【課題を解決するための手段】
【0005】
本発明は、例えば、以下を提供する:
(項目1)
リナクロチドおよび薬学的に許容される賦形剤を含む薬学的組成物であって、(a)乾燥剤を含む密閉容器中、25℃、60%相対湿度で、前記薬学的組成物を18ヶ月貯蔵した後、または(b)乾燥剤を含む密閉容器中、40℃、75%相対湿度で、前記薬学的組成物を6ヶ月貯蔵した後、前記リナクロチドのクロマトグラフィー純度の減少が10%未満である薬学的組成物。
(項目2)
(a)乾燥剤を含む密閉容器中、25℃、60%相対湿度で、前記薬学的組成物を18ヶ月貯蔵した後、または(b)乾燥剤を含む密閉容器中、40℃、75%相対湿度で、前記薬学的組成物を6ヶ月貯蔵した後、前記リナクロチドのクロマトグラフィー純度の減少が、9%、8%、7%、6%、5%または4%未満である、項目1に記載の薬学的組成物。
(項目3)
リナクロチドおよび薬学的に許容される賦形剤を含む薬学的組成物の単位剤形であって、(a)乾燥剤を含む密閉容器中、25℃、60%相対湿度で、前記単位剤形を18ヶ月貯蔵した後、または(b)乾燥剤を含む密閉容器中、40℃、75%相対湿度で、前記単位剤形を6ヶ月貯蔵した後、前記リナクロチドのクロマトグラフィー純度の減少が10%未満である、単位剤形。
(項目4)
(a)乾燥剤を含む密閉容器中、25℃、60%相対湿度で、前記単位剤形を18ヶ月貯蔵した後、または(b)乾燥剤を含む密閉容器中、40℃、75%相対湿度で、前記単位剤形を6ヶ月貯蔵した後、前記リナクロチドのクロマトグラフィー純度の減少が、9%、8%、7%、6%、5%または4%未満である、項目3に記載の単位剤形。
(項目5)
リナクロチドおよび薬学的に許容される賦形剤を含む薬学的組成物の複数の単位剤形を含む密閉容器であって、(a)25℃、60%相対湿度で、乾燥剤を含む前記密閉容器を18ヶ月貯蔵した後、または(b)40℃、75%相対湿度で、乾燥剤を含む前記密閉容器を6ヶ月貯蔵した後、前記リナクロチドのクロマトグラフィー純度の減少が10%未満である、密閉容器。
(項目6)
(a)25℃、60%相対湿度で、乾燥剤を含む前記密閉容器を18ヶ月貯蔵した後、または(b)40℃、75%相対湿度で、乾燥剤を含む前記密閉容器を6ヶ月貯蔵した後、前記リナクロチドのクロマトグラフィー純度の減少が9%、8%、7%、6%、5%または4%未満である、項目5に記載の密閉容器。
(項目7)
リナクロチドおよび薬学的に許容される賦形剤を含む薬学的組成物であって、(a)乾燥剤を含む密閉容器中、25℃、60%相対湿度で、前記薬学的組成物を18ヶ月貯蔵した後、または(b)乾燥剤を含む密閉容器中、40℃、75%相対湿度で、前記薬学的組成物を6ヶ月貯蔵した後、重量/重量に基づいて決定したリナクロチドのアッセイ値の減少が10%未満である、薬学的組成物。
(項目8)
(a)乾燥剤を含む密閉容器中、25℃、60%相対湿度で、前記薬学的組成物を18ヶ月貯蔵した後、または(b)乾燥剤を含む密閉容器中、40℃、75%相対湿度で、前記薬学的組成物を6ヶ月貯蔵した後、前記リナクロチドのアッセイ値の減少が9%、8%、7%、6%、5%、4%、3%、2%または1%未満である、項目7に記載の薬学的組成物。
(項目9)
リナクロチドおよび薬学的に許容される賦形剤を含む薬学的組成物の単位剤形であって、(a)乾燥剤を含む密閉容器中、25℃、60%相対湿度で、前記単位剤形を18ヶ月貯蔵した後、または(b)乾燥剤を含む密閉容器中、40℃、75%相対湿度で、前記単位剤形を6ヶ月貯蔵した後、重量/重量に基づいて決定したリナクロチドのアッセイ値の減少が10%未満である、単位剤形。
(項目10)
(a)乾燥剤を含む密閉容器中、25℃、60%相対湿度で、前記単位剤形を18ヶ月貯蔵した後、または(b)乾燥剤を含む密閉容器中、40℃、75%相対湿度で、前記単位剤形を6ヶ月貯蔵した後、前記リナクロチドのアッセイ値の減少が9%、8%、7%、6%、5%、4%、3%、2%または1%未満である、項目9に記載の単位剤形。
(項目11)
リナクロチドおよび薬学的に許容される賦形剤を含む薬学的組成物の複数の単位剤形を含む密閉容器であって、(a)25℃、60%相対湿度で、乾燥剤を含む前記密閉容器を18ヶ月貯蔵した後、または(b)40℃、75%相対湿度で、乾燥剤を含む前記密閉容器を6ヶ月貯蔵した後、重量/重量に基づいて決定した前記単位剤形中のリナクロチドのアッセイ値の減少が10%未満である、密閉容器。
(項目12)
(a)25℃、60%相対湿度で、乾燥剤を含む前記密閉容器を18ヶ月貯蔵した後、または(b)40℃、75%相対湿度で、乾燥剤を含む前記密閉容器を6ヶ月貯蔵した後、前記リナクロチドのアッセイ値の減少が9%、8%、7%、6%、5%、4%、3%、2%または1%未満である、項目11に記載の密閉容器。
(項目13)
各単位剤形が50μg〜2mgのリナクロチドを含む、項目3〜4または9〜10のいずれか一項に記載の単位剤形。
(項目14)
各単位剤形が50μg〜2mgのリナクロチドを含む、項目5〜6または11〜12のいずれか一項に記載の密閉容器。
(項目15)
(a)乾燥剤を含む密閉容器中、25℃、60%相対湿度で、前記薬学的組成物を24ヶ月貯蔵した後、または(b)乾燥剤を含む密閉容器中、40℃、75%相対湿度で、前記薬学的組成物を6ヶ月貯蔵した後、前記リナクロチドのクロマトグラフィー純度の減少が10%未満である、項目1または2のいずれかに記載の薬学的組成物。
(項目16)
(a)乾燥剤を含む密閉容器中、25℃、60%相対湿度で、前記単位剤形を24ヶ月貯蔵した後、または(b)乾燥剤を含む密閉容器中、40℃、75%相対湿度で、前記単位剤形を6ヶ月貯蔵した後、前記リナクロチドのクロマトグラフィー純度の減少が10%未満である、項目3または4のいずれかに記載の単位剤形。
(項目17)
(a)乾燥剤を含む密閉容器中、25℃、60%相対湿度で、前記薬学的組成物を24ヶ月貯蔵した後、または(b)乾燥剤を含む密閉容器中、40℃、75%相対湿度で、前記薬学的組成物を6ヶ月貯蔵した後、前記リナクロチドのクロマトグラフィー純度の減少が10%未満である、項目5または6のいずれかに記載の密閉容器。
(項目18)
(a)乾燥剤を含む密閉容器中、25℃、60%相対湿度で、前記薬学的組成物を24ヶ月貯蔵した後、または(b)乾燥剤を含む密閉容器中、40℃、75%相対湿度で、前記薬学的組成物を6ヶ月貯蔵した後、前記リナクロチドのアッセイ値の減少が10%未満である、項目7または8のいずれかに記載の薬学的組成物。
(項目19)
(a)乾燥剤を含む密閉容器中、25℃、60%相対湿度で、前記単位剤形を24ヶ月貯蔵した後、または(b)乾燥剤を含む密閉容器中、40℃、75%相対湿度で、前記単位剤形を6ヶ月貯蔵した後、前記リナクロチドのアッセイ値の減少が10%未満である、項目9または10のいずれかに記載の単位剤形。
(項目20)
(a)25℃、60%相対湿度で、乾燥剤を含む前記密閉容器を最初に24ヶ月貯蔵した後、または(b)40℃、75%相対湿度で、乾燥剤を含む前記密閉容器を6ヶ月貯蔵した後、前記リナクロチドのアッセイ値の減少が10%未満である、項目11または12のいずれかに記載の密閉容器。
(項目21)
薬学的に許容される担体、リナクロチドおよび(i)Mg
2+、Ca
2+、Zn
2+、Mn
2+、K
+、Na
+またはAl
3+から選択されるカチオン、または(ii)立体障害第一級アミンから選択される1つ以上の作用物質を含む薬学的組成物であって、前記作用物質が、(a)乾燥剤を含む密閉容器中、25℃、60%相対湿度で、前記薬学的組成物を最初に18ヶ月貯蔵した後、または(b)乾燥剤を含む密閉容器中、40℃、75%相対湿度で、前記薬学的組成物を最初に6ヶ月貯蔵した後、前記作用物質を有しない薬学的組成物に対し、前記組成物の少なくとも1つの属性を改善し、前記属性が、リナクロチド含有量により測定されるリナクロチドの分解速度の減少、リナクロチドのクロマトグラフィー純度により測定されるリナクロチドの分解速度の減少、リナクロチド量に対するリナクロチド酸化生成物の量の減少、リナクロチド量に対するリナクロチド加水分解生成物の量の減少、またはリナクロチド量に対するリナクロチドのリナクロチドホルムアルデヒドイミン生成物の量の減少から選択される、薬学的組成物。
(項目22)
前記作用物質が、Mg
2+、Ca
2+、Zn
2+、Mn
2+、K
+、Na
+またはAl
3+である、項目21に記載の薬学的組成物。
(項目23)
前記Mg
2+、Ca
2+、Zn
2+、Mn
2+、K
+、Na
+またはAl
3+が、酢酸マグネシウム、塩化マグネシウム、リン酸マグネシウム、硫酸マグネシウム、酢酸カルシウム、塩化カルシウム、リン酸カルシウム、硫酸カルシウム、酢酸亜鉛、塩化亜鉛、リン酸亜鉛、硫酸亜鉛、酢酸マンガン、塩化マンガン、リン酸マンガン、硫酸マンガン、酢酸カリウム、塩化カリウム、リン酸カリウム、硫酸カリウム、酢酸ナトリウム、塩化ナトリウム、リン酸ナトリウム、硫酸ナトリウム、酢酸アルミニウム、塩化アルミニウム、リン酸アルミニウム、または硫酸アルミニウムとして提供される、項目22に記載の薬学的組成物。
(項目24)
前記Mg
2+、Ca
2+、Zn
2+、Mn
2+、K
+、Na
+またはAl
3+が、塩化マグネシウム、塩化カルシウム、リン酸カルシウム、硫酸カルシウム、酢酸亜鉛、塩化マンガン、塩化カリウム、塩化ナトリウムまたは塩化アルミニウムとして提供される、項目23に記載の薬学的組成物。
(項目25)
前記作用物質がMg
2+、Ca
2+またはZn
2+である、項目22に記載の薬学的組成物。
(項目26)
前記Mg
2+、Ca
2+またはZn
2+が、塩化マグネシウム、塩化カルシウムまたは酢酸亜鉛として提供される、項目25に記載の薬学的組成物。
(項目27)
前記作用物質がCa
2+である、項目22に記載の薬学的組成物。
(項目28)
前記Ca
2+が塩化カルシウムとして提供される、項目27に記載の薬学的組成物。
(項目29)
前記作用物質が立体障害第一級アミンである、項目21に記載の薬学的組成物。
(項目30)
前記立体障害第一級アミンがアミノ酸である、項目29に記載の薬学的組成物。
(項目31)
前記アミノ酸が天然アミノ酸である、項目30に記載の薬学的組成物。
(項目32)
前記天然アミノ酸が、ヒスチジン、フェニルアラニン、アラニン、グルタミン酸、アスパラギン酸、グルタミン、ロイシン、メチオニン、アスパラギン、チロシン、トレオニン、イソロイシン、トリプトファン、またはバリンである、項目31に記載の薬学的組成物。
(項目33)
前記天然アミノ酸がヒスチジン、フェニルアラニン、ロイシン、メチオニン、イソロイシン、トリプトファン、またはバリンである、項目32に記載の薬学的組成物。
(項目34)
前記天然アミノ酸がロイシン、イソロイシン、アラニンまたはメチオニンである、項目33に記載の薬学的組成物。
(項目35)
前記天然アミノ酸がロイシンまたはメチオニンである、項目34に記載の薬学的組成物。
(項目36)
前記天然アミノ酸がロイシンである、項目35に記載の薬学的組成物。
(項目37)
前記立体障害第一級アミンが非天然アミノ酸またはアミノ酸誘導体である、項目30に記載の薬学的組成物。
(項目38)
前記非天然アミノ酸が1−アミノシクロヘキサンカルボン酸、ランタニンまたはテアニンである、項目37に記載の薬学的組成物。
(項目39)
前記立体障害第一級アミンが下記式:
【化8】
を有し、式中、R
1、R
2およびR
3は独立して、H、−C(O)OH、場合により−CO
2H、−CONH
2または5〜10員アリールもしくはヘテロアリールで置換されたC
1〜C
6アルキル、C
1〜C
6アルコキシアルキル、またはC
1〜C
6チオアルコキシアルキルから選択され、ここで、上記アルキルまたはアリール基のいずれも、ハロゲンまたは−NH
2で一置換または複数置換され得、ただし、R
1、R
2およびR
3の2つ以下がHであることを条件とする、項目29に記載の薬学的組成物。
(項目40)
前記立体障害第一級アミンがシクロヘキシルアミンまたは2−メチルブチルアミンである、項目39に記載の薬学的組成物。
(項目41)
前記立体障害第一級アミンが重合体アミンである、項目29に記載の薬学的組成物。
(項目42)
前記重合体アミンがキトサンである、項目41に記載の薬学的組成物。
(項目43)
Mg
2+、Ca
2+、Zn
2+、Mn
2+、K
+、Na
+またはAl
3+をさらに含む、項目29〜42のいずれか一項に記載の薬学的組成物。
(項目44)
前記Mg
2+、Ca
2+、Zn
2+、Mn
2+、K
+、Na
+またはAl
3+が、酢酸マグネシウム、塩化マグネシウム、リン酸マグネシウム、硫酸マグネシウム、酢酸カルシウム、塩化カルシウム、リン酸カルシウム、硫酸カルシウム、酢酸亜鉛、塩化亜鉛、リン酸亜鉛、硫酸亜鉛、酢酸マンガン、塩化マンガン、リン酸マンガン、硫酸マンガン、酢酸カリウム、塩化カリウム、リン酸カリウム、硫酸カリウム、酢酸ナトリウム、塩化ナトリウム、リン酸ナトリウム、硫酸ナトリウム、酢酸アルミニウム、塩化アルミニウム、リン酸アルミニウム、または硫酸アルミニウムとして提供される、項目43に記載の薬学的組成物。
(項目45)
前記Mg
2+、Ca
2+、Zn
2+、Mn
2+、K
+、Na
+またはAl
3+が、塩化マグネシウム、塩化カルシウム、リン酸カルシウム、硫酸カルシウム、酢酸亜鉛、塩化マンガン、塩化カリウム、塩化ナトリウムまたは塩化アルミニウムとして提供される、項目44に記載の薬学的組成物。
(項目46)
Mg
2+、Ca
2+またはZn
2+をさらに含む、項目29〜42のいずれか一項に記載の薬学的組成物。
(項目47)
前記Mg
2+、Ca
2+またはZn
2+が、塩化マグネシウム、塩化カルシウムまたは酢酸亜鉛として提供される、項目46に記載の薬学的組成物。
(項目48)
Ca
2+をさらに含む、項目46に記載の薬学的組成物。
(項目49)
前記Ca
2+が塩化カルシウムとして提供される、項目48に記載の薬学的組成物。
(項目50)
抗酸化剤をさらに含む、項目21〜49のいずれか一項に記載の薬学的組成物。
(項目51)
前記抗酸化剤が、BHA、ビタミンEまたは没食子酸プロピルである、項目50に記載の薬学的組成物。
(項目52)
薬学的に許容される担体、リナクロチド、Mg
2+、Ca
2+、Zn
2+、Mn
2+、K
+、Na
+またはAl
3+から選択されるカチオン、および立体障害第一級アミンを含む薬学的組成物。
(項目53)
前記Mg
2+、Ca
2+、Zn
2+、Mn
2+、K
+、Na
+またはAl
3+が、酢酸マグネシウム、塩化マグネシウム、リン酸マグネシウム、硫酸マグネシウム、酢酸カルシウム、塩化カルシウム、リン酸カルシウム、硫酸カルシウム、酢酸亜鉛、塩化亜鉛、リン酸亜鉛、硫酸亜鉛、酢酸マンガン、塩化マンガン、リン酸マンガン、硫酸マンガン、酢酸カリウム、塩化カリウム、リン酸カリウム、硫酸カリウム、酢酸ナトリウム、塩化ナトリウム、リン酸ナトリウム、硫酸ナトリウム、酢酸アルミニウム、塩化アルミニウム、リン酸アルミニウム、または硫酸アルミニウムとして提供される、項目52に記載の薬学的組成物。
(項目54)
前記Mg
2+、Ca
2+、Zn
2+、Mn
2+、K
+、Na
+またはAl
3+が、塩化マグネシウム、塩化カルシウム、リン酸カルシウム、硫酸カルシウム、酢酸亜鉛、塩化マンガン、塩化カリウム、塩化ナトリウムまたは塩化アルミニウムとして提供される、項目53に記載の薬学的組成物。
(項目55)
前記カチオンがMg
2+、Ca
2+またはZn
2+から選択される、項目52に記載の薬学的組成物。
(項目56)
前記Mg
2+、Ca
2+またはZn
2+が、塩化マグネシウム、塩化カルシウムまたは酢酸亜鉛として提供される、項目55に記載の薬学的組成物。
(項目57)
前記カチオンがCa
2+である、項目55に記載の薬学的組成物。
(項目58)
前記Ca
2+が塩化カルシウムとして提供される、項目57に記載の薬学的組成物。
(項目59)
前記立体障害第一級アミンがアミノ酸である、項目52〜56のいずれか一項に記載の薬学的組成物。
(項目60)
前記アミノ酸が天然アミノ酸である、項目59に記載の薬学的組成物。
(項目61)
前記天然アミノ酸が、ヒスチジン、フェニルアラニン、アラニン、グルタミン酸、アスパラギン酸、グルタミン、ロイシン、メチオニン、アスパラギン、チロシン、トレオニン、イソロイシン、トリプトファン、メチオニンまたはバリンである、項目60に記載の薬学的組成物。
(項目62)
前記天然アミノ酸がヒスチジン、フェニルアラニン、ロイシン、メチオニン、イソロイシン、トリプトファン、またはバリンである、項目61に記載の薬学的組成物。
(項目63)
前記天然アミノ酸がロイシン、イソロイシン、アラニンまたはメチオニンである、項目62に記載の薬学的組成物。
(項目64)
前記天然アミノ酸がロイシンである、項目63に記載の薬学的組成物。
(項目65)
前記立体障害第一級アミンが非天然アミノ酸またはアミノ酸誘導体である、項目52に記載の薬学的組成物。
(項目66)
前記非天然アミノ酸が1−アミノシクロヘキサンカルボン酸、ランタニンまたはテアニンである、項目65に記載の薬学的組成物。
(項目67)
前記立体障害第一級アミンが下記式:
【化9】
を有し、式中、R
1、R
2およびR
3は独立して、H、−C(O)OH、場合により−CO
2H、−CONH
2または5〜10員アリールもしくはヘテロアリールで置換されたC
1〜C
6アルキル、C
1〜C
6アルコキシアルキル、またはC
1〜C
6チオアルコキシアルキルから選択され、ここで、上記アルキルまたはアリール基のいずれも、ハロゲンまたは−NH
2で一置換または複数置換され得、ただし、R
1、R
2およびR
3の2つ以下がHであることを条件とする、項目52に記載の薬学的組成物。
(項目68)
前記立体障害第一級アミンがシクロヘキシルアミンまたは2−メチルブチルアミンである、項目67に記載の薬学的組成物。
(項目69)
前記立体障害第一級アミンが重合体アミンである、項目52に記載の薬学的組成物。
(項目70)
前記立体障害第一級アミンがキトサンである、項目69に記載の薬学的組成物。
(項目71)
薬学的に許容されるグライダント、滑沢剤またはグライダントおよび滑沢剤の両方として作用する添加物をさらに含む、項目52〜70のいずれか一項に記載の薬学的組成物。
(項目72)
抗酸化剤をさらに含む、項目52〜71のいずれか一項に記載の薬学的組成物。
(項目73)
前記抗酸化剤が、BHA、ビタミンEまたは没食子酸プロピルである、項目72に記載の薬学的組成物。
(項目74)
薬学的に許容される結合剤をさらに含む、項目52〜73のいずれか一項に記載の薬学的組成物。
(項目75)
前記薬学的に許容される結合剤が、ポリビニルアルコール、ポリビニルピロリドン(ポビドン)、デンプン、マルトデキストリンまたはセルロースエーテルから選択される、項目74に記載の薬学的組成物。
(項目76)
前記薬学的に許容される結合剤がセルロースエーテルである、項目75に記載の薬学的組成物。
(項目77)
前記セルロースエーテルが、メチルセルロース、エチルセルロース、カルボキシメチルセルロース、ヒドロキシエチルセルロース、ヒドロキシエチルメチルセルロース、ヒドロキシプロピルセルロースおよびヒドロキシプロピルメチルセルロースから選択される、項目76に記載の薬学的組成物。
(項目78)
薬学的に許容されるフィラーをさらに含む、項目52〜77のいずれかに記載の薬学的組成物。
(項目79)
前記薬学的に許容されるフィラーがセルロース、イソマルト、マンニトールまたは二塩基性リン酸カルシウムである、項目78に記載の薬学的組成物。
(項目80)
前記セルロースが、マイクロファインセルロースおよび微結晶セルロースから選択される、項目79に記載の薬学的組成物。
(項目81)
前記薬学的に許容されるフィラーが、150μm〜1000μmの平均直径を有する粒子を含む、項目78〜80のいずれかに記載の薬学的組成物。
(項目82)
前記薬学的組成物がフィラーを含み、リナクロチドの薬学的に許容されるフィラーに対する重量比が1:25〜1:2,500である、項目52〜81のいずれかに記載の薬学的組成物。
(項目83)
リナクロチドの薬学的に許容されるフィラーに対する前記重量比が1:100〜1:2000である、項目82に記載の薬学的組成物。
(項目84)
リナクロチドの薬学的に許容されるフィラーに対する前記重量比が1:100〜1:1000である、項目83に記載の薬学的組成物。
(項目85)
前記立体障害アミンがロイシンであり、ロイシンのリナクロチドに対するモル比が少なくとも10:1である、項目52〜84のいずれかに記載の薬学的組成物。
(項目86)
ロイシンのリナクロチドに対する前記モル比が少なくとも20:1である、項目85記載の薬学的組成物。
(項目87)
ロイシンのリナクロチドに対する前記モル比が少なくとも30:1である、項目86記載の薬学的組成物。
(項目88)
前記カチオンがCa
2+であり、Ca
2+のロイシンに対するモル比が少なくとも1:1である、項目52〜87のいずれかに記載の薬学的組成物。
(項目89)
Ca
2+のロイシンに対する前記モル比が少なくとも1.5:1である、項目88に記載の薬学的組成物。
(項目90)
Ca
2+のロイシンに対する前記モル比が少なくとも2:1である、項目89に記載の薬学的組成物。
(項目91)
カチオン:立体障害第一級アミン:リナクロチドのモル比が40〜100:20〜50:1である、項目52〜84のいずれか一項に記載の薬学的組成物。
(項目92)
前記カチオンがCa
2+であり、前記立体障害第一級アミンがロイシンである、項目91に記載の薬学的組成物。
(項目93)
Ca
2+:ロイシン:リナクロチドのモル比が、100:30:1、80:40:1、80:30:1、80:20:1、60:30:1、60:20:1、50:30:1、50:20:1、40:20:1、20:20:1、10:10:1、10:5:1、5:10:1または5:5:1である、項目92に記載の薬学的組成物。
(項目94)
Ca
2+:ロイシン:リナクロチドの前記モル比が、60:30:1である、項目93に記載の薬学的組成物。
(項目95)
Ca
2+がCaCl
2として提供される、項目92〜94のいずれか一項に記載の薬学的組成物。
(項目96)
項目92〜95のいずれか一項に記載の薬学的組成物を含む単位剤形。
(項目97)
各単位剤形が、50μg〜1mgのリナクロチドを含む、項目96記載の単位剤形。
(項目98)
各単位剤形がカプセルまたは錠剤であり、前記単位剤形が、67.5μg、100μg、133μg、150μg、200μg、266μg、300μg、400μg、500μgまたは600μgのリナクロチドを含む、項目97に記載の単位剤形。
(項目99)
(a)(i)リナクロチドまたはその薬学的に許容される塩、
(ii)Mg
2+、Ca
2+、Zn
2+、Mn
2+、K
+、Na
+もしくはAl
3+から選択されるカチオン、または立体障害第一級アミンのうちの1つ以上、および、
(iii)場合により、薬学的に許容される結合剤
を含む水溶液を提供すること、ならびに
(b)前記水溶液を薬学的に許容されるフィラーに塗布し、リナクロチド−コートフィラーを生成させること
を含む、リナクロチドまたはその塩を含む薬学的組成物を調製するための方法。
(項目100)
前記水溶液が立体障害第一級アミンを含む、項目99に記載の方法。
(項目101)
前記Mg
2+、Ca
2+、Zn
2+、Mn
2+、K
+、Na
+またはAl
3+が、酢酸マグネシウム、塩化マグネシウム、リン酸マグネシウム、硫酸マグネシウム、酢酸カルシウム、塩化カルシウム、リン酸カルシウム、硫酸カルシウム、酢酸亜鉛、塩化亜鉛、リン酸亜鉛、硫酸亜鉛、酢酸マンガン、塩化マンガン、リン酸マンガン、硫酸マンガン、酢酸カリウム、塩化カリウム、リン酸カリウム、硫酸カリウム、酢酸ナトリウム、塩化ナトリウム、リン酸ナトリウム、硫酸ナトリウム、酢酸アルミニウム、塩化アルミニウム、リン酸アルミニウム、または硫酸アルミニウムとして提供される、項目99に記載の方法。
(項目102)
前記Mg
2+、Ca
2+、Zn
2+、Mn
2+、K
+、Na
+またはAl
3+が、塩化マグネシウム、塩化カルシウム、リン酸カルシウム、硫酸カルシウム、酢酸亜鉛、塩化マンガン、塩化カリウム、塩化ナトリウムまたは塩化アルミニウムとして提供される、項目101に記載の方法。
(項目103)
前記カチオンがMg
2+、Ca
2+またはZn
2+から選択される、項目99に記載の方法。
(項目104)
前記Mg
2+、Ca
2+またはZn
2+が、塩化マグネシウム、塩化カルシウムまたは酢酸亜鉛として提供される、項目103に記載の方法。
(項目105)
前記カチオンがCa
2+である、項目103に記載の方法。
(項目106)
前記Ca
2+が塩化カルシウムとして提供される、項目105に記載の方法。
(項目107)
前記立体障害第一級アミンがアミノ酸である、項目99に記載の方法。
(項目108)
前記アミノ酸が天然アミノ酸である、項目107に記載の方法。
(項目109)
前記天然アミノ酸が、ヒスチジン、フェニルアラニン、アラニン、グルタミン酸、アスパラギン酸、グルタミン、ロイシン、メチオニン、アスパラギン、チロシン、トレオニン、イソロイシン、トリプトファン、メチオニンまたはバリンである、項目108に記載の方法。
(項目110)
前記天然アミノ酸がヒスチジン、フェニルアラニン、ロイシン、メチオニン、イソロイシン、トリプトファン、またはバリンである、項目109に記載の方法。
(項目111)
前記天然アミノ酸がロイシン、イソロイシン、アラニンまたはメチオニンである、項目110に記載の方法。
(項目112)
前記天然アミノ酸がロイシンである、項目111に記載の方法。
(項目113)
前記立体障害第一級アミンが非天然アミノ酸またはアミノ酸誘導体である、項目99に記載の方法。
(項目114)
前記非天然アミノ酸が1−アミノシクロヘキサンカルボン酸、ランタニンまたはテアニンである、項目113に記載の方法。
(項目115)
前記立体障害第一級アミンが下記式:
【化10】
を有し、式中、R
1、R
2およびR
3は独立して、H、−C(O)OH、場合により−CO
2H、−CONH
2または5〜10員アリールもしくはヘテロアリールで置換されたC
1〜C
6アルキル、C
1〜C
6アルコキシアルキル、またはC
1〜C
6チオアルコキシアルキルから選択され、ここで、上記アルキルまたはアリール基のいずれも、ハロゲンまたは−NH
2で一置換または複数置換され得、ただし、R
1、R
2およびR
3の2つ以下がHであることを条件とする、項目99に記載の方法。
(項目116)
前記立体障害第一級アミンがシクロヘキシルアミンまたは2−メチルブチルアミンである、項目115に記載の方法。
(項目117)
前記立体障害第一級アミンが重合体アミンである、項目99に記載の方法。
(項目118)
前記立体障害第一級アミンがキトサンである、項目117に記載の方法。
(項目119)
前記水溶液が抗酸化剤をさらに含む、項目99〜118に記載の方法。
(項目120)
前記抗酸化剤が、BHA、BHT、ビタミンE、没食子酸プロピル、アスコルビン酸およびその塩またはエステル、トコフェロールおよびそのエステル、α−リポ酸、またはβ−カロテンである、項目119に記載の方法。
(項目121)
前記水溶液が、Mg
2+、Ca
2+、Zn
2+、Mn
2+、K
+、Na
+またはAl
3+から選択される前記カチオンおよび前記立体障害第一級アミンの両方を含む、項目99に記載の方法。
(項目122)
前記Mg
2+、Ca
2+、Zn
2+、Mn
2+、K
+、Na
+またはAl
3+が、酢酸マグネシウム、塩化マグネシウム、リン酸マグネシウム、硫酸マグネシウム、酢酸カルシウム、塩化カルシウム、リン酸カルシウム、硫酸カルシウム、酢酸亜鉛、塩化亜鉛、リン酸亜鉛、硫酸亜鉛、酢酸マンガン、塩化マンガン、リン酸マンガン、硫酸マンガン、酢酸カリウム、塩化カリウム、リン酸カリウム、硫酸カリウム、酢酸ナトリウム、塩化ナトリウム、リン酸ナトリウム、硫酸ナトリウム、酢酸アルミニウム、塩化アルミニウム、リン酸アルミニウム、または硫酸アルミニウムとして提供される、項目121に記載の方法。
(項目123)
前記Mg
2+、Ca
2+、Zn
2+、Mn
2+、K
+、Na
+またはAl
3+が、塩化マグネシウム、塩化カルシウム、リン酸カルシウム、硫酸カルシウム、酢酸亜鉛、塩化マンガン、塩化カリウム、塩化ナトリウムまたは塩化アルミニウムとして提供される、項目122に記載の方法。
(項目124)
前記カチオンがMg
2+、Ca
2+またはZn
2+から選択される、項目121に記載の方法。
(項目125)
前記Mg
2+、Ca
2+またはZn
2+が、塩化マグネシウム、塩化カルシウムまたは酢酸亜鉛として提供される、項目124に記載の方法。
(項目126)
前記カチオンがCa
2+である、項目124に記載の方法。
(項目127)
前記Ca
2+が塩化カルシウムとして提供される、項目126に記載の方法。
(項目128)
前記立体障害第一級アミンがアミノ酸である、項目121に記載の方法。
(項目129)
前記アミノ酸が天然アミノ酸である、項目128に記載の方法。
(項目130)
前記天然アミノ酸が、ヒスチジン、フェニルアラニン、アラニン、グルタミン酸、アスパラギン酸、グルタミン、ロイシン、メチオニン、アスパラギン、チロシン、トレオニン、イソロイシン、トリプトファン、メチオニンまたはバリンである、項目129に記載の方法。
(項目131)
前記天然アミノ酸がヒスチジン、フェニルアラニン、ロイシン、メチオニン、イソロイシン、トリプトファン、またはバリンである、項目130に記載の方法。
(項目132)
前記天然アミノ酸がロイシン、イソロイシン、アラニンまたはメチオニンである、項目131に記載の方法。
(項目133)
前記天然アミノ酸がロイシンである、項目132に記載の方法。
(項目134)
前記立体障害第一級アミンが非天然アミノ酸またはアミノ酸誘導体である、項目121に記載の方法。
(項目135)
前記非天然アミノ酸が1−アミノシクロヘキサンカルボン酸、ランタニンまたはテアニンである、項目134に記載の方法。
(項目136)
前記立体障害第一級アミンが下記式:
【化11】
を有し、式中、R
1、R
2およびR
3は独立して、H、−C(O)OH、場合により−CO
2H、−CONH
2または5〜10員アリールもしくはヘテロアリールで置換されたC
1〜C
6アルキル、C
1〜C
6アルコキシアルキル、またはC
1〜C
6チオアルコキシアルキルから選択され、ここで、上記アルキルまたはアリール基のいずれも、ハロゲンまたは−NH
2で一置換または複数置換され得、ただし、R
1、R
2およびR
3の2つ以下がHであることを条件とする、項目121に記載の方法。
(項目137)
前記立体障害第一級アミンがシクロヘキシルアミンまたは2−メチルブチルアミンである、項目136に記載の方法。
(項目138)
前記立体障害第一級アミンが重合体アミンである、項目121に記載の方法。
(項目139)
前記立体障害第一級アミンがキトサンである、項目138に記載の方法。
(項目140)
前記水溶液が抗酸化剤をさらに含む、項目121〜140に記載の方法。
(項目141)
前記抗酸化剤が、BHA、BHT、ビタミンE、没食子酸プロピル、アスコルビン酸およびその塩またはエステル、トコフェロールおよびそのエステル、α−リポ酸、またはβ−カロテンである、項目140に記載の方法。
(項目142)
前記抗酸化剤が、BHAである、項目141に記載の方法。
(項目143)
前記結合剤が存在し、ポリビニルアルコール、ポリビニルピロリドン(ポビドン)、デンプン、マルトデキストリンまたはセルロースエーテルから選択される、項目99〜142のいずれか一項に記載の方法。
(項目144)
前記薬学的に許容される結合剤がセルロースエーテルである、項目143に記載の方法。
(項目145)
前記セルロースエーテルが、メチルセルロース、エチルセルロース、カルボキシメチルセルロース、ヒドロキシエチルセルロース、ヒドロキシエチルメチルセルロース、ヒドロキシプロピルセルロースおよびヒドロキシプロピルメチルセルロースから選択される、項目144に記載の方法。
(項目146)
前記フィラーがセルロース、イソマルト、マンニトールまたは二塩基性リン酸カルシウムから選択される、項目99〜145のいずれか一項に記載の方法。
(項目147)
前記フィラーが、マイクロファインセルロースまたは微結晶セルロースである、項目146に記載の方法。
(項目148)
前記水溶液が噴霧により前記フィラーに塗布される、項目99〜147のいずれか一項に記載の方法。
(項目149)
前記水溶液が混合により前記フィラーに塗布される、項目99〜147のいずれか一項に記載の方法。
(項目150)
リナクロチドの薬学的に許容されるフィラーに対する重量比が1:100〜1:25000である、項目99〜149のいずれか一項に記載の方法。
(項目151)
リナクロチドの薬学的に許容されるフィラーに対する前記重量比が1:100〜1:1000である、項目150に記載の方法。
(項目152)
カチオン:立体障害第一級アミン:リナクロチドのモル比が40〜100:20〜30:1である、項目121〜151のいずれか一項に記載の方法。
(項目153)
前記カチオンがCa
2+である、項目152に記載の方法。
(項目154)
前記立体障害第一級アミンがロイシンである、項目152に記載の方法。
(項目155)
前記カチオンがCa
2+であり、前記立体障害第一級アミンがロイシンであり、Ca
2+:ロイシン:リナクロチドの前記モル比が、100:30:1、80:40:1、80:30:1、80:20:1、60:30:1、60:20:1、50:30:1、50:20:1、40:20:1、20:20:1、10:10:1、10:5:1または5:5:1である、項目152に記載の方法。
(項目156)
Ca
2+:ロイシン:リナクロチドの前記モル比が、60:30:1である、項目155に記載の方法。
(項目157)
薬学的に許容されるフィラーがセルロース、イソマルト、マンニトールまたは二塩基性リン酸カルシウムから選択される、項目152〜156のいずれか一項に記載の方法。
(項目158)
前記薬学的に許容されるフィラーが、マイクロファインセルロースまたは微結晶セルロースである、項目157に記載の方法。
(項目159)
薬学的に許容される結合剤が、ポリビニルアルコール、ポリビニルピロリドン(ポビドン)、デンプン、マルトデキストリンまたはセルロースエーテルである、項目152〜158のいずれか一項に記載の方法。
(項目160)
前記薬学的に許容される結合剤がセルロースエーテルである、項目159に記載の方法。
(項目161)
前記薬学的に許容される結合剤が、メチルセルロース、エチルセルロース、カルボキシメチルセルロース、ヒドロキシエチルセルロース、ヒドロキシエチルメチルセルロース、ヒドロキシプロピルセルロースおよびヒドロキシプロピルメチルセルロースである、項目160に記載の方法。
(項目162)
(c)コーティングをリナクロチド−コートフィラーに塗布することをさらに含む、項目99〜161のいずれか一項に記載の方法。
(項目163)
前記コーティングがAquacoat、EudragitまたはOpadryから選択される、項目162に記載の方法。
(項目164)
前記リナクロチド−コートフィラーを1つ以上の薬学的に許容される添加物と混合させる、項目99〜163のいずれか一項に記載の方法。
(項目165)
前記リナクロチド−コートフィラーを、それぞれ、錠剤またはカプセル中で、錠剤化またはカプセル化することをさらに含む、項目99〜164のいずれか一項に記載の方法。
(項目166)
前記リナクロチド−コートフィラーを、カプセル中でカプセル化する、項目165に記載の方法。
(項目167)
前記カプセルがゼラチンカプセルである、項目166に記載の方法。
(項目168)
各カプセルまたは錠剤が50μg〜1mgのリナクロチドを含む、項目165〜167のいずれか一項に記載の方法。
(項目169)
各カプセルまたは錠剤が、50μg、67.5μg、100μg、133μg、150μg、200μg、266μg、300μg、400μg、500μgまたは600μgのリナクロチドを含む、項目168に記載の方法。
(項目170)
各カプセルまたは錠剤が、67.5μg、133μg、150μg、266μgまたは300μgのリナクロチドを含む、項目169に記載の方法。
(項目171)
腸運動障害、過敏性腸症候群、便秘、便秘と関連する疼痛、消化不良、胃不全麻痺、慢性偽性腸閉塞、クローン病、潰瘍性大腸炎、または炎症性腸疾患を患う患者を治療するための方法であって、有効量の、項目1〜98のいずれか一項に記載の薬学的組成物を前記患者に投与することを含む、方法。
(項目172)
前記過敏性腸症候群が、便秘型過敏性腸症候群または交代型過敏性腸症候群である、項目171に記載の方法。
(項目173)
前記過敏性腸症候群が、便秘型過敏性腸症候群である、項目172に記載の方法。
(項目174)
前記便秘が、慢性便秘、特発性便秘、術後イレウス、またはオピエート使用により引き起こされる便秘である、項目171に記載の方法。
(項目175)
前記便秘が慢性便秘である、項目174に記載の方法。
(項目176)
前記薬学的組成物が50μg〜1mgのリナクロチドを含む、項目171〜175のいずれか一項に記載の方法。
(項目177)
前記薬学的組成物が、50μg、67.5μg、100μg、133μg、150μg、200μg、266μg、300μg、400μg、500μgまたは600μgのリナクロチドを含む、項目176に記載の方法。
(項目178)
前記薬学的組成物が、67.5μg、133μg、150μg、266μgまたは300μgのリナクロチドを含む、項目177に記載の方法。
(項目179)
前記薬学的組成物を1日1回、1日2回、1日3回または1日4回投与する、項目171〜178のいずれか一項に記載の方法。
(項目180)
前記薬学的組成物を1日1回または1日2回投与する、項目179に記載の方法。
(項目181)
前記薬学的組成物を1日1回投与する、項目180に記載の方法。
(項目182)
前記薬学的組成物を1日1回、1つまたは2つの錠剤またはカプセルとして投与する、項目181に記載の方法。
(項目183)
前記薬学的組成物を単一の錠剤またはカプセルとして投与する、項目182に記載の方法。
(項目184)
少なくとも10重量%、少なくとも20重量%、少なくとも30重量%、少なくとも40重量%または少なくとも50重量%のリナクロチド加水分解生成物である組成物。
(項目185)
少なくとも60重量%、少なくとも70重量%、または少なくとも80重量%のリナクロチド加水分解生成物である、項目184に記載の組成物。
(項目186)
少なくとも90重量%、少なくとも95重量%、または少なくとも98重量%のリナクロチド加水分解生成物である、項目185に記載の組成物。
(項目187)
少なくとも10重量%、少なくとも20重量%、少なくとも30重量%、少なくとも40重量%または少なくとも50重量%のリナクロチド酸化生成物である組成物。
(項目188)
少なくとも60重量%、少なくとも70重量%、または少なくとも80重量%のリナクロチド酸化生成物である、項目187に記載の組成物。
(項目189)
少なくとも90重量%、少なくとも95重量%、または少なくとも98重量%のリナクロチド酸化生成物である、項目188に記載の組成物。
(項目190)
少なくとも10重量%、少なくとも20重量%、少なくとも30重量%、少なくとも40重量%または少なくとも50重量%のリナクロチドホルムアルデヒドイミン生成物である組成物。
(項目191)
少なくとも60重量%、少なくとも70重量%、または少なくとも80重量%のリナクロチドホルムアルデヒドイミン生成物である、項目190に記載の組成物。
(項目192)
少なくとも90重量%、少なくとも95重量%、または少なくとも98重量%のリナクロチドホルムアルデヒドイミン生成物である、項目191に記載の組成物。
(項目193)
(a)リナクロチドを含む医薬製剤試料を提供すること、
(b)リナクロチド酸化生成物、リナクロチド加水分解生成物およびリナクロチドホルムアルデヒドイミン生成物からなる群より選択される前記試料中の少なくも1つの分解生成物の量を測定すること、
(c)前記リナクロチド酸化生成物、前記リナクロチド加水分解生成物および/または前記リナクロチドホルムアルデヒドイミン生成物の測定量を、リナクロチド酸化生成物、リナクロチド加水分解生成物および/またはリナクロチドホルムアルデヒドイミン生成物の参照標準量と比較して、前記医薬製剤の純度を評価すること、
を含む、リナクロチドを含む医薬製剤の純度を評価する方法。
(項目194)
(a)参照マーカーおよびリナクロチドを含む参照試料を提供すること、
(b)前記参照試料に対しHPLCを実施し、リナクロチドと比較した前記参照マーカーの相対保持時間を決定すること、
(c)リナクロチドを含む前記試料に対しHPLCを実施しリナクロチドと比較した不純物の相対保持時間を決定すること、
(d)工程(b)および(c)において決定した前記相対保持時間を比較し、前記相対保持時間が実質的に同じである場合、前記不純物は前記参照マーカーと同じであると同定すること
を含み、
前記参照マーカーはリナクロチド酸化生成物、リナクロチド加水分解生成物またはリナクロチドホルムアルデヒドイミン生成物からなる群より選択される、
リナクロチドを含む試料中で不純物を同定するための方法。
(項目195)
(a)公知の量の参照試料をリナクロチド試料に添加すること、
(b)前記リナクロチド試料をHPLCにかけること、
(c)不純物と関連するHPLCピーク面積を同定し、測定すること、
(d)前記参照標準と関連するHPLCピーク面積を同定し、測定すること、
(e)工程(c)および(d)の結果に基づき前記リナクロチド試料中の前記不純物の量を計算すること、
を含み、
前記参照試料は、リナクロチド酸化生成物、リナクロチド加水分解生成物またはリナクロチドホルムアルデヒドイミン生成物からなる群より選択される、
リナクロチド試料中で不純物の量を決定するための方法。
(項目196)
(a)未知の濃度の不純物を含むリナクロチド試料を提供すること、
(b)既知の濃度の前記不純物の試料を提供すること、
(c)前記リナクロチド試料の少なくとも一部および前記不純物試料の少なくとも一部をHPLCにかけること、
(d)前記リナクロチド試料および前記不純物試料から得られた前記不純物のピークの面積を測定すること、
(e)工程(d)の測定値に基づき前記リナクロチド試料中の前記不純物の量を計算すること、
を含み、
前記不純物は、リナクロチド酸化生成物、リナクロチド加水分解生成物またはリナクロチドホルムアルデヒドイミン生成物からなる群より選択される、
リナクロチド試料中で不純物の量を決定するための方法。
(項目197)
下記構造:
【化12】
を有する加水分解生成物が、前記リナクロチドの重量と比較して2重量%未満を占める、項目1、2、15または21〜95のいずれか一項に記載の薬学的組成物、項目3、4、16または96〜98のいずれか一項に記載の単位剤形、または項目5、6、17または238のいずれか一項に記載の密閉容器。
(項目198)
前記加水分解生成物が、前記リナクロチドの重量と比較して1重量%未満または0.5重量%未満を占める、項目197記載の薬学的組成物、単位剤形または密閉容器。
(項目199)
前記加水分解生成物が、前記リナクロチドの重量と比較して0.1重量%未満または0.05重量%未満を占める、項目198記載の薬学的組成物、単位剤形または密閉容器。
(項目200)
下記構造:
【化13】
を有するホルムアルデヒドイミン生成物が、前記リナクロチドの重量と比較して2重量%未満を占める、項目1、2、15または21〜95のいずれか一項に記載の薬学的組成物、項目3、4、16または96〜98のいずれか一項に記載の単位剤形、または項目5、6、17または238のいずれか一項に記載の密閉容器。
(項目201)
前記ホルムアルデヒドイミン生成物が、前記リナクロチドの重量と比較して1重量%未満または0.5重量%未満を占める、項目200記載の薬学的組成物、単位剤形または密閉容器。
(項目202)
前記ホルムアルデヒドイミン生成物が、前記リナクロチドの重量と比較して0.1重量%未満または0.05重量%未満を占める、項目201記載の薬学的組成物、単位剤形または密閉容器。
(項目203)
1542.8の分子量を有するリナクロチド酸化生成物が、前記リナクロチドの重量と比較して2重量%未満を占める、項目1、2、15または21〜95のいずれか一項に記載の薬学的組成物、項目3、4、16または96〜98のいずれか一項に記載の単位剤形、または項目5、6、17または238のいずれか一項に記載の密閉容器。
(項目204)
前記リナクロチド酸化生成物が、前記リナクロチドの重量と比較して1重量%未満または0.5重量%未満を占める、項目203記載の薬学的組成物、単位剤形または密閉容器。
(項目205)
前記リナクロチド酸化生成物が、前記リナクロチドの重量と比較して0.1重量%未満または0.05重量%未満を占める、項目204記載の薬学的組成物、単位剤形または密閉容器。
(項目206)
リナクロチドおよび薬学的に許容される賦形剤を含む薬学的組成物であって、(a)乾燥剤を含む密閉容器中、25℃、60%相対湿度で、前記薬学的組成物を18ヶ月貯蔵した後、または(b)乾燥剤を含む密閉容器中、40℃、75%相対湿度で、前記薬学的組成物を6ヶ月貯蔵した後、前記リナクロチドのクロマトグラフィー純度が90%以上である薬学的組成物。
(項目207)
(a)乾燥剤を含む密閉容器中、25℃、60%相対湿度で、前記薬学的組成物を18ヶ月貯蔵した後、または(b)乾燥剤を含む密閉容器中、40℃、75%相対湿度で、前記薬学的組成物を6ヶ月貯蔵した後、前記リナクロチドのクロマトグラフィー純度が91%、92%、93%、94%、95%または96%以上である、項目206に記載の薬学的組成物。
(項目208)
リナクロチドおよび薬学的に許容される賦形剤を含む薬学的組成物の単位剤形であって、(a)乾燥剤を含む密閉容器中、25℃、60%相対湿度で、前記単位剤形を18ヶ月貯蔵した後、または(b)乾燥剤を含む密閉容器中、40℃、75%相対湿度で、前記単位剤形を6ヶ月貯蔵した後、前記リナクロチドのクロマトグラフィー純度が90%以上である単位剤形。
(項目209)
(a)乾燥剤を含む密閉容器中、25℃、60%相対湿度で、前記単位剤形を18ヶ月貯蔵した後、または(b)乾燥剤を含む密閉容器中、40℃、75%相対湿度で、前記単位剤形を6ヶ月貯蔵した後、前記リナクロチドのクロマトグラフィー純度が91%、92%、93%、94%、95%または96%以上である、項目208に記載の単位剤形。
(項目210)
リナクロチドおよび薬学的に許容される賦形剤を含む薬学的組成物の複数の単位剤形を含む密閉容器であって、(a)25℃、60%相対湿度で、乾燥剤を含む前記密閉容器を18ヶ月貯蔵した後、または(b)40℃、75%相対湿度で、乾燥剤を含む前記密閉容器を6ヶ月貯蔵した後、前記リナクロチドのクロマトグラフィー純度が90%以上である、密閉容器。
(項目211)
(a)25℃、60%相対湿度で、乾燥剤を含む前記密閉容器を18ヶ月貯蔵した後、または(b)40℃、75%相対湿度で、乾燥剤を含む前記密閉容器を6ヶ月貯蔵した後、前記リナクロチドのクロマトグラフィー純度が91%、92%、93%、94%、95%または96%以上である、項目210に記載の密閉容器。
(項目212)
リナクロチドおよび薬学的に許容される賦形剤を含む薬学的組成物であって、(a)乾燥剤を含む密閉容器中、25℃、60%相対湿度で、前記薬学的組成物を18ヶ月貯蔵した後、または(b)乾燥剤を含む密閉容器中、40℃、75%相対湿度で、前記薬学的組成物を6ヶ月貯蔵した後、重量/重量に基づいて決定したリナクロチドのアッセイ値が90%以上である薬学的組成物。
(項目213)
(a)乾燥剤を含む密閉容器中、25℃、60%相対湿度で、前記薬学的組成物を18ヶ月貯蔵した後、または(b)乾燥剤を含む密閉容器中、40℃、75%相対湿度で、前記薬学的組成物を6ヶ月貯蔵した後、前記リナクロチドのアッセイ値が91%、92%、93%、94%、95%、96%、97%、98%または99%以上である、項目212に記載の薬学的組成物。
(項目214)
リナクロチドおよび薬学的に許容される賦形剤を含む薬学的組成物の単位剤形であって、(a)乾燥剤を含む密閉容器中、25℃、60%相対湿度で、前記単位剤形を18ヶ月貯蔵した後、または(b)乾燥剤を含む密閉容器中、40℃、75%相対湿度で、前記単位剤形を6ヶ月貯蔵した後、重量/重量に基づいて決定したリナクロチドのアッセイ値が90%以上である単位剤形。
(項目215)
(a)乾燥剤を含む密閉容器中、25℃、60%相対湿度で、前記単位剤形を18ヶ月貯蔵した後、または(b)乾燥剤を含む密閉容器中、40℃、75%相対湿度で、前記単位剤形を6ヶ月貯蔵した後、前記リナクロチドのアッセイ値が91%、92%、93%、94%、95%、96%、97%、98%または99%以上である、項目214に記載の単位剤形。
(項目216)
リナクロチドおよび薬学的に許容される賦形剤を含む薬学的組成物の複数の単位剤形を含む密閉容器であって、(a)25℃、60%相対湿度で、乾燥剤を含む前記密閉容器を18ヶ月貯蔵した後、または(b)40℃、75%相対湿度で、乾燥剤を含む前記密閉容器を6ヶ月貯蔵した後、重量/重量に基づいて決定した前記単位剤形中のリナクロチドのアッセイ値が90%以上である、密閉容器。
(項目217)
(a)25℃、60%相対湿度で、乾燥剤を含む前記密閉容器を18ヶ月貯蔵した後、または(b)40℃、75%相対湿度で、乾燥剤を含む前記密閉容器を6ヶ月貯蔵した後、前記リナクロチドのアッセイ値が91%、92%、93%、94%、95%、96%、97%、98%または99%以上である、項目216に記載の密閉容器。
(項目218)
各単位剤形が50μg〜2mgのリナクロチドを含む、項目208〜209または214〜215のいずれか一項に記載の単位剤形、あるいは項目210〜211または216〜217のいずれか一項に記載の密閉容器。
(項目219)
各単位剤形が、67.5μg、100μg、133μg、150μg、200μg、266μg、300μg、400μg、500μgまたは600μgのリナクロチドを含む、項目218に記載の単位剤形または密閉容器。
(項目220)
(a)乾燥剤を含む密閉容器中、25℃、60%相対湿度で、前記薬学的組成物を24ヶ月貯蔵した後、または(b)乾燥剤を含む密閉容器中、40℃、75%相対湿度で、前記薬学的組成物を6ヶ月貯蔵した後、前記リナクロチドのクロマトグラフィー純度が90%を超える、項目206または207のいずれかに記載の薬学的組成物。
(項目221)
(a)乾燥剤を含む密閉容器中、25℃、60%相対湿度で、前記単位剤形を24ヶ月貯蔵した後、または(b)乾燥剤を含む密閉容器中、40℃、75%相対湿度で、前記単位剤形を6ヶ月貯蔵した後、前記リナクロチドのクロマトグラフィー純度が90%を超える、項目208または209のいずれかに記載の単位剤形。
(項目222)
(a)25℃、60%相対湿度で、乾燥剤を含む前記密閉容器を最初に24ヶ月貯蔵した後、または(b)40℃、75%相対湿度で、乾燥剤を含む前記密閉容器を最初に6ヶ月貯蔵した後、前記リナクロチドのクロマトグラフィー純度が90%を超える、項目210または211のいずれかに記載の密閉容器。
(項目223)
(a)乾燥剤を含む密閉容器中、25℃、60%相対湿度で、前記薬学的組成物を最初に24ヶ月貯蔵した後、または(b)乾燥剤を含む密閉容器中、40℃、75%相対湿度で、前記薬学的組成物を最初に6ヶ月貯蔵した後、前記リナクロチドのアッセイ値が90%を超える、項目212または213のいずれかに記載の薬学的組成物。
(項目224)
(a)乾燥剤を含む密閉容器中、25℃、60%相対湿度で、前記単位剤形を最初に24ヶ月貯蔵した後、または(b)乾燥剤を含む密閉容器中、40℃、75%相対湿度で、前記単位剤形を最初に6ヶ月貯蔵した後、前記リナクロチドのアッセイ値が90%を超える、項目214または215のいずれかに記載の単位剤形。
(項目225)
(a)25℃、60%相対湿度で、乾燥剤を含む前記密閉容器を最初に24ヶ月貯蔵した後、または(b)40℃、75%相対湿度で、乾燥剤を含む前記密閉容器を最初に6ヶ月貯蔵した後、前記リナクロチドのアッセイ値が90%を超える、項目216または217のいずれかに記載の密閉容器。
(項目226)
下記構造:
【化14】
を有する加水分解生成物が、前記リナクロチドの重量と比較して2重量%未満を占める、項目206、207もしくは223のいずれか一項に記載の薬学的組成物、項目208、209もしくは224のいずれか一項に記載の単位剤形、あるいは項目210、211もしくは225のいずれか一項に記載の密閉容器。
(項目227)
前記加水分解生成物が、前記リナクロチドの重量と比較して1重量%未満または0.5重量%未満を占める、項目226に記載の薬学的組成物、単位剤形または密閉容器。
(項目228)
前記加水分解生成物が、前記リナクロチドの重量と比較して0.1重量%未満または0.05重量%未満を占める、項目227に記載の薬学的組成物、単位剤形または密閉容器。
(項目229)
下記構造:
【化15】
を有するホルムアルデヒドイミン生成物が、前記リナクロチドの重量と比較して2重量%未満を占める、項目206、207または223のいずれか一項に記載の薬学的組成物、項目208、209または224のいずれか一項に記載の単位剤形、あるいは項目210、211または225のいずれか一項に記載の密閉容器。
(項目230)
前記ホルムアルデヒドイミン生成物が、前記リナクロチドの重量と比較して1重量%未満または0.5重量%未満を占める、項目229に記載の薬学的組成物、単位剤形または密閉容器。
(項目231)
前記ホルムアルデヒドイミン生成物が、前記リナクロチドの重量と比較して0.1重量%未満または0.05重量%未満を占める、項目230に記載の薬学的組成物、単位剤形または密閉容器。
(項目232)
1542.8の分子量を有するリナクロチド酸化生成物が、前記リナクロチドの重量と比較して2重量%未満を占める、項目206、207または223のいずれか一項に記載の薬学的組成物、項目208、209または224のいずれか一項に記載の単位剤形、あるいは項目210、211または225のいずれか一項に記載の密閉容器。
(項目233)
前記リナクロチド酸化生成物が、前記リナクロチドの重量と比較して1重量%未満または0.5重量%未満を占める、項目225に記載の薬学的組成物、単位剤形または密閉容器。
(項目234)
前記リナクロチド酸化生成物が、前記リナクロチドの重量と比較して0.1重量%未満または0.05重量%未満を占める、項目233に記載の薬学的組成物、単位剤形または密閉容器。
(項目235)
項目21〜95のいずれか一項に記載の薬学的組成物を含む単位剤形。
(項目236)
50μg〜1mgのリナクロチドを含む、項目235に記載の単位剤形。
(項目237)
前記単位剤形がカプセルまたは錠剤であり、各単位剤形が67.5μg、100μg、133μg、150μg、200μg、266μg、300μg、400μg、500μgまたは600μgのリナクロチドを含む、項目236に記載の単位剤形。
(項目238)
項目96〜98または235〜237のいずれか一項記載の複数の単位剤形を含む密閉容器。
(項目239)
便秘を伴う過敏性腸症候群(IBS−c)の治療の必要な成人患者において、便秘を伴う過敏性腸症候群(IBS−c)を治療するための方法であって、前記患者に1日1回、有効量の、項目1〜95のいずれか一項に記載の薬学的組成物を投与することを含む、方法。
(項目240)
前記有効量が266μgのリナクロチドである、項目239に記載の方法。
(項目241)
前記有効量が133μgのリナクロチドである、項目239に記載の方法。
(項目242)
前記治療が少なくとも1週間の期間である、項目239〜241のいずれか一項記載の方法。
(項目243)
前記治療が少なくとも4週間の期間である、項目242に記載の方法。
(項目244)
前記治療が、腹痛の軽減、1週間中の完全に自発的な便通(CSBM)の数の増加、1週間中の自発的な便通(SBM)の数の増加、便の固さの改善、排便いきみの軽減、腹部不快感の軽減、腹部膨満の軽減またはIBS−c症状重篤度の軽減から選択される少なくとも1つの症状を改善する、項目239に記載の方法。
(項目245)
前記治療が、腹痛の軽減、腹部不快感の軽減または腹部膨満の軽減から選択される少なくとも1つの症状を改善する、項目244に記載の方法。
(項目246)
前記治療が、1週間中のCSBMの数の増加、1週間中の自発的な便通SBMの数の増加、便の固さの改善または排便いきみの軽減から選択される少なくとも1つの症状を改善する、項目244に記載の方法。
(項目247)
カプセルまたは錠剤が前記薬学的組成物を含む、項目239〜246のいずれか一項記載の方法。
(項目248)
慢性便秘の治療の必要な成人患者において、慢性便秘を治療するための方法であって、前記患者に1日1回、有効量の、項目1〜95のいずれか一項に記載の薬学的組成物を投与することを含む、方法。
(項目249)
前記有効量が266μgのリナクロチドである、項目248に記載の方法。
(項目250)
前記有効量が133μgのリナクロチドである、項目248に記載の方法。
(項目251)
前記治療が少なくとも1週間の期間である、項目248〜250のいずれか一項記載の方法。
(項目252)
前記治療が少なくとも4週間の期間である、項目251に記載の方法。
(項目253)
前記治療が、1週間中の完全に自発的な便通(CSBM)の数の増加、1週間中の自発的な便通(SBM)の数の増加、便の固さの改善、排便いきみの軽減、腹部不快感の軽減、腹部膨満の軽減または便秘の重篤度の軽減から選択される少なくとも1つの症状を改善する、項目248に記載の方法。
(項目254)
前記治療が、腹部不快感の軽減、腹部膨満の軽減または便秘の重篤度の軽減から選択される少なくとも1つの症状を改善する、項目253に記載の方法。
(項目255)
前記治療が、1週間中のCSBMの数の増加、1週間中の自発的な便通SBMの数の増加、便の固さの改善または排便いきみの軽減から選択される少なくとも1つの症状を改善する、項目253に記載の方法。
(項目256)
カプセルまたは錠剤が前記薬学的組成物を含む、項目248〜255のいずれか一項記載の方法。
(項目257)
(a)(i)リナクロチドまたはその薬学的に許容される塩、
(ii)Mg
2+、Ca
2+、Zn
2+、Mn
2+、K
+、Na
+もしくはAl
3+から選択されるカチオン、または立体障害第一級アミンのうちの1つ以上、
を含む溶液を提供すること、および
(b)前記溶液を噴霧乾燥させ、リナクロチド微粒子を生成させること
を含む、リナクロチドまたはその塩を含む薬学的組成物を調製するための方法。
(項目258)
前記溶液が水溶液である、項目257に記載の方法。
(項目259)
前記溶液が結合剤またはフィラーをさらに含む、項目257に記載の方法。
(項目260)
リナクロチド、
Ca
2+、
ロイシン、および
ヒドロキシプロピルメチルセルロース
を含み、
前記リナクロチドが100μg〜600μgの量で薬学的組成物中に存在し、Ca
2+:ロイシン:リナクロチドのモル比が5〜100:5〜50:1である、薬学的組成物。
(項目261)
前記リナクロチドが266μgの量で存在する、項目260に記載の薬学的組成物。
(項目262)
前記Ca
2+がCaCl
2として提供される、項目260〜261に記載の薬学的組成物。
(項目263)
前記CaCl
2が1541μgの量で存在する、項目262に記載の薬学的組成物。
(項目264)
前記ロイシンが687μgの量で存在する、項目260〜263に記載の薬学的組成物。
(項目265)
前記ヒドロキシプロピルメチルセルロースが700μgの量で存在する、項目260〜264に記載の薬学的組成物。
(項目266)
コートビーズを含む薬学的組成物であって、前記ビーズがリナクロチドを含むコーティング溶液でコートされている薬学的組成物。
(項目267)
前記コーティング溶液が、
リナクロチド、
Ca
2+、
ロイシン、および
ヒドロキシプロピルメチルセルロース
を含み、
前記リナクロチドが100μg〜600μgの量で薬学的組成物中に存在し、前記Ca
2+:ロイシン:リナクロチドのモル比が5〜100:5〜50:1である、項目266に記載の薬学的組成物。
(項目268)
前記リナクロチドが266μgの量で存在する、項目267に記載の薬学的組成物。
(項目269)
前記Ca
2+がCaCl
2として提供される、項目267〜268に記載の薬学的組成物。
(項目270)
前記CaCl
2が1541μgの量で存在する、項目269に記載の薬学的組成物。
(項目271)
前記ロイシンが687μgの量で存在する、項目267〜270に記載の薬学的組成物。
(項目272)
前記ヒドロキシプロピルメチルセルロースが700μgの量で存在する、項目267〜271に記載の薬学的組成物。
(項目273)
前記ビーズが微結晶セルロースを含む、項目267〜272に記載の薬学的組成物。
経口投与に好適な、固体のリナクロチドの安定した製剤およびそのような製剤を調製するための方法を、本明細書で記載する。本明細書で記載される製剤は、アミノ酸配列Cys Cys Glu Tyr Cys Cys Asn Pro Ala Cys Thr Gly Cys Tyrからなるポリペプチド(「リナクロチド」)またはその薬学的に許容される塩を含有する。
【0006】
本明細書で記載されるリナクロチド製剤は、安定で、薬物を製造、貯蔵および分配するのに十分な有効期間を有する。例えば、本明細書で記載される製剤は、室温貯蔵条件(例えば、25℃/60%相対湿度(RH))で少なくとも12ヶ月の有効期間を有すると予測される。さらなる実施形態では、本明細書で記載される製剤は、室温貯蔵条件(例えば、25℃/60%RH)で少なくとも18ヶ月または少なくとも24ヶ月の有効期間を有すると予測される。
【0007】
いくつかの実施形態では、リナクロチド参照標準に対し高圧液体クロマトグラフィー(HPLC)により決定される重量/重量に基づくアッセイ法で評価すると、パッケージ試料を加速条件(40℃/75%RH)で貯蔵した場合、3ヶ月後に、組成物中のリナクロチドの元の量の95%以上が残っている製剤が記載されている。さらなる実施形態では、パッケージ試料を加速条件(40℃/75%RH)で貯蔵した場合、少なくとも6ヶ月後に、組成物中のリナクロチドの元の量の90%以上が残っている。他の実施形態では、パッケージ試料を加速条件(40℃/75%RH)で貯蔵した場合、少なくとも3ヶ月の過程にわたり、HPLCにより面積%として決定されるリナクロチドのクロマトグラフィー純度が95%以上のままである製剤が記載されている。さらなる実施形態では、パッケージ試料を加速条件(40℃/75%RH)で貯蔵した場合、少なくとも6ヶ月の過程にわたり、HPLCにより面積%により決定されるリナクロチドのクロマトグラフィー純度が90%以上のままである。このように、例えば、リナクロチドの酸化生成物、リナクロチドの加水分解生成物またはリナクロチドのホルムアルデヒド−媒介イミン生成物(「ホルムアルデヒドイミン生成物」)などの他の生成物への分解を受けるリナクロチドは約10%以下である。
【0008】
1つの実施形態では、本発明は、リナクロチドを含む薬学的組成物であって、乾燥剤を含む密閉容器中、25℃、60%相対湿度で、薬学的組成物を18ヶ月または24ヶ月貯蔵した後、リナクロチドのクロマトグラフィー純度の減少が10%未満である薬学的組成物を含む。さらなる実施形態では、乾燥剤を含む密閉容器中、25℃、60%相対湿度で、薬学的組成物を18ヶ月または24ヶ月貯蔵した後、リナクロチドのクロマトグラフィー純度の減少が9%、8%、7%、6%、5%、4%または2%未満である。別の実施形態では、本発明は、リナクロチドを含む薬学的組成物であって、乾燥剤を含む密閉容器中、40℃、75%相対湿度で、薬学的組成物を3ヶ月または6ヶ月貯蔵した後、リナクロチドのクロマトグラフィー純度の減少が10%未満である薬学的組成物を含む。さらなる実施形態では、乾燥剤を含む密閉容器中、40℃、75%相対湿度で、薬学的組成物を3ヶ月または6ヶ月貯蔵した後、リナクロチドのクロマトグラフィー純度の減少が9%、8%、7%、6%、5%、4%または2%未満である。
【0009】
1つの実施形態では、本発明はリナクロチドを含む薬学的組成物の単位剤形であって、乾燥剤を含む密閉容器中、25℃、60%相対湿度で、単位剤形を18ヶ月または24ヶ月貯蔵した後、リナクロチドのクロマトグラフィー純度の減少が10%未満である単位剤形を含む。さらなる実施形態では、乾燥剤を含む密閉容器中、25℃、60%相対湿度で、単位剤形を18ヶ月または24ヶ月貯蔵した後、リナクロチドのクロマトグラフィー純度の減少が9%、8%、7%、6%、5%、4%または2%未満である。別の実施形態では、本発明はリナクロチドを含む薬学的組成物の単位剤形であって、乾燥剤を含む密閉容器中、40℃、75%相対湿度で、単位剤形を3ヶ月または6ヶ月貯蔵した後、リナクロチドのクロマトグラフィー純度の減少が10%未満である単位剤形を含む。さらなる実施形態では、乾燥剤を含む密閉容器中、40℃、75%相対湿度で、単位剤形を3ヶ月または6ヶ月貯蔵した後、リナクロチドのクロマトグラフィー純度の減少が9%、8%、7%、6%、5%、4%または2%未満である。
【0010】
1つの実施形態では、本発明は、リナクロチドを含む薬学的組成物の複数の単位剤形を含む密閉容器であって、25℃、60%相対湿度で、乾燥剤を含む密閉容器を18ヶ月または24ヶ月貯蔵した後、リナクロチドのクロマトグラフィー純度の減少が10%未満である密閉容器を含む。さらなる実施形態では、25℃、60%相対湿度で、乾燥剤を含む密閉容器を18ヶ月または24ヶ月貯蔵した後、リナクロチドのクロマトグラフィー純度の減少が9%、8%、7%、6%、5%、4%または2%未満である。別の実施形態では、本発明は、リナクロチドを含む薬学的組成物の複数の単位剤形を含む密閉容器であって、40℃、75%相対湿度で、乾燥剤を含む密閉容器を3ヶ月または6ヶ月貯蔵した後、リナクロチドのクロマトグラフィー純度の減少が10%未満である密閉容器を含む。さらなる実施形態では、40℃、75%相対湿度で、乾燥剤を含む密閉容器を3ヶ月または6ヶ月貯蔵した後、リナクロチドのクロマトグラフィー純度の減少が9%、8%、7%、6%、5%、4%または2%未満である。
【0011】
1つの実施形態では、本発明はリナクロチドを含む薬学的組成物であって、乾燥剤を含む密閉容器中、25℃、60%相対湿度で、薬学的組成物を18ヶ月または24ヶ月貯蔵した後、重量/重量に基づいて決定したリナクロチドのアッセイ値の減少が10%未満である薬学的組成物を含む。さらなる実施形態では、乾燥剤を含む密閉容器中、25℃、60%相対湿度で、薬学的組成物を18ヶ月または24ヶ月貯蔵した後、重量/重量に基づいて決定したリナクロチドのアッセイ値の減少が9%、8%、7%、6%、5%、4%、3%、2%または1%未満である。別の実施形態では、本発明はリナクロチドを含む薬学的組成物であって、乾燥剤を含む密閉容器中、40℃、75%相対湿度で、薬学的組成物を3ヶ月または6ヶ月貯蔵した後、重量/重量に基づいて決定したリナクロチドのアッセイ値の減少が10%未満である薬学的組成物を含む。さらなる実施形態では、乾燥剤を含む密閉容器中、40℃、75%相対湿度で、薬学的組成物を3ヶ月または6ヶ月貯蔵した後、リナクロチドのクロマトグラフィー純度の減少が9%、8%、7%、6%、5%、4%、3%、2%または1%未満である。
【0012】
1つの実施形態では、本発明はリナクロチドを含む薬学的組成物の単位剤形であって、乾燥剤を含む密閉容器中、25℃、60%相対湿度で、単位剤形を18ヶ月または24ヶ月貯蔵した後、重量/重量に基づいて決定したリナクロチドのアッセイ値の減少が10%未満である単位剤形を含む。さらなる実施形態では、乾燥剤を含む密閉容器中、25℃、60%相対湿度で、単位剤形を18ヶ月または24ヶ月貯蔵した後、重量/重量に基づいて決定したリナクロチドのアッセイ値の減少が9%、8%、7%、6%、5%、4%、3%、2%または1%未満である。別の実施形態では、本発明はリナクロチドを含む薬学的組成物の単位剤形であって、乾燥剤を含む密閉容器中、40℃、75%相対湿度で、単位剤形を3ヶ月または6ヶ月貯蔵した後、重量/重量に基づいて決定したリナクロチドのアッセイ値の減少が10%未満である単位剤形を含む。さらなる実施形態では、乾燥剤を含む密閉容器中、40℃、75%相対湿度で、単位剤形を3ヶ月または6ヶ月貯蔵した後、重量/重量に基づいて決定したリナクロチドのアッセイ値の減少が9%、8%、7%、6%、5%、4%、3%、2%または1%未満である。
【0013】
1つの実施形態では、本発明は、リナクロチドを含む薬学的組成物の複数の単位剤形を含む密閉容器であって、乾燥剤を含む密閉容器中、25℃、60%相対湿度で、密閉容器を18ヶ月または24ヶ月貯蔵した後、重量/重量に基づいて決定したリナクロチドのアッセイ値の減少が10%未満である密閉容器を含む。さらなる実施形態では、25℃、60%相対湿度で、乾燥剤を含む密閉容器を18ヶ月または24ヶ月貯蔵した後、重量/重量に基づいて決定したリナクロチドのアッセイ値の減少が9%、8%、7%、6%、5%、4%、3%、2%または1%未満である。別の実施形態では、本発明は、リナクロチドを含む薬学的組成物の複数の単位剤形を含む密閉容器であって、40℃、75%相対湿度で、乾燥剤を含む密閉容器を3ヶ月または6ヶ月貯蔵した後、重量/重量に基づいて決定したリナクロチドのアッセイ値の減少が10%未満である密閉容器を含む。さらなる実施形態では、40℃、75%相対湿度で、乾燥剤を含む密閉容器を3ヶ月または6ヶ月貯蔵した後、重量/重量に基づいて決定したリナクロチドのアッセイ値の減少が9%、8%、7%、6%、5%、4%、3%、2%または1%未満である。
【0014】
いくつかの実施形態では、リナクロチドおよび下記:
【0015】
【化1】
【0016】
を含む加水分解生成物を含む薬学的組成物が提供される。
【0017】
いくつかの実施形態では、加水分解生成物は組成物の約15重量%未満、組成物の約10重量%未満、組成物の約7重量%未満、または組成物の約5重量%未満を占める。他の実施形態では、加水分解生成物は組成物の約0.01重量%〜約15重量%、組成物の約0.05重量%〜約10重量%、組成物の約0.05重量%〜約7重量%、または組成物の約0.05重量%〜約5重量%を占める。さらなる実施形態では、リナクロチドおよび加水分解生成物を含む薬学的組成物を投与することを含む、胃腸障害の治療を必要とする患者において胃腸障害を治療する方法が提供される。
【0018】
いくつかの実施形態では、リナクロチドおよび下記:
【0019】
【化2】
【0020】
を含むホルムアルデヒドイミン生成物を含む薬学的組成物が提供される。
【0021】
いくつかの実施形態では、ホルムアルデヒドイミン生成物は組成物の約15重量%未満、組成物の約10重量%未満、組成物の約7重量%未満、または組成物の約5重量%未満を占める。他の例示的な実施形態では、ホルムアルデヒドイミン生成物は組成物の約0.01重量%〜約15重量%、組成物の約0.05重量%〜約10重量%、組成物の約0.05重量%〜約7重量%、または組成物の約0.05重量%〜約5重量%を占める。さらなる実施形態では、リナクロチドおよびホルムアルデヒドイミン生成物を含む薬学的組成物を投与することを含む、胃腸障害の治療を必要とする患者において胃腸障害を治療する方法が提供される。
【0022】
いくつかの実施形態では、リナクロチドおよびリナクロチド酸化生成物を含む薬学的組成物が提供される。1つの実施形態では、リナクロチド酸化生成物は1542.8の分子量を有し、リナクロチド内の6つのシステイニルの硫黄の1つに単一酸素原子を付加したものとして形成する可能性が最も高い。その生成物の1つの可能性のある構造を下記:
【0023】
【化3】
【0024】
に示すが、当業者であれば、酸素原子は他の5つの硫黄原子のいずれにも結合され得ることを認識するであろう。
【0025】
別の実施形態では、2つ以上の酸素原子をリナクロチドに付加させてもよく、これにより、その分子量が、付加される酸素原子あたり16AU増加するであろう。
【0026】
いくつかの実施形態では、リナクロチド酸化生成物は組成物の約15重量%未満、組成物の約10重量%未満、組成物の約7重量%未満、または組成物の約5重量%未満を占める。他の例示的な実施形態では、リナクロチド酸化生成物は組成物の約0.01重量%〜約15重量%、組成物の約0.05重量%〜約10重量%、組成物の約0.05重量%〜約7重量%、または組成物の約0.05重量%〜約5重量%を占める。さらなる実施形態では、リナクロチドおよびリナクロチド酸化生成物を含む薬学的組成物を投与することを含む、胃腸障害の治療を必要とする患者において胃腸障害を治療する方法が提供される。
【0027】
重量/重量に基づくアッセイ値(「重量/重量アッセイ」)は、例えば、HPLCにより、試料中のリナクロチドの量を、リナクロチド参照標準と比較することにより決定し得る。本明細書で使用されるように、室温または加速条件で貯蔵した後、特定の時間点(例えば、加速条件下[40℃/75%RH]での3ヶ月もしくは6ヶ月の貯蔵、または室温条件下[25℃/60%RH]での12、18もしくは24ヶ月の貯蔵)での、組成物中のリナクロチドの重量を、初期時間(例えば、薬学的組成物を臨床使用または患者使用のために発売した時(発売日))での組成物中のリナクロチドの重量と比較し、重量/重量アッセイ値を提供する。例えば、加速条件(40℃/75%RH)で特定の時間貯蔵した後、組成物中のリナクロチドの重量を測定し、発売日の試料中に存在したリナクロチドの重量と比較する。別の実施例では、室温条件(25℃/60%RH)で特定の時間貯蔵した後、組成物中のリナクロチドの重量を測定し、発売日の試料中に存在したリナクロチドの重量と比較する。このように、「パッケージ試料を加速条件(40℃/75%RH)で貯蔵した場合少なくとも6ヶ月後に、組成物中のリナクロチドの元の量の90%以上が残っている」という表現は、加速条件での少なくとも6ヶ月の貯蔵後、HPLCにより決定した、重量/重量に基づくアッセイ法において測定した組成物中のリナクロチドの重量が、初期時間(例えば、リナクロチド組成物の発売日)に存在する組成物中のリナクロチドの量の90%以上であること意味する。
【0028】
リナクロチドのクロマトグラフィー純度は、本明細書で記載される条件下でHPLCを実施することにより評価し得る。リナクロチドピーク下面積を測定し、溶媒ピークおよび任意のポリペプチドに関連しないピーク(すなわち、プラセボにおいて観察され得る賦形剤に関連するピーク)を排除した全てのピーク下の総面積と比較する。本明細書で使用されるように、室温または加速条件で貯蔵した後、特定の時間点(例えば、加速条件下[40℃/75%RH]での3ヶ月もしくは6ヶ月の貯蔵、または室温条件下[25℃/60%RH]での12、18もしくは24ヶ月の貯蔵)での、組成物中のリナクロチドのクロマトグラフィー純度を、初期時間(例えば、薬学的組成物を臨床使用または患者使用のために発売した時(発売日))での組成物中のリナクロチドのクロマトグラフィー純度と比較し、クロマトグラフィー純度値を提供する。例えば、加速条件(40℃/75%RH)で特定の時間貯蔵した後、組成物中のリナクロチドのクロマトグラフィー純度を測定し、発売日の組成物中のリナクロチドのクロマトグラフィー純度と比較する。別の実施例では、室温条件(25℃/60%RH)で特定の時間貯蔵した後、組成物中のリナクロチドのクロマトグラフィー純度を測定し、発売日の組成物中のリナクロチドのクロマトグラフィー純度と比較する。
【0029】
本開示は、(a)(i)リナクロチドまたはその薬学的に許容される塩、(ii)Mg
2+、Ca
2+、Zn
2+、Mn
2+、K
+、Na
+もしくはAl
3+から選択されるカチオン、および/または立体障害第一級アミン(例えば、ロイシン)、ならびに、場合により、(iii)薬学的に許容される結合剤を含む溶液、例えば水溶液(「コーティング溶液」)を提供すること、および(b)コーティング溶液を薬学的に許容されるフィラーに塗布し、ポリペプチド−コートフィラーを生成させる(例えば、薬学的に許容されるフィラーをコーティング溶液で噴霧、混合またはコーティングすることによる)ことを含む、リナクロチドまたはその薬学的に許容される塩を含む薬学的組成物を調製するための方法を特徴とする。方法は場合により、(i)ポリペプチド−コートフィラーを薬学的に許容されるグライダント、薬学的に許容される滑沢剤またはグライダントおよび滑沢剤の両方として作用する薬学的に許容される添加物と混合すること、(ii)ポリペプチド−コートフィラーをポリペプチド−コートされていないフィラーと混合すること、(iii)ポリペプチド−コートフィラーを他の添加物と混合すること、(iii)薬学的に許容されるコーティング添加物をポリペプチド−コートフィラーに塗布することのうちの1つ以上を含むことができる。最終的な薬学的組成物はカプセル(例えば、ゼラチンカプセル)に入れることができ、または錠剤を形成するために使用することができる。
【0030】
Mg
2+、Ca
2+、Zn
2+、Mn
2+、K
+、Na
+またはAl
3+から選択されるカチオンが貯蔵中にリナクロチドの酸化生成物の形成を抑制するのに有用であることが見出されている。立体障害第一級アミン、例えばロイシンが貯蔵中にリナクロチドのホルムアルデヒドイミン付加物(「ホルムアルデヒドイミン生成物」)の形成を抑制するのに有用であることもまた見出されている。このように、Mg
2+、Ca
2+、Zn
2+、Mn
2+、K
+、Na
+またはAl
3+から選択されるカチオン(例えば、Zn
2+、Mg
2+またはCa
2+から選択される二価カチオン)、および/または立体障害第一級アミン、例えば、アミノ酸を含むリナクロチド製剤は、薬物を製造、貯蔵および分配するのに十分な有効期間を有する(クロマトグラフィー純度によりおよび/または重量/重量アッセイ法により測定されるように)。さらに、立体障害アミンのみが存在すると、貯蔵中のリナクロチドの加水分解生成物の形成が増加する可能性があるが、立体障害第一級アミンとカチオンの組み合わせ、例えば、ロイシンとCa
2+の組み合わせにより、貯蔵中のリナクロチドの加水分解生成物ならびにリナクロチドの酸化生成物の形成が抑制され、重量/重量アッセイ法および/またはクロマトグラフィー純度により決定される全体の安定性がよりいっそう大きくなる。
【0031】
いくつかの実施形態では、薬学的に許容される担体、リナクロチドおよびMg
2+、Ca
2+、Zn
2+、Mn
2+、K
+、Na
+またはAl
3+、および立体障害第一級アミンから選択される1つ以上の作用物質を含み、作用物質が、前記作用物質を有しない薬学的組成物に対し、組成物の少なくとも1つの属性を改善する、薬学的組成物が提供される。さらなる実施形態では、作用物質はMg
2+、Ca
2+またはZn
2+である。さらなる実施形態では、作用物質はCa
2+である。いくつかの実施形態では、カチオンは、限定はされないが、酢酸マグネシウム、塩化マグネシウム、リン酸マグネシウム、硫酸マグネシウム、酢酸カルシウム、塩化カルシウム、リン酸カルシウム、硫酸カルシウム、酢酸亜鉛、塩化亜鉛、リン酸亜鉛、硫酸亜鉛、酢酸マンガン、塩化マンガン、リン酸マンガン、硫酸マンガン、酢酸カリウム、塩化カリウム、リン酸カリウム、硫酸カリウム、酢酸ナトリウム、塩化ナトリウム、リン酸ナトリウム、硫酸ナトリウム、酢酸アルミニウム、塩化アルミニウム、リン酸アルミニウム、または硫酸アルミニウムとして提供される。さらなる実施形態では、カチオンは、塩化マグネシウム、塩化カルシウム、リン酸カルシウム、硫酸カルシウム、酢酸亜鉛、塩化マンガン、塩化カリウム、塩化ナトリウムまたは塩化アルミニウムとして提供される。他の実施形態では、カチオンは塩化カルシウム、塩化マグネシウムまたは酢酸亜鉛として提供される。
【0032】
別の実施形態では、作用物質は立体障害第一級アミンである。さらなる実施形態では、立体障害第一級アミンはアミノ酸である。まだその上さらなる実施形態では、アミノ酸は天然アミノ酸である。よりさらなる実施形態では、天然アミノ酸は、ヒスチジン、フェニルアラニン、アラニン、グルタミン酸、アスパラギン酸、グルタミン、ロイシン、メチオニン、アスパラギン、チロシン、トレオニン、イソロイシン、トリプトファン、メチオニンおよびバリンからなる群より選択され、まだその上さらに、天然アミノ酸はロイシン、イソロイシン、アラニンまたはメチオニンであり、別の実施形態では、天然アミノ酸はロイシンまたはメチオニンであり、その上さらに、天然アミノ酸はロイシンである。別の実施形態では、立体障害第一級アミンは非天然アミノ酸またはアミノ酸誘導体(例えば、1−アミノシクロヘキサンカルボン酸、ランチオニンまたはテアニン)である。さらなる実施形態では、立体障害第一級アミンはシクロヘキシルアミン、2−メチルブチルアミンまたはキトサンである。
【0033】
他の実施形態では、薬学的に許容される担体、リナクロチド、Mg
2+、Ca
2+、Zn
2+、Mn
2+、K
+、Na
+またはAl
3+から選択されるカチオン(例えば、Zn
2+、Mg
2+またはCa
2+から選択される二価カチオン)、および立体障害第一級アミンを含む薬学的組成物が提供される。1つの実施形態では、カチオンはCa
2+である。別の実施形態では、カチオンはMg
2+、Ca
2+、Zn
2+、Mn
2+、K
+、Na
+またはAl
3+のうちの2つまたは3つの混合物(例えば、Zn
2+、Mg
2+またはCa
2+のうちの2つまたは3つの混合物)である。さらなる実施形態では、薬学的組成物は、薬学的に許容される結合剤および/または薬学的に許容されるグライダント、滑沢剤またはグライダントおよび滑沢剤の両方として作用する添加物ならびに/または抗酸化剤をさらに含む。さらなる実施形態では、立体障害第一級アミンはアミノ酸である。まだその上さらなる実施形態では、アミノ酸は天然アミノ酸である。よりさらなる実施形態では、天然アミノ酸は、ヒスチジン、フェニルアラニン、アラニン、グルタミン酸、アスパラギン酸、グルタミン、ロイシン、メチオニン、アスパラギン、チロシン、トレオニン、イソロイシン、トリプトファン、メチオニンおよびバリンからなる群より選択され、まだその上さらに、天然アミノ酸はロイシン、イソロイシン、アラニンまたはメチオニンであり、別の実施形態では、天然アミノ酸はロイシンまたはメチオニンであり、その上さらに、天然アミノ酸はロイシンである。別の実施形態では、立体障害第一級アミンは1つを超える立体障害第一級アミンの混合物とすることができる。例えば、立体障害第一級アミンは2つ以上の立体障害第一級アミンの混合物、例えば、2つ以上のアミノ酸の混合物とすることができる。
【0034】
いくつかの場合では、担体に塗布する水溶液中でのカチオン:立体障害第一級アミン:リナクロチド(例えば、Ca
2+:ロイシン:リナクロチド)のモル比は5〜100:5〜50:1である。カチオン:立体障害第一級アミン(例えば、Ca
2+:ロイシン)のモル比は、2:1以上(例えば、5:1〜2:1)であることが所望され得る。このように、いくつかの場合では、担体に塗布するカチオン:立体障害第一級アミン:リナクロチド(例えば、Ca
2+:ロイシン:リナクロチド)のモル比は100:50:1、100:30:1、80:40:1、80:30:1、80:20:1、60:30:1、60:20:1、50:30:1、50:20:1、40:20:1、20:20:1、10:10:1、10:5:1または5:10:1である。結合剤、例えば、メチルセルロースが担体に塗布されるリナクロチド溶液中に存在する場合、0.5重量%〜2.5重量%(例えば、0.7%〜1.7%または0.7%〜1%または1.5%〜0.7%)で存在することができる。
【0035】
所定の重量のフィラー(例えば、微結晶セルロース)に塗布されるリナクロチドの重量は約0.02:100〜約2.67:100で変動し得る。このように、約0.05mg〜約6.0mgのリナクロチドを225mgのフィラーに塗布することができる。さらなる実施形態では、所定の重量のフィラーに塗布されるリナクロチドの重量は、約0.05mg〜約2.0mgのリナクロチド(例えば、225mgのフィラーに対し、0.1、0.2、0.3、0.4、0.5、0.6、0.7mgのペプチド)である。
【0036】
様々な実施形態では、立体障害第一級アミンはアミノ酸(例えば、天然アミノ酸またはヒスチジン、フェニルアラニン、アラニン、グルタミン酸、アスパラギン酸、グルタミン、メチオニン、アスパラギン、チロシン、トレオニン、ロイシン、イソロイシン、トリプトファン、またはバリンから選択される天然アミノ酸)である。他の場合では、立体障害第一級アミンは非天然アミノ酸またはアミノ酸誘導体(例えば、ランチオニン、テアニンまたは1−アミノシクロヘキサン)である。他の場合では、立体障害第一級アミンはアミノ糖(例えば、キトサンまたはグルコサミン)である。
【0037】
いくつかの場合では、立体障害第一級アミンは下記式:
【0038】
【化4】
【0039】
を有し、式中、R
1、R
2およびR
3は独立して、H、−C(O)OH、場合により−CO
2H、−CONH
2または5〜10員アリールもしくはヘテロアリールで置換されたC1〜C6アルキル、C1〜C6アルコキシアルキル、またはC1〜C6チオアルコキシアルキルから選択され、ここで、上記アルキルまたはアリール基のいずれも、ハロゲンまたは−NH
2で一置換または複数置換され得、ただし、R
1、R
2およびR
3の2つ以下がHであることを条件とする。さらなる実施形態では、R
1、R
2およびR
3の1つ以下がHであることを条件とする。
【0040】
本明細書で使用されるとき、「アルキル」という用語は、飽和直鎖または分枝鎖の一価炭化水素基を示す。別記しない限り、アルキル基は1〜20個の炭素原子(例えば、1〜20個の炭素原子、1〜10個の炭素原子、1〜8個の炭素原子、1〜6個の炭素原子、1〜4個の炭素原子または1〜3個の炭素原子)を含む。アルキル基の例としては、メチル、エチル、n−プロピル、イソプロピル、n−ブチル、イソブチル、s−ブチル、t−ブチル、ペンチル、ヘキシル、ヘプチル、オクチルなどが挙げられるが、それらに限定されない。
【0041】
C
n−m「アルコキシアルキル」およびC
n−m「チオアルコキシアルキル」という用語は、1つ以上のアルコキシまたはチオアルコキシ基で置換されたアルキルを意味し、場合によっては、アルキル基およびアルコキシ基、またはアルキル基とチオアルコキシ基の炭素の合わせた総数は、場合によっては、nとmの間の値である。例えば、C
4−6アルコキシアルキルはアルキル部分とアルコキシ部分に分けられた計4〜6個の炭素を有し、例えば、−CH
2OCH
2CH
2CH
3、−CH
2CH
2OCH
2CH
3または−CH
2CH
2CH
2OCH
3とすることができる。
【0042】
本明細書で使用されるとき、単独で、またはより大きな部分の一部として使用される「アリール」(「アリール環」または「アリール基」などの場合)という用語は、炭素環系を示し、この系中の少なくとも1つの環が芳香族であり、分子の残りに対して単一の結合点を有する。別記しない限り、アリール基は単環式、二環式または三環式であり得、6〜18個の環員を含有する。アリール環の例としては、フェニル、ナフチル、インダニル、インデニル、テトラリン、フルオレニル、およびアントラセニルが挙げられるが、それらに限定されない。
【0043】
「ヘテロアラルキル」または「ヘテロアリールアルコキシ」において見られるような、単独で、またはより大きな部分の一部として使用される「ヘテロアリール」(または「複素環式芳香族」または「ヘテロアリール基」または「芳香族複素環」)という用語は、環系を示し、この系中の少なくとも1つの環が芳香族であり、1つ以上のヘテロ原子を含有し、系中の各環が3〜7個の環員を含有し、分子の残りに対して単一の結合点を有する。別記しない限り、ヘテロアリール環系は、単環式、二環式または三環式であり得、計5〜14個の環員を含む。1つの実施形態では、ヘテロアリール系中の環は全て芳香族である。ヘテロアリール環が1つ以上の芳香族または非芳香族炭素環または複素環、またはそれらの組み合わせと縮合されたヘテロアリールラジカルもまた、ラジカルまたは結合点がヘテロアリール環中にある限り、この定義に含まれる。二環6.5複素環式芳香族系は、本明細書で使用されるように、例えば、第2の5員環に縮合され、ラジカルまたは結合点が6員環上にある6員複素環式芳香族環である。
【0044】
ヘテロアリール環としは、下記単環:2−フラニル、3−フラニル、N−イミダゾリル、2−イミダゾリル、4−イミダゾリル、5−イミダゾリル、3−イソオキサゾリル、4−イソオキサゾリル、5−イソオキサゾリル、2−オキサゾリル、4−オキサゾリル、5−オキサゾリル、N−ピロリル、2−ピロリル、3−ピロリル、2−ピリジル、3−ピリジル、4−ピリジル、2−ピリミジニル、4−ピリミジニル、5−ピリミジニル、ピリダジニル(例えば、3−ピリダジニル)、2−チアゾリル、4−チアゾリル、5−チアゾリル、テトラゾリル(例えば、5−テトラゾリル)、トリアゾリル(例えば、2−トリアゾリルおよび5−トリアゾリル)、2−チエニル、3−チエニル、ピラゾリル(例えば、2−ピラゾリル)、イソチアゾリル、1,2,3−オキサジアゾリル、1,2,5−オキサジアゾリル、1,2,4−オキサジアゾリル、1,2,3−トリアゾリル、1,2,3−チアジアゾリル、1,3,4−チアジアゾリル、1,2,5−チアジアゾリル、ピラジニル、1,3,5−トリアジニル、および下記二環:ベンズイミダゾリル、ベンゾフリル、ベンゾチオフェニル、ベンゾピラジニル、ベンゾピラノニル、インドリル(例えば、2−インドリル)、プリニル、キノリニル(例えば、2−キノリニル、3−キノリニル、4−キノリニル)、およびイソキノリニル(例えば、1−イソキノリニル、3−イソキノリニル、または4−イソキノリニル)が挙げられるが、それらに限定されない。
【0045】
様々な場合において、抗酸化剤は、BHA(ブチルヒドロキシアニソール)、BHT(ブチルヒドロキシトルエン)、ビタミンE、没食子酸プロピル、アスコルビン酸およびその塩またはエステル、トコフェロールおよびそのエステル、α−リポ酸、β−カロテンから選択され、薬学的に許容される結合剤は、ポリビニルアルコールまたはポリビニルピロリドンであり、薬学的に許容される結合剤は、デンプン(例えば、トウモロコシデンプン、アルファ化ジャガイモデンプン、コメデンプン、コムギデンプンおよびデンプングリコール酸ナトリウム(sodium starch glycollate))、マルトデキストリンまたはセルロースエーテル(例えば、メチルセルロース、エチルセルロース、カルボキシメチルセルロース、ヒドロキシエチルセルロース、ヒドロキシエチルメチルセルロース、ヒドロキシプロピルセルロースおよびヒドロキシプロピルメチルセルロース)から選択され、薬学的許容されるフィラーはセルロース(例えば、マイクロファインセルロースまたは微結晶セルロース、例えば、Celphere CP−305またはAvicel)であり、薬学的に許容されるフィラーは糖または糖アルコール(例えば、マンニトール、イソマルト、ソルビトール、デキストロース、キシリトール、スクロースおよびラクトース)であり、フィラーは50μm〜1000μmの平均直径を有する粒子を含み、滑沢剤および/またはグライダントは、タルク、ロイシン、ステアリン酸マグネシウム、ステアリン酸およびポリビニルアルコールから選択され、滑沢剤および/またはグライダントは、ステアリン酸カルシウム、鉱物油、植物油、ポリエチレングリコール(PEG、例えば、室温で液体または固体であるPEG)、安息香酸ナトリウム、およびラウリル硫酸ナトリウムから選択される。
【0046】
いくつかの場合では、製剤を調製するための方法において使用されるリナクロチド溶液は7未満のpH(例えば、1〜3のpHまたは約1.5〜約2.5のpH)を有する。pHは例えば、リン酸を用いて調節することができる。いくつかの場合では、溶液は緩衝化されている。様々な薬学的に許容される緩衝液(例えば、リン酸緩衝液)を使用することができる。
【0047】
いくつかの場合では、製剤を調製するための方法において使用されるリナクロチド溶液はカチオン(例えば、CaCl
2)および立体障害第一級アミン(例えば、ロイシン)の両方を含む。
【0048】
いくつかの場合では、リナクロチド溶液はCaCl
2およびロイシンを含み、結合剤はメチルセルロースであり、フィラーは微結晶セルロースであり、グライダントおよび/または滑沢剤はタルクまたはロイシンを含む。
【0049】
本明細書で記載された方法のいずれかにより調製された薬学的組成物もまた提供される。
【0050】
別の態様では、薬学的に許容される担体、リナクロチドおよび(i)Mg
2+、Ca
2+、Zn
2+、Mn
2+、K
+、Na
+またはAl
3+から選択されるカチオン、または(ii)立体障害第一級アミンから選択される1つ以上の作用物質を含む薬学的組成物が開示される。いくつかの実施形態では、薬学的組成物は少なくとも1つのカチオンおよび少なくとも1つの立体障害第一級アミンを含む。
【0051】
様々な胃腸障害を治療するために薬学的組成物を使用する方法もまた記載される。