると、一実施例において、該サージ保護回路は、抵抗とコンデンサとからなる第1分圧回路410と、商用電源を整流するための整流回路70と、サージ保護を行うための制御回路430とを含む。前記制御回路430は、第1コンパレータ301を含む。
【0163】
前記第1分圧回路410の入力端は前記整流回路70の出力端に接続され、前記第1分圧回路410の出力端が前記第1コンパレータ301の第1入力端に接続される。前記第1コンパレータ301の第2入力端がプリセットした第1基準電源に接続され、商用電源は電圧が第1所定値より小さい状態で順方向サージ
電圧が存在する場合、第1分圧回路410の出力端の電圧が第1基準電源の電圧より大きく、順方向サージ
電圧が存在しない場合、第1分圧回路410の出力端の電圧が第1基準電源の電圧より小さい。制御回路430は、前記第1コンパレータ301の出力端から出力されるレベルの状態に基づいてサージ保護制御を行う。
【0164】
本実施例において、上記第1コンパレータ301の第1入力端は、正相入力端であってもよいし、逆相入力端であってもよい。具体的には、実際の要求に応じて設定することができ、ここでは、更なる限定をしない。上記プリセットした第1基準電源の電圧の大きさは、実際の要求に応じて設定することができ、本実施例において、第1基準電源の電圧は+5Vであることが好ましい。
【0165】
具体的には、作動過程において、前記商用電源の電圧が第1所定値より小さい状態である(即ち、ゼロクロス点に近い)場合、順方向サージ電圧が生成されることがなければ、第1分圧回路410の出力端の電圧が前記第1基準電源の電圧より小さく、第1コンパレータ301は第1レベル信号を出力する。この場合、サージピーク電圧が存在すれば、サージピーク電圧が到来する際に、第1コンパレータ301の出力端は、反転電圧を出力して第2レベル信号を取得し、制御回路430は、該第2レベル信号に基づいてサージ保護の操作を行う。
【0166】
本発明の実施例は、整流回路70を設けて商用電源を整流した後、第1分圧回路410によって分圧が行われ、分圧後の電圧と第1基準電圧とを比較して、比較結果に基づいて商用電源がゼロ
クロス点に近い時間帯で順方向サージ電圧が存在するか否かが特定され、順方向サージ電圧が存在する場合、制御回路
430によってサージ保護が行われる。本発明は、商用電源がゼロ
クロス点に近い時間帯内でのサージ検出を実現することにより、商用電源のゼロクロス点でサージ現象が存在することによる電気設備の損壊が防がれるため、給電の安全性が向上する。
【0167】
具体的には、上記第1分圧回路410は、第1抵抗R1と、第2抵抗R2と、第1コンデンサC1とを含む。前記第1抵抗R1の一端が前記整流回路70の出力端に接続され、他端が前記第2抵抗R2を介して接地端に接続される。前記第1コンデンサC1は前記第2抵抗R2の両端に並列接続される。前記第1コンパレータ301の第1入力端が前記第1抵抗R1と第2抵抗R2との共通端に接続される。
【0168】
なお、上記第1抵抗R1及び第2抵抗R2は、一つの抵抗であってもよいし、又は複数の抵抗が直列接続されることによって形成されてもよく、相応する抵抗値の要求を満たして対応する分圧比を実現できればよい。
【0169】
更に、上記実施例に基づき、本実施例において、上記サージ保護回路は、抵抗とコンデンサとからなる第2分圧回路40と第3分圧回路50とを更に含む。前記制御回路430は、第2コンパレータ32と第3コンパレータ33とを更に含む。前記第2分圧回路40の入力端が前記整流回路70の出力端に接続され、前記第2分圧回路40の出力端が前記第2コンパレータ32の第1入力端に接続され、前記第2コンパレータ32の第2入力端が前記第1分圧回路410の出力端に接続される。また、前記商用電源に順方向サージ電圧が存在しない場合、前記第1分圧回路410の出力端の電圧が前記第2分圧回路40の出力端の電圧より大きく、前記商用電源に順方向サージ電圧が存在する場合、前記第1分圧回路410の出力端の電圧が前記第2分圧回路40の出力端の電圧より小さい。前記第3分圧回路50の入力端が前記整流回路70の出力端に接続され、前記第3分圧回路50の出力端が前記第3コンパレータ33の第1入力端に接続される。前記第3コンパレータ33の第2入力端がプリセットした第2基準電源に接続されて前記商用電源のゼロクロス点を検出し、前記第3分圧回路
50の出力端の電圧が第2所定値より小さい場合、プリセットレベル信号を出力するように前記第2コンパレータ32の出力端を制御する。
【0170】
本実施例において、上記第2分圧回路40の電圧と第1分圧回路410の電圧とを比較することにより、商用電源内のサージ検出を実現する。更に、分圧回路を設けることにより、負側のサージ検出を実現することができる。
【0171】
具体的には、上記サージ保護回路は、抵抗とコンデンサとからなる第4分圧回路60を更に含み、前記制御回路430は、第4コンパレータ34を更に含む。
前記第4分圧回路
60の入力端が前記整流回路70の出力端に接続され、前記第4分圧回路60の出力端が前記第4コンパレータ34の第1入力端に接続され、前記第4コンパレータ34の第2入力端が前記第2分圧回路60の出力端に接続され、且つ前記商用電源に逆方向サージ電圧が存在しない場合、前記第4分圧回路60の出力端の電圧が前記第2分圧回路40の出力端の電圧より小さく、前記商用電源に逆方向サージ電圧が存在する場合、前記第4分圧回路60の出力端の電圧が前記第2分圧回路40の出力端の電圧より大きい。前記第3コンパレータ33は、更に、前記第3分圧回路50の出力端の電圧が第2所定値より小さい場合、プリセットレベル信号を出力するように前記第4コンパレータ34の出力端を制御する。
【0172】
本実施例において、上記第3分圧回路50は、ゼロクロス検出を実現する。具体的には、第3分圧回路50の出力端の電圧が上記第2所定値より大きい場合、第3コンパレータ3
3の出力端はレベル信号を出力し、第3分圧回路50の出力端の電圧が上記第2所定値より小さい場合、第3コンパレータ3
3の出力端は反転レベル信号を出力する。この時、制御回路430は、該反転レベル信号に基づいて上記第2コンパレータ32と第4コンパレータ34とから出力されたプリセットレベル信号を遮蔽し、これにより、第1分圧回路410と、第2分圧回路40と、第4分圧回路60とは、商用電源がゼロ
クロス点に近い場合、第1分圧回路410と、第2分圧回路40と、第4分圧回路60との出力電圧が比較的近いために第2コンパレータ32と第4コンパレータ34とが誤出力することを防ぐ。これにより、給電の安定性を向上させる。
【0173】
具体的には、上記第2分圧回路40は、第3抵抗R3と、第4抵抗R4と、第2コンデンサC
2を含む。前記第3抵抗R3の一端が前記整流回路
70の出力端に接続され、他端が前記第4抵抗R4を介して接地端に接続される。前記第2コンデンサC2は前記第4抵抗R4の両端に並列接続される。前記第2コンパレータ32の第1入力端が前記第3抵抗R3と第4抵抗R4との共通端に接続される。
【0174】
上記第3分圧回路50は、第5抵抗R5と、第6抵抗R6と、第7抵抗R7と、第3コンデンサC3と、第4コンデンサC4とを含む。前記第5抵抗R5の一端が前記整流回路70の出力端に接続され、他端が順次前記第6抵抗R6と第7抵抗R7とを介して直列接続された後、接地端に接続される。前記第3コンデンサC3は前記第5抵抗R5の両端に並列接続される。前記第4コンデンサC4は前記第7抵抗R7の両端に並列接続される。前記第3コンパレータ33の第1入力端は前記第6抵抗R6と第7抵抗R7との共通端に接続される。
【0175】
上記第4分圧回路60は、第8抵抗R8と、第9抵抗R9と、第5コンデンサC5とを含む。前記第8抵抗R8の一端が前記整流回路70の出力端に接続され、他端が前記第9抵抗R9を介して接地端に接続される。前記第5コンデンサC5は前記第9抵抗R9の両端に並列接続される。前記第4コンパレータ34の第1入力端は前記第8抵抗R8と第9抵抗R9との共通端に接続される。
【0176】
なお、上記第3抵抗R3と、第4抵抗R4と、第5抵抗R5と、第6抵抗R6と、第7抵抗R7とは、一つの抵抗であってもよいし、複数の抵抗が順次直列接続されることによって構成されてもよい。上記第1コンデンサC1と、第2コンデンサC2と、第5コンデンサC5との大きさは、実際の要求に応じて設定することができる。本実施例において、好ましくは、上記第1コンデンサC1の静電容量が第5コンデンサC5の静電容量と等しく、また、第1コンデンサC1の静電容量が第2コンデンサC2の静電容量より大きい。
【0177】
なお、第1分圧回路410と、第2分圧回路40と、第4分圧回路60との抵抗分圧に対する要求を下げるために、第1分圧回路410と、第2分圧回路40と、第4分圧回路60との入力端及び整流回路70の出力端に、共同で分圧する分圧抵抗Rを直接設け、一回目の分圧を経た後、それぞれ第1分圧回路410と、第2分圧回路40と、第4分圧回路60とによって二回目の分圧を行うことができる。
【0178】
なお、上記整流回路70の回路構成は、実際の要求に基づいて設けることができ、第1ダイオードD1と、第2ダイオードD2とを含む。前記第1ダイオードD1の陽極が前記商用電源の第1交流入力端に接続され、前記第2ダイオードD2が前記商用電源の第2交流入力端に接続され、前記第1ダイオードD1の陰極が前記第2ダイオードD2の陰極に接続される。
【0179】
本実施例において、上記第1交流入力端はL線端であってもよく、その場合、第2交流入力端はN線端である。第1交流入力端は更にN線端であってもよく、その場合、第2交流入力端はL線端である。本実施例は、第1ダイオードD1と第2ダイオードD2とを用いて商用電源に対して全波整流を行うことにより、正サージ検出と負サージ検出を実現できる。
【0180】
本発明は、家電製品を更に提供する。該家電製品は、電磁誘導加熱制御回路を含み、該電磁誘導加熱制御回路の構成については上記実施例を参照することができるため、ここでは、詳しく説明しない。当然のことながら、本実施例の家電製品は、上記電磁誘導加熱制御回路の技術案を採用したため、該家電製品は、上記電磁誘導加熱制御回路のあらゆる有益な効果を有する。
【0181】
上記は、本発明の好ましい実施例に過ぎず、それによって本発明の特許範囲が制限されることはなく、本発明の明細書及び図面の内容を利用してなされた同等の構成若しくは同等のフローの変換、又は直接若しくは間接的な他の関連技術分野への適用は、すべて同じ理由によって、本発明の特許保護範囲内に含まれる。