(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】特許公報(B2)
(11)【特許番号】6473556
(24)【登録日】2019年2月1日
(45)【発行日】2019年2月20日
(54)【発明の名称】車道脇フェンス兼用遮熱装置
(51)【国際特許分類】
E01F 15/08 20060101AFI20190207BHJP
E01F 8/00 20060101ALI20190207BHJP
【FI】
E01F15/08
E01F8/00
【請求項の数】8
【全頁数】9
(21)【出願番号】特願2015-79813(P2015-79813)
(22)【出願日】2015年4月9日
(65)【公開番号】特開2016-199896(P2016-199896A)
(43)【公開日】2016年12月1日
【審査請求日】2018年3月22日
(73)【特許権者】
【識別番号】594087447
【氏名又は名称】宝菱産業株式会社
(74)【代理人】
【識別番号】100084593
【弁理士】
【氏名又は名称】吉村 勝俊
(72)【発明者】
【氏名】奥田 光人
【審査官】
湯本 照基
(56)【参考文献】
【文献】
特開2014−163170(JP,A)
【文献】
特開2003−055919(JP,A)
【文献】
特開2004−092193(JP,A)
【文献】
特開2002−097610(JP,A)
【文献】
実開昭51−112310(JP,U)
【文献】
実開昭53−036816(JP,U)
【文献】
米国特許出願公開第2010/0243369(US,A1)
【文献】
特開2007−051505(JP,A)
【文献】
特開平08−311822(JP,A)
(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
E01F 15/08
E01F 8/00
(57)【特許請求の範囲】
【請求項1】
車両走行空間と車両走行外空間とを仕切り、いずれか一方の空間で発生した現象が他方の空間に及ぶことを軽減するようにした車道脇立設構造物において、
前記車道脇立設構造物は、車道脇に間隔をおいて並べられた柱間に取り付けられる匡体と、該匡体に装着される機能材とを備え、
前記匡体は車両走行空間に面する側の全部もしくは一部が開放され、この車道側開放部から車両走行外空間に向けて前記機能材が並べられ、
該機能材は前記車道側開放部を覆って空気の流通を可能にする有孔金属板と、該有孔金属板に対面する遮熱板であり、
前記匡体内の機能材非占有部が降熱用空間となっていることを特徴とする車道脇フェンス兼用遮熱装置。
【請求項2】
前記有孔金属板はパンチングメタルプレートであることを特徴とする請求項1に記載された車道脇フェンス兼用遮熱装置。
【請求項3】
前記有孔金属板はルーバ付きメタルパネルであることを特徴とする請求項1に記載された車道脇フェンス兼用遮熱装置。
【請求項4】
前記匡体の車両走行外空間に面する側が閉止されており、この閉止面と前記遮熱板との間が前記降熱用空間となっていることを特徴とする請求項1ないし請求項3のいずれか一項に記載された車道脇フェンス兼用遮熱装置。
【請求項5】
前記有孔金属板と遮熱板とは可及的に近接していることを特徴とする請求項1ないし請求項4のいずれか一項に記載された車道脇フェンス兼用遮熱装置。
【請求項6】
前記有孔金属板と遮熱板との間に降熱用空間が設けられていることを特徴とする請求項1ないし請求項4のいずれか一項に記載された車道脇フェンス兼用遮熱装置。
【請求項7】
前記有孔金属板の車両走行外空間寄りには吸音材層が可及的に近接して形成されていることを特徴とする請求項1ないし請求項4および請求項6のいずれか一項に記載された車道脇フェンス兼用遮熱装置。
【請求項8】
前記降熱用空間内で高温となった空気を自然流出させる空気漏出孔が前記匡体に設けられていることを特徴とする請求項1ないし請求項7のいずれか一項に記載された車道脇フェンス兼用遮熱装置。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は車道脇フェンス兼用遮熱装置に係り、詳しくは、車両走行外空間からの熱風や熱輻射を車両走行空間に到るまでに低減しておくことができるようにした車道脇立設構造物に関するものである。
【背景技術】
【0002】
高架道路は地道より高い位置に車両走行空間を有するために、車両走行外空間で発生した現象の影響を地上道路よりも受けやすい。例えば、車両走行外空間において火災が発生した場合、それによる熱風や熱輻射が車両走行空間に及びやすく、可燃性ガスなどを積載している車両は、高熱流や高輻射熱を受けると大きな惨事をひき起こしかねない。
【0003】
車両走行空間と車両走行外空間とを仕切り、いずれか一方の空間で発生した現象が他方の空間に及ぶことのないようにした車道脇立設構造物として、道路壁を兼ねた吸音パネルがある。この立設構造物は車両走行により発生する騒音や時には排気ガスを近隣住宅等に及ぼすのを軽減すためのものであって、上記した車両走行外空間からの何らかの現象の進入を阻止または抑制するようにはなっていない。
【0004】
例えば特許文献1には遮熱用部材を介装させた路壁用のパネルが提案されている。しかし、これも車両走行空間での車両火災により発生した熱を車両走行外空間へ逸散しにくくし、またパネル材の焼損を軽減しようとしたものであって、車両走行外空間からの熱の進入に対抗するものでない。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0005】
【特許文献1】特開2014−163170
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0006】
その路壁用のパネルは、具体的には透明フェンスを形成する合成樹脂パネルに多数の開口を伴った不燃性遮熱用部材を車道側に貼着させたものである。これは防熱機能を発揮させたうえで、フェンスの外界視認性(透明性)を確保させるべくすなわち透明性を損なわない程度に被覆する開口率を持ったものとなっている。
【0007】
上記したごとく車両走行空間で発生した現象を車両走行外空間に至らさないようにとの対策は種々施されるが、車両走行外空間で発生した現象を車両走行空間に及ばないようにとの認識は余りなく、具体的な提案も目にすることは極めて少ない。本発明は、車両走行外空間に存する設備から車両走行空間へ及ぶ現象に対しては防備が手薄であるという現状に鑑みなされたものである。
【0008】
例えばエネルギ資源の貯蔵ヤードや化学プラントなどがある地区もしくは近隣を通過する道路(高架、地上の別なく)や鉄道軌道における安全性の向上を眼目としている。車両走行外空間における設備から押し寄せる現象としては火災による熱風、熱射といったものがあるが、特に熱対策を講じた路壁造りを目指し、そのための遮熱装置を道路脇フェンスもしくは鉄道路線脇フェンスなどを兼ねて提案しようとするものである。
【課題を解決するための手段】
【0009】
本発明は、車両走行空間と車両走行外空間とを仕切り、いずれか一方の空間で発生した現象が他方の空間に及ぶことを軽減するようにした車道脇立設構造物に適用される。その特徴とするところは、
図1(a)を参照して、車道脇立設構造物1は、車道脇に間隔をおいて並べられた柱5,5(
図3(a)を参照)の間に取り付けられる匡体6と、その匡体に装着される機能材7を備える。匡体6は車両走行空間3(
図4の(b)を参照)に面する側の全部もしくは一部が開放され(
図2の(d),(f)を参照)、この車道側開放部6aから車両走行外空間2(
図4の(b)を参照)に向けて機能材が並べられる。その機能材7は車道側開放部6aを覆って空気の流通を可能にする有孔金属板8と、その有孔金属板に対面する遮熱板9であり、匡体6内の機能材非占有部が降熱用空間11となっていることである。
【0010】
有孔金属板8はパンチングメタルプレート8Aとしたり、
図1(c)のようなルーバ付きメタルパネル8Bとすることができる。
【0011】
図1(a)のように、匡体6の車両走行外空間2に面する側が閉止されており、この閉止面13と遮熱板9との間が降熱用空間11とされる。
【0012】
有孔金属板8と遮熱板9とは可及的に近接して配置される。近接させない場合は、
図1(b)のごとく、有孔金属板8と遮熱板9との間にも降熱用空間11Aが設けられる。
【0013】
図6(a)ないし(c)に示すように、有孔金属板8の車両走行外空間寄りには可及的に近接して吸音材層23が形成されることもある。
【0014】
図1(b)のごとく、降熱用空間11内で高温となった空気を自然流出させる空気漏出孔20が匡体6に設けられることもある。
【発明の効果】
【0015】
本発明によれば、車道脇立設構造物は匡体とそれに装着される機能材としての有孔金属板と遮熱板とを備え、機能材非占有部を降熱用空間としているので、車両走行外空間から車両走行空間に及ぶ熱風や高熱輻射は降熱用空間内の空気を加熱して熱エネルギを消散させ、遮熱板においては熱エネルギの多くが吸収され、有孔金属板にあってはこもった熱の排出を促して匡体の過熱を軽減し、かつ金属面を介した熱放散により降熱用空間や遮熱板による機能の低下が抑制される。
【0016】
有孔金属板はパンチングメタルプレートとしたりルーバ付きメタルパネルとすることにより、匡体内空気の流出を促す流通孔を車両走行空間側に形成しておくことができる。
【0017】
匡体の車両走行外空間に面する側が閉止され、この閉止面と遮熱板との間を降熱用空間としておけば、熱風や高熱輻射が最初に降熱用空間内の空気を加熱することになり、その熱エネルギ消散作用や空気層による断熱作用が優先的に発揮される。
【0018】
遮熱板と有孔鋼板とを可及的に近接させておけば、その間は熱伝導による熱放散も加重されて熱エネルギの逸散が促進される。遮熱板においては降熱用空間内の蓄熱エネルギの多くを吸収し、消失させることにもなる。
【0019】
前記有孔金属板と遮熱板との間にも降熱用空間が設けられれば、二重の空気層を形成させることになるから車両走行空間方向へ伝播する熱エネルギの低減効果が向上し、匡体内残存熱エネルギの多くを消散させ、もしくは熱侵入阻止作用が高められる。
【0020】
有孔金属板の車両走行外空間寄りに吸音材層を可及的に近接して形成しておけば、走行騒音を車両走行外空間への拡散前に有孔金属板を介して吸音材層に至らせ、これが吸収されることにより騒音が車両走行外空間へ及ぶのを軽減しておくことができる。
【0021】
降熱用空間内で高温となった空気を自然流出させる空気漏出孔を匡体に設けておけば、空気の入れ替わりが高熱化した空気の自然対流によってなされ、空気層における熱消散や断熱作用が減退するのを抑えることができる。
【図面の簡単な説明】
【0022】
【
図1】本発明に係る車道脇フェンス兼用遮熱装置を示し、(a)ないし(c)は遮熱機能を主体的に備えた場合の横断面図。
【
図2】(a)ないし(e)は遮熱装置の組立て手順を示し、(f)は前面一部開口の匡体例、(g)および(h)は前面一部開口の匡体に機能材が組み込まれた例の横断面図。
【
図3】(a)は柱に取りつけられた遮熱装置の図中A−A線矢視図、(b)は遮熱装置単体の正面図、(c)は図中B−B線矢視断面図。
【
図4】(a)は柱間に取りつけられた遮熱装置の一例の正面図、(b)は車両走行空間と車両走行外空間とが高欄に固定したフェンス兼用遮熱装置により仕切られた高架道路の部分横断面図。
【
図5】匡体の車両走行空間側の開口が全面でない場合の組立要領図。
【
図6】吸音機能を兼ね備えた遮熱装置例の横断面図。
【発明を実施するための形態】
【0023】
以下に、本発明に係る車道脇フェンス兼用遮熱装置を、その実施の形態を表した図面に基づいて詳細に説明する。ここで、車道とは車両走行空間をいい、自動車のための道路や鉄道軌条およびそのための領域を指す。この発明は、車両走行空間と車両走行外空間とを仕切り、いずれか一方の空間で発生した現象が他方の空間に及ぶことを軽減するようにした車道脇立設構造物である。これは、後に述べる
図4に示したごとくのフェンスとしての機能をも持ちあわせる。
【0024】
車道脇立設構造物1は車両走行外空間2からの飛来物の進入をくい止め、また車両走行空間3で発生した破損物等の道路外飛散を阻止するためのフェンス4(
図4の(a)を参照)であるが、常時は走行騒音の拡散防止を図る。本発明における主たる目的は車両走行外空間2における存在物に起因して及び来る影響、特に石油貯蔵設備や化学品製造工場などの火災や爆発に伴う熱被害を想定し、それを抑制しておこうとするものである。
【0025】
車道脇立設構造物1は車道脇に間隔をおいて並べられた柱5,5(
図4(a)を参照)間に取り付けられる
図1(a)に示す匡体6と、その匡体に装着される機能材7とを備える。匡体6は車両走行空間3に面する側の全部が開放され(
図2(d)を参照)、この車道側開放部6aから車両走行外空間2に向けて
図1の(a)に示すように機能材としての有孔金属板8と、遮熱板9とが並べられる。有孔金属板8は車両走行空間3に面する側の開放部6aを覆って空気の流通を可能にした例えば鋼板であり、遮熱板9はこの有孔鋼板に対面するように配置される例えばセメント製ボードである。このボードは例えば溶接金網10を埋入して補強されている。そして、匡体内の機能材非占有部が降熱用空間11となっている。なお、
図3や
図4に示す柱5はH形鋼の例であり、その車両走行空間側のフランジ12に遮熱装置が固定された格好をとっている。
【0026】
図1(a)の例では有孔鋼板8と遮熱板9とが可及的に近接して配置され、上記した降熱用空間11は匡体6の車両走行外空間2に面する側を覆う閉止面13と遮熱板9との間に確保されている。この降熱用空間11は、車両走行外空間2から襲ってくる熱波・熱風や高熱輻射を空間内の空気を加熱させることにより、その熱エネルギの消散作用や空気層による断熱作用が発揮されるようにしている。遮熱板9は有孔鋼板8と密接に近い状態で配置されているから、両機能材8,9間は伝導による熱放散も加わり、熱エネルギの逸散が促進される。遮熱板9においては降熱用空間11内に蓄熱されたエネルギの多くを吸収することにもなる。
【0027】
ちなみに、有孔鋼板8は例えばパンチングメタルプレート8Aとしておけばよく、そのパンチ孔は匡体6内の空気流出を促す流通孔8aとして機能する。その孔から空気が車両走行空間3に排出されることにもなるが、例えば200℃で押し寄せた熱波の一部は閉止面13により反射され、進入した熱は降熱用空間11で例えば130℃程度までに、遮熱板9ではその吸熱作用により車両走行空間側で60℃程度までに降温され、有孔鋼板8を通過した時点でも少し降温が見られる。車両がたとえ徐行しているとしても、フェンス兼用遮熱装置によって車の熱障害、例えば搭載燃料への熱伝播や搭乗者への熱被害は抑えられる。
【0028】
図2を参照して、本車道脇フェンス兼用遮熱装置の主体部分は、次のようにして組み立てられる。(a)に示す有孔鋼板8の車両走行外空間側に(b)のごとく遮熱板9が可及的に近接して配置される。有孔鋼板8には上縁および下縁に曲げ部14,15があり、(c)のごとく上縁においては遮熱板9の上端との間に左右方向(紙面の垂直方向)に適宜の間隔でゴム片16が介装され、装着の安定が図られる。匡体6は(d)のように車両走行空間側が全面開放されているが、内側部分には当て金具17,17が上下に付けられており、有孔鋼板8と遮熱板9が嵌め込まれる位置を決め、(e)のように組み合わせ、スペーサ18(
図3(a)を参照)を通したボルト19により、
図2(e)では左右に、
図3では前後に貫通させるようにして固定される。
【0029】
これから分かるように、車道脇立設構造物は匡体と有孔鋼板と遮熱板とを備えかつ降熱用空間を確保しているから、車両走行外空間から車両走行空間に及ぶ熱風や熱射は降熱用空間内の空気を加熱して熱エネルギを消散させ、遮熱板においては熱エネルギの多くが吸収される。有孔鋼板にあってはこもった熱の排出を促して匡体の過熱を軽減し、かつ金属面を介した熱放散により降熱用空間や遮熱板による以後の機能低下が抑制される。
【0030】
ところで、降熱用空間11内で高温となった空気を自然流出させため、
図1の(b)のように空気漏出孔20を匡体6に設けておくことができる。降熱用空間11内で高温となった空気は上昇し、空気漏出孔20を通って匡体6から出ていくので、空気の入れ替わりが高熱化した空気の自然対流によってなされる。もちろん空気の膨張によっても自然流出が図られるが、いずれにしても空気層における熱消散や断熱作用の減退は抑制される。なお、匡体6に外気流入孔21を設けるなどすればよいが、遮熱装置1の組立て時生じる不可避な隙間などをそれに充てることもできる。このような匡体の呼吸に動力を必要としないことも構造の簡素化を促進する。
【0031】
図2(f)の匡体6は車両走行空間3に面する側の一部が開放され、この車道側開放部6aから車両走行外空間2に向けて機能材7としての有孔鋼板8と、この有孔鋼板8に対面する遮熱板9とが並べられるという形態となっている。この場合は
図2の(b)と異なり、
図5のように側蓋22を取りつける前に側部から有孔鋼板8や遮熱板が挿入され、
図2の(g)のような構造とすることができる。なお、
図5に示したごとく、匡体6の車両走行空間3に面する側の開放を窓状としておくこともできる(
図2の(h)も参照)。
【0032】
有孔鋼板8はパンチングメタルプレートに代えて、
図1(c)のようなルーバ付きメタルパネル8Bとしておいてもよい。もちろん、これは次に述べる降熱用空間11が二つ形成されている匡体6にも適用することもできる。いずれにしても上記した作用や機能が阻害されることはなく、ルーバにより雨水の進入が抑えられる点では却って都合がよい。
【0033】
図1(b)や
図6(b)のように、有孔鋼板8と遮熱板9との間に、もう一つの降熱用空間11Aを設けることもできる。この第二の降熱用空間11Aの存在は二重の空気層を匡体6内に形成させることになり、車両走行空間方向へ伝播する熱エネルギの断熱作用が加重される。匡体内の残存熱エネルギの多くを消散させ、もしくは熱侵入阻止作用が高められる。ちなみに、本発明に係る車道脇フェンス兼用遮熱装置1は、車両火災などにより近隣や沿線の住宅や建物、さらには各種設備に熱害を及ぼすことも軽減する効果を発揮する。
【0034】
ところで、
図6の(a)のように、有孔鋼板8の車両走行外空間寄りに可及的に近接して吸音材層23を形成しておくこともできる。走行騒音は車両走行外空間2への拡散前に有孔鋼板8を介して吸音材層23に至らせ、吸収することにより車両走行騒音が車両走行外空間2へ及ぶのを抑えることができるのは言うまでもない。吸音材としては例えばグラスウールといったものや、不織布の積層体などが使用できる。
【0035】
吸音材層23と
図6の(b)のごとく第二降熱用空間11Aとが設けられる場合は、バックアップ用の有孔支持鋼板24をあてがうなどして保形しておく。なお、有孔鋼板8や有孔支持鋼板24と例示しているが、他種の公知の金属板を使用することもできる。図示しないが、匡体の車両走行外空間に面する閉止面に可及的に近接して遮熱板が配置され、降熱用空間は遮熱板と有孔金属板との間に確保されるようにしておくこともできる。
【符号の説明】
【0036】
1…車道脇フェンス兼用遮熱装置、2…車両走行外空間、3…車両走行空間、4…フェンス、5…柱、6…匡体、6a…車道側開放部、7…機能材、8…有孔金属板(有孔鋼板)、8A…パンチングメタルプレート、8B…ルーバ付きメタルパネル、8a…流通孔、9…遮熱板、11,11A…降熱用空間、13…閉止面、20…空気漏出孔、23…吸音材層。